説明

理美容鋏

【課題】刃部材と指環部材との接合が簡便に行えるとともに、両者を分離が可能で、接合安定性、接合強度及び接合精度、デザイン性にも優れた刃体の接合構造を備える理美容鋏を提供する。
【解決手段】指環部材110に、継手凸部113と、第一テーパー部116を備える指環部材側係止部115を形成し、刃部材120に、継手収容部124と、第二テーパー部126を備える刃部材側係止部125を形成し、連結部材130には、その両端に第三テーパー部を備える係止爪部131して、継手凸部113を継手収容部124に差し込んだ後、係止爪部131を指環部材側係止部115と刃部材側指係止部125とに係止させながら連結部材130を圧接して取着することにより、第三テーパー部が、第一テーパー部116と第二テーパー部126とに摺接して、刃部材120と指環部材110とを互いに密着させる方向に移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、理美容鋏に関するものであり、さらに詳しくは、理美容鋏を構成する刃体の刃部材と指環部材との接合構造に特徴を有する理美容鋏に関するものである。
【背景技術】
【0002】
理美容鋏は、2本の刃体を枢着させてなる。刃体は、図25に示した様に、まず半製品としての刃部材と指環部材とを、それぞれの部材に要求される機能特性を備えた金属やセラミック等の材料から、鍛造や鋳造等の手段によって別々に作製した後、両者を接合して表面の研磨や刃付け作業を行って完成品に仕上げられる。
【0003】
刃部材と指環部材との接合手段としては、溶接の他に鋲止め、ネジ止め等の手段がある。しかし、鋲止めやネジ止めのものは溶接に比べて接合の安定性や精度、強度及びデザイン性に劣ることから、溶接によって行われるのが一般的である(例えば、特許文献1から特許文献3参照)。また、理美容鋏には、直線状の刃を備えるカット鋏や、一方の刃を櫛歯状に形成した梳鋏といった種類があるだけでなく、使用する理美容師の好みに応えられるように刃部や指環部の形状も多様にある。
【0004】
そこで、理美容鋏のメーカーでは、理美容師の様々なニーズに応じた理美容鋏を提供すべく、予め各種形状の刃部材と指環部材とを半製品の状態で用意しておき、顧客からの注文を受けてからその注文に応じた刃部材と指環部材とを選択して溶接した後、研削、刃付け等の各種加工を行って完成品に仕上げて納入することが行われている。しかしながら完成品に仕上げるまでには、溶接、研削、仕上げ及び溶接変形による精度調整等の加工に時間を要するため、顧客の注文から納入までに時間がかかっていた。
【0005】
一方、理美容鋏を使用する理美容師にとっては、使い慣れて手に馴染んだ理美容鋏を常に使用したいという要望がある。にもかかわらず、例えば、理美容鋏の切れ味が落ちたときに研ぎ処理をメーカーに依頼する場合には、たとえそれが刃部材のみの処理で済むものであっても刃部材と指環部材とが溶接により接合されているためにこれらを分離することができず、理美容鋏をそのままメーカーに預けなければならかなった。このため、理美容師は予備の理美容鋏を用意する必要があるとともに、その間は手に馴染んでいない理美容鋏を使用することを強いられていた。
【0006】
また、理美容師の中には、理美容鋏の指環部分や刃部分に模様を付けたり、宝石等を取り付けるなどして、独自性を高めた理美容鋏を求める者もいる。しかし、刃部材と指環部材とが分離できないとなると、例えば、研ぎ処理をしても切れ味が回復しない等、修繕が不可能な場合には、その理美容鋏の全部を新しいものに交換しなければない。そうすると、理美容鋏にせっかく装飾を施しても、新しい理美容鋏に交換したときには再度加工しなければならないため、独自性の強い理美容鋏を求めるユーザーの要望を十分に満たすことが
できなかった。
【特許文献1】国際公開第02/32631号パンフレット
【特許文献2】実開平4−14048号公報
【特許文献3】実開平6−52767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の問題を解消するには、刃部材と指環部材との接合が簡便かつ強固に行え、かつ接合後に刃部材と指環部材とが分離可能な溶接以外の方法で接合することが必要となる。つまり、溶接以外の接合方法を採用すれば、メーカー側では、刃部材と指環部材とに研磨等の各種加工を施しておき、顧客の注文があったときにこれらを接合するだけでよくなり、納入までの時間が短縮できるとともに作製コストを安価にすることが可能となる。
また、理美容師の側でも、例えば研ぎ処理等のメンテナンスや修理をメーカーに依頼する場合に、刃部材と指環部材とを分離させて、メンテナンスや修理が必要な部材のみをメーカーに預けて、残った部材に一方の部材の予備を取り付けて使用することが可能となる。
しかしながら、従来の溶接以外の接合方法は、上述したように接合部分の安定性や強度、精度及びデザイン性が溶接の場合と比べて大きく劣ることから採用することは難しかった。
【0008】
