説明

環境負荷物質循環処理総合管理システム

【課題】多種多様な産業用及び各家庭用の各種環境負荷排出物質削減機能を有するシステム要求にも適合し、各種環境負荷物質処理機器の性状を安定的に制御運用でき、正確に環境負荷物質の時系列的な環境負荷物質の処理量の処理状況の変動にもその処理状況の推移を特定、削減でき、環境負荷物質循環処理総合管理システムを提供する。
【解決手段】環境負荷低減化貢献度を計量評価して相当する経済的対価算出手段を含む環境負荷物質循環処理総合管理システムであって、環境負荷物質処理手段と、該環境負荷物質処理手段と電子情報的に連携しての環境負荷物質処理に関する処理情報を計時記録する環境物質処理情報計時記録手段と、前記処理物質の処理前と処理後の環境負荷物質量の変化量を計量する環境負荷量計量手段と、前記環境物質処理情報計時記録手段の計時記録情報と該環境負荷量計量手段の負荷計量情報に基づき環境負荷低減化貢献度対応評価算出手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、世界的に広範囲に活用でき、公平(環境負荷物質排出者が、その応分の負担を、すなわち、その排出行為に対する社会的経済的公益的損失の補償負担を応分に負わせるような)で簡便な環境負荷物質(生ゴミ、食品の残滓、金属、プラスティック、紙類、衣料等も含む。)排出の削減、再資源化、商品化、販売等を可能にするシステムで、一定の領域内(コンピュータ上での情報空間における仮想的領域も、個人の部屋、航空機、船舶、自動車、会社オフィス、工場、事業所、研究所、病院、レストラン等々の、一切の閉空間をも含む)にその処理を依頼して外部より搬入される食物の残滓や、環境負荷物質(以後、循環処理物質という場合もある。)や、この所定の領域内部で発生する前述の循環処理物質の、この領域外へ最終的に排出する際の、その排出量をゼロエミッション的に管理する複合的3R(Reduce,Reuse,Recicle)管理システム技術に関し、特に環境負荷の削減度、貢献度や温室効果ガス吸収効果を期待できる貢献度(植物、藻類の増殖に貢献した場合等も含め)等を、定量的に評価し、それに対応して、各自(個人、組合、法人、会社、公共組織団体、地方自治体等々)の各種の活動において経済的優位性を付与することを可能とする、付加価値創出型の環境負荷物質循環処理総合管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化をはじめとする、水質汚濁、大気汚染等の、種々の環境汚染が地球規模で深刻になってきており、産業の発達、科学技術の進歩と、環境負荷の削減を同時に満足する、いわゆる持続可能な環境対策の構築が急務となってきている。よくよくその元凶を考察するに、産業界を含め、最も大きく環境に影響を与える主体は、この地球環境の生態系で生活する人間であり(非特許文献1)、人間の諸活動を自然の環境負荷容量内の動的平衡状態にとどめるよう、管理制御できる、管理システムが必要となってきている。
【0003】
この視点は、古くから「身土不二」、「依正不二」、「因業果得」、「因果応報」、「成住壊空」、「生住異滅」等々、人間の活動の環境に及ぼす影響が、結局、その人間に帰還的に及ぶことを先人達が示唆してきた。すなわち、人間の諸活動を環境循環共生協働型活動へと、転換すべく、人間自体の意識変革を伴う社会・経済・産業への転換が重要となってきている。この視点から、環境問題は、物質循環のサイクルにおいて、着目する物質に関し、その生態系のある領域において、ある期間に流入する流入量が、その領域内での蓄積量と消費量の和に等しいと仮定すれば、この物質収支で、特定の物質の変遷循環経路を追跡すれば、その収支の詳細は把握できるはずである。
この視点からは、一つの解決手段としては、いわゆる物質収支循環フローの観点で環境負荷量を適切な入出口で計測、評価し、その削減、再資源化等に貢献した度合を計量評価し、経済的な対価に帰着させるシステムが考えられる。
【0004】
従来、この種のシステムにおいては、焼却炉や、廃棄物処理専用工場、資源回収&再利用処理工場等、それぞれ専用の工場、機械、装置等での処理業務で完了し、他の処理業務と有機的に連携することは、一般的でなかった。しかし、前述のごとく、地球規模での環境保全対策が緊急の優先課題となっている今、従来の技術を超える試み、例えば多様な用途、多様な機能に応じられるように、高機能性を有する機械や装置を備えるものが創案されてきており。複数段配置した処理装置を連結したもの(特許文献1)、処理物質の再利用を前提にしているもの(特許文献2)、生ごみを発酵施設にてバイオガス化してごみ処理施設内で、熱を発電に利用するものが提案(特許文献3)されたりしてきた。
