説明

物品の分離搬送装置

【課題】第一から第二コンベアへ物品を、両コンベアを連続走行させたまま、搬送を可能とする装置を提供する。
【解決手段】引渡装置は、先行物品P1用の送出クランパ15、後続物品P2用の引留クランパ16、先行物品の規制する規制部材13、先行物品を押出す押出部材17を有している。規制部材は、第一コンベアの搬送区間の設定区間内の後部区間で第一コンベアの第一速度V1よりも小さい規制速度V0で移動し、前部区間では第一速度まで増速する。送出クランパは後部区間で先行物品をクランプし規制速度、前部区間で第一速度で前進した後に、クランプを解除してから、後続物品の位置である原位置へ戻り、引留クランパは、送出クランパがクランプの開始時から原位置へ戻るまでの間、後続物品をクランプし規制速度で前進し、送出クランパが原位置へ戻ったときに引留クランパがクランプ解除し、押出部材は先行物品を第二コンベアの第二速度で第二コンベアまで押出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第一コンベアで搬送される複数の物品のうち先頭から所定数の先行物品を後続物品から分離して第二コンベアへ引き渡す物品の分離搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第一コンベア上の複数の物品のうち、所定数の先行物品を後続物品から分離し、該後続物品を第一コンベアに引き留めておき、上記先行物品のみを第二コンベアに引き渡し、第二コンベアに所定数だけ物品をもち込むということは広く行われている。第二コンベアでは、例えば、上記所定数の物品がダンボール材等で一つの梱包体として梱包される。
【0003】
このような第一コンベアから第二コンベアへの上記物品の引き渡しは、上記物品の取扱い上、従来、第一コンベア及び第二コンベアは物品の引き渡し時に走行が停止されている。
【特許文献1】発見できず。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の方式では、第二コンベアへの物品の引渡し時に、第一コンベアを停止することに起因して、いくつかの好ましくない事態が生ずる。
【0005】
先ず、第一コンベアの停止時の衝撃が物品そしてその配列状態に好ましくないのに加え、第一コンベアには後方から物品が次々と送り込まれてくるので、第一コンベアが停止すると、停止している物品に対して送り込まれてくる物品が衝突する。この衝突自体が物品によっては具合が悪いこともあるし、又、停止中の物品の配列あるいは姿勢が崩れる。
【0006】
次に、所定の複数個の先行物品を一括してクランプ(挟圧保持)しようとするとき、上記先行物品の位置が所定位置から多少ずれていたりすると、後続の物品をもクランプしてしまうことがある。又、所定数の先行物品を確実にクランプしたとしても、後続物品が密接しているので、クランプ時あるいは第二コンベアへ向けた引渡し動作開始時にこの後続物品の位置そして姿勢に影響を与えることさえある。
【0007】
さらには、第一コンベアそして第二コンベアの走行の停止により、コンベアとしての稼動率が低下する。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、第一及び第二コンベアの走行を停止することなく連続定速走行させたまま、そして、所定数の先行物品を確実に後続物品から分離して第二コンベアへ引き渡せる。物品の分離搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る物品の分離搬送装置は、搬送面が前方に向け走行する第一コンベアで搬送される複数の物品のうち先頭から所定数の先行物品を後続物品から分離して、該第一コンベアの前方に位置し該第一コンベアよりも大きい速度で同方向に搬送面が走行する第二コンベアへ引き渡す引渡装置を備えている。
【0010】
かかる物品の分離搬送装置において、本発明では、第一コンベアと第二コンベアは共に連続定速走行し、引渡装置は、上記先行物品を一括してクランプする送出クランパと、この先行物品に後続する後続物品をクランプする引留クランパと、上記先行物品の先頭物品の前進を規制する規制部材と、該先行物品を第二コンベアへ押出す押出部材とを有している。
【0011】
上記規制部材は、第一コンベアの搬送区間内での設定区間のうちの後部区間で第一コンベアの走行速度たる第一速度よりも小さい規制速度で移動して上記先行物品の速度を該規制速度に規制し、前部区間では第一速度まで増速するようになっている。
