説明

熱および火炎シールド

耐熱耐炎性繊維および嵩張った嵩高の繊維で形成される、耐熱耐炎性の平面状の単一シールド。シールド材は、大部分が耐熱耐炎性繊維である、耐熱耐炎ゾーン、および大部分が嵩張った嵩高の繊維である、嵩張った嵩高のゾーンを有する。繊維は、シールド材全体に、耐熱耐炎性繊維が、耐熱耐炎ゾーンを有するシールドの外側表面の最も近くに集まり、嵩張った嵩高の繊維が、嵩張った嵩高のゾーンを有するシールド材の外側表面の最も近くに集まるように、分布している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願の相互参照)
本出願は、先に継続している米国特許出願第10/841,148号(2004年5月7日出願)の一部継続出願であり、当該先の出願の内容は、ここでの引用によりその全体が組み込まれる。
(背景)
本発明は、熱および/または火炎から保護するのに用いる材料に関し、特に、自動車のボンネットのライナー、エンジン室のライナー、寝具類、室内装飾用品、および壁のパッド(または詰め物)等の用途に使用され得る熱および/または火炎遮蔽材料に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な業界において、熱および火炎に対する耐性を付与するだけでなく、費用効率の高い単一の基体において、ボリューム、不透明さ、成形適性および他の特性を提供することもできる、材料が必要とされている。多くの場合、これらのバリア特性は、高いレベルの性能をもたらす、特殊材料を用いることにより、最も良好に得られるが、基体に相当の費用をもたらす。特に、嵩張った基体(高いz方向の厚さを有する)においては、これらの材料を僅かなパーセントでもシールド材に導入すると、全体の基体に、相当なレベルのコストをもたらす。この理由により、これらのバリア特性を提供するために、特殊表面層を有する複合体がしばしば使用される。特殊表面層を有する複合体の例は、低コストの嵩高い材料に積層された表皮層(またはスキン)である。この方法は、高コストの原材料のコストを有効に減らす一方で、この方法には、追加の加工および表皮層の剥離の可能性といった、不都合がある。
【0003】
本発明は、種々の所望の材料特性を与えるために、種々のゾーンを有する、単一の(または一元もしくは一体状の)シールド(または遮蔽)材料を使用することにより、先行技術の代替物を提供する。
【発明の開示】
【0004】
(詳細な説明)
本発明の、これらの及び他の特徴、要旨、および利点は、下記の説明、添付の請求の範囲、および添付の図面に関して、より良く理解されるであろう。
【0005】
図面、特に図1を参照すると、平面状の熱および火炎シールド材100として示されている、本発明の一形態の拡大断面図が示されている。シールド材100は、溶接、高温製造等のような操作において、保護覆い(もしくはブランケット)またはシールドのような既存のシート形態にて、使用してよい。シールド材100はまた、自動車のボンネットのライナー、エンジン室のカバー等のような部品(またはパーツ)に形成してもよい。加えて、シールド材100は、他の材料と一体にされて、及び/又は構造物内に組み込まれて、付加的な耐熱耐炎性を有する材料または構造物を与えることができる。例えば、シールド材100は、ベッド、室内装飾用品、壁の詰め物、および他の構造物の外側材料に組み込んで、これらの構造物に付加的な耐燃耐炎性を与えることができる。シールド材100に付随する嵩のために、シールド材100をそのような構造物に組み込むことはまた、当該構造物における任意の嵩張った材料を取り換えることにより、コスト的な利点をもたらし得る。
【0006】
図示するように、平面状のシールド材100は、耐熱耐炎性繊維101および嵩高の(または嵩もしくは量を増やすための)繊維102を、一般に含む。耐熱耐炎性繊維101および嵩高の繊維102は、シールド材100を形成するために結合させられたステープル繊維である。ここで使用されるように、耐熱耐炎性繊維は、ISO−4589−1で規定されている、限界酸素指数(LOI)の値が20.95以上である繊維を意味するものとする。耐熱耐炎性繊維の種類として、消火性繊維および耐燃性繊維が挙げられるが、これらに限定されるものではない。消化性繊維は、熱供給源を抑制するようにして消滅する(または焼失する)ことにより、LOI値を満たす、繊維である。火炎を抑制する一つの方法において、消火性繊維は、燃焼中に気体生成物(例えば、ハロゲン化ガス)を放出する。消火性繊維の例として、モダクリル繊維、PVC繊維、局所的に(または表面)ハロゲン化処理を施した繊維である。耐燃性繊維は、熱に曝されたときに、滅失に耐える(または耐熱性を示す)ことによってLOI値を満たす繊維である。耐燃性繊維の例として、シリカを含浸させたレーヨン(例えば、VISIL(登録商標)の名称で販売されているレーヨン)、部分的に酸化させたポリアクリロニトリル、ポリアラミド、パラアラミド、炭素、メタアラミド、メラミン等が挙げられる。嵩高の繊維は、熱シールド材に嵩(または体積)を与える繊維である。嵩高の繊維の例として、フィラメントあたりのデニール数が高い繊維(1フィラメントあたり1デニール以上)、高捲縮繊維、充填用中空繊維等が挙げられる。
【0007】
