現金処理装置、及び、そのプログラム
【課題】店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置において、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の締め取引の実行し忘れを防止する。
【解決手段】店舗での売上金の締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部２１ａと、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部２４とを有し、取引制御部は、表示操作部に、締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、締め取引が実行された場合に、締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる。
【解決手段】店舗での売上金の締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部２１ａと、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部２４とを有し、取引制御部は、表示操作部に、締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、締め取引が実行された場合に、締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置に関し、特に、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置される現金処理装置に関する。また、本発明は、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置され、店舗での売上金の投入取引及び締め取引を実行する現金処理装置がある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
現金処理装置は、一般に、（１）投入（入金）取引、（２）計数取引、（３）選別計数取引、（４）締め取引等の実行機能を有している。なお、現金処理装置は、出金機能を有しており、釣銭準備金の払い出しを行う構成となっている場合もある。
【０００４】
（１）投入取引は、売上金の入金処理である。
現金処理装置は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体に記憶された口座情報に基づいて、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータと通信して投入取引を実行する。
【０００５】
「口座情報記憶媒体」は、売上金の投入取引や締め取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体は、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者や、売上の締めを行う店長等の管理者、現金処理装置の現金の集配を行う集配担当者等によって携帯されている。口座情報記憶媒体は、一般に、ＩＣカードや磁気カードとして構成されている。口座情報記憶媒体は、カード番号や、店舗での売上金情報、売上金の入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）の口座を指定する口座情報等を記憶している。以下、締め取引に利用される口座情報記憶媒体を、特に「締めカード」と称する。ただし、ここでは、「締めカード」は、締め取引だけでなく、投入取引にも利用される場合を想定して説明する。
【０００６】
各店舗では、売上が計上されると、レジ担当者等が、現金処理装置のオペレータとなり、手動で現金処理装置を操作して、投入取引を実行する。
【０００７】
投入取引を行う場合に、まず、オペレータであるレジ担当者等は、表示操作部に表示されたメニュー画面から「投入」ボタンを選択し、さらに、事前に登録された締めカードをカードリーダ部にセット（載置）して、現金処理装置に、締めカードからカード番号や口座情報等をリードさせる。なお、「表示操作部」は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。「メニュー画面」は、オペレータに、予め用意された各種の取引処理の中から実行すべき取引処理を選択させるための画面である。
【０００８】
現金処理装置は、締めカードが事前に登録されたカードであると判定した場合に、投入取引を許可し、売上金に相当する現金の投入部への投入をオペレータに指示する画面（以下、「現金投入画面」と称する）を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、売上金に相当する現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）を投入部に投入し、「現金投入画面」に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【０００９】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券（紙幣）若しくは正常貨（硬貨）と鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納する。
【００１０】
また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券（紙幣）若しくはリジェクト貨（硬貨）と鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。返却された現金は、現金処理装置に再投入されて、鑑別部による鑑別及び計数を再度実行することができる。鑑別部が再投入された現金を正常券若しくは正常貨と鑑別した場合に、再投入された現金は、現金処理装置内の金庫部に収納される。一方、鑑別部が再投入された現金をリジェクト券若しくはリジェクト貨と鑑別した場合に、再投入された現金は、再びオペレータに返却される。オペレータは、返却された現金がある場合に、後日、返却された現金を別の手段（例えば、郵送や持参等の手段）で入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）に提出する。
【００１１】
現金処理装置は、現金の鑑別及び計数が終了すると、締めカードからリードされた口座情報と、現金処理装置内の金庫部に収納された現金の金額情報とを、現金管理センタのホストコンピュータに送信する。これに応答して、ホストコンピュータは、現金の金額情報を、締めカードの口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する。
【００１２】
（２）計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を計数する取引である。
計数取引を行う場合に、まず、オペレータは、表示操作部に表示されたメニュー画面から「計数」ボタンを選択する。これに応答して、現金処理装置は、現金投入画面を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）を投入部に投入し、現金投入画面に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【００１３】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券（紙幣）若しくは正常貨（硬貨）と鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納せずに返却部からオペレータに返却する。また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券（紙幣）若しくはリジェクト貨（硬貨）と鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。また、このとき、現金処理装置は、鑑別部による現金の鑑別及び計数結果を表示操作部に表示する。
【００１４】
（３）選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を指定枚数の特定の金種毎に仕分けする取引である。
選別計数取引は、計数取引とほぼ同じ動作である。ただし、選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を、金種毎に、オペレータによって設定された指定枚数分に仕分けして一時保留部に集積した後、返却部からオペレータに返却する点で、計数取引と相違する。
【００１５】
（４）締め取引は、前回の締め取引以降に投入取引によって入金された売上金の総額（以下、「前回の締め取引以降の総売上金」と称する）を集計して、前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報を現金管理センタのホストコンピュータに通知する処理である。なお、前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報が通知されたホストコンピュータは、前回の締め取引以降の総売上金を所定の口座に振り込む。
【００１６】
各店舗は、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置のオペレータとなり、投入取引を実行する。これにより、各店舗は、各売上金を締めカードの口座情報によって指定された口座に入金する。この後、各店舗は、通常、１日に１回、運用で決められた任意の時刻（例えば、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻である「１５時００分」の直前の時刻である「１４時４５分」）に、売上の締めを行う店長等の管理者が現金処理装置のオペレータとなり、手動で締め取引を実行する。これによって、各店舗は、前回の締め取引以降の総売上金を現金処理装置に集計させる。以下、手動で行われる締め取引を特に「手動締め取引」と称する場合もある。
【００１７】
手動締め取引を行う場合に、まず、オペレータである管理者は、表示操作部に表示されたメニュー画面から「締め」ボタンを選択し、さらに、事前に登録された締めカードをカードリーダ部にセットして、現金処理装置に、締めカードから、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等をリードさせる。
【００１８】
現金処理装置は、締めカードが事前に登録されたカードであると判定した場合に、店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降の総売上金を集計する。
現金処理装置は、前回の締め取引以降の総売上金を集計すると、カード番号や、集計された前回の締め取引以降の総売上金、リードされた口座情報等を現金管理センタのホストコンピュータに通知する。このとき、ホストコンピュータは、通知された締めカードのカード番号に応じて、通知された前回の締め取引以降の総売上金を、ホストコンピュータのデータベースに登録された振込元の口座から、締めカードによって指定された振込先の口座に振り込む。なお、振込先の口座は、振込元の口座と同一の金融機関の口座の場合もあれば、振込元の口座とは異なる金融機関の口座の場合もある。
【００１９】
ところで、手動締め取引を実行したか否かの管理は、管理者の記憶に基づいて行われる。そのため、管理者は、手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合に、手動締め取引の実行をし忘れるときがあった。
【００２０】
