照明用レンズ及び照明装置
【課題】単レンズにおいて大きい発散角が得られる照明用レンズを提供する。
【解決手段】光源1と、光源1側に配置され、光源1からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面3と、コリメータ面3と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域41、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域42を含む発散面4とを有する照明用レンズ2とを備える。
【解決手段】光源1と、光源1側に配置され、光源1からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面3と、コリメータ面3と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域41、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域42を含む発散面4とを有する照明用レンズ2とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明用レンズ、及び照明用レンズを用いた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、白色発光ダイオード(LED)照明器具等の照明装置において、所望の外観、光の利用効率、照度分布の均一性を得るには、光源からの光を平行光にするコリメーション光学系と、平行光を発散させる発散光学系とを用いることが効果的であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、従来の照明装置では、1枚の照明用レンズ(単レンズ)の光源側に光源からの光を平行光にするコリメータ面を設け、コリメータ面と対向する面に平行光を発散させる発散面を設けている。コリメータ面は、光源からの光を屈折するか、或いは屈折した後にレンズ内部で全反射して平行光にする。一方、発散面は、複数個の凸レンズ領域を有し、凸レンズ領域で平行光を屈折させて発散させる。
【0004】
発散面においては、各凸レンズ領域の曲率により発散角が決まる。しかしながら、凸レンズ領域に対する平行光の入射角の値が臨界角を超えると、平行光が凸レンズ領域により全反射してしまい、発散されない場合がある。このため、単レンズにおいて、高い効率で発散角を大きくとることができなかった。
【特許文献1】特開2001―264859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、単レンズにおいて大きい発散角を取る場合でも光の利用効率が高い照明用レンズ及びこれを用いた照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の一態様によれば、(イ)光源と、(ロ)光源側に配置され、光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、コリメータ面と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを有する照明用レンズとを備える照明装置が提供される。
【0007】
本願発明の他の態様によれば、光源からの光で照明するときに使用する照明用レンズであって、(イ)光源側に配置され、光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、(ロ)コリメータ面と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを備える照明用レンズが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、単レンズにおいて大きい発散角を取る場合でも光の利用効率が高い照明用レンズ及びこれを用いた照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。なお、本明細書中に記載する「全反射」とは、光技術分野における「全反射」、すなわち臨界角を越えて光が入射した際の反射作用を意味する。
【0010】
本発明の実施の形態に係る照明装置は、図1に示すように、光源(発散光源)1、光源1からの光を平行光にする(近づける)コリメータ面3と、平行光を集光して発散させる発散側集光領域41、及び平行光を全反射後、屈折させて発散させる発散側全反射領域42を含む発散面4とを有する照明用レンズ2とを備える。
【0011】
光源1としては、例えばLEDが使用可能である。照明用レンズ2の材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、又は高密度ポリエチレン等が使用可能である。
【0012】
コリメータ面3としては、例えば、小レンズを輪帯状に配列したフレネルレンズ面が使用可能である。コリメータ面3は、図1及び図2に示すように、中央に配置された入射側屈折領域31と、入射側屈折領域31の周囲に同心円状に配置された入射側全反射領域32を備える(図2に示すA−A方向に沿った断面図が図1に対応する。)。中央の入射側屈折領域31は、光源1からの光を屈折させて平行化する。周囲の入射側全反射領域32は、光源1からの光を屈折させて、屈折した光をレンズ内部で全反射することにより、平行化する。入射側全反射領域32は、光源1からの光を屈折させる入射側屈折部32aと、入射側屈折部32aに連続して配置され、入射側屈折部32aにより屈折した光をレンズ内部で全反射する入射側全反射部32bを備える。入射側屈折部32a及び入射側全反射部32bは、交互に周期的に配置されている。