【0005】
しかし、時代は、温室効果ガス削減や環境負荷の低減がより強く、より効果的に、より広範囲に、より多様に求められており、環境負荷物質(環境)、すなわち循環処理物質の広範囲な循環ルートでの削減システム(非特許文献2)が求められて来ている。しかし、今後は、今以上に予想される機能の多様化、すなわち、各種廃棄物、プラスティック、残渣、草木屑、バイオマス、メタノール等にも多様に対応でき、他の廃棄物処理にも対応できるものが強く希求されており、先進国での個人、集団、組織、法人、公共団体等の形態を問わず、その閉空間&閉環境において、その局所的管理領域内のごみや温暖化ガスや作業廃熱に関しては勿論、同様に開発途上国等の開発や産業発展、経済発展に伴う、森林伐採や砂漠地域面積の増大化にも対応する様、上記と同様、局所的管理領域でゼロエミッション機能を有するシステム環境地域&生活環境を提供する、との視点には、全く、対応できないものであった。
【特許文献1】特開昭61−49915号公報
【特許文献2】特開2005−127689号公報
【特許文献3】特開2006−181564号公報
【非特許文献1】かけがえのない地球 ONLY ONE EARTH 版権・制作:環境科学研究所、発売:日本総合出版機構 1972
【非特許文献2】最新リサイクル技術の実際 オーム社 1993
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、その目的は、従来と異なり、多種多様な産業用、及び各家庭用の各種環境負荷排出物質削減機能を有するシステム要求にも適合し、各種環境負荷物質処理機器の性状を安定的に制御運用でき、正確に環境負荷物質の時系列的な環境負荷物質の処理量の処理状況の変動にもその処理状況の推移を特定し、削減できる、環境負荷物質循環処理総合管理システムを提供することを目的とするものである。
【0007】
本発明の他の目的は、処分依頼された環境負荷廃棄物質を環境循環処理物質を付加価値を創出付与して再生処理及び再資源化処理、または再利用処理し、最終的には有価物(有体物、無体物、ともに含む。)製品&サービス(水素、水蒸気、生分解性プラスティック、活性炭、人工ダイアモンド原料、カーボン繊維原料、カーボンナノチューブ他の原材料等の他、各種サービス、コンサルタント、付加価値情報、著作物・コンテンツ、経験・アイデア・技術・ノウハウ・発明等の無体物等も。)を創造的に生産し、対価を得ることで、環境と、経済、特に地域や途上国の地場産業や地域経済の振興も得ることができる、環境負荷物質循環処理総合管理システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
本発明の更に別の目的は、本システムの循環処理系全体として、動的に安定して、本発明システムを運用するため、各段階の循環処理装置、機器、システム及びそれらに設けられた計量センサー等の多種多様な結合性と複雑性(『生物多様性条約:1993年』を意識して。)を有する自律分散的なアドホック情報通信制御型ネットワーク形態で、ゼロエミッションを達成するようにしたものであって、状況の変化に応じてその組み合わせを容易に変化させ、進化変容できる環境負荷物質循環処理総合管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決し、上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、その管理領域Z内の環境負荷物質の環境負荷量Qを、環境負荷低減化貢献度を計量評価して相当する経済的対価(賞罰)算出手段を含む環境負荷物質循環処理総合管理システムであって、環境負荷物質処理手段と、該環境負荷物質処理手段と電子情報的に連携しての環境負荷物質処理に関する処理情報を計時記録する環境物質処理情報計時記録手段と、前記処理物質の処理前後で環境負荷物質の環境負荷量の変化量を計量する環境負荷量計量手段と、前記環境物質処理情報計時記録手段の計時記録情報と該環境負荷量計量手段の負荷計量情報に基づき環境負荷低減化貢献度対応評価算出手段と、を備えて成る構成を有したことを特徴とする、前記環境負荷物質循環処理総合管理システム。
【0010】
請求項2記載の発明は、その基本的構成を上述の請求項1記載の発明と同じ構成を有しており、その管理領域Z内の自然エネルギーの循環利用系を有することで、その全体系領域Z外部への環境負荷量L(Qから、W、Pを処理し創出した残り)を極力、低減できる
