説明

理美容椅子等のステップ装置

【課題】 従来のステップを退避させるにはステップはレッグレストの側面に回転した位置に移動しているだけであり、ステップは座部の前方から退くことがないので、例えば、車椅子の被施術者が車椅子から座部に、あるいは座部から車椅子に移乗する際に車椅子の移動量が限定されてしまうためにステップが邪魔になるといった問題があった。
【解決手段】 シリンダ2のロッド2cが最下降位置の状態時に椅子本体11を回転することでステップ6は初期位置で停止した状態で椅子本体のみが回転し、前記ロッドを上昇させると前記ステップ取付板7に対して前記椅子本体との角度が無くなった位置でロック状態となり、この状態で椅子本体を回転するとステップ取付板が椅子本体と一体的に回転すると共にロッドの上下動に伴って上下動することを特徴とする理美容椅子等のステップ装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、理美容院に設置される理美容椅子や歯科医院に設置される治療椅子であって、被施術者が施術中に足を載せて安楽な姿勢で施術を受けるためのステップの改良を施した理美容椅子等のステップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における理美容椅子におけるステップ装置としては、例えば、特開2001−78850号公報(以下、先行例1という)に開示されている発明がある。この発明の構成は、レッグレストの下端における1側部にステップを左右方向に回動可能に、かつ、ステップとして使用する位置ではレッグレストの前方に水平状態に、また、回動した退避位置ではレッグレストの側面側に90度回動して水平状態に変移した状態となり、かつ、この2位置においてロック・アンロックを行なうためのロック手段を設けたものである。
【0003】
その他のステップ装置としては、特開2002−11054号公報(以下、先行例2という)に開示された発明は、ステップをレッグレストの下端と平行に回動自在に取付け、ステップとして使用する位置ではレッグレストの前方に水平状態に、退避位置ではレッグレストの裏面側に回動した位置に変移した状態とり、かつ、この2位置をモータの回転力を利用して行なうものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−78850号公報
【特許文献2】特開2002−11054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記した先行例1にあっては、ステップの退避位置においてステップはレッグレストの側面に回転した位置に移動しているだけであり、ステップは座部の前方から退くことがないので、例えば、車椅子の被施術者が車椅子から座部に、あるいは座部から車椅子に移乗する際に車椅子の移動量が限定されてしまうためにステップが邪魔になるといった問題があった。
【0006】
また、前記した先行例2にあっては、ステップの出し入れを手で出し入れする場合には手間が掛かると共にステップを支持するための機構が必要となるため構造が複雑となると共に下限時およびステップよりも短い距離だけ椅子を上昇させる場合には常にステップが無い状態となり、着座者の足が宙に浮き不安定な状態になり、また、モータによってステップを動作させるにはコストが高くなるといった問題があった。
【0007】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、被施術者を着座させる際にはステップが邪魔にならないようにステップを正面に向けた状態で座部を回転して着座させ、着座後に座部を正面側に回転して被施術者の足をステップに載せて施術が行なえるようにし、被施術者はステップの無い椅子に着座するのと同様に着座が行なえ、また、車椅子からの移乗であってもステップが邪魔することなく安全に着座することができる理美容椅子等のステップ装置を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の理美容椅子等のステップ装置は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、シリンダのロッドが最下降位置の状態時に椅子本体を回転することでステップは初期位置で停止した状態で椅子本体のみが回転し、前記ロッドを上昇させると前記ステップが取付けられているステップ取付板に対して前記椅子本体との角度が無くなった位置で前記ステップ取付板に上下動自在に取付けられたロックピンが椅子本体の座部裏面側に固定されたステップ支軸の凹部に係合されロック状態となり、この状態で椅子本体を回転すると前記ロックピンと凹部との係合が解除されステップ取付板が椅子本体と一体的に回転すると共にロッドの上下動に伴って上下動することを特徴とする。