そこで、現金処理装置は、仮に、管理者が手動締め取引の実行をし忘れたときに、装置に予め設定された自動締め時刻になると、管理者が介在することなく、現金処理装置に予め記憶された情報に基づいて、自動的に締め取引を実行する構成となっていた。以下、現金処理装置によって自動的に行われる締め取引を「自動締め取引」と称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００２１】
【特許文献１】特願２０１０−１６４９３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００２２】
しかしながら、従来の現金処理装置は、以下に説明するように、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することが望まれている、という課題があった。
【００２３】
例えば、自動締め時刻は、日替わりの直前に設定されている場合が多い。そのため、「自動締め取引」では、金融機関での振込業務終了後に、振込処理が行われ、これによって、入金口座への振込に１日の遅れが発生していた。その結果、「自動締め取引」では、前回の締め取引以降の総売上金に対して、振込先金融機関での１日分の金利の損失が発生していた。
【００２４】
したがって、締め取引は、「自動締め取引」ではなく、できるだけ「手動締め取引」によって行われることが好ましかった。よって、従来の現金処理装置は、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止し、もって、振込処理の遅れを回避できるようにすることが望まれていた。
【００２５】
この点について、従来の現金処理装置は、例えば、管理者が手動締め取引を実行したか否かを思い出している間に、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻を超過してしまい、これによって、手動締め取引の実行の機会を逃すときがあった。
【００２６】
そこで、本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、オペレータによる手動締め取引の実行し忘れを防止する現金処理装置、及び、そのプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００２７】
前記目的を達成するため、第１発明は、店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置であって、前記締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有し、前記取引制御部は、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる構成とする。
【００２８】
この現金処理装置は、表示操作部に、締め取引が実行済みである画面を表示する。そのため、この現金処理装置は、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、表示された画面から手動締め取引を実行したか否かを管理者に識別させることができる。したがって、この現金処理装置は、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００２９】
また、第２発明は、各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有する現金処理装置に、店舗での売上金の締め取引を実行させるためのプログラムであって、前記取引制御部を、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる制御手段として機能させる構成とする。
このプログラムは、第１発明に係る現金処理装置を実現することができる。
【発明の効果】
【００３０】
第１発明によれば、オペレータによる手動締め取引の実行し忘れを防止することができる現金処理装置を提供することができる。すなわち、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止し、もって、振込処理の遅れを回避する現金処理装置を提供することができる。
また、第２発明によれば、第１発明に係る現金処理装置を実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】実施形態１に係る現金処理装置の接続関係を示す図である。
【図２】実施形態１に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【図３】実施形態１に係る現金処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図４Ａ】通常のメニュー画面の一例を示す図である。
【図４Ｂ】カードリード待ち画面の一例を示す図である。
【図４Ｃ】収納中画面の一例を示す図である。
【図４Ｄ】手動締め済みの場合のメニュー画面の一例を示す図である。
【図４Ｅ】カードリードエラー画面の一例を示す図である。
【図５】実施形態２に係る現金処理装置の運用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００３２】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【００３３】
［実施形態１］
＜現金処理装置の構成＞
以下、図１及び図２を参照して、本実施形態１に係る現金処理装置の構成につき説明する。図１は、実施形態１に係る現金処理装置の接続構成を示す図である。また、図２は、実施形態１に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【００３４】
本実施形態１に係る現金処理装置１１は、店舗での売上金の投入取引及び締め取引を実行する装置である。各店舗は、売上が計上されると、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する。また、各店舗は、１日に１回、運用で決められた任意の時刻に、売上の締めを行う店長等の管理者が現金処理装置１１のオペレータとなり、手動締め取引を実行する。本発明は、手動締め取引の実行時に特徴を有するので、ここでは、現金処理装置１１の構成について、手動締め取引を行う場合を中心にして説明する。
【００３５】
現金処理装置１１は、金融機関に設置されている自動取引装置（ＡＴＭ）と同様の機能を有している。現金処理装置１１は、表示操作部２４（図２参照）からの操作により、「投入」、「計数」、「選別計数」、「締め」等の各種取引を実行することができる。
【００３６】
図１に示すように、現金処理装置１１は、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設（主に、商業施設のバックヤード）に複数台設置されている。各現金処理装置１１は、通信回線１３を介して、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータ１２と通信可能に接続されている。現金処理装置１１は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体１４に記憶された口座情報に基づいて、ホストコンピュータ１２と通信する。ホストコンピュータ１２は、通信回線１３を介して、現金処理装置１１と各種の取引に関する電文の送受信を実行して、取引の成立の可否を判定する。
【００３７】
「口座情報記憶媒体１４」は、売上金の投入取引や締め取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体１４は、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者や、売上の締めを行う店長等の管理者、現金処理装置の現金の集配を行う集配担当者等によって携帯されている。口座情報記憶媒体１４は、一般に、ＩＣカードや磁気カードとして構成されている。口座情報記憶媒体１４は、カード番号や、店舗での売上金情報、売上金の入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）の口座を指定する口座情報等を記憶している。以下、締め取引に利用される口座情報記憶媒体１４を、特に「締めカード１４」と称する。ただし、ここでは、「締めカード１４」は、締め取引だけでなく、投入取引にも利用される場合を想定して説明する。また、ここでは、締めカード１４は、現金処理装置１１の後記する非接触式カードリーダ部２５（図２参照）との間で無線による非接触な通信を行う、非接触式ＩＣカードとして構成されているものとして説明する。
【００３８】
現金処理装置１１は、手動締め取引が行われる場合に、売上の締めを行う店長等の管理者がオペレータとなる。そして、現金処理装置１１は、オペレータが締めカード１４を非接触式カードリーダ部２５にセットすると、締めカード１４から、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等をリードし、リードされた店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降に投入取引によって入金された売上金の総額（以下、「前回の締め取引以降の総売上金」と称する）を集計する。そして、現金処理装置１１は、集計された前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報や、リードされたカード番号及び口座情報等を、現金管理センタのホストコンピュータ１２に通知する。このとき、ホストコンピュータ１２は、通知された締めカード１４のカード番号に応じて、通知された前回の締め取引以降の総売上金を、ホストコンピュータ１２の図示せぬデータベースに登録された振込元の口座から、締めカード１４によって指定された振込先の口座に振り込む。なお、振込先の口座は、振込元の口座と同一の金融機関の口座の場合もあれば、振込元の口座とは異なる金融機関の口座の場合もある。
【００３９】
図２に示すように、現金処理装置１１は、制御部２１、記憶部２２、近接センサ２３、表示操作部２４、非接触式カードリーダ部２５、紙幣投入部２６、硬貨投入部２７、鑑別部２８、紙幣リジェクト部２９、紙幣返却部３０、紙幣金庫部３１、硬貨リジェクト部３２、硬貨返却部３３、硬貨金庫部３４、及び、搬送機構３５を有している。
【００４０】
制御部２１は、現金処理装置１１の動作を制御する構成要素である。制御部２１は、ＣＰＵによって構成されている。制御部２１は、例えば、各種の取引の実行を制御する取引制御部２１ａとして機能する。
【００４１】
記憶部２２は、各種のデータやプログラムを記憶する構成要素である。記憶部２２は、ＲＯＭや、ＲＡＭ、ＨＤＤ等によって構成されている。記憶部２２は、例えば、締めカード１４からリードされる口座情報を記憶する口座記憶部２２ａ、及び、投入取引時に鑑別部２８によって計数された現金の金額情報を記憶したり、締め取引時に締めカード１４からリードされる店舗での売上金情報等を記憶したりする金額記憶部２２ｂに分割されている。
【００４２】
近接センサ２３は、現金処理装置１１の周囲にいる人物（オペレータ）を検出する検出手段である。近接センサ２３は、人物が現金処理装置１１から一定の範囲内に接近すると、人物が現金処理装置１１に接近したことを通知する信号を取引制御部２１ａに出力する。取引制御部２１ａは、近接センサ２３から出力された信号（以下、単に「出力信号」と称する）に基づいて、初期画面の表示等の処理を実行する。
【００４３】
表示操作部２４は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。ここでは、表示操作部２４は、ディスプレイ等の表示部とタッチパネル等の操作部（入力部）とを備えているものとして説明する。表示部には、例えば、紙幣の計数結果や、「紙幣ニアフル」（図４Ａ参照）等の装置の状態が表示されたり、図４Ａ〜図４Ｅに示す画面が表示されたりする。なお、図４Ａに示す「紙幣ニアフル」の表示は、金庫部に収納された紙幣の量がフル（満杯）に近いことを表している。
