説明

環境温度制御装置、環境温度制御システム、及び環境温度制御方法

【課題】体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる環境温度制御装置、環境温度制御システム、及び環境温度制御方法を提供する。
【解決手段】人体により略同一の暖かさが体感される室温と床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の暖かさについてそれぞれ記憶する暖房感レベル記憶部36と、暖房感レベル記憶部36により記憶される複数の暖房感レベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付けるタッチパネル31と、タッチパネル31により受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせにさせるべく、空調装置1による室温の調節動作と床暖房装置2による床の表面温度の調節動作とを制御する制御部37とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置及び床暖房装置の動作を制御する環境温度制御装置、及びこれを用いた環境温度制御システムに関する。そして、このような環境温度制御装置に利用される環境温度制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、居室空間の暖房には、空調装置を用いた温風暖房や、床暖房装置を用いて床表面の温度を上昇させて床からの輻射により暖房を行う輻射暖房が用いられている。図6は、室温と床表面温度との関係を示すグラフで、グラフ101は、空調装置を単独で運転した場合の室温と床表面温度との関係を示し、グラフ102は、床暖房装置を単独で運転した場合の室温と床表面温度との関係を示している。
【0003】
グラフ101に示すように、空調装置を単独で運転した場合には、室温と床表面温度とは等しい関係となる。また、グラフ102に示すように、床暖房装置を単独で運転した場合には、暖められた床によって、室温も上昇するものの床の表面温度よりも室温の方が低い関係となる。そして、グラフ103は、一般的に人が快適であると体感する室温と床表面温度との組み合わせの範囲を示している。
【0004】
また、人が感じる体感温度は、空調装置により暖められた室温のみによらないことから、空調装置と床暖房装置とを協調動作させることにより、快適性を向上させるものも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平11−237058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、空調装置を単独で運転した場合には、床暖房装置より効率よく室温を上昇させることができるので、床暖房装置よりエネルギー消費量を低減することができ、ランニングコストが低減される。しかし、空調装置単独での暖房においては、温風が不快であったり、暖気は部屋の上部に溜まり足元が冷たかったりするため、図6に示すように、空調装置を単独で運転した場合の室温と床表面温度との関係を示すグラフ101は人が快適であると体感する室温と床表面温度との組み合わせの範囲を示すグラフ103で囲まれた範囲から外れており、快適性において劣るという不都合があった。
【0006】
また、床暖房装置を単独で運転した場合には、足元が暖かく頭寒足熱となるので、図6に示すように、床暖房装置を単独で運転した場合の室温と床表面温度との関係を示すグラフ102は、グラフ103で囲まれた範囲に入るため、快適性において優れている。しかし、床暖房装置は、空調装置よりもエネルギー効率が低いためにエネルギー消費量が増大し、ランニングコストが増大するという不都合があった。
【0007】
そして、空調装置と床暖房装置とを協調動作させた場合には、床暖房装置を単独で運転した場合よりもエネルギー効率を増大させてエネルギー消費量を低減することができ、かつ図6に示すグラフ103で囲まれた一般的に人が快適であると体感する範囲で、室温と床表面温度とを調節することができる。しかし、快適であると感じる室温と床表面温度との組み合わせには個人差が有るため、グラフ103で囲まれた範囲であっても、必ずしも快適であるとは限らなかった。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる環境温度制御装置、環境温度制御システム、及び環境温度制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明の第1の手段に係る環境温度制御装置は、室内の室温を調節する空調装置による室温の調節動作と室内の床の表面温度を調節する床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する環境温度制御装置であって、人体により略同一の暖かさが体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の前記暖かさについてそれぞれ記憶する暖房感レベル記憶部と、前記暖房感レベル記憶部により記憶される複数の暖房感レベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける暖房感レベル受付部と、前記暖房感レベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する制御部とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、上述の環境温度制御装置において、前記複数の暖房感レベルは、それぞれ前記室温の増減に応じて前記床の表面温度が減増するべく設定されていることを特徴としている。
