説明

照明装置

【課題】棚下空間に充分な照明を施すことができ、棚下における照明位置の変更が自由で、かつ照明が必要な棚空間がある場合に、短時間で照明装置を装着でき、製品廃棄時の部品の分別が容易な照明装置を提供すること。
【解決手段】複数の発光ダイオード(LED15a)の発光により鉄製の棚板31直下を照明する照明装置1であって、照明装置本体2の上面には長手方向に延びる磁石取付部材21の嵌合部21cと摺動自在に嵌合するあり溝3aが設けられ、この磁石取付部材21には下方からボタン型磁石22を嵌合可能な嵌合孔21eが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の発光ダイオードの発光により棚板下方を照明する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、棚板下方を照明する照明装置として複数の発光ダイオード(LED)を利用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来の照明装置は、棚を保持するダボを透明もしくは半透明の合成樹脂で成形し、その内部に発光ダイオードを埋設したもの、あるいは棚板の底面側に発光ダイオードを埋設したものが例示されている。これにより暗くなりがちな棚下空間を照明でき、棚に収納された物品の出し入れに便利であった。
【0003】
【特許文献1】特開2001−250420号公報(図2,図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1においては発光ダイオードの使用により、装置の小型化や省エネ化、長寿命化等の効果はあるものの、ダボに発光ダイオードを埋設したものは、ダボの数が限定されかつダボ自体が棚の端部にあるため、棚下空間に充分な照明を施すことができない恐れがあり、また棚下に発光ダイオードを埋設したものは、棚下における照明位置の変更に自由度がなかった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、棚下空間に充分な照明を施すことができ、棚下における照明位置の変更が自由で、かつ照明が必要な棚空間がある場合に、短時間で照明装置を装着でき、製品廃棄時の部品の分別が容易な照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の照明装置は、複数の発光ダイオードの発光により鉄製の棚板下方を照明する照明装置であって、前記複数の発光ダイオードは長手方向に延びる照明装置本体下方に並べられ、該照明装置本体の上面には長手方向に延びる磁石取付部材の嵌合部と摺動自在に嵌合するあり溝が設けられ、前記磁石取付部材には下方からボタン型磁石を嵌合可能な嵌合孔が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、磁石からの磁力線の影響を受けない発光ダイオードが複数設けられた照明装置本体の上面側に磁石取付部材を介して取り付けられるボタン型磁石を利用して、鉄製の棚板の下面に照明装置を取り付けることが可能となり、1つの棚板において照明装置の取付位置の変更を簡便に行うことができるので、棚板の下方の照らす箇所を容易に変えられる。また、複数ある棚板の内、照明が特に必要な棚空間がある場合、その棚空間の上段となる棚板の下面に照明装置を短時間で移動させることができる。さらに、照明装置の廃棄時等においてボタン型磁石と磁石取付部材とを分離でき、環境面にも配慮された構成となっている。
【0007】
本発明の請求項2に記載の照明装置は、請求項1に記載の照明装置であって、前記あり溝が設けられたに照明装置本体の上面に被係合部が形成され、前記磁石取付部材には前記被係合部と弾性係合する係合部を設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、磁石取付部材を嵌合部を介してあり溝内に嵌合させた場合に、照明装置本体の上面に形成された被係合部に、磁石取付部材に設けた係合部が弾性係合されるので、照明装置本体に対する磁石取付部材の位置が固定され、磁石取付部材のぐらつきが防止されるとともに、被係合部に対する係合部の係脱が弾性係合によって繰り返し行うことができるので、磁石取付部材を繰り返し利用が可能である。
【0008】
本発明の請求項3に記載の照明装置は、請求項2に記載の照明装置であって、前記被係合部が凹溝であり、前記係合部が、前記磁石取付部材と一体に設けた先端に前記凹溝に係合する突部を有する弾性片であることを特徴としている。
この特徴によれば、被係合部を凹溝とし、磁石取付部材に突部を有する弾性片が一体で設けられたことで、照明装置本体に対する磁石取付部材の位置決めを複雑な構造を用いることなく簡便に行なうことができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の照明装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の照明装置であって、前記嵌合孔の棚板取付側の周縁は、前記ボタン型磁石が棚板取付側に抜け出さない形状であることを特徴としている。