【００４４】
非接触式カードリーダ部２５（以下、単に「カードリーダ部２５」と称する）は、締めカード１４からの口座情報のリードを実行する構成要素である。ここでは、カードリーダ部２５は、締めカード１４が所定の位置にセットされることにより、締めカード１４との間で無線による非接触な通信を行う構成になっているものとする。
【００４５】
紙幣投入部２６は、投入取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、オペレータによって紙幣が投入される構成要素である。以下、オペレータによって投入された紙幣を「投入紙幣」と称する場合がある。
硬貨投入部２７は、投入取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、オペレータによって硬貨が投入される構成要素である。以下、オペレータによって投入された硬貨を「投入硬貨」と称する場合がある。
鑑別部２８は、現金処理装置１１内に投入された現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）、又は、現金処理装置１１外に放出する現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）の金種及び真偽を鑑別する構成要素である。
【００４６】
紙幣リジェクト部２９は、鑑別部２８によって正常券として鑑別されなかった紙幣（リジェクト券）をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣返却部３０は、オペレータによる計数取引等で、計数された紙幣をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣金庫部３１は、鑑別部２８によって正常券として鑑別された投入紙幣を収納する構成要素である。
【００４７】
硬貨リジェクト部３２は、鑑別部２８によって正常貨として鑑別されなかった硬貨（リジェクト貨）をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨返却部３３は、オペレータによる計数取引等で、計数された硬貨をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨金庫部３４は、鑑別部２８によって正常貨として鑑別された投入硬貨を収納する構成要素である。
搬送機構３５は、現金を所定の部位に搬送する構成要素である。
【００４８】
現金処理装置１１は、例えば、情報記憶媒体やネットワークを介して、締め取引用プログラム５０がインストールされる。なお、情報記憶媒体は、例えば、ＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ等の光学媒体、フレキシブルディスク等の磁気媒体、ＵＳＢメモリ等のメモリ部材、ＨＤＤ装置、その他の情報を記憶する部材である。また、締め取引用プログラム５０は、図３に示す一連の処理を取引制御部２１ａに実行させるためのプログラムである。締め取引用プログラム５０は、例えば、図４Ａ〜図４Ｅに示す各画面が表示操作部２４に表示されるように、取引制御部２１ａの動作を規定する。
【００４９】
＜現金処理装置の動作＞
各店舗は、前記した通り、売上が計上されると、レジ担当者が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する。また、各店舗は、前記した通り、１日に１回、運用で決められた任意の時刻に、店長等の管理者が現金処理装置１１のオペレータとなり、手動締め取引を実行する。
【００５０】
以下、図３を参照して、現金処理装置１１の動作につき説明する。ここでは、手動締め取引を行う場合の動作を中心にして説明する。図３は、実施形態に係る現金処理装置の動作を示すフローチャートである。現金処理装置１１の動作は、記憶部２２（図２参照）に読み出し自在に予め格納されたプログラムによって規定されており、制御部２１（主に、取引制御部２１ａ）によって実現する。また、各情報は、記憶部２２に読み出し自在に一旦格納されてから、利用される。また、表示操作部２４（図２参照）に表示される各画面は、記憶部２２に読み出し自在に予め格納された情報に基づいて構成される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
【００５１】
現金処理装置１１は、手動締め取引が行われる場合に、店長等の管理者がオペレータとなる。そして、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、オペレータが現金処理装置１１に接近したことを近接センサ２３（図２参照）によって検出すると（又は、オペレータが表示操作部２４に触ったことを検知すると）、初期画面として、図４Ａに示す「メニュー画面２４ａ」を表示操作部２４に表示させる。これにより、取引制御部２１ａが、図３に示す一連の処理を開始する。
【００５２】
なお、図４Ａは、通常のメニュー画面の一例を示す図である。「メニュー画面２４ａ」は、表示操作部２４に表示される初期画面であり、各種の取引項目の中から任意の取引を選択することをオペレータに指示する構成となっている。「メニュー画面２４ａ」には、「締め」ボタンが表示されている。この「締め」ボタンは、特許請求の範囲に記載された「締め取引の実行をオペレータに促す画像」に相当する。「締め」ボタンは、好ましくは、取引制御部２１ａが締め取引の未処理な投入取引の存在の有無を監視しており、締め取引の未処理な投入取引が存在する場合に、取引制御部２１ａによって表示されるようにするとよい。なお、このメニュー画面２４ａとは別に、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）もある。
【００５３】
ここでは、オペレータは、メニュー画面２４ａの指示に従って、表示操作部２４を操作して、メニュー画面２４ａに表示されている各種の取引項目の中から「締め」ボタンを選択して押下したものとする。
【００５４】
すると、表示操作部２４の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部２１ａに通知する。これにより、図３に示すルーチンが起動する。
【００５５】
図３に示すように、まず、取引制御部２１ａが、座標位置情報に基づいて、オペレータによるメニュー画面２４ａからの「締め」ボタンの選択を検出する（Ｓ１０５）。
【００５６】
取引制御部２１ａは、これに応答して、図４Ｂに示す「カードリード待ち画面２４ｂ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１１０）。図４Ｂは、カードリード待ち画面の一例を示す図である。「カードリード待ち画面２４ｂ」は、締めカード１４（図１参照）をカードリーダ部２５（図２参照）の上にセットすることをオペレータに指示する構成となっている。
【００５７】
すると、取引制御部２１ａは、カードリーダ部２５に、締めカード１４との間で無線による非接触な通信を行わせて、リード処理を実行可能にさせる（Ｓ１１５）。ここでは、オペレータは、カードリード待ち画面２４ｂの指示に従って、締めカード１４をカードリーダ部２５の上にセットしたものとする。これにより、カードリーダ部２５は、締めカード１４から、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等を含む締め取引に用いる情報（以下、「カード情報」と称する）をリードし、リードされたカード情報を取引制御部２１ａに出力する。
【００５８】
これに応答して、取引制御部２１ａは、カード情報を口座記憶部２２ａに一旦記憶させた後、カード情報に基づいて、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであるか否かを、特に、入金先の口座情報が適正にリードされているか否かを判定する（Ｓ１２０）。
【００５９】
Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであると判定された場合（“Ｙｅｓ”の場合）に、処理は、Ｓ１２５に進む。一方、Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードでないと判定された場合（“Ｎｏ”の場合）に、処理は、Ｓ１２６に進む。
【００６０】
Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであると判定された場合（“Ｙｅｓ”の場合）に、取引制御部２１ａは、図４Ｃに示す「締め実行中画面２４ｃ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２５）。図４Ｃは、締め実行中画面の一例を示す図である。図４Ｃに示す例では、「締め実行中画面２４ｃ」は、現金の締め取引を実行中であることをオペレータに通知する構成となっている。
【００６１】
Ｓ１２５の後、取引制御部２１ａは、Ｓ１１５で締めカード１４からリードされた店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降の総売上金を集計し、集計された前回の締め取引以降の総売上金をホストコンピュータ１２に通知するためのデータ（以下、「締め取引データ」と称する）を編集し、締め取引データを現金管理センタのホストコンピュータ１２（図１参照）に送信する（Ｓ１３０）。これにより、取引制御部２１ａは、締め取引を実行する。
【００６２】
取引制御部２１ａは、締め取引データの送信が終了すると、図４Ｄに示す「メニュー画面２４ｄ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１３５）。図４Ｄは、手動締め済みの場合のメニュー画面の一例を示す図である。「メニュー画面２４ｄ」は、メニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）と同様に、オペレータに、各種の取引項目の中から任意の取引を選択することを指示する構成となっている。ただし、「メニュー画面２４ｄ」は、メニュー画面２４ａと異なり、手動締め済みであることを表す「手動締済」画像２４ｄａが表示されている。この「手動締済」画像２４ｄａは、特許請求の範囲に記載された「締め取引が実行済みであることを表す画像」に相当する。
【００６３】
なお、図４Ｄに示す「メニュー画面２４ｄ」には、矢印ボタンが表示されている。この矢印ボタンは、オペレータが画面の切り替えを指示する場合に使用されるボタンである。例えば、１台の現金処理装置１１が複数の店舗で共用される場合に、現金処理装置１１は、店舗毎にそれぞれに対応する「メニュー画面２４ｄ」を表示する構成となる。矢印ボタンは、現金処理装置１１がこのような構成になっている場合に、オペレータが自己の店舗に対応する「メニュー画面２４ｄ」を表示操作部２４に表示させるために使用される。
【００６４】
Ｓ１３５の後、取引制御部２１ａは、現時刻が自動締め時刻か否かを判定して（Ｓ１４０）、現時刻が自動締め時刻になるまで待機する。そして、現時刻が自動締め時刻になると、取引制御部２１ａは、「手動締済」画像２４ｄａを消去して、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１４５）。これにより、取引制御部２１ａは、一旦、図３に示すルーチンを終了する。
【００６５】
一方、Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードでないと判定された場合（“Ｎｏ”の場合）に、取引制御部２１ａは、図４Ｅに示す「カードリードエラー画面２４ｅ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２６）。図４Ｅは、カードリードエラー画面の一例を示す図である。「カードリードエラー画面２４ｅ」は、リードされた締めカード１４に異常があることをオペレータに通知する構成となっている。