【0011】
また、上述の環境温度制御装置において、前記複数の暖房感レベルは、人体により快適であると体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの範囲内で設定されていることを特徴としている。
【0012】
また、上述の環境温度制御装置において、前記室温の設定指示を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、前記制御部は、前記温度設定受付部により受け付けられた室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた室温に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作を制御することを特徴としている。
【0013】
また、上述の環境温度制御装置において、前記床の表面温度の設定指示を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、前記制御部は、前記温度設定受付部により受け付けられた床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の温度の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた床の温度に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御することを特徴としている。
【0014】
また、上述の環境温度制御装置において、前記室温と前記床の表面温度とのうち優先すべき温度の設定を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、前記制御部は、前記温度設定受付部により受け付けられた温度が室温であった場合、前記温度設定受付部により受け付けられた室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた室温に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作を制御し、前記温度設定受付部により受け付けられた温度が床の表面温度であった場合、前記温度設定受付部により受け付けられた床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の温度の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた床の温度に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御することを特徴としている。
【0015】
また、上述の環境温度制御装置において、前記空調装置と前記床暖房装置とによって、前記室温と前記床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された省エネレベルを、複数の前記エネルギー効率に対してそれぞれ記憶する省エネレベル記憶部と、前記省エネレベル記憶部により記憶される複数の省エネレベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける省エネレベル受付部とをさらに備え、前記制御部は、前記選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせであって、かつ前記省エネレベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された省エネレベルである選択省エネレベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御することを特徴としている。
【0016】
また、上述の環境温度制御装置において、前記複数の省エネレベルは、それぞれ前記室温の増減に応じて前記床の表面温度が増減するべく設定されていることを特徴としている。
【0017】
また、上述の環境温度制御装置において、前記複数の省エネレベルは、人体により快適であると体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの範囲内で設定されていることを特徴としている。
【0018】
そして、本発明の第2の手段に係る環境温度制御システムは、上述の環境温度制御装置と、前記環境温度制御装置により室温の調節動作を制御される空調装置と、前記環境温度制御装置により床の表面温度の調節動作を制御される床暖房装置とを備えることを特徴としている。
【0019】
