説明

狭持型固定体および狭持型固定体付医療用器支持具

【課題】指の握力の弱い女性看護師(特に50代)などの指握力弱者が快適に使用できる狭持型固定体および狭持型固定体付医療用器支持具を提供する。
【解決手段】挟持型固定体2は、ベース体3と、このベース体3にねじ移動形態で取り付けられた操作部7で回す可動シャフト6と、前記可動シャフト6の他方の側の設けられた可動シャフト側挟持体8と、前記ベース体3の前記他方の側に固定された固定シャフト9a、9bと、この固定シャフト9a、9bに該固定シャフト9a、9bを軸に前記一方の側および他方の側に振れ自在に設けられ、前記可動シャフト側挟持体8とで挟持対象物体11を狭持して該挟持対象物体11への取り付け固定状態を実現する固定シャフト側挟持体12とからなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドの手すり、テーブルの縁などの挟持対象物体に該挟持対象物体を挟持して着脱自在形態で取り付け固定される狭持型固定体および狭持型固定体付医療用器支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の狭持型固定体および狭持型固定体付医療用器支持具として、ベッドの手すりに着脱自在形態で固定されるスプリング式付勢挟持力クリップである狭持型固定体と、この狭持型固定体に根元が固定されてなるフレキシブルアームと、このフレキシブルアームをその中間部を上から吊り形態であるいは下から支え棒形態で支持するフレキシブル支持手段と、フレキシブルアームの先端に設けられた医療用吸入器を挟持するクリップからなる狭持型固定体付医療用器支持具が知られている。(例えば特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-19645
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】特になし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術は、狭持型固定体がスプリング式付勢挟持力クリップであるため、スプリングの付勢力が強く、指の握力の弱い女性看護師(50代など高年齢となるほど)などの指握力弱者にとっては、クリップをスプリングの付勢力に抗して開くことは大変であり、苦痛である、指・手の筋肉や筋を痛めるなど使用性が大変悪いという欠点を有するものであった。
【0006】
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、指の握力の弱い女性看護師(特に50代)などの指握力弱者が快適に使用できる狭持型固定体および狭持型固定体付医療用器支持具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成している。
<請求項1に記載の発明>
ベース体と、
このベース体に貫通されたねじ孔と、
このねじ孔に螺合された雄ねじが螺刻されてなる可動シャフトと、
この可動シャフトの一方の側に設けられた手で該可動シャフトを回し移動させるための操作部と、
前記可動シャフトの他方の側に設けられた可動シャフト側挟持体と、
前記ベース体の前記可動シャフトから離れた位置で前記他方の側に固定された固定シャフトと、
この固定シャフトを通す該固定シャフトの太さ径よりも広径のシャフト通し孔を有し、このシャフト通し孔に前記固定シャフトを通した移動可能状態としかつ該固定シャフトを軸に前記一方の側および他方の側に振れ自在に設けられた、前記可動シャフト側挟持体とで挟持対象物体を狭持して該挟持対象物体への取り付け固定状態を実現する固定シャフト側挟持体と、
この固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間で前記固定シャフトの対向側に形成された前記挟持対象物体が、該固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間に入るようにするための開口部と、
前記固定シャフト側挟持体、前記固定シャフトあるいは前記ベース体に設けられた、支持される部材を支持するための支持部材あるいは該支持部材を取り付けるための支持部材取付け部とからなることを特徴とする狭持型固定体である。
「挟持対象物体」は、ベッドの手すり、テーブルの縁などである。
「支持される部材」は、医療現場では吸引器、ナースコール、管類、通信・電源コードなどがある。
<請求項2に記載の発明>
可動シャフト側挟持体が、ベース体側に移動しないように且つ該可動シャフトを軸に前記一方側および他方側に振れ自在に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の挟持型固定体である。
<請求項3に記載の発明>
可動シャフト側挟持体および固定シャフト側挟持体あるいは該可動シャフト側挟持体の振れ角度が5度以上であって、挟持対象物体を挟持し固定される状態にあっては前記5度以上の傾きでの前記挟持であることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の挟持型固定体である。
<請求項4に記載の発明>
支持部材が設けられ、該支持部材が固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アームと、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の狭持型固定体である。
「棒部材アーム」は、非フレキシブルアームである。
<請求項5に記載の発明>
固定シャフトにシャフト通し孔の縁が噛む連続するシャフト凹部位を設けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の狭持型固定体。
<請求項6に記載の発明>
支持部材取付け部をベース体側あるいは固定シャフト側に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の狭持型固定体である。
<請求項7に記載の発明>
請求項1〜3、5、6のいずれか1項に記載の狭持型固定体と、この挟持型固定体を構成する固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アーム、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材と、前記フレキシブルアームに取り付けられた支持される部材を支持するためのクリップとからなることを特徴とする狭持型固定体付医療用器支持具である。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1に記載の発明の効果>
ベース体と、
このベース体に貫通されたねじ孔と、
このねじ孔に螺合された雄ねじが螺刻されてなる可動シャフトと、
この可動シャフトの一方の側に設けられた手で該可動シャフトを回し移動させるための操作部と、
前記可動シャフトの他方の側に設けられた可動シャフト側挟持体と、
前記ベース体の前記可動シャフトから離れた位置で前記他方の側に固定された固定シャフトと、
この固定シャフトを通す該固定シャフトの太さ径よりも広径のシャフト通し孔を有し、このシャフト通し孔に前記固定シャフトを通した移動可能状態としかつ該固定シャフトを軸に前記一方の側および他方の側に振れ自在に設けられた、前記可動シャフト側挟持体とで挟持対象物体を狭持して該挟持対象物体への取り付け固定状態を実現する固定シャフト側挟持体と、
この固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間で前記固定シャフトの対向側に形成された前記挟持対象物体が、該固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間に入るようにするための開口部と、
前記固定シャフト側挟持体、前記固定シャフトあるいは前記ベース体に設けられた、支持される部材を支持するための支持部材あるいは該支持部材を取り付けるための支持部材取付け部とからなることを特徴とする狭持型固定体であるので、次に述べるような効果を奏する。

