説明

熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプ

【課題】熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプの提供。
【解決手段】熱電型飲用装置は、供給パイプ、冷端利得回路、熱端利得回路、導出パイプ、熱電ヒートポンプを備え、熱電ヒートポンプは、熱電チップと当該熱電チップの冷端側に貼着され、内部にクーリング流路が設けられたクーリングユニットと、当該熱電チップの熱端側に貼着され、内部にヒーティング流路が設けられたヒーティングユニットとを備える。供給パイプは、流体をクーリング流路及びヒーティング流路に導入し、冷端利得回路及び熱端利得回路は、クーリング流路及びヒーティング流路における流体が循環して流れるようにし、それにより、熱電チップの冷端側及び熱端側がクーリング流路及びヒーティング流路を介して流体に対してクーリング動作及びヒーティング動作を行い、導出パイプは、冷端利得回路及び熱端利得回路からクーリング動作及び/又はヒーティング動作が行われた流体を導出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプに関し、より詳しくは、流路構造が内蔵されたクーリングユニット及びヒーティングユニットを有する熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の給水機は、温水/熱水型及び冷水/温水/熱水型の2つのタイプに分けられ、その作動原理は、給水機内の熱水タンクに対して直接加熱又は間接過熱によるヒーティングを行うことにより必要とする熱水を獲得するとともに、給水機内の冷水タンクに対して圧縮機によるクーリング動作を行うことにより必要とする冷水を獲得するものである。温水の生成については、熱水と冷水とを混合させる方法が多く採用されている。
【0003】
例えば、台湾特許第I294510号(特許文献1)の図1及び図2に、熱水タンク内に設けられた電熱管を介して直接加熱を行うことにより必要とする熱水を獲得し、熱水タンク外に設けられた電熱片を介して間接加熱を行うことにより必要とする熱水を獲得する技術が開示されている。また、例えば台湾実用新案登録第M285680号(特許文献2)の図2に、冷水タンクに接続された圧縮機を介して必要とする冷水を獲得する技術が開示されている。しかしながら、電熱管や電熱片による直接加熱又は間接加熱を行う方法では、加熱面積が単一点又は局所に制限され、ヒーティング効率が向上できない問題があった。また、圧縮機によるクーリング動作を行うように構成することは、給水機全体の体積が膨大になりすぎる直接の主因となるのみならず、また間接的にも冷媒汚染、過剰に高い電力消費量といった深刻な問題を引き起こしている。
【0004】
近年、機械動作を行うことなく電子を遷移させるだけでクーリング動作又はヒーティング動作を行うことができる熱電チップ技術がますます高度化しているため、熱電チップによる給水機のクーリング動作又はヒーティング動作を行う構成は、市場において重要な位置を占めるようになっている。図1は、熱電チップによるクーリング動作を行う給水機1を示す。図1に示すように、熱電チップ10の冷端側10cは、冷水タンク11に貼着され、冷水タンク11内の流体に対してクーリング動作を行い、熱電チップ10の熱端側10hには、対応する放熱フィン12及びファン13が設けられ、放熱フィン12とファン13との交互作用により熱電チップ10の熱端側10hで生成された熱エネルギーを導出する。
【0005】
通常、熱電チップによるクーリング動作又はヒーティング動作を行うように構成された給水機は、給水機の作動が安定するとともに保守の必要が少ない利点を有するが、図1に示す技術内容では、放熱フィン12及びファン13によって熱端側10hの熱エネルギーを奪う方法は、貴重な熱エネルギーが浪費されるのみならず、同様に、給水機全体の体積が過剰に膨大となり、ファン13が実際に作動している場合に発生した振動及び騒音により、ユーザの不快感や不便が増大する欠点があった。さらに、熱電チップの冷/熱端側を水タンクに貼着させるクーリング/ヒーティングの方法は、効果が低く、且つ温度の伝達速度が遅すぎる問題があった。したがって、現在、熱電チップによるクーリング動作又はヒーティング動作を行うように構成された給水機には、なお上述した解決すべき課題が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】台湾特許第I294510号
【特許文献2】台湾実用新案登録第M285680号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来技術の欠点に鑑みて、本発明は、好ましいクーリング、ヒーティング効率を有する熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、圧縮機によるクーリング動作を行う必要がない熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、ファンや放熱フィンを使用することなく、熱電チップに対して放熱を行う熱電型飲用装置及び熱電ヒートポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明は、熱エネルギーを吸収するための冷端側と熱エネルギーを放出するための熱端側とを有する熱電チップと、前記熱電チップの冷端側に貼着され、内部に流体が流れるためのクーリング流路が設けられたクーリングユニットと、前記熱電チップの熱端側に貼着され、内部に流体が流れるためのヒーティング流路が設けられたヒーティングユニットと、を備え、前記熱電チップの冷端面及び熱端側は、前記クーリングユニットのクーリング流路及び前記ヒーティングユニットのヒーティング流路を介して前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路における流体に対してそれぞれクーリング動作及びヒーティング動作を行うことを特徴とする熱電ヒートポンプを提供する。