一つの形態において、耐熱耐炎性繊維101ならびに嵩高性の繊維102は、バインダー繊維105とともに、エアレイ積層されている。バインダー繊維は、他の繊維と、何らかの種類の接着または結合を形成する繊維である。バインダー繊維は、熱により活性化する繊維を含み得る。熱で活性化するバインダー繊維105をシールド材100において使用することの更なる利点は、シールド材100を、自動車のボンネットのライナー、エンジン室のカバー等で使用するために、部品形状に後で成形することができることである。熱で活性化するバインダー繊維の例は、より低い温度で溶融することができる繊維、例えば、低融点繊維、鞘成分がより低い溶融温度を有する芯鞘型繊維等である。一つの形態において、バインダー繊維は、鞘が低溶融温度を有する、ポリエステルの芯鞘型繊維である。
【0008】
さらに図1を参照するに、耐熱耐炎性繊維101は、平面状のシールド材100の耐熱耐炎ゾーン内に集中しており、嵩高の繊維102は、平面状のシールド材100の嵩張った(または容量の大きい)嵩高なゾーン120に集中している。耐熱耐炎ゾーン110は、主たる耐熱耐炎特性を、シールド材100に付与する。嵩張った嵩高のゾーン120は、シールド材100の平面ディメンション(または寸法)から水平に延びる、所望のz方向の厚さを、シールド材100に付与する。図1に示す形態において、耐熱耐炎ゾーン110は、嵩張った嵩高のゾーン120よりも、z方向の寸法が小さい。
【0009】
さらに図1を参照するに、耐熱耐炎ゾーン110は、シールド材100の外側表面に配置された外側境界111を有し、嵩張った嵩高なゾーン120に隣接して配置された内側境界112を有する。嵩張った嵩高なゾーン120は、シールド材100の外側表面に配置された外側境界121を有し、耐熱耐炎ゾーン110に隣接して配置された内側境界122を有する。シールド材100は、単一の材料であり、2つのゾーンの境界は、層の境界の詳細な描写を示すのではなく、単一の材料内にあるエリアを示す。シールド材100は、単一の材料であるから、耐熱耐炎ゾーン110および嵩張った嵩高のゾーン120は、一体に結合された、別々の分離した層ではなく、様々な個々の繊維が、耐熱耐炎ゾーン110および嵩張った嵩高のゾーン120の両方に現われる。図1は、嵩張った嵩高のゾーン120よりも小さい厚さである、耐熱耐炎ゾーン110を示しているが、2つのゾーンの相対的な厚さは、図示したものと実質的に異なっていてよい。
【0010】
図1を参照するに、耐熱耐炎ゾーン110は、耐熱耐炎性繊維101および嵩高の繊維102の両方を含む。しかしながら、耐熱耐炎ゾーン110は、主に耐熱耐炎性繊維101を含む。さらに、耐熱耐燃ゾーン110における繊維の分布は、耐熱耐炎性繊維101の濃度(または含有量)が、耐熱耐炎ゾーン110の内側境界112よりも、当該ゾーンの外側境界111にて、より大きくなるようなものである。また、図示するように、耐熱耐炎性繊維101の濃度は、耐熱耐炎ゾーン110の外側境界111から、当該ゾーンの内側境界112に向かって、z軸に沿って勾配を有して(もしくは一定の割合で、または傾斜して)減少していることが好ましい。
【0011】
さらに図1を参照するに、嵩張った嵩高のゾーン120は、耐熱耐炎性繊維101および嵩高の繊維102の両方を含む。しかしながら、嵩張った嵩高のゾーン120は、主に嵩高の繊維102を含む。さらに、嵩張った嵩高のゾーン120における繊維の分布は、嵩高の繊維102の濃度(または含有量)が、嵩張った嵩高のゾーン120の内側境界122よりも、当該ゾーンの外側境界121にて、より大きくなるようなものである。また、図示するように、嵩高の繊維102の濃度は、嵩張った嵩高のゾーン120の外側境界121から、当該ゾーンの内側境界122に向かって、z軸に沿って勾配を有して(もしくは一定の割合で、または傾斜して)減少していることが好ましい。
【0012】
次に図2を参照するに、本発明の別の形態の拡大断面図が、熱および火炎シールド材200として示されている。図示するように、シールド材200は、一般に、耐熱耐炎性繊維201、ならびに嵩高の繊維202を含む。耐熱耐炎性繊維201および嵩高の繊維202は、シールド材200を形成するように結合された、ステープル繊維である。一つの形態において、耐熱耐炎性繊維201、および嵩高の繊維202は、バインダー繊維205とともにエアレイ積層されている。バインダー繊維205が熱で活性化されるバインダー繊維であるとき、繊維の組み合わせは、シールド材200の繊維を一体に結合させるために、加熱されてバインダー繊維205を活性化する。熱で活性化されるバインダー繊維をバインダー繊維205としてシールド材200にて使用することの更なる利点は、シールド材200を、自動車のボンネットのライナー、エンジン室のカバー等で使用するために、部品形状に後で成形することができることである。
【0013】
さらに図2を参照するに、耐熱耐炎性繊維201は、シールド材200の耐熱耐炎ゾーン201に集中しており、嵩高の繊維202は、シールド材200の嵩張った嵩高のゾーン220に集中している。耐熱耐炎ゾーン210は、シールド材200の主たる耐熱耐炎性を、シールド材200に付与する。嵩張った嵩高のゾーン220は、所望のz方向の厚さを、シールド材200に付与する。図2において、図示した形態において、耐熱耐炎ゾーン210は、嵩張った嵩高のゾーン220よりも、z方向の寸法が小さい。
【0014】
さらに図2を参照するに、耐熱耐炎ゾーン210は、シールド材200の外側表面に配置された外側境界211を有し、嵩張った嵩高のゾーン220に隣接して配置された内側境界212を有する。嵩張った嵩高なゾーン220は、シールド材200の外側表面に配置された外側境界221を有し、耐熱耐炎ゾーン210に隣接して配置された内側境界222を有する。シールド材200は、単一の材料であり、2つのゾーンの境界は、層の境界の詳細な描写を示すものではなく、単一の材料内にあるエリアを示す。シールド材200は、単一の材料であるから、耐熱耐炎ゾーン210および嵩張った嵩高のゾーン220は、一体に結合された、別々の分離した層ではなく、様々な個々の繊維が、耐熱耐炎ゾーン210および嵩張った嵩高のゾーン220の両方に現われる。図2は、嵩張った嵩高のゾーン220よりも小さい厚さである、耐熱耐炎ゾーン210を示しているが、2つのゾーンの相対的な厚さは、図示したものと実質的に異なっていてよい。
