説明

照明装置

【課題】明るさの異なる複数の機種を低コストで製造可能な照明装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る照明装置1は、光を出射するLED8a,8bを有する光出射部4を複数備え、光出射部4の少なくとも一部は、LED8a,8bを実装するための実装領域7a,7bを複数有する。光出射部4に実装するLEDの個数を1又は2のいずれかに選択することにより、同一の透過ユニット3を用いて、明るさの異なる複数種類の照明装置を製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関し、特に、光源としてLEDを用いた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)は、長寿命、低消費電力といった長所を有していることから、近年では、白熱電球や蛍光灯の代わりに、LEDを光源として使用する照明装置が開発されている。
【0003】
図8(a)は、従来の照明装置101を光出射方向から見た平面図であり、図8(b)は、照明装置101の部分断面図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、照明装置101は、透過ユニット103で覆われた出射面に最密立方格子状に配置された7個の光出射部104を備えており、各光出射部104の内部には1個のLED108が実装されている。
【0004】
より具体的には、図8(b)に示すように、光出射部104は、1個のLED108と、透過ユニット103の内面に形成された反射面1031と、LED108に対向する位置に形成された照明用レンズ1032とを有している。LED108は、LED基板107に実装されている。反射面1031および照明用レンズ1032は、透過ユニット103の一部として一体的に形成されている。反射面1031は、LED108を取り囲むように透過ユニット103の内面に形成されており、LED108からの光を光出射部104に向かう方向(LED108から離れる方向)に反射させる。照明用レンズ1032は、LED108からの光の指向性を絞るように、LED108に向かって凸状に形成されている。
【0005】
これにより、照明装置101は、離れた位置から見てほぼ均一に発光する面状光源となる。照明装置101と同様の構成は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−134319号公報(2004年4月30日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来技術では、明るさの異なる複数種類の照明装置を製造する場合、照明装置を構成する部品の共通化を図ることができないという問題がある。
【0008】
照明装置の出力(明るさ)は、用いられるLEDの個数によって決まる。例えば図8(a)に示す照明装置101は、7個のLEDを用いているが、照明装置101よりも出力の大きい照明装置を製造する場合、LEDを設けるための光出射部104を増やす必要がある。したがって、照明装置101に用いられる透過ユニット103を、さらに出力の大きい照明装置に、そのまま用いることはできない。
【0009】
また、照明装置101よりも出力の小さい照明装置を製造する場合、照明装置101において一部の光出射部104にLEDを実装しない設計とすることにより、装置全体に用いられるLEDの個数を減らすことが考えられる。しかしながらこの場合、LEDが実装されていない光出射部からは光が出射されず、照明装置の発光面に輝度ムラが生じるため、外観上好ましくない。そのため、照明装置101よりも出力の小さい照明装置を製造する場合も、光出射部の形成数がより少ない照明装置101を新たに作る必要があり、照明装置101に用いられる透過ユニット103を用いることはできない。
【0010】
このように、明るさの異なる複数種類の照明装置を製造する場合、各種類の照明装置ごとに異なる透過ユニットを用いる必要がある。よって、照明装置の製造コストの低減が困難であるという問題を生じていた。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、明るさの異なる複数の機種を低コストで製造可能な照明装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係る照明装置は、光源からの光を出射させる複数個の光出射部が基板に対向して配置され、各光出射部に対応する基板の位置には、前記光源を実装するために設けられた実装領域が複数個配置され、各光出射部に対応する複数個の実装領域の少なくとも一つに前記光源を実装したことを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、各光出射部に対応する基板の位置には、光源を実装するための実装領域を複数有している。すなわち、実装領域を複数有するので、実装する光源の数を、実装領域の数の範囲内で選択可能となっている。そのため、複数の実装領域に対応する光出射部の各々における光源の実装数を選択することにより、使用される光源の総数が異なる複数種類の照明装置を製造することができる。