【0011】
また、本発明は、熱エネルギーを吸収するための冷端側と熱エネルギーを放出するための熱端側とを有する熱電チップと、前記熱電チップの冷端側に貼着され、内部にクーリング流路が設けられたクーリングユニットと、前記熱電チップの熱端側に貼着され、内部にヒーティング流路が設けられたヒーティングユニットとを備える熱電ヒートポンプと、流体を前記クーリングユニットのクーリング流路及び前記ヒーティングユニットのヒーティング流路にそれぞれ導入するための供給パイプと、前記クーリングユニットに接続され、前記供給パイプを介して前記クーリング流路に導入された流体が循環して流れるようにし、前記熱電チップの冷端側が前記クーリングユニットにより前記クーリング流路に循環して流れる流体に対してクーリング動作を加速して行うようにするための冷端利得回路と、前記ヒーティングユニットに接続され、前記供給パイプを介して前記ヒーティング流路に導入された流体が循環して流れるようにし、前記熱電チップの熱端側が前記ヒーティングユニットにより前記ヒーティング流路に循環して流れる流体に対してヒーティング動作を加速して行うようにするための熱端利得回路と、前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路に接続され、前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路からクーリング動作及び/又はヒーティング動作が行われた流体をそれぞれ導出するための導出パイプと、を備えることを特徴とする熱電型飲用装置を提供する。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記熱電ヒートポンプは、冷端側及び熱端側を有する複数の熱電チップと、互いに直列又は並列に接続された複数のクーリングユニット及びヒーティングユニットと、を備え、前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、それぞれU形非同一側単方向流路式構造、U形同一側単方向流路式構造、螺旋単方向流路式構造、螺旋二方向流路式構造、又はU形非同一側二方向流路式構造であってもよい。
【0013】
従来の技術と比較すると、本発明に係る熱電型飲用装置は、熱電チップと、クーリング流路と、ヒーティング流路と、冷端利得回路と、熱端利得回路とを組み合わせるとともにクーリング流路及びヒーティング流路における流体に対してクーリング動作及びヒーティング動作を十分に行うため、好ましいクーリング効率及びヒーティング効率を得ることができるとともに、エネルギーの消費を回避することができる。さらに、本発明に係る熱電型飲用装置は、圧縮機、ファン、放熱フィン等の機械部材を設置する必要がないため、装置全体の体積を低減するとともに、さらに冷媒汚染及び過剰に高い電力消費量といった深刻な問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】熱電チップを利用してクーリング動作を行う従来の給水機の模式図を示す。
【図2】本発明に係る熱電型飲用装置の構成模式図を示す。
【図3A】U形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの分解模式図を示す。
【図3B】U形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの組み合わせ模式図を示す。
【図3C】図3Bの切断面Aでの断面模式図を示す。
【図3D】直列に接続された複数のU形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの立体模式図を示す。
【図4A】U形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの分解模式図を示す。
【図4B】U形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの組み合わせ模式図を示す。
【図4C】図4Bの切断面Aでの断面模式図を示す。
【図4D】直列に接続された複数のU形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプの立体模式図を示す。
【図5A】螺旋単方向流路式の熱電ヒートポンプの分解模式図を示す。
【図5B】螺旋単方向流路式の熱電ヒートポンプの組み合わせ模式図を示す。
【図5C】図5Bの切断面Aでの断面模式図を示す。
【図6A】螺旋二方向流路式の熱電ヒートポンプの分解模式図を示す。
【図6B】螺旋二方向流路式の熱電ヒートポンプの組み合わせ模式図を示す。
【図6C】図6Bの切断面Aでの断面模式図を示す。
【図7A】U形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプの分解模式図を示す。
【図7B】U形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプの組み合わせ模式図を示す。
【図7C】図7Bの切断面Aでの断面模式図を示す。
【図7D】並列に接続された複数のU形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプの立体模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、特定の具体的な実施例を用いて本発明の実施形態を説明する。この技術分野に精通した者は、本明細書に記載する内容によって簡単に本発明の利点や効果が理解できる。本発明は、その他の異なる形態によって施行や応用を加えることが可能であることはいうまでもない。
【0016】
図2は、本発明に係る熱電型飲用装置の構成模式図を示す。図2に示すように、熱電型飲用装置2は、熱電ヒートポンプ20と、供給パイプ21と、冷端利得回路22と、熱端利得回路23と、導出パイプ24とを備える。
