照明装置
【課題】表面輝度を高くしながら、太陽電池パネルの発電効率も高くする。
【解決手段】照明装置は、太陽電池パネル1と、この太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2とを備えている。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。太陽電池パネル1の裏面電極4は金属層であって、金属層の裏面電極4は光を透過できる無数の貫通孔6を設けており、さらにこの貫通孔6の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7でもって、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射している。
【解決手段】照明装置は、太陽電池パネル1と、この太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2とを備えている。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。太陽電池パネル1の裏面電極4は金属層であって、金属層の裏面電極4は光を透過できる無数の貫通孔6を設けており、さらにこの貫通孔6の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7でもって、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池パネルと光源を有する照明装置に関し、とくに光源を太陽電池パネルの裏面に配設して光源の光を太陽電池パネルに透過して外部に照射する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光源と太陽電池パネルの両方を有する照明装置は開発されている(特許文献1参照)。この特許文献に記載される照明装置は、図1の分解斜視図に示すように、太陽電池パネル91の表面に導光板93と透明カバー94とを積層している。導光板93の側面には、内部に光を照射する発光ダイオード92を設けている。この照明装置は、外部の光を導光板93に透過させて太陽電池パネル91に照射して発電する。また、発光ダイオード92を点灯して、導光板93から外部に光を照射する。この構造の照明装置は、太陽電池パネル91と導光板93とを積層して配設するので、太陽電池パネル91の発電領域を発光できる。このため、外形を小さくしながら、太陽電池パネル91で発電し、また発電領域においても発光できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−48983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1に示す照明装置は、発光領域を発光できる特徴は実現できるが、光源の発光ダイオードを導光板の外周に配設することから、光の輝度を高くするのが難しい欠点がある。それは、発光ダイオードなどの光源の光を直接には外部に照射できず、発光ダイオードの光を導光板の内部に入射し、入射される光を導光板の表面で乱反射して外部に照射するからである。とくに、この照明装置は、導光板の面積を大きくして発光面積を大きくすると、単位面積の光量が低下する欠点がある。さらに、この構造の照明装置は、導光板に透過する光を太陽電池パネルに入射するので、太陽電池パネルの発電効率も低下する欠点がある。それは、導光板の両面での反射、さらに導光板の吸収光によって、太陽電池パネルに入射される光が減衰されるからである。
【0005】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、表面輝度を高くしながら、太陽電池パネルの発電効率も高くできる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の照明装置は、太陽電池パネル1と、この太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2とを備えている。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。太陽電池パネル1の裏面電極4は金属層であって、金属層の裏面電極4は光を透過できる無数の貫通孔6を設けており、さらにこの貫通孔6の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7でもって、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射している。
【0007】
以上の照明装置は、表面輝度を高くしながら、太陽電池パネルの発電効率も高くできる特徴がある。表面輝度を高くできるのは、導光板で光を拡散することなく、太陽電池パネルの裏面に光源を設けて、光源の光を太陽電池パネルに透過させて直接に外部に照射するからである。また、太陽電池パネルの発電効率を高くできるのは、外光を導光板に透過させることなく、直接に入射できるからである。とくに、以上の照明装置は、金属層の裏面電極に設けた貫通孔の開口部に誘電体アンテナを設けているので、誘電体アンテナが電磁波の光を電波と同じように効率よく集めて受光し、受光した光を放射するので、単に貫通孔を設けた裏面電極に比較して、光の透過率を相当に大きくできる特徴がある。
【0008】
本発明の照明装置は、表面電極3を金属層として、金属層の表面電極3には光を透過できる無数の貫通孔8を設けて、さらにこの貫通孔8の開口部には、電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ9を設けることができる。この照明装置は、表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9が外部の光を受光し、受光した光を放射して外部の光を発電層5に透過し、また、太陽電池パネル1の裏面に設けている光源2の光を受光し、受光した光を放射して外部に放射することができる。
【0009】
以上の照明装置は、表面電極の電気抵抗を小さくしながら、光の透過率を高くして、太陽電池パネルの発電効率をより高くできる特徴がある。それは、表面電極の電気抵抗を小さくして電力損失を少なくし、光の透過率を高くすることで発電電力を大きくできるからである。
【0010】
本発明の照明装置は、光源2を平面光源20とすることができる。さらに、本発明の照明装置は、平面光源20の裏面に、太陽電池パネル1で充電される二次電池30を積層することができる。さらにまた、本発明の照明装置は、二次電池30をリチウムイオン電池からなるシート状電池とすることができる。
【0011】
本発明の照明装置は、貫通孔6、8の内形の最小幅(H)を、0.4μmないし100μmとすることができる。また、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9の外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとすることができる。さらにまた、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9の高さ(T)を外形の最小幅(D)の0.5倍ないし2倍とすることができる。
【0012】
以上の照明装置は、裏面電極や表面電極の貫通孔に設けた誘電体アンテナでもって、極めて効率よく光源の可視光線を透過する。誘電体アンテナが効率よく可視光線を透過させることから、裏面電極や表面電極は、微細な貫通孔を設けて可視光線を効率よく透過させながら、電気抵抗を小さくできる。それは、裏面電極や表面電極を電気抵抗の小さい金属層としながら、微細な貫通孔で可視光線を透過できるからである。
【0013】
貫通孔に設けた誘電体アンテナが電磁波の光を受光し、また、これを放射する性能は、誘電体アンテナの利得で特定される。誘電体アンテナは、主として電波を受信し、あるいは送信するように設計されるが、光は電波と同じ電磁波であって、光と電波は周波数、すなわち波長のみが異なるものであって、実質的には全く同じものである。誘電体アンテナは、電磁波の波長を考慮して最適値に設計される。したがって、電波を効率よく受信し、また送信するように、波長を考慮して設計されるアンテナと同じように、光を効率よく受光し、また放射するように波長を考慮してアンテナを設計することができる。波長を考慮して設計されるアンテナは、形状や寸法で利得が特定される。利得が高くなるように設計されたアンテナは、利得の低いアンテナに比較してより強く電磁波を受光し、また放射する。このため、高利得のアンテナは、より効率よく電磁波の光を受光する。アンテナに誘導される電磁波の電力比率が、アンテナの「電力利得」である。「利得」は基準アンテナに対する比率で特定されるが、基準アンテナは無指向性アンテナであって、指向性のないアンテナである。無指向性アンテナは、たとえば、球の中心に配置して電磁波を送信すると、電力を球全面に均一に放射する。また、無指向性アンテナを受信アンテナに使用すると、全周から入射される電磁波を均一に受信する。
【0014】
誘電体アンテナの利得は、この無指向性アンテナに対する電力比率や電圧比率で定義される。たとえば、ある位置に配置された無指向性アンテナに誘導される電力をP0、同じ位置に配置された誘電体アンテナに誘導される電力がPiであるとき、誘電体アンテナの電力利得Gは、以下の式で示される。
G=10・log10(Pi/P0)
以上の式から、利得が10dBである誘電体アンテナは、無指向性アンテナに比較して10倍の電磁波を受け、利得が20dBである誘電体アンテナは100倍の電磁波を受ける。高利得な誘電体アンテナが、このように効率よく電磁波を受光するのは、周囲の電磁波を集めて受光するからである。したがって、利得が高い誘電体アンテナは、より広い面積に入射する電磁波、すなわち誘電体アンテナの断面積よりも広い面積に入射する光を集めて受光して放射する。すなわち、利得の高い誘電体アンテナを貫通孔に設けることで、貫通孔の開口面積よりも広い面積に入射する電磁波の光を集めて受光し、さらに受光した光を外部に放射する。利得の高い誘電体アンテナは、誘電体アンテナの貫通孔の外側に入射する光を電磁波として集めて受信するので、貫通孔に誘電体アンテナを設けている裏面電極は、電磁波の光を効率よく受光し、受光した光を効率よく放射することで光を効率よく透過させる。
