照明装置
【課題】ストレスを軽減することができる照明装置を提供する。
【解決手段】シャーシ1には、取付穴を囲むように矩形状の光源保持部3が正八角形状の周壁を形成するように立設してある。各光源保持部3には、シャーシ1の外縁の方向に向けて、LEDを複数直列に接続した直列光源群としてのLEDモジュール2を取り付けてある。LEDモジュール2は、9個の昼光色LED、4個の電球色LED及び3個の赤色LEDを有し、各LEDからの光を調色することができる。
【解決手段】シャーシ1には、取付穴を囲むように矩形状の光源保持部3が正八角形状の周壁を形成するように立設してある。各光源保持部3には、シャーシ1の外縁の方向に向けて、LEDを複数直列に接続した直列光源群としてのLEDモジュール2を取り付けてある。LEDモジュール2は、9個の昼光色LED、4個の電球色LED及び3個の赤色LEDを有し、各LEDからの光を調色することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードなどの光源を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の室内の照明に用いられる照明装置として、従来、白熱電球、蛍光灯などの光源を備えるものが用いられている。一方で、近年、発光ダイオード(LED)の高輝度化に伴い、白熱電球や蛍光灯などの光源に代えて、低消費電力、長寿命等の特性を有するLEDが照明装置の光源として用いられるようになりつつある。
【0003】
また、種々の発光色(例えば、赤色、緑色、青色など)を有するLEDも開発され、LEDの光を組み合わせる(調色する)ことにより、照明環境をユーザの好みに応じて変化させることができる照明装置もある。例えば、赤色発光体、緑色発光体及び青色発光体を備え、光色を順番に変化させることで、従来にない幻想的な色による水中照明を行ってリラックス感を得ることができる浴室照明装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−53184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の照明装置は、浴槽内の湯水の色が変化するようにしているものなので、天井又は壁などに設置した通常の照明装置に適用した場合には、ユーザには却って違和感を与えることになり、通常の室内の一般照明として使用することができない。
【0006】
一方で、家庭又は事務所などの室内等の照明が、当該照明の環境下にいる人体に与える影響(良い影響及び悪い影響)について解明することが求められている。特に、様々なストレスをかかえる多くの人に対して、どのような照明環境を提供すればストレスを解消することができるかは重大な関心事である。出願人は、鋭意努力を重ねることにより、複数色の光源を組み合わせて調色することで人がかかえるストレスを軽減することができることを見出した。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ストレスを軽減することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明装置は、複数の光源を備える照明装置において、白色系の第1の光源と、電球色の第2の光源と、赤色の第3の光源とを備え、各光源からの光を調色するように構成してあることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、白色系の第1の光源、電球色の第2の光源、及び赤色の第3の光源を備え、各光源からの光を調色する。赤色の光源を備えることにより、照明装置からの光を、いわゆるピンク色に調色することができる。人のストレスを計測する方法としては、例えば、唾液アミラーゼ測定を用いることができる。赤色の光源を点灯させずに白色系の光源を点灯させた状態でストレスを感じている被験者に対して、赤色の光源を点灯させてピンク色に調色した照明環境を与えることにより、ストレスが軽減してストレスなしの状態になった。そして、ストレスが軽減した状態で元の照明環境(白色系)に戻した場合には、ストレスを再度感じるようになった。このように、赤色の光源を加えてピンク色の調色を行うことにより、ストレスを軽減することができる。
【0010】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にあることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、人の色順応の機能により、被験者にあまり違和感を与えることなくピンク色の照明環境を実現することができる。
【0012】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にあることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、通常の照明環境において、例えば、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0014】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にあることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、多くの被験者が許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0016】
本発明に係る照明装置は、前記第1の光源は、ドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、前記第2の光源は、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、前記第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDであることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、第1の光源は、青色光のドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、第2の光源は、黄色光のドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDである。それぞれのLEDへ供給する電流を調整することにより、色度座標を所望の範囲に調整したピンク色の照明環境を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ストレスを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施の形態の照明装置の構成の一例を示す外観図である。
【図2】本実施の形態の照明装置の構成の一例を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態の照明装置の要部の配置例を示す平面図である。
【図4】本実施の形態のLEDモジュールの構成の一例を示す平面図である。
【図5】本実施の形態の照明装置の回路構成の一例を示す模式図である。
【図6】本実施の形態の照明装置の調色状態の一例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態の照明装置の色度図の一例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図9】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図10】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図11】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図12】本実施の形態の照明装置の調色による主観的評価結果の一例を示す説明図である。
【図13】本実施の形態の照明装置の調色による客観的評価結果の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の照明装置100の構成の一例を示す外観図であり、図2は本実施の形態の照明装置100の構成の一例を示す分解斜視図である。以下の説明では、照明装置100として、天井等の取付面に着脱可能に取り付けることができるシーリングライトを例として挙げるが、本実施の形態の照明装置100は、シーリングライトに限定されるものではない。