【0017】
熱電ヒートポンプ20は、熱電チップ200と、クーリングユニット201と、ヒーティングユニット202とを備え、熱電チップ200は、熱エネルギーを吸収するための冷端側200cと熱エネルギーを放出するための熱端側200hとを有し、クーリングユニット201は、熱電チップ200の冷端側200cに貼着され(貼り付けられ、取り付けられ)、流体が流れるためのクーリング流路が内蔵され、ヒーティングユニット202は、熱電チップ200の熱端側200hに貼着され(貼り付けられ、取り付けられ)、流体が流れるためのヒーティング流路が内蔵されている。具体的には、熱電チップ200は、キャリアが流れた際に同時に熱エネルギーが奪われる原理を利用して、熱エネルギーを冷端側200cにより吸収し、さらに冷端側200cによって吸収された熱エネルギーを熱端側200hにより放出し、これによって同時にクーリング動作及びヒーティング動作を行うことで、エネルギー係数(energy factor、EF)を向上させ、電力消費の節約を達成することができる。クーリングユニット201及びヒーティングユニット202は、一体的に形成されるものであってもよく、組み付けパッケージ化されてなるものであってもよい。クーリングユニット201及びヒーティングユニット202は、流体がその中に流れるように、それぞれU形非同一側単方向流路式構造、U形同一側単方向流路式構造、螺旋単方向流路式構造、螺旋二方向流路式構造、又はU形非同一側二方向流路式構造に形成されたクーリング流路及びヒーティング流路が内部に設けられる。クーリング流路及びヒーティング流路の構成の詳細については後述する。
【0018】
供給パイプ21は、流体を熱電ヒートポンプ20のクーリングユニット201のクーリング流路及びヒーティングユニット202のヒーティング流路にそれぞれ導入し、クーリングユニット201を通った冷水が冷水タンク222に、ヒーティングユニット202を通った熱水が熱水タンク232にそれぞれ流れるようにするためのものである。この実施形態において、供給パイプ21は、入口弁210c、210h及び逆止弁211c、211hを選択的に備えてもよい。ここで、入口弁210cは、流体をクーリングユニット201のクーリング流路に対して導入することを開始又は停止するためのものであり、入口弁210hは、流体をヒーティングユニット202のヒーティング流路に対して導入することを開始又は停止するためのものであり、逆止弁211cは、供給パイプ21を介してクーリングユニット201のクーリング流路に導入された流体が逆流することを防止するためのものであり、逆止弁211hは、供給パイプ21を介してヒーティングユニット202のヒーティング流路に導入された流体が逆流することを防止するためのものである。
【0019】
冷端利得回路22は、一端がクーリングユニット201に接続され、他端が冷水タンク222に接続されることにより、供給パイプ21からクーリング流路に導入された流体が循環して流れるようにするためのものである。熱電チップ200の冷端側200cは、クーリングユニット201に内蔵されたクーリング流路によりクーリング流路に循環して流れる流体に対してクーリング動作を行う。この実施形態において、冷端利得回路22は、クーリング流路における流体が循環して流れることを開始又は停止するための冷端制御弁220と、クーリング流路における流体が循環して流れる効率を高めるとともにクーリング動作が行われた流体を冷水タンク222に加速して蓄積するための冷端加圧ポンプ221とを選択的に備えてもよい。冷水タンク222内の冷水温度が設定温度である8℃以下になった場合は、冷端加圧ポンプ221が運転を停止し、冷端制御弁220が閉じる。冷水タンク222には冷水を出すためのスイッチ(図示せず)が設けられてもよい。好ましい保存効果を達成するために、冷水タンク222には温度を保持するための保温層(図示せず)が被覆されてもよい。
【0020】
熱端利得回路23は、一端がヒーティングユニット202に接続され、他端が熱水タンク232に接続されることにより、供給パイプ21からヒーティング流路に導入された流体が循環して流れるようにするためのものである。熱電チップ200の熱端側200hは、ヒーティングユニット202に内蔵されたヒーティング流路によりヒーティング流路に循環すて流れる流体に対してヒーティング動作を行う。この実施形態において、熱端利得回路23は、ヒーティング流路における流体が循環して流れることを開始又は停止するための熱端制御弁230と、ヒーティング流路における流体が循環して流れる効率を高めるとともにヒーティング動作が行われた流体を熱水タンク232に加速して蓄積するための熱端加圧ポンプ231とを選択的に備えてもよい。熱水タンク232内の熱水温度が設定温度である85℃以上になった場合は、熱端加圧ポンプ231が運転を停止し、熱端制御弁230が閉じる。熱水タンク232には同様に熱水を出すためのスイッチ(図示せず)が設けられてもよい。同様に、好ましい保存効果を達成するために、熱水タンク232には温度を保持するための保温層(図示せず)が被覆されてもよい。
【0021】
導出パイプ24は、冷端利得回路22及び熱端利得回路23に接続され、冷端利得回路22及び熱端利得回路23からクーリング動作及び/又はヒーティング動作が行われた流体をそれぞれ導出する。この実施形態において、導出パイプは、出口弁240と流量制御弁241c、241hとを選択的に備えてもよい。ここで、出口弁240は、冷端利得回路22及び熱端利得回路23からのクーリング動作及び/又はヒーティング動作が行われた流体の導出を開始又は停止するためのものであり、流量制御弁241cは、導出パイプ24が冷端利得回路22から導出する流量を制御するためのものであり、流量制御弁241hは、導出パイプ24が熱端利得回路23から導出する流量を制御するためのものである。この場合、冷端制御弁220及び熱端制御弁230は閉じ、冷端加圧ポンプ221及び熱端加圧ポンプ231は運転する。しかしながら、流体を重力作用により冷水タンク222及び熱水タンク232から直接流出させてもよい。このパイプは、図示しないが、加圧ポンプを設ける必要がない。