さらに、本発明の第3の手段に係る環境温度制御方法は、室内の室温を調節する空調装置による室温の調節動作と室内の床の表面温度を調節する床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する環境温度制御方法であって、人体により略同一の暖かさが体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の前記暖かさについてそれぞれ記憶する工程と、前記暖房感レベル記憶部により記憶される複数の暖房感レベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける工程と、前記暖房感レベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する工程とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
このような構成の環境温度制御装置、環境温度制御システム、及び環境温度制御方法は、人体により略同一の暖かさが体感される室温と床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルが、複数の暖かさについてそれぞれ記憶される。そして、ユーザが当該複数の暖房感レベルのうちいずれかを選択する選択指示が、暖房感レベル受付部により受け付けられるので、ユーザは自分の体感温度に応じて快適な暖房感レベルを選択することができる。そして、制御部によって、暖房感レベル受付部で受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される前記室温と、前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とが制御されるので、ユーザの体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
【0022】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る環境温度制御装置を用いた環境温度制御システムの構成の一例を説明するための説明図である。図1に示す環境温度制御システムは、例えば部屋の壁面に取り付けられた空調装置1と、例えば部屋の床下に、床表面を暖めるように設けられた床暖房装置2と、例えば空調装置1の下方で部屋の壁面に取り付けられた略箱状の環境温度制御装置3とを備えている。環境温度制御装置3の前面には、タッチパネル31が配設されている。そして、環境温度制御装置3と空調装置1とは、例えばケーブル32によって接続され、環境温度制御装置3と空調装置1とは、例えばケーブル33によって接続されている。
【0023】
空調装置1は、室内の空気を暖めることにより、室内の室温を調節する空調装置であり、例えば室外に設けられた図略の室外機との間で熱交換することにより室内の空気を暖めるものであってもよく、例えば電熱ヒータを用いて室内の空気を暖めるものであってもよく、あるいは、ガスや灯油等の燃料を燃焼させることによって空気を暖めるものであってもよい。
【0024】
床暖房装置2は、部屋の床を暖める暖房装置であり、例えば床板の下に設けられた電熱ヒータを用いて床を暖めるものであってもよく、床下に設けられたパイプに温水を循環させることによって床を暖めるものであってもよく、あるいは電熱ヒータが組み込まれたいわゆるホットカーペットを床の上に敷いたものであってもよい。
【0025】
環境温度制御装置3は、空調装置1による室温の調節動作と床暖房装置2による床の表面温度の調節動作とを制御する制御装置である。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態に係る環境温度制御方法を用いた環境温度制御装置3の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す環境温度制御装置3は、タッチパネル31と、通信I/F部34,35と、暖房感レベル記憶部36と、制御部37とを備えている。
【0027】
通信I/F部34,35は、例えば制御部37から出力されたパラレル信号を、シリアル信号に変換してケーブル32,33をそれぞれ介して空調装置1、床暖房装置2へ出力し、空調装置1、床暖房装置2からケーブル32,33をそれぞれ介して出力されたシリアル信号をパラレル信号に変換して制御部37へ出力するシリアル通信回路で、例えばUSART(Universal Synchronous and Asynchronous Receiver-Transmitter)を用いて構成されている。なお、通信I/F部34,35は、ケーブル32,33を介して空調装置1、床暖房装置2との間で有線通信を行う例に限られず、例えばIrDA(Infrared Data Association)規格等に準拠した赤外線通信によって通信を行うものであってもよく、電波を用いて通信を行う無線通信回路であってもよい。
【0028】
タッチパネル31は、例えば液晶表示パネルの表面に透明の感圧センサを備えて構成されており、制御部37からの制御信号に応じて種々の情報を表示すると共に、ユーザによる暖房感レベルを選択する選択指示を受け付ける暖房感レベル受付部、及び室温の設定指示を受け付ける温度設定受付部として機能する。
【0029】
暖房感レベル記憶部36は、室温と床の表面温度との組み合わせのうち、人体により略同一の暖かさが体感される組み合わせを示す組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の暖かさについてそれぞれ予め記憶する記憶部で、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等、不揮発性の記憶素子を用いて構成されている。