【0015】
図2をさらに参照するに、耐熱耐炎ゾーン210は、耐熱耐炎性繊維201および嵩高の繊維202の両方を含む。しかしながら、耐熱耐炎ゾーン210は、主に耐熱耐炎性繊維201を含む。さらに、耐熱耐炎ゾーン210における繊維の分布は、耐熱耐炎性繊維201の濃度(または含有量)が、耐熱耐炎ゾーン210の内側境界212よりも、当該ゾーンの外側境界211にて、より大きくなるようなものである。また、図示するように、耐熱耐炎性繊維201の濃度は、耐熱耐炎ゾーン210の外側境界211から、当該ゾーンの内側境界212に向かって、z軸に沿って勾配を有して(もしくは一定の割合で、または傾斜して)減少していることが好ましい。
【0016】
図2をさらに参照するに、シールド材200の嵩高の繊維202は、第1の嵩高の繊維203および第2の嵩高の繊維204を含む。一つの形態において、第1の嵩高の繊維は、耐熱耐炎性繊維201よりも、フィラメントあたりのデニール数がより高く、および/または繊維あたりの質量がより大きく、第2の嵩高の繊維204は、第1の嵩高の繊維203よりも、フィラメントあたりのデニール数がより高く、および/または繊維あたりの質量がより大きい。また、嵩張った嵩高のゾーン220は、第1の嵩高のゾーン230と第2の嵩高のゾーン240とに分けられている。第1の嵩高のゾーン230は、耐熱耐炎ゾーン210に隣接して配置された外側境界231を有し、第2の嵩高のゾーン240に隣接して配置された内側境界232を有する。第2の嵩高のゾーン240は、シールド材200の外側表面に隣接して配置された外側境界241を有し、第1の嵩高のゾーン230に隣接して配置された内側境界242を有する。先に説明したように、シールド材200は、単一の材料であり、そのようなものとして、2つの嵩高のゾーンの境界は、層の境界の詳細な描写を示すものではなく、単一の材料内にあるエリアを示す。シールド材200は、単一の材料であるから、第1の嵩高のゾーン230および第2の嵩高のゾーン240は、一体に結合された別々の分離した層ではなく、様々な個々の嵩高の繊維が、第1の嵩高のゾーンおよび第2の嵩高のゾーン240の両方に現われる。図2は、嵩張った嵩高のゾーン220よりも小さい厚さである、耐熱耐炎ゾーン210を示しているが、2つのゾーンの相対的な厚さは、図示したものと実質的に異なっていてよい。
【0017】
図2をさらに参照するに、第1の嵩高のゾーン230は、第1の嵩高の繊維203および第2の嵩高の繊維204の両方を含む。しかしながら、第1の嵩高のゾーン230は、第2の嵩高の繊維204よりも、第1の嵩高の繊維203をより多く含む。第1の嵩高のゾーン230における繊維の分布は、第1の嵩高の繊維203の濃度(または含有量)が、第1の嵩高のゾーン230の外側境界231から、第1の嵩高のゾーン230の内側境界232と外側境界との間にある第1の嵩高の繊維の集中面235に向かって、z軸に沿って勾配を有するように(もしくは一定の割合で、または傾斜して)増加するようなものである。また、図示するように、第1の嵩高の繊維203は、第1の嵩高の繊維の集中面235から、当該ゾーンの内側境界232に向かって、z軸に沿って勾配を有するように(もしくは一定の割合で、または傾斜して)減少していることが好ましい。
【0018】
図2を参照するに、第2の嵩高のゾーン240は、第1の嵩高の繊維203および第2の嵩高の繊維204の両方を含む。しかしながら、第2の嵩高のゾーン240は、第1の嵩高の繊維203よりも、より多くの第2の嵩高の繊維204を含む。第2の嵩高のゾーン230における繊維の分布は、第2の嵩高の繊維204の濃度(含有量)が、第2の嵩高のゾーン240の内側境界242よりも、当該ゾーンの外側境界241にて、より大きくなるようなものである。また、図示するように、第2の嵩高の繊維204の濃度は、第2の嵩高のゾーン240の外側境界241から、当該ゾーンの内側境界242に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように(もしくは一定の割合で、または傾斜して)減少していることが好ましい。
【0019】
図2をさらに参照するに、第1の嵩高のゾーン230はまた、耐熱耐炎性繊維201を含む。しかしながら、第1の嵩高のゾーン230は、耐熱耐炎性繊維201よりも、より多くの第1の嵩高の繊維203を含む。耐熱耐炎ゾーン210は、ある量の第2の嵩高の繊維204を含み得る。しかしながら、耐熱耐炎ゾーン210における第2の嵩高の繊維204の量は、第1の嵩高の繊維203よりも有意に少ない。第2の嵩高のゾーン240はまた、ある量の耐熱耐炎性繊維201を有し得る。しかしながら、第2の嵩高のゾーン240における耐熱耐炎性繊維201の量は、たとえあったとしても、第1の嵩高の繊維203よりも有意に低い。単一の嵩高の繊維102を利用することと比較して、2つの別々の独立した嵩高の繊維203/204を使用すること(図2)の利点は、耐熱耐炎性繊維101/201ならびに嵩張った嵩高の繊維102/202のそれぞれの重量が同じである場合に、1種類の嵩高の繊維102だけを有するシールド材100と比較して、2種類の嵩高の繊維203および204を有するシールド材200は、嵩張った嵩高のゾーン120/220に位置する耐熱耐炎性繊維201をより少ない量で有するということである。