そこで、本発明は、刃部材と指環部材との接合が簡便に行えるとともに、接合後であっても両者を分離することができ、さらに十分な接合安定性、接合強度及び接合精度を備えながら、デザイン性にも優れた刃体の接合構造を備える理美容鋏を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明が採った手段は、二本の刃体を枢着してなる理美容鋏であって、前記刃体が、柄部と指環部とを備える指環部材と、刃部と枢着部とを備える刃部材と、該指環部材と該刃部材とを連結して両者を接合する連結部材とを有してなることを特徴とする理美容鋏、である。
【0010】
すなわち、請求項1に記載の理美容鋏は、従来溶接により接合されていた刃部材と指環部材とを、第三の部材となる連結部材を用いて接合するようにしたものである。これにより、刃部材と指環部材との接合を分離可能に簡便かつ強固に行うことができるとともに、接合精度及び安定性を向上させることができ、かつ、刃体の加工性をも向上させることができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明が採った手段は、指環部材には、柄部の端面に継手凸部が形成されるとともに、前記柄部の平面に指環部材側係止部が形成され、刃部材には、枢着部の端面に前記継手凸部が収容される継手収容部が形成されるとともに、前記枢着部の平面に刃部材側係止部が形成され、連結部材には、その両端に、それぞれ前記指環部材側係止部と前記刃部材側係止部とに係止される係止爪部が形成されており、前記継手凸部を前記継手収容部に収容させた後、前記係止爪部をそれぞれ前記指環部材側係止部と前記刃部材側係止部とに係止させて取着することにより、前記指環部材と前記刃部材とを連結し、接合することを特徴とする請求項1に記載の理美容鋏、である。
【0012】
請求項2に記載の理美容鋏は、まず、指環部材に形成された継手凸部を刃部材に形成された継手収容部に収容させ、その後に刃部材と指環部材との間に連結部材を取着することによって、刃部材と指環部材とを接合できるようにしたものである。具体的には、継手凸部を継手収容部に差し込んで収容した後、連結部材を刃部材と指環部材とに掛け渡すようにして取着する。この連結部材は、その両端に形成された係止爪部を、それぞれ刃部材の枢着部の平面に形成された刃部材側係止部と、指環部材の柄部の平面に形成された指環部材側係止部とに係止させることによって取着されて、指環部材と刃部材との接合を行うものである。これにより、刃部材と指環部材との間にガタ付きや歪みなどを生じない安定性に優れた接合状態を確保することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明が採った手段は、指環部材側係止部には、柄部の端面側から指環部側に向かって下降傾斜してなる第一テーパー部が形成され、刃部材側係止部には、刃部材の端面側から刃部側に向かって下降傾斜してなる第二テーパー部が形成され、係止爪部には、それぞれ前記第一テーパー部及び前記第二テーパー部に対応する第三テーパー部が形成されており、連結部材を、刃部材と指環部材とに圧接しながら取着することにより、前記第一テーパー部と前記第二テーパー部とが、それぞれ前記第三テーパー部と摺接して、前記刃部材と前記指環部材とを互いに密着させる方向に移動させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の理美容鋏、である。
【0014】
請求項3に記載の理美容鋏は、請求項2に記載の理美容鋏の指環部材及び刃部材にそれぞれ形成される指環部材側係止部及び刃部材側係止部に、それぞれ第一テーパー部及び第二テーパー部と形成するとともに、連結部材の両端に形成される係止爪部に、それぞれ第一テーパー部と第二テーパー部とに対応する第三テーパー部を形成したものである。これにより、連結部材を指環部材と刃部材とに取着する際に、係止爪部の両端に形成された第三テーパー部が、指環部材側係止部に形成された第一テーパー部と、刃部材側係止部に形成された第二テーパー部とにそれぞれ摺接して、刃部材と指環部材とを互いに密着させる方向へと移動させることができるようになる。
【0015】
また、請求項4に記載の発明が採った手段は、指環部材には、柄部の端面に突起部が形成されるとともに、前記柄部の平面には係止溝部が形成され、刃部材には、枢着部の端面に前記突起部が嵌入される嵌入部が形成されるとともに、前記枢着部の平面に嵌合凹部が形成され、連結部材の一端には、前記係止溝部に係止される係止爪部が形成され、他端には、前記嵌合凹部と嵌合する嵌合凸部が形成されており、前記突起部を前記嵌入部に嵌入させた後、前記係止溝部に前記係止爪部を係止させるとともに、前記嵌合凹部に前記嵌合凸部を嵌合させて、前記連結部材を前記刃部材と前記指環部材とに取着することにより、前記指環部材と前記刃部材とを連結し、接合することを特徴とする請求項1に記載の理美容鋏、である。
【0016】
請求項4に記載の理美容鋏は、まず、指環部材に形成された突起部を、刃部材に形成された嵌入部に嵌入させ、その後に刃部材と指環部材との間に連結部材を取着することによって、刃部材と指環部材とを密着接合できるようにしたものである。