【0022】
具体的に実施する場合、供給パイプ21が水道水源に接続されると、所定の容量の水道水が供給パイプ21を介してクーリングユニット201のクーリング流路及びヒーティングユニット202のヒーティング流路にそれぞれ導入された後、熱電型飲用装置2は、制御器(図示せず)により熱電チップ200をイネーブルさせるとともに、冷端利得回路22及び熱端利得回路23を同期的に駆動させることにより、供給パイプ21からクーリング流路及びヒーティング流路に導入された水道水が循環して流れ始める。熱電チップ200は、イネーブルされた後、冷端側200cから熱エネルギーを吸収するとともに熱端側200hから熱エネルギーを放出する。したがって、熱電チップ200は、クーリング流路及びヒーティング流路と組合せることでクーリング流路及びヒーティング流路に流れる水道水に対する温度降下作用及び温度上昇作用を行うことができる。クーリングユニット201及びヒーティングユニット202にはクーリング流路及びヒーティング流路が内蔵されているため、クーリングユニット201における水道水に作用する温度降下時間及び面積を高めるとともに、ヒーティングユニット202における水道水に作用する温度上昇時間及び面積を高めることができ、所定のクーリング動作及びヒーティング動作を効率よく完了することができる。
【0023】
熱電型飲用装置2が検知器(図示せず)によりクーリング動作及びヒーティング動作が所定の要求を満たしていることを検知した場合、即ち、クーリングユニット201及びヒーティングユニット202における水道水が所定の温度の冷水及び熱水に達した後、熱電型飲用装置2は、所定の温度に達した冷水及び熱水を冷水タンク222及び熱水タンク232にそれぞれ蓄積することができる。この後、ユーザが冷水、熱水又は温水を使用したい場合、熱電型飲用装置2は、ユーザが使用できるように、制御器によって導出パイプ24が、冷水タンク222及び熱水タンク232から冷水及び熱水を導出するよう制御し、又は、所定の割合の冷水及び熱水を冷水タンク222及び熱水タンク232から導出して適当な温度の温水として混合するように制御する。
【0024】
ここで、注意すべき点は、本発明に係る熱電型飲用装置2は、安全性のより高い飲用水をユーザに提供できるように、関連するRO逆浸透装置及び/又はUV殺菌装置を併せて使用してもよい点である。このRO逆浸透装置及びUV殺菌装置は、供給パイプ21又は導出パイプ24に選択的に接続されてもよい。また、異なる設計需要及びコストに応じて、熱電ヒートポンプ20に含まれる熱電チップ200の数量、及び熱電ヒートポンプ20自体の数量を選択的に複数としてもよい。例えば、熱電ヒートポンプ20に複数の熱電チップ200を、熱電型飲用装置2に互いに直列又は並列に接続された複数の熱電ヒートポンプ20を、それぞれ設けてもよい。
【0025】
本発明に係る熱電型飲用装置2の熱電ヒートポンプ20の構成をよりよく理解できるように、図2と合わせて図3A乃至図3Dを参照して説明する。図3Aは、U形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20aの分解模式図を、図3Bは、U形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20aの組み合わせ模式図を、図3Cは、図3Bの切断面Aでの断面模式図を、図3Dは、互いに直列に接続されたU形非同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20aの立体模式図をそれぞれ示している。
【0026】
それらの図に示すように、クーリングユニット201は、組み付けパッケージ式であり、内部にクーリング流路20100が設けられたクーリングベース2010と、クーリングガスケット溝20101に設けられ、リーク防止効果を図るためのクーリングシールガスケット2011と、クーリングベース2010を対応的に被覆するためのクーリングシールカバー2012とを備える。ここで、クーリング流路20100の幾何形状は、U形非同一側単方向流路式であり、クーリングシールカバー2012及びクーリングベース2010は、固定、シール効果を図るために、それぞれ、ネジ20121が穿設されることで、クーリングシールカバー2012をクーリングベース2010に対応的に固定するとともにクーリングシールガスケット2011をクーリングベース2010のクーリングガスケット溝20101に固定するための、対応するネジ孔を有する。もちろん、クーリングシールカバー2012は、接着又は挟着によりクーリングベース2010上に固定してシールされてもよい。
【0027】
ヒーティングユニット202は、クーリングユニット201と同じ構成を有してもよい。即ち、ヒーティングユニット202は、内部にヒーティング流路(図示せず)が設けられたヒーティングベース2020と、ヒーティングベース2020におけるヒーティングガスケット溝(図示せず)に設けられたヒーティングシールガスケット(図示せず)と、ヒーティングベース2020を対応的に被覆するためのヒーティングシールカバー2022とを備え、ヒーティング流路の幾何形状もU形非同一側単方向流路式であり、ヒーティングシールカバー2022及びヒーティングベース2020も、ネジ(図示せず)が穿設されることで、ヒーティングシールカバー2022をヒーティングベース2020上に固定するとともにヒーティングシールガスケットをヒーティングベース2020におけるヒーティングガスケット溝に固定するための、対応するネジ孔(図示せず)を有する。
【0028】
ここで注意すべき点は、熱電チップ200をより強固にクーリングユニット201とヒーティングユニット202との間に挟持固定するために、クーリングユニット201及びヒーティングユニット202の対向面上に、熱電チップ200の冷端側200cを収容するための冷端収容槽(図示せず)と、熱電チップ200の熱端側200hを収容するための熱端収容槽20205とをそれぞれ設けてもよい。