【0021】
図1に示すように、照明装置100は、金属製(例えば、アルミニウム)であって円板状のシャーシ1を天井等に取り付け、シャーシ1には、円板状であって光拡散性を有するリングカバー8を取り付けてある。リングカバー8の中央部には円板状のセンタカバー9を着脱可能に取り付けてある。
【0022】
図2に示すように、シャーシ1の中央部の取付穴には、アダプタ(不図示)が取付けられる。アダプタは、扁平な円柱形状を有しており、天井に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体の係合穴に係合する引掛刃と、電源線用のコネクタとを有している。アダプタは、被取付体の係合穴に引掛刃を係合させることにより、電気的及び機械的に被取付体に接続される。アダプタにシャーシ1を取付けることにより、アダプタが被取付体に接続して取付けられると同時にシャーシ1が天井に取付けられることになる。
【0023】
シャーシ1には、電源基板支持部63を設けてある。電源基板支持部63には、交流電圧を所要の直流電圧に変換する回路部品を電源基板に実装した電源部6を設けてある。電源部6とシャーシ1との間には絶縁シート64を設けてある。
【0024】
また、シャーシ1には、制御基板支持部73を設けてある。制御基板支持部73には、照明装置100全体の動作を制御する制御用のマイクロコンピュータを実装した制御基板7を設けてある。制御基板7には、リモコン(遠隔操作用端末装置)からの信号を受信する受信部75を設けてある。
【0025】
また、シャーシ1には、取付穴を囲むように矩形状の光源保持部3が正八角形状の周壁を形成するように立設してある。各光源保持部3には、シャーシ1の外縁の方向に向けて、光源であるLED(発光ダイオード)を複数直列に接続した直列光源群としてのLEDモジュール2を取り付けてある。図2の例では、8個のLEDモジュール2を設けてあるが、LEDモジュール2の個数は図2の例に限定されるものではない。なお、LEDモジュール2の詳細は後述する。
【0026】
電源部6は、電線66、67を介してLEDモジュール2と電気的に接続してある。LEDモジュール間は電線69により電気的に接続してある。これにより、各LEDモジュール2を並列に接続する。また、電源部6は、電線68を介して制御基板7と電気的に接続してある。
【0027】
光源保持部3の縁部には、各LEDモジュール2からの光を反射する天板反射シート5を設けてある。天板反射シート5は、LEDモジュール2の配置形状に合わせた八角形状の穴を中央部に有する円板状の樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。
【0028】
シャーシ1と光源保持部3により形成される空間には、電源部6及び制御基板7が収容され、当該空間は、基板カバー60により覆われる。基板カバー60は、電源基板支持部63及び制御基板支持部73に載置されるとともに、光源保持部3にネジ等により固定してある。
【0029】
シャーシ1には、各LEDモジュール2からの光を反射する円板状の反射シート4を設けてある。反射シート4は、LEDモジュール2の配置形状に合わせた八角形状の穴を中央部に有する円板部41と、円板部41の外周縁に立設された周壁部42とを有する。円板部41は、中央部から外縁部に向けて緩やかに一面が凹状になるように湾曲させてある。反射シート4は、樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。反射シート4は、凸状の他方の面がシャーシ1に対向するようにシャーシ1に取付けてある。反射シート4の周壁部42は、各LEDモジュール2と離隔して対向することになり、周壁部42の内周面が各LEDモジュール2の光出射方向に離隔して対向する反射面となる。
【0030】
LEDモジュール2、電源部6、制御基板7及び基板カバー60などが取り付けられたシャーシ1には、LEDモジュール2及び反射シート4を覆う光拡散性を有するリングカバー8を設けてある。リングカバー8は、中央に円形状の穴を有する円板状の環状部81と、環状部81の外周縁に立設された周壁部82とを有してなる。リングカバー8は、周壁部82にてシャーシ1の周壁部に取付けてある。リングカバー8、光源保持部3及びシャーシ1により形成される空洞内に各LEDモジュール2が収容され、各LEDモジュール2部分のみを密閉することが可能となる。
【0031】
リングカバー8の環状部81の内周縁部には、円板状の電源カバーとしてのセンタカバー9が着脱可能に取付けてある。センタカバー9には、複数の穴90を設けてあり、リモコンからの信号を受信する受光部、照明装置100の点灯状態(動作状態)を表示するための表示用LED(不図示)などを収容することができる。
【0032】
図3は本実施の形態の照明装置100の要部の配置例を示す平面図である。図3に示すように、光源保持部3により保持された各LEDモジュール2は、シャーシ1の外縁に向かって正八角形状に周設されている。そして、LEDモジュール2を点灯したときに、LEDモジュール2からの光は、シャーシ1の中央部から外縁部の方向に放射状に出射されることになる。
【0033】
LEDモジュール2から出射された光の一部は、反射シート4の円板部41の一面において鏡面反射される。LEDモジュール2から出射された光の他の一部は、LEDモジュール2の光出射方向に離隔して対向する反射シート4の周壁部42の内周面に略直角をなして入射し、内周面において乱反射、即ち多方向に反射される。反射シート4の周壁部42の内周面において乱反射された光の一部は、反射シート4の円板部41の一面に入射し、当該一面において更に反射され、他の部分は反射シート4に入射することなく、リングカバー8の内面に入射して、リングカバー8内部において拡散しつつリングカバー8の外面から照明装置100の外部に出射する。
【0034】
上述のように、各LEDモジュール2の光出射方向を、シャーシ1の中央部から外縁部の方向にして、照明装置100の照射方向がLEDモジュール2の光出射方向と交差する方向としているから、LEDモジュール2から出射された光のうち、リングカバー8に直接入射して照明装置100の外部へ出射する光を少なくすることができ、LEDモジュール2からの直接光が使用者の目に入ることを低減することができ、グレアを低減することができる。
【0035】
図4は本実施の形態のLEDモジュール2の構成の一例を示す平面図である。図4に示すように、LEDモジュール2は、矩形板状のLED基板20と、LED基板20の長手方向に沿って一列に配された16個のLEDとを備える。16個のLEDの内訳は、白色系の第1の光源としての9個の昼光色LED21、第2の光源としての4個の電球色LED22、第3の光源としての3個の赤色LED23である。9個の昼光色LED21は直列に接続され、また、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23は直列に接続される。LED基板20は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、各LEDからの熱を光源保持部3に伝導する熱伝導体を兼ねている。
【0036】
昼光色LED21は、例えば、青色光のドミナント波長が460〜470nmのLEDであり、電球色LED22は、黄色光のドミナント波長が550〜570nmのLEDであり、赤色LED23は、ドミナント波長が620〜640nmのLEDである。
【0037】
なお、各LEDの数、ドミナント波長、LED基板20上の配置は、上述の例に限定されるものではない。
【0038】
図5は本実施の形態の照明装置100の回路構成の一例を示す模式図である。図5に示すように、照明装置100は、9個の昼光色LED21が直列に接続された光源群と、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23が直列に接続された光源群とが1つのLED基板上に配置されたLEDモジュール2を8個並列に接続してある。
【0039】
昼光色LED21が接続されたLED群の正側端の昼光色LED21のアノードには、抵抗601を介して電流源D1を接続してあり、負側端の昼光色LED21のカソードには、FET603を接続してあり、FET603のゲートは、マイクロコンピュータ700に接続されている。FET603は、マイクロコンピュータ700からの信号によりPWM制御され、オン/オフ期間のデューティ比を変更する。これにより、昼光色LED21に流れる電流値を調整することができる。
