説明

照明装置

【課題】清掃がし易く製造コストも低く、配光制御性に優れ、器具全体の薄型化を図り設置領域の自由度が高い照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、光源15aが搭載された底壁12およびこの底壁の周縁に沿って立設された側壁13を有する筐体14と、前記筐体の開口を覆い前記光源および底壁に対向する板状の透光カバー11と、前記透光カバーの外面および内面に設けられ、それぞれ複数の光学制御領域と複数の透光領域とを有する2層の光学制御層22a、22bと、を備えている。筐体の側壁13は、底壁とほぼ平行に延び支持面を形成するフランジ部17を有し、前記透光カバーは、前記フランジ部上に支持および固定される少なくとも2つの側縁部20aを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置として、例えば、天井に設置される照明器具は、一般に、天井に対して垂直方向に配列した複数の金属製あるいは樹脂製の反射板を平行に配列、あるいは格子状に配列して、天井から斜めに出て眩しく感じる不要な光(グレア)を、これらの反射板でカットする技術が用いられている。
【0003】
また、反射板としては、開口を設けた複数の無反射板を光源の射出方向に配置することで、目的とする配光分布を得る方法や、レンズを光源の射出方向に配置する方法が知られている。しかし、これらの場合、光源と無反射板やレンズとの位置がずれると本来の特性が得られないため、固定部を簡素化できない課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−197592号公報
【特許文献2】特開2007−334298号公報
【特許文献3】特開2008−197652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような照明装置では、複雑な形状の反射板を清掃するのに手間が掛かるとともに、製造コストも高くなり、さらには反射板による光の吸収により、光取出し効率が低下する。
【0006】
また、反射板を設けた場合、照明装置全体の高さ、厚さ、重量が大きくなり、運搬費の増加にも繋がる。更に、照明装置の配光制御の自由度が制限されてしまう。照明装置を密閉構造とするためには、別途、密閉層、蓋体等を設ける必要があり、一層、器具の大型化、製造コストの増加を招く。
【0007】
この発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題は、清掃がし易く製造コストも低く、配光制御性に優れ、器具全体の薄型化を図り設置領域の自由度が高い照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、照明装置は、光源が搭載された底壁およびこの底壁の周縁に沿って立設された側壁を有する筐体と、前記筐体の開口を覆い前記光源および底壁に対向する板状の透光カバーと、前記透光カバーの外面および内面に設けられ、それぞれ複数の光学制御領域と複数の透光領域とを有する2層の光学制御層と、を備え、
前記筐体の側壁は、前記底壁とほぼ平行に延び支持面を形成するフランジ部を有し、前記透光カバーは、前記フランジ部上に支持および固定される少なくとも2つの側縁部を有している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る照明装置を示す斜視図。
【図2】図2は、前記照明装置の分解斜視図。
【図3】図3は、図1の線A−Aに沿った照明装置の断面図。
【図4】図4は、透光カバーの支持構造部を拡大して示す断面図。
【図5】図5は、図1の線B−Bに沿った照明装置の断面図。
【図6】図6は、前記照明装置を拡大して示す断面図。
【図7】図7は、前記照明装置の透過光配光分布を示す図。
【図8】図8は、前記照明装置の輝度分布において、光源に垂直な方向の輝度プロファイルを示す図。
【図9】図9は、第2の実施形態に係る照明装置を拡大して示す断面図。
【図10】図10は、第2の実施形態に係る照明装置の透過光配光分布を示す図。
【図11】図11は、前記照明装置を天井に設置した状態を概略的に示す図。
【図12】図12は、第3の実施形態に係る照明装置を一部破断して示す斜視図。
