説明

燃料給湿を感知するためのシステム及び方法

【課題】燃料給湿レベルのモニタリング。
【解決手段】かかる燃料給湿センサーシステムは、燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源(34)であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源(34)と、燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源(36)であって、第2の波長は液相中にある水分によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収されない第2の光源(36)と、流路を透過した第1及び第2の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号及び第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号を生成するように構成された検出器システム(50,52)とを含んでなる燃料給湿センサーシステム(32)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には燃料給湿レベルのモニタリング及び測定に関する。本発明は、特に燃料給湿レベルのモニタリング及び測定のための光学的技法に関する。
【背景技術】
【0002】
複合サイクル発電所では、出力及び熱力学的効率を高めようとして燃料給湿システムが使用されてきた。1つの具体例は、本願出願人に譲渡された米国特許第6389794号に記載されている。かかるシステムでは、天然ガスを水で飽和させ、給湿燃料を設計ガス圧での飽和条件に加熱する。水分の添加によるガスの質量流量の増加は、ガスタービン及び蒸気タービンからの出力の増加をもたらす。
【0003】
乾式低NOx(DLN)燃焼システムを備えた天然ガスだきの複合サイクルプラントは、燃料規格の許容度が小さいため、燃料ガス飽和プロセスに対して厳しい要件を課す。これらの要件は、発熱量、温度、比重及び燃料組成のような変数に関係する。燃料供給条件が設計燃料規格から過度にそれると、プラントの性能は低下するであろう。
【0004】
低位発熱量(LHV)、比重(SG)、燃料温度(Tf)及び周囲温度は、システム内を流れる燃料のエネルギーに影響を及ぼす重要なパラメーターである。下記の式1で定義されるようなウォッベ指数(WI)値は、ガス圧力及びガス圧力降下と無関係にシステム内のエネルギー流量の指標を与える。
【0005】
【数1】

式中、基準温度Trefは288Kである。ガスタービンに供給される燃料ガスのWI値は、IGCC(統合ガス化複合サイクル)プラントでは大きく変動する傾向がある。これは、ガス化システムからの燃料組成がガス化装置に対する負荷及び供給原料に応じて変化するからである。ガスタービンへの水−乾燥燃料比又は燃料のウォッベ指数値を一定に保つため、燃料ガスに水が添加される。
【0006】
DLNガスタービン燃焼システムへの給湿燃料供給については、小さい燃料規格許容度、頻繁な負荷変化及び急速な負荷変化のため、給湿塔内での燃料飽和プロセスに関して極めて厳しい制御が要求される。通例、これらのDLNシステムは少なくとも2つの運転モードを有している。即ち、初期点火から早期負荷を通じて頑強な性能を与えるモード、及び基底負荷又は高負荷条件について最適化性能を与えるモードである。高負荷条件での運転中には、システム排出物を最小にすることが望ましい。
【0007】
通常の燃料ガス給湿システムは、燃料ガス飽和塔に適用される三要素制御を含んでいる。かかるシステムは、入口燃料ガス流量、補給水流量、及び給湿燃料ガス流中の流出水分含有量の測定を含んでいる。給湿塔から給湿ガスと共に流出する水の流量は、乾燥燃料ガス及び給湿燃料ガスに関してコリオリ質量流量計を用いることで測定される。給湿燃料ガスと混合されて飽和装置から流出する水の流量は次式によって与えられる。
【0008】
出口流量の水成分=湿性出口燃料流量−乾性入口燃料流量 (2)
給湿流れ中の燃料水分は総流量に比べて小さいので、総流量測定値中の小さい誤差が水分含有量推定値中に大きい誤差を導入することがある。燃料ガス組成の一層正確な推定は、14.73psia(約101.56kPa)の圧力及び60°F(約15.56℃)の温度でガスクロマトグラフィーを用いて実施できる。正確ではあるが、プロセス中に燃料ガスのサンプリング並びに低い圧力及び温度での測定値取得が含まれるので、ガスクロマトグラフィー測定は時間がかかる。さらに、ガスクロマトグラフィー方法は成分濃度のオフライン測定である。したがって、高圧高温の成分に関する情報は得ることができない。
【0009】
このように、高圧高温の燃料ガス中の水分含有量をオンラインで正確に測定できるセンサーが得られれば望ましいであろう。
【特許文献1】米国特許第6121628号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0028530号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0069131号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0069132号明細書
【非特許文献1】Hoppe,M.,Wolf,D.;“IR Instrument for Gas Property Determination in Industrial Processes”;IGRC 2001,Amsterdam,Netherlands,Nov.6,2001;11 Pages.