【００６６】
Ｓ１２６の後、取引制御部２１ａは、再び、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２７）。この通常のメニュー画面２４ａには、締め取引の未処理な投入取引が存在することを表す「締め」ボタンが表示されている。そのため、オペレータは、メニュー画面２４ａの指示に従って、表示操作部２４を操作して、メニュー画面２４ａに表示されている「締め」ボタンを押下することになる。この場合に、処理は、Ｓ１０５に戻る。その結果、取引制御部２１ａは、Ｓ１０５以降の処理を再度実行する。
【００６７】
以上の通り、本実施形態１に係る現金処理装置１１によれば、締め取引が実行された場合に、表示操作部２４に、締め取引が実行済みであることを表す画像（ここでは、図４Ｄに示す「手動締済」画像２４ｄａ）を表示させるため、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、表示された画面から手動締め取引を実行したか否かを管理者に識別させることができる。したがって、この現金処理装置１１によれば、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００６８】
［実施形態２］
現金処理装置１１は、手動締め取引の実行後であっても、投入取引の実行が可能なように、運用することができる。以下、図５を参照して、現金処理装置１１のこのような運用形態につき説明する。図５は、実施形態に係る現金処理装置の運用例を示す図である。
【００６９】
ここでは、例えば、手動締め取引を実行する時刻（以下、「手動締め時刻」と称する）として、「１３時００分」及び「１５時００分」のそれぞれの直前の時刻（例えば、「１２時４５分」及び「１４時４５分」）が記憶部２２に予め定められており、さらに、自動締め時刻として、「２４時００分（０時００分）」の直前の時刻（例えば、「２３時４５分」）が記憶部２２に予め定められているものとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、以下のように動作する。
【００７０】
現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、手動締め取引が行われるまでは、初期画面として、メニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。各店舗は、図５に示すように、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する（Ｆ５１）。このとき、オペレータは、初期画面であるメニュー画面２４ａに表示された「投入」ボタンを押下して、投入取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、投入取引が終了すると、再び、初期画面としてメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。
【００７１】
ここで、時刻が、１回目の手動締め時刻である１２時４５分になったとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、図示せぬ通知手段によって、手動締め時刻になったことを各店舗に通知する。具体的には、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、自動音声応答機能によって、各店舗に設置された固定電話機や管理者の携帯電話機に電話したり、自動メール送信機能によって、管理者の携帯電話機にメールを送信したりする。その結果、各店舗は、管理者が現金処理装置１１のオペレータとなって、手動締め取引を実行する（Ｆ５２）。
【００７２】
このとき、オペレータは、初期画面であるメニュー画面２４ａに表示された「締め」ボタンを押下して、手動締め取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、手動締め取引が終了すると、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）を表示操作部２４に表示させる。この手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄには、図４Ｄに示すように、「手動締済」画像２４ｄａが表示されている。オペレータは、この「手動締済」画像２４ｄａが表示されることによって、手動締め取引が実行されていることを知ることができる。なお、管理者は、当然ながら、現金処理装置１１からの通知に関係なく、任意の時刻に、自発的にオペレータとなって、手動締め取引を実行することができる。
【００７３】
Ｆ５２の後、メニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）が表示操作部２４に表示されている最中に、各店舗は、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する（Ｆ５３）。このとき、オペレータは、メニュー画面２４ｄに表示された「投入」ボタンを押下して、投入取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、投入取引が終了すると、「手動締済」画像２４ｄａ（図４Ｄ参照）を消去させて、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。オペレータは、この「手動締済」画像２４ｄａが消去されることによって、締め取引が行われていない投入取引の存在を知ることができる。
【００７４】
ここで、時刻が、２回目の手動締め時刻である１４時４５分になったとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、１回目の手動締め時刻のときと同様に、図示せぬ通知手段によって、手動締め時刻になったことを各店舗に通知する。その結果、各店舗は、管理者が現金処理装置１１のオペレータとなって、表示操作部２４に表示された画面を確認する。
【００７５】
このとき、「手動締済」画像２４ｄａが消去されたメニュー画面２４ａが表示操作部２４に表示されていれば、オペレータは、締め取引が行われていない投入取引が存在することを知る。そのため、オペレータは、メニュー画面２４ａに表示された「締め」ボタンを押下して、手動締め取引を実行する（Ｆ５４）。これにより、現金管理センタのホストコンピュータ１２（図１参照）は、Ｆ５３で行われた投入取引による入金を、当日中に振込処理することができる。そして、取引制御部２１ａは、手動締め取引が終了すると、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）を表示操作部２４に表示させる。
【００７６】
一方、「手動締済」画像２４ｄａを含むメニュー画面２４ｄが表示操作部２４に表示されていれば、オペレータは、すべての投入取引に対して締め取引が行われていることを知る。そのため、オペレータは、何もせずに、現金処理装置１１を放置する。
【００７７】
ここで、時刻が、自動締め時刻である２３時４５分になったとする。この場合に、取引制御部２１ａは、現金処理装置１１に予め記憶された情報に基づいて、自動締め取引を実行する（Ｆ５５）。そして、取引制御部２１ａは、自動締め取引が終了すると、「手動締済」画像２４ｄａ（図４Ｄ参照）を消去させて、初期画面として、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。なお、自動締め取引を実行する理由は、オペレータが手動締め時刻に手動締め取引を行わなかった場合の投入取引の締め、及び、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻である「１５時００分」以降に行われた投入取引の締めを行うためである。
【００７８】
以上の通り、本実施形態２によれば、手動締め取引の実行後であっても、投入取引の実行が可能なように、運用することができる。
また、本実施形態２によれば、手動締め取引の実行後に、投入取引の実行があった場合に、表示操作部２４に「手動締済」画像２４ｄａが表示されているか否かによって、締め取引が行われていない投入取引があるか否かを、管理者に識別させることができ。そして、本実施形態２によれば、表示操作部２４に「手動締済」画像２４ｄａが表示されていない場合に、管理者に、手動締め取引の実行を促すことができる。したがって、本実施形態２によれば、２回目の手動締め時刻で、Ｆ５３で行われた投入取引による入金に対する手動締め取引の実行を管理者に促すことができる。これにより、総売上金を確実に当日中に振込処理させることができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００７９】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、実施形態では、いわゆる「オンライン入金機」と称される現金処理装置１１を例にして説明したが、商業施設等に設置し、ＩＤカードにて入出金を管理するオンラインの現金入出金装置にも適用することができる。
また、例えば、メニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）は、各店舗での手動締め取引の実行の有無が識別できるように、店舗毎に、各店舗の店名やコード等のリストと「手動締済」画像２４ｄａとが対応付けられた構成となっていてもよい。
【符号の説明】
【００８０】
１１ 現金処理装置
１２ ホストコンピュータ
１３ 通信回線
１４ 口座情報記憶媒体（締めカード）
２１ 制御部
２１ａ 取引制御部
２２ 記憶部
２２ａ 口座記憶部
２３ 近接センサ
２４ 表示操作部
２５ カードリーダ部
２６ 紙幣投入部
２７ 硬貨投入部
２８ 鑑別部
２９ 紙幣リジェクト部
３０ 紙幣返却部
３１ 紙幣金庫部
３２ 硬貨リジェクト部
３３ 硬貨返却部
３４ 硬貨金庫部
３５ 搬送機構
【技術分野】
【０００１】
本発明は、店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置に関し、特に、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置される現金処理装置に関する。また、本発明は、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設に設置され、店舗での売上金の投入取引及び締め取引を実行する現金処理装置がある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
現金処理装置は、一般に、（１）投入（入金）取引、（２）計数取引、（３）選別計数取引、（４）締め取引等の実行機能を有している。なお、現金処理装置は、出金機能を有しており、釣銭準備金の払い出しを行う構成となっている場合もある。
【０００４】
（１）投入取引は、売上金の入金処理である。
現金処理装置は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体に記憶された口座情報に基づいて、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータと通信して投入取引を実行する。
【０００５】
