説明

熱交換器

【課題】ルーバに霜が付着したとしても、熱交換器の熱交換率が悪化するのを防ぐ。
【解決手段】フィン50は、板厚方向が空気流れ方向Fに交差するようにして配置された板状部60と、板状部60から板厚方向に突出すると共に空気流れ方向Fに沿って配列された複数のルーバ61,62,63,64,・・・とを有する。扁平伝熱管41,42,43,・・・は、空気流れ方向Fに交差するようにしてフィン50に挿入されている。特に、ルーバ61,62,63,64,・・・は、空気流れ方向Fの上流側に位置する上流側ルーバと、空気流れ方向Fの下流側に位置する下流側ルーバとを有しており、板状部60から下流側ルーバの突出方向先端部までの高さは、上流側ルーバよりも高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器、特に、空冷式かつ通風式の熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置の室外ユニットや給湯装置の熱源ユニット等には、空気を加熱したり冷却したりするための熱交換器が用いられている。熱交換器の種類としては、断面が円形状の伝熱管をフィンに挿入するタイプの他、例えば特許文献1(特開2010−2138号公報)に示されるような積層型の熱交換器が挙げられる。積層型の熱交換器は、水平面状に広がっている平面部を鉛直方向に向けた状態で扁平伝熱管が複数段配置されており、隣接する扁平伝熱管に挟まれた通風空間にはフィンが配置された構成を有する。
【0003】
また、熱交換器には、特許文献2(特開2005−201492号公報)に示されるものがある。特許文献2の熱交換器では、水平方向に伸びる扁平伝熱管に略直行してフィンが複数配置されており、このフィンには、空気の流れ方向に沿って所定間隔毎に複数のルーバが設けられている。ルーバは、鉛直方向に延びており、その長さは、空気の流れ方向の上流側から下流側に向かって順次大きくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、室外ユニットや熱源ユニットは屋外に設置されるため、冬等の低外気時には、これらユニット内の熱交換器には霜が付着する。この霜は、熱交換器における空気の通過を阻害する要因となり、結果的に熱交換器の熱交換率を低下させてしまう。
【0005】
また、特許文献1の積層型の熱交換器において特許文献2のルーバを採用した場合、積層型の熱交換器の構造上、鉛直方向のルーバの長さを十分に確保することが困難となる。そのため、空気流の上流側のルーバに着霜した際、ルーバの鉛直方向の長さが十分ではないために、空気流れは下流側のルーバへと到達しにくくなる。従って、熱交換器は空気との熱交換を十分に行うことができず、熱交換器の熱交換率は依然として低下したままとなる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、たとえルーバに霜が付着したとしても、熱交換器の熱交換率が低下するのを防ぐことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1観点に係る熱交換器は、空冷式かつ通風式の熱交換器であって、フィンと、複数の伝熱管とを備える。フィンは、板状部と、複数の突出部とを有する。板状部は、板厚方向が、通風により生じる空気流れ方向に交差するようにして配置されている。複数の突出部は、板状部から板厚方向に突出すると共に、空気流れ方向に沿って配列されている。複数の伝熱管は、空気流れ方向に交差するようにしてフィンに挿入されている。複数の突出部は、上流側突出部と下流側突出部とを有する。上流側突出部は、空気流れ方向の上流側に位置する。下流側突出部は、空気流れ方向の下流側に位置する。そして、板状部から下流側突出部における突出方向先端部までの高さは、板状部から上流側突出部における突出方向先端部までの高さよりも大きい。
【0008】
この熱交換器によると、下流側突出部の高さの方が上流側突出部よりも高いため、たとえ上流側突出部等に霜が付着したとしても、空気は下流側突出部側に到達することとなる。従って、空気は下流側突出部においても熱交換を行うことができるため、熱交換器の熱交換率の低下を防ぐことができる。
【0009】
本発明の第2観点に係る熱交換器は、第1観点に係る熱交換器であって、下流側突出部が板状部から突出している長さは、上流側突出部が板状部から突出している長さよりも大きい。
【0010】
これにより、容易に下流側突出部の高さを上流側突出部よりも高くすることができる。
【0011】
本発明の第3観点に係る熱交換器は、第1観点または第2観点に係る熱交換器であって、下流側突出部の板状部に対する傾斜角度は、上流側突出部の板状部に対する傾斜角度よりも大きい。
【0012】
これにより、容易に下流側突出部の高さを上流側突出部よりも高くすることができる。
【0013】
本発明の第4観点に係る熱交換器は、第1観点から第3観点のいずれかに係る熱交換器であって、板状部から各突出部における突出方向先端部までの高さは、空気流れ方向の上流側から下流側に向かうにつれて除々に高くなっている。
【0014】
この熱交換器によると、突出部の高さは、空気流れ方向に沿って除々に高くなっているため、空気は、より高い各突出部へと到達し易くなる。