【0030】
制御部37は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等とを備えて構成され、ROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、タッチパネル31で受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせにさせるべく、制御信号を通信I/F部34,35へ出力して空調装置1による室温の調節動作と床暖房装置2による床の表面温度の調節動作とを制御する。
【0031】
次に、上述のように構成された環境温度制御装置3の動作について説明する。図3は、環境温度制御装置3の動作を説明するためのグラフである。図3に示すグラフG1は、横軸が床の表面温度、縦軸が室温を示している。そして、複数の暖房感レベルD1〜D5は、それぞれ、人体により略同一の暖かさが体感される室温と床の表面温度との組み合わせの集合をグラフで示したものである。例えば、暖房感レベルD1においては、室温19度、床表面温度28度の場合と、室温20度、床表面温度26度の場合とで、人体の体感温度は略同一であることを示している。また、例えば、暖房感レベルD3においては、室温20度、床表面温度30度の場合と、室温22度、床表面温度26度の場合とで、人体の体感温度は略同一であることを示している。
【0032】
図3に示す暖房感レベルD1〜D5は、例えば予め実験的に求められたもので、暖房感レベル記憶部36に予め記憶されている。この場合、人の体感温度が略同一となる室温と床表面温度との組み合わせは、室温が上昇すれば床表面温度は低下し、室温が低下すれば床表面温度は上昇する関係にあるので、暖房感レベルD1〜D5は、それぞれ室温の増減に応じて床の表面温度が減増するべく設定されている。これにより、人の体感温度が略同一となる室温と床表面温度との組み合わせが、各暖房感レベルとして設定されるようになっている。
【0033】
また、図3において、一般的に人が快適と感じる室温と床表面温度との組み合わせの範囲を、快適温度範囲K1で示している。そして、暖房感レベルD1〜D5は、快適温度範囲K1の範囲内で設定されている。また、暖房感レベルD1は、暖房感が低めに設定され、順次暖房感レベルD5へ向かって暖房感が高くなるように設定されている。
【0034】
なお、暖房感レベルが五段階の例を示したが、五段階に限らず、二つ以上の暖房感レベルが予め設定され、暖房感レベル記憶部36に記憶されていればよい。
【0035】
そして、まず、制御部37によって、暖房感レベル記憶部36によって記憶されている暖房感レベルD1〜D5が読み出されると共にタッチパネル31へ出力され、タッチパネル31によって、暖房感レベルD1〜D5が例えば図3に示すグラフG1と同様にグラフ化されて表示される。
【0036】
次に、ユーザが例えばタッチパネル31の画面に表示された暖房感レベルD1〜D5のうちいずれか、例えば暖房感レベルD1の表示を押圧すると暖房感レベルD1が選択され、例えば暖房感レベルD3の表示を押圧すると暖房感レベルD3が選択されて、当該選択された選択暖房感レベルを示す信号が、タッチパネル31から制御部37へ出力される。
【0037】
この場合、ユーザは、好みにより、例えば低めの温度で快適と感じるユーザは暖房感レベルD1を選択すればよく、例えば高めの温度で快適と感じるユーザは暖房感レベルD5を選択すればよく、適宜暖房感レベルD1〜D5のうちいずれか、快適と感じる暖房感レベルを選択すればよい。
【0038】
次に、ユーザが例えばタッチパネル31の画面に表示されたグラフG1の縦軸、すなわち室温の表示を押圧すると、タッチパネル31によって、押圧された室温の設定が受け付けられ、当該室温を示す信号が制御部37へ出力される。
【0039】
そして、制御部37によって、タッチパネル31により受け付けられた室温にさせるべく、通信I/F部34とケーブル32とを介して空調装置1へ制御信号が出力される。また、制御部37によって、タッチパネル31により選択された選択暖房感レベルを示すデータが暖房感レベル記憶部36から読み出され、タッチパネル31により受け付けられた室温に対して、当該読み出された選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく、通信I/F部35とケーブル33とを介して床暖房装置2へ制御信号が出力される。
【0040】
これにより、ユーザの好みに応じて選択された暖房感レベルであって、かつユーザの好みに応じて選択された室温となるように、空調装置1と床暖房装置2との動作が制御されるので、体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる。
【0041】
なお、タッチパネル31によって、室温の設定が受け付けられる例に限られず、例えば、ユーザがタッチパネル31の画面に表示されたグラフG1の横軸、すなわち床表面温度の表示を押圧すると、タッチパネル31によって、押圧された床表面温度の設定が受け付けられ、当該床表面温度を示す信号が制御部37へ出力されるようにしてもよい。
【0042】