【0020】
次に、図1および図2を参照するに、シールド材100/200は、嵩高のゾーン120/220から外側に延びる、別のゾーンを形成する別の繊維を含み得ることを、意図している。そのような形態において、嵩高のゾーン120/220の外側の境界121/221/241は、シールド材100/200の外面に隣接せず、シールド材100/200の内側に位置する。別のゾーンは、シールド材200において、第1の嵩高の繊維203が第2の嵩高の繊維204へ移行するのと同様に、嵩高の繊維102/204から別の繊維へ濃度が移行する領域を有する。複数の別のゾーンを、複数の別の繊維でもって形成してよく、その結果、多くの付加的なゾーンが得られる。最も外側の付加的なゾーンにおいて、最も外側の付加的なゾーンを形成する繊維は、図1および図2に示す嵩高の繊維102および204と同様に、シールド材100/200の外面にて、集中する。
【0021】
次に図3を参照するに、図1および図2の単一の熱および火炎シールドを形成する加工のための、装置300の特定のピースのダイアグラムが示されている。特許請求の範囲に記載されている発明を形成するために、この加工において十分であると判明した装置の商業的に入手可能なピースは、「K-12 ハイ・ロフトランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」(Fehrer AG、リンツ、オーストリア)である。耐熱耐炎性繊維101/201および嵩張った嵩高の繊維102/202は、開繊され、適当な割合で混合され、エアチャンバー310に入る。バインダー繊維105/205を使用する形態において、バインダー繊維105/205もまた、開繊され、エアチャンバー310に導入される前に、耐熱耐炎性繊維101/201および嵩高の繊維102/202と混合される。嵩張った嵩高の繊維202が複数の種類の嵩高繊維203/204を含む形態において、それらの複数の種類の嵩高の繊維203/204もまた開繊され、エアチャンバー310に導入される前に、適当な割合で他の繊維と混合される。エアチャンバー310は、混合した繊維を空気中に浮遊させ、エアレイ装置に送るために排出し、エアレイ装置は、シリンダー320を使用する。シリンダー320は回転し、混合した繊維を収集ベルト330に向かって投げる(または送る)。シリンダー320の回転は、より重い繊維を収集ベルト330に沿って、より軽い繊維を投げるよりも、より遠い距離に投げる。その結果、収集ベルト330上に収集される繊維のマットは、より軽い繊維を、より大きい濃度で、収集ベルト330に隣り合って有し、より重い繊維を、より大きい濃度で、収集ベルト330から離れて有する。一般に、繊維間のデニール数の相違がより大きいほど、繊維の分布において、勾配がより大きくなる。
【0022】
図1に示すシールド100の一形態において、耐熱耐炎性繊維101は、嵩張った嵩高の繊維102よりも軽い。したがって、図3に示すプロセスにおいて、耐熱耐炎性繊維101は、収集ベルト330の付近にて、より大きい濃度で収集され、嵩張った嵩高の繊維102は、収集ベルト330から離れたところで、より大きい濃度で収集される。それは、平面状の単一のシールド材100の耐熱耐炎ゾーン110および嵩張った嵩高のゾーン120を形成する、装置300によるこの分配である。
【0023】
図2に示すシールド200の一形態において、耐熱耐炎性繊維201は、嵩張った嵩高の繊維202よりも軽い。したがって、図3に示す加工において、耐熱耐炎性繊維201は、収集ベルト330付近でより大きい濃度で収集され、嵩張った嵩高の繊維202は収集ベルト330から離れたところで、より大きい濃度で収集される。それは、平面状の単一のシールド材200の耐熱耐炎ゾーン210および嵩張った嵩高のゾーン220を形成する装置300による、この分配である。さらに、嵩張った嵩高の繊維220の第1の嵩高の繊維203は、第2の嵩高の繊維204よりも軽い。したがって、図3に示す加工において、第1の嵩高の繊維203は、第2の嵩高の繊維204よりも、収集ベルト330により近いところで、より大きい濃度で収集される。それは、平面状の単一のシールド材200の嵩張った嵩高のゾーン220の第1の嵩高のゾーン230および第2の嵩高のゾーン240を形成する、この分配である。
【0024】
シールド材100/200の組成において、耐熱耐炎性繊維を合わせたパーセンテージは、全重量基準で約10%〜約90%に及び得る。シールド材100/200の組成において、嵩高の繊維を合わせたパーセンテージは、全重量基準で約80%〜約5%に及び得る。シールド材100/200におけるバインダー繊維の最適な量は、全重量基準で約10%〜約40%に及び得る。嵩高のシールド材は、他の材料とキルティングして(または他の材料で裏打ちして)、マットレス、縁取材(borders)、およびパネルのような用途で使用するのに、望ましい製品を与えることがわかった。本加工において、嵩高の繊維を、耐熱耐炎性繊維と組み合わせることは、工程を減らすことによってコストを減らし、また、層間剥離のような特徴(または基準)について、2つの分離した層の材料を組み合わせる場合よりも、より良好な性能を与える。加えて、シールド材の性能は、同じコストである場合、より良好な耐炎性を有し、類似の性能である場合、より低いコストを有する。
【0025】
本発明の第1の例において、平面状の耐熱耐炎性シールド材を、下記の4つの繊維のブレンドで形成した。
