説明

照明装置及び液晶表示装置

【課題】十分に混色された白色光を得る。
【解決手段】入射面から入射した光を拡散して導光する導光体14と、導光体14の入射面14aに沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオード16R,16G,16Bとを備える。隣り合う発光ダイオード16R,16G,16Bの光の色は、互いに異なっており、配列方向端部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Aは、配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導光体の側面に配列された複数の光源を有する照明装置、及びそれを備えた液晶表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置には、液晶パネルの表面若しくは裏面に照明装置が設けられている。特に、透過表示を行う液晶表示装置には、液晶パネルの裏面側(つまり、観察者とは反対側である背面側)に照明装置としての所謂バックライトが配置されている。バックライトには、液晶パネルの直下に複数の光源を配置する直下型と、液晶パネルの背面側に配置された導光体の端面に光源を配置した所謂エッジライト型とが知られている。
【0003】
いずれの方式においても、光源として冷陰極蛍光管を適用することが一般的に知られているが、近年では環境問題等の観点から、水銀を含まない発光ダイオードを光源とした照明装置が開発されている。
【0004】
発光ダイオードを光源とする場合には、青色発光ダイオードと黄色発光蛍光体とを組み合わせた白色の発光ダイオードを用いて白色光を得る方式と、例えば赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のように異なる発光色の単色発光ダイオードを用いて白色光を得る方式とがある。この複数色の発光ダイオードを用いる方式では、例えば上記R、G、Bの3色からなる一組の発光ダイオードを複数組配置させる。近年では、豊かな色再現範囲を表現できること等から、上記複数色の発光ダイオードを用いる方式が注目されている。
【0005】
例えば、R、G、Bの一組の単色発光ダイオードを複数組み合わせて、直下型のバックライトに適用された液晶テレビが量産されている。このように、3原色の発光ダイオードセットを有するバックライトでは、各発光ダイオードの光を混色させて均一な白色光を得る目的で、光を拡散させる拡散板を設けると共に、各発光ダイオードを等間隔で配置するようにしている。
【0006】
一方、エッジライト型のバックライトでは、R、G、Bの各単色発光ダイオードを組み合わせて均一な白色光を得るために、発光ダイオード自体の幅が1つ当たり3mm程度であることから、同色の発光ダイオードを、実装間隔も考慮すると10mm以上離れて配置する必要がある。したがって、各単色光を均一に混色させるために工夫が必要となる。そこで、例えば、導光体に入射した光を混色させるための混色領域を表示領域とは別個に設ける方式が知られている。すなわち、この方式では、R、G、Bの各単色発光ダイオードを組み合わせて均一な白色光を得るために、発光色を混ぜるための混色領域と、白色光が形成される表示領域とが導光体に設けられる。
【0007】
また、例えば特許文献1には、導光体の側端部に配置された発光ダイオードから出射される光の約半分のみを導光体に入射させることが開示されている。特許文献2には、光源を2列の発光素子列により構成し、一方の列が少なくとも3主の発光素子のうちの1種の発光素子が全部又は大部分を占めることが記載されている。特許文献3には、複数の線状光源を、その長手方向が導光体の出射面と平行にしつつ、その出射面の法線方向に並んで配置することが開示されている。また、特許文献4には、導光体の入射面に配置した光源セルを、赤色、緑色及び青色が導光体の出射面に垂直な方向に並ぶように配置することが記載されている。
【特許文献1】特開2006−236951号公報
【特許文献2】特開2003−187622号公報
【特許文献3】特開2005−183124号公報
【特許文献4】特開2005−332681号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、導光体に混色領域を所定の幅で設けた場合には、その混色領域で混色された光は、表示領域において略白色になる。しかし、導光体の入射面に交差する方向に延びる側部では、最も端に配置された発光ダイオードの色の割合が大きくなってしまう。例えば、その最端の発光ダイオードの色が赤色であった場合、白色照明が得られずに、赤みを帯びた光となって出射されてしまうという問題がある。
【0009】
すなわち、発光ダイオードの輝度の出射角度特性は、どんな出射角度においても均一になっているわけでなく、正面方向に出射している光の輝度が最も高く、正面方向からの角度が増大するに従って輝度が低下するようになっている。
【0010】
例えば、R、G、Bの3原色の発光ダイオードをバックライトに用いた場合、Rの発光ダイオードの正面の領域では、Rの右隣のG、Bの各光源と、Rの左隣のG、Bの各光源とから、それぞれ斜め方向に出射された光がRの正面の領域に到達し、これらがRの光源の光と共に混色することによって、白色光が得られる。
【0011】
しかし、例えば導光体の右側端部に配置されている発光ダイオードの光は、その端部の発光ダイオードの左方に配置されている各光源から斜め方向に出射された光によって混色されるが、右方に光源が配置されていないため、混色の度合いが少なくなる。すなわち、導光体の端部領域では、上記端部の発光ダイオードの色以外の色の光量が少なくなってしまう。
【0012】
さらに、最右端の発光ダイオードから右斜め方向に出射された光は、導光体の右端面で全反射される。したがって、導光体の最右端から出射される光には、上記最右端の発光ダイオードの色の光量が益々多く含まれることとなる。
【0013】
このように、導光体の側端部では、最も端に配置された発光ダイオードの色に色付いてしまうという問題がある。
【0014】
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、導光体の側部に配置された発光ダイオードの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明に係る照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、上記配列方向端部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい。
【0016】
また、本発明に係る照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい。
【0017】
隣り合う上記発光ダイオード同士の間隔は、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっていることが好ましい。
