説明

理美容用椅子

【課題】 従来における基板に対して椅子とシャンプーボールとが一体となっている理美容用椅子にあっては、施術者が被施術者の後方に立つことができず、そのために、洗髪の準備作業等で無理な姿勢を強いられたり、マッサージや美顔施術等の洗髪以外の施術が行えないといった問題があった。
【解決手段】 昇降装置1の基板2に背凭れ42の起伏が可能な椅子4を回転可能に取付け、かつ、前記基板に背凭れを伏倒した状態で背凭れの上面が近接する位置にシャンプーボール3を取付けた理美容用椅子である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッド状の椅子の背部側にシャンプーボールが一体的に取付けられた理美容用椅子であって、該理美容用椅子を回転した状態においてネイル、フェイシャル、美顔施術やマッサージ等の施術を行えるようにした理美容用椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における被施術者の毛髪を洗うための椅子としては、椅子とシャンプーボールが床面に固定され、椅子の背凭れと座部を駆動して着座している被施術者の首後ろ部がシャンプーボールの凹部に位置するように制御すると共に、シャンプーボールの高さや前後動を調整して被施術者の首後ろ部が前記凹部にフィットするように微調整したものがあったが、椅子の調整とシャンプーボールの調整を行わなければならなかったので、その調整が面倒であると共に時間が掛かるといった問題があった。
【0003】
そこで、これらの問題を解決するものとして、ベッド状の椅子の頭部側にシャンプーボールを一体的に取付けた理美容用椅子を、本出願人は特開2006−61519号公報として開示されている発明を出願した。この発明は、椅子と該椅子の頭部側に配置されたシャンプーボールを昇降装置の基板に一体的に取付け、椅子とシャンプーボールを同時に昇降し、被施術者が椅子の上で前後動することで首後ろ部を凹部にフィットさせることができるというものであった。
【特許文献1】特開2006−61519号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記した本出願人が出願した発明にあっては、基板に対して椅子とシャンプーボールとが一体となっているため、施術者が被施術者の後方に立つことができず、そのために、洗髪以外のフェイシャル、美顔施術やマッサージ等の施術が行えないといった問題があった。
【0005】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、背凭れを起伏可能となし、かつ、昇降装置の基板に対して椅子のみを回転可能としたことにより洗髪以外の施術が行え、また、被施術者の椅子への導入時に背凭れと前垂れを起立させることで安全、かつ、容易に着座させることが可能であると共に椅子の回転時に背凭れがシャンプーボールに当接することがない理美容用椅子を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の理美容用椅子は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、昇降装置の基板に背凭れの起伏が可能な椅子を回転可能に取付け、かつ、前記基板に背凭れを伏倒した状態で背凭れの上面が近接する位置にシャンプーボールを取付けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の手段は、前記した請求項1の手段において、前記背凭れの上面にヘッドレストを着脱可能に取付けたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の手段は、前記した請求項1の手段において、前記基板に対して前記椅子をリング状のベアリング付き軸受けを介して回転自在に取付けたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の手段は、前記した請求項1の手段において、前記基板に対して前記椅子が所定の回転角度位置においてロックするためのロック手段を取付けたことを特徴とする。
【0010】
請求項5の手段は、前記した請求項1において、前記基板に対して前記椅子が所望の角度位置において油圧シリンダの油圧によってピストンを吐出させて固定補助板と回転補助板の当接面に圧接するためのロック手段を取付けたことを特徴とする。
【0011】