「口座情報記憶媒体」は、売上金の投入取引や締め取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体は、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者や、売上の締めを行う店長等の管理者、現金処理装置の現金の集配を行う集配担当者等によって携帯されている。口座情報記憶媒体は、一般に、ＩＣカードや磁気カードとして構成されている。口座情報記憶媒体は、カード番号や、店舗での売上金情報、売上金の入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）の口座を指定する口座情報等を記憶している。以下、締め取引に利用される口座情報記憶媒体を、特に「締めカード」と称する。ただし、ここでは、「締めカード」は、締め取引だけでなく、投入取引にも利用される場合を想定して説明する。
【０００６】
各店舗では、売上が計上されると、レジ担当者等が、現金処理装置のオペレータとなり、手動で現金処理装置を操作して、投入取引を実行する。
【０００７】
投入取引を行う場合に、まず、オペレータであるレジ担当者等は、表示操作部に表示されたメニュー画面から「投入」ボタンを選択し、さらに、事前に登録された締めカードをカードリーダ部にセット（載置）して、現金処理装置に、締めカードからカード番号や口座情報等をリードさせる。なお、「表示操作部」は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。「メニュー画面」は、オペレータに、予め用意された各種の取引処理の中から実行すべき取引処理を選択させるための画面である。
【０００８】
現金処理装置は、締めカードが事前に登録されたカードであると判定した場合に、投入取引を許可し、売上金に相当する現金の投入部への投入をオペレータに指示する画面（以下、「現金投入画面」と称する）を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、売上金に相当する現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）を投入部に投入し、「現金投入画面」に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【０００９】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券（紙幣）若しくは正常貨（硬貨）と鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納する。
【００１０】
また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券（紙幣）若しくはリジェクト貨（硬貨）と鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。返却された現金は、現金処理装置に再投入されて、鑑別部による鑑別及び計数を再度実行することができる。鑑別部が再投入された現金を正常券若しくは正常貨と鑑別した場合に、再投入された現金は、現金処理装置内の金庫部に収納される。一方、鑑別部が再投入された現金をリジェクト券若しくはリジェクト貨と鑑別した場合に、再投入された現金は、再びオペレータに返却される。オペレータは、返却された現金がある場合に、後日、返却された現金を別の手段（例えば、郵送や持参等の手段）で入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）に提出する。
【００１１】
現金処理装置は、現金の鑑別及び計数が終了すると、締めカードからリードされた口座情報と、現金処理装置内の金庫部に収納された現金の金額情報とを、現金管理センタのホストコンピュータに送信する。これに応答して、ホストコンピュータは、現金の金額情報を、締めカードの口座情報によって指定された入金先の口座に入金処理する。
【００１２】
（２）計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を計数する取引である。
計数取引を行う場合に、まず、オペレータは、表示操作部に表示されたメニュー画面から「計数」ボタンを選択する。これに応答して、現金処理装置は、現金投入画面を表示操作部に表示する。オペレータは、その「現金投入画面」に従って、現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）を投入部に投入し、現金投入画面に表示された「スタート」ボタンを押下する。これに応答して、現金処理装置は、投入された現金を分離・搬送して、鑑別部で現金の鑑別及び計数を実行する。
【００１３】
現金処理装置は、鑑別部によって正常券（紙幣）若しくは正常貨（硬貨）と鑑別された現金を一時保留部に集積した後、それぞれを現金処理装置内の金庫部に収納せずに返却部からオペレータに返却する。また、現金処理装置は、鑑別部によって金種不明等のリジェクト券（紙幣）若しくはリジェクト貨（硬貨）と鑑別された現金をリジェクト部に搬送して、オペレータに返却する。また、このとき、現金処理装置は、鑑別部による現金の鑑別及び計数結果を表示操作部に表示する。
【００１４】
（３）選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を指定枚数の特定の金種毎に仕分けする取引である。
選別計数取引は、計数取引とほぼ同じ動作である。ただし、選別計数取引は、オペレータが投入部に投入した現金を、金種毎に、オペレータによって設定された指定枚数分に仕分けして一時保留部に集積した後、返却部からオペレータに返却する点で、計数取引と相違する。
【００１５】
（４）締め取引は、前回の締め取引以降に投入取引によって入金された売上金の総額（以下、「前回の締め取引以降の総売上金」と称する）を集計して、前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報を現金管理センタのホストコンピュータに通知する処理である。なお、前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報が通知されたホストコンピュータは、前回の締め取引以降の総売上金を所定の口座に振り込む。
【００１６】
各店舗は、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置のオペレータとなり、投入取引を実行する。これにより、各店舗は、各売上金を締めカードの口座情報によって指定された口座に入金する。この後、各店舗は、通常、１日に１回、運用で決められた任意の時刻（例えば、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻である「１５時００分」の直前の時刻である「１４時４５分」）に、売上の締めを行う店長等の管理者が現金処理装置のオペレータとなり、手動で締め取引を実行する。これによって、各店舗は、前回の締め取引以降の総売上金を現金処理装置に集計させる。以下、手動で行われる締め取引を特に「手動締め取引」と称する場合もある。
【００１７】
手動締め取引を行う場合に、まず、オペレータである管理者は、表示操作部に表示されたメニュー画面から「締め」ボタンを選択し、さらに、事前に登録された締めカードをカードリーダ部にセットして、現金処理装置に、締めカードから、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等をリードさせる。
【００１８】
現金処理装置は、締めカードが事前に登録されたカードであると判定した場合に、店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降の総売上金を集計する。
現金処理装置は、前回の締め取引以降の総売上金を集計すると、カード番号や、集計された前回の締め取引以降の総売上金、リードされた口座情報等を現金管理センタのホストコンピュータに通知する。このとき、ホストコンピュータは、通知された締めカードのカード番号に応じて、通知された前回の締め取引以降の総売上金を、ホストコンピュータのデータベースに登録された振込元の口座から、締めカードによって指定された振込先の口座に振り込む。なお、振込先の口座は、振込元の口座と同一の金融機関の口座の場合もあれば、振込元の口座とは異なる金融機関の口座の場合もある。
【００１９】
ところで、手動締め取引を実行したか否かの管理は、管理者の記憶に基づいて行われる。そのため、管理者は、手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合に、手動締め取引の実行をし忘れるときがあった。
【００２０】
そこで、現金処理装置は、仮に、管理者が手動締め取引の実行をし忘れたときに、装置に予め設定された自動締め時刻になると、管理者が介在することなく、現金処理装置に予め記憶された情報に基づいて、自動的に締め取引を実行する構成となっていた。以下、現金処理装置によって自動的に行われる締め取引を「自動締め取引」と称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００２１】
【特許文献１】特願２０１０−１６４９３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００２２】
しかしながら、従来の現金処理装置は、以下に説明するように、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することが望まれている、という課題があった。
【００２３】
例えば、自動締め時刻は、日替わりの直前に設定されている場合が多い。そのため、「自動締め取引」では、金融機関での振込業務終了後に、振込処理が行われ、これによって、入金口座への振込に１日の遅れが発生していた。その結果、「自動締め取引」では、前回の締め取引以降の総売上金に対して、振込先金融機関での１日分の金利の損失が発生していた。
【００２４】
したがって、締め取引は、「自動締め取引」ではなく、できるだけ「手動締め取引」によって行われることが好ましかった。よって、従来の現金処理装置は、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止し、もって、振込処理の遅れを回避できるようにすることが望まれていた。
【００２５】
この点について、従来の現金処理装置は、例えば、管理者が手動締め取引を実行したか否かを思い出している間に、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻を超過してしまい、これによって、手動締め取引の実行の機会を逃すときがあった。
【００２６】
そこで、本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、オペレータによる手動締め取引の実行し忘れを防止する現金処理装置、及び、そのプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００２７】
前記目的を達成するため、第１発明は、店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置であって、前記締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有し、前記取引制御部は、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる構成とする。
【００２８】
この現金処理装置は、表示操作部に、締め取引が実行済みである画面を表示する。そのため、この現金処理装置は、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、表示された画面から手動締め取引を実行したか否かを管理者に識別させることができる。したがって、この現金処理装置は、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００２９】