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書中に開示される一実施形態は、燃料給湿センサーシステムである。本燃料給湿センサーシステムは、燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源と、燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源であって、第2の波長は液相中にある水分によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収されない第2の光源と、流路を透過した第1及び第2の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号及び第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号を生成するように構成された検出器システムとを含んでいる。
【0011】
本明細書中に開示される別の実施形態は、ガス化システムである。本ガス化システムは、ガス化装置、燃料給湿システム、燃料−水分混合物を燃料給湿システムからガス化装置に移送するための導管、及びガス化装置の外部に配設されたオンライン燃料給湿センサーシステムを含んでいて、該センサーシステムは、燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源と、燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源であって、第2の波長は液相中にある水分によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収されない第2の光源と、流路を透過した第1及び第2の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号及び第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号を生成するように構成された検出器システムとを含んでいる。
【0012】
本明細書中に開示されるさらに別の実施形態は、燃料給湿レベルをモニターするための方法である。本方法は、第1の波長の光を用いて燃料−水分混合物に問い合わせを行う段階と、燃料−水分混合物を透過した第1の波長の光を検出することで、燃料−水分混合物を通しての光透過経路に沿った気相中の水分により吸収された第1の波長の光に対応したデータ信号を生成する段階と、第1の波長の基準光信号を検出することで、燃料−水分混合物に問い合わせを行う第1の波長の光の強度に対応した基準データ信号を生成する段階と、燃料−水分混合物中の気相水分レベルを決定する段階とを含んでいる。
【0013】
本明細書中に開示されるさらに別の実施形態は、燃料給湿センサーシステムである。本燃料給湿センサーシステムは、燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源と、燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源であって、第2の波長は粒子状物質によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収され得ない第2の光源と、燃料−水分流路を通して第3の波長の光を放射するように構成された第3の光源であって、第3の波長は液相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収され得ない第3の光源と、流路を透過した第1、第2及び第3の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号、第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号、及び第3の波長での透過率に対応した第3のデータ信号を生成するように構成された検出器システムとを含んでいる。
【0014】
本発明の上記その他の特徴、態様及び利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳しい説明を読んだ場合に一層よく理解されよう。添付の図面中では、図面全体を通じて類似の部品は同一の符号で表されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書中で使用する「水分」という用語は、気相中に存在する場合の水分及び液相中に存在する場合の水分の両方をいう。気相中の水分はまた、本明細書中では水蒸気又はスチームと互換的に使用される。
【0016】
本明細書中で使用する「燃料」という用語は、例えば工業用途又は発電所用途で燃焼させるために適した気相天然ガス又はガス化石炭をいう。燃料の分子成分の非限定的な例には、H、HO、N、CO、CO、C、C、C、CH、O、COS、SO、HS、NO及びNOがある。
【0017】
本明細書中で使用する粒子状物質とは、燃料の流れ中に同伴する固体及び液体粒子をいう。非限定的な例には、液相水分粒子及び不純物の微粒子(例えば、金属、炭化水素、汚れ及びダストの微粒子)がある。
