説明

甘味料組成物

【課題】改善された甘味特性を有する、天然由来の非カロリー的な甘味料組成物を提供する。
【解決手段】本発明の甘味料組成物は、(a)ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物および/またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物と、(b)ルオハングオの果実からの抽出物と、を含み、(a)成分は、特定割合のステビオサイドと、特定割合のレバウディオシドAと、特定割合のレバウディオシドCと、特定割合のズルコシドAとを含み、a:bの比率は、前記(a)と前記(b)のそれぞれの甘味の寄与に基づき、70:30〜90:10の範囲内であり、無糖かつエリスリトールを実質的に含有しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、甘味料組成物および甘味料組成物を調製する方法に関し、さらに、本発明は、菓子製品の味を改善するためのこのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
非カロリー的な、強力な甘味料は、体重減少の補助物として、消費者の食事において人気になってきている。しかし、天然のカロリー的な甘味料組成物(スクロース、フルクトース、およびグルコースなど)は、消費者にとって最も望ましい味を与えていると考えられている。
【0003】
今まで、非カロリー的な甘味料は、それらの甘味/フレーバー特性および反応時間がカロリー的な甘味料のものを模倣することができないため、匹敵する味覚を提供することができなかった。例えば、いくつかの天然および合成の強力な甘味料の甘味は、典型的に、糖によって生じた甘味よりも、発生が遅く、持続期間が長く、従って、食品成分の味のバランスを変化させる。これらの相違の結果として、食品または飲料における、バルク甘味料(糖など)を置き換えるための、天然および合成の強力な甘味料の使用は、バランスを失った甘味特性および/またはフレーバー特性をもたらす。さらに、いくつかの非カロリー的な甘味料は、一般的に、不満足な味(off tastes)(苦味、金気、清涼味、渋味および甘草様の味を含む)を呈する。そのため、組成物中の甘味料の変化は、フレーバーおよび他の呈味成分について再度バランスをとることを要求することが周知である。
【0004】
甘味料の様々な混合物が公知であり、例えば、特許文献1は、様々なゼロの、または低いカロリーの飲料における糖アルコールとD−タガトースとの組み合わせを教示する。ステビアおよびルオハングオ(Lo Han Guo)の抽出物を含む、甘味料の他の組み合わせもまた、使用される可能性がある。
【0005】
ルオハングオを含む甘味料の混合物が先行技術において提案されてきた。特許文献2は、望まれない長引く後味を根絶するため、ルオハングオ果実の濃縮粉末、イソマルト(isomalt)およびフラクトオリゴ糖の混合物を開示する。
【0006】
特許文献3は、ステビア由来の甘い物質とシクロデキストリンとの混合物に関し、当該シクロデキストリンは、ステビア由来の甘い物質に固有の苦味が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0081206号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0170365(A1)号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/0003679号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、改善された甘味特性を提供するため、非カロリー的な甘味料の味覚特性をさらに改変することが望ましい。
【0009】
また、「天然の」製品に対する大衆の要求が増えてきており、このような製品は、健康および環境に良いものとして認識されている。従って、改善された甘味特性を有する、天然由来の非カロリー的な甘味料組成物を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、2つの天然甘味料の相乗的な組み合わせの提供を通じて、改善された天然甘味料についてのニーズを満たそうとした。従って、本発明の第1の態様では、
(a)ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物および/またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物であって、
50重量%〜55重量%のステビオサイドと、20重量%〜25重量%のレバウディオシド Aと、5重量%〜10重量%のレバウディオシド Cと、3重量%〜5重量%のズルコシド Aとを含むか、又は
5重量%〜14重量%のステビオサイドと、65重量%〜72重量%のレバウディオシド Aと、3重量%〜9重量%のレバウディオシド Cと、0.6重量%〜1.2重量%のズルコシド Aとを含む抽出物と、
(b)ルオハングオの果実からの抽出物と、を含み、
a:bの比率は、前記(a)と前記(b)のそれぞれの甘味の寄与に基づき、70:30〜90:10の範囲内であり、
無糖かつエリスリトールを実質的に含有しない甘味料組成物が提供される。
【0011】
本発明の第2の態様では、前記a:bの比率が75:25〜80:20の範囲内である、本発明の第1の態様の甘味料組成物が提供される。
【0012】
甘味料組成物中のa:bの比率は、典型的に、60:40または70:30から90:10の範囲内であり、いくつかの実施態様では、75:25〜80:20の範囲内である。最も好ましい比率は、約80:20である。甘味特性は、これらのレベルにおいて最もスクロースに近いことが見出されたため、これらの比率が好ましい。
【0013】
本発明の第3の態様では、少なくとも1つの糖類をさらに含む、本発明の第1又は第2の態様の甘味料組成物が提供される。
【0014】
本発明の第4の態様は、飲料または食品の味を改善する方法であって、本発明の第1から第3のいずれかの態様の甘味料組成物を飲料または食品に組み入れる工程を含む方法を提供する。
【0015】
飲料または食品における甘味料組成物の使用もまた、本発明の第8の態様で提供される。
【0016】
ステビア(ステビア リバウンディアナ)から得られるステビオサイド、またはルブス スワビシウム植物は、糖よりも約50〜450倍甘い。これらの激烈に甘いステビア由来の甘い物質は、糖の量の約1/50〜1/450の量で使用できるため、ステビオサイドに対して、糖に代わる甘味料として興味が生じている。
【0017】
しかし、ステビオサイドは、糖に存在しない特徴的な苦味を有し、さらに、ステビア抽出物において甘草フレーバーがしばしば認められる。甘味の強度および「不満足な香料(off−flavour)」(すなわち、苦味および甘草フレーバー)のレベルは、植物抽出物の純度および存在するレバウディオシド Aのレベルに依存する。
【0018】
ルオハングオ(Lo Han Guo)(以下「LHG」と称する)は、Lo Han Kuoとも綴られ、中国の果実モモディカ グロスベノリィ(Momordica grosvenorii)(スウィングル(Swingle))の一般的な名称であり、ラカンカ(Siraitia grosvenorii)とも呼ばれ、ウリ科ファミリーに属する。ラカンカは、中国南部原産の草本の多年生のツルであり、その果実、LHGが最も知られている。植物学的な異名としては、Momordica grosvenoriiおよびThladiantha grosvenoriiが挙げられる。
【0019】
当該果実は、その甘味について周知である。その果実抽出物は、糖よりも、約150−300倍甘く、そのフレーバーおよび低いレベルの食物エネルギーから、中国において、ほぼ1000年間、天然甘味料として使用されてきた。
【0020】
驚くべきことに、これらの2つの甘味料の組み合わせは、単独で摂取した場合のいずれかの甘味料よりも、スクロースに近い甘味特性を与えることが見出された。当該甘味特性は、ステビアまたはLHGのいずれかについて認められたものよりも、まるみがあり、甘味が長引かず、乾燥させない。
【0021】
本発明で使用されるウリ科ファミリーの果実からの抽出物は、しばしばLHGを含む。ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物、またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物がステビアであることが好ましく、ほとんどの場合、当該抽出物はステビオサイド、レバウディオシド Aまたはその組み合わせを含む。
【0022】
本発明の甘味料組成物は、飲料、菓子、およびチューインガムにおいて特定の適用を有する。しばしば、当該菓子製品は、チョコレートまたはキャンディのベースの製品である。
【0023】
本発明の甘味料組成物は、糖もしくは人工甘味料の、完全なまたは部分的な代用のために使用されてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、ステビア又はLHGを単独で用いる場合に比べ、まるみのある甘味特性を有する。また、一方の不存在下で使用された場合に比べ、長引かず、かつ、乾燥しない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】LHG(PureLo 2006)の用量反応曲線である。
【図2】ステビア(SoooLite Pure)の用量反応曲線である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(ステビオサイド)
ステビオサイドの甘味特性は、わずかに遅延し、かつ長引き、不満足な味は、典型的に、苦味および甘草フレーバーの形態で存在する。
【0027】
ステビオサイドとしては、ステビオサイド、レバウディオシド A、レバウディオシド C、ズルコシド A、ルブソシド、ステビオールビオシド、およびレバウディオシド Bが挙げられる。ステビオサイドは、ステビオールのグリコシド、またはステビアグリコシドとしても知られる。商業的には、ステビオサイドは、ほとんどの場合、ステビア植物(キク科のステビア リバウンディアナ(ベルトーニ(Bertoni))ベルトーニ)から得られるステビア抽出物として見出される。ルブソシドはまた、バラ科のルブス スワビシウム S.リー(Lee)からも得られる。
【0028】
典型的なステビア抽出物は、約50%〜約55%のステビオサイド、約20%〜約25%のレバウディオシド A、約5%〜約10%のレバウディオシド C、および約3〜約5%のズルコシド Aを含んでいてもよい。より多くのレバウディオシド Aを産生するステビア植物からのステビア抽出物は、約5%〜約14%のステビオサイド、約65%〜約72%のレバウディオシド A、約3%〜約9%のレバウディオシド C、および約0.6〜約1.2%のズルコシド Aを含む。ステビオサイドは、典型的にグルコースまたはラムノース部分とともに、ステビオール骨格を有する。ある実施態様では、ステビオサイドは、ステビア抽出物を含む。別の実施態様では、ステビア抽出物は、約5%〜約80%のステビオサイド、または80%超のステビオサイドである。ある実施態様では、ステビア抽出物は、約20%〜約80%のレバウディオシド A、98%のレバウディオシド A、または90%超のレバウディオシド Aである。他の実施態様では、ステビア抽出物は、50−55%のステビオサイド、20−25%のレバウディオシド A、5−10%のレバウディオシド C、および3−5%のズルコシド A;または5−14%のステビオサイド、65−72%のレバウディオシド A、3−9%のレバウディオシド C、および0.6−1.2%のズルコシド Aを含む。
【0029】
ステビア抽出物は、レバウディオシド Aまたはステビオサイドのパーセント純度が異なる甘味料のアレイを得るために精製することができ、本発明では特に、0%〜100%の全ての割合のレバウディオシド Aおよびステビオサイドならびにその混合物を含む、全てのこのような甘味料の使用が考えられる。
【0030】
本発明のステビオサイドはまた、天然のものから抽出されて、修飾されたものを含む。修飾された抽出物の1つのこのような例は、酵素修飾されたステビア抽出物(糖導入された(Sugar−Transferred)ステビア抽出物とも呼ばれる)であり、そのグリコシドは、酵素による作用を通じて、さらなるグルコースユニット(シクロマルトデキストリンなど)を有する。本発明は、甘味料の天然の組み合わせを与えることを目標としているため、修飾されたステビオサイドの使用は、一般的に好ましくない。
【0031】
本願明細書で使用される用語「ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物」および用語「ルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物」は、それぞれ、キク科ステビア リバウンディアナ(ベルトーニ)ベルトーニ植物、またはバラ科ルブス スワビシウム S.リー植物から得た抽出物を意味する。好ましくは、当該抽出物は、ステビオールグリコシドであり、最も好ましくはステビアである。
【0032】
本発明の製品の下記の記載は、ステビアに対する特定の参照とともに記載されているが、ステビア リバウンディアナ植物およびルブス スワビシウム植物の他の抽出物は、本発明において有用である。
【0033】
これらの植物の葉の抽出物は、甘いジュース、ピューレ、溶液、ペースト、またはセラムの形態で使用されてもよい。あるいは、当該抽出物は、固形物(粉末、顆粒、フレーク、ペレット、またはいずれかのその組み合わせなど)の形態であってもよい。当該抽出物の固形は、適した溶媒(水など)で溶媒和されてもよい。当該抽出物は、希釈されたまたは濃縮された形態であってもよい。当該抽出物は、単一の濃度のジュースまたは粉末として使用されてもよい。
【0034】
あるいは、当該抽出物は、他の適した成分または賦形剤と組み合わせて、果実からの一定の量の抽出物を含む組成物の形態であってもよい。当該組成物はまた、適した溶媒(例えば、水など)を用いたステビア リバウンディアナ植物またはルブス スワビシウム植物の葉の抽出物の、甘いジュース、ピューレ、溶液、ペースト、セラム、または固形物の添加から形成される溶液の形態であってもよい。
【0035】
好ましくは、当該抽出物は組成物の形態であり、当該組成物は、適した溶媒中で溶媒和された、粉末化された抽出物を含む。
【0036】
(ルオハングオ)
LHGは、非常に特徴的なフレーバーを有し、激烈な甘味によって、製品中における非常に低いレベルでの使用を可能にするが、しかし、LHGは、スクロースよりも遅い甘味の発生を呈し、当該甘味は、口蓋上で増加し、長引く。
【0037】
LHGの甘味を与える化合物は、トリテルペングリコシドの群(モグロシド IV、モグロシド V、11−オキソ−モグロシド Vおよびシアメノシド(siamenoside)Iを含む)を含む。LHGの最も豊富なトリテルペングリコシド成分は、モグロシド Vである。モグロシド Vは、スクロースよりも300倍甘いと報告されており、最大1重量%の濃度で果実に生じる。抽出を通じて、最大80%のモグロシドを含んでいる粉末を得ることができる。モグロシド Vの化学構造は下記で示される。
【化1】

【0038】
Agric.Biol.Chem.、53(12).3347−3349、1989 Sweet Cucurbitane Glycosides from fruits of Siraitia siamensis (chi−zi−Lo−han−guo), a Chinese Folk Medicine(Ryoji KASAI、Rui−Lin Nie、Kenji NASHI、Kazuhiro OHTANI、Jun ZHOU、Guo−Da TAOおよびOsamu TANAKAによる)には、高度に多孔質のポリマー上のクロマトグラフィー、次いで、シリカゲル上のクロマトグラフィーを使用し、最終的に逆相カラム上のHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって、LHGから様々なグリコシドを単離するための実験室規模の工程が記載されている。
【0039】
LHGの処理は、通常、いくつかの甘くない不満足なフレーバーをもたらす。これらの香りは、当該抽出物の使用を、糖またはハチミツがさらに加えられ、それによって望ましくない不満足なフレーバーを遮蔽する製品への甘味料に歴史的に制限してきた。従って、天然の高強度の甘味料としてのLHGの使用は、非常に特徴的なフレーバーによって、ソフトドリンク、および食品における低いレベルでの含有に典型的に制限された。
【0040】
LHGは、飲料処方中で、スクロースおよび人工の高強度の甘味料に代わる甘味料として使用されてきたが、必ずしももっぱら低カロリーの飲料において使用されているわけではない。飲料において、スクロースおよび人工の高強度の甘味料に代わるものとしての天然甘味料を使用することに対する動きがあり、従って、LHGは、このような使用において興味深い。
【0041】
本願明細書で使用される用語「ウリ科ファミリーからの果実の抽出物」は、ウリ科ファミリーの植物(好ましくはジョリフィア(Jollifieae)族、より好ましくはスラジアンシナ亜族、特にラカンカ(Siraitia)属)から得られた抽出物を意味する。特に好ましいものは、S.grosvenorii、S.siamensis、S.silomaradjae、S.sikkimenis、S.africana、S.borneensis、およびS.taiwaniana属/種である。最も好ましい果実は、S.grosvenorii属/種であり、これはしばしばルオハングオ果実と呼ばれる。
【0042】
本発明の製品の下記の記載はLHG抽出物に対する特定の参照とともに記載されるが、少なくとも0.01%の甘いトリテルペングリコシドまたはモグロシドを含むウリ科ファミリーの他の抽出物は本発明において有用である。好ましくは、当該抽出物は、0.1%超〜約15%のモグロシド、好ましくはモグロシド V、モグロシド IV、11−オキソ−モグロシド V、シアメノシド 1およびこれらの混合物を含む。
【0043】
当該抽出物は、甘いジュース、ピューレ、溶液、ペースト、またはセラムの形態で使用されてもよい。あるいは、当該抽出物は、固形物、(粉末、顆粒、フレーク、ペレット、またはこれらのいずれかの組み合わせなど)の形態であってもよい。当該抽出物の固形は、適した溶媒(水など)で溶媒和されていてもよい。当該抽出物は、希釈または濃縮された形態であってもよい。当該抽出物は、単一の濃度のジュースまたは粉末として使用されてもよい。
【0044】