【0029】
したがって、この実施形態において、冷端利得回路22によってクーリング流路20100における流体が流れ始めると、この流体は、角隅箇所近傍の水流入口20103からクーリングユニット201に絶え間なく流入するとともに、非同一側単方向流路式のクーリング流路20100においてU形に流れる形で循環して流れ、さらに水流入口20103に対向する他の一側の角隅箇所に設けられた水流出口20104を介してクーリングユニット201から絶え間なく流出する。同様に、熱端利得回路23によってヒーティング流路における流体が流れ始めると、この流体は、水流入口20203からヒーティングユニット202に絶え間なく流入するとともに、U形非同一側単方向流路式のヒーティング流路に流れ、さらに水流出口20204を介してヒーティングユニット202から絶え間なく流出する。この流体の流れ方向は、図3Cに示すように、流入口及び流出口が異なる側に位置したU形の流れ方向である。
【0030】
ここで注意すべき点は、段階式のクーリング効果及びヒーティング効果、及びより好ましい処理流量を達成するために、図3Dに示すように、設計者は、複数の熱電ヒートポンプ20aを設けるとともにそれらを直列に接続させることができる。もちろん、ユーザの異なる実際の必要に応じて、複数の熱電ヒートポンプ20aは、互いに並列に接続される態様となるよう自由に配置されてもよい。クーリング流路20100及びヒーティング流路における流体は、冷端利得回路22及び熱端利得回路23によることなく、その他の駆動装置(図示せず)を使用することにより駆動されてもよい。
【0031】
再び図2と合わせて図4A乃至図4Dを参照すると、図4Aは、U形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20bの分解模式図を、図4Bは、U形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20bの組み合わせ模式図を、図4Cは、図4Bの切断面Aでの断面模式図を、図4Dは、互いに直列に接続された複数のU形同一側単方向流路式の熱電ヒートポンプ20bの立体模式図をそれぞれ示している。
【0032】
この実施形態と上述したU形非同一側単方向流路式の実施形態との最大の相違点は、水流入口と水流出口の配置方法、流体のクーリングユニット201及びヒーティングユニット202における流れ方である。
【0033】
より詳しくは、この実施形態において、水流入口20103及び水流出口20104は、クーリングユニット201における同一側に設けられ、水流入口20203及び水流出口20204は、ヒーティングユニット202における同一側に設けられる。流体のクーリングユニット201及びヒーティングユニット202における流れ方は、図4Cに示すように、流入口及び流出口が同一側に位置するU形流れ方向である。もちろん、段階式のクーリング効果及びヒーティング効果、及びより好ましい処理流量を達成するために、設計者は、複数の熱電ヒートポンプ20bを互いに直列に接続させ、図4Dに示す配置に形成してもよい。もちろん、異なる実際の必要に応じて、複数の熱電ヒートポンプ20bを互いに並列に接続された態様となるよう自由に配置することもできる。
【0034】
次に、図2と合わせて図5A乃至図5Cを参照すると、図5Aは、螺旋単方向流路式の熱電ヒートポンプ20cの分解模式図を、図5Bは、螺旋単方向流路式の熱電ヒートポンプ20cの組み合わせ模式図を、図5Cは、図5Bの切断面Aでの断面模式図をそれぞれ示している。
【0035】
この実施形態と上述したU形同一側単方向流路式及びU形非同一側単方向流路式の実施形態との最大の相違点は、水流入口及び水流出口の設置方法、及びクーリング流路20100とヒーティング流路(図示せず)とが螺旋単方向流路式の構成に形成される点である。
【0036】
それらの図に示すように、この実施態様においては、クーリングベース2010及びヒーティングベース2020に水流入口又は水流出口は設けられておらず、クーリングシールカバー2012の中央に水流入口20123が設けられるとともにクーリングシールカバー2012の周縁近傍箇所に水流出口20124が設けられており、それに対応して、ヒーティングシールカバー2022上にも、水流入口(図示せず)及び水流出口(図示せず)が設けられている。
【0037】
このような水流入口及び水流出口の設置方法では、螺旋単方向流路式のクーリング流路20100及びヒーティング流路と組み合わせて構成された場合、クーリングユニット201及びヒーティングユニット202における流体の流れ方が図5Cに示す流れ方向になる。即ち、流体が中央箇所に設けられた水流入口からクーリング流路20100及びヒーティング流路に流入した直後に螺旋状に流れることにより周縁近傍箇所の水流出口まで流れるとともに、周縁近傍箇所の水流出口から流出する。もちろん、設計者は、異なる実施環境に応じて複数の熱電ヒートポンプ20cを互いに直列又は並列に接続された態様となるよう配置することもできる。
【0038】
さらに、再び図2と合わせて図6A乃至図6Cを参照すると、図6Aは、螺旋二方向流路式の熱電ヒートポンプ20dの分解模式図を、図6Bは、螺旋二方向流路式の熱電ヒートポンプ20dの組み合わせ模式図を、図6Cは、図6Bに示す切断面Aでの断面模式図をそれぞれ示している。
【0039】
本実施形態と前述した螺旋単方向流路式の実施形態との最大の相違点は、水流入口及び水流出口の設置方法、及びクーリング流路20100とヒーティング流路(図示せず)とが螺旋二方向流路式の構成に形成される点である。
【0040】