固定シャフトの太さ径よりも広径のシャフト通し孔を有する固定シャフト側挟持体は、前記固定シャフト上を手で自在に移動させることが素早くスムーズ快適に行える。よって、開口部を挟持対象物体が入る広さに固定シャフト側挟持体を移動させて素早く形成し、挟持対象物体を開口部に入れたら、固定シャフト側挟持体を移動させて、該固定シャフト側挟持体および可動シャフト側挟持体の両方を挟持対象物体に素早く当て(以下「両挟持体当て挟み状態」という)かつ、この当て状態で操作部および可動シャフトを回し可動シャフト側挟持体を締め付け移動させ、可動シャフト側挟持体と固定シャフト側挟持体で挟持対象物体を締め付け挟持して固定状態を実現する。
このときの動作は、可動シャフト側挟持体の締め付け移動にともなって振れ自在とされた可動シャフト側挟持体は押され傾き状態となり、シャフト通し孔の一方の縁が固定シャフトに当接したそれ以上傾かないかつ移動が出来ない固定状態となって、そのまま可動シャフト側挟持体の締め付け移動がなされて、可動シャフト側挟持体と固定シャフト側挟持体で挟持対象物体を締め付け挟持して固定状態を実現するとともに、両挟持体当て挟み状態での操作部の回し操作は、可動シャフトが螺合されるねじのピッチ、挟持対象物体の硬さにもよるが、半回転〜2回転程度の回し操作という指握力弱者でも短時間で軽快な締め付け操作を完了できるという効果を奏する。
また、外すときは、指握力弱者による軽快な操作部を半回転〜2回転程度の回し操作だけでよいので、指握力弱者でも軽快に素早く外し操作が行えるという効果を奏する。

<請求項2に記載の発明の効果>
可動シャフト側挟持体が、ベース体側に移動しないように且つ該可動シャフトを軸に前記一方側および他方側に振れ自在に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の挟持型固定体であるので、請求項1に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。

固定シャフト側挟持体の傾きに追随した傾きとなって、締め付け挟持を効果的にするという効果を奏する。

<請求項3に記載の発明の効果>
可動シャフト側挟持体および固定シャフト側挟持体あるいは該可動シャフト側挟持体の振れ角度が5度以上であって、挟持対象物体を挟持し固定される状態にあっては前記5度以上の傾きでの前記挟持であることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の挟持型固定体であるので、請求項1、2のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
動シャフト側挟持体の振れ角度が5度以上とすることによって、固定シャフトへのシャフト通し孔の食い当たりが良好となり滑ることがないという効果を奏する。

<請求項4に記載の発明の効果>
支持部材が設けられ、該支持部材が固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アームと、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の狭持型固定体であるので、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。

非フレキシブルの棒部材である棒部材アームとこの棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材であるので、棒部材アームの長さの分だけフレキシブルアームの長さを短くできるので、フレキシブルアームが荷重による首垂れ状態とはなり難い、より荷重のあるものを保持することができるものにできる、指握力弱者でも容易に曲げることができるフレキシブルアームにできるという効果を奏する。