あるいは、当該抽出物は、他の適した成分または賦形剤と組み合わせた、果実からの一定の量の抽出物を含む組成物の形態であってもよい。当該組成物はまた、適した溶媒(例えば、水など)でのウリ科ファミリーからの果実の抽出物の、甘いジュース、ピューレ、溶液、ペースト、セラムまたは固形物の添加から形成される溶液の形態であってもよい。
【0045】
好ましくは、ウリ科ファミリーからの果実の抽出物は組成物の形態であり、当該組成物は、適した溶媒で溶媒和された粉末化された抽出物を含む。
【0046】
(任意の成分)
当該甘味料組成物はまた、少なくとも1つの糖をさらに含んでいてもよい。これは、本発明の抽出物と組み合わせて当該甘味料組成物中で使用でき、それによって、ステビア リバウンディアナ植物の葉、および/またはルブス スワビシウム植物の葉、ならびにウリ科ファミリーの果実から得た抽出物の含有から生じる当該甘味料組成物のいずれかの苦味の減少または遮蔽を促進することができる、いずれかの適した糖類を含むことが理解されるだろう。
【0047】
糖類、または糖は、消費者に甘味を与え、それによって、これらが添加された食品または組成物に対して甘味の感覚を与えることが当該技術分野で公知である。糖類は、1以上の単糖単位を含んでいる比較的単純な炭水化物に基づく。
【0048】
本発明に適した糖類としては、例として、単糖類、二糖類、および多糖類を含んでいる群から選択されたものが挙げられる。
【0049】
適した単糖類は、下記の群から選択されてもよい。
トリオース − 例えば、グリセロアルデヒド(glyceraldehyde)、またはジヒドロキシアセトン。
テトロース − 例えば、エリトロース、トレオース、またはエリトルロース。
ペントース − 例えば、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、リブロース、またはキシルロース。
ヘキソース − 例えば、アロース、アルトロース(altrose)、ガラクトース、グルコース、グルコース、イドース、マンノース、タロース(talose)、フルクトース、プシコース、ソルボース、またはタガトース。
ヘプトース − 例えば、マンノヘプツロース、またはセドヘプツロース。
オクトース − 例えば、オクツロース(octolose)、または2−ケト−3−デオキシ−マンノ−オクタン酸(octonate)。
ノノース − 例えば、サイアロース(sialose)。
【0050】
適した二糖類は、例えば、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、またはセロビオースから選択されてもよい。
【0051】
適した多糖類としては、デンプンおよびグリコーゲンが挙げられる。
【0052】
好ましい糖類は、単糖類から選択されたものであり、特に、ヘキソース群から選択されたものである。特に好ましい単糖類はフルクトースである。
【0053】
当該糖類は、当該甘味料組成物の0.01重量%〜10.0重量%の範囲で存在していてもよい。より好ましくは、当該糖類は、0.1重量%〜5.0重量%の範囲で存在する。最も好ましくは、当該糖類は、0.2重量%〜1.0重量%の範囲で存在する。
【0054】
当該糖類は、単独またはいずれかの適した組み合わせで使用されてもよい。
【0055】
糖アルコールもまた、本発明の甘味料組成物中に存在してもよい。これは、当該甘味料組成物中で使用でき、それによって、当該甘味料組成物の苦味の減少を促進できる、いずれかの適した糖アルコールを含むことが理解されるだろう。
【0056】
糖アルコールはまた、ポリオール、多価アルコール、またはポリアルコールとして当該技術分野で公知である。糖アルコールは、カルボニル基(アルデヒドまたはケトン)が第一級または第二級のヒドロキシル基に還元された、炭水化物の水素化または部分的に水素化形態である。糖アルコールは、食品中のスクロースの代用として使用されてもよく、低い甘味に対応するために、高強度の人工甘味料(例えば、アスパルテームなど)と合わせてもよい。
【0057】
適した糖アルコールは、二糖類または単糖類由来のものを含んでいてもよい。
【0058】
適した糖アルコールは、例として、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、またはいずれかのこれらの組み合わせを含んでいてもよい。
【0059】
特に好ましい糖アルコールとしては、マルチトール、およびソルビトールが挙げられる。
【0060】
しかし、可能であれば、エリスリトールおよび/または糖類タガトースが当該組成物に存在しないことが好ましく、エリスリトールと糖類タガトースとの組み合わせが本発明の甘味料組成物に存在しないことがより好ましい。
【0061】
適した糖アルコールの特定の例としては、例えば、CEridex(カーギル(Cargill)(ベルギー、メッヘレン)から市販されている)、Neosorb P60、Maltisorb P90、Xylisorb 90、マンニトール 60(全て、ロケット(Roquette)(フランス、レストロン)から市販されている)、イソマルト PF(パラチニット(Palatinit)(ドイツ)から市販されている)、およびラクチトール(ダニスコ(Danisco)(デンマーク、コペンハーゲン)から市販されている)が挙げられる。
【0062】
当該糖アルコールは、使用される場合、当該甘味料組成物の0.1重量%〜10重量%の範囲で存在してもよい。より好ましくは、当該糖アルコールは、0.5重量%〜5.0重量%の範囲で存在する。最も好ましくは、当該糖アルコールは、1.0重量%〜3.0重量%の範囲で存在する。
【0063】
当該糖アルコールは、単独またはいずれかの適した組み合わせで使用されてもよい。1つの好ましい組み合わせは、例として、ソルビトールおよびマルチトールである。
【0064】
単糖(monosaccaharide)酸および二糖酸の食用の有機的塩もまた、本発明の甘味料組成物に存在してもよく、これらは、本発明のフレーバー遮断組成物で使用でき、それによって、LHGの苦味の減少を促進できるいずれかのこのような塩を含んでもよい。適した塩としては、例として、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の陽イオンの塩(カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛、およびカリウム塩など)が挙げられる。
【0065】
好ましい有機酸塩は、有機モノカルボン酸塩が挙げられる。C1−C10の炭素鎖長を有しているモノカルボン酸塩が好ましい。直鎖の、任意に分枝した、C1−C10(理想的にはC1−C6)の炭素鎖長を有する骨格を有するモノカルボン酸塩が最も好ましい。
【0066】
特に好ましい塩は、少なくとも1つのグルコン酸塩および/または乳酸塩を含む。
【0067】
適した塩としては、例として、乳酸カルシウム、乳酸マグネシウム、乳酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸マグネシウム、およびグルコン酸ナトリウムが挙げられる。グルコン酸マグネシウムは、本発明の好ましい実施態様で使用される。
【0068】
本発明における使用のための適した有機的塩の特定の例は、例えば、Gluconal KG、Puramex MG、Purasal−P、Purasal Hi−Pure P、およびPurasal(全て、ピューラック(Purac)(オランダ、ホリンヘム)から市販されている)が挙げられる。
【0069】
モノカルボン酸およびジカルボン酸の塩は、存在する場合、当該甘味料組成物において0.001重量%〜1.0重量%の範囲で存在してもよい。より好ましくは、これらの塩は、0.005重量%〜0.1重量%の範囲で存在する。最も好ましくは、これらの塩は、0.01重量%〜0.05重量%の範囲で存在する。
【0070】
当該モノカルボン酸および/またはジカルボン酸の塩は、単独またはいずれかの適した組み合わせで使用されてもよい。
【0071】
当該モノカルボン酸塩および/またはジカルボン酸ならびに糖アルコールは、当該甘味料組成物中で、いずれかの適した組み合わせで使用されてもよい。適した組み合わせとしては、例として、エリスリトールとグルコン酸ナトリウム、エリスリトールとグルコン酸マグネシウム、エリスリトールと乳酸ナトリウム、マリトール(malitol)とグルコン酸マグネシウム、およびマリトールとグルコン酸ナトリウムが挙げられる。
【0072】
塩および糖アルコールの特に好ましい組み合わせとしては、ソルビトールとグルコン酸マグネシウムが挙げられる。
【0073】
本発明の甘味料組成物は、さらなる成分(香味料の系(flavouring systems)など)と合わせてもよい。
【0074】
当該香味料の系は、果実フレーバー、植物フレーバーおよびその混合物から選択されるフレーバーを含んでいてもよい。特に好ましい果実フレーバーは、シトラスフレーバー(オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバーおよびグレープフルーツフレーバーを含む)である。さらに、様々な他の果実フレーバーが使用できる(例えば、リンゴフレーバー、ブドウフレーバー、サクランボフレーバー、パイナップルフレーバーなど)。これらの果実フレーバーは、天然の供給源(フルーツジュースおよび香味油など)由来であってもよく、または他に合成的に調製できる。
【0075】
フレーバー成分は、様々なフレーバーの混合物(例えば、レモンとライムのフレーバー、シトラスフレーバーと選択された香辛料(典型的なコーラソフトドリンクフレーバー)などを含むことができる。所望であれば、フルーツジュース(例えば、オレンジジュース、レモンジュース、ライムジュース、リンゴジュース、ブドウジュースなど)をフレーバー成分において使用できる。当該フレーバー成分におけるフレーバーは、乳剤の液滴に形成させることもあり、これは次いで飲料中に分散させてもよい。これらの液滴は、通常、水の重力よりも低い比重を有し、従って、分離した相を形成するため、重さを増す剤(weighting agent)(これは混濁剤(clouding agents)としても作用できる)が、典型的に、乳剤の液滴が飲料中の分散することを維持するために使用される。このような増量剤の例は、臭素化された植物油(BVO)および樹脂エステル、特に、エステルガムである。
【0076】
当該香味料の系はまた、ミルクまたはミルクタイプのフレーバーを含んでいてもよい。
【0077】
本発明の甘味料組成物は、他のジュースおよびフレーバーと混合し、低カロリーの飲料を作製してもよい。このような他のジュースとしては、リンゴ、クランベリー、セイヨウナシ、モモ、セイヨウスモモ、アンズ、ネクタリン、ブドウ、サクランボ、カラント、キイチゴ、スグリ、ブラックベリー、ブルーベリー、イチゴ、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ジャガイモ、トマト、レタス、セロリ、ホウレンソウ、キャベツ、クレソン、タンポポ、ダイオウ、ニンジン、テンサイ、キュウリ、パイナップル、カスタードアップル、ザクロ、グアナバナ、キーウィ、マンゴー、パパイヤ、バナナ、スイカ、パッションフルーツおよびカンタループが挙げられる。好ましい他のジュースは、リンゴ、セイヨウナシ、レモン、グレープフルーツ、クランベリー、オレンジ、イチゴ、ブドウ、キーウィ、パイナップル、パッションフルーツ、マンゴー、グアバ、サクランボ、ローズヒップ、ライチ、ウォーターチェストナットおよびショ糖である。シトラスジュースの高い酸性度のによって、シトラスジュースは、本発明の甘味料組成物と混合することが好ましい。
【0078】
当該香味料の系および本発明の甘味料組成物に加え、飲料または食品(チューインガムを含む)はまた、ミネラル補充物もしくはビタミン補充物またはその混合物を含んでいてもよい。好ましいミネラル補充物は、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、ナトリウム、またはこれらのミネラルの混合物を含む。言及されたミネラルの取り込みのための量および方法は当該技術分野で周知である。ミネラルのレベルは、飲料組成物の味覚特性が悪化しないように選択される。
【0079】
非限定的な代表的な香味油としては、スペアミント油、シナモン油、ウィンターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、和種ハッカ油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、シーダー葉油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース、苦扁桃油、およびカッシア油が挙げられる。また有用な香味料は、人工、天然および合成の果実フレーバー(例えば、バニラ、およびレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、ユズ(yazu)、スダチを含む柑橘油、およびリンゴ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、ブルーベリー、イチゴ、キイチゴ、サクランボ、セイヨウスモモ、パイナップル、スイカ、アンズ、バナナ、メロン、アンズ、ウメ、サクランボ、キイチゴ、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、パパイヤなどを含むフルーツエッセンスである。他の可能性のあるフレーバーとしては、ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、およびヨーグルトフレーバー;バニラフレーバー;緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、ココアフレーバー、チョコレートフレーバー、およびコーヒーフレーバーなどのティまたはコーヒーフレーバー;ペパーミントフレーバー、スペアミントフレーバー、および和種ハッカ香料などのミントフレーバー;アサフェティーダフレーバー、アジョワンフレーバー、アニスフレーバー、アンゼリカフレーバー、フェンネルフレーバー、オールスパイスフレーバー、シナモンフレーバー、カモミールフレーバー、マスタードフレーバー、カルダモンフレーバー、キャラウェーフレーバー、クミンフレーバー、チョウジフレーバー、コショウフレーバー、コリアンダーフレーバー、サッサフラスフレーバー、セイボリーフレーバー、山椒フレーバー、エゴマフレーバー、ジュニパーベリーフレーバー、ショウガフレーバー、スターアニスフレーバー、セイヨウワサビフレーバー、タイムフレーバー、タラゴンフレーバー、ディルフレーバー、トウガラシフレーバー、ナツメグフレーバー、バジルフレーバー、マジョラムフレーバー、ローズマリーフレーバー、ベイリーフフレーバー、およびワサビ(日本ワサビ)フレーバーなどの香辛フレーバー;ワインフレーバー、ウィスキーフレーバー、ブランディフレーバー、ラムフレーバー、ジンフレーバー、およびリキュールフレーバーなどのアルコールフレーバー;フローラルフレーバー;およびオニオンフレーバー、ガーリックフレーバー、キャベツフレーバー、ニンジンフレーバー、セロリフレーバー、マッシュルームフレーバー、およびトマトフレーバーなどの植物フレーバーが挙げられる。
【0080】
これらの香味料は、液体または固体形状で用いてもよく、個々にまたは混合物として使用してもよい。一般的に使用されるフレーバーとしては、ペパーミント、メントール、スペアミントなどのミント、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々なフルーツフレーバーが挙げられ、個々にまたは混合物として使用される。冷感剤と組み合わせて使用される場合、特にミントフレーバーなどのフレーバーはまた、呼気清涼化特性を与えてもよい。
【0081】
本発明の特に好ましい実施態様では、補充されたアスコルビン酸(すなわち、ビタミンC)は、飲料または食品中の最大0.15%の量で添加されてもよい。補充されたアスコルビン酸は、飲料または食品に添加されたものであり、香味料の系および甘味料組成物によって組み入れることができるものは含まない。飲料に添加された場合、当該アスコルビン酸は容易に可溶化されるはずである。これは合成または天然のものであってもよい(例えば、果実または野菜から抽出されたもの)。
【0082】
他の任意の成分が、本発明の飲料または食品に含まれていてもよい。例えば、保存剤、ビタミン、医薬品(カフェインおよび抗酸化剤(例えば、ポリフェノール)など)、および他のミネラルが含まれていてよい。適したビタミンとしては、A、D、E、B1、B2、B6、B12、K、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、およびβカロチンが挙げられる。含めることができる他のミネラルは、カルシウム、亜鉛、マンガン、銅、および他の微量ミネラルである。所望であれば、天然および合成の着色剤を含めることができる。
【0083】
(調製方法)
本発明の1つの態様は、甘味料組成物を作製する方法を含む。当該方法は、好ましくは、ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物および/またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物を、ウリ科ファミリーの果実からの抽出物と、混合によって合わせる工程を含む。
【0084】
各抽出物は、好ましくは、甘いジュース、固形物、ペースト、ピューレ、溶液、セラム、粉末、顆粒、フレークまたはペレットの形態であってもよい。本発明の甘味料組成物は、しばしば、機械的混合、噴霧乾燥、または1つの溶媒中における両方の抽出物の溶解によって調製される。しかし、当業者に周知の他の技術もまた使用してもよい。
【0085】
混合は、好ましくは、ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物および/またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物ならびにウリ科ファミリーの果実からの抽出物が密接に合わせられるまでであり、適切である場合は、上昇した温度で生じてもよい。
【0086】
(使用)
本発明の食用の甘味料組成物は、特に濃縮または乾燥された場合、多くの目的のための甘味料として使用できる。甘味料としてのこのような使用の例としては、食用の製品(飲料(紅茶、コーヒー、ソーダ、炭酸飲料、非炭酸飲料、フルーツジュースおよびフルーツ味の飲料など);食品(ジャムおよびゼリー、ピーナッツバター、パイ、プディング、シリアル、キャンディ、菓子、アイスクリーム、ヨーグルト、およびポプシクルなど);ヘルスケア製品(歯磨剤、口腔洗浄薬、咳止めドロップ、咳止めシロップなど);チューインガム(歯科用チューインガムおよび風船ガムを含む)など)への添加、およびまた、一般的に、糖の代用物としての使用が挙げられる。