そして、制御部37によって、タッチパネル31により受け付けられた床表面温度にさせるべく、通信I/F部35とケーブル33とを介して床暖房装置2へ制御信号が出力される。さらに、制御部37によって、タッチパネル31により選択された選択暖房感レベルを示すデータが暖房感レベル記憶部36から読み出され、タッチパネル31により受け付けられた床表面温度に対して、当該読み出された選択暖房感レベルにより組み合わされている室温にさせるべく、通信I/F部34とケーブル32とを介して空調装置1へ制御信号が出力されるようにしてもよい。
【0043】
これにより、ユーザの好みに応じて選択された暖房感レベルであって、かつユーザの好みに応じて選択された床表面温度となるように、空調装置1と床暖房装置2との動作が制御されるので、体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる。
【0044】
また、タッチパネル31によって、室温と床の表面温度とのうち優先すべき温度の設定が受け付けられるようにしてもよい。例えば、ユーザがタッチパネル31の画面に表示されたグラフG1の縦軸、すなわち室温の表示と、グラフG1の横軸、すなわち床表面温度の表示とのうちいずれか一方を押圧すると、タッチパネル31によって、押圧された温度が優先すべき温度の設定として受け付けられ、当該優先すべき温度を示す信号が制御部37へ出力されるようにしてもよい。
【0045】
そして、制御部37によって、タッチパネル31により優先すべき温度として室温が受け付けられた場合、タッチパネル31により受け付けられた室温にさせるべく、通信I/F部34とケーブル32とを介して空調装置1へ制御信号が出力される。さらに、制御部37によって、タッチパネル31により選択された選択暖房感レベルを示すデータが暖房感レベル記憶部36から読み出され、タッチパネル31により受け付けられた室温に対して、当該読み出された選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく、通信I/F部35とケーブル33とを介して床暖房装置2へ制御信号が出力されるようにしてもよい。
【0046】
これにより、ユーザの好みに応じて選択された暖房感レベルであって、かつユーザの好みに応じて選択された室温及び床表面温度のうちいずれかとなるように、空調装置1と床暖房装置2との動作が制御されるので、体感温度の個人差を吸収しつつ空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる。
【0047】
また、暖房感レベルD1〜D5は、快適温度範囲K1の範囲内で設定されているので、一般的に人が快適と感じる室温と床表面温度との組み合わせの範囲内で、空調装置1と床暖房装置2との動作が制御される結果、快適な温度環境にすることができる。
【0048】
なお、タッチパネル31にグラフG1を表示する際に、例えば、快適温度範囲K1の範囲内を、暖かさを連想させる色、例えばオレンジ色で表示したり、その色をさらに暖房感が高めになる方向に向かって徐々に濃くするなどのグラデーションをつけたりしてもよい。これにより、暖房感レベルを視覚的に認識することが容易となり、暖房感レベルを設定する際の操作性を向上させることができる。
【0049】
また、暖房感レベル、室温、及び床表面温度の設定は、タッチパネルに限らず、例えばテンキースイッチやロータリースイッチ、ディップスイッチ等の操作スイッチにより受け付けられるようにしてもよい。
【0050】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る環境温度制御装置を用いた環境温度制御システムについて説明する。本発明の第2の実施形態に係る環境温度制御装置3aを用いた環境温度制御システムは、第1の実施形態に係る環境温度制御装置3を用いた環境温度制御システムと同様、図1に示される。図4は、本発明の一実施形態に係る環境温度制御方法を用いた環境温度制御装置3aの構成の一例を示すブロック図である。図4に示す環境温度制御装置3aと図2に示す環境温度制御装置3とでは、下記の点で異なる。
【0051】
すなわち、図4に示す環境温度制御装置3aは、空調装置1と床暖房装置2とによって、室温と床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる室温と床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された省エネレベルを、複数のエネルギー効率に対してそれぞれ記憶する省エネレベル記憶部38をさらに備える。省エネレベル記憶部38は、例えば暖房感レベル記憶部36と同様、不揮発性の記憶素子を用いて構成されており、例えば暖房感レベル記憶部36と同一の記憶素子を用いてもよい。
【0052】
また、タッチパネル31aは、さらに、省エネレベル記憶部36により記憶される複数の省エネレベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける省エネレベル受付部として機能する。
【0053】
また、制御部37aは、選択暖房感レベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせであって、かつタッチパネル31aにより受け付けられた選択指示により選択された省エネレベルである選択省エネレベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせとなる室温と床の表面温度とにさせるべく、空調装置1による室温の調節動作と床暖房装置2による床の表面温度の調節動作とを制御する。
