説明

照明装置

【課題】LEDを使用した複数の光源部に対して共通に使用できる電源部を備え、各光源部に応じた適切な駆動制御が可能な照明装置を提供する。
【解決手段】1個または複数個のLED11を備えた光源部10と電源部20を有し、光源部10は発光部18と光源側コネクタ16を備え、電源部20は駆動回路部23と駆動電流値などを制御する制御部24とから構成される駆動回路27と、電源側コネクタ21とを備えている。光源側コネクタは、電源端子を備えた光源側電源コネクタ16と情報端子17aを備えた光源側情報コネクタ17の2つに分離され、情報端子17aにはコネクタ内部に収納された発光部の情報を記憶した記憶素子19が接続されている。制御部24は、情報端子17aから入力された記憶素子19の情報に基づいてLED11を駆動するための電流波形を設定する機能を有し、その設定値に基づいて駆動回路部23を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学検査装置、光学測定器、画像検出装置等の光学装置や工場や家庭などの照明に使用される照明装置であって、特に、光源にLEDを使用する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、低消費電力、長寿命、低発熱、柔軟な発光制御の可能性などの特長に着目して、光学検査装置、光学測定器、画像検出装置等の光学装置に使用される照明装置、さらには、事務所や工場、家庭などにおいて使用される一般的な照明装置にLED(発光ダイオード)が使用されている。
【0003】
従来のLEDを使用した照明装置は、一般的に1個または複数のLEDを収納した発光部を有する光源部とLEDに駆動電力を供給する電源部とが一体として構成されている場合と、光学装置に多く見られるように、光源部と電源部が分離可能に構成されている場合とがある。しかし、いずれの場合も、電源部に内蔵された駆動回路は、その照明装置の光源部に固有の1個または複数のLEDに最適化された電流波形または電圧波形を供給するように構成されている。
【0004】
このような、従来のLEDを使用した照明装置においては、通常、光源部の取替えは、LEDの劣化などに伴って、同じ規格を有する新品の光源部との差し替え、または新品の発光部との差し替えにより行われており、例えば、取替えの際の作業性や放熱特性などに着目した照明装置の改善例が特許文献1や特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−231016号公報
【特許文献2】特開2006−210040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
LEDを用いた照明装置において、LEDの発光制御を行う場合、従来の白熱ランプや蛍光灯などを用いた照明装置とは異なる制御が行われる。例えば、LEDでは発光強度の電流値への依存性が白熱ランプなどより大きいため、電流値の制御が重要となる。
【0007】
照明装置においては、光源部におけるLEDの種類や使用数、結線方法などによって駆動回路の方式や駆動電流値、パルス幅などの駆動条件は当然異なってくる。また、LEDの実装状態によってLEDの発熱状態が変わるので、起動後の発光状態も異なり、それに応じた制御が必要な場合も生ずる。また、同じ規格のLEDを用いた同じ構成の光源部でも、LEDの個体差により駆動条件が異なる場合がある。さらに、その光源部の使用履歴により、LEDの劣化状態が異なるので、最適な駆動条件が変化する場合も生ずる。
【0008】
上記のような事情により、従来のLEDを用いた照明装置では、各光源部に対して固有の電源部を有しており、発光部を取り換える場合にも、特許文献1や特許文献2に記載のように、同じ規格の発光部にのみ差し替えることが行われていた。
【0009】
しかし、一般的に、工場内での製品製造や製品検査などの工程では多くの種類の光学装置が使用され、それらの光学装置に付属する照明装置も多種類にわたっている場合が多い。また、様々な展示システム、広告システムなどでも多くの照明装置を目的に合わせて取り換えて使用する場合がある。このように複数の照明装置を取り換えて使用する場合、電源部も光源部と一体として取り換える必要があり、各照明装置ごとに電源部を必要としていた。
【0010】
上記のように、各照明装置ごとに異なる電源部を有すると、照明装置には必ず電源部のコストを含み、その分だけ高価格となること、さらに、多くの照明装置を収納する場合にも電源部の収納スペースが必要となることなどの問題があった。また、従来の光源部と分離可能な電源部を有する照明装置では、互いに類似した電源部が存在すると、光源部に対して不適切な電源部を用いてしまうトラブルなども発生しやすく、故障の原因となることもあった。
【0011】