【0015】
本発明の第5観点に係る熱交換器は、第1観点から第3観点のいずれかに係る熱交換器であって、板状部から各突出部における突出方向先端部までの高さは、空気流れ方向の上流側から下流側に向かうにつれて、突出部の所定数毎に高くなっている。
【0016】
この熱交換器によると、突出部の高さは、空気流れ方向に沿って突出部の所定数毎に高くなっているため、空気は、より高い各突出部へと到達し易くなる。
【0017】
本発明の第6観点に係る熱交換器は、第1観点から第5観点のいずれかに係る熱交換器であって、各突出部は、板状部の一部から切り起こして形成されている。
【0018】
これにより、突出部は板状部と一体形成されているので、突出部を板状部とは別の部材にて形成する必要がなく、突出部を含むフィンを金型等によって簡単に形成することができる。
【0019】
本発明の第7観点に係る熱交換器は、第1観点から第6観点のいずれかに係る熱交換器であって、熱交換器は、熱交換器に着霜した霜を取り除く除霜運転を行うことが可能な冷凍装置に用いられる。
【0020】
この熱交換器は、上述した突出部の構成を有するだけではなく、除霜運転を行うことが可能な冷凍装置に用いられている。これにより、たとえ熱交換器の各突出部などに霜が付着したとしても、除霜運転によって霜は解けて水滴となる。従って、より熱交換器の熱交換換率が低下するのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の第1観点に係る熱交換器によると、空気は下流側突出部にて熱交換を行うことができるため、熱交換器の熱交換率の低下を防ぐことができる。
【0022】
本発明の第2観点及び第3観点に係る熱交換器によると、容易に下流側突出部の高さを上流側突出部よりも高くすることができる。
【0023】
本発明の第4観点及び第5観点に係る熱交換器によると、空気は、より高い各突出部へと到達し易くなる。
【0024】
本発明の第6観点に係る熱交換器によると、突出部は板状部と一体形成されているので、突出部を板状部とは別の部材にて形成する必要がなく、突出部を含むフィンを金型等によって簡単に形成することができる。
【0025】
本発明の第7観点に係る熱交換器によると、より熱交換器の熱交換換率が低下するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係る熱交換器の外観図。
【図2】図1においてAで示す部分の拡大図。
【図3】本実施形態に係る熱交換器の概略斜視図。
【図4】図2においてIV−IVで示す面で切断した場合の横断面であって、図3の熱交換器を右側から見た場合の側面図。
【図5】図4においてV−Vで示す面で切断した場合の、フィンの横断面図。
【図6】ルーバが切り起こし形成される工程を説明するための図。
【図7】図5に示すようにルーバが配置された場合における、空気の流れを説明するための図。
【図8】変形例Aに係るフィンの横断面図。
【図9】変形例Aにおいて、ルーバが切り起こし形成される前のフィンの状態を表す図。
【図10】変形例Bに係るフィンの横断面図。
【図11】変形例Cに係るフィンの横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る熱交換器について、図面を参照しつつ詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0028】
(1)概要
図1は、本発明の一実施形態に係る熱交換器10の外観図である。本実施形態に係る熱交換器10は、空気調和装置の室外ユニットの内部に設けられており、冷媒の蒸発器、または冷媒の放熱器として機能することができるものである。
【0029】
なお、図示してはいないが、本実施形態では、上記空気調和装置が、屋外に設置される室外ユニットと室内に設置される室内ユニットとに分かれて構成されるセパレートタイプである場合を例に取る。空気調和装置の運転種類としては、冷房運転、暖房運転の他、室外機における熱交換器10に付着した霜を取り除くデフロスト運転等が挙げられる。
【0030】
本実施形態に係る熱交換器10は、空冷式かつ通風式の熱交換器である。このため、空気調和装置には、当該熱交換器10に対して空気流れを供給する送風機(図示せず)が備えられている。以下では、図面にて、空気流れ方向「F」として示している。
【0031】
ここで、送風機は、自己が生じさせる空気流れ方向Fに対して、熱交換器10の下流側に配置されていてもよいし、上流側に配置されていてもよい。また、送風機が形成する空気流れは、送風流路を形成する他の部材等によって、自在に空気流れ方向Fを変更できる。自在に向きが変更された後の空気が熱交換器10を通過する際には、熱交換器は、空気が略水平方向に通過するようにして配置される。
【0032】
そして、冷媒の蒸発器として機能している熱交換器10に、送風機からの空気が供給される状態においては、熱交換器10は、送風機によって供給される空気を利用して熱交換を行う。この場合の冷媒と空気との間の熱交換においては、扁平伝熱管(後述)の内部を流れる冷媒は、送風機によって供給される空気の熱によって暖められて蒸発する。他方、熱交換器10を通過した空気は、扁平伝熱管の内部を流れる冷媒の熱によって冷やされ、温度が低下する。この際、熱交換器10の表面温度が、供給される空気の温度よりも低い状態となっていることから、供給される空気が冷やされる際に、熱交換器10の表面に結露水が生じることがある。結露水は、低外気時には霜となり、主に熱交換器10の表面に付着してしまう。