【0054】
その他の構成は図2に示す環境温度制御装置3と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の動作について説明する。図5は、環境温度制御装置3aの動作を説明するためのグラフである。図5に示すグラフG2は、図3に示すグラフG1と同様に、横軸が床の表面温度、縦軸が室温を示しており、複数の暖房感レベルD1〜D5と、快適温度範囲K1とを示している。そして、グラフG2は、さらに複数の省エネレベルS1〜S5を示している。
【0055】
複数の省エネレベルS1〜S5は、それぞれ、空調装置1と床暖房装置2とによって、室温と床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる室温と床の表面温度との組み合わせの集合をグラフで示したものである。例えば、省エネレベルS1は、空調装置1を動作させず、床暖房装置2の単独運転によって暖房を行った場合の省エネレベルを示している。この場合、床の表面温度のみによって暖房が行われることにより、暖かさが人体により体感される。そうすると、床暖房装置2は、空調装置1よりもエネルギー効率が低いために、省エネレベルS1は、所定の暖かさを得るためのエネルギー効率が最低となる室温と床表面温度との組み合わせとなり、省エネルギーの観点からは、省エネレベルS1は、例えば省エネ度0%として示される。
【0056】
また、例えば、省エネレベルS5は、快適温度範囲K1の範囲内において、人体により体感される暖かさを得るために寄与する室温の度合いが最も大きくなる室温と床の表面温度との組み合わせを示している。この場合、室温を調節する空調装置1によって優先的に暖房が行われ、空調装置1は、床暖房装置2よりエネルギー効率が高いため、省エネレベルS5は、所定の暖かさを得るためのエネルギー効率が快適温度範囲K1の範囲内において最大となる室温と床表面温度との組み合わせを示し、省エネルギーの観点からは、省エネレベルS5は、例えば省エネ度100%として示される。
【0057】
そして、例えば省エネレベルS3は、省エネレベルS1と省エネレベルS5とのちょうど中間程度のエネルギー効率が得られる室温と床の表面温度との組み合わせを示しており、例えば省エネ度50%として示される。同様に、例えば省エネレベルS2は、省エネレベルS1と省エネレベルS3とのちょうど中間程度のエネルギー効率が得られる室温と床の表面温度との組み合わせを示しており、例えば省エネ度25%として示され、例えば省エネレベルS4は、省エネレベルS3と省エネレベルS5とのちょうど中間程度のエネルギー効率が得られる室温と床の表面温度との組み合わせを示しており、例えば省エネ度75%として示される。
【0058】
そして、図5に示す省エネレベルS1〜S5は、例えば省エネレベル記憶部38に予め記憶されている。この場合、室温と床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる室温と床の表面温度との組み合わせは、室温が上昇すれば床表面温度も上昇し、室温が低下すれば床表面温度も低下する関係にあるので、省エネレベルS1〜S5は、それぞれ室温の増減に応じて床の表面温度が増減するべく設定されている。これにより、空調装置1と床暖房装置2とによって、室温と床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる室温と床表面温度との組み合わせが、省エネレベルとして設定されるようになっている。
【0059】
なお、省エネレベルが五段階の例を示したが、五段階に限らず、二つ以上の省エネレベルが予め設定され、省エネレベル記憶部38に記憶されていればよい。
【0060】
そして、まず、制御部37aによって、暖房感レベル記憶部36に記憶されている暖房感レベルD1〜D5と省エネレベル記憶部38によって記憶されている省エネレベルS1〜S5とが読み出されると共にタッチパネル31aへ出力され、タッチパネル31aによって、暖房感レベルD1〜D5と省エネレベルS1〜S5とが例えば図5に示すグラフG2と同様にグラフ化されて表示される。
【0061】
次に、ユーザが例えばタッチパネル31aの画面に表示された暖房感レベルD1〜D5のうちいずれか、例えば暖房感レベルD1の表示を押圧すると暖房感レベルD1が選択され、例えば暖房感レベルD3の表示を押圧すると暖房感レベルD3が選択されて、当該選択された選択暖房感レベルを示す信号が、タッチパネル31aから制御部37へ出力される。
【0062】
この場合、ユーザは、好みにより、例えば低めの温度で快適と感じるユーザは暖房感レベルD1を選択すればよく、例えば高めの温度で快適と感じるユーザは暖房感レベルD5を選択すればよく、適宜暖房感レベルD1〜D5のうちいずれか、快適と感じる暖房感レベルを選択すればよい。
【0063】
次に、ユーザが例えばタッチパネル31aの画面に表示された省エネレベルS1〜S5のうちいずれか、例えば省エネレベルS1の表示を押圧すると省エネレベルS1が選択され、例えば省エネレベルS3の表示を押圧すると省エネレベルS3が選択されて、当該選択された選択省エネレベルを示す信号が、タッチパネル31aから制御部37aへ出力される。
【0064】
この場合、ユーザは、省エネを優先したければ省エネレベルS5を選択すればよく、省エネが不要であって、床表面温度を高めたければ省エネレベルS1を選択すればよく、適宜省エネレベルS1〜S5のうちいずれかを選択すればよい。
【0065】
そして、制御部37aによって、タッチパネル31aで選択された選択暖房感レベルと選択省エネレベルとを示すデータが暖房感レベル記憶部36と省エネレベル記憶部38とから読み出され、選択暖房感レベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせであって、かつ選択省エネレベルで示される室温と床の表面温度との組み合わせ、すなわち図5に示す暖房感レベルと省エネレベルとが交差する点における室温と床の表面温度とが設定温度として取得される。
【0066】
例えば、選択暖房感レベルが暖房感レベルD2であって、選択省エネレベルが省エネレベルS4であれば、暖房感レベルD2と省エネレベルS4とが交差する点における室温21度と床表面温度26度とが、制御部37aによって設定温度として取得される。
【0067】
そして、制御部37aによって、当該取得された設定温度、例えば室温21度にさせるべく通信I/F部34とケーブル32とを介して空調装置1へ制御信号が出力されると共に、例えば床表面温度26にさせるべく通信I/F部35とケーブル33とを介して床暖房装置2へ制御信号が出力される。
【0068】
これにより、ユーザの好みに応じて選択された暖房感レベルであって、かつユーザの選択した省エネレベルで空調装置1と床暖房装置2との動作が制御されるので、エネルギー消費量を低減させつつ体感温度の個人差を吸収し、空調装置と床暖房装置とを協調動作させて快適性を向上することができる。
【0069】
また、省エネレベルS1〜S5は、快適温度範囲K1の範囲内で設定されているので、一般的に人が快適と感じる室温と床表面温度との組み合わせの範囲内で、空調装置1と床暖房装置2との動作が制御される結果、ユーザの選択に応じてエネルギー消費量を低減させつつ快適な温度環境にすることができる。
【0070】
なお、タッチパネル31aにグラフG2を表示する際に、例えば、快適温度範囲K1の範囲内を、エネルギー消費を連想させる色、例えば緑や黄色で表示したり、その色をさらにエネルギー消費が増大する方向に向かって徐々に濃くしたり、緑から黄色に徐々に変化させたりするなどのグラデーションをつけたりしてもよい。これにより、省エネレベルを視覚的に認識することが容易となり、省エネレベルを設定する際の操作性を向上させることができる。
【0071】
また、暖房感レベルや省エネレベルの設定は、タッチパネルに限らず、例えばテンキースイッチやロータリースイッチ、ディップスイッチ等の操作スイッチにより受け付けられるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る環境温度制御装置を用いた環境温度制御システムの構成の一例を説明するための説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る環境温度制御方法を用いた環境温度制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す環境温度制御装置の動作を説明するためのグラフである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る環境温度制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図4に示す環境温度制御装置の動作を説明するためのグラフである。
【図6】背景技術に係る暖房方法による室温と床表面温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0073】
1 空調装置
2 床暖房装置
3,3a 環境温度制御装置
31,31a タッチパネル
36 暖房感レベル記憶部
37,37a 制御部
38 省エネレベル記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の室温を調節する空調装置による室温の調節動作と室内の床の表面温度を調節する床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する環境温度制御装置であって、
人体により略同一の暖かさが体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の前記暖かさについてそれぞれ記憶する暖房感レベル記憶部と、
前記暖房感レベル記憶部により記憶される複数の暖房感レベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける暖房感レベル受付部と、
前記暖房感レベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する制御部とを備えること
を特徴とする環境温度制御装置。
【請求項2】
前記複数の暖房感レベルは、それぞれ前記室温の増減に応じて前記床の表面温度が減増するべく設定されていること
を特徴とする請求項1記載の環境温度制御装置。
【請求項3】
前記複数の暖房感レベルは、人体により快適であると体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの範囲内で設定されていること
を特徴とする請求項1又は2記載の環境温度制御装置。
【請求項4】
前記室温の設定指示を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、