【0013】
図1に示した発散面4は、例えば、図3及び図4に示すように、発散側集光領域41、及び発散側全反射領域42の組み合わせからなるユニットが、複数個マトリクス状に配置されている。図3に示すように、発散側集光領域41が平面上からみて円形であり、発散側全反射領域42が発散側集光領域41の周囲を取り囲むように配置されていても良い(図3に示すB−B方向に沿った断面図が図1に対応する。)。或いは、図4に示すように、発散側集光領域41が平面状からみて矩形であり、発散側全反射領域42が発散側集光領域41の周囲を取り囲むように配置されていても良い(図4に示すC−C方向に沿った断面図が図1に対応する。)。
【0014】
発散側集光領域41は、凸レンズ面である。発散側集光領域41に対する平行光の入射角θ1は、臨界角よりも小さい。発散側集光領域41は、平行光を屈折させて集光点Pに集光させて、発散させる。発散側集光領域41を複数個、マトリクス状に周期的配置することで照度ムラを低減できる。
【0015】
発散側全反射領域42は、平行光を全反射してから屈折させて、各発散側全反射領域42が取り囲む発散側集光領域41の集光点Pに集光させて発散させる。発散側全反射領域42により発散させた光は、発散側集光領域41により発散させた光よりも発散角が大きい。
【0016】
発散側全反射領域42は、発散側全反射部42aと、発散側集光領域41と発散側全反射部42aとの間に配置された発散側屈折部42bを備える。発散側全反射部42aに対する平行光の入射角θ2は、臨界角よりも大きい。発散側全反射部42aは、平行光を全反射する。発散側屈折部42bは、平行光に略平行な面であり、発散側全反射部42aにより全反射した光を屈折する。
【0017】
次に、本発明の実施の形態に係る照明装置を用いた照明方法を、図1を用いて説明する。
【0018】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は屈折作用により平行化される。
【0019】
(ロ)他方、光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、レンズ内部で全反射されて、平行化される。
【0020】
(ハ)平行光のうち、発散面4の発散側集光領域41に達した光は屈折し、集光点Pに集光されて、発散する。
【0021】
(ニ)他方、平行光のうち、発散面4の発散側全反射部42aに入射した光は、レンズ内部で全反射される。全反射した光は、発散側屈折部42bにより屈折して集光点Pに集光され、発散する。
【0022】
本発明の実施の形態によれば、発散面4において、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aにより平行光を全反射させてから、発散側屈折部42bで屈折させて発散させるので、発散側集光領域41よりも大きい発散角を得ることが可能となる。
【0023】
更に、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aにより全反射してから発散側屈折部42bで屈折して発散することができるので、複数の凸レンズのみ配置した場合と比べて、発散されない平行光がなくなり、光の利用効率を向上することができる。
【0024】
(第1の変形例)
本発明の実施の形態の第1の変形例として、照明用レンズ2の他の一例を説明する。本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明用レンズ2は、図5に示すように、発散面4の発散側全反射領域42の断面形状が、図1に示した照明装置と異なる一例を説明する。第1の変形例においては、発散側全反射領域42の発散側全反射部42a及び発散側屈折部42bのそれぞれは、略対称構造をなし、全反射作用及び屈折作用を共有する。即ち、発散側全反射部42aは、コリメータ面3からの平行光を全反射すると共に、発散側屈折部42bにより全反射した光を屈折して発散させる。発散側屈折部42bは、発散側全反射部42aにより全反射された光を屈折して発散させると共に、コリメータ面3からの平行光を全反射する。他の構成は、図1に示した照明装置の構成と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0025】
本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明方法を、図5を用いて説明する。
【0026】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は、屈折作用により平行化される。
【0027】
(ロ)他方、光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、レンズ内部で全反射して、平行化される。
【0028】
(ハ)平行光のうち、発散面4の発散側集光領域41に達した光は屈折して集光点Pに集光され、発散する。
【0029】