【0087】
しばしば、甘味料組成物は、キャンディ、チョコレート、チョコレート型の製品、およびチューインガムまたはこれらの組み合わせで使用される。
【0088】
キャンディ製品は、一般的に、主に糖ベースの製品(例えば、チューイングキャンディ、ハードボイルドキャンディ(hard boiled candy)、ゼリーキャンディおよび他のキャンディ(その特定の例は、キャラメル、タフィー(toffee)、ファッジ、プラリネ、錠剤、ガムドロップ、ゼリービーンズ、氷砂糖、棒付きキャンディ、タフィー(taffy)、綿菓子、キャンディ棒、ペパーミントスティック、豆板、サッキングキャンディ(sucking candy)およびキャンディバーを含む))である。
【0089】
チョコレート製品は、一般的に、主にココアベースのものであり、例えば、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレートおよびダークチョコレート、ならびにチョコレートから主に形成される製品(例えば、第2の成分(果実、ナッツまたはヌガーなど)の分散を含む製品)を含む。チョコレート型の製品は、チョコレートの代替物(イナゴマメなど)から作られるものを含む。
【0090】
チューインガムは、様々な異なる形状および製品形態であってもよく、そのそれぞれは、硬いまたは柔らかい殻で、コートされていてもまたはコートされていなくともよい。例としては、スティック、スラブ、塊状、ボール、ピロー形、錠剤、ペレット、中心充填組成物、圧縮錠剤、沈着したものまたは圧縮したものが挙げられる。
【0091】
併用製品は、例えば、チョコレートでコーティングされたキャンディ、およびキャンディを充填したチューインガムを含む。
【0092】
本願明細書で使用する用語「食用の」は、食品としての使用に適したいずれかの物質、すなわち、食され、飲まれ、またはその他身体に摂取されるいずれかの物質を意味する。
【0093】
本発明の甘味料組成物は、合成の高強度の甘味料を含むことなく甘くされた、減少したカロリーの飲料の開発を可能にする。
【0094】
当該食用品は、好ましくは、本発明の甘味料組成物を、0.001〜10.0重量%の量で、より好ましくは0.5〜5.0重量%の量で、最も好ましくは1.0〜4.0重量%の量で含んでいてもよい。
【0095】
本発明の甘味料組成物は、甘いジュース、ピューレ、ペースト、溶液、セラム、または固形物(粉末、顆粒、フレーク、またはペレットなど)の形態で使用されてもよく、これらは希釈または濃縮された形態であってもよいと考えられる。
【0096】
甘いジュース、ピューレ、溶液、ペースト、またはセラムの形態の甘味料組成物は、固形物(粉末、顆粒、フレーク、またはペレットなど)を生産するために乾燥処理してもよく、これは、食品または飲料中で使用される。
【0097】
当該食用品は、例えば、バター、冷凍食品、ソース、フィリング、および他の栄養成分において使用するための本発明の甘味料組成物でコーティングしてもよい。冷凍食品の例としては、ソース、デザート、ペストリーなどが挙げられる。
【0098】
ケーキ、クッキー、パン、ペストリーおよびパン生地のバターについては、本発明の甘味料組成物は、典型的に、水と含めてよい。バター組成物中で使用される成分の量および成分は、焼いた食品の調製において典型的に使用される量および成分である。当該組成物は、いずれの方法によっても調製できる。
【0099】
(チューインガムにおける使用)
これまで述べたように、本発明は、チューインガム技術における適用を有する。
【0100】
本発明の甘味料組成物は、チューインガムにおけるバルク甘味料として使用されてもよい。コーティングされたガムについて、本発明の甘味料は、さらに、または代わりに、コーティングにおいて使用されてもよい。本発明の甘味料組成物は、単一の甘味料または、あるいは、1以上の他の甘味料との組み合わせとして使用されてもよい。
【0101】
チューインガムのガムベースで使用されるエラストマー(ゴム)は、所望のガムベースのタイプ、所望のガム組成物の粘稠度、および最終的なチューインガム製品を作るため組成物において使用される他の成分などの様々な要因に応じて大きく異なる。当該エラストマーは、当該技術分野で公知のいずれかの水不溶性ポリマーであってもよく、チューインガムおよび風船ガムに利用されるガムポリマーを含む。ガムベースに適したポリマーの例示として、天然および合成のエラストマーの両方が挙げられる。例えば、ガムベース組成物に適したポリマーとしては、例えば、チクル、天然ゴム、クラウンガム、ニスペロ、ロシジンハ、ジェルトング、ペリーロ、ニガーグッタ、ツヌ、バラタ、ガッタパーチャ、レチカプシ(lechi capsi)、ソルヴァ(sorva)、グッタカイ(gutta kay)などの(植物由来の)天然物質、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。合成エラストマーの例としては、スチレン−ブタジエンコポリマー(SBR)、ポリイソブチレン、イソブチレン−イソプレンコポリマー、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニルなど、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。エラストマーの特定の例としては、ポリイソブチレン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0102】
さらなる有用なポリマーとしては、ポリメタクリル酸ブチル/アクリル酸コポリマー、ポリ酢酸ビニル/ビニルアルコールコポリマー、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、架橋酢酸フタル酸セルロース、架橋ヒドロキシルメチルセルロースポリマー、ゼイン、架橋ポリビニルピロリドン、ポリメタクリル酸メチル/アクリル酸コポリマー、乳酸のコポリマー、ポリヒドロキシアルカノエート、可塑化エチルセルロース、ポリビニルアセテートフタレート、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0103】
一般的に、ガムベースで使用されるエラストマーは、少なくとも約200,000の平均分子量を有していてもよい。望ましくは、ガムベースで使用されるエラストマーは、約200,000〜約2,000,000の平均分子量を有する。
【0104】
いくつかの実施態様では、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ブタジエン−スチレンゴム、およびそれらの組み合わせから選択される主な量の物質を含む、エラストマー組成物を含めることが特に有用であり、当該エラストマー組成物は、少なくとも約200,000の平均分子量を有し、かつ、こねる加工助剤(mastication processing aid)を有し、粘着せずかつ/または分解性を引き起こす成分の添加は、当該エラストマーのガラス転移点温度を3度(3°)の範囲内、すなわち、+/−3度に維持する。「主な(predominant)」は、組成物が約50%超〜約98%の、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ブタジエン−スチレンゴム、およびこれらの組み合わせから選択される物質を含むことを意味する。
【0105】
当該ガムベースで使用されるエラストマーの量は、使用されるガムベースのタイプ、所望のガム組成物の粘稠度、および最終的なチューインガム製品を作るため組成物中で使用される他の成分などの様々な要因に応じて異なっていてもよい。一般的に、当該エラストマーは、当該ガムベース中に、当該ガムベースの約1重量%〜約30重量%の量で存在してもよい。望ましくは、当該エラストマーは、当該ガムベースの約2重量%〜約15重量%の量で存在する。より望ましくは、当該エラストマーは、当該ガムベース中に、当該ガムベースの約3重量%〜約10重量%の量で存在する。
【0106】
いくつかの実施態様では、当該エラストマーは、当該ガムベース中に、約10重量%〜約60重量%(望ましくは約35重量%〜約40重量%)の量で存在する。
【0107】
いくつかの実施態様では、当該チューインガムベースは食感調整剤(texture−modifier)を含んでいてもよい。一般的に、当該食感調整剤は、少なくとも約2,000の分子量を有する。
【0108】
いくつかの実施態様では、当該食感調整剤は、ビニルポリマーを含む。適した食感調整剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルラウレートアセテート、ポリビニルアルコール、またはこれらの混合物が挙げられる。
【0109】
望ましくは、当該食感調整剤は、当該ガムベースの約15重量%〜約70重量%の量で存在する。より望ましくは、当該食感調整剤は、当該ガムベースの約20重量%〜約60重量%の量で存在する。最も望ましくは、当該食感調整剤は、当該ガムベースの約30重量%〜約45重量%の量で存在する。
【0110】
上記の成分に加えて、当該ガムベースは、様々な他の成分(エラストマー溶媒、乳化剤、可塑剤、フィラーから選択される成分、およびそれらの混合物など)を含んでいてもよい。上記のように、エラストマー溶媒の使用により、製造工程の間にゴムをこねる必要がない。これは制限された量で存在するかも知れないが、当該ガムベースの約5重量%超の量で使用された場合は、本発明の非粘着性を減少させることができる。本発明のある実施態様では、エラストマー溶媒は、当該ガムベースの約4重量%〜約5重量%の量で使用されてもよく、歯、義歯、口腔インプラント、および他の口腔の装具に非粘着性の特性を与えるのに十分な非粘着性を与える。
【0111】
いくつかの実施態様では、当該ガムベースはまた、エラストマー成分の軟化を補助するために、従来よりも低い量のエラストマー溶媒を含んでいてもよい。特に、いくつかの実施態様では、このような溶媒は要求されないが、制限された量で、非粘着性および/または分解性を引き起こす成分とともに使用されてもよい。従来の量より低い、とは、当該エラストマー溶媒は、当該ガムベース中に、例えば、当該ガムベースの約0重量%〜約5.0重量%(好ましくは約0.1重量%〜約3.0重量%)の量で、使用されることを意味する。いくつかの実施態様では、当該ガムベースは、最大約5.0重量%のエラストマー溶媒を含む。他の実施態様では、当該ガムベースは、添加されたエラストマー溶媒が含まれない。いくつかの実施態様では、当該ガムベースはまた、添加されたワックスが含まれない。
【0112】
他の実施態様では、従来の量のエラストマー溶媒が、ガムベースに組み入れられ、エラストマー成分の軟化を補助する。
【0113】
このようなエラストマー溶媒としては、当該技術分野で公知のエラストマー溶媒、例えば、α−ピネンまたはβ−ピネンのポリマーなどのテルピネン樹脂、ロジンのメチル、グリセロールおよびペンタエリトリトールエステル、ならびに水素化、二量化および重合ロジンなどの修飾されたロジンおよびガム、ならびにそれらの混合物が含まれてもよい。本発明における使用に適したエラストマー溶媒の例としては、部分的に水素化したウッドおよびガムロジンのペンタエリトリトールエステル、ウッドおよびガムロジンのペンタエリトリトールエステル、ウッドロジンのグリセロールエステル、部分的に二量体化したウッドおよびガムロジンのグリセロールエステル、重合したウッドおよびガムロジンのグリセロールエステル、トール油ロジンのグリセロールエステル、ウッドおよびガムロジンおよび部分的に水素化したウッドおよびガムロジンのグリセロールエステル、ならびにウッドおよびロジンの部分水素化メチルエステルなど、ならびにそれらの混合物が含まれてもよい。
【0114】
望ましくは、エラストマー溶媒の当該ガムベース中への取り込みは、当該ガムベースの非粘着性を誘導する成分および/または当該ガムベースの分解能に干渉しない。特に、いくつかの実施態様では、非粘着性または減少した粘着性が望ましい場合、当該エラストマー溶媒は、望ましくは、粘着性に寄与することなく当該ガムベースを軟化させる。さらに、当該ガムベースのTgは、望ましくは、非粘着性または減少した粘着性が望ましい場合、いくつかの実施態様での当該ガムベースへのエラストマー溶媒の取り込み時に、+/−3(3°)より大きく変化しない。
【0115】
いくつかの実施態様では、親水性の前駆体成分が本発明のガムベースに組み入れられた場合、エラストマー溶媒は存在していても存在していなくてもよい。特に、いくつかの実施態様では、親水性の前駆体成分が使用された場合、当該エラストマー溶媒は、従来の量よりも少ない量、すなわち、当該ガムベースの約0重量%〜約5重量%の量(好ましくは約0.1重量%〜約3重量%)で存在する。他の実施態様では、親水性の前駆体成分が使用された場合、当該エラストマー溶媒は、従来の量、すなわち、当該ガムベースに対して約5重量%超の量で存在する。例えば、当該エラストマー溶媒は、約2.0重量%〜約15重量%の量、特に、当該ガムベースの約5重量%〜約15重量%、さらには特に、当該ガムベースの約7重量%〜当該ガムベースの約11重量%の量で存在してもよい。
【0116】
いくつかの実施態様では、使用される当該エラストマー溶媒は、親水性の部分がガムベース内で内向きに方向付けられるように、かつ、親水性の部分がエラストマーから作られたガムベース内で外向きに方向付けられるように、少なくとも1つの親水性の部分および少なくとも1つの疎水性の部分を有していてもよい。少なくとも1つの親水性の部分および少なくとも1つの疎水性部分を有する適したエラストマー溶媒としては、例えば、メチルエステル液体ロジンが挙げられる。いくつかの実施態様では、メチルエステル液体ロジンを相対的に低い量で組み入れることが特に有用である。メチルエステル液体ロジンは、他の樹脂と比較して、非粘着性および/または分解性を引き起こす成分に干渉しないが、非粘着性を誘導する成分と組み合わせて使用された場合、増加した粘着性に寄与することなくガムベースの軟化を増加させるように作用する。
【0117】
望ましくは、いくつかの実施態様では、メチルエステル液体ロジンは、ガムベース中に、当該ガムベースの約0.5重量%〜約5.0重量%の量で組み入れられる。より望ましくは、メチルエステル液体ロジンは、ガムベース中に、当該ガムベースの約1.0重量%〜約3.0重量%の量で組み入れられる。
【0118】
当該ガムベースはまた、当該ガムベースの非混和性の成分を1つの安定な系に分散させるのを補助する乳化剤を含んでいてもよい。本発明において有用な乳化剤としては、グリセリルモノステアレート、レシチン、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリド、プロピレングリコールモノステアレートなど、およびそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施態様では、当該乳化剤は、ガムベースの約0重量%〜約50重量%、さらに具体的には、約2重量%〜約7重量%の量で使用されてもよい。他の実施態様では、当該乳化剤は、当該ガムベースの約2重量%〜約15重量%、さらに具体的には、約7重量%〜約11重量%の量で使用されてもよい。
【0119】
当該ガムベースはまた、様々な望ましい食感および粘稠特性を与えるために可塑剤または軟化剤を含んでいてもよい。これらの成分の低い分子量によって、当該可塑剤および軟化剤は、当該ガムベースの基本構造に浸透することができ、これを可塑性かつ低粘稠性にする。有用な可塑剤および軟化剤としては、トリアセチン(グリセリルトリアセテート)、ラノリン、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリルレシチン、グリセリルモノステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、アセチル化モノグリセリド、グリセリン、ワックスなど、およびそれらの混合物が挙げられる。他の軟化剤としては、イナゴマメ(carob)、トラガント、イナゴマメ(locust bean)、およびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。いくつかの実施態様では、上述の可塑剤および軟化剤は、一般的に、当該ガムベース中に、当該ガムベースの最大約20重量%の量で、さらに具体的には、当該ガムベースの約2重量%〜約12重量%の量で使用される。他の実施態様では、当該可塑剤および軟化剤は、一般的に、当該ガムベース中に、当該ガムベースの最大約20重量%の量で、さらに具体的には、当該ガムベースの約9重量%〜約17重量%の量で使用される。
【0120】
可塑剤としてはまた、硬化植物油(大豆油および綿実油など)も挙げられ、これらは単独または組み合わせて使用してもよい。これらの可塑剤は、当該ガムベースに、良好な食感および柔らかい噛感特性を与える。これらの可塑剤および軟化剤は、一般的に、当該ガムベースの約5重量%〜約14重量%の量および、さらに具体的には、約5重量%〜約13.5重量%の量で使用される。
【0121】
適したワックスとしては、例えば、天然および合成のワックス、硬化植物油、ポリウレタンワックスなどの石油ワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、脂肪ワックス、ソルビタンモノステアレート、獣脂、プロピレングリコール、それらの混合物などが挙げられる。ワックスは、当該ガムベース中に、当該ガムベースの約1重量%〜約15重量%の量で存在できる。いくつかの実施態様では、使用の際に、当該ワックスは、望ましくは、当該ガムベースの約2重量%〜約10重量%の量で存在し、より望ましくは、当該ガムベースの約3重量%〜約8重量%の量で存在する。他の実施態様では、ワックスが使用された場合、当該ワックスは、当該ガムベース中に、当該ガムベースの約6重量%〜約10重量%、より望ましくは、約7重量%〜約9.5重量%の量で存在してもよい。
【0122】
いくつかの実施態様では、当該ガムベースは、最大約8%のワックスを含む。他の実施態様では、当該ガムベースは、添加されたワックスが含まれていない。
【0123】
いくつかの実施態様では、ワックスが存在する場合、使用されるワックスは、約60℃未満、より望ましくは、約45℃〜約55℃の間の融点を有していてもよい。低い融点を有するワックスは、例えば、パラフィンワックスであってもよい。
【0124】
低い融点のワックスに加え、いくつかの実施態様では、より高い融点を有するワックスをガムベース中で、当該ガムベースの最大約5重量%の量で使用してもよい。このような高い融点(high melting)のワックスとしては、例えば、ビーズワックス、植物性ワックス、カンデリラロウ、カルナウバロウ、ほとんどの石油ワックスなど、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0125】