ことを特徴とする構成を有している。
【0011】
請求項3記載の発明は、その基本的構成を上述の請求項1、2記載の発明と同じ構成を有しており、オゾンや水素ガス、ダイオキシン、メタンガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、フロンガス、等々の環境負荷ガスの検知とその量の増減の変化量を計時的に計量する環境負荷物質循環処理量センサーの他、湿度センサー、赤外センサー等の温度センサー部を備えた環境負荷物質循環処理装置で、各自の環境負荷低減の貢献度を計量し、その貢献度に応じて経済的対価(賞罰:クレジット、配当、減税、グリーン証書等の発行等)を配分する機能を有して成ることを特徴とする構成を有している。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、本発明の環境負荷物質循環処理総合管理システム自体が、処理対象の環境負荷物質の循環処理以外の処分(そのまま埋め立てる、または焼却処分等)の場合の環境負荷量の大きさ(メタンガス発生量、二酸化ガス発生量の公的機関の公表値を参照)からの循環処理過程における、実測・計量された数値から、その減少量を計測でキ、その環境負荷物質の環境に対する負荷量の減少量を計測でき、結果、その環境負荷の減少分に対する、その循環処理装置&システムの貢献度も算出でき、それを経済効果に対応付けることで、環境負荷物質循環処理システムの、産業としての形態を整えることができ、結果、自然環境の保全・維持を確保しながら、産業の持続的発展が可能な面が実証できる、等の効果を奏する。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、前記請求項1の効果を、さらに確実に広範囲にするために、自然エネルギーの活用とその循環系、及び微生物を含む、自然生態系全体の循環を考慮した、全体系の循環の動的安定範囲内に人間の活動の影響性を制御できるよう、その判断材料を、事前に、また書く行動処理過程において判断でき、その貢献度に応じて報酬(賞罰)を与え、各人(法人も含む)の環境意識を高める、効果を奏する。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1乃至2記載に示されたシステムを採用し、種々の経済的市場評価においても、国際的な環境観測研究所他の裏づけあるデータと対応付けて、高信頼の置ける、数値指標とによって、その循環処理能によって処理された環境負荷物質の環境負荷量の減少分は、各種金融商品他の経済的価値評価に変換、換算して、経済的な有価物と交換でき、または、金融資産として、蓄積できる、という、効果を奏する。
【0016】
以上のような構成、機能、作用、効果が期待できれば、その結果として、途上国の父祖伝来の、この宝物とも地球全体の財産とも、公共財ともいえる、この山水の緑地、水源等の自然の破壊をしなくとも、そのまま、世界から、その豊かな自然の環境許容能力に応じて、富の分配に浴することが出来る、という、効果を奏する。
【発明を実施するため最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、図1乃至3を参照して、本発明の基本的構成及びその要部を説明し、これに加えて、図4乃至8を参照して各実施の形態及びの説明に入るが、その前に、本発明の環境負荷物質循環処理総合管理システムの意図する、基本的な実施形態での概念について、以下に示す通り、表1、2を参照しつつ、表3、4、5を意識して、以下の各実施形態の説明を説明する。
【0018】
この表1、2は、従来の技術の基本的な実施形態を図表化したもので、特に、近年、各産業の各作業現場で必要とする、各種材料、各種燃料及びその熱源または加工機械他に対応すべく、各要素間の一対一の関係を基本とする基本的対応関係を図表的に示している。
【0019】
【表1】

特に表2は、その代表的な具体的な対応機器、対応関係を示すものである。ここで、分かるのは、その機能、及び応用等も、専用の単一の機能を基本としていることである。ただし、この従来の高機能型各種、環境負荷軽減型処理装置もその個々の機能を組み合わせて有機的に連携して活用しようとする、開発の動きはあったが、実用化はかなりの高度の情報インフラを必要としていたため、事業ベースでの実用は未達成であった。
【0020】
【表2】

【0021】
次に表3、4は、本発明の基本的概念を示す、循環処理フローのシステムの機能実現のための原点たる、基本的行動規範及びその価値基準を示す表である。
