説明

物流分野におけるICタグリサイクル方法

【課題】物流分野において、ICタグのリサイクルを促進するための方法を提供する。
【解決手段】ICタグをレンタルとして、荷送人または運送業者に貸し出す。ICタグのレンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、貸し出すべきICタグの枚数分用意し、必要な配送情報および付加情報をICタグに入力し、また対応する情報を関係する伝票に記入した後、荷送人に配送する。ICタグのレンタル元において、ICタグを受領確認票に保持された状態で一括回収し、ICタグを受領確認票から分離するとともに、相当するレンタル料金をレンタル先に対して課金し、回収されたICタグについては、それに記録されたデータを消去した後、リユースに供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、物流分野においては、大量の管理情報を迅速かつ正確に読み書き可能なICタグが、伝票とともに使用されるようになってきている。ところが、ICタグは、伝票と比べるとかなり高価であるため、これを伝票とともに使い捨てにすると必然的にコストが高くなるという問題を生じる。
【0003】
一方、将来的に安価なICタグが開発されて、伝票とともに使い捨てが可能となった場合には、何十億、何百億個のICタグが短期間に使用され、廃棄されることになる。この場合、ICタグのアンテナやチップ部には銀やアルミニウム、銅等の重金属が使用されているので、これらが環境中に散乱されると、環境汚染を招くおそれがあり、また、資源の無駄遣いとなるという問題が生じる。
【0004】
また、物流分野においては、しばしば、一度に膨大な量のICタグが使用されるうえ、季節的要因や景気の動向等により流通する商品の量が大きく変動し、それに伴って必要なICタグの個数も大きく変動する。加えて、各ICタグの耐用期間はまちまちであり、再利用可能な回数も一定していない。よって、現状では、物流業務に携わる各社が、高価なICタグを自前で大量に購入して使用することは、コスト的に割高である。
【0005】
したがって、ICタグがリサイクルされ、ICタグが多数回にわたってリユースされるようになれば、物流分野においてICタグが広く普及し、物流の効率化、低コスト化に大きく寄与するものと思われる。
【0006】
そして、伝票の受領確認票にICタグを保持しておき、使用済みの伝票から、ICタグを保持した受領確認票を回収し、回収したICタグをリユースすることが、これまでに提案されている(特許文献1、2参照)。
【0007】
しかしながら、従来技術においては、ICタグが保持された受領確認票から、ICタグを効率的に分離し、リユースするための具体的な方法は提案されていない。よって、現状では、回収した受領確認票からICタグを分離し、記録されたデータを消去してリユースすることには、多大な労力とコストを要し、ICタグのリサイクルの普及に対する大きな障害となっている。
【0008】
【特許文献1】特開平9−16736号公報
【特許文献2】特開2001−229357号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の課題は、物流分野において、ICタグのリサイクルを促進するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、第1発明は、物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信するステップと、前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUID(Unique Identifier)およびリユース回数とともに管理コンピュータに記録するステップと、前記レンタル元から運送業者に対し、前記配送情報を送信するステップと、前記運送業者から前記レンタル元に対し、前記配送情報に対する付加情報を送信するステップと、前記レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、前記荷物が前記荷受人に配達されたとき、前記運送業者によって前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収するステップと、前記運送業者側において、前記ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理を行うステップと、前記ICタグを保持した受領確認票を前記運送業者から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記荷送人に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法を構成したものである。
ここで、UID(Unique Identifier)は、ICタグに含まれるICチップの製造段階において当該チップに書き込まれた個別シリアル番号であり、後から改変することができず、よって、各ICタグに固有の識別子を形成するものである。
【0011】
上記課題を解決するため、また、第2発明は、物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、荷送人から運送業者に対し、荷物の配送依頼情報を当該荷物の配送情報とともに送信するステップと、前記運送業者からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、前記配送情報およびそれに対する付加情報とともに送信するステップと、前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録し、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、前記荷物が前記荷受人に配達されたとき、前記運送業者によって前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収するステップと、前記運送業者側において、前記ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理を行うステップと、前記ICタグを保持した受領確認票を前記運送業者から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記運送業者に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法を構成したものである。