市販の米国薬局方(USP)グレードなどの無水グリセリンもまた、軟化剤として使用してもよい。グリセリンは、甘く温かみのある(warm)味のシロップ状の液体であり、ショ糖の約60%の甘味を有する。グリセリンは吸湿性であるため、無水グリセリンは、チューインガム組成物の調製の間中、無水条件下で維持されてもよい。
【0126】
いくつかの実施態様では、本発明のガムベースは、水不溶性および/またはミネラルベースの増量剤を含んでいてもよい。特に、本発明のガムベースはまた、有効量の増量剤(フィラーおよび食感向上剤として働き得るミネラルアジュバントなど)を含んでいてもよい。有用なミネラルアジュバントとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、デンプン、リン酸三カルシウム、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、アトマイト(atomite)など、およびそれらの混合物が挙げられる。これらのフィラーまたはアジュバントは、当該ガムベース組成物中で、様々な量で使用されてもよい。当該フィラーは、当該ガムベースおよび/または組成物の約ゼロ〜約60重量%、さらに具体的には、当該ガムベースおよび/またはチューインガム組成物の約ゼロ〜約50重量%、さらに具体的には、約ゼロ〜約40重量%の量で存在してもよい。いくつかの実施態様では、当該フィラーは、当該ガムベースおよび/またはチューインガム組成物の約0重量%〜約30重量%の量で存在してもよい。さらに、いくつかの実施態様では、フィラーの量は、当該ガムベースおよび/またはチューインガム組成物の約ゼロ〜約15重量%、さらに具体的には、当該ガムベースおよび/またはチューインガム組成物の約3重量%〜約11重量%である。他の実施態様では、賦形剤の量は、使用の際に、当該ガムベースの約15重量%〜約40重量%、望ましくは、約20重量%〜約30重量%の量で存在してもよい。
【0127】
いくつかの実施態様では、ガムベースはまた、当該ガムベースおよび当該ガムベースから作られたいずれかの得られたガム製品の粘着性の減少を補助するために、少なくとも1つの親水性の、吸水性ポリマーを含んでいてもよい。適した親水性の、吸水性ポリマーとしては、下記が挙げられる:天然デンプンおよび加工デンプン;化学的に修飾されたセルロース(メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースを含む);ガム(キサンタンガム、カラゲナンガム、グアーガム、アラビアゴム、ローカストビーンガム、カードラン、アラビノキシラン、アガラ(agara)、およびアルギネートを含む);ならびにペクチンおよびゼラチン。
【0128】
一般的に、少なくとも1つの親水性の、吸水性ポリマーは、ガムベースの約0.1重量%〜約10重量%の量で含まれる。望ましくは、少なくとも1つの親水性の、吸水性ポリマーは、当該ガムベースの約2重量%〜約8重量%の量で存在する。より望ましくは、少なくとも1つの親水性の、吸水性ポリマーは、当該ガムベースの約3重量%〜約6重量%の量で存在する。
【0129】
いくつかの実施態様では、少なくとも1つの抗酸化剤が、当該チューインガムベース中に存在してもよい。望ましくは、当該抗酸化剤は水溶性である。適した抗酸化剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンC、ビタミンEおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0130】
抗酸化剤がガムベースに含まれる場合、当該抗酸化剤は、一般的に、当該ガムベースの約0.01重量%〜約0.3重量%の量で存在する。望ましくは、当該抗酸化剤は、当該ガムベース中に、当該ガムベースの約0.05重量%〜約0.1重量%の量で含まれる。当該エラストマーを分解することができる薬剤とともに実施態様に組み入れられた場合、光増感剤によって生じる可能性がある遊離基とのいずれの干渉をも防ぐために、抗酸化剤を低い量に維持することが望ましい。
【0131】
いくつかの実施態様では、当該チューインガム組成物は、少なくとも1つのエラストマー、および、当該エラストマーの分解もしくは当該エラストマーの分子量の増加によって当該エラストマーの分子量を徐々に変化させることができる少なくとも1つの薬剤を含む。
【0132】
いくつかの実施態様では、上記のチューインガムベースは、チューインガム組成物中に、約5重量%〜約95重量%の量で組み入れられてもよい。より望ましくは、チューインガムベースは、チューインガム組成物全体の約28重量%〜約42重量%の量で存在してもよく、さらに具体的には、当該範囲は、チューインガム組成物全体の約28重量%〜約30重量%であってもよい。中心充填のチューインガム組成物の場合、この重量パーセントは、中心充填領域よりも、ガム領域に基づいていてもよい。
【0133】
当該チューインガム組成物は、本発明の甘味料組成物に加えて、1以上のバルク甘味料(糖、無糖のバルク甘味料など、またはそれらの混合物など)を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、バルク甘味料の総量は、当該チューインガム組成物の約5重量%〜約99重量%の範囲である。
【0134】
激烈な甘味剤は、甘味の初期バーストおよび/または延長された甘味の感覚を与えるために、当該技術分野で周知の多くの異なる物理的形態で使用されてもよい。このような物理的形態としては、遊離型(噴霧乾燥形態、粉末形態、ビーズ形状など)、カプセル封入型、およびそれらの混合形態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0135】
一般的に、甘味料の全体量は、所望の甘味レベルを与えるのに十分な量であり、この量は、甘味料または選択された甘味料の組み合わせとともに変化してもよい。一般的に、甘味料は、当該チューインガム組成物の約0.001重量%〜約3.0重量%、さらに具体的には、約0.01重量%〜約2.0重量%の量で存在する。
【0136】
当該チューインガム組成物はまた、フレーバー(すなわち、香味料または香味剤)を含んでもよい。使用されてもよいフレーバーとしては、当業者に知られたフレーバー(天然および人工のフレーバーなど)が挙げられる。これらのフレーバーは、合成香味油および香味芳香剤および/または油分、植物、葉、花、果実などに由来するオレオレジンおよび抽出物、ならびにそれらの組み合わせから選択されてもよい。非限定的な代表的な香味油としては、スペアミント油、シナモン油、ウィンターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、和種ハッカ油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、シーダー葉油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース、苦扁桃油、およびカッシア油が挙げられる。さらに有用な香味料は、バニラ、および柑橘油(レモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、ユズ、スダチを含む)、およびフルーツエッセンス(リンゴ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、イチゴ、キイチゴ、サクランボ、セイヨウスモモ、パイナップル、スイカ、アンズ、バナナ、メロン、ウメ、サクランボ、キイチゴ、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、パパイヤなどを含む)などの人工、天然および合成の果実フレーバーである。他の可能性があるフレーバーとしては、ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、およびヨーグルトフレーバー;バニラフレーバー;緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、ココアフレーバー、チョコレートフレーバー、およびコーヒーフレーバーなどのティまたはコーヒーフレーバー;ペパーミントフレーバー、スペアミントフレーバー、および和種ハッカ香料などのミントフレーバー;アサフェティーダフレーバー、アジョワンフレーバー、アニスフレーバー、アンゼリカフレーバー、フェンネルフレーバー、オールスパイスフレーバー、シナモンフレーバー、カモミールフレーバー、マスタードフレーバー、カルダモンフレーバー、キャラウェーフレーバー、クミンフレーバー、チョウジフレーバー、コショウフレーバー、コリアンダーフレーバー、サッサフラスフレーバー、セイボリーフレーバー、山椒フレーバー、エゴマフレーバー、ジュニパーベリーフレーバー、ショウガフレーバー、スターアニスフレーバー、セイヨウワサビフレーバー、タイムフレーバー、タラゴンフレーバー、ディルフレーバー、トウガラシフレーバー、ナツメグフレーバー、バジルフレーバー、マジョラムフレーバー、ローズマリーフレーバー、ベイリーフフレーバー、およびワサビ(日本ワサビ)フレーバーなどの香辛フレーバー;ワインフレーバー、ウィスキーフレーバー、ブランディフレーバー、ラムフレーバー、ジンフレーバー、およびリキュールフレーバーなどのアルコールフレーバー;フローラルフレーバー;ならびに、オニオンフレーバー、ガーリックフレーバー、キャベツフレーバー、ニンジンフレーバー、セロリフレーバー、マッシュルームフレーバー、およびトマトフレーバーなどの植物フレーバーが挙げられる。これらの香料は、液体または固体形状で使用されてもよく、個々にまたは混合物として使用してもよい。一般的に使用される香料としては、ペパーミント、メントール、スペアミントなどのミント、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々なフルーツフレーバーが挙げられ、個々にまたは混合物として使用される。
【0137】
他の有用な香味料として、アルデヒドおよびエステル(例えば、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアミソールなどが使用されてもよい)が挙げられる。一般的に、Chemicals Used in Food Processing(出版物1274、63−258頁、科学アカデミー(National Academy of Sciences)による)に記載されているようないずれかの香味料または食品添加剤が使用されてもよい。この出版物は、参照によって本願明細書に組み入れられる。
【0138】
アルデヒド香味料のさらなる例としては、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、アニスアルデヒド(甘草、アニス)、シンナムアルデヒド(シナモン)、シトラール、すなわちα−シトラール(レモン、ライム)、ネラール、すなわちβ−シトラール(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ、すなわちピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、α−アミルシンナムアルデヒド(スパイシーなフルーツ様のフレーバー)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(変性、多くの型)、デカナール(シトラス果実)、アルデヒド C−8(シトラス果実)、アルデヒド C−9(シトラス果実)、アルデヒド C−12(シトラス果実)、2−エチルブチルアルデヒド(ベリーフルーツ)、ヘキセナール、すなわちトランス−2(ベリーフルーツ)、トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、すなわちメロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(緑色果実)、および2−ドデセナール(シトラス、マンダリン)、サクランボ、ブドウ、イチゴショートケーキ、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0139】
いくつかの実施態様では、当該香味剤は、液体形態および/または乾燥形態のいずれかで使用されてもよい。後者の形態で使用される場合、適した乾燥手段(油分の噴霧乾燥など)が使用されてもよい。あるいは、当該香味剤は、水溶性物質(例えば、セルロース、デンプン、糖、マルトデキストリン、アラビアゴムなど)上に吸着させてもよく、または封入されていてもよい。このような乾燥形態を調製するための実際の技術は周知である。
【0140】
チューインガムのいくつかの実施態様では、当該香味剤は、香料の初期バーストおよび/または香料の延長された感覚を与えるために、当該技術分野で周知の多くの異なる物理的形態で使用されてもよい。このような物理的形態としては、遊離型(噴霧乾燥形態、粉末形態、ビーズ形状など)、カプセル封入型、およびそれらの混合形態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0141】
本発明において使用される香味剤の量は、個々のフレーバーおよび所望のフレーバーの強度などの要因にさらされる好みの問題である可能性がある。従って、当該香味料の量は、最終製品において所望の結果を得るために変えられ、このような変更は、過度の実験の必要なく、当業者の能力の範囲内である。一般的に、当該香味料は、当該チューインガム製品の約0.02重量%〜約5.0重量%、さらに具体的には、約0.1重量%〜約4.0重量%、さらに具体的には、約0.8重量%〜約3.0重量%の量で存在する。
【0142】
様々な他の従来の成分(例えば、着色剤、抗酸化剤、保存剤など)もまた、当該チューインガム製品中に、有効量で含まれていてもよい。着色剤は、所望の色を生じるのに有効な量で使用されてもよい。当該着色剤は、組成物の最大約6重量%の量で組み入れられ得る色素を含んでいてもよい。例えば、二酸化チタンは、組成物の最大約2重量%、好ましくは、約1重量%未満の量で組み入れられてもよい。当該着色料はまた、食品、薬物および化粧品の用途に適した、天然の食品の色ならびに染料を含んでいてもよい。これらの着色料は、F.D.&C.染料およびレーキとして知られる。上述の使用に許容できる物質は、好ましくは水溶性である。実例となる非限定的な例としては、F.D.&C.ブルー2番として知られるインジゴイド染料が挙げられ、これは5,5−インジゴチンジスルホン酸の二ナトリウム塩である。同様に、F.D.&C.グリーン1番として知られる染料は、トリフェニルメタン染料を含み、これは、4−[4−(N−エチル−p−スルホニウムベンジルアミノ)ジフェニルメチレン]−[1−(N−エチル−N−p−スルホニウムベンジル)−デルタ−2,5−シクロヘキサジエンイミン]の一ナトリウム塩である。全てのF.D.&C.着色料およびそれらの対応する化学構造についての完全な記述は、Kirk−Othmer Encyclopaedia of Chemical Technology(第3版、第5巻、857−884頁)において見出すことができ、その本文は参照によって本願明細書に組み入れられる。
【0143】
さらなる添加剤としては、感覚剤(生理的冷感剤;温感剤および刺激剤;咽喉の鎮痛剤;香辛料;ハーブおよびハーブ抽出物、歯を白くする薬剤;呼気清涼化剤;ビタミンおよびミネラル;生理活性剤;カフェイン;ニコチン;薬物および他の活性剤が挙げられる)などもまた、当該チューインガム製品のいずれかの、もしくは全ての部分または領域に含まれていてもよい。このような成分は、これらの意図された効果を達成するのに十分な量で使用されてもよい。
【0144】
冷感剤に関して、様々な周知の冷感剤が使用されてもよい。例えば、有用な冷感剤としては、メントール、キシリトール、エリスリトール、ブドウ糖、ソルビトール、メンタン、メントン、ケタール、メントンケタール、メントングリセロールケタール、置換p−メンタン、非環状カルボキシアミド、グルタル酸モノメンチル、置換シクロヘキサンアミド、置換シクロヘキサンカルボキサミド、置換尿素およびスルホンアミド、置換メンタノール、p−メンタンのヒドロキシメチルおよびヒドロキシメチル誘導体、2−メルカプト−シクロ−デカノン、2−イソプロパニル−5−メチルシクロヘキサノール、2〜6の炭素原子のヒドロキシカルボン酸、シクロヘキサンアミド、酢酸メンチル、乳酸メンチル、サリチル酸メチル、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド(WS−23)、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(WS−3)、コハク酸メンチル、イソプレゴール、3,l−メントキシプロパン 1,2−ジオール、グルタル酸エステル、3−(l−メントキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、6−イソプロピル−9−メチル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−メタノール、コハク酸メンチルおよびそのアルカリ土類金属塩、トリメチルシクロヘキサノール、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド、和種ハッカ油、ペパーミント油、3−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、3−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、l−メンチル酢酸 N−エチルアミド、l−メンチル−4−ヒドロキシペンタノエート、l−メンチル−3−ヒドロキシブチレート、N,2,3−トリメチル−2−(1−メチルエチル)−ブタンアミド、n−エチル−t−2−c−6 ノナジエンアミド、N,N−ジメチルメンチルスクシンアミド、置換p−メンタン、置換p−メンタン−カルボキサミド、2−イソプロパニル−5−メチルシクロヘキサノール(久光製薬製、以下「イソプレゴール」);メントングリセロールケタール(FEMA 3807、商品名 FRESCOLAT(登録商標)タイプMGA);3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール(高砂製、FEMA 3784);および乳酸メンチル;(ハーマン・アンド・ライマー(Haarman & Reimer)製、FEMA 3748、商品名 FRESCOLAT(登録商標)タイプML)、WS−30、WS−14、ユーカリ抽出物(p−メンタ−3,8−ジオール)、メントール(その天然または合成誘導体)、メントールPGカーボネート、メントールEGカーボネート、メントールグリセリルエーテル、N−tertブチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、P−メンタン−3−カルボン酸グリセロールエステル、メチル−2−イソプリル−ビシクロ(2.2.1)、ヘプタン−2−カルボキサミド;およびメントールメチルエーテル、およびメンチルピロリドンカルボキシレートなど、およびそれらの組み合わせが挙げられる。これらの冷感剤および他の適した冷感剤は、下記の米国特許にさらに記載されており、その全ては、参照によって本願明細書にその全体が組み入れられる:米国特許第4,230,688号明細書および米国特許第4,032,661号明細書(Rowsellら);米国特許第4,459,425号明細書(Amanoら);米国特許第4,136,163号明細書(Watsonら);米国特許第5,266,592号明細書(Grubら);および米国特許第6,627,233号明細書(Wolfら)。冷感剤は、一般的に、0.01%〜約10.0%の量で存在する。