連結部材は、そ一端に形成された係止爪部を指環部材の柄部の平面に形成された係止溝部に係止させるとともに、他端に形成された嵌合凸部を刃部材の枢着部の平面に形成された嵌合凹部に嵌合させて取着される。これにより、両者との間にガタ付きや歪みなどがない接合状態を確保することができるのである。
【0017】
また、請求項5に記載した発明が採った手段は、嵌合凹部には、枢着部の端面側から刃部側に向かって下降傾斜してなる第一縦方向テーパー部が形成され、嵌合凸部には、前記第一縦方向テーパー部に対応する第二縦方向テーパー部が形成されており、連結部材を、刃部材と指環部材とに圧接しながら取着することにより、前記第一縦方向テーパー部と前記第二縦方向テーパー部とを摺接させて、前記刃部材と前記指環部材とを互いに密着させる方向に移動させるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の理美容鋏、である。
【0018】
連結部材を指環部材と刃部材とに取着するときに、刃部材の嵌合凹部に形成された第一縦方向テーパー部と、連結部材の嵌合凸部に形成された第二縦方向テーパー部とを摺接させることにより、指環部材と刃部材とを互いに密着させる方向へと移動させることができるようになる。
【0019】
また、請求項6に記載した発明が採った手段は、嵌合凹部には、第一縦方向テーパー部と直交する方向に傾斜する第一幅方向テーパー部が形成され、嵌合凸部には、前記第一幅方向テーパー部に対応する第二幅方向テーパー部が形成されており、連結部材を、指環部材と刃部材とに圧接して取着することにより、前記第一幅方向テーパー部と前記第二幅方向テーパー部とを摺接させて、前記刃部材と前記指環部材との幅方向における位置決めと方向決めとがなされるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の理美容鋏、である。
【0020】
請求項6に記載された理美容鋏は、請求項5に記載された理美容鋏において、刃部材に形成される嵌合凹部に第一幅方向テーパー部の構成を付加するとともに、連結部材に形成される嵌合凸部に第二幅方向テーパー部の構成を付加したものである。第一縦方向テーパー部と第二縦方向テーパー部とは、両者が摺接することによって、指環部材と刃部材とを密着させるように移動させる機能を有するものであるのに対し、第一幅方向テーパー部と第二幅方向テーパー部とは、指環部材と刃部材との幅方向における位置決めと方向決めとがなされるように機能するものである。
具体的に説明すると、嵌合凹部に嵌合凸部を嵌合、圧接させると、第一幅方向テーパー部と第二幅方向テーパー部とが互いに摺接して、嵌合凸部を、嵌合凹部の幅方向両側から中心方向に向かって移動させようとする力が加わる。その結果、嵌合凸部の幅方向への移動が規制されて、嵌合凹部の中心位置で固定されると同時に、嵌合凸部が嵌合凹部に対して平行に配置されることとなるのである。このように、第一幅方向テーパー部と第二幅方向テーパー部とを設けることによって、嵌合凹部と嵌合凸部とを幅方向からも所定の位置に固定することが可能となる。
【0021】
また、請求項7に記載した発明が採った手段は、刃部材側にのみ触点が形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の理美容鋏、である。
【0022】
触点とは、開閉作動する一対の刃体の支点軸となるボルトが貫通された孔の周辺の円弧状をした部分である。そして、物を切るときは、切断抵抗によって一対の刃体の裏側同士が互いに離れようとするが、同時に、触点にも一対の刃体の開閉動作の円滑さを阻害する程の大きな切断抵抗がかかっている。そこで、鋏に対してこの切断抵抗よりも大きい力を加えるとともに、この加えた力により触点同士が圧接された状態で摺動することで、一対の刃体の裏側同士が互いに離れることなく圧接された状態で開閉動作されることによって物が切れるようになっている。
このように、触点は鋏の切れ味を大きく左右するものであるところ、請求項6に係る理美容鋏では、これを刃部材側にのみ形成している。すなわち、触点が刃部材側で決定されるので、刃部材若しくは指環部材の一方を交換するような場合であっても、その機能が損なわれることがないのである。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に記載した理美容鋏によれば、刃部材と指環部材との間を掛け渡すように連結部材を取着して両者を接合することにより、刃部材と指環部材とを分離可能に強固に接合することができる。これにより、溶接等の従来の接合方法と比べて、刃体の作製を短時間でかつ容易に行うことができるようになる。
【0024】
請求項2に記載した理美容鋏によれば、請求項1に記載の理美容鋏の効果に加えて、刃部材に形成された継手凸部を、指環部材に形成された継手収容部に収容するとともに、刃部材と指環部材との間を掛け渡すようにして連結部材を取着して両者を接合する構造を採用し、さらに、連結部材を取着するときに、連結部材の両端に形成された係止爪部を、刃部材側係止部と指環部材側係止部とにそれぞれ係止させることにより、刃部材と指環部材との間にガタ付きや歪みが生じにくく、指環部材と刃部材とに一体感のある美感にも優れた理美容鋏を提供することができる。