この特徴によれば、棚板から磁石取付部材を取り外す際に、ボタン型磁石の磁力が強力であっても棚板取付側の周縁によってボタン型磁石が棚板取付側より抜け出ることがないので、嵌合孔からボタン型磁石が棚板側に貼り付いて残ってしまうことを確実に防止できる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の照明装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の照明装置であって、前記嵌合孔の内周面には、前記磁石の取り付け方向に沿って複数のリブが設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、ボタン型磁石を嵌合孔へ取り付ける際に、ボタン型磁石を複数のリブに沿って挿入できるので、ボタン型磁石の嵌合孔に対する嵌入が行い易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0012】
図1は、本発明の実施例における照明装置の全体像を示す斜視図であり、図2は、照明装置の使用例を示す斜視図であり、図3は、照明装置の分解組立斜視図であり、図4(a)は、磁石取付部材の平面図であり、図4(b)は、磁石取付部材の底面図であり、図5(a)は、図4(a)のA−A断面図でありボタン型磁石が磁石取付部材に取り付けられる過程が示され、図5(b)は、磁石取付部材にボタン型磁石が取り付けられた状態を示す要部拡大断面図および要部拡大底面図であり、図6は、照明装置本体への磁石取付部材の取り付けを示す側断面図であり、図7(a)〜(c)は、磁石取付部材の取付操作過程を示す断面図であり、図8は、棚板への照明装置の取り付け及び取り外しを示す側断面図である。
【0013】
図1に示されるように照明装置1は、アルミの押出し成型により長手方向に延設された横長の照明装置本体2と、その長手方向の両端にアルミまたは硬質樹脂成型の側端部材12,12が各々設けられ、さらに下面部に透光性を有するプラスチック薄板状の透光板10が設けられている。尚、本実施例の説明において、照明装置1の長手方向を左右方向とし、照明装置1を対面した状態で見て、照明装置1の手前側を前方とし、照明装置1の奥行き側を後方として説明する。
【0014】
照明装置1の内部には左右方向に沿って発光ダイオード(以下、LED15a)が複数設けられており、透光板10の右側に設けられたON/OFF切換式のボタン16aの操作によって、LED15aの点灯および消灯を行えるようになっており、複数のLED15aの発光によって下方に向けて照明可能になっている。これらLED15aの発光電力は右側の側端部材12から内部に引き込まれたコード18によって外部より給電されている。
【0015】
図2に示されるように、照明装置1は机30の上部に設置された鉄製の棚板31下面の前後中央位置に、棚板31の左右の長手方向に沿って取り付けられている。このように、棚板31の下面に照明装置1が取り付けられたことで、棚板31の上面に設置される書籍や収納ボックス32の使用に支障をきたすことなく暗くなりがちな棚下空間を照明できる。
【0016】
そこで、例えば机30の机上でパソコン32等をもちいてデスクワークを行う際にも、快適に作業を行えるようになっている。LED15aの特性としては、従来公知の蛍光灯を用いた照明装置に比べて、省電力に優れ且つ長寿命である。尚、照明装置1の棚板31への取付構造については後述において詳しく説明するが、棚板31の下面に磁石で取り付けられている。
【0017】
図3に示されるように、照明装置本体2は断面下向きコ字状に左右の長手方向に向けて延設されており、上部の中央板状部3の上面にあり溝3aが長手方向に向けて凹設されている。あり溝3aには長手方向に延びる薄板状の磁石取付部材21が左右に配置され、照明装置本体2の左右側端側からあり溝3aの長さ方向に沿って、所定の位置に取り付け可能になっている。磁石取付部材21は、上面視略矩形のプラスチック樹脂からからなり、小型でも磁力の強いネオジウム磁石から形成された上面視円形の2つのボタン型磁石(以下、磁石22,22)が左右に取り付け可能に形成されている。
【0018】
磁石取付部材21について図4,5を用いて具体的に説明する。図4(a)および図5(a)に示されるように、磁石取付部材21の左右には前述の棚板取付側に当接部21d,21dが凸設され、中央位置には、上下方向に貫通する嵌合孔21e,21eが形成されている。この嵌合孔21e,21eの棚板取付側の周縁21g,21gは、嵌合孔21e,21eよりも径が、図5(b)に示すように若干小径に形成されている。磁石取付部材21の前後端には左右の長さ方向に沿ってあり溝3aと嵌合する嵌合部21c,21cが各々設けられている。
【0019】
