説明

環状ウレア/反応性シラン末端基を有する湿分硬化性ポリエーテルウレタン並びにシーラント、接着剤および塗料としてのこれらの使用

本発明は、下記の成分(a)および(b)を含有し、環状ウレア/反応性シラン末端基を有する湿分硬化性ポリエーテルウレタンに関する:(a)2個もしくはそれよりも多くの環状ウレア/反応性シラン末端基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメントを有するポリエーテルウレタン20〜100重量%[この場合、ポリエーテルセグメントは少なくとも3000の数平均分子量および0.04ミリ当量/g未満の不飽和度を有し(但し、1分子あたりの全ポリエーテルセグメントの数平均分子量の合計は平均して6000〜20000である)、環状ウレア/反応性シラン末端基は、イソシアネート基とアスパルテートシランを反応させて触媒と熱の存在下で環状ウレア基に変換されるウレア基を形成させた反応生成物として組込まれる。]、(b)1個の反応性シラン基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメント(数平均分子量:1000〜15000)を有するポリエーテルウレタン0〜80重量%(上記の成分(a)と(b)の含有量は両成分の重量に基づく値である)。本発明は、これらのポリエーテルウレタンを含有するシーラント組成物、接着剤組成物および塗料組成物にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低い不飽和度を有するポリエーテルポリオールから調製される環状ウレア/反応性シラン末端基を有する湿分硬化性ポリエーテルウレタン並びシーラント、接着剤および塗料としての該ポリエーテルウレタンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
反応性シラン基を有するポリエーテルウレタン[シランを末端基とするポリウレタン(STP)とも呼ばれている。]並びにシーラントおよび接着剤としてのこれらの使用は既知であり、例えば、次の特許文献に記載されている:米国特許第5554709号、同第4857623号、同第5227434号、同第6197912号および国際公開公報WO02/06367。シランを末端基とするポリウレタンは種々の方法によって調製してもよい。1つの方法においては、シランを末端基とするポリウレタンは、ジイソシアネートにポリエーテルポリオールを反応させてイソシアネートを末端基とするプレポリマーを形成させた後、該プレポリマーにアミノシランを反応させることによって調製される。シーラントは、不飽和モノオールにジイソシアネートを反応させて不飽和末端基を有する中間体を形成させた後、該不飽和末端基をヒドロシリル化によってアルコキシシラン基へ変換させることによって調製してもよい。別の方法においては、シーラントは、ポリエーテルジオールにイソシアネートシランを反応させることによって一段階で調製される。
【0003】
シーラントとして有用であるためには、シランを末端基とするポリウレタンは6000〜20000の数平均分子量を有しているべきである。このような分子量を得るための1つの方法は、KOH法によって調製されるポリエーテルジオール(分子量:2000)を使用してイソシアネートを末端基とするプレポリマーを調製する方法である。ウレタン基の存在によって、高粘度を有する生成物がもたらされる。適当な塗布粘度を得るためには、該高粘度を、比較的多量の可塑剤と少量のフィラーの添加によって低減させるが、シーラントはよりコスト高の製品となる。
【0004】
高分子量シーラントを得るための別の方法は、次のヨーロッパ特許公報または独国特許公報に記載されている特殊な触媒を用いて調製される不飽和度の低い高分子量ポリエーテルジオールを使用する方法である:EP−A0546310、EP−A−0372561およびDE−A19908562。この種のポリエーテルジオールを使用する場合、得られるシーラントは優れた引張強さを有するが、伸び率が低過ぎて100%モジュラスが高過ぎるために多くの用途に対しては脆過ぎる。
【0005】
多官能性および単官能性のシラン末端基を有するポリウレタン混合物からシーラントを調製する方法が知られており、次の文献に開示されている:米国特許第5554709号、同第4857623号および国際公開公報WO02/06367。しかしながら、これらの文献には、シーラントを調製するために、不飽和度の低いポリエーテルポリオールとアスパルテート官能性シランを使用することは開示されていない。
【0006】
アスパルテート官能性シランからシラン末端基を有するポリエーテルウレタンを調製する方法が米国特許第5364955号明細書および国際公開公報WO98/18843に開示されている。これらの文献においてポリエーテルウレタンを調製するために使用されるポリエーテルは不飽和度の低いものではない。さらに、多官能性および単官能性シラン末端基を有するポリウレタン混合物は開示されていない。さらにまた、該国際公開公報に開示された技術においては、ポリエーテルは、エチレンオキシド単位を15〜40重量%含んでいなければならない。
【0007】
WO00/26271には、不飽和度の低いポリエーテルポリオールとアスパルテート官能性シランからシラン末端基を有するポリエーテルウレタンを調製する方法が開示されている。この種の生成物は、ジイソシアネートに高分子量ポリエーテルジオールを反応させてNCOプレポリマーを形成させた後、アスパルテート官能性シランを用いて該プレポリマーをキャップ化してシラン末端基を有するポリエーテルウレタンを形成させることによって調製される。この公報には、ジシラン末端基を有するポリエーテルウレタンおよび1個の反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンとの混合物は開示されていない。
【0008】
米国特許第6266517号明細書には、不飽和度の低いポリエーテルポリオールとアスパルテート官能性シランからシラン末端基を有するポリエーテルウレタンを調製するための類似の方法が開示されている。この場合には、出発ポリオールに31モル%未満のモノオールを含有させることが必要とされており、また、モノオールはイソシアネートと反応することによってプレポリマーの架橋と硬化を低下させるので、その含有量を比較的高くすることは非常に望ましくないということが教示されている。さらに、この特許においては、アスパルテートシランは、各々のアルキル基の炭素原子数が4よりも大きなジアルキルマレエートから調製することが必要とされている。
【0009】
ヨーロッパ特許公報EP0372561には、反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンであって、不飽和度の低いポリエーテルポリオールから調製されるものが開示されている。さらに、1個の反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンが開示されている。該公報には、反応性シラン基を組込むために、アスパルテート官能性シランを使用することは開示されていない。
【0010】
共係属中の米国特許出願第10/690963号、同第10/690954号、同第10/690956号および同第10/690955号においては、2個またはそれよりも多くの反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンおよび1個の反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンとの混合物を含有するアルコキシシラン官能性ポリエーテルが開示されている。2個またはそれよりも多くの反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンは、不飽和度の低い高分子量ポリ(エーテル)ポリオールから調製される。