【0033】
本実施形態に係る熱交換器10は、熱交換器10の表面に霜が付着したとしても、当該霜によって熱交換効率が低下するのを防ぐ構造を有する。
【0034】
(2)熱交換器の構成
次に、本実施形態に係る熱交換器10の構造について詳述する。図1に示すように、熱交換器10は、主として、分流ヘッダ20、合流ヘッダ30、扁平伝熱管群40、及びフィン50を備えている。
【0035】
尚、以下の説明においては、「上」「下」「右」、「鉛直」、「水平」等の方向を示す表現を適宜用いているが、これらは、熱交換器10が図1の状態で設置された状態での各方向を表す。また、図1に示されるように、熱交換器10が見える側を「正面側」とし、「上面側」および「下面側」は、正面側を基準として把握されるものとする。
【0036】
(2−1)分流ヘッダ及び合流ヘッダ
図1に示すように、分流ヘッダ20及び合流ヘッダ30は、その長手方向が共に鉛直方向となっている。分流ヘッダ20及び合流ヘッダ30には、扁平伝熱管群40が連結されている。具体的には、分流ヘッダ20及び合流ヘッダ30は、互いに所定距離離れて並列に延びており、その長手方向に沿って扁平伝熱管群40における各扁平伝熱管41,42,43・・・が配列するようにして連結されている。
【0037】
分流ヘッダ20には、図1における方向R1から、液状態の冷媒や気液二相状態の冷媒が送り込まれる。分流ヘッダ20に供給された冷媒は、各扁平伝熱管41,42,43,・・・が有する複数の流路に別れて、合流ヘッダ30まで流れる。
【0038】
合流ヘッダ30は、空気流れ方向Fの成分において分流ヘッダ20と同様の位置に設けられており、複数の扁平伝熱管41,42,43,・・・が有する複数の流路から流れてきた冷媒を合流させ、図1における方向R2(具体的には、方向R1とは逆)に冷媒を送り出す。
【0039】
(2−2)扁平伝熱管群
扁平伝熱管群40は、複数の扁平伝熱管(伝熱管に相当)41,42,43,・・・によって構成されている。
【0040】
扁平伝熱管41,42,43,・・・は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されており、通風により生じる空気流れ方向Fに交差(具体的には、略直交)するようにしてフィン50に挿入されている。より具体的には、扁平伝熱管41,42,43,・・・は、図3及び図4に示すように、それぞれ鉛直方向に所定距離離れて並んで配置されており、図3に示すように、通風によって水平方向に生じる空気流れ方向Fに対して略平行な水平面状に広がっている扁平面41a,41b,42a,42b,43a,43b・・・を有している。扁平面41a,41b,42a,42b,43a,43b・・・は、鉛直上側及び鉛直下側において水平方向に広がっている。このように、扁平面41a,41b,42a,42b,43a,43b・・・が水平に広がっているため、扁平伝熱管41,42,43,・・・は、当該管が水平方向から傾斜して配置される場合に比して、水平方向に沿って流れている空気流れに対する通風抵抗を小さく抑えることができる。
【0041】
また、各扁平伝熱管41,42,43,・・・は、図4に示すように、空気流れ方向Fに略直交する方向に冷媒を流す複数の冷媒流路Pを有しており、いわゆる多穴管と呼ばれる伝熱管となっている。複数の冷媒流路Pは、扁平伝熱管41,42,43,・・・を扁平形状に形成させるために、扁平伝熱管41,42,43,・・・内において空気流れ方向Fに沿って並んで設けられている。各冷媒流路Pの管径は、非常に小さく、1つが、約250μm×約250μmの正方形状となっており、いわゆるマイクロチャンネル熱交換器となっている。
【0042】
(2−3)フィン
フィン50は、図2〜4に示すように、少なくとも隣接する扁平伝熱管41,42,43,・・・の間において、隣接する扁平伝熱管41,42,43,・・・の少なくともいずれかに接合されて配置されている。
【0043】
より具体的に、フィン50は、隣接する扁平伝熱管41,42の間、隣接する扁平伝熱管42,43の間のように、それぞれ隣接する扁平伝熱管41,42,43,・・・の間において、互いに分離して設けられている第1フィン51及び第2フィン52等を有する。第1フィン51及び第2フィン52は、それぞれ、図1における熱交換器10の正面視において山部分と谷部分とが繰り返して形成された、いわゆる波形状を有しており、アルミニウム製またはアルミニウム合金によって形成されている。
【0044】