それらの図に示すように、本実施形態のクーリングシールカバー2012の中央箇所には水流入口20123及び水流出口20124が同時に設けられ、これに対応して、ヒーティングシールカバー2022の中央箇所にも水流入口(図示せず)及び水流出口(図示せず)が同時に設けられている。クーリングシールカバー2012の水流入口20123と水流出口20124とを、又、ヒーティングシールカバー2022の水流入口と水流出口とを、それぞれより正確に接続するために、設計者は、クーリングシールカバー2012及びヒーティングシールカバー2022上に、T型パイプが内蔵されたクーリングカバー接続部材20125及びヒーティングカバー接続部材(図示せず)を選択的に設けることができる。
【0041】
このような水流入口及び水流出口の設置方法では、螺旋二方向流路式のクーリング流路20100及びヒーティング流路と組み合わせて構成された場合、クーリングユニット201及びヒーティングユニット202における流体の流れ方が図6Cに示す流れ方向となる。即ち、流体が中央箇所に設けられた水流入口から流入した直後に螺旋状に流れることによりクーリング流路20100及びヒーティング流路を流れ、中央箇所の水流出口まで流れ、中央箇所の水流出口から流出する。もちろん、設計者は、異なる実施環境に応じて複数の熱電ヒートポンプ20dを互いに直列又は並列に接続された態様となるよう配置することもできる。
【0042】
最後に、再び図2と合わせて図7A乃至図7Dを参照すると、図7Aは、U形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプ20eの分解模式図を、図7Bは、U形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプ20eの組み合わせ模式図を、図7Cは、図7Bに示す切断面Aでの断面模式図を、図7Dは、互いに並列された複数のU形非同一側二方向流路式の熱電ヒートポンプ20eの立体模式図をそれぞれ示している。
【0043】
ここで注意すべき点は、本実施形態と上述した非同一側単方向流路式の実施形態との最大の相違点は、水流入口及び水流出口が、対向する両側の中央箇所に配置され、クーリング流路20100及びヒーティング流路(図示せず)が、非同一側双方向流路式の構造に構成される点である。また、この実施形態においては、4つの熱電チップ200をさらに配置することにより、効率のより高いクーリング動作及びヒーティング動作を行うことができる。
【0044】
したがって、流体がクーリングベース2010の一側の中央箇所に設けられた水流入口20103、及びヒーティングベース2020の一側の中央箇所に設けられた水流入口20203から、クーリングユニット201のクーリング流路20100及びヒーティングユニット202のヒーティング流路にそれぞれ流入された直後に、まず左右に分流し、そしてU形状に流れることによりクーリングベース2010及びヒーティングベース2020の他側の中央箇所にある水流出口(図示せず)までそれぞれ流れ、図7Cに示す流れ方向となる。もちろん、より好ましい処理流量を達成するために、設計者は、図7Dに示すように、複数の熱電ヒートポンプ20eを互いに並列に接続される態様となるよう配置することもできる。段階式のクーリング効果及びヒーティング効果を達成するために、複数の熱電ヒートポンプ20eは、互いに並列に接続される態様となるよう自由に配置されてもよい。
【0045】
ここで注意すべき点は、熱電ヒートポンプ20(20a、20b、20c、20d、20e)におけるクーリングユニット201及びヒーティングユニット202は、上述した分離式の設計態様のほか、一体に形成される設計態様であってもよい。クーリングユニット201のクーリング流路の構成は、配置の自由度を高めるために、対応するヒーティングユニット202のヒーティング流路と異なってもよい。
【0046】
上述のように、本発明に係る熱電型飲用装置は、熱電チップと、クーリング流路と、ヒーティング流路と、冷端利得回路と、熱端利得回路とを組み合わせるとともにクーリング流路及びヒーティング流路における流体に対してクーリング動作及びヒーティング動作を十分に行うため、好ましいクーリング効率及びヒーティング効率を得ることができるとともに、エネルギーの無駄な消費を回避することができる。さらに、本発明に係る熱電型飲用装置は、圧縮機、ファン、放熱フィン等の機械部材を設置する必要がないため、装置全体の体積を低減できるとともに、さらに冷媒汚染及び過剰に高い電力消費量といった深刻な問題を回避することができる。
【0047】
上記のように、これらの実施形態は本発明の原理および効果・機能を例示的に説明するに過ぎず、本発明は、これらによって限定されるものではない。本発明に係る実質的な技術内容は、特許請求の範囲に定義される。本発明は、この技術分野に精通した者により本発明の主旨を逸脱しない範囲で色々な修正や変更を施すことが可能であり、そうした修正や変更は本発明の特許請求の範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0048】
1 給水機
10 熱電チップ
10c 冷端側
10h 熱端側
11 冷水タンク
12 放熱フィン
13 ファン
2 熱電型飲用装置
20、20a、20b、20c、20d、20e 熱電ヒートポンプ
200 熱電チップ
200c 冷端側
200h 熱端側
201 クーリングユニット
2010 クーリングベース
20100 クーリング流路
20101 クーリングガスケット溝
2011 クーリングシールガスケット
2012 クーリングシールカバー
202 ヒーティングユニット
2020 ヒーティングベース
20205 熱端収容槽
2022 ヒーティングシールカバー
21 供給パイプ
210c、210h 入口弁
211c、211h 逆止弁
22 冷端利得回路
220 冷端制御弁
221 冷端加圧ポンプ
222 冷水タンク
23 熱端利得回路
230 熱端制御弁
231 熱端加圧ポンプ
232 熱水タンク
24 導出パイプ
240 出口弁
241c、241h 流量制御弁
20120、20102 ネジ孔
20121 ネジ