1)2dpfであり、部分的に酸化されたポリアクリロニトリルである、耐熱耐炎性繊維 4重量%
2)6dpfのポリエステルである、第1の嵩高の繊維 25重量%
3)15pdfのポリエステルである、第2の嵩高の繊維 41重量%、および
4)4dpfであり、低溶融温度の鞘を有する、芯鞘ポリエステルである、低融点バインダー繊維 30重量%
【0026】
繊維を開繊し、混合し、Fehrer AGの「K-12 ハイ・ロフト・ランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」を用いて、シールド材に形成した。シールドは、1平方ヤードあたり、約16〜32オンスの重量を有し、約12〜37mmの範囲内にある厚さを有していた。得られたシールド材において、耐熱耐炎ゾーンにおける、耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の少なくとも70%を構成し、嵩張った嵩高のゾーンにおける耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の約2%未満であった。
【0027】
本発明の第2の実施例において、平面状の単一の耐熱耐炎性シールド材を、下記の4つの繊維のブレンドで形成した。
1)約3.2dpfのVisil(登録商標)である、耐熱耐炎性繊維 40重量%
2)約2dpfのモダクリル繊維(カネカロン(登録商標)) 20重量%
3)15dpfのポリエステルである、嵩高の繊維 20重量%、および
4)4dpfであり、低溶融温度の鞘を有する芯鞘ポリエステルである、低融点バインダー繊維 20重量%
【0028】
繊維を開繊し、混合し、Fehrer AGの「K-12 ハイ・ロフト・ランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」を用いて、シールド材に形成した。シールドは、1平方ヤードあたり、約8オンスの重量を有し、約25mmの範囲内にある厚さを有していた。得られたシールド材において、耐熱耐炎ゾーンにおける、耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の少なくとも60重量を構成し、嵩張った嵩高のゾーンにおける耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の約40%未満であった。第2の実施例の別の態様において、低融点バインダー繊維は、低融点温度の鞘を有する、10dpfの芯鞘ポリエステルであった。
【0029】
本発明の第3の実施例において、平面状の単一の耐熱耐炎性シールド材を、下記の4つの繊維のブレンドで形成した。
1)約3.2dpfのVisil(登録商標)である、耐熱耐炎性繊維 30重量%
2)約2dpfのモダクリル繊維(カネカロン(登録商標)) 30重量%
3)15dpfのポリエステルである、嵩高の繊維 20重量%、および
4)4dpfであり、低溶融温度の鞘を有する芯鞘ポリエステルである、低融点バインダー繊維 20重量%
【0030】
繊維を開繊し、混合し、Fehrer AGの「K-12 ハイ・ロフト・ランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」を用いて、シールド材に形成した。シールドは、1平方ヤードあたり、約8オンスの重量を有し、約25mmの範囲内にある厚さを有していた。得られたシールド材において、耐熱耐炎ゾーンにおける、耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の少なくとも60重量を構成し、嵩張った嵩高のゾーンにおける耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の約40%未満であった。
【0031】
本発明の第4の実施例において、平面状の単一の耐熱耐炎性シールド材を、下記の4つの繊維のブレンドで形成した。
1)約3.2dpfのVisil(登録商標)である、耐熱耐炎性繊維 40重量%
2)約2dpfのモダクリル繊維(カネカロン(登録商標)) 40重量%
3)15dpfのポリエステルである、嵩高の繊維 15質量%、および
4)4dpfであり、低溶融温度の鞘を有する芯鞘ポリエステルである、低融点バインダー繊維 5重量%
【0032】
繊維を開繊し、混合し、Fehrer AGの「K-12 ハイ・ロフト・ランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」を用いて、シールド材に形成した。シールドは、1平方ヤードあたり、約10オンスの重量を有し、約25mmの範囲内にある厚さを有していた。得られたシールド材において、耐熱耐炎ゾーンにおける、耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の少なくとも60重量を構成し、嵩張った嵩高のゾーンにおける耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の約40%未満であった。
【0033】
本発明の第5の実施例において、平面状の単一の耐熱耐炎性シールド材を、下記の4つの繊維のブレンドで形成した。
1)2dpfのpanoxである、耐熱耐炎性繊維 50重量%
2)15dpfのポリエステルである、嵩高の繊維 30重量%、および
4)4dpfであり、低溶融温度の鞘を有する芯鞘ポリエステルである、低融点バインダー繊維 20重量%
【0034】