【0025】
請求項3に記載した理美容鋏によれば、請求項2に記載の理美容鋏の効果に加えて、係止爪部に形成された第三テーパー部を、指環部材側係止部と刃部材側係止部とにそれぞれ形成された第一テーパー部と第二テーパー部とに摺接させながら連結部材を取着することにより、刃部材と指環部材とを互いに密着させることができるので、接合の精度と強度をより向上させることができる。
【0026】
請求項4に記載した理美容鋏によれば、請求項1に記載した理美容鋏の効果に加えて、指環部材に形成された突起部を、刃部材に形成された嵌入部に嵌入させて、刃部材と指環部材との間を掛け渡すようにして連結部材を取着して両者を接合する構造を採用し、さらに、連結部材を取着するときに、指環部材に形成された係止溝部に連結部材の一端に形成された係止爪部を係止させるとともに、刃部材に形成された嵌合凹部に、連結部材の他端に形成された嵌合凸部を嵌合させることにより、刃部材と指環部材との間にガタ付きや歪みが生じにくく、指環部材と刃部材とに一体感のある美感にも優れた理美容鋏を提供することができる。
【0027】
請求項5に記載した理美容鋏によれば、請求項4に記載した理美容鋏の効果に加えて、刃部材の嵌合凹部に形成された第一縦方向テーパー部と、連結部材の嵌合凸部に形成された第二縦方向テーパー部とを摺接させながら取着することにより、刃部材と指環部材とを互いに密着させることができるので、接合の精度と強度をより向上させることができる。
【0028】
請求項6に記載した理美容鋏によれば、請求項5に記載した理美容鋏の効果に加えて、刃部材に形成される嵌合凹部と連結部材に形成される嵌合凸部とに、それぞれ第一幅方向テーパー部と第二幅方向テーパー部とを設け、連結部材を取着するときに両者を摺接させることにより、嵌合凹部と嵌合凸部とをが幅方向からも所定の位置に固定することが可能となるので、指環部材と刃部材の接合精度をより向上させることができる。
【0029】
請求項7に記載した理美容鋏によれば、請求項1から6のいずれかに記載した理美容鋏の効果に加えて、触点を刃部材側にのみ形成したので、刃部材若しくは指環部材の一方を交換するような場合であっても、触点の位置が変わることがなく、常に安定した切れ味を確保することができる。また、刃部材側のみで触点同士の接触具合の調整が可能となるので、例えば、メーカーに研ぎ処理等のメンテナンスを依頼するために刃部材を分離して預けるような場合には、メーカー側で触点の調整を行ってから顧客に返却することが可能となる。さらに、従来は、刃部材と指環部材とを溶接した後で触点を形成しなければならなかったのに対し、刃部材と指環部材とを接合する前に刃部材側に触点を成形しておくことができるので、製造工程を簡略化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に本発明の実施例を図に基づいて説明する。
【実施例1】
【0031】
図1には、実施例1に係る理美容鋏10が示されており、図2及び図3には、理美容鋏10を構成する刃体100が示されている。この図1に示すように、理美容鋏10は、2本の刃体100、100がボルト300によって開閉自在に枢着されている。そして、図2及び図3に示すように、刃体100は、指環部材110と、刃部材120と、連結部材130とを備えてなる。
【0032】
図4には、指環部材110が示されている。指環部材110は、指環部111と柄部112とからなり、柄部112の端面112aには継手凸部113が突出して設けられるとともに、柄部112の平面112b上には、指環部材側係止部115が設けられている。
【0033】
図5には、指環部材110の柄部112部分を拡大した図が示されている。継手凸部113は、後述する刃部材120に形成される継手収容部124に収容されて、刃部材120との接合を担う部分である。この継手凸部113は、その厚みが根元から先端にかけて徐々に薄くなって略楔型に形成されている。また、継手凸部113には、後述する連結部材130を取着するためのネジ140が挿通されるネジ孔114が形成されている。
【0034】
指環部材側係止部115は、柄部112の平面112b上に形成され、後述する連結部材130の係止爪部131が係止される。さらに、指環部材側係止部115には、第一テーパー部116が形成される。この第一テーパー部116は、柄部112の端面112a側から指環部111側に向かって下降傾斜している。また、指環部材側係止部115には、後述する連結部材130を取着するためのネジ140が挿通されるネジ孔117が形成されている。
【0035】
図6には、刃部材120が示されている。刃部材120は、略直線状のカット刃122が形成された刃部121と、2本の刃体100、100を枢着する際にボルト300が挿通される枢着孔124が形成される枢着部123とを備える。
【0036】