【0011】
先行するシーラントの不十分な点は、次の共係属中の米国特許出願に開示された発明によって克服された:第10/690751号、第10/690955号、第10/690953号、第10/690956号、第10/690954号および第10/690931号。これらの出願の明細書中には、2個またはそれよりも多くの反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンおよび1個の反応性シラン基を有するポリエーテルウレタンを含有する湿分硬化性のアルコキシシラン官能性ポリエーテルウレタンが開示されている。この種の湿分硬化性ポリエーテルウレタンは、従来品に比べて高い引張強さと伸び率および低い100%モジュラスを有するシーラント、接着剤および塗料として使用するのに適している。
【0012】
これらの共係属中の出願においては、2個またはそれよりも多くの反応性シラン基を有するポリエーテルウレタン成分は、不飽和度の低い高分子量ポリエーテルポリオールから調製される。さらに、2種の成分の少なくとも一方に存在する反応性シラン基の少なくとも一部は、シランを含有する第二アミノ基を用いることによって組込まれる。
【0013】
共係属中の米国特許出願第10/690955号には、湿分硬化性ポリエーテルウレタンであって、シラン基が、2個またはそれよりも多くの反応性シラン基を有するポリエーテルウレタン中へ、特定のアスパルテート官能性シランを用いることによって組込まれたものが開示されている。この種の硬化性ポリエーテルウレタンの欠点は、暑い気候条件下において貯蔵されるドラム中で達することがあるようなかなりの高温下(50℃〜90℃)での貯蔵安定性がないことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、硬化することによって、高温下で貯蔵安定性を示すと共に、先行する共係属中の出願において開示されたポリエーテルウレタンの有する有益な全ての特性を保持する生成物、即ち、高い引張強さと伸び率および低い100%モジュラスを有するシーラント、接着剤および塗料として使用するのに適した生成物をもたらす湿分硬化性ポリエーテルウレタンを提供することである。
【0015】
この課題は、下記の本発明による湿分硬化性ポリエーテルウレタンであって、環状ウレア/反応性シラン末端基を有する該ポリエーテルウレタンによって解決される。
【0016】
本発明は、イソシアネート基とアスパルテート(aspartate)シラン基との反応によって形成された非環状ウレア基が、かなりの高温下で貯蔵したときに、出発成分へ分解するという驚くべき知見に基づくものである。本発明によれば、この分解反応は、非環状ウレア基を、熱的に安定な環状ウレア基へ変換することによって防止することができる。
【0017】
本発明によって得られるポリエーテルウレタンは、共係属中の出願に開示された発明によって得られる硬化物と同じ特性を有する硬化樹脂の調製に使用することができるということは驚くべきことである。この理由は、環状ウレア基の存在によって、非環状ウレア基を有するポリエーテルウレタンから調製される硬化樹脂と同等の伸び率と100%モジュラスを有さない低可撓性の硬化樹脂がもたらされることが期待されるからである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、下記の成分(a)および(b)を含有し、環状ウレア/反応性シラン末端基を有する湿分硬化性ポリエーテルウレタンに関する:
(a)2個もしくはそれよりも多くの環状ウレア/反応性シラン末端基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメントを有するポリエーテルウレタン[この場合、ポリエーテルセグメントは少なくとも3000の数平均分子量および0.04ミリ当量/g未満の不飽和度を有し(但し、1分子あたりの全ポリエーテルセグメントの数平均分子量の合計は平均して6000〜20000である。)、環状ウレア/反応性シラン末端基は下記の式VIIIおよび/またはIXで表される。]
20〜100重量%、および
(b)1個の反応性シラン基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメント(数平均分子量:1000〜15000)0〜80重量%[上記の成分(a)および(b)の含有量は両成分の重量に基づく値である。]


上記の式VIIIおよびIXにおいて、Xは、100℃未満の温度においてイソシアネート基に対して不活性な同一または異なる有機基を示し(但し、これらの有機基の少なくとも2個はアルコキシ基またはアシルオキシ基を示す。)、Yは、炭素原子数が1〜8の線状または分枝状アルキレン基を示し、RおよびRは同一または異なっていてもよく、100℃以下の温度でイソシアネート基に対して不活性な有機基を示し、RおよびRは同一または異なっていてもよく、水素原子または100℃以下の温度でイソシアネート基に対して不活性な有機基を示す。
【0019】
本発明は、これらのポリエーテルウレタンを含有するシーラント組成物、接着剤組成物および塗料組成物にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明による湿分硬化性ポリエーテルウレタンにおいては、ポリエーテルウレタン(a)の最少含有量は少なくとも20重量%、好ましくは30重量%、より好ましくは40重量%である。該ポリマー成分(a)の最大含有量は100重量%、好ましくは90重量%、より好ましくは80重量%、最も好ましくは70重量%である。一方、ポリエーテルウレタン(b)の最少含有量は0重量%、好ましくは10重量%、より好ましくは20重量%、最も好ましくは30重量%である。該ポリマー成分(b)の最大含有量は80重量%、好ましくは70重量%、より好ましくは60重量%である。上記の含有量はこれらのポリエーテルウレタン(a)および(b)の全重量に基づく百分率である。
【0021】
成分(a)として使用するのに適したポリマーには、3000〜20000、好ましくは6000〜15000、より好ましくは8000〜12000の数平均分子量を有するポリエーテルセグメントを1個またはそれよりも多く(好ましくは1個)含有するポリエーテルウレタンが包含される。ポリエーテルセグメントが3000の数平均分子量を有する場合、例えば、2個またはそれよりも多くのセグメントが存在しなければならず、1分子中の全てのポリエーテルセグメントの数平均分子量は平均して6000〜20000となる。ポリマー(a)は2個またはそれよりも多く(好ましくは2個)の環状ウレア/反応性シラン末端基を有する。反応性シラン基は、イソシアネート基に式Iで表されるアスパルテートシランを反応させて非環状ウレア/反応性シラン基を形成させた後、該非環状ウレアを触媒と熱の存在下で環状ウレアに変換させることによって組込まれる。
【0022】
本発明において、「反応性シラン基」という用語は、置換基「X」で定義されるアルコキシ基またはアシルオキシ基を少なくとも2個有する。2個または3個のアルコキシ基および/またはアシルオキシ基を有するシラン基は1個の反応性シラン基とみなされる。また、ウレタンは、1個またはそれよりも多くのウレタン基および/またはウレア基を有する化合物である。このような化合物は1個またはそれよりも多くのウレタン基を有するのが好ましく、所望により、ウレア基を有していてもよい。より好ましくは、この種の化合物はウレタン基とウレア基の両方を有する。
【0023】
ポリマー(a)は数種の方法によって調製してもよい。例えば、該ポリマーは、少なくとも2個のイソシアネート−反応性基(好ましくはヒドロキシル基)を有する高分子量ポリエーテルを過剰量のポリイソシアネート(好ましくはジイソシアネート)と反応させてNCOプレポリマーを形成させることによって調製してもよい。得られるNCOプレポリマーを、式Iで表されるアスパルテートシランと反応させて非環状ウレア/反応性シラン末端基を有するポリエーテルウレタン中間体を形成させ、該中間体を触媒と熱の存在下での反応に付すことによってポリマー(a)を形成させる。ポリマー(a)は次の方法によって調製してもよい。即ち、過剰量のポリイソシアネートをアスパルテートシランと反応させてモノイソシアネートを形成させた後、該モノイソシアネートに高分子量ポリエーテルを反応させて非環状ウレア/反応性シラン末端基を有するポリエーテルウレタン中間体を生成させ、次いで、該中間体を触媒と熱の存在下での反応に付すことによってポリマー(a)を得る。
【0024】
非環状ウレア基から環状ウレア基への変換は下記の反応に従って行われる:

【0025】
上記の反応は触媒と熱との存在下でおこなわれる。適当な触媒はブレンステッド酸、例えば、鉱酸、カルボン酸、スルホン酸およびフェノールである。好ましい触媒はカルボン酸、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、2−エチルヘキサン酸、マロン酸、フタル酸、および1,2,3−トリカルボキシルプロパンであるが、特に酢酸と2−エチルヘキサン酸が好ましい。
【0026】
より高い温度を採用することによって、非環状ウレア基から環状ウレア基への変換は促進される。適当な反応温度は50℃〜200℃である。非常に低い温度を採用するときには、長い反応時間が必要となり、また、濃黄色の生成物が得られる。非常に高い温度を採用するときには、反応時間は短くなるが、黄色生成物が得られる。黄色の発現を最小限にするための好ましい温度範囲は70℃〜130℃、より好ましくは90℃〜120℃、最も好ましくは100℃〜120℃である。
【0027】
非環状ウレア基から環状ウレアへの変換には、サクシニルエステルからのアルコール(1モル)の放出が伴う。生成するアルコールと触媒は、例えば、真空蒸留等によって反応混合物から除去することができるが、生成物中に共存させておいてもよい。後者の場合、放出されるアルコールはシランに含まれるアルコキシ基とのエステル交換反応に付してもよい。放出されるアルコールの除去処理の有無は効果に影響を及ぼすことはない。何故ならば、真空精製処理を伴うか、または伴わない生成物は、シーラントまたは接着剤中に配合されると湿分硬化され、同等の性能を有する硬化組成物が得られるからである。
【0028】
エステル交換反応は、本発明によるポリエーテルウレタンの反応性を改変するのに利用することができる。例えば、メトキシシラン基がエトキシシラン基またはブトキシシラン基へ変換されると、得られるアルコキシシラン基の反応性は実質上低下する。これとは反対に、エトキシシラン基またはブトキシシラン基がメトキシシラン基へ変換されると、得られるアルコキシシラン基の反応性は実質上増大する。
【0029】
ポリマー(a)を調製するのに適したアスパルテート(aspartate)シランは次式Iで表わされる化合物である:

式I中の符号の意義は以下の通りである。
Xは同一または異なっていてもよく、100℃未満の温度でイソシアネート基に対して不活性の有機基を示す。但し、これらの有機基の少なくとも2個はアルコキシ基またはアシルオキシ基、好ましくは炭素原子数が1〜4のアルコキシ基またはアルキル基、より好ましくはアルコキシ基を示す。
Yは炭素原子数が1〜8の線状または分枝状アルキレン基、好ましくは炭素原子数が2〜4の線状基または炭素原子数が5〜6の分枝状基、より好ましくは炭素原子数が3の線状基を示す。
およびRは同一または異なっていてもよく、100℃以下の温度でイソシアネート基に対して不活性の有機基を示すが、好ましくは炭素原子数が1〜9のアルキル基、より好ましくは炭素原子数が1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基またはブチル基を示す。
およびRは同一または異なっていてもよく、水素原子または100℃以下の温度においてイソシアネート基に対して不活性の有機基を示すが、好ましくは水素原子を示す。
【0030】
上記の式Iにおいて、Xがメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基を示し(より好ましくはメトキシ基またはエトキシ基)、Yが炭素原子数3の線状基を示す化合物が特に好ましい。
【0031】
式Iで表される化合物は、下記の一般式IIで表されるアミノシランを下記の一般式IIIで表されるマレイン酸またはフマル酸のエステルと反応させることによって調製される。
N−Y−Si−(X) (II)
OOC−CR=CR−COOR (III)
【0032】
式IIで表される適当なアミノアルキルアルコキシシランおよびアミノアルキルアシルオキシシランとしては次の化合物が例示されるが、3−アミノプロピル−トリメトキシシランと3−アミノプロピル−トリエトキシシランが特に好ましい:3−アミノプロピル−トリアシルオキシシラン、3−アミノプロピル−メチルジメトキシシラン、6−アミノヘキシル−トリブトキシシラン、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリエトキシシラン、3−アミノプロピル−メチルジエトキシシラン、5−アミノペンチル−トリメトキシシラン、5−アミノペンチル−トリエトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチル−トリメトキシシランおよび3−アミノプロピル−トリイソプロポキシシラン。
【0033】
アスパルテートシランを調製するのに適した所望により置換されたマレイン酸エステルおよびフマル酸エステルとしては、これらのカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチル(例えば、ジ−n−ブチル)エステル、ジアミルエステル、ジ−2−エチルヘキシルエステル、これらの基および/またはマレイン酸およびフマル酸のその他のアルキル基の混合物に基づく混合エステル並びに2−位および/または3−位が置換された対応するマレイン酸エステルおよびフマル酸エステルが例示される。マレイン酸のジメチルエステル、ジエチルエステルおよびジブチルエステルが好ましいが、ジエチルエステルが特に好ましい。
【0034】
式IIIで表されるアスパルテートシランを形成させるためにマレイン酸またはフマル酸のエステルと第一アミンとの反応は既知であり、例えば、米国特許第5364955号明細書に記載されており、該記載内容も本明細書の一部を成すものである。
【0035】
ポリマー(a)を調製するために使用してもよい適当なポリイソシアネートは既知であり、式R(NCO)で表されるモノマー性有機ジイソシアネートが包含される。この式において、Rは、112〜1000(好ましくは140〜400)の分子量を有する有機ジイソシアネートからイソシアネート基を除去して得られる有機基を示す。好ましいジイソシアネートは、上式において、Rが炭素原子数が4〜18の2価脂肪族炭化水素基、炭素原子数が5〜15の2価脂環式炭化水素基、炭素原子数が7〜15の2価芳香族−脂肪族(araliphatic)炭化水素基または炭素原子数が6〜15の2価芳香族炭化水素基を示す化合物である。
【0036】
適当な有機ジイソシアネートとしては次の化合物およびこれらの任意の混合物が例示される:1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−および−1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−2−イソシアナトメチルシクロペンタン、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン[イソホロンジイソシアネートまたはIPD]、ビス−(4−イソシアナト−シクロヘキシル)−メタン、1,3−および1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)−メタン、2,4’−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルメタン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチル−シクロヘキシル)−メタン、α,α,α',α’−テトラメチル−1,3−および/または−1,4−キシレンジイソシアネート、1−イソシアナト−1−メチル−4(3)−イソシアナトメチルシクロヘキサン、2,4−および/または2,6−ヘキサヒドロ−トルイレンジイソシアネート、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トルイレンジイソシアネート、2,4−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1,5−ジイソシアナトナフタレン。
【0037】
3個以上のイソシアネート基を有するモノマー性ポリイソシアネート、例えば、4−イソシアナトメチル−1,8−オクタメチレンジイソシアネートおよび芳香族ポリイソシアネート、例えば、4,4',4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、およびアニリン/ホルムアルデヒド縮合物のホスゲン化によって得られるポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートを使用してもよい。好ましいものではないが、上記のモノマー性ポリイソシアネートから調製されるポリイソシアネート付加物であって、イソシアヌレート基、ウレットジオン基、ビウレット基、ウレタン基、アロファネート基、イミノオキサジアジンジオン基、カルボジイミド基および/またはオキサジアジントリオン基を有する化合物も適当である。
【0038】
好ましいジイソシアネートには、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)−メタン、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、α,α,α',α’−テトラメチル−1,3−および/または−1,4−キシレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トルイレンジイソシアネート、並びに2,4−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが包含される。
【0039】
ポリマー(a)を調製するのに適したポリオールは、3000〜20000、好ましくは6000〜15000、より好ましくは8000〜12000の数平均分子量を有するポリエーテルポリオールであって、一部の場合にはポリオキシプロピレンポリオールが使用されるが、多くの場合にはジオールが使用される。ポリエーテルの全不飽和度の最大値は0.04ミリ当量(meq)/gであり、ある場合には0.02meq/g未満であり、別の場合には0.01meq/g未満であり、また、ある状況下では0.007meq/g未満である。不飽和度はポリエーテルの製造法および該ポリエーテルの分子量に応じて変化する。この種のポリエーテルジオールは既知であり、例えば、特に限定的ではないが、適当なスターター(starter)分子のプロポキシル化(propoxylation)によって調製することができる。別の方法としては、特に限定的ではないが、少量(ポリオールの重量に基づいて20重量%まで)のエチレンオキシドを使用することができる。エチレンオキシドを使用するときには、該オキシドはポリプロピレンオキシド基をキャップ化するための開始剤としても使用することができる。特に限定的ではないが、適当なスターター分子にはジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび2−エチルヘキサンジオール−1,3−等が包含される。また、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールも適当である。
【0040】
ポリエーテルポリオールを調製するための適当な方法は既知であり、例えば、次の特許文献に記載されているが、触媒として複金属シアン化物を用いて調製するのが好ましい:ヨーロッパ特許公報EP−A283148、米国特許公報US−A3278457、同3427256、同3829505、同4472560、同3278458、同3427334、同3941849、同4721818、同3278459、同3427335および同4356188。
【0041】
ポリエーテルポリオールのほかに、少量(ポリオールの重量に基づいて20重量%まで)の低分子量2価アルコールおよび3価アルコール(分子量:32〜500)も使用することができる。この種の適当な多価アルコールには、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリンおよびトリメチロールプロパンが包含される。しかしながら、この種の低分子量アルコールの使用は好ましいものではない。
【0042】
本発明においては、ポリエーテルポリオールの代りにアミノポリエーテルを使用することも可能である。アミノポリエーテルは、対応するポリエーテルポリオールを、既知の方法に従ってアミノ化することによって調製してもよい。
【0043】
ポリマー(a)をジイソシアネート、ジオールおよびアスパルテートシランから調製する場合、ヒドロキシル基に対するイソシアネート基の当量比が2:1になる条件下でジイソシアネートをジオールと反応させることによってNCOプレポリマーを形成させる。この場合、ジイソシアネートとジオールとの2/1付加物のほかに、少量の高分子量オリゴマー(例えば、3/2付加物等)も形成される。この種のオリゴマーが形成されると、反応混合物は少量の未反応ジイソシアネートを含有することになるが、このようなジイソシアネートは、例えば蒸留によって除去してもよく、あるいは反応混合物中に残存させてもよい。
【0044】
NCOプレポリマーは、アミノ基に対するイソシアネート基の当量比が約1:1になる条件下でアスパルテートシランと反応させる。得られるポリエーテウレタン中間体(a)はNCOプレポリマーとアスパルテートシランとの反応生成物およびモノマー性ジイソシアネートとアスパルテートシランとの反応生成物であるポリマー(c)を含有する。ポリマー(c)の含有量は、ポリエーテルウレタン(a)の重量に基づいて2重量%未満にするのが好ましい(1重量%未満にするのがより好ましい。)。ポリマー(c)が共存する場合、その量は、ポリエーテルウレタン(a)の重量に基づいて少なくとも0.1重量%(より好ましくは少なくとも0.5重量%)にするのが好ましい。
【0045】
ポリマー(a)の場合と同様に、ポリマー(b)も1個またはそれよりも多くのポリエーテルセグメントを有するが、1個の反応性シラン基のみを有する。ポリマー(b)は数種の方法によって調製してもよい。例えば、該ポリマーは、1個のイソシアネート−反応性基(好ましくはヒドロキシル基)を有する高分子量ポリエーテルを過剰のポリイソシアネート(好ましくはジイソシアネート)と反応させることによって調製してもよい。イソシアネートとポリエーテルの使用量は、得られる生成物が1個のイソシアネート基を有するように選択される。
【0046】
例えば、ジイソシアネートとモノオールを等モル混合物として反応させると、得られる生成物は平均して1個のイソシアネート基を有する。この場合、モノオールとジイソシアネートとの1/1付加物であるモノイソシアネート中間体のほかに、反応混合物は、モノオール2分子とジイソシアネート1分子との反応によって形成される非官能性ポリマー(d)を少量含有する。また、反応混合物は少量の未反応ジイソシアネートを含有することもあるが、該ジイソシアネートは、例えば蒸留によって除去してもよく、あるいは反応混合物中に残存させてもよい。
【0047】
本発明によれば、付加的な量のモノオールをジイソシアネートと反応させることも可能である。反応をこの方法によっておこなう場合、付加的な量の非官能性ポリマー(d)が形成される。この種のポリマーは反応混合物中に残存し、本発明による湿分硬化性ポリエーテルウレタンのその後の使用において可塑剤として作用する。
【0048】
モノイソシアネート中間体を含有する反応混合物を、イソシアネート−反応性基(好ましくは−NH基)および1個またはそれよりも多くの(好ましくは1個)反応性シラン基を有する化合物と反応させることによってポリエーテルウレタン(b)を形成させる。反応混合物は、該反応混合物中に存在するモノマー性ジイソシアネートとイソシアネート−反応性シランとの反応生成物であるポリマー(e)も含有する。ポリマー(e)は、2個の反応性シラン基を有するが、ポリエーテルウレタン(b)の一部とみなされる。
【0049】
非官能性ポリマー(d)の好ましい含有量は、ポリエーテルウレタン(b)の重量に基づいて60重量%未満、より好ましくは30重量%未満、最も好ましくは10重量%未満である。ポリマー(d)が存在する場合、その好ましい含有量は少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.5重量%である。
【0050】
ポリマー(e)の好ましい含有量は、ポリエーテルウレタン(b)の重量に基づいて2重量%未満、より好ましくは1重量%未満である。ポリマー(e)が存在する場合、その好ましい含有量は、ポリエーテルウレタン(a)の重量に基づいて少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.5重量%である。
【0051】
ポリマー(b)は、これらの工程を逆にして、過剰のポリイソシアネートをイソシアネート−反応性シランと反応させ、得られる中間体に高分子量ポリエーテルを反応させることによって調製してもよい。ポリマー(b)、(d)および(e)の混合物は、反応工程をこの順序でおこなうときにも形成される。
【0052】
ポリマー(b)を調製するのに適当なポリイソシアネートは、ポリマー(a)を調製するのに適当なものとして先に言及したものである。モノマー性ジイソシアネートが好ましい。ポリマー(a)の調製に関連して先に言及した2官能性NCOプレポリマーも適当である。NCOプレポリマーが高分子量ポリエーテルセグメントを含むときには、低分子量モノオールを使用することによって前述のモノイソシアネート中間体を調製することができる。
【0053】
ポリマー(b)を調製するのに適したモノオールは、1000〜15000、好ましくは3000〜12000、より好ましくは6000〜12000の数平均分子量を有するポリエーテルモノオールである。この種のポリエーテルモノオールは、アルキレンオキシド(好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシド、より好ましくはプロピレンオキシド)を用いて単官能性の出発化合物をアルコキシル化することによって調製される。エチレンオキシドを使用する場合、その使用量は、ポリエーテルの重量に基づいて40重量%までである。ポリエーテルはKOH法または混合金属シアン化物触媒法によって調製するのが好ましい。後者によっては、不飽和度の低い生成物がもたらされる。
【0054】
多くの場合、特に限定的な例ではないが、ポリプロピレンオキシドポリエーテルであってもよいポリエーテルの有する最大の全不飽和度は、ある場合には0.04ミリ当量/g(meq/g)未満であり、別の場合には0.02meq/g未満であり、また、ある状況下では0.01meq/g未満であり、さらに、別の状況下では0.007meq/g未満である。不飽和度は、ポリエーテルの調製法およびポリエーテルの分子量に応じて変化する。この種のポリエーテルモノオールは既知であり、例えば、特に限定的ではないが、ポリエーテルの調製に関して先に言及した方法によって調製することができる。例えば、特に限定的ではないが、ポリオキシプロピレンポリオールは、適当なスターター分子のプロポキシル化によって調製される。特に限定的ではないが、別の例においては、少量(ポリオールの重量に基づいて20重量%まで)のエチレンオキシドを使用することもできる。ポリエーテル(a−i)に関しては、エチレンオキシドを使用する場合には、該化合物はポリプロピレンオキシド基をキャップ化するための開始剤として使用できる。
【0055】
適当なスターター分子には、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族−脂肪族(araliphatic)アルコール、フェノールおよび置換フェノール等が包含され、例えば、次のものが挙げられる:メタノール、エタノール、プロパノールの各異性体、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、並びに高分子量化合物、例えば、ノニルフェノール、2−エチルヘキサノールおよびC12〜C15−線状第一アルコールの混合物[シェル社製の「ネオドール(Neodol)25」]。不飽和アルコール(例えば、アリルアルコール等)およびヒドロキシ官能性エステル(例えば、ヒドロキシエチルアセテートおよびヒドロキシエチルアクリレート等)も適当である。高分子量モノヒドロキシ化合物、特にノニルフェノールおよびC12〜C15−線状第一アルコールの混合物が好ましい。
【0056】
本発明によれば、ポリエーテルモノオールの代りにモノアミノポリエーテルも使用可能である。この種のアミノポリエーテルは、既知の方法により、対応するポリエーテルモノオールのアミノ化によって調製してもよい。
【0057】
前記の方法によるポリマー(b)の調製に使用するのに適当なイソシアネート−反応性シランには下記の一般式IVで表される化合物が包含される:

【0058】
式IVにおいて、XおよびYは前記と同意義であり、Rは水素原子もしくは100℃以下の温度においてイソシアネート基に対して不活性の有機基[好ましくは水素原子または炭素原子数が1〜12のアルキル基、シクロアルキル基もしくは芳香族基を示し、より好ましくは炭素原子数が1〜8のアルキル基、シクロアルキル基もしくは芳香族基を示す。]または次式Vで表される基を示す:
−Y−Si−(X) (V)
【0059】
第一アミノ基を有する式IVで表される適当なアミノアルキルアルコキシシランおよびアミノアルキルアシルオキシシランとしては、式Iで表されるアスパルテートシランの調製に適したものとして先に言及した式IIで表される化合物が例示される。
【0060】
第二アミノ基を有する式IVで表される適当なアミノアルキルアルコキシシランおよびアミノアルキルアシルオキシシランとしては、式Iに対応する先に言及したアスパルテートシランおよび下記の化合物が例示される:N−フェニルアミノプロピル−トリメトキシシラン[OSI社製の「A−9669」]、ビス−(γ−トリメトキシシリルプロピル)アミン[OSI社製の「A−1170」]、N−シクロヘキシルアミノプロピル−トリエトキシシラン、N−メチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−ブチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−ブチルアミノプロピル−トリアシルオキシシラン、3−(N−エチル)アミノ−2−メチルプロピル−トリメトキシシラン、4−(N−エチル)アミノ−3,3−ジメチルブチル−トリメトキシシラン並びに対応するアルキルジエトキシシラン、アルキルジメトキシシランおよびアルキルジアシルオキシシラン、例えば、3−(N−エチル)アミノ−2−メチル−プロピル−メチルジメトキシシラン。
【0061】
ポリマー(b)は、イソシアネート基とアルコキシシラン基を有する式VIで表される化合物にポリエーテルを一段階で反応させることによって調製するとも可能である:
OCN−Y−Si−(X) (VI)
(式中、XとYは前記と同意義である。)
【0062】
適当なイソシアナトシランとしては、3−イソシアナトプロピル−メチルジメトキシシラン、3−イソシアナトプロピル−トリメトキシシランおよび3−イソシアナトプロピル−トリエトキシシランが例示されるが、3−イソシアナトプロピル−トリメトキシシラン[OSI社製の製品「シルケスト(Silquest)Y−5187」]が特に好ましい。
【0063】
式VIで表される化合物をポリエーテルモノオールと反応させてポリマー(b)を調製する場合、ポリマー(c)および(d)は形成されない。
【0064】
アミノシランを使用する代りに、アミノシランに環状カーボネート(例えば、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネート)を反応させて得られるヒドロキシ化合物を使用することによってポリエーテルウレタン(b)を調製することも可能である。アミノシランは、対応するチオシランまたは式VIで表されるイソシアナトシランとジオールもしくはジアミンとの単官能性付加物で置き替えてもよい。
【0065】
本発明の別の態様によれば、高分子量ポリエーテルジオールをモノイソシアネートと反応させることによりモノオールに変換させることによって高分子量ポリエーテルモノオールを別々に調製する必要性を回避することが可能となる。ポリエーテルモノオールのさらに別の調製法は、ジオール1モルに一塩基酸クロリドを反応させる方法である。高分子量モノオールの別の製法は、モノオール1モルとジオール1モルにジイソシアネート1モルを反応させる方法である。モノオールとジオールの一方または両方は高分子量ポリエーテルセグメントを有していてもよい。これらの方法によって得られるポリエーテルモノオールは、先に説明した方法に従って、ポリマー(b)を調製するのに使用することができる。
【0066】
ジイソシアネート2モルを最後の工程で使用するときに得られる生成物はモノイソシアネートであって、該生成物を、アルコキシシラン基を有するイソシアネート−反応性化合物と反応させることによってポリマー(b)を形成させることができる。モノイソシアネートの別の調製法は、NCOプレポリマー[例えば、ポリマー(a)の調製に関連して先に説明したNCOプレポリマー]にモノアルコールを反応させる方法である。
【0067】
ポリマー(b)の調製に適したものとして先に説明したポリエーテルモノアミンは、ポリエーテルモノオールの場合と同様の方法によって反応させることができる。さらに、該ポリエーテルモノアミンは、ポリマー(b)を形成させるために、エポキシシランと反応させることができる。
【0068】
別の態様においては、ポリエーテルモノオールは、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのアルコキシル化によって調製される。得られるポリエーテルモノオールをモノイソシアネートと反応させると不飽和中間体が形成される。この中間体をアミノシランまたはチオシランと反応させると、マイケル付加によってシラン基が組込まれる。
【0069】
本発明の最後の態様によれば、ポリエーテルモノオールとポリエーテルジオールとの混合物をジイソシアネートと反応させることによって、ポリエーテルウレタン(a)および(b)を一段階で調製することができる。好ましくは、ヒドロキシル基の各々の当量に対してジイソシアネートを1モル存在させる。得られる生成物は、NCOプレポリマー、モノイソシアネート中間体、非官能性ポリマー(d)および未反応ジイソシアネートとの混合物を含有する。反応混合物を、ポリエーテルウレタン(a)を調製するために必要なアスパルテートシランと反応させることによって、ポリエーテルウレタン中間体(a)および(b)、非官能性ポリマー(d)並びにポリマー(c)および(e)との混合物が形成される。
【0070】
ポリマー(b)を形成させるために、アスパルテートシラン基をイソシアネート基と反応させると、非環状ウレア/反応性シラン末端基を有するポリエーテルウレタン中間体が得られる。これらの末端基は、ポリマー(a)に関連して先に説明した方法と同様の方法により、環状ウレア/反応性シラン基に変換される。本発明によれば、ポリマー(a)のポリエーテルウレタン中間体とポリマー(b)のポリエーテルウレタン中間体を混合した後、非環状ウレア基を環状ウレア基へ同時に変換することも可能である。非環状ウレア基は、先の段落に記載したようにして一段階でポリエーテルウレタン中間体混合物が調製されるときに、環状ウレア基へ同時に変換させてもよい。
【0071】
本発明による組成物は、塗料、接着剤またはシーラントを調製するために、水または湿分の存在下で硬化させてもよい。該組成物は、アルコキシシラン基の加水分解でSi−OH基が形成される「シラン重縮合」およびその後のSi−OH基またはSi−OR基との反応によるシロキサン基(Si−O−Si)の形成によって硬化される。
【0072】
適当な酸性触媒または塩基性触媒を使用して硬化反応を促進させてもよい。触媒としては、酸(例えば、p−トルエンスルホン酸等)、金属塩(例えば、ジブチル錫ジラウレート等)、第三アミン(例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等)およびこれらの触媒の混合物が例示される。先に開示した低分子量の塩基性アミノアルキルトリアルコキシシランも本発明による組成物の硬化を促進する。
【0073】
1成分系組成物は、特定の用途に応じて、一般に溶剤を含有していなくてもよく、あるいは有機溶剤を、該組成物に基づいて70重量%まで(好ましくは60重量%まで)含有していてもよい。適当な有機溶剤には、ポリウレタン化学または塗料(coating)化学の分野において既知の溶剤が包含される。
【0074】
該組成物は既知の添加剤を含有していてもよく、このような添加剤としては、均染剤、湿潤剤、流れ調整剤、皮張り防止剤、消泡剤、フィラー(例えば、白墨、石炭、微細繊維、沈降シリカおよび/または熱分解法シリカ、ケイ酸アルミニウムおよび高沸点ワックス)、粘度調整剤、可塑剤、顔料、染料、UV吸収剤、および熱と酸化崩壊に対する安定剤等が例示される。
【0075】
1成分系組成物はいずれかの所望の支持体(substrate)と共に使用してもよい。このような支持体としては、木材、プラスチック、革、紙、織物(textile)、ガラス、セラミック、石膏、石材(masonry)、金属およびコンクリート等が例示される。該組成物は標準的な方法、例えば、噴霧法、塗布法、流し塗法、流延法、浸漬法、ロール塗法および押出法等によって適用してもよい。
【0076】
1成分系組成物は周囲温度または高温で硬化させてもよい。好ましくは、湿分硬化性組成物は周囲温度で硬化させる。
【実施例】
【0077】
本発明を以下の実施例によって説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例中において、全ての「部」および「百分率」は、特に言及しない限り、重量に基づく値を示す。
【0078】
シラン官能性アスパルテート1の調製
アスパルテート樹脂を、米国特許第4364955号明細書に記載の方法に従って調製し、撹拌機、熱電対、窒素導入口、およびコンデンサーを有する滴下漏斗を具備したフラスコ(5リットル)内へ入れ、次いで、3−アミノ−プロピル−トリメトキシシラン[OSI社製の「シルケストA−1110」]1483g(8.27当量)を添加した。滴下漏斗を用いてジエチルマレエート1423.2g(8.27当量)を2時間かけて添加した。添加中は、反応フラスコの温度は25℃に保持した。反応フラスコを25℃の温度にさらに5時間保持した後、生成物をガラス容器内へ移し、窒素ガスシール下で密閉した。1週間後に測定した不飽和価(0.6)は、反応の約99%が完結したことを示す。
【0079】
ポリエーテルジオール1
ポリオキシプロピレンジオール[バイエル社製の「アックレイム(Acclaim)12200」(不飽和度:0.007meq/g、官能価:2、当量:5783)]
【0080】
ポリエーテルモノオール2
モノオール[シェル・ケミカル社製の「ネオドール25」203g(1.00当量)をステンレス鋼製反応器内へ入れ、次いで亜鉛ヘキサシアノコバルテート−t−ブチルアルコール錯体(米国特許第5482908号明細書の記載に従って調製した錯体)0.143gを添加し、混合物を130℃において真空下で撹拌しながら1時間加熱することによって、モノオールスターターから痕跡量の水を除去した。プロピレンオキシド8547g(194.2当量)を反応器内へ6時間かけて導入した。エポキシドの添加終了後、混合物を130℃において、減圧が観測されなくなるまで加熱した。反応生成物を真空下でのストリッピング処理に付した後、反応器から取出した。得られたポリエーテルの特性は次の通りである。OH価:6.4、当量:8750、官能価:1、不飽和度: meq/g未満。
【0081】
実施例1
この実施例においては、環状ウレア/反応性シランを末端基とするポリウレタン(STP)1をジオールとモノオールとの混合物(混合比74:26)からその場で(in situ)調製する方法について説明する。
撹拌機、窒素導入口、コンデンサー、ヒーターおよび滴下漏斗を備えた丸底フラスコ(5リットル)内へイソホロンジイソシアネート127.9g(1.15当量)、ポリエーテルジオール1 2691.6g(0.47当量)、ポリエーテルモノオール2 946.7g(0.11当量)およびジブチル錫ジラウレート0.78gを導入した。フラスコ内の混合物を60℃で8時間加熱した[NCO含有量:0.58%(理論値:0.63%)]。シラン官能性アスパルテート1 202.2g(0.55当量)を添加した後、フラスコ内の混合物を、IRスペクトル測定によって残存するNCOが検出されなくなるまで60℃においてさらに1時間加熱した。氷酢酸19.9gを添加した後、温度を110℃まで高め、反応混合物を110℃で3時間保持した。IRスペクトル測定によれば、ウレアのピークは消失して環状ウレアのピークが出現した。ビニルトリメトキシシラン19.8gを湿分掃去剤として添加した後、ブチル化ヒドロキシトルエン9.9gおよび「ナウガード(Naugard)445」(クロンプトン社製)6.1gを酸化防止剤として添加した。得られた生成物の粘度は54000mPa.s(25℃)であった。
【0082】
比較のための実施例2
この実施例においては、非環状ウレア/反応性シランを末端基とするポリウレタン(STP)2をジオールとモノオールとの混合物(混合比は74:26とした)からその場で調製する方法について説明する。
撹拌機、窒素導入口、コンデンサー、ヒーターおよび滴下漏斗を備えた丸底フラスコ(3リットル)内へイソホロンジイソシアネート80.0g(0.72当量)、ポリエーテルジオール1 1680.4g(0.31当量)、ポリエーテルモノオール2 1591.7g(0.07当量)およびジブチル錫ジラウレート0.53gを入れ、この混合物を60℃で8時間加熱したところ、NCO含有量は0.60%(理論値:0.62%)であった。シラン官能性アスパルテート1 126.4g(0.34当量)を添加し、混合物を60℃でさらに1時間加熱したところ、残存NCOはIRスペクトル測定によっては検出されなかった。ビニルトリメトキシシラン5.5gを湿分掃去剤として添加し、また、ブチル化ヒドロキシトルエン6.2gおよび「ナウガード445」(クロンプトン社製)3.7gを酸化防止剤として添加した。得られた生成物の粘度は34700mPa.s(25℃)であった。
【0083】
シランの熱老化
内張りのないスチール製缶内へシラン300gを入れた。各々の樹脂に対して4個の缶を準備し、これらの缶を90℃のオーブン内へ移した。各々の樹脂に関して、1週間おきに缶を1個ずつオーブンから取出し、樹脂の粘度を測定した。試験期間内における粘度の変化を以下の表1に示す。
【表1】

【0084】
シランシーラント(silane sealant)の配合
以下の一般的な配合処方と手順に従って、STPを他の成分と配合することによってシーラントを調製した。2官能性STPは単独で配合するほかに、単官能性STPと併用して配合することによって両者の組合せ効果を調べた。
【0085】
手順
以下の記載は、全てのジオールとジオール/モノオールブレンドの配合に使用した標準的なシーラント/接着剤の配合とその手順に関するものである。各配合成分に関する数値は、配合物の全重量に基づく重量%である。下記の工程において、配合成分を混合するために、高速遠心分離ミキサーを使用した。各々の混合時間は、2200rpmの条件下では1分間とした。
【0086】
工程1
乾燥した清浄な混合容器内へ下記の成分を導入した。
成分 配合量(重量%)
STP(ブレンド) 37.5
可塑剤 17.5
定着剤 0.8
触媒 0.1
乾燥剤 0.5
これらの成分は2200rpmの条件下で1分間混合した。
【0087】
工程2
フィラーの一部(23.6重量%)を混合容器内へ添加した後、2200rpmの条件下での混合処理を1分間おこなった。
工程3
フィラーの残部(20.0重量%)を混合容器内へ添加した後、2200rpmの条件下での混合処理を1分間おこなった。
【0088】
工程4
混合容器の側壁の付着物を掻き落とし、全体を2200rpmの条件下での混合処理にさらに1分間付すことによって全フィラーを混合物中に混和させた。
工程5
得られた生成物は、真空下(>28mmHg)で50℃の条件化での脱ガス処理に1時間付した後、直ちに使用に供した。
【0089】
可塑剤としては、エクソン社製の「ジェイフレックス(Jayflex)DIDP」を使用した。定着剤としては、アミノシラン[OSI社製の「シルケストA−1120」]を使用した。乾燥剤としては、ビニルトリメトキシシラン[OSI社製の「シルケストA−171」]を使用した。フィラーとしては、スペシャルティー・ミネラルズ社製の「ウルトラ・P.フレックス(Ultra P Flex)」(平均粒径が0.07ミクロンの沈降炭酸カルシウム)を使用した。触媒としてはジブチル錫ジラウレートを使用した。
【0090】
シランシーラントの硬化と試験
シーラント組成物をポリエチレンシート(厚さ:0.25インチ)上へ流延させ、試験前の少なくとも2週間にわたって、標準条件下(温度:20℃、相対湿度:50%)で硬化させた。引張り強さ、伸び百分率および100%モジュラスはASTM D−412に従って測定した。ダイ「C」引裂強さはASTM D−624に従って測定した。測定結果を以下の表2に示す。
【0091】
【表2】

【0092】
上記実施例によるシーラントの特性は次のことを例証する。即ち、本発明による環状ウレア/反応性シラン末端基を有するポリエーテルウレタンは、比較例としての非環状ウレア/反応性シラン末端基を有するポリエーテルウレタンに比べてより高い熱安定性を示す。
【0093】
以上の詳細な説明は、本発明を単に例示的に例証するためのものであり、当業者であれば、前記の特許請求の範囲によって限定される以外は、本発明の範囲と技術的思想を逸脱することなく、多種多様な変形態様を想到して実施できるものである。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の成分(a)および(b)を含有し、環状ウレア/反応性シラン末端基を有する湿分硬化性ポリエーテルウレタン:
(a)2個もしくはそれよりも多くの環状ウレア/反応性シラン末端基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメントを有するポリエーテルウレタン[この場合、ポリエーテルセグメントは少なくとも3000の数平均分子量および0.04ミリ当量/g未満の不飽和度を有し(但し、1分子あたりの全ポリエーテルセグメントの数平均分子量の合計は平均して6000〜20000である。)、環状ウレア/反応性シラン末端基は下記の式VIIIおよび/またはIXで表される。]
20〜100重量%、および
(b)1個の反応性シラン基および1個もしくはそれよりも多くのポリエーテルセグメント(数平均分子量:1000〜15000)0〜80重量%[上記の成分(a)および(b)の含有量は両成分の重量に基づく値である。]


上記の式VIIIおよびIXにおいて、Xは、100℃未満の温度においてイソシアネート基に対して不活性な同一または異なる有機基を示し(但し、これらの有機基の少なくとも2個はアルコキシ基またはアシロキシ基を示す。)、Yは、炭素原子数が1〜8の線状または分枝状アルキレン基を示し、RおよびRは同一または異なっていてもよく、100℃以下の温度でイソシアネート基に対して不活性な有機基を示し、RおよびRは同一または異なっていてもよく、水素原子または100℃以下の温度でイソシアネート基に対して不活性な有機基を示す。
【請求項2】
Xが、炭素原子数が1〜4の同一または異なるアルコキシ基を示し、Yが、炭素原子数が2〜4の線状有機基または炭素原子数が5〜6の分枝状有機基を示し、RおよびRが、炭素原子数が1〜4の同一または異なるアルキル基を示し、RおよびRが水素原子を示す請求項1記載のポリエーテルウレタン。
【請求項3】
成分(b)の反応性シラン基が、式VIIIまたはIXで表される環状ウレア/反応性シラン末端基を含む請求項1記載のポリエーテルウレタン。
【請求項4】
成分(b)の反応性シラン基が、式VIIIまたはIXで表される環状ウレア/反応性シラン末端基を含む請求項2記載のポリエーテルウレタン。
【請求項5】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ20〜90重量%および10〜80重量%である請求項1記載のポリエーテルウレタン。
【請求項6】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ20〜90重量%および10〜80重量%である請求項2記載のポリエーテルウレタン。
【請求項7】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ20〜90重量%および10〜80重量%である請求項3記載のポリエーテルウレタン。
【請求項8】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ20〜90重量%および10〜80重量%である請求項4記載のポリエーテルウレタン。
【請求項9】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ30〜80重量%および20〜70重量%である請求項1記載のポリエーテルウレタン。
【請求項10】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ30〜80重量%および20〜70重量%である請求項2記載のポリエーテルウレタン。
【請求項11】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ30〜80重量%および20〜70重量%である請求項3記載のポリエーテルウレタン。
【請求項12】
ポリエーテルウレタン(a)および(b)の含有量が、両成分の重量に基づいて、それぞれ30〜80重量%および20〜70重量%である請求項4記載のポリエーテルウレタン。
【請求項13】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項1記載のポリエーテルウレタン。
【請求項14】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項2記載のポリエーテルウレタン。
【請求項15】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項3記載のポリエーテルウレタン。
【請求項16】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項4記載のポリエーテルウレタン。
【請求項17】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項5記載のポリエーテルウレタン。
【請求項18】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項6記載のポリエーテルウレタン。
【請求項19】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項7記載のポリエーテルウレタン。
【請求項20】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項8記載のポリエーテルウレタン。
【請求項21】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項9記載のポリエーテルウレタン。
【請求項22】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項10記載のポリエーテルウレタン。
【請求項23】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項11記載のポリエーテルウレタン。
【請求項24】
ポリエーテルウレタン(a)のポリエーテルセグメントの数平均分子量およびポリエーテルウレタン(b)のポリエーテルセグメントの数平均分子量がそれぞれ少なくとも6000および3000〜12000である請求項12記載のポリエーテルウレタン。
【請求項25】
請求項1記載の湿分硬化性アルコキシシラン官能性ポリエーテルウレタンを含有するシーラント組成物、接着剤組成物または塗料組成物。



【公表番号】特表2006−511663(P2006−511663A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565219(P2004−565219)
【出願日】平成15年12月5日(2003.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/038710
【国際公開番号】WO2004/060953
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】