また、第２発明は、各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有する現金処理装置に、店舗での売上金の締め取引を実行させるためのプログラムであって、前記取引制御部を、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる制御手段として機能させる構成とする。
このプログラムは、第１発明に係る現金処理装置を実現することができる。
【発明の効果】
【００３０】
第１発明によれば、オペレータによる手動締め取引の実行し忘れを防止することができる現金処理装置を提供することができる。すなわち、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止し、もって、振込処理の遅れを回避する現金処理装置を提供することができる。
また、第２発明によれば、第１発明に係る現金処理装置を実現するプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３１】
【図１】実施形態１に係る現金処理装置の接続関係を示す図である。
【図２】実施形態１に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【図３】実施形態１に係る現金処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図４Ａ】通常のメニュー画面の一例を示す図である。
【図４Ｂ】カードリード待ち画面の一例を示す図である。
【図４Ｃ】収納中画面の一例を示す図である。
【図４Ｄ】手動締め済みの場合のメニュー画面の一例を示す図である。
【図４Ｅ】カードリードエラー画面の一例を示す図である。
【図５】実施形態２に係る現金処理装置の運用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００３２】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態（以下、「本実施形態」と称する）につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【００３３】
［実施形態１］
＜現金処理装置の構成＞
以下、図１及び図２を参照して、本実施形態１に係る現金処理装置の構成につき説明する。図１は、実施形態１に係る現金処理装置の接続構成を示す図である。また、図２は、実施形態１に係る現金処理装置の主要な構成を示す図である。
【００３４】
本実施形態１に係る現金処理装置１１は、店舗での売上金の投入取引及び締め取引を実行する装置である。各店舗は、売上が計上されると、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する。また、各店舗は、１日に１回、運用で決められた任意の時刻に、売上の締めを行う店長等の管理者が現金処理装置１１のオペレータとなり、手動締め取引を実行する。本発明は、手動締め取引の実行時に特徴を有するので、ここでは、現金処理装置１１の構成について、手動締め取引を行う場合を中心にして説明する。
【００３５】
現金処理装置１１は、金融機関に設置されている自動取引装置（ＡＴＭ）と同様の機能を有している。現金処理装置１１は、表示操作部２４（図２参照）からの操作により、「投入」、「計数」、「選別計数」、「締め」等の各種取引を実行することができる。
【００３６】
図１に示すように、現金処理装置１１は、スーパーマーケットや、ショッピングセンタ、パチンコ店等の各種の商業施設（主に、商業施設のバックヤード）に複数台設置されている。各現金処理装置１１は、通信回線１３を介して、金融機関の現金管理センタ等に設置されたホストコンピュータ１２と通信可能に接続されている。現金処理装置１１は、オペレータによって所持されている口座情報記憶媒体１４に記憶された口座情報に基づいて、ホストコンピュータ１２と通信する。ホストコンピュータ１２は、通信回線１３を介して、現金処理装置１１と各種の取引に関する電文の送受信を実行して、取引の成立の可否を判定する。
【００３７】
「口座情報記憶媒体１４」は、売上金の投入取引や締め取引を実行するための媒体である。口座情報記憶媒体１４は、各店舗に設置されたレジスタの現金を入出金するレジ担当者や、売上の締めを行う店長等の管理者、現金処理装置の現金の集配を行う集配担当者等によって携帯されている。口座情報記憶媒体１４は、一般に、ＩＣカードや磁気カードとして構成されている。口座情報記憶媒体１４は、カード番号や、店舗での売上金情報、売上金の入金先（例えば、店舗の本社や地区管理センタ等）の口座を指定する口座情報等を記憶している。以下、締め取引に利用される口座情報記憶媒体１４を、特に「締めカード１４」と称する。ただし、ここでは、「締めカード１４」は、締め取引だけでなく、投入取引にも利用される場合を想定して説明する。また、ここでは、締めカード１４は、現金処理装置１１の後記する非接触式カードリーダ部２５（図２参照）との間で無線による非接触な通信を行う、非接触式ＩＣカードとして構成されているものとして説明する。
【００３８】
現金処理装置１１は、手動締め取引が行われる場合に、売上の締めを行う店長等の管理者がオペレータとなる。そして、現金処理装置１１は、オペレータが締めカード１４を非接触式カードリーダ部２５にセットすると、締めカード１４から、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等をリードし、リードされた店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降に投入取引によって入金された売上金の総額（以下、「前回の締め取引以降の総売上金」と称する）を集計する。そして、現金処理装置１１は、集計された前回の締め取引以降の総売上金の金銭情報や、リードされたカード番号及び口座情報等を、現金管理センタのホストコンピュータ１２に通知する。このとき、ホストコンピュータ１２は、通知された締めカード１４のカード番号に応じて、通知された前回の締め取引以降の総売上金を、ホストコンピュータ１２の図示せぬデータベースに登録された振込元の口座から、締めカード１４によって指定された振込先の口座に振り込む。なお、振込先の口座は、振込元の口座と同一の金融機関の口座の場合もあれば、振込元の口座とは異なる金融機関の口座の場合もある。
【００３９】
図２に示すように、現金処理装置１１は、制御部２１、記憶部２２、近接センサ２３、表示操作部２４、非接触式カードリーダ部２５、紙幣投入部２６、硬貨投入部２７、鑑別部２８、紙幣リジェクト部２９、紙幣返却部３０、紙幣金庫部３１、硬貨リジェクト部３２、硬貨返却部３３、硬貨金庫部３４、及び、搬送機構３５を有している。
【００４０】
制御部２１は、現金処理装置１１の動作を制御する構成要素である。制御部２１は、ＣＰＵによって構成されている。制御部２１は、例えば、各種の取引の実行を制御する取引制御部２１ａとして機能する。
【００４１】
記憶部２２は、各種のデータやプログラムを記憶する構成要素である。記憶部２２は、ＲＯＭや、ＲＡＭ、ＨＤＤ等によって構成されている。記憶部２２は、例えば、締めカード１４からリードされる口座情報を記憶する口座記憶部２２ａ、及び、投入取引時に鑑別部２８によって計数された現金の金額情報を記憶したり、締め取引時に締めカード１４からリードされる店舗での売上金情報等を記憶したりする金額記憶部２２ｂに分割されている。
【００４２】
近接センサ２３は、現金処理装置１１の周囲にいる人物（オペレータ）を検出する検出手段である。近接センサ２３は、人物が現金処理装置１１から一定の範囲内に接近すると、人物が現金処理装置１１に接近したことを通知する信号を取引制御部２１ａに出力する。取引制御部２１ａは、近接センサ２３から出力された信号（以下、単に「出力信号」と称する）に基づいて、初期画面の表示等の処理を実行する。
【００４３】
表示操作部２４は、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う構成要素である。ここでは、表示操作部２４は、ディスプレイ等の表示部とタッチパネル等の操作部（入力部）とを備えているものとして説明する。表示部には、例えば、紙幣の計数結果や、「紙幣ニアフル」（図４Ａ参照）等の装置の状態が表示されたり、図４Ａ〜図４Ｅに示す画面が表示されたりする。なお、図４Ａに示す「紙幣ニアフル」の表示は、金庫部に収納された紙幣の量がフル（満杯）に近いことを表している。
【００４４】
非接触式カードリーダ部２５（以下、単に「カードリーダ部２５」と称する）は、締めカード１４からの口座情報のリードを実行する構成要素である。ここでは、カードリーダ部２５は、締めカード１４が所定の位置にセットされることにより、締めカード１４との間で無線による非接触な通信を行う構成になっているものとする。
【００４５】
紙幣投入部２６は、投入取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、オペレータによって紙幣が投入される構成要素である。以下、オペレータによって投入された紙幣を「投入紙幣」と称する場合がある。
硬貨投入部２７は、投入取引や、計数取引、選別計数取引等の実行時に、オペレータによって硬貨が投入される構成要素である。以下、オペレータによって投入された硬貨を「投入硬貨」と称する場合がある。
鑑別部２８は、現金処理装置１１内に投入された現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）、又は、現金処理装置１１外に放出する現金（紙幣及び硬貨の一方又は双方）の金種及び真偽を鑑別する構成要素である。
【００４６】
紙幣リジェクト部２９は、鑑別部２８によって正常券として鑑別されなかった紙幣（リジェクト券）をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣返却部３０は、オペレータによる計数取引等で、計数された紙幣をオペレータに返却する構成要素である。
紙幣金庫部３１は、鑑別部２８によって正常券として鑑別された投入紙幣を収納する構成要素である。
【００４７】
硬貨リジェクト部３２は、鑑別部２８によって正常貨として鑑別されなかった硬貨（リジェクト貨）をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨返却部３３は、オペレータによる計数取引等で、計数された硬貨をオペレータに返却する構成要素である。
硬貨金庫部３４は、鑑別部２８によって正常貨として鑑別された投入硬貨を収納する構成要素である。
搬送機構３５は、現金を所定の部位に搬送する構成要素である。
【００４８】
現金処理装置１１は、例えば、情報記憶媒体やネットワークを介して、締め取引用プログラム５０がインストールされる。なお、情報記憶媒体は、例えば、ＣＤ−ＲＯＭやＤＶＤ等の光学媒体、フレキシブルディスク等の磁気媒体、ＵＳＢメモリ等のメモリ部材、ＨＤＤ装置、その他の情報を記憶する部材である。また、締め取引用プログラム５０は、図３に示す一連の処理を取引制御部２１ａに実行させるためのプログラムである。締め取引用プログラム５０は、例えば、図４Ａ〜図４Ｅに示す各画面が表示操作部２４に表示されるように、取引制御部２１ａの動作を規定する。
【００４９】
＜現金処理装置の動作＞
各店舗は、前記した通り、売上が計上されると、レジ担当者が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する。また、各店舗は、前記した通り、１日に１回、運用で決められた任意の時刻に、店長等の管理者が現金処理装置１１のオペレータとなり、手動締め取引を実行する。
【００５０】
以下、図３を参照して、現金処理装置１１の動作につき説明する。ここでは、手動締め取引を行う場合の動作を中心にして説明する。図３は、実施形態に係る現金処理装置の動作を示すフローチャートである。現金処理装置１１の動作は、記憶部２２（図２参照）に読み出し自在に予め格納されたプログラムによって規定されており、制御部２１（主に、取引制御部２１ａ）によって実現する。また、各情報は、記憶部２２に読み出し自在に一旦格納されてから、利用される。また、表示操作部２４（図２参照）に表示される各画面は、記憶部２２に読み出し自在に予め格納された情報に基づいて構成される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
