燃焼装置
【課題】 濃淡燃焼方式の燃焼装置であり、ファンモータの回転数を下げても安定した火炎を維持することができる燃焼装置を提供する。
【解決手段】 燃焼管本体2を挾んでその両脇に一対の濃混合ガス通過部3が配置され、燃焼管本体2の上部には炎孔部材が装着されている。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の間に淡混合ガス流路が形成されている。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3には連通孔が設けられ、燃焼管本体2から濃混合ガス通過部3に濃混合ガスの一部が供給される。濃混合ガス通過部3には、孔(空気孔)36が設けられ、空気が濃混合ガス通過部3に導かれ、濃混合ガスと混合されて炎孔35から噴射されて濃炎が発生する。燃焼管本体2から放出された濃混合ガスの残りは、淡混合ガス流路で空気と混合されることで希釈され、淡ガス混合室70を経て、炎孔部材5から放出されて淡炎を発生させる。
【解決手段】 燃焼管本体2を挾んでその両脇に一対の濃混合ガス通過部3が配置され、燃焼管本体2の上部には炎孔部材が装着されている。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の間に淡混合ガス流路が形成されている。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3には連通孔が設けられ、燃焼管本体2から濃混合ガス通過部3に濃混合ガスの一部が供給される。濃混合ガス通過部3には、孔(空気孔)36が設けられ、空気が濃混合ガス通過部3に導かれ、濃混合ガスと混合されて炎孔35から噴射されて濃炎が発生する。燃焼管本体2から放出された濃混合ガスの残りは、淡混合ガス流路で空気と混合されることで希釈され、淡ガス混合室70を経て、炎孔部材5から放出されて淡炎を発生させる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器等に用いられる濃淡燃焼方式の燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低NOx化を図った燃焼方式の一つとして濃淡燃焼方式があり、本出願人はさきに特願平6−126790号のものを提案した。これはガスノズルに臨むガス取入口から燃料ガスと一次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と燃焼管本体を挾んでその両脇に濃混合ガスを濃ガス炎孔へ導く濃混合ガス通過部を設け、燃焼管本体上部の淡ガス炎孔に形成される淡炎の両側に濃炎を形成するようにしてあり、濃炎の保炎作用により淡炎のリフトを防止して燃焼を安定化させると共に、局所的高温部の発生をなくした希薄燃焼の淡炎が燃焼量の大半を占めることにより、NOxの発生を低減している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の濃淡燃焼方式の燃焼装置は、図21に示すように燃焼に必要な空気をファンモータ92で強制的に供給する形態で使用され、燃焼管本体2のガス取入口14から燃料ガスと一次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成し、また整流板93に多数設けられた孔95を通じて、ファンモータ92から上方へ供給される空気の一部を燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の壁面の間に設けられた空気取入口から取り入れ、濃混合ガスに混入することによって淡混合ガスを生成する。整流板93には、多数の孔95が設けられ、淡混合ガスを生成するための空気が燃焼装置1の長手方向全長にわたって均一に供給されるように、ファンモータ92から供給された空気を整流するだけでなく、淡混合ガス用の一次空気と濃混合ガス用の一次空気とが適切な割合で配分されるように孔95の径や数、配置を設計している。この整流板93は、騒音の低減や燃焼装置1とバーナケース91の壁面の冷却のため、できる限り抵抗が小さくなるように孔95の径や数、配置を設計することが好ましいが、図21のような、一般的なバーナケースの構造、燃焼装置やファンモータの配置を踏襲すると、必要な一次空気の分配を確保するためには整流板の抵抗をあまり小さくできない。整流板の抵抗を小さくできない以上、全体的にファンモータの回転数を高くせざるを得ず、騒音が大きくなるという問題が生じる。またガス取入口をできる限り大きくして効率良く一次空気を取り入れるようにすることも考えられるが、複数の燃焼装置を並設する場合、隣接する燃焼装置との間隙をできる限り小さくして、全体の小型化、高負荷化を図る上で、ガス取入口を燃焼装置の幅より大きくすることは不利であり、むやみに大きくすることはできない。
【0004】本発明は上記の課題を解決し、整流板の抵抗をできるだけ小さくしても必要な一次空気量が確保され、ファンモータの回転数を下げることができる燃焼装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の発明の燃焼装置は、ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部において燃焼管本体との連通孔より下に、空気取入口から供給される空気を導くための孔(空気孔)を設けたことを特徴としている。
【0006】ここで、濃混合ガスとは、燃料ガスと空気との混合ガスであって、燃料ガスに対する空気過剰率が1以下のものを指す。ガスノズル等を介してガス取入口に燃料ガスを供給する際、周囲の空気もガス取入口から取り入れられ、燃焼管本体の内部で混合されて濃混合ガスが生成される。この濃混合ガスの一部は燃焼管本体と濃混合ガス通過部の間に設けられた連通孔を通じて濃混合ガス通過部に流れ、該連通孔より下方に設けられた孔(空気孔)から導入された空気と更に混合されて適正な濃度の濃混合ガスとなり、濃ガス炎孔から噴射されて濃炎を発生させる。濃混合ガス通過部に空気孔を設けて空気を混合したことにより、ガス取入口から取り入れる一次空気を少なくしても、空気孔から取り入れた空気が加わって必要な一次空気量が確保されるので、濃炎のガス濃度が高くなり過ぎることがなく、濃炎の燃焼は安定する。
【0007】一方、濃混合ガスの残部は、燃焼管本体自身或いは濃混合ガス通過部に設けられた孔から燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面によって形成される淡混合ガス流路に流れる。この淡混合ガス流路で濃混合ガスは空気と混合され淡混合ガスとなり、淡ガス混合室を経て淡ガス炎孔に導かれて淡炎を発生させる。淡炎は、燃料ガスの濃度が希薄であるが、本発明では淡炎の両脇に存在する安定した濃炎の保炎作用により、淡炎の燃焼は安定する。