請求項6の手段は、前記した請求項1において、前記背凭れの幅を、該背凭れを伏倒した状態において被施術者の腕を支持できる程度の幅に形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項7の手段は、前記した請求項1において、前記椅子における着座部を座部と前垂れ部とを一体化してベッド状に形成し、該ベッド状部の前記前垂れ部を前垂れ用シリンダによって水平状態と垂直状態とに変位可能にすると共に、前記前垂れ用シリンダの一端が軸支された回動板と前垂れ部が固定された前垂れ基板との間にスライド手段を介在し、前記座部に対して前垂れ部が垂直方向に回動した時に発生する引っ張り力が作用しないようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項8の手段は、前記した請求項1において、前記椅子における着座部を座部と、該座部と分離された前垂れ部とより形成し、前記前垂れ部を前垂れ用シリンダによって水平状態と垂直状態とに変位可能としたことを特徴とする。
【0014】
請求項9の手段は、前記した請求項7または8において、前記前垂れ部と背凭れの各油圧シリンダを同期して制御することで、前垂れ部の起伏と背凭れの起伏とが同期して行われるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は前記したように、昇降装置の基板に背凭れの起伏が可能な椅子を回転可能に取付け、かつ、前記基板に背凭れを伏倒した状態で背凭れの上面が近接する位置にシャンプーボールを取付けたことにより、椅子をシャンプーボールから離れた位置に回転した位置において、例えば、フェイシャル、美顔施術やマッサージ等の施術が行え、また、被施術者の椅子への導入時に背凭れを起立させることで安全に着座させることが可能であると共に椅子の回転時に背凭れがシャンプーボールに当接することがない。
【0016】
また、背凭れの上面にヘッドレストを着脱自在に取付けることができるので、洗髪以外の前記施術において頭部を支持して安楽な姿勢で施術を受けることができる。
【0017】
さらに、基板に対して前記椅子をリング状のベアリング付き軸受けを介して回転自在に取付けたので、椅子に偏荷重が掛かってもスムーズな回転が得られ、また、基板に対して前記椅子が所定の回転角度位置、例えば、シャンプー位置とヘェイシャル、美顔施術やマッサージ位置の2位置においてロックされるようにロック手段を取付けたことにより、洗髪位置およびその他の施術位置の2位置で確実に椅子の回転が阻止されるので、施術の際に椅子が回転することの危険性を防止することができる。
【0018】
また、椅子を所望の角度位置において油圧シリンダの油圧によってピストンを吐出させて固定補助板と回転補助板の当接面に圧接するためのロック手段を取付けたので、施術者が希望する回転位置で椅子を固定することができ、従って、施術者にとって施術し易い回転位置での施術を行うことができる。
【0019】
また、背凭れの幅を、該背凭れを伏倒した状態において被施術者の腕を支持できる程度の幅に形成したことにより、洗髪およびネイル等の施術時に被施術者の腕が背凭れより垂れ下がるのを防止でき、従って、被施術者は安定した姿勢で施術を受けることができる。
【0020】
さらに、ベッド状部の被施術者の脹ら脛部を載せる部分を前垂れ部として水平状態と垂直状態とに変位可能とし、被施術者が椅子への乗り降り時に前垂れ部を垂直方向に変位することで、大きく開脚姿勢をとらなくとも簡単に乗り降りが行えるので、女性や子供であっても容易に着座や着座状態から降りることが可能になるといった効果を有するものである。
【0021】
また、前垂れ部と背凭れのシリンダを同期して制御することで、前垂れ部と背凭れとが同期して水平状態と垂直状態に変位するので、着座している被施術者に対して安楽な状態で着座状態と仰臥状態に変位させることができるといった効果を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明は、昇降装置の基板にシャンプーボールを固定し、椅子を前記基板に対して回転可能に取付けたことである。
【実施例1】
【0023】
以下、本発明に係る理美容用椅子の第1の実施例を図面と共に説明する。
1は油圧シリンダ11への油の供給や油抜きによって基板2を水平状態で昇降する昇降装置にして公知の構造である。3は前記昇降手段1によって水平状態を維持しながら上下動する基板2の一端に取付けられたシャンプーボールにして、シャンプーボール3内に流れ込む洗髪水を排水するホース31やシャワーヘッド32に温水を供給するための給水パイプ33は前記昇降装置1内に導入され、該昇降装置1より床下に導入されている。