第1フィン51は、扁平伝熱管41,42に挟まれるようにして配置されており、扁平伝熱管41の下面側である扁平面41bに対して山部分の上面側が、扁平伝熱管42の上面側である扁平面42aに対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。第2フィン52は、扁平伝熱管42,43に挟まれるようにして配置されており、扁平伝熱管42の下面側である扁平面42bに対して山部分の上面側が、扁平伝熱管43の上面側である扁平面43aに対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。そして、扁平伝熱管群40とフィン50とが上述のようにして接している各部分は、ロウ付け溶接によって固着されている。これにより、扁平伝熱管群40内を流れる冷媒の熱は、扁平伝熱管群40の表面だけではなく、フィン50の表面にも伝熱されるようになる。従って、熱交換器10の伝熱面積を増大させ、熱交換効率を向上させて、熱交換器10自体をコンパクト化させることができている。また、本実施形態にかかる熱交換器10は、扁平伝熱管群40とフィン50とが鉛直方向に交互に積み重ねられた、いわゆる積層型の熱交換器である。そのため、各扁平伝熱管41,42,43,・・・の間隔は、介在するフィン50によって容易に確保することができ、熱交換器10の組立作業性を向上させることができる。
【0045】
(2−4)板状部及びルーバ
上述した構成を有するフィン50は、板状部60と、複数のルーバ61,62,63,64,・・・(突出部に相当)とを有している。板状部60は、図3,4に示すように、フィン50の板厚方向が空気流れ方向Fに交差するようにして配置されており、フィン50のうち、フィン50形状の山部分から谷部分までにかけて平らに広がっている部分を言う。板状部60は、その平面が空気流れ方向Fに概ね沿った状態となっている。このような板状部60の構成により、フィン50を設けることによる通風抵抗を小さく抑えることができている。ここで、本実施形態に係るフィン50の板厚は、約0.1mmであって、板状部60間の距離Y(図5)は、約1.5mmである。
【0046】
複数のルーバ61,62,63,64,・・・は、図5に示すように、板状部60から板厚方向に突出しており、空気流れ方Fに沿って配列している。そして、ルーバ61,62,63,64,・・・は、図4に示すように、隣接する扁平伝熱管41,42,43の配列方向、つまりは鉛直方向に沿って、細長い矩形状の形状を有している。
【0047】
このようなルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60の一部から切り起こして形成されている。具体的には、ルーバ61,62,63,64,・・・は、板状のアルミニウムまたはアルミニウム合金において、図6の実線に沿って切り込みを入れられ、図6の点線に沿って山折り、一点鎖線に沿って谷折りをすることで、板状部60と一体形成される。尚、ルーバ61,62,63,・・・の部分61a,62a,63a,・・・が板状部60に対して傾斜する角度と、ルーバ61の部分61b,62b,63b,・・・が板状部60に対して傾斜する角度とが等しくなるように、折り曲げられる。よって、板状部60の一部分60aを介して隣り合うルーバ61,62,63,・・・の部分61a,61b,62a,62b,63a,63b,・・・は、板状部60に対して互いに逆方向に突出することとなるが、板状部60に対する傾斜角度は同じである。即ち、板状部60は、板状のアルミニウムまたはアルミニウム合金のうち、ルーバ61,62,63,64,・・・を除いた位置において板厚方向に突出していない略平坦な部分であると言うことができる。そして、ルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60の両面において、空気流れ方向Fに向かって並ぶ切り起こし部であると言うことができる。尚、本実施形態では、説明の便宜上、一対の部分61aと61b,62aと62b,63aと63b,・・・が、それぞれ1つのルーバ61,62,63,・・・に相当するものとして説明を行う。
【0048】
そして、一対の部分61aと61b、62aと62b,63aと63b,・・・毎に、水平方向に所定の間隔T1があけられており、この間隔は、板状部60の一部分60aの水平方向の幅T2よりも大きい。また、ルーバ61,62,63,・・・の部分61a,62a,63a,・・・の図6における水平方向の幅は、部分61b,62b,63b,・・・の図6における水平方向の幅と等しい。
【0049】
尚、本実施形態では、このようにしてルーバ61,62,63,64,・・・が形成されることで、ルーバ61,62,63,64,・・・は、図5に示すように、空気流れ方向Fの上流側に傾くようにして傾斜する形状となる。また、本実施形態では、任意のルーバ61,62,63,64,・・・及び板状部60の接点と、当該ルーバに隣接するルーバ61,62,62,63,64,・・・・及び板状部60の接点との間の距離である接点間距離D(つまり、ルーバ間の距離)は、全て等間隔である場合を例に取る。
【0050】
また、以下では、説明の便宜上、空気流れ方向Fに沿って配列されている複数のルーバ61,62,63,64,・・・のうち、空気流れ方向Fの上流側に位置するルーバを、「上流側ルーバ(上流側突出部に相当)」と言う。逆に、空気流れ方向Fの下流側に位置するルーバを、「下流側ルーバ(下流側突出部に相当)」と言う。
【0051】