【0145】
温感剤は、加温の感覚信号を個々の使用者に与えることが知られる幅広い種類の化合物から選択されてもよい。これらの化合物は、特に口腔において、温かさの認知された感覚を与え、しばしば、フレーバー、甘味料および他の感覚受容性の成分の知覚を亢進する。有用な温感剤としては、少なくとも1つのアリルビニル成分を有するものが挙げられ、これは口腔の受容体に結合する可能性がある。適した温感剤の例としては、バニリルアルコール n−ブチルエーテル(TK−1000、高砂香料工業株式会社(日本、東京)によって供給される);バニリルアルコール n−プロピルエーテル;バニリルアルコールイソプロピルエーテル;バニリルアルコールイソブチルエーテル;バニリルアルコール n−アミノエーテル;バニリルアルコールイソアミルエーテル;バニリルアルコール n−ヘキシルエーテル;バニリルアルコールメチルエーテル;バニリルアルコールエチルエーテル;ジンゲロール;ショウガオール;パラドール、ジンゲロン;カプサイシン;ジヒドロカプサイシン;ノルジヒドロカプサイシン;ホモカプサイシン;ホモジヒドロカプサイシン;エタノール;イソプロピルアルコール;イソ−アミルアルコール;ベンジルアルコール;グリセリン;クロロホルム;オイゲノール;シナモン油;桂皮アルデヒド;それらのリン酸誘導体;およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0146】
刺激剤は、刺痛、刺すような感覚または麻痺するような感覚を使用者に与えてもよい。刺激剤としては、有効成分はスピラントールであるジャンブーオレオレジンまたはオランダセンニチ(Spilanthes sp.);サンショール−I、サンショール−IIおよびサンショウアミドとして知られる成分を含んでいる、サンショウ抽出物(Zanthoxylum peperitum);有効成分チャビシンおよびピペリンを含んでいる、黒コショウ抽出物(piper nigrum);エキネシア抽出物;アメリカザンショウ(Northern Prickly Ash)抽出物;および赤トウガラシオレオレジンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、ジャンブーまたはサンショールなどの物質から抽出されたアルキルアミドも含まれていてよい。さらに、いくつかの実施態様では、感覚は、発泡によって創出される。このような発泡は、アルカリ性物質を酸性物質と合わせることによって創出され、それらのいずれか、または両方は封入されていてもよい。いくつかの実施態様では、アルカリ性物質は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩およびそれらの混合物を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、酸性物質は、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。「刺痛」型の感覚剤の例は、米国特許第6,780,443号明細書に見出すことができ、その全体の内容は参照により、あるゆる目的のために本願明細書に組み入れられる。刺激剤は、米国特許第6,780,443号明細書(Nakatsuら)、米国特許第5,407,665号明細書(McLaughlinら)、米国特許第6,159,509号明細書(Johnsonら)および米国特許第5,545,424号明細書(Nakatsuら)に記載され、そのそれぞれは、参照により、本願明細書にその全体が組み入れられる。
【0147】
加温または冷却の効果の感覚は、米国特許出願公開第2003/0072842(A1)号明細書(Johnsonら、これは参照によりその全体が本願明細書に組み入れられる)に記載されるような疎水性甘味料の使用によって延長するかも知れない。例えば、このような疎水性甘味料としては、当該文献で参照される式 I−XIのものが挙げられる。ペリラルチン(Perillartine)もまた、米国特許第6,159,509号明細書(これもまた、参照によりその全体が本願明細書に組み入れられる)に記載されるように添加してもよい。
【0148】
本願明細書に上記で記載された香料および冷感剤に加えて、呼気清涼化剤は、匂いを制御する特性を有する様々な組成物を含んでいてもよい。このような呼気清涼化剤としては、シクロデキストリンおよびコウボク抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。当該呼気清涼化剤は、延長された呼気清涼効果を与えるために、さらに封入されていてもよい。悪臭を制御する組成物の例としては、米国特許第5,300,305号明細書(Staplerら)および米国特許出願公開第2003/0215417号明細書および米国特許出願公開第2004/0081713号明細書が挙げられ、これらは参照により、その全体が本願明細書に組み入れられる。
【0149】
様々な口腔ケア製品もまた、本発明のチューインガム組成物のいくつかの実施態様において含まれていてもよい。このような口腔ケア製品は、歯の漂白剤、染み抜き剤、抗歯石剤、および抗歯垢剤を含んでいてもよい。使用されてもよい口腔ケア剤としては、界面活性剤、呼気清涼化剤、抗菌剤、抗菌薬、口腔悪臭制御剤、フッ化化合物、四級アンモニウム化合物、再石灰化剤、およびそれらの組み合わせなど(しかしこれらに限定されない)の当業者に知られた活性剤が挙げられる。これらの例としては、加水分解剤(タンパク質分解酵素を含む)、研磨剤(水和シリカ、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムおよびアルミナなど)、他の活性な汚れ除去成分(表面活性剤(ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、硫酸化ブチルオレエート、オレイン酸ナトリウム、フマル酸の塩、グリセロール、ヒドロキシル化レシチン、ラウリル硫酸ナトリウムなどの陰イオン界面活性剤など)、および歯磨剤組成物中で歯石コントロール成分として典型的に使用されるキレート剤(ポリリン酸塩など)などが挙げられるが、これらに限定されない。ピロリン酸四ナトリウムおよびトリ−ポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、キシリトール、ヘキサメタリン酸、ならびに研磨シリカ(abrasive silica)もまた含むことができる。さらなる例としては、下記の米国特許(これらは参照により、その全体が本願明細書に組み入れられる)におけるものが挙げられる:米国特許第5,227,154号明細書(Reynolds)、米国特許第5,378,131号明細書(Greenberg)および米国特許第6,685,916号明細書(Holmeら)。適した口腔ケア活性剤(再石灰化剤、抗菌剤、歯を白くする薬剤など)は、譲受人の同時係属の米国特許出願第10/901,511号明細書(出願日2004年7月29日、表題「Tooth−Whitening Compositions and Delivery Systems Therefore」、これは参照により、その全体が本願明細書に組み入れられる)などに記載されたものおよびそれらの混合物である。
【0150】
様々な薬物(薬物療法、ハーブ、および栄養補助食品を含む)はまた、当該チューインガム組成物中に含まれていてもよい。有用な薬物の例としては、ace−阻害剤、抗狭心症薬、抗不整脈薬、抗喘息薬、高コレステロール血症治療薬(anti−cholesterolemic)、鎮痛剤、麻酔薬、抗痙攣薬、抗うつ剤、抗糖尿病薬、下痢止め、解毒剤、抗ヒスタミン薬、血圧降下薬、抗炎症剤、抗高脂血症薬(anti−lipid agent)、抗躁薬、制嘔吐剤、抗卒中薬、抗甲状腺製剤、抗腫瘍薬、抗ウイルス剤、座瘡抑制薬、アルカロイド、アミノ酸製剤、鎮咳薬、抗尿酸血薬、抗ウイルス薬、同化製剤(anabolic preparation)、全身性抗感染薬および非全身性抗感染薬、抗新生物薬、抗パーキンソン病薬、抗リウマチ薬、食欲刺激薬、生物反応修飾物質、血液修飾物質、骨代謝調節因子、心血管作動薬、中枢神経系刺激薬、コリンエステラーゼ阻害剤、避妊薬、充血除去剤、栄養補助食品、ドーパミン受容体作動薬、子宮内膜症管理薬(endometriosis management agent)、酵素、勃起不全療法(例えば、現在Viagra(登録商標)として市販されているクエン酸シルデナフィル)、排卵誘発剤、胃腸薬、同種療法、ホルモン、高カルシウム血症管理薬(hypercalcemia management agent)および低カルシウム血症管理薬(hypocalcemia management agent)、免疫刺激剤、免疫抑制剤、片頭痛用製剤、乗り物酔い治療薬、筋肉弛緩剤、肥満症管理薬(obesity management agent)、骨粗しょう症製剤、分娩誘発薬、副交感神経遮断薬、副交感神経興奮薬、プロスタグランジン、精神治療薬、呼吸器官用薬、鎮静剤、禁煙補助薬(ブロモクリプチンまたはニコチンなど)、交感神経抑制剤、抗振戦製剤(tremor preparation)、尿路用薬、血管拡張薬、緩下剤、制酸剤、イオン交換樹脂、解熱剤、食欲抑制薬、去痰剤、抗不安薬、抗潰瘍薬、抗炎症性物質、冠動脈拡張薬、脳血管拡張薬(cerebral dilator)、末梢血管拡張薬、向精神薬、刺激薬、血圧降下薬、血管収縮薬、偏頭痛治療薬、抗生物質、精神安定剤、抗精神病薬、抗腫瘍薬、抗凝固剤、抗血栓剤、催眠薬、制吐剤(anti−emetic)、制嘔吐剤(anti−nauseant)、抗痙攣薬、神経筋薬、血糖上昇薬および血糖降下薬、甲状腺用製剤および抗甲状腺製剤、利尿薬、鎮痙薬、テリン弛緩剤(terine relaxant)、肥満防止薬、赤血球増殖剤、気管支喘息治療薬、鎮咳薬、粘液溶解薬、DNA修飾因子および遺伝子修飾因子、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0151】
本発明のチューインガム組成物における使用が考えられる有効成分の例としては、制酸剤、H2−拮抗薬、および鎮痛剤が挙げられる。例えば、制酸剤の投与量は、成分の炭酸カルシウムを単独で使用することで、または水酸化マグネシウム、および/もしくは水酸化アルミニウムとの組み合わせを使用することで調製できる。さらに、制酸剤はH2−拮抗薬と組み合わせて使用できる。
【0152】
鎮痛剤としては、アヘン剤およびアヘン剤誘導体(オキシコンチンなど)、イブプロフェン、アスピリン、アセトアミノフェン、ならびにそれらの組み合わせ(任意にカフェインを含んでいてもよい)が挙げられる。
【0153】
実施態様における使用のための他の薬物成分としては、下痢止め(イモジウム ADなど)、抗ヒスタミン薬、鎮咳薬、充血除去剤、ビタミン、および呼気清涼化剤が挙げられる。抗不安薬(ザナックス(Xanax)など);抗精神病薬(クロザリル(clozaril)およびハルドール(Haldol)など);非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ボルタレン(Voltaren)およびロジン(Lodine)など)、抗ヒスタミン薬(クラリチン(Claritin)、ヒスマナル(Hismanal)、レラフェン(Relafen)、およびタビスト(Tavist)など);制吐剤(キトリル(Kytril)およびセサメット(Cesamet)など);気管支拡張薬(ベントリン(Bentolin)、プロベンティル(Proventil)など);抗うつ剤(プロザック(Prozac)、ゾロフト(Zoloft)、およびパキシル(Paxil)など);抗偏頭痛薬(イミグラ(Imigra)など)、ACE−阻害剤(バソテック(Vasotec))、カポテン(Capoten)およびゼストリル(Zestril)など);抗アルツハイマー病薬(ニセルゴリン(Nicergoline)など);ならびにCaH−拮抗薬(プロカルディア(Procardia)、アダラート(Adalat)、およびカラン(Calan)など)もまた、本発明における使用が考えられる。
【0154】
さらに、チューインガム組成物のいくつかの実施態様では、H2−拮抗薬を含むことができる。適したH2−拮抗薬の例としては、シメチジン、塩酸ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、エブロチジン(ebrotidine)、ミフェチジン、ロキサチジン、ピサチジン(pisatidine)およびアセロキサチジン(aceroxatidine)が挙げられる。
【0155】
活性な制酸剤成分としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されない:水酸化アルミニウム、アミノ酢酸ジヒドロキシアルミニウム、アミノ酢酸、リン酸アルミニウム、ジヒドロキシアルミニウム炭酸ナトリウム、炭酸水素塩、アルミン酸ビスマス、炭酸ビスマス、次炭酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、次硝酸ビスマス、次サリチル酸ビスマス(bismuth subsilysilate)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、クエン酸イオン(酸または塩)、アミノ酢酸、硫酸アルミン酸マグネシウム水和物(hydrate magnesium aluminate sulfate)、マガルドレート、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、グリシン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、乳固形分、アルミニウム第一リン酸カルシウムまたはアルミニウム第二リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、炭酸水素カリウム、酒石酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、酒石酸および塩。
【0156】
様々な他の栄養補助食品もまた、当該ガム組成物に含まれてもよい。実質的にいずれかのビタミンまたはミネラルが含まれてもよい。例えば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB、ビタミンB12、チアミン、リボフラビン、ビオチン、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素、鉄、銅、ヨウ素、亜鉛、セレン、マンガン、コリン、クロム、モリブデン、フッ素、コバルトおよびそれらの組み合わせを使用してもよい。
【0157】
栄養補助食品の例は、米国特許出願公開第2003/0157213(A1)号明細書、米国特許出願公開第2003/0206993(A1)号明細書および米国特許出願公開第2003/0099741(A1)号明細書に記載され、これらは参照によりその全体が本願明細書に組み入れられる。
【0158】
様々な医薬としての特性または栄養補助特性を有するものなどの様々なハーブもまた含まれてもよい。ハーブは、薬としてもしくは香味料に使用できる、一般的に芳香性の植物または植物の部分である。適したハーブは、単独で、または様々な混合物中で使用できる。一般的に使用されるハーブとしては、エキネシア、ヒドラスチス、キンセンカ、アロエ、赤根草、グレープフルーツ種子抽出物、ブラックコホッシュ、クランベリー、ギンコビロバ(Ginko Biloba)、セイヨウオトギリソウ、月見草油、ヨヒンベ樹皮、緑茶、マカ、ビルベリー、ルテイン、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0159】
酸味料もまた、当該チューインガム組成物に含まれてもよい。適した酸味料としては、例えば、リンゴ酸、アジピン酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0160】
チューインガム組成物における使用のための上述の添加剤のいずれか、および当業者に知られた他の従来の添加剤(増粘剤など)は、当該チューインガム組成物のチューインガムベース、または当該チューインガム製品が含んでいてもよいいずれかのコーティングに組み入れられてもよい。
【0161】
当該チューインガム組成物は、様々な形状および大きさに形成されてもよく、様々な製品形態(スティック、スラブ、塊状、ボール、ピロー形、錠剤、ペレット、中心充填、圧縮錠剤、沈着したもの、圧縮されたチューインガム、またはいずれかの他の適したフォーマット、ならびにコーティングされた、およびコーティングされていない形態を含むが、これらに限定されない)をとってもよい。
【0162】
当該チューインガム組成物がコーティングされた製品に形成された場合、当該コーティングは、当該技術分野で公知のいずれかの方法によって塗布されてもよい。当該コーティング組成物は、中心充填ガム部分の全体の約2重量%〜約60重量%、さらに具体的には約25重量%〜約35重量%の量、またはチューインガム部分の全体の約25重量%〜約45重量%、さらに具体的には、ガム部分の約30重量%の量で存在してもよい。
【0163】