【0018】
本明細書中及び特許請求の範囲中に単数形で記載したものであっても、前後関係から明らかでない限り、複数の場合も含めて意味する。
【0019】
本明細書中に開示される実施形態は、燃料−水分混合物中の気相及び/又は液相水分レベルを測定するためのシステム及び方法を包含する。
【0020】
図1は、水分−燃料混合物中の水分レベルを測定するための方法10を示している。方法10は、ビームスプリッター12を用いて入射レーザービームを2つの部分14及び16に分割する段階を含んでいる。ビームの第1の部分14は、水蒸気を含むと共に、例えばO及COSのような1種以上の分子種を含むことがあるガス混合物中を透過させる。透過したビームは透過ビームの強度を測定する検出器22に入射し、それによってガス−水蒸気混合物中での吸収の尺度が得られる。同時に、ビームの第2の部分16は検出用の基準検出器20に直接入射し、それによって直接に透過するビームの強度が測定される。両検出器で測定された強度を用いて、まず混合物の分子密度24を決定し、それから水分の比体積26を推定し、水分の密度28及び水分の質量30を算出する。入射ビームの波長が、入射ビームの波長で水蒸気分子のみが吸収されるようなものであれば、水蒸気−ガス混合物を透過したビームの測定強度は混合物中の水蒸気の質量に対応する。
【0021】
一実施形態では、燃料給湿センサーシステムは、燃料−水分流路に問い合わせを行うように構成された、第1の波長を有する第1の光源を含んでいる。第1の波長は、気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ないものである。一例では、第1の波長は赤外波長範囲内にあるように選択される。別の例では、第1の波長は925〜975nmの範囲内にあるように選択される。一実施形態では、「実質的に吸収されない又は吸収され得ない」とは、吸収レベルがセンサーシステムのノイズレベル未満であることを意味する。特定の実施形態では、「実質的に吸収されない又は吸収され得ない」とは、吸収が水分の初期強度レベルの1%以下の範囲内にあることを意味する。一実施形態では、「少なくとも部分的に吸収され得る」とは、吸収レベルがセンサーシステムのノイズレベルを超えていることを意味する。特定の実施形態では、「少なくとも部分的に吸収され得る」とは、吸収が水分の初期強度レベルの3%以上の範囲内にあることを意味する。さらに特定の実施形態では、特に高い温度及び圧力に関し、「少なくとも部分的に吸収され得る」とは、水分の初期強度レベルの10%以上が吸収されることを意味する。
【0022】
第2の光源は、液相中にある水分によって選択的に散乱されかつ燃料又は気相中にある水分によって実質的に吸収されない第2の波長を有する。第2の光源は、燃料−水分混合物中又は燃料−水分混合物を含むチャンバー内における粒子状物質レベルを測定するために使用できる。一例では、第2の波長は可視波長範囲内にあるように選択される。別の例では、第2の波長は610〜650nmの範囲内にあるように選択される。本明細書中で使用する「選択的に散乱される」とは、散乱断面積が液相では気相に比べて数倍大きいことを意味する。
【0023】
燃料への問い合わせを行うため、システム中に第3の光源を含めることもでき、これは液相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収され得ない波長を有する。一例では、第3の波長は1525〜1575nmの範囲内にあるように選択される。
【0024】
センサーシステムはさらに、1以上の波長を有する問い合わせ光の透過強度を検出するための検出器、並びに測定された透過強度に基づいて水分レベルや粒子状物質レベルのようなパラメーターを決定するための収集解析システムを含むことができる。
【0025】
図2は、一実施形態における燃料給湿センサーシステム32を示している。センサーシステム32は、λのピーク波長でレーザー光を発生する第1の光源34及びλのピーク波長でレーザー光を発生する第2の光源36を含んでいて、光源34及び36からの光は水分−燃料混合物を運ぶ導管54の窓56及び58を透過する。一例では、波長λを有する光は、気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料−水分混合物中又は導管の窓上の燃料及び粒子状物質によっては吸収され得ない。非限定的な例では、粒子状物質は液相の水分である。非限定的な例では、λは、窓上又はガス−水蒸気混合物中の粒子状物質により選択的に散乱されてλでの透過強度の低下をもたらすように選択される。光源34及び36からの光はそれぞれの帯域通過フィルター38及び40に入射し、それぞれ球面レンズ42及び44を用いて集束された後、ビームスプリッター46及び48に入射する。各ビームスプリッターでは、光の一部はそれぞれの基準検出器50又は52に向かって反射され、入射光の一部は入射窓及び出射窓(ガス−水蒸気混合物60を運ぶ導管のガラス窓56及び58)を有する導管54に向かって透過する。出射窓58から出ると、透過光はそれぞれのレンズ62及び64を用いて再び集束され、次いでそれぞれデータ検出器66及び68に入射する。