そして、本実施形態に係るルーバ61,62,63,64,・・・は、上流側ルーバと下流側ルーバとで、板状部60から突出している高さが異なっている。例えば、図5において、ルーバ63,64は、ルーバ61,62に対して下流側ルーバであると言える。この場合、下流側ルーバであるルーバ63,64における突出方向先端部ti3,ti4の板状部60からの高さh3,h4は、上流側ルーバであるルーバ61,62における突出方向先端部ti1,ti2の板状部60からの高さh1,h2よりも大きい。特に、本実施形態では、板状部60から各ルーバ61,62,63,64,・・・における突出方向先端部ti1,ti2,ti3,ti4,・・・までの高さh1,h2,h3,h4,・・・は、空気流れ方向Fの上流側から下流側に向かうにつれて除々に高くなっている。従って、本実施形態に係る各ルーバ61,62,63,64,・・・の高さの関係としては、“h1<h2<h3<h4,・・・”が成り立つ。
【0052】
更に具体的には、図5,6に示すように、板状部60から突出している各ルーバ61,62,63,64,・・・の突出長さleは(具体的には、ルーバ61,62,63,・・・における各部分61a,61b,62a,62b,63a,63b,・・・の板状部60からの突出長さ)、全て同じである。しかし、本実施形態では、各ルーバ61,62,63,64,・・・の板状部60に対する傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・が個々に異なっており、上流側ルーバから下流側ルーバに向かうにつれて傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・は除々に大きくなっている。よって、本実施形態に係る各ルーバの傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・の関係としては、“θ1<θ2<θ3<θ4,・・・”が成り立つ。
【0053】
なお、ここに言う突出長さleは、図6におけるルーバ61,62,63,・・・の各部分61a,61b,62a,62b,63a,63b,・・・の水平方向の幅に相当する。従って、本実施形態では、ルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60を挟んで互いに逆方向に同じ長さだけ突出していることとなり、部分61a及び61bは、板状部60からの高さが同一となっている(h1)。同様にして、部分62a及び62bは、板状部60からの高さが同一となっており(h2)、部分63a及び63bは、板状部60からの高さが同一となっている(h3)。
【0054】
このような構成を有するルーバ61,62,63,64,・・・によると、図7に示すように、低外気時、板状部60の空気流れ方向Fにおける上流側先端部分、及び各ルーバ61,62,63,64,・・・の突出方向先端部ti1,ti2,ti3,ti4,・・・には、霜fr0,fr1,fr2,fr3,fr4,・・・が付着する。特に、上流側ルーバには、接する空気量が多いため、下流側ルーバに比して付着する霜は多い。しかし、各ルーバ61,62,63,64,・・・は空気の流れ方向Fに沿って順に高さが高くなっているため、たとえルーバ61,62,63,64,・・・に霜が付着しているとしても、空気は、隣接するルーバ61,62,63,64,・・・間に、各ルーバ61,62,63,64,・・・の面に沿って流れ込む。これにより、各ルーバ61,62,63,64,・・・に霜が付着しているとしても、空気は、各ルーバ61,62,63,64,・・・の傾斜面と各ルーバ61,62,63,64,・・・間における板状部60の部分とに触れることとなり、従って空気と冷媒との間で熱交換が行われるようになる。即ち、本実施形態では、上流側ルーバの高さよりも下流側ルーバの高さを高くすることで、着霜している場合においても、空気がフィン50に触れる面を確保していると言える。尚、図7では、実線の矢印によって、空気の流れを表している。
【0055】
更に、本実施形態では、ルーバ61,62,63,64,・・・の傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・が徐々に大きくなっているため、デフロスト運転によって霜が解けて水滴となった際、この水滴がルーバ61,62,63,64,・・・間に溜まることもない。隣接するルーバ同士の傾斜角度が異なるため、隣接するルーバの互いに向き合う面上においては、水滴にかかる表面張力や摩擦力等の力がつり合わず、水滴には下方向への力が作用するためである。従って、ルーバ61,62,63,64,・・・間において、デフロスト運転後による水滴が再度霜となってルーバに付着することも防ぐことができる。
【0056】
ここで、各ルーバ61,62,63,64,・・・の傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・の実際の値は、熱交換器10が熱交換を行うのに必要な空気の量や冷媒量、フィン50における空気の流れやすさや、外気温度等を考慮して、机上計算やシミュレーション、実験等によって適宜決定される。例えば、傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・は、約10度〜約45度の範囲の値に決定され、一例としては、傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4,・・・が順に“約10度”“約20度”“約30度”“約40度”であることが挙げられる。この場合に、ルーバ61,62,63,64,・・・の突出方向の長さleが“0.8mm”であるとすると、各ルーバ61,62,63,64・・・の高さh1,h2,h3,h4,・・・は、順に“約0.139mm”“約0.274mm”“約0.400mm”“約0.514mm”となる。