【0018】
上記複数の発光ダイオードには、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードが含まれていることが望ましい。
【0019】
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに対向して配置された照明装置とを備えた液晶表示装置であって、上記照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備え、上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、上記配列方向端部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい。
【0020】
また、本発明に係る液晶表示装置は、液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに対向して配置された照明装置とを備えた液晶表示装置であって、上記照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備え、上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい。
【0021】
隣り合う上記発光ダイオード同士の間隔は、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっていることが好ましい。
【0022】
上記複数の発光ダイオードには、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードが含まれていることが望ましい。
【0023】
−作用−
次に、本発明の作用について説明する。
【0024】
照明装置では、複数の発光ダイオードから出射された光が、導光体の入射面から導光体に入射される。導光体に入射した光は、複数の発光ダイオードの光の色が複数色からなるため、導光体の内部で拡散されると共に混色される。その後、混色して拡散された光は導光体から出射される。
【0025】
発光ダイオードの配列方向中央部に対応する導光体の領域では、その左右両側に十分な個数の発光ダイオードが配置されているので、隣り合う発光ダイオード同士の間隔が比較的大きくなっていても、各色の発光ダイオードの光は十分に混色され、白色光が得られる。また、発光ダイオード同士の間隔を比較的大きくすることにより、発光ダイオードの数を減少させて装置コストの低下を図ることが可能になる。
【0026】
一方、発光ダイオードの配列方向端部に対向する導光体の領域では、その外側の側方に発光ダイオードが設けられていないため、各光が十分に混色され難い。これに対し、本発明では、上記配列方向端部において、隣り合う発光ダイオード同士の間隔が比較的小さくなっているため、その配列方向端部に対応する導光体の領域では、光の混色性が向上することとなる。その結果、導光体における上記配列方向端部に対応する領域(つまり、導光体の側部)に配置された発光ダイオードの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ることが可能になる。
【0027】
ところで、上記複数の発光ダイオードをそれぞれ同じ大きさのものによって構成した場合には、各発光ダイオードを実装するために所定のスペースを要する。したがって、隣り合う発光ダイオード同士の間隔を小さくするのには限度がある。そこで、上記配列方向端部に、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージを配置することが好ましい。そのことにより、LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔をより小さくして、混色性の向上を図ることが可能になる。
【0028】
また、各光の混色に寄与する発光ダイオードの数は、上記配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて少なくなり、混色が難くなる傾向となる。そこで、隣り合う発光ダイオード同士の間隔を、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくすれば、その発光ダイオード同士の間隔の縮小に伴って、光の混色性も配列方向端部へ向かうに連れて徐々に高められる。その結果、より均一性の高い白色光が得られることとなる。
【0029】
上記発光ダイオードには、例えば赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードが含まれるようにすれば、これらの色の光によって豊かな色再現範囲を表現することが可能になる。
【0030】
また、上記照明装置を備える液晶表示装置では、照明装置から上述にようにして形成された白色光が、色むら等が低減された状態で、液晶表示パネルに入射される。そうして、液晶表示パネルでは、色むらが低減された白色光によって表示品位が高められる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、発光ダイオードの配列方向端部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔を、配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さくしたので、その配列方向端部に対応する導光体の領域において、光の混色性を向上させることができる。その結果、導光体の側部に配置された発光ダイオードの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0033】
《発明の実施形態1》
図1及び図2は、本発明の実施形態1を示している。図1は、本実施形態1における照明装置2の要部を示す平面図である。図2は、液晶表示装置1の概略構造を示す断面図である。
【0034】
本実施形態では、照明装置2の観察者側(図1で紙面手前側であり、図2で上側)を前面側と称する一方、照明装置2の観察者とは反対側(図1で紙面奥側であり、図2で下側)を背面側と称することがある。
【0035】
まず、本実施形態1の液晶表示装置1について説明する。
【0036】
図2に示すように、液晶表示装置1は、液晶表示パネル13と、この液晶表示パネル13に対向して配置された照明装置2とを備えている。照明装置2はバックライトとも称され、液晶表示パネル13へ向かって光を照射するようになっている。そうして、液晶表示装置1は、照明装置2からの光を透過して表示を行う透過型の液晶表示装置に構成されている。
【0037】
液晶表示パネル13の構成は特に限定されず、適宜公知の液晶表示パネルを適用することができる。すなわち、図示は省略するが、液晶表示パネル13は、例えば、複数のTFT(薄膜トランジスタ)が形成されたアクティブマトリクス基板と、これに対向するCF基板とを備え、これらの基板の間に液晶層がシール材によって封入された構成を有している。