【0026】
図3の実施形態は、燃料−水分混合物中の気相水分レベルを測定するように構成された燃料給湿センサーシステム70を示している。本システムは、燃料及び水分輸送チャンバー74に問い合わせを行うための問い合わせシステム72、検出器システム76、並びに制御及びデータ収集解析システム78を含んでいる。問い合わせシステム72は、約633nm及び約945nmの波長で発光する2つのレーザー光源80及び82を含んでいる。945nmの光は気相中の水分によって吸収されるが、燃料中に通例見出される分子によっては吸収されない。633nmの光は粒子状物質(特に液体の水分)によって選択的に散乱される。非限定的な例では、窓上に水蒸気が凝縮して窓上に液相の水分を生じると、この波長での透過強度の低下をもたらす。さらに、燃料中の粒子状物質も散乱によって透過強度の低下をもたらすことがある。2つのレーザーからの光はビームスプリッター84の位置で合わされる。レーザー82から発生した放射の一部分はファイバーによって基準検出器94に運ばれ、基準検出器94によって検出測定される一方、放射の第2の部分は別のファイバーによってコリメーター86に運ばれ、次いでビームスプリッター84に入射する。ビームスプリッター84は945nmの光放射96をチャンバー74に向けて透過させる。約633nmの波長を有するレーザー80の出力はビームスプリッター84によって分割され、一部はコリメーター90で平行化された後に基準検出器92に導かれ、一部はチャンバー74に導かれる。チャンバー74は入射窓100及び102を含んでいる。945nm及び633nmの光放射は、チャンバー内で吸収及び/又は散乱を受けた後、ビーム104及び106としてチャンバーから出射し、レンズ108を用いて集束され、次いでスプリッター110に入射する。633nmの反射ビーム112はレンズ114を用いて集束され、コリメーター116を用いて平行化された後、データ検出器118に入射する。945nmの放射120はスプリッター110によってコリメーター122に導かれ、次いで検出器124によって検出される。検出器の出力は検出器及びデータ収集電子回路78によって受信され、解析のためコンピューター128に送信される。
【0027】
若干のシナリオでは、ガス化用の水分−燃料混合物中の水分は主として気相水分を含んでいるが、液相の水分も混合物中にかなりのレベルで存在することがあり、これを有利に測定できるという他のシナリオも存在する。図4に示す別の実施形態では、給湿センサーシステム72は、燃料−水分混合物中の液相水分レベルを探査するために追加の第3のレーザーを含むことができる。本システムはさらに、一例では約1550nmのピーク波長で発光するレーザー83を含んでいる。1550nmの光は液相水分によって吸収されるが、燃料の成分分子又は気相水分によってはあまり吸収されない。レーザー83の出力の一部分はコリメーター87に入射し、次いでスプリッター84を透過し、チャンバー74に入射する。レーザー83の出力の第2の部分は、ファイバーを通して基準検出器95に運ばれる。チャンバーから出射する透過ビーム113は、次いでレンズ115を用いて集束され、コリメーター117を用いて平行化され、検出器119によって検出される。633nm、945nm及び1550nmの波長を有する透過ビームの測定強度は制御及びデータ収集解析システムによって取得され、次いで解析することで燃料−水分混合物中における気相水分、液相水分及び総水分の値が求められる。
【0028】
別の実施形態では、図5に示すようにガス化システム130が燃料給湿システム132を含んでいる。給湿燃料は導管134を通して導かれ、問い合わせチャンバー136に入る。例えば、通例IGCCでは、給湿塔からの燃料ガス中の水分濃度は18〜20%の範囲内にある。問い合わせチャンバーは、問い合わせシステムからの問い合わせビームがチャンバー136に入射及び出射するための2つの窓138を有している。チャンバーを透過した後、検出器システム137によってビームの透過強度が測定される。一実施形態では、窓は発熱体133を含むことができる。発熱体133を作動することで、窓を高温に保ち、したがって水分の凝縮を回避することができる。特定の例では、液相の水分によって顕著に吸収される波長での光の透過強度の低下が窓上における凝縮水分の存在を示す場合に応答して発熱体を作動することができる。問い合わせチャンバーを出た給湿燃料は、導管140を通してガス化器141に輸送される。非限定的な例では、問い合わせビームに対応する基準ビームの強度を測定するための検出器が問い合わせシステム内に存在することがある。一実施形態では、制御及びデータ収集システムが問い合わせシステム及び検出器システムに電力を供給すると共に、さらなる処理及び解析のために基準強度及び透過強度を受信する。
【0029】
一例では、ガス化システム内の燃料給湿システムは、求められた水分−燃料比データを受信するように構成され、燃料−水分混合物中の水分−燃料比を変更するように動作し得る。
【0030】