【図13】図13は、透光カバーの支持構造部を拡大して示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、実施形態に係る照明装置について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1ないし図5は、第1の実施形態に係る照明装置をそれぞれ示している。図1ないし図5に示すように、照明装置10は、例えば、細長い矩形箱状の筐体14と筐体の開口14aを覆う透光カバー11と、を備えている。筐体14は、矩形状の底壁12と、底壁の周縁に沿って立設された4辺の側壁13と、を一体に有し、白色の反射塗装が施された鋼板の加工品として構成されている。
【0011】
底壁12の内面上に、LED基板15が2列に並列配置され、これらのLED基板15間に、電源ボックス16が配置されている。各LED基板15上には、光源としての複数のLED15aが線状に並んで実装されている。LED15aは、底壁12の長手方向に沿って並んでいる。
【0012】
筐体14は、後述する透光カバー11を固定支持するための支持構造部を有している。すなわち、側壁13の上端部は、外側に折り曲げられたフランジ部17を有している。フランジ部17は、底壁12とほぼ平行な支持面を構成している。少なくとも長手方向に延びる長辺側の2つの側壁13のフランジ部17には、長手方向に所定の間隔をおいて複数のねじ孔18が形成されている。なお、短辺側の2つの側壁13のフランジ部17にも、ねじ孔を設けても良い。
【0013】
筐体14の開口14aを塞ぐように、透光カバー11が設置され、筐体14に固定支持されているとともに、LED15aと所定の間隔を置いて対向している。本実施形態の照明装置では、透光カバー11は照明装置10の面状の発光面を構成し、LED15aと所定の間隔を置いて対向配置されている。
【0014】
透光カバー11は、光を透過可能な矩形板状の基材20と、基材の両面(外面および内面)のほぼ全域に亘って形成された光学制御層22a、22bとを有し、配光制御フィルタを構成している。基材20は、筐体14の開口14aに対応した大きさの矩形状を有し、透明樹脂、例えば、屈折率n=1.49、板厚2mmの透明PMMA(アクリル樹脂)で形成されている。
【0015】
透光カバー11の長手方向に延びる両側縁部には、この透光カバー11を筐体14に取り付けるための支持構造部が設けられている。本実施形態では、この支持構造部は、筐体14のフランジ部17に重なる基材20の両側縁部20aと、これら側縁部20aに形成され、それぞれねじを挿通可能な複数の透孔20bと、を有している。透孔20bは、基材20の長手方向に所定の間隔をおいて設けられ、筐体14のねじ孔18と整列可能に形成されている。
【0016】
そして、透光カバー11は、側縁部20aを含む基材20の周縁部を筐体14のフランジ部17に重ねた状態で、筐体14の開口14aを覆うように配置され、透光カバー11の各透孔20bを通して筐体14のねじ孔18に固定ねじ25をねじ込むことにより、筐体14のフランジ部17に固定支持される。これにより、透光カバー11は、筐体14の開口14aを閉塞し、筐体14の底壁12とほぼ平行に対向しているとともに、LED15aと所定の間隔を置いて対向している。なお、フランジ部17は、筐体14の全周に亘って設ける場合に限らず、少なくとも、ねじ孔18が形成される部分に設けられていればよい。
【0017】
図5は、透光カバー11を拡大して示す断面図、図6は、照明装置10の透過光配光分布を示す図である。図1、図3、図5、図6に示すように、基材20の両面に形成された光学制御層22a、22bの各々は、基材20の表面に、印刷により複数のストライプ状の光学制御膜を形成して構成されている。光学制御領域を形成する光学制御膜は、入射した光を遮蔽、あるいは拡散反射、あるいは拡散透過する光学制御機能を有している。本実施形態では、光学制御膜は、拡散透過膜として形成されている。光学制御層22a、22bの各々は、ストライプの幅方向に対して、非印刷部である幅S=1.42mmの透過領域23と、印刷部である幅W=2mmの光学制御領域24とが交互に並んでいる。ストライプ状の透過領域23および光学制御領域24は、基材20の幅方向、すなわち、短辺と平行な方向に延びるように配置され、光源であるLED15aの配列方向と直交する方向に延びるように配置されている。
【0018】
2層の光学制御層22a、22bのパターンは同じ位相(Δ=0mm)であり、透光カバー11をその法線方向から見たときに、2層のパターンが重なるように、すなわち、2層の透過領域23が重なり、かつ、2層の光学制御領域24が重なるように構成している。
【0019】