図7には、刃部材120の枢着部123部分を拡大した図が示されている。図7に示すように、枢着部123の端面123aには、継手収容部124が形成されるとともに、枢着部123の平面123bには、刃部材側係止部125が形成されている。
【0037】
継手収容部124は、指環部材110に形成される継手凸部113が差し込まれて指環部材110との接合を担う部分であり、その内部形状は、継手凸部113の形状に対応するように形成されている。刃部材側係止部125は、枢着部123の平面123bに形成されており、後述する連結部材130の係止爪部131が係止される。さらに、刃部材側係止部125には、第二テーパー部126が形成される。この第二テーパー部126は、枢着部123の端面123a側から刃部121側に向かって下降傾斜している。また、刃部材側係止部125には、後述する連結部材130を取着するためのネジ140が挿通されるネジ孔127が形成されている。
【0038】
さらに、図8に示すように、刃部材120の裏面には、触点127が形成されている。この触点127は、指環部材110には形成されておらず、刃部材120にのみ形成されている。
【0039】
図9には、連結部材130が示されている。連結部材130は、指環部材110に形成される継手凸部113を、刃部材120に形成される継手収容部124に差し込んだ状態で、指環部材110と刃部材120との間に掛け渡すようにして取着されて、継手凸部113が継手収容部124から離脱することを防止するとともに、指環部材110の柄部112の端面112aと、刃部材120の枢着部123の端面123aとを密着させる機能を備えるものである。連結部材130の両端には、それぞれ指環部材側係止部115と刃部材側係止部125とに係止される係止爪部131、131が形成されている。さらに、係止爪部131、131には、それぞれ指環部材側係止部115に形成される第一テーパー部116と、刃部材側係止部125に形成される第二テーパー部とに対応する第三テーパー部132が形成されている。また、連結部材130の平面130aには、二つのネジ孔133、133が形成されており、図10に示すように、連結部材130は、指環部材側係止部115内及び刃部材側係止部125内にそれぞれ形成されたネジ孔117、127にネジ140を螺合させることによって、指環部材110と刃部材120とに取着される。
【0040】
図11には、指環部材110と刃部材120とを接合する方法を説明する図が示されている。図11は、指環部材110と刃部材120との接合部分を、図2のA−A断面からみた図である。指環部材110と刃部材120とを接合するには、まず図11(a)に示すように、刃部材120に形成された継手収容部124に、指環部材110に形成された継手凸部113を差し込む。このとき、継手凸部113は略楔型に形成されているため、継手収容部124の内面に密着して収容される。次いで、図11(b)に示すように、連結部材130の両端の係止爪部131、131を、それぞれ指環部材側係止部115及び刃部材側係止部125に係止させた後、ネジ140をネジ孔117、127に螺合させて締め込んでいくと、連結部材130が指環部材110と刃部材120とに圧接されるのに伴って、係止爪部131、131の第三テーパー部132、132が、それぞれ指環部材側係止部115の内部に形成された第一テーパー部116と、刃部材側係止部125に形成された第二テーパー部126とに摺接し始める。すると、指環部材110と刃部材120とが、それぞれ図11(b)で示す矢印B方向へと移動させられて、最終的には図11(c)に示すように、指環部材110と刃部材120とを密着した状態で接合することができるのである。これによって、ガタ付きや歪みのない安定した接合状態が得られるのである。
【0041】
一方、連結部材130は、ネジ140、140を緩めれば指環部材110及び刃部材120から容易に取り外すことができることから、指環部材110と刃部材120とを接合した後であっても、連結部材130を取り外して、継手収容部124から継手凸部113を引き抜くことで、指環部材110と刃部材120とを分離させることが可能である。
【実施例2】
【0042】
図12には、実施例2に係る理美容鋏20が示されており、図13及び図14には、理美容鋏20を構成する刃体200が示されている。図12に示すように、理美容鋏20は、2本の刃体200、200がボルト300によって開閉自在に枢着されている。そして、図13及び図14に示すように、刃体200は、指環部材210と、刃部材220と、連結部材230とを備えてなる。
【0043】
図15には、指環部材210が示されている。指環部材210は、指環部211と柄部212とからなり、柄部212の端面212aには突起部213、213が突出して設けられるとともに、柄部212の平面212b上には、係止溝部214が設けられている。
【0044】
図16には、指環部材210の柄部212部分を拡大した図が示されている。突起部213は、後述する刃部材220に形成される嵌入部224に嵌め入れられて、刃部材220との接合を担う部分である。また、突起部213、213の間には、後述する連結部材230を取着するためのネジ240が挿通されるネジ孔215が形成されている。