【0057】
(3)冷媒の流れ
以上の構成を有する熱交換器10に対して冷媒が流れ込み、熱交換器10から冷媒が流れ出る態様を簡単に説明する。ここでは、空気調和装置が暖房運転を行う場合、つまりは熱交換器10が蒸発器として機能する場合について説明する。
【0058】
まず、分流ヘッダ20に対して液冷媒もしくは気液二相状態の冷媒が流入する。この冷媒は、扁平伝熱管群40における各扁平伝熱管41,42,43,・・・の各冷媒流路Pに、概ね均等に分流される。
【0059】
扁平伝熱管41,42,43,・・・の各冷媒流路Pを冷媒が流れる間に、送風機(図示せず)によって供給された空気によってフィン50および扁平伝熱管群40自体が暖められ、冷媒流路Pの内部を流れている冷媒も暖められる。このようにして冷媒に熱が加わることで、冷媒は、冷媒流路P内を通過する過程で、徐々に蒸発して気相状態となっていく。なお、この過程において、熱交換器10の表面には、冷媒の熱によって冷やされた空気中の水分が結露水となって付着している。
【0060】
その後、気相状態となった冷媒は、扁平伝熱管42,43等の各冷媒流路Pを通過した後、合流ヘッダ30によって合流され、1つの冷媒流れとなって、熱交換器10から流出していく。
【0061】
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係るフィン50の複数のルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60から板厚方向に突出すると共に、空気流れ方向Fに沿って配列されている。特に、このルーバ61,62,63,64,・・・は、空気流れ方向F下流側に位置するルーバの突出方向先端部(例えば、ルーバ63,64の突出方向先端部ti3,ti4)の板状部60からの高さ(例えば、h3,h4)は、上流側に位置するルーバの突出方向先端部(例えば、ルーバ61,62の突出方向先端部ti1,ti2)までの高さ(例えばh1,h2)よりも大きい。従って、低外気時、ルーバ61,62,63,64,・・・の突出方向先端部ti1,ti2,ti3,ti4,・・・などに霜が付着したとしても、空気は、各ルーバ61,62,63,64,・・・の傾斜面に沿って、下流側ルーバを含む各ルーバ61,62,63,64,・・・の間等に到達する。従って、空気は、下流側ルーバにおいても熱交換を行うことができ、熱交換器の熱交換率の低下を防ぐことができる。
【0062】
(4−2)
特に、本実施形態では、熱交換器10では、空気流れ方向Fの下流側のルーバの板状部60に対する傾斜角度(例えば、ルーバ64の傾斜角度θ4)を、上流側のルーバの傾斜角度(例えば、ルーバ61の傾斜角度θ1)よりも大きくすることで、下流側ルーバの高さを上流側ルーバよりも高くすることを容易に実現している。
【0063】
(4−3)
また、本実施形態では、板状部60から各ルーバ61,62,63,64,・・・における突出方向先端部ti1,ti2,ti3,ti4,・・・までの高さh1,h2,h3,h4,・・・は、空気流れ方向Fに沿って、当該方向Fの上流側から下流側に向かうにつれて除々に高くなっている。これにより、空気は、高さh1,h2,h3,h4,・・・のより高い各ルーバ61,62,63,64,・・・へと到達し易くなる。
【0064】
(4−4)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、各ルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60の一部から切り起こして形成されている。つまり、各ルーバ61,62,63,64,・・・は、板状部60と一体形成されている。従って、ルーバ61,62,63,64,・・・を別の部材にて板状部60上に形成する必要がなく、ルーバ61,62,63,64,・・・を含むフィン50を金型等によって簡単に形成することができる。
【0065】
(4−5)
また、本実施形態に係る熱交換器10は、上述したルーバの構成を有するだけではなく、熱交換器10に着霜した霜を取り除くデフロスト運転を行うことが可能な空気調和装置の室外ユニットに用いられている。低外気であることによってルーバ61,62,63,64,・・・などに霜がついたとしても、この霜はデフロスト運転によって解けて水滴となる。従って、より熱交換器10の熱交換換率が低下するのを防ぐことができる。
【0066】
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、各ルーバ61,62,63,64,・・・の突出長さleを等しくした上で、空気流れ方向Fの下流側ルーバの傾斜角度を上流側ルーバの傾斜角度よりも大きくすることにより、下流側ルーバの高さを上流側ルーバよりも高くする方法について説明した。しかし、これとは別に、図8,9に示すように、各ルーバ161,162,163,164,・・・の板状部60に対する傾斜角度θ10を等しくした上で、下流側ルーバの突出長さ(例えば、le3,le4)を上流側ルーバ(例えば、le1,le2)よりも大きくすることで、下流側ルーバの高さ(例えば、h13,h14)を上流側ルーバの高さ(例えば、h11,h12)よりも高くしてもよい。