特に、表3に至る経緯は、1975年頃から、非線形現象、特にプラズマの安定制御の理論的アプローチをし、後に、van der Polの方程式やエネルギー散逸系等で現出する、リミットサイクル、及びアトラクター現象のイメージモデル構築の必要性から、更には公害や動物の多様性の現象とその生態食物連鎖の関係性に興味を持つに到った。特に1985年頃からは、捕食者−被食者系でのカオス現象に、1990年頃には、関連する、Lokta−Voltera型競争系での議論に強く刺激を受け、また、資源とプランクトン等の微生物の相互作用を記述するMonodの方程式では、資源の種類と、それを利用した、生物の食物連鎖における、生物・自然の共生・協働循環系では、生物種が多様であれば、その循環系が安定化することに着目した。我々は、この視点から、特に、1987年頃から、微生物による環境廃棄物質の生成とその分解とを同時に時系列的に循環する手法で、すなわち、自然循環回帰の物質循環の工業化を試み、生分解性プラスチックの工業化に、事業ベールで初めて成功し、長野オリンピックでも一部その商品を提供した、という実績を勝ち得たのである。これらの経験から、人間も生物の一種であり、他の生物(微生物も)に無断で人間単独で勝手に環境を改変してはいけない、との思いに至った。それを、表3,4,5には概念的に表わされている。
【0022】
【表3】

また、表3の示す、本管理システムの活動規範&基本方針&行動基準は、エネルギー散逸系(エネルギーの流入と排出を伴う系としては、生物も、微生物も含む生命体も、地球もエネルギー&エントロピーの循環系と考える。)の動的平衡性&安定性に求め、更には、生物の多様性(リミットサイクル理論のアトラクター圏(安定範囲)の概念が示唆する、生物の多様生・・)の視点に立脚する。故に、経済活動&産業活動等も、量的成長より質的向上を、ストックよりはフローを志向する社会を強く意識した、行動規範を採用するに到ったものである。
【0023】
【表4】

次に示す表4は、本発明の基本的概念を示すもので、表3の環境負荷物質循環フローの各段階での、排出物の処理行為、貢献・効果と、その公平な客観的計量・評価システムを活用し、安定的な環境負荷物質の処理・再生・循環系再帰還のための、本発明たる、総合管理システムの基本機能概念を示す表である。
【0024】
次に表5には、本発明の基本的概念を示している。すなわち、全地球の循環系の構成要素を大まかに5個の要素とみなし、その視点で展開して試みた、物質、エネルギー、情報等の循環フロー図である。これは、地球の全循環系を人間の諸活動との関係性で環境負荷物質の生成、移動、処理、吸収、変化、減少、移動、消滅・・等の各変化相を概念的に把握し、理解を容易にし、環境排出物の負荷量の量的変化を追尾的に計量できるモデル乃至は概念の理解に供するための一手段に過ぎないが、あくまで理解を容易にするためのものである。
【0025】
ここでの各用語の概念を簡単に説明すると、地球の全循環系は、▲1▼地圏、▲2▼水圏、▲3▼火圏、▲4▼風圏、▲5▼空圏とし、それぞれ▲1▼地圏:土壌・大地・地下プレート・大陸等のまたはこれを介しての循環を、▲2▼水圏:水や液体分子の循環、またはその液体分子を介しての種々の循環(土壌のフロー)を、▲3▼火圏:火、熱、光等のエネルギーの循環、または人間が利用できるエネルギーを介して循環されるものの全体の循環(エネルギーフロー)を、▲4▼風圏:風やガス分子の循環、またはガス分子を介しての種々の循環(ガスフロー)を、▲5▼空圏:直接観測できないものや場合もあり得るものの循環、たとえば、価値観、アイデア、感性、生体が持つ特有の情報、直観、無意識に選択する、えさや食糧、環境の選択価値基準等々(価値情報&ネゲントロピー&生体情報)である。
【0026】
これらは、人間の活動が、正目本来の有する活動能力を超えて、人工物の増大化機能を介して強大に増幅されている現状では、図に示す様に、人間自体が自己の活動を、賢明に自己制御管理して、少なくとも科学力(基礎科学)、工学(応用科学、社会科学、システム科学、等々)、社会的規範&法律上の何がしらの規制・制度、それらに対応した分の応分の貢献度に対する手当(クレジット、税金の軽減、炭素税、グリーン公益権、・・)で、この全循環フロー系の動的な安定平衡圏を維持することの可能性を示唆するものと考えて、その関係を図式的に示したものである。
【0027】
【表5】

【0028】
この表5に図示された、5要素の循環の関係は、本発明の基本的エコ・バイオ・グリーンの循環思想概念を示す。