一実施形態では、燃料給湿レベルをモニターするための方法は、第1の波長の光を用いて燃焼器−水分混合物に問い合わせを行うことで、燃料−水分混合物中を通る光透過経路に沿った気相中の水分により第1の波長で吸収される光に対応するデータ信号を生成して燃料−水分混合物中における気相中の水分レベルを求める段階を含んでいる。
【0031】
別の実施形態では、本方法は、第2の波長で問い合わせを行うことで、燃料−水分混合物中又は透過経路に沿った位置(例えば、燃料−ガス混合物を含むチャンバー上)における何らかの粒子状物質の存在を測定する段階を含んでいる。第2の波長(例えば633nm)の光は、通例は粒子状物質によって散乱される。さらに別の実施形態では、液相水分の吸収ピークに特有な第3の波長の光を用いることで、燃料−水分混合物中における液相水分の存在が検出測定される。
【0032】
一実施形態では、ガス化システムのようなシステムにおいて水分レベルをオンラインかつ実時間でモニターすることで、所望に応じて燃料−水分混合物中の水分レベルを動的に変化させることができる。
【0033】
制御及びデータ収集システムでは、検出データを解析するために任意適宜の技法を使用することができる。一実施形態では、かかる方法には、後述のようにベール−ランベルトの関係を含む計算によって気相水分の分子密度を求めることが含まれる。別の実施形態では、圧力及び/又は温度相関関係が吸収線の幅及び形状の計算に適用される。
【0034】
通例、燃料中には、多くの様々な分子種が見出される。表1は、典型的な天然ガス成分並びに分子量及びモル%で表したその含有量のリストを示している。
【0035】
【表1】


図6及び7は、燃料(特に限定されないが、天然ガス)中に見出される多くの分子成分の吸収スペクトル150を気相水分のスペクトルと比較して示している。示された吸収スペクトルは、HITRAN(高解像度透過分子吸収)データベースから得られたものである。
【0036】
図6では、線プロット152は気相水分の吸収スペクトルを示している。線プロット154、156及び158は、それぞれN、CO及びCOに特有の吸収を示している。線プロット160、162及び164は、それぞれC、C及びCHに特有の吸収を示している。水蒸気スペクトル152の一部分は若干の他の分子種の吸収スペクトルと重なっているが、他の部分はそうでない。水蒸気は電磁スペクトルの近赤外(NIR)範囲内に強い回転及び振動吸収バンドを示す。945nmの波長では、水蒸気による吸収は他の成分と全く重なることなしに高い。その結果、レーザーからの放射の一部は水蒸気によって吸収される。基準線166は気相水分について顕著な吸収線が認められる945nmの波長をマークしており、この吸収線は上述した燃料成分のいずれにも存在しない。
【0037】
同様に、図7の比較プロット168では、線プロット170は気相水分についての吸収スペクトルを示している。線プロット172、174及び176は、それぞれO、COS及びSOに特有の吸収を示している。線プロット178、180、182及び184は、それぞれHS、NO、NO及びCに特有の吸収を示している。基準線186は気相水分について顕著な吸収線が認められる945nmの波長をマークしており、この吸収線は上述した燃料成分のいずれにも認められない。
【0038】
このように気相水分は、燃料中の典型的な成分には認められず、したがって気相水分の存在を検出して水蒸気レベルを測定するための識別特性として使用できる吸収特性を有している。したがって、一実施形態では、気相水分を探査するために使用する波長は、混合物中に蒸気分子として存在する他の分子種の吸収スペクトルに基づいて選択される。
【0039】
一実施形態では、気相水分の分子密度は下記に示すベール・ランベルトの関係式を用いて計算できる。
【0040】
【数2】

式中、Iは基準強度であり、Iは透過強度であり、Sη”η’(T)は線強度であり、f(ν,ν,T,P)は線形状関数であり、Nは分子密度であり、Lはビームの光路長である。問い合わせ用レーザー放射の線強度及び線形状関数は、当技術分野で公知の通り、温度及び圧力に依存する。
【0041】
式3から、分子密度を下記のように書くことができる。
【0042】
【数3】

上記の式は、分子強度が基準強度及び透過強度の関数であることを表している。上記の式(4)を用いて、下記のように比体積を計算できる。
【0043】
【数4】

式中、Navはアボガドロ数(分子数/モル)であり、MWH2O(gm/mol)は水の分子量である。
【0044】
次いで、下記の関係式を用いて燃料ガス混合物中の水蒸気の密度(ρ)が計算される。
【0045】
【数5】

密度に容器の容積を掛ければ、任意の瞬間において燃料ガス混合物中に含まれる水蒸気の質量が得られる。
【0046】
若干の実施形態では、高温高圧条件に原因する吸収線の広がりを考慮に入れるために吸収線形状を補正することができる。
【0047】
一例では、作業圧力は500〜600psi(約3450〜約4140kPa)の範囲内にあり、温度は400°F(約204℃)以上である。かかる高圧及び高温では、吸収線の広がりが起こる可能性がある。したがって、吸収線特性を温度及び圧力の関数として知ることは、工業的環境において分光式センサーを適用するために有用である。
【0048】