(ニ)他方、平行光のうち、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aに達した光は全反射され、全反射された光は発散側屈折部42bにより屈折して、集光点Pに集光され、発散する。また、平行光のうち、発散側全反射領域42の発散側屈折部42bに達した光は全反射され、全反射された光は発散側全反射部42aにより屈折して、集光点Pに集光され、発散する。
【0030】
本発明の実施の形態の第1の変形例によれば、各発散側全反射領域42の発散側全反射部42a及び発散側屈折部42bのそれぞれに、全反射作用及び屈折作用を共用させることで、発散面4の形状を単純化することができ、成形性を向上させることができる。
【0031】
(第2の変形例)
本発明の実施の形態の第2の変形例として、照明用レンズ2の他の一例を説明する。本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明用レンズ2は、発散側集光領域41及び発散側全反射領域42の周期的配置のトポロジーが、図3及び図4とは異なり、図6に示すように、円柱レンズ(シリンドリカルレンズ)を用いて1次元の周期的配置をなしている。ここで、シリンドリカルレンズとは、入射光に対し、レンズの幅方向(曲率方向)に変化を与え、長さ方向には変化を与えずに線状の光線を形成するレンズである。光源1は、蛍光灯等の円柱状の光源1であり、照明用レンズ2の長さ方向に沿って延伸している。他の構成は、図5に示した照明装置と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0032】
本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明方法を、図6を用いて説明する。
【0033】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は、屈折作用によりレンズ内部で幅方向に平行化される。
【0034】
(ロ)他方、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、全反射されて、レンズ内部で幅方向に平行化される。
【0035】
(ハ)平行光のうち、発散側集光領域41に達した光は、屈折作用により幅方向に発散する。
【0036】
(ニ)他方、発散側全反射領域42に達した光は全反射され、屈折されて発散する。
【0037】
本発明の実施の形態の第2の変形例によれば、照明用レンズ2としてシリンドリカルレンズを用いることが可能である。シリンドリカルレンズは、蛍光灯等の円柱状の光源1を用いた照明器具に対して有効であり、一方向のみに発散させたい場合に有効である。
【0038】
(第3の変形例)
本発明の実施の形態の第3の変形例として、照明用レンズ2のコリメータ面3の種々の変形例を説明する。
【0039】
例えば、図7に示すように、コリメータ面3が、1つの曲面からなる入射側屈折領域(凸レンズ面)31であっても良い。また、図8に示すように、コリメータ面3が、屈折作用のみを利用するフレネルレンズからなる入射側屈折領域31であっても良い。また、図9及び図10に示すように、コリメータ面3が、全反射作用を利用したレンズ面であっても良い。図10に示すD−D方向に沿った断面図が図9に対応する。コリメータ面3が、光源からの光を屈折させて平行光にする入射側屈折領域31と、入射側屈折領域31の周囲に配置され、光源からの光を屈折し全反射して平行光とする入射側全反射領域32とを備える。
【0040】
本発明の実施の形態の第3の変形例によれば、コリメータ面3としては、光源1からの発散光を平行化可能な形状であれば、フレネルレンズ面に限定されず、種々のレンズ面を使用可能である。
【0041】
(第4の変形例)
本発明の実施の形態の第4の変形例として、コリメータ面3及び発散面4は、必ずしも断面形状が曲面でなくても良い。照明装置の光学系は、高精度に像を作ることよりも、一様に光で照らすことを目的とする。このため、コリメータ面3及び発散面4の少なくともいずれかの、少なくとも一部の断面形状の曲面を、多角形のポリゴンやプリズムに置き換えることで、レンズとしての機能よりも成形性を優先させることができる。
【0042】
例えば、図11に示すように、コリメータ面3の入射側全反射領域32に、断面形状が線分からなるプリズムを利用しても良い。各線分はレンズ全体に比べて小さいため、置き換えたことによる照明特性への影響は小さく、成形性を大幅に向上することができる。更に、照明装置では、曲面を線分に置き換えることで照度ムラを低減する効果もある。
【0043】
本発明の実施の形態の第4の変形例によれば、コリメータ面3及び発散面4の曲面形状を、ポリゴンやプリズムで近似することができる。
【0044】
(第5の変形例)
本発明の実施の形態の第5の変形例として、図1に示した照明用レンズ2の他の照明装置への適用例を説明する。本発明の実施の形態の第5の変形例に係る照明装置は、図12に示すように、光源11、光源11を覆う光源(蛍光体)12、第1の照明用レンズ2及び第2の照明用レンズ5とを備える。
【0045】
光源11は、第1の光を発光する。光源11としては、半導体発光素子が使用可能である。例えば、窒化ガリウム(GaN)、酸化亜鉛(ZnO)又はセレン化亜鉛(ZnSe)等の青色光LEDが使用可能である。光源12は、第1の光を、異なる波長に変換する。光源12としては、蛍光体が使用可能である。蛍光体は、例えばイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)等が使用可能である。