20103、20203、20123 水流入口
20104、20204、20124 水流出口
20125 クーリングカバー接続部材
A 切断面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーを吸収するための冷端側と熱エネルギーを放出するための熱端側とを有する熱電チップと、前記熱電チップの冷端側に貼着され、内部に流体が流れるためのクーリング流路が設けられたクーリングユニットと、前記熱電チップの熱端側に貼着され、内部に流体が流れるヒーティング流路が設けられたヒーティングユニットと、を備える熱電ヒートポンプと、
流体を前記クーリングユニットの前記クーリング流路及び前記ヒーティングユニットの前記ヒーティング流路にそれぞれ導入するための供給パイプと、
前記クーリングユニットに接続され、前記供給パイプを介して前記クーリング流路に導入された流体が循環して流れるようにし、前記熱電チップの冷端側が前記クーリングユニットにより前記クーリング流路に循環して流れる流体に対してクーリング動作を加速して行うようにするための冷端利得回路と、
前記ヒーティングユニットに接続され、前記供給パイプを介して前記ヒーティング流路に導入された流体が循環して流れるようにし、前記熱電チップの熱端側が前記ヒーティングユニットにより前記ヒーティング流路に循環して流れる流体に対してヒーティング動作を加速して行うようにするための熱端利得回路と、
前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路に接続され、前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路から前記クーリング動作又は前記ヒーティング動作が行われた流体をそれぞれ導出するための導出パイプと、
を備えることを特徴とする熱電型飲用装置。
【請求項2】
前記熱電ヒートポンプは、互いに直列又は並列に接続された複数のクーリングユニット及びヒーティングユニットを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項3】
前記クーリングユニットは、前記クーリング流路及びクーリングガスケット溝を有するクーリングベースと、前記クーリングガスケット溝に設けられたクーリングシールガスケットと、前記クーリングベースを被覆するクーリングシールカバーと、を備え、前記ヒーティングユニットは、前記ヒーティング流路及びヒーティングガスケット溝を有するヒーティングベースと、前記ヒーティングガスケット溝に設けられたヒーティングシールガスケットと、前記ヒーティングベースを被覆するヒーティングシールカバーと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項4】
前記クーリングシールカバー及び前記クーリングベースは、ネジが穿設されることで、前記クーリングシールカバーを前記クーリングベース上に固定するとともに前記クーリングシールガスケットを前記クーリングベースの前記クーリングガスケット溝に固定するための、対応するネジ孔を有しており、前記ヒーティングシールカバー及び前記ヒーティングベースは、ネジが穿設されることで、前記ヒーティングシールカバーを前記ヒーティングベース上に固定するとともに前記ヒーティングシールガスケットを前記ヒーティングベースの前記ヒーティングガスケット溝に固定するための、対応するネジ孔を有することを特徴とする請求項3に記載の熱電型飲用装置。
【請求項5】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形非同一側単方向流路式構造であることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項6】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形同一側単方向流路式構造であることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項7】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、螺旋単方向流路式構造であることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項8】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、螺旋二方向流路式構造であることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項9】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形非同一側二方向流路式構造であることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項10】
前記供給パイプは、流体を前記クーリングユニットの前記クーリング流路及び前記ヒーティングユニットの前記ヒーティング流路に対してそれぞれ導入することを開始又は停止するための入口弁と、前記供給パイプを介して前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路に導入された流体が逆流することを防止するための逆止弁と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項11】
前記冷端利得回路は、前記クーリング流路における流体が循環して流れることを開始又は停止するための冷端制御弁と、前記クーリング流路における流体が循環して流れる効率を高めるとともに前記クーリング動作が行われた流体を冷水タンクに加速して蓄積するための冷端加圧ポンプとを備え、前記熱端利得回路は、前記ヒーティング流路における流体が循環して流れることを開始又は停止するための熱端制御弁と、前記ヒーティング流路における流体が循環して流れる効率を高めるとともに前記ヒーティング動作が行われた流体を熱水タンクに加速して蓄積するための熱端加圧ポンプと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項12】
