説明

熱現像感光材料及びそれを用いた画像観察方法

【課題】 本発明の課題は、高濃度部の画像色調に優れた熱現像感光材料、及び高輝度シャウカステンによる画像観察方法を提供することである。
【解決手段】 支持体の少なくとも一方の面側に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機酸銀塩、還元剤、及びバインダーを含有する画像形成層および少なくとも1層の非感光性層を設けてなる熱現像感光材料であって、塗布銀量が2.0g/m2以下であり、画像の視覚濃度3.6における3色濃度が下記式(1)と式(2)の条件を満足することを特徴とする:
式(1) 0 < G濃度 − B濃度 < 0.25
式(2) 0 < R濃度 − G濃度 < 0.15


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体の少なくとも一方の面側に、少なくとも感光性ハロゲン化銀、非感光性有機酸銀塩、還元剤、及びバインダーを含有する画像形成層および少なくとも1層の非感光性層を設けてなる熱現像感光材料であって、塗布銀量が2.0g/m2以下であり、画像の視覚濃度3.6における3色濃度が下記式(1)と式(2)の条件を満足することを特徴とする熱現像感光材料:
式(1) 0 < G濃度 − B濃度 < 0.25
式(2) 0 < R濃度 − G濃度 < 0.15
【請求項2】
前記非感光性層が、バインダーを含有し、前記非感光層のバインダーが、疎水性ポリマーの水分散物を50質量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料。
【請求項3】
下記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料:
【化1】

(式中、Mは金属原子を表す。R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13、およびR16はそれぞれ独立して水素原子、置換基であり、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13、およびR16の少なくとも一つが電子求引性基である。R2、R3、R6、R7、R10、R11、R14、およびR15はそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。)。
【請求項4】
前記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料のR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13、およびR16の少なくとも一つが一般式(II)で表される基であることを特徴とする請求項3に記載の熱現像感光材料:
【化2】

(式中、L1は、**−SO2***−SO3***−SO2NRN***−SO−***−CO−***−CONRN***−COO−***−COCO−***−COCO2*、又は**−COCONRN*を表す。**はこの位置でフタロシアニン骨格と結合し、*はこの位置でR17と結合することを示す。RNは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホニル基、又はスルファモイル基を表す。R17は水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。)。
【請求項5】
前記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料のR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13、およびR16のうち4つ以上が一般式(II)で表される基であることを特徴とする請求項4に記載の熱現像感光材料。
【請求項6】
第二の染料を含有し、該第二の染料と前記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料の2つの染料が下記の関係にあることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の熱現像感光材料:
1)該2つの染料が、画像露光に用いられる光の極大波長の±20nm以内に分光吸収極大(これを分光吸収極大aと記する。)を有する;
2))該2つの染料が、それぞれ可視域に別の分光吸収極大(これを分光吸収極大bと記する。)を有する;
3)該2つの染料のそれぞれにおける分光吸収極大の比率(a/b)が、互いに異なる。
【請求項7】
前記2つの染料のうち一方の染料のa/b値が1.5以上であり、他方の染料の吸収極大の比率が1.5未満である請求項6に記載の熱現像感光材料。
【請求項8】
前記画像露光に用いられる光の極大波長が、650nm以上の範囲にあり、前記染料の別の極大吸収波長が580〜650nm未満の範囲に有ることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の熱現像感光材料。
【請求項9】
前記非感光性層が第二の非感光性有機銀塩を含有することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項10】
前記画像形成層の非感光性有機銀塩が脂肪酸銀であり、前記第二の非感光性有機銀塩が含窒素へテロ環銀塩であることを特徴とする請求項9に記載の熱現像感光材料。
【請求項11】
前記含窒素へテロ環銀塩がベンゾトリアゾール銀であることを特徴とする請求項10に記載の熱現像感光材料。
【請求項12】
前記画像形成層の非感光性有機銀塩に対する前記第二の非感光性有機銀塩の比率が銀モル比で1モル%以上50モル%以下であることを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項13】
前記画像形成層を含有する面側の総NH4+含有量が支持体1m2当たりの0.06mmol〜3.4mmolであることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の熱現像現像材料。
【請求項14】
下記の(1)〜(5)のいずれかの要件を少なくとも2つ満たすことを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料:
(1)非感光性層が、バインダーを含有し、前記非感光層のバインダーが、疎水性ポリマーの水分散物を50質量%以上含有する;
(2)前記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料を含有する;
(3)前記第二の染料と前記一般式(PC−2)で表される金属フタロシアニン染料の2つの染料が下記の関係にある。;
1)該2つの染料が、画像露光に用いられる光の極大波長の±20nm以内に分光吸収極大(これを分光吸収極大aと記する。)を有する;
2))該2つの染料が、それぞれ可視域に別の分光吸収極大(これを分光吸収極大bと記する。)を有する;
3)該2つの染料のそれぞれにおける分光吸収極大の比率(a/b)が、互いに異なる;
(4) 前記非感光性層が第二の非感光性有機銀塩を含有する;
(5)前記画像形成層を含有する面側の総NH4+含有量が支持体1m2当たりの塗布量で0.06mmol〜3.4mmolである。
【請求項15】
前記画像形成層および非感光性層が塗布および乾燥直後に膜面温度で60℃〜100℃の範囲で加熱処理工程を経て製造されたことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
【請求項16】
前記画像の視覚濃度3.6における3色濃度が下記式(3)と式(4)の条件を満足することを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。
式(3) 0.05 < G濃度 − B濃度 < 0.20
式(4) 0.03 < R濃度 − G濃度 < 0.12
【請求項17】
前記請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載された熱現像感光材料を画像露光し、熱現像して得られた画像を観察する方法であって、色濃度3500K〜7000K、輝度が3000cd/m2〜16000cd/m2のシャウカステンで観察することを特徴とする画像観察方法。

【公開番号】特開2007−101686(P2007−101686A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−288755(P2005−288755)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】