【0040】
電球色LED22及び赤色LED23が接続されたLED群の正側端の電球色LED22のアノードには、抵抗602を介して電流源D1を接続してあり、負側端の電球色LED22のカソードには、FET604を接続してあり、FET604のゲートは、マイクロコンピュータ700に接続されている。FET604は、マイクロコンピュータ700からの信号によりPWM制御され、オン/オフ期間のデューティ比を変更する。これにより、昼光色LED21とは独立して、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流値を調整することができる。
【0041】
図6は本実施の形態の照明装置100の調色状態の一例を示す説明図である。マイクロコンピュータ700からFET603、604のゲートへ出力するパルス波形のデューティ比を変更することにより、昼光色LED21に流れる電流と、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流とを独立に調整することにより、昼光色LED21、電球色LED22及び赤色LED23からの光を調色することができる。
【0042】
図6に示すように、照明装置100は、調色No.1から調色No.10までの10段階の調色を行うことができる。調色No.1は、昼光色LED21に所定の定格電流を流すことにより、昼光色LED21を全灯(100%点灯)させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23には電流を流さずに消灯させた状態の調色を示す。
【0043】
また、調色No.1の状態から、昼光色LED21に流れる電流を所定量減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23を点灯させ、所定量の電流を流すことにより、調色No.2の状態とすることができる。さらに、調色No.2の状態から、昼光色LED21に流れる電流を所定量減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流を所定量増やすことにより、調色No.3の状態とすることができる。そして、同様に、昼光色LED21に流れる電流を順次減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流を所定量増やすことにより、調色No.4〜9の状態にすることができる。
【0044】
調色No.10は、昼光色LED21には電流を流さずに消灯させた状態にするとともに、電球色LED22及び赤色LED23には所定の定格電流を流すことにより、電球色LED22及び赤色LED23を全灯(100%点灯)させた状態の調色を示す。
【0045】
それぞれの調色No.における色度座標(x、y)、色温度、黒体軌跡からの偏差(Δuv)、平均演色評価数Ra、赤に対する特殊演色評価数R9は、図6に示すとおりである。
【0046】
照明装置100は、入力電圧(例えば、AC100V、AC200Vなど)の変動を検出する電圧変動検出回路(不図示)を備え、所定時間(例えば、5秒、1秒など)内において入力電圧が遮断されたことを検出し、入力電圧の遮断の都度、照明装置100の調色状態を遷移させることができる。例えば、遷移させる調色状態を、調色No.1、調色No.10及びユーザが好みに応じて予め設定した調色No.の3つの状態とし、壁などに設けた壁スイッチを素早く入切することにより、これらの3つの調色状態を順番に変更させることができる。また、図6に示した10段階の調色状態は、リモコンなどの遠隔操作端末からユーザが設定することができる。
【0047】
図7は本実施の形態の照明装置100の色度図の一例を示す説明図である。図7に示すように、調色No.1〜10の状態は、色度図上の符号1〜10で表すことができる。
【0048】
図8乃至図11は本実施の形態の照明装置100の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。図8は調色No.2での調色された光の波長分布(発光スペクトル)を示す。前述のとおり、調色No.1では、昼光色LED21のみが点灯する状態であるので、調色No.1での波長分布は、一般的な白色LEDの波長分布と同様な波長分布(いわゆる青色、黄色、赤色の三波長型)となる。
【0049】
調色No.2では、昼光色LED21の発光強度が少々弱くなるとともに、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23が点灯するので、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度が少々強くなる。この結果、図8に示すように、青色波長のピーク値が少々小さくなるとともに、黄色波長及び赤色波長のピーク値が少々大きくなる。
【0050】
調色No.6では、昼光色LED21の発光強度がさらに弱くなるとともに、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度がさらに強くなる。この結果、図9に示すように、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、黄色波長のピーク値が若干小さくなり、一方で赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。黄色波長のピーク値が若干小さくなるのは、昼光色LED21の発光強度の低下に伴う昼光色LED21の黄色波長のピークが小さくなるためである。
【0051】
調色No.8では、昼光色LED21の発光強度がさらに弱くなるとともに、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度がさらに強くなる。この結果、図10に示すように、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、黄色波長のピーク値が小さくなり、一方で赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。黄色波長のピーク値が小さくなるのは、昼光色LED21の発光強度の低下に伴う昼光色LED21の黄色波長のピークが小さくなるためである。
【0052】
調色No.10では、9個の昼光色LED21がすべて消灯し、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23だけが点灯するので、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。
【0053】
次に、本実施の形態の照明装置100の調色によるストレス軽減の実験結果について説明する。まず被験者が照明環境から受ける気分を評価する主観的評価の一例としてPOMS(Profile of Mood States)評価を行った。POMS評価は、気分を評価する質問紙法の一つであり、被験者がおかれた条件により変化する一般的な気分又は感情の状態を測定することができる。気分を表す尺度として、緊張、抑うつ、怒り、活気、疲労及び混乱の6つの因子を同時に測定することできる。
【0054】
図12は本実施の形態の照明装置100の調色による主観的評価結果の一例を示す説明図である。図12の調色No.は、図6の調色No.に対応するものである。図12に示すように、調色No.10では、目が慣れれば違和感がなくなる。すなわち、別の部屋から調色No.10の状態の照明下の部屋に入った場合、あるいは消灯状態から調色No.10の状態で照明を点灯させた場合、当初は違和感を覚えることがあるが、次第に違和感がなくなる。したがって、違和感がなくなればストレスを軽減させる照明環境としての可能性がある。
【0055】
また、図12に示すように、普段電球色の光源による照明下で過ごしている被験者は、調色No.1〜7の範囲は、許容できる照明と答えている。また、普段昼光色の光源による照明下で過ごしている被験者は、調色No.1〜6の範囲は、許容できる照明と答えている。また、調色No.3〜4の範囲は、良い気がすると答えた被験者がいる。さらに、調色No.6では、肌荒れしている箇所が目立ちにくいと答えた被験者もいる。
【0056】