【0014】
さらに、各光出射部に対応する基板の位置に、少なくとも1個の光源を実装することにより、すなわち、複数の実装領域に対応する光出射部において、実装する光源の数を1または複数のいずれかに選択することにより、全ての光出射部から光が出射され、かつ、明るさの異なる複数種類の照明装置を製造することができる。また、当該複数種類の照明装置では、光出射部の個数は共通しているので、光出射部を形成するための透過板を、照明装置間で共通化することができる。したがって、明るさの異なる複数の機種を低コストで製造可能な照明装置を実現することができる。
【0015】
本発明に係る照明装置では、前記光出射部は、前記光源からの光の指向性を制御するレンズを有することが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、レンズによって光源からの光の指向性を制御することができるので、照明装置直下において均一な分布の光を出射することができる。
【0017】
本発明に係る照明装置では、前記光出射部は、前記光源を取り囲み、前記光源からの光を前記光出射部の出射方向に反射させる反射部を有することが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、反射部が光源からの光を光出射部の出射方向に反射させるので、光の利用効率を高めることができる。
【0019】
本発明に係る照明装置では、前記光出射部は、前記レンズを前記光出射部に対応する複数個の実装領域の個数と同数備え、各レンズと各実装領域とが対向していることが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、光源が複数実装される光出射部においても、光源とレンズとが対向して配置されるので、照明装置の発光面全体の輝度をさらに均一にすることができる。
【0021】
本発明に係る照明装置では、前記光出射部は、前記反射部として拡散反射板を備えることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、拡散反射板が光源からの光を乱反射させるので、光出射部にレンズを設けていない場合であっても、光出射部から広角で均一な光を出射させることができる。
【0023】
本発明に係る照明装置では、前記光源はLEDであることが好ましい。
【0024】
上記の構成によれば、長寿命で低消費電力の照明装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上のように、本発明に係る照明装置は、光源からの光を出射させる複数個の光出射部が基板に対向して配置され、各光出射部に対応する基板の位置には、前記光源を実装するために設けられた実装領域が複数個配置され、各光出射部に対応する複数個の実装領域の少なくとも一つに前記光源を実装したので、明るさの異なる複数の機種を低コストで製造可能な照明装置を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示す照明装置の分解斜視図である。
【図3】(a)は、図1に示す照明装置を示す側面図であり、(b)は、当該照明装置を示す断面図であり、(c)は、当該照明装置の拡大部分断面図である。
【図4】上記照明装置に用いられる透過ユニットを示す斜視図であり、(b)は、当該透過板の部分拡大図である。
【図5】(a)は、150形の照明装置の透過ユニットおよびLEDを示す斜視図であり、(b)は、当該照明装置を光出射方向から見た平面図であり、(c)は、100形の照明装置の透過ユニットおよびLEDを示す斜視図であり、(d)は、当該照明装置を光出射方向から見た平面図であり、(e)は、60形の照明装置の透過ユニットおよびLEDを示す斜視図であり、(f)は、当該照明装置を光出射方向から見た平面図である。
【図6】LEDが実装されるLED基板の表面を示す平面図である。
【図7】(a)は、本発明の実施形態の変形例に係る光出射部の構成を示す断面図であり、(b)は、本発明の実施形態の他の変形例に係る光出射部の構成を示す断面図である。
【図8】(a)は、従来の照明装置を光出射方向から見た平面図であり、(b)は、当該照明装置の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施の一形態について図1〜図7に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0028】
(照明装置の構成)
図1は、本実施形態に係る照明装置1を示す斜視図である。照明装置1は、例えばダウンライトとして用いられる照明装置であり、筒型の筐体2の内部に透過ユニット3が嵌め込まれて構成されている。透過ユニット3には、光を出射する光出射部4が複数形成されている。また、筐体2の環状開口部の縁部には、照明装置1を天井等に取り付けるための取付バネ5が設けられている。
【0029】