圧力及び温度の関数として吸収線の分光シフトが起こることは、Richard Phelan et al,“Absorption line shift with temperature and pressure:impact on laser−diode−based HO sensing at 1.393um”,Appl.Optics,Vol.42,pp.4968−4974,2003のような多くの参考文献に記載されている。吸収線の形状は有限の幅を有するが、これは主としてドップラー広がり機構及び衝突(圧力)広がり機構に依存する。ドップラー限界における半値全幅(FWHM)での吸収線幅ΔVDは下記の式で定義される。
【0049】
【数6】

式中、ν0は中心周波数であり、Tはケルビン単位の温度であり、kはボルツマン定数であり、mは分子の質量であり、cは光速である。圧力及び温度の関数としての吸収線の分光シフト及び広がりは、それぞれ下記の式(8)及び(9)で記述される。
【0050】
【数7】

式中、V及びVはそれぞれ圧力P及び基準圧力Rでのピーク吸収プロフィルの波長であり、δは圧力で誘起される線シフト係数である。式(9)中では、Tは基準温度であり、2γ(T)は基準温度での広がり係数であり、Nは温度に依存する指数である。
【0051】
上述したPhelanの参考文献中に報告されている通り、圧力に関する最大測定分光シフト係数は室温で2.29×10−6nm/mbarである。300〜1100°Kの範囲内の温度の関数としてのシフト係数の変化は、同じ参考文献中に示されている。温度広がりは、波長を±0.03nm/℃だけシフトさせることがある。一例では、600°F(約316℃)での最大シフトは9.46nmである。圧力広がりも、波長を±0.0001nm/Torrだけシフトさせることがある。これは、550psi(約3.790kPa)で2.75nmのシフトを生じる。
【0052】
図6の線プロット152(水蒸気)及び158(CO)を比較すると、CO(最も近いスペクトル)及び水蒸気のレーザーに関するΔλは91nm(概略値)である。したがって、例えばガス化システム中の給湿塔で見られるような高温及び高圧では、CO、CO及び他の炭化水素に関する吸収スペクトルの重なりは起こらないことがわかる。
【実施例】
【0053】
さらに詳しく説明しなくても、当業者であれば、本明細書中の記載を用いて本明細書中に開示された実施形態を十二分に利用できると考えられる。以下の実施例は、特許請求の範囲に記載した発明を実施するに際して当業者に追加の指針を提供するために示される。ここに示す実施例は、本願の教示に役立つ作業を単に代表するものにすぎない。したがって、これらの実施例は特許請求の範囲に定義された本発明を決して限定するものではない。
【0054】
窒素(N)及び二酸化炭素(CO)に水蒸気を混入した混合物中における水分レベルを測定するための実験を実施した。かかる実験を行う目的のため、ガス及び水蒸気連結部を有する高温高圧ガス容器を設計して製造した。かかる容器は、150℃で150psia(約1034.25kPa)の圧力に耐えるように設計した。この実施例に関する最大作業圧力は80psia(約551.6kPa)であった。ガス容器の窓は、3インチの直径を有する厚さ6mmの石英ガラスからなっていた。窓上への水分凝縮を取り除くため、窓は200℃に加熱した。実験中におけるガス容器内の温度及び圧力は、熱電対及び圧力計を用いてモニターした。
【0055】
945nm及び633nmの問い合わせ用レーザー放射を、ビームスプリッターを用いて2つの部分に分割した。一部分は一方の窓からガス容器に入射させ、他方の窓を通して透過放射を検出した。第2の部分は、入射パワー測定用の基準として使用した。
【0056】
500kHzの速度でデータを取得し、そのデータをMATLAB(登録商標)中に書き込まれたアルゴリズムに送ることでガス混合物中の水蒸気質量分率を計算した。MATLABでは、水蒸気レベルを計算するために使用するアルゴリズム中にベールの法則及び水蒸気線関数が実装されていた。
【0057】
実施例1
容器を排気し、所望の圧力まで窒素で満たした。給湿センサーシステムからデータを取得するデータ収集システムを起動し、透過強度及び基準強度をモニターした。容器内に水蒸気を導入し、透過強度及び基準強度をモニターした。図8は、55psi(約379kPa)のN及び10psi(約68kPa)の水蒸気を通しての透過強度の変動を示している。
【0058】
図8における945nmの光の吸収特性は、点189でチャンバー内に水蒸気が導入されたとき、透過強度の低下190が生じるが、やがて点191以後は再び定常状態に達したことを示している。線192は基線強度レベルをマークしている。
【0059】
様々な水蒸気及びN圧力下で水蒸気質量を測定した。結果は、熱力学表に基づく計算並びに圧力、体積及び温度(P,V,T)に基づく計算を用いて確認した。熱力学表に基づく計算のためには、スチームチャンバー内に挿入したk型熱電対を用いて温度を測定した。P,V,Tに基づく計算のためには、窒素−水蒸気混合物を含む場合と(チャンバー内に水蒸気を導入する前に)窒素のみを含む場合とのチャンバー圧力の差によってチャンバー内の水蒸気圧力を計算する。表2は、様々な水蒸気圧力における水蒸気質量測定結果をまとめて示している。
