燃焼機器、その燃焼制御方法、排気システム及び燃焼システム
【課題】燃焼機器の排気制御に関し、燃焼を維持しながら、排気温度を低下させる。また、排気温度の低下により、排気系統に対する耐熱材料選択の自由度等、耐熱設計の容易化を図る。
【解決手段】ダクト通路(4)に接続されたフード(8)を排気に用いる燃焼機器である。燃料を燃焼させ、排気(6)を生じる燃焼部(燃焼室41)と、排気筒(28)及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部(30)を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部(給湯制御装置102)とを備える構成により、燃焼機器の排気温度を低下させている。
【解決手段】ダクト通路(4)に接続されたフード(8)を排気に用いる燃焼機器である。燃料を燃焼させ、排気(6)を生じる燃焼部(燃焼室41)と、排気筒(28)及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部(30)を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部(給湯制御装置102)とを備える構成により、燃焼機器の排気温度を低下させている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瞬間湯沸器等の給湯装置やコンロ等の燃焼機器の排気制御に関し、特に、排気温度に応じて燃焼を制御する燃焼機器、その燃焼制御方法、排気システム及び燃焼システムに関する。
【背景技術】
【0002】
厨房に瞬間湯沸器等の給湯装置やコンロ等、複数の燃焼機器が設置された場合には、各燃焼機器の排気を共通のダクトを通じて外気に放出させるダクト排気が用いられる。斯かるダクト排気や燃焼機器に関し、排気温度がしきい値温度以上に上昇した場合には燃焼を停止させる燃焼機器(特許文献1)、排気部から排気あふれが生じた場合には、その判定に基づき、燃焼を停止させる排気あふれ安全装置(特許文献2)、ダクト通路への接続工法を簡易化した湯沸器用排気フード部(特許文献3)等が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−205553号公報
【特許文献2】特開2003−302082号公報
【特許文献3】特開2002−349844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ダクトに直結して排気するダクト直結型の燃焼機器として例えば、給湯装置では、その排気をダクト通路に接続された排気フードを通してダクト通路に排出させる。特許文献1に開示された燃焼機器では、排気フードからダクト通路に排出される排気について、その排気温度を検出する排気温度検出手段と、給湯器の周囲温度を検出する外気温検出手段が設けられており、排気温度がしきい値を超えると、給湯装置の燃焼を停止させている。排気温度に応じて、燃焼を停止させることは、安全上、極めて好ましいことであるが、頻繁に燃焼を停止させることは実用的でないと感じる消費者もある。
【0005】
また、特許文献2に開示された排気あふれ安全装置では、排気フードの空気吸引口の近傍温度を一定時間間隔ごとに監視し、検出温度の上昇率が所定値を超えた場合には排気あふれと判定し、給湯装置の燃焼を停止させている。この場合、排気フード側の検出温度が雰囲気温度か、レンジ等の加熱器の点火による温度かの区別ができないため、排気あふれと判定し、運転停止に移行させるおそれがある。
【0006】
また、給湯装置の排気温度は200〔℃〕以上に達するので、大型フードを設置する必要がある。排気フード側で室内の低温空気を混合すれば、排気温度を低下させることができるが、室内空気の混合のみでの排気温度の低下には限度がある。
【0007】
また、業務用厨房室等、排熱温度の高い燃焼機器の排気をダクト通路により排出する場合には、ダクト通路内に堆積する油脂に対する発火防止対策として排気温度を低下させることが要請される。
【0008】
斯かる課題について、既述の特許文献1、2又は3にその開示はなく、それを解決する手段や着想についての開示もない
【0009】
そこで、本発明の目的は、燃焼機器の排気に関し、燃焼を維持しながら、排気温度を低下させることにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、排気温度の低下により、排気系統に対する耐熱材料選択の自由度等、耐熱設計の容易化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の構成を列挙すれば、次の通りである。
【0012】
上記目的を達成するための本発明の第1の側面は、ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器であって、燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼部と、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、前記排気部を流れる排気の温度を検出する温度センサと、前記排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部とを備える構成である。斯かる構成によれば、排気温度が所定値以上になった場合には、燃焼部の燃焼能力を低下させて燃焼を維持させることにより排気温度を低下させ、排気温度が低下した場合には、燃焼部の燃焼能力を増加させ、これにより、燃焼排気の温度が高められる。このように、排気温度が所定値の範囲内であれば、燃焼を停止させることなく、排気温度を制御することができる。従って、斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0013】
この燃焼機器において、前記排気トップ部は、前記排気と低温空気の混合を行う構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0014】
この燃焼機器において、前記温度センサは、前記排気トップ部内に設置された構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0015】
上記目的を達成するための本発明の第2の側面は、ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器の燃焼制御方法であって、前記フードに排気を導く排気筒又はこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部に流れる排気の温度に応じて燃焼機器の燃焼能力を加減する処理を含む構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0016】
上記目的を達成するための本発明の第3の側面は、ダクト通路に排気する燃焼機器の排気システムであって、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備えて排気する排気部と、前記ダクト通路に接続され、前記排気部に導かれた排気を吸い込み、該排気を前記ダクト通路に導くフードと、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼機器の燃焼能力を制御する制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0017】
上記目的を達成するための本発明の第4の側面は、燃焼システムであって、燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼手段と、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記排気を導く排気部と、前記排気部に導かれた排気を吸い込むフードと、前記フードに吸い込まれた排気を外気に導くダクト通路と、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼手段の燃焼能力を制御する制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0019】
(1) 燃焼機器の排気温度を低下させることができる。
【0020】
(2) 排気温度を低下させて燃焼を維持することができるから、例えば、給湯装置では水量を低減させながら所望の温度での出湯が可能である。
【0021】
(3) 排気温度を低下させることができるので、油脂等の発火防止対策が軽減でき、排気系統に低耐熱材料を用いることができ、耐熱材料選択の自由度が広がり、例えば、合成樹脂等で排気部やダクト通路を構成することができる。
【0022】
(4) 排気と低温空気の混合を行う排気トップ部を用いれば、排気が低温空気と混合されて低温化されてダクト通路に排出される構成とすることができる。
【0023】
(5) 排気トップ部内に温度センサを備える構成とすれば、温度センサを過熱状態から防護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気システムを示す図である。
【図2】給湯装置の構成例を示す図である。
【図3】排気トップ部の構成例を示す図である。
【図4】給湯制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】外部リモコン装置の構成例を示す図である。
【図6】排気温度制御を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る排気システム及び給湯装置に用いられる排気トップ部の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る排気システム及び給湯装置の構成例を示す図である。
【図9】排気温度と実号数との関係を示す図である。
【図10】排気温度と流量との関係を示す図である。
【図11】流量と設定温度の関係を示す図である。
【図12】実号数と入水温度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第1の実施の形態〕
【0026】
本発明の第1の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る燃焼機器の排気システムを示す図である。
【0027】
この排気システム2は、外気に開放されたダクト配管等で形成された共通のダクト通路4を備え、厨房等の室内に設置された複数の燃焼機器から生じる排気6を既述のダクト通路4を通じて外気に排出させるシステムである。この排気システム2には厨房の天井等にダクト通路4が設置され、このダクト通路4には燃焼機器からの排気6を吸い込むフード8が設置されている。フード8はスカート状であって、ダクト通路4の断面より広い排気空間10を備えている。この排気空間10とダクト通路4との間には、排気空間10とダクト通路4とを連結させる連結通路12が形成されている。この実施の形態では、単一のフード8を例示したが、複数のフードを備えた構成であってもよい。
【0028】
ダクト通路4には、排気6をフード8の排気空間10から吸引し、外気に放出する手段として例えば、ダクトファン14が設置され、このダクトファン14には駆動手段としてモータ16が連結され、このモータ16にはスイッチ18を介して電源20が接続されている。電源20は例えば、商用交流電源である。スイッチ18の投入により、モータ16が給電され、ダクトファン14が回転する。ダクト通路4には、ダクトファン14の回転検出手段として例えば、風圧センサ22が設置され、ダクトファン14の回転により生じた風圧が風圧センサ22に検出され、その検出出力として電気信号が得られる。
【0029】
このような排気システム2において、フード8の排気空間10又はその近傍には複数の燃焼機器として、半密閉式燃焼方式のガス湯沸器等の給湯装置24、コンロ26が設置されている。給湯装置24は所謂瞬間湯沸器である。
【0030】
給湯装置24の上部側には、機器内で発生した排気6をフード8側に導くための排気部として排気筒28が備えられ、この排気筒28の端部には排気トップ部30が備えられている。この実施の形態では、排気空間10より外れた位置に給湯装置24が設置されているので、給湯装置24の排気筒部34に排気筒28を連結して延長し、かつ屈曲させることにより、排気トップ部30がフード8内に設置され、排気6がダクト通路4側に導かれている。また、この給湯装置24には電源20が給電制御部35を介して接続され、この給電制御部35は風圧センサ22の検出信号に応じて給湯装置24の給電制御を行っている。
【0031】
斯かる構成において、スイッチ18をONにすると、電源20からの電力供給を受けたファン駆動用モータ16が駆動されてダクトファン14が回転する。この回転によって生じた風圧が風圧センサ22に検出され、その検出信号が給電制御部35に伝えられ、給電制御部35は、その検出信号の有無又はレベルによってダクトファン14が回転しているか否かを判断し、その判断結果に基づき、給湯装置24への電力供給を行う。ダクトファン14が回転しない限り給湯装置24の燃焼が禁止されるので、例えば、燃焼に必要な給気(空気)を室内から機器内に取り込む半密閉型の給湯装置において、燃焼中にダクトファン14が停止した場合には、給湯装置24の燃焼が禁止され、排気6が厨房等の室内に漏れるのを防止している。
【0032】
給湯装置24の排気6はダクト通路4を通じて外気へ放出され、コンロ26等の他の燃焼機器の排気6も同様である。ところで、給湯装置24では、コンロ26等に比べて燃焼能力の高い燃焼手段が用いられるので、その排気温度が高いことから、排気温度の検出を行い、その検出温度に応じて最大燃焼能力を段階的に加減し、排気温度を所定温度以下例えば、65〔℃〕以下に制御している。排気温度を低下させたことにより、排気筒28や排気トップ部30等、排気部の一部又は全部やフード8、ダクト通路4の配管等を合成樹脂で形成することができる。
【0033】
次に、給湯装置について、図2を参照して説明する。図2は、給湯装置24の構成例を示す図である。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0034】
この給湯装置24は、上水Wを加熱して給湯するガス湯沸器等の熱源機であって、この給湯装置24には熱交換手段として例えば、一次熱交換器36及び二次熱交換器38が備えられている。一次熱交換器36は、燃焼室41にあるバーナ42のガス燃焼によって得られた燃焼排気44の主として顕熱により熱交換を行い、二次熱交換器38は、燃焼排気44から主として潜熱により熱交換を行う。燃焼排気の潜熱を回収する熱交換器等を用いて、燃焼排気の潜熱を回収するので、容易に排気温度を低下させることができる。燃焼排気44は熱交換前の高温排気であるのに対し、既述の排気6は、燃焼排気44の熱交換後の低温排気である。
【0035】
給水口46から給水された上水Wは、給水路を構成する水管48を通って二次熱交換器38において熱交換をした後、一次熱交換器36において熱交換を行って給湯口50から給湯される。給水路であるとともに給湯路を構成する水管48上には、入水温センサ52、出湯温センサ54、混合温センサ56、水量センサ58、給湯弁60、水制御弁62が設けられるとともに、一次熱交換器36に跨ってバイパス管路64が設けられ、そのバイパス管路64にはバイパス水制御弁66が設けられている。
【0036】
入水温センサ52は、給水口46から給水された上水Wの温度を検出するセンサであり、出湯温センサ54は一次熱交換器36で熱交換を行った後の水温を検出するセンサであり、また、混合温センサ56は給湯口50から給湯される直前の水温を検出するセンサである。これらのセンサ52、54、56は、サーミスタにより構成されている。また、水量センサ58は、水管48を流れる上水Wの流量を電気的に検出し、検出流量を電気信号で出力する。バイパス管路64は、湯の設定温度に対する応答性を高めるために形成され、バイパス水制御弁66によってバイパス流量を制御する。
【0037】
二次熱交換器38の熱交換で生じた結露水等であるドレン68はドレン受け69で受け、このドレン受け69のドレン68を給湯装置24外に排水する排水路70が設けられ、この排水路70上にはドレン68を中和するための中和器72が設けられている。中和器72には、中和剤74が装填されているとともに、未中和のドレン68の流出を防止する仕切り壁76が設置されている。
【0038】
給湯装置24の熱源である燃焼部として、燃焼室41には、燃料を燃焼させるバーナ42が設置され、このバーナ42にはガス供給管78を通して燃料ガスGが供給される。ガス供給管78には燃料元弁80、燃料比例弁82及び燃料量切替弁84、86が設けられ、燃料ガスGの切替及び調整が行われる。また、燃料ガスGに点火するための点火プラグ88、イグナイタ90、火炎を検出するフレームロッド92が設けられている。燃焼室41の底部には、バーナ42に燃焼に必要な空気を供給する給気ファン94が設けられている。この給気を得て燃料ガスGの燃焼により、燃焼排気44が得られる。この燃焼排気44は一次熱交換器36及び二次熱交換器38に導かれるとともに、熱交換後の排気6は排気筒28側に導かれる。
【0039】
燃焼室41の壁面には、排気あふれの検出手段として例えば、COセンサ96が設けられており、排気6の給湯装置24の内部やダクト通路4から厨房等の室内への逆流等を検出し、電気信号で取り出す。
【0040】
燃焼室41の上部には、排気6をダクト通路4側に導く排気筒28が接続されており、その排気筒28の端部には排気トップ部30が取り付けられ、排気6と室内の低温空気との混合が行われる。排気トップ部30内において、排気筒28には、排気6の温度を直接検出するための温度センサとして排気温センサ100が設置されている。この排気温センサ100の検出信号は、燃焼制御等を行う燃焼制御手段としての給湯制御装置102に入力されている。給湯制御装置102は、排気温センサ100の検出信号の他、各種のセンサの検出信号を取り込み、給湯制御の他、排気温度制御、燃焼制御等の各種制御を行う。この給湯制御装置102の給電入力部には漏電安全装置103が設置され、給電制御部35を介して電源20が給電されている。
【0041】
斯かる構成において、給湯栓が開かれる等により給湯需要が発生し、バーナ42で燃料Gの燃焼により、燃焼排気44が生じると、この燃焼排気44は一次熱交換器36、二次熱交換器38を通して顕熱、潜熱が吸収された後、排気6として排気筒28よりダクト通路4に導かれる。排気筒28を通過する排気6の温度は排気筒28内に設置された排気温センサ100により検出され、その検出温度に応じて水制御弁62に設定されている現在の最大給水量を段階的に加減し、これに応じて燃料比例弁82に設定されている現在の開度を段階的に加減する。即ち、排気6の検出温度が所定温度以上であれば、水制御弁62に設定されている現在の最大給水量を段階的に低減させ、これに対応して燃料比例弁82に設定されている開度を段階的に低減させることにより、燃焼量を抑制する。これにより、排気温度が所定値以下に制御される。
【0042】
また、給湯動作では、給水口46から給水がされ、水量センサ58がその水の流れを検知すると、給気ファン94が回転するとともに、燃料比例弁82等が開かれてバーナ42に点火され、燃焼が開始される。上水Wが熱交換により加熱され、設定温度の湯HWが給湯口50から給湯される。
【0043】
次に、排気部について、図3を参照して説明する。図3は、排気トップ部の構成例を示す図である。図3において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付してある。
【0044】
排気トップ部30には排気筒28の終端部を覆うようにトップ部外筒32が設置されている。このトップ部外筒32は、排気筒28より径大であって、排気筒28と同心円状の筒体で構成されており、排気筒28の外面に立設した支持脚部104により取り付けられ、トップ部外筒32と排気筒28との間には空気流路106が形成されている。支持脚部104には、空気流路106を室内に開放する空気通路108が形成されている。
【0045】
このトップ部外筒32の上部側には排気整流板110が設置され、この排気整流板110はステー112によってトップ部外筒32の内側に取り付けられている。排気整流板110は円錐状であって、その先端部分を排気筒28の開口部に挿入し、排気筒28からの排気6を排気整流板110の壁面側に整流する。また、排気整流板110の背面側には、ステー114を介して油脂カバー116が取り付けられ、この油脂カバー116は排気整流板110とともに排気筒28の開口部を覆い、排気筒28内への油脂の落下を防止し、空気流路106を通じて落下する油脂等は排気筒28に固定されたフランジ状の油脂受皿117で受け、給湯装置24の本体側への油脂の落下を防止している。そして、排気トップ部30において、排気筒28には、排気温センサ100が設置されており、排気温センサ100の感温部118のみが排気6に触れる構成である。
【0046】
排気筒28を通過した排気6は、空気流路106側に上昇気流を生じさせ、この上昇気流に応じてトップ部外筒32内で空気流路106から流れ込む低温空気と混合されて冷やされる。排気6の温度は排気温センサ100に直接検出され、その検出温度は電気信号により給湯装置24の給湯制御装置102へと伝送され、既述の排気温度制御に用いられる。
【0047】
斯かる構成によれば、排気6が室内の低温空気と混合されて低温化されてダクト通路4に排出されるとともに、排気温センサ100によって排気温度が検出される。排気温センサ100の背面部が室内の低温空気で冷却されるので、過熱状態から防護される。
【0048】
次に、制御部について、図4及び図5を参照して説明する。図4は給湯制御装置102の構成例を示すブロック図であり、図5は外部リモコン装置178の構成例を示すブロック図である。図4及び図5において、図2及び図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0049】
給湯制御装置102には制御演算部120が設置されており、この制御演算部120はコンピュータで構成されており、この実施の形態では、CPU(Central Processing Unit )128、記録媒体としてRAM(Random-Access Memory)130及びROM(Read-Only Memory)132等が備えられている。ROM132には、給湯制御プログラム、燃焼制御プログラム、排気温度制御プログラム等の各種制御プログラムが格納されている。RAM130には、給湯装置24に設置された各センサの検出結果が格納される。
【0050】
また、制御演算部120には、各種時間の制御を行うウォッチタイマ134、各種検出回路との入出力ポート部136、割り込み制御に関するインタラプトコントロール部138、プログラムカウンタ140等が設置されている。プログラムカウンタ140は、各種制御プログラムの実行タイミング等をカウントしている。ウォッチタイマ134は、燃焼制御や給湯制御等を実行をした場合の待機時間等をカウントする。
【0051】
排気温センサ100の検出信号は温度検出回路142に加えられ、A/D変換器150を通してディジタル信号に変換された後、CPU128に取り込まれる。同様に入水温センサ52、出湯温センサ54、混合温センサ56の検出信号は同様に温度検出回路144、146、148を通して取り込まれ、A/D変換器150を通してディジタル信号に変換された後、CPU128に取り込まれる。水量センサ58の検出信号は、パルスであることから、パルス波形成形器152によって成形された後、タイマイベントカウンタ154によって計数され、その計数出力がCPU128に取り込まれる。
【0052】
給気ファン94を回転させるファンモータ156は、入出力ポート部136から出力される駆動制御信号によりファン駆動回路158の出力によって駆動され、その回転はファン回転パルス検出回路160によって検出され、その検出信号がタイマイベントカウンタ154によって計数される。
【0053】
入出力ポート部136から出力された制御信号により、燃料比例弁82は燃料比例弁駆動回路162によって駆動され、イグナイタ90はイグナイタ駆動回路164によって駆動され、燃料元弁80は燃料元弁駆動回路166によって駆動され、燃料量切替弁84、86は燃料量切替弁駆動回路168によって駆動され、水制御弁62は水制御弁駆動回路170によって駆動される。また、フレームロッド92の検出信号は炎検出回路172によって検出され、その検出出力は入出力ポート部136を通してCPU128に取り込まれる。
【0054】
入出力ポート部136から出力されたリモコン制御信号は、変調器174及び送信回路176を通して外部リモコン装置178(図5)に伝送され、外部リモコン装置178からの制御信号は受信回路180及び復調器182を通してインタラプトコントロール部138に取り込まれる。このインタラプトコントロール部138は、外部リモコン装置178からの制御信号により、設定温度変更等の割り込み指令の制御が実行される。
【0055】
制御演算部120やその他の機能部に給電する電源部184には、電源20が給電制御部35及び漏電安全装置103を通して供給されている。即ち、給湯制御装置102の給電が給電制御部35によって制御される。
【0056】
そして、図5に示すように、外部リモコン装置178には、制御演算部186、受信回路188、復調器190、変調器192、送信回路194、温調スイッチ196、運転スイッチ198、表示部200、検出回路202、駆動回路204等が設置されており、制御演算部186にはCPU206、ROM208、RAM210、インタラプトコントロール部212、入出力ポート部214、216が設置されている。運転スイッチ198による運転の開始又は終了の指示が検出回路202に検出され、温調スイッチ196による温度調節が検出回路202に検出され、運転の開始、その終了又は温度調節が実行される。
【0057】
次に、燃焼制御方法について、図6を参照して説明する。図6は、燃焼制御方法の一例として排気温度の制御プログラムを示すフローチャートである。
【0058】
この排気温度の制御は、排気6の温度検出に基づき、燃焼を維持しながら、排気温度を所定温度以下例えば、65〔℃〕以下に低減させる制御であって、具体的には、排気温度が上限温度H以上である場合には、最大燃焼能力として例えば、燃焼号数を段階的に低減させ、排気温度が下限温度Lに達した場合には、最大燃焼能力として例えば、燃焼号数を段階的に増加させ、出湯温度は設定温度に維持する。換言すれば、排気温度が上限温度H以上である場合には、出湯量を制限し、排気温度が下限温度Lに達した場合には、出湯量を増加させ、出湯温度が設定温度に維持される。この場合、出湯量と燃料供給量とは連動関係にあることから、出湯量を調整してもよく、また、燃料供給量を調整してもよい。また、出湯量と給水量は同一であることから、水制御弁62の開度を規制又は加減することにより、燃焼号数を制御することができる。
【0059】
ここで、給湯装置24の給湯能力を表す号数について、1〔号〕は、1分間に1〔L〕の水を25〔℃〕温度上昇する能力であり、これを1時間当たりの能力で記述すれば、
1〔号〕=1〔L/min〕×1〔kcal/L・℃〕
×25〔℃〕×60〔min/h〕
=1,500〔kcal/h〕 ・・・(1)
となり、号数に比例して燃料量及び流量が増減することになる。
【0060】
式(1) から明らかなように、号数は、入水温度と出湯温度との温度差及び流量により決定され、入水温度及び出湯温度を一定とすれば、排気温度は号数に依存することになるので、排気温度を低下させるには号数を下げればよい。給湯装置24では、出湯温度が設定温度になるようにバーナ42の燃焼を制御しており、流量変化に対応して燃焼を制御し、設定温度での給湯を実現する。号数の減少は、水制御弁62の開度を絞り、即ち、最大規制流量を段階的に減少させれば、これに連動し、燃料比例弁82の開度が絞られ、最大燃焼能力が規制されることになる。換言すれば、燃料比例弁82に設定されている開度を段階的に絞れば、これに連動し、水制御弁62の開度が段階的に絞られ、給湯量が規制され、出湯温度が一定に維持される。この場合、出湯温度の維持を優先しているが、設定温度を加減して出湯温度を変化させれば、流量を維持し、号数が変化することになる。
【0061】
そこで、フローチャートでは、電源投入の後、給湯栓の開弁による給湯需要が発生すると、燃焼が開始される(ステップS1)。この場合、現在の号数(最大規制流量、最大燃焼能力規制値)はリセットされ、初期設定として最大号数に設定される。燃焼開始は、水量センサ58の検出信号の発生が条件となる。
【0062】
燃焼によって排気6が生じ、排気温センサ100によって排気温度が連続して検出され、その検出温度が制御演算部120に取り込まれる(ステップS2)。その検出温度がしきい値である所定温度として上限温度H以上であるか否か、この場合例えば、65〔℃〕以上であるか否かの判断が行われる(ステップS3)。その検出温度が上限温度H以上である場合(ステップS3のYES)には、所定時間T1として例えば、1秒間だけ経過したか否かを判断し(ステップS4)、規制流量を減少させる(ステップS5)。時間T1を設定するのは、瞬間的な温度上昇や検出誤差による動作を回避するためである。そこで、検出温度が上限温度H以上を所定時間T1以上継続しない場合(ステップS4のNO)には、ステップS2に復帰し、再度の温度検出を行う。
【0063】
規制流量を減少の実行開始から所定時間T2として例えば、2秒間が経過したか否かを判断し(ステップS6)、ステップS2に戻る。所定時間T2を設定するのは、この実施の形態では、温度検出が連続的に行われているので、流量規制まで所定時間を要することや、流量規制から所定時間が経過しなければ排気温度にその結果が生じないことから、正確な温度情報を取り込むためである。
【0064】
ところで、規制流量の減少について、例えば、最大燃焼能力が16〔号〕の給湯装置24では、運転開始状態では規制流量用号数=機器の最大号数であり、25〔℃〕上昇させる場合には規制流量は16〔L/min〕となっている。規制流量の号数から1〔号〕減算すると15〔号〕になり、25〔℃〕上昇させる規制流量は15〔L/min〕となる。規制流量が16〔L/min〕の設定で使用中に排気温度が上限温度Hを超えた場合には、水制御弁62の開度を段階的に絞り、規制流量を1〔号〕ずつ減少させる。従って、給湯装置24の規制流量を16〔L〕、15〔L〕、14〔L〕と段階的に減少させ、それに応じて給湯装置24は出湯温度を維持しつつ燃料比例弁82を絞り、燃焼能力を抑え、この結果、排気温度が上限温度H以下に移行する。この場合、燃料比例弁82の開度を段階的に絞り、直接バーナ42の最大燃焼能力を減少させてもよい。結果的に、出湯温度を維持しようとすれば、流量を減少させることになる。
【0065】
なお、例えば前記のように、16〔L/min〕から段階的にダウンさせて排気温度を検出する場合の他、16〔L/min〕から14〔L/min〕のようにダウンさせる構成としてもよい。また、上記の流量については、給湯装置24の最大号数を制御するものであり、例えば、最大号数が15〔L/min〕の場合において使用者の使用態様により、設定温度を低くする等によって、それ以下の号数での給湯を行うことは可能である。
【0066】
排気6の検出温度が上限温度Hよりも低い場合(ステップS3のNO)には、その検出温度が下限温度Lとして例えば、60〔℃〕以下であるか否かを判断し(ステップS7)、その検出温度が下限温度L以下である場合には、下限温度Lが連続して所定時間T3として例えば、2秒間だけ経過したか否かを判断し(ステップS8)、所定時間T3が経過した場合(ステップS8のYES)には、前記とは逆に規制流量を増加させ(ステップS9)、ステップS6に移行する。
【0067】
規制流量を増加させた場合にも、前記と同様に制御後の排気温度の変化を確認するためにステップS6の時間T2が経過した後、再びステップS2の温度検出に移行する。規制流量の増加は、例えば制限が必要以上に行われた場合や、使用者が給湯装置24の使用中に出湯量や設定温度を減らした場合等に、出湯能力を再び上げることが可能となる。
【0068】
検出温度が下限温度Lに到達していない場合(ステップS7のNO)には、ステップS2に戻り、同様の温度検出を続行し、排気温度の推移をみる。
【0069】
以上の規制流量の制御により、排気温度を上限温度Hと下限温度Lとの間に制御することができ、この排気温度制御は燃焼中に行われるので、例えば、排気温度を65〔℃〕以下に規制することができ、排気系統の一部又は全部に耐熱性の低い材料例えば、合成樹脂を用いて構成することができる。
【0070】
なお、ステップS4の判断については、上記のような特定時間の状態継続を検出するのではなく、排気温度が上限温度Hを超えたことをカウントし、一定回数以上カウントした場合にステップS5へと移行する構成としてもよい。
【0071】
〔第2の実施の形態〕
【0072】
本発明の第2の実施の形態について、図7を参照して説明する。図7は、給湯装置24の排気トップ部30の構成例を示す図である。図7において、図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0073】
この第2の実施の形態においても、給湯装置24では、既述の排気温度制御が実行され、排気温度は例えば、65〔℃〕以下に抑制されている。そこで、この実施の形態では、排気トップ部30について、排気筒28、トップ部外筒32、排気整流板110及び油脂カバー116等を合成樹脂で形成したものである。
【0074】
排気温度が65〔℃〕以下に抑制されるので、このような排気トップ部30によっても排気6を排出させることができ、排気筒28等の軽量化とともに加工コストを低減することができる。
【0075】
〔第3の実施の形態〕
【0076】
本発明の第3の実施の形態について、図8を参照して説明する。図8は、排気システム2及び給湯装置24の他の構成例を示す図である。図8において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0077】
この実施の形態では、室内220に設置された給湯装置24に室内220から外気に排気6を導く排気筒28を設置したものである。この場合、排気筒部34には排気筒28が設置され、排気筒部34又は排気筒部34に近い排気筒28に排気温センサ100が設置され、排気温度が検出される。その検出温度は給湯装置24の給湯制御装置102に加えられ、燃焼制御や給湯制御が行われる。
【0078】
このように、排気延長型の排気システム2においても、本発明を適用することができ、本発明はダクト通路4に限定されるものではない。排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕に低減できるので、排気筒28を合成樹脂や耐熱温度の低い材料で構成することができる。また、排気筒28を通過する排気6の温度が低下するので、防火対策等を軽減することができる。
【0079】
〔他の実施の形態〕
【0080】
次に、他の実施の形態について、列挙して説明する。
【0081】
(1) 上記実施の形態では、給湯装置24以外の他の燃焼機器としてコンロ26を設置しているが、給湯装置24のみを設置した場合でもよく、2以上の給湯装置24を設置した構成としてもよい。また、各燃焼機器毎にダクト通路4を設置した構成でもよい。
【0082】
(2) 上記実施の形態では、風圧センサ22は、ダクトファン14の駆動を風圧によって間接的に検知しているが、他の検出手段として温度センサ等でもよく、直接検出手段手段としては、ダクトファン14の動作電流を検出する手段で構成してもよい。
【0083】
(3) 上記第1の実施の形態では、排気6の温度を検出する排気温センサ100を排気筒28内に設置して、排気温度を直接検出しているが、ダクト通路4に排気温センサ100を設置してダクト通路4内に流れる排気6の温度を検出する構成としてもよい。
【0084】
(4) 上記実施の形態では、熱交換器として潜熱回収型熱交換器を用いているが、主として顕熱を回収する一次熱交換器36のみを備える構成としてもよい。
【0085】
(5) 上記実施の形態では、風圧センサ22によるダクトファン14の駆動確認に応じて給湯装置24への給電制御を行う給電制御部35を設けているが、風圧センサ22等の検出信号を給湯装置24内に設置された電源部184で受信し、給湯装置24への給電制御を行う構成としてもよい。
【0086】
(6) 既述の燃焼制御について、排気温度に設定される下限温度Lは、入水温センサ52や出湯温センサ54の検出温度により可変とする構成としてもよい。既述の通り、燃焼排気44は一次熱交換器36及び二次熱交換器38を通って排気6として排気筒28から排出される。二次熱交換器38の熱交換では、入水温度が低い程、燃焼排気44から熱を吸収し易く、入水温度が高くなれば、熱の吸収が低下するので、排気6の温度が入水温度によって変化する。そこで、入水温センサ52の検出温度を参照して燃焼号数を制御すれば、排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕以下に制御することができる。このような入水温センサ52の検出温度の変化に対し、出湯温センサ54の検出温度にも同様の関係が成り立つことから、出湯温センサ54の検出温度に応じて燃焼号数を制御しても、排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕に制御することができる。このような既存の温度センサの検出温度を排気温度として制御情報に用いれば、排気温センサ100を用いることなく、排気温度の制御を行うことができる。
【0087】
(7) 排気温度に応じて既述の号数の増減に関し、号数の増減幅は一定である必要はなく、増減幅も変更する構成としてもよい。例えば、排気温度が65〜70〔℃〕の場合には、1〔号〕だけ下げ、排気温度が70〜75〔℃〕の場合には、2〔号〕だけ下げることにより、排気温度が高い場合には、可及的速やかに排気温度を低減させることができる。
【0088】
〔実験結果〕
【0089】
次に、本発明に係る給湯装置の実験結果について、図9、図10、図11及び図12を参照して説明する。
【0090】
図9は、排気温度〔℃〕と実号数〔号〕との関係を示し、aは入水温度が5〔℃〕、bは入水温度が15〔℃〕、cは入水温度が30〔℃〕の場合の特性である。これらの特性から、入水温度が高くなると、排気温度が上昇することが判る。
【0091】
図10は、入水温度15〔℃〕、出湯温度40.5〔℃〕における排気温度〔℃〕と流量〔L/min〕との関係を示す。流量は給湯流量であり、この流量が増加すると排気温度が上昇し、流量14〔L/min〕を超えると、基準温度65〔℃〕を超えることが判る。
【0092】
図11は、排気温度65〔℃〕における流量〔L/min〕と設定温度〔℃〕との関係を示し、dは入水温度が7〔℃〕、eは入水温度が15〔℃〕、fは入水温度が20〔℃〕、gは入水温度が30〔℃〕の場合の特性である。これらの特性から、排気温度を65〔℃〕とした場合、設定温度を一定とすれば、入水温度が上昇すると、流量が増加することが判る。また、流量を一定とすれば、設定温度が入水温度に依存することが判る。
【0093】
また、図12は、排気温度65〔℃〕における実号数〔号〕と入水温度〔℃〕との関係を示す。この特性から、排気温度を65〔℃〕とした場合、入水温度が高ければ、実号数が低くなることが判る。
【0094】
以上の通り、本発明の最も好ましい実施の形態や実験結果について説明したが、本発明は上記実施の形態や実験結果に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明によれば、燃焼機器の排気に関し、排気温度の低下と燃焼維持とを図るとともに、排気温度の低下による耐熱材料選択の自由度等、耐熱設計の容易化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0096】
2 排気システム
4 ダクト通路
14 ダクトファン
24 給湯装置
28 排気筒
30 排気トップ部
41 燃焼室
100 排気温センサ
102 給湯制御装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、瞬間湯沸器等の給湯装置やコンロ等の燃焼機器の排気制御に関し、特に、排気温度に応じて燃焼を制御する燃焼機器、その燃焼制御方法、排気システム及び燃焼システムに関する。
【背景技術】
【0002】
厨房に瞬間湯沸器等の給湯装置やコンロ等、複数の燃焼機器が設置された場合には、各燃焼機器の排気を共通のダクトを通じて外気に放出させるダクト排気が用いられる。斯かるダクト排気や燃焼機器に関し、排気温度がしきい値温度以上に上昇した場合には燃焼を停止させる燃焼機器(特許文献1)、排気部から排気あふれが生じた場合には、その判定に基づき、燃焼を停止させる排気あふれ安全装置(特許文献2)、ダクト通路への接続工法を簡易化した湯沸器用排気フード部(特許文献3)等が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−205553号公報
【特許文献2】特開2003−302082号公報
【特許文献3】特開2002−349844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ダクトに直結して排気するダクト直結型の燃焼機器として例えば、給湯装置では、その排気をダクト通路に接続された排気フードを通してダクト通路に排出させる。特許文献1に開示された燃焼機器では、排気フードからダクト通路に排出される排気について、その排気温度を検出する排気温度検出手段と、給湯器の周囲温度を検出する外気温検出手段が設けられており、排気温度がしきい値を超えると、給湯装置の燃焼を停止させている。排気温度に応じて、燃焼を停止させることは、安全上、極めて好ましいことであるが、頻繁に燃焼を停止させることは実用的でないと感じる消費者もある。
【0005】
また、特許文献2に開示された排気あふれ安全装置では、排気フードの空気吸引口の近傍温度を一定時間間隔ごとに監視し、検出温度の上昇率が所定値を超えた場合には排気あふれと判定し、給湯装置の燃焼を停止させている。この場合、排気フード側の検出温度が雰囲気温度か、レンジ等の加熱器の点火による温度かの区別ができないため、排気あふれと判定し、運転停止に移行させるおそれがある。
【0006】
また、給湯装置の排気温度は200〔℃〕以上に達するので、大型フードを設置する必要がある。排気フード側で室内の低温空気を混合すれば、排気温度を低下させることができるが、室内空気の混合のみでの排気温度の低下には限度がある。
【0007】
また、業務用厨房室等、排熱温度の高い燃焼機器の排気をダクト通路により排出する場合には、ダクト通路内に堆積する油脂に対する発火防止対策として排気温度を低下させることが要請される。
【0008】
斯かる課題について、既述の特許文献1、2又は3にその開示はなく、それを解決する手段や着想についての開示もない
【0009】
そこで、本発明の目的は、燃焼機器の排気に関し、燃焼を維持しながら、排気温度を低下させることにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、排気温度の低下により、排気系統に対する耐熱材料選択の自由度等、耐熱設計の容易化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するための本発明の構成を列挙すれば、次の通りである。
【0012】
上記目的を達成するための本発明の第1の側面は、ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器であって、燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼部と、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、前記排気部を流れる排気の温度を検出する温度センサと、前記排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部とを備える構成である。斯かる構成によれば、排気温度が所定値以上になった場合には、燃焼部の燃焼能力を低下させて燃焼を維持させることにより排気温度を低下させ、排気温度が低下した場合には、燃焼部の燃焼能力を増加させ、これにより、燃焼排気の温度が高められる。このように、排気温度が所定値の範囲内であれば、燃焼を停止させることなく、排気温度を制御することができる。従って、斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0013】
この燃焼機器において、前記排気トップ部は、前記排気と低温空気の混合を行う構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0014】
この燃焼機器において、前記温度センサは、前記排気トップ部内に設置された構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達せられる。
【0015】
上記目的を達成するための本発明の第2の側面は、ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器の燃焼制御方法であって、前記フードに排気を導く排気筒又はこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部に流れる排気の温度に応じて燃焼機器の燃焼能力を加減する処理を含む構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0016】
上記目的を達成するための本発明の第3の側面は、ダクト通路に排気する燃焼機器の排気システムであって、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備えて排気する排気部と、前記ダクト通路に接続され、前記排気部に導かれた排気を吸い込み、該排気を前記ダクト通路に導くフードと、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼機器の燃焼能力を制御する制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【0017】
上記目的を達成するための本発明の第4の側面は、燃焼システムであって、燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼手段と、排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記排気を導く排気部と、前記排気部に導かれた排気を吸い込むフードと、前記フードに吸い込まれた排気を外気に導くダクト通路と、前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼手段の燃焼能力を制御する制御手段とを備える構成である。斯かる構成により、上記目的が達せられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、次の効果が得られる。
【0019】
(1) 燃焼機器の排気温度を低下させることができる。
【0020】
(2) 排気温度を低下させて燃焼を維持することができるから、例えば、給湯装置では水量を低減させながら所望の温度での出湯が可能である。
【0021】
(3) 排気温度を低下させることができるので、油脂等の発火防止対策が軽減でき、排気系統に低耐熱材料を用いることができ、耐熱材料選択の自由度が広がり、例えば、合成樹脂等で排気部やダクト通路を構成することができる。
【0022】
(4) 排気と低温空気の混合を行う排気トップ部を用いれば、排気が低温空気と混合されて低温化されてダクト通路に排出される構成とすることができる。
【0023】
(5) 排気トップ部内に温度センサを備える構成とすれば、温度センサを過熱状態から防護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る排気システムを示す図である。
【図2】給湯装置の構成例を示す図である。
【図3】排気トップ部の構成例を示す図である。
【図4】給湯制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】外部リモコン装置の構成例を示す図である。
【図6】排気温度制御を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る排気システム及び給湯装置に用いられる排気トップ部の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る排気システム及び給湯装置の構成例を示す図である。
【図9】排気温度と実号数との関係を示す図である。
【図10】排気温度と流量との関係を示す図である。
【図11】流量と設定温度の関係を示す図である。
【図12】実号数と入水温度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
〔第1の実施の形態〕
【0026】
本発明の第1の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る燃焼機器の排気システムを示す図である。
【0027】
この排気システム2は、外気に開放されたダクト配管等で形成された共通のダクト通路4を備え、厨房等の室内に設置された複数の燃焼機器から生じる排気6を既述のダクト通路4を通じて外気に排出させるシステムである。この排気システム2には厨房の天井等にダクト通路4が設置され、このダクト通路4には燃焼機器からの排気6を吸い込むフード8が設置されている。フード8はスカート状であって、ダクト通路4の断面より広い排気空間10を備えている。この排気空間10とダクト通路4との間には、排気空間10とダクト通路4とを連結させる連結通路12が形成されている。この実施の形態では、単一のフード8を例示したが、複数のフードを備えた構成であってもよい。
【0028】
ダクト通路4には、排気6をフード8の排気空間10から吸引し、外気に放出する手段として例えば、ダクトファン14が設置され、このダクトファン14には駆動手段としてモータ16が連結され、このモータ16にはスイッチ18を介して電源20が接続されている。電源20は例えば、商用交流電源である。スイッチ18の投入により、モータ16が給電され、ダクトファン14が回転する。ダクト通路4には、ダクトファン14の回転検出手段として例えば、風圧センサ22が設置され、ダクトファン14の回転により生じた風圧が風圧センサ22に検出され、その検出出力として電気信号が得られる。
【0029】
このような排気システム2において、フード8の排気空間10又はその近傍には複数の燃焼機器として、半密閉式燃焼方式のガス湯沸器等の給湯装置24、コンロ26が設置されている。給湯装置24は所謂瞬間湯沸器である。
【0030】
給湯装置24の上部側には、機器内で発生した排気6をフード8側に導くための排気部として排気筒28が備えられ、この排気筒28の端部には排気トップ部30が備えられている。この実施の形態では、排気空間10より外れた位置に給湯装置24が設置されているので、給湯装置24の排気筒部34に排気筒28を連結して延長し、かつ屈曲させることにより、排気トップ部30がフード8内に設置され、排気6がダクト通路4側に導かれている。また、この給湯装置24には電源20が給電制御部35を介して接続され、この給電制御部35は風圧センサ22の検出信号に応じて給湯装置24の給電制御を行っている。
【0031】
斯かる構成において、スイッチ18をONにすると、電源20からの電力供給を受けたファン駆動用モータ16が駆動されてダクトファン14が回転する。この回転によって生じた風圧が風圧センサ22に検出され、その検出信号が給電制御部35に伝えられ、給電制御部35は、その検出信号の有無又はレベルによってダクトファン14が回転しているか否かを判断し、その判断結果に基づき、給湯装置24への電力供給を行う。ダクトファン14が回転しない限り給湯装置24の燃焼が禁止されるので、例えば、燃焼に必要な給気(空気)を室内から機器内に取り込む半密閉型の給湯装置において、燃焼中にダクトファン14が停止した場合には、給湯装置24の燃焼が禁止され、排気6が厨房等の室内に漏れるのを防止している。
【0032】
給湯装置24の排気6はダクト通路4を通じて外気へ放出され、コンロ26等の他の燃焼機器の排気6も同様である。ところで、給湯装置24では、コンロ26等に比べて燃焼能力の高い燃焼手段が用いられるので、その排気温度が高いことから、排気温度の検出を行い、その検出温度に応じて最大燃焼能力を段階的に加減し、排気温度を所定温度以下例えば、65〔℃〕以下に制御している。排気温度を低下させたことにより、排気筒28や排気トップ部30等、排気部の一部又は全部やフード8、ダクト通路4の配管等を合成樹脂で形成することができる。
【0033】
次に、給湯装置について、図2を参照して説明する。図2は、給湯装置24の構成例を示す図である。図2において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0034】
この給湯装置24は、上水Wを加熱して給湯するガス湯沸器等の熱源機であって、この給湯装置24には熱交換手段として例えば、一次熱交換器36及び二次熱交換器38が備えられている。一次熱交換器36は、燃焼室41にあるバーナ42のガス燃焼によって得られた燃焼排気44の主として顕熱により熱交換を行い、二次熱交換器38は、燃焼排気44から主として潜熱により熱交換を行う。燃焼排気の潜熱を回収する熱交換器等を用いて、燃焼排気の潜熱を回収するので、容易に排気温度を低下させることができる。燃焼排気44は熱交換前の高温排気であるのに対し、既述の排気6は、燃焼排気44の熱交換後の低温排気である。
【0035】
給水口46から給水された上水Wは、給水路を構成する水管48を通って二次熱交換器38において熱交換をした後、一次熱交換器36において熱交換を行って給湯口50から給湯される。給水路であるとともに給湯路を構成する水管48上には、入水温センサ52、出湯温センサ54、混合温センサ56、水量センサ58、給湯弁60、水制御弁62が設けられるとともに、一次熱交換器36に跨ってバイパス管路64が設けられ、そのバイパス管路64にはバイパス水制御弁66が設けられている。
【0036】
入水温センサ52は、給水口46から給水された上水Wの温度を検出するセンサであり、出湯温センサ54は一次熱交換器36で熱交換を行った後の水温を検出するセンサであり、また、混合温センサ56は給湯口50から給湯される直前の水温を検出するセンサである。これらのセンサ52、54、56は、サーミスタにより構成されている。また、水量センサ58は、水管48を流れる上水Wの流量を電気的に検出し、検出流量を電気信号で出力する。バイパス管路64は、湯の設定温度に対する応答性を高めるために形成され、バイパス水制御弁66によってバイパス流量を制御する。
【0037】
二次熱交換器38の熱交換で生じた結露水等であるドレン68はドレン受け69で受け、このドレン受け69のドレン68を給湯装置24外に排水する排水路70が設けられ、この排水路70上にはドレン68を中和するための中和器72が設けられている。中和器72には、中和剤74が装填されているとともに、未中和のドレン68の流出を防止する仕切り壁76が設置されている。
【0038】
給湯装置24の熱源である燃焼部として、燃焼室41には、燃料を燃焼させるバーナ42が設置され、このバーナ42にはガス供給管78を通して燃料ガスGが供給される。ガス供給管78には燃料元弁80、燃料比例弁82及び燃料量切替弁84、86が設けられ、燃料ガスGの切替及び調整が行われる。また、燃料ガスGに点火するための点火プラグ88、イグナイタ90、火炎を検出するフレームロッド92が設けられている。燃焼室41の底部には、バーナ42に燃焼に必要な空気を供給する給気ファン94が設けられている。この給気を得て燃料ガスGの燃焼により、燃焼排気44が得られる。この燃焼排気44は一次熱交換器36及び二次熱交換器38に導かれるとともに、熱交換後の排気6は排気筒28側に導かれる。
【0039】
燃焼室41の壁面には、排気あふれの検出手段として例えば、COセンサ96が設けられており、排気6の給湯装置24の内部やダクト通路4から厨房等の室内への逆流等を検出し、電気信号で取り出す。
【0040】
燃焼室41の上部には、排気6をダクト通路4側に導く排気筒28が接続されており、その排気筒28の端部には排気トップ部30が取り付けられ、排気6と室内の低温空気との混合が行われる。排気トップ部30内において、排気筒28には、排気6の温度を直接検出するための温度センサとして排気温センサ100が設置されている。この排気温センサ100の検出信号は、燃焼制御等を行う燃焼制御手段としての給湯制御装置102に入力されている。給湯制御装置102は、排気温センサ100の検出信号の他、各種のセンサの検出信号を取り込み、給湯制御の他、排気温度制御、燃焼制御等の各種制御を行う。この給湯制御装置102の給電入力部には漏電安全装置103が設置され、給電制御部35を介して電源20が給電されている。
【0041】
斯かる構成において、給湯栓が開かれる等により給湯需要が発生し、バーナ42で燃料Gの燃焼により、燃焼排気44が生じると、この燃焼排気44は一次熱交換器36、二次熱交換器38を通して顕熱、潜熱が吸収された後、排気6として排気筒28よりダクト通路4に導かれる。排気筒28を通過する排気6の温度は排気筒28内に設置された排気温センサ100により検出され、その検出温度に応じて水制御弁62に設定されている現在の最大給水量を段階的に加減し、これに応じて燃料比例弁82に設定されている現在の開度を段階的に加減する。即ち、排気6の検出温度が所定温度以上であれば、水制御弁62に設定されている現在の最大給水量を段階的に低減させ、これに対応して燃料比例弁82に設定されている開度を段階的に低減させることにより、燃焼量を抑制する。これにより、排気温度が所定値以下に制御される。
【0042】
また、給湯動作では、給水口46から給水がされ、水量センサ58がその水の流れを検知すると、給気ファン94が回転するとともに、燃料比例弁82等が開かれてバーナ42に点火され、燃焼が開始される。上水Wが熱交換により加熱され、設定温度の湯HWが給湯口50から給湯される。
【0043】
次に、排気部について、図3を参照して説明する。図3は、排気トップ部の構成例を示す図である。図3において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付してある。
【0044】
排気トップ部30には排気筒28の終端部を覆うようにトップ部外筒32が設置されている。このトップ部外筒32は、排気筒28より径大であって、排気筒28と同心円状の筒体で構成されており、排気筒28の外面に立設した支持脚部104により取り付けられ、トップ部外筒32と排気筒28との間には空気流路106が形成されている。支持脚部104には、空気流路106を室内に開放する空気通路108が形成されている。
【0045】
このトップ部外筒32の上部側には排気整流板110が設置され、この排気整流板110はステー112によってトップ部外筒32の内側に取り付けられている。排気整流板110は円錐状であって、その先端部分を排気筒28の開口部に挿入し、排気筒28からの排気6を排気整流板110の壁面側に整流する。また、排気整流板110の背面側には、ステー114を介して油脂カバー116が取り付けられ、この油脂カバー116は排気整流板110とともに排気筒28の開口部を覆い、排気筒28内への油脂の落下を防止し、空気流路106を通じて落下する油脂等は排気筒28に固定されたフランジ状の油脂受皿117で受け、給湯装置24の本体側への油脂の落下を防止している。そして、排気トップ部30において、排気筒28には、排気温センサ100が設置されており、排気温センサ100の感温部118のみが排気6に触れる構成である。
【0046】
排気筒28を通過した排気6は、空気流路106側に上昇気流を生じさせ、この上昇気流に応じてトップ部外筒32内で空気流路106から流れ込む低温空気と混合されて冷やされる。排気6の温度は排気温センサ100に直接検出され、その検出温度は電気信号により給湯装置24の給湯制御装置102へと伝送され、既述の排気温度制御に用いられる。
【0047】
斯かる構成によれば、排気6が室内の低温空気と混合されて低温化されてダクト通路4に排出されるとともに、排気温センサ100によって排気温度が検出される。排気温センサ100の背面部が室内の低温空気で冷却されるので、過熱状態から防護される。
【0048】
次に、制御部について、図4及び図5を参照して説明する。図4は給湯制御装置102の構成例を示すブロック図であり、図5は外部リモコン装置178の構成例を示すブロック図である。図4及び図5において、図2及び図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0049】
給湯制御装置102には制御演算部120が設置されており、この制御演算部120はコンピュータで構成されており、この実施の形態では、CPU(Central Processing Unit )128、記録媒体としてRAM(Random-Access Memory)130及びROM(Read-Only Memory)132等が備えられている。ROM132には、給湯制御プログラム、燃焼制御プログラム、排気温度制御プログラム等の各種制御プログラムが格納されている。RAM130には、給湯装置24に設置された各センサの検出結果が格納される。
【0050】
また、制御演算部120には、各種時間の制御を行うウォッチタイマ134、各種検出回路との入出力ポート部136、割り込み制御に関するインタラプトコントロール部138、プログラムカウンタ140等が設置されている。プログラムカウンタ140は、各種制御プログラムの実行タイミング等をカウントしている。ウォッチタイマ134は、燃焼制御や給湯制御等を実行をした場合の待機時間等をカウントする。
【0051】
排気温センサ100の検出信号は温度検出回路142に加えられ、A/D変換器150を通してディジタル信号に変換された後、CPU128に取り込まれる。同様に入水温センサ52、出湯温センサ54、混合温センサ56の検出信号は同様に温度検出回路144、146、148を通して取り込まれ、A/D変換器150を通してディジタル信号に変換された後、CPU128に取り込まれる。水量センサ58の検出信号は、パルスであることから、パルス波形成形器152によって成形された後、タイマイベントカウンタ154によって計数され、その計数出力がCPU128に取り込まれる。
【0052】
給気ファン94を回転させるファンモータ156は、入出力ポート部136から出力される駆動制御信号によりファン駆動回路158の出力によって駆動され、その回転はファン回転パルス検出回路160によって検出され、その検出信号がタイマイベントカウンタ154によって計数される。
【0053】
入出力ポート部136から出力された制御信号により、燃料比例弁82は燃料比例弁駆動回路162によって駆動され、イグナイタ90はイグナイタ駆動回路164によって駆動され、燃料元弁80は燃料元弁駆動回路166によって駆動され、燃料量切替弁84、86は燃料量切替弁駆動回路168によって駆動され、水制御弁62は水制御弁駆動回路170によって駆動される。また、フレームロッド92の検出信号は炎検出回路172によって検出され、その検出出力は入出力ポート部136を通してCPU128に取り込まれる。
【0054】
入出力ポート部136から出力されたリモコン制御信号は、変調器174及び送信回路176を通して外部リモコン装置178(図5)に伝送され、外部リモコン装置178からの制御信号は受信回路180及び復調器182を通してインタラプトコントロール部138に取り込まれる。このインタラプトコントロール部138は、外部リモコン装置178からの制御信号により、設定温度変更等の割り込み指令の制御が実行される。
【0055】
制御演算部120やその他の機能部に給電する電源部184には、電源20が給電制御部35及び漏電安全装置103を通して供給されている。即ち、給湯制御装置102の給電が給電制御部35によって制御される。
【0056】
そして、図5に示すように、外部リモコン装置178には、制御演算部186、受信回路188、復調器190、変調器192、送信回路194、温調スイッチ196、運転スイッチ198、表示部200、検出回路202、駆動回路204等が設置されており、制御演算部186にはCPU206、ROM208、RAM210、インタラプトコントロール部212、入出力ポート部214、216が設置されている。運転スイッチ198による運転の開始又は終了の指示が検出回路202に検出され、温調スイッチ196による温度調節が検出回路202に検出され、運転の開始、その終了又は温度調節が実行される。
【0057】
次に、燃焼制御方法について、図6を参照して説明する。図6は、燃焼制御方法の一例として排気温度の制御プログラムを示すフローチャートである。
【0058】
この排気温度の制御は、排気6の温度検出に基づき、燃焼を維持しながら、排気温度を所定温度以下例えば、65〔℃〕以下に低減させる制御であって、具体的には、排気温度が上限温度H以上である場合には、最大燃焼能力として例えば、燃焼号数を段階的に低減させ、排気温度が下限温度Lに達した場合には、最大燃焼能力として例えば、燃焼号数を段階的に増加させ、出湯温度は設定温度に維持する。換言すれば、排気温度が上限温度H以上である場合には、出湯量を制限し、排気温度が下限温度Lに達した場合には、出湯量を増加させ、出湯温度が設定温度に維持される。この場合、出湯量と燃料供給量とは連動関係にあることから、出湯量を調整してもよく、また、燃料供給量を調整してもよい。また、出湯量と給水量は同一であることから、水制御弁62の開度を規制又は加減することにより、燃焼号数を制御することができる。
【0059】
ここで、給湯装置24の給湯能力を表す号数について、1〔号〕は、1分間に1〔L〕の水を25〔℃〕温度上昇する能力であり、これを1時間当たりの能力で記述すれば、
1〔号〕=1〔L/min〕×1〔kcal/L・℃〕
×25〔℃〕×60〔min/h〕
=1,500〔kcal/h〕 ・・・(1)
となり、号数に比例して燃料量及び流量が増減することになる。
【0060】
式(1) から明らかなように、号数は、入水温度と出湯温度との温度差及び流量により決定され、入水温度及び出湯温度を一定とすれば、排気温度は号数に依存することになるので、排気温度を低下させるには号数を下げればよい。給湯装置24では、出湯温度が設定温度になるようにバーナ42の燃焼を制御しており、流量変化に対応して燃焼を制御し、設定温度での給湯を実現する。号数の減少は、水制御弁62の開度を絞り、即ち、最大規制流量を段階的に減少させれば、これに連動し、燃料比例弁82の開度が絞られ、最大燃焼能力が規制されることになる。換言すれば、燃料比例弁82に設定されている開度を段階的に絞れば、これに連動し、水制御弁62の開度が段階的に絞られ、給湯量が規制され、出湯温度が一定に維持される。この場合、出湯温度の維持を優先しているが、設定温度を加減して出湯温度を変化させれば、流量を維持し、号数が変化することになる。
【0061】
そこで、フローチャートでは、電源投入の後、給湯栓の開弁による給湯需要が発生すると、燃焼が開始される(ステップS1)。この場合、現在の号数(最大規制流量、最大燃焼能力規制値)はリセットされ、初期設定として最大号数に設定される。燃焼開始は、水量センサ58の検出信号の発生が条件となる。
【0062】
燃焼によって排気6が生じ、排気温センサ100によって排気温度が連続して検出され、その検出温度が制御演算部120に取り込まれる(ステップS2)。その検出温度がしきい値である所定温度として上限温度H以上であるか否か、この場合例えば、65〔℃〕以上であるか否かの判断が行われる(ステップS3)。その検出温度が上限温度H以上である場合(ステップS3のYES)には、所定時間T1として例えば、1秒間だけ経過したか否かを判断し(ステップS4)、規制流量を減少させる(ステップS5)。時間T1を設定するのは、瞬間的な温度上昇や検出誤差による動作を回避するためである。そこで、検出温度が上限温度H以上を所定時間T1以上継続しない場合(ステップS4のNO)には、ステップS2に復帰し、再度の温度検出を行う。
【0063】
規制流量を減少の実行開始から所定時間T2として例えば、2秒間が経過したか否かを判断し(ステップS6)、ステップS2に戻る。所定時間T2を設定するのは、この実施の形態では、温度検出が連続的に行われているので、流量規制まで所定時間を要することや、流量規制から所定時間が経過しなければ排気温度にその結果が生じないことから、正確な温度情報を取り込むためである。
【0064】
ところで、規制流量の減少について、例えば、最大燃焼能力が16〔号〕の給湯装置24では、運転開始状態では規制流量用号数=機器の最大号数であり、25〔℃〕上昇させる場合には規制流量は16〔L/min〕となっている。規制流量の号数から1〔号〕減算すると15〔号〕になり、25〔℃〕上昇させる規制流量は15〔L/min〕となる。規制流量が16〔L/min〕の設定で使用中に排気温度が上限温度Hを超えた場合には、水制御弁62の開度を段階的に絞り、規制流量を1〔号〕ずつ減少させる。従って、給湯装置24の規制流量を16〔L〕、15〔L〕、14〔L〕と段階的に減少させ、それに応じて給湯装置24は出湯温度を維持しつつ燃料比例弁82を絞り、燃焼能力を抑え、この結果、排気温度が上限温度H以下に移行する。この場合、燃料比例弁82の開度を段階的に絞り、直接バーナ42の最大燃焼能力を減少させてもよい。結果的に、出湯温度を維持しようとすれば、流量を減少させることになる。
【0065】
なお、例えば前記のように、16〔L/min〕から段階的にダウンさせて排気温度を検出する場合の他、16〔L/min〕から14〔L/min〕のようにダウンさせる構成としてもよい。また、上記の流量については、給湯装置24の最大号数を制御するものであり、例えば、最大号数が15〔L/min〕の場合において使用者の使用態様により、設定温度を低くする等によって、それ以下の号数での給湯を行うことは可能である。
【0066】
排気6の検出温度が上限温度Hよりも低い場合(ステップS3のNO)には、その検出温度が下限温度Lとして例えば、60〔℃〕以下であるか否かを判断し(ステップS7)、その検出温度が下限温度L以下である場合には、下限温度Lが連続して所定時間T3として例えば、2秒間だけ経過したか否かを判断し(ステップS8)、所定時間T3が経過した場合(ステップS8のYES)には、前記とは逆に規制流量を増加させ(ステップS9)、ステップS6に移行する。
【0067】
規制流量を増加させた場合にも、前記と同様に制御後の排気温度の変化を確認するためにステップS6の時間T2が経過した後、再びステップS2の温度検出に移行する。規制流量の増加は、例えば制限が必要以上に行われた場合や、使用者が給湯装置24の使用中に出湯量や設定温度を減らした場合等に、出湯能力を再び上げることが可能となる。
【0068】
検出温度が下限温度Lに到達していない場合(ステップS7のNO)には、ステップS2に戻り、同様の温度検出を続行し、排気温度の推移をみる。
【0069】
以上の規制流量の制御により、排気温度を上限温度Hと下限温度Lとの間に制御することができ、この排気温度制御は燃焼中に行われるので、例えば、排気温度を65〔℃〕以下に規制することができ、排気系統の一部又は全部に耐熱性の低い材料例えば、合成樹脂を用いて構成することができる。
【0070】
なお、ステップS4の判断については、上記のような特定時間の状態継続を検出するのではなく、排気温度が上限温度Hを超えたことをカウントし、一定回数以上カウントした場合にステップS5へと移行する構成としてもよい。
【0071】
〔第2の実施の形態〕
【0072】
本発明の第2の実施の形態について、図7を参照して説明する。図7は、給湯装置24の排気トップ部30の構成例を示す図である。図7において、図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0073】
この第2の実施の形態においても、給湯装置24では、既述の排気温度制御が実行され、排気温度は例えば、65〔℃〕以下に抑制されている。そこで、この実施の形態では、排気トップ部30について、排気筒28、トップ部外筒32、排気整流板110及び油脂カバー116等を合成樹脂で形成したものである。
【0074】
排気温度が65〔℃〕以下に抑制されるので、このような排気トップ部30によっても排気6を排出させることができ、排気筒28等の軽量化とともに加工コストを低減することができる。
【0075】
〔第3の実施の形態〕
【0076】
本発明の第3の実施の形態について、図8を参照して説明する。図8は、排気システム2及び給湯装置24の他の構成例を示す図である。図8において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0077】
この実施の形態では、室内220に設置された給湯装置24に室内220から外気に排気6を導く排気筒28を設置したものである。この場合、排気筒部34には排気筒28が設置され、排気筒部34又は排気筒部34に近い排気筒28に排気温センサ100が設置され、排気温度が検出される。その検出温度は給湯装置24の給湯制御装置102に加えられ、燃焼制御や給湯制御が行われる。
【0078】
このように、排気延長型の排気システム2においても、本発明を適用することができ、本発明はダクト通路4に限定されるものではない。排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕に低減できるので、排気筒28を合成樹脂や耐熱温度の低い材料で構成することができる。また、排気筒28を通過する排気6の温度が低下するので、防火対策等を軽減することができる。
【0079】
〔他の実施の形態〕
【0080】
次に、他の実施の形態について、列挙して説明する。
【0081】
(1) 上記実施の形態では、給湯装置24以外の他の燃焼機器としてコンロ26を設置しているが、給湯装置24のみを設置した場合でもよく、2以上の給湯装置24を設置した構成としてもよい。また、各燃焼機器毎にダクト通路4を設置した構成でもよい。
【0082】
(2) 上記実施の形態では、風圧センサ22は、ダクトファン14の駆動を風圧によって間接的に検知しているが、他の検出手段として温度センサ等でもよく、直接検出手段手段としては、ダクトファン14の動作電流を検出する手段で構成してもよい。
【0083】
(3) 上記第1の実施の形態では、排気6の温度を検出する排気温センサ100を排気筒28内に設置して、排気温度を直接検出しているが、ダクト通路4に排気温センサ100を設置してダクト通路4内に流れる排気6の温度を検出する構成としてもよい。
【0084】
(4) 上記実施の形態では、熱交換器として潜熱回収型熱交換器を用いているが、主として顕熱を回収する一次熱交換器36のみを備える構成としてもよい。
【0085】
(5) 上記実施の形態では、風圧センサ22によるダクトファン14の駆動確認に応じて給湯装置24への給電制御を行う給電制御部35を設けているが、風圧センサ22等の検出信号を給湯装置24内に設置された電源部184で受信し、給湯装置24への給電制御を行う構成としてもよい。
【0086】
(6) 既述の燃焼制御について、排気温度に設定される下限温度Lは、入水温センサ52や出湯温センサ54の検出温度により可変とする構成としてもよい。既述の通り、燃焼排気44は一次熱交換器36及び二次熱交換器38を通って排気6として排気筒28から排出される。二次熱交換器38の熱交換では、入水温度が低い程、燃焼排気44から熱を吸収し易く、入水温度が高くなれば、熱の吸収が低下するので、排気6の温度が入水温度によって変化する。そこで、入水温センサ52の検出温度を参照して燃焼号数を制御すれば、排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕以下に制御することができる。このような入水温センサ52の検出温度の変化に対し、出湯温センサ54の検出温度にも同様の関係が成り立つことから、出湯温センサ54の検出温度に応じて燃焼号数を制御しても、排気温度を所定温度例えば、65〔℃〕に制御することができる。このような既存の温度センサの検出温度を排気温度として制御情報に用いれば、排気温センサ100を用いることなく、排気温度の制御を行うことができる。
【0087】
(7) 排気温度に応じて既述の号数の増減に関し、号数の増減幅は一定である必要はなく、増減幅も変更する構成としてもよい。例えば、排気温度が65〜70〔℃〕の場合には、1〔号〕だけ下げ、排気温度が70〜75〔℃〕の場合には、2〔号〕だけ下げることにより、排気温度が高い場合には、可及的速やかに排気温度を低減させることができる。
【0088】
〔実験結果〕
【0089】
次に、本発明に係る給湯装置の実験結果について、図9、図10、図11及び図12を参照して説明する。
【0090】
図9は、排気温度〔℃〕と実号数〔号〕との関係を示し、aは入水温度が5〔℃〕、bは入水温度が15〔℃〕、cは入水温度が30〔℃〕の場合の特性である。これらの特性から、入水温度が高くなると、排気温度が上昇することが判る。
【0091】
図10は、入水温度15〔℃〕、出湯温度40.5〔℃〕における排気温度〔℃〕と流量〔L/min〕との関係を示す。流量は給湯流量であり、この流量が増加すると排気温度が上昇し、流量14〔L/min〕を超えると、基準温度65〔℃〕を超えることが判る。
【0092】
図11は、排気温度65〔℃〕における流量〔L/min〕と設定温度〔℃〕との関係を示し、dは入水温度が7〔℃〕、eは入水温度が15〔℃〕、fは入水温度が20〔℃〕、gは入水温度が30〔℃〕の場合の特性である。これらの特性から、排気温度を65〔℃〕とした場合、設定温度を一定とすれば、入水温度が上昇すると、流量が増加することが判る。また、流量を一定とすれば、設定温度が入水温度に依存することが判る。
【0093】
また、図12は、排気温度65〔℃〕における実号数〔号〕と入水温度〔℃〕との関係を示す。この特性から、排気温度を65〔℃〕とした場合、入水温度が高ければ、実号数が低くなることが判る。
【0094】
以上の通り、本発明の最も好ましい実施の形態や実験結果について説明したが、本発明は上記実施の形態や実験結果に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明によれば、燃焼機器の排気に関し、排気温度の低下と燃焼維持とを図るとともに、排気温度の低下による耐熱材料選択の自由度等、耐熱設計の容易化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0096】
2 排気システム
4 ダクト通路
14 ダクトファン
24 給湯装置
28 排気筒
30 排気トップ部
41 燃焼室
100 排気温センサ
102 給湯制御装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器であって、
燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼部と、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、
前記排気部を流れる排気の温度を検出する温度センサと、
前記排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする燃焼機器。
【請求項2】
請求項1記載の燃焼機器において、
前記排気トップ部は、前記排気と低温空気の混合を行うことを特徴とする燃焼機器。
【請求項3】
請求項1記載の燃焼機器において、
前記温度センサは、前記排気トップ部内に設置されたことを特徴とする燃焼機器。
【請求項4】
ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器の燃焼制御方法であって、
前記フードに排気を導く排気筒又はこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部に流れる排気の温度に応じて燃焼機器の燃焼能力を加減する処理を含むことを特徴とする燃焼機器の燃焼制御方法。
【請求項5】
ダクト通路に排気する燃焼機器の排気システムであって、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備えて排気する排気部と、
前記ダクト通路に接続され、前記排気部に導かれた排気を吸い込み、該排気を前記ダクト通路に導くフードと、
前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼機器の燃焼能力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする排気システム。
【請求項6】
燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼手段と、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記排気を導く排気部と、
前記排気部に導かれた排気を吸い込むフードと、
前記フードに吸い込まれた排気を外気に導くダクト通路と、
前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼手段の燃焼能力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする燃焼システム。
【請求項1】
ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器であって、
燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼部と、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記燃焼部で生じた排気をフードに導く排気部と、
前記排気部を流れる排気の温度を検出する温度センサと、
前記排気温度に応じて前記燃焼部の燃焼能力を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする燃焼機器。
【請求項2】
請求項1記載の燃焼機器において、
前記排気トップ部は、前記排気と低温空気の混合を行うことを特徴とする燃焼機器。
【請求項3】
請求項1記載の燃焼機器において、
前記温度センサは、前記排気トップ部内に設置されたことを特徴とする燃焼機器。
【請求項4】
ダクト通路に接続されたフードを排気に用いる燃焼機器の燃焼制御方法であって、
前記フードに排気を導く排気筒又はこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部に流れる排気の温度に応じて燃焼機器の燃焼能力を加減する処理を含むことを特徴とする燃焼機器の燃焼制御方法。
【請求項5】
ダクト通路に排気する燃焼機器の排気システムであって、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備えて排気する排気部と、
前記ダクト通路に接続され、前記排気部に導かれた排気を吸い込み、該排気を前記ダクト通路に導くフードと、
前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼機器の燃焼能力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする排気システム。
【請求項6】
燃料を燃焼させ、排気を生じる燃焼手段と、
排気筒及びこの排気筒の端部に取り付けられる排気トップ部を備え、前記排気を導く排気部と、
前記排気部に導かれた排気を吸い込むフードと、
前記フードに吸い込まれた排気を外気に導くダクト通路と、
前記排気部の排気温度に応じて前記燃焼手段の燃焼能力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする燃焼システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−121814(P2009−121814A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55598(P2009−55598)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【分割の表示】特願2006−5232(P2006−5232)の分割
【原出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000170130)高木産業株式会社 (87)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【分割の表示】特願2006−5232(P2006−5232)の分割
【原出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000170130)高木産業株式会社 (87)
【Fターム(参考)】
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