【0008】また上記目的を達成するために、請求項2の発明の燃焼装置は、ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、淡ガス混合室または淡混合ガス流路の少なくとも一方から淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)を濃混合ガス通過部に設けたことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の燃焼装置は基本構成は先の発明と略同様であり、濃混合ガスを生成する燃焼管本体と燃焼管本体を挾んでその両脇に配置された一対の濃混合ガス通過部よりなる燃焼装置である。ガスノズル等を介してガス取入口に燃料ガスを供給する際、周囲の空気もガス取入口から取り入れられ、燃焼管本体の内部で混合されて濃混合ガスが生成される。この濃混合ガスの一部は燃焼管本体と濃混合ガス通過部の間に設けられた連通孔を通じて濃混合ガス通過部に流れる。そして該連通孔より上方に設けられ、淡混合ガス流路或いは淡ガス混合室から淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)から導かれた淡混合ガスと更に混合されて適切な濃度の濃混合ガスとなり、濃ガス炎孔から噴射されて濃炎を発生させる。濃混合ガス通過部に淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)を設けて淡混合ガスを混合したことにより、ガス取入口から入る一次空気量を少なくしても、上記孔から入る淡混合ガスに含まれる空気が加わって必要な一次空気量が確保されるので、濃炎のガス濃度が高くなり過ぎるのを防ぎ、濃炎の燃焼は安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す燃焼装置の斜視図である。図2は、図1の燃焼装置の分解斜視図である。図3は、燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)である。図4は、第一の実施の形態における濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。図5は、第二の実施の形態における濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【0011】図6は、図4(b)と図5(b)のA−A断面図である。図7は、図1の燃焼装置の拡大平面図である。図8は、図7の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。図9は、図8の燃焼装置からさらに燃焼管本体と濃混合ガス通過部の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。図10は、図8の燃焼装置の部分底面図(図1のE方向矢視図)である。図11は、図1の燃焼装置の上端部分の拡大断面図である。
【0012】図12は、炎孔部材の展開図である。図13R>3は、第一の実施形態における図1のC平面での断面図である。図14は、第一の実施形態における図1のD平面での断面図である。図15は、第二の実施形態における図1のC平面での断面図である。図16は、第二の実施形態における図1のD平面での断面図である。図17は、一方の濃混合ガス通過部と炎孔部材を外した状態での燃焼装置の斜視図である。図18は、第一の実施形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。図19R>9は、第二の実施形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。図20は、濃混合ガス通過部と炎孔部材との関係を示した説明図である。図21は、従来技術および本発明に係る濃淡燃焼方式のバーナケースの構造及び燃焼装置やファンモータの配置を示した図であり、従来技術の説明と同一の符号は同一の部材を示す。
【0013】燃焼装置1の構成は、図2のように燃焼管本体2と一対の濃混合ガス通過部3および炎孔部材5から成る。燃焼管本体2は、一枚の鋼板をプレスして表面に凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工した後、スポット溶接によって接合されたものである。スポット溶接は、周囲のフランジ部7の他、後記する導通部12の中間部10でも行われている。
【0014】組み立て後の燃焼管本体2の形状は、図3(a)のような正面板8と、これに対称形状の裏板9が重ね合わされたものである。燃焼管本体2の外観は平たい形をしており、頂部22を有し、周囲はガスが漏れない様に閉塞されている。そして内部には正面板8と裏板9の間によって一連のガス流路が形成されている。即ち正面板8と裏板9の凹凸が合致する部分では金属板同士が隙間を形成して配列された状態となっており、この隙間によってガス流路となる空間が形成される。
【0015】燃焼管本体2におけるガス流路は、図3(b)の様に大きく分けて混合部11と導通部12と放出部13からなる。ガス流路の入口から説明すると、燃焼装置1の下側角には、図1,2,3,18,19の様にガス取入口14が開口している。そして、ガス取入口14の内部は、断面積が次第に大きくなり、さらに流路は大きく方向を変えて混合部11が形成されている。混合部11の末端は、燃焼管本体2の中程の高さの位置の長手方向全域に渡って延びている。そして導通部12は、混合部11の末端と、放出部13をつなぐものであり、混合部11の末端に連続し、燃焼管本体2の長手方向全域に渡って延びている。導通部12の断面積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図13,,15,の様に小さい。
【0016】放出部13は、燃焼管本体2の上端部に位置し、長手方向全域に渡って延びている。放出部13の断面積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図13,15,の様に大きい。放出部13の外表面には、正面板8と裏板9の双方に、それぞれ5か所の突出部(外側に向かって突出する突起)15が設けられている。そして突出部15には、それぞれ一つづつ孔16が設けられている。この孔16は、バーリング加工によって形成されたものであり、縁が正面板8と裏板9の表面から垂直に立っている。
【0017】放出部13の外表面の内、その他の平坦部18は、外側から見て突出部15よりも凹んでおり、当該部分にも孔20が設けられている。孔20は、前記した突出部15の孔16よりも小さい。平坦部18の孔20は、端部を除いて平坦部18にそれぞれに4個づつ設けられている。孔20の間隔は、均等ではなく突出部15側に偏って設けられているこの様に突出部15側に孔20を偏って設けた理由は、図13,15の様に突出部15に濃混合ガス通過部3が密接されるため、突出部15側は混合ガスが流れにくくなるためであり、孔20を均等に設けると、炎孔部材5の上部に形成される火炎において突出部15の上方にあたる部分の火炎が小さくなることに配慮したものである。放出部13の頂部22には開口は無い。
【0018】次に濃混合ガス通過部3の構造について説明する。濃混合ガス通過部3も前記した燃焼管本体2と同様に、一枚の鋼板をプレスして凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工したものである。濃混合ガス通過部3もスポット溶接を利用するが、スポット溶接は、燃焼管本体2と一体的に行われるため、ここでは外観形状だけについて説明する。
【0019】尚図4,5は濃混合ガス通過部3の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)であるが、図4R>4,5では濃混合ガス通過部3の裏表面の内、内部に入る方を正面図としてあらわしている。濃混合ガス通過部3は燃焼管本体2を内包できる様に全体形状が、フランジを備えた凹状をしている。即ち凹所の奥の部位は、濃混合ガスが通過するべき流路部17が設けられている。濃混合ガス通過部3の構造を述べると、濃混合ガス通過部は図4,5の様に内面板23と外面板25とが隙間をおいて配置され、面積の狭い頂部34を備える。そして内面板23を外面板25との隙間によって濃混合ガス通過部3の流路部17内にガス流路が形成されている。濃混合ガス通過部3はその内部の全域が、下から上に向かうガス流路として機能する。
【0020】濃混合ガス通過部3の内面板23の凹所には、図4(b),図5(b)の様に複雑な形状の突条26,28,30が設けられている。即ち内面板23には短方向に延びる5条の突条26が等間隔に設けられている。
