照明装置及びこれを用いた液晶表示装置
【課題】 光源4と、平板状の導光板2、その裏面に設けた反射体3を備える照明装置1の照明輝度を上昇させる。
【解決手段】 導光板2は、光源4の光を内部に導入する複数の光導入部9と、導入された光を外部に出射させるために表面及び裏面に形成された複数の反射部5を備え、その各反射部5は傾斜する反射面を有し、表面に形成された各上反射部5bの反射面は、表面と交差する交線10が一の光導入部9bが位置する方向に対して略直角となるように配置されており、裏面に形成された各下反射部5aの反射面は、裏面と交差する交線10が他の一の光導入部9aが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。
【解決手段】 導光板2は、光源4の光を内部に導入する複数の光導入部9と、導入された光を外部に出射させるために表面及び裏面に形成された複数の反射部5を備え、その各反射部5は傾斜する反射面を有し、表面に形成された各上反射部5bの反射面は、表面と交差する交線10が一の光導入部9bが位置する方向に対して略直角となるように配置されており、裏面に形成された各下反射部5aの反射面は、裏面と交差する交線10が他の一の光導入部9aが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光面が平面型の照明装置及びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、電子辞書等の携帯機器等には液晶表示装置が広く利用されている。液晶表示装置に用いられる液晶パネルは自発光型ではないために、液晶パネルの背面に照明装置を組み込む必要がある。携帯機器用の表示装置には薄型化が求められるので、液晶パネルの背面に厚い照明装置を使用することができない。一方、日中の屋外で表示を視認できるように、照明光の強度は高くする必要がある。また、表示される画像の明るさにむらがでないように、均一な発光が望まれる。そこで、サイドライト型の照明装置が検討されてきている。サイドライト型の照明装置では、光源を発光面の側面に設置できることから、全体の厚さを薄く形成することができる(特許文献1、特許文献2を参照)。
【0003】
図13は、この種の従来公知の照明装置50の模式的な断面図であり、図14は、照明装置50の模式的な上面図である。照明装置50は、光源53と、導光板51と、反射板54を備えている。光源53は導光板51の側面に配置され、光源53の光が導光板51内に導入される。導光板51の裏面にはV字状の溝からなる複数の反射部52が形成されている。導光板51の表面と裏面との間に閉じ込められた光は、反射部52のV字状溝の傾斜面で反射される。すなわち、この傾斜面が反射面として機能している。従って、V字状溝の傾斜面を適宜設定することにより、導光板内に閉じ込められた光を、導光板51の表面から取り出すことができる。また、反射板54は、導光板51の裏面から漏れ出した光を再び導光板51に向けて反射させ、導光板51の上面から取り出す照明光の強度低下を防いでいる。
【0004】
図14に示すように、反射部52は光源53を中心とする円弧に沿って多数形成されている。反射部52のV字状溝は、上面から見て長方形の形状を有し、この長方形の長手方向は光源53の方向に対して略直角方向となるように形成されている。反射部52をこのように配置することにより、V字状溝の反射面で反射した反射光を、導光板51の表面の垂直方向に集中させることができる。反射光を垂直方向に向けることにより、この方向の観察者は明るい表示を視認することができる。
【0005】
使用する表示装置の表示面積の拡大に伴って照明装置50の発光面を拡大する場合や、照明光強度をより強くする場合は、導光板51内に閉じ込める光強度をより強くする必要がある。しかし、光源53単体では発光強度に限界があるので、複数の光源53を使用して導光板51に閉じ込める光強度をより強くする方法が考えられる。
【0006】
図15は、2個の光源53a、53bを使用した場合に導光板51の表面から出射する照明光の出射方向を説明するための説明図である。図15(a)は、2つの光源53a、53bを使用した照明装置50の模式的な平面図であり、図15(b)は、その模式的な斜視図である。反射部52は、光源53aを中心とした円弧上に複数配置されている。各反射部52の光源53a側の傾斜面は反射面を構成し、この反射面と導光板51の裏面とが交差する交線55は、光源53aの方向に対して角度θ1をなす。この角度θ1は略直角に設定する。光源53aから出射した光は、導光板51内を進んで反射部52の反射面により反射される。この反射光は、光源53aの発光点と、反射部52での反射点と、導光板51の垂線を含む平面を考えた場合に、この平面内に含まれる。
【特許文献1】特開平11−250714号公報
【特許文献2】特開平11−232918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、追加した光源53bの出射光は、反射部52の反射面に対して光源53aの出射光と同じ入射角度を有しない。各反射部52の交線55は、光源53bの方向に対して角度θ2を有する。この角度θ2は90°以下となり、反射部52の位置にも依存する。光源53bから出射した光は破線で示すように導光板51内を進み、反射部52の反射面により反射される。この反射光は、光源53bの発光点と反射部52の反射点と導光板51の垂線を含む平面を考えた場合に、この平面内に含まれず、導光板51の垂線に対して、光源53aからの反射光よりも倒れた光となる。また、その倒れ角は、光源53bの位置にも依存する。そのため、光源53aと同じ発光強度を有する光源53bを追加しても、導光板51の発光面の輝度はさほど上昇しない、という課題があった。
【0008】
また、上記課題を解決するために、導光板51の下面に、2つの光源53aと53bの夫々の方向に略直交する、夫々反射面の方向が異なる2種類の反射部52を混在して形成することが考えられる。しかし、反射面の方向が異なる反射部52を同一の裏面に混在させると、夫々の光源53a、53bの方向に対して、一方の種類の反射部52が他方の種類の反射部52の陰になり、2つの光源53a、53bの光を、導光板51の表面から効率よく取り出すことができず、照明装置50の輝度が上昇しない、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の照明装置は、上記の課題を解決するために以下の構成とした。
【0010】
(1) 光源と、表面及び裏面を有する平板状の導光板と、前記導光板の前記裏面の側に設置した反射体とを備える照明装置であって、前記導光板は、前記光源の光を内部に導入する複数の光導入部と、前記導入した光を外部に出射させるための前記表面及び前記裏面に形成した複数の反射部を備え、各前記反射部は、前記表面又は前記裏面に対して傾斜する反射面を有し、前記表面に形成された各前記反射部の反射面は、前記表面と交差する交線が前記一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されており、前記裏面に形成された各前記反射部の反射面は、前記裏面と交差する交線が前記他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されている照明装置とした。
【0011】
(2)上記(1)の照明装置において、前記導光板の表面と裏面の少なくとも一方は複数の領域に分割されており、前記分割された夫々の領域には前記光導入部と前記複数の反射部が含まれており、前記夫々の領域に含まれる各前記反射部の反射面は、前記表面又は前記裏面と交差する交線が前記夫々の領域に含まれる光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されるようにした。
【0012】
(3)上記(1)又は(2)の照明装置において、前記反射部は凹部で構成され、前記反射面は前記凹部の側面であり、前記反射部が前記光導入部を中心に円弧状に連続する線状に又は前記交線が所定の長さを有する分離した島状に形成されるようにした。
【0013】
(4)上記(3)の照明装置において、前記反射部は、前記交線と直交する平面により切り出した断面が、前記表面又は前記裏面が作る平面を底辺とする略直角三角形又は略二等辺三角形の形状を有しており、前記反射部の反射面と前記底辺との角度は、30°〜60°の範囲とした。
【0014】
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1の照明装置において、前記反射部の反射面の面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて大きくなるようにした。
【0015】
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1の照明装置において、前記表面又は前記裏面の単位面積当たりの前記反射面の総面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて増加するようにした。
【0016】
(7)上記(5)又は(6)の照明装置において、前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記表面又は前記裏面が作る平面からの深さが、前記距離が増加するにつれて深くなるようにした。
【0017】
(8)上記(5)〜(7)のいずれか1の照明装置において、前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記反射面の交線の長さは、前記距離が増加するにつれて長くなるようにした。
【0018】
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1の照明装置において、前記反射部は、前記反射部の反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部を中心にして放射方向に周期的に形成されており、前記反射部の前記放射方向のピッチは、前記反射部と前記光導入部との間の距離が増加するにつれて狭くなるようにした。
【0019】
(10)上記(1)〜(9)のいずれか1の照明装置において、前記光導入部は、前記導光板の前記光源に対応する側面が略半円形状の窪みであるようにした。
【0020】
(11)上記(1)〜(10)のいずれか1の照明装置の前記表面の側に液晶パネルを配置した液晶表示装置とした。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、照明装置の輝度を向上させることができる。さらに、複数の点光源を用いた場合に、光の利用効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の照明装置は、複数の光導入部と表面及び裏面に複数の反射部が形成された導光板と、導光板の裏面側に設けられた反射体を備えることとした。ここで、各反射部は表面又は裏面に対して傾斜する反射面を有し、表面に形成された反射面は、表面と交差する交線が一の光導入部が位置する方向に対して略直角となり、裏面に形成された反射面は、裏面と交差する交線が他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置した。このような構成により、一の光導入部から導入された光を導光板の裏面に設けた反射部で反射させて照明光として利用し、他の一の光導入部から導入された光を導光板の表面に設けた反射部で反射させ、これを反射体で反射させて照明光として利用することができる。そのため、照明光の輝度を向上させることができる。
以下、本発明について、図面を用いて具体的に説明する。
【0023】
(実施例1)図1及び図2を用いて本実施例に係る照明装置1を説明する。図1(a)は照明装置1の模式的な断面図であり、図1(b)は反射部5の模式的な斜視図である。図2は、導光板2の表面及び裏面に設けた反射部5の配置を説明するための模式的な平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0024】
図1(a)及び図1(b)に示すように、照明装置1は、導光板2と、導光板2の側面に設けた複数の光源4a、4b(以下総称して光源4という)と、導光板2の背面に設けた反射体3を備えている。導光板2の反射体3側の表面(裏面)には複数の下反射部5aが形成され、反対側の表面には複数の上反射部5bが形成されている。紙面の下方又は上方には光源4a、光源4bが設置されており、光源4a、光源4bからの光は光源4a、光源4bの夫々に対応して形成された光導入部9a、光導入部9b(以下総称して光導入部9という)から導光板2の内部に導入される。
【0025】
反射部5は、導光板2の表面と裏面に形成され、例えばV字溝からなる凹部により構成されている。反射部5は、表面又は裏面に対して傾斜する反射面6を備えている。反射面6と導光板2の表面又は裏面とが交差する交線10は、対応する光導入部9の方向に対して略直角となるように形成されている。これにより、光導入部9から進んできた光は反射面6で反射して、導光板2の外部へ照射される。例えば、光源4aの光は、光導入部9から導光板2に導入されて下反射部5aの反射面6で反射し、導光板2の表面から出射される。また、光源4の光は、光導入部9から導光板2に導入されて上反射部5bの反射面6で反射し、導光板2の裏面から出射され、反射体3の表面で反射して導光板2を通過して導光板2の上方に出射される。
【0026】
図2を用いて具体的に説明する。図2は導光板を上から(表面側から)見たときの様子を示す模式図である。図2(a)は、導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図2(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図2(c)は、導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a及び上反射部5bを重ねて図示した平面図である。図2に示すように、導光板2の下辺左側に光源4aが、下辺右側に光源4bが設置され、それぞれの光源4aに対応する位置に光導入部9a、9bが設置されている。この光導入部から光源の光は導光板2に導入する。
【0027】
図2(a)に示すように、光導入部9aを中心にした円弧上に多数の下反射部5aが配置されている。各下反射部5aの反射面6と裏面とが交差する交線10は、光導入部9aが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。これにより、光導入部9aから導入された光は、各下反射部5aの反射面6により反射され、導光板2の表面から裏面反射光7(図1(a)を参照)として出射される。
【0028】
図2(b)に示すように、光導入部9bを中心にした円弧上に多数の上反射部5bが配置されている。各上反射部5bの反射面6と表面とが交差する交線10は、光導入部9bが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。これにより、光導入部9bから導入された光は、各上反射部5bの反射面6で主に導光板表面に対して垂直方向に反射され、導光板2の裏面から出射す。この裏面から出射した光は反射体3により反射されて、導光板2の表面から表面反射光8(図1(a)を参照)として出射される。
【0029】
実際には、図2(c)に示すように、下反射部5aと上反射部5bが導光板2の裏面と表面に形成されている。光源4aからの光は光導入部9aから導入されて主に裏面に形成された下反射部5aにより表面から裏面反射光7として射出される。光源4bからの光は光導入部9bから導入されて主に表面に形成された上反射部5bにより反射して、反射体3により導光板2を通過して表面から表面反射光8として出射される。即ち、2つの光導入部9a及び9bから導入した光の夫々は、下反射部5aと上反射部5bにより分担して反射されるので、照明光の輝度を上昇させることができる。
【0030】
このとき、光源4bに対応する光導入部9bから導光板2に導入された光にも、下反射部5aの反射面6で反射される光が存在するが、反射した光は導光板2の裏面の垂線に対して傾斜して進むので、垂線方向に出射される出射光としての寄与率は低い。同様に、光源4aに対応する光導入部9aから導光板2に導入された光にも、上反射部5bの反射面6で反射される光が存在するが、反射した光は導光板表面の垂線に対して傾斜して進むので、垂線方向に出射される出射光としての寄与率は低い。
【0031】
本実施例では、下反射部5a及び上反射部5bは夫々光導入部9a及び光導入部9bを中心にして円弧方向と放射方向に所定のピッチで配列しているが、これに限定されない。下反射部5a及び上反射部5bは、円弧方向にランダムな配列であってもよいし、放射方向にランダムな配列であってもよい。要は、下反射部5aの反射面6の交線10が、光導入部9aの方向に対して略直交し、同様に上反射部5bの反射面6の交線10が、光導入部9bの方向に対して略直交すればよい。
【0032】
(実施例2)図3は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図3(a)は、導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図3(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図3(c)は、導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a及び上反射部5bを重ねて図示した平面図である。実施例1と同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0033】
本実施例2は、光導入部9から導入される光に指向性があり、光導入部9が設置された導光板2の辺に対して直角方向の光強度が強く、平行方向の光強度が弱くなる場合に好適である。
【0034】
図3(a)に示すように、導光板2の裏面には下反射部5aが形成されている。導光板2の下辺の中心部には光導入部9aが形成され、導光板2の下辺の左辺よりには光導入部9bが、下辺の右辺よりには光導入部9cが形成されている。光導入部9a、9b及び9cに対応して光源4a、4b及び4cが設置されている。従って、各光導入部9a、9b及び9cを介して各光源4a、4b及び4cからの光を導光板2内部に導入可能に構成されている。
【0035】
導光板2の裏面に形成された多数の下反射部5aは、光導入部9aを中心とした円弧上に配置されている。各下反射部5aの反射面6と裏面が交差する交線10(図1(b)を参照)は、光導入部9aの位置する方向に対して略直角となるように配置されている。光源4aから出射された光は、光導入部9aの入光点から導光板内に入って、導光板内を伝播して下反射部5aまで進行し、反射面で反射され裏面反射光7となる。このとき、裏面反射光7は、導光板の照射面に垂直な方向に進行するとは限らないものの、反射面6の底辺(すなわち、交線10)が光源から下反射部5aに届いた光の方向と略垂直なので、進行方向が左右に(交線10の方向に)曲げられて進行することがない。すなわち、各下反射部5aの反射面6から反射される裏面反射光7(図1(a)を参照)は、光導入部9aでの入光点と下反射部5aでの反射点と裏面の垂線とを含んだ平面内に概ね存在する。
【0036】
図3(b)において、導光板2の表面には上反射部5bが領域R1に、上反射部5cが領域R2に分離して形成されている。領域R1は、導光板2の下辺の左辺側に設置した光導入部9bを含んでいる。領域R2は、導光板2の下辺の右辺側に設置した光導入部9cを含んでいる。領域R1の各上反射部5bは、光導入部9bを中心に円弧状に形成されている。領域R1の各上反射部5bは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9bが位置する方向に対して略直交するように配置されている。同様に、領域R2の各上反射部5cは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9cが位置する方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1において、各上反射部5bから反射される表面反射光8(図1(a)を参照)は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。また、領域R2において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0037】
図3(c)において、下反射部5aが導光板2の裏面に形成され、上反射部5bと上反射部5cが導光板2の表面の領域R1及び領域R2に夫々形成されている。領域R1と領域R2の間から裏面に形成した下反射部5aが見えている。従って、領域R1と領域R2においては、下反射部5aからの裏面反射光7に上反射部5b及び上反射部5cからの表面反射光8を加えた反射光が出射される。一方、領域R1と領域R2の間隙からは、下反射部5aからの裏面反射光7のみが出射される。これにより、光導入部9から導入された光に指向性がある場合でも、表面から光強度の均一性の高い照明光を出射させることが可能となる。
【0038】
なお、上記実施例2において、導光板2の裏面の全面に下反射部5aを形成し、導光板2の表面を領域R1と領域R2を分割して各領域に上反射部5b及び上反射部5cを形成したが、これに代えて、導光板2の表面の全面に下反射部5aを形成し、導光板2の裏面を領域R1と領域R2を分割して各領域に上反射部5b及び上反射部5cを形成してもよい。また、下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cは、夫々が対応する光導入部9a、9b及び9cを中心として円弧状及び半径方向に所定ピッチで配置されているが、これに限定されず、ランダム配置であってもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置されていればよい。
【0039】
(実施例3)図4は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図4(a)導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図4(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図4(c)は導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cを重ねて図示した平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0040】
本実施例3は、光導入部9から導入される光に指向性があり、特に導光板2の角部の出射光の輝度が低下する場合に好適である。
【0041】
図4(a)は、導光板2の裏面に形成した多数の下反射部5aを表しており、上記実施例2の図3(a)と同様なので、説明を省略する。図4(b)に示すように、導光板2は左辺側の領域R1と右辺側の領域R2に分割され、領域R1には光導入部9bが含まれ、領域R2には光導入部9cが含まれている。更に、領域R1は、左上隅の領域R1−1及び左下隅の領域R1−2に分割され、領域R2は、右上隅の領域R2−1と右下隅の領域R2−2に分割されている。即ち、導光板2の表面の四隅の四角形の領域に上反射部5b及び上反射部5cが形成されている。各光導入部9a、9b及び9cは、対応して配置した光源4a、4b及び4cの夫々から光を導入する。
【0042】
領域R1の上反射部5bは、光導入部9bを中心とする円弧上に配列され、領域R2の上反射部5cは、光導入部9cを中心とする円弧上に配列されている。各上反射部5b及び5cの反射面6と表面とが交差する交線10は、対応する夫々の光導入部9b及び9cが位置する方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1(即ち領域R1−1及び領域R1−2)において、各上反射部5bから反射される表面反射光8は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。同様に、領域R2(即ち領域R2−1及び領域R2−2)において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0043】
図4(c)では、下反射部5aが導光板2の裏面に、上反射部5bが導光板2の表面の領域R1(領域R1−1と領域R1−2)に、上反射部5cが導光板2の表面の領域R2(領域R2−1と領域R2−2)に夫々形成されている。そして、領域R1−1、領域R1−2、領域R2−1、領域R2−2の間から裏面に形成された下反射部5aが見えている。従って、領域R1−1、領域R1−2、領域R2−1、領域R2−2においては、導光板2の裏面に形成した下反射部5aからの裏面反射光7に、導光板2の表面に形成した上反射部5b及び上反射部5cからの表面反射光8を加えた反射光が出射される。一方、これらの領域の間からは、下反射部5aからの裏面反射光7のみが出射される。これにより、光導入部9から導入される光に指向性があって導光板2の4隅の裏面反射光7の光強度が低下する場合でも、これを補償して光強度の均一性の高い照明光を出射させることが可能となる。
【0044】
なお、上記実施例3において、下反射部5aと上反射部5b及び5cとを反転させてもよい。また、下反射部5aや上反射部5b及び5cを、夫々が対応する光導入部9を中心として円弧状に或いは半径方向に所定ピッチで形成しているが、これをランダムに配置してもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置されていればよい。
【0045】
(実施例4)図5は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図5(a)は導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図5(b)は導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図5(c)は導光板2の表面及び裏面に夫々形成した下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cを重ねて図示した平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0046】
本実施例4は、光導入部9から導入される光に指向性があり、特に、光導入部9を導光板2の下辺の中央部に配置した場合に、その下辺隅部の出射光輝度が低下する場合に好適である。
【0047】
図5(a)に示すように、導光板2の裏面には下反射部5aが形成されている。下反射部5aは、左下隅の直角三角形の領域と、右下隅の直角三角形の領域には形成されていない。従って、これらの領域からは裏面反射光7が出射されない。その他の構成は上記実施例1〜3と同様なので、説明を省略する。
【0048】
図5(b)に示すように、上反射部5b及び上反射部5cは、導光板2の左下隅の直角三角形の領域R1と右下隅の直角三角形の領域R2に分離して形成されている。領域R1と領域R2は、導光板2の裏面に下反射部5aが形成されていない領域と一致する。領域R1には光導入部9bが、領域R2には光導入部9cが含まれている。領域R1の各上反射部5bは、光導入部9bを中心に円弧状に形成されている。領域R1の各上反射部5bは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9bの方向に対して略直交するように配置されている。同様に、領域R2の各上反射部5cは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9cの方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1において、各上反射部5bから反射される表面反射光8は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。また、領域R2において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0049】
図5(c)に示すように、下反射部5aが導光板2の裏面に形成され、上反射部5bと上反射部5cが導光板2の表面の領域R1及び領域R2に夫々形成されている。導光板2の表面の領域R1及び領域R2は、導光板2の裏面に下反射部5aが形成されていない領域と一致するので、上反射部5b及び上反射部5cと下反射部5aとは重ならない。これにより、導光板表面から出射される照明光は、下反射部5aから反射される裏面反射光7と上反射部5bから反射される表面反射光8となり、均一な輝度が得られる。
【0050】
なお、上記実施例4において、導光板2の表面と裏面とを入れ替えてもよい。また、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cは、夫々が対応する光導入部9a、9b及び9cを中心として円弧状及び半径方向に所定ピッチで配置されているが、これに限定されず、ランダム配置であってもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置すればよい。
【0051】
(実施例5)図6は、本実施例に係る照明装置1を構成する導光板2の模式的な部分断面図であり、特に、反射部5の交線10に対して直交する平面により切断した反射部5の断面形状を表している。図6(a)は、断面形状が略直角三角形を有する場合であり、図6(b)は、断面形状が略二等辺三角形を有する場合である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0052】
図6(a)に示すように、導光板2の表面又は裏面に形成する凹部である反射部5は、光導入部9に近い方に反射面6が形成され、光導入部9から遠い方は表面又は裏面に対して垂直な面から構成されている。導光板2の表面又は裏面をなす平面と反射面6とが交差する交線10は、光導入部9が位置する方向に対して略直角の角度を備えている。光導入部9から導入された光11は反射面6により反射されて導光板2の裏面又は表面から出射される。光導入部9から遠い方は垂直な面から構成されているので、表面に形成された上反射部5b又は5cから反射される表面反射光8を遮る面積を低減し、照明光の輝度を向上させることができる。導光板2の表面又は裏面と反射面6がなす角度θを、30°〜60°に設定する。これにより、例えば照明装置1を液晶表示装置に適用したときに、照明光の利用効率を向上させることができる。また、さらに好ましくは、角度θを40°〜50°の範囲に設定する。
【0053】
図6(b)に示すように、導光板2の表面又は裏面に形成する凹部である反射部5は、断面形状が略二等辺三角形を有している。二等辺三角形の光導入部9に近い方の傾斜面が反射面6を構成し、遠い方の傾斜面が反射面6’を構成する。導光板2の表面又は裏面をなす平面と反射面6とが交差する交線10は、光導入部9が位置する方向に対して略直角の角度を備えている。光導入部9から導入された光11は反射面6において反射して導光板2の裏面又は表面から出射される。また、反射面6’においても、光導入部9と反対方向から進んでくる光に対して反射面として機能し、導光板2の表面又は裏面から出射される。導光板2の表面又は裏面と反射面6及び反射面6’がなす角度θを、30°〜60°に設定する。また、角度θは、好ましくは40°〜50°の範囲に設定する。
【0054】
(実施例6)図7は、本実施例に係る照明装置1を説明する模式図である。図7(a)は導光板2の表面又は裏面に形成する反射部5の模式的な斜視図であり、図7(b)は光源4と導光板2の模式的な斜視図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0055】
図7(a)に示すように、導光板2の裏面(又は表面)には凹部からなる反射部5が形成されている。反射部5には反射面6が形成され、光導入部9から進んでくる光11を表面(又は裏面)方向へ反射する。反射部5は、導光板2の裏面(又は表面)と反射面6とが交差する交線10が光導入部9の位置する方向に対して略直角となるように配置されている。
【0056】
図7(b)に示すように、導光板2は、その一辺の中央部に光導入部9を備えている。光導入部9は、対応して設置された光源4の光を導光板2の内部に導入する。ここで、光導入部9から反射部5までの距離をrとすると、距離rが増加するに従い反射面6の面積が増加するように、又は、導光板2の表面又は裏面の単位面積当たりに占める反射面6の総面積が大きくなるように反射部5を形成する。これにより、光導入部9から導入された光が、光導入部9から遠くなるに従って弱くなることを補正する。その結果、導光板2の表面から輝度の均一な照明光を出射させることができる。なお、光導入部9を複数形成した場合に、各光導入部9に対応する反射部5を、このように形成する。
【0057】
図8及び図9を用いて具体的に説明する。図8及び図9は、本発明の照明装置1を構成する導光板2の模式的な断面図である。なお、図8及び図9において、反射部5を導光板2の裏面のみに記載したが、実際は導光板2の表面にも形成されており、簡潔に説明するためにこれを省略した。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0058】
図8に示すように、導光板2の裏面には反射部5が形成されている。導光板2の左端部には光源4が設置され、光導入部9から光源4の光を導入する。反射部5は断面が二等辺三角形を有する凹部から構成される。光導入部9の側の傾斜面が反射面6を構成し、その反射面の深さをhとすると、反射部5が光導入部9から遠くなるに従って反射面6の深さhを深くして、反射面6の面積を増大させる。即ち、光導入部9に近い方の反射面6の深さh1は、遠い方の反射面6の深さh2よりも浅くする。これにより、光導入部9から遠くなるに従って導光板2内に導入した光が弱くなり、導光板2の表面から出射される照明光の輝度が低下することを補償して、均一な照明光を得ることができる。また、反射面6の深さhを同一にし、光導入部9から遠くなるに従って、反射部5の紙面に対して垂直方向の長さ、即ち反射面6と裏面とが交差する交線10の長さを長くしてもよい。なお、光導入部9から遠くなるにつれて反射面の深さhを深くする、或いは交線10の長さを長くすることは、導光板2の表面又は裏面の単位面積当たりの数が等しい場合には、当該単位面積に占める反射面の総面積を増加させることに当たる。
【0059】
図9に示すように、導光板2の裏面には反射部5が形成されている。導光板2の左端部には光源4が設置され、光導入部9から光源4の光を導入する。反射部5は図8と同様に断面が二等辺三角形を有する凹部から構成されている。反射部5は、光導入部9から遠くなるにつれて、隣接する反射部5との間のピッチpが小さくなる。即ち、光導入部9に近い方の反射部5のピッチp1は、遠い方の反射部5のピッチp2よりも大きい。各反射部5に形成した反射面6の面積が同一であるとすれば、導光板2の裏面の単位面積当たりに占める反射面6の総面積は、光導入部9から遠くなるに従って、大きくなる。また、反射部5のピッチpを同一に形成した場合に、光導入部9から遠くなるに従って、紙面に対して垂直方向の反射部5のピッチを狭くなるようにしてもよい。
【0060】
(実施例7)図10は、本実施例7に係る照明装置1に用いる導光板2に形成する反射部5を説明するための図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0061】
図10(a)は、導光板2の模式的な部分上面図であり、所定長を有する多数の反射部5が、光源4に対応して形成される光導入部9を中心とする同心円上に分離して設けられている。光導入部9の円弧方向のピッチや、同心円の半径方向のピッチを適切に選択することにより、均一な照明光を形成することがでる。図10(b)は、導光板2の模式的な部分上面図であり、光源4に対応して形成される光導入部9を中心として、円弧方向に連続して形成した反射部5が同心円状に複数形成されている。
【0062】
(実施例8)図11は、本実施例8に係る照明装置1の光導入部9を説明するための説明図である。図11(a)は、導光板2の光導入部9を表す模式的な部分上面図である。図11(b)は、導光板2の光導入部9の他の例を表す模式的な部分上面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0063】
図11(a)において、導光板2の端面には略半円状の凹部からなる光導入部9が形成されている。この半円部の略中心の位置に、また導光板2の板厚の略中心に発光源又は発光面が位置するように光源4を設置する。略半円状の凹部の直径は、光源4の発光源又は発光面よりも大きく形成する。光源4として、例えばLEDを使用する。光源4から発光される光は導光板2の端面にほぼ垂直に入射する。即ち、導光板2に光が入射する際の屈折による影響が少ないので、光導入部9を設けた辺の左右の隅部にも光を拡散させることができる。
【0064】
図11(b)において、導光板2の端面に鋸歯状の凹部を形成し、これを光導入部9とした。光源4から照射される光はこの鋸状の光導入部9により散乱されるようにして導光板2の内部に導入される。そのために、光導入部9を設けた辺の左右隅部にも光を拡散させることができる。
【0065】
なお、上記実施例1の照明装置1において、光源4としてLED等の点光源を使用することができる。導光板2は、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー等の透光性プラスチック材料やガラスを使用することができる。導光板2の表面に形成する反射部5は、図1(a)に示したように、V字状溝の他に半円形状或いはU字状の溝であってもよい。いずれにしても、導光板2の表面又は裏面に対して垂直方向に光を反射できる反射構造を備えていればよい。光導入部9は、導光板2の一辺に複数形成する他に、異なる辺に分離して形成してもよい。例えば、導光板2の左辺と右辺に対向して形成してもよいし、左辺と下辺、或いは上辺に形成してもよいし、4辺全てに形成してもよい。光源4の数は限定されない。要は、各光導入部9に強い光を照射することができればよい。反射体3は、板状の反射板であっても、フィルム状の反射シートであってもよい。また、反射体3として、導光板2の裏面にAgやAlの金属膜を堆積させた反射膜であってもよい。
【0066】
図12は、本発明の実施例に係る液晶表示装置20の模式的な断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0067】
図12において、液晶表示装置20は、液晶表示パネル15と照明装置1とから構成されている。液晶表示パネル15は、2枚のガラス基板がシール材により間隙を設けて張り合わされ、その間隙に(図示しない)液晶層を構成した液晶パネル17と、その外面に貼り付けられた上偏光板16と下偏光板18とから構成されている。液晶表示パネル15の下部には、照明装置1が設置され、液晶表示パネル15の背面から照明光を照射する。照明装置1は、導光板2と、その側面に設置した光源4と、その背面に設置した反射体3から構成されており、既に説明した実施例1〜実施例8のいずれかの構造を備えている。照明装置1と液晶表示パネル15との間には、拡散板19が設置されている。また、必要に応じて、拡散板19と液晶表示パネル15との間にプリズムシートを挿入してもよい。
【0068】
以上説明した各実施例において、導光板2の厚さ及び光源4の厚さを0.3mm〜1mmとすることができるので、照明装置1としても同様の厚さを有する薄板状とすることができる。反射部5は、凹部の深さを1μm〜5μm、間隔を10μm〜50μmとすることができる。即ち、照明装置1の厚さを0.3mm〜1mmと薄く形成できるので、液晶表示装置20の全体の厚さを極めて薄く構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施例に係る照明装置を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図3】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図4】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図5】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図6】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の説明図である。
【図7】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な断面図である。
【図9】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な断面図である。
【図10】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な部分上面図である。
【図11】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な部分上面図である。
【図12】本発明の実施例に係る液晶表示装置の模式的な断面図である。
【図13】従来公知の照明装置の模式的な断面図である。
【図14】従来公知の照明装置の模式的な上面図である。
【図15】従来公知の照明装置の光の出射方向を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0070】
1 照明装置
2 導光板
3 反射体
4 光源
5 反射部
6 反射面
7 裏面反射光
8 表面反射光
9 光導入部
10 交線
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光面が平面型の照明装置及びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、電子辞書等の携帯機器等には液晶表示装置が広く利用されている。液晶表示装置に用いられる液晶パネルは自発光型ではないために、液晶パネルの背面に照明装置を組み込む必要がある。携帯機器用の表示装置には薄型化が求められるので、液晶パネルの背面に厚い照明装置を使用することができない。一方、日中の屋外で表示を視認できるように、照明光の強度は高くする必要がある。また、表示される画像の明るさにむらがでないように、均一な発光が望まれる。そこで、サイドライト型の照明装置が検討されてきている。サイドライト型の照明装置では、光源を発光面の側面に設置できることから、全体の厚さを薄く形成することができる(特許文献1、特許文献2を参照)。
【0003】
図13は、この種の従来公知の照明装置50の模式的な断面図であり、図14は、照明装置50の模式的な上面図である。照明装置50は、光源53と、導光板51と、反射板54を備えている。光源53は導光板51の側面に配置され、光源53の光が導光板51内に導入される。導光板51の裏面にはV字状の溝からなる複数の反射部52が形成されている。導光板51の表面と裏面との間に閉じ込められた光は、反射部52のV字状溝の傾斜面で反射される。すなわち、この傾斜面が反射面として機能している。従って、V字状溝の傾斜面を適宜設定することにより、導光板内に閉じ込められた光を、導光板51の表面から取り出すことができる。また、反射板54は、導光板51の裏面から漏れ出した光を再び導光板51に向けて反射させ、導光板51の上面から取り出す照明光の強度低下を防いでいる。
【0004】
図14に示すように、反射部52は光源53を中心とする円弧に沿って多数形成されている。反射部52のV字状溝は、上面から見て長方形の形状を有し、この長方形の長手方向は光源53の方向に対して略直角方向となるように形成されている。反射部52をこのように配置することにより、V字状溝の反射面で反射した反射光を、導光板51の表面の垂直方向に集中させることができる。反射光を垂直方向に向けることにより、この方向の観察者は明るい表示を視認することができる。
【0005】
使用する表示装置の表示面積の拡大に伴って照明装置50の発光面を拡大する場合や、照明光強度をより強くする場合は、導光板51内に閉じ込める光強度をより強くする必要がある。しかし、光源53単体では発光強度に限界があるので、複数の光源53を使用して導光板51に閉じ込める光強度をより強くする方法が考えられる。
【0006】
図15は、2個の光源53a、53bを使用した場合に導光板51の表面から出射する照明光の出射方向を説明するための説明図である。図15(a)は、2つの光源53a、53bを使用した照明装置50の模式的な平面図であり、図15(b)は、その模式的な斜視図である。反射部52は、光源53aを中心とした円弧上に複数配置されている。各反射部52の光源53a側の傾斜面は反射面を構成し、この反射面と導光板51の裏面とが交差する交線55は、光源53aの方向に対して角度θ1をなす。この角度θ1は略直角に設定する。光源53aから出射した光は、導光板51内を進んで反射部52の反射面により反射される。この反射光は、光源53aの発光点と、反射部52での反射点と、導光板51の垂線を含む平面を考えた場合に、この平面内に含まれる。
【特許文献1】特開平11−250714号公報
【特許文献2】特開平11−232918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、追加した光源53bの出射光は、反射部52の反射面に対して光源53aの出射光と同じ入射角度を有しない。各反射部52の交線55は、光源53bの方向に対して角度θ2を有する。この角度θ2は90°以下となり、反射部52の位置にも依存する。光源53bから出射した光は破線で示すように導光板51内を進み、反射部52の反射面により反射される。この反射光は、光源53bの発光点と反射部52の反射点と導光板51の垂線を含む平面を考えた場合に、この平面内に含まれず、導光板51の垂線に対して、光源53aからの反射光よりも倒れた光となる。また、その倒れ角は、光源53bの位置にも依存する。そのため、光源53aと同じ発光強度を有する光源53bを追加しても、導光板51の発光面の輝度はさほど上昇しない、という課題があった。
【0008】
また、上記課題を解決するために、導光板51の下面に、2つの光源53aと53bの夫々の方向に略直交する、夫々反射面の方向が異なる2種類の反射部52を混在して形成することが考えられる。しかし、反射面の方向が異なる反射部52を同一の裏面に混在させると、夫々の光源53a、53bの方向に対して、一方の種類の反射部52が他方の種類の反射部52の陰になり、2つの光源53a、53bの光を、導光板51の表面から効率よく取り出すことができず、照明装置50の輝度が上昇しない、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の照明装置は、上記の課題を解決するために以下の構成とした。
【0010】
(1) 光源と、表面及び裏面を有する平板状の導光板と、前記導光板の前記裏面の側に設置した反射体とを備える照明装置であって、前記導光板は、前記光源の光を内部に導入する複数の光導入部と、前記導入した光を外部に出射させるための前記表面及び前記裏面に形成した複数の反射部を備え、各前記反射部は、前記表面又は前記裏面に対して傾斜する反射面を有し、前記表面に形成された各前記反射部の反射面は、前記表面と交差する交線が前記一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されており、前記裏面に形成された各前記反射部の反射面は、前記裏面と交差する交線が前記他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されている照明装置とした。
【0011】
(2)上記(1)の照明装置において、前記導光板の表面と裏面の少なくとも一方は複数の領域に分割されており、前記分割された夫々の領域には前記光導入部と前記複数の反射部が含まれており、前記夫々の領域に含まれる各前記反射部の反射面は、前記表面又は前記裏面と交差する交線が前記夫々の領域に含まれる光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されるようにした。
【0012】
(3)上記(1)又は(2)の照明装置において、前記反射部は凹部で構成され、前記反射面は前記凹部の側面であり、前記反射部が前記光導入部を中心に円弧状に連続する線状に又は前記交線が所定の長さを有する分離した島状に形成されるようにした。
【0013】
(4)上記(3)の照明装置において、前記反射部は、前記交線と直交する平面により切り出した断面が、前記表面又は前記裏面が作る平面を底辺とする略直角三角形又は略二等辺三角形の形状を有しており、前記反射部の反射面と前記底辺との角度は、30°〜60°の範囲とした。
【0014】
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1の照明装置において、前記反射部の反射面の面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて大きくなるようにした。
【0015】
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1の照明装置において、前記表面又は前記裏面の単位面積当たりの前記反射面の総面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて増加するようにした。
【0016】
(7)上記(5)又は(6)の照明装置において、前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記表面又は前記裏面が作る平面からの深さが、前記距離が増加するにつれて深くなるようにした。
【0017】
(8)上記(5)〜(7)のいずれか1の照明装置において、前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記反射面の交線の長さは、前記距離が増加するにつれて長くなるようにした。
【0018】
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1の照明装置において、前記反射部は、前記反射部の反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部を中心にして放射方向に周期的に形成されており、前記反射部の前記放射方向のピッチは、前記反射部と前記光導入部との間の距離が増加するにつれて狭くなるようにした。
【0019】
(10)上記(1)〜(9)のいずれか1の照明装置において、前記光導入部は、前記導光板の前記光源に対応する側面が略半円形状の窪みであるようにした。
【0020】
(11)上記(1)〜(10)のいずれか1の照明装置の前記表面の側に液晶パネルを配置した液晶表示装置とした。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、照明装置の輝度を向上させることができる。さらに、複数の点光源を用いた場合に、光の利用効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の照明装置は、複数の光導入部と表面及び裏面に複数の反射部が形成された導光板と、導光板の裏面側に設けられた反射体を備えることとした。ここで、各反射部は表面又は裏面に対して傾斜する反射面を有し、表面に形成された反射面は、表面と交差する交線が一の光導入部が位置する方向に対して略直角となり、裏面に形成された反射面は、裏面と交差する交線が他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置した。このような構成により、一の光導入部から導入された光を導光板の裏面に設けた反射部で反射させて照明光として利用し、他の一の光導入部から導入された光を導光板の表面に設けた反射部で反射させ、これを反射体で反射させて照明光として利用することができる。そのため、照明光の輝度を向上させることができる。
以下、本発明について、図面を用いて具体的に説明する。
【0023】
(実施例1)図1及び図2を用いて本実施例に係る照明装置1を説明する。図1(a)は照明装置1の模式的な断面図であり、図1(b)は反射部5の模式的な斜視図である。図2は、導光板2の表面及び裏面に設けた反射部5の配置を説明するための模式的な平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0024】
図1(a)及び図1(b)に示すように、照明装置1は、導光板2と、導光板2の側面に設けた複数の光源4a、4b(以下総称して光源4という)と、導光板2の背面に設けた反射体3を備えている。導光板2の反射体3側の表面(裏面)には複数の下反射部5aが形成され、反対側の表面には複数の上反射部5bが形成されている。紙面の下方又は上方には光源4a、光源4bが設置されており、光源4a、光源4bからの光は光源4a、光源4bの夫々に対応して形成された光導入部9a、光導入部9b(以下総称して光導入部9という)から導光板2の内部に導入される。
【0025】
反射部5は、導光板2の表面と裏面に形成され、例えばV字溝からなる凹部により構成されている。反射部5は、表面又は裏面に対して傾斜する反射面6を備えている。反射面6と導光板2の表面又は裏面とが交差する交線10は、対応する光導入部9の方向に対して略直角となるように形成されている。これにより、光導入部9から進んできた光は反射面6で反射して、導光板2の外部へ照射される。例えば、光源4aの光は、光導入部9から導光板2に導入されて下反射部5aの反射面6で反射し、導光板2の表面から出射される。また、光源4の光は、光導入部9から導光板2に導入されて上反射部5bの反射面6で反射し、導光板2の裏面から出射され、反射体3の表面で反射して導光板2を通過して導光板2の上方に出射される。
【0026】
図2を用いて具体的に説明する。図2は導光板を上から(表面側から)見たときの様子を示す模式図である。図2(a)は、導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図2(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図2(c)は、導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a及び上反射部5bを重ねて図示した平面図である。図2に示すように、導光板2の下辺左側に光源4aが、下辺右側に光源4bが設置され、それぞれの光源4aに対応する位置に光導入部9a、9bが設置されている。この光導入部から光源の光は導光板2に導入する。
【0027】
図2(a)に示すように、光導入部9aを中心にした円弧上に多数の下反射部5aが配置されている。各下反射部5aの反射面6と裏面とが交差する交線10は、光導入部9aが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。これにより、光導入部9aから導入された光は、各下反射部5aの反射面6により反射され、導光板2の表面から裏面反射光7(図1(a)を参照)として出射される。
【0028】
図2(b)に示すように、光導入部9bを中心にした円弧上に多数の上反射部5bが配置されている。各上反射部5bの反射面6と表面とが交差する交線10は、光導入部9bが位置する方向に対して略直角となるように配置されている。これにより、光導入部9bから導入された光は、各上反射部5bの反射面6で主に導光板表面に対して垂直方向に反射され、導光板2の裏面から出射す。この裏面から出射した光は反射体3により反射されて、導光板2の表面から表面反射光8(図1(a)を参照)として出射される。
【0029】
実際には、図2(c)に示すように、下反射部5aと上反射部5bが導光板2の裏面と表面に形成されている。光源4aからの光は光導入部9aから導入されて主に裏面に形成された下反射部5aにより表面から裏面反射光7として射出される。光源4bからの光は光導入部9bから導入されて主に表面に形成された上反射部5bにより反射して、反射体3により導光板2を通過して表面から表面反射光8として出射される。即ち、2つの光導入部9a及び9bから導入した光の夫々は、下反射部5aと上反射部5bにより分担して反射されるので、照明光の輝度を上昇させることができる。
【0030】
このとき、光源4bに対応する光導入部9bから導光板2に導入された光にも、下反射部5aの反射面6で反射される光が存在するが、反射した光は導光板2の裏面の垂線に対して傾斜して進むので、垂線方向に出射される出射光としての寄与率は低い。同様に、光源4aに対応する光導入部9aから導光板2に導入された光にも、上反射部5bの反射面6で反射される光が存在するが、反射した光は導光板表面の垂線に対して傾斜して進むので、垂線方向に出射される出射光としての寄与率は低い。
【0031】
本実施例では、下反射部5a及び上反射部5bは夫々光導入部9a及び光導入部9bを中心にして円弧方向と放射方向に所定のピッチで配列しているが、これに限定されない。下反射部5a及び上反射部5bは、円弧方向にランダムな配列であってもよいし、放射方向にランダムな配列であってもよい。要は、下反射部5aの反射面6の交線10が、光導入部9aの方向に対して略直交し、同様に上反射部5bの反射面6の交線10が、光導入部9bの方向に対して略直交すればよい。
【0032】
(実施例2)図3は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図3(a)は、導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図3(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図3(c)は、導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a及び上反射部5bを重ねて図示した平面図である。実施例1と同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0033】
本実施例2は、光導入部9から導入される光に指向性があり、光導入部9が設置された導光板2の辺に対して直角方向の光強度が強く、平行方向の光強度が弱くなる場合に好適である。
【0034】
図3(a)に示すように、導光板2の裏面には下反射部5aが形成されている。導光板2の下辺の中心部には光導入部9aが形成され、導光板2の下辺の左辺よりには光導入部9bが、下辺の右辺よりには光導入部9cが形成されている。光導入部9a、9b及び9cに対応して光源4a、4b及び4cが設置されている。従って、各光導入部9a、9b及び9cを介して各光源4a、4b及び4cからの光を導光板2内部に導入可能に構成されている。
【0035】
導光板2の裏面に形成された多数の下反射部5aは、光導入部9aを中心とした円弧上に配置されている。各下反射部5aの反射面6と裏面が交差する交線10(図1(b)を参照)は、光導入部9aの位置する方向に対して略直角となるように配置されている。光源4aから出射された光は、光導入部9aの入光点から導光板内に入って、導光板内を伝播して下反射部5aまで進行し、反射面で反射され裏面反射光7となる。このとき、裏面反射光7は、導光板の照射面に垂直な方向に進行するとは限らないものの、反射面6の底辺(すなわち、交線10)が光源から下反射部5aに届いた光の方向と略垂直なので、進行方向が左右に(交線10の方向に)曲げられて進行することがない。すなわち、各下反射部5aの反射面6から反射される裏面反射光7(図1(a)を参照)は、光導入部9aでの入光点と下反射部5aでの反射点と裏面の垂線とを含んだ平面内に概ね存在する。
【0036】
図3(b)において、導光板2の表面には上反射部5bが領域R1に、上反射部5cが領域R2に分離して形成されている。領域R1は、導光板2の下辺の左辺側に設置した光導入部9bを含んでいる。領域R2は、導光板2の下辺の右辺側に設置した光導入部9cを含んでいる。領域R1の各上反射部5bは、光導入部9bを中心に円弧状に形成されている。領域R1の各上反射部5bは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9bが位置する方向に対して略直交するように配置されている。同様に、領域R2の各上反射部5cは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9cが位置する方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1において、各上反射部5bから反射される表面反射光8(図1(a)を参照)は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。また、領域R2において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0037】
図3(c)において、下反射部5aが導光板2の裏面に形成され、上反射部5bと上反射部5cが導光板2の表面の領域R1及び領域R2に夫々形成されている。領域R1と領域R2の間から裏面に形成した下反射部5aが見えている。従って、領域R1と領域R2においては、下反射部5aからの裏面反射光7に上反射部5b及び上反射部5cからの表面反射光8を加えた反射光が出射される。一方、領域R1と領域R2の間隙からは、下反射部5aからの裏面反射光7のみが出射される。これにより、光導入部9から導入された光に指向性がある場合でも、表面から光強度の均一性の高い照明光を出射させることが可能となる。
【0038】
なお、上記実施例2において、導光板2の裏面の全面に下反射部5aを形成し、導光板2の表面を領域R1と領域R2を分割して各領域に上反射部5b及び上反射部5cを形成したが、これに代えて、導光板2の表面の全面に下反射部5aを形成し、導光板2の裏面を領域R1と領域R2を分割して各領域に上反射部5b及び上反射部5cを形成してもよい。また、下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cは、夫々が対応する光導入部9a、9b及び9cを中心として円弧状及び半径方向に所定ピッチで配置されているが、これに限定されず、ランダム配置であってもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置されていればよい。
【0039】
(実施例3)図4は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図4(a)導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図4(b)は、導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図4(c)は導光板2の表面および裏面に夫々形成した下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cを重ねて図示した平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0040】
本実施例3は、光導入部9から導入される光に指向性があり、特に導光板2の角部の出射光の輝度が低下する場合に好適である。
【0041】
図4(a)は、導光板2の裏面に形成した多数の下反射部5aを表しており、上記実施例2の図3(a)と同様なので、説明を省略する。図4(b)に示すように、導光板2は左辺側の領域R1と右辺側の領域R2に分割され、領域R1には光導入部9bが含まれ、領域R2には光導入部9cが含まれている。更に、領域R1は、左上隅の領域R1−1及び左下隅の領域R1−2に分割され、領域R2は、右上隅の領域R2−1と右下隅の領域R2−2に分割されている。即ち、導光板2の表面の四隅の四角形の領域に上反射部5b及び上反射部5cが形成されている。各光導入部9a、9b及び9cは、対応して配置した光源4a、4b及び4cの夫々から光を導入する。
【0042】
領域R1の上反射部5bは、光導入部9bを中心とする円弧上に配列され、領域R2の上反射部5cは、光導入部9cを中心とする円弧上に配列されている。各上反射部5b及び5cの反射面6と表面とが交差する交線10は、対応する夫々の光導入部9b及び9cが位置する方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1(即ち領域R1−1及び領域R1−2)において、各上反射部5bから反射される表面反射光8は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。同様に、領域R2(即ち領域R2−1及び領域R2−2)において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0043】
図4(c)では、下反射部5aが導光板2の裏面に、上反射部5bが導光板2の表面の領域R1(領域R1−1と領域R1−2)に、上反射部5cが導光板2の表面の領域R2(領域R2−1と領域R2−2)に夫々形成されている。そして、領域R1−1、領域R1−2、領域R2−1、領域R2−2の間から裏面に形成された下反射部5aが見えている。従って、領域R1−1、領域R1−2、領域R2−1、領域R2−2においては、導光板2の裏面に形成した下反射部5aからの裏面反射光7に、導光板2の表面に形成した上反射部5b及び上反射部5cからの表面反射光8を加えた反射光が出射される。一方、これらの領域の間からは、下反射部5aからの裏面反射光7のみが出射される。これにより、光導入部9から導入される光に指向性があって導光板2の4隅の裏面反射光7の光強度が低下する場合でも、これを補償して光強度の均一性の高い照明光を出射させることが可能となる。
【0044】
なお、上記実施例3において、下反射部5aと上反射部5b及び5cとを反転させてもよい。また、下反射部5aや上反射部5b及び5cを、夫々が対応する光導入部9を中心として円弧状に或いは半径方向に所定ピッチで形成しているが、これをランダムに配置してもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置されていればよい。
【0045】
(実施例4)図5は、本実施例に係る照明装置1に用いる導光板2を表面側から上視した様子を示す模式図である。図5(a)は導光板2の裏面に形成された下反射部5aの配置を示す図であり、図5(b)は導光板2の表面に形成された上反射部5bの配置を示す図であり、図5(c)は導光板2の表面及び裏面に夫々形成した下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cを重ねて図示した平面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0046】
本実施例4は、光導入部9から導入される光に指向性があり、特に、光導入部9を導光板2の下辺の中央部に配置した場合に、その下辺隅部の出射光輝度が低下する場合に好適である。
【0047】
図5(a)に示すように、導光板2の裏面には下反射部5aが形成されている。下反射部5aは、左下隅の直角三角形の領域と、右下隅の直角三角形の領域には形成されていない。従って、これらの領域からは裏面反射光7が出射されない。その他の構成は上記実施例1〜3と同様なので、説明を省略する。
【0048】
図5(b)に示すように、上反射部5b及び上反射部5cは、導光板2の左下隅の直角三角形の領域R1と右下隅の直角三角形の領域R2に分離して形成されている。領域R1と領域R2は、導光板2の裏面に下反射部5aが形成されていない領域と一致する。領域R1には光導入部9bが、領域R2には光導入部9cが含まれている。領域R1の各上反射部5bは、光導入部9bを中心に円弧状に形成されている。領域R1の各上反射部5bは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9bの方向に対して略直交するように配置されている。同様に、領域R2の各上反射部5cは、その反射面6と表面とが交差する交線10が、光導入部9cの方向に対して略直交するように配置されている。これにより、領域R1において、各上反射部5bから反射される表面反射光8は、光導入部9bでの入光点と上反射部5bでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。また、領域R2において、各上反射部5cから反射される表面反射光8は、光導入部9cでの入光点と上反射部5cでの反射点と表面の垂線を含む平面内に概ね存在する。
【0049】
図5(c)に示すように、下反射部5aが導光板2の裏面に形成され、上反射部5bと上反射部5cが導光板2の表面の領域R1及び領域R2に夫々形成されている。導光板2の表面の領域R1及び領域R2は、導光板2の裏面に下反射部5aが形成されていない領域と一致するので、上反射部5b及び上反射部5cと下反射部5aとは重ならない。これにより、導光板表面から出射される照明光は、下反射部5aから反射される裏面反射光7と上反射部5bから反射される表面反射光8となり、均一な輝度が得られる。
【0050】
なお、上記実施例4において、導光板2の表面と裏面とを入れ替えてもよい。また、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cは、夫々が対応する光導入部9a、9b及び9cを中心として円弧状及び半径方向に所定ピッチで配置されているが、これに限定されず、ランダム配置であってもよい。要は、各下反射部5a、上反射部5b及び上反射部5cの反射面6と表面とが交差する交線10が、対応する各光導入部9a、9b及び9cの夫々の方向に対して略直交するように配置すればよい。
【0051】
(実施例5)図6は、本実施例に係る照明装置1を構成する導光板2の模式的な部分断面図であり、特に、反射部5の交線10に対して直交する平面により切断した反射部5の断面形状を表している。図6(a)は、断面形状が略直角三角形を有する場合であり、図6(b)は、断面形状が略二等辺三角形を有する場合である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0052】
図6(a)に示すように、導光板2の表面又は裏面に形成する凹部である反射部5は、光導入部9に近い方に反射面6が形成され、光導入部9から遠い方は表面又は裏面に対して垂直な面から構成されている。導光板2の表面又は裏面をなす平面と反射面6とが交差する交線10は、光導入部9が位置する方向に対して略直角の角度を備えている。光導入部9から導入された光11は反射面6により反射されて導光板2の裏面又は表面から出射される。光導入部9から遠い方は垂直な面から構成されているので、表面に形成された上反射部5b又は5cから反射される表面反射光8を遮る面積を低減し、照明光の輝度を向上させることができる。導光板2の表面又は裏面と反射面6がなす角度θを、30°〜60°に設定する。これにより、例えば照明装置1を液晶表示装置に適用したときに、照明光の利用効率を向上させることができる。また、さらに好ましくは、角度θを40°〜50°の範囲に設定する。
【0053】
図6(b)に示すように、導光板2の表面又は裏面に形成する凹部である反射部5は、断面形状が略二等辺三角形を有している。二等辺三角形の光導入部9に近い方の傾斜面が反射面6を構成し、遠い方の傾斜面が反射面6’を構成する。導光板2の表面又は裏面をなす平面と反射面6とが交差する交線10は、光導入部9が位置する方向に対して略直角の角度を備えている。光導入部9から導入された光11は反射面6において反射して導光板2の裏面又は表面から出射される。また、反射面6’においても、光導入部9と反対方向から進んでくる光に対して反射面として機能し、導光板2の表面又は裏面から出射される。導光板2の表面又は裏面と反射面6及び反射面6’がなす角度θを、30°〜60°に設定する。また、角度θは、好ましくは40°〜50°の範囲に設定する。
【0054】
(実施例6)図7は、本実施例に係る照明装置1を説明する模式図である。図7(a)は導光板2の表面又は裏面に形成する反射部5の模式的な斜視図であり、図7(b)は光源4と導光板2の模式的な斜視図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0055】
図7(a)に示すように、導光板2の裏面(又は表面)には凹部からなる反射部5が形成されている。反射部5には反射面6が形成され、光導入部9から進んでくる光11を表面(又は裏面)方向へ反射する。反射部5は、導光板2の裏面(又は表面)と反射面6とが交差する交線10が光導入部9の位置する方向に対して略直角となるように配置されている。
【0056】
図7(b)に示すように、導光板2は、その一辺の中央部に光導入部9を備えている。光導入部9は、対応して設置された光源4の光を導光板2の内部に導入する。ここで、光導入部9から反射部5までの距離をrとすると、距離rが増加するに従い反射面6の面積が増加するように、又は、導光板2の表面又は裏面の単位面積当たりに占める反射面6の総面積が大きくなるように反射部5を形成する。これにより、光導入部9から導入された光が、光導入部9から遠くなるに従って弱くなることを補正する。その結果、導光板2の表面から輝度の均一な照明光を出射させることができる。なお、光導入部9を複数形成した場合に、各光導入部9に対応する反射部5を、このように形成する。
【0057】
図8及び図9を用いて具体的に説明する。図8及び図9は、本発明の照明装置1を構成する導光板2の模式的な断面図である。なお、図8及び図9において、反射部5を導光板2の裏面のみに記載したが、実際は導光板2の表面にも形成されており、簡潔に説明するためにこれを省略した。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0058】
図8に示すように、導光板2の裏面には反射部5が形成されている。導光板2の左端部には光源4が設置され、光導入部9から光源4の光を導入する。反射部5は断面が二等辺三角形を有する凹部から構成される。光導入部9の側の傾斜面が反射面6を構成し、その反射面の深さをhとすると、反射部5が光導入部9から遠くなるに従って反射面6の深さhを深くして、反射面6の面積を増大させる。即ち、光導入部9に近い方の反射面6の深さh1は、遠い方の反射面6の深さh2よりも浅くする。これにより、光導入部9から遠くなるに従って導光板2内に導入した光が弱くなり、導光板2の表面から出射される照明光の輝度が低下することを補償して、均一な照明光を得ることができる。また、反射面6の深さhを同一にし、光導入部9から遠くなるに従って、反射部5の紙面に対して垂直方向の長さ、即ち反射面6と裏面とが交差する交線10の長さを長くしてもよい。なお、光導入部9から遠くなるにつれて反射面の深さhを深くする、或いは交線10の長さを長くすることは、導光板2の表面又は裏面の単位面積当たりの数が等しい場合には、当該単位面積に占める反射面の総面積を増加させることに当たる。
【0059】
図9に示すように、導光板2の裏面には反射部5が形成されている。導光板2の左端部には光源4が設置され、光導入部9から光源4の光を導入する。反射部5は図8と同様に断面が二等辺三角形を有する凹部から構成されている。反射部5は、光導入部9から遠くなるにつれて、隣接する反射部5との間のピッチpが小さくなる。即ち、光導入部9に近い方の反射部5のピッチp1は、遠い方の反射部5のピッチp2よりも大きい。各反射部5に形成した反射面6の面積が同一であるとすれば、導光板2の裏面の単位面積当たりに占める反射面6の総面積は、光導入部9から遠くなるに従って、大きくなる。また、反射部5のピッチpを同一に形成した場合に、光導入部9から遠くなるに従って、紙面に対して垂直方向の反射部5のピッチを狭くなるようにしてもよい。
【0060】
(実施例7)図10は、本実施例7に係る照明装置1に用いる導光板2に形成する反射部5を説明するための図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
【0061】
図10(a)は、導光板2の模式的な部分上面図であり、所定長を有する多数の反射部5が、光源4に対応して形成される光導入部9を中心とする同心円上に分離して設けられている。光導入部9の円弧方向のピッチや、同心円の半径方向のピッチを適切に選択することにより、均一な照明光を形成することがでる。図10(b)は、導光板2の模式的な部分上面図であり、光源4に対応して形成される光導入部9を中心として、円弧方向に連続して形成した反射部5が同心円状に複数形成されている。
【0062】
(実施例8)図11は、本実施例8に係る照明装置1の光導入部9を説明するための説明図である。図11(a)は、導光板2の光導入部9を表す模式的な部分上面図である。図11(b)は、導光板2の光導入部9の他の例を表す模式的な部分上面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0063】
図11(a)において、導光板2の端面には略半円状の凹部からなる光導入部9が形成されている。この半円部の略中心の位置に、また導光板2の板厚の略中心に発光源又は発光面が位置するように光源4を設置する。略半円状の凹部の直径は、光源4の発光源又は発光面よりも大きく形成する。光源4として、例えばLEDを使用する。光源4から発光される光は導光板2の端面にほぼ垂直に入射する。即ち、導光板2に光が入射する際の屈折による影響が少ないので、光導入部9を設けた辺の左右の隅部にも光を拡散させることができる。
【0064】
図11(b)において、導光板2の端面に鋸歯状の凹部を形成し、これを光導入部9とした。光源4から照射される光はこの鋸状の光導入部9により散乱されるようにして導光板2の内部に導入される。そのために、光導入部9を設けた辺の左右隅部にも光を拡散させることができる。
【0065】
なお、上記実施例1の照明装置1において、光源4としてLED等の点光源を使用することができる。導光板2は、アクリル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー等の透光性プラスチック材料やガラスを使用することができる。導光板2の表面に形成する反射部5は、図1(a)に示したように、V字状溝の他に半円形状或いはU字状の溝であってもよい。いずれにしても、導光板2の表面又は裏面に対して垂直方向に光を反射できる反射構造を備えていればよい。光導入部9は、導光板2の一辺に複数形成する他に、異なる辺に分離して形成してもよい。例えば、導光板2の左辺と右辺に対向して形成してもよいし、左辺と下辺、或いは上辺に形成してもよいし、4辺全てに形成してもよい。光源4の数は限定されない。要は、各光導入部9に強い光を照射することができればよい。反射体3は、板状の反射板であっても、フィルム状の反射シートであってもよい。また、反射体3として、導光板2の裏面にAgやAlの金属膜を堆積させた反射膜であってもよい。
【0066】
図12は、本発明の実施例に係る液晶表示装置20の模式的な断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
【0067】
図12において、液晶表示装置20は、液晶表示パネル15と照明装置1とから構成されている。液晶表示パネル15は、2枚のガラス基板がシール材により間隙を設けて張り合わされ、その間隙に(図示しない)液晶層を構成した液晶パネル17と、その外面に貼り付けられた上偏光板16と下偏光板18とから構成されている。液晶表示パネル15の下部には、照明装置1が設置され、液晶表示パネル15の背面から照明光を照射する。照明装置1は、導光板2と、その側面に設置した光源4と、その背面に設置した反射体3から構成されており、既に説明した実施例1〜実施例8のいずれかの構造を備えている。照明装置1と液晶表示パネル15との間には、拡散板19が設置されている。また、必要に応じて、拡散板19と液晶表示パネル15との間にプリズムシートを挿入してもよい。
【0068】
以上説明した各実施例において、導光板2の厚さ及び光源4の厚さを0.3mm〜1mmとすることができるので、照明装置1としても同様の厚さを有する薄板状とすることができる。反射部5は、凹部の深さを1μm〜5μm、間隔を10μm〜50μmとすることができる。即ち、照明装置1の厚さを0.3mm〜1mmと薄く形成できるので、液晶表示装置20の全体の厚さを極めて薄く構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施例に係る照明装置を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図3】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図4】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図5】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な平面図である。
【図6】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の説明図である。
【図7】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な断面図である。
【図9】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な断面図である。
【図10】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な部分上面図である。
【図11】本発明の実施例に係る照明装置を構成する導光板の模式的な部分上面図である。
【図12】本発明の実施例に係る液晶表示装置の模式的な断面図である。
【図13】従来公知の照明装置の模式的な断面図である。
【図14】従来公知の照明装置の模式的な上面図である。
【図15】従来公知の照明装置の光の出射方向を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0070】
1 照明装置
2 導光板
3 反射体
4 光源
5 反射部
6 反射面
7 裏面反射光
8 表面反射光
9 光導入部
10 交線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、表面と裏面を有する平板状の導光板と、前記導光板の裏面の側に設置した反射体とを備える照明装置であって、
前記導光板は、前記光源の光を内部に導入する複数の光導入部と、前記導入した光を外部に出射させるための前記表面及び前記裏面に形成した複数の反射部を備え、
各前記反射部は、前記表面又は前記裏面に対して傾斜する反射面を有し、
前記表面に形成された各前記反射部の反射面は、前記表面と交差する交線が前記一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されており、
前記裏面に形成された各前記反射部の反射面は、前記裏面と交差する交線が前記他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されている照明装置。
【請求項2】
前記導光板の表面と裏面の少なくとも一方は複数の領域に分割されており、分割された夫々の領域には前記光導入部と前記複数の反射部が含まれており、
前記夫々の領域に含まれる各前記反射部の反射面は、前記表面又は前記裏面と交差する交線が前記夫々の領域に含まれる光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記反射部は凹部で構成され、前記反射面は前記凹部の側面であり、前記反射部は前記光導入部を中心に円弧状に連続する線状に又は前記交線が所定の長さを有する分離した島状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記反射部は、前記交線と直交する平面により切り出した断面が、前記表面又は前記裏面が作る平面を底辺とする略直角三角形又は略二等辺三角形の形状を有しており、前記反射部の反射面と前記底辺との角度は、30°〜60°の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記反射部の反射面の面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて大きくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記表面又は前記裏面の単位面積当たりの前記反射面の総面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記表面又は前記裏面が作る平面からの深さが、前記距離が増加するにつれて深くなることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記反射面の交線の長さは、前記距離が増加するにつれて長くなることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記反射部は、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部を中心にして放射方向に周期的に形成されており、
前記反射部の前記放射方向のピッチは、前記反射部と前記光導入部との間の距離が増加するにつれて狭くなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記光導入部は、前記導光板の前記光源に対応する側面が略半円形状の窪みであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明装置の前記表面の側に液晶パネルを配置した液晶表示装置。
【請求項1】
光源と、表面と裏面を有する平板状の導光板と、前記導光板の裏面の側に設置した反射体とを備える照明装置であって、
前記導光板は、前記光源の光を内部に導入する複数の光導入部と、前記導入した光を外部に出射させるための前記表面及び前記裏面に形成した複数の反射部を備え、
各前記反射部は、前記表面又は前記裏面に対して傾斜する反射面を有し、
前記表面に形成された各前記反射部の反射面は、前記表面と交差する交線が前記一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されており、
前記裏面に形成された各前記反射部の反射面は、前記裏面と交差する交線が前記他の一の光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されている照明装置。
【請求項2】
前記導光板の表面と裏面の少なくとも一方は複数の領域に分割されており、分割された夫々の領域には前記光導入部と前記複数の反射部が含まれており、
前記夫々の領域に含まれる各前記反射部の反射面は、前記表面又は前記裏面と交差する交線が前記夫々の領域に含まれる光導入部が位置する方向に対して略直角となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記反射部は凹部で構成され、前記反射面は前記凹部の側面であり、前記反射部は前記光導入部を中心に円弧状に連続する線状に又は前記交線が所定の長さを有する分離した島状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記反射部は、前記交線と直交する平面により切り出した断面が、前記表面又は前記裏面が作る平面を底辺とする略直角三角形又は略二等辺三角形の形状を有しており、前記反射部の反射面と前記底辺との角度は、30°〜60°の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記反射部の反射面の面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて大きくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記表面又は前記裏面の単位面積当たりの前記反射面の総面積は、前記反射部と、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部との間の距離が増加するにつれて増加することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記表面又は前記裏面が作る平面からの深さが、前記距離が増加するにつれて深くなることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記反射部は、前記表面又は前記裏面に形成された凹部からなり、前記反射面の交線の長さは、前記距離が増加するにつれて長くなることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記反射部は、前記反射面の交線に略直交する方向に位置する前記光導入部を中心にして放射方向に周期的に形成されており、
前記反射部の前記放射方向のピッチは、前記反射部と前記光導入部との間の距離が増加するにつれて狭くなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項10】
前記光導入部は、前記導光板の前記光源に対応する側面が略半円形状の窪みであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記請求項1〜10のいずれか1項に記載の照明装置の前記表面の側に液晶パネルを配置した液晶表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−181772(P2009−181772A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−18950(P2008−18950)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】
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