【0067】
一例としては、各ルーバ161,162,163,164,・・・の傾斜角度θ10を約30度、各ルーバ161,162,163,164,・・・の高さh1,h2,h3,h4,・・・を順に“約0.139mm”“約0.274mm”“約0.400mm”“約0.514mm”とする場合、各ルーバ161,162,163,164,・・・の突出長さle1,le2,le3,le4は、順に“約0.278mm”“約0.548mm”“約0.800mm”“約1.028mm”とすることが挙げられる。
【0068】
このように、各ルーバの突出長さle1,le2,le3,le4,・・・を、空気流れ方向Fの上流側から下流側へと向かうにつれて長くすることでも、容易に下流側ルーバの高さを上流側ルーバよりも高くすることができる。
【0069】
尚、この場合においては、各ルーバ161,162,163,164,・・・間の間隔Dは、同一であってもよいし、異なっていても良い。
【0070】
(5−2)変形例B
更に、上記実施形態にて述べた各ルーバ61,62,63,64,・・・の傾斜角度を異ならせる方法と、上記変形例Aにて述べた各ルーバ161,162,163,164,・・・の突出長さ1,le2,le3,le4,・・・を異ならせる方法とを組み合わせることで、下流側ルーバの高さを上流側ルーバより高くしてもよい。この場合の各ルーバ261,262,263,264,・・・の配列構造を、図10に示す。つまり、図10では、下流側ルーバの板状部60に対する傾斜角度(例えば、ルーバ263,264の傾斜角度θ23,θ24)を、上流側ルーバの板状部60に対する傾斜角度(例えば、ルーバ261,262の傾斜角度θ21,θ22)よりも大きくしつつ、下流側ルーバが板状部60から突出している長さ(例えば、ルーバ263,264の突出長さle13,le14)を、上流側ルーバが板状部60から突出している長さ(例えば、ルーバ261,262の突出長さle11,le12)よりも大きくしている。
【0071】
これにより、下流側ルーバの高さ(例えば、ルーバ263,264の高さh23,h24)を高くするために調節可能なパラメータが多くなるため、実施する際の自由度が増す。
【0072】
(5−3)変形例C
上記実施形態及び上記変形例A,Bでは、図5,8,10に示すように、空気流れ方向Fの上流側から下流側に向かうにつれて、ルーバの高さが徐々に高くなる場合について説明した。しかし、各ルーバの高さは、空気流れ方向Fの上流側から下流側に向かうにつれて、ルーバの所定数毎に高くなっていてもよい。
【0073】
図11は、一例として、2つのルーバ毎にルーバ361,362,363,364,365,366,・・・の高さh31,h32,h33,・・・が高くなっていく場合を示している。図11では、ルーバ361とこれに隣接するルーバ362は高さが等しく(h31)、ルーバ362に対し空気流れ方向Fの下流側に並んで位置する2つのルーバ363,364は、ルーバ361,362よりも高さが高くなっている(h32)。ルーバ364に対し空気流れ方向Fの下流側に並んで位置する2つのルーバ365,366は、ルーバ361,362,363,364よりも更に高くなっている(h33)。
【0074】
なお、図11では、上記実施形態と同様、各ルーバ361,362,363,364,365,366,・・・の突出長さは等しいが、各ルーバ361,362,363,364,365,366,・・・の傾斜角度が異なることで、上流側ルーバと下流側ルーバとの高さを異ならせている場合を表している。しかし、ルーバの所定数毎にルーバの高さを高くするための具体的な方法は、傾斜角度に伴う図11の方法に限定されず、変形例Aのように各ルーバの突出長さのみを可変させる方法であってもよいし、変形例Bのように、傾斜角度を変えると共に突出長さを変える方法であってもよい。
【0075】
このようなルーバ構造を有する熱交換器によると、空気は、高さのより高い各ルーバへと到達し易くなる。
【0076】
(5−4)変形例D
本発明に係るルーバは、板状部60の一面に形成されてもよいし、板状部60の一部分にて形成されていてもよい。例えば、フィン50のうち、空気流れ方向Fの上流側部分は着霜し易いことから、板状部60における空気流れ方向Fの上流側端部付近から約10〜20個のルーバについて、上記発明に係るルーバが採用されてもよい。
【0077】
(5−5)変形例E
本発明に係るルーバの数は、波形状のフィン50における板状部60毎に同じであってもよいし、異なっていても良い。
【0078】
(5−6)変形例F
上記実施形態では、扁平伝熱管41,42,43,・・・に挟まれて位置しているフィン50を第1フィン51及び第2フィン52として説明した。しかし、本発明に係るフィンは、必ずしも扁平伝熱管の間に位置せずともよく、いずれか一方の扁平伝熱管に接している部分のフィンにおいても、上述した本発明に係るルーバを形成することができる。
【0079】
(5−7)変形例G