図12に示した結果から、およそ調色No.のストレス軽減度合の段階を3段階に区分けすることができる。すなわち、調光No.2〜10では、あまり違和感を与えることなくストレスを軽減することができる可能性がある。また、調色No.10とNo.7との境界を、例えば、調色No.8とすると、調色No.2〜8では、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができる状態でストレスを軽減することができる可能性がある。また、調色No.2〜6では、多くのユーザが許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じる状態でストレスを軽減することができる可能性がある。特に、調色No.3〜4あたりが良い気がするという被験者がいることから、調色No.4〜6の範囲が最適な照明環境を提供すると考えられる。
【0057】
次に被験者が照明環境から受ける気分を評価する客観的評価の一例としてアミラーゼ測定値による評価を行った。身体に受けたストレスは、交感神経系の視床下部を介して交感神経系の興奮を促す。この興奮が、体外のストレスに対する体内の自己防衛反応として消化管内の毒物分解を促す各種消化酵素とともに、アミラーゼも活性化する。唾液アミラーゼを採取することにより、どの程度のストレスを受けたかを判定することができる。なお、アミラーゼの測定は、例えば、ニプロ製などの市販のストレス測定器を用いることができる。アミラーゼの測定値が、30KU/L以下の場合には、ストレスなしの状態であると判定することができ、45KU/L以上の場合には、ストレスありの状態であると判定することができる。
【0058】
図13は本実施の形態の照明装置100の調色による客観的評価結果の一例を示す説明図である。図13は、被験者A〜Dのアミラーゼ値の推移を示す。実験方法は、まず調色No.1の照明下で、被験者A、Bにクレペリンテストを行わせることによってストレスが存在する状態にしてアミラーゼ測定を行い、その後調色No.6の照明下で30分間経過したときにアミラーゼ測定を行い、その後調色No.1の照明に戻したときのアミラーゼ測定を行った。
【0059】
図13に示すように、被験者A、Bともにストレスありの状態で、照明環境を、例えば、調色No.6の状態にすることにより、ストレスが軽減していることが分かる。そして、照明環境を元の調色No.1に戻すことにより、ストレスありの状態に戻っていることから、被験者のストレス軽減は、調色No.6のようにピンク色の照明環境にすることにより実現することができるということが判明した。
【0060】
別の実験方法は、まず調色No.1の照明下で、被験者C、Dがストレスなしの状態でアミラーゼ測定を行い、その後調色No.6の照明下で30分間経過したときにアミラーゼ測定を行い、その後調色No.1の照明に戻したときのアミラーゼ測定を行った。図13に示すように、調色No.1の照明環境下でストレスなしの状態にいた被験者C、Dについては、調色No.6のようにピンク色の照明環境にしても、ストレスが増えるという事態はないことが分かる。
【0061】
上述のように、本実施の形態では、昼光色LED、電球色LED及び赤色LEDを備え、各LEDからの光を調色する。赤色LEDを備えることにより、照明装置からの光を、いわゆるピンク色に調色することができる。赤色LEDを点灯させずに昼光色LEDを点灯させた状態(例えば、調色No.1の状態)でストレスを感じている被験者に対して、赤色LEDを点灯させてピンク色に調色した照明環境を与えることにより、ストレスが軽減してストレスなしの状態になった。そして、ストレスが軽減した状態で元の照明環境(白色系)に戻した場合には、ストレスを再度感じるようになった。このように、赤色LEDを加えてピンク色の調色を行うことにより、ストレスを軽減することができる。
【0062】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.10までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にすることにより、人の色順応の機能により、ユーザにあまり違和感を与えることなくピンク色の照明環境を実現することができる。
【0063】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.8までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にすることにより、通常の照明環境において、例えば、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0064】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.6までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にすることにより、多くのユーザが許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0065】
また、調色状態を、例えば、調色No.4からNo.6までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.375から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.353から0.358の範囲内にすることにより、さらに多くのユーザが許容することができると感じるとともに、さらに良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。なお、調色No.2〜8において、黒体放射からの偏差Δuvは、−0.001〜−0.016の範囲にすることができる。
【0066】
また、ドミナント波長が460〜470nmの白色LED、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LED、及びドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDを備え、それぞれのLEDへ供給する電流を調整することにより、色度座標を所望の範囲に調整したピンク色の照明環境を実現することができる。
【0067】
上述の実施の形態において、LEDモジュールの数、LEDモジュールを構成するLEDの数は一例であって、図に示した例に限定されるものではない。また、昼光色のLEDの代わりに昼白色のLEDであってもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、シーリングライトとしての照明装置について説明したが、照明装置は、シーリングライトに限定されるものでなく、他の照明装置であってよい。また、光源としてLEDモジュールを備える照明装置について説明したが、光源はLEDモジュールに限定されるものではなく、有機ELなど他の光源でもよい。
【0069】
上述の実施の形態では、調色の段階を10段階に分けたが、調色の段階数は10に限定されるものではない。
【0070】
上述の実施の形態では、昼光色LED、電球色LED、赤色LEDを備える構成であったが、これに限定されるものではなく、カラーフィルタを備える構成であってもよい。例えば、白色LED又は昼光色LEDを備え、電球色及び赤色は、白色LED又は昼光色LEDにカラーフィルタを設けることにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0071】
2 LEDモジュール
21 昼光色LED
22 電球色LED
23 赤色LED
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードなどの光源を有する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の室内の照明に用いられる照明装置として、従来、白熱電球、蛍光灯などの光源を備えるものが用いられている。一方で、近年、発光ダイオード(LED)の高輝度化に伴い、白熱電球や蛍光灯などの光源に代えて、低消費電力、長寿命等の特性を有するLEDが照明装置の光源として用いられるようになりつつある。
【0003】
また、種々の発光色(例えば、赤色、緑色、青色など)を有するLEDも開発され、LEDの光を組み合わせる(調色する)ことにより、照明環境をユーザの好みに応じて変化させることができる照明装置もある。例えば、赤色発光体、緑色発光体及び青色発光体を備え、光色を順番に変化させることで、従来にない幻想的な色による水中照明を行ってリラックス感を得ることができる浴室照明装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−53184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の照明装置は、浴槽内の湯水の色が変化するようにしているものなので、天井又は壁などに設置した通常の照明装置に適用した場合には、ユーザには却って違和感を与えることになり、通常の室内の一般照明として使用することができない。
【0006】
一方で、家庭又は事務所などの室内等の照明が、当該照明の環境下にいる人体に与える影響(良い影響及び悪い影響)について解明することが求められている。特に、様々なストレスをかかえる多くの人に対して、どのような照明環境を提供すればストレスを解消することができるかは重大な関心事である。出願人は、鋭意努力を重ねることにより、複数色の光源を組み合わせて調色することで人がかかえるストレスを軽減することができることを見出した。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ストレスを軽減することができる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明装置は、複数の光源を備える照明装置において、白色系の第1の光源と、電球色の第2の光源と、赤色の第3の光源とを備え、各光源からの光を調色するように構成してあることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、白色系の第1の光源、電球色の第2の光源、及び赤色の第3の光源を備え、各光源からの光を調色する。赤色の光源を備えることにより、照明装置からの光を、いわゆるピンク色に調色することができる。人のストレスを計測する方法としては、例えば、唾液アミラーゼ測定を用いることができる。赤色の光源を点灯させずに白色系の光源を点灯させた状態でストレスを感じている被験者に対して、赤色の光源を点灯させてピンク色に調色した照明環境を与えることにより、ストレスが軽減してストレスなしの状態になった。そして、ストレスが軽減した状態で元の照明環境(白色系)に戻した場合には、ストレスを再度感じるようになった。このように、赤色の光源を加えてピンク色の調色を行うことにより、ストレスを軽減することができる。
【0010】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にあることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、人の色順応の機能により、被験者にあまり違和感を与えることなくピンク色の照明環境を実現することができる。
【0012】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にあることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、通常の照明環境において、例えば、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0014】
本発明に係る照明装置は、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にあることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にある。調色された光の色度座標が前述の範囲内にある場合、多くの被験者が許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0016】
本発明に係る照明装置は、前記第1の光源は、ドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、前記第2の光源は、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、前記第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDであることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、第1の光源は、青色光のドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、第2の光源は、黄色光のドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDである。それぞれのLEDへ供給する電流を調整することにより、色度座標を所望の範囲に調整したピンク色の照明環境を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ストレスを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施の形態の照明装置の構成の一例を示す外観図である。
【図2】本実施の形態の照明装置の構成の一例を示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態の照明装置の要部の配置例を示す平面図である。
【図4】本実施の形態のLEDモジュールの構成の一例を示す平面図である。
【図5】本実施の形態の照明装置の回路構成の一例を示す模式図である。
【図6】本実施の形態の照明装置の調色状態の一例を示す説明図である。
【図7】本実施の形態の照明装置の色度図の一例を示す説明図である。
【図8】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図9】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図10】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図11】本実施の形態の照明装置の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。
【図12】本実施の形態の照明装置の調色による主観的評価結果の一例を示す説明図である。
【図13】本実施の形態の照明装置の調色による客観的評価結果の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の照明装置100の構成の一例を示す外観図であり、図2は本実施の形態の照明装置100の構成の一例を示す分解斜視図である。以下の説明では、照明装置100として、天井等の取付面に着脱可能に取り付けることができるシーリングライトを例として挙げるが、本実施の形態の照明装置100は、シーリングライトに限定されるものではない。
【0021】
図1に示すように、照明装置100は、金属製(例えば、アルミニウム)であって円板状のシャーシ1を天井等に取り付け、シャーシ1には、円板状であって光拡散性を有するリングカバー8を取り付けてある。リングカバー8の中央部には円板状のセンタカバー9を着脱可能に取り付けてある。
【0022】
図2に示すように、シャーシ1の中央部の取付穴には、アダプタ(不図示)が取付けられる。アダプタは、扁平な円柱形状を有しており、天井に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体の係合穴に係合する引掛刃と、電源線用のコネクタとを有している。アダプタは、被取付体の係合穴に引掛刃を係合させることにより、電気的及び機械的に被取付体に接続される。アダプタにシャーシ1を取付けることにより、アダプタが被取付体に接続して取付けられると同時にシャーシ1が天井に取付けられることになる。
【0023】
シャーシ1には、電源基板支持部63を設けてある。電源基板支持部63には、交流電圧を所要の直流電圧に変換する回路部品を電源基板に実装した電源部6を設けてある。電源部6とシャーシ1との間には絶縁シート64を設けてある。
【0024】
また、シャーシ1には、制御基板支持部73を設けてある。制御基板支持部73には、照明装置100全体の動作を制御する制御用のマイクロコンピュータを実装した制御基板7を設けてある。制御基板7には、リモコン(遠隔操作用端末装置)からの信号を受信する受信部75を設けてある。
【0025】
また、シャーシ1には、取付穴を囲むように矩形状の光源保持部3が正八角形状の周壁を形成するように立設してある。各光源保持部3には、シャーシ1の外縁の方向に向けて、光源であるLED(発光ダイオード)を複数直列に接続した直列光源群としてのLEDモジュール2を取り付けてある。図2の例では、8個のLEDモジュール2を設けてあるが、LEDモジュール2の個数は図2の例に限定されるものではない。なお、LEDモジュール2の詳細は後述する。
【0026】
電源部6は、電線66、67を介してLEDモジュール2と電気的に接続してある。LEDモジュール間は電線69により電気的に接続してある。これにより、各LEDモジュール2を並列に接続する。また、電源部6は、電線68を介して制御基板7と電気的に接続してある。
【0027】
光源保持部3の縁部には、各LEDモジュール2からの光を反射する天板反射シート5を設けてある。天板反射シート5は、LEDモジュール2の配置形状に合わせた八角形状の穴を中央部に有する円板状の樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。
【0028】
シャーシ1と光源保持部3により形成される空間には、電源部6及び制御基板7が収容され、当該空間は、基板カバー60により覆われる。基板カバー60は、電源基板支持部63及び制御基板支持部73に載置されるとともに、光源保持部3にネジ等により固定してある。
【0029】
シャーシ1には、各LEDモジュール2からの光を反射する円板状の反射シート4を設けてある。反射シート4は、LEDモジュール2の配置形状に合わせた八角形状の穴を中央部に有する円板部41と、円板部41の外周縁に立設された周壁部42とを有する。円板部41は、中央部から外縁部に向けて緩やかに一面が凹状になるように湾曲させてある。反射シート4は、樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。反射シート4は、凸状の他方の面がシャーシ1に対向するようにシャーシ1に取付けてある。反射シート4の周壁部42は、各LEDモジュール2と離隔して対向することになり、周壁部42の内周面が各LEDモジュール2の光出射方向に離隔して対向する反射面となる。
【0030】
LEDモジュール2、電源部6、制御基板7及び基板カバー60などが取り付けられたシャーシ1には、LEDモジュール2及び反射シート4を覆う光拡散性を有するリングカバー8を設けてある。リングカバー8は、中央に円形状の穴を有する円板状の環状部81と、環状部81の外周縁に立設された周壁部82とを有してなる。リングカバー8は、周壁部82にてシャーシ1の周壁部に取付けてある。リングカバー8、光源保持部3及びシャーシ1により形成される空洞内に各LEDモジュール2が収容され、各LEDモジュール2部分のみを密閉することが可能となる。
【0031】
リングカバー8の環状部81の内周縁部には、円板状の電源カバーとしてのセンタカバー9が着脱可能に取付けてある。センタカバー9には、複数の穴90を設けてあり、リモコンからの信号を受信する受光部、照明装置100の点灯状態(動作状態)を表示するための表示用LED(不図示)などを収容することができる。
【0032】
図3は本実施の形態の照明装置100の要部の配置例を示す平面図である。図3に示すように、光源保持部3により保持された各LEDモジュール2は、シャーシ1の外縁に向かって正八角形状に周設されている。そして、LEDモジュール2を点灯したときに、LEDモジュール2からの光は、シャーシ1の中央部から外縁部の方向に放射状に出射されることになる。
【0033】
LEDモジュール2から出射された光の一部は、反射シート4の円板部41の一面において鏡面反射される。LEDモジュール2から出射された光の他の一部は、LEDモジュール2の光出射方向に離隔して対向する反射シート4の周壁部42の内周面に略直角をなして入射し、内周面において乱反射、即ち多方向に反射される。反射シート4の周壁部42の内周面において乱反射された光の一部は、反射シート4の円板部41の一面に入射し、当該一面において更に反射され、他の部分は反射シート4に入射することなく、リングカバー8の内面に入射して、リングカバー8内部において拡散しつつリングカバー8の外面から照明装置100の外部に出射する。
【0034】
上述のように、各LEDモジュール2の光出射方向を、シャーシ1の中央部から外縁部の方向にして、照明装置100の照射方向がLEDモジュール2の光出射方向と交差する方向としているから、LEDモジュール2から出射された光のうち、リングカバー8に直接入射して照明装置100の外部へ出射する光を少なくすることができ、LEDモジュール2からの直接光が使用者の目に入ることを低減することができ、グレアを低減することができる。
【0035】
図4は本実施の形態のLEDモジュール2の構成の一例を示す平面図である。図4に示すように、LEDモジュール2は、矩形板状のLED基板20と、LED基板20の長手方向に沿って一列に配された16個のLEDとを備える。16個のLEDの内訳は、白色系の第1の光源としての9個の昼光色LED21、第2の光源としての4個の電球色LED22、第3の光源としての3個の赤色LED23である。9個の昼光色LED21は直列に接続され、また、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23は直列に接続される。LED基板20は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、各LEDからの熱を光源保持部3に伝導する熱伝導体を兼ねている。
【0036】
昼光色LED21は、例えば、青色光のドミナント波長が460〜470nmのLEDであり、電球色LED22は、黄色光のドミナント波長が550〜570nmのLEDであり、赤色LED23は、ドミナント波長が620〜640nmのLEDである。
【0037】
なお、各LEDの数、ドミナント波長、LED基板20上の配置は、上述の例に限定されるものではない。
【0038】
図5は本実施の形態の照明装置100の回路構成の一例を示す模式図である。図5に示すように、照明装置100は、9個の昼光色LED21が直列に接続された光源群と、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23が直列に接続された光源群とが1つのLED基板上に配置されたLEDモジュール2を8個並列に接続してある。
【0039】
昼光色LED21が接続されたLED群の正側端の昼光色LED21のアノードには、抵抗601を介して電流源D1を接続してあり、負側端の昼光色LED21のカソードには、FET603を接続してあり、FET603のゲートは、マイクロコンピュータ700に接続されている。FET603は、マイクロコンピュータ700からの信号によりPWM制御され、オン/オフ期間のデューティ比を変更する。これにより、昼光色LED21に流れる電流値を調整することができる。
【0040】
電球色LED22及び赤色LED23が接続されたLED群の正側端の電球色LED22のアノードには、抵抗602を介して電流源D1を接続してあり、負側端の電球色LED22のカソードには、FET604を接続してあり、FET604のゲートは、マイクロコンピュータ700に接続されている。FET604は、マイクロコンピュータ700からの信号によりPWM制御され、オン/オフ期間のデューティ比を変更する。これにより、昼光色LED21とは独立して、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流値を調整することができる。
【0041】
図6は本実施の形態の照明装置100の調色状態の一例を示す説明図である。マイクロコンピュータ700からFET603、604のゲートへ出力するパルス波形のデューティ比を変更することにより、昼光色LED21に流れる電流と、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流とを独立に調整することにより、昼光色LED21、電球色LED22及び赤色LED23からの光を調色することができる。
【0042】
図6に示すように、照明装置100は、調色No.1から調色No.10までの10段階の調色を行うことができる。調色No.1は、昼光色LED21に所定の定格電流を流すことにより、昼光色LED21を全灯(100%点灯)させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23には電流を流さずに消灯させた状態の調色を示す。
【0043】
また、調色No.1の状態から、昼光色LED21に流れる電流を所定量減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23を点灯させ、所定量の電流を流すことにより、調色No.2の状態とすることができる。さらに、調色No.2の状態から、昼光色LED21に流れる電流を所定量減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流を所定量増やすことにより、調色No.3の状態とすることができる。そして、同様に、昼光色LED21に流れる電流を順次減少させるとともに、電球色LED22及び赤色LED23に流れる電流を所定量増やすことにより、調色No.4〜9の状態にすることができる。
【0044】
調色No.10は、昼光色LED21には電流を流さずに消灯させた状態にするとともに、電球色LED22及び赤色LED23には所定の定格電流を流すことにより、電球色LED22及び赤色LED23を全灯(100%点灯)させた状態の調色を示す。
【0045】
それぞれの調色No.における色度座標(x、y)、色温度、黒体軌跡からの偏差(Δuv)、平均演色評価数Ra、赤に対する特殊演色評価数R9は、図6に示すとおりである。
【0046】
照明装置100は、入力電圧(例えば、AC100V、AC200Vなど)の変動を検出する電圧変動検出回路(不図示)を備え、所定時間(例えば、5秒、1秒など)内において入力電圧が遮断されたことを検出し、入力電圧の遮断の都度、照明装置100の調色状態を遷移させることができる。例えば、遷移させる調色状態を、調色No.1、調色No.10及びユーザが好みに応じて予め設定した調色No.の3つの状態とし、壁などに設けた壁スイッチを素早く入切することにより、これらの3つの調色状態を順番に変更させることができる。また、図6に示した10段階の調色状態は、リモコンなどの遠隔操作端末からユーザが設定することができる。
【0047】
図7は本実施の形態の照明装置100の色度図の一例を示す説明図である。図7に示すように、調色No.1〜10の状態は、色度図上の符号1〜10で表すことができる。
【0048】
図8乃至図11は本実施の形態の照明装置100の調色状態での波長分布の一例を示す説明図である。図8は調色No.2での調色された光の波長分布(発光スペクトル)を示す。前述のとおり、調色No.1では、昼光色LED21のみが点灯する状態であるので、調色No.1での波長分布は、一般的な白色LEDの波長分布と同様な波長分布(いわゆる青色、黄色、赤色の三波長型)となる。
【0049】
調色No.2では、昼光色LED21の発光強度が少々弱くなるとともに、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23が点灯するので、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度が少々強くなる。この結果、図8に示すように、青色波長のピーク値が少々小さくなるとともに、黄色波長及び赤色波長のピーク値が少々大きくなる。
【0050】
調色No.6では、昼光色LED21の発光強度がさらに弱くなるとともに、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度がさらに強くなる。この結果、図9に示すように、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、黄色波長のピーク値が若干小さくなり、一方で赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。黄色波長のピーク値が若干小さくなるのは、昼光色LED21の発光強度の低下に伴う昼光色LED21の黄色波長のピークが小さくなるためである。
【0051】
調色No.8では、昼光色LED21の発光強度がさらに弱くなるとともに、電球色LED22及び赤色LED23の発光強度がさらに強くなる。この結果、図10に示すように、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、黄色波長のピーク値が小さくなり、一方で赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。黄色波長のピーク値が小さくなるのは、昼光色LED21の発光強度の低下に伴う昼光色LED21の黄色波長のピークが小さくなるためである。
【0052】
調色No.10では、9個の昼光色LED21がすべて消灯し、4個の電球色LED22及び3個の赤色LED23だけが点灯するので、青色波長のピーク値がさらに小さくなるとともに、赤色波長のピーク値がさらに大きくなる。
【0053】
次に、本実施の形態の照明装置100の調色によるストレス軽減の実験結果について説明する。まず被験者が照明環境から受ける気分を評価する主観的評価の一例としてPOMS(Profile of Mood States)評価を行った。POMS評価は、気分を評価する質問紙法の一つであり、被験者がおかれた条件により変化する一般的な気分又は感情の状態を測定することができる。気分を表す尺度として、緊張、抑うつ、怒り、活気、疲労及び混乱の6つの因子を同時に測定することできる。
【0054】
図12は本実施の形態の照明装置100の調色による主観的評価結果の一例を示す説明図である。図12の調色No.は、図6の調色No.に対応するものである。図12に示すように、調色No.10では、目が慣れれば違和感がなくなる。すなわち、別の部屋から調色No.10の状態の照明下の部屋に入った場合、あるいは消灯状態から調色No.10の状態で照明を点灯させた場合、当初は違和感を覚えることがあるが、次第に違和感がなくなる。したがって、違和感がなくなればストレスを軽減させる照明環境としての可能性がある。
【0055】
また、図12に示すように、普段電球色の光源による照明下で過ごしている被験者は、調色No.1〜7の範囲は、許容できる照明と答えている。また、普段昼光色の光源による照明下で過ごしている被験者は、調色No.1〜6の範囲は、許容できる照明と答えている。また、調色No.3〜4の範囲は、良い気がすると答えた被験者がいる。さらに、調色No.6では、肌荒れしている箇所が目立ちにくいと答えた被験者もいる。
【0056】
図12に示した結果から、およそ調色No.のストレス軽減度合の段階を3段階に区分けすることができる。すなわち、調光No.2〜10では、あまり違和感を与えることなくストレスを軽減することができる可能性がある。また、調色No.10とNo.7との境界を、例えば、調色No.8とすると、調色No.2〜8では、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができる状態でストレスを軽減することができる可能性がある。また、調色No.2〜6では、多くのユーザが許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じる状態でストレスを軽減することができる可能性がある。特に、調色No.3〜4あたりが良い気がするという被験者がいることから、調色No.4〜6の範囲が最適な照明環境を提供すると考えられる。
【0057】
次に被験者が照明環境から受ける気分を評価する客観的評価の一例としてアミラーゼ測定値による評価を行った。身体に受けたストレスは、交感神経系の視床下部を介して交感神経系の興奮を促す。この興奮が、体外のストレスに対する体内の自己防衛反応として消化管内の毒物分解を促す各種消化酵素とともに、アミラーゼも活性化する。唾液アミラーゼを採取することにより、どの程度のストレスを受けたかを判定することができる。なお、アミラーゼの測定は、例えば、ニプロ製などの市販のストレス測定器を用いることができる。アミラーゼの測定値が、30KU/L以下の場合には、ストレスなしの状態であると判定することができ、45KU/L以上の場合には、ストレスありの状態であると判定することができる。
【0058】
図13は本実施の形態の照明装置100の調色による客観的評価結果の一例を示す説明図である。図13は、被験者A〜Dのアミラーゼ値の推移を示す。実験方法は、まず調色No.1の照明下で、被験者A、Bにクレペリンテストを行わせることによってストレスが存在する状態にしてアミラーゼ測定を行い、その後調色No.6の照明下で30分間経過したときにアミラーゼ測定を行い、その後調色No.1の照明に戻したときのアミラーゼ測定を行った。
