照明装置
【課題】発熱体からの熱を放熱部へ良好に伝導することができる照明装置を提供する。
【解決手段】光源と、該光源に電力を供給する電源回路6と、電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路6からの熱を外部の空気中に放熱する放熱部3と、前記電源回路6からの熱を前記放熱部3に伝導する熱伝導部とを有する照明装置100であって、前記放熱部3と、前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする。これにより、照明装置100の軽量化を実現すると共に、前記熱伝導部から前記放熱部3への熱伝導を向上することができる。
【解決手段】光源と、該光源に電力を供給する電源回路6と、電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路6からの熱を外部の空気中に放熱する放熱部3と、前記電源回路6からの熱を前記放熱部3に伝導する熱伝導部とを有する照明装置100であって、前記放熱部3と、前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする。これにより、照明装置100の軽量化を実現すると共に、前記熱伝導部から前記放熱部3への熱伝導を向上することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体と、該発熱体からの熱を伝導する熱伝導部と、該熱伝導部からの熱を放熱する放熱部とを備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置は、一般に、光源、該光源に電力を供給する電源部等の発熱部品(発熱体)を内部に収容している。この発熱部品の発熱に伴い、発熱部品の温度が上昇すると、発光ダイオード(以下、LEDという)等の光源、電源部を構成する電子部品等の発熱部品の性能を確保できない虞が生じる。また、照明装置の外表面の温度が上昇してしまい安全性の観点から好ましくない。そこで、従来、発熱部品からの熱を照明装置の外部の空気に放熱することが可能なように構成された照明装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された照明装置は、光源111を有する光源部110と、光源111を点灯する電源部130と、電源部130に電源を供給する電源端子台140と、光源部110、電源部130及び電源端子台140が設けられる器具本体120とを備えてなり、器具本体120の外周に設けられたバネ材からなる支持具150により光源部110の側が設置穴の側になるように天井に設置され、所謂ダウンライトとして用いられる(図11参照)。器具本体120は、略円筒状を有し、一端部に設けられ、光源部110を支持する円板状の支持部121と、他端部に設けられ、支持部121と共に電源部130が収容される空間部を形成する円板状の取付部122とを有している。支持部121の一面には、光源111が実装された配線基板112を当接させた状態にてネジにより固定してある。支持部121の他面には、該支持部121に一体に形成された支持段部に電源部130の配線基板131の周縁部を当接させた状態にてネジにより固定してある。器具本体120は、アルミニウムのダイカスト製であり、光源111、電源部130からの熱を放熱する放熱部を兼ねている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−186776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アルミニウム等の金属を用いて放熱部を構成すると、放熱性は向上するが、照明装置が重くなるという問題があった。そこで、照明装置を軽量化すべく、金属に代えて、放熱性が良好な樹脂等の軽い材料を用いて放熱部を構成することが考えられる。特許文献1においても、器具本体120の材料として高熱伝導樹脂等の合成樹脂を用いてもよいことが開示してある。
【0006】
ところが、特許文献1に係る照明装置の器具本体120においては、電源部130の配線基板131を周縁部において器具本体120に当接させてあるのみであり電源部130からの熱を伝える伝熱面積を十分に確保できない。一般に、高熱伝導樹脂は金属よりも熱伝導率が低いから、器具本体120の材料を変更したのみであると、電源部130が発した熱を器具本体120に十分に伝導することができず、放熱が十分にできない虞がある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、発熱体からの熱を放熱部へ良好に伝導することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明装置は、光源と、該光源に電力を供給する電源回路と、電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路からの熱を外部の空気に放熱する放熱部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、前記放熱部と前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、電気絶縁性材料からなり、前記電源回路から発生する熱を外部の空気中に放熱する前記放熱部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する前記熱伝導部とを、熱的に接続することで、例えば一般的に熱伝導率の低い樹脂等からなる放熱部を用いた場合でも、前記熱伝導部から前記放熱部への熱伝導を向上することができる。
【0010】
本発明に係る照明装置は、光源や電源回路等の発熱体と、該発熱体からの熱を放熱する放熱部と、該放熱部へ前記発熱体からの熱を伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、前記熱伝導部と前記放熱部の対向する面の少なくとも一部が、熱伝導を良好にするために熱的に接続されていることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、前記発熱体から発生する熱を放熱する前記放熱部の面と、該面に対向する前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部の面の少なくとも一部が熱伝導を良好にするために熱的に接続することで、面による広範囲での熱伝導が可能となり、伝導する熱量が増大するので前記熱伝導部から前記放熱部への熱伝導を向上することができる。
【0012】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、少なくとも一部が前記放熱部に埋設されていることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、前記熱伝導部を前記放熱部に埋設することで、前記熱伝導部と前記放熱部の伝熱面積を広げ、かつ密着度を高めることが可能となり、伝導する熱量が増大し、前記熱伝導部と前記放熱部との間で隙間が生じず熱抵抗を低減でき、前記熱伝導部から効率的な熱伝導が可能となる。
【0014】
本発明に係る照明装置は、口金を有し、該口金は前記放熱部と一体的に成形されていることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、前記口金と前記放熱部とを一体的に成形することで、ネジ等の接続具を用いずに形成できるので製造工程を簡略化できる。
【0016】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部からなることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部とからなることで、伝導部により前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝熱面積を広くとることができ、前記熱伝導部の熱抵抗を低減し、前記熱伝導部の温度上昇を抑えることができる。
【0018】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部と、該筒部に設けられ、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記筒部の外面に突設された突設部とを備え、前記放熱部は、前記筒部の外面及び突設部を覆うように設けてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、熱伝導部は、電源回路を内部に収容する筒部と、筒部に熱的に接続され、電源回路を保持する接続部と、筒部の外面に突設された突設部とを備えてなり、熱伝導部の筒部の外面及び突設部を覆うように放熱体を設けている。筒部の外面及び突設部の表面が放熱体に密着するから、熱伝導が良好な伝熱面積を広くとることができる。電源回路からの熱は、接続部を介して筒部及び突設部に伝導され、該筒部及び突設部に密着して設けられた放熱部に良好に伝導することができ、電源回路からの熱を放熱部から十分に放熱することができる。
【0020】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部を有し、該筒部の内面で前記電源回路と熱的に接続し、前記放熱部は、前記熱伝導部の外面を覆うように設けてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記熱伝導部は前記電源回路を内部に収容できる筒部を有し、前記筒部の内面で、前記電源回路と熱的に接続することで前記電源回路を収容しながら該電源回路部からの熱を良好に熱伝導部へ伝導する。また前記熱伝導部の外面を覆うように前記放熱部を設けることで、前期熱伝導部と前記放熱部との伝熱面積を広くとることができ、かつ前記放熱部が前記熱伝導部の外面に密着させられるので、前記熱伝導部から前記放熱部へ良好に熱を伝導することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、発熱体からの熱を放熱部へ良好に伝導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明装置の模式的外観図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る照明装置の模式的分解斜視図である。