一方、複数の照明装置に対して共通の電源部が使用できれば、照明装置の低コスト化が可能となり、収納に必要なスペースも小さくてすむことになる。また、各光源部に適した駆動条件を常に電源部で把握して駆動条件を決定できれば、効率のよい発光制御が可能となり、故障も発生しにくくなる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、LEDを使用した複数の光源部に対して共通に使用できる電源部を備え、各光源部に応じた適切な駆動制御が可能な照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の照明装置は、1個または複数個のLEDを備えた光源部(10)と、該光源部と分離可能に構成され、該光源部に電力を供給する電源部(20)を有する照明装置であって、光源部は、LEDを収納した発光部(18)と電源部と接続する光源側コネクタ(15)を備え、電源部は、LEDを駆動するための駆動回路(27)と、光源側コネクタに接合される電源側コネクタ(29)を備え、光源側コネクタは、LEDに電力を供給するための配線が接続される電源端子(16a)と、光源部の情報を記憶した記憶素子(19)が接続される情報端子(17a)を有し、駆動回路は、情報端子を介して入力された記憶素子の情報に基づいてLEDを駆動するための電流波形または電圧波形を設定する機能を有することを特徴とする。
【0014】
このことによって、電源部側で、接続された光源部の種類などの識別情報や光源部の駆動に適した電流値などの光源部に関する情報を把握して、駆動条件を設定できる。該情報を記憶した記憶素子を有する光源部であれば共通の電源部で駆動可能となる。
ここで、電源部は駆動回路を収納する筐体を備え、該筐体と電源側コネクタの間、または光源部の発光部と光源側コネクタの間に接続用コードを備えてもよい。また、光源側コネクタは2つに分離され、一方に電源端子を備え、他方に情報端子を備えてもよい。
【0015】
記憶素子は、光源側コネクタに収納されていてもよく、発光部に収納されていてもよく、または外部から光源側コネクタに接続可能に構成されていてもよい。記憶素子は、ICメモリ、またはICメモリを内蔵した素子とすることができる。
【0016】
記憶素子には、発光部の使用履歴の情報が含まれていてもよい。また、記憶素子には、予め設定された発光部の発光輝度に関する情報、予め設定された発光部の発光輝度の時間変化に関する情報、および発光部の温度に関する情報のうちの少なくとも1つの情報が含まれていてもよい。使用履歴などの条件を電源部で把握することにより、より適切な駆動が可能となる。
【0017】
また、記憶素子は、光源部の識別情報を記憶した記憶部分を有し、該記憶部分は複数個の出力端子を備え、該出力端子のうちの基準となる出力端子と他の出力端子との間の抵抗値の組み合わせにより識別情報を記憶し、該識別情報は、手動により変更が可能となるように構成されていてもよい。この場合、記憶部分は、コネクタ接続用コードにより光源側コネクタに接続されるのが好適である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の照明装置によれば、光源部の情報を記憶した記憶素子が光源部側に設けられ、光源側コネクタと電源側コネクタの接続によって電源部側でその情報を取り出し、その情報に基づいてLEDの駆動条件を決定して光源部を制御できるので、電源部はLEDを使用した複数の光源部に対して共通に使用できる。そして、各光源部に応じた適切な駆動制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による照明装置の第1の実施の形態の模式的な構成図。
【図2】本発明による照明装置の第2の実施の形態の模式的な構成図。
【図3】本発明による照明装置の第3の実施の形態の模式的な構成図。
【図4】本発明による照明装置の第4の実施の形態の模式的な構成図。
【図5】本発明による照明装置の第5の実施の形態の模式的な構成図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明による照明装置の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
[第1の実施形態]
図1は、本発明による照明装置の第1の実施の形態の構成を模式的に示す。図1において、本実施形態の照明装置100は、複数個のLED11を備えた光源部10と、該光源部10に電力を供給するための電源部20を有する。光源部10と電源部20は、光源側コネクタ15と電源側コネクタ29によって分離可能に接続される。光源部10はLED11を収納した発光部18や光源側コネクタ15を備え、電源部20は、LED11を駆動するための駆動回路27と、光源側コネクタ15に接合される電源側コネクタ29を備えている。ここで、駆動回路27は駆動電流を出力する駆動回路部23と駆動電流値などを制御する制御部24から構成されている。
【0022】
光源部10では、発光部18と光源側コネクタ15が接続用コード14で接続されている。光源側コネクタ15は光源側電源コネクタ16と光源側情報コネクタ17の2つに分離され、光源側電源コネクタ16は電源端子16aを、光源側情報コネクタ17は情報端子17aを備えている。電源端子16aにはLED11に電力を供給するための配線が接続され、情報端子17aには光源部10の情報を記憶した記憶素子19が接続されている。