【００５１】
現金処理装置１１は、手動締め取引が行われる場合に、店長等の管理者がオペレータとなる。そして、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、オペレータが現金処理装置１１に接近したことを近接センサ２３（図２参照）によって検出すると（又は、オペレータが表示操作部２４に触ったことを検知すると）、初期画面として、図４Ａに示す「メニュー画面２４ａ」を表示操作部２４に表示させる。これにより、取引制御部２１ａが、図３に示す一連の処理を開始する。
【００５２】
なお、図４Ａは、通常のメニュー画面の一例を示す図である。「メニュー画面２４ａ」は、表示操作部２４に表示される初期画面であり、各種の取引項目の中から任意の取引を選択することをオペレータに指示する構成となっている。「メニュー画面２４ａ」には、「締め」ボタンが表示されている。この「締め」ボタンは、特許請求の範囲に記載された「締め取引の実行をオペレータに促す画像」に相当する。「締め」ボタンは、好ましくは、取引制御部２１ａが締め取引の未処理な投入取引の存在の有無を監視しており、締め取引の未処理な投入取引が存在する場合に、取引制御部２１ａによって表示されるようにするとよい。なお、このメニュー画面２４ａとは別に、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）もある。
【００５３】
ここでは、オペレータは、メニュー画面２４ａの指示に従って、表示操作部２４を操作して、メニュー画面２４ａに表示されている各種の取引項目の中から「締め」ボタンを選択して押下したものとする。
【００５４】
すると、表示操作部２４の図示せぬタッチパネルが、オペレータによって押下されたボタンの座標位置を検出してその座標位置情報を取引制御部２１ａに通知する。これにより、図３に示すルーチンが起動する。
【００５５】
図３に示すように、まず、取引制御部２１ａが、座標位置情報に基づいて、オペレータによるメニュー画面２４ａからの「締め」ボタンの選択を検出する（Ｓ１０５）。
【００５６】
取引制御部２１ａは、これに応答して、図４Ｂに示す「カードリード待ち画面２４ｂ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１１０）。図４Ｂは、カードリード待ち画面の一例を示す図である。「カードリード待ち画面２４ｂ」は、締めカード１４（図１参照）をカードリーダ部２５（図２参照）の上にセットすることをオペレータに指示する構成となっている。
【００５７】
すると、取引制御部２１ａは、カードリーダ部２５に、締めカード１４との間で無線による非接触な通信を行わせて、リード処理を実行可能にさせる（Ｓ１１５）。ここでは、オペレータは、カードリード待ち画面２４ｂの指示に従って、締めカード１４をカードリーダ部２５の上にセットしたものとする。これにより、カードリーダ部２５は、締めカード１４から、カード番号や、店舗での売上金情報、口座情報等を含む締め取引に用いる情報（以下、「カード情報」と称する）をリードし、リードされたカード情報を取引制御部２１ａに出力する。
【００５８】
これに応答して、取引制御部２１ａは、カード情報を口座記憶部２２ａに一旦記憶させた後、カード情報に基づいて、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであるか否かを、特に、入金先の口座情報が適正にリードされているか否かを判定する（Ｓ１２０）。
【００５９】
Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであると判定された場合（“Ｙｅｓ”の場合）に、処理は、Ｓ１２５に進む。一方、Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードでないと判定された場合（“Ｎｏ”の場合）に、処理は、Ｓ１２６に進む。
【００６０】
Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードであると判定された場合（“Ｙｅｓ”の場合）に、取引制御部２１ａは、図４Ｃに示す「締め実行中画面２４ｃ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２５）。図４Ｃは、締め実行中画面の一例を示す図である。図４Ｃに示す例では、「締め実行中画面２４ｃ」は、現金の締め取引を実行中であることをオペレータに通知する構成となっている。
【００６１】
Ｓ１２５の後、取引制御部２１ａは、Ｓ１１５で締めカード１４からリードされた店舗での売上金情報に基づいて、前回の締め取引以降の総売上金を集計し、集計された前回の締め取引以降の総売上金をホストコンピュータ１２に通知するためのデータ（以下、「締め取引データ」と称する）を編集し、締め取引データを現金管理センタのホストコンピュータ１２（図１参照）に送信する（Ｓ１３０）。これにより、取引制御部２１ａは、締め取引を実行する。
【００６２】
取引制御部２１ａは、締め取引データの送信が終了すると、図４Ｄに示す「メニュー画面２４ｄ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１３５）。図４Ｄは、手動締め済みの場合のメニュー画面の一例を示す図である。「メニュー画面２４ｄ」は、メニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）と同様に、オペレータに、各種の取引項目の中から任意の取引を選択することを指示する構成となっている。ただし、「メニュー画面２４ｄ」は、メニュー画面２４ａと異なり、手動締め済みであることを表す「手動締済」画像２４ｄａが表示されている。この「手動締済」画像２４ｄａは、特許請求の範囲に記載された「締め取引が実行済みであることを表す画像」に相当する。
【００６３】
なお、図４Ｄに示す「メニュー画面２４ｄ」には、矢印ボタンが表示されている。この矢印ボタンは、オペレータが画面の切り替えを指示する場合に使用されるボタンである。例えば、１台の現金処理装置１１が複数の店舗で共用される場合に、現金処理装置１１は、店舗毎にそれぞれに対応する「メニュー画面２４ｄ」を表示する構成となる。矢印ボタンは、現金処理装置１１がこのような構成になっている場合に、オペレータが自己の店舗に対応する「メニュー画面２４ｄ」を表示操作部２４に表示させるために使用される。
【００６４】
Ｓ１３５の後、取引制御部２１ａは、現時刻が自動締め時刻か否かを判定して（Ｓ１４０）、現時刻が自動締め時刻になるまで待機する。そして、現時刻が自動締め時刻になると、取引制御部２１ａは、「手動締済」画像２４ｄａを消去して、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１４５）。これにより、取引制御部２１ａは、一旦、図３に示すルーチンを終了する。
【００６５】
一方、Ｓ１２０の判定で、リードされた締めカード１４が登録済みの正規の締めカードでないと判定された場合（“Ｎｏ”の場合）に、取引制御部２１ａは、図４Ｅに示す「カードリードエラー画面２４ｅ」を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２６）。図４Ｅは、カードリードエラー画面の一例を示す図である。「カードリードエラー画面２４ｅ」は、リードされた締めカード１４に異常があることをオペレータに通知する構成となっている。
【００６６】
Ｓ１２６の後、取引制御部２１ａは、再び、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる（Ｓ１２７）。この通常のメニュー画面２４ａには、締め取引の未処理な投入取引が存在することを表す「締め」ボタンが表示されている。そのため、オペレータは、メニュー画面２４ａの指示に従って、表示操作部２４を操作して、メニュー画面２４ａに表示されている「締め」ボタンを押下することになる。この場合に、処理は、Ｓ１０５に戻る。その結果、取引制御部２１ａは、Ｓ１０５以降の処理を再度実行する。
【００６７】
以上の通り、本実施形態１に係る現金処理装置１１によれば、締め取引が実行された場合に、表示操作部２４に、締め取引が実行済みであることを表す画像（ここでは、図４Ｄに示す「手動締済」画像２４ｄａ）を表示させるため、オペレータとなる管理者が手動締め取引を実行したか否かをはっきりと記憶していない場合であっても、表示された画面から手動締め取引を実行したか否かを管理者に識別させることができる。したがって、この現金処理装置１１によれば、管理者の手動締め取引の実行し忘れを防止することができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００６８】
［実施形態２］
現金処理装置１１は、手動締め取引の実行後であっても、投入取引の実行が可能なように、運用することができる。以下、図５を参照して、現金処理装置１１のこのような運用形態につき説明する。図５は、実施形態に係る現金処理装置の運用例を示す図である。
【００６９】
ここでは、例えば、手動締め取引を実行する時刻（以下、「手動締め時刻」と称する）として、「１３時００分」及び「１５時００分」のそれぞれの直前の時刻（例えば、「１２時４５分」及び「１４時４５分」）が記憶部２２に予め定められており、さらに、自動締め時刻として、「２４時００分（０時００分）」の直前の時刻（例えば、「２３時４５分」）が記憶部２２に予め定められているものとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、以下のように動作する。
【００７０】
現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、手動締め取引が行われるまでは、初期画面として、メニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。各店舗は、図５に示すように、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する（Ｆ５１）。このとき、オペレータは、初期画面であるメニュー画面２４ａに表示された「投入」ボタンを押下して、投入取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、投入取引が終了すると、再び、初期画面としてメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。
【００７１】
ここで、時刻が、１回目の手動締め時刻である１２時４５分になったとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、図示せぬ通知手段によって、手動締め時刻になったことを各店舗に通知する。具体的には、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、自動音声応答機能によって、各店舗に設置された固定電話機や管理者の携帯電話機に電話したり、自動メール送信機能によって、管理者の携帯電話機にメールを送信したりする。その結果、各店舗は、管理者が現金処理装置１１のオペレータとなって、手動締め取引を実行する（Ｆ５２）。
【００７２】