磁石取付部材21の中央位置には、上面視U字状に上下方向に貫通する切り溝21hが形成され、これにより内部に上下方向に弾性力を有する係合部に相当する弾性片21aが設けられる。弾性片21aの先端には下方に向けて突部21bが一体で突設されている。また嵌合孔21e,21eの内周面には上下方向に向けて複数のリブ21f・・・(本実施例では6箇所)が等間隔で設けられている。
【0020】
図5(a)に示されるように、2つの磁石22,22の上面外周縁は面取り処理が施されており、これら磁石22,22を取り付けるには、磁石取付部材21の左右の嵌合孔21e,21eの下方から上方に向けて磁石22,22を嵌入していき、図5(b)に示されるように嵌合孔21e内に磁石22が嵌入される。磁石22を嵌合孔21eへ取り付ける際には、磁石22は複数のリブ21fに案内されながら嵌入され、しかもリブ21fを押し潰すので、嵌入後の磁石22の保持が確保される。そして、棚板取付側の周縁21gに磁石22の上面外周縁が係止されることで、上方への移動が阻止され磁石22の取付作業が完了する。
【0021】
次に、図3および図6に示される照明装置について具体的に説明すると、照明装置本体2の中央板状部3の上面には、前後に凹部を有するあり溝3aが形成されており、磁石取付部材21の前後の嵌合部21c,21cと嵌合可能であり、さらに、中央には、前述した弾性片21a(係合部)の突部21bと嵌合可能な被係合部に相当する凹溝3cが下方に向けて形成されている。
【0022】
中央板状部3の裏面には平坦状の下面3bが形成されており、配線基板14の取付面となっている。中央板状部3の前後には短手方向に突出する上端縁4c,4cが形成され、これら上端縁4c,4cからは下方に向けて側部4,4が延設されている。そして、側部4,4の遊端部からは短手方向に突出する手掛部4b,4bが形成されている。
【0023】
これら側部4,4外面の上端縁4c,4cと手掛部4b,4bの上下間には、それぞれ長手方向に向けて溝4aが上下複数段で形成されている。照明装置本体2内部の内側面6,6には、上部に長手方向に向けて上溝条6a,6aが形成され、下部に長手方向に向けて下溝条6b,6bが形成されている。照明装置本体2の左右端面7,7側に位置する側端部材12,12の内面側にはそれぞれ外周縁12bが凸設され、中央に凹設面12dが形成されている。この凹設面12dの上端前後の2箇所からは、照明装置本体2側に向けて嵌入片12aが一対突設され、照明装置本体2の一対の上溝条6aにそれぞれ嵌入可能になっている。
【0024】
配線基板14は左右方向に延びる矩形の薄板で形成され、LED15aを備える照明部15が前後中間位置で長手方向に沿って所定の間隔で一直線上に設けられている。このLED15aは光源体を透明な合成樹脂材で被覆して成型されている。配線基板14の右側には上方向に押圧可能なボタン16aを備えた操作部16が設けられ、左側には複数の照明部15を制御する制御部17が設けられている。
【0025】
これら各部材(15,16,17)はコード18および内部の接続配線19により接続されている。このように、配線基板14に複数のLED15aを一体に配設して中央板状部3の下面3bに固定したことで、LED15aを配線ごとまとめて照明装置本体2に取り付けることができ組み付けが容易となる。
【0026】
本実施例の透光板10は透光性のあるプラスチック樹脂材が用いられ、左右方向に延びる矩形の薄板で形成されている。透光板10の前後縁には段状の端部10a,10aが形成され、中間部がLED15aの光を透光可能な透光部10bとなっている。透光部10bの右側には上下に貫通するボタン孔10cが形成され、照明装置本体2への透光板10の取付時に、ボタン16a下部の一部を下方に突出可能になっている。そして、照明装置本体2の左右のいずれか一方の端面7,7側より、透光板10の両端部10a,10aを前後の下溝条6b,6bに摺動移動させることで、透光板10が長手方向に案内され取り付けられる。
【0027】
尚、照明装置として一般に使用されている従来公知の蛍光灯を使用した照明装置では、磁石を近づけると磁石からの磁力線が蛍光灯の光源に対して悪影響を及ぼす事が知られているが、本実施例のようにLED15aを磁石22の近傍に配設された場合には、何ら磁石22による磁力に悪影響を受けることはない。かつ照明装置全体の重量が重い為に、照明装置の取り付けに磁石を使用することができなかったが、装置全体の軽量化が図れるLED15aの光源は磁力線の影響を受けないので、磁石を使用した照明装置1の取り付けが可能となっている。
【0028】
次に、図7に示されるように、照明装置本体2への磁石取付部材21の取り付けについて説明する。尚、本実施例では照明装置本体2の右方側に取り付けられる一方の磁石取付部材21の取り付けについてのみ説明し、左方側に取り付けられる他方の磁石取付部材21の取り付けに付いては、左右対称の取り付け構造のため説明を割愛する。
【0029】