【0009】
請求項2の手段は、シリンダの上端に固定された基台と、椅子本体の座部裏面に固定されシリンダのロッド上端が取付けられたフランジと、該フランジの下面に固定され椅子本体の回転に伴って回転し、外周面にリング状溝が形成されると共に該リング状溝を形成する起立縁の一部に凹部が形成され、かつ、前記ロッドが挿通されステップ支軸と、前記フランジと前記ステップ支軸との間に回転可能に介在されると共に前記ロッドが挿通されステップの上端側が取付けられたステップ取付板と、該ステップ取付板の一部に上下動自在に軸支され、前記ロッドが最下降位置にある時は、前記ステップ支軸のリング状溝に対向して位置し、ロッドが上昇した位置ではスプリングによって下降し前記凹部に係合され前記ステップ取付板と前記ステップ支軸とを前記椅子本体を回転すると一体に回転させるロックピンとより構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項3の手段は、前記した請求項2において、前記基台に形成された開口部にステップのパイプ部の左右動を防止するための中央に向かってテーパー状のステップガイドを設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項4の手段は、前記した請求項2において、前記フランジと前記ステップ取付板との間にテーブル取付板を水平方向に回転自在に介在して取付け、該テーブル取付板に起立杆の下端を固定して取付けると共に該起立杆の上端にテーブルを回転自在に取付けたことを特徴とする。
【0012】
請求項5の手段は、前記した請求項4において、前記テーブル取付板の側面に切り欠き部を形成し、かつ、前記ロックピンを前記ステップ取付板に対して頭部を有するネジで上下動可能に取付け、前記ロッドが最下降位置で前記ロックピンの下端が基台に当接して上昇した位置で前記頭部が前記切り欠き部に当接して前記テーブル取付板の回転を阻止し、また、前記ロッドが上昇して前記ロックピンが上昇すると前記頭部が前記切り欠き部から離脱して前記テーブル取付板の回転を可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は前記したように、被施術者を着座させる際にはステップが邪魔にならないようにステップを正面に向けた状態で座部を回転して着座させ、着座後に座部を正面側に回転して被施術者の足をステップに載せて施術が行なえるようにし、被施術者はステップの無い椅子に着座するのと同様に着座が行なえ、また、車椅子からの移乗であってもステップが邪魔することなく安全に着座することができ、また、椅子本体の座部とステップとが離開した状態においてフットバスの設置が可能であることから、被施術者がフットバスに足を入れることでマッサージや血行を良くすることが可能となり健康上も有効なものである。
【0014】
また、基台に形成された開口部にステップのパイプ部の左右動を防止するための中央に向かってテーパー状のステップガイドを設けたことにより、椅子本体が最下降位置において回転させてもステップの左右動が防止されることで、ステップは常に正面の方向、理美容院などでは鏡方向に向かった状態となる。
【0015】
また、前記フランジと前記ステップ取付板との間にテーブル取付板を水平方向に回転自在に介在して取付け、該テーブル取付板に起立杆の下端を固定して取付けると共に該起立杆の上端にテーブルを回転自在に取付けることで、被施術者がテーブルに手をおくことでネールアートの施術を受けることができる。
【0016】
さらに、ロッドが最下降位置ではロックピンがテーブル取付板の切り欠き部に係合してロック状態となることでテーブル取付板の回転を防止することから、被施術者が着座する際にテーブルに手を付いてもテーブル取付板が回転することがないので安全に着座することが可能となり、また、ロッドが上昇すると前記ロックピンがテーブル取付板の切り欠き部に係合が解除されテーブル取付板の回転が可能となるので、テーブルの被施術者との距離調整およびテーブルの自転と相まってネールアート時にテーブルに手を載せてのネールアートの施術がより行い易くなる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る理美容椅子等のステップ装置の一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】椅子本体を最下降位置に下降した状態の断面図である。