【0029】
次に、表6には、本発明の基本的概念の一つの、P(有価物&サービス[有体物&無体物])の一例の、「バイオ・グリーン・エコバッグ」の一例の内容物、その構成要素が示されている。
特に、表6は、乾燥土壌や、砂漠地帯の緑化に有効と思われる一実施例を示す。すなわち、炭素固定量が極めて大きく、他の一年生植物(稲、大豆、小麦、・・等)と組み合わせて耕作すると、土壌細菌や地中微生物の多様化が促進されて、地中保水力の増大と、水質向上と、病害虫に強く、農薬も不要な場合が見られ、今後の、不毛の乾燥地帯の緑化、森林破壊の回復等、その応用には極めて有益とみられる。
【0030】
【表6】

次に表7関係は、本発明の基本的バイオ・グリーン・エコバッグの内容物の実施態、特に、発芽等の一例、芽が袋より7センチから15センチ前後、地表より1,2センチから5センチ前後まで出てきた場合の例を示す。この場合の発芽条件、生分解性プラスチック袋内部の有用土の内部湿度、温度等の大まかな範囲を示すものである。
【0031】
【表7】

【0032】
図1は、すべて(図1−a乃至、図1−eまで)に亘り、本発明に係る物質&エネルギー循環フロー概念を生命体細胞及び多様な有機的な複雑性を示す結合関係を概念的に示した図である。図1−aは、その基本的な構成、接続、連結状態有して循環する、地球の循環系をイメージ的に示す図である。図1−bは、生体細胞の循環機能を模擬してイメージした、本発明の基本単位の循環処理系の概念を示す図である。図1−cは、その具体的な稼動例を単純な時系列的、直列的に処理系を複数連携する循環処理システムを概略的に示すものである。図1−dは、実際の循環処理系に近い、多細胞ネットワーク形の循環処理系をイメージして概念的に示した図である。図1−eは、上記ネットワーク形(図1−d)の中にあって独立に自然エネルギー(風力、水力、地熱、太陽光等の利用による)の他、植林や造林や、湖沼や河川、沿岸等の干潟等の藻類や緑地の増加による自己回帰型&自己完結型ループを自己循環ループ(Green Loop)として持つ、部分独立領域を含む、ネットワーク処理型の循環処理系を示す概念図である。
【0032】
図2は、該図1に示す、本発明の基本的構成、機能、作用、効果を示す循環処理系のアドホック的な情報管理ネットワークでの管理システムの実施例を概念的に表す図である。
【0033】
図3は、本発明に係るシステムの循環処理部の、特に環境負荷物質循環処理作業を時系列的に計量し、その貢献度等を評価するため情報の流れにとその活用管理に関する実施例を示す図である。
【0034】
図4は、本発明に係るシステムの循環処理部に於いて、多種多様な燃料とその用途に対応すべく、燃焼炉を含む循環処理機(各種検知&計量センサーを設置されたもの。)を複数段、連結して使用する一例の基本的構成を示す概略図である。このため、必要な性能が出るよう、必要な燃焼炉と連結でき、各種センサー、機器が設置された要求仕様に最適な燃焼炉を選択的に組み込み連結することで、極めて、多様な性能を現出できる装置となることもわかった。本発明に係るシステムの高度のセンサー機能を有して、特定の作業をする、環境負荷物質の処理作業機器の複数段、連結して使用し、有価物(p:ナのカーボン、炭素繊維、活性炭、脱臭剤、人工ダイアモンド等々)を創出する一例の基本的構成を示す図である。
【0035】
図5は、 上記[図4]と同等の機能を有する、別の本発明に係る一例の装置を示す図である。これはまた、本発明に係る燃焼型バーナー装置に於いて、多種多様な燃料とその用途に対応すべく、特に高温度、火焔長、排出ガスの性質(酸化性ガス、還元性ガス等)、燃焼室内の燃焼状態、温度分布、や不完全燃焼物の発生状況、ダイオキシン等の有害部室の発生状況を検知する各種センサー装置の設置状態を示す、概略断面図である。これは、各種産業のニーズに適合する性能の火焔や、熱を排出でき、供給空気の適正な量の適正時間での供給や、各種センサーにより、例えば、有害物であるダイオキシン等も、高電圧印加による、無害化反応を生じさせたり、燃焼炉内の反応状態、熱分布等の適正な燃焼状態の有無を常時感知し制御出来るため、各種燃料、バイオマス等にも対応出来る様、燃料入り口部に、高周波誘導過熱装置等を備えて、リグニン等、繊維類の比較的、分解が難しいものも、燃焼反応前に、前処理的に加工されつつ燃焼状態にはいることができる。
【0036】