上記実施形態では、熱交換器10が空気調和装置の室外ユニットに適用される場合について説明した。しかし、この熱交換器10は、例えば給湯装置の熱源ユニット等のように、空気調和装置以外の冷凍装置の室外ユニットにおける熱交換器として適用することも可能である。
【0080】
また、本実施形態に係る熱交換器10は、冷媒の蒸発器または放熱器として機能するものではなく、少なくとも冷媒の蒸発器として用いることができるものであってもよい。
【0081】
(5−8)変形例H
上記実施形態では、熱交換器10がいわゆる積層型のマイクロチャンネル熱交換器である場合について説明した。しかし、板状部から下流側突出部における突出方向先端部までの高さが上流側突出部のそれよりも大きい構成が採用されるのであれば、熱交換器の種類はどのようなものであってもよい。熱交換器のその他の種類としては、板状のフィンに設けられた挿通管に扁平伝熱管を挿入するタイプの熱交換器、断面が円形状の伝熱管をフィンに挿入するタイプの熱交換器、複数のフィンが扁平伝熱管の一部分に位置する熱交換器等が挙げられる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明に係る熱交換器によると、たとえ上流側に位置するルーバ等に霜が付着したとしても、空気は下流側に位置するルーバに到達することとなるため、熱交換器の熱交換効率の低下を防ぐことができる。本発明に係る熱交換器は、屋外に設置されていることによって低外気時に着霜しやすいユニット、例えば空気調和装置や給湯装置などの冷凍装置の熱源ユニットに搭載することができる。
【符号の説明】
【0083】
10 熱交換器
20 分流ヘッダ
30 合流ヘッダ
40 扁平伝熱管群
41,42,43 扁平伝熱管
41a,41b,42a,42b,43a,43b 扁平面
50,150 フィン
51,151 第1フィン
52,152 第2フィン
60,160 板状部
61,62,63,64,・・・ ルーバ
61a,61b,62a,62b,63a,63b,・・・ ルーバの部分
θ1,θ2,θ3,θ4,・・・ 傾斜角度
ti1,ti2,ti3,ti4,・・・ ルーバの突出方向先端部
fr0,fr1,fr2,fr3,fr4 ルーバに付着した霜
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特開2010−2138号公報
【特許文献2】特開2005−201492号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空冷式かつ通風式の熱交換器であって、
板厚方向が前記通風により生じる空気流れ方向(F)に交差するようにして配置された板状部(60)と、前記板状部から板厚方向に突出すると共に前記空気流れ方向に沿って配列された複数の突出部(61,・・・,161,・・・,261・・・,361,・・・)とを有するフィン(50)と、
前記空気流れ方向に交差するようにして前記フィンに挿入された複数の伝熱管(41,42,43,・・・)と、
を備え、
複数の前記突出部は、前記空気流れ方向の上流側に位置する上流側突出部と、前記空気流れ方向の下流側に位置する下流側突出部とを有し、
前記板状部から前記下流側突出部における突出方向先端部までの高さは、前記板状部から前記上流側突出部における突出方向先端部までの高さよりも大きい、
熱交換器(10)。
【請求項2】
前記下流側突出部が前記板状部から突出している長さは、前記上流側突出部が前記板状部から突出している長さよりも大きい、
請求項1に記載の熱交換器(10)。
【請求項3】
前記下流側突出部の前記板状部に対する傾斜角度は、前記上流側突出部の前記板状部に対する傾斜角度よりも大きい、
請求項1または2に記載の熱交換器(10)。
【請求項4】
前記板状部から各前記突出部における前記突出方向先端部までの高さは、前記空気流れ方向の上流側から下流側に向かうにつれて除々に高くなっている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器(10)。
【請求項5】
前記板状部から各前記突出部における前記突出方向先端部までの高さは、前記空気流れ方向の上流側から下流側に向かうにつれて、前記突出部の所定数毎に高くなっている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器(10)。
【請求項6】
各前記突出部は、前記板状部の一部から切り起こして形成されている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器(10)。
【請求項7】
前記熱交換器は、前記熱交換器に着霜した霜を取り除く除霜運転を行うことが可能な冷凍装置に用いられる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器(10)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−237538(P2012−237538A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108595(P2011−108595)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)