【図3】図1の III−III 線による模式的横断面図である。
【図4】図3のIV−IV線による模式的縦断面図である。
【図5】図3の V−V 線による模式的縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における伝熱板の模式的拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態1における放熱部の成形の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1における放熱部の成形の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る照明装置の模式的横断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る照明装置の模式的縦断面図である。
【図11】従来技術に係る照明装置の模式的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、電球型の照明装置を例に詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の模式的外観図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の模式的分解斜視図である。図3は、図1の III−III 線による照明装置100の模式的横断面図である。図4は、図3のIV−IV線による照明装置100の模式的縦断面図である。図5は、図3の V−V 線による照明装置100の模式的縦断面図である。
【0025】
実施の形態1に係る照明装置100は、図2に示すように、光源であるLED12を複数実装した光源モジュール1と、光源モジュール1を覆うドーム状のカバー8と、光源モジュール1が取付けられる放熱板2と、光源モジュールを駆動するための電力を供給する電源回路6と、電源回路6が設置される伝熱板5と、伝熱板5と嵌合し、内部に電源回路6を収容する伝熱筒4と、電源回路6と伝熱板5との間に設けられる熱伝導シート60と、放熱板2がカバー8との間に取付けられ、内部に伝熱板5、電源回路6、熱伝導シート60、および伝熱筒4を収容する放熱部3と、放熱部3と放熱板2と反対側で接続する口金7とを備えている。
【0026】
図2および図4に示すように、光源モジュール1は、円板状をなすLED基板11の一面に、光源としてのLED12を複数実装してなる。LED12は、例えば、表面実装型LEDである。
【0027】
光源モジュール1は円板状を有する放熱板2に取付けてある。放熱板2は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。光源モジュール1は、LED基板11の非実装側の面である他面にて放熱板2の一面2aに固定してある。
【0028】
放熱板2は、他面2bにて放熱部3に取付けてある。放熱部3は、肉厚円筒状を有し、口金7側からカバー8側にむけて緩やかに拡径された円錐台状の外形を有している。LED基板11に設けられたネジ用穴(図示せず)、放熱板2に設けられたネジ用穴21及び放熱部3のカバー8側の拡径された面3aに設けられたネジ用穴31が整合するように、光源モジュール1及び放熱板2を放熱部3のカバー8側の面3aに載置して、ネジ15をネジ用穴に螺合することにより、光源モジュール1及び放熱板2が放熱部3に固定してある。
【0029】
本実施の形態において、放熱部3は放熱性、電気絶縁性に優れる樹脂、所謂放熱樹脂製である。放熱樹脂は、電気絶縁性を有する樹脂である。放熱樹脂の熱伝導率は、例えば、約1〜70(W/m・K)である。この放熱樹脂は、例えば、PBT(Polybutyleneterephtalate:ポリブチレンテレフタレート)をベースとして含んでなる合成樹脂製である。なお、放熱樹脂は、電気絶縁性を有していればよく、PBTを含む合成樹脂に限定されない。
【0030】
LED基板11と放熱板2、及び放熱板2と放熱部3は夫々略全面にて当接させてあるため、十分な伝熱面積を有している。従って、発熱体であるLED12からの熱は、LED基板11を介して放熱板2に効率良く伝導され、一部はそのまま放熱板2の周縁部から照明装置100の外部の空気に放熱され、残りの熱は、放熱板2から放熱部3に効率良く伝導され、放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。これら放熱板2及び放熱部3により放熱されるため、LED12は、所定の性能及び寿命を確保するために必要な温度に冷却されることになる。なお、LED基板11と放熱板2との間、及び放熱板2と放熱部3との間には、熱伝導シート又は熱良導性のグリースが介装してあることが望ましい。
【0031】
放熱部3の内部には、LED12や電源回路6等の発熱体からの熱を放熱部3に伝導する熱伝導部としての伝熱筒4及び伝熱板5が設けてある。伝熱筒4及び伝熱板5は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。
【0032】
伝熱筒4は円筒状をなし、一端部二箇所に切欠部41が形成してある。切欠部41は、伝熱筒4のカバー8側の縁から長手方向に沿って矩形状に切り欠かれてなる。切欠部41の幅は、係合する伝熱板5の肉厚と略同一になるように形成してある。なお、伝熱筒4は、電源回路6を内部に収容し、電源回路6を収容する空間を確保する収容部の一部をなす。
【0033】
図6は、本実施の形態における伝熱板5の模式的拡大図である。伝熱板5は、電源回路6と熱的に接続する接続部である矩形状の接続面51aを有する矩形板状の接続板部51と、接続板部51の長辺側の両端に連設され、接続板部51に平行をなす方向に互いに離隔する方向に延設された2つのフィン52とを備えてなる。2つのフィン52は、照明装置100の外殻である放熱部3の外形に沿って口金7側からカバー8側へ広がる形状をなしている。換言すると、2つのフィン52は、長手方向の口金7側からカバー8側に向けて幅広になる台形状をなしている。フィン52には、図5及び図6に示すように、口金7側の端から長手方向に沿って適長に亘ってスリット53が形成してある。スリット53の幅は、係合する伝熱筒4の肉厚と略同一にしてある。
【0034】
この伝熱板5は、スリット53と伝熱筒4の切欠部41が整合するように位置合わせした後に、伝熱筒4に長手方向に沿って差し込むことにより、伝熱筒4と一体化され熱的に接続される。この一体化された状態において、図3に示すように、伝熱板5のフィン52の大部分は、伝熱筒4の外面4aから該伝熱筒4の径方向に突設され、即ち、熱伝導部の筒部の外面に突設された突設部に対応する。伝熱筒4の切欠部41及び伝熱板5のスリット53は、係合する伝熱板5及び伝熱筒4の肉厚と略同一にしてあるから、伝熱板5と伝熱筒4とは、伝熱板5のフィン52の長手方向の略全長に亘って、熱的に接続される。
【0035】
従って、電源回路6から伝熱板5に伝導された熱は、伝熱板5から伝熱筒4にも良好に伝導される。伝熱筒4の直径、伝熱板5の接続板部51の形状は、伝熱筒4の内面4bと電源回路6とが接近するように適切に決定してある。なお、前述の伝熱筒4およびフィン52は、電源回路6からの熱を放熱部3に伝導する伝導部である。またフィン52は、後述するように、放熱部3に埋設される熱伝導部の一部であり、前述したように、筒部の外面に突設された突設部である。
【0036】
電源回路6は、矩形板状を有する電源回路基板61と、該電源回路基板61に実装された複数の電源回路部品62とを備えてなる。電源回路部品62は、外部交流電源から供給される交流電流を全波整流するブリッジダイオード、整流後の電源電圧を所定の電圧に変圧するトランス、トランスの1次側及び2次側に接続されたダイオード、IC等を備えてなる。この電源回路基板61と伝熱板5の接続板部51との間には、矩形板状の熱伝導シート60が介装してある。電源回路6と伝熱板5は、熱伝導シート60を介して熱的に接続され、電源回路6からの熱は間接的に伝熱板5に伝導される。熱伝導シート60は、電源回路部品62の配置に応じて、適切に寸法及び配置が決定してある。この熱伝導シート60として、電気絶縁性を有する熱良導体が用いられ、例えば、低硬度の難燃性のシリコーンゴム製が用いられる。なお、熱伝導シート60は必須ではなく、熱良導性のグリースでもよく、また電源回路基板61と伝熱板5とが電気的に絶縁されながら熱的に接続され、良好に熱伝導可能なように構成してあればよい。
【0037】
放熱部3の一端側には、口金7が設けてある。口金7は、有底円筒形状を有しており、電球用のソケットと螺合するためのネジ加工が円筒部に施されてなる一極端子71と、口金7の底面に突設された他極端子72とを備えている。これら一極端子71と他極端子72とは電気的に絶縁してある。なお、口金7の円筒部の外形状は、例えばE17又はE26のねじ込み形口金と同一形状に形成してある。口金7には、伝熱筒4の切欠部41と反対側の他端部の側が内嵌してある。
【0038】
放熱部3を成形する方法について以下説明する。図7及び図8は、本実施の形態における放熱部3の成形の説明図である。まず、伝熱筒4の切欠部41及び伝熱板5のスリット53において相互に係合するように、伝熱筒4に伝熱板5を差し込み、伝熱板5を伝熱筒4によって係合保持する。次に、伝熱筒4の切欠部41と反対側の他端部の側が口金7の内部に位置するように、伝熱筒4を口金7に内嵌する(図7参照)。伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を保持しつつ、図7に二点鎖線にて示す放熱部3の形状に応じた金型を嵌めこむ。そして、溶融させた状態の前述した放熱樹脂を、射出成型機等を用いて前記金型に流し込み、放熱樹脂を固化させる。放熱樹脂は、電源回路6を内部に収容する伝熱筒4の外面4a、及びフィン52の伝熱筒4の外面4aから突設した部分の両面を覆うように、該突設した部分が放熱部3に埋設するように、かつ口金7の内面と伝熱筒4の外面4aとの間を埋めるように設けられることになる。図8は、放熱樹脂を固化させた後の、放熱部3を伝熱筒4、伝熱板5及び口金7と一体的に成形した完成状態を示している。
【0039】
以上のように、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を放熱樹脂(放熱部3)により一体的に成形してあり、放熱部3は、伝熱筒4及び伝熱板5を備えてなる熱伝導部と口金7とを連結する連結体としても機能する。そして、溶融した放熱樹脂を流し込んで固化して放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を一体的に成形しているから、放熱部3と伝熱筒4の外面4a及びフィン52とを、隙間を生じさせることなく密着させることができ、空気等が介在することによる熱抵抗の増大を抑制でき、伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を良好に行うことができる。
【0040】
また、熱伝導部として、伝熱筒4のように内部に電源回路6を収容できる形状とすることで、電源回路6を収容する空間を確保しながら射出成型で放熱部3と一体的に成形することが可能となる。さらに、熱伝導部を、発熱体である電源回路6と熱的に接続される接続面51aを有する接続板部51と、該接続板部51と熱的に接続され電源回路6からの熱を放熱部3に熱を伝導する伝導部であるフィン52および伝熱筒4とで構成することで、伝熱面積を広く確保でき、熱伝導部の熱抵抗が低減するので、発熱体からの熱を熱伝導部において散熱でき、発熱体および熱伝導部の温度上昇を低減できる。また、熱伝導部と放熱部との伝熱面積を広くできるので、単位時間当たりに伝導する熱量が増大し、熱伝導部から放熱部3へ良好に熱を伝導することが可能となる。
【0041】
さらに、2つのフィン52の形状を、口金7の側から、カバー8の側へ向かって放熱部3の外形に沿って幅広になる台形状とすることで、放熱部3と一体的に形成した際に密着する面積を広く確保できる。従ってフィン52の様な形状とすることで、伝熱面積を広く確保でき、電源回路6からの熱を2つのフィン52の両面を介して効率的に放熱部3へ伝導することが可能となる。
【0042】
伝熱筒4に収容された電源回路6は、口金7の一極端子71及び他極端子72と電線76,77を介して電気的に接続してある。口金7の一極端子71と電源回路6は、図5に示すように、電源回路6とアルミニウム製の導電体である伝熱筒4との間を電線76により電気的に接続し、伝熱筒4と口金7の一極端子71との間を半田(図示せず)により電気的に接続することにより接続してある。電源回路6と口金7の一極端子71との間を電線のみで接続する場合と比較して、電線の長さを短くすることができると共に、放熱部3の他端側の面3aの側において電線76を接続することは容易であるから、製造工程において作業性が向上する。また、電源回路6は、LED12と電線(図示せず)を介してコネクタにより電気的に接続してある。
【0043】
一方、放熱部3の他端側の放熱板2には、LED12の光出射方向の側を覆うように透光性のカバー8が取付けてある。カバー8は半球殻状の形状を有する乳白色のガラス製である。カバー8の内面には、カバー8が破損したときに破片が飛散することを防止する飛散防止膜が略全面に亘って設けてあることが望ましい。このカバー8は、開口側の周縁にて放熱板2の縁部に接着剤等により取付けられる。なお、カバー8の材料は、ガラスに限定されず、例えばポリカーボネートのような樹脂製であってもよい。
【0044】
以上のように構成された照明装置100は、口金7を電球用のソケットに螺合することにより外部交流電源に接続される。この状態にて、電源を投入したとき、口金7を介して交流電流が電源回路6に供給される。電源回路6は、所定の電圧及び電流の電力をLED12に供給してLED12を点灯させる。
【0045】
このLED12の点灯に伴って、主としてLED12及び電源回路6の電源回路部品62が発熱する。LED12からの熱は、前述したように、放熱板2及び放熱部3に伝導され、放熱板2及び放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。一方、電源回路6の電源回路部品62からの熱は、伝熱板5に伝導され、伝導された熱の一部が伝熱板5から伝熱筒4に伝導される。伝熱板5及び伝熱筒4に伝導された熱は、伝熱筒4及びフィン52に密着して設けられた放熱部3に伝導され、放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。
【0046】
本実施の形態に係る照明装置100においては、前述したように、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5を一体的に成形しているから、熱伝導部である伝熱筒4の外面4a及びフィン52と放熱部である放熱部3とを密着させることができ、伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を良好に行うことができ、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱することができる。
【0047】
放熱部3は、電源回路6を内部に収容する伝熱筒4の外面4a、及びフィン52の伝熱筒4の外面4aから突設した部分を覆うように、該突設した部分が放熱部3に埋設するように設けてあるから、密着させた状態での熱伝導が良好な伝熱面積を大きくとることができる。さらに、フィン52の形状は、放熱部3の形状に沿った台形状をなしているので放熱部3との伝熱面積を広く確保でき、効率的に放熱部3に熱を伝導する。従って伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を更に良好に行うことができ、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱することができる。
【0048】
また、伝熱筒4の直径、伝熱板5の形状を、伝熱筒4の内面4bと電源回路6とが可能な限り接近するように適切に決定してある。従って電源回路6と放熱部3を接近させてあるから、電源回路6からの熱が放熱部3の対向する面に伝導し、放熱部3からの放熱効率を向上することができる。
【0049】
そして、放熱部3を樹脂製としているから、アルミニウム等の金属を用いる場合と比較して、放熱部3、ひいては照明装置100を軽量化することができる。一般に、放熱樹脂の方が金属よりも熱伝導率が低いが、前述した如く、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5を一体的に成形して、伝熱筒4の外面4a及びフィン52と放熱部3とを密着させているから、照明装置100の軽量化を図ると共に、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱する。従って電源回路6の電源回路部品62等を、所定の性能を確保するために必要な温度まで冷却することが可能となる。
【0050】
また、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を一体的に成形してあるから、換言すると放熱部3を連結体として機能させているから、ネジ等の締結部品が不要となり、構造を簡易化して、製造工程を簡略化することができ、コストを低減することができる。放熱部3を樹脂製としているから、射出成型等により容易に放熱部3、及び放熱部3を含む一体成型品を加工することができる。特に、放熱部3をアルミニウムのダイカスト製とする場合と比較して、製造時における放熱部の加工のために必要となるエネルギを大幅に削減できるから、省エネルギに資する。
【0051】
更に、放熱部3を電気絶縁材料製としている。放熱部3に導電体を用いた場合、放熱部3と外部電源に接続する口金などの間では、感電を防ぐために電気絶縁体の部材を介して絶縁する必要があるが放熱部3を絶縁材料製としているから、電気絶縁体の部材が不要であり、部品点数を低減して、軽量化及び小型化を図ることができる。
【0052】
特に、電球型の照明装置においては、既存の白熱電球等を取付けるソケットが該白熱電球の形状に合わせて細くなっている場合がある。伝導体製の放熱部を備える電球に電気絶縁体の部材を設けると、口金と放熱部の間の電気絶縁体の部材で口金の周縁が太くなり、場合によっては、既存の電球用のソケットに装着できない虞がある。本実施の形態に係る照明装置100においては、放熱部3を電気絶縁材料製とすることにより、電気絶縁体の部材が不要となるから、ソケットに嵌合する部分を細くして成形することができ、既存の電球用のソケットに装着することができる。
【0053】
なお、以上の実施の形態においては、熱伝導部である伝熱筒4と伝熱板5とを別体に設けているが、一体形成してもよい。また、伝熱筒4及び伝熱板5は、何れか一方のみでもよい。
【0054】
また、以上の実施の形態においては、放熱部3により熱伝導部である伝熱筒4と伝熱板5と口金7を金型を用いて一体的に成型するとしているが、放熱部3を予め単体で成形した後、熱伝導部を放熱部3に熱的に接続する方法で製造してもよい。その際、放熱部3は、成形後に熱伝導部を放熱部に熱的に接続できる形状となるように成形する。例えば具体的には、実施の形態1における伝熱筒4と伝熱板5を係合させた熱伝導部を挿入して内接可能な空洞を内部に有する放熱部に成形することで、成形後に熱伝導部と放熱部が熱的に接続可能となる。また口金7は、成形後の放熱部3にネジ等で固定してもよい。
【0055】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2に係る照明装置200の模式的横断面図である。図10は、本発明の実施の形態2に係る照明装置200の模式的縦断面図である。なお、実施の形態1と同一の部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0056】
放熱部9の内部には、LED12や電源回路6等の発熱体からの熱を放熱部9に伝導する熱伝導部としての伝熱筒10が埋設されてある。伝熱筒10は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。
【0057】
伝熱筒10の形状は、内部に電源回路6を収容できる四角筒である。伝熱筒10は、伝熱筒10を構成する四面のうちの電源回路6と熱的に接続する面を伝熱筒10の内側に有する接続部10aと、電源回路6からの熱を接続部から受け、放熱部9に熱を伝導する伝導部10bとで構成される。伝導部10bは、接続部10aの両端に連接される2つの面と、接続部10aと対向する面とを有する部材からなる。
【0058】
図9および図10に示すように、電源回路6は、電源回路部品62を実装する電源回路基板61と、接続部10aにおける伝熱筒10の内側の面とを、熱伝導シート60を介して熱的に接続してある。
【0059】
放熱部9の成形方法について説明する。まず、伝熱筒10の長手方向の一端の周縁が口金7の内部に位置するように、伝熱筒10を口金7に内嵌する(図10参照)。なお、伝熱筒10を構成する接続部10aおよび伝導部10bの幅および厚さは、伝熱筒10の長手方向の一端が口金7に内嵌でき電源回路6を伝熱筒10の内部に収容して接続部10aに熱的に接続可能となる寸法であればよい。次に伝熱筒10を口金7に内嵌した状態を保持しつつ、放熱部9の形状に応じた金型に嵌めこむ。そして、溶融させた状態の前述した放熱樹脂を、射出成型機等を用いて前記金型に流し込み、放熱樹脂を固化させる。
【0060】
放熱樹脂は、伝熱筒10の外面10cを覆うようにして伝熱筒10を放熱部9に埋設すべく、かつ口金7の内面と伝熱筒10の外面10cとの間を埋めるように前記金型に流し込み、放熱部9を成形する。図10は、放熱樹脂を固化させた後の、放熱部9を伝熱筒10、および口金7と一体的に成形した状態の縦断面図を示している。
【0061】
熱伝導部である伝熱筒10を、四角筒のような、熱伝導部の内部で直接電源回路6を熱的に接続できる面を有する形状とすることで、実施の形態1における伝熱板5のような電源回路6と熱的に接続する部材を減らすことができ、熱伝導部の構造も簡略化できる。また、熱伝導部が、接続部10aのように電源回路6と熱的に接続し、かつ放熱部9と外面10cが直接密着する形状を有することで、発熱体である電源回路6と放熱部9との間で空気の層などに隔たれないため、電源回路6及び放熱部9間の熱抵抗を低減でき、かつ近距離間で熱を伝導することができる。これにより、速やかに電源回路6からの熱が放熱部9に伝導し、効率的に放熱部9から熱を放熱することが可能となる。
【0062】
実施の形態2においては、電源回路6から発生した熱は、熱伝導シート60を介して接続部10aに伝導した後、接続部10aから放熱部9へ伝導し、または接続部10aから伝導部10bへ伝導した後、該伝導部10bから放熱部9へ伝導し、放熱部9から外部の空気中へ放熱される。伝導部10bを設けることで熱伝導部の熱抵抗を低減し、電源回路6から接続部10aへ伝導した熱が伝導部10bに散熱し、電源回路6の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0063】
なお、伝熱筒10の形状は、四角筒である必要はなく、接続部10aのように電源回路6と熱的に接続できる面を有し、かつ外面で放熱部9と熱的に接続が可能である形状を有していればよい。例えば、五角筒でもよいし、円筒の内面を部分的に略平面の接続部として電源回路6と熱的に接続し、接続部以外の円弧の部分を伝導部とする形状であってもよい。さらに、伝熱筒10の外面に実施の形態1におけるフィン52のような突設部を設けて熱伝導部の伝熱面積を広げる構造としてもよい。
【0064】
また、実施の形態1と同様に、製造方法として放熱部9を予め単体で成形した後、熱伝導部を放熱部9に熱的に接続する方法であってもよい。その際、放熱部9は、成形後に熱伝導部を放熱部に熱的に接続できる形状となるように成形する。例えば具体的には、実施の形態2における伝熱筒10を挿入して内接可能な空洞を内部に有する放熱部を成形することで、成形後に熱伝導部と放熱部が熱的に接続可能となる。もしくは、予め成形した一対の放熱部で伝熱筒を挟装して固定する方法で成形してもよい。また口金7は、成形後の放熱部9にネジ等で固定してもよい。
【0065】
さらに、本発明に係る照明装置の実施の形態において、予め放熱部を単体で成形する場合、実施の形態1や実施の形態2のような伝熱筒4や伝熱板5および伝熱筒10を熱伝導部として用いずに、熱伝導シート60の如く熱良導体で柔軟性を有する熱伝導部材を熱伝導部として用い、該熱伝導部を介して電源回路を放熱部に熱的に接続してもよい。その場合、部品点数を減らすことによる軽量化が可能であるが、放熱性を向上させるために放熱部の肉厚を比較的薄く成形する等の工夫を施すことが望ましい。
【0066】
また、以上の実施の形態においては、放熱部3および放熱部9を樹脂製としているが、放熱部は、電気絶縁性を有する材料製であればよい。例えば、セラミック製であってもよい。また、以上の実施の形態においては、放熱部3および放熱部9のみを樹脂製としているが、放熱板2を樹脂製として、放熱部3や放熱部9と同様に、光源モジュール1と放熱板2を一体的に成形するように構成してもよい。
【0067】
また本発明に係る照明装置の実施の形態において、放熱部からの放熱効率を向上するために、放熱部の外面に熱放射性の良い熱放射膜が形成してあることが望ましい。熱放射膜は、例えば、放熱部の外面に設けられた第1のセラミック膜と、該第1のセラミック膜の表面に設けられ、前記第1のセラミック膜と赤外線放射率の波長分布が異なる第2のセラミック膜とを備えている。
【0068】
第1のセラミック膜は、赤外線放射率(赤外線の波長領域における放射率)の高い熱放射性材料を含む塗料を放熱部の外面に塗布した後に硬化させて形成してある。第1のセラミック膜の塗料に含有される熱放射性材料として、例えば、酸化アルミニウムを用いている。なお、第1のセラミック膜に用いられる熱放射性材料として、酸化チタン、二酸化ケイ素等の金属性酸化物やカーボンブラックなどを用いても良い。第1のセラミック膜の厚みは、発熱体の温度に応じて適切に設定される。
【0069】
第2のセラミック膜は、第1のセラミック膜の熱放射性材料として用いられる酸化アルミニウムの熱放射率と異なる熱放射率を有する熱放射性材料を含有する塗料を第1のセラミック膜の表面に塗布した後に硬化させて形成してある。なお、第2のセラミック膜の塗料に含有される熱放射性材料として、例えば、金属性酸化物である酸化チタンを用いている。なお、第2のセラミック膜に用いられる熱放射性材料は、酸化チタンに限定されず、第1のセラミック膜の熱放射性材料として用いられる酸化アルミニウムの熱放射率と異なる熱放射率を有する熱放射性材料であればよく、熱放射率が酸化アルミニウムと異なる金属性酸化物やカーボンブラックなどを用いても良い。
【0070】
なお、前記第1のセラミック膜と前記第2のセラミック膜は、それぞれ、塗布した後に110℃程度の温度で焼結させて硬化させることが望ましい。焼結することで、熱放射膜が放熱部の本体に固着して塗装強度を高めることができ、熱放射膜の分子結合が密になるので放射による放熱効率を高めることができる。
【0071】
このように熱放射膜を放熱部の表面に形成することにより、熱放射膜において赤外線を放射しやすくなるから、放熱部からの対流による熱伝達に加えて、放熱部の表面からの熱放射による熱伝達を効率良く行うことができ、LEDや、電源回路の発熱体から伝導された熱を外部に効率良く放熱することが可能となる。
【0072】
また、以上の実施の形態においては、伝熱筒4または伝熱筒10に収容される発熱体として、電源回路6について述べたが、LEDの光量及び/又は色度を調整可能なように構成された調光機能付きの照明装置においては、調光用の制御部も同様に発熱体となる。この場合においても、以上の実施の形態において述べた電源回路6と同様に構成、即ち制御回路基板を伝熱板の接続板部51もしくは伝熱筒10における接続部10aに設置することにより、制御部からの熱を放熱部3に効率的に伝導することが可能である。
【0073】
また、以上の実施の形態においては、光源として表面実装型LEDを用いているが、これに限定されず、他のタイプのLED、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
【0074】
また、以上の実施の形態においては、電球用のソケットに取付ける電球型の照明装置を例に説明したが、電球型の照明装置に限定されず、他の型の照明装置、例えば、ダウンライトに適用することができる。ダウンライトに適用する場合、口金は不要であり、熱伝導部と放熱部を一体的に成形するように構成される。更に、本発明は、照明装置以外の発熱体を備える機器にも適用可能であり、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0075】
12 LED(光源)
3 放熱部
4 伝熱筒(熱伝導部、筒部)
5 伝熱板(熱伝導部)
51 接続板部(接続部)
52 フィン(突設部)
6 電源回路
7 口金
9 放熱部
10 伝熱筒(熱伝導部、筒部)
10a 接続部
10b 伝導部
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱体と、該発熱体からの熱を伝導する熱伝導部と、該熱伝導部からの熱を放熱する放熱部とを備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置は、一般に、光源、該光源に電力を供給する電源部等の発熱部品(発熱体)を内部に収容している。この発熱部品の発熱に伴い、発熱部品の温度が上昇すると、発光ダイオード(以下、LEDという)等の光源、電源部を構成する電子部品等の発熱部品の性能を確保できない虞が生じる。また、照明装置の外表面の温度が上昇してしまい安全性の観点から好ましくない。そこで、従来、発熱部品からの熱を照明装置の外部の空気に放熱することが可能なように構成された照明装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された照明装置は、光源111を有する光源部110と、光源111を点灯する電源部130と、電源部130に電源を供給する電源端子台140と、光源部110、電源部130及び電源端子台140が設けられる器具本体120とを備えてなり、器具本体120の外周に設けられたバネ材からなる支持具150により光源部110の側が設置穴の側になるように天井に設置され、所謂ダウンライトとして用いられる(図11参照)。器具本体120は、略円筒状を有し、一端部に設けられ、光源部110を支持する円板状の支持部121と、他端部に設けられ、支持部121と共に電源部130が収容される空間部を形成する円板状の取付部122とを有している。支持部121の一面には、光源111が実装された配線基板112を当接させた状態にてネジにより固定してある。支持部121の他面には、該支持部121に一体に形成された支持段部に電源部130の配線基板131の周縁部を当接させた状態にてネジにより固定してある。器具本体120は、アルミニウムのダイカスト製であり、光源111、電源部130からの熱を放熱する放熱部を兼ねている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−186776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アルミニウム等の金属を用いて放熱部を構成すると、放熱性は向上するが、照明装置が重くなるという問題があった。そこで、照明装置を軽量化すべく、金属に代えて、放熱性が良好な樹脂等の軽い材料を用いて放熱部を構成することが考えられる。特許文献1においても、器具本体120の材料として高熱伝導樹脂等の合成樹脂を用いてもよいことが開示してある。
【0006】
ところが、特許文献1に係る照明装置の器具本体120においては、電源部130の配線基板131を周縁部において器具本体120に当接させてあるのみであり電源部130からの熱を伝える伝熱面積を十分に確保できない。一般に、高熱伝導樹脂は金属よりも熱伝導率が低いから、器具本体120の材料を変更したのみであると、電源部130が発した熱を器具本体120に十分に伝導することができず、放熱が十分にできない虞がある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、発熱体からの熱を放熱部へ良好に伝導することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明装置は、光源と、該光源に電力を供給する電源回路と、電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路からの熱を外部の空気に放熱する放熱部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、前記放熱部と前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、電気絶縁性材料からなり、前記電源回路から発生する熱を外部の空気中に放熱する前記放熱部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する前記熱伝導部とを、熱的に接続することで、例えば一般的に熱伝導率の低い樹脂等からなる放熱部を用いた場合でも、前記熱伝導部から前記放熱部への熱伝導を向上することができる。
【0010】
本発明に係る照明装置は、光源や電源回路等の発熱体と、該発熱体からの熱を放熱する放熱部と、該放熱部へ前記発熱体からの熱を伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、前記熱伝導部と前記放熱部の対向する面の少なくとも一部が、熱伝導を良好にするために熱的に接続されていることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、前記発熱体から発生する熱を放熱する前記放熱部の面と、該面に対向する前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部の面の少なくとも一部が熱伝導を良好にするために熱的に接続することで、面による広範囲での熱伝導が可能となり、伝導する熱量が増大するので前記熱伝導部から前記放熱部への熱伝導を向上することができる。
【0012】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、少なくとも一部が前記放熱部に埋設されていることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、前記熱伝導部を前記放熱部に埋設することで、前記熱伝導部と前記放熱部の伝熱面積を広げ、かつ密着度を高めることが可能となり、伝導する熱量が増大し、前記熱伝導部と前記放熱部との間で隙間が生じず熱抵抗を低減でき、前記熱伝導部から効率的な熱伝導が可能となる。
【0014】
本発明に係る照明装置は、口金を有し、該口金は前記放熱部と一体的に成形されていることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、前記口金と前記放熱部とを一体的に成形することで、ネジ等の接続具を用いずに形成できるので製造工程を簡略化できる。
【0016】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部からなることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部とからなることで、伝導部により前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝熱面積を広くとることができ、前記熱伝導部の熱抵抗を低減し、前記熱伝導部の温度上昇を抑えることができる。
【0018】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部と、該筒部に設けられ、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記筒部の外面に突設された突設部とを備え、前記放熱部は、前記筒部の外面及び突設部を覆うように設けてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、熱伝導部は、電源回路を内部に収容する筒部と、筒部に熱的に接続され、電源回路を保持する接続部と、筒部の外面に突設された突設部とを備えてなり、熱伝導部の筒部の外面及び突設部を覆うように放熱体を設けている。筒部の外面及び突設部の表面が放熱体に密着するから、熱伝導が良好な伝熱面積を広くとることができる。電源回路からの熱は、接続部を介して筒部及び突設部に伝導され、該筒部及び突設部に密着して設けられた放熱部に良好に伝導することができ、電源回路からの熱を放熱部から十分に放熱することができる。
【0020】
本発明に係る照明装置は、前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部を有し、該筒部の内面で前記電源回路と熱的に接続し、前記放熱部は、前記熱伝導部の外面を覆うように設けてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、前記熱伝導部は前記電源回路を内部に収容できる筒部を有し、前記筒部の内面で、前記電源回路と熱的に接続することで前記電源回路を収容しながら該電源回路部からの熱を良好に熱伝導部へ伝導する。また前記熱伝導部の外面を覆うように前記放熱部を設けることで、前期熱伝導部と前記放熱部との伝熱面積を広くとることができ、かつ前記放熱部が前記熱伝導部の外面に密着させられるので、前記熱伝導部から前記放熱部へ良好に熱を伝導することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、発熱体からの熱を放熱部へ良好に伝導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明装置の模式的外観図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る照明装置の模式的分解斜視図である。
【図3】図1の III−III 線による模式的横断面図である。
【図4】図3のIV−IV線による模式的縦断面図である。
【図5】図3の V−V 線による模式的縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における伝熱板の模式的拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態1における放熱部の成形の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1における放熱部の成形の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る照明装置の模式的横断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る照明装置の模式的縦断面図である。
【図11】従来技術に係る照明装置の模式的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、電球型の照明装置を例に詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の模式的外観図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の模式的分解斜視図である。図3は、図1の III−III 線による照明装置100の模式的横断面図である。図4は、図3のIV−IV線による照明装置100の模式的縦断面図である。図5は、図3の V−V 線による照明装置100の模式的縦断面図である。
【0025】
実施の形態1に係る照明装置100は、図2に示すように、光源であるLED12を複数実装した光源モジュール1と、光源モジュール1を覆うドーム状のカバー8と、光源モジュール1が取付けられる放熱板2と、光源モジュールを駆動するための電力を供給する電源回路6と、電源回路6が設置される伝熱板5と、伝熱板5と嵌合し、内部に電源回路6を収容する伝熱筒4と、電源回路6と伝熱板5との間に設けられる熱伝導シート60と、放熱板2がカバー8との間に取付けられ、内部に伝熱板5、電源回路6、熱伝導シート60、および伝熱筒4を収容する放熱部3と、放熱部3と放熱板2と反対側で接続する口金7とを備えている。
【0026】
図2および図4に示すように、光源モジュール1は、円板状をなすLED基板11の一面に、光源としてのLED12を複数実装してなる。LED12は、例えば、表面実装型LEDである。
【0027】
光源モジュール1は円板状を有する放熱板2に取付けてある。放熱板2は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。光源モジュール1は、LED基板11の非実装側の面である他面にて放熱板2の一面2aに固定してある。
【0028】
放熱板2は、他面2bにて放熱部3に取付けてある。放熱部3は、肉厚円筒状を有し、口金7側からカバー8側にむけて緩やかに拡径された円錐台状の外形を有している。LED基板11に設けられたネジ用穴(図示せず)、放熱板2に設けられたネジ用穴21及び放熱部3のカバー8側の拡径された面3aに設けられたネジ用穴31が整合するように、光源モジュール1及び放熱板2を放熱部3のカバー8側の面3aに載置して、ネジ15をネジ用穴に螺合することにより、光源モジュール1及び放熱板2が放熱部3に固定してある。
【0029】
本実施の形態において、放熱部3は放熱性、電気絶縁性に優れる樹脂、所謂放熱樹脂製である。放熱樹脂は、電気絶縁性を有する樹脂である。放熱樹脂の熱伝導率は、例えば、約1〜70(W/m・K)である。この放熱樹脂は、例えば、PBT(Polybutyleneterephtalate:ポリブチレンテレフタレート)をベースとして含んでなる合成樹脂製である。なお、放熱樹脂は、電気絶縁性を有していればよく、PBTを含む合成樹脂に限定されない。
【0030】
LED基板11と放熱板2、及び放熱板2と放熱部3は夫々略全面にて当接させてあるため、十分な伝熱面積を有している。従って、発熱体であるLED12からの熱は、LED基板11を介して放熱板2に効率良く伝導され、一部はそのまま放熱板2の周縁部から照明装置100の外部の空気に放熱され、残りの熱は、放熱板2から放熱部3に効率良く伝導され、放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。これら放熱板2及び放熱部3により放熱されるため、LED12は、所定の性能及び寿命を確保するために必要な温度に冷却されることになる。なお、LED基板11と放熱板2との間、及び放熱板2と放熱部3との間には、熱伝導シート又は熱良導性のグリースが介装してあることが望ましい。
【0031】
放熱部3の内部には、LED12や電源回路6等の発熱体からの熱を放熱部3に伝導する熱伝導部としての伝熱筒4及び伝熱板5が設けてある。伝熱筒4及び伝熱板5は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。
【0032】
伝熱筒4は円筒状をなし、一端部二箇所に切欠部41が形成してある。切欠部41は、伝熱筒4のカバー8側の縁から長手方向に沿って矩形状に切り欠かれてなる。切欠部41の幅は、係合する伝熱板5の肉厚と略同一になるように形成してある。なお、伝熱筒4は、電源回路6を内部に収容し、電源回路6を収容する空間を確保する収容部の一部をなす。
【0033】
図6は、本実施の形態における伝熱板5の模式的拡大図である。伝熱板5は、電源回路6と熱的に接続する接続部である矩形状の接続面51aを有する矩形板状の接続板部51と、接続板部51の長辺側の両端に連設され、接続板部51に平行をなす方向に互いに離隔する方向に延設された2つのフィン52とを備えてなる。2つのフィン52は、照明装置100の外殻である放熱部3の外形に沿って口金7側からカバー8側へ広がる形状をなしている。換言すると、2つのフィン52は、長手方向の口金7側からカバー8側に向けて幅広になる台形状をなしている。フィン52には、図5及び図6に示すように、口金7側の端から長手方向に沿って適長に亘ってスリット53が形成してある。スリット53の幅は、係合する伝熱筒4の肉厚と略同一にしてある。
【0034】
この伝熱板5は、スリット53と伝熱筒4の切欠部41が整合するように位置合わせした後に、伝熱筒4に長手方向に沿って差し込むことにより、伝熱筒4と一体化され熱的に接続される。この一体化された状態において、図3に示すように、伝熱板5のフィン52の大部分は、伝熱筒4の外面4aから該伝熱筒4の径方向に突設され、即ち、熱伝導部の筒部の外面に突設された突設部に対応する。伝熱筒4の切欠部41及び伝熱板5のスリット53は、係合する伝熱板5及び伝熱筒4の肉厚と略同一にしてあるから、伝熱板5と伝熱筒4とは、伝熱板5のフィン52の長手方向の略全長に亘って、熱的に接続される。
【0035】
従って、電源回路6から伝熱板5に伝導された熱は、伝熱板5から伝熱筒4にも良好に伝導される。伝熱筒4の直径、伝熱板5の接続板部51の形状は、伝熱筒4の内面4bと電源回路6とが接近するように適切に決定してある。なお、前述の伝熱筒4およびフィン52は、電源回路6からの熱を放熱部3に伝導する伝導部である。またフィン52は、後述するように、放熱部3に埋設される熱伝導部の一部であり、前述したように、筒部の外面に突設された突設部である。
【0036】
電源回路6は、矩形板状を有する電源回路基板61と、該電源回路基板61に実装された複数の電源回路部品62とを備えてなる。電源回路部品62は、外部交流電源から供給される交流電流を全波整流するブリッジダイオード、整流後の電源電圧を所定の電圧に変圧するトランス、トランスの1次側及び2次側に接続されたダイオード、IC等を備えてなる。この電源回路基板61と伝熱板5の接続板部51との間には、矩形板状の熱伝導シート60が介装してある。電源回路6と伝熱板5は、熱伝導シート60を介して熱的に接続され、電源回路6からの熱は間接的に伝熱板5に伝導される。熱伝導シート60は、電源回路部品62の配置に応じて、適切に寸法及び配置が決定してある。この熱伝導シート60として、電気絶縁性を有する熱良導体が用いられ、例えば、低硬度の難燃性のシリコーンゴム製が用いられる。なお、熱伝導シート60は必須ではなく、熱良導性のグリースでもよく、また電源回路基板61と伝熱板5とが電気的に絶縁されながら熱的に接続され、良好に熱伝導可能なように構成してあればよい。
【0037】
放熱部3の一端側には、口金7が設けてある。口金7は、有底円筒形状を有しており、電球用のソケットと螺合するためのネジ加工が円筒部に施されてなる一極端子71と、口金7の底面に突設された他極端子72とを備えている。これら一極端子71と他極端子72とは電気的に絶縁してある。なお、口金7の円筒部の外形状は、例えばE17又はE26のねじ込み形口金と同一形状に形成してある。口金7には、伝熱筒4の切欠部41と反対側の他端部の側が内嵌してある。
【0038】
放熱部3を成形する方法について以下説明する。図7及び図8は、本実施の形態における放熱部3の成形の説明図である。まず、伝熱筒4の切欠部41及び伝熱板5のスリット53において相互に係合するように、伝熱筒4に伝熱板5を差し込み、伝熱板5を伝熱筒4によって係合保持する。次に、伝熱筒4の切欠部41と反対側の他端部の側が口金7の内部に位置するように、伝熱筒4を口金7に内嵌する(図7参照)。伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を保持しつつ、図7に二点鎖線にて示す放熱部3の形状に応じた金型を嵌めこむ。そして、溶融させた状態の前述した放熱樹脂を、射出成型機等を用いて前記金型に流し込み、放熱樹脂を固化させる。放熱樹脂は、電源回路6を内部に収容する伝熱筒4の外面4a、及びフィン52の伝熱筒4の外面4aから突設した部分の両面を覆うように、該突設した部分が放熱部3に埋設するように、かつ口金7の内面と伝熱筒4の外面4aとの間を埋めるように設けられることになる。図8は、放熱樹脂を固化させた後の、放熱部3を伝熱筒4、伝熱板5及び口金7と一体的に成形した完成状態を示している。
【0039】
以上のように、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を放熱樹脂(放熱部3)により一体的に成形してあり、放熱部3は、伝熱筒4及び伝熱板5を備えてなる熱伝導部と口金7とを連結する連結体としても機能する。そして、溶融した放熱樹脂を流し込んで固化して放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を一体的に成形しているから、放熱部3と伝熱筒4の外面4a及びフィン52とを、隙間を生じさせることなく密着させることができ、空気等が介在することによる熱抵抗の増大を抑制でき、伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を良好に行うことができる。
【0040】
また、熱伝導部として、伝熱筒4のように内部に電源回路6を収容できる形状とすることで、電源回路6を収容する空間を確保しながら射出成型で放熱部3と一体的に成形することが可能となる。さらに、熱伝導部を、発熱体である電源回路6と熱的に接続される接続面51aを有する接続板部51と、該接続板部51と熱的に接続され電源回路6からの熱を放熱部3に熱を伝導する伝導部であるフィン52および伝熱筒4とで構成することで、伝熱面積を広く確保でき、熱伝導部の熱抵抗が低減するので、発熱体からの熱を熱伝導部において散熱でき、発熱体および熱伝導部の温度上昇を低減できる。また、熱伝導部と放熱部との伝熱面積を広くできるので、単位時間当たりに伝導する熱量が増大し、熱伝導部から放熱部3へ良好に熱を伝導することが可能となる。
【0041】
さらに、2つのフィン52の形状を、口金7の側から、カバー8の側へ向かって放熱部3の外形に沿って幅広になる台形状とすることで、放熱部3と一体的に形成した際に密着する面積を広く確保できる。従ってフィン52の様な形状とすることで、伝熱面積を広く確保でき、電源回路6からの熱を2つのフィン52の両面を介して効率的に放熱部3へ伝導することが可能となる。
【0042】
伝熱筒4に収容された電源回路6は、口金7の一極端子71及び他極端子72と電線76,77を介して電気的に接続してある。口金7の一極端子71と電源回路6は、図5に示すように、電源回路6とアルミニウム製の導電体である伝熱筒4との間を電線76により電気的に接続し、伝熱筒4と口金7の一極端子71との間を半田(図示せず)により電気的に接続することにより接続してある。電源回路6と口金7の一極端子71との間を電線のみで接続する場合と比較して、電線の長さを短くすることができると共に、放熱部3の他端側の面3aの側において電線76を接続することは容易であるから、製造工程において作業性が向上する。また、電源回路6は、LED12と電線(図示せず)を介してコネクタにより電気的に接続してある。
【0043】
一方、放熱部3の他端側の放熱板2には、LED12の光出射方向の側を覆うように透光性のカバー8が取付けてある。カバー8は半球殻状の形状を有する乳白色のガラス製である。カバー8の内面には、カバー8が破損したときに破片が飛散することを防止する飛散防止膜が略全面に亘って設けてあることが望ましい。このカバー8は、開口側の周縁にて放熱板2の縁部に接着剤等により取付けられる。なお、カバー8の材料は、ガラスに限定されず、例えばポリカーボネートのような樹脂製であってもよい。
【0044】
以上のように構成された照明装置100は、口金7を電球用のソケットに螺合することにより外部交流電源に接続される。この状態にて、電源を投入したとき、口金7を介して交流電流が電源回路6に供給される。電源回路6は、所定の電圧及び電流の電力をLED12に供給してLED12を点灯させる。
【0045】
このLED12の点灯に伴って、主としてLED12及び電源回路6の電源回路部品62が発熱する。LED12からの熱は、前述したように、放熱板2及び放熱部3に伝導され、放熱板2及び放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。一方、電源回路6の電源回路部品62からの熱は、伝熱板5に伝導され、伝導された熱の一部が伝熱板5から伝熱筒4に伝導される。伝熱板5及び伝熱筒4に伝導された熱は、伝熱筒4及びフィン52に密着して設けられた放熱部3に伝導され、放熱部3から照明装置100の外部の空気に放熱される。
【0046】
本実施の形態に係る照明装置100においては、前述したように、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5を一体的に成形しているから、熱伝導部である伝熱筒4の外面4a及びフィン52と放熱部である放熱部3とを密着させることができ、伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を良好に行うことができ、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱することができる。
【0047】
放熱部3は、電源回路6を内部に収容する伝熱筒4の外面4a、及びフィン52の伝熱筒4の外面4aから突設した部分を覆うように、該突設した部分が放熱部3に埋設するように設けてあるから、密着させた状態での熱伝導が良好な伝熱面積を大きくとることができる。さらに、フィン52の形状は、放熱部3の形状に沿った台形状をなしているので放熱部3との伝熱面積を広く確保でき、効率的に放熱部3に熱を伝導する。従って伝熱筒4及び伝熱板5から放熱部3への熱伝導を更に良好に行うことができ、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱することができる。
【0048】
また、伝熱筒4の直径、伝熱板5の形状を、伝熱筒4の内面4bと電源回路6とが可能な限り接近するように適切に決定してある。従って電源回路6と放熱部3を接近させてあるから、電源回路6からの熱が放熱部3の対向する面に伝導し、放熱部3からの放熱効率を向上することができる。
【0049】
そして、放熱部3を樹脂製としているから、アルミニウム等の金属を用いる場合と比較して、放熱部3、ひいては照明装置100を軽量化することができる。一般に、放熱樹脂の方が金属よりも熱伝導率が低いが、前述した如く、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5を一体的に成形して、伝熱筒4の外面4a及びフィン52と放熱部3とを密着させているから、照明装置100の軽量化を図ると共に、電源回路6等の発熱体からの熱を十分に放熱する。従って電源回路6の電源回路部品62等を、所定の性能を確保するために必要な温度まで冷却することが可能となる。
【0050】
また、放熱部3、伝熱筒4、伝熱板5及び口金7を一体的に成形してあるから、換言すると放熱部3を連結体として機能させているから、ネジ等の締結部品が不要となり、構造を簡易化して、製造工程を簡略化することができ、コストを低減することができる。放熱部3を樹脂製としているから、射出成型等により容易に放熱部3、及び放熱部3を含む一体成型品を加工することができる。特に、放熱部3をアルミニウムのダイカスト製とする場合と比較して、製造時における放熱部の加工のために必要となるエネルギを大幅に削減できるから、省エネルギに資する。
【0051】
更に、放熱部3を電気絶縁材料製としている。放熱部3に導電体を用いた場合、放熱部3と外部電源に接続する口金などの間では、感電を防ぐために電気絶縁体の部材を介して絶縁する必要があるが放熱部3を絶縁材料製としているから、電気絶縁体の部材が不要であり、部品点数を低減して、軽量化及び小型化を図ることができる。
【0052】
特に、電球型の照明装置においては、既存の白熱電球等を取付けるソケットが該白熱電球の形状に合わせて細くなっている場合がある。伝導体製の放熱部を備える電球に電気絶縁体の部材を設けると、口金と放熱部の間の電気絶縁体の部材で口金の周縁が太くなり、場合によっては、既存の電球用のソケットに装着できない虞がある。本実施の形態に係る照明装置100においては、放熱部3を電気絶縁材料製とすることにより、電気絶縁体の部材が不要となるから、ソケットに嵌合する部分を細くして成形することができ、既存の電球用のソケットに装着することができる。
【0053】
なお、以上の実施の形態においては、熱伝導部である伝熱筒4と伝熱板5とを別体に設けているが、一体形成してもよい。また、伝熱筒4及び伝熱板5は、何れか一方のみでもよい。
【0054】
また、以上の実施の形態においては、放熱部3により熱伝導部である伝熱筒4と伝熱板5と口金7を金型を用いて一体的に成型するとしているが、放熱部3を予め単体で成形した後、熱伝導部を放熱部3に熱的に接続する方法で製造してもよい。その際、放熱部3は、成形後に熱伝導部を放熱部に熱的に接続できる形状となるように成形する。例えば具体的には、実施の形態1における伝熱筒4と伝熱板5を係合させた熱伝導部を挿入して内接可能な空洞を内部に有する放熱部に成形することで、成形後に熱伝導部と放熱部が熱的に接続可能となる。また口金7は、成形後の放熱部3にネジ等で固定してもよい。
【0055】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2に係る照明装置200の模式的横断面図である。図10は、本発明の実施の形態2に係る照明装置200の模式的縦断面図である。なお、実施の形態1と同一の部分については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0056】
放熱部9の内部には、LED12や電源回路6等の発熱体からの熱を放熱部9に伝導する熱伝導部としての伝熱筒10が埋設されてある。伝熱筒10は、熱良導体であり、例えば、アルミニウム等の金属製である。
【0057】
伝熱筒10の形状は、内部に電源回路6を収容できる四角筒である。伝熱筒10は、伝熱筒10を構成する四面のうちの電源回路6と熱的に接続する面を伝熱筒10の内側に有する接続部10aと、電源回路6からの熱を接続部から受け、放熱部9に熱を伝導する伝導部10bとで構成される。伝導部10bは、接続部10aの両端に連接される2つの面と、接続部10aと対向する面とを有する部材からなる。
【0058】
図9および図10に示すように、電源回路6は、電源回路部品62を実装する電源回路基板61と、接続部10aにおける伝熱筒10の内側の面とを、熱伝導シート60を介して熱的に接続してある。
【0059】
放熱部9の成形方法について説明する。まず、伝熱筒10の長手方向の一端の周縁が口金7の内部に位置するように、伝熱筒10を口金7に内嵌する(図10参照)。なお、伝熱筒10を構成する接続部10aおよび伝導部10bの幅および厚さは、伝熱筒10の長手方向の一端が口金7に内嵌でき電源回路6を伝熱筒10の内部に収容して接続部10aに熱的に接続可能となる寸法であればよい。次に伝熱筒10を口金7に内嵌した状態を保持しつつ、放熱部9の形状に応じた金型に嵌めこむ。そして、溶融させた状態の前述した放熱樹脂を、射出成型機等を用いて前記金型に流し込み、放熱樹脂を固化させる。
【0060】
放熱樹脂は、伝熱筒10の外面10cを覆うようにして伝熱筒10を放熱部9に埋設すべく、かつ口金7の内面と伝熱筒10の外面10cとの間を埋めるように前記金型に流し込み、放熱部9を成形する。図10は、放熱樹脂を固化させた後の、放熱部9を伝熱筒10、および口金7と一体的に成形した状態の縦断面図を示している。
【0061】
熱伝導部である伝熱筒10を、四角筒のような、熱伝導部の内部で直接電源回路6を熱的に接続できる面を有する形状とすることで、実施の形態1における伝熱板5のような電源回路6と熱的に接続する部材を減らすことができ、熱伝導部の構造も簡略化できる。また、熱伝導部が、接続部10aのように電源回路6と熱的に接続し、かつ放熱部9と外面10cが直接密着する形状を有することで、発熱体である電源回路6と放熱部9との間で空気の層などに隔たれないため、電源回路6及び放熱部9間の熱抵抗を低減でき、かつ近距離間で熱を伝導することができる。これにより、速やかに電源回路6からの熱が放熱部9に伝導し、効率的に放熱部9から熱を放熱することが可能となる。
【0062】
実施の形態2においては、電源回路6から発生した熱は、熱伝導シート60を介して接続部10aに伝導した後、接続部10aから放熱部9へ伝導し、または接続部10aから伝導部10bへ伝導した後、該伝導部10bから放熱部9へ伝導し、放熱部9から外部の空気中へ放熱される。伝導部10bを設けることで熱伝導部の熱抵抗を低減し、電源回路6から接続部10aへ伝導した熱が伝導部10bに散熱し、電源回路6の温度上昇を抑制することが可能となる。
【0063】
なお、伝熱筒10の形状は、四角筒である必要はなく、接続部10aのように電源回路6と熱的に接続できる面を有し、かつ外面で放熱部9と熱的に接続が可能である形状を有していればよい。例えば、五角筒でもよいし、円筒の内面を部分的に略平面の接続部として電源回路6と熱的に接続し、接続部以外の円弧の部分を伝導部とする形状であってもよい。さらに、伝熱筒10の外面に実施の形態1におけるフィン52のような突設部を設けて熱伝導部の伝熱面積を広げる構造としてもよい。
【0064】
また、実施の形態1と同様に、製造方法として放熱部9を予め単体で成形した後、熱伝導部を放熱部9に熱的に接続する方法であってもよい。その際、放熱部9は、成形後に熱伝導部を放熱部に熱的に接続できる形状となるように成形する。例えば具体的には、実施の形態2における伝熱筒10を挿入して内接可能な空洞を内部に有する放熱部を成形することで、成形後に熱伝導部と放熱部が熱的に接続可能となる。もしくは、予め成形した一対の放熱部で伝熱筒を挟装して固定する方法で成形してもよい。また口金7は、成形後の放熱部9にネジ等で固定してもよい。
【0065】
さらに、本発明に係る照明装置の実施の形態において、予め放熱部を単体で成形する場合、実施の形態1や実施の形態2のような伝熱筒4や伝熱板5および伝熱筒10を熱伝導部として用いずに、熱伝導シート60の如く熱良導体で柔軟性を有する熱伝導部材を熱伝導部として用い、該熱伝導部を介して電源回路を放熱部に熱的に接続してもよい。その場合、部品点数を減らすことによる軽量化が可能であるが、放熱性を向上させるために放熱部の肉厚を比較的薄く成形する等の工夫を施すことが望ましい。
【0066】
また、以上の実施の形態においては、放熱部3および放熱部9を樹脂製としているが、放熱部は、電気絶縁性を有する材料製であればよい。例えば、セラミック製であってもよい。また、以上の実施の形態においては、放熱部3および放熱部9のみを樹脂製としているが、放熱板2を樹脂製として、放熱部3や放熱部9と同様に、光源モジュール1と放熱板2を一体的に成形するように構成してもよい。
【0067】
また本発明に係る照明装置の実施の形態において、放熱部からの放熱効率を向上するために、放熱部の外面に熱放射性の良い熱放射膜が形成してあることが望ましい。熱放射膜は、例えば、放熱部の外面に設けられた第1のセラミック膜と、該第1のセラミック膜の表面に設けられ、前記第1のセラミック膜と赤外線放射率の波長分布が異なる第2のセラミック膜とを備えている。
【0068】
第1のセラミック膜は、赤外線放射率(赤外線の波長領域における放射率)の高い熱放射性材料を含む塗料を放熱部の外面に塗布した後に硬化させて形成してある。第1のセラミック膜の塗料に含有される熱放射性材料として、例えば、酸化アルミニウムを用いている。なお、第1のセラミック膜に用いられる熱放射性材料として、酸化チタン、二酸化ケイ素等の金属性酸化物やカーボンブラックなどを用いても良い。第1のセラミック膜の厚みは、発熱体の温度に応じて適切に設定される。
【0069】
第2のセラミック膜は、第1のセラミック膜の熱放射性材料として用いられる酸化アルミニウムの熱放射率と異なる熱放射率を有する熱放射性材料を含有する塗料を第1のセラミック膜の表面に塗布した後に硬化させて形成してある。なお、第2のセラミック膜の塗料に含有される熱放射性材料として、例えば、金属性酸化物である酸化チタンを用いている。なお、第2のセラミック膜に用いられる熱放射性材料は、酸化チタンに限定されず、第1のセラミック膜の熱放射性材料として用いられる酸化アルミニウムの熱放射率と異なる熱放射率を有する熱放射性材料であればよく、熱放射率が酸化アルミニウムと異なる金属性酸化物やカーボンブラックなどを用いても良い。
【0070】
なお、前記第1のセラミック膜と前記第2のセラミック膜は、それぞれ、塗布した後に110℃程度の温度で焼結させて硬化させることが望ましい。焼結することで、熱放射膜が放熱部の本体に固着して塗装強度を高めることができ、熱放射膜の分子結合が密になるので放射による放熱効率を高めることができる。
【0071】
このように熱放射膜を放熱部の表面に形成することにより、熱放射膜において赤外線を放射しやすくなるから、放熱部からの対流による熱伝達に加えて、放熱部の表面からの熱放射による熱伝達を効率良く行うことができ、LEDや、電源回路の発熱体から伝導された熱を外部に効率良く放熱することが可能となる。
【0072】
また、以上の実施の形態においては、伝熱筒4または伝熱筒10に収容される発熱体として、電源回路6について述べたが、LEDの光量及び/又は色度を調整可能なように構成された調光機能付きの照明装置においては、調光用の制御部も同様に発熱体となる。この場合においても、以上の実施の形態において述べた電源回路6と同様に構成、即ち制御回路基板を伝熱板の接続板部51もしくは伝熱筒10における接続部10aに設置することにより、制御部からの熱を放熱部3に効率的に伝導することが可能である。
【0073】
また、以上の実施の形態においては、光源として表面実装型LEDを用いているが、これに限定されず、他のタイプのLED、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
【0074】
また、以上の実施の形態においては、電球用のソケットに取付ける電球型の照明装置を例に説明したが、電球型の照明装置に限定されず、他の型の照明装置、例えば、ダウンライトに適用することができる。ダウンライトに適用する場合、口金は不要であり、熱伝導部と放熱部を一体的に成形するように構成される。更に、本発明は、照明装置以外の発熱体を備える機器にも適用可能であり、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0075】
12 LED(光源)
3 放熱部
4 伝熱筒(熱伝導部、筒部)
5 伝熱板(熱伝導部)
51 接続板部(接続部)
52 フィン(突設部)
6 電源回路
7 口金
9 放熱部
10 伝熱筒(熱伝導部、筒部)
10a 接続部
10b 伝導部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
該光源に電力を供給する電源回路と、
電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路からの熱を外部の空気に放熱する放熱部と、
前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、
前記放熱部と前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
光源や電源回路等の発熱体と、
該発熱体からの熱を放熱する放熱部と、
該放熱部へ前記発熱体からの熱を伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、
前記熱伝導部と前記放熱部の対向する面の少なくとも一部が、熱伝導を良好にするために熱的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記熱伝導部は、少なくとも一部が前記放熱部に埋設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
口金を有し、
該口金は前記放熱部と一体的に成形されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部と、
該筒部に設けられ、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、
前記筒部の外面に突設された突設部とを備え、
前記放熱部は、前記筒部の外面及び突設部を覆うように設けてあることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記熱伝導部は、
前記電源回路を内部に収容する筒部を有し、
該筒部の内面で前記電源回路と熱的に接続し、
前記放熱部は、前記熱伝導部の外面を覆うように設けてあることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項1】
光源と、
該光源に電力を供給する電源回路と、
電気絶縁性材料からなり、内部に収容する前記電源回路からの熱を外部の空気に放熱する放熱部と、
前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、
前記放熱部と前記熱伝導部は熱的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
光源や電源回路等の発熱体と、
該発熱体からの熱を放熱する放熱部と、
該放熱部へ前記発熱体からの熱を伝導する熱伝導部とを有する照明装置であって、
前記熱伝導部と前記放熱部の対向する面の少なくとも一部が、熱伝導を良好にするために熱的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
前記熱伝導部は、少なくとも一部が前記放熱部に埋設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
口金を有し、
該口金は前記放熱部と一体的に成形されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項5】
前記熱伝導部は、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、前記電源回路からの熱を前記放熱部に伝導する伝導部からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項6】
前記熱伝導部は、前記電源回路を内部に収容する筒部と、
該筒部に設けられ、前記電源回路と熱的に接続する接続部と、
前記筒部の外面に突設された突設部とを備え、
前記放熱部は、前記筒部の外面及び突設部を覆うように設けてあることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の照明装置。
【請求項7】
前記熱伝導部は、
前記電源回路を内部に収容する筒部を有し、
該筒部の内面で前記電源回路と熱的に接続し、
前記放熱部は、前記熱伝導部の外面を覆うように設けてあることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−165438(P2011−165438A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−25750(P2010−25750)
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月8日(2010.2.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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