まず、図7(a)に示されるように、照明装置本体2のあり溝3aの右端側から、磁石取付部材21を矢示される左方に向けて移動し、あり溝3a内に嵌合部21cを嵌合させ、中央板状部3の上面に沿って磁石取付部材21を左方に向けて更に移動させていく。このときて図7(b)に示されるように、弾性片21aの突部21bが中央板状部3の上面に乗り上げた状態であり、弾性片21aは付勢力に抗して上向きに反りながら左方へと移動されていく。
【0030】
中央板状部3の上面の所定位置には、凹溝3cが形成されており、図7(c)に示されるように、磁石取付部材21が左方に向けて移動して、突部21bが弾性片21aの付勢力で凹溝3c内に弾性係合されることで、磁石取付部材21の左方および右方への移動が規制され、磁石取付部材21の取り付け操作が完了する。
【0031】
このように、凹溝3cと弾性片21aとの弾性係合によって、照明装置本体2に対する磁石取付部材21の位置が固定され、磁石取付部材21のぐらつきが防止されるとともに、凹溝3cに弾性片21aの突部21bとの係脱が弾性係合によって繰り返し行うことができるので、新たな磁石取付部材を用意することなく、本実施例で用いられる既存の磁石取付部材21を繰り返し利用でき、コストの低減が図られている。
【0032】
しかも、中央板状部3の上面に凹溝3cを設け、磁石取付部材21に突部21bを有する弾性片21aを一体で設けたことで、部品点数を増やすことなく、照明装置本体2に対する磁石取付部材21の位置決め簡便な構造で行なうことができ、照明装置1の製造コストが低く抑えられている。
【0033】
そして、図6に示されるように、照明装置本体2の左右に配置された側端部材12,12の嵌入片12a,12aを上溝条6a,6aに挿し込んでいくことで、外周縁12b,12bが端面7,7に当接されて側端部材12,12の嵌入固定が完了する。このとき透光板10の左右端は、側端部材12,12の下部の外周縁12bに保持され左右方向への離脱が阻止されている。
【0034】
次に、図8に示されるように、棚板31への照明装置1の取り付け及び取り外しについて説明する。まず照明装置1を取り付けるには、照明装置本体2の前後側部4の溝4a,4aに指を掛け、持ち上げるだけで簡便に片手で把持することができ、磁石22を上面にして棚板31の下面位置に近接させるだけで、磁力で簡便に取り付けることができる。
【0035】
しかも、前後の複数の溝4a,4aによって滑りが防止されることから、確実に取り付け作業を行うことができる。また、溝4a,4aの上下位置には短手方向に突出する上端縁4c,4cおよび手掛部4b,4bが形成されたことで、指の把持位置である溝4a,4aの位置が前後から中央に向けて凹設された状態となるので、指の側部4,4からの安易な取り外れが防止されている。また、LED15aは軽量なため、本実施例のように複数用いても照明装置本体2に大きな負荷(重量)を与えない。
【0036】
このように、磁石22を用いたことで照明装置1を鉄製の棚板31の任意の位置に移動させて簡便に取り付けることができ、かつ断面コ字状の照明装置本体2のみを指で把持し移動することで、透光板10や複数のLED15aを傷めることもなく、ボタン16aの接触による誤動作も生じない。しかも、磁石22は中央板状部3の上面から僅かに突出しているため、棚板31に照明装置1が取り付けられた場合には、棚板31の下面と磁石22の棚板取付側とが中央板状部3の上面に邪魔されることなく密着され、接続強度が弱まることもない。また、LED15aを光源に用いたことで、照明装置1の上下の厚みも極力生じさせずに薄型設計となり、棚板31の下方にあまり突出しない構成となり(図2参照)、棚板31の棚下空間部を有効利用することができ、机30を利用する利用者に圧迫感を与えない。
【0037】
次いで、棚板31から照明装置1を取り外すには、前述の照明装置1の取り付け時と同様に前後側部4の溝4aに指を掛けて片手で把持することができるとともに、溝4a,4aによって指先の滑りが防止された状態で、磁石22の磁力に抗して強めに引き下げることで棚板31から取り外し可能となる。しかも、図5(b)に示されたように、磁石22の磁力が強力であっても棚板31から磁石22を取り外す際には、棚板取付側の周縁21gによって磁石22が係止されているので、係合孔21eから磁石22が抜け出て棚板31側に取り付いてしまうことが確実に防止されている。
【0038】
以上の説明により実施例では、照明装置1の上部に磁石取付部材21を設けたことで、照明装置1の使用時に磁石取付部材21によって下方を照らすLED15aの照明効果を低減することもなく、照明装置1を取り付けることが可能となり、1つの棚板においても、棚板31からの照明装置1の着脱のみで取付位置の変更を簡便に行うことができる。
【0039】
また、複数ある棚板の内、照明が特に必要な棚空間がある場合、その棚空間の上段となる棚板の下面に照明装置を短時間で移動させることができる。さらに、照明装置の廃棄時等において照明装置の分別を磁石と磁石取付部材とに分離でき、環境面にも配慮されている。