図2は、照明装置1を異なる角度から見た分解斜視図である。図2に示すように、照明装置1は、筐体2、透過ユニット3、取付バネ5、反射シート6、LED基板7、LED(光源)8、回路基板10、絶縁シート11、ターミナルアングル12、電源用端子台13、カバー14および調光用端子台15を備えている。透過ユニット3、反射シート6、LED基板7が、この順に重ね合わされて筐体2内に嵌め込まれる。LED基板7上には、照明装置1の光源である複数のLED8が実装されており、反射シート6のLED8と対向する位置には、開口6aが形成されている。
【0030】
回路基板10には、LED8の駆動を制御する回路が実装されている。回路基板10は、絶縁シート11を介してターミナルアングル12に取り付けられる。電源用端子台13は、外部から電力を供給するための電源端子を有している。調光用端子台15は、外部から調光信号を供給するための調光端子を有している。カバー14は、回路基板10、電源用端子台13及び調光用端子台15を取り付けたターミナルアングル12を筐体2に取り付けた後、筐体2の開口を塞ぐべく取り付けられる。取付バネ5は、照明装置1を天井や壁等に設けられた設置穴に固定するために用いられる。
【0031】
図3(a)は、照明装置1を示す側面図である。同図に示すように、ターミナルアングル12は、電源用端子台13および調光用端子台15が取り付けられた状態で、筐体2の側面に挿し込まれ、筐体2の開口を塞ぐべくカバー14が取り付けられる。
【0032】
図3(b)は、照明装置1を示す断面図である。同図に示すように、各光出射部4には、1個または2個のLED8が実装されている。光出射部4のさらに詳細な構成を、図3(c)に示す。
【0033】
図3(c)は、図3(b)の破線丸枠部分の拡大断面図である。図3(c)に示すように、光出射部4は、2個のLED8と、光出射部4の内面に形成された反射面(反射部)31と、2個のLED8のそれぞれに対応する位置に形成された2個の照明用レンズ(レンズ)32a,32bとを有している。2個のLED8はそれぞれ、LED基板7の実装領域7a,7bに実装されている。すなわち、光出射部4は、LED8を実装するための実装領域を2つ有している。
【0034】
反射面31および照明用レンズ32a,32bは、透過ユニット3に形成された光出射部4の一部として一体的に形成されている。反射面31は、2個のLED8を取り囲むように形成されており、2個のLED8からの光を光出射部4の出射方向に向かって反射させる。これにより、LED8からの光の利用効率を高めることができる。
【0035】
照明用レンズ32a,32bはそれぞれ、2個のLED8に向かって凸状に形成されており、2つのレンズが組み合わされたレンズアレイを構成している。照明用レンズ32a,32bは、夫々対向する光出射部4の配置領域に配置されたLED8からの光を集光し、LED8の光を所望の配光角に制御して出射面41から出射する。本実施の形態では、照明用レンズ32a,32bは、LED8として、120°の配光角を有するLEDからの光を、80°の配光に制御して出射面41から光を出射する。なお、使用するLED8の配光角は120°に限らず、さらに配光角が広いLEDを用いてもよいし、指向性が強いLEDを用いてもよい。また、照明用レンズによる配光角の制御も上記120°に限らず、さらに配光角を絞る構成でもよいし、配光を広げるためのレンズを用いてもよい。
【0036】
なお、図3(c)では、実装領域7a,7bの両方にLED8が実装されているが、実装領域7a,7bのいずれか一方のみにLED8を実装することも可能である。この場合、LED8が実装されていない実装領域と照明用レンズとが対向している。換言すると、光出射部4は、照明用レンズを実装領域の個数と同数備えており、各照明用レンズと各実装領域とが対向している構成である。
【0037】
また、LED基板7の表面には、2個のLED8からの光を反射する反射シート6が重ね合わされている。反射シート6が2個のLED8からの光を光出射部4に向けて反射させることにより、光の利用効率をさらに高めることができる。また、LED基板7の裏面は、筐体2と接触している。これにより、LED8が発生する熱が筐体2に伝導して、筐体2の側面から放熱される。このように、筐体2はヒートシンクとしても機能する。
【0038】
(透過ユニットの構成)
続いて、透過ユニット3の構成について説明する。
【0039】
図4(a)は、透過ユニット3を示す斜視図であり、図4(b)は、透過ユニット3に形成された光出射部4の部分拡大図である。図4(a)では、奥側(z軸方向)が光の出射方向である。同図に示すように、透過ユニット3は、凸部状に形成された7つの光出射部4が形成されており、各光出射部4(凸部)の内側の側面が反射面31となっている。また、光出射部4の先端には、円筒状の凹部が形成されており、この凹部の内部に2個の照明用レンズ32a,32bが、LED基板7の実装領域7a、7bに対応する位置に形成されている。すなわち、各光出射部4の側面は内部反射ミラーとして機能しており、反射面31と照明用レンズ32a,32bとが一体となっている。
【0040】