図6は、本発明に係るシステムの別の有価物(p:土壌環境改善、緑地面積増加の効用が期待できるもの)の創製した実施例で、砂漠や乾燥地帯及び緑地化を必要とする大地、土壌を、幹敏に効率よく、種子が着床し、発芽する、バイオプラスチック製のバッグと内臓の有機土壌及び発芽予定の乾燥土に強い植物の種子を示す概念図である。本発明に係るシステムの別の有価物(p:土壌環境改善、緑地面積増加の効用が期待できるもの)の創製した実施例で、砂漠や乾燥地帯及び緑地化を必要とする大地、土壌を、幹敏に効率よく、種子が着床し、発芽する、バイオプラスチック製のバッグと内臓の有機土壌及び発芽予定の乾燥土に強い植物の種子を示す概念図である。特に、ハーブ類や多年草などが土壌細や土壌の窒素固定、土壌の保水性の向上等、かなり効果が認められる。
【0037】
図7は、 本発明に係るシステムの、さらに別の実施例であって、多様な生体、多様な形態、多様な活動と生活(老人ホーム&幼稚園:老人医療科学研究ラボ;」ロボットスーツ&筋力回復&脳血流増大化&最適刺激の組み合わせ等々、企業・大学の研究ラボ分室、経済セミナー会場、オークション会場、食と安全の実地経験ハウス等々)を、包含して、系全体として、動的な安定的平衡状態を維持して、全体として、ゼロエミッションに近い、環境負荷物質の排出物を減少させ得るシステムの別の応用例としての概念図である。
【0038】
図8は、 本発明に係るシステムの、さらに別の有価物(p:人工漁礁、有用土、藻類の育成管理、防波堤&防潮堤ブロック設置したもの等)の創出の応用例として、離島、諸島、群島等のト島嶼、珊瑚礁等の、水没や陥没、その他海面上昇に対応する、応用例を示す概念図である。
【実施例1】
【0039】
以下に、本発明の環境負荷物質循環処理総合管理システムの、典型的な実施例を、図面を下に説明すると、図1乃至図3は、現状の環境問題の解決の緊急性に鑑み、極力、自然の動的な安定の範囲内に収まる、人間の活動の活性レベルを制御する判断指標を獲得し、それを活用したい、との思いから、環境物質&エネルギー循環系を有するコミュニティ、または人間活動循環系としての、エコロジー・バイオ・ランド、またはエコロジー・カルチャー[生態学的には、培養の意味。文化の意味も持つ勿論、意識。]・ランド、約して、エコロジー・ランドと称する運動を1989年頃から実施してきたものである。
よって、最初から、これは、[第7図]のエコロジー・ランドを、また、その創出する有価物P(P:この場合、老人ホームや老人医学のラボから、有益な知見、知財、他種々のコラボから、また、その土地特有の菌類等の微生物からの有用な酵素、薬物の抽出・精製、等々。また、ツバルをはじめ、海面上昇に深刻な打撃を受けている、諸島国家に対しても、生ごみを微生物で有用土に返還せしめたものや、生ごみを成分改正プラスチックや、活性担等、有用で高価なものに付加価値を高めたものが創出されることを確認してきた。今後は、これらを、多様な組み合わせで、また、新たな知見、技術を常に意識して、それらを組み直しながら、時代の本質的な要請を先取りして、対応せねばならないと思う。
【0040】
その一つのヒントが、このエコロジー・ランドで、多様な人間活動・企業活動・農業・林業・水産業・商業、他の総合の関係性の上で、相互の補完して活動を行えば、極力、環境負荷物質の排出も相殺でき、環境負荷量の低減も可能なものになり得る。
そうすれば、[第6図]の乾燥砂漠地帯の緑化、[第8図]の水没の危機下にある、諸島国家(ツバル等)も、日本の離島や無人島の海域も、人工漁礁等で、緑藻を繁茂させ、海水中の過剰な有機物や、二酸化炭素ガスの吸収固定等を促進すれば、排他的経済水域の確保等も確実にし、食料安保、生命医療安保の面からも、重要な要素技術が、このエコロジー・ランド、また同類の概念を有する活動、組織に見られるようになろう。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明による、環境負荷物質循環処理総合管理システムは、大気中のCO2ガス吸収源の増加対策に寄与するとともに、自然の力、法則、微生物やたの多様な生体系を利用して、水素、メタノール等も製造して、結果、温室効果ガス排出抑制対策に貢献できることが期待できる。また、広大な未利用排他的経済水域をもまた、エネルギー安全保障対策の観点からも、さらには食料安全保障の視点からもこれらのシステムは十分活用でき、日本国ならず、太平洋諸島の国々や諸島にもの削減・医療安全保障、生活(医、食)安全、教育・文化・知財にも適合することも可能であって、今後も将来的に広範囲に産業の発展に必要なものを創出するものと確信するものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】 本発明に係る総合管理システムの概念構成と基本的構成要素系統を示す概念図である。