【0045】
図17には、刃部材220が示されている。刃部材220は、略直線状のカット刃が形成された刃部221と、2本の刃体200、200を枢着する際にボルト300が挿通される枢着孔223が形成される枢着部222とを備える。
【0046】
図18には、刃部材220の枢着部222部分を拡大した図が示されている。図18に示すように、枢着部222の端面222aには、嵌入部224が形成されるとともに、枢着部222の平面222bには、嵌合凹部225が形成されている。嵌入部224は、指環部材210に形成される突起部213が差し込まれて指環部材210との接合を担う部分であり、その内部形状は、突起部213の形状に対応するよう略コの字型に形成されている。
【0047】
嵌合凹部225は、枢着部222の平面222bに形成されており、これに後述する連結部材230の他端に形成される嵌合凸部232が嵌合される。さらに、嵌合凹部225には、第一縦方向テーパー部226と第一幅方向テーパー部227が形成される。第一縦方向テーパー部226は、枢着部222の端面222a側から刃部221側に向かって下降傾斜してなる。一方、第一幅方向テーパー部227は、第一縦方向テーパー部226の両側に、第一縦方向テーパー部226と直交するように配置され、かつ嵌合凹部225の内方に向かって下降傾斜してなる。また、嵌合凹部225には、後述する連結部材230を取着するためのネジ240が挿通されるネジ孔228が形成されている。
【0048】
さらに、刃部材220の裏面には、実施例1と同様に、触点が形成されている。この触点は、指環部材210には形成されておらず、刃部材220にのみ形成されている。
【0049】
図19から図21には、連結部材230が示されている。連結部材230は、指環部材210に形成される突起部213を、刃部材220に形成される嵌入部224に嵌め入れた状態で、指環部材210と刃部材220との間に掛け渡すようにして取着されて、突起部213が嵌入部224から離脱することを防止するとともに、指環部材210の柄部212の端面212aと、刃部材220の枢着部222の端面222aとを密着させるためのものである。連結部材230の一端には、指環部材210の係止溝部214に係止される係止爪部231が形成され、他端には刃部材220の嵌合凹部225に嵌合される嵌合凸部232が形成されている。また、嵌合凸部232には、刃部材220の嵌合凹部225に形成される第一縦方向テーパー部226と第一幅方向テーパー部227とにそれぞれ対応する第二縦方向テーパー部233と第二幅方向テーパー部234とが形成されている。また、連結部材230の平面230aには、二つのネジ孔235、235が形成されており、図22に示すように、指環部材210及び刃部材220にそれぞれ形成されたネジ孔215、228にネジ240を螺合させることによって、指環部材210と刃部材220とに取着される。
【0050】
図23には、指環部材210と刃部材220とを接合する方法を説明する図が示されている。この図は、指環部材210、刃部材220及び連結部材230を、図22のA−A断面からみた図である。指環部材210と刃部材220とを接合するには、まず図23(a)に示すように、刃部材220に形成された嵌入部224に、指環部材210に形成された突起部213を差し込む。次いで、図23(b)に示すように、連結部材230の一端の係止爪部231を、指環部材210の係止溝部214に係止させ、他端の嵌合凸部232を刃部材220の嵌合凹部225に嵌合させた後、ネジ240を締め込んでいく。このとき、嵌合凸部232に形成された第二縦方向テーパー部233が、嵌合凹部225に形成された第一縦方向テーパー部226と接触する。
そして、図23(c)に示すように、ネジ240を締め込んで嵌合凸部232を嵌合凹部225内にさらに沈めていくと、嵌合凹部225と嵌合凸部232とが上下方向(矢印C方向)に圧接されると同時に、第二縦方向テーパー部233が第一縦方向テーパー部226と摺接して、指環部材210と刃部材220との間で、互いを引き寄せ合う方向である縦方向(矢印D方向)に移動させる力が働いて、指環部材210と刃部材220との接合端面が密着されることとなる。
つまり、嵌合凹部225と嵌合凸部232との圧接を強めて行くに従って、指環部材210側の接合端面と刃部材220側の接合端面との密着が進行するのである。
ここで、嵌合凹部225と嵌合凸部132とが完全に圧接された状態となっても、嵌合凸部232が底付きしないように、嵌合凹部225と嵌合凸部232との間のクリアランスを確保すべく嵌合凹部225の深さを嵌合凸部232の厚みよりも深く形成している。このため、嵌合凸部232と嵌合凹部225との圧接により、嵌合凸部232が嵌合凹部225内に沈み込んで、指環部材及び刃部材と連結部材との間に段差が生じることも考えられる。しかし、仮にこのような段差が生じたとしても、この段差は極めて微小なものであり、刃体のデザイン性に何ら影響を及ぼすことはない。