【0060】
【表2】


燃料給湿センサー、熱力学表に基づく計算及びP,V,Tに基づく測定を用いて測定した平均水蒸気質量の比較表を表3に示す。燃料給湿センサーによって検出した平均水蒸気質量は、熱力学表に基づく計算及びP,V,Tに基づく測定を用いて推定した平均水蒸気質量値に非常に近いことが注目できる。これは、センサーがガス−水蒸気混合物中の水分含有量を検出できることを表している。
【0061】
【表3】


実施例2
容器を排気し、所望の圧力まで二酸化炭素で満たした。給湿センサーシステムからデータを取得するデータ収集システムを起動し、透過強度及び基準強度をモニターした。容器内に水蒸気を導入し、透過強度及び基準強度をモニターし続けた。図9は、30psi(約207kPa)のCO及び10psi(約68kPa)の水蒸気を通しての透過強度の変動を示している。
【0062】
線202は基線強度レベルをマークしている。図9における945nmの光の吸収特性は、点204でチャンバー内に水蒸気が導入されたとき、透過強度の低下200が生じるが、やがて領域206で再び定常状態に達したことを示している。図9には、水蒸気+CO混合物中における10psi(約68kPa)の水蒸気の吸収に原因するDCシフトが示されている。吸収スペクトル中におけるこのDCシフトを使用することで、ガス混合物中の水蒸気質量が計算される。
【0063】
一実施形態では、上述した実施例1及び2は、給湿センサーがN又はCOを含むチャンバー内への水蒸気導入に原因する水蒸気質量の過渡的変化をモニターしかつ追跡できることを実証している。
【0064】
以上、本明細書中には本発明の若干の特徴のみを例示し説明してきたが、当業者には多くの修正及び変更が想起されるであろう。したがって、特許請求の範囲は本発明の真の技術思想の範囲内に含まれるすべてのかかる修正及び変更を包括するものであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本明細書中に開示される一実施形態における、燃料−水分混合物中の水分レベルを測定するための方法の略図である。
【図2】本明細書中に開示される一実施形態における、燃料−水分混合物中の水分レベルを測定するためのセンサーシステムの略図である。
【図3】本明細書中に開示される一実施形態における、燃料−水分混合物中の水分レベルを測定するためのセンサーシステムの略図である。
【図4】本明細書中に開示される一実施形態における、燃料−水分混合物中の水分レベルを測定するためのセンサーシステムの略図である。
【図5】本明細書中に開示される一実施形態におけるガス化システム中の燃料給湿システムの略図である。
【図6】本明細書中に開示される一実施形態における、水蒸気、N、CO、CO、C、C及びCHについての吸収スペクトルを示すグラフである。
【図7】本明細書中に開示される一実施形態における、水蒸気、O、COS、SO、HS、NO、NO及びCについての吸収スペクトルを示すグラフである。
【図8】本明細書中に開示される一実施形態における給湿プロセス中に測定された強度変化を示すグラフである。
【図9】本明細書中に開示される一実施形態における給湿プロセス中に測定された強度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0066】
32 燃料給湿センサーシステム
34 第1の光源
36 第2の光源
50 基準検出器
52 基準検出器
66 データ検出器
68 データ検出器
70 燃料給湿センサーシステム
76 検出器システム
78 データ収集解析システム
80 第1の光源
82 第2の光源
83 第3の光源
130 ガス化システム
132 燃料給湿システム
133 発熱体
134 導管
136 チャンバー
138 窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料給湿センサーシステム(32)であって、
燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源(34)であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源(34)と、
燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源(36)であって、第2の波長は液相中にある水分によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収されない第2の光源(36)と、
流路を透過した第1及び第2の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号及び第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号を生成するように構成された検出器システムと
を含んでなる燃料給湿センサーシステム(32)。
【請求項2】
第1の波長が925〜975nmの範囲内にあるように選択される、請求項1記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項3】