電源部20の電源側コネクタ29も2つに分離され、光源側電源コネクタ16に接合する電源側電源コネクタ21と、光源側情報コネクタ17に接合する電源側情報コネクタ22を備えている。制御部24は、情報端子17aを介して入力された記憶素子19の情報に基づいてLED11を駆動するための電流波形を設定する機能を有し、その設定値に基づいて駆動回路部23を制御する。
【0023】
また、本実施の形態の照明装置100において、記憶素子19は、ICメモリにより構成され、光源側情報コネクタ17内に収納されている。記憶素子19には、光源部10の種類、最適な駆動電流波形のデータ、印加可能な駆動電流および駆動電圧の範囲、および使用履歴などの情報が記憶されている。
【0024】
本実施形態の照明装置100は、円環状にLEDを配置したリング照明装置であり、発光部18は、その断面を模式的に示すものである。発光部18は、複数のLED11と、LED11を実装し、各LEDへの給電線を接続用コード14に導くための配線基板12と、LED11からの出射光を円環の中心軸上の照射領域Aに集光するためのレンズ13とを備えている。
【0025】
電源部20は、光源の種類や発光状態などを表示する表示部25を備えている。ここで、制御部24は、ボリュームやスイッチなどを備え、発光輝度や発光時間などを外部より調整可能とする機能を有していてもよい。
また、発光部18の配線基板12に増幅回路などを備え、その制御と電力供給を制御部24と駆動回路部23で行う構成としてもよい。
【0026】
[第2の実施形態]
図2は、本発明による照明装置の第2の実施の形態の構成を模式的に示す。図2において、本実施形態の照明装置200は、1個のLED31を備えた光源部30と、該光源部30に電力を供給するための電源部40を有する。光源部30と電源部40は、光源側コネクタ35と電源側コネクタ49によって分離可能に接続される。光源部30は、LED31を収納した発光部38と光源側コネクタ35を備えている。電源部40は、LED31を駆動するための駆動回路47と、光源側コネクタ35に接合される電源側コネクタ49を備えている。ここで、駆動回路47は駆動電流を出力する駆動回路部43と駆動電流値などを制御する制御部44から構成されている。
【0027】
光源部30では、発光部38と光源側コネクタ35が接続用コード34で接続されている。光源側コネクタ35は電源端子36と情報端子37を備えている。電源部40の電源側コネクタ49は、光源側コネクタ35と電源端子36および情報端子37にて接合するように構成されている。電源端子36にはLED31に電力を供給するための配線が接続されている。
【0028】
情報端子37は、接続用コード34を介して、発光部38に収納され、光源部30の情報を記憶した記憶素子39に接続されている。記憶素子39は、ICメモリにより構成されており、光源部30の種類、印加可能な駆動電流および駆動電圧の範囲、温度の時間変化データ、および使用履歴などの情報が記憶されている。
制御部44は、情報端子37を介して入力された記憶素子39の情報に基づいてLED31を駆動するための電流波形を設定する機能を有し、その設定値に基づいて駆動回路部43を制御する。
【0029】
本実施の形態の照明装置200は、1個のLED31によるスポット状の照明装置であり、発光部38は、LED31を実装し、その給電線を接続用コード34に導くための配線基板32と、LEDからの出射光を集光するためのレンズ33と、記憶素子39とを備えている。
ここで、発光部38の配線基板32に増幅回路などを備え、その制御と電力供給を制御部44と駆動回路部43とで行う構成としてもよいのは上記第1の実施形態の場合と同様である。また、制御部44は、ボリュームやスイッチなどを備え、発光輝度や発光時間などを外部より調整可能とする機能を有していてもよい。
【0030】
[第3の実施形態]
図3は、本発明による照明装置の第3の実施の形態の構成を模式的に示す。図3に示すように、本実施形態の照明装置300は、光源部50と、光源部50と分離可能に構成された電源部90を有している。光源部50は、多数のLED51を1列または数列、直線状に配置して構成した発光部58と、光源側コネクタ55と、発光部58と光源側コネクタ55を接続する接続用コード54とを備えている。
【0031】
発光部58は、LED51を実装し、その給電線を接続用コード54に導くための配線基板52を備え、光源側コネクタ55は電源端子56と情報端子57を備えている。電源端子56にはLED51に電流を供給するための配線が接続されている。情報端子57には記憶素子59が接続される。該記憶素子59は光源側コネクタ55の外部から挿入される。
記憶素子59は、ICメモリにより構成されており、光源部50の種類、最適な駆動電流、印加可能な駆動電流および駆動電圧の範囲、発光輝度の時間変化パターン、発光部の温度に関する情報、および使用履歴などの情報が記憶されている。
【0032】
電源部90の構成およびその機能は、第2の実施形態の電源部40と同様であるので、その説明は省略する。発光部58の配線基板52に増幅回路などを備え、その制御と電力供給を電源部90で行う構成としてもよいことも第2の実施形態の場合と同様である。
【0033】
[第4の実施形態]
図4は、本発明による照明装置の第4の実施の形態の構成を模式的に示す。図4に示すように、本実施形態の照明装置400は、光源部60と、光源部60と分離可能に構成された電源部95を有している。光源部60は、第3の実施の形態の発光部58(図3参照)同様、多数のLED61を1列または数列、直線状に配置して構成した発光部68と、光源側コネクタ65と、発光部68と光源側コネクタ65を接続する接続用コード64とを備えている。
【0034】
上述した第3の実施形態と同様に、発光部68は、LED61を実装し、その給電線を接続用コード64に導くための配線基板62を備え、光源側コネクタ65は電源端子66と情報端子67を備えており、電源端子66にはLED61に電流を供給するための配線が接続されている。
本実施の形態では、情報端子67には記憶素子69が内蔵されており、情報端子67と記憶素子69は電気的に接続されている。
【0035】
記憶素子69は、複数個の出力端子(図示せず)を有し、該出力端子のうちの基準となる出力端子と他の出力端子との間の抵抗値の組み合わせにより情報を記憶するように構成されており、光源部60の種類、数種類の発光輝度パターンなどの情報が、出力端子の抵抗値の大きさ、具体例としては、抵抗値が最小の短絡状態、抵抗値が最大の開放状態の組み合わせにより記憶されている。また、これらの出力端子の短絡、開放により設定される情報は、切替スイッチなどにより、手動で変更可能に構成されている。
【0036】
電源部95の構成およびその機能は、第2の実施形態の電源部40と同様であるので、その説明は省略する。
本実施形態の照明装置400は、記憶素子としての情報量は多くできないが、光源部60の識別などの最小限の機能を必要とする簡易な照明装置に適用することができる。
【0037】
[第5の実施形態]
図5は、本発明による照明装置の第5の実施の形態の構成を模式的に示す。本実施形態において、第1の実施形態と同一部材については同一の符号を付し、その重複する説明は省略することがある。図5に示すように、本実施形態の照明装置500は、光源部70と、光源部70と分離可能に構成された電源部80を有している。
【0038】
電源部80において、駆動回路部87は、LEDの駆動電流の電流値を制御することにより発光部11からの出射光の輝度を調整する第1の駆動回路方式(図示せず)と、LEDの駆動電流パルスのパルス幅を制御することにより発光部11からの出射光の輝度を調整する第2の駆動回路方式(図示せず)と、LEDの駆動電流の電流値およびLEDの駆動電流パルスのパルス幅の制御により発光部11からの出射光の輝度を調整する第3の駆動回路方式(図示せず)とを選択可能に構成されている。
【0039】
本実施例では、光源部70の情報を記憶した記憶素子79は発光部78に収納され、接続用コード14を介して光源側コネクタ75に接続されている。記憶素子79は、光源部70が上記の3つの駆動回路方式のいずれを選択するかを定めた情報と光源部70の識別情報を記憶した第1の記憶素子(図示せず)と、光源部70の他の情報を記憶した第2の記憶素子(図示せず)とからなっている。
【0040】
第1の記憶素子は複数個の出力端子を有し、それらの出力端子のうちの基準となる出力端子と他の出力端子との間の抵抗値の組み合わせにより情報を記憶している。ここで、抵抗値としては任意に定めることができるが、抵抗値が最小の短絡状態、抵抗値が最大の開放状態の2つの状態の組み合わせとするのが最も簡易である。また第1の記憶素子の情報、すなわち上記の複数の出力端子の短絡か開放かの設定は、スイッチなどを手動により切り替えることにより変更が可能となるように構成されている。第2の記憶素子はICメモリを備えている。
【0041】
本実施形態において、第1の記憶素子は、数10cm〜数10mのコネクタ接続用コード14により光源側コネクタ75に接続されている。光源側コネクタ75は2つに分離され、一方のコネクタ76は電源端子76aとコネクタ接続用コードを介して第1の記憶素子の出力端子に接続された情報端子76bを備え、他方のコネクタ77は第2の記憶素子に接続された情報端子77aを備えている。
電源側コネクタ29は、光源側コネクタ75に対応したコネクタである。電源部80は、第1の記憶素子の情報により、光源部70を識別し、さらに上記の駆動回路方式を選択する。ここで、コネクタ接続用コードの有無および長さは、周辺のノイズ状況や作業性などによって決定してもよい。また、駆動回路部87において、駆動回路方式を1つの方式のみとし、第1の記憶素子の有する情報を識別情報のみとしてもよい。
【0042】
以上のように、本発明により、LEDを使用した複数の光源部に対して共通に使用できる電源部を備え、各光源部に応じた適切な駆動制御が可能な照明装置が得られる。また、光源部に使用されている個々のLEDに応じた駆動条件を記憶素子に記憶させておくことにより、同じ規格の照明装置であっても、個々の照明装置に最適な条件での駆動制御を行うことができる。
【0043】
なお、本発明は上記の実施形態の照明装置や光学装置に限定されるものではなく、目的や用途に応じて設計変更可能である。例えば、照明装置の仕様によって、光源部のLEDの数および配置、電源部の構成などは任意に定めることができる。また、接続用コードは電源部と電源側コネクタとの間のみ、または、発光部と光源側コネクタとの間と電源部と電源側コネクタとの間の両方に備えてもよい。あるいは、接続用コードなしで、光源側コネクタと電源側コネクタを介して光源部と電源部が直接的に接続されてもよい。記憶素子に収める光源部のデータの種類、記憶素子の形態なども任意に設定可能である。
【符号の説明】
【0044】
10、30、50、60、70 光源部
11、31、51、61 LED
12、32、52、62 配線基板
13、33 レンズ
14、34、54、64 接続用コード
15、35、55、65、75 光源側コネクタ
16 光源側電源コネクタ(光源側コネクタ)
16a、36、56、66、76a 電源端子
17 光源側情報コネクタ(光源側コネクタ)
17a、37、57、67、76b、77a 情報端子
18、38、58、68、78 発光部
19、39、59、69、79 記憶素子
20、40、80、90、95 電源部
21 電源側電源コネクタ
22 電源側情報コネクタ
23、43 駆動回路部
24、44 制御部
25 表示部
27、47、87 駆動回路
29、49、89 電源側コネクタ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個または複数個のLEDを備えた光源部(10)と、前記光源部と分離可能に構成され、前記光源部に電力を供給する電源部(20)を有する照明装置であって、
前記光源部は、前記LEDを収納した発光部(18)と前記電源部と接続する光源側コネクタ(15)を備え、
前記電源部は、前記LEDを駆動するための駆動回路(27)と、前記光源側コネクタに接合される電源側コネクタ(29)を備え、
前記光源側コネクタは、前記LEDに電力を供給するための配線が接続される電源端子(16a)と、前記光源部の情報を記憶した記憶素子(19)が接続される情報端子(17a)を有し、
前記駆動回路は、前記情報端子を介して入力された前記記憶素子の情報に基づいて前記LEDを駆動するための電流波形または電圧波形を設定する機能を有することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記電源部は前記駆動回路を収納する筐体を備え、該筐体と前記電源側コネクタの間、または前記発光部と前記光源側コネクタの間に接続用コードを備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記光源側コネクタは2つに分離され、一方に前記電源端子を備え、他方に前記情報端子を備えることを特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記記憶素子は、前記光源側コネクタに収納されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記記憶素子は、前記発光部に収納されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記記憶素子は、外部から前記光源側コネクタに接続可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記記憶素子は、ICメモリ、またはICメモリを内蔵した素子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記記憶素子には、前記発光部の使用履歴の情報が含まれていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記記憶素子には、予め設定された前記発光部の発光輝度に関する情報、予め設定された前記発光部の発光輝度の時間変化に関する情報、および前記発光部の温度に関する情報のうちの少なくとも1つの情報が含まれていることを特徴とする請求項7または8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記記憶素子は、前記光源部の識別情報を記憶した記憶部分を有し、前記記憶部分は複数個の出力端子を備え、前記出力端子のうちの基準となる出力端子と他の出力端子との間の抵抗値の組み合わせにより前記識別情報を記憶し、前記識別情報は、手動により変更が可能となるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項11】
前記記憶部分は、コネクタ接続用コードにより前記光源側コネクタに接続されていることを特徴とする請求項10に記載の照明装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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