このとき、オペレータは、初期画面であるメニュー画面２４ａに表示された「締め」ボタンを押下して、手動締め取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、手動締め取引が終了すると、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）を表示操作部２４に表示させる。この手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄには、図４Ｄに示すように、「手動締済」画像２４ｄａが表示されている。オペレータは、この「手動締済」画像２４ｄａが表示されることによって、手動締め取引が実行されていることを知ることができる。なお、管理者は、当然ながら、現金処理装置１１からの通知に関係なく、任意の時刻に、自発的にオペレータとなって、手動締め取引を実行することができる。
【００７３】
Ｆ５２の後、メニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）が表示操作部２４に表示されている最中に、各店舗は、売上が計上されると、レジ担当者等が現金処理装置１１のオペレータとなって、投入取引を実行する（Ｆ５３）。このとき、オペレータは、メニュー画面２４ｄに表示された「投入」ボタンを押下して、投入取引を実行する。そして、取引制御部２１ａは、投入取引が終了すると、「手動締済」画像２４ｄａ（図４Ｄ参照）を消去させて、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。オペレータは、この「手動締済」画像２４ｄａが消去されることによって、締め取引が行われていない投入取引の存在を知ることができる。
【００７４】
ここで、時刻が、２回目の手動締め時刻である１４時４５分になったとする。この場合に、現金処理装置１１の取引制御部２１ａは、１回目の手動締め時刻のときと同様に、図示せぬ通知手段によって、手動締め時刻になったことを各店舗に通知する。その結果、各店舗は、管理者が現金処理装置１１のオペレータとなって、表示操作部２４に表示された画面を確認する。
【００７５】
このとき、「手動締済」画像２４ｄａが消去されたメニュー画面２４ａが表示操作部２４に表示されていれば、オペレータは、締め取引が行われていない投入取引が存在することを知る。そのため、オペレータは、メニュー画面２４ａに表示された「締め」ボタンを押下して、手動締め取引を実行する（Ｆ５４）。これにより、現金管理センタのホストコンピュータ１２（図１参照）は、Ｆ５３で行われた投入取引による入金を、当日中に振込処理することができる。そして、取引制御部２１ａは、手動締め取引が終了すると、手動締め済みの場合のメニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）を表示操作部２４に表示させる。
【００７６】
一方、「手動締済」画像２４ｄａを含むメニュー画面２４ｄが表示操作部２４に表示されていれば、オペレータは、すべての投入取引に対して締め取引が行われていることを知る。そのため、オペレータは、何もせずに、現金処理装置１１を放置する。
【００７７】
ここで、時刻が、自動締め時刻である２３時４５分になったとする。この場合に、取引制御部２１ａは、現金処理装置１１に予め記憶された情報に基づいて、自動締め取引を実行する（Ｆ５５）。そして、取引制御部２１ａは、自動締め取引が終了すると、「手動締済」画像２４ｄａ（図４Ｄ参照）を消去させて、初期画面として、通常のメニュー画面２４ａ（図４Ａ参照）を表示操作部２４に表示させる。なお、自動締め取引を実行する理由は、オペレータが手動締め時刻に手動締め取引を行わなかった場合の投入取引の締め、及び、金融機関での当日中の振込処理の手続期限時刻である「１５時００分」以降に行われた投入取引の締めを行うためである。
【００７８】
以上の通り、本実施形態２によれば、手動締め取引の実行後であっても、投入取引の実行が可能なように、運用することができる。
また、本実施形態２によれば、手動締め取引の実行後に、投入取引の実行があった場合に、表示操作部２４に「手動締済」画像２４ｄａが表示されているか否かによって、締め取引が行われていない投入取引があるか否かを、管理者に識別させることができ。そして、本実施形態２によれば、表示操作部２４に「手動締済」画像２４ｄａが表示されていない場合に、管理者に、手動締め取引の実行を促すことができる。したがって、本実施形態２によれば、２回目の手動締め時刻で、Ｆ５３で行われた投入取引による入金に対する手動締め取引の実行を管理者に促すことができる。これにより、総売上金を確実に当日中に振込処理させることができ、もって、振込処理の遅れを回避することができる。
【００７９】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、実施形態では、いわゆる「オンライン入金機」と称される現金処理装置１１を例にして説明したが、商業施設等に設置し、ＩＤカードにて入出金を管理するオンラインの現金入出金装置にも適用することができる。
また、例えば、メニュー画面２４ｄ（図４Ｄ参照）は、各店舗での手動締め取引の実行の有無が識別できるように、店舗毎に、各店舗の店名やコード等のリストと「手動締済」画像２４ｄａとが対応付けられた構成となっていてもよい。
【符号の説明】
【００８０】
１１ 現金処理装置
１２ ホストコンピュータ
１３ 通信回線
１４ 口座情報記憶媒体（締めカード）
２１ 制御部
２１ａ 取引制御部
２２ 記憶部
２２ａ 口座記憶部
２３ 近接センサ
２４ 表示操作部
２５ カードリーダ部
２６ 紙幣投入部
２７ 硬貨投入部
２８ 鑑別部
２９ 紙幣リジェクト部
３０ 紙幣返却部
３１ 紙幣金庫部
３２ 硬貨リジェクト部
３３ 硬貨返却部
３４ 硬貨金庫部
３５ 搬送機構
【特許請求の範囲】
【請求項１】
店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置において、
前記締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、
オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有し、
前記取引制御部は、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項２】
請求項１に記載の現金処理装置において、
前記表示操作部は、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像と前記締め取引が実行済みであることを表す画像とを同一画面内に表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項３】
請求項１又は請求項２に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、店舗での売上金の投入取引を実行することができ、前記締め取引の実行後に、当該投入取引による入金が発生した場合に、前記表示操作部に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を消去させて、再度、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項４】
請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、時刻がオペレータを介さずに自動的に締め取引を実行する自動締め時刻になった場合に、前記表示操作部に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を消去させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項５】
各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有する現金処理装置に、店舗での売上金の締め取引を実行させるためのプログラムであって、
前記取引制御部を、
前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる制御手段として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項１】
店舗での売上金の締め取引を実行する現金処理装置において、
前記締め取引を含む各種の取引処理を実行する取引制御部と、
オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有し、
前記取引制御部は、前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項２】
請求項１に記載の現金処理装置において、
前記表示操作部は、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像と前記締め取引が実行済みであることを表す画像とを同一画面内に表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項３】
請求項１又は請求項２に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、店舗での売上金の投入取引を実行することができ、前記締め取引の実行後に、当該投入取引による入金が発生した場合に、前記表示操作部に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を消去させて、再度、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項４】
請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
前記取引制御部は、時刻がオペレータを介さずに自動的に締め取引を実行する自動締め時刻になった場合に、前記表示操作部に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を消去させる
ことを特徴とする現金処理装置。
【請求項５】
各種の取引処理を実行する取引制御部と、オペレータに視認させる画面の表示及びオペレータによる操作の受け付けを行う表示操作部とを有する現金処理装置に、店舗での売上金の締め取引を実行させるためのプログラムであって、
前記取引制御部を、
前記表示操作部に、前記締め取引の実行をオペレータに促す画像を表示させ、その後に、前記締め取引が実行された場合に、前記締め取引が実行済みであることを表す画像を表示させる制御手段として機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４Ａ】
【図４Ｂ】
【図４Ｃ】
【図４Ｄ】
【図４Ｅ】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４Ａ】
【図４Ｂ】
【図４Ｃ】
【図４Ｄ】
【図４Ｅ】
【図５】
【公開番号】特開２０１２−２２５５７（Ｐ２０１２−２２５５７Ａ）
【公開日】平成２４年２月２日（２０１２．２．２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１６０５２７（Ｐ２０１０−１６０５２７）
【出願日】平成２２年７月１５日（２０１０．７．１５）
【出願人】（００００００２９５）沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】（５９１０８９５５６）株式会社 沖情報システムズ (276)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年２月２日（２０１２．２．２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年７月１５日（２０１０．７．１５）
【出願人】（００００００２９５）沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】（５９１０８９５５６）株式会社 沖情報システムズ (276)
【Ｆターム（参考）】
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