繊維を開繊し、混合し、Fehrer AGの「K-12 ハイ・ロフト・ランダムカード(K-12 HIGH-LOFT RANDOM CARD)」を用いて、シールド材に形成した。シールドは、1平方ヤードあたり、約6オンスの重量を有し、約25mmの範囲内にある厚さを有していた。得られたシールド材において、耐熱耐炎ゾーンにおける、耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の少なくとも60重量%を構成し、嵩張った嵩高のゾーンにおける耐熱耐炎性繊維は、当該ゾーンの全繊維の約40%未満であった。
【0035】
図4を参照すると、図3を参照して開示した方法に従って形成した、図1のシールド材100の一形態の拡大断面図が示されている。図4は、嵩高のゾーンの上にある、耐熱耐炎ゾーンを示している。見られるように、繊維は、約30度の角度の最頻値(またはモード)で配向を有し、それは嵩高のゾーンで非常に顕著である。繊維の角度は、製造プロセスの結果であり、シールド材に剛性および弾性を与える。繊維に関する角度の最頻値は、シールド材100の平面のディメンションから水平方向のz方向に向かって(または向かう角度として)、約5度から約80度までの間で変化し得る。
【0036】
図5を参照すると、シールド材100/200を組み込んだマットレスが示されている。マットレス500は、第1のサイド511、対向する第2のサイド512、および第1のサイド511と第2のサイド512とを繋ぐ、少なくとも一つの側壁521、522、523および524を有する。図6には、図5のマットレス500のサイド511、512、または壁521、522、523および524に用いられる壁600の部分切断図が示されている。図示するように、壁600は、外側の側地材料610、シールド材620、支持材料630および裏地材料640を含む。図1〜4を参照して上記において説明したシールド材100/200は、壁600においてシールド材620として使用することができ、好ましくは、耐熱耐炎ゾーンが外側の側地材料610に最も近づくように配置される。支持材料630は、発泡体または不織布等のような弾性材料である。裏地材料640は、織物、編物または不織布のような、可撓性材料である。
【0037】
本発明を、特定の好ましい態様に言及して、相当詳細に説明したが、他の態様も可能である。例えば、不織布のような他の材料の層を、他の目的のために、本発明の外側表面又は内側表面に追加することができる。したがって、添付した請求の範囲の精神および範囲は、本明細書に含まれる好ましい態様の説明に限定されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、本発明の一形態の拡大断面図を示す。
【図2】図2は、本発明の別の形態の拡大断面図を示す。
【図3】図3は、平面状の本発明の耐熱耐炎性のシールド材を形成する方法を実施する、機械のダイアグラムを示す。
【図4】図4は、図1のシールド材の拡大した断面図を示す。
【図5】図5は、本発明のシールド材を利用するベッドの斜視図を示す。
【図6】図6は、図5のベッドの壁および壁に組み込まれたシールド材の拡大部分図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の耐熱耐炎性繊維および複数の嵩高の繊維を含む、単一の平面状の熱および火炎シールド材であって、
当該単一の平面状のシールド材が、
耐熱耐炎ゾーンであって、耐熱耐炎性の外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界まで延びるゾーン、および
嵩高のゾーンであって、嵩高のゾーンの外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界に隣り合う嵩高のゾーンの内側境界まで延びるゾーン
を含み、
耐熱耐炎ゾーンが、嵩高の繊維および耐熱耐炎性繊維の両方を、耐熱耐炎性繊維の割合が嵩高の繊維の割合よりも高くなるように含み、当該ゾーンにおいて、耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界付近にて、耐熱耐炎性の内側境界よりも大きく、
嵩高のゾーンが、嵩高の繊維および耐熱耐炎性繊維の両方を、嵩張った嵩高の繊維の割合が高くなるように含み、当該ゾーンにおいて、嵩高の繊維の濃度が、嵩高のゾーンの外側境界付近にて、嵩高のゾーンの内側境界よりも大きい、
耐熱耐炎性のシールド材。
【請求項2】
耐熱耐炎性繊維が、嵩高の繊維よりも、小さいデニール数である、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項3】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界から耐熱耐炎性の内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項4】
嵩高の繊維の濃度が、嵩高のゾーンの外側境界から、嵩高のゾーンの内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項5】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項3に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項6】
その内部に位置するバインダー繊維をさらに含む、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項7】