【0051】
次に、嵌合凹部225に形成される第一幅方向テーパー部227と、嵌合凸部232に形成される第二幅方向テーパー部234との作用について詳述する。図24には、指環部材210、刃部材220及び連結部材230を、図22において示すB−B断面から見た図が示されている。
図24に示すように、嵌合凹部225に連結部材230の嵌合凸部232を単に嵌め合わせて、図示しないネジを締め込んで嵌合凹部225と嵌合凸部232とを圧接していくと、第一幅方向テーパー部227と第二幅方向テーパー部234とが摺接する。すると、嵌合凸部232に対して幅方向両側(矢印E方向)から、嵌合凹部225の中心に向かって移動させる力が働いて、嵌合凸部232が嵌合凹部225の中心で位置決めがされるとともに、嵌合凹部225と嵌合凸部232とが互いに平行となるように方向決めがなされる。
そして、第一幅方向テーパー部227と第二幅方向テーパー部234との摺接移動が完了したとき、すなわち、幅方向両側から嵌合凸部232に加わる力のバランスがとれたとき、嵌合凸部232は嵌合凹部225内の所定の幅方向位置に固定されると同時に、嵌合凸部232が嵌合凹部225に対して真っ直ぐに配置されるよう方向決めがなされるのである。
【0052】
尚、指環部材210と刃部材220とは、連結部材230を固定しているネジ140を緩めて、これを取り外すことで簡単に分離することが可能である。
【0053】
以上、実施例1及び実施例2に基づき本発明を説明したが、各実施例は本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形をすることが可能であり、本発明の技術的範囲には、これらの改良変形が含まれる。
【0054】
例えば、実施例1においては、刃部材に形成される継手凸部が、その厚みが根元から先端にかけて徐々に薄くなって略楔型に形成されているが、これに限定されることなく、例えば、継手凸部にスリットを形成して柔軟性を持たせたり、あるいはリブを形成する等して指環部材に形成される継手収容部と密着できるようにしてもよい。
【0055】
また、実施例2においては、刃部材に形成される嵌合凹部の第一縦方向テーパー部と第一幅方向テーパー部及び連結部材に形成される嵌合凸部の第二縦方向テーパー部と第二幅方向テーパー部とは、互いに直交するように連設されているが、曲線的に連設されるようにしてもよい。また、指環部材の柄部の端面と刃部材の枢着部の端面とは、それぞれ円弧状に形成されているが、これを直線状に形成してもよい。さらに、嵌合凹部の第一幅方向テーパー部と、嵌合舌片の第二幅方向テーパー部とは、それぞれ第一縦方向テーパー部及び第二縦方向テーパー部の両側に形成されているが、第一縦方向テーパー部及び第二縦方向テーパー部の片側のみに形成してもよい。
【0056】
この他、実施例1及び実施例2では、連結部材の取着をネジ締めによって行うことで指環部材と刃部材の接合及び分離を自在に行えるようにしているが、分離機能が必要でない場合にはネジ締めに代えて、例えば、カシメやリベット止め等の取り外しができない固定手段を採用してもよい。この場合には、接合強度をより高めるために、併せてスポット溶接や一部溶接を施してもよい。このような取り外し不可能な固定手段を用いた場合には、刃部材と指環部材とを一度接合した後で両者を分離することは当然できないのであるが、強度を落さず、かつ従来の全体溶接よりも簡便に接合できる点で利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】実施例に係る理美容鋏の平面図である。
【図2】実施例に係る理美容鋏を構成する刃体の平面図である。
【図3】実施例に係る理美容鋏を構成する刃体の分解側面図である。
【図4】指環部材の平面図である。
【図5】指環部材の柄部の拡大斜視図である。
【図6】刃部材の平面図である。
【図7】刃部材の枢着部の拡大斜視図である。
【図8】刃部材の底面図である。
【図9】連結部材の斜視図である。
【図10】指環部材と、刃部材と、連結部材とが組み合わされる様子を示す斜視図である。
【図11】刃体を図2のA−A断面からみた図であって、指環部材と刃部材とが接合される様子を説明する図である。
【図12】実施例に係る理美容鋏の平面図である。
【図13】実施例に係る理美容鋏を構成する刃体の平面図である。
【図14】実施例に係る理美容鋏を構成する刃体の分解斜視図である。
【図15】指環部材の平面図である。
【図16】指環部材の柄部の拡大斜視図である。
【図17】刃部材の平面図である。
【図18】刃部材の枢着部の拡大斜視図である。
【図19】連結部材の斜視図である。
【図20】連結部材の底面図である。
【図21】連結部材の側面図である。
【図22】指環部材と刃部材との接合状態を説明する拡大平面図である。
【図23】刃体を図22のA−A断面からみた図であって、指環部材と刃部材とが接合される様子を説明する図である。
【図24】刃体を図22のB−B断面からみた図である。
【図25】従来の理美容鋏の刃体の分解平面図である。
【符号の説明】
【0058】