【0015】
誘電体アンテナの特性を図2と図3に示している。図2は、円筒状の誘電体アンテナの直径である外形の最小幅(D)に対する利得を示している。ただし、この図は、ひとつの誘電体アンテナの利得を示している。
【0016】
図2から、誘電体アンテナは、電磁波の波長(λ)に対して外形の最小幅(D)を0.5倍以上とすることで利得を相当に大きく、たとえば、外形の最小幅(D)を波長(λ)に対して0.5倍以上とすることで、利得を13dB以上と相当に大きくできる。可視光線にあって最大波長は約0.8μmであるから、直径である外形の最小幅(D)をこの波長の0.5倍、すなわち0.4μmとする誘電体アンテナは、利得を13dB以上と極めて大きくできる。さらに、可視光線の最大波長の2.5倍、すなわち、外形の最小幅(D)を2μm以上とする誘電体アンテナは、利得が20dB以上となって基準アンテナの約100倍も効率よく電磁波を受光し、また放射する。したがって、以上の照明装置は、誘電体アンテナでもって極めて効率よく可視光線を透過させるので、光源の光を効率よく太陽電池に透過させて表面から照射できる特徴がある。
【0017】
本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を、円柱状、多角柱、楕円柱状のいずれかとすることができる。また、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を、平面形状を細長い長方形とする角柱状、あるいは平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることができる。
【0018】
本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を形成している誘電体の誘電率を2〜10とすることができる。
【0019】
本発明の照明装置は、裏面電極4の貫通孔6の開口部に設けている誘電体アンテナ7を、裏面電極4の表面から突出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の照明装置の分解斜視図である。
【図2】誘電体アンテナの直径に対する利得を示すグラフである。
【図3】誘電体アンテナの直径を変更して、最大利得を実現するための、高さ/直径の比率を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例にかかる照明装置の概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図7】本発明の他の実施例にかかる照明装置の概略分解斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図9】図5に示す照明装置の裏面電極に設ける誘電体アンテナの一例を示す断面斜視図である。
【図10】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図11】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図12】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図13】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図14】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図15】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図16】図6に示す照明装置の表面電極に設ける誘電体アンテナの一例を示す断面斜視図である。
【図17】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図18】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図19】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図20】本発明の一実施例にかかる照明装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための照明装置を例示するものであって、本発明は照明装置を以下のものに特定しない。
【0022】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図4ないし図8に示す照明装置は、太陽電池パネル1の裏面に光源2を配設している。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。
【0024】
太陽電池パネル1は、裏面電極4を金属層として、金属層の裏面電極4には、光を透過できる無数の貫通孔6を設けている。さらに、裏面電極4の貫通孔6の開口部には、電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7は、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射して、裏面電極4に透過させる。したがって、この照明装置は、裏面電極4の裏面に配設している光源2の光を、太陽電池パネル1に透過させて、太陽電池パネル1の表面から外部に放射できる。
【0025】
金属層である裏面電極4は、たとえば、金、アルミニウム、銅、銀等の金属薄膜とすることができる。金属層である裏面電極4は、電気抵抗を極めて小さくできるので、大電流を均一に流すことができ、発電層5の発電電力を極めて有効に出力できる。また、ジュール熱による発熱を少なくできる。ただ、裏面電極として、光をわずかに透過させる金属層も使用できる。裏面電極4は、貫通孔6に設けられる誘電体アンテナ7の高さとほぼ等しい厚さとすることができる。
【0026】
裏面電極4は、無数の貫通孔6を開口しており、この貫通孔6に光を透過させている。図9に示す裏面電極4の貫通孔6は、円形としている。ただ、裏面電極4の貫通孔6は、図10に示すように多角形状とし、あるいは、図示しないが楕円形状とし、あるいは、図11に示すように、細長い長方形のスリットとし、あるいは、図12に示すように、両端を円弧状とする細長い形状のスリットとすることができる。裏面電極4の貫通孔6の内形は、ここに設けられる誘電体アンテナ7の外形に等しい形状とすることができる。貫通孔6の内形の最小幅(H)は、たとえば0.4μm〜100μmとする。貫通孔が小さすぎると、光源2から照射される可視光線を効率よく透過できなくなる。また、貫通孔が大きすぎると、裏面電極に多数の貫通孔を設けることができなくなって、裏面電極でもって均一に電流を流すことができなくなる。したがって、貫通孔の最小幅は、前述の範囲とする。
【0027】
裏面電極4は、貫通孔6から光を外部に放射させる。したがって、裏面電極4は、貫通孔6の開口率を大きくして、光の透過率を高くできる。ただ、貫通孔6の開口率を大きくすると、裏面電極4の実質的な電気抵抗が増加する。したがって、貫通孔6の開口率は、たとえば20〜80%、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜60%とする。
【0028】
裏面電極4は、貫通孔6に誘電体アンテナ7を設けることにより、開口率を低くして光の透過率を高くしている。誘電体アンテナ7を設けた裏面電極4は、光源2から照射される光を貫通孔6に透過させて太陽電池パネル1を透過させる。誘電体アンテナ7は、裏面電極4の貫通孔6に位置して、太陽電池パネル1の表面に対して垂直方向に延長して設けられる。この誘電体アンテナ2は、外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとして、可視光線の最大波長の0.5倍以上としている。さらに、誘電体アンテナ7は、高さ(T)を、外形の最小幅(D)の0.5〜2倍とし、さらに、隣接する誘電体アンテナ7間の間隔(L)を最大波長の0.5〜10倍としている。さらに、好ましくは、隣接する誘電体アンテナ7の間隔(L)は、誘電体アンテナの高さ(T)の0.5〜10倍としている。
【0029】
誘電体アンテナ7の高さ(T)は、外形の最小幅(D)にほぼ等しく設計される。ただ、誘電体アンテナの外形の最小幅(D)が大きい場合は、外形の最小幅(D)よりも小さく設計される。図3は、波長(λ)に対する誘電体アンテナの外形の最小幅(D)を変更して、最大利得を実現するための、高さ(T)/外形の最小幅(D)の比率を示すグラフである。ただし、この図において、▲は実測値であってこれを結ぶ線分を実線で示している。この図から明らかなように、誘電体アンテナは、高さ(T)を外形の最小幅(D)にほぼ等しく、たとえば、外形の最小幅(D)の1倍〜1.4倍として、最大感度にできる。図5と図6の照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に誘電体アンテナ7を挿入するように設けている。したがって、誘電体アンテナ7の高さ(T)を裏面電極4の厚さ(d)としている。ただ、誘電体アンテナ7の高さ(T)は、図13に示すように、裏面電極4の厚さ(d)よりも低くし、あるいは図8、図14、及び図15に示すように、裏面電極4の厚さ(d)よりも高くして、裏面電極4から突出するように設けることもできる。図13に示す誘電体アンテナ7は、裏面電極4の厚さよりも低く成形している。この構造は、裏面電極4を厚く成形して低抵抗にできる特長がある。また、図8と図14に示す誘電体アンテナ7は、裏面電極4から下面に突出するように誘電体アンテナ7を設けている。この構造は、裏面電極4の下面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、図15に示す誘電体アンテナ7は、発電層5の下面であって、誘電体アンテナ7を設ける領域を除去して凹部10を設けて、この凹部10内に突出するように設けている。