前記冷水タンク及び前記熱水タンクには、温度を保持するための保温層が被覆されていることを特徴とする請求項11に記載の熱電型飲用装置。
【請求項13】
前記冷水タンク及び前記熱水タンクは、冷水及び熱水を流出するためのスイッチを備えることを特徴とする請求項11に記載の熱電型飲用装置。
【請求項14】
前記冷水タンク内の冷水温度が設定温度である8℃以下になった場合は、前記冷端加圧ポンプが運転を停止し、前記冷端制御弁が閉じ、前記熱水タンク内の熱水温度が設定温度である85℃以上になった場合は、前記熱端加圧ポンプが運転を停止し、前記熱端制御弁が閉じることを特徴とする請求項11に記載の熱電型飲用装置。
【請求項15】
前記導出パイプが前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路から前記クーリング動作又は前記ヒーティング動作が行われた流体をそれぞれ導出する場合は、前記冷端制御弁及び前記熱端制御弁が閉じ、前記冷端加圧ポンプ及び前記熱端加圧ポンプが運転することを特徴とする請求項11に記載の熱電型飲用装置。
【請求項16】
前記冷水タンク及び前記熱水タンクは、それぞれ冷水及び熱水を適当な温度の温水として混合されるように所定の割合で供給することを特徴とする請求項11に記載の熱電型飲用装置。
【請求項17】
前記導出パイプは、クーリング動作及びヒーティング動作が行われた流体の前記冷端利得回路及び前記熱端利得回路からのそれぞれの導出を開始又は停止するための出口弁と、前記導出パイプの流量を制御するための流量制御弁と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の熱電型飲用装置。
【請求項18】
熱エネルギーを吸収するための冷端側と熱エネルギーを放出するための熱端側とを有する熱電チップと、
前記熱電チップの冷端側に貼着され、内部に流体が流れるためのクーリング流路が設けられたクーリングユニットと、
前記熱電チップの熱端側に貼着され、内部に流体が流れるためのヒーティング流路が設けられたヒーティングユニットと、を備え、
前記熱電チップの冷端側及び熱端側は、前記クーリングユニットのクーリング流路及び前記ヒーティングユニットのヒーティング流路を介して前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路における流体に対してそれぞれクーリング動作及びヒーティング動作を行うことを特徴とする熱電ヒートポンプ。
【請求項19】
前記クーリングユニットは、前記クーリング流路及びクーリングガスケット溝を有するクーリングベースと、前記クーリングガスケット溝に設けられたクーリングシールガスケットと、前記クーリングベースを被覆するクーリングシールカバーと、を備え、前記ヒーティングユニットは、前記ヒーティング流路及びヒーティングガスケット溝を有するヒーティングベースと、前記ヒーティングガスケット溝に設けられたヒーティングシールガスケットと、前記ヒーティングベースを被覆するヒーティングシールカバーと、を備えることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項20】
前記クーリングシールカバー及び前記クーリングベースは、ネジが穿設されることで、前記クーリングシールカバーを前記クーリングベース上に固定するとともに前記クーリングシールガスケットを前記クーリングベースの前記クーリングガスケット溝に固定するための、対応するネジ孔を有しており、前記ヒーティングシールカバー及び前記ヒーティングベースは、ネジが穿設されることで、前記ヒーティングシールカバーを前記ヒーティングベース上に固定するとともに前記ヒーティングシールガスケットを前記ヒーティングベースの前記ヒーティングガスケット溝に固定するための、対応するネジ孔を有することを特徴とする請求項19に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項21】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形非同一側単方向流路式構造であることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項22】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形同一側単方向流路式構造であることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項23】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、螺旋単方向流路式構造であることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項24】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、螺旋二方向流路式構造であることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。
【請求項25】
前記クーリング流路及び前記ヒーティング流路は、U形非同一側二方向流路式構造であることを特徴とする請求項18に記載の熱電ヒートポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【公開番号】特開2012−73018(P2012−73018A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211107(P2011−211107)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】