【0040】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例では、凹溝3cに弾性片21aに設けた突部21bを係合することで、照明装置本体2に磁石取付部材21が位置固定されることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、あり溝3aニストッパー機構を設けて嵌合部21cが所定位置にきたときに移動を拘束するようなものであっても良い。
【0041】
また、上記実施例では、あり溝3aが照明装置本体2の左右の長さ方向に渡り形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともあり溝3aの長さは前述した磁石取付部材21の取り付けにおける摺動範囲(図7参照)が確保されていれば良い。
【0042】
さらに、照明装置本体2に取り付けられる磁石取付部材21の数や、磁石取付部材21に設けられる磁石22の数は、照明装置の重量等を考慮して適宜設定すればよい。更に加えて、実施例の説明では照明装置は棚の底面に取り付けて棚の下方を照明する例で説明したが、棚装置の側板や、棚の間仕切り等が磁石と反応する材料であれば、側板や間仕切りに取り付けて棚空間を照明するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例における照明装置の全体像を示す斜視図である。
【図2】照明装置の使用例を示す斜視図である。
【図3】照明装置の分解組立斜視図である。
【図4】(a)は、磁石取付部材の平面図であり、(b)は、磁石取付部材の底面図である。
【図5】(a)は、図4(a)のA−A断面図でありボタン型磁石が磁石取付部材に取り付けられる過程が示され、(b)は、磁石取付部材にボタン型磁石が取り付けられた状態を示す要部拡大断面図および要部拡大底面図である。
【図6】照明装置本体への磁石取付部材の取り付けを示す側断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、磁石取付部材の取付操作過程を示す断面図である。
【図8】棚板への照明装置の取り付け及び取り外しを示す側断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 照明装置
2 照明装置本体
3 中央板状部
3a あり溝
3b 下面
3c 凹溝(被係合部)
4 側部
4a 複数の溝
4b 手掛部
4c 上端縁
6 内側面
6a 上溝条
6b 下溝条
7 端面
10 透光板
10a 端部
10b 透光部
10c ボタン孔
12 側端部材
12a 嵌入片
12b 外周縁
12c コード孔
12d 凹設面
14 配線基板
15 照明部
15a LED(発光ダイオード)
16 操作部
16a ボタン
17 制御部
18 コード
19 接続配線
21 磁石取付部材
21a 弾性片(係合部)
21b 突部
21c 嵌合部
21d 当接部
21e 嵌合孔
21f リブ
21g 棚板取付側の周縁
21h 切り溝
22 磁石(ボタン型磁石)
30 机
31 鉄製の棚板
32 パソコンや文具等の載置物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ダイオードの発光により鉄製の棚板下方を照明する照明装置であって、前記複数の発光ダイオードは長手方向に延びる照明装置本体下方に並べられ、該照明装置本体の上面には長手方向に延びる磁石取付部材の嵌合部と摺動自在に嵌合するあり溝が設けられ、前記磁石取付部材には下方からボタン型磁石を嵌合可能な嵌合孔が設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記あり溝が設けられたに照明装置本体の上面に被係合部が形成され、前記磁石取付部材には前記被係合部と弾性係合する係合部を設けられている請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記被係合部が凹溝であり、前記係合部が、前記磁石取付部材と一体に設けた先端に前記凹溝に係合する突部を有する弾性片である請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記嵌合孔の棚板取付側の周縁は、前記ボタン型磁石が棚板取付側に抜け出さない形状である請求項1乃至3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】
前記嵌合孔の内周面には、前記磁石の取り付け方向に沿って複数のリブが設けられている請求項1乃至4のいずれかに記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−207636(P2007−207636A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26509(P2006−26509)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】