このようなコーティングされたチューインガムは、典型的に、ペレットガムと呼ばれる。外側のコーティングは、硬くてもよく、または歯ごたえがあってもよい。当業者に知られたいずれかの適したコーティング物質が使用されてもよい。典型的に、当該外側のコーティングは、本発明の甘味料組成物を、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール、イソマルト、および他の結晶可能なポリオールのいずれかと任意に組み合わせてもよく、スクロースもまた使用してもよい。さらに、当該コーティングは、当該チューインガム組成物が、コーティング自身を通して見えなくなるように、いくつかの不透明層を含んでいてもよく、これを、美的、食感的および保護的目的のために、さらに1以上の透明な層で任意に覆うことができる。当該外側のコーティングはまた、少量の水およびアラビアゴムを含んでいてもよい。当該コーティングは、さらにワックスでコーティングされることができる。当該コーティングは、コーティング溶液の連続的な適用によって、各コーティングの間に乾燥させながら、従来の様式で塗布してもよい。当該コーティングが乾燥するにつれて、これは通常、不透明になり、大抵は白色であるが、他の着色料が添加されてもよい。ポリオールコーティングは、ワックスでさらにコーティングすることができる。当該コーティングは、着色されたフレークまたはスペックルをさらに含むことができる。当該組成物がコーティングを含む場合、1以上の口腔ケア活性剤がコーティング全体に分散できる可能性がある。これは、1以上の口腔ケア活性剤が、単相組成物において、別の活性剤と不適合である場合に特に好ましい。香料もまた、独自の製品特性をもたらすために、添加されてもよい。
【0164】
他の物質を、所望の特性を達成するために、コーティングに添加してもよい。これらの物質は、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースなど)、ゼラチン、キサンタンガム、およびアラビアゴムを含んでいてもよいが、これらに限定されない。
【0165】
中心充填チューインガム製品の場合は、コーティングはまた、ガム小片の熱安定性の増加および液体充填物の漏出の防止を補助するために処方されてもよい。いくつかの実施態様では、当該コーティングは、ゼラチン組成物を含んでいてもよい。ゼラチン組成物は、40重量%の溶液として添加されてもよく、コーティング組成物中に、当該コーティング組成物の約5重量%〜約10重量%、さらに具体的には約7重量%〜約8重量%で存在してもよい。当該ゼラチンのゲル強度は、約130ブルーム〜約250ブルームであってもよい。
【0166】
他の物質を、所望の特性を達成するために、コーティングに添加してもよい。これらの物質は、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースなど)、ゼラチン、プルラン、アルギネート、デンプン、カラゲナン、キサンタンガム、アラビアゴムおよびポリ酢酸ビニル(PVA)を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
【0167】
当該コーティング組成物はまた、任意の硬質コーティングの前に、個々のガム部分に添加されるプレコーティングを含んでいてもよい。当該プレコーティングは、ポリ酢酸ビニル(PVA)の適用を含んでいてもよい。これは、溶媒(エチルアルコールなど)中のPVA溶液として適用されてもよい。外側の硬質コーティングが望ましい場合、当該PVAの適用は、全コーティングの約3重量%〜4重量%、またはガム小片(液体充填物、ガム領域および硬質コーティングを含む)の全重量の約1%であってもよい。
【0168】
いくつかの実施態様は、ガムベース中のエラストマーの処理方法にまでおよぶ。特に、いくつかの実施態様は、示差走査熱量測定(DSC)によって測定される当該ガムベースのTgを実質的に変化させることなく、ガムベースにおける使用のためのエラストマーの処理方法にまでおよぶ。このような方法は、少なくとも1つのエラストマーおよび少なくとも1つの油脂を混合する工程を含む。
【0169】
示差走査熱量測定(DSC)は、試料および基準の温度の増加に要求される熱量の差が温度の関数として測定される熱分析技術である。この技術の基礎をなす基本原理は、試料が物理的な変換(相転移など)を経たときに、基準よりも多い(または少ない)熱が、双方を同じ温度に維持するために、試料へ流れる必要があることである。より多い、またはより少ない熱が試料に流れることになるかどうかは、工程が発熱的または吸熱的であるかどうかに依存する。例えば、固形試料が液体に融解するにつれて、試料の温度を基準と同じ速度で増加させるために試料に流れる、より多くの熱が必要となる。これは、固形物から液体への吸熱の相転移を経る場合の、当該試料による熱の吸収による。同様に、試料が発熱工程(結晶化など)を経る場合、試料温度を上昇させるために必要とされる熱は少ない。試料と基準との間の熱流量の差を観測することにより、示差走査熱量計は、このような転移の間に吸収または放出されるエネルギー量を測定することができる。DSCは、より微妙な相転移(ガラス転移など)を観測するために使用される。
【0170】
他の実施態様は、固形エラストマーの処理工程にまでおよび、当該工程は、チューインガムベースにおける使用に適した固形エラストマー組成物を準備する工程と、当該固形エラストマー組成物と、約3.5〜約13の範囲のHLBを有する少なくとも1つの油脂を含む、非粘着性および/または分解性を引き起こす成分を合わせる工程と、を含む。このような方法においては、当該非粘着性および/または分解性を引き起こす成分は、当該固形エラストマー組成物を均一な塊にこねることができるほどに十分な量で存在する。
【0171】
いくつかの実施態様では、上記のエラストマー処理方法は、非常に低い量のエラストマー溶媒の存在下で行われる。このような実施態様では、当該エラストマー溶媒は、上記のようにエラストマーをこねることによって作られたいずれかのガムベースの最大約5.0%を含む。
【0172】
他の実施態様では、上記のエラストマー処理方法は、添加されたエラストマー溶媒の不存在下で行われる。
【0173】
いくつかの実施態様は、チューインガムベースの作製方法にまでおよぶ。いくつかの実施態様では、当該チューインガムベースの作製方法は、少なくとも1つのエラストマーを準備する工程と、少なくとも1つの非粘着性および/または分解性を引き起こす成分を、チューインガムベースを形成するために、当該エラストマーと混合する工程と、を含み、当該少なくとも1つの非粘着性および/または分解性を引き起こす成分は、当該チューインガムベースが粘着性となることを引き起こさずに、当該エラストマーを軟化させる。このような実施態様では、当該チューインガムベースは、当該非粘着性および/または分解性を引き起こす成分の不存在と比較して、非粘着性および/または分解性を引き起こす成分の存在下で減少した粘着性を有する。
【0174】
さらなる実施態様では、当該チューインガムベースの作製方法は、少なくとも1つのエラストマーおよび少なくとも1つの脂肪または油分を混合することによって、DSCによって測定する場合に、当該ガムベースのTgを実質的に変化させることなく、ガムベースにおける使用のために、エラストマーを処理する工程を含む。
【0175】
さらに、さらなる実施態様では、当該チューインガムベースの作製方法は、チューインガムベースにおける使用に適した固形エラストマー組成物を準備する工程と、当該固形エラストマー組成物と、約3.5〜約13の範囲のHLBを有する少なくとも1つの油脂または脂分を含む非粘着性および/または分解性を引き起こす成分を合わせる工程と、を含む。このような方法では、当該非粘着性および/または分解性を引き起こす成分は、当該固形エラストマー組成物を軟化した処理可能な塊に処理する工程を可能にするのに十分な量で存在する。
【0176】
いくつかの実施態様では、チューインガムベースの上記作製方法は、従来よりも低い量のエラストマー溶媒の存在下で行われてもよい。このような実施態様では、当該エラストマー溶媒は、当該ガムベースの最大約5.0%を含む。望ましくは、エラストマー溶媒は、得られたチューインガムベースが粘着性となることを引き起こすことなく、当該エラストマーを軟化させるために、エラストマーならびに非粘着性および/または分解性を引き起こす成分と混合することができる。
【0177】
他の実施態様では、チューインガムベースの上記作製方法は、添加されたエラストマー溶媒の不存在下で行われる。
【0178】
当該ガムベース成分が混合される様式は重要ではなく、このような混合は、当業者に知られた標準的な装置を使用して行われる。典型的な方法では、少なくとも1つのエラストマーは、少なくとも1つのこねる加工助剤(本発明の目的のために、1つ以上の非粘着性および/または分解性を引き起こす成分を含む)と混合され、1〜30分間の時間、撹拌される。当該ガムベース混合物を1〜30分間再度混合する間、次いで、残りの成分(当該食感調整剤および/または軟化剤など)をバルクで、または追加的に混合する。
【0179】
製品は、当業者に知られた標準的な技術および設備を使用して調製されてもよく、この工程は、一般的に、当該ガムベースを融解し、混合の間に所望の成分を取り込み、当該バッチを個々のチューインガム小片に形成することに関与する。本願明細書に記載された実施態様に基づいて有用な装置としては、チューインガム製造技術において周知の混合装置および加熱装置が挙げられ、従って、特定の装置の選択は、当業者に明らかであるだろう。いくつかの実施態様において有用な一般的なチューインガム調製工程については、米国特許第4,271,197号明細書(Hopkinsら)、米国特許第4,352,822号明細書(Cherukuriら)および米国特許第4,497,832号明細書(Cherukuriら)を参照(これらのそれぞれは、参照によって、その全体が本願明細書に組み入れられる)。
【0180】
例えば、中心充填チューインガムの実施態様は、液体または粉末または他の固形物であってもよい中心充填領域、およびガム領域を含んでいてもよい。いくつかの実施態様ではまた、外側のガムコーティングまたは殻を含んでいてもよく、これは典型的に、最初に噛んだとき、小片にサクサク感(crunchiness)を与える。当該外側のコーティングまたは殻は、少なくとも部分的に、ガム領域を囲んでいてもよい。
【0181】
いくつかの他のチューインガムの実施態様では、圧縮されたガムフォーマット(例えば、圧縮タブレットガムなど)であってもよい。このような実施態様は、微粒子チューインガムベースを含んでいてもよく、これは圧縮性ガムベース組成物および錠剤化粉末を含んでいてもよい。
【0182】
(食味増強剤と組み合わせた使用)
本発明の甘味料組成物は、例えば飲料中で、食味増強剤と組み合わせて使用してもよい。このような組成物は、少なくとも1つの有効成分物質として本発明の甘味料組成物、および任意に1つ以上の他の成分、および活性物質の知覚を増加させる可能性がある食味増強剤を含む。
【0183】
いくつかの実施態様では、増強剤組成物に含まれる活性物質(単数または複数)は、当該組成物の約1重量%〜約95重量%、さらに具体的には、当該組成物の約5重量%〜約30重量%の量で存在してもよい。
【0184】
食味増強剤として機能する様々な物質のいずれも、本願明細書に記載された組成物で使用されてもよい。例えば、適した食味増強剤としては、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、クロロゲン酸、アラピリデイン、シナリン、ミラクリン、グルピリデイン、ピリジニウム−ベタイン化合物、グルタミン酸一ナトリウム、グルタミン酸一カリウムなどのグルタミン酸塩、ネオテーム、タウマチン、タガトース、トレハロース、塩化ナトリウムなどの塩、グリシルリジン酸モノアンモニウム、バニラ抽出物(エチルアルコール中)、水溶性糖酸、塩化カリウム、重硫酸ナトリウム、水溶性加水分解植物性タンパク質、水溶性加水分解動物タンパク質、水溶性酵母抽出物、アデノシン一リン酸(AMP)、グルタチオン、イノシン一リン酸などの水溶性ヌクレオチド、イノシン酸二ナトリウム、キサントシン一リン酸、グアニル酸一リン酸、アラピリデイン(N−(1−カルボキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)ピリジニウム−3−オール分子内塩、テンサイ糖抽出物(アルコール抽出物)、糖サトウキビ葉エッセンス(アルコール抽出物)、クルクリン、ストロジン、マビンリン、ギムネマ酸、2−ヒドロキシ安息香酸(2−HB)、3−ヒドロキシ安息香酸(3−HB)、4−ヒドロキシ安息香酸(4−HB)、2,3−ジヒドロキシ安息香酸(2,3−DHB)、2,4−ジヒドロキシ安息香酸(2,4−DHB)、2,5−ジヒドロキシ安息香酸(2,5−DHB)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸(2,6−DHB)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(3,4−DHB)、3,5−ジヒドロキシ安息香酸(3,5−DHB)、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸(2,3,4−THB)、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸(2,4,6−THB)、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(3,4,5−THB)、4−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、3−ヒドロキシケイ皮酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−メトキシサリチル酸およびそれらの組み合わせなどの(しかしこれらに限定されない)水溶性食味増強剤を挙げることができる。
【0185】
活性物質(単数または複数)は、1つ以上の食味増強剤の存在によって、何らかの様式で知覚が亢進されるいずれかの成分を含んでいてもよい。適した活性物質としては、フレーバー、甘味、酸味、うまみ、こくみ、良い味、塩味、冷感、温かみまたは刺痛を与える化合物が挙げられるが、これらに限定されない。他の適した活性剤としては、口腔ケア剤、栄養補助活性剤および医薬品活性剤が挙げられる。活性物質の組み合わせもまた、使用してもよい。
【0186】
使用してもよいフレーバー(香味料または香味剤)を与える化合物としては、当業者に知られたフレーバー(天然および人工のフレーバーなど)が挙げられる。これらの香味料は、合成香味油ならびに香味芳香剤ならびに/または油分、オレオレジン、ならびに植物、葉、花、果実などに由来する抽出物、およびそれらの組み合わせから選択されてもよい。非限定的な代表的な香味油としては、スペアミント油、シナモン油、ウィンターグリーンの油(サリチル酸メチル)、ペパーミント油、和種ハッカ油、チョウジ油、ベイ油、アニス油、ユーカリ油、タイム油、シーダー葉油、ナツメグの油、オールスパイス、セージの油、メース、苦扁桃油、およびカッシア油が挙げられる。また、有用な香味料は、例えば、バニラ、および柑橘油(レモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、ユズ、スダチを含む)、およびフルーツエッセンス(リンゴ、セイヨウナシ、モモ、ブドウ、ブルーベリー、イチゴ、キイチゴ、サクランボ、セイヨウスモモ、パイナップル、スイカ、アンズ、バナナ、メロン、アンズ、ウメ、サクランボ、キイチゴ、ブラックベリー、トロピカルフルーツ、マンゴー、マンゴスチン、ザクロ、パパイヤを含む)などの人工、天然および合成の果実フレーバーである。他の可能性があるフレーバーとしては、ミルクフレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、およびヨーグルトフレーバー;バニラフレーバー;緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、ココアフレーバー、チョコレートフレーバー、およびコーヒーフレーバーなどのティまたはコーヒーフレーバー;ペパーミントフレーバー、スペアミントフレーバー、および和種ハッカフレーバーなどのミントフレーバー;アサフェティーダフレーバー、アジョワンフレーバー、アニスフレーバー、アンゼリカフレーバー、フェンネルフレーバー、オールスパイスフレーバー、シナモンフレーバー、カモミールフレーバー、マスタードフレーバー、カルダモンフレーバー、キャラウェーフレーバー、クミンフレーバー、チョウジフレーバー、コショウフレーバー、コリアンダーフレーバー、サッサフラスフレーバー、セイボリーフレーバー、山椒フレーバー、エゴマフレーバー、ジュニパーベリーフレーバー、ショウガフレーバー、スターアニスフレーバー、セイヨウワサビフレーバー、タイムフレーバー、タラゴンフレーバー、ディルフレーバー、トウガラシフレーバー、ナツメグフレーバー、バジルフレーバー、マジョラムフレーバー、ローズマリーフレーバー、ベイリーフフレーバー、およびワサビ(日本ワサビ)フレーバーなどの香辛フレーバー;ワインフレーバー、ウィスキーフレーバー、ブランディフレーバー、ラムフレーバー、ジンフレーバー、およびリキュールフレーバーなどのアルコールフレーバー;フローラルフレーバー;ならびに、オニオンフレーバー、ガーリックフレーバー、キャベツフレーバー、ニンジンフレーバー、セロリフレーバー、マッシュルームフレーバー、およびトマトフレーバーなどの植物フレーバーが挙げられる。これらの香味料は、液体または固体形状で、および個々にまたは混合物として使用してもよい。一般的に使用されるフレーバーとしては、ペパーミント、メントール、スペアミントなどのミント、人工バニラ、シナモン誘導体、および様々なフルーツフレーバーが挙げられ、個々にまたは混合物として使用される。フレーバーはまた、特に、ミントフレーバーを冷感剤と組み合わせて使用した場合、呼気清涼化特性を与える可能性がある。
【0187】
他の有用な香味料としては、アルデヒドが挙げられ、エステル(例えば、酢酸シンナミル、シンナムアルデヒド、シトラールジエチルアセタール、酢酸ジヒドロカルビル、ギ酸オイゲニル、p−メチルアミソールなど)を使用してもよい。一般的に、Chemicals Used in Food Processing(出版物1274、63−258頁、科学アカデミーによる)に記載されているようないずれかの香味料または食品添加剤を使用してもよい。この出版物は、参照によって本願明細書に組み入れられる。
【0188】
アルデヒド香味料のさらなる例としては、アセトアルデヒド(リンゴ)、ベンズアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、アニスアルデヒド(甘草、アニス)、シンナムアルデヒド(シナモン)、シトラール、すなわちα−シトラール(レモン、ライム)、ネラール、すなわちβ−シトラール(レモン、ライム)、デカナール(オレンジ、レモン)、エチルバニリン(バニラ、クリーム)、ヘリオトロープ、すなわちピペロナール(バニラ、クリーム)、バニリン(バニラ、クリーム)、α−アミルシンナムアルデヒド(スパイシーなフルーツ様のフレーバー)、ブチルアルデヒド(バター、チーズ)、バレルアルデヒド(バター、チーズ)、シトロネラール(変性、多くの型)、デカナール(シトラス果実)、アルデヒド C−8(シトラス果実)、アルデヒド C−9(シトラス果実)、アルデヒド C−12(シトラス果実)、2−エチルブチルアルデヒド(ベリーフルーツ)、ヘキセナール、すなわちトランス−2(ベリーフルーツ)、トリルアルデヒド(サクランボ、アーモンド)、ベラトルアルデヒド(バニラ)、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、すなわちメロナール(メロン)、2,6−ジメチルオクタナール(緑色果実)、および2−ドデセナール(シトラス、マンダリン)、サクランボ、ブドウ、イチゴショートケーキ、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0189】