透過ユニット3が照明装置1に嵌め込まれた状態では、図4(b)に示すように、2個のLED8は、上記凹部の開口の内側に位置する。また、2個のLED8がそれぞれ、照明用レンズ32a,32bと対向していることにより、2個のLED8からの光の配光を制御することが可能となる。なお上述のように本実施の形態では、証明用レンズ32a,32bは、LED8の配光を120°から80°に絞るよう制御している。なお、図4(b)では、上側(z軸方向)が光の出射方向である。
【0041】
以上のように、照明装置1では、各光出射部4が、LED8を実装するための実装領域を2つ有していることにより、1つの光出射部4に最大2個のLED8が実装可能となっている。これにより、各光出射部4におけるLED8の実装数を選択することにより、使用されるLED8の総数が異なる複数種類の照明装置を製造することができる。
【0042】
さらに、各光出射部4に少なくとも1個のLED8を実装することにより、すなわち、各光出射部4に実装するLED8の個数を1又は2のいずれかに選択することにより、同一の透過ユニット3を用いて明るさの異なる複数種類の照明装置を製造することができる。また、全ての光出射部4から光が出射されるので、発光面全体の輝度が均一で明るさが異なる複数の機種を低コストで製造可能な照明装置を実現することができる。
【0043】
(透過ユニットの具体例)
具体例として、明るさが150形、100形および60形の3種類の照明装置を図5に示す。
【0044】
図5(a)は、150形の照明装置1aの透過ユニット3およびLED8を示す斜視図であり、図5(b)は、照明装置1aを光出射方向から見た平面図である。照明装置1aでは、7個の光出射部4が最密立方格子状に配置されている。各光出射部4のそれぞれにLED8が2個実装されており、装置全体で14個のLED8が用いられている。外側の6個の光出射部4に対応するLED8は、円周方向に沿って配置されている。このように、LED8を円周方向に沿って配置すると、各LED8の配線を外側から引き出すように構成することにより、放熱パターンシートを透過ユニット3の中央の方に寄せて外側の12個のLED8で共通に使用することができる。
【0045】
図5(c)は、100形の照明装置1bの透過ユニット3およびLED8を示す斜視図であり、図5(d)は、照明装置1bを光出射方向から見た平面図である。照明装置1bでは、3つの光出射部4にLED8が2個実装され、4つの光出射部4にLED8が1個実装されており、装置全体で10個のLED8が用いられている。
【0046】
図5(e)は、60形の照明装置1cの透過ユニット3およびLED8を示す斜視図であり、図5(f)は、照明装置1cを光出射方向から見た平面図である。照明装置1cでは、各光出射部4にLED8が1個実装されており、装置全体で7個のLED8が用いられている。
【0047】
照明装置1a〜1cでは、いずれもLED8が実装されていない光出射部4を有していないため、発光面に輝度ムラが生じない。例えば照明装置1bでは、1個のLED8が実装された光出射部4と、2個のLED8が実装された光出射部4とでは、出射光の輝度が異なるが、ある程度離れた位置から見ると、発光面の輝度は全体としてほぼ均一に見える。したがって、通常の使用では、外観上問題になることはない。
【0048】
また、照明装置1a〜1cは、同一の透過ユニット3を用いて製造されている。このため、照明装置の種類ごとに異なる透過ユニットを用いる場合に比べ、製造コストを低減することが可能となる。
【0049】
なお、1個のLED8が実装された光出射部4では、LED8の位置は出射口の中心からずれている。これに対し、光出射部4では、各LED8と対向する位置に照明用レンズ32が設けられているため、光出射部4から広角で均一な光を出射させることができる。
【0050】
以上のように、本実施形態では、各光出射部4に実装するLED8の個数を1または2のいずれかに選択することで、同一の透過ユニット3を用いて明るさの異なる複数種類の照明装置を製造することができる。
【0051】
(LED基板の配線パターン)
図6は、LED基板7の表面を示す平面図である。同図に示すように、7個の光出射部4が、最密立方格子状に配置され、7個の光出射部4のうちの外側の光出射部4に対応する12個の実装領域7a,7bが、円周方向に沿って配置されている。これにより、外側の実装領域7a,7bに実装されるLED8(図6では図示せず)に電力を供給する配線パターン7cをLED基板7の外周に沿って環状に連続して形成することができる。これにより、配線パターン7cを容易に形成することができる。
【0052】
また、LED基板7には、多数のスルーホール7dが形成されている。スルーホール7dによって、LED基板7の表裏間の熱伝導を促進することができる。さらに、スルーホール7dは、LED8に近い領域ほど密に設けられているので、LED8が発生する熱をより効率的にLED基板7の裏面に伝導することができる。また、スルーホール7dは、図示しない放熱シートを貼る際の気泡抜きとして利用することができる。
【0053】
(光出射部の変形例)
続いて、光出射部の構成の変形例について、図7を参照して説明する。上記の説明では、各光出射部4は、反射面31と照明用レンズ32a,32bとが一体的に形成された構成であったが、本発明はこれに限定されない。