【0012】
上記送出クランパは上記規制部材が後部区間にあるときには上記先行物品をクランプして上記規制速度そして前部区間で第一速度に増速して前進した後に、前部区間終端位置でクランプを解除してから、上記後続物品(次の先行物品となる物品)の位置(以下「原位置」という)へ戻るようになっている。
【0013】
そして、上記引留クランパは、送出クランパがクランプの開始時から上記原位置へ戻るまでの間、上記後続物品をクランプしかつ上記規制速度で前進し、送出クランパが上記原位置へ戻ったときに該引留クランパがクランプを解除するようになっている。
【0014】
さらに、上記押出部材は、上記前部区間終端位置から前方に向け上記先行物品を第二コンベアの走行速度たる第二速度と同速で該第二コンベアまで押出すように前進するようになっている。
【0015】
このような構成の本発明装置では、第一コンベア上の物品は次の要領で第二コンベアへ搬送される。
【0016】
(1)先ず、第一コンベア上には、次々と物品が搬送されてきており、先頭物品が上記後部区間で規制部材により第一コンベアの走行速度たる第一速度より小さい規制速度に規制されているので、複数の物品は互いに前後に当接状態で上記第一速度より小さい規制速度にて前進する。
【0017】
(2)この規制速度で物品が前進移動しているとき、これと同速で前進する送出しクランパは先行物品をクランプ保持する。この送出クランパは、先行物品をクランプ後、上記規制部材と共に前部区間で増速し第一速度となる。一方、引留クランパは上記先行物品に続く後続物品をクランプして規制速度で前進する。すなわち、後続物品の規制速度よりも先行物品の第一速度の方が大きいために、先行物品は後続物品よりも速く進み後続物品と分離される。
【0018】
(3)先行物品が前部区間の終端位置まで達すると、送出クランパがクランプを解除して原位置へ戻り、引留クランパでクランプされている後続物品の位置にくる。上記送出クランパのクランプの解除と同時に、上記先行物品を押出部材が、第一速度より大きい第二速度で押し出して第二コンベアへ引き渡す。
【0019】
(4)上記後続物品の位置まで戻った送出しクランパは、この後続物品をクランプすると同時に引留クランパはクランプが解除される。このとき、上記後続物品は、次の搬送工程における先行物品となる。かくして、上記(1)の工程に戻り、再び同様の工程を繰り返す。
【0020】
かかる本発明において、第一コンベアと第二コンベアとの間に、これらの搬送面と同一平面を形成する移行板を設けることができる。
【0021】
本発明において、第二コンベアの搬送面の後端位置の直後方で、下方から梱包材の原板を上記搬送面レベルより上方に突出するように供給する梱包材供給手段が設けられているようにするならば、押出部材により第二コンベアに向け押し出される先行物品が上記梱包材の原板に当接しながら、この原板を第二コンベアの搬送面へ押倒し、先行物品自体はこの原板上に位置するので、第二コンベアでのこの原板を折曲することにより先行物品の梱包が可能となる。
【0022】
本発明において、第一コンベアは複数の物品を搬送方向に平行な多列で搬送可能となっており、送出クランパと引留クランパは、各列に対応して設けられているようにすることができる。こうすることにより、複数列の先行物品を一度に第二コンベアへ搬送できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、以上のように、第一及び第二コンベアを一時停止させることもなく定速走行させたまま、確実に先行物品を後続物品から分離して第二コンベアへ引き渡せるので、後方から送り込まれる物品による衝撃が大幅に緩和されて、物品自体そして物品の配列位置や姿勢に与える悪影響が小さくなり、しかも高能率での引渡し操業がなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面の図1及び図2にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0025】
図1は、本実施形態装置の要部を側方からみたときの概要構成図である。
【0026】
図1において、本実施形態装置は、第一コンベア10と第二コンベア20、さらに、物品を第一コンベア10から第二コンベア20へ引き渡す引渡装置とを有している。この引渡装置は、後述の規制部材13、送出クランパ15、引留クランパ16そして押出部材17とから成っている。第一コンベア10の搬送面をなすベルト11と第二コンベアの搬送面をなすベルト21は、共に連続で定速走行しており、ベルト11の走行速度である第一速度V1に対してベルト21の第二速度V2の方が大きく設定されている。本実施形態では、ベルト11は紙面に対して直角方向に隙間をもって複数設けられており、これら複数列のベルト11が共通の駆動プーリ(図示せず)で駆動を受けていて同速で走行する。これらのベルト11は、図示の変向ガイド12で変向されるので、ここがベルト11の搬送最前方位置となる。上記複数ベルト11の各ベルト同士間の隙間には、ベルト11の走行に対して障害とならないように、棒状の規制部材13がベルト11の搬送面のレベルに対して出没自在に設けられており、各規制部材13の上端は平面形状がL字状に屈曲されていて、対応列のベルト11の物品Pの前面に当接可能となっている。この規制部材13の作動については後述する。
【0027】
上記第一コンベア10の搬送方向前方には、静止せる移行板14そして第二コンベア20が設けられている。第一コンベア10のベルト11の搬送面と、移行板14の上面と、第二コンベア20のベルト21の搬送面とは同一レベルの面をなしている。
【0028】
上記移行板14の後端縁は上記第一コンベア10のベルト11の搬送最前方位置に至近しており、前端縁は第二コンベア20のベルト21の搬送最後方位置とは間隔Sをもって位置している。この間隔Sでは、所定時に、下方から曲折前の一つの板状をなすダンボール等の梱包材の原板Qが図示しない梱包材供給手段によって上方に向け供給される。
【0029】
上記規制部材13は、第一コンベア10のベルト11の搬送区間のうちの一部をなす設定区間において、ベルト11の面よりも上方に突出し、該設定区間の最前方位置まで達すると上記ベルト11の面から下方へ没して上記設定区間の最後方位置へ戻る。上記規制部材13は、この設定区間のうちの始めの後部区間では、上記第一コンベア10のベルト11の走行速度たる第一速度V1よりも小さい規制速度V0で前進し、次に終わりの前部区間で上記第一速度V1まで増速するように設定されている。
【0030】
上記第一コンベア10のベルト11の上方位置には、二種のクランパ、すなわち、物品Pを挟圧保持(以下「クランプ」という)して第一コンベア10から送り出す送出クランパ15と、送出クランパ15により送り出される物品Pに続く物品Pを引き留めておく引留クランパ16とが設けられている。送出クランパ15と引留クランパ16は、共に、板状で上記物品Pをまとめて所定数(図示の場合、3個)の物品Pを両側方(紙面に対して直角方向)からクランプできるようになっている。なお、図1において、両クランパ15,16に対し、クランプ状態をクランパにX印を付して示し、クランプ解除状態では何ら印を付さずに示している。
【0031】
上記送出クランパ15は、上記規制部材13が上記設定区間にある間、規制部材13が当接している先頭物品から上記所定数の物品(以下、この所定数の物品を「先行物品」といい、符号P1で表わし、これに直ぐ後方に続く同数の物品を「後続物品」といい、符号P2で表わすこととする。)を両側方から一括してクランプするようになっており、略板状に作られている。
【0032】
この送出クランパ15は、物品の上部をクランプするようになっていて、上記規制部材13が設定区間にある間、クランプ状態にあり、該規制部材13と同速で、すなわち、規制部材13が設定区間のうち後部区間にあるときには上記規制速度V0で、そして前部区間にあるときには増速された第一速度V1で前進する。上記送出クランパ15は、規制部材13が上記後部区間の最前端位置に達して規制解除の没入位置に入ると、これに同期してクランプを解除して、クランプ開始時の位置にまで後退して戻る。
【0033】
上記引留クランパ16は、上記送出クランパ15がクランプを開始して前進しクランプを解除してクランプ開始の位置へ戻るまでの間、後続物品P2をクランプして上記規制速度V0で前進するようになっている。すなわち、この引留クランパ16は、規制部材13が設定区間を規制速度V0そしてその後に第一速度V1で前進している間、クランプ状態で規制速度V0で前進する。上記引留クランパ16は、上記送出クランパ15が戻って後続物品P2をクランプすると(この時点で、この後続物品P2は、次の先行物品P1’となる)、クランプを解除して次の後続物品P2’の位置まで戻りこれをクランプする。上記引留クランパ16も、上記送出クランパ15と同様な略板状で所定数の後続物品を一括してクランプするようになっており、該引留クランパ16は、送出クランパ15が物品の上部をクランプするのに対し、物品の下部をクランプする。したがって、両クランパは互いの前進後退時に何ら干渉しない。なお、送出クランパ15と引留クランパ16の上下位置関係は逆でもよく、要は、移動時に互いに干渉しなければ、どのような位置関係でもよい。
【0034】
上記第一コンベア10のベルト11の上方には、押出部材17が設けられている。この押出部材17は、本実施形態では図示の四つのプーリ18A,18B,18Cそして18Dにより案内走行されるベルト19あるいはチェーンに取りつけられた横バー材として形成されている。上記四つのプーリ18A〜18Dは、第一コンベア10、移行板14そして第二コンベア20に対し側方にあって、物品の搬送には支障のない位置にある。上記押出部材17は、これらのプーリ18A〜18Dにより案内されるベルト19に取りつけられていて、上記第一コンベア10等の上にある複数列の物品Pに及ぶ範囲で紙面に対し直角方向に延びている。この押出部材17は、上記規制部材13が設定区間の前部区間の終端位置に達した後、下方に位置するプーリ18Aの位置に入る直前からプーリ18Bに至るまでの間で、先行物品P1を終端側から押すようになっており、第二コンベア20のベルト21と同じ第二速度V2で移動する。上記押出部材17がプーリ18Bにまで前進したときには、先行物品P1は移行板14を経て第二コンベア20のベルト21に送り込まれるようになっている。
【0035】
このように構成される本実施形態装置では、物品の分離搬送は次の要領で行われる。
【0036】
図2は、この装置の作動を順を追って、状態(A)から状態(G)として示している。
【0037】
(1)図2において、状態(A)では、規制部材13がベルト11よりも上方位置へ突出開始時の様子が示されており、この規制部材13は前方へ設定区間だけ前進する。この設定区間は後部区間と前部区間とを有し、規制部材13は初めの後部区間では第一コンベア10のベルト11の速度たる第一速度V1よりも小さい速度の規制速度V0で前進し、次の後部区間では第一速度V1で前進する。状態(A)から状態(B)は上記後部区間、状態(B)から状態(C)は前部区間における移行を示している。
【0038】
この状態(A)では、ベルト11よりも上方に突出した規制部材13で規制されている関係上、第一コンベア10のベルト11上で、複数の物品Pが互いに当接して待機状態をなし、この物品Pは規制部材13の速度、すなわち規制速度V0で前進している。この状態では、ベルト11は規制速度V0よりも速い第一速度V1で走行しているので、物品Pは速度差の分だけ上記ベルト11に対しスリップしている。この状態(A)で、規制部材13が先行物品の前端面と当接すると同時に、送出クランパ15が(先頭物品から三つの)先行物品P1をクランプし、規制部材13が後部区間にある間、上記送出クランパ15は状態(B)に見られるごとく、規制速度V0で規制部材13と共に前進する。このとき、引留クランパ16は、後続物品(先頭物品から数えて四から六番目の物品)P2をクランプしていて、やはり規制速度V0で前進している。なお、この後続物品のクランプは、先頭から数えて四番目の物品のみについて行ってもよいが、その後方の物品が搬送に伴う押圧力によって物品同士の間でラインプッシャを生ずるときには、例示のごとく、四から六番目までの物品についてクランプする方が好ましい。
【0039】
(2)図2の状態(C)に向けて、規制部材13と送出クランパ15は第一速度V1に増速される。したがって、送出クランパ15によりクランプされている先行物品P1は、引留クランパ16によりクランプされている後続物品P2から前方へ分離される。そして、規制部材13が上記前部区間の最前端位置まで到達すると、該規制部材13はベルト11の搬送面のレベルより下方へ没入して規制を解除し、これと同時に送出クランパ15はクランプを解除する(状態(C)参照)。
【0040】
(3)しかる後、没入した規制部材13とクランプを解除した送出クランパ15は後退して原位置へ向けて戻る(状態(D))。これと共に、押出部材17がプーリ18Aに近づき、先行物品P1の後側に位置し、第一速度V1より大きい第二速度V2で移動するので上記先行物品P1を後方から前方へ押し出すようになる(状態(E)〜(G))。
【0041】
(4)原位置へ戻った送出クランパ15は、規制部材13に後続物品P2に当接した時点で、状態(E)そして状態(F)に見られるように、この後続物品P2をクランプするようになる(この時点で、クランプされた後続物品P2は、次の先行物品P1’になり、このとき規制部材13はこの先行物品P1’を規制している。)。これと同時に、引留クランパ16はクランプを解除する。すなわち、上記後続物品P2に関して、クランプを引留クランパ16から送出クランパ15へ引き渡されたこととなる。
【0042】
(5)この間、押出部材19で前方へ押されている先行物品P1は、移行板14を経て包装材の原板Qに当接し、第二コンベア20へと移送される。先行物品P1により押された原板Qは、上記先行物品P1に前方へ押されることにより、上端が第二コンベア20のベルト21の面に向けて倒れながら引き出されて、該ベルト21上で該原板Qの上に上記先行物品P1が置かれることとなる。したがって、この先行物品P1は、第二コンベア20で搬送中に、原板Qを折曲することにより梱包されることとなる。
【0043】
本実施形態では、上記送出クランパ15、引留クランパ16、規制部材13は、複数列に設けられたベルト11のそれぞれに対応して設けられているが、各列にて同時に、先行物品P1は後続物品P2から分離され、共通の押出部材17により第二コンベア20へ搬送され、一つの原板Q上で梱包されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態装置の要部の概要構成を示す側面図である。
【図2】図1装置の作動を、状態(A)から状態(G)の順に示す図である。
【符号の説明】
【0045】
10 第一コンベア
13 規制部材
14 移行板
15 送出クランパ
16 引留クランパ
17 押出部材
20 第二コンベア
P1 先行物品
P2 後続物品
Q 梱包材の原板
V0 規制速度
V1 第一速度
V2 第二速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送面が前方に向け走行する第一コンベアで搬送される複数の物品のうち先頭から所定数の先行物品を後続物品から分離して、該第一コンベアの前方に位置し該第一コンベアよりも大きい速度で同方向に搬送面が走行する第二コンベアへ引き渡す引渡装置を備えた、物品の分離搬送装置において、第一コンベアと第二コンベアは共に連続定速走行し、引渡装置は、上記先行物品を一括してクランプする送出クランパと、この先行物品に後続する後続物品をクランプする引留クランパと、上記先行物品の先頭物品の前進を規制する規制部材と、該先行物品を第二コンベアへ押出す押出部材とを有し、規制部材は、第一コンベアの搬送区間内での設定区間のうちの後部区間で第一コンベアの走行速度たる第一速度よりも小さい規制速度で移動して上記先行物品の速度を該規制速度に規制し、前部区間では第一速度まで増速するようになっており、送出クランパは上記規制部材が後部区間にあるときには上記先行物品をクランプして上記規制速度そして前部区間で第一速度に増速して前進した後に、前部区間終端位置でクランプを解除してから、上記後続物品の位置である原位置へ戻り、引留クランパは、送出クランパがクランプの開始時から上記原位置へ戻るまでの間、上記後続物品をクランプしかつ上記規制速度で前進し、送出クランパが上記原位置へ戻ったときに引留クランパがクランプを解除し、上記押出部材は、上記前部区間終端位置から前方に向け上記先行物品を第二コンベアの走行速度たる第二速度と同速で該第二コンベアまで押出すように前進することを特徴とする物品の分離搬送装置。
【請求項2】
第一コンベアと第二コンベアとの間に、これらの搬送面と同一平面を形成する移行板が設けられていることとする請求項1に記載の物品の分離搬送装置。
【請求項3】
第二コンベアの搬送面の後端位置の直後方で、下方から梱包材の原板を上記搬送面レベルより上方に突出するように供給する梱包材供給手段が設けられていることとする請求項1又は請求項2に記載の物品の分離搬送装置。
【請求項4】
第一コンベアは複数の物品を搬送方向に平行な多列で搬送可能となっており、送出クランパと引留クランパは、各列に対応して設けられていることとする請求項1又は請求項2に記載の物品の分離搬送装置。

【図1】
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【図2】
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