【図3】図2における椅子本体の要部を示す拡大断面図である。
【図4】椅子本体を最下降した状態の正面図である。
【図5】椅子本体の上昇途中を示す断面図である。
【図6】図5における椅子本体の要部を示す拡大断面図である。
【図7】椅子本体の上昇途中を示す正面図である。
【図8】椅子本体を回転した状態を示す斜視図である。
【図9】図1においてテーブルを備えた場合の分解斜視図である。
【図10】図9において椅子本体が最下降位置まで低下した状態を示す正面図である。
【図11】図10における要部の拡大断面図である。
【図12】図11の要部の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る理美容椅子等のステップ装置の一実施例を図1〜図8と共に説明する。
図1は分解斜視図にして、1は脚台にして、中央に足踏み式の油圧シリンダ2が固定されている。この油圧シリンダ2は公知の構造であって、ペダル2aを踏み込むことで油がシリンダ2b内に注入されロッド2cが上方に上昇し、ペダル2aを最下降位置まで踏み込むとロッド2cが最下降位置まで下降し、また、ペダル2aを上方に蹴上げることでロッド2cの回転が阻止される構造となっている。
【0019】
3は前記油圧シリンダ2のシリンダ2bの上面に固定された箱状の基台にして、中央部には前記油圧シリンダ2のロッド2cが挿通可能な孔3aが開口されており、また、基台3の一辺に開口部3bが形成されており、該開口部3bには後述するステップ6のパイプ部6aの左右動を防止するための中央に向かってテーパー状のステップガイド4が取付けられている。
【0020】
5は前記油圧シリンダ2のロッド2cが挿通可能なリング状に形成されたステップ支軸にして、外周面にはリング状溝5aが形成されると共に該リング状溝5aを形成するための起立縁の一部には円弧状の凹部5bが形成されている(図3、図6参照)。なお、凹部5bはステップ支軸5を後述するフランジ10にネジ5cによって固定した状態において後述するステップ6の真後ろに位置するように固定される。
【0021】
6は被施術者が座部11aに腰掛けた実施例において足を載せるためのステップにして、パイプ部6aの上端にはステップ取付板7が取付けられ、下端には足載せ台6bが取付けられている。前記ステップ取付板7には油圧シリンダ2のロッド2cが挿通される孔7aと、ロックピン8が挿通される小孔7bが開口されている。
【0022】
前記ロックピン8は上端側が前記小孔7b内に挿通され、ステップ取付板7の上面においてリング溝8aに止め輪8bを係合することで抜け止めされると共にステップ取付板7の裏面とロックピン8のリング状突条部8cとの間にスプリング9が介在され、該スプリング9のバネ力によって常時下方にバネ付勢されている。また、ロックピン8のリング状突条部8cは前記ステップ支軸5のリング状溝5aおよび切り欠け5bに選択的に係合される。
【0023】
10は椅子本体11の座部11bの裏面にネジ止め固定されたフランジにして、該フランジ10の円筒部10aの下端には前記ステップ支軸5の凹み部が嵌合されネジ5cによって固定されている。また、フランジ10には油圧シリンダ2のロッド2cが挿通する孔10bが開口されている。なお、11aは背凭れにしてパイプによって座部11bに取付けられている。
【0024】
次に、組み立て状態について説明するに、基台3の開口部3aにロッド2cを挿通した状態において基台3は油圧シリンダ2のシリンダ2bに固定する。次いで、椅子本体11の座部11bの裏面にフランジ10をネジ止め固定する。この状態においてロッド2cの上端部にステップ支軸5、スラストワッシャー12、ステップ取付板7、スラストワッシャー13を挿通した状態で、ロッド2cに固定されたストッパーピン2dをフランジ10の溝10cを係合し、椅子本体11とロッド2cとが一体的に回転可能状態とする。
【0025】
次いで、ステップ支軸5をフランジ10にネジ止めすることで、ステップ取付板7はフランジ10に対してロックピン8のリング状突条8bがステップ支軸5のリング状溝5aに位置する時にはステップ取付板7(ステップ6)はフランジ10に対して回転可能となり、また、リング状突条8bがステップ支軸5の凹部5bに係合されている位置では椅子本体11を回転することで、ステップ支軸5とステップ取付板7(ステップ6)とは一体に回転することとなる。
【0026】