【0012】
また、上記課題を解決するため、第3発明は、物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信するステップと、前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録するステップと、前記レンタル元から運送業者に対し、前記配送情報を送信するステップと、前記運送業者から前記レンタル元に対し、前記配送情報に対する付加情報を送信するステップと、前記レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、前記荷受人側において、前記荷物に付された伝票に保持されたICタグに物流加工情報または販売・管理情報を入力し、加工処理または販売・管理業務を行うステップと、前記加工処理または前記販売・管理業務終了後、前記荷受人側において、前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収し、それを用いて、事後の事務処理を行うステップと、前記ICタグを保持した受領確認票を前記荷受人から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記荷送人に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法を構成したものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ICタグをレンタルとして、荷送人または運送業者に貸し出すようにしたので、物流各社は、膨大な量のICタグを低コストかつ低リスクで使用することが可能となる。また、本発明によれば、ICタグのレンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、貸し出すべきICタグの枚数分用意し、必要な配送情報および付加情報をICタグに入力し、また対応する情報を関係する伝票に記入した後、荷送人に配送するようし、また、ICタグのレンタル元において、ICタグを受領確認票に保持された状態で一括回収し、ICタグを受領確認票から分離するとともに、それに記録されたデータを消去するようにしたので、使用済みICタグの回収およびリユースを極めて効率的にかつ低コストで、しかも、セキュリティ管理をしつつ行うことが可能となる。
こうして、本発明によれば、物流分野におけるICタグのリサイクルを促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本発明の第1実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。この実施例では、ICタグは荷送人にレンタルされるようになっている。
図1を参照して、本発明のICタグリサイクル方法によれば、まず最初に、荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報が、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信される(図1の矢印a)。次に、レンタル元において、荷送人の識別情報が、荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録され、また、レンタル元から運送業者に対し、配送情報が送信される(図1の矢印b)。UID(Unique Identifier)は、ICタグに含まれるICチップの製造段階において当該チップに書き込まれた個別シリアル番号であり、後から改変することができず、よって、各ICタグに固有の識別子を形成するものである。
【0015】
そして、運送業者からレンタル元に対し、配送情報に対する付加情報が送信される(図1の矢印b)。下の表1(A)に、ICタグに入力され得る配送情報および付加情報を例示した。
【0016】
【表1】

【0017】
その後、レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票が、貸し出すべきICタグの枚数分用意され、伝票に保持されたICタグのそれぞれに配送情報および付加情報が入力されるとともに、対応する情報が関係する伝票に記入された後、荷送人に配送される(図1の矢印c)。
【0018】
図4には、ICタグが保持された伝票の一例が示してある。図4を参照して、伝票は、それぞれ一端側に切断用ミシン目Aを有する、荷送人控え3、荷札4、到着原票(受領確認票)5および荷受人控え6、並びに台紙兼予備荷札7が順次重ね合わされ、それぞれのミシン目Aの外縁部分3a〜7aが接着剤によって接着されたものからなる伝票本体1と、伝票本体1の到着原票(受領確認票)5に保持されたICタグ2からなっている。到着原票(受領確認票)5におけるミシン目Aに対して外縁部分5aの反対側の領域は、配送情報記入部分8とICタグ取付部分9からなっている。
【0019】
到着原票(受領確認票)5裏面の他端縁部分5bおよび荷受人控え6表面の他端縁部分6bは互いに接着剤によって接合され、到着原票(受領確認票)5および荷受人控え6を同時に伝票本体1の残りの部分から切り取った後、両者を接合部に沿って互いに切り離すことができるようになっている。それによって、配達完了後、配達担当者が到着原票(受領確認票)5および荷受人控え6を伝票の残りの部分から確実に切り離し、荷受人から受領印を受けた後、荷受人控え6を荷受人に渡し、到着原票(受領確認票)5は運送業者の配送管理センターに持ち帰ることができる。
【0020】
本発明の方法によれば、さらに、荷送人側において、伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報が入力された後、伝票が荷物に付され、荷物が運送業者に集荷され(図1の矢印d)、荷受人に配達される(図1の矢印e)。表1(B)に、ICタグに入力され得る追加情報を例示した。