バインダー繊維が熱で活性化させられるバインダー繊維を含む、請求項6に記載の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項8】
熱で活性化させられるバインダー繊維が、芯よりも低溶融温度である鞘を有する芯鞘繊維を含む、請求項7に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項9】
耐熱耐炎繊維が、耐燃性繊維を含む、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項10】
耐燃性繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項9に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項11】
耐熱耐炎性繊維が、消火性繊維をさらに含む、請求項1に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項12】
耐熱耐炎性繊維が、耐燃性繊維をさらに含む、請求項11に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項13】
耐燃性繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項12に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項14】
複数の耐熱耐炎性繊維、ならびに第1の嵩高の繊維および第2の嵩高の繊維を含む複数の嵩高の繊維を含む、単一の平面状の熱および火炎シールド材であって、
当該単一の平面状のシールド材が、
耐熱耐炎ゾーンであって、耐熱耐炎性の外側境界繊から、耐熱耐炎性の内側境界まで延びるゾーン、および
嵩高のゾーンであって、嵩高のゾーンの外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界に隣接する嵩高のゾーンの内側境界まで延びるゾーンであって、第1の嵩高のゾーンおよび第2の嵩高のゾーンを有するゾーン
を含み、
第1の嵩高のゾーンは、嵩高のゾーンの内側境界から、第1の嵩高のゾーンの内側境界まで延び、それらの間に第1の嵩高の繊維の集中面を有し、第2の嵩高のゾーンは、嵩高のゾーンの外側領域から、第1の嵩高のゾーンの内側境界に隣接する第2の嵩高のゾーンの内側境界まで延び、
耐熱耐炎ゾーンが、嵩高の繊維および耐熱耐炎性繊維の両方を、耐熱耐炎性繊維の割合が第1の嵩高の繊維の割合よりも高くなるように含み、耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界付近にて、耐熱耐炎性の内側境界よりも大きく、
第1の嵩高のゾーンが、第1の嵩高の繊維、第2の嵩高の繊維、および耐熱耐炎性繊維を、第1の嵩高の繊維の割合が高くなるように含み、第1の嵩高の繊維の濃度が、嵩高のゾーンの内側境界から、第1の嵩高の繊維の集中面に向かって増加し、第1の嵩高の繊維の集中面から、第1の嵩高のゾーンの内側境界に向かって減少しており、
第2の嵩高のゾーンが、第1の嵩高の繊維および第2の嵩高の繊維を、第2の嵩高の繊維の割合が高くなるように含み、第2の嵩高の繊維の濃度が、嵩高のゾーンの外側境界付近にて、第2の嵩高のゾーンの内側領域よりも大きい
熱および火炎シールド材。
【請求項15】
耐熱耐炎性繊維が、嵩高の繊維よりも小さいデニール数である、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材
【請求項16】
第1の嵩高の繊維が、第2の嵩高の繊維よりも小さいデニール数である、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項17】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項18】
第1の嵩高の繊維の濃度が、第1の嵩高の繊維の集中面から、第1の嵩高のゾーンの内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項19】
第2の嵩高の繊維の濃度が、嵩高のゾーンの外側境界から、第2の嵩高のゾーンの内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項20】
第1の嵩高の繊維の濃度が、第1の嵩高の繊維の集中面から、第1の嵩高のゾーンの内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項19に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項21】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、耐熱耐炎性の外側境界から、耐熱耐炎性の内側境界に向かって、z軸に沿って、勾配を有するように減少している、請求項20に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項22】
その内部に位置するバインダー繊維をさらに含む、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項23】
バインダー繊維が、熱で活性化させられるバインダー繊維を含む、請求項22に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項24】