次に、前記した構成に基づいて動作について説明するに、被施術者の椅子への導入時には図8に示すように椅子本体1に対してステップ6を略90度の位置とすることで、座部11aの前方にはステップ6が無いことで通常の椅子に座るのと同様に座り易くなり、また、車椅子による椅子への導入もステップ6が無いことから車椅子からの着座も容易となる。
【0027】
この図8に示す状態とするには、図2、図4の状態であるステップ6と椅子本体11とが正面である初期位置の方向、理美容院などでは鏡に向いており、かつ、油圧シリンダ2のロッド2cを最下降位置まで下降した状態では本発明の要部は図3に示す状態となっている。この状態ではステップ6の水平部が基台3に取付けられているステップガイド4に支持されている。また、ロックピン8の下端は基台3に当接しスプリング9のバネ力に抗してロックピン8は上昇しているので、該ロックピン8のリング状突条8bはテップ支軸5のリング状溝5aに係合されている。
【0028】
従って、椅子本体11を回転するとステップ取付板7はスラストワッシャー12,13によって現在位置を保持するので、椅子本体11のみが回転して図8の状態となって被施術者の椅子への導入が容易となる。なお、椅子本体11の回転に伴ってロッド2cも回転する。
【0029】
そして、施術を行なうためにペダル2aを踏むと椅子本体11が上昇し、この上昇に伴ってロックピン8の下端が基台3から離れると、該ロックピン8はスプリング9のバネ力によって下降する(図6参照)。この状態において、ステップ6の水平部はステップガイド4より離れる。そして、椅子本体11を元の方向に回転するとロックピン8のリング状突条8bがステップ支軸5の凹部5bに係合され、椅子本体11とステップ取付板7とは一体となり、従って、椅子本体11を回転するとステップ6も一体で回転する。
【0030】
前記ステップ6と椅子本体11とが一体となった位置で椅子本体11も鏡に対向した状態となる。この時、ペダル2aを蹴上げることでロッド2cはロックされ固定状態となる。そして、被施術者は鏡を見ながら施術を受けることができる。なお、椅子本体11とステップ6とが一体となった状態で施術者はペダル2aを踏み込むことで施術が行い易い高さ位置まで上昇させることができる。
【0031】
また、椅子本体11を回転して被施術者を横向きで施術するような場合には、ペダル2aを押し下げてロッド2cのロック状態を解除することで椅子本体11の回転に伴ってステップ6も回転するので、被施術者は足載せ台6bに足を載せた状態での施術が可能となり安楽な姿勢での施術を受けることができる(図5、図7参照)。
【0032】
なお、前記した図8の状態において、椅子本体11の座部11bの前方にフットバスを設置することで、被施術者がフットバスに足を入れてマッサージや血行を良くする等の施術を受けることができる。
【0033】
そして、全ての施術が終了して被施術者が椅子本体から離れる場合には、ペダル2aを最下降位置まで押し下げるとロッド2cが最下降位置まで下降するので、ロックピン8の下端が基台3に当接して上昇するので、該ロックピン8のリング状突条8bがステップ支軸5の凹部5bからリング状溝5aに入り込む。この状態においてステップ6におけるパイプ部6aの上端水平部がステップガイド4に位置していることで、椅子本体11を回転すると図8の状態に戻り椅子本体11からの離脱が容易となる。
【0034】
図9〜図12は前記した実施例にネイルケアを行なうためのテーブルを設けた実施例であり、前記した実施例と同一符号は同一部材を示し説明は省略する。
この実施例にあっては、前記した実施例ではロックピン8をステップ取付板7に取付ける手段として止め輪8bで行なったのに対してネジ8cで固定するようにし、また、前記スラストワッシャー13とフランジ10との間にテーブル取付板14aおよびスラストワッシャー15を介して回転自在に取付け、該テーブル取付板14aの先端に起立された起立体14bの上端に回動自在にテーブル14を取付けた。
【0035】
そして、前記ネジ8cの頭部は前記テーブル取付板14aの立ち上がり平面部と対応し、かつ、該平面部には選択的にネジ8cの頭部と係合される切り欠き部14cが形成されている。
【0036】
次に、前記した構成に基づいて動作を説明するに、油圧シリンダ2のロッド2cが最下降位置にあるとロックピン8の下端は基板3に当接しているので、該ロックピン8は上昇位置にある。この上昇位置においてロックピン8にネジ込まれているネジ8cの頭部はテーブル取付板14aの切り欠き部14cと係合される。この係合状態によりテーブル取付板14aはステップ取付板7と一体化されるので、被施術者が椅子本体11の座部11bに着座する際にテーブル14に手を付いてもテーブル取付板14aが回転することがないので安全に着座することが可能となる。