【0046】
第1の照明用レンズ2は、第1の光源11からの第1の光、及び第2の光源12からの第2の光を平行光にする第1のレンズ面(コリメータ面)3、及び平行光を発散させる第2のレンズ面(発散面)4を備える。
【0047】
第2の照明用レンズ5は、第1の照明用レンズ2と同様に、アクリル樹脂、ポリカーボネート、又は高密度ポリエチレン等で形成されている。第2の照明用レンズ5は、第3のレンズ面(フライアイレンズ面)6と、第4のレンズ面(平面レンズ面)7を備える。第4のレンズ面7からの光は、照明対象8を照明して照明領域81,82を形成する。
【0048】
図12に示した照明装置は、店舗照明、オフィス照明、住宅照明等、大光量を必要とする照明装置として構築されている。本発明の実施の形態の第5の変形例によれば、照明用レンズ2を、種々の照明装置に適用可能である。
【0049】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、発散側集光領域41及び発散側全反射領域42の数は特に限定されない。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る照明用レンズのコリメータ面の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る照明用レンズの発散面の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る照明用レンズの発散面の他の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明装置の一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の他の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の更に他の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明用レンズのコリメータ面の一例を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態の第4の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態の第5の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1…光源
2…照明用レンズ
3…コリメータ面
4…発散面
31…入射側屈折領域
32…入射側全反射領域
32a…入射側屈折部
32b…入射側全反射部
41…発散側集光領域
42…発散側全反射領域
42a…発散側全反射部
42b…発散側屈折部
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明用レンズ、及び照明用レンズを用いた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、白色発光ダイオード(LED)照明器具等の照明装置において、所望の外観、光の利用効率、照度分布の均一性を得るには、光源からの光を平行光にするコリメーション光学系と、平行光を発散させる発散光学系とを用いることが効果的であることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、従来の照明装置では、1枚の照明用レンズ(単レンズ)の光源側に光源からの光を平行光にするコリメータ面を設け、コリメータ面と対向する面に平行光を発散させる発散面を設けている。コリメータ面は、光源からの光を屈折するか、或いは屈折した後にレンズ内部で全反射して平行光にする。一方、発散面は、複数個の凸レンズ領域を有し、凸レンズ領域で平行光を屈折させて発散させる。
【0004】
発散面においては、各凸レンズ領域の曲率により発散角が決まる。しかしながら、凸レンズ領域に対する平行光の入射角の値が臨界角を超えると、平行光が凸レンズ領域により全反射してしまい、発散されない場合がある。このため、単レンズにおいて、高い効率で発散角を大きくとることができなかった。
【特許文献1】特開2001―264859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、単レンズにおいて大きい発散角を取る場合でも光の利用効率が高い照明用レンズ及びこれを用いた照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の一態様によれば、(イ)光源と、(ロ)光源側に配置され、光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、コリメータ面と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを有する照明用レンズとを備える照明装置が提供される。
【0007】
本願発明の他の態様によれば、光源からの光で照明するときに使用する照明用レンズであって、(イ)光源側に配置され、光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、(ロ)コリメータ面と対向し、光を集光して発散させる発散側集光領域、及び光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを備える照明用レンズが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、単レンズにおいて大きい発散角を取る場合でも光の利用効率が高い照明用レンズ及びこれを用いた照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。なお、本明細書中に記載する「全反射」とは、光技術分野における「全反射」、すなわち臨界角を越えて光が入射した際の反射作用を意味する。
【0010】
本発明の実施の形態に係る照明装置は、図1に示すように、光源(発散光源)1、光源1からの光を平行光にする(近づける)コリメータ面3と、平行光を集光して発散させる発散側集光領域41、及び平行光を全反射後、屈折させて発散させる発散側全反射領域42を含む発散面4とを有する照明用レンズ2とを備える。
【0011】
光源1としては、例えばLEDが使用可能である。照明用レンズ2の材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、又は高密度ポリエチレン等が使用可能である。
【0012】
コリメータ面3としては、例えば、小レンズを輪帯状に配列したフレネルレンズ面が使用可能である。コリメータ面3は、図1及び図2に示すように、中央に配置された入射側屈折領域31と、入射側屈折領域31の周囲に同心円状に配置された入射側全反射領域32を備える(図2に示すA−A方向に沿った断面図が図1に対応する。)。中央の入射側屈折領域31は、光源1からの光を屈折させて平行化する。周囲の入射側全反射領域32は、光源1からの光を屈折させて、屈折した光をレンズ内部で全反射することにより、平行化する。入射側全反射領域32は、光源1からの光を屈折させる入射側屈折部32aと、入射側屈折部32aに連続して配置され、入射側屈折部32aにより屈折した光をレンズ内部で全反射する入射側全反射部32bを備える。入射側屈折部32a及び入射側全反射部32bは、交互に周期的に配置されている。
【0013】
図1に示した発散面4は、例えば、図3及び図4に示すように、発散側集光領域41、及び発散側全反射領域42の組み合わせからなるユニットが、複数個マトリクス状に配置されている。図3に示すように、発散側集光領域41が平面上からみて円形であり、発散側全反射領域42が発散側集光領域41の周囲を取り囲むように配置されていても良い(図3に示すB−B方向に沿った断面図が図1に対応する。)。或いは、図4に示すように、発散側集光領域41が平面状からみて矩形であり、発散側全反射領域42が発散側集光領域41の周囲を取り囲むように配置されていても良い(図4に示すC−C方向に沿った断面図が図1に対応する。)。
【0014】
発散側集光領域41は、凸レンズ面である。発散側集光領域41に対する平行光の入射角θ1は、臨界角よりも小さい。発散側集光領域41は、平行光を屈折させて集光点Pに集光させて、発散させる。発散側集光領域41を複数個、マトリクス状に周期的配置することで照度ムラを低減できる。
【0015】
発散側全反射領域42は、平行光を全反射してから屈折させて、各発散側全反射領域42が取り囲む発散側集光領域41の集光点Pに集光させて発散させる。発散側全反射領域42により発散させた光は、発散側集光領域41により発散させた光よりも発散角が大きい。
【0016】
発散側全反射領域42は、発散側全反射部42aと、発散側集光領域41と発散側全反射部42aとの間に配置された発散側屈折部42bを備える。発散側全反射部42aに対する平行光の入射角θ2は、臨界角よりも大きい。発散側全反射部42aは、平行光を全反射する。発散側屈折部42bは、平行光に略平行な面であり、発散側全反射部42aにより全反射した光を屈折する。
【0017】
次に、本発明の実施の形態に係る照明装置を用いた照明方法を、図1を用いて説明する。
【0018】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は屈折作用により平行化される。
【0019】
(ロ)他方、光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、レンズ内部で全反射されて、平行化される。
【0020】
(ハ)平行光のうち、発散面4の発散側集光領域41に達した光は屈折し、集光点Pに集光されて、発散する。
【0021】
(ニ)他方、平行光のうち、発散面4の発散側全反射部42aに入射した光は、レンズ内部で全反射される。全反射した光は、発散側屈折部42bにより屈折して集光点Pに集光され、発散する。
【0022】
本発明の実施の形態によれば、発散面4において、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aにより平行光を全反射させてから、発散側屈折部42bで屈折させて発散させるので、発散側集光領域41よりも大きい発散角を得ることが可能となる。
【0023】
更に、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aにより全反射してから発散側屈折部42bで屈折して発散することができるので、複数の凸レンズのみ配置した場合と比べて、発散されない平行光がなくなり、光の利用効率を向上することができる。
【0024】
(第1の変形例)
本発明の実施の形態の第1の変形例として、照明用レンズ2の他の一例を説明する。本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明用レンズ2は、図5に示すように、発散面4の発散側全反射領域42の断面形状が、図1に示した照明装置と異なる一例を説明する。第1の変形例においては、発散側全反射領域42の発散側全反射部42a及び発散側屈折部42bのそれぞれは、略対称構造をなし、全反射作用及び屈折作用を共有する。即ち、発散側全反射部42aは、コリメータ面3からの平行光を全反射すると共に、発散側屈折部42bにより全反射した光を屈折して発散させる。発散側屈折部42bは、発散側全反射部42aにより全反射された光を屈折して発散させると共に、コリメータ面3からの平行光を全反射する。他の構成は、図1に示した照明装置の構成と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0025】
本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明方法を、図5を用いて説明する。
【0026】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は、屈折作用により平行化される。
【0027】
(ロ)他方、光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、レンズ内部で全反射して、平行化される。
【0028】
(ハ)平行光のうち、発散面4の発散側集光領域41に達した光は屈折して集光点Pに集光され、発散する。
【0029】
(ニ)他方、平行光のうち、発散側全反射領域42の発散側全反射部42aに達した光は全反射され、全反射された光は発散側屈折部42bにより屈折して、集光点Pに集光され、発散する。また、平行光のうち、発散側全反射領域42の発散側屈折部42bに達した光は全反射され、全反射された光は発散側全反射部42aにより屈折して、集光点Pに集光され、発散する。
【0030】
本発明の実施の形態の第1の変形例によれば、各発散側全反射領域42の発散側全反射部42a及び発散側屈折部42bのそれぞれに、全反射作用及び屈折作用を共用させることで、発散面4の形状を単純化することができ、成形性を向上させることができる。
【0031】
(第2の変形例)
本発明の実施の形態の第2の変形例として、照明用レンズ2の他の一例を説明する。本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明用レンズ2は、発散側集光領域41及び発散側全反射領域42の周期的配置のトポロジーが、図3及び図4とは異なり、図6に示すように、円柱レンズ(シリンドリカルレンズ)を用いて1次元の周期的配置をなしている。ここで、シリンドリカルレンズとは、入射光に対し、レンズの幅方向(曲率方向)に変化を与え、長さ方向には変化を与えずに線状の光線を形成するレンズである。光源1は、蛍光灯等の円柱状の光源1であり、照明用レンズ2の長さ方向に沿って延伸している。他の構成は、図5に示した照明装置と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
【0032】
本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明方法を、図6を用いて説明する。
【0033】
(イ)光源1からの光のうち、コリメータ面3の入射側屈折領域31に入射した光は、屈折作用によりレンズ内部で幅方向に平行化される。
【0034】
(ロ)他方、コリメータ面3の入射側全反射領域32に入射した光は屈折し、全反射されて、レンズ内部で幅方向に平行化される。
【0035】
(ハ)平行光のうち、発散側集光領域41に達した光は、屈折作用により幅方向に発散する。
【0036】
(ニ)他方、発散側全反射領域42に達した光は全反射され、屈折されて発散する。
【0037】
本発明の実施の形態の第2の変形例によれば、照明用レンズ2としてシリンドリカルレンズを用いることが可能である。シリンドリカルレンズは、蛍光灯等の円柱状の光源1を用いた照明器具に対して有効であり、一方向のみに発散させたい場合に有効である。
【0038】
(第3の変形例)
本発明の実施の形態の第3の変形例として、照明用レンズ2のコリメータ面3の種々の変形例を説明する。
【0039】
例えば、図7に示すように、コリメータ面3が、1つの曲面からなる入射側屈折領域(凸レンズ面)31であっても良い。また、図8に示すように、コリメータ面3が、屈折作用のみを利用するフレネルレンズからなる入射側屈折領域31であっても良い。また、図9及び図10に示すように、コリメータ面3が、全反射作用を利用したレンズ面であっても良い。図10に示すD−D方向に沿った断面図が図9に対応する。コリメータ面3が、光源からの光を屈折させて平行光にする入射側屈折領域31と、入射側屈折領域31の周囲に配置され、光源からの光を屈折し全反射して平行光とする入射側全反射領域32とを備える。
【0040】
本発明の実施の形態の第3の変形例によれば、コリメータ面3としては、光源1からの発散光を平行化可能な形状であれば、フレネルレンズ面に限定されず、種々のレンズ面を使用可能である。
【0041】
(第4の変形例)
本発明の実施の形態の第4の変形例として、コリメータ面3及び発散面4は、必ずしも断面形状が曲面でなくても良い。照明装置の光学系は、高精度に像を作ることよりも、一様に光で照らすことを目的とする。このため、コリメータ面3及び発散面4の少なくともいずれかの、少なくとも一部の断面形状の曲面を、多角形のポリゴンやプリズムに置き換えることで、レンズとしての機能よりも成形性を優先させることができる。
【0042】
例えば、図11に示すように、コリメータ面3の入射側全反射領域32に、断面形状が線分からなるプリズムを利用しても良い。各線分はレンズ全体に比べて小さいため、置き換えたことによる照明特性への影響は小さく、成形性を大幅に向上することができる。更に、照明装置では、曲面を線分に置き換えることで照度ムラを低減する効果もある。
【0043】
本発明の実施の形態の第4の変形例によれば、コリメータ面3及び発散面4の曲面形状を、ポリゴンやプリズムで近似することができる。
【0044】
(第5の変形例)
本発明の実施の形態の第5の変形例として、図1に示した照明用レンズ2の他の照明装置への適用例を説明する。本発明の実施の形態の第5の変形例に係る照明装置は、図12に示すように、光源11、光源11を覆う光源(蛍光体)12、第1の照明用レンズ2及び第2の照明用レンズ5とを備える。
【0045】
光源11は、第1の光を発光する。光源11としては、半導体発光素子が使用可能である。例えば、窒化ガリウム(GaN)、酸化亜鉛(ZnO)又はセレン化亜鉛(ZnSe)等の青色光LEDが使用可能である。光源12は、第1の光を、異なる波長に変換する。光源12としては、蛍光体が使用可能である。蛍光体は、例えばイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)等が使用可能である。
【0046】
第1の照明用レンズ2は、第1の光源11からの第1の光、及び第2の光源12からの第2の光を平行光にする第1のレンズ面(コリメータ面)3、及び平行光を発散させる第2のレンズ面(発散面)4を備える。
【0047】
第2の照明用レンズ5は、第1の照明用レンズ2と同様に、アクリル樹脂、ポリカーボネート、又は高密度ポリエチレン等で形成されている。第2の照明用レンズ5は、第3のレンズ面(フライアイレンズ面)6と、第4のレンズ面(平面レンズ面)7を備える。第4のレンズ面7からの光は、照明対象8を照明して照明領域81,82を形成する。
【0048】
図12に示した照明装置は、店舗照明、オフィス照明、住宅照明等、大光量を必要とする照明装置として構築されている。本発明の実施の形態の第5の変形例によれば、照明用レンズ2を、種々の照明装置に適用可能である。
【0049】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。例えば、発散側集光領域41及び発散側全反射領域42の数は特に限定されない。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施の形態に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る照明用レンズのコリメータ面の一例を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る照明用レンズの発散面の一例を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る照明用レンズの発散面の他の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態の第1の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の第2の変形例に係る照明装置の一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の他の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明装置の更に他の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態の第3の変形例に係る照明用レンズのコリメータ面の一例を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態の第4の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態の第5の変形例に係る照明装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1…光源
2…照明用レンズ
3…コリメータ面
4…発散面
31…入射側屈折領域
32…入射側全反射領域
32a…入射側屈折部
32b…入射側全反射部
41…発散側集光領域
42…発散側全反射領域
42a…発散側全反射部
42b…発散側屈折部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源側に配置され、前記光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、前記コリメータ面と対向し、前記光を集光して発散させる発散側集光領域、及び前記光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを有する照明用レンズ
とを備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記発散面において、前記発散側集光領域、及び前記発散側全反射領域の組み合わせをユニットとして、該ユニットが、複数個マトリクス状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記発散側全反射領域は、
前記光を全反射する発散側全反射部と、
前記発散側集光領域と前記発散側全反射部との間に配置され、前記発散側全反射部で全反射した光を屈折して発散させる発散側屈折部
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記発散側屈折部が、更に前記光を全反射し、
前記発散側全反射部が、更に前記発散側屈折部で全反射した光を屈折することを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記コリメータ面が、
前記光源からの光を屈折させる入射側屈折領域と、
前記入射側屈折領域の周囲に配置され、前記光源からの光を屈折後、全反射する入射側全反射領域
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記コリメータ面が、フレネルレンズ面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記コリメータ面及び前記発散面のいずれかの少なくとも一部が、プリズムからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記コリメータ面及び前記発散面のいずれかが、円柱レンズ面であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記光源が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
光源からの光で照明するときに使用する照明用レンズであって、
前記光源側に配置され、前記光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、
前記コリメータ面と対向し、前記光を集光して発散させる発散側集光領域、及び前記光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面
とを備えることを特徴とする照明用レンズ。
【請求項1】
光源と、
前記光源側に配置され、前記光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、前記コリメータ面と対向し、前記光を集光して発散させる発散側集光領域、及び前記光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面とを有する照明用レンズ
とを備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記発散面において、前記発散側集光領域、及び前記発散側全反射領域の組み合わせをユニットとして、該ユニットが、複数個マトリクス状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記発散側全反射領域は、
前記光を全反射する発散側全反射部と、
前記発散側集光領域と前記発散側全反射部との間に配置され、前記発散側全反射部で全反射した光を屈折して発散させる発散側屈折部
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記発散側屈折部が、更に前記光を全反射し、
前記発散側全反射部が、更に前記発散側屈折部で全反射した光を屈折することを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記コリメータ面が、
前記光源からの光を屈折させる入射側屈折領域と、
前記入射側屈折領域の周囲に配置され、前記光源からの光を屈折後、全反射する入射側全反射領域
とを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項6】
前記コリメータ面が、フレネルレンズ面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記コリメータ面及び前記発散面のいずれかの少なくとも一部が、プリズムからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記コリメータ面及び前記発散面のいずれかが、円柱レンズ面であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記光源が、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
光源からの光で照明するときに使用する照明用レンズであって、
前記光源側に配置され、前記光源からの光を平行光に近づけるためのコリメータ面と、
前記コリメータ面と対向し、前記光を集光して発散させる発散側集光領域、及び前記光を全反射後、屈折して発散させる発散側全反射領域を含む発散面
とを備えることを特徴とする照明用レンズ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−84696(P2008−84696A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263273(P2006−263273)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】
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