【0054】
図7(a)は、本実施形態の変形例に係る光出射部4aの構成を示す断面図である。光出射部4aは、2個のLED8、拡散反射板16およびカバー17を備えている。すなわち、光出射部4aは、照明用レンズの代わりに、反射板として拡散反射板16を備える構成である。拡散反射板16がLED8からの光を乱反射させることにより、光出射部4aから広角で均一な光を出射させることができる。
【0055】
図7(b)は、本実施形態の他の変形例に係る光出射部4bの構成を示す断面図である。光出射部4bは、2個のLED8、鏡面反射板18および照明用レンズ19を備えている。すなわち、光出射部4bでは、反射板と照明用レンズとが別々に形成されている。
【0056】
なお、光出射部4a,4bでは、いずれも1個または2個のLED8が実装可能となっている。また、図7(b)に示す光出射部4bにおいて、鏡面反射板18を図7(a)に示す拡散反射板16に置き換えた構成としてもよい。さらに、照明用レンズとして、図8(b)に示す照明用レンズ1032を用いてもよい。
【0057】
上記の説明では、各光出射部は最大2個のLEDが実装可能な構成であったが、1つの光出射部に実装可能なLEDの個数は、これに限定されない。例えば、各光出射部に実装可能なLEDの最大個数を3以上としてもよい。また、上記実施の形態では、透過ユニットが有する光出射部の配置領域の数量は全て2個であったが、一部の光出射部のみ、複数のLEDが実装可能な構成とし、他の光出射部は、1個のLEDを実装可能な構成としてもよい。すなわち、光出射部夫々が有する配置領域の数量は、同数でなくてもよい。また、上記の説明では、透過ユニットに7つの光出射部が形成された構成であったが、透過ユニットに形成される光出射部の数は、これに限定されず、7つ以外の複数でもよいし、1つであってもよい。
【0058】
また、本実施形態では、LEDを光源として用いる照明装置について説明したが、照明装置の光源はLEDに限定されず、EL(Electro Luminescence)等を光源として用いてもよい。
【0059】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、特に高所設置で出射光があまり広がらないようにする必要のある埋め込み形照明装置(ダウンライト等)に好適である。また、本発明は埋め込み形照明装置に限らず、固体素子を光源とし、配光を調整する必要がある照明装置一般(ストレート型、スクエア型等)に適用可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 照明装置
1a 照明装置
1b 照明装置
1c 照明装置
2 筐体
3 透過ユニット
4 光出射部
4a 光出射部
4b 光出射部
5 取付バネ
6 反射シート
6a 開口
7 LED基板
7a 実装領域
7b 実装領域
8 LED(光源)
10 回路基板
11 絶縁シート
12 ターミナルアングル
13 電源用端子台
14 カバー
15 調光用端子台
16 拡散反射板(反射部)
17 カバー
18 鏡面反射板(反射部)
19 照明用レンズ(レンズ)
31 反射面(反射部)
32 照明用レンズ(レンズ)
32a 照明用レンズ(レンズ)
32b 照明用レンズ(レンズ)
41 出射面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光を出射させる複数個の光出射部が基板に対向して配置され、
各光出射部に対応する基板の位置には、前記光源を実装するために設けられた実装領域が複数個配置され、
各光出射部に対応する複数個の実装領域の少なくとも一つに前記光源を実装したことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記光出射部は、前記光源からの光の指向性を制御するレンズを有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光出射部は、
前記光源を取り囲み、前記光源からの光を前記光出射部の出射方向に反射させる反射部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記光出射部は、前記レンズを前記光出射部に対応する複数個の実装領域の個数と同数備え、
各レンズと各実装領域とが対向していることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記光出射部は、前記反射部として拡散反射板を備えることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
前記光源はLEDであることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−258525(P2011−258525A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134348(P2010−134348)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】