(図1−a)本発明が利用する自然法則、即ち、地球全循環系の中の、各循環系(自然生態循環系、自然・人間循環系、人工物循環系、人間活動生態圏、蓄積・貯蔵圏、生態圏)の総合依存的動的平衡状態を示す、全循環系の概念図である。(図1−b)細胞の生命組織の活動形態を参考に、本発明の、最も基本とする、環境負荷物質の循環処理の基本単位形(センサー機能、外部採取物質の取り込みと内部処理、排出機能を最も単純にした情報処理組織形態)を示す、概念図である。(図1−c)本発明の想定する、管理領域(細胞に見立てた)内部に取り込んだ物質を、各機能単位(=1つの細胞に類似する機能)が複数(多細胞をイメージして)、直列的に系統的に該物質を処理する系統を概念的に示す図である。(図1−d)本発明が、実際に想定する、基本的な環境負荷物質&情報の処理系統を多細胞型ネットワーク処理システム(実際のシステムに最も近似する形態)を示す概念図である。(図1−e)上記ネットワーク形(図1−d)の中にあって独立に自然エネルギー(風力、水力、地熱、太陽光等の利用による)の他、植林や造林や、湖沼や河川、沿岸等の干潟等の藻類や緑地の増加による自己回帰型&自己完結型ループを自己循環ループ(Green Loop)として持つ、部分独立領域を含む、ネットワーク処理型の循環処理系を示す概念図である。
【図2】 図1に示す、本発明の基本的構成、機能、作用、効果を示す実施例を概念的に表す図である。
【図3】 本発明に係るシステムの処理部の特に環境負荷物質循環処理作業を時系列的に計量し、その貢献度等を評価するため情報の流れに関する実施例を示す図である。
【図4】 本発明に係るシステムの高度のセンサー機能を有して、特定の作業をする、環境負荷物質の処理作業機器の複数段、連結して使用し、有価物(p:ナのカーボン、炭素繊維、活性炭、脱臭剤、人工ダイアモンド等々)を創出する一例の基本的構成を示す図である。
【図5】 上記[図4]と同等の機能を有する、別の本発明に係る一例の装置を示す図である。
【図6】 本発明に係るシステムの別の有価物(p:土壌環境改善、緑地面積増加の効用が期待できるもの)の創製した実施例で、砂漠や乾燥地帯及び緑地化を必要とする大地、土壌を、幹敏に効率よく、種子が着床し、発芽する、バイオプラスチック製のバッグと内臓の有機土壌及び発芽予定の乾燥土に強い植物の種子を示す概念図である。
【図7】 本発明に係るシステムの、さらに別の実施例であって、多様な生体、多様な形態、多様な活動と生活(老人ホーム&幼稚園:老人医療科学研究ラボ;」ロボットスーツ&筋力回復&脳血流増大化&最適刺激の組み合わせ等々、企業・大学の研究ラボ分室、経済セミナー会場、オークション会場、食と安全の実地経験ハウス等々)を、包含して、系全体として、動的な安定的平衡状態を維持して、全体として、ゼロエミッションに近い、環境負荷物質の排出物を減少させ得るシステムの別の応用例としての概念図である。
【図8】 本発明に係るシステムの、さらに別の実施例であって、システムの構成に母船を含む船舶、ボートを含む系で系全体として、動的な安定的平衡状態を維持して、全体として、ゼロエミッションに近い、環境負荷物質の排出物を減少させ得るシステムの概念図である。
【図9】 本発明に係るシステムの、図8の具体的な船上(湖沼、人造湖、河川、海洋上に浮いている状態で稼働)ファクトリを示す概念図である。
【図10】 本発明に係る母船を中心とする、船上ファクトリシステムの概念図である。
【図11】 本発明に係るシステムの、外洋を経由して、最適な事業を有益に、最適な事業環境、自然環境を供給する概念図である。
【図12】 本発明に係るシステムの、さらに別の有価物(p:人工漁礁、有用土、藻類の育成管理、防波堤&防潮堤ブロック設置したもの等)の創出の応用例として、離島、諸島、群島等のト島嶼、珊瑚礁等の、水没や陥没、その他海面上昇に対応する、応用例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0043】
101 地球全循環系
102 自然生態循環系
103 自然・人間循環系
104 生態圏
105 人工物循環系
106 人間活動生態系
107 蓄積・貯蔵系
201 総合管理センター
202 環境モニター人衛星
31 総合管理センター
311 処理物質の処理前情報収集システム
312 処理物質の計時的処理状況に関する情報収集システム
313 各処理装置番号、位置、処理状況の全過程の計時的情報収集システム
314 リモート計時情報管理&総合的評価支援システム
315 処理活動情報活用管理システム
316 計量データ補正システム
32 作業種類、作業量の変量、作業状況の計時的状態推移情報、作業位置情報等通知&通信機能を有する作業処理機器システム
42 乾燥・炭化処理装置
43 燃焼炉
45 冷却・熱交換装置
46 集塵装置
47 有害物除去装置
49 有価物(P:・・・)
52 燃焼装置
53 加熱蒸気発生装置
54 処理物質の炭化処理循環装置
56 有価物(P:・・・)
57 サーマルサイクル装置
61 成分改正プラスチック袋
611 孔部
612 種子
613 有用土
71 エコロジー・カルチャー・ランド
711 リサイクル・ファクトリー・ゾーン
712 リサイクル・マーケット・ゾーン
713 総合管理センター
714 人造湖(湖沼)
715 多目的ホール
716 ラボ・カルチャーセンター・ゾーン
717 遊歩道・ネイチャーリング・サイクリング・ゾーン
718 クアハウス・ゾーン
719 アウトドア・ゾーン
72 搬入アクセス・ロード
73 搬出アクセス・ロード
814 人造湖
819 船舶
911 地上ファクトリーブロック
912 水上ファクトリーブロック(母船)
913 水上船舶ファクトリー専用ミニボート
1011 水上船舶ファクトリー
1014 水上船舶ファクトリー母船
1201 生ごみ由来の有用土
1202 石材ブロック
1203 人工漁礁
1204 天然珊瑚礁
1205 海面
1206 既存防波堤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境負荷低減化貢献度を計量評価して相当する経済的対価(賞罰)算出手段を含む環境負荷物質循環処理総合管理システムであって、
環境負荷物質循環処理総合管理領域Zと;
処理対象環境負荷物質Qと;
該処理対象環境負荷物質の循環処理手段SGと;
該循環処理手段と電子情報的に連携しての前記処理対象環境負荷物質処理に関する処理情報を計時記録する環境物質処理情報計時記録手段と;
前記処理対象環境負荷物質の処理前後で変化した環境負荷量(国連、国立環境研究所、他の公開のデータ)の変化量を計量する環境負荷量計量手段と;
前記環境物質処理情報計時記録手段の計時記録情報と該環境負荷量計量手段の負荷計量情報に基づき環境負荷低減化貢献度対応評価算出手段と;
を備えて成ることを特徴とする、前記環境負荷物質循環処理総合管理システム。
【請求項2】
前記領域Z内の特定部分領域Zx(Zij,Zkm,Zru)内部で発生した、食物屑・バイオ屑等を、微生物・自然エネルギー(Green Loop:風力、小水力、地熱、蓄積雪氷、太陽光レーザ&太陽光熱&太陽光発電、バイオ発電・水素発生システム循環エネルギーシステム等)で、ほぼ自己完結型環境負荷物質循環処理できるシステムを有して成ることを特徴とする、請求項1に記載の前記環境負荷物質循環処理再生総合管理システム。
【請求項3】
前記領域Z内の特定部分領域Zxを含むす全てのZ内領域において、各種知能情報センサー(オゾンや水素ガス、ダイオキシン、メタンガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、フロンガス、等々の環境負荷ガスの検知とその量の増減の変化量を計時的に計量する環境負荷物質循環処理量センサーの他、湿度センサー、赤外センサー等の温度センサー部、ICタッグ等)を備えた環境負荷物質循環処理を有して成ることを特徴とする構成を有し環境負荷物質循環処理の評価計算式:
(数 式):τ=αQ−β(ΔQ)−γ(ΔQ/Q)
−δV(B,G,E0)−ε(V/ΔV) ・・・▲1▼
の各係数(α、B、γ、δ、ε)を介して、外部経済市場(オークション市場、排出権取引市場等)や環境庁、国立環境研究所、他(GRID)等の発表の公式の排出係数換算で補正し、実測値で修正した数値で評価するシステムを有することを特徴とする、請求項1乃至2項に記載の前記環境負荷物質循環処理再生総合管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−259249(P2009−259249A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97459(P2009−97459)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(508118795)
【出願人】(505118176)
【Fターム(参考)】