【0024】
また、シャンプーボール3内には、洗髪時に被施術者の首後ろ部を支持する回動自在な首受け34と、被施術者の後頭部の2箇所を受ける回動自在な後頭部受け35が取付けられており、これら首受け34と後頭部受け35とによって、被被施術者の首後ろ部および後頭部を支持するので、被施術者に負担を掛けることがなく、安楽状態に維持させることができるものである。
【0025】
4は被施術者の腰から下の下肢部を水平状態で受けるベッド状部41と、該ベッド状部41の上端側に回動自在に軸支され、油圧シリンダ43への油の供給や油抜きによって起伏する背凭れ42とより構成された椅子である。そして、前記ベッド状部41の裏面の回転板41aから軸杆41bが立設されており、この軸杆41bが前記基板2に取付けられているベアリング付きの軸受け21に軸支されている。
【0026】
また、前記回転板41aの裏面側には回転板41aに固定された回転補助板44が固定され、一方、基板2の上面側には固定補助板22が固定され、該回転補助板44と固定補助板22との外周部分には椅子に掛かる偏荷重を受けるためのリング状の溝と、該溝の間に介在されたボールからなる回転保持手段23が形成されている。
【0027】
さらに、前記回転補助板44にはスプリング45aとボール45bからなるロック手段45が取付けられ、該ボール45bは前記固定補助板22に形成された円弧状のガイド溝22aに臨んでいる。このガイド溝22aの円弧両端はその他の溝深さより深く形成されロック溝となっている。また、ガイド溝22aにおける前記ロック溝の1つは、椅子41が基板2と平行な回転位置、すなわち、図1、図3〜6の位置となった時に前記ロック手段45のボール45bが入り込む位置に形成され、前記ロック溝の他の1つは前記1つのロック溝から60度の位置、すなわち、図7に示す回転した位置に形成されている。
【0028】
従って、椅子4はシャンプー位置と、その他の施術位置(シャンプー位置から60度回転した位置)との2位置においてボール45bがロック溝に入り込み椅子4をロックした状態となる。また、該ロック位置において強く椅子4に対して回転力を加えるとボール45bはロック溝から抜け出してガイド溝上を移動して他のロック溝に入り込みロック状態となる。なお、椅子4の回転時において、軸杆41bと軸受け21および回転保持手段23とによってスムーズに回転することになる。なお、前記した洗髪位置から他の位置への回転角は前記した60度に限定されるものではない。
【0029】
前記した椅子41に対して起伏可能に取付けられている背凭れ42には、左右方向に張り出して形成された腕受け部42aが一体的に形成されている。この腕受け部42aは僅かに上方に向かって高くなっている。また、腕受け部42aの下端はベッド状部41の両側面まで延長されて、被施術者の背部を受ける部分より長く形成されている。従って、背凭れ42を伏倒した状態において、仰臥状態にある被施術者の腕全体を支持できる形状となっている。なお、背凭れ42の先端部(仰臥した被施術者の頭部位置側)には図7に示すヘッドレスト5を取付けるための取付孔が形成されている。
【0030】
次に、被施術者を仰臥状態にして洗髪するために、本発明の理美容用椅子をどのような姿勢にして行うかの説明を行う。
先ず、図6に示す背凭れ42を起立させた状態において椅子4のベッド状部41に被施術者を導入する。このように背凭れ42を起立させておくことで、着座している被施術者を仰臥させるときに背部が背凭れ42に接していることで背凭れ42の伏倒に伴ってゆっくりと仰臥姿勢に導かれることになる。なお、この状態において、被施術者の腕が背凭れ42の腕受け部42aに保持されるので安楽姿勢となる。
【0031】
そして、仰臥姿勢となった被施術者は首後ろ部がシャンプーボール3の首受け34に乗るように移動することで、後頭部も後頭部受け35に支持される。この状態において施術者による洗髪を行い、該洗髪が終了した後には再度背凭れ42を起立させ、被施術者が洗髪のみで終了する場合にはベッド状部41から下りてもらって洗髪作業は終了する。
【0032】
前記洗髪が終了した後、被施術者がフェイシャル、美顔施術やマッサージ等の他の施術を受ける場合には、施術者がベッド状部41または背凭れ42を押して椅子4を回転すると60度の回転角位置においてロックされ固定状態となる(図7参照)。この位置において背凭れ42の上面にヘッドレスト5を取付け、かつ、背凭れ42を伏倒して前記した他の施術を受ける姿勢となる。
なお、被施術者が仰臥した状態においては、被施術者の腕は腕受け部42aで保持されるので、ネイルを行う場合には安定した状態で施術を受けることが可能となる。
【0033】
そして、施術が終了したなら、背凭れ42を起立させて被施術者をベッド状部41から下ろし、再び、椅子4をシャンプーボール3側に回転させて次の施術の準備をして全作業は終了する。なお、前記した動作説明において椅子4の上下動作については説明していないが、施術者の身長に合わせて高さ調整することは当然のことである。
【実施例2】
【0034】
前記した実施例にあっては、被施術者が椅子4に着座する時や椅子4から降りる場合、ベッド状部41の側面から行うことになるため被施術者が女性や子供のような身長の低い人の場合には足を大きく開脚した状態で行うことになるので、椅子4への乗り降りが非常に困難であり、特に、スカートを履いた女性の場合には大きく開脚するために恥ずかしい思いをさせるといった問題がある。
【0035】
そこで、図8に示す如くベッド状部41の被施術者が腰の部分を載せる座部41cと脹ら脛部を載せる前垂れ部41dの部分における前垂れ部41dを水平状態と垂直状態とに変位可能とし、椅子4への乗り降り時には前垂れ部41dを垂直状態とすることで乗り降りが容易に行えるようにした。
【0036】
以下、第2の実施例の詳細を図8、図9と共に説明する。なお、前記した第1の実施例と同一符号は同一部材を示してあるので説明は省略する。
6は一端がベッド状部41を取付けるためのベッド取付台46に軸支され、他端が前記ベッド取付板46の先端部分に回動自在に取付けられた回動板47に軸支された前垂れ用シリンダである。
【0037】
また、前記回動板47と前垂れ基板41eとの間にはスライド手段48が介在されている。このスライド手段48の一例として図10に基づいて説明するに、スライド手段48は回動板47に固定された3つの長孔48aを有する基板48bと、前垂れ基板41eにピン48cに対して回転自在に取付けられたつづみ型のローラー48dとから構成され、基板48bが前垂れ用シリンダ6によって図8に示す垂直方向へ変位した時にローラー48dが長孔48a内を移動して前垂れ基板41eの移動をフリーな状態とする構造となっている。
【0038】
次に、前記した構成に基づいて動作を説明するに、図9において背凭れ用シリンダより油が排出されピストンがシリンダ内に入り込むと、回動板47が反時計方向に回動される。該回転板47が回動されるとスライド手段48を介して前垂れ基板41eが回動されるので、該前垂れ基板41eに取付けられている前垂れ部41dが起立方向に変位する。
【0039】
この前垂れ基板41eの回動時に前垂れ部41dと座部41cとが一体化されているので、前垂れ部41dに引っ張り力(図9において右方向の力)が働くために前垂れ基板41eにも引っ張り力が作用する。この引っ張り力が発生すると回動板47と前垂れ基板41eとの間に設けられているスライド手段48によって前垂れ基板41eは右方向に移動し、従って、前垂れ基板41eが上方に移動して座部41cに対する前垂れ部41dの引っ張り力が緩和される。
【0040】
そして、前垂れ部41dが垂直方向に変位した状態において、被施術者が着座したり着座状態から降りるようにすることで、一般的な椅子に着座したり降りたりすることと同じ動作で行えるので、椅子への乗り降りが容易に行えることとなる。
【0041】
なお、前記した実施例にあっては、座部41cと前垂れ部41dとが一体となった場合の椅子4の場合を示しているが、座部41cと前垂れ部41dとが分離されたものであっても、被施術者の椅子4への乗り降りが非常に楽に行えるという点では同じ効果は得られるものである。
【0042】
また、前記した実施例にあっては背凭れ42と前垂れ部41dとは個別の動作で行われる場合について説明したが、背凭れ用のシリンダ43と前垂れ用のシリンダ6とを電気的に同期させることで、背凭れ42の水平方向変位と前垂れ部41eの水平方向変位あるいはその逆の変位を同期して行うことも可能である。
【0043】
前記した第1の実施例における椅子41の回転装置にあっては、シャンプー位置と、該シャンプー位置から60度回転した2位置においてロックが可能なように構成されているが、この2位置以外においても施術内容によっては所望の角度位置で固定することが望まれる。
【0044】
そこで、前記2位置以外の所望角度位置においてロックするための構造を図11と共に説明する。なお、前記した図2の符号と同一符号は同一部材を示し説明は省略する。
この実施例にあっては、前記した回転補助板44における外周の一部に形成した凹部44aに取付けたピストン7aを有する油圧シリンダ7bと、該油圧シリンダ7aに油を供給する油圧装置7cとからなるロック手段7とから構成されている。また、前記ピストン7aの先端と対向する位置の回転補助板44と固定補助板22の週面には湾曲状の当接面44b,22bが形成されている。
【0045】
そして、このように構成されたロック手段6にあっては、椅子41を施術者が施術し易い角度位置まで回転した状態において、前記油圧装置7cよりピストン7b内に高圧の油を供給すると、ピストン7aが油圧によって吐出方向に移動して先端部が当接面44b,22bに圧接されるので、固定補助板22に対して回転補助板44が固定状態となり、前記2位置以外の所望の角度位置でロックすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る背凭れを伏倒した状態における理美容用椅子の断面図である。
【図2】椅子と基板との回転部を示す断面図である。
【図3】背凭れを伏倒した状態における理美容用椅子の斜視図である。
【図4】同上の平面図である。
【図5】同上る側面図である。
【図6】背凭れを起立した状態における理美容用椅子の側面図である。
【図7】ネイル等の他の施術を受ける状態の平面図である。
【図8】第2の実施例を示す前垂れ部が垂直方向に変位した状態の断面図である。
【図9】同上の前垂れ部が水平方向に変位した状態の断面図である。
【図10】(a)はスライド手段の断面図、(b)は(a)と直交する方向の断面図である。
【図11】固定補助板に対して回転補助板をロックするためのロック手段を示す断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 昇降装置
2 基板
3 シャンプーボール
4 椅子
41 ベッド状部
41c 座部
41d 前垂れ部
41e 前垂れ基板
42 背凭れ
45 ロック手段
47 回動板
48 スライド手段
5 ヘッドレスト
6 前垂れ用シリンダ
7 ロック手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降装置の基板に背凭れの起伏が可能な椅子を回動可能に取付け、かつ、前記基板に背凭れを伏倒した状態で背凭れの上面が近接する位置にシャンプーボールを取付けたことを特徴とする理美容用椅子。
【請求項2】
前記背凭れの上面にヘッドレストを着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項3】
前記基板に対して前記椅子をリング状のベアリング付き軸受けを介して回転自在に取付けたことを特徴とする理美容用椅子。
【請求項4】
前記基板に対して前記椅子が所定の2位置の回転角度位置においてロックするためのロック手段を取付けたことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項5】
前記基板に対して前記椅子が所望の角度位置において油圧シリンダの油圧によってピストンを吐出させて固定補助板と回転補助板の当接面に圧接するためのロック手段を取付けたことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項6】
前記背凭れの幅を、該背凭れを伏倒した状態において被施術者の腕を支持できる程度の幅に形成したことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項7】
前記椅子における着座部を座部と前垂れ部とを一体化してベッド状に形成し、該ベッド状部の前記前垂れ部を前垂れ用シリンダによって水平状態と垂直状態とに変位可能にすると共に、前記前垂れ用シリンダの一端が軸支された回動板と前垂れ部が固定された前垂れ基板との間にスライド手段を介在し、前記座部に対して前垂れ部が垂直方向に回動した時に発生する引っ張り力が作用しないようにしたことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項8】
前記椅子における着座部を座部と、該座部と分離された前垂れ部とより形成し、前記前垂れ部を前垂れ用シリンダによって水平状態と垂直状態とに変位可能としたことを特徴とする請求項1記載の理美容用椅子。
【請求項9】
前記前垂れ部と背凭れの各油圧シリンダを同期して制御することで、前垂れ部の起伏と背凭れの起伏とが同期して行われるようにしたことを特徴とする請求項7または8に記載の理美容用椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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