【0021】また5条の突条26の下側を長手方向に連続させる比較的高さの低い突条28が設けられている。さらに5条の突条26の上部を長手方向に連続させる突条30が設けられている。
【0022】5条の突条26には、それぞれ孔(連通孔)31が設けられている。突条30と頂部の間にある内壁部29には、小孔32が多数設けられている。さらに第一の実施の形態では図4(b)の様に5条の突条26の下部から、濃混合ガス通過部3下端の内面板23の折り返しによる外面板との接合部に至り、5条の突条26の下部を長手方向に連続させる傾斜面90にも孔(空気孔)36が設けられている。濃混合ガス通過部3への一次空気供給手段として、燃焼管本体2のガス取入口14の他に新たに孔(空気孔)36を設けたことで、濃混合ガス生成に必要な一次空気量を確保することができる。第二の実施の形態では、図5(b)の様に濃混合ガス通過部3の平坦部71の上部に孔(淡混合ガス導入孔)72が設けられている。第一の実施の形態と同様に、新たに孔(淡混合ガス導入孔)72を設け、淡混合ガスを濃混合ガスに混入することで、濃混合ガス生成に必要な一次空気量を確保すると共に、逆に濃混合ガスに必要以上の一次空気が混入されることもなく、適正な濃混合ガス濃度を保ことができる。
【0023】濃混合ガス通過部3の外面板25には、内面板23側に突出する突起(外部から見るとすり鉢状の凹部)33が5つ設けられている。突起33の頂面は、前記した内面板23の5条の突条26の真裏面に接し、他の部分では外面板25と内面板23の間にはいずれも僅かな隙間がある。
【0024】次に炎孔部材5について説明する。炎孔部材5は、一枚の鋼板をプレスした図12の様な形状の展開板40から作られる。展開板40の形状は、10枚の短冊41,42,43,44,45,46,47,48,49,50がそれぞれ幅の極めて薄い3つの接続片51によってつながったものである。これを図11の様に接続片51から互い違いの方向に折り曲げ、全体として四角柱状に形成される。
【0025】次に、燃焼装置1の各部材同士の関係について説明する。燃焼装置1は、燃焼管本体2を中心として、左右両脇に濃混合ガス通過部3が配置され、さらに燃焼管本体2の上部であって、濃混合ガス通過部3の間に炎孔部材5が装着されたものである。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の位置関係は、濃混合ガス通過部3が燃焼管本体2の頂部22よりも突出した状態で並列に配置されている。言い換えれば燃焼管本体2の頂部22は、濃混合ガス通過部3の頂部34よりも下にあり、燃焼管本体2は一対の濃混合ガス通過部によって挾まれた谷間にある。従って燃焼管本体2の頂部22の上方には、一対の濃混合ガス通過部3の内壁同士によって挾まれた空間が存在する。この空間は、淡ガス混合室70として機能する。
【0026】燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が組み合った状態では、燃焼管本体2の放出部13に設けられた突出部15と、濃混合ガス通過部3の内面板23の突条26が密着されている。従って突条以外の部分、より具体的には燃焼管本体2の平坦部18と、濃混合ガス通過部3の平坦部71の間には、空間が形成される。この空間は、淡混合ガス流路73として機能する。
【0027】淡混合ガス流路73の下部は図14,16の様に空気取入口76が開口している。従って淡ガス混合室70は、下部の空気取入口76と連通する。
【0028】また燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が組み合った状態では、図13,15の様に燃焼管本体2の孔16は、外側ガス流路3の孔(連通孔)31と合致される。本実施形態では、燃焼管本体2の孔16にはバーリング加工が施されており、孔16の周囲は立っているため、孔16の周囲は濃混合ガス通過部3の孔(連通孔)31と嵌合し、連通する。炎孔部材5は、濃混合ガス通過部3の内壁部29同士によって挾まれた空間であって、燃焼管本体2の頂部22から少し離れた位置にある。炎孔部材5は、図11の様に最外面にある短冊41,50の突条53が、濃混合ガス通過部3の突条30の段部に乗り、さらに短冊41,50の丸突起55が濃混合ガス通過部3の内壁部29に当接して位置決めされる。
【0029】上記した位置関係に燃焼管本体2、濃混合ガス通過部3および炎孔部材5が配置された状態で燃焼管本体2のフランジ部7と濃混合ガス通過部3のフランジ部24同士がスポット溶接により接合される。また、一対の濃混合ガス通過部3の外面板25にある突起33の裏面(外部から見ると凹部の奥)にスポット溶接の電極が当接され、燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が接合されている。その結果、図13,15の様に濃混合ガス通過部3の内面板23、外面板25および燃焼管本体2の突条15部分の三者は、一体的に接合されている。
【0030】次に燃焼装置1の混合ガスの流れについて説明する。図21の様に燃焼装置1では燃焼管本体2のガス取入口14をガスノズル94に臨ませ、ガス取入口14とガスノズル94の間の隙間から、ファンモータ92によって供給される空気の一部がガスノズル94から噴射される燃料ガスと共に燃焼管本体2に導かれる。空気の残部は、整流板93に多数設けられた孔95を通じて上方へ流れ、複数並設され互いに隣接する燃焼装置1の間隙を上昇する。そしてその一部が、図14,16の様に空気取入口76へと導かれる。ガス取入口14とガスノズル94の間の隙間から燃料ガスと共に燃焼管本体2へ導かれる空気の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度であり、ガス濃度の高いものである。この濃混合ガスは、ガス取入口14から混合部11に至り、方向を変える際に2枚の金属板である正面板8および裏板9によって作られたガス流路の内壁面と当接して混合が促進される。
【0031】そして濃混合ガスは、混合部11から導通部12を経て放出部13へ入る。放出部13に入った濃混合ガスは、図9,13,14,15,16の様に孔16および孔20から放出される。以後の混合ガスの経路は、濃混合ガスの流れと淡混合ガスの経路に別れるので、別々に説明する。
【0032】濃混合ガスの流れから説明すると、濃混合ガスは放出部13の突出部15に設けられた孔16から濃混合ガス通過部3に入る。即ち、前記したように孔16と濃混合ガス通過部3の孔31は連通しているので、燃焼管本体2に設けられた孔の内、孔16から放出される濃混合ガスは全て濃混合ガス通過部3に入る。
【0033】図4(b)の様に内面板23に設けられた傾斜面90において5条の突条26の真下にあたる部分に孔(空気孔)36を設けた第一の実施の形態では、前述したように、ファンモータ92によって燃焼装置1の下方より供給される空気の一部が、図13の様に燃焼管本体2の放出部13に設けられた突出部15と濃混合ガス通過部3の内面板23に設けられた突条26との密着部分によって流れを妨げられ、その一部が孔(空気孔)36から濃混合ガス通過部3に導かれる。また図5(b)の様に濃混合ガス通過部3の平坦部71の上部に孔(淡混合ガス導入孔)72を設けた第二の実施の形態では、図16の様に後述する淡混合ガス流路73から淡混合ガスの一部が孔(淡混合ガス導入孔)72を通じて濃混合ガス通過部3に導かれる。孔(淡混合ガス導入孔)72は、淡ガス混合室70から淡混合ガスを導くことができるような位置に設けてもよい。
【0034】即ち、燃焼管本体2の孔16から濃混合ガス通過部3に入った濃混合ガスには、濃混合ガス通過部3に設けられた孔(空気孔)36より流入する空気又は孔(淡混合ガス導入孔)72より流入する淡混合ガスが混入され、外面板25と内面板23の隙間によって形成されるガス流路を上昇する。しかし、孔16の真上には、図13の様に外面板25の突起33があり、さらにこの突起33の頂面は、内面板23の裏側にスポット溶接されているため、濃混合ガスは真上には昇ることができない。そのため濃混合ガスは、すり鉢状の凸面に沿って広がり、図18の矢印の様に濃混合ガス通過部3の長手方向の全域に渡って均一に上昇することとなる。そして濃混合ガス通過部3の内壁部29に設けられた小孔32から、炎孔部材5側に向かって濃混合ガスの一部が放出され、濃混合ガスの残部は、炎孔35から噴射される。
【0035】次に淡混合ガスの経路について説明する。前述の放出部13に入った濃混合ガスの内、平坦部18に設けられた孔20から放出された濃混合ガスは、図9R>9,14,16,17の様に燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の間で構成される淡混合ガス流路73に放出されて上昇する。淡混合ガス流路73は、図14,16の様に下部が空気取入口76に開放されているため、孔20から放出された濃混合ガスには、空気が混入され、淡混合ガスとなる。そして淡混合ガスは淡ガス混合室70に入り、さらに均等に上昇し、炎孔部材5の溝内に入り、炎孔から噴射される。但し、第二の実施の形態では淡混合ガスの一部は、濃混合ガス通過部3に設けられた孔(淡混合ガス導入孔)72を通じて淡混合ガス流路73又は淡ガス混合室70から濃混合ガス通過部3へ導かれる。
【0036】本発明の実施の形態の燃焼装置1では、炎孔部材5と、濃混合ガス通過部3の境界部分からは、中間濃度の混合ガスが噴射される様に構成されている。当該部分のガス経路を図20に基づいて説明する。本実施形態の燃焼装置1では、濃混合ガス通過部3の内壁部29に、小孔32が設けられている。そのため小孔32から炎孔部材5に向かって濃混合ガスが放出される。一方淡ガス混合室70からは、炎孔部材5の隙間を通って淡混合ガスが上昇し、その一部は短冊状の板41(50)の小孔56から炎孔部材5と濃混合ガス通過部3の間に放出される。そのため濃混合ガス通過部3と炎孔部材5の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射される。
【0037】本発明の実施の形態の燃焼装置1では混合ガスは、それぞれ上記した経路を辿り、炎孔部材5中央部の開口からは、均質な淡混合ガスが均等な圧力で噴射される。また濃混合ガス通過部3の炎孔35からは、空気又は淡混合ガスを混入させた適正な濃度の濃混合ガスが均等な圧力で噴射される。加えて炎孔35以外の部分からの濃混合ガスの噴射は無い。そして炎孔部材5と濃混合ガス通過部3の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射される。そのため、淡混合ガスによって発生する淡炎の周囲を濃混合ガスによって発生する濃炎が包囲し、さらに淡炎と濃炎の中間部には、中間濃度の混合ガスによって発生する中間炎が存在し、淡炎と濃炎の間を円滑に接続する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したような構成にしたことで、本発明の燃焼装置は次のような効果を奏する。即ち請求項1の発明の燃焼装置では、濃混合ガス通過部に空気を導くための孔(空気孔)を設け、燃焼管本体のガス取入口以外からも一次空気を取り入れるようにしたことで、従来のように淡混合ガス用と濃混合ガス用の一次空気の分配を確保するため、整流板に設ける孔を減らしたり、孔の径を小さくするなどして抵抗を大きくした上で、ファンモータの回転数を高めに設定してガス取入口へ空気を導く必要がなく、ガス取入口から入る一次空気の割合が小さくても、空気孔から取り入れる割合を大きくすることにより必要な一次空気量を確保できるから整流板の抵抗をできるだけ小さくしてファンモータの回転数を下げることができるようになり、騒音も小さくなるという効果を奏する。請求項2の発明の燃焼装置でも同様に、整流板の抵抗をできるだけ小さくしても必要な一次空気を確保できるので、ファンモータの回転数を下げることができるようになり、騒音も小さくなるという効果を奏する。さらに、空気ではなく淡混合ガスを濃混合ガスに混合するので、混合後の濃度がより均一になりやすく、また加工精度のばらつきで孔の寸法がやや大きくなっても一次空気が必要以上に入りすぎることが軽減されるので燃焼の安定性が増すという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施形態における燃焼装置の斜視図である。
【図2】図1の燃焼装置の分解斜視図である。
【図3】燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)である。
【図4】第一の実施の形態の濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【図5】第二の実施の形態の濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【図6】図4(b),図5(b)のA−A断面図である。
【図7】図1の燃焼装置の拡大平面図である。
【図8】図7の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。
【図9】図8の燃焼装置からさらに燃焼管本体と濃混合ガス通過部の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。
【図10】図8の燃焼装置の部分底面図である。
【図11】図1の燃焼装置の上端部分の拡大断面図である。
【図12】炎孔部材の展開図である。
【図13】第一の実施の形態における図1の燃焼装置のC平面での断面図である。
【図14】第一の実施の形態における図1の燃焼装置のD平面での断面図である。
【図15】第二の実施の形態における図1の燃焼装置のC平面での断面図である。
【図16】第二の実施の形態における図1の燃焼装置のD平面での断面図である。
【図17】一方の濃混合ガス通過部と炎孔部材を外した状態での燃焼装置の斜視図である。
【図18】第一の実施の形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。
【図19】第二の実施の形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。
【図20】濃混合ガス通過部と炎孔部材との関係を示した説明図である。
【図21】従来技術および本発明に係る濃淡燃焼方式のバーナケースの構造および燃焼装置やファンモータの配置を示した図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置
2 燃焼管本体
3 濃混合ガス通過部
8 正面板
9 裏板
14 燃料ガス取入口
16 孔
17 流路部
20 孔
21 折り返し部
23 内面板
24 フランジ
25 外面板
31 孔
35 炎孔
36 孔(空気孔)
70 淡ガス混合室
72 孔(淡混合ガス導入孔)
73 淡混合ガス流路
76 空気取入口
93 整流板
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器等に用いられる濃淡燃焼方式の燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低NOx化を図った燃焼方式の一つとして濃淡燃焼方式があり、本出願人はさきに特願平6−126790号のものを提案した。これはガスノズルに臨むガス取入口から燃料ガスと一次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と燃焼管本体を挾んでその両脇に濃混合ガスを濃ガス炎孔へ導く濃混合ガス通過部を設け、燃焼管本体上部の淡ガス炎孔に形成される淡炎の両側に濃炎を形成するようにしてあり、濃炎の保炎作用により淡炎のリフトを防止して燃焼を安定化させると共に、局所的高温部の発生をなくした希薄燃焼の淡炎が燃焼量の大半を占めることにより、NOxの発生を低減している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の濃淡燃焼方式の燃焼装置は、図21に示すように燃焼に必要な空気をファンモータ92で強制的に供給する形態で使用され、燃焼管本体2のガス取入口14から燃料ガスと一次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成し、また整流板93に多数設けられた孔95を通じて、ファンモータ92から上方へ供給される空気の一部を燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の壁面の間に設けられた空気取入口から取り入れ、濃混合ガスに混入することによって淡混合ガスを生成する。整流板93には、多数の孔95が設けられ、淡混合ガスを生成するための空気が燃焼装置1の長手方向全長にわたって均一に供給されるように、ファンモータ92から供給された空気を整流するだけでなく、淡混合ガス用の一次空気と濃混合ガス用の一次空気とが適切な割合で配分されるように孔95の径や数、配置を設計している。この整流板93は、騒音の低減や燃焼装置1とバーナケース91の壁面の冷却のため、できる限り抵抗が小さくなるように孔95の径や数、配置を設計することが好ましいが、図21のような、一般的なバーナケースの構造、燃焼装置やファンモータの配置を踏襲すると、必要な一次空気の分配を確保するためには整流板の抵抗をあまり小さくできない。整流板の抵抗を小さくできない以上、全体的にファンモータの回転数を高くせざるを得ず、騒音が大きくなるという問題が生じる。またガス取入口をできる限り大きくして効率良く一次空気を取り入れるようにすることも考えられるが、複数の燃焼装置を並設する場合、隣接する燃焼装置との間隙をできる限り小さくして、全体の小型化、高負荷化を図る上で、ガス取入口を燃焼装置の幅より大きくすることは不利であり、むやみに大きくすることはできない。
【0004】本発明は上記の課題を解決し、整流板の抵抗をできるだけ小さくしても必要な一次空気量が確保され、ファンモータの回転数を下げることができる燃焼装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1の発明の燃焼装置は、ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部において燃焼管本体との連通孔より下に、空気取入口から供給される空気を導くための孔(空気孔)を設けたことを特徴としている。
【0006】ここで、濃混合ガスとは、燃料ガスと空気との混合ガスであって、燃料ガスに対する空気過剰率が1以下のものを指す。ガスノズル等を介してガス取入口に燃料ガスを供給する際、周囲の空気もガス取入口から取り入れられ、燃焼管本体の内部で混合されて濃混合ガスが生成される。この濃混合ガスの一部は燃焼管本体と濃混合ガス通過部の間に設けられた連通孔を通じて濃混合ガス通過部に流れ、該連通孔より下方に設けられた孔(空気孔)から導入された空気と更に混合されて適正な濃度の濃混合ガスとなり、濃ガス炎孔から噴射されて濃炎を発生させる。濃混合ガス通過部に空気孔を設けて空気を混合したことにより、ガス取入口から取り入れる一次空気を少なくしても、空気孔から取り入れた空気が加わって必要な一次空気量が確保されるので、濃炎のガス濃度が高くなり過ぎることがなく、濃炎の燃焼は安定する。
【0007】一方、濃混合ガスの残部は、燃焼管本体自身或いは濃混合ガス通過部に設けられた孔から燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面によって形成される淡混合ガス流路に流れる。この淡混合ガス流路で濃混合ガスは空気と混合され淡混合ガスとなり、淡ガス混合室を経て淡ガス炎孔に導かれて淡炎を発生させる。淡炎は、燃料ガスの濃度が希薄であるが、本発明では淡炎の両脇に存在する安定した濃炎の保炎作用により、淡炎の燃焼は安定する。
【0008】また上記目的を達成するために、請求項2の発明の燃焼装置は、ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、淡ガス混合室または淡混合ガス流路の少なくとも一方から淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)を濃混合ガス通過部に設けたことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の燃焼装置は基本構成は先の発明と略同様であり、濃混合ガスを生成する燃焼管本体と燃焼管本体を挾んでその両脇に配置された一対の濃混合ガス通過部よりなる燃焼装置である。ガスノズル等を介してガス取入口に燃料ガスを供給する際、周囲の空気もガス取入口から取り入れられ、燃焼管本体の内部で混合されて濃混合ガスが生成される。この濃混合ガスの一部は燃焼管本体と濃混合ガス通過部の間に設けられた連通孔を通じて濃混合ガス通過部に流れる。そして該連通孔より上方に設けられ、淡混合ガス流路或いは淡ガス混合室から淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)から導かれた淡混合ガスと更に混合されて適切な濃度の濃混合ガスとなり、濃ガス炎孔から噴射されて濃炎を発生させる。濃混合ガス通過部に淡混合ガスを導くための孔(淡混合ガス導入孔)を設けて淡混合ガスを混合したことにより、ガス取入口から入る一次空気量を少なくしても、上記孔から入る淡混合ガスに含まれる空気が加わって必要な一次空気量が確保されるので、濃炎のガス濃度が高くなり過ぎるのを防ぎ、濃炎の燃焼は安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す燃焼装置の斜視図である。図2は、図1の燃焼装置の分解斜視図である。図3は、燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)である。図4は、第一の実施の形態における濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。図5は、第二の実施の形態における濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【0011】図6は、図4(b)と図5(b)のA−A断面図である。図7は、図1の燃焼装置の拡大平面図である。図8は、図7の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。図9は、図8の燃焼装置からさらに燃焼管本体と濃混合ガス通過部の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。図10は、図8の燃焼装置の部分底面図(図1のE方向矢視図)である。図11は、図1の燃焼装置の上端部分の拡大断面図である。
【0012】図12は、炎孔部材の展開図である。図13R>3は、第一の実施形態における図1のC平面での断面図である。図14は、第一の実施形態における図1のD平面での断面図である。図15は、第二の実施形態における図1のC平面での断面図である。図16は、第二の実施形態における図1のD平面での断面図である。図17は、一方の濃混合ガス通過部と炎孔部材を外した状態での燃焼装置の斜視図である。図18は、第一の実施形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。図19R>9は、第二の実施形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。図20は、濃混合ガス通過部と炎孔部材との関係を示した説明図である。図21は、従来技術および本発明に係る濃淡燃焼方式のバーナケースの構造及び燃焼装置やファンモータの配置を示した図であり、従来技術の説明と同一の符号は同一の部材を示す。
【0013】燃焼装置1の構成は、図2のように燃焼管本体2と一対の濃混合ガス通過部3および炎孔部材5から成る。燃焼管本体2は、一枚の鋼板をプレスして表面に凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工した後、スポット溶接によって接合されたものである。スポット溶接は、周囲のフランジ部7の他、後記する導通部12の中間部10でも行われている。
【0014】組み立て後の燃焼管本体2の形状は、図3(a)のような正面板8と、これに対称形状の裏板9が重ね合わされたものである。燃焼管本体2の外観は平たい形をしており、頂部22を有し、周囲はガスが漏れない様に閉塞されている。そして内部には正面板8と裏板9の間によって一連のガス流路が形成されている。即ち正面板8と裏板9の凹凸が合致する部分では金属板同士が隙間を形成して配列された状態となっており、この隙間によってガス流路となる空間が形成される。
【0015】燃焼管本体2におけるガス流路は、図3(b)の様に大きく分けて混合部11と導通部12と放出部13からなる。ガス流路の入口から説明すると、燃焼装置1の下側角には、図1,2,3,18,19の様にガス取入口14が開口している。そして、ガス取入口14の内部は、断面積が次第に大きくなり、さらに流路は大きく方向を変えて混合部11が形成されている。混合部11の末端は、燃焼管本体2の中程の高さの位置の長手方向全域に渡って延びている。そして導通部12は、混合部11の末端と、放出部13をつなぐものであり、混合部11の末端に連続し、燃焼管本体2の長手方向全域に渡って延びている。導通部12の断面積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図13,,15,の様に小さい。
【0016】放出部13は、燃焼管本体2の上端部に位置し、長手方向全域に渡って延びている。放出部13の断面積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図13,15,の様に大きい。放出部13の外表面には、正面板8と裏板9の双方に、それぞれ5か所の突出部(外側に向かって突出する突起)15が設けられている。そして突出部15には、それぞれ一つづつ孔16が設けられている。この孔16は、バーリング加工によって形成されたものであり、縁が正面板8と裏板9の表面から垂直に立っている。
【0017】放出部13の外表面の内、その他の平坦部18は、外側から見て突出部15よりも凹んでおり、当該部分にも孔20が設けられている。孔20は、前記した突出部15の孔16よりも小さい。平坦部18の孔20は、端部を除いて平坦部18にそれぞれに4個づつ設けられている。孔20の間隔は、均等ではなく突出部15側に偏って設けられているこの様に突出部15側に孔20を偏って設けた理由は、図13,15の様に突出部15に濃混合ガス通過部3が密接されるため、突出部15側は混合ガスが流れにくくなるためであり、孔20を均等に設けると、炎孔部材5の上部に形成される火炎において突出部15の上方にあたる部分の火炎が小さくなることに配慮したものである。放出部13の頂部22には開口は無い。
【0018】次に濃混合ガス通過部3の構造について説明する。濃混合ガス通過部3も前記した燃焼管本体2と同様に、一枚の鋼板をプレスして凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工したものである。濃混合ガス通過部3もスポット溶接を利用するが、スポット溶接は、燃焼管本体2と一体的に行われるため、ここでは外観形状だけについて説明する。
【0019】尚図4,5は濃混合ガス通過部3の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)であるが、図4R>4,5では濃混合ガス通過部3の裏表面の内、内部に入る方を正面図としてあらわしている。濃混合ガス通過部3は燃焼管本体2を内包できる様に全体形状が、フランジを備えた凹状をしている。即ち凹所の奥の部位は、濃混合ガスが通過するべき流路部17が設けられている。濃混合ガス通過部3の構造を述べると、濃混合ガス通過部は図4,5の様に内面板23と外面板25とが隙間をおいて配置され、面積の狭い頂部34を備える。そして内面板23を外面板25との隙間によって濃混合ガス通過部3の流路部17内にガス流路が形成されている。濃混合ガス通過部3はその内部の全域が、下から上に向かうガス流路として機能する。
【0020】濃混合ガス通過部3の内面板23の凹所には、図4(b),図5(b)の様に複雑な形状の突条26,28,30が設けられている。即ち内面板23には短方向に延びる5条の突条26が等間隔に設けられている。
【0021】また5条の突条26の下側を長手方向に連続させる比較的高さの低い突条28が設けられている。さらに5条の突条26の上部を長手方向に連続させる突条30が設けられている。
【0022】5条の突条26には、それぞれ孔(連通孔)31が設けられている。突条30と頂部の間にある内壁部29には、小孔32が多数設けられている。さらに第一の実施の形態では図4(b)の様に5条の突条26の下部から、濃混合ガス通過部3下端の内面板23の折り返しによる外面板との接合部に至り、5条の突条26の下部を長手方向に連続させる傾斜面90にも孔(空気孔)36が設けられている。濃混合ガス通過部3への一次空気供給手段として、燃焼管本体2のガス取入口14の他に新たに孔(空気孔)36を設けたことで、濃混合ガス生成に必要な一次空気量を確保することができる。第二の実施の形態では、図5(b)の様に濃混合ガス通過部3の平坦部71の上部に孔(淡混合ガス導入孔)72が設けられている。第一の実施の形態と同様に、新たに孔(淡混合ガス導入孔)72を設け、淡混合ガスを濃混合ガスに混入することで、濃混合ガス生成に必要な一次空気量を確保すると共に、逆に濃混合ガスに必要以上の一次空気が混入されることもなく、適正な濃混合ガス濃度を保ことができる。
【0023】濃混合ガス通過部3の外面板25には、内面板23側に突出する突起(外部から見るとすり鉢状の凹部)33が5つ設けられている。突起33の頂面は、前記した内面板23の5条の突条26の真裏面に接し、他の部分では外面板25と内面板23の間にはいずれも僅かな隙間がある。
【0024】次に炎孔部材5について説明する。炎孔部材5は、一枚の鋼板をプレスした図12の様な形状の展開板40から作られる。展開板40の形状は、10枚の短冊41,42,43,44,45,46,47,48,49,50がそれぞれ幅の極めて薄い3つの接続片51によってつながったものである。これを図11の様に接続片51から互い違いの方向に折り曲げ、全体として四角柱状に形成される。
【0025】次に、燃焼装置1の各部材同士の関係について説明する。燃焼装置1は、燃焼管本体2を中心として、左右両脇に濃混合ガス通過部3が配置され、さらに燃焼管本体2の上部であって、濃混合ガス通過部3の間に炎孔部材5が装着されたものである。燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の位置関係は、濃混合ガス通過部3が燃焼管本体2の頂部22よりも突出した状態で並列に配置されている。言い換えれば燃焼管本体2の頂部22は、濃混合ガス通過部3の頂部34よりも下にあり、燃焼管本体2は一対の濃混合ガス通過部によって挾まれた谷間にある。従って燃焼管本体2の頂部22の上方には、一対の濃混合ガス通過部3の内壁同士によって挾まれた空間が存在する。この空間は、淡ガス混合室70として機能する。
【0026】燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が組み合った状態では、燃焼管本体2の放出部13に設けられた突出部15と、濃混合ガス通過部3の内面板23の突条26が密着されている。従って突条以外の部分、より具体的には燃焼管本体2の平坦部18と、濃混合ガス通過部3の平坦部71の間には、空間が形成される。この空間は、淡混合ガス流路73として機能する。
【0027】淡混合ガス流路73の下部は図14,16の様に空気取入口76が開口している。従って淡ガス混合室70は、下部の空気取入口76と連通する。
【0028】また燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が組み合った状態では、図13,15の様に燃焼管本体2の孔16は、外側ガス流路3の孔(連通孔)31と合致される。本実施形態では、燃焼管本体2の孔16にはバーリング加工が施されており、孔16の周囲は立っているため、孔16の周囲は濃混合ガス通過部3の孔(連通孔)31と嵌合し、連通する。炎孔部材5は、濃混合ガス通過部3の内壁部29同士によって挾まれた空間であって、燃焼管本体2の頂部22から少し離れた位置にある。炎孔部材5は、図11の様に最外面にある短冊41,50の突条53が、濃混合ガス通過部3の突条30の段部に乗り、さらに短冊41,50の丸突起55が濃混合ガス通過部3の内壁部29に当接して位置決めされる。
【0029】上記した位置関係に燃焼管本体2、濃混合ガス通過部3および炎孔部材5が配置された状態で燃焼管本体2のフランジ部7と濃混合ガス通過部3のフランジ部24同士がスポット溶接により接合される。また、一対の濃混合ガス通過部3の外面板25にある突起33の裏面(外部から見ると凹部の奥)にスポット溶接の電極が当接され、燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3が接合されている。その結果、図13,15の様に濃混合ガス通過部3の内面板23、外面板25および燃焼管本体2の突条15部分の三者は、一体的に接合されている。
【0030】次に燃焼装置1の混合ガスの流れについて説明する。図21の様に燃焼装置1では燃焼管本体2のガス取入口14をガスノズル94に臨ませ、ガス取入口14とガスノズル94の間の隙間から、ファンモータ92によって供給される空気の一部がガスノズル94から噴射される燃料ガスと共に燃焼管本体2に導かれる。空気の残部は、整流板93に多数設けられた孔95を通じて上方へ流れ、複数並設され互いに隣接する燃焼装置1の間隙を上昇する。そしてその一部が、図14,16の様に空気取入口76へと導かれる。ガス取入口14とガスノズル94の間の隙間から燃料ガスと共に燃焼管本体2へ導かれる空気の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度であり、ガス濃度の高いものである。この濃混合ガスは、ガス取入口14から混合部11に至り、方向を変える際に2枚の金属板である正面板8および裏板9によって作られたガス流路の内壁面と当接して混合が促進される。
【0031】そして濃混合ガスは、混合部11から導通部12を経て放出部13へ入る。放出部13に入った濃混合ガスは、図9,13,14,15,16の様に孔16および孔20から放出される。以後の混合ガスの経路は、濃混合ガスの流れと淡混合ガスの経路に別れるので、別々に説明する。
【0032】濃混合ガスの流れから説明すると、濃混合ガスは放出部13の突出部15に設けられた孔16から濃混合ガス通過部3に入る。即ち、前記したように孔16と濃混合ガス通過部3の孔31は連通しているので、燃焼管本体2に設けられた孔の内、孔16から放出される濃混合ガスは全て濃混合ガス通過部3に入る。
【0033】図4(b)の様に内面板23に設けられた傾斜面90において5条の突条26の真下にあたる部分に孔(空気孔)36を設けた第一の実施の形態では、前述したように、ファンモータ92によって燃焼装置1の下方より供給される空気の一部が、図13の様に燃焼管本体2の放出部13に設けられた突出部15と濃混合ガス通過部3の内面板23に設けられた突条26との密着部分によって流れを妨げられ、その一部が孔(空気孔)36から濃混合ガス通過部3に導かれる。また図5(b)の様に濃混合ガス通過部3の平坦部71の上部に孔(淡混合ガス導入孔)72を設けた第二の実施の形態では、図16の様に後述する淡混合ガス流路73から淡混合ガスの一部が孔(淡混合ガス導入孔)72を通じて濃混合ガス通過部3に導かれる。孔(淡混合ガス導入孔)72は、淡ガス混合室70から淡混合ガスを導くことができるような位置に設けてもよい。
【0034】即ち、燃焼管本体2の孔16から濃混合ガス通過部3に入った濃混合ガスには、濃混合ガス通過部3に設けられた孔(空気孔)36より流入する空気又は孔(淡混合ガス導入孔)72より流入する淡混合ガスが混入され、外面板25と内面板23の隙間によって形成されるガス流路を上昇する。しかし、孔16の真上には、図13の様に外面板25の突起33があり、さらにこの突起33の頂面は、内面板23の裏側にスポット溶接されているため、濃混合ガスは真上には昇ることができない。そのため濃混合ガスは、すり鉢状の凸面に沿って広がり、図18の矢印の様に濃混合ガス通過部3の長手方向の全域に渡って均一に上昇することとなる。そして濃混合ガス通過部3の内壁部29に設けられた小孔32から、炎孔部材5側に向かって濃混合ガスの一部が放出され、濃混合ガスの残部は、炎孔35から噴射される。
【0035】次に淡混合ガスの経路について説明する。前述の放出部13に入った濃混合ガスの内、平坦部18に設けられた孔20から放出された濃混合ガスは、図9R>9,14,16,17の様に燃焼管本体2と濃混合ガス通過部3の間で構成される淡混合ガス流路73に放出されて上昇する。淡混合ガス流路73は、図14,16の様に下部が空気取入口76に開放されているため、孔20から放出された濃混合ガスには、空気が混入され、淡混合ガスとなる。そして淡混合ガスは淡ガス混合室70に入り、さらに均等に上昇し、炎孔部材5の溝内に入り、炎孔から噴射される。但し、第二の実施の形態では淡混合ガスの一部は、濃混合ガス通過部3に設けられた孔(淡混合ガス導入孔)72を通じて淡混合ガス流路73又は淡ガス混合室70から濃混合ガス通過部3へ導かれる。
【0036】本発明の実施の形態の燃焼装置1では、炎孔部材5と、濃混合ガス通過部3の境界部分からは、中間濃度の混合ガスが噴射される様に構成されている。当該部分のガス経路を図20に基づいて説明する。本実施形態の燃焼装置1では、濃混合ガス通過部3の内壁部29に、小孔32が設けられている。そのため小孔32から炎孔部材5に向かって濃混合ガスが放出される。一方淡ガス混合室70からは、炎孔部材5の隙間を通って淡混合ガスが上昇し、その一部は短冊状の板41(50)の小孔56から炎孔部材5と濃混合ガス通過部3の間に放出される。そのため濃混合ガス通過部3と炎孔部材5の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射される。
【0037】本発明の実施の形態の燃焼装置1では混合ガスは、それぞれ上記した経路を辿り、炎孔部材5中央部の開口からは、均質な淡混合ガスが均等な圧力で噴射される。また濃混合ガス通過部3の炎孔35からは、空気又は淡混合ガスを混入させた適正な濃度の濃混合ガスが均等な圧力で噴射される。加えて炎孔35以外の部分からの濃混合ガスの噴射は無い。そして炎孔部材5と濃混合ガス通過部3の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射される。そのため、淡混合ガスによって発生する淡炎の周囲を濃混合ガスによって発生する濃炎が包囲し、さらに淡炎と濃炎の中間部には、中間濃度の混合ガスによって発生する中間炎が存在し、淡炎と濃炎の間を円滑に接続する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したような構成にしたことで、本発明の燃焼装置は次のような効果を奏する。即ち請求項1の発明の燃焼装置では、濃混合ガス通過部に空気を導くための孔(空気孔)を設け、燃焼管本体のガス取入口以外からも一次空気を取り入れるようにしたことで、従来のように淡混合ガス用と濃混合ガス用の一次空気の分配を確保するため、整流板に設ける孔を減らしたり、孔の径を小さくするなどして抵抗を大きくした上で、ファンモータの回転数を高めに設定してガス取入口へ空気を導く必要がなく、ガス取入口から入る一次空気の割合が小さくても、空気孔から取り入れる割合を大きくすることにより必要な一次空気量を確保できるから整流板の抵抗をできるだけ小さくしてファンモータの回転数を下げることができるようになり、騒音も小さくなるという効果を奏する。請求項2の発明の燃焼装置でも同様に、整流板の抵抗をできるだけ小さくしても必要な一次空気を確保できるので、ファンモータの回転数を下げることができるようになり、騒音も小さくなるという効果を奏する。さらに、空気ではなく淡混合ガスを濃混合ガスに混合するので、混合後の濃度がより均一になりやすく、また加工精度のばらつきで孔の寸法がやや大きくなっても一次空気が必要以上に入りすぎることが軽減されるので燃焼の安定性が増すという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施形態における燃焼装置の斜視図である。
【図2】図1の燃焼装置の分解斜視図である。
【図3】燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)である。
【図4】第一の実施の形態の濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【図5】第二の実施の形態の濃混合ガス通過部の正面図(b)と平面図(a)および背面図(c)である。
【図6】図4(b),図5(b)のA−A断面図である。
【図7】図1の燃焼装置の拡大平面図である。
【図8】図7の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。
【図9】図8の燃焼装置からさらに燃焼管本体と濃混合ガス通過部の一部を切り欠いた状態の拡大平面図である。
【図10】図8の燃焼装置の部分底面図である。
【図11】図1の燃焼装置の上端部分の拡大断面図である。
【図12】炎孔部材の展開図である。
【図13】第一の実施の形態における図1の燃焼装置のC平面での断面図である。
【図14】第一の実施の形態における図1の燃焼装置のD平面での断面図である。
【図15】第二の実施の形態における図1の燃焼装置のC平面での断面図である。
【図16】第二の実施の形態における図1の燃焼装置のD平面での断面図である。
【図17】一方の濃混合ガス通過部と炎孔部材を外した状態での燃焼装置の斜視図である。
【図18】第一の実施の形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。
【図19】第二の実施の形態における図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。
【図20】濃混合ガス通過部と炎孔部材との関係を示した説明図である。
【図21】従来技術および本発明に係る濃淡燃焼方式のバーナケースの構造および燃焼装置やファンモータの配置を示した図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置
2 燃焼管本体
3 濃混合ガス通過部
8 正面板
9 裏板
14 燃料ガス取入口
16 孔
17 流路部
20 孔
21 折り返し部
23 内面板
24 フランジ
25 外面板
31 孔
35 炎孔
36 孔(空気孔)
70 淡ガス混合室
72 孔(淡混合ガス導入孔)
73 淡混合ガス流路
76 空気取入口
93 整流板
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部において燃焼管本体との連通孔より下に、空気取入口から流入する空気を導くための孔を設けたことを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】 ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部における燃焼管本体との間の連通孔より上に、淡混合ガス流路或いは淡ガス混合室から淡混合ガスを導くための孔を設けたことを特徴とする燃焼装置。
【請求項1】 ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部において燃焼管本体との連通孔より下に、空気取入口から流入する空気を導くための孔を設けたことを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】 ガス取入口から燃料ガスと1次空気とを取り入れて濃混合ガスを生成する燃焼管本体と、燃焼管本体を挾んでその両脇に配置され、連通孔を介して燃焼管本体から供給される濃混合ガスを上部に設けた濃ガス炎孔へ導く一対の濃混合ガス通過部とを有し、一対の濃混合ガス通過部は燃焼管本体の頂部より上方へ突出した状態で並列に配置され、燃焼管本体の頂部と一対の濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室を形成し、該混合室の上方には淡ガス炎孔部材が配置され、燃焼管本体と濃混合ガス通過部の壁面の間に淡ガス混合室及び空気取入口に連通する淡混合ガス流路を設け、さらに燃焼管本体或いは濃混合ガス通過部には淡混合ガス流路に濃混合ガスを供給する孔が設けられた燃焼装置であって、濃混合ガス通過部における燃焼管本体との間の連通孔より上に、淡混合ガス流路或いは淡ガス混合室から淡混合ガスを導くための孔を設けたことを特徴とする燃焼装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図20】
【図18】
【図19】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図12】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図20】
【図18】
【図19】
【図21】
【公開番号】特開平9−170724
【公開日】平成9年(1997)6月30日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−349288
【出願日】平成7年(1995)12月19日
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【公開日】平成9年(1997)6月30日
【国際特許分類】
【出願日】平成7年(1995)12月19日
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
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