荷物が荷受人に配達されたとき、運送業者によって荷物からICタグが保持された受領確認票が回収され(図1の矢印f)、運送業者側において、ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理が行われる。
【0021】
さらに、ICタグを保持した受領確認票が運送業者からレンタル元に回収され(図1の矢印g)、その後、ICタグが受領確認票から分離され、ICタグのUIDに基づいて、管理コンピュータに記録された情報と照合され、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間が超過したICタグの枚数がカウントされ、相当するレンタル料金がレンタル先(荷送人)に対して課金され、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報が更新されるとともに、ICタグに記録されているデータが消去され、再使用に供される。
【0022】
図2は、本発明の第2実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。この実施例では、ICタグは運送業者にレンタルされるようになっている。
図2を参照して、本発明のICタグリサイクル方法によれば、まず最初、荷送人から運送業者に対し、荷物の配送依頼情報が当該荷物の配送情報とともに送信され(図2の矢印h)、運送業者からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報が、配送情報およびそれに対する付加情報とともに送信される(図2の矢印i)。
【0023】
そして、レンタル元において、荷送人の識別情報が、荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録される。また、受領確認票にICタグが保持された伝票が、貸し出すべきICタグの枚数分用意され、伝票に保持されたICタグのそれぞれに、配送情報および付加情報が入力されるとともに、対応する情報が関係する伝票に記入された後、荷送人に配送される(図2の矢印j)。
【0024】
次に、荷送人側において、伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報が入力された後、伝票が荷物に付され、荷物が運送業者に集荷され(図2の矢印k)、荷受人に配達される(図2の矢印l)。荷物が荷受人に配達されたとき、運送業者によって荷物からICタグが保持された受領確認票が回収され(図2の矢印m)、運送業者側において、ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理が行われる。
【0025】
そして、ICタグを保持した受領確認票が運送業者からレンタル元に回収され(図2の矢印n)、ICタグが受領確認票から分離され、ICタグのUIDに基づいて管理コンピュータに記録された情報と照合され、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数がカウントされ、相当するレンタル料金がレンタル先(運動業者)に対して課金され、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報が更新されるとともに、ICカードに記録されているデータが消去され、再使用に供される。
【0026】
図3は、本発明の第3実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。この実施例では、ICタグは、荷送人にレンタルされ、使用済みのICタグの回収は、荷送人が荷受人に委託するようになっている。
図3を参照して、本発明のICタグリサイクル方法によれば、まず最初、荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報が、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信される(図3の矢印o)。次に、レンタル元において、荷送人の識別情報が、荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録され、レンタル元から運送業者に対し、配送情報が送信される(図3の矢印p)。
【0027】
その後、運送業者からレンタル元に対し、配送情報に対する付加情報が送信され(図3の矢印p)、レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票が、貸し出すべきICタグの枚数分用意され、伝票に保持されたICタグのそれぞれに、配送情報および付加情報が入力されるとともに、対応する情報が関係する伝票に記入された後、荷送人に配送される(図3の矢印q)。
【0028】
そして、荷送人側において、伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報が入力された後、伝票が荷物に付され、荷物が運送業者に集荷され、荷受人に配達される(図3の矢印s)。その後、荷受人側において、荷物に付された伝票に保持されたICタグに必要な物流加工情報または販売・管理情報が入力され、加工処理または販売・管理業務が行われる(図3の矢印t)。加工処理または販売・管理業務の終了後(図3の矢印u)、荷受人側において、荷物からICタグが保持された受領確認票が回収され、それを用いて、事後の事務処理が行われる。物流加工情報としては、表1(C)に挙げられたものがある。
【0029】
その後、ICタグを保持した受領確認票が荷受人からレンタル元に回収され(図3の矢印v)、ICタグが受領確認票から分離され、ICタグのUIDに基づいて管理コンピュータに記録された情報と照合され、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数がカウントされ、相当するレンタル料金がレンタル先(荷送人)に対して課金され、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報が更新されるとともに、ICタグに記録されているデータが消去され、再使用に供される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の第3実施例によるICタグリサイクル方法を説明するためのブロック図である。
【図4】本発明のICタグリサイクル方法において使用されるICタグを保持した伝票の一例を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
1 伝票本体
2 ICタグ
3 荷送人控え
4 荷札
5 到着原票(受領確認票)
6 荷受人控え
7 台紙兼予備荷札
8 配送情報記入部分
9 ICタグ取付部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、
荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信するステップと、
前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録するステップと、
前記レンタル元から運送業者に対し、前記配送情報を送信するステップと、
前記運送業者から前記レンタル元に対し、前記配送情報に対する付加情報を送信するステップと、
前記レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、
前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、
前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、
前記荷物が前記荷受人に配達されたとき、前記運送業者によって前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収するステップと、
前記運送業者側において、前記ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理を行うステップと、
前記ICタグを保持した受領確認票を前記運送業者から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記荷送人に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法。
【請求項2】
物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、
荷送人から運送業者に対し、荷物の配送依頼情報を当該荷物の配送情報とともに送信するステップと、
前記運送業者からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、前記配送情報およびそれに対する付加情報とともに送信するステップと、
前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録し、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、
前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、
前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、
前記荷物が前記荷受人に配達されたとき、前記運送業者によって前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収するステップと、
前記運送業者側において、前記ICタグが保持された受領確認票を用いて、配達後事務処理を行うステップと、
前記ICタグを保持した受領確認票を前記運送業者から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記運送業者に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法。
【請求項3】
物流分野においてICタグのリサイクルを促進するための方法であって、
荷送人からICタグのレンタル元に対し、ICタグの貸し出し依頼情報を、貸し出しを受けるICタグが付される荷物に関する配送情報とともに送信するステップと、
前記レンタル元において、前記荷送人の識別情報を、前記荷送人に貸し出すべきICタグの枚数および貸出期間、並びに各ICタグのUIDおよびリユース回数とともに管理コンピュータに記録するステップと、
前記レンタル元から運送業者に対し、前記配送情報を送信するステップと、
前記運送業者から前記レンタル元に対し、前記配送情報に対する付加情報を送信するステップと、
前記レンタル元において、受領確認票にICタグが保持された伝票を、前記貸し出すべきICタグの枚数分用意し、前記伝票に保持されたICタグのそれぞれに、前記配送情報および付加情報を入力するとともに、対応する情報を関係する伝票に記入した後、前記荷送人に配送するステップと、
前記荷送人側において、前記伝票に保持されたICタグに荷受人のための追加情報を入力した後、前記伝票を荷物に付するステップと、
前記荷物を前記運送業者によって荷受人に配達するステップと、
前記荷受人側において、前記荷物に付された伝票に保持されたICタグに物流加工情報または販売・管理情報を入力し、加工処理または販売・管理業務を行うステップと、
前記加工処理または前記販売・管理業務終了後、前記荷受人側において、前記荷物からICタグが保持された受領確認票を回収し、それを用いて、事後の事務処理を行うステップと、
前記ICタグを保持した受領確認票を前記荷受人から前記レンタル元に回収した後、前記ICタグを前記受領確認票から分離し、前記ICタグのUIDに基づいて前記管理コンピュータに記録された情報を照合し、回収されたICタグおよび未回収のICタグの枚数および貸出期間の超過したICタグの枚数をカウントし、相当するレンタル料金を前記荷送人に対して課金し、回収されたICタグについては、当該ICタグのリユース回数の情報を更新するとともに、記録されているデータを消去し、再使用に供するステップと、を有していることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−79662(P2007−79662A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−263230(P2005−263230)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【出願人】(593022076)佐川印刷株式会社 (18)
【出願人】(594095028)
【Fターム(参考)】