光学制御領域24を拡散透過膜とした場合、図6および図7に示すように、入射した一部の光は拡散反射されるが多くは拡散透過し、その配光は光学制御層22a、22bの法線方向に強い光度を持つcosθに比例した分布に偏向される。このため、光散乱膜を光学制御領域24とした実施形態では、光学制御領域24を通過した光は透過角θ=90度に近い斜め光は極めて弱く、この方向の眩しさ(グレア)を軽減することができる。同時に、反射させる光が少ないため、照明装置としての効率損失を抑制することができる。
【0020】
散乱反射層、散乱透過層あるいは遮光層として機能する光学制御層22a、22bの光学制御領域24は、簡便にはスクリーン印刷を用いて基材20上に直接形成することができる。この際、光学制御領域24として黒色印刷を行えば遮光効果が得られ、白色もしくはマット印刷を行えば拡散反射や拡散透過による減光効果やグレア抑制効果が得られる。マット印刷の例としては、PMMAやPS等の樹脂系微粒子やSiO2粒子等の無機系拡散剤を含んだ印刷膜があり、白色印刷の例としては酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、等の無機系顔料の印刷膜がある。
【0021】
光学制御層22a、22bを備えた照明装置10では、斜めから照明装置10を見たときのカバー上の輝度が低下すると共に、光源上以外の領域の輝度が上がり、カバー面全体の輝度分布が均一化されていることが判る。図8は、θ=70度の斜めから見た照明装置10の輝度分布において、LED15aに垂直な方向の輝度プロファイルを示したグラフである。表示した例は、全光線透過率が90%前後のマット印刷膜をストライプパターンで配置した光学制御層22a、22bを使用している。この光学制御層22a、22bを用いることにより、光源のピーク輝度は約94%低減しており、グレアの抑制に効果が高いことが判る。
【0022】
以上の構成によれば、鉛直照度が高く、光の取り出し効率を高く維持したまま、斜め遠方から見ても眩しさの無い天井照明装置を得ることができる。光学制御層を有する透光カバーを用いることにより、従来のルーバーと比較し、照明装置の厚さを1/5以下に抑えることができる。これにより、器具総高さを抑えられ、施工エリアの自由度が高まり、輸送費が抑えられる。透光カバーは、表面に凹凸のほとんどないフラットな意匠とすることができ、照明装置の設置空間をすっきり見せることができる、また、透光カバーの清掃がし易くメンテナンス性が向上する。透光カバーは、筐体の密閉用ふたも兼ねているため、新たに器具密閉構造を設ける必要がなく、装置構成の簡略化を図ることが可能となる。
【0023】
照明装置10を天井と平行に照明装置の光放出領域に取り付けることで、照明装置直下の照度は確保し、照明装置を斜めから見たときの眩しさを緩和することができる。また、本実施形態では2層の光学制御層22a、22bの干渉効果を用いて配光を制御しているため、光源の位置には関係なく配光制御することができる。このため、光源に対するは光学制御層の位置ずれなどを気にすることなく、簡易な固定構造を採用することができる。
【0024】
後述するように、光学制御層を制御することにより、左右均等配光だけでなく、偏った配光もできることから、壁面側にも積極的に光を照射することができ、結果、空間の明るさ感、広がり感を高めることができる。
【0025】
そして、透光カバー11の固定を主として長手方向の側縁部20aで行うことで、上述した配光制御機能に影響することなく、強固な取り付けが可能となる。すなわち、図1,2において、長手方向の側縁部にネジ固定を施しているが、長手方向に対する斜め方向の遮光は側壁13と光源15aの相対的な配置で容易に達成できるため、固定構造を設けても配光制御機能に及ぼす影響を照明装置10全体の設計で補うことができる。一方、幅方向の側縁部では、固定構造を主に長手方向側縁部に担わせているため、端部ギリギリまで光学制御層22a,22bを施すことが可能となっている。このため、固定と配光制御の両立が実現できる。
【0026】
以上のことから、光源の配置や仕様に影響されることなく、清掃がし易く製造コストも低く、光取り出し効率が高く配光制御性に優れ、更に、器具全体の薄型化を図り設置領域の自由度が高い照明装置が得られる。
【0027】
なお、照明装置において、光源は、LED列に限らず、直管型の蛍光ランプ、ドット状に配置された発光素子等を用いてもよい。筐体は、矩形状に限らず、種々の形状を選択することができる。基材20として特に光学的な作用の無いもの用いたが、直視した場合の照明装置内部の透けなどを防止するために、基材自体は表面にマット処理をした曇りガラスやセラミックス、若干の散乱フィラを混ぜた乳白樹脂としてもよい。この場合でも光学制御層の透過領域23と光学制御領域24に光学的な特性差さえあれば、上述した光学制御作用を実現できる。
【0028】