<請求項5に記載の発明の効果>
固定シャフトにシャフト通し孔の縁が噛む連続するシャフト凹部位を設けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の狭持型固定体ので、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。

シャフト通し孔の縁が噛む連続するシャフト凹部位によって、締め付け固定状態にあっては不要な力が加わっても固定シャフト側挟持体が固定シャフトを移動できないようにする、すなわち、締め付け状態が解除し難くできるという効果を奏する。

<請求項6に記載の発明の効果>
支持部材取付け部をベース体側あるいは固定シャフト側に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の狭持型固定体であるので、発明と同様な効果を奏するとともに、請求項1〜5のいずれか1項に記載の次に述べるような効果を奏する。

支持部材取付け部に取り付けた支持部材の自重および保持した支持される部材の荷重は、挟持固定状態にある固定シャフト側挟持体の傾きに対して該傾きを強める方向に作用するので、不要な力による締め付け状態の解除がし難くできるという効果を奏する。

<請求項7に記載の発明の効果>
請求項1〜3、5、6のいずれか1項に記載の狭持型固定体と、この挟持型固定体を構成する固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アーム、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材と、前記フレキシブルアームに取り付けられた支持される部材を支持するためのクリップとからなることを特徴とする狭持型固定体付医療用器支持具であるので、医療用器支持具において請求項1〜3、5、6のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1の平面図および側面図。
【図2】本発明の実施例1の使用状態図。
【図3】本発明の実施例2の平面図および側面図。
【図4】本発明の実施例3の平面図および側面図。
【図5】本発明の実施例4の側面図および使用状態図。
【図6】本発明の実施例5の側面図および使用状態図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について説明する。但し、本発明をこれら実施例のみに限定する趣旨のものではない。また、後述する実施例の説明に当って、前述した実施例の同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
図1、図2に示す本発明の実施例1において、1は狭持型固定体付医療用器支持具であって、この狭持型固定体付医療用器支持具1は狭持型固定体2と、支持部材26と、クリップ27とからなっている。
【0012】
挟持型固定体2は、
四角形板体(角はカット)からなるベース体3と、
このベース体3に貫通されたねじ孔4と、
このねじ孔4に螺合された雄ねじ5が螺刻されてなる可動シャフト6と、
この可動シャフト6の一方の側に設けられた手で該可動シャフト6を回し移動させるための手で握る円柱ないし円盤形態(厚み10mm〜30mm程度で径40mm〜60mm程度が適当)の操作部7と、
前記可動シャフト6の他方の側の該可動シャフト6の先端にその中央を可動自在に取り付けられ、かつ、それによって一方の側と他方の側に5度以上の振れ(傾き)自在に設けられた円盤形態の可動シャフト側挟持体8と、
前記ベース体3の前記可動シャフト6から離れた位置で前記他方の側に固定された固定シャフト9a、9bと、
この固定シャフト9a、9bを通す該固定シャフト9a、9bの太さ径よりも広径のシャフト通し孔10a、10bを有し、このシャフト通し孔10a、10bに前記固定シャフト9a、9bを通した移動可能状態としかつ該固定シャフト9a、9bを軸に前記一方の側および他方の側に振れ自在に設けられ、かつ、それによって一方の側と他方の側に5度以上の振れ(傾き)自在に設けられた、前記可動シャフト側挟持体8とで挟持対象物体11を狭持して該挟持対象物体11への取り付け固定状態を実現する四角形板体(角はカット)からなる固定シャフト側挟持体12と、
この固定シャフト側挟持体12と前記可動シャフト側挟持体8の間で前記固定シャフト9a、9bの対向側に形成された前記挟持対象物体11が、該固定シャフト側挟持体12と前記可動シャフト側挟持体8の間に入るようにするための開口部13と、
前記固定シャフト側挟持体12の他方側面に設けられた、支持される部材(図示せず省略)を支持するための支持部材26を取り付けるための棒ねじ(ねじ孔、ねじ通し孔でもよいし、熔接でもよい)支持部材取付け部15とからなっている。
【0013】
固定シャフト9a、9bのベース体3側には雄ねじ25が螺刻されナット16が螺合され、ベース体3には雄ねじ25が螺合されるねじ孔17a、17bが螺刻されている。
可動シャフト側挟持体8の挟持面にはゴム板18が貼られ、固定シャフト側挟持体12の挟持面にはゴム板19が貼られている。