第2の波長が610〜650nmの範囲内にあるように選択される、請求項1記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項4】
さらに第1及び第2の基準検出器(50,52)を含んでいて、第1の光源からの第1の波長の光の一部を第1の基準検出器で検出し、第2の光源からの第2の波長の光の一部を第2の基準検出器で検出することで、流路に入射する第1及び第2の波長の光の強度にそれぞれ対応する第1及び第2の基準データ信号が生成される、請求項1記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項5】
さらにデータ収集解析システム(78)を含んでいて、データ収集解析システムは生成された第1及び第2のデータ信号並びに第1及び第2の基準データ信号を受信して燃料−水分混合物中の気相水分レベルを決定するように構成されている、請求項4記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項6】
流路が1以上の窓(138)を有する包囲体(136)の内部に位置していて、第1及び第2の光源は1以上の窓を通して光を放射するように構成されていると共に、さらに1以上の窓に近接して位置する1以上の発熱体(133)を含んでいて、1以上の発熱体は第2の波長での透過率の低下の検出に応答してオン状態になる、請求項1記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項7】
第2の波長の光が燃料−水分混合物中の粒子状物質によって選択的に散乱されることで、燃料−水分混合物を通しての第2の波長での透過率が低下する、請求項1記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項8】
第2の波長での透過率の低下を用いて燃料−水分混合物中の粒子状物質レベルが決定される、請求項7記載の燃料給湿センサーシステム。
【請求項9】
ガス化装置(141)、燃料給湿システム(132)、燃料−水分混合物を燃料給湿システムからガス化装置に移送するための導管(134)、及びガス化装置の外部に配設されたオンライン燃料給湿センサーシステムを含んでなるガス化システム(130)であって、該センサーシステムは、
燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源と、
燃料−水分混合物を含むチャンバーを透過した第1の波長の光を検出するように構成された第1のデータ検出器であって、チャンバーを透過した第1の波長の光の少なくとも一部を第1の光検出器で検出することでチャンバーを通しての第1の波長の光の透過率に対応した第1のデータ信号を生成する第1のデータ検出器と、
燃料−水分混合物を含むチャンバーに問い合わせを行うための第2の波長の光を放射する第2の光源であって、第2の波長の光は燃料及び気相中の水分によっては実質的に吸収され得ないが、チャンバーにおける凝縮相中の水分によっては少なくとも部分的に吸収され得る第2の光源と、
チャンバーを透過した第2の波長の光を検出するように構成された第2のデータ検出器と、
生成された第1及び第2のデータ信号並びに第1及び第2の基準データ信号を受信して燃料−水分混合物中における水分−燃料比を決定するように構成されたデータ収集解析システムと
を含んでいる、ガス化システム(130)。
【請求項10】
燃料給湿センサーシステム(70)であって、
燃料−水分流路を通して第1の波長の光を放射するように構成された第1の光源(80)であって、第1の波長は気相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料によっては実質的に吸収され得ない第1の光源(80)と、
燃料−水分流路を通して第2の波長の光を放射するように構成された第2の光源(82)であって、第2の波長は粒子状物質によって選択的に散乱されるが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収され得ない第2の光源(82)と、
燃料−水分流路を通して第3の波長の光を放射するように構成された第3の光源(83)であって、第3の波長は液相中にある水分によって少なくとも部分的に吸収され得るが、燃料又は気相中にある水分によっては実質的に吸収され得ない第3の光源(83)と、
流路を透過した第1、第2及び第3の波長の光を検出し、第1の波長での透過率に対応した第1のデータ信号、第2の波長での透過率に対応した第2のデータ信号、及び第3の波長での透過率に対応した第3のデータ信号を生成するように構成された検出器システム(76)と
を含んでなる燃料給湿センサーシステム(70)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−98148(P2009−98148A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263309(P2008−263309)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY