説明

燃料電池モジュール

【課題】
簡易な構成ながらも電極ロッドを広範囲で冷却し、比較的耐熱性が低く安価な樹脂部材等により絶縁とシールを維持しながらも、電極ロッドと電気的に接続されるパワーコントローラー等の電力取出部を保護することが可能となる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
燃料ガスと酸化剤ガスにより発電を行う燃料電池モジュールにおいて、燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させる燃料電池セルと、上記燃料電池セルを収容するためのモジュール容器と、上記モジュール容器を貫通し、上記燃料電池セルで発生した電力を上記モジュール容器の外部へ取り出すための集電部材つまり電極ロッドと、を備え、上記集電部材には、その軸方向に延び冷却水が流れる冷却水路が内部に設けることとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池セルおよびそれを収容するモジュール容器を備えた燃料電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池セルを多数積層したスタックを1つもしくは複数収容する燃料電池モジュールでは、燃料電池セルが発電した電力を燃料電池モジュールの外部に取り出すために、燃料電池スタックの両端に接続されたプラス極およびマイナス極の電極ロッドを燃料電池モジュールの容器部から貫通させて外部に取り出している(特許文献1)。
【0003】
電極ロッドは、発電した電力の電流・電圧を電線を介して供給先の需要に応じて制御する電力取出部(インバーターもしくはパワーコントローラーともいう)に接続されている。ここで、燃料電池システムをコンパクトにするため、加えて電極ロッドから電力取出部までの送電ロスを小さくするため、燃料電池モジュールと電力取出部は隣接しており、電極ロッドから電力取出部までの電線は極力短くなるよう設計される。
しかし、電力取出部は制御部を持つ電子機器であり熱に弱く、通常40℃以下であることが望まれる。一方、電極ロッドは、固体酸化物形であれば600℃〜1000℃という非常に高温となる燃料電池セルと直接接続されており、電気抵抗が小さい金属材料が使われている。一般に電気抵抗が小さい素材では熱伝導率が高いため、電極ロッドは燃料電池セルの熱が伝わり燃料電池モジュールの外部に取り出された先でもかなり高温となる。
【0004】
これまで、電極ロッドが燃料電池モジュールを貫通する部分のシール部に絶縁性と気密性を両方確保できる樹脂パッキンを用いるために、電極ロッドのシール部を放熱や熱交換により冷却する構造が提案されている(特許文献2)。電極ロッドから熱を伝えられても電力取出部の温度を40℃以下とするためには、電極ロッドの中のモジュール容器から外部に出た部分では40℃程度かそれ以下となっていることが望ましい。
しかし、前述した電極ロッドのシール部を冷却する構造で、電極ロッドの中の燃料電池モジュールから外部出た部分を上記温度とするためには、電極ロッドのシール部も40℃に近い温度まで冷却を進める必要がある。そのため、その時シール部の内部ではシール部周辺の壁面で冷却されたモジュール容器内部のガスが結露して電極ロッドおよび電極ロッドを囲む金属容器であるハウジング部の壁面に付着することで電気的絶縁が損なわれてしまう。
また、電極ロッドのシール部と電極ロッドのモジュール容器外部分とを別々に冷却しようとすると、構造が複雑となってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−141765号公報
【特許文献2】特開2009−230853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて、簡易な構成ながらも電極ロッドを広範囲で冷却し、比較的耐熱性が低く安価な樹脂部材等により絶縁とシールを維持しながらも、電極ロッドと電気的に接続されるパワーコントローラー等の電力取出部を保護することが可能となる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明によれば、燃料ガスと酸化剤ガスにより発電を行う燃料電池モジュールにおいて、燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させる燃料電池セルと、上記燃料電池セルを収容するためのモジュール容器と、上記モジュール容器を貫通し、上記燃料電池セルで発生した電力を上記モジュール容器の外部へ取り出すための集電部材つまり電極ロッドと、を備え、上記集電部材には、その軸方向に延び冷却水が流れる冷却水路が内部に設けることとする。
【0008】
このようにすることで、集電部材をモジュール容器の外部側に位置する部分から内部側のシールされる部分まで、簡易な構成によって広範囲に冷却することができる。上記冷却水路に流す冷却水の流量や温度を調整することで、パワーコントローラー等の電力取出部と接続される集電部材のモジュール容器外部側を適切な温度まで冷却しながら、モジュール容器内部側のシールされる部分付近の温度を、シールに用いられるパッキンやOリング等が劣化しにくくかつ燃料電池モジュール内のガスが結露しにくい温度(100℃〜200℃)に維持することができる。よって、集電部材と電気的に接続される電力取出部を保護することが可能となる。
【0009】
さらに、上記冷却水路には、上記容器の外部側から内部側に向けて冷却水が流れることとする。
【0010】
このような構成で、上記冷却水路に、モジュール容器の外部側からモジュール容器の内部側に向けて冷却水を流すことで、集電部材のモジュール容器外部側は低温の冷却水により優先的に冷却されるため、集電部材の温度はモジュール容器外部側に向かって低下していくような勾配がつく。上記冷却水路に流す冷却水の流量や温度を調整することで、電力取出部と接続される集電部材のモジュール容器外部側を適切な温度まで冷却しながら、モジュール容器内部側のシールされる部分付近の温度を、シールに用いられるパッキンやOリング等が劣化しにくくかつ燃料電池モジュール内のガスが結露しにくい温度(100℃〜200℃)に維持することができる。よって、集電部材と電気的に接続される電力取出部を保護することが可能となる。
【0011】
さらに望ましくは、上記冷却水路は、上記モジュール容器の外部側から内部側に向けて冷却水を流す往路と、上記往路を流れた冷却水をその後上記モジュール容器の内部側から外部側に向けて流す復路を有することとする。
【0012】
冷却水路への冷却水の供給や、冷却水路からの冷却水の排出を配管等によって行う場合、それら配管は電荷を帯びている集電部材に接続されるため、絶縁性の高い樹脂製チューブ等を用いることが望ましい。冷却水路内で熱交換しながら往路を進んだ冷却水は高温となり、場合によっては100℃を超える蒸気となっているため、これをそのまま排出すると、樹脂製チューブ等が熱で劣化するおそれがある。本発明によれば、高温となった冷却水は復路を流れる過程で往路の冷却水と熱交換し冷却されて100℃以下の温水となるので、樹脂製チューブ等を用いて排出する場合にも、その劣化を抑制することができる。
【0013】
上記集電部材は、上記モジュール容器の外部側に位置する第一部材と、上記モジュール容器の内部側に位置し上記第一部材の端部と接続される第二部材とを少なくとも有し、上記第一部材には、その軸方向に貫通するよう上記往路および復路が設けられ、上記第一部材および/または上記第二部材には、上記第一部材の端部と第二部材の端部を接続することで上記往路および復路を連絡させる連絡水路が設けられている。
【0014】
このような構造とすることで、簡単な加工で集電部材内に冷却水路の往路と復路を設けてかつ上記往路および復路を連絡させる連絡水路を形成することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡易な構成ながらも電極ロッドを広範囲で冷却し、比較的耐熱性が低く安価な樹脂部材等により絶縁とシールを維持しながらも、電極ロッドと電気的に接続されるパワーコントローラー等の電力取出部を保護することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態である燃料電池システムの全体構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態である燃料電池システムの制御的な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態である燃料電池システムの燃料電池モジュールを中心とした詳細な構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部およびハウジング部の一実施形態を示す縦断面図である。
【図5】本発明の一実施形態である燃料電池システムの起動工程における燃料電池セルおよび電極ロッドの温度と冷却水流量を示すグラフである。
【図6】本発明の第一の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第二の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0018】
はじめに、図1を参照しながら、本発明の一実施形態である燃料電池システムについて説明する。図1は、一実施形態としての燃料電池システムFCSの全体構成を示す概略構成図である。図1に示すように、燃料電池システムFCSは、燃料電池モジュールFCMと、補器ユニットADUと、貯水タンクWP2と、温水製造装置HWとを備えている。
【0019】
まず、燃料電池モジュールFCMについて説明する。燃料電池モジュールFCMは、燃料電池FCと、改質器RFと、制御ボックスCBと、一酸化炭素検知器CODと、可燃ガス検知器GD1とを備えている。燃料電池FCは、固体酸化物形の燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)であって、発電室FC1と燃焼室FC2とを備えている。
【0020】
発電室FC1には複数本の燃料電池セルCEが配置されている。燃料電池セルCEは、電解質を挟んで燃料極(アノード)と空気極(カソード)とが設けられているものであって、燃料極側に燃料ガスを通し、空気極側に酸化ガスとしての空気を通すことで発電反応を起こすことができるように構成されている。
【0021】
本実施形態の燃料電池FCは固体酸化物形燃料電池(SOFC)であるので、電解質を構成する材料としては、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートといった酸素イオン導電性酸化物を用いている。
【0022】
燃料極を構成する材料は、NiOやCoO等の金属酸化物を含み、例えば、NiOと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、NiOと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、NiOと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体といった材料が用いられる。詳細は後述するように、NiO等の金属酸化物は、燃料電池システムの初回の起動工程中にNi等に還元される。
【0023】
空気極を構成する材料としては、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀といった材料が用いられる。もっとも、電解質や燃料極及び空気極を構成する材料はこれらに限られるものではない。
【0024】
発電室FC1において発電された電気は電力取出ラインEP1によって発電電力として取り出されて利用される。燃焼室FC2は、発電室FC1に配置された燃料電池セルCEによって発電反応に利用された残余の燃料ガスを燃焼させる部分である。燃焼室FC2において燃料ガスが燃焼した結果生じる排気ガスは、改質器RFと熱交換をした後に温水製造装置HWへと供給される。温水製造装置HWへと供給された排気ガスは更に熱交換を行い、水道水を昇温して温水とした後に外部へと排出される。
【0025】
改質器RFは、被改質ガスを改質して燃料ガスとし、燃料電池FCの発電室FC1へと供給する部分である。被改質ガスの改質態様としては、部分酸化改質反応(POX:Partial Oxidation Reforming)、オートサーマル改質反応(ATR:Auto Thermal Reforming)、水蒸気改質反応(SR:Steam Reforming)があり、運転状況に応じて選択的に実行される。改質器RFは、改質部RF1と、蒸発部RF2とを備えている。
【0026】
蒸発部RF2は、補器ユニットADU側から供給される純水を蒸発させて水蒸気とし、その水蒸気を改質部RF1に供給する部分である。改質部RF1は、補器ユニットADU側から供給される被改質ガス、空気及び蒸発部RF2から供給される水蒸気を用いて被改質ガスを改質して燃料ガスとする部分である。改質部RF1には、改質触媒が封入されている。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したもの、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したもの、が適宜用いられる。本実施形態の場合、これらの改質触媒は球体である。
【0027】
制御ボックスCBは、燃料電池システム制御部(制御手段)をその内部に収納し、操作装置や表示装置、報知装置が設けられているものである。燃料電池システム制御部、操作装置、表示装置、報知装置については後述する。
【0028】
一酸化炭素検知器CODは、燃料電池モジュールFCMの燃焼室FC2において残余の燃料ガスの不完全燃焼が起きてしまい、一酸化炭素が燃料電池モジュールFCM内に発生していないか検知するためのセンサである。可燃ガス検知器GD1は、燃料電池モジュールFCMの燃焼室FC2において残余の燃料ガスが燃え残ってしまい、いわゆる生ガスが燃料電池モジュールFCM内に発生していないか検知するためのセンサである。
【0029】
続いて、補器ユニットADUについて説明する。補器ユニットADUは、燃料電池モジュールFCMに水、被改質ガス、及び空気を供給するための補器を備えるユニットである。補器ユニットADUは、空気供給部として空気ブロワや流量調整弁等を含む流量調整ユニットAP1a、AP1b、及び電磁弁AP2と、燃料供給部として燃料ポンプや流量調整弁等を含む流量調整ユニットFP1、脱硫器FP2、ガス遮断弁FP4、及びガス遮断弁FP5と、水供給部として水ポンプや流量調整弁等を含む流量調整ユニットWP1と、可燃ガス検知器GD2と、を備えている。
【0030】
外部の空気供給源から供給される空気は、電磁弁AP2が閉じていれば流量調整ユニットAP1a、AP1bに供給されず、電磁弁AP2が開いていれば流量調整ユニットAP1a、AP1bに供給される。流量調整ユニットAP1aによって流量調整された空気は改質用空気として、ヒーターAH1によって昇温され、被改質ガスとの混合部MVに供給される。流量調整ユニットAP1bによって流量調整された空気は発電用空気として、ヒーターAH2によって昇温され、空気供給路を通って燃料電池モジュールFCMの発電室FC1に供給される。発電室FC1に供給された発電用空気は、燃料電池セルCEの空気極に供給される。
【0031】
外部の燃料供給源から供給される都市ガスは、2連電磁弁であるガス遮断弁FP4及びガス遮断弁FP5によってその流入が制御される。ガス遮断弁FP4、FP5のいずれもが開いていれば、都市ガスは脱硫器FP2に供給され、ガス遮断弁FP4、FP5のいずれかが閉じていれば、都市ガスは遮断される。脱硫器FP2に供給された都市ガスは、硫黄成分を除去されて被改質ガスとなり、流量調整ユニットFP1に供給される。流量調整ユニットFP1によって流量調整された被改質ガスは、改質用空気との混合部MVに供給される。混合部MVにおいて混合された被改質ガスと改質用空気とは、燃料電池モジュールFCMの改質器RFに供給される。
【0032】
外部の水供給源から供給される水道水は、純水とされてから貯水タンクWP2に貯水される。貯水タンクWP2に貯水されている純水は、流量調整ユニットWP1によって流量が調整されて燃料電池モジュールFCMの改質器RFへと供給される。
【0033】
可燃ガス検知器GD2は、燃料供給部としての系統であるガス遮断弁FP5、ガス遮断弁FP4、脱硫器FP2、流量調整ユニットFP1において、ガス漏れが発生していわゆる生ガスが外部に放出されないか検知するためのセンサである。
【0034】
続いて、図2を参照しながら本実施形態の燃料電池システムFCSの制御的な構成について説明する。図2は、燃料電池システムFCSの制御的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、燃料電池システムFCSは、燃料電池モジュールFCMと、燃料電池モジュールFCMに空気を供給する空気供給部APと、燃料電池モジュールFCMに燃料ガスとなる被改質ガスを供給する燃料供給部FPと、燃料電池モジュールFCMに水を供給する水供給部WPと、燃料電池モジュールFCMから電力を取り出す電力取出部EPとを備えている。空気供給部AP、燃料供給部FP、水供給部WP、及び電力取出部EPは補器ユニットADUに収められている。
【0035】
燃料電池モジュールFCM、空気供給部AP、燃料供給部FP、水供給部WP及び電力取出部EPは、燃料電池システム制御部CSから出力される制御信号に基づいて制御される。燃料電池システム制御部CSは、CPU、ROM及びRAMといったメモリ、及び制御信号やセンサ信号を授受するためのインターフェイスによって構成されている。燃料電池システム制御部CSには、操作装置CS1、表示装置CS2、及び報知装置CS3が取り付けられている。
【0036】
操作装置CS1から入力される操作指示信号は燃料電池システム制御部CSに出力され、燃料電池システム制御部CSは、その操作指示信号に基づいて、燃料電池モジュールFCM等を制御する。燃料電池システム制御部CSが制御した情報や、所定の警告情報は、表示装置CS2及び報知装置CS3に出力される。操作装置CS1、表示装置CS2、及び報知装置CS3の具体的なハードウェア構成は特に限定されるものではなく、必要となる機能に応じて最適なハードウェア構成が選択される。一例としては、操作装置CS1として、キーボード、マウス、タッチパネルといったハードウェアが用いられる。表示装置CS2としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイといった表示系のハードウェアが用いられる。報知装置CS3としては、スピーカー、点灯器といったハードウェアが用いられる。燃料電池システム制御部CSは制御ボックスCBに収められている。また操作装置CS1、表示装置CS2、報知装置CS3は、図示しないボックスに収められ屋内に配置されている。
【0037】
燃料電池システム制御部CSには、燃料電池システムFCSの各所に設けられたセンサからセンサ信号が出力される。燃料電池システム制御部CSに信号を出力するセンサとしては、改質器温度センサDS1、スタック温度センサDS2、排気温度センサDS3、改質器内圧力センサDS4、水位センサDS5、水流量センサDS6、燃料流量センサDS7、改質用空気流量センサDS8、発電用空気流量センサDS9、電力状態検出部DS10、貯湯状態検出センサDS11、一酸化炭素検出センサDS12、可燃ガス検出センサDS13が設けられている。
【0038】
改質器温度センサDS1は、改質器RFの温度を測定するためのセンサであって、本実施形態の場合は2つ設けられている。スタック温度センサDS2は、発電室FC1に配置されている燃料電池セルCEの温度を測定するためのセンサであって、複数の燃料電池セルCEからなる燃料電池セルスタック近傍に配置されている。排気温度センサDS3は、燃焼室FC2から排出される排気ガスの温度を測定するためのセンサであって、燃焼室FC2から改質器RF近傍を通って温水製造装置HWに至る経路に配置されている。改質器内圧力センサDS4は、改質器RF内の圧力を測定するためのセンサである。なお、ここでは改質器RF内の圧力をセンサで測定するようにしているが、改質器RFの前段で燃料と水が混合される部分の圧力を検出するものであっても良い。
【0039】
水位センサDS5は、貯水タンクWP2の水位を測定するためのセンサであって、本実施形態の場合は4つ設けられている。水流量センサDS6は、補器ユニットADUから燃料電池モジュールFCMへと供給される純水の流量を測定するためのセンサである。燃料流量センサDS7は、補器ユニットADUから燃料電池モジュールFCMへと供給される被改質ガスの流量を測定するためのセンサである。改質用空気流量センサDS8は、補器ユニットADUから燃料電池モジュールFCMの改質器RFへと供給される改質用空気の流量を測定するためのセンサである。発電用空気流量センサDS9は、補器ユニットADUから燃料電池モジュールFCMへと供給される発電用空気の流量を測定するためのセンサである。
【0040】
電力状態検出部DS10は、センシング手段の集合体であって、燃料電池モジュールFCMから取り出す発電電力の状態を検出する部分である。貯湯状態検出センサDS11は、センシング手段の集合体であって、温水製造装置HWの貯湯状態を検出する部分である。
【0041】
一酸化炭素検出センサDS12は、一酸化炭素検知器CODに備えられているセンサであって、燃料電池モジュールFCM内における一酸化炭素のハウジング内への漏れを検出するセンサである。可燃ガス検出センサDS13は、可燃ガス検知器GD1、GD2に備えられているセンサであって、燃料電池モジュールFCM及び補器ユニットADU内における可燃ガスの漏洩を検出するセンサである。
【0042】
続いて、図3および図4を参照しながら本実施形態の燃料電池システムFCSを構成する燃料電池モジュールFCMの詳細な構成について説明する。図3は本発明の一実施形態である燃料電池システムの起動工程の実行時における概略断面図であり、図4は本発明の一実施形態である燃料電池システムの停止工程の実行時における概略断面図である。
【0043】
燃料電池モジュールFCMは、発電室FC1と、分散室FDBと、燃焼室FC2と、水蒸気改質器RFSと、部分酸化改質器RFPとを備えている。発電室FC1、分散室FDB及び燃焼室FC2は、耐熱性金属の壁体で構成されたモジュール容器MC内に収容されており、水蒸気改質器RFSはモジュール容器MCに連結され、部分酸化改質器RFPは、モジュール容器MCの外部に配設されている。
【0044】
燃料電池セルCEはモジュール容器MCの内部に収容されており、複数の燃料電池セルCEはセル間集電部材EFで連結されている。連結された複数の燃料電池セルCEの1本目と最終番目には、集電部材つまり電極ロッドRDが接続されており、電極ロッドRDはモジュール容器MCを貫通して外部に取り出され、電線EKを介して電力取出部EPに接続されている。貫通部はモジュール容器MCの壁体に開設された入口部から外方に突出形成されて内部に空間を有するハウジング部CRの先端付近で電極ロッドRDとの絶縁かつ気密が保たれている。
【0045】
セル間集電部材EFおよび電極ロッドRDは耐熱性および耐酸化性に優れる耐熱合金が使われる。セル間集電部材EFおよび電極ロッドRDがアノード側に設置されているのであればニッケルを使ってもいい。
【0046】
分散室FDBは、発電室FC1の下部に配設されている。この分散室FDBは、水蒸気改質器RFS又は部分酸化改質器RFPで改質された燃料ガスを分散させ、発電室FC1内に燃料ガスを均一に供給するためのものであり、その上壁には、燃料ガスを発電室FC1内に供給する複数の穴が貫通形成されている。また、分散室FDBの底面には、水蒸気改質器RFS又は部分酸化改質器RFPから供給される改質ガスを導入するための燃料配管FPが接続されている。分散室FDBの底面側(下側)から導入された改質ガスは、ここで分散され、発電室FC1の底面側(下側)から発電室FC1内に導入され、発電室FC1内に立設された燃料電池セルCEの燃料極に供給される。
【0047】
改質器RFは、水蒸気改質器RFSと部分酸化改質器RFPとに分けて設けられている。まず、水蒸気改質器RFSの構成について説明する。水蒸気改質器RFSは、蒸発部RFS1、予熱部RFS2、及び改質部RFS3を備えている。
【0048】
改質部RFS3は、燃焼室FC2の上部に配設されている。改質部RFS3の上部には、予熱部RFS2が配設され、更にその上方には蒸発部RFS1が配設されている。蒸発部RFS1は、補器ユニットADU側から純水が供給され、その純水を蒸発させて水蒸気となし、その水蒸気を予熱部RFS2に送り込む。予熱部RFS2は、蒸発部RFS1から水蒸気が供給されると共に、補器ユニットADU側から被改質ガスとしての都市ガスが供給される。予熱部RFS2においては水蒸気と被改質ガスである都市ガスとが混合され、その混合されたガスは改質部RFS3に送り込まれる。改質部RFS3では、予熱部RFS2から供給された水蒸気及び被改質ガスが、改質触媒の作用によって改質されて改質ガスとなし、燃料配管FPを通って分散室FDBへと送り込まれている。水蒸気改質器RFS(改質部RFS3)は、モジュール容器MCに連通(もしくはモジュール容器MC内に配設)されており、且つ同じモジュール容器MC内に配設された燃焼室FC2の上方に配設されているため、燃焼室FC2で生じる燃焼排ガスは改質部RFS3、予熱部RFS2、蒸発部RFS1の加熱ガス流路側を流れて熱交換を行うことができる。このように燃焼室FC2で生じる燃焼排熱を用いて吸熱反応である水蒸気改質反応を効率よく行うことができる。
【0049】
部分酸化改質器RFPは、モジュール容器MCの外側に断熱材(図示せず)を介して配設されている。部分酸化改質器RFPは、被改質ガス、空気、純水が供給されるように構成されている。ここでは、部分酸化改質器RFPは触媒反応を利用したものを反応管の例として記載しているが部分酸化バーナーに置き換えることもできる。部分酸化改質器RFPで改質された改質ガスは、水蒸気改質器RFSからの改質ガスを供給する燃料配管FPと合流して分散室FDBに供給される。燃料配管FPは断熱材(図示せず)で包まれている。部分酸化改質器RFPは、燃料電池システムの起動工程の実行時と、発電を停止する停止行程の実行に、被改質ガスに部分酸化改質又は水を用いた改質を行い、燃料電池セルCEに還元ガスである改質ガスを供給する。
【0050】
起動工程の実行時に、各燃料電池セルCEに高温の酸化ガスを供給するために、触媒燃焼器CC及び空気ヘッダADBが設けられている。触媒燃焼器CCには、触媒が充填されており、空気と燃料ガスとが供給され、所定のSV(空間速度)値と温度の着火条件を満たした場合に着火して燃焼するように構成されている。触媒燃焼器CCには、流量調整ユニットAP1bから送出され、ヒーターAH2によって昇温された空気が供給されるように構成されている。また、触媒燃焼器CCには、都市ガスが直接供給されるように構成されている。触媒燃焼器CCによって更に昇温された空気は空気ヘッダADBに供給される。空気ヘッダADBは、複数の燃料電池セルCEそれぞれに空気を分配供給するように構成されている。
【0051】
次に図4を参照しながら、電極ロッド部の構造を詳細に説明する。図4は、本発明の第一の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部およびハウジング部の一実施形態を示す縦断面図である。
【0052】
電極ロッドRDは、一方が連結された複数の燃料電池セルCEの1本目もしくは最終番目(図中右側、図示せず)に接続されており、もう一方は(図中左側)モジュール容器MCの外側に取り出され、電線EKを通じて電力取出部EPに接続されている。
【0053】
モジュール容器MCには電極ロッドRDが貫通するための穴が明けてあり、この穴から電極RDを囲むようにハウジング部CRが突出形成されている。ハウジング部CRにはハウジング部の温度を下げるために放熱フィンCRfを設けて、放熱を促進させてハウジング部CRを冷却させる。あるいは冷却水流路を設けて、内部に冷却水を流通させて水と熱交換させることでハウジング部CRを冷却させてもいい(図示せず)。ハウジング部CRはモジュール容器MCと同じ材質が使われる。
【0054】
ハウジング部CRの内部と電極ロッドRDの間には、発電室FC1側から順に内壁用絶縁スリーブIS1、内壁用絶縁OリングIP1、異径絶縁スリーブIS2、ロッド用絶縁OリングIP2、ロッド用絶縁スリーブIS3が配置されている。内壁用絶縁スリーブIS1、異径絶縁スリーブIS2、ロッド用絶縁スリーブIS3は200℃程度の耐熱性を持つ樹脂やアルミナなどの絶縁性の高い無機材料が使用され、内壁用絶縁OリングIP1、ロッド用絶縁OリングIP2は絶縁性と弾力性の高いシリコン系樹脂やフッ素系樹脂が使用される。
【0055】
ハウジング部CRの最端部には電極ロッドRDが貫通する穴の明いたプレスキャップPCが配置され、プレスキャップPCの円筒内壁およびハウジング部CRの外壁はネジ加工されている(図示しない)。プレスキャップPCは既に冷却された位置となるので、耐熱性金属を使う必要はなく、ステンレスや防錆処理された鉄系材料が使用できる。
【0056】
内壁用絶縁OリングIP1の外径・内径はそれぞれハウジング部CRの内径、異径絶縁スリーブIS2の外径と0.05mm〜0.3mm程度のクリアランスが取られており、同様にロッド用絶縁OリングIP2の外径・内径はそれぞれ異径絶縁スリーブIS2の内径、電極ロッドRDの外径と0.05mm〜0.3mm程度のクリアランスが取られている。
【0057】
ハウジング部CR内壁には突起部が設けられており、内壁用絶縁スリーブIS1が発電室FC1側への移動することが制限される。よって、プレスキャップPCをハウジング部にネジ込み、プレスキャップPCの平面内側がロッド用スリーブIS3を発電室FC1側に押し付けると、内壁用絶縁OリングIP1とロッド用絶縁OリングIP2は圧縮される。
圧縮により内壁用絶縁OリングIP1とロッド用絶縁OリングIP2は扁平し、それぞれ外径側および内径側の壁面に密着する。そうすることによってハウジング部CRの内壁と異径絶縁スリーブIS2の外壁、異径絶縁スリーブIS2の内壁と電極ロッドRDの隙間を封止することとなり、発電室FC1からのガスを外部に漏らさずかつ絶縁を保つことができる。
【0058】
燃料電池運転中は発電室FC1の温度は600℃から1000℃となっている。発電室FC1からの伝熱および発電室FC1から流れてくる高温のガスにより、内壁用絶縁スリーブIS1、異径絶縁スリーブIS2、ロッド用絶縁スリーブIS3、内壁用絶縁OリングIP1、ロッド用絶縁OリングIP2が変形したり、弾性力が低下したりすることで絶縁および気密性能が低下することが考えられる。また、使用者の安全を確保するため、使用者が接触する可能性のある部分は火傷などの事故が発生しないよう95℃以下、望ましくは60℃以下となるようにすることが求められる。これらのことから前述したようにハウジング部CRは冷却構造を持っており、ハウジング部CRは90℃以下、望ましくは60℃以下となるよう設計および制御(冷却水流量)されている。
【0059】
電極ロッドRDには軸方向に冷却水が流通する軸冷却水路CPが設けられている。軸冷却水路CPは電極ロッドRDの軸内を燃料電池セルCE側に進み(往路)、ロッド用絶縁OリングIP2の付近で折り返して電極ロッドRDの軸内をモジュール容器MCの外部に向かって進み出口に戻る(復路)。
【0060】
続いて、図5を参照しながら本実施形態の燃料電池モジュールの起動工程から発電工程における燃料電池セルCEおよび電極ロッドRDの温度および冷却水流量を説明する。図5は、本発明の一実施形態である燃料電池システムの起動工程における燃料電池セルおよび電極ロッドの温度と冷却水流量を示すグラフである。
【0061】
起動工程を実行し、燃料電池セルCEが昇温されるに従い、電極ロッドRDのロッド用絶縁OリングIP2付近(以後シール部と呼ぶ)の温度および電力ロッドRDのモジュール容器MC外側の外側で電線EKが接続された部分(以後外端部と呼ぶ)の温度も上昇する。電極ロッドRD外端部が所定の温度以上となるかもしくは起動工程実行後所定の時間となった時点で、軸冷却水路CPにモジュール容器MCの外部側からモジュール容器の内部側に向けて冷却水を流す。電極ロッドRDのモジュール容器外部側は低温の冷却水により優先的に冷却されるため、電極ロッドRDの温度はモジュール容器MCの外側に向かって低下していくような勾配がつく。起動工程から発電工程に至る過程での燃料電池セルCEの温度に応じて、軸冷却水路CPに流す冷却水の流量を調整することで、電力取出部EPと接続される電極ロッドRDの外端部の温度を40℃以下としながら、電極ロッドRDのシール部の温度をOリングが劣化しにくくモジュール容器MC内のガスが結露しにくい温度(100℃〜200℃)に維持することができる。
【0062】
停止工程でも同様に燃料電池セルCEが降温されるに従い、軸冷却水路CPに流す冷却水の流量を調整し、電極ロッドRDが所定の温度以下となるかもしくは停止工程実行後所定の時間となった時点で、軸冷却水路CPに流していた冷却水の供給を停止する。このようにすることで軸冷却水路CPに流す冷却水の流量を調整することで、電力取出部EPと接続される電極ロッドRDの外端部の温度を40℃以下としながら、電極ロッドRDのシール部の温度をOリングが劣化しにくくモジュール容器MC内のガスが結露しにくい温度(100℃〜200℃)に維持することができる。
【0063】
電極ロッドRDに設けられた軸冷却水路CPに冷却水を供給する冷却水供給配管CTiおよび排出する冷却水排出配管CToは電荷を帯びている電極ロッドに接続されるため、ナイロンやシリコンなど絶縁性の高い樹脂製チューブを用いることが望ましい。電極ロッドRD内で熱交換された冷却水は高温となり、場合によっては100℃を超える蒸気となっているが、復路を流れる過程で往路の冷却水と熱交換し冷却されて80℃以下の温水となるので、樹脂製チューブ等を用いて排出する場合にも、その劣化を抑制することができる。
【0064】
冷却水排出配管CToから取出された温水は、発電用に供給される都市ガスの水蒸気改質に必要な水蒸気用水として蒸発器RFS1に供給することができる。あるいは、燃料電池システムの後段に設けられた給湯用温水タンクに送られ、給湯用の温水として利用してもいい。
【0065】
続いて、図6及び図7を参照しながら電極ロッド部の構造について説明する。図6は、本発明の第一の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部を示す縦断面図であり、図7は、本発明の第二の実施形態である燃料電池モジュールの電極ロッド部を示す縦断面図である。
【0066】
電極ロッドRDは、モジュール容器の外部側に位置する第一部材RD1とモジュール容器の内部側に位置する第二部材RD2に分けて製作される。第一部材RD1には軸冷却水路CPの往路と復路となる穴が軸方向に貫通して明けてあり、第一部材RD1もしくは第二部材RD2に往路と復路をつなぐ溝が設けられており、第一部材RD1と第二部材RD2が接続されることで上記溝が軸冷却水路CPの往路と復路とをつなぐ連絡水路となる。
【0067】
図6の例では、第一部材RD1に軸冷却水路CPの往路と復路となる穴が軸方向に貫通して明けてあり、モジュール容器MC側の端部面には往路と復路をつなぐ凹部が設けられ凹部の内壁はネジ加工が施されている。第二部材RD2の外側の端部面には凸部が設けられており凸部の外壁はネジ加工されており、第一部材RD1の凹部にネジ込みすることができる。凹凸を設けずに溶接で接続することもできるが、第一部材RD1と第二部材RD2の接続面積が溶接部分のみとなり抵抗が大きくなってしまうので、前述のような凹凸構造でネジ込みとして十分な接触面積を確保することが望ましい。その上で第一部材RD1と第二部材RD2の相面を溶接することは接続をより確実にする意味で有効である。
【0068】
図6の例では凸部の長さは凹部の深さより短く製作されており、第一部材RD1と第二部材RD2を接続した後にできる空間が軸冷却水路CPの往路と復路とをつなぐ連絡水路となる。
【0069】
図7の例では、第二部材RD2に凸部の先端に溝が設けられており、第一部材RD1と第二部材RD2を接続した後に上記溝が軸冷却水路CPの往路と復路とをつなぐ連絡水路となる。
【符号の説明】
【0070】
ADB:空気ヘッダ
ADU:補器ユニット
AH1:ヒーター
AH2:ヒーター
AP :空気供給部
AP1a:流量調整ユニット
AP1b:流量調整ユニット
AP2:電磁弁
AP3:空気供給路
CB :制御ボックス
CC :触媒燃焼器
CE :燃料電池セル
COD:一酸化炭素検知器
CS :燃料電池システム制御部
CS1:操作装置
CS2:表示装置
CS3:報知装置
CP :軸冷却水路
CR :ハウジング部
CRf:放熱フィン
CTi:冷却水供給配管
CTo:冷却水排出配管
DS1:改質器温度センサ
DS2:スタック温度センサ
DS3:排気温度センサ
DS4:改質器内圧力センサ
DS5:水位センサ
DS6:水流量センサ
DS7:燃料流量センサ
DS8:改質用空気流量センサ
DS9:発電用空気流量センサ
DS10:電力状態検出部
DS11:貯湯状態検出センサ
DS12:一酸化炭素検出センサ
DS13:可燃ガス検出センサ
EF :セル間集電部材
EK :電線
EP :電力取出部
EP1:電力取出ライン
FC :燃料電池
FC1:発電室
FC2:燃焼室
FCM:燃料電池モジュール
FCS:燃料電池システム
FDB:分散室
FP :燃料供給部
FP1:流量調整ユニット
FP2:脱硫器
FP4:ガス遮断弁
FP5:ガス遮断弁
GD1:可燃ガス検知器
GD2:可燃ガス検知器
HW :温水製造装置
IP1:内壁用絶縁Oリング
IP2:ロッド用絶縁Oリング
IS1:内壁用絶縁スリーブ
IS2:異径絶縁スリーブ
IS3:ロッド用絶縁スリーブ
MV :混合部
MC :モジュール容器
NT :ナット
PC :プレスキャップ
RF :改質器
RF1:改質部
RF2:蒸発部
SC :燃料電池システム制御部
WP :水供給部
WP1:流量調整ユニット
WP2:貯水タンク
RFP:部分酸化改質器
RFS:水蒸気改質器
RFS1:改質部
RFS1:蒸発部
RFS2:予熱部
RFS3:改質部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガスと酸化剤ガスにより発電を行う燃料電池モジュールにおいて、
燃料ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させる燃料電池セルと、
上記燃料電池セルを収容するためのモジュール容器と、
上記モジュール容器を貫通し、上記燃料電池セルで発生した電力を上記モジュール容器の外部へ取り出すための集電部材と、を備え、
上記集電部材には、その軸方向に延び冷却水が流れる冷却水路が内部に設けられることを特徴とする燃料電池モジュール。
【請求項2】
上記冷却水路には、上記モジュール容器の外部側から内部側に向けて冷却水が流れることを特徴とする請求項1記載の燃料電池モジュール。
【請求項3】
上記冷却水路は、上記モジュール容器の外部側から内部側に向けて冷却水を流す往路と、上記往路を流れた冷却水をその後上記モジュール容器の内部側から外部側に向けて流す復路を有することを特徴とする請求項2記載の燃料電池モジュール。
【請求項4】
上記集電部材は、上記モジュール容器の外部側に位置する第一部材と、上記モジュール容器の内部側に位置し上記第一部材の端部と接続される第二部材とを少なくとも有し、
上記第一部材には、その軸方向に貫通するよう上記往路および復路が設けられ、
上記第一部材および/または上記第二部材には、上記第一部材の端部と第二部材の端部を接続することで上記往路および復路を連絡させる連絡水路が設けられていることを特徴とする請求項3記載の燃料電池モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−209066(P2012−209066A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−72660(P2011−72660)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「固体酸化物形燃料電池システム要素技術開発事業/実用性向上のための技術開発/運用性向上のための起動停止技術」に関する共同研究、産業技術力強化法第19条第1項に規定する3項目の適用を受けるもの)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】