固定シャフト9a、9bの先端にはねじ孔(図示せず省略)が螺刻され、該ねじ孔に螺合されたボルト20によって取り付けられた連結プレート21によって、固定シャフト9a、9bは連結されている。
【0014】
支持部材取付け部15には非フレキシブル形態の棒部材アーム23が螺合取り付けられ、棒部材アーム23の先端にはフレキシブルアーム24が取り付けられ、この棒部材アーム23、フレキシブルアーム24とで支持部材26を形成し、フレキシブルアーム24の先端にはクリップ27が取り付けられて、これらによって狭持型固定体付医療用器支持具1を形成している。
【0015】
固定シャフト9a、9bの太さ径よりも広径のシャフト通し孔10a、10bを有する固定シャフト側挟持体12は、前記固定シャフト9a、9b上を手で自在に移動させることが素早くスムーズ快適に行える。よって、開口部13を挟持対象物体11が入る広さに固定シャフト側挟持体12を移動させて素早く形成し、挟持対象物体11を開口部13に入れたら、固定シャフト側挟持体12を移動させて、該固定シャフト側挟持体12および可動シャフト側挟持体8の両方を挟持対象物体11に素早く当て(以下「両挟持体当て挟み状態」という)かつ、この当て状態で操作部7および可動シャフト6を回し可動シャフト側挟持体8を締め付け移動させ、可動シャフト側挟持体8と固定シャフト側挟持体12で挟持対象物体11を締め付け挟持して固定状態を実現する。
このときの動作は、可動シャフト側挟持体8の締め付け移動にともなって振れ自在とされた可動シャフト側挟持体8は押され傾き状態となり、シャフト通し孔10a、10bの一方の縁が固定シャフト9a、9bに当接したそれ以上傾かないかつ移動が出来ない固定状態となって、そのまま可動シャフト側挟持体8の締め付け移動がなされて、可動シャフト側挟持体8と固定シャフト側挟持体12で挟持対象物体11を締め付け挟持して固定状態を実現するとともに、両挟持体当て挟み状態での操作部7の回し操作は、可動シャフト6が螺合されるねじのピッチ、挟持対象物体11の硬さにもよるが、半回転〜2回転程度の回し操作という指握力弱者でも短時間で軽快な締め付け操作を完了できる。
また、外すときは、指握力弱者による軽快な操作部7を半回転〜2回転程度の回し操作だけでよいので、指握力弱者でも軽快に素早く外し操作が行える。
【実施例2】
【0016】
図3に示す本発明の実施例2において前記実施例1と主に異なる点は、固定シャフト9a、9bの対向面にそれぞれシャフト通し孔10a、10bの縁が噛む連続するシャフト凹部位29を設け、連結シャフト21を厚みのある頑丈な厚みのある部材とし、この連結シャフト21にねじ孔(図示せず省略)を設け、該ねじ孔に支持部材取付け部15を螺合取り付けた構成とした狭持型固定体30を形成した点にある。
シャフト凹部位には小さな刻み形態のものも含む。
【実施例3】
【0017】
図4に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、支持部材取付け部をベース体3にねじ孔形態とした支持部材取付け部33として設けてなる狭持型固定体34を形成した点にある。
支持部材取付け部33には棒部材アーム23が取り付けられ、固定シャフト側挟持体12は該棒部材アーム23を避ける溝35が設けられ、操作部を略球形態の操作部36としている。
棒部材アームを四角棒アームとし、固定シャフト側挟持体12に該四角棒アームを通すシャフト通し孔を設け、四角棒アームを固定シャフトとし、固定シャフト9a、9bを設けない構成とするのもよい。
【実施例4】
【0018】
図5に示す本発明の実施例4において前記実施例1と主に異なる点は、ベース体を固定シャフト9a、9bを取り付ける部位を傾斜面39としたベース体41とし、固定シャフト9a、9bを可動シャフト側挟持体8側に傾斜した形態とし、該可動シャフト側挟持体8を振れない固定形態とした狭持型固定体40を形成した点にある。
【実施例5】
【0019】
図6に示す本発明の実施例5において前記実施例1と主に異なる点は、ベース体を固定シャフト9a、9bを取り付ける部位を傾斜面44(ねじ孔17a、17bも合わせて傾斜)としたベース体45とし、固定シャフト9a、9bを可動シャフト側挟持体8の反対側に傾斜した形態とし、固定シャフト側挟持体12のシャフト通し孔をベース体を固定シャフト9a、9bと同じ方向への傾斜したシャフト通し孔47a、47bとした狭持型固定体46を形成した点にある。
狭持型固定体46に支持部材26を取り付けて狭持型固定体付医療用器支持具48を形成している。
固定シャフト側挟持体12は可動シャフト側挟持体8と略並行状態となる向きが挟持固定位置である。
【0020】
固定シャフト9a、9bをベース体3から真っ直ぐに延び形態とし、シャフト通し孔10a、10bを傾斜孔にして、挟持対象物体を挟持締め付けた状態において、固定シャフト9a、9bに対して固定シャフト側挟持体12が直角になる、すなわち、固定シャフト側挟持体12が可動シャフト側挟持体8ないしベース体3に対して略平行となるようにするのもよい。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は主に医療現場で利用され、主に医療補助具を生産する産業で利用される。