熱で活性化させられるバインダー繊維が、芯よりも低溶融温度である鞘を有する芯鞘繊維を含む、請求項23に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項25】
耐熱耐炎繊維が、耐燃性繊維を含む、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項26】
耐燃性繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項25に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項27】
耐熱耐炎性繊維が、消火性繊維をさらに含む、請求項14に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項28】
耐熱耐炎性繊維が、耐燃性繊維をさらに含む、請求項27に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項29】
耐燃性繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項28に記載の単一の平面状の熱および火炎シールド材。
【請求項30】
第1のデニール数を有する、複数の耐熱耐炎性繊維を、耐熱耐炎性繊維の第1のデニール数よりも大きい第2のデニール数を有する、複数の嵩高の繊維と混合する工程、
耐熱耐炎ゾーンおよび嵩高のゾーンを有する単一の不織布材料が、ベルト上で形成されるように、混合した耐熱耐炎性繊維および嵩高の繊維を、移動するベルトに沿って放出し、それにより、耐熱耐炎ゾーンが、嵩高の繊維よりも、耐熱耐炎性繊維をより大きい割合で含み、嵩高のゾーンが、耐熱耐炎性繊維よりも、嵩高の繊維をより大きい割合で含むようにする工程
を含む、シールド材を形成する方法。
【請求項31】
繊維を混合する工程が、バインダー繊維を、耐熱耐炎性繊維および嵩高の繊維と混合することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
繊維を混合する工程が、第1の嵩高の繊維および第2のバインダー繊維よりも大きいデニール数を有する第2のバインダー繊維を含む、嵩高の繊維を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
繊維を混合する工程が、バインダー繊維を、耐熱耐炎性繊維および嵩高の繊維と混合することを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
少なくとも1つの側壁で繋がれた、第1のサイドおよび対向する第2のサイドを含む、マットレスであって、
第1のサイドが、外側地およびシールド材を含み、シールド材は、耐熱耐炎性繊維および嵩高の繊維、ならびに耐熱耐炎性繊維を嵩高の繊維よりも大きい割合で含む、耐熱耐炎ゾーン、および嵩高の繊維を耐熱耐炎性繊維よりも大きい割合で含む、嵩高のゾーンを含む不織布であり、それによりシールド材は、耐熱耐炎ゾーンが外側地に向けられて配置されている、
マットレス。
【請求項35】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、外側地に最も近い耐熱耐炎性の外側境界から、嵩高のゾーンに最も近い耐熱耐炎性の内側境界に向かって、軸に沿って勾配を有するように減少している、請求項34に記載のマットレス。
【請求項36】
嵩高の繊維の濃度が、外側地から最も遠い嵩高のゾーンの外側境界から、外側地に最も近い嵩高のゾーンの内側境界に向かって、軸に沿って勾配を有するように減少している、請求項34に記載のマットレス。
【請求項37】
耐熱耐炎性繊維の濃度が、外側地に最も近い耐熱耐炎性の外側境界から、嵩高のゾーンに最も近い耐熱耐炎性の内側境界に向かって、軸に沿って勾配を有するように減少している、請求項36に記載のマットレス。
【請求項38】
その内部に位置するバインダー繊維をさらに含む、請求項34に記載のマットレス。
【請求項39】
バインダー繊維が、熱で活性化させられるバインダー繊維を含む、請求項38に記載のマットレス。
【請求項40】
熱で活性化させられるバインダー繊維が、芯よりも低溶融温度である鞘を有する芯鞘繊維を含む、請求項39に記載のマットレス。
【請求項41】
耐熱耐炎性繊維が、耐燃繊維を含む、請求項34に記載のマットレス。
【請求項42】
耐燃繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項42に記載のマットレス。
【請求項43】
耐熱耐炎性繊維が、消火性繊維をさらに含む、請求項34に記載のマットレス。
【請求項44】
耐熱耐炎性繊維が、耐燃性繊維をさらに含む、請求項43に記載のマットレス。
【請求項45】
耐燃性繊維が、シリカを含浸させたレーヨンを含む、請求項44に記載のマットレス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−536439(P2007−536439A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511632(P2007−511632)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/015832
【国際公開番号】WO2005/110733
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(599060788)ミリケン・アンド・カンパニー (65)
【氏名又は名称原語表記】Milliken & Company
【Fターム(参考)】