いくつかの実施態様では、当該香味料は、液体形態および/または乾燥形態のいずれかで使用されてもよい。後者の形態で使用される場合、適した乾燥手段(油分の噴霧乾燥など)を使用してもよい。あるいは、当該香味料は、水溶性物質(例えば、セルロース、デンプン、糖、マルトデキストリン、アラビアゴムなど)上に吸着されてもよく、または封入されていてもよい。このような乾燥形態を調製するための実際の技術は周知である。
【0190】
いくつかの実施態様では、当該香味料は、香料の初期バーストおよび/または香料の延長された感覚を与えるために、当該技術分野で周知の多くの異なる物理的形態中で使用されてもよい。このような物理的形態としては、遊離型(噴霧乾燥形態、粉末形態、ビーズ形状など)、カプセル封入型、およびそれらの混合形態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0191】
甘味を与える化合物(甘味料または甘味剤)は、本発明の甘味料組成物に加えて含まれていてもよい。これらは、さらなるバルク甘味料(糖、無糖バルク甘味料など、またはそれらの混合物など)を含んでいてもよい。
【0192】
激烈な甘味剤は、甘味の初期バーストおよび/または延長された甘味の感覚を与えるために、当該技術分野で周知の多くの異なる物理的形態で使用されてもよい。このような物理的形態としては、遊離型(噴霧乾燥形態、粉末形態、ビーズ形状など)、カプセル封入型、およびそれらの混合形態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0193】
酸味を与える化合物は、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸などの酸味料、およびそれらの混合物を含んでいてもよい。
【0194】
うまみまたは良い味のフレーバーを与える化合物は、グルタミン酸一ナトリウム(MSG)、グルタミン酸、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、遊離アミノ酸、IMP(5’−イノシン一リン酸二ナトリウム)およびGMP(5’−グアノシン一リン酸二ナトリウム)、T1R1およびT1R3受容体を刺激する化合物、キノコフレーバー、発酵した魚の香料、および筋肉のフレーバー(牛肉、鶏肉、豚肉、ダチョウの肉、鹿の肉およびバッファローの肉など)を含んでいてもよい。
【0195】
こくみを与える物質は、米国特許第5,679,397号明細書(Kurodaら)で開示され、上記で言及されたように、(1)ゼラチンならびにトロポミオシンおよび/またはトロポミオシンペプチド;(2)ゼラチンおよびパラミオシン;(3)トロポニンならびにトロポミオシンおよび/またはトロポミオシンペプチドから選択される混合物を含んでいてもよい。
【0196】
塩味を与える化合物は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、l−リジンなどの従来の塩、およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。
【0197】
冷感の感覚を与える化合物は、生理的冷感剤を含んでいてもよい。様々な周知の冷感剤が使用されてもよい。例えば、有用な冷感剤としては、キシリトール、エリスリトール、ブドウ糖、ソルビトール、メンタン、メントン、ケタール、メントンケタール、メントングリセロールケタール、置換p−メンタン、非環状カルボキサミド、グルタル酸モノメンチル、置換シクロヘキサンアミド、置換シクロヘキサンカルボキサミド、置換尿素およびスルホンアミド、置換メンタノール、p−メンタンのヒドロキシメチルおよびヒドロキシメチル誘導体、2−メルカプト−シクロ−デカノン、2〜6の炭素原子のヒドロキシカルボン酸、シクロヘキサンアミド、酢酸メンチル、サリチル酸メンチル、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド(WS−23)、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(WS−3)、イソプレゴール、3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−(l−メントキシ)−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−2,3−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、6−イソプロピル−9−メチル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−メタノール、コハク酸メンチルおよびそのアルカリ土類金属塩、トリメチルシクロヘキサノール、N−エチル−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド、和種ハッカ油、ペパーミント油、3−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、3−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、l−メンチル酢酸 N−エチルアミド、l−メンチル−4−ヒドロキシペンタノエート、l−メンチル−3−ヒドロキシブチレート、N,2,3−トリメチル−2−(1−メチルエチル)−ブタンアミド、n−エチル−t−2−c−6 ノナジエンアミド、N,N−ジメチルメンチルスクシンアミド、置換p−メンタン、置換p−メンタン−カルボキサミド、2−イソプロパニル−5−メチルシクロヘキサノール(久光製薬製、以下「イソプレゴール」));メントングリセロールケタール(FEMA 3807、商品名 FRESCOLAT(登録商標)タイプMGA);3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール(高砂製、FEMA 3784)および乳酸メンチル;(Haarman & Reimer製、FEMA 3748、商品名 FRESCOLAT(登録商標)タイプML)、WS−30、WS−14、ユーカリ抽出物(p−メンタ−3,8−ジオール)、メントール(その天然または合成誘導体)、メントールPGカーボネート、メントールEGカーボネート、メントールグリセリルエーテル、N−tertブチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、P−メンタン−3−カルボン酸グリセロールエステル、メチル−2−イソプリル−ビシクロ(2.2.1)、ヘプタン−2−カルボキサミド;およびメントールメチルエーテル、およびメンチルピロリドンカルボキシレートなどが挙げられる。これらの冷感剤、および他の適した冷感剤は、下記の米国特許にさらに記載されており、その全ては、参照によって本願明細書にその全体が組み入れられる:米国特許第4,230,688号明細書;米国特許第4,032,661号明細書;米国特許第4,459,425号明細書;米国特許第4,136,163号明細書;米国特許第5,266,592号明細書;米国特許第6,627,233号明細書。
【0198】
温かみを与える化合物(温感剤)は、個々の使用者に加温の感覚信号を与えることが知られる幅広い種類の化合物から選択されてもよい。これらの化合物は、認知された温かみの感覚を、特に口腔において与え、しばしば、フレーバー、甘味料および他の感覚受容性の成分の知覚を亢進する。有用な温感剤は、少なくとも1つのアリルビニル成分を有するものを含み、これは口腔の受容体に結合する可能性がある。適した温感剤の例としては、バニリルアルコール n−ブチルエーテル(TK−1000、高砂香料工業株式会社(日本、東京)によって提供される);バニリルアルコール n−プロピルエーテル;バニリルアルコールイソプロピルエーテル;バニリルアルコールイソブチルエーテル;バニリルアルコール n−アミノエーテル;バニリルアルコールイソアミルエーテル;バニリルアルコール n−ヘキシルエーテル;バニリルアルコールメチルエーテル;バニリルアルコールエチルエーテル;ジンゲロール;ショウガオール;パラドール;ジンゲロン;カプサイシン;ジヒドロカプサイシン;ノルジヒドロカプサイシン;ホモカプサイシン;ホモジヒドロカプサイシン;エタノール;イソプロピルアルコール;イソ−アミルアルコール;ベンジルアルコール;グリセリン;クロロホルム;オイゲノール;シナモン油;桂皮アルデヒド;それらのリン酸誘導体;およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0199】
刺痛の感覚を与える化合物もまた公知であり、「刺激剤」と呼ばれる。刺激剤は、刺痛、刺すような感覚または麻痺するような感覚を、使用者に与えるために使用されてもよい。刺激剤としては、有効成分がスピラントールであるジャンブーオレオレジンまたはオランダセンニチ(Spilanthes sp.);サンショール−I、サンショール−IIおよびサンショウアミドとして知られる成分を含んでいるサンショウ抽出物(Zanthoxylum peperitum);有効成分チャビシンおよびピペリンを含んでいる黒コショウ抽出物(piper nigrum);エキネシア抽出物;アメリカザンショウ抽出物;ならびに赤トウガラシオレオレジンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、ジャンブーまたはサンショールなどの物質から抽出されたアルキルアミドが含まれていてもよい。さらに、いくつかの実施態様では、感覚は発泡によって創出される。このような発泡は、アルカリ性物質を酸性物質と合わせることによって創出され、これらのいずれか、または両方が封入されていてもよい。いくつかの実施態様では、アルカリ性物質は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩およびそれらの混合物を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、酸性物質は、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、乳酸、リン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。「刺痛」型の感覚剤の例は、米国特許第6,780,443号明細書において見出すことができ、その全体の内容は参照により、あるゆる目的のために本願明細書に組み入れられる。刺激剤は、米国特許第6,780,443号明細書(Nakatsuら)、米国特許第5,407,665号明細書(McLaughlinら)、米国特許第6,159,509号明細書(Johnsonら)および米国特許第5,545,424号明細書(Nakatsuら)に記載され、これらのそれぞれは、参照により、本願明細書にその全体が組み入れられる。
【0200】
使用されてもよい口腔ケア剤としては、界面活性剤、呼気清涼化剤、抗菌剤、抗菌薬、抗歯石剤、抗歯垢剤、口腔悪臭制御剤、フッ化化合物、四級アンモニウム化合物、再石灰化剤、およびそれらの組み合わせなどの(しかしこれらに限定されない)当業者に知られた活性剤が挙げられる。
【0201】
適した界面活性剤としては、C−C24からなる群から選択される脂肪酸の塩パルミトレイン酸、オレイン酸、エレオステアリン酸(eleosteric acid)、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、硫酸化オレイン酸ブチル、中鎖および長鎖の脂肪酸エステル、オレイン酸ナトリウム、フマル酸の塩、グロム酸カリウム(potassium glomate)、モノグリセリドおよびジグリセリドの有機酸エステル、ステアリルモノグリセリジルクエン酸塩、サクシステアリン(succistearin)、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、グリセロールトリステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、ラウリル硫酸ナトリウム、アセチル化モノグリセリド、サクシニル化モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、エトキシ化モノグリセリドおよびエトキシ化ジグリセリド、ソルビタンモノステアレート、ステアリル−2−乳酸カルシウム、ステアリル乳酸ナトリウム、グリセロールおよびプロピレングリセロールの乳酸脂肪酸エステル、C−C24脂肪酸のグリセロール−ラクトエステル(lactoester)、C−C24脂肪酸のポリグリセロールエステル、プロピレングリコールアルギネート、スクロース C−C24 脂肪酸エステル、モノグリセリドおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステルおよびクエン酸エステル、トリアセチン、サルコシン界面活性剤、イセチオン酸塩界面活性剤、タウテート(tautate)界面活性剤、プルロニック、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応生成物の縮合由来の生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第三級アミンオキシド、長鎖第三級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0202】
適した抗菌薬としては、クロルヘキシジン、アレキシジン、四級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル(トリクロサン)およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0203】
適したフッ化化合物としては、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム(sodium monoflorophosphate)、フッ化第一スズおよびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0204】
適した抗歯石剤としては、ピロリン酸塩、三リン酸塩、ポリリン酸塩、ポリホスホン酸塩、二アルカリ金属ピロリン酸塩、テトラアルカリポリリン酸塩、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、トリポリリン酸ナトリウムおよびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0205】
適した抗菌剤としては、塩化セチルピリジニウム、亜鉛化合物、銅化合物およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0206】
適した再石灰化剤としては、カゼインホスホペプチド−非晶質リン酸カルシウム、カゼインホスホタンパク質−リン酸カルシウム複合体、カゼインホスホペプチド安定化リン酸カルシウム、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0207】
当業者に知られた他の口腔ケア活性剤は、本発明の範囲内であると考えられる。
【0208】
医薬品活性剤としては、薬物または薬物、呼気清涼化剤、ビタミンおよび他の栄養補助食品、ミネラル、カフェイン、ニコチン、フルーツジュースなど、ならびにそれらの混合物が挙げられる。有用な薬物の例としては、ace−阻害剤、抗狭心症薬、抗不整脈薬、抗喘息薬、高コレステロール血症治療薬、鎮痛剤、麻酔薬、抗痙攣薬、抗うつ剤、抗糖尿病薬、下痢止め、解毒剤、、抗ヒスタミン薬、血圧降下薬、抗炎症剤、抗高脂血症薬、抗躁薬、制嘔吐剤、抗卒中薬、抗甲状腺製剤、抗腫瘍薬、抗ウイルス剤、座瘡抑制薬、アルカロイド、アミノ酸製剤、鎮咳薬、抗尿酸血薬、抗ウイルス薬、同化製剤、全身性抗感染薬および非全身性抗感染薬、抗新生物薬、抗パーキンソン病薬、抗リウマチ薬、食欲刺激薬、生物反応修飾物質、血液修飾物質、骨代謝調節因子、心血管作動薬、中枢神経系刺激薬、コリンエステラーゼ阻害剤、避妊薬、充血除去剤、栄養補助食品、ドーパミン受容体作動薬、子宮内膜症管理薬、酵素、勃起不全療法(例えば、現在Viagra(登録商標)として市販されているクエン酸シルデナフィル)、排卵誘発剤、胃腸薬、同種療法、ホルモン、高カルシウム血症管理薬および低カルシウム血症管理薬、免疫刺激剤、免疫抑制剤、偏頭痛用製剤、乗り物酔い治療薬、筋肉弛緩剤、肥満症管理薬、骨粗しょう症製剤、分娩誘発薬、副交感神経遮断薬、副交感神経興奮薬、プロスタグランジン、精神治療薬、呼吸器官用薬、鎮静剤、禁煙補助薬(ブロモクリプチンまたはニコチンなど)、交感神経抑制剤、抗振戦製剤、尿路用薬、血管拡張薬、緩下剤、制酸剤、イオン交換樹脂、解熱剤、食欲抑制薬、去痰剤、抗不安薬、抗潰瘍薬、抗炎症性物質、冠動脈拡張薬、脳血管拡張薬、末梢血管拡張薬、向精神薬、刺激薬、血圧降下薬、血管収縮薬、偏頭痛治療薬、抗生物質、精神安定剤、抗精神病薬、抗腫瘍薬、抗凝固剤、抗血栓剤、催眠薬、制吐剤、制嘔吐剤、抗痙攣薬、神経筋薬、血糖上昇薬および血糖降下薬、甲状腺用製剤および抗甲状腺製剤、利尿薬、鎮痙薬、テリン弛緩剤、肥満防止薬、赤血球増殖剤、気管支喘息治療薬、鎮咳薬、粘液溶解薬、DNA修飾因子および遺伝子修飾因子、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0209】
いくつかの実施態様では、食味増強剤または活性物質を単独で被包するのでなく、少なくとも1つの活性物質および少なくとも1つの食味増強剤の混合物がカプセルに封入される。上記と同様に、カプセルの材料は、成分の混合物の放出速度を遅延または増加させるために選択されてもよい。上記のカプセルの材料のいずれかが使用されてもよい。
【0210】
例えば、いくつかの実施態様では、活性物質(単数または複数)は、少なくとも1つの激烈な甘味料(本発明の甘味料組成物を含む)であってもよい。当該激烈な甘味料(単数または複数)は、少なくとも1つの食味増強剤と混合され、これは当該激烈な甘味料(単数または複数)の甘味を増加させるために選択される。次いで、この成分混合物は封入されてもよい。さらなる適した激烈な甘味料の例としては、ネオテーム(neotame)、アスパルテーム、アセサルフェーム−K、スクラロース、サッカリン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0211】