【0038】
次いで、照明装置2について説明する。
【0039】
図1及び図2に示すように、照明装置2は、少なくとも1つの導光体14と、光源である複数の発光ダイオード16R,16G,16Bと、これらを収容するシャーシ19と、上記導光体14の前面側に重ねて配置された光学シート20とを備えている。
【0040】
導光体14は、略矩形板状に形成され、その表面及び裏面がそれぞれ前面側及び背面側を向くように配置されている。導光体14の側断面は、図2に示すようにくさび状に形成されており、所謂エッジライト型のバックライトを構成している。
【0041】
導光体14における図2で左側の側面は、発光ダイオード16R,16G,16Bの光が入射する入射面14aを構成している。そうして、導光体14は、入射面14aから入射した光を拡散して、図2で右側へ導光するようになっている。
【0042】
尚、導光体14の形状や数は特に限定されず、照明対象(例えば、液晶表示パネル13)の大きさなどに応じて、適宜選択することができる。また、導光体14を複数用いる場合には、各導光体14同士が互いに並行に配置されることが好ましい。さらに、このとき各導光体14間の距離も特に限定されないが、隣接する導光体14は、隙間なく配置することが好ましい。そのことにより、照明装置2において、各導光体14から出射する光が隙間なく均一に分布するので、より輝度の均一性が高い光を、液晶表示パネル13へ照射することができる。
【0043】
導光体14は、PMMAやポリカーボネート等の透明樹脂によって構成されている。尚、導光体14の材質は、PMMAやポリカーボネートに限定されず、透明樹脂であれば何でも適用できる。
【0044】
また、導光体14は、例えば射出成型や押出成型、熱プレス成型、切削加工等によって形成することが可能である。ただし、これら成型方法には限定されず、同様の特性が発揮される加工方法であれば、何でもよい。
【0045】
そうして、導光体14は、図1に示すように、入射面14aから所定の幅の領域に設けられた混色領域21と、その混色領域21以外の領域であって表示に寄与する表示領域22とを有している。混色領域21は、入射面14aから導光体14の内部に入射した発光ダイオード16R,16G,16Bの複数色の光を混色する領域であって、表示には寄与しない。一方、表示領域22では、混色領域で混色された白色光が拡散して導光される。そうして、白色光は、導光体14における表示領域22の前面側表面である出射面から、液晶表示パネル13側へ出射するようになっている。
【0046】
上記複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、シャーシ19内に設置された基板17の前面側に実装され、導光体14の入射面14aに沿った配列方向(図2で紙面に直交する方向であって、図1で左右方向)に配列されている。複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、その光の色が複数色からなり、例えば赤色発光ダイオード16R、緑色発光ダイオード16G及び青色発光ダイオード16Bにより構成されている。また、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16Bの光の色は、均一な白色光を形成する観点から、互いに異なるように配置されている。尚、複数の発光ダイオードは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)を含んでいればよく、その他の色が含まれていてもよい。
【0047】
複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、R、G、Bの順に並んだ3つの配列を一組とし、この一組の発光ダイオード16が連続して複数組設けられている。尚、上記発光ダイオードの組み合わせや配列の順序はこれに限定されない。例えば、各発光ダイオードの発光効率の観点から、2つのGを用いて、・・・R、G、G、B・・・という配列にすることも可能である。
【0048】
発光ダイオード16R,16G,16Bと導光体14とは、できるだけ近接して配置されていることが好ましい。発光ダイオード16R,16G,16Bと導光体14とを近接して配置することにより、発光ダイオード16R,16G,16Bから導光体14への入光効率が向上し、効率のよい照明装置を得ることができる。
【0049】
また、シャーシ19内における基板17の背面側には、上記各発光ダイオード16R,16G,16Bを点灯制御するためのドライバ18が実装されている。すなわち、ドライバ18は、発光ダイオード16R,16G,16Bと共に同一の基板17に実装されている。同一基板実装をすることにより、基板の数を削減できると共に、基板間を繋ぐコネクタ等が削減できるため、装置のコストダウンを図ることができる。また、基板の数が少ないため、照明装置の薄型化を図ることもできる。
【0050】
シャーシ19は、上方に開口された凹状のケーシングを構成しており、その内部には、上述のドライバ18、基板17、発光ダイオード16R,16G,16B、反射シート15、及び導光体14がそれぞれ収容されている。
【0051】
光学シート20は、導光体14の前面側に重ねて配置された複数のシートによって構成され、導光体14から出射された光を均一化すると共に集光して、液晶表示パネル13へ照射するようになっている。
【0052】
すなわち、光学シート20は、液晶表示パネル13へ均一な光を照射するための拡散板や、光を集光しつつ散乱させる拡散シートや、光を集光し正面方向の輝度を向上させるレンズシートや、光の一方の偏光成分を反射し、他方の偏光成分を透過することによって液晶表示装置1の輝度を向上させる偏光反射シートなどを適用することができる。これらは、液晶表示装置1の価格や性能によって適宜組み合わせて使用する。
【0053】
反射シート15は、導光体14の背面側にその全面に亘って配置されることにより、導光体14から照射される光の一部と、光学シート20によって導光体14側に反射された光とを、さらに液晶表示パネル13側へ反射するようになっている。尚、導光体14が複数設けられている場合には、各導光体14毎に反射シート15を設けてもよく、各導光体14に対して、一体に形成された1つの反射シート15を設けるようにしてもよい。
【0054】
そして、本発明の主たる特徴として、図1に示すように、上記発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向端部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Aは、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりもそれぞれ小さい。さらに、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔は、図1に示すように、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっている。
【0055】
上記照明装置2を備える液晶表示装置1は、次のようにして表示を行う。
【0056】
照明装置2では、複数の発光ダイオード16R,16G,16Bから出射された光が、導光体14の入射面14aから導光体14に入射される。導光体14に入射した光は、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16Bの光の色が互いに異なっているため、導光体14の内部で拡散されると共に、上記混色領域21において互いに混色される。その後、混色した白色光は、表示領域22を拡散しながら導光され、導光体14の出射面14bから液晶表示パネル13側へ出射される。一方、導光体14の背面側へ出射した光は、反射シート15によって反射され、導光体14に再び入射した後に、出射面14bから液晶表示パネル13側へ出射される。
【0057】
導光体14の出射面14bから出射された白色光は、光学シート20を通過してその特性が変調され、面状光として照射される。ここで「面状」とは、光学シート20(つまり、上記拡散板及び拡散シート、レンズシート、偏光反射シート等)に対して平行な面における光の強度が略同一である状態をいう。そうして、照明装置2から出射された面状光は、液晶表示パネル13に入射される。そうして、所望の光が液晶表示パネル13に形成されている複数の画素毎に透過制御されて、所望の表示が行われる。
【0058】
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、配列方向端部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Aを、配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さくしたので、その配列方向端部に対応する導光体14の混色領域21において、光の混色性を向上させることができる。その結果、導光体14の側部に配置された発光ダイオード16Rの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ることができる。
【0059】
すなわち、発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向中央部に対応する導光体14の混色領域21では、その左右両側に十分な個数の発光ダイオード16R,16G,16Bが配置されているので、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔が比較的大きくなっていても、各色の発光ダイオード16R,16G,16Bの光は十分に混色され、所望の白色光を得ることができる。また、発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を比較的大きくすることにより、発光ダイオード16R,16G,16Bの数を減少させて装置コストの低下を図ることができる。
【0060】
一方、発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向端部に対向する導光体14の混色領域21では、図1に示すように、その外側の左右側方に発光ダイオード16R,16G,16Bが設けられていないため、各光が十分に混色され難い。これに対し、本実施形態1では、上記配列方向端部において、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を比較的小さくしたので、その配列方向端部に対応する導光体14の混色領域21では、光の混色性を向上させることができる。その結果、導光体14における上記配列方向端部に対応する混色領域21(つまり、図1で導光体14の左右側部)に配置された発光ダイオード16R,16G,16Bの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ることができる。
【0061】
また、各光の混色に寄与する発光ダイオード16R,16G,16Bの数は、上記配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて少なくなり、混色が難くなる傾向となる。これに対し、本実施形態1では、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくしたので、その発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔の縮小に伴って、光の混色性も配列方向端部へ向かうに連れて徐々に高めることができる。その結果、より均一性の高い白色光を得ることができる。
【0062】
さらに、上記発光ダイオード16R,16G,16Bには、例えば赤色発光ダイオード16R、緑色発光ダイオードG及び青色発光ダイオードBが含まれるようにしたので、これらの色の光によって豊かな色再現範囲を表現することができる。
【0063】
また、上記照明装置2を備える液晶表示装置1では、照明装置から上述にようにして形成された白色光が、色むら等が低減された均一な状態で、液晶表示パネルに入射することが可能になる。その結果、液晶表示パネル13では、色むらが低減された白色光によって表示品位を高めることができる。
【0064】
《発明の実施形態2》
図3は、本発明の実施形態2を示している。図3は、本実施形態2における照明装置2の要部を示す平面図である。尚、以降の実施形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0065】
上記実施形態1では、同じ形状の発光ダイオード16R,16G,16Bを入射面14aの略全体に亘って配置するようにしたのに対し、本実施形態2では、発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向端部における一組の発光ダイオード16の代わりに、パッケージングされた発光ダイオードであるLEDパッケージ26をそれぞれ設けるようにしたものである。
【0066】
LEDパッケージ26は、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されている。特に、本実施形態2では、3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している。このLEDパッケージ26は、例えば、一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)を適用することができる。
【0067】
そして、これらのLEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード16r、16g、16b同士の間隔Aは、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さい。
【0068】
したがって、本実施形態2においても、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔は、図2に間隔A,B,Cを示すように、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっている(間隔A<間隔C<間隔B)。
【0069】
−実施形態2の効果−
したがって、この実施形態2によっても、配列方向端部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Aを、配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さくしたので、上記実施形態1と同様に、光の混色性を向上させて、十分に混色された白色光を得ることができる。
【0070】
ところで、複数の発光ダイオード16R,16G,16Bをそれぞれ同じ大きさのものによって構成した場合には、各発光ダイオード16R,16G,16Bを実装するために所定のスペースを要する。したがって、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を小さくするのには限度がある。
【0071】
これに対し、本実施形態2では、上記配列方向端部に、複数の発光ダイオード16r、16g、16bが組み込まれて構成されたLEDパッケージ26を配置するようにしたので、LEDパッケージ26において隣り合う発光ダイオード16r、16g、16b同士の間隔をより小さくして、さらなる混色性の向上を図ることができる。
【0072】
《その他の実施形態》
上記実施形態1及び2では、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を、その配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくしたが、本発明はこれに限らず、間隔が小さくされた配列方向端部の発光ダイオード16R,16G,16Bの内側(つまり、配列方向中央側)における発光ダイオード16R,16G,16Bの間隔を等間隔に配列するようにしてもよい。このようにしても、導光体14における左右側部における光の混色を促進させて、均一な白色光を得ることが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上説明したように、本発明は、照明装置及び液晶表示装置について有用であり、特に、十分に混色された白色光を得る場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、本実施形態1における照明装置の要部を示す平面図である。
【図2】図2は、液晶表示装置の概略構造を示す断面図である。
【図3】図3は、本実施形態2における照明装置の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0075】
A 配列方向端部における発光ダイオードの間隔
B 配列方向中央部における発光ダイオードの間隔
1 液晶表示装置
2 照明装置
13 液晶表示パネル
14 導光体
14a 入射面
14b 出射面
15 反射シート
16 一組の発光ダイオード
16R,16G,16B 発光ダイオード
16r、16g、16b 発光ダイオード
17 基板
18 ドライバ
19 シャーシ
20 光学シート
21 混色領域
22 表示領域
26 LEDパッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、
上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
隣り合う上記発光ダイオードの光の色は、互いに異なっており、
上記配列方向端部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、
上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、
上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい
ことを特徴とする照明装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
隣り合う上記発光ダイオード同士の間隔は、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっている
ことを特徴とする照明装置。
【請求項4】
請求項1又は2において、
上記複数の発光ダイオードには、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードが含まれている
ことを特徴とする照明装置。
【請求項5】
液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに対向して配置された照明装置とを備えた液晶表示装置であって、
上記照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備え、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
上記配列方向端部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
液晶表示パネルと、該液晶表示パネルに対向して配置された照明装置とを備えた液晶表示装置であって、
上記照明装置は、入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備え、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、
上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
請求項5又は6において、
隣り合う上記発光ダイオード同士の間隔は、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】
請求項5又は6において、
上記複数の発光ダイオードには、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード及び青色発光ダイオードが含まれている
ことを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−26635(P2009−26635A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−189422(P2007−189422)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】