【0059】
図13に示すように、被験者A、Bともにストレスありの状態で、照明環境を、例えば、調色No.6の状態にすることにより、ストレスが軽減していることが分かる。そして、照明環境を元の調色No.1に戻すことにより、ストレスありの状態に戻っていることから、被験者のストレス軽減は、調色No.6のようにピンク色の照明環境にすることにより実現することができるということが判明した。
【0060】
別の実験方法は、まず調色No.1の照明下で、被験者C、Dがストレスなしの状態でアミラーゼ測定を行い、その後調色No.6の照明下で30分間経過したときにアミラーゼ測定を行い、その後調色No.1の照明に戻したときのアミラーゼ測定を行った。図13に示すように、調色No.1の照明環境下でストレスなしの状態にいた被験者C、Dについては、調色No.6のようにピンク色の照明環境にしても、ストレスが増えるという事態はないことが分かる。
【0061】
上述のように、本実施の形態では、昼光色LED、電球色LED及び赤色LEDを備え、各LEDからの光を調色する。赤色LEDを備えることにより、照明装置からの光を、いわゆるピンク色に調色することができる。赤色LEDを点灯させずに昼光色LEDを点灯させた状態(例えば、調色No.1の状態)でストレスを感じている被験者に対して、赤色LEDを点灯させてピンク色に調色した照明環境を与えることにより、ストレスが軽減してストレスなしの状態になった。そして、ストレスが軽減した状態で元の照明環境(白色系)に戻した場合には、ストレスを再度感じるようになった。このように、赤色LEDを加えてピンク色の調色を行うことにより、ストレスを軽減することができる。
【0062】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.10までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にすることにより、人の色順応の機能により、ユーザにあまり違和感を与えることなくピンク色の照明環境を実現することができる。
【0063】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.8までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にすることにより、通常の照明環境において、例えば、昼光色又は電球色の光源のいずれを使用しているユーザに対しても違和感がなく許容することができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0064】
また、調色状態を、例えば、調色No.2からNo.6までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にすることにより、多くのユーザが許容することができると感じるとともに、良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。
【0065】
また、調色状態を、例えば、調色No.4からNo.6までの範囲、すなわち、調色された光の色度座標xが0.375から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.353から0.358の範囲内にすることにより、さらに多くのユーザが許容することができると感じるとともに、さらに良い照明環境であると感じることができるピンク色の照明環境を提供することができる。なお、調色No.2〜8において、黒体放射からの偏差Δuvは、−0.001〜−0.016の範囲にすることができる。
【0066】
また、ドミナント波長が460〜470nmの白色LED、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LED、及びドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDを備え、それぞれのLEDへ供給する電流を調整することにより、色度座標を所望の範囲に調整したピンク色の照明環境を実現することができる。
【0067】
上述の実施の形態において、LEDモジュールの数、LEDモジュールを構成するLEDの数は一例であって、図に示した例に限定されるものではない。また、昼光色のLEDの代わりに昼白色のLEDであってもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、シーリングライトとしての照明装置について説明したが、照明装置は、シーリングライトに限定されるものでなく、他の照明装置であってよい。また、光源としてLEDモジュールを備える照明装置について説明したが、光源はLEDモジュールに限定されるものではなく、有機ELなど他の光源でもよい。
【0069】
上述の実施の形態では、調色の段階を10段階に分けたが、調色の段階数は10に限定されるものではない。
【0070】
上述の実施の形態では、昼光色LED、電球色LED、赤色LEDを備える構成であったが、これに限定されるものではなく、カラーフィルタを備える構成であってもよい。例えば、白色LED又は昼光色LEDを備え、電球色及び赤色は、白色LED又は昼光色LEDにカラーフィルタを設けることにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0071】
2 LEDモジュール
21 昼光色LED
22 電球色LED
23 赤色LED
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源を備える照明装置において、
白色系の第1の光源と、
電球色の第2の光源と、
赤色の第3の光源と
を備え、
各光源からの光を調色するように構成してあることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にあることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1の光源は、ドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、
前記第2の光源は、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、
前記第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項1】
複数の光源を備える照明装置において、
白色系の第1の光源と、
電球色の第2の光源と、
赤色の第3の光源と
を備え、
各光源からの光を調色するように構成してあることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
調色された光の色度座標xが0.343から0.531の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.377の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
調色された光の色度座標xが0.343から0.449の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.365の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
調色された光の色度座標xが0.343から0.405の範囲内にあり、色度座標yが0.349から0.358の範囲内にあることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第1の光源は、ドミナント波長が460〜470nmの白色LEDであり、
前記第2の光源は、ドミナント波長が550〜570nmの電球色LEDであり、
前記第3の光源は、ドミナント波長が620〜640nmの赤色LEDであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−221852(P2012−221852A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88605(P2011−88605)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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