【0037】
また、油圧シリンダ2のロッド2cが上昇すると、前記したと同様にロックピン8はスプリング9のバネ力によって下降するので、ロックピン8にネジ止めされたネジ8cの頭部はテーブル取付板14aの切り欠き部14cから離脱する。この離脱状態によりテーブル取付板14aは回転可能状態となるので、テーブル14を被施術者側に近づけたり離したりすることが可能となってネールアートの施術が行い易くなる。
【0038】
また、前記したようにテーブル14は起立体14bに対しても回転することから、前記テーブル14の被施術者との距離調整と相まってネールアート時にテーブル14に手を載せてのネールアートの施術がより行い易くなるものである。
【0039】
なお、前記した油圧シリンダ2はペダル2aを踏み込むことでロッド2cが上昇し、ペダル2aを蹴上げることでロッド2cの回転をロックし、さらに、ペダル2aを最下降位置まで踏み込むとロッド2cが下降する足踏み式であるが、公知のモータポンプによりロッドを上下動させる油圧シリンダにも応用できることは勿論のことである。
【符号の説明】
【0040】
1 脚台
2 油圧シリンダ
2c ロッド
3 基台
5 ステップ支軸
5a リング状溝
5b 凹部
6 ステップ
7 ステップ取付板
8 ロックピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダのロッドが最下降位置の状態時に椅子本体を回転することでステップは初期位置で停止した状態で椅子本体のみが回転し、前記ロッドを上昇させると前記ステップが取付けられているステップ取付板に対して前記椅子本体との角度が無くなった位置で前記ステップ取付板に上下動自在に取付けられたロックピンが椅子本体の座部裏面側に固定されたステップ支軸の凹部に係合されロック状態となり、この状態で椅子本体を回転すると前記ロックピンと凹部との係合が解除されステップ取付板が椅子本体と一体的に回転すると共にロッドの上下動に伴って上下動することを特徴とする理美容椅子等のステップ装置。
【請求項2】
油圧シリンダの上端に固定された基台と、
椅子本体の座部裏面に固定され油圧シリンダのロッド上端が取付けられたフランジと、
該フランジの下面に固定され椅子本体の回転に伴って回転し、外周面にリング状溝が形成されると共に該リング状溝を形成する起立縁の一部に凹部が形成され、かつ、前記ロッドが挿通されステップ支軸と、
前記フランジと前記ステップ支軸との間に回転可能に介在されると共に前記ロッドが挿通されステップの上端側が取付けられたステップ取付板と、
該ステップ取付板の一部に上下動自在に軸支され、前記ロッドが最下降位置にある時は、前記ステップ支軸のリング状溝に対向して位置し、ロッドが上昇した位置ではスプリングによって下降し前記凹部に係合され前記ステップ取付板と前記ステップ支軸とを前記椅子本体を回転すると一体に回転させるロックピンと、より構成したことを特徴とする理美容椅子等のステップ装置。
【請求項3】
前記基台に形成された開口部にステップのパイプ部の左右動を防止するための中央に向かってテーパー状のステップガイドを設けたことを特徴とする請求項2記載の理美容椅子等のステップ装置。
【請求項4】
前記フランジと前記ステップ取付板との間にテーブル取付板を水平方向に介在して取付け、該テーブル取付板に起立杆の下端を固定して取付けると共に該起立杆の上端にテーブルを回転自在に取付けたことを特徴とする請求項2記載の理美容椅子等のステップ装置。
【請求項5】
前記テーブル取付板の側面に切り欠き部を形成し、かつ、前記ロックピンを前記ステップ取付板に対して頭部を有するネジで上下動可能に取付け、前記ロッドが最下降位置で前記ロックピンの下端が基台に当接して上昇した位置で前記頭部が前記切り欠き部に当接して前記テーブル取付板の回転を阻止し、また、前記ロッドが上昇して前記ロックピンが上昇すると前記頭部が前記切り欠き部から離脱して前記テーブル取付板の回転を可能としたことを特徴とする請求項4記載の理美容椅子等のステップ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−217843(P2011−217843A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88060(P2010−88060)
【出願日】平成22年4月6日(2010.4.6)
【出願人】(000108672)タカラベルモント株式会社 (113)
【Fターム(参考)】