【0030】
図9に示す誘電体アンテナ7は、円柱状としている。ただ、誘電体アンテナ7は、図10に示すように多角柱状とし、あるいは、図示しないが楕円柱状とすることができる。さらに、誘電体アンテナ7は、図11に示すように、平面形状を細長い長方形とする角柱状とすることも、あるいはまた、図12に示すように、平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることもできる。図11と図12に示すように、細長い柱状の誘電体アンテナ7は、長さである最大幅(W)を、可視光線の最大波長よりも大きくし、好ましくは最大幅(W)を最小幅(D)の2倍よりも大きくする。なお、図9ないし図12は、誘電体アンテナ7の形状をわかりやすくするために、誘電体アンテナ7の間に配設される裏面電極4を部分的に取り除いた状態を示している。以上の図の誘電体アンテナ7は、先端を平面状としているが、誘電体アンテナは、図示しないが、先端を湾曲面とすることもできる。
【0031】
誘電体アンテナ7は、有機や無機の誘電体で製作される。誘電体は、誘電率を2〜10とする材質が適している。これより誘電率が低いとアンテナとして充分に利得が実現されず、また、高すぎると受信できる電磁波の波長領域が狭くなる。有機の誘電体として、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂等が使用できる。無機の誘電体としてガラス、SiO2、Al2O3等が使用できる。
【0032】
以上の誘電体アンテナ7は、以下のようにして形成される。
(1)発電層5の表面に、金属層である裏面電極4をスパッタリングで形成する。
(2)PRにてパターンを露光し、金属層である裏面電極4の表面をエッチングして貫通孔6を形成する。
(3)貫通孔が形成された裏面電極4の表面に、プラズマCVDやスパッタリング等により誘電体の薄膜を形成する。このとき、裏面電極4の貫通孔6に誘電体が充填される。
(4)誘電体の薄膜の表面にパターンニングを行い、誘電体の薄膜をエッチング加工して除去する。誘電体の薄膜は、裏面電極4の部分を除去することにより、貫通孔6に充填された誘電体が所定の形状に成形されて誘電体アンテナ7が形成される。図示しないが、誘電体アンテナは、多層の誘電体膜で成形することもできる。
【0033】
裏面電極4に設ける誘電体アンテナ7は、その周囲に入射する光源2の光も吸収して裏面電極4を透過させる。この裏面電極4は、誘電体アンテナ7が周囲の光を吸収して透過するので、誘電体アンテナ7の間に光を透過させない金属層からなる裏面電極4があっても、光の透過率を大きく低下させることなく、光源2の光を透過できる。
【0034】
さらに、太陽電池パネル1は、裏面電極4の反対側の表面に透光性を有する表面電極3を配設している。この表面電極3は、太陽電池パネル1の表面側に入射する太陽光を発電層に透過させる。図5と図8の太陽電池パネル1は、表面電極3を透明電極としている。この表面電極には、ITO等の透光性と導電性のある電極が使用される。ただ、太陽電池パネル1の表面電極3は、図6に示すように、貫通孔8を設けた金属層として、この貫通孔8に誘電体アンテナ9を設ける構造とすることもできる。
【0035】
図6の太陽電池パネル1は、金属層の表面電極3に、光を透過できる無数の貫通孔8を設けて、各々の貫通孔8の開口部には電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ9を設けている。表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9は、外部の光を受光し、受光した光を発電層5に放射して外部の光で発電させる。また、表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9は、裏面電極4と発電層5を透過した光源2の光を受光し、受光した光を外部に放射する。
【0036】
この表面電極3は、前述の裏面電極4と同様にして形成することができる。すなわち、金属層である表面電極3は、たとえば、金、アルミニウム、銅、銀等の金属薄膜として電気抵抗を極めて小さくして、発電層5の発電電力を極めて有効に出力できると共に、ジュール熱による発熱を少なくできる。この表面電極3も、貫通孔8に設けられる誘電体アンテナ9の高さとほぼ等しい厚さとすることができる。
【0037】
さらに、この表面電極3は、無数の貫通孔8を開口しており、この貫通孔8に光を透過させている。表面電極3の貫通孔8は、図16に示すように円形とし、あるいは、図示しないが、楕円形や多角形等の形状とし、あるいは、図17に示すように、細長い長方形のスリットとし、あるいは、図示しないが、両端を円弧状とする細長い形状のスリットとすることができる。さらに、裏面電極3の貫通孔8の内形の最小幅(H)は、たとえば0.4μm〜100μmとして、太陽電池パネル1に照射される太陽光や光源2から照射される可視光線を効率よく透過しながら、表面電極3でもって均一に電流を流すことができる。この表面電極3は、貫通孔8の開口率を大きくして、光の透過率を高くできる。ただ、貫通孔8の開口率を大きくすると、表面電極3の実質的な電気抵抗が増加する。したがって、貫通孔8の開口率は、たとえば20〜80%、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜60%とする。
【0038】
さらに、この表面電極3は、貫通孔8に誘電体アンテナ9を設けており、この誘電体アンテナ9に透過させて、外部から照射される光を発電層5に放射して外部からの光で発電し、また、裏面電極4と発電層5を透過した光源2の光を外部に放射している。誘電体アンテナ7は、表面電極3の貫通孔8に位置して、太陽電池パネル1の表面に対して垂直方向に延長して設けている。この誘電体アンテナ9も、外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとして、可視光線の最大波長の0.5倍以上としている。さらに、誘電体アンテナ9は、高さ(T)を、外形の最小幅(D)の0.5〜2倍とし、さらに、隣接する誘電体アンテナ9間の間隔(L)を最大波長の0.5〜10倍としている。さらに、好ましくは、隣接する誘電体アンテナ9の間隔(L)は、誘電体アンテナ9の高さ(T)の0.5〜10倍としている。
【0039】
図6、図16、及び図17の表面電極3は、貫通孔8に誘電体アンテナ9を挿入するように設けて、誘電体アンテナ9の高さ(T)を表面電極3の厚さ(d)としている。ただ、表面電極3に設ける誘電体アンテナ9も、その高さ(T)を、図18と図19に示すように、表面電極3の厚さ(d)よりも高くして、表面電極3から突出するように設けることができる。図18に示す誘電体アンテナ9は、表面電極3から上面に突出するように設けている。さらに、この図の誘電体アンテナ9は、先端を湾曲面としている。この構造は、表面電極3の上面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、図19に示す誘電体アンテナ9は、発電層5の上面であって、誘電体アンテナ9を設ける領域を除去して凹部10を設けて、この凹部10内に突出するように設けている。この構造は、表面電極3の下面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、誘電体アンテナは、図示しないが、表面電極の対向する両側の面から突出するように設けることもできる。
【0040】
図16に示す誘電体アンテナ9は、円柱状としている。ただ、誘電体アンテナは、図示しないが、多角柱状や楕円柱状とすることもできる。さらに、誘電体アンテナ9は、図17に示すように、平面形状を細長い長方形とする角柱状とすることも、あるいは、図示しないが、平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることもできる。なお、図16と図17は、誘電体アンテナ9の形状をわかりやすくするために、誘電体アンテナ9の間に配設される表面電極3を部分的に取り除いた状態を示している。これらの誘電体アンテナ9は、先端を平面状としているが、誘電体アンテナは、先端を湾曲面とすることもできる。
【0041】
以上の表面電極3の誘電体アンテナ9は、前述の裏面電極4の誘電体アンテナ7と同様にして、すなわち同じ材料を使用して、同じ工程で設けることができる。さらに、表面電極に設ける誘電体アンテナを構成する誘電体は、顔料や染料を添加して着色することができる。着色した誘電体アンテナを表面電極に備える照明装置は、表面を美しい色にできる特長がある。この照明装置は、路面や壁面、屋根等に設置して、建築材のごとく活用が可能である。
【0042】
以上のように、表面電極3に設ける誘電体アンテナ9は、その周囲に入射する外部からの光も吸収して表面電極3を透過させて発電層5に供給する。また、光源2から照射されて裏面電極4と発電層5を透過した光であって、誘電体アンテナ9の周囲に入射する光も吸収して表面電極3を透過させて外部に放射する。すなわち、この表面電極3は、誘電体アンテナ9が周囲の光を吸収して透過させるので、誘電体アンテナ9の間に光を透過させない金属層からなる表面電極3があっても、光の透過率が大きく低下することはない。
【0043】
太陽電池パネル1の発電層5は、外部から入射する光を吸収して発電する。発電層5で発電された電力は、発電層5の対向面に設けられた表面電極3と裏面電極4を介して出力される。この発電層5には、裏面電極4を透過して入射する光源2の光を透過できる構造のものを使用する。
【0044】
光源2は、太陽電池パネル1の裏面に配置している。光源2は、太陽電池パネル1に向かって光を照射すると共に、この光を太陽電池パネル1に透過させて外部に放射する。図4ないし図6に示す光源2は、太陽電池パネル1の裏面に積層している平面光源20である。平面光源20である光源2は、多数の発光ダイオード21を面状に配置している。光源2を平面光源20とする照明装置は、表面全体を明るく照らしながら、全体を薄くできる特長がある。
【0045】
図5と図6の平面光源20は、基板22の上面に複数の発光ダイオード21を配置すると共に、この基板22の上に、発光ダイオード21の光を透過させる透明プレート23を積層して設けている。複数の発光ダイオード21は、太陽電池パネル1に向かって上向きに光を照射するように基板22に固定している。透明プレート23は、透光性のあるプラスチックやガラス板で、表面に無数の凹凸を設けている。この透明プレート23は、発光ダイオード21から照射される光を表面の凹凸で拡散できる。光を拡散する透明プレート23は、発光ダイオード21の光を全面から均一に照射できる。ただ、透明プレートは、必ずしも発光ダイオードの照射光を拡散させる必要はない。発光ダイオード21から照射されて太陽電池パネル1の裏面電極4に入射される光は、太陽電池パネル1を上方に透過して、外部に放射される。
【0046】
以上のように、光源2を平面光源20とする照明装置は、太陽電池パネル1の裏面電極4の全面にわたって貫通孔6と誘電体アンテナ7とを設けることにより、太陽電池パネル1の全面に光源2の光を透過させて外部に照射できる。ただ、太陽電池パネルは、必ずしも裏面電極の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナを設ける必要はなく、裏面電極に部分的に貫通孔と誘電体アンテナを設けることもできる。この照明装置は、裏面電極に部分的に設ける複数の貫通孔と誘電体アンテナとで特定の図形や文字を形成することで、太陽電池パネルを透過する光源の光を特定の形状で外部に照射して、図形や文字を表示することができる。さらに、全面に貫通孔を設けない裏面電極は、電気抵抗を小さくできるので、発電層の発電電力を極めて有効に出力しながら、ジュール熱による発熱を少なくできる特長もある。
【0047】
さらに、図7と図8に示す照明装置は、基板22の上面に複数の発光ダイオード21を配置すると共に、この基板22の上に、透明プレートを積層することなく太陽電池パネル1を積層している。この光源2は、複数の発光ダイオード21を点状に配置してなる点光源25としている。光源2を点光源25とする照明装置は、図7に示すように、点状に配置される複数の発光ダイオード21で特定の図形や文字を形成することができる。この照明装置は、発光ダイオード21から照射された光を、太陽電池パネル1を透過して外部に照射して、図形や文字を表示できる。図に示すように特定の部分にのみ発光ダイオード21を配置する点光源25を備える照明装置は、太陽電池パネル1の裏面電極4の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナとを設けることもできるが、図8に示すように、点光源25から照射される光の入射部分にのみ貫通孔6と誘電体アンテナ7を設けることができる。このように、部分的に貫通孔6を設ける裏面電極4は、電気抵抗を小さくできるので、発電層5の発電電力を極めて有効に出力しながら、ジュール熱による発熱を少なくできる。さらに、点光源である光源は、図示しないが、基板の全面にわたって発光ダイオードを配置すると共に、特定の発光ダイオードの発光色や発光パターン等を変更することにより、特定の図形や文字を表示することもできる。この点光源を備える照明装置は、太陽電池パネルの裏面電極の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナとを設けて、点光源の全面から照射される光を、太陽電池パネルを透過して外部に照射する。
【0048】
さらに、図4と図7の照明装置は、光源2の裏面に、太陽電池パネル1で発電された電力で充電される二次電池30を積層している。図の二次電池30は、リチウムイオン電池からなるシート状電池としている。この二次電池30は、全体を薄くしながら充電容量を大きくできる特長がある。ただ、二次電池は、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池やポリマー電池とすることもできる。さらに、二次電池は、複数の薄型電池を積層して全体を薄くすることもできる。
【0049】
さらに、照明装置は、図20のブロック図に示すように、二次電池30の充電を制御すると共に、二次電池30からの電力で光源2の点灯状態を制御する制御回路31を備えている。図4と図7の照明装置は、制御回路31を内蔵するケース32を二次電池30の下面に配置している。制御回路31は、図20に示すように、太陽電池パネル1の発電電力で二次電池30の充電状態を制御する充電回路33と、二次電池30から光源2への電力供給状態を制御する点灯回路34とを備えている。
【0050】
充電回路33は、太陽電池パネル1の発電層5と二次電池30との間に接続されて、太陽電池パネル1から供給される電力で二次電池30を充電する。充電回路33は、二次電池30の電圧や電流から満充電を検出し、二次電池30が満充電されると充電を停止する。
【0051】
点灯回路34は、光源2の発光ダイオード21と二次電池30との間に接続している。点灯回路34は、発光ダイオード21への通電状態を制御して光源2の点灯状態を制御する。図の照明装置は、周囲の明るさを検出するセンサ35を備えており、このセンサ35で周囲の明るさを検出して、周囲が暗くなると光源2の発光ダイオード21を点灯するようにしている。ただ、照明装置は、太陽電池パネルから電力が供給されない状態になると、周囲が暗いと判定して、光源を点灯させることもできる。さらに、照明装置は、点灯回路にタイマを設けて、所定の時間になると発光ダイオードを点灯させることもできる。
【0052】
以上の照明装置は、二次電池30と制御回路31を、太陽電池パネル1と光源2に積層している。この構造は、太陽電池パネル1の面積を大きくしながら全体を薄くできる特長がある。ただ、照明装置は、必ずしも二次電池や制御回路を太陽電池パネルと光源に積層する必要はない。照明装置は、二次電池と制御回路の両方またはいずれかを、太陽電池パネルと光源に積層することなく配置することもできる。この照明装置は、たとえば、二次電池や制御回路を収納する収納部を、太陽電池パネルと光源に隣接して設けることができる。このように、太陽電池パネルと光源に積層されない二次電池は、シート状電池や薄型電池とすることなく、円筒状電池や角形電池、あるいは、これらをブロック状に組み合わせた組電池とすることもできる。
【符号の説明】
【0053】
1…太陽電池パネル
2…光源
3…表面電極
4…裏面電極
5…発電層
6…貫通孔
7…誘電体アンテナ
8…貫通孔
9…誘電体アンテナ
10…凹部
20…平面光源
21…発光ダイオード
22…基板
23…透明プレート
25…点光源
30…二次電池
31…制御回路
32…ケース
33…充電回路
34…点灯回路
35…センサ
91…太陽電池パネル
92…発光ダイオード
93…導光板
94…透明カバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池パネルと光源を有する照明装置に関し、とくに光源を太陽電池パネルの裏面に配設して光源の光を太陽電池パネルに透過して外部に照射する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光源と太陽電池パネルの両方を有する照明装置は開発されている(特許文献1参照)。この特許文献に記載される照明装置は、図1の分解斜視図に示すように、太陽電池パネル91の表面に導光板93と透明カバー94とを積層している。導光板93の側面には、内部に光を照射する発光ダイオード92を設けている。この照明装置は、外部の光を導光板93に透過させて太陽電池パネル91に照射して発電する。また、発光ダイオード92を点灯して、導光板93から外部に光を照射する。この構造の照明装置は、太陽電池パネル91と導光板93とを積層して配設するので、太陽電池パネル91の発電領域を発光できる。このため、外形を小さくしながら、太陽電池パネル91で発電し、また発電領域においても発光できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−48983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1に示す照明装置は、発光領域を発光できる特徴は実現できるが、光源の発光ダイオードを導光板の外周に配設することから、光の輝度を高くするのが難しい欠点がある。それは、発光ダイオードなどの光源の光を直接には外部に照射できず、発光ダイオードの光を導光板の内部に入射し、入射される光を導光板の表面で乱反射して外部に照射するからである。とくに、この照明装置は、導光板の面積を大きくして発光面積を大きくすると、単位面積の光量が低下する欠点がある。さらに、この構造の照明装置は、導光板に透過する光を太陽電池パネルに入射するので、太陽電池パネルの発電効率も低下する欠点がある。それは、導光板の両面での反射、さらに導光板の吸収光によって、太陽電池パネルに入射される光が減衰されるからである。
【0005】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、表面輝度を高くしながら、太陽電池パネルの発電効率も高くできる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の照明装置は、太陽電池パネル1と、この太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2とを備えている。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。太陽電池パネル1の裏面電極4は金属層であって、金属層の裏面電極4は光を透過できる無数の貫通孔6を設けており、さらにこの貫通孔6の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7でもって、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射している。
【0007】
以上の照明装置は、表面輝度を高くしながら、太陽電池パネルの発電効率も高くできる特徴がある。表面輝度を高くできるのは、導光板で光を拡散することなく、太陽電池パネルの裏面に光源を設けて、光源の光を太陽電池パネルに透過させて直接に外部に照射するからである。また、太陽電池パネルの発電効率を高くできるのは、外光を導光板に透過させることなく、直接に入射できるからである。とくに、以上の照明装置は、金属層の裏面電極に設けた貫通孔の開口部に誘電体アンテナを設けているので、誘電体アンテナが電磁波の光を電波と同じように効率よく集めて受光し、受光した光を放射するので、単に貫通孔を設けた裏面電極に比較して、光の透過率を相当に大きくできる特徴がある。
【0008】
本発明の照明装置は、表面電極3を金属層として、金属層の表面電極3には光を透過できる無数の貫通孔8を設けて、さらにこの貫通孔8の開口部には、電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ9を設けることができる。この照明装置は、表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9が外部の光を受光し、受光した光を放射して外部の光を発電層5に透過し、また、太陽電池パネル1の裏面に設けている光源2の光を受光し、受光した光を放射して外部に放射することができる。
【0009】
以上の照明装置は、表面電極の電気抵抗を小さくしながら、光の透過率を高くして、太陽電池パネルの発電効率をより高くできる特徴がある。それは、表面電極の電気抵抗を小さくして電力損失を少なくし、光の透過率を高くすることで発電電力を大きくできるからである。
【0010】
本発明の照明装置は、光源2を平面光源20とすることができる。さらに、本発明の照明装置は、平面光源20の裏面に、太陽電池パネル1で充電される二次電池30を積層することができる。さらにまた、本発明の照明装置は、二次電池30をリチウムイオン電池からなるシート状電池とすることができる。
【0011】
本発明の照明装置は、貫通孔6、8の内形の最小幅(H)を、0.4μmないし100μmとすることができる。また、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9の外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとすることができる。さらにまた、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9の高さ(T)を外形の最小幅(D)の0.5倍ないし2倍とすることができる。
【0012】
以上の照明装置は、裏面電極や表面電極の貫通孔に設けた誘電体アンテナでもって、極めて効率よく光源の可視光線を透過する。誘電体アンテナが効率よく可視光線を透過させることから、裏面電極や表面電極は、微細な貫通孔を設けて可視光線を効率よく透過させながら、電気抵抗を小さくできる。それは、裏面電極や表面電極を電気抵抗の小さい金属層としながら、微細な貫通孔で可視光線を透過できるからである。
【0013】
貫通孔に設けた誘電体アンテナが電磁波の光を受光し、また、これを放射する性能は、誘電体アンテナの利得で特定される。誘電体アンテナは、主として電波を受信し、あるいは送信するように設計されるが、光は電波と同じ電磁波であって、光と電波は周波数、すなわち波長のみが異なるものであって、実質的には全く同じものである。誘電体アンテナは、電磁波の波長を考慮して最適値に設計される。したがって、電波を効率よく受信し、また送信するように、波長を考慮して設計されるアンテナと同じように、光を効率よく受光し、また放射するように波長を考慮してアンテナを設計することができる。波長を考慮して設計されるアンテナは、形状や寸法で利得が特定される。利得が高くなるように設計されたアンテナは、利得の低いアンテナに比較してより強く電磁波を受光し、また放射する。このため、高利得のアンテナは、より効率よく電磁波の光を受光する。アンテナに誘導される電磁波の電力比率が、アンテナの「電力利得」である。「利得」は基準アンテナに対する比率で特定されるが、基準アンテナは無指向性アンテナであって、指向性のないアンテナである。無指向性アンテナは、たとえば、球の中心に配置して電磁波を送信すると、電力を球全面に均一に放射する。また、無指向性アンテナを受信アンテナに使用すると、全周から入射される電磁波を均一に受信する。
【0014】
誘電体アンテナの利得は、この無指向性アンテナに対する電力比率や電圧比率で定義される。たとえば、ある位置に配置された無指向性アンテナに誘導される電力をP0、同じ位置に配置された誘電体アンテナに誘導される電力がPiであるとき、誘電体アンテナの電力利得Gは、以下の式で示される。
G=10・log10(Pi/P0)
以上の式から、利得が10dBである誘電体アンテナは、無指向性アンテナに比較して10倍の電磁波を受け、利得が20dBである誘電体アンテナは100倍の電磁波を受ける。高利得な誘電体アンテナが、このように効率よく電磁波を受光するのは、周囲の電磁波を集めて受光するからである。したがって、利得が高い誘電体アンテナは、より広い面積に入射する電磁波、すなわち誘電体アンテナの断面積よりも広い面積に入射する光を集めて受光して放射する。すなわち、利得の高い誘電体アンテナを貫通孔に設けることで、貫通孔の開口面積よりも広い面積に入射する電磁波の光を集めて受光し、さらに受光した光を外部に放射する。利得の高い誘電体アンテナは、誘電体アンテナの貫通孔の外側に入射する光を電磁波として集めて受信するので、貫通孔に誘電体アンテナを設けている裏面電極は、電磁波の光を効率よく受光し、受光した光を効率よく放射することで光を効率よく透過させる。
【0015】
誘電体アンテナの特性を図2と図3に示している。図2は、円筒状の誘電体アンテナの直径である外形の最小幅(D)に対する利得を示している。ただし、この図は、ひとつの誘電体アンテナの利得を示している。
【0016】
図2から、誘電体アンテナは、電磁波の波長(λ)に対して外形の最小幅(D)を0.5倍以上とすることで利得を相当に大きく、たとえば、外形の最小幅(D)を波長(λ)に対して0.5倍以上とすることで、利得を13dB以上と相当に大きくできる。可視光線にあって最大波長は約0.8μmであるから、直径である外形の最小幅(D)をこの波長の0.5倍、すなわち0.4μmとする誘電体アンテナは、利得を13dB以上と極めて大きくできる。さらに、可視光線の最大波長の2.5倍、すなわち、外形の最小幅(D)を2μm以上とする誘電体アンテナは、利得が20dB以上となって基準アンテナの約100倍も効率よく電磁波を受光し、また放射する。したがって、以上の照明装置は、誘電体アンテナでもって極めて効率よく可視光線を透過させるので、光源の光を効率よく太陽電池に透過させて表面から照射できる特徴がある。
【0017】
本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を、円柱状、多角柱、楕円柱状のいずれかとすることができる。また、本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を、平面形状を細長い長方形とする角柱状、あるいは平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることができる。
【0018】
本発明の照明装置は、誘電体アンテナ7、9を形成している誘電体の誘電率を2〜10とすることができる。
【0019】
本発明の照明装置は、裏面電極4の貫通孔6の開口部に設けている誘電体アンテナ7を、裏面電極4の表面から突出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来の照明装置の分解斜視図である。
【図2】誘電体アンテナの直径に対する利得を示すグラフである。
【図3】誘電体アンテナの直径を変更して、最大利得を実現するための、高さ/直径の比率を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例にかかる照明装置の概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図6】本発明の他の実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図7】本発明の他の実施例にかかる照明装置の概略分解斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例にかかる照明装置の要部拡大概略断面図である。
【図9】図5に示す照明装置の裏面電極に設ける誘電体アンテナの一例を示す断面斜視図である。
【図10】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図11】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図12】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図13】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図14】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図15】裏面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図16】図6に示す照明装置の表面電極に設ける誘電体アンテナの一例を示す断面斜視図である。
【図17】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面斜視図である。
【図18】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図19】表面電極に設ける誘電体アンテナの他の一例を示す断面図である。
【図20】本発明の一実施例にかかる照明装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための照明装置を例示するものであって、本発明は照明装置を以下のものに特定しない。
【0022】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図4ないし図8に示す照明装置は、太陽電池パネル1の裏面に光源2を配設している。太陽電池パネル1は、透光性を有する表面電極3と、この表面電極3の反対側の裏面に配設している裏面電極4と、この裏面電極4と表面電極3との間に設けている光を吸収して発電する発電層5とからなる。
【0024】
太陽電池パネル1は、裏面電極4を金属層として、金属層の裏面電極4には、光を透過できる無数の貫通孔6を設けている。さらに、裏面電極4の貫通孔6の開口部には、電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ7を設けている。裏面電極4の貫通孔6に設けた誘電体アンテナ7は、太陽電池パネル1の裏面に配設している光源2の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル1の表面側に放射して、裏面電極4に透過させる。したがって、この照明装置は、裏面電極4の裏面に配設している光源2の光を、太陽電池パネル1に透過させて、太陽電池パネル1の表面から外部に放射できる。
【0025】
金属層である裏面電極4は、たとえば、金、アルミニウム、銅、銀等の金属薄膜とすることができる。金属層である裏面電極4は、電気抵抗を極めて小さくできるので、大電流を均一に流すことができ、発電層5の発電電力を極めて有効に出力できる。また、ジュール熱による発熱を少なくできる。ただ、裏面電極として、光をわずかに透過させる金属層も使用できる。裏面電極4は、貫通孔6に設けられる誘電体アンテナ7の高さとほぼ等しい厚さとすることができる。
【0026】
裏面電極4は、無数の貫通孔6を開口しており、この貫通孔6に光を透過させている。図9に示す裏面電極4の貫通孔6は、円形としている。ただ、裏面電極4の貫通孔6は、図10に示すように多角形状とし、あるいは、図示しないが楕円形状とし、あるいは、図11に示すように、細長い長方形のスリットとし、あるいは、図12に示すように、両端を円弧状とする細長い形状のスリットとすることができる。裏面電極4の貫通孔6の内形は、ここに設けられる誘電体アンテナ7の外形に等しい形状とすることができる。貫通孔6の内形の最小幅(H)は、たとえば0.4μm〜100μmとする。貫通孔が小さすぎると、光源2から照射される可視光線を効率よく透過できなくなる。また、貫通孔が大きすぎると、裏面電極に多数の貫通孔を設けることができなくなって、裏面電極でもって均一に電流を流すことができなくなる。したがって、貫通孔の最小幅は、前述の範囲とする。
【0027】
裏面電極4は、貫通孔6から光を外部に放射させる。したがって、裏面電極4は、貫通孔6の開口率を大きくして、光の透過率を高くできる。ただ、貫通孔6の開口率を大きくすると、裏面電極4の実質的な電気抵抗が増加する。したがって、貫通孔6の開口率は、たとえば20〜80%、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜60%とする。
【0028】
裏面電極4は、貫通孔6に誘電体アンテナ7を設けることにより、開口率を低くして光の透過率を高くしている。誘電体アンテナ7を設けた裏面電極4は、光源2から照射される光を貫通孔6に透過させて太陽電池パネル1を透過させる。誘電体アンテナ7は、裏面電極4の貫通孔6に位置して、太陽電池パネル1の表面に対して垂直方向に延長して設けられる。この誘電体アンテナ2は、外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとして、可視光線の最大波長の0.5倍以上としている。さらに、誘電体アンテナ7は、高さ(T)を、外形の最小幅(D)の0.5〜2倍とし、さらに、隣接する誘電体アンテナ7間の間隔(L)を最大波長の0.5〜10倍としている。さらに、好ましくは、隣接する誘電体アンテナ7の間隔(L)は、誘電体アンテナの高さ(T)の0.5〜10倍としている。
【0029】
誘電体アンテナ7の高さ(T)は、外形の最小幅(D)にほぼ等しく設計される。ただ、誘電体アンテナの外形の最小幅(D)が大きい場合は、外形の最小幅(D)よりも小さく設計される。図3は、波長(λ)に対する誘電体アンテナの外形の最小幅(D)を変更して、最大利得を実現するための、高さ(T)/外形の最小幅(D)の比率を示すグラフである。ただし、この図において、▲は実測値であってこれを結ぶ線分を実線で示している。この図から明らかなように、誘電体アンテナは、高さ(T)を外形の最小幅(D)にほぼ等しく、たとえば、外形の最小幅(D)の1倍〜1.4倍として、最大感度にできる。図5と図6の照明装置は、裏面電極4の貫通孔6に誘電体アンテナ7を挿入するように設けている。したがって、誘電体アンテナ7の高さ(T)を裏面電極4の厚さ(d)としている。ただ、誘電体アンテナ7の高さ(T)は、図13に示すように、裏面電極4の厚さ(d)よりも低くし、あるいは図8、図14、及び図15に示すように、裏面電極4の厚さ(d)よりも高くして、裏面電極4から突出するように設けることもできる。図13に示す誘電体アンテナ7は、裏面電極4の厚さよりも低く成形している。この構造は、裏面電極4を厚く成形して低抵抗にできる特長がある。また、図8と図14に示す誘電体アンテナ7は、裏面電極4から下面に突出するように誘電体アンテナ7を設けている。この構造は、裏面電極4の下面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、図15に示す誘電体アンテナ7は、発電層5の下面であって、誘電体アンテナ7を設ける領域を除去して凹部10を設けて、この凹部10内に突出するように設けている。
【0030】
図9に示す誘電体アンテナ7は、円柱状としている。ただ、誘電体アンテナ7は、図10に示すように多角柱状とし、あるいは、図示しないが楕円柱状とすることができる。さらに、誘電体アンテナ7は、図11に示すように、平面形状を細長い長方形とする角柱状とすることも、あるいはまた、図12に示すように、平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることもできる。図11と図12に示すように、細長い柱状の誘電体アンテナ7は、長さである最大幅(W)を、可視光線の最大波長よりも大きくし、好ましくは最大幅(W)を最小幅(D)の2倍よりも大きくする。なお、図9ないし図12は、誘電体アンテナ7の形状をわかりやすくするために、誘電体アンテナ7の間に配設される裏面電極4を部分的に取り除いた状態を示している。以上の図の誘電体アンテナ7は、先端を平面状としているが、誘電体アンテナは、図示しないが、先端を湾曲面とすることもできる。
【0031】
誘電体アンテナ7は、有機や無機の誘電体で製作される。誘電体は、誘電率を2〜10とする材質が適している。これより誘電率が低いとアンテナとして充分に利得が実現されず、また、高すぎると受信できる電磁波の波長領域が狭くなる。有機の誘電体として、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂等が使用できる。無機の誘電体としてガラス、SiO2、Al2O3等が使用できる。
【0032】
以上の誘電体アンテナ7は、以下のようにして形成される。
(1)発電層5の表面に、金属層である裏面電極4をスパッタリングで形成する。
(2)PRにてパターンを露光し、金属層である裏面電極4の表面をエッチングして貫通孔6を形成する。
(3)貫通孔が形成された裏面電極4の表面に、プラズマCVDやスパッタリング等により誘電体の薄膜を形成する。このとき、裏面電極4の貫通孔6に誘電体が充填される。
(4)誘電体の薄膜の表面にパターンニングを行い、誘電体の薄膜をエッチング加工して除去する。誘電体の薄膜は、裏面電極4の部分を除去することにより、貫通孔6に充填された誘電体が所定の形状に成形されて誘電体アンテナ7が形成される。図示しないが、誘電体アンテナは、多層の誘電体膜で成形することもできる。
【0033】
裏面電極4に設ける誘電体アンテナ7は、その周囲に入射する光源2の光も吸収して裏面電極4を透過させる。この裏面電極4は、誘電体アンテナ7が周囲の光を吸収して透過するので、誘電体アンテナ7の間に光を透過させない金属層からなる裏面電極4があっても、光の透過率を大きく低下させることなく、光源2の光を透過できる。
【0034】
さらに、太陽電池パネル1は、裏面電極4の反対側の表面に透光性を有する表面電極3を配設している。この表面電極3は、太陽電池パネル1の表面側に入射する太陽光を発電層に透過させる。図5と図8の太陽電池パネル1は、表面電極3を透明電極としている。この表面電極には、ITO等の透光性と導電性のある電極が使用される。ただ、太陽電池パネル1の表面電極3は、図6に示すように、貫通孔8を設けた金属層として、この貫通孔8に誘電体アンテナ9を設ける構造とすることもできる。
【0035】
図6の太陽電池パネル1は、金属層の表面電極3に、光を透過できる無数の貫通孔8を設けて、各々の貫通孔8の開口部には電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ9を設けている。表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9は、外部の光を受光し、受光した光を発電層5に放射して外部の光で発電させる。また、表面電極3の貫通孔8に設けた誘電体アンテナ9は、裏面電極4と発電層5を透過した光源2の光を受光し、受光した光を外部に放射する。
【0036】
この表面電極3は、前述の裏面電極4と同様にして形成することができる。すなわち、金属層である表面電極3は、たとえば、金、アルミニウム、銅、銀等の金属薄膜として電気抵抗を極めて小さくして、発電層5の発電電力を極めて有効に出力できると共に、ジュール熱による発熱を少なくできる。この表面電極3も、貫通孔8に設けられる誘電体アンテナ9の高さとほぼ等しい厚さとすることができる。
【0037】
さらに、この表面電極3は、無数の貫通孔8を開口しており、この貫通孔8に光を透過させている。表面電極3の貫通孔8は、図16に示すように円形とし、あるいは、図示しないが、楕円形や多角形等の形状とし、あるいは、図17に示すように、細長い長方形のスリットとし、あるいは、図示しないが、両端を円弧状とする細長い形状のスリットとすることができる。さらに、裏面電極3の貫通孔8の内形の最小幅(H)は、たとえば0.4μm〜100μmとして、太陽電池パネル1に照射される太陽光や光源2から照射される可視光線を効率よく透過しながら、表面電極3でもって均一に電流を流すことができる。この表面電極3は、貫通孔8の開口率を大きくして、光の透過率を高くできる。ただ、貫通孔8の開口率を大きくすると、表面電極3の実質的な電気抵抗が増加する。したがって、貫通孔8の開口率は、たとえば20〜80%、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは40〜60%とする。
【0038】
さらに、この表面電極3は、貫通孔8に誘電体アンテナ9を設けており、この誘電体アンテナ9に透過させて、外部から照射される光を発電層5に放射して外部からの光で発電し、また、裏面電極4と発電層5を透過した光源2の光を外部に放射している。誘電体アンテナ7は、表面電極3の貫通孔8に位置して、太陽電池パネル1の表面に対して垂直方向に延長して設けている。この誘電体アンテナ9も、外形の最小幅(D)を0.4μmないし100μmとして、可視光線の最大波長の0.5倍以上としている。さらに、誘電体アンテナ9は、高さ(T)を、外形の最小幅(D)の0.5〜2倍とし、さらに、隣接する誘電体アンテナ9間の間隔(L)を最大波長の0.5〜10倍としている。さらに、好ましくは、隣接する誘電体アンテナ9の間隔(L)は、誘電体アンテナ9の高さ(T)の0.5〜10倍としている。
【0039】
図6、図16、及び図17の表面電極3は、貫通孔8に誘電体アンテナ9を挿入するように設けて、誘電体アンテナ9の高さ(T)を表面電極3の厚さ(d)としている。ただ、表面電極3に設ける誘電体アンテナ9も、その高さ(T)を、図18と図19に示すように、表面電極3の厚さ(d)よりも高くして、表面電極3から突出するように設けることができる。図18に示す誘電体アンテナ9は、表面電極3から上面に突出するように設けている。さらに、この図の誘電体アンテナ9は、先端を湾曲面としている。この構造は、表面電極3の上面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、図19に示す誘電体アンテナ9は、発電層5の上面であって、誘電体アンテナ9を設ける領域を除去して凹部10を設けて、この凹部10内に突出するように設けている。この構造は、表面電極3の下面側から入射する光をより効率よく受信して透過できる特長がある。さらに、誘電体アンテナは、図示しないが、表面電極の対向する両側の面から突出するように設けることもできる。
【0040】
図16に示す誘電体アンテナ9は、円柱状としている。ただ、誘電体アンテナは、図示しないが、多角柱状や楕円柱状とすることもできる。さらに、誘電体アンテナ9は、図17に示すように、平面形状を細長い長方形とする角柱状とすることも、あるいは、図示しないが、平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状とすることもできる。なお、図16と図17は、誘電体アンテナ9の形状をわかりやすくするために、誘電体アンテナ9の間に配設される表面電極3を部分的に取り除いた状態を示している。これらの誘電体アンテナ9は、先端を平面状としているが、誘電体アンテナは、先端を湾曲面とすることもできる。
【0041】
以上の表面電極3の誘電体アンテナ9は、前述の裏面電極4の誘電体アンテナ7と同様にして、すなわち同じ材料を使用して、同じ工程で設けることができる。さらに、表面電極に設ける誘電体アンテナを構成する誘電体は、顔料や染料を添加して着色することができる。着色した誘電体アンテナを表面電極に備える照明装置は、表面を美しい色にできる特長がある。この照明装置は、路面や壁面、屋根等に設置して、建築材のごとく活用が可能である。
【0042】
以上のように、表面電極3に設ける誘電体アンテナ9は、その周囲に入射する外部からの光も吸収して表面電極3を透過させて発電層5に供給する。また、光源2から照射されて裏面電極4と発電層5を透過した光であって、誘電体アンテナ9の周囲に入射する光も吸収して表面電極3を透過させて外部に放射する。すなわち、この表面電極3は、誘電体アンテナ9が周囲の光を吸収して透過させるので、誘電体アンテナ9の間に光を透過させない金属層からなる表面電極3があっても、光の透過率が大きく低下することはない。
【0043】
太陽電池パネル1の発電層5は、外部から入射する光を吸収して発電する。発電層5で発電された電力は、発電層5の対向面に設けられた表面電極3と裏面電極4を介して出力される。この発電層5には、裏面電極4を透過して入射する光源2の光を透過できる構造のものを使用する。
【0044】
光源2は、太陽電池パネル1の裏面に配置している。光源2は、太陽電池パネル1に向かって光を照射すると共に、この光を太陽電池パネル1に透過させて外部に放射する。図4ないし図6に示す光源2は、太陽電池パネル1の裏面に積層している平面光源20である。平面光源20である光源2は、多数の発光ダイオード21を面状に配置している。光源2を平面光源20とする照明装置は、表面全体を明るく照らしながら、全体を薄くできる特長がある。
【0045】
図5と図6の平面光源20は、基板22の上面に複数の発光ダイオード21を配置すると共に、この基板22の上に、発光ダイオード21の光を透過させる透明プレート23を積層して設けている。複数の発光ダイオード21は、太陽電池パネル1に向かって上向きに光を照射するように基板22に固定している。透明プレート23は、透光性のあるプラスチックやガラス板で、表面に無数の凹凸を設けている。この透明プレート23は、発光ダイオード21から照射される光を表面の凹凸で拡散できる。光を拡散する透明プレート23は、発光ダイオード21の光を全面から均一に照射できる。ただ、透明プレートは、必ずしも発光ダイオードの照射光を拡散させる必要はない。発光ダイオード21から照射されて太陽電池パネル1の裏面電極4に入射される光は、太陽電池パネル1を上方に透過して、外部に放射される。
【0046】
以上のように、光源2を平面光源20とする照明装置は、太陽電池パネル1の裏面電極4の全面にわたって貫通孔6と誘電体アンテナ7とを設けることにより、太陽電池パネル1の全面に光源2の光を透過させて外部に照射できる。ただ、太陽電池パネルは、必ずしも裏面電極の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナを設ける必要はなく、裏面電極に部分的に貫通孔と誘電体アンテナを設けることもできる。この照明装置は、裏面電極に部分的に設ける複数の貫通孔と誘電体アンテナとで特定の図形や文字を形成することで、太陽電池パネルを透過する光源の光を特定の形状で外部に照射して、図形や文字を表示することができる。さらに、全面に貫通孔を設けない裏面電極は、電気抵抗を小さくできるので、発電層の発電電力を極めて有効に出力しながら、ジュール熱による発熱を少なくできる特長もある。
【0047】
さらに、図7と図8に示す照明装置は、基板22の上面に複数の発光ダイオード21を配置すると共に、この基板22の上に、透明プレートを積層することなく太陽電池パネル1を積層している。この光源2は、複数の発光ダイオード21を点状に配置してなる点光源25としている。光源2を点光源25とする照明装置は、図7に示すように、点状に配置される複数の発光ダイオード21で特定の図形や文字を形成することができる。この照明装置は、発光ダイオード21から照射された光を、太陽電池パネル1を透過して外部に照射して、図形や文字を表示できる。図に示すように特定の部分にのみ発光ダイオード21を配置する点光源25を備える照明装置は、太陽電池パネル1の裏面電極4の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナとを設けることもできるが、図8に示すように、点光源25から照射される光の入射部分にのみ貫通孔6と誘電体アンテナ7を設けることができる。このように、部分的に貫通孔6を設ける裏面電極4は、電気抵抗を小さくできるので、発電層5の発電電力を極めて有効に出力しながら、ジュール熱による発熱を少なくできる。さらに、点光源である光源は、図示しないが、基板の全面にわたって発光ダイオードを配置すると共に、特定の発光ダイオードの発光色や発光パターン等を変更することにより、特定の図形や文字を表示することもできる。この点光源を備える照明装置は、太陽電池パネルの裏面電極の全面にわたって貫通孔と誘電体アンテナとを設けて、点光源の全面から照射される光を、太陽電池パネルを透過して外部に照射する。
【0048】
さらに、図4と図7の照明装置は、光源2の裏面に、太陽電池パネル1で発電された電力で充電される二次電池30を積層している。図の二次電池30は、リチウムイオン電池からなるシート状電池としている。この二次電池30は、全体を薄くしながら充電容量を大きくできる特長がある。ただ、二次電池は、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池やポリマー電池とすることもできる。さらに、二次電池は、複数の薄型電池を積層して全体を薄くすることもできる。
【0049】
さらに、照明装置は、図20のブロック図に示すように、二次電池30の充電を制御すると共に、二次電池30からの電力で光源2の点灯状態を制御する制御回路31を備えている。図4と図7の照明装置は、制御回路31を内蔵するケース32を二次電池30の下面に配置している。制御回路31は、図20に示すように、太陽電池パネル1の発電電力で二次電池30の充電状態を制御する充電回路33と、二次電池30から光源2への電力供給状態を制御する点灯回路34とを備えている。
【0050】
充電回路33は、太陽電池パネル1の発電層5と二次電池30との間に接続されて、太陽電池パネル1から供給される電力で二次電池30を充電する。充電回路33は、二次電池30の電圧や電流から満充電を検出し、二次電池30が満充電されると充電を停止する。
【0051】
点灯回路34は、光源2の発光ダイオード21と二次電池30との間に接続している。点灯回路34は、発光ダイオード21への通電状態を制御して光源2の点灯状態を制御する。図の照明装置は、周囲の明るさを検出するセンサ35を備えており、このセンサ35で周囲の明るさを検出して、周囲が暗くなると光源2の発光ダイオード21を点灯するようにしている。ただ、照明装置は、太陽電池パネルから電力が供給されない状態になると、周囲が暗いと判定して、光源を点灯させることもできる。さらに、照明装置は、点灯回路にタイマを設けて、所定の時間になると発光ダイオードを点灯させることもできる。
【0052】
以上の照明装置は、二次電池30と制御回路31を、太陽電池パネル1と光源2に積層している。この構造は、太陽電池パネル1の面積を大きくしながら全体を薄くできる特長がある。ただ、照明装置は、必ずしも二次電池や制御回路を太陽電池パネルと光源に積層する必要はない。照明装置は、二次電池と制御回路の両方またはいずれかを、太陽電池パネルと光源に積層することなく配置することもできる。この照明装置は、たとえば、二次電池や制御回路を収納する収納部を、太陽電池パネルと光源に隣接して設けることができる。このように、太陽電池パネルと光源に積層されない二次電池は、シート状電池や薄型電池とすることなく、円筒状電池や角形電池、あるいは、これらをブロック状に組み合わせた組電池とすることもできる。
【符号の説明】
【0053】
1…太陽電池パネル
2…光源
3…表面電極
4…裏面電極
5…発電層
6…貫通孔
7…誘電体アンテナ
8…貫通孔
9…誘電体アンテナ
10…凹部
20…平面光源
21…発光ダイオード
22…基板
23…透明プレート
25…点光源
30…二次電池
31…制御回路
32…ケース
33…充電回路
34…点灯回路
35…センサ
91…太陽電池パネル
92…発光ダイオード
93…導光板
94…透明カバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する表面電極(3)と、この表面電極(3)の反対側の裏面に配設している裏面電極(4)と、この裏面電極(4)と表面電極(3)との間に設けている光を吸収して発電する発電層(5)とからなる太陽電池パネル(1)と、この太陽電池パネル(1)の裏面に配設している光源(2)とを備える照明器具であって、
前記太陽電池パネル(1)の裏面電極(4)が金属層であって、金属層の裏面電極(4)は光を透過できる無数の貫通孔(6)を設けており、さらにこの貫通孔(6)の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ(7)を設けており、
前記裏面電極(4)の貫通孔(6)に設けた誘電体アンテナ(7)でもって、太陽電池パネル(1)の裏面に配設している光源(2)の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル(1)の表面側に放射するようにしてなる照明装置。
【請求項2】
前記表面電極(3)が金属層であって、金属層の表面電極(3)は光を透過できる無数の貫通孔(8)を設けており、さらにこの貫通孔(8)の開口部には電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ(9)を設けており、表面電極(3)の貫通孔(8)に設けた誘電体アンテナ(9)が外部の光を受光し、受光した光を放射して外部の光を発電層(5)に透過し、また前記太陽電池パネル(1)の裏面に設けている光源(2)の光を受光し、受光した光を放射して外部に放射するようにしてなる請求項1に記載される照明装置。
【請求項3】
前記光源(2)が平面光源(20)である請求項1又は2に記載される照明装置。
【請求項4】
前記平面光源(20)の裏面に、太陽電池パネル(1)で充電される二次電池(30)を積層している請求項3に記載される照明装置。
【請求項5】
前記二次電池(30)がリチウムイオン電池からなるシート状電池である請求項4に記載される照明装置。
【請求項6】
前記貫通孔(6)、(8)の内形の最小幅(H)が、0.4μmないし100μmである請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項7】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)の外形の最小幅(D)が、0.4μmないし100μmである請求項1、2、6のいずれかに記載される照明装置。
【請求項8】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)の高さ(T)が、外形の最小幅(D)の0.5倍ないし2倍である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項9】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)が円柱状、多角柱、楕円柱状のいずれかである請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項10】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)が、平面形状を細長い長方形とする角柱状、あるいは平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項11】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)を形成している誘電体の誘電率が2〜10である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項12】
前記裏面電極(4)の貫通孔(6)の開口部に設けている誘電体アンテナ(7)が、前記裏面電極(4)の表面から突出している請求項1に記載される照明装置。
【請求項1】
透光性を有する表面電極(3)と、この表面電極(3)の反対側の裏面に配設している裏面電極(4)と、この裏面電極(4)と表面電極(3)との間に設けている光を吸収して発電する発電層(5)とからなる太陽電池パネル(1)と、この太陽電池パネル(1)の裏面に配設している光源(2)とを備える照明器具であって、
前記太陽電池パネル(1)の裏面電極(4)が金属層であって、金属層の裏面電極(4)は光を透過できる無数の貫通孔(6)を設けており、さらにこの貫通孔(6)の開口部には電磁波である光を受光し、受光した光を放射する誘電体アンテナ(7)を設けており、
前記裏面電極(4)の貫通孔(6)に設けた誘電体アンテナ(7)でもって、太陽電池パネル(1)の裏面に配設している光源(2)の光を受光し、受光した光を太陽電池パネル(1)の表面側に放射するようにしてなる照明装置。
【請求項2】
前記表面電極(3)が金属層であって、金属層の表面電極(3)は光を透過できる無数の貫通孔(8)を設けており、さらにこの貫通孔(8)の開口部には電磁波である光を受光して放射する誘電体アンテナ(9)を設けており、表面電極(3)の貫通孔(8)に設けた誘電体アンテナ(9)が外部の光を受光し、受光した光を放射して外部の光を発電層(5)に透過し、また前記太陽電池パネル(1)の裏面に設けている光源(2)の光を受光し、受光した光を放射して外部に放射するようにしてなる請求項1に記載される照明装置。
【請求項3】
前記光源(2)が平面光源(20)である請求項1又は2に記載される照明装置。
【請求項4】
前記平面光源(20)の裏面に、太陽電池パネル(1)で充電される二次電池(30)を積層している請求項3に記載される照明装置。
【請求項5】
前記二次電池(30)がリチウムイオン電池からなるシート状電池である請求項4に記載される照明装置。
【請求項6】
前記貫通孔(6)、(8)の内形の最小幅(H)が、0.4μmないし100μmである請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項7】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)の外形の最小幅(D)が、0.4μmないし100μmである請求項1、2、6のいずれかに記載される照明装置。
【請求項8】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)の高さ(T)が、外形の最小幅(D)の0.5倍ないし2倍である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項9】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)が円柱状、多角柱、楕円柱状のいずれかである請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項10】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)が、平面形状を細長い長方形とする角柱状、あるいは平面形状において両端を円弧状とする細長い形状の柱状である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項11】
前記誘電体アンテナ(7)、(9)を形成している誘電体の誘電率が2〜10である請求項1または2に記載される照明装置。
【請求項12】
前記裏面電極(4)の貫通孔(6)の開口部に設けている誘電体アンテナ(7)が、前記裏面電極(4)の表面から突出している請求項1に記載される照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2010−277860(P2010−277860A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129655(P2009−129655)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(500404258)アーベル・システムズ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(500404258)アーベル・システムズ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
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