10、20 理美容鋏
100、200 刃体
110、210 指環部材
111、211 指環部
112、212 柄部
113 継手凸部
115 指環部材側係止部
116 第一テーパー部
120、220 刃部材
121、221 刃部
123、222 枢着部
124 継手収容部
125 刃部材側係止部
126 第二テーパー部
130、230 連結部材
131、231 係止爪部
132 第三テーパー部
140、240 ネジ
213 突起部
214 係止溝部
224 嵌入部
225 嵌合凹部
226 第一縦方向テーパー部
227 第一幅方向テーパー部
232 嵌合凸部
233 第二縦方向テーパー部
234 第二幅方向テーパー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二本の刃体を枢着してなる理美容鋏であって、
前記刃体が、柄部と指環部とを備える指環部材と、
刃部と枢着部とを備える刃部材と、
該指環部材と該刃部材とを連結して両者を接合する連結部材とを有してなることを特徴とする理美容鋏。
【請求項2】
指環部材には、柄部の端面に継手凸部が形成されるとともに、前記柄部の平面に指環部材側係止部が形成され、
刃部材には、枢着部の端面に前記継手凸部が収容される継手収容部が形成されるとともに、前記枢着部の平面に刃部材側係止部が形成され、
連結部材には、その両端に、それぞれ前記指環部材側係止部と前記刃部材側係止部とに係止される係止爪部が形成されており、
前記継手凸部を前記継手収容部に収容させた後、前記係止爪部をそれぞれ前記指環部材側係止部と前記刃部材側係止部とに係止させて取着することにより、前記指環部材と前記刃部材とを連結し、接合することを特徴とする請求項1に記載の理美容鋏。
【請求項3】
指環部材側係止部には、柄部の端面側から指環部側に向かって下降傾斜してなる第一テーパー部が形成され、
刃部材側係止部には、刃部材の端面側から刃部側に向かって下降傾斜してなる第二テーパー部が形成され、
係止爪部には、それぞれ前記第一テーパー部及び前記第二テーパー部に対応する第三テーパー部が形成されており、
連結部材を、刃部材と指環部材とに圧接しながら取着することにより、前記第一テーパー部と前記第二テーパー部とが、それぞれ前記第三テーパー部と摺接して、前記刃部材と前記指環部材とを互いに密着させる方向に移動させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の理美容鋏。
【請求項4】
指環部材には、柄部の端面に突起部が形成されるとともに、前記柄部の平面には係止溝部が形成され、
刃部材には、枢着部の端面に前記突起部が嵌入される嵌入部が形成されるとともに、前記枢着部の平面に嵌合凹部が形成され、
連結部材の一端には、前記係止溝部に係止される係止爪部が形成され、他端には、前記嵌合凹部と嵌合する嵌合凸部が形成されており、
前記突起部を前記嵌入部に嵌入させた後、前記係止溝部に前記係止爪部を係止させるとともに、前記嵌合凹部に前記嵌合凸部を嵌合させて、前記連結部材を前記刃部材と前記指環部材とに取着することにより、前記指環部材と前記刃部材とを連結し、接合することを特徴とする請求項1に記載の理美容鋏。
【請求項5】
嵌合凹部には、枢着部の端面側から刃部側に向かって下降傾斜してなる第一縦方向テーパー部が形成され、
嵌合凸部には、前記第一縦方向テーパー部に対応する第二縦方向テーパー部が形成されており、
連結部材を、刃部材と指環部材とに圧接しながら取着することにより、前記第一縦方向テーパー部と前記第二縦方向テーパー部とを摺接させて、前記刃部材と前記指環部材とを互いに密着させる方向に移動させるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の理美容鋏。
【請求項6】
嵌合凹部には、第一縦方向テーパー部と直交する方向に傾斜する第一幅方向テーパー部が形成され、
嵌合凸部には、前記第一幅方向テーパー部に対応する第二幅方向テーパー部が形成されており、
連結部材を、指環部材と刃部材とに圧接して取着することにより、前記第一幅方向テーパー部と前記第二幅方向テーパー部とを摺接させて、前記刃部材と前記指環部材との幅方向における位置決めと方向決めとがなされるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の理美容鋏。
【請求項7】
刃部材側にのみ触点が形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の理美容鋏。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2008−188105(P2008−188105A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23175(P2007−23175)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(390038209)足立工業株式会社 (24)
【Fターム(参考)】