前記制御部は、前記温度設定受付部により受け付けられた室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた室温に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作を制御すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環境温度制御装置。
【請求項5】
前記床の表面温度の設定指示を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、
前記制御部は、前記温度設定受付部により受け付けられた床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の温度の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた床の温度に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環境温度制御装置。
【請求項6】
前記室温と前記床の表面温度とのうち優先すべき温度の設定を受け付ける温度設定受付部をさらに備え、
前記制御部は、
前記温度設定受付部により受け付けられた温度が室温であった場合、前記温度設定受付部により受け付けられた室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた室温に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作を制御し、
前記温度設定受付部により受け付けられた温度が床の表面温度であった場合、前記温度設定受付部により受け付けられた床の表面温度にさせるべく前記床暖房装置による床の温度の調節動作を制御すると共に、前記温度設定受付部により受け付けられた床の温度に対して前記選択暖房感レベルにより組み合わされている室温にさせるべく前記空調装置による室温の調節動作を制御すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環境温度制御装置。
【請求項7】
前記空調装置と前記床暖房装置とによって、前記室温と前記床の表面温度とを調節するためのエネルギー効率が略同一となる前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された省エネレベルを、複数の前記エネルギー効率に対してそれぞれ記憶する省エネレベル記憶部と、
前記省エネレベル記憶部により記憶される複数の省エネレベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける省エネレベル受付部とをさらに備え、
前記制御部は、前記選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせであって、かつ前記省エネレベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された省エネレベルである選択省エネレベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の環境温度制御装置。
【請求項8】
前記複数の省エネレベルは、それぞれ前記室温の増減に応じて前記床の表面温度が増減するべく設定されていること
を特徴とする請求項7記載の環境温度制御装置。
【請求項9】
前記複数の省エネレベルは、人体により快適であると体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの範囲内で設定されていること
を特徴とする請求項7又は8記載の環境温度制御装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の環境温度制御装置と、
前記環境温度制御装置により室温の調節動作を制御される空調装置と、
前記環境温度制御装置により床の表面温度の調節動作を制御される床暖房装置と
を備えることを特徴とする環境温度制御システム。
【請求項11】
室内の室温を調節する空調装置による室温の調節動作と室内の床の表面温度を調節する床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する環境温度制御方法であって、
人体により略同一の暖かさが体感される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせの集合として予め設定された暖房感レベルを、複数の前記暖かさについてそれぞれ記憶する工程と、
前記暖房感レベル記憶部により記憶される複数の暖房感レベルのうち、いずれかを選択する選択指示を受け付ける工程と、
前記暖房感レベル受付部により受け付けられた選択指示により選択された暖房感レベルである選択暖房感レベルで示される前記室温と前記床の表面温度との組み合わせにさせるべく、前記空調装置による室温の調節動作と前記床暖房装置による床の表面温度の調節動作とを制御する工程とを備えること
を特徴とする環境温度制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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