【符号の説明】
【0022】
1:狭持型固定体付医療用器支持具、
2:狭持型固定体、
3:ベース体、
4:ねじ孔、
5:雄ねじ、
6:可動シャフト、
7:操作部、
8:可動シャフト側挟持体、
9a、9b:固定シャフト、
10a、10b:シャフト通し孔、
11:挟持対象物体、
12:固定シャフト側挟持体、
13:開口部、
15:支持部材取付け部、
16:ナット、
17a、17b:ねじ孔、
18:ゴム板、
19:ゴム板、
20:ボルト、
21:連結プレート、
23:棒部材アーム、
24:フレキシブルアーム、
25:雄ねじ、
26:支持部材、
27:クリップ、
29:シャフト凹部位、
30:狭持型固定体、
33:支持部材取付け部、
34:狭持型固定体、
35:溝、
36:操作部、
39:傾斜面、
40:狭持型固定体、
41:ベース体、
44:傾斜面、
45:ベース体、
46:狭持型固定体、
47a、47b:シャフト通し孔、
48:狭持型固定体付医療用器支持具。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース体と、
このベース体に貫通されたねじ孔と、
このねじ孔に螺合された雄ねじが螺刻されてなる可動シャフトと、
この可動シャフトの一方の側に設けられた手で該可動シャフトを回し移動させるための操作部と、
前記可動シャフトの他方の側に設けられた可動シャフト側挟持体と、
前記ベース体の前記可動シャフトから離れた位置で前記他方の側に固定された固定シャフトと、
この固定シャフトを通す該固定シャフトの太さ径よりも広径のシャフト通し孔を有し、このシャフト通し孔に前記固定シャフトを通した移動可能状態としかつ該固定シャフトを軸に前記一方の側および他方の側に振れ自在に設けられた、前記可動シャフト側挟持体とで挟持対象物体を狭持して該挟持対象物体への取り付け固定状態を実現する固定シャフト側挟持体と、
この固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間で前記固定シャフトの対向側に形成された前記挟持対象物体が、該固定シャフト側挟持体と前記可動シャフト側挟持体の間に入るようにするための開口部と、
前記固定シャフト側挟持体、前記固定シャフトあるいは前記ベース体に設けられた、支持される部材を支持するための支持部材あるいは該支持部材を取り付けるための支持部材取付け部とからなることを特徴とする狭持型固定体。
【請求項2】
可動シャフト側挟持体が、ベース体側に移動しないように且つ該可動シャフトを軸に前記一方側および他方側に振れ自在に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の挟持型固定体。
【請求項3】
可動シャフト側挟持体および固定シャフト側挟持体あるいは該可動シャフト側挟持体の振れ角度が5度以上であって、挟持対象物体を挟持し固定される状態にあっては前記5度以上の傾きでの前記挟持であることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の挟持型固定体。
【請求項4】
支持部材が設けられ、該支持部材が固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アームと、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の狭持型固定体。
【請求項5】
固定シャフトにシャフト通し孔の縁が噛む連続するシャフト凹部位を設けてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の狭持型固定体。
【請求項6】
支持部材取付け部をベース体側あるいは固定シャフト側に設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の狭持型固定体。
【請求項7】
請求項1〜3、5、6のいずれか1項に記載の狭持型固定体と、この挟持型固定体を構成する固定シャフト側挟持体、固定シャフトあるいはベース体に取り付けられた棒部材アーム、この棒部材アームの先端側に設けられたフレキシブルアームとからなる支持部材と、前記フレキシブルアームに取り付けられた支持される部材を支持するためのクリップとからなることを特徴とする狭持型固定体付医療用器支持具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−223404(P2012−223404A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94553(P2011−94553)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(000212599)
【出願人】(509199225)
【Fターム(参考)】