透過領域23や光学制御領域24の形成についても印刷に限るものではなく、PVD、CVD、フォトリソグラフィ、基材へのフロスト処理、射出成型での金型シボ加工処理などで形成してもよい。また、基材20と光学制御層は接着されている必然性はなく、基材とは別のシートに形成した透過領域23や光学制御領域24を位置合わせし貼り付けした構成でもよい。
【0029】
次に、他の実施形態に係る照明装置について説明する。なお、以下に説明する種々の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
【0030】
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係る照明装置を拡大して示す断面図、図10は、この照明装置の透過光配光分布を示す図である。
【0031】
照明装置は、底壁上に光源が配置された筐体14と、筐体の開口を覆う透光カバー11とを備えている。透光カバー11は、例えば、1.49の屈折率を有する透明樹脂で形成された厚さ2mmの基材20と、基材20の両面に形成された光学制御層22a、22bとを有している。光学制御層22a、22bの各々は、基材20の表面に、印刷により複数のストライプ状の光散乱膜を形成して構成されている。光学制御層22a、22bの各々は、ストライプの幅方向に対して、非印刷部である幅Sの透過領域23と、印刷部である幅Wの光学制御領域24とが交互に並んでいる。ストライプ状の透過領域23および光学制御領域24は、基材20の幅方向、すなわち、短辺と平行な方向に延びるように配置され、光源であるLEDの配列方向と直交する方向に延びるように配置されている。
【0032】
本実施形態において、2層の光学制御層22a、22bのパターンは、ストライプの幅方向に沿って、位相Δを若干ずらして設けられている。また、外側の光学制御層22aの光学制御領域24の幅W1は、内側の光学制御層22bの光学制御領域24の幅W2よりも、Wdだけ広く形成されている。
【0033】
これより、図9および図10に示すように、透光カバー11に入射角θで入射する光線の内、角度θ=0の法線方向の光線は、光学制御層22a、22bの光学制御領域24に照射され、光源側に拡散反射される。所定の斜め方向、例えば、20〜80度の範囲の入射角θで入射する光線は、光学制御層22a、22bの透過領域23をそのまま通過して外部に出射される。すなわち、透光カバー11は、法線方向には光の放出を抑制し、入射角度が20〜80度の斜め方向には光を放出する機能を発揮する。
【0034】
このような照明装置10は、図11に示すように、例えば、部屋の天井に設置した場合、床や天井を眩しく感じることなく、壁面に光を照射することができる。2層の光学制御層22a、22bの位相をずらすことにより、任意の方向に光を照射可能な照明装置を得ることができる。その他、第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0035】
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態に係る照明装置を一部破断して示す斜視図、図13は、透孔カバーの支持構造部を拡大して示す斜視図である。透光カバー11の固定支持構造は、筐体の支持面、透光カバーの側縁部、およびねじ止めに限らず、他の固定支持構造を用いることができる。
【0036】
図12に示すように、第3の実施形態によれば、照明装置10の筐体14は、矩形状の底壁12と、底壁の周縁に沿って立設された4辺の側壁13と、を一体に有し、白色の反射塗装が施された鋼板の加工品として構成されている。底壁12の内面上に、LED基板15が2列に並列配置され、各LED基板15上には、光源としての複数のLED15aが線状に並んで実装されている。LED15aは、底壁12の長手方向に沿って並んでいる。
【0037】
図12および図13に示すように、筐体14の側壁13の延出端部は、内側に折り曲げられたフランジ部17を有している。フランジ部17は、底壁12とほぼ平行な支持面を構成している。少なくとも長手方向に延びる長辺側の2つの側壁13のフランジ部17には、底壁12に向かって突出する係合リブ30が形成されている。係合リブ30は、フランジ部17の内周縁に位置し、筐体14の長手方向に沿って延びている。
【0038】
筐体14の開口を塞ぐように、透光カバー11が設置され、筐体14に固定支持されているとともに、LED15aと所定の間隔を置いて対向している。透光カバー11は、例えば、透明樹脂で形成された矩形板状の基材20と、基材の両面に形成された光学制御層22a、22bとを有し、配光制御フィルタを構成している。光学制御層22a、22bの各々は、ストライプの幅方向に対して、非印刷部である幅S=1.42mmの透過領域23と、印刷部である幅W=2mmの光学制御領域24とが交互に並んでいる。ストライプ状の透過領域23および光学制御領域24は、基材20の幅方向、すなわち、短辺と平行な方向に延びるように配置され、光源であるLED15aの配列方向と直交する方向に延びるように配置されている。
【0039】
透光カバー11の長手方向に延びる両側縁部には、この透光カバー11を筐体14に取り付けるための支持構造部が設けられている。本実施形態では、基材20の長手方向に延びる両側縁部20aは、例えば、断面がほぼU字形状の係合部として形成され、筐体14のフランジ部17の内面上に支持される。各側縁部20aは、その外端がフランジ部17上に載置され、かつ、凹部にフランジ部17の係合リブ30が係合している。これにより、透光カバー11の両側縁部20aは、筐体14のフランジ部17上に支持され、かつ、係合リブ30により位置決めおよび抜け止めされている。
【0040】
このような固定支持構造によれば、固定ねじ等を用いることなく、透光カバー11を容易に筐体14に取り付け支持することができ、また、容易に透光カバーを取り外すことができる。その他、第3の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。透光カバーにおいて、光学制御層は、2層に限らず、3層以上を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0042】
10…照明装置、12…底壁、13…側壁、14…筐体、14a…開口、
15a…LED、16…電源ユニット、17…フランジ部、20…基材、
20a…側縁部、22a、22b…光学制御層、23…透過領域、
24…光学制御領域、25…固定ねじ、30…係合リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源が搭載された底壁およびこの底壁の周縁に沿って立設された側壁を有する筐体と、
前記筐体の開口を覆い前記光源および底壁に対向する板状の透光カバーと、
前記透光カバーの外面および内面に設けられ、それぞれ複数の光学制御領域と複数の透光領域とを有する2層の光学制御層と、を備え、
前記筐体の側壁は、前記底壁とほぼ平行に延び支持面を形成するフランジ部を有し、
前記透光カバーは、前記フランジ部上に支持および固定される少なくとも2つの側縁部を有している照明装置。
【請求項2】
前記透光カバーは矩形板状に形成され、
前記光学制御層の複数の光学制御領域は、それぞれ透光カバーの幅方向に延びるストライプ状の光学制御膜を有し、前記複数の透過領域は、それぞれ透光カバーの幅方向に延びるストライプ状に形成され、前記光学制御膜と透過領域とが、前記透光カバーの長手方向に交互に並んで位置し、
前記透光カバーの2つの側縁部は、前記透光カバーの長手方向に延びる側縁部である請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記2層の光学制御層は、互いの光学制御領域および透過領域からなるパターンが前記透孔カバーの長手方向に対して所定位相だけずれて設置されている請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記光源は、前記透光カバーの長手方向に沿って並んで設けられている請求項2又は3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記筐体は、前記フランジ部に形成された複数のねじ孔を有し、
前記透光カバーは、前記側縁部に形成され、それぞれ前記ねじ孔に整列する複数の透孔を有し、前記透孔と通して前記ねじ孔にねじ込まれ前記側縁部をフランジ部に固定する複数の固定ねじを備えている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記筐体は、前記フランジ部から突出する係合リブを有し、
前記透光カバーの前記側縁部は、前記フランジ部上に支持される端部と前記係合リブが係合する凹所と、を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−109834(P2013−109834A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251443(P2011−251443)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】