活性剤(単数または複数)および増強剤(単数または複数)の封入された混合物を含む実施態様においては、当該活性物質(単数または複数)は、当該組成物の約1重量%〜約95重量%、さらに具体的には約5重量%〜約30重量%の量で存在してもよい。当該食味増強剤(単数または複数)は、当該組成物の約0.01重量%〜約12重量%、さらに具体的には約0.1重量%〜約5重量%の量で存在してもよい。当該カプセルの材料は、当該組成物の約1重量%〜約95重量%、さらに具体的には約10重量%〜約60重量%の量で存在してもよい。
【0212】
上記のように、いくつかの実施態様は、少なくとも1つの封入された食味増強剤および少なくとも1つの遊離型の食味増強剤の混合物を含んでいてもよい。封入された食味増強剤および封入されていない食味増強剤は、同じであってもよく、または異なっていてもよい。当該封入された食味増強剤(単数または複数)は、上記物質のいずれかによって封入されていてもよい。封入された食味増強剤および封入されていない食味増強剤の混合物は、増強剤組成物を与えるために、1つ以上の活性物質と合わせてもよい。
【0213】
いくつかの他の実施態様は、哺乳類の食味受容体細胞の活性も調節する組成物を与える。このような組成物は、少なくとも1つの活性物質および少なくとも1つの食味増強剤を、上記のように含んでいてもよい。これらの成分は、これもまた上記のように、封入されていてもよく、または封入されていなくともよい。食味増強剤(単数または複数)は、当該組成物の消費時に、食味受容体細胞の活性を調節する可能性がある。さらに具体的には、食味は、味蕾に位置する感覚細胞を通じて認知される。異なる情報伝達機構は、塩味、酸味、甘味、苦味およびうまみの主要な食味を感知する。最終的に、神経インパルスはこれらの主要な食味のうちの1つとして感知する脳において引き金となる。
【0214】
食味増強剤は、この食味情報伝達経路におけるある時点で、食味受容体細胞の活性を調節することによって機能する。例えば、いくつかの場合では、食味増強剤は食味受容体(例えば、甘味受容体など)に結合してもよく、それによって、これは甘味の知覚を亢進する。他の実施態様では、例えば、食味増強剤は、食味受容体(例えば苦味受容体など)を遮断してもよく、これは苦味の知覚を抑制し、それによって、甘味の知覚を亢進する。従って、食味増強剤(単数または複数)は、哺乳類における食味受容体細胞の活性を調節し、それによって、これは所定の食味の知覚を亢進する。この活性は、食味増強剤と組み合わせて消費した場合、組成物に含まれる活性物質の知覚を亢進する可能性がある。
【0215】
(飲料組成物)
いくつかの実施態様では、増強剤組成物は、本発明の甘味料組成物および少なくとも1つの食味増強剤を含む、少なくとも1つの活性物質を含む飲料組成物に残っていてもよい。本発明における使用に適した飲料としては、例えば、ソフトドリンクまたは炭酸飲料、ジュースベースの飲料、ミルクベースの飲料、煎じられた成分(紅茶およびコーヒーなど)から作られた飲料、飲料混合物、飲料濃縮物、粉末化された飲料、飲料シロップ、冷凍飲料、ゲル飲料、アルコール飲料などが挙げられる。
【0216】
当該飲料は、本願明細書に記載された増強剤組成物のいずれかを含んでいてもよい。一般的に、当該増強剤組成物は、飲料組成物中に、当該飲料組成物の約0.001重量%〜約0.100重量%、さらに具体的には約0.02重量%〜約0.08重量%、さらに具体的には0.04重量%〜約0.06重量%の量で存在する。
【0217】
もちろん、要求される濃度は、甘くされる飲料の性質、要求される甘味のレベル、製品中のいずれかのさらなる甘味料(単数または複数)の性質、および要求される増強の程度に依存するだろう。
【0218】
いくつかの実施態様では、活性増強剤および/もしくは食味増強剤のいくつかまたは全ては、遊離型(例えば、封入されていない形態)で使用されてもよい。あるいは、飲料組成物は、カプセル封入型で活性増強剤および/または食味増強剤のいくつかまたは全てを含んでいてもよい。さらなる代替物として、当該飲料組成物は、遊離型で活性増強剤および/または食味増強剤のいくつかを含んでいてもよく、カプセル封入型で活性増強剤および/または食味増強剤のいくつかを含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、当該飲料組成物は2以上の増強剤組成物を含んでいてもよい。
【0219】
(ジュースベースの組成物)
ジュースベースの組成物は、一般的に、果実または野菜から得られたジュース成分を含む。当該ジュース成分は、例えば、ジュース形態、濃縮物、抽出物、粉末などのいずれかの形態で使用できる。
【0220】
適したジュースとしては、例えば、シトラスジュース、非シトラスジュース、またはそれらの混合物が挙げられ、これらは飲料における使用が知られる。このようなジュースの例としては、リンゴジュース、ブドウジュース、セイヨウナシジュース、ネクタリンジュース、カラントジュース、キイチゴジュース、スグリジュース、ブラックベリージュース、ブルーベリージュース、イチゴジュース、カスタードアップルジュース、ザクロジュース、グアバジュース、キーウィジュース、マンゴージュース、パパイヤジュース、スイカジュース、カンタループジュース、サクランボジュース、クランベリージュース、モモジュース、アンズジュース、セイヨウスモモジュース、およびパイナップルジュースなどの非シトラスジュース;オレンジジュース、レモンジュース、ライムジュース、グレープフルーツジュース、およびタンジェリンジュースなどのシトラスジュース;ならびに、ニンジンジュースおよびトマトジュースなどの野菜ジュース;または少なくとも1つの上述のジュースを含む組み合わせなどが挙げられる。
【0221】
別段の記載がない限り、使用されるジュースは、果実または野菜由来の固形物(例えば、果肉、種子、果皮、繊維など)、および、果実または野菜中に自然に存在するペクチンを一定の割合で含む果実または野菜の液体を含むことができる。ジュース中の固形物の量は、約1〜約75重量%、特に約5〜約60重量%、さらに具体的には約10〜約45重量%、およびさらに具体的には約15〜約30重量%(それぞれジュースの全重量に基づく)であってもよい。固形物のより高い濃度は、ジュース濃縮物、ピューレなどで見出すことができる。
【0222】
ジュースベース組成物に存在するジュース成分の量は、一般的に、約0.1重量%〜約95重量%(当該組成物の全重量に基づく)、特に約5重量%〜約75重量%、およびさらに具体的には約10重量%〜約50重量%(それぞれ、当該組成物の全重量に基づく)であってもよい。量は、例えば、当該組成物が濃縮物であるか、またはすぐに飲める飲料であるかどうかによって変化してもよい。ジュースベース組成物の残りの成分には、水もしくは他の適した液体、甘味剤、香味料、または本願明細書に記載された他の添加剤を加えることもできる。
【0223】
当該ジュースベース組成物は、非炭酸または炭酸であってもよい。
【0224】
1つの実施態様では、当該ジュースベース組成物は、例えば、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、または水酸化カルシウムの形態の可溶化カルシウムで強化される。食品グレードの酸は、カルシウムの溶解度を改善するために、カルシウム強化されたジュースベース組成物に添加される。ジュースベース組成物における使用に適した代表的な食品グレードの酸は、さらに本願明細書で論じられる(特に、クエン酸、リンゴ酸、または少なくとも1つの上述の食品グレードの酸を含む組み合わせ)。
【0225】
いくつかの実施態様では、当該ジュースベース組成物は、加熱破砕(hot break)または冷式破砕(cold break)の工程を使用して、果実または野菜から形成できる。両方の工程において、果実または野菜は浸漬され、種子、果皮および他の望まれない固形物を分離するために従来の設備に通される。次いで、当該組成物は従来の技術によって濃縮される。加熱破砕工程では、果実または野菜は、典型的に、生成物を分解し、生成物の粘度を減少させる可能性がある酵素を不活性化するために浸漬の間またはその後すぐに加熱される。冷式破砕工程では、果実または野菜は、典型的に、加熱破砕よりも低い温度で処理される。従って、加熱破砕工程は、冷式破砕工程によって産生されるものより濃い製品を与えてもよい。
【0226】
1つの実施態様では、ジュースベース組成物は不必要な微生物を死滅するために低温殺菌される。ジュースベース組成物の適した低温殺菌条件は、与えられた指針を使用して、過度の実験をすることなく、当業者によって選択され得る。ジュースベース組成物を滅菌するための代表的な低温殺菌工程は、当該組成物を、約60〜約80℃まで、約6〜約15分間、無菌的環境で加熱することによる。
【0227】
別の実施態様では、ジュースベース組成物は、飲料容器に充填され、次いで、低温殺菌条件にさらされる。あるいは、当該組成物は、飲料容器に、容器中で当該組成物を滅菌するのに十分な温度で加熱充填される。
【0228】
別の実施態様では、ジュースベース組成物は、当該組成物を低温殺菌の必要なく飲料容器に冷却充填させる保存剤を含むことができる。特に、当該保存剤は、飲料のpHレベルを、pH 約3〜約4.5まで低くするために添加できる。適した保存剤は、本願明細書において詳述される。
【0229】
(ミルクベースの組成物)
ミルクベースの組成物は、一般的に、様々な量の乳タンパク質(例えば、カゼイン、ホエータンパク質など)、脂質、ラクトース、および水を含み得る乳成分を含む。代表的な乳成分としては、ヨーグルト、クリーム、全乳、低いまたは減少した脂肪乳、スキムミルク、乳固形物、コンデンスミルク、または少なくとも1つの上述の乳成分を含む組み合わせが挙げられる。
【0230】
いくつかの実施態様では、非乳成分は、ミルクベースの組成物中の乳成分の一部または全てを置き換えてもよい。適した非乳成分としては、豆乳、アーモンドミルク、ココナッツミルク、ライスミルクなど、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。
【0231】
安定剤は、沈殿を防ぐため、ミルクベース組成物に添加することができる。代表的な安定剤としては、親水コロイド(例えば、ペクチン、プロピレングリコールアルギネートなど)、および本願明細書においてさらに記載される安定剤が挙げられる。
【0232】
ミルクベースの飲料組成物中の乳タンパク質の量は、約0.1重量%〜約10重量%(ミルクベースの飲料組成物の全重量に基づく)、特に約0.5重量%〜約5重量%、およびさらに具体的には約1.0重量%〜約4重量%であってもよい。
【0233】
当該ミルクベース組成物は、甘味剤、着色剤、または本願明細書で開示される他の添加剤を含むことができる。当該ミルクベース組成物は、非炭酸または炭酸であってもよい。
【0234】
いくつかの実施態様では、当該ミルクベース飲料はラクトースが含まれていない。
【0235】
ミルクベースの飲料組成物を調製するための工程は、一般的に、乳成分または非乳成分を、乳化剤と、乳化された成分を形成するために混合および乳化する工程を含む。乳化された成分は、低温殺菌され、冷却され、第2の成分(これは、飲料組成物を形成するために香味料、甘味剤、他の添加剤、または水もしくは他の適した液体を含むことができる)と混合されてもよい。混合は、製品の完全性を確実にするために無菌的条件下で行うことができる。
【0236】
ミルクベースの組成物の低温殺菌に適した条件は、当業者によって、過度の実験をすることなく、与えられた指針を使用して選択され得る。乳化された成分または他の乳成分を滅菌するための代表的な低温殺菌工程は、約130〜約140℃の温度で、約30秒〜約2分間、無菌的環境で達成できる。あるいは、当該低温殺菌は、約115〜約125℃で、約20〜約30分間、無菌的環境で行うことができる。
【0237】
別の実施態様では、ミルクベース組成物は飲料容器に充填され、次いで、低温殺菌条件にさらされる。
【0238】
(アルコール組成物)
本願明細書に記載された組成物は、さらにアルコール組成物を含んでいてもよい。適したアルコール組成物の例としては、ビール、スピリッツ酒、リキュール、ワイン、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせが挙げられる。いくつかの実施態様では、アルコールのレベルは、飲料組成物に含まれるエタノールの量によって測定され、約0.5体積%〜約20体積%(飲料組成物の総体積に基づく)であってもよい。
【0239】
(炭酸組成物)
炭酸飲料組成物は、典型的に、当該飲料組成物の量あたり、約0.1〜約5.0量の気体(典型的に二酸化炭素)を含む。炭酸化は、飲料組成物への圧力下での気体の強力な導入によって達成できる。飲料組成物の冷却によって、飲料組成物により、可溶化される二酸化炭素の量を多くすることができる。炭酸化は、フレーバー、甘味、食味、および当該組成物の口の感触(mouth−feel)を亢進するために使用できる。さらに、炭酸化は、当該組成物のpHを低くする。
【0240】
1つの実施態様では、当該炭酸化は、所望の飲料成分の全てを含む、出来上がった非炭酸飲料組成物に加えることができる。
【0241】
別の実施態様では、当該炭酸化は、炭酸水を形成するために所望の量の水に加えることができる。次いで、当該炭酸水は、出来上がった炭酸飲料組成物を作るために、飲料濃縮物または飲料シロップなどの組成物と合わせることができる。
【0242】
一旦炭酸飲料組成物が調製されると、当該炭酸飲料組成物は、容器に詰めることができ、過度の実験をすることなく当業者によって選択される方法、包装、および設備を使用して封入できる。
【0243】
いくつかの実施態様では、炭酸化は、消費の時点で加えることができる。例えば、レストランまたはコンビニエンスストアにおいて、飲料シロップおよび炭酸化の供給源からなるファウンテン飲料(fountain beverage)は、消費者による消費の直前に調製される。
【0244】
(冷凍組成物)
本願明細書で使用される「冷凍飲料組成物」は、粘稠性であるが、飲用可能な飲料を与えるために、飲料組成物に懸濁された氷結晶を有する飲料組成物を含む。冷凍飲料組成物の粘稠性は、これが「雪解けの(slushy)」または「スプーンで食べられる(spoonable)」粘稠性を有することを可能にする。当該氷結晶は、冷凍飲料組成物中に、約20〜約90重量%、特に約30〜約70重量%、およびさらに具体的には約40〜約50重量%の量の氷固形物(それぞれ冷凍飲料組成物の全重量に基づく)で存在できる。
【0245】
他の飲料と比較して、冷凍飲料組成物は低い温度であるため、当該香味料剤および/または甘味剤の量の選択は異なっていてもよい。香味料および甘味剤の適した量は、当業者によって、過度の実験をすることなく選択され得る。
【0246】
当該冷凍飲料組成物は緩衝塩を含むことができ、これは飲料組成物の凝固点を低下させ、「雪解けの」食感を維持するのを補助する。適した緩衝塩としては、クエン酸もしくはリン酸のナトリウム塩、カリウム塩、およびカルシウム塩:クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、第一リン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、または少なくとも1つの上述の緩衝塩を含む組み合わせが挙げられる。
【0247】
(ゲル組成物)
本願明細書で使用される「ゲル飲料組成物」としては、粘稠性であるが、飲用可能な飲料を与えるために、増粘剤を有する飲料組成物が挙げられる。ゲル飲料組成物の粘稠性は、それが「半固形の」または「スプーンで食べられる」粘稠性を有することを可能にする。増粘剤(親水コロイドとも呼ばれる)としては、天然および合成のガム、例えばローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、キサンタンガム、ガッティガム(gum ghatti)、修飾されたガッティガム、トラガントガム、カラゲナンなど;天然デンプンおよび加工デンプン、例えばアルファ化デンプン(コーン、コムギ、タピオカ)、アルファ化高アミロース含有デンプン、アルファ化加水分解デンプン(マルトデキストリン、コーンシロップ固形物)、アルファ化置換デンプン(例えば、オクテニルコハク酸エステル)などの化学的に加工されたデンプンなど;セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど);ポリデキストロース;ホエーもしくはホエータンパク質濃縮物;ペクチン;ゼラチン;または少なくとも1つの上述の増粘剤を含む組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0248】
他の飲料と比較したゲル飲料組成物の食感的な相違により、当該香味剤の量および/または甘味剤の選択は異なっていてもよい。香味料および甘味剤の適した量は、当業者によって、過度の実験をすることなく選択され得る。
【0249】
本願明細書に記載された飲料組成物のいずれかは、本発明の甘味料組成物および様々な任意の添加剤に加えて、香料および任意の甘味料を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、当該組成物は、任意の添加剤(抗酸化剤、アミノ酸、カフェイン、着色剤(colouring agent)(「着色料(colourant)」、「着色剤(colouring)」)、乳化剤、香料増強剤、食品グレードの酸、ミネラル、微量栄養素、植物抽出物、植生化学物質(「植物性栄養素」)、保存剤、塩(緩衝塩を含む)、安定剤、増粘剤、薬物、ビタミン、または少なくとも1つの上述の添加剤を含む組み合わせなど)を含んでいてもよい。当業者は、特定の添加剤が複数の上記の添加剤の分類による定義または機能に適合していてもよいことを認識するだろう。
【0250】
当該組成物における使用のために適した食品グレードの酸としては、例えば、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酪酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、リン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、または少なくとも1つの上述の食品グレードの酸を含む組み合わせが挙げられる。当該食品グレードの酸は、酸味料として、飲料のpHを制御し、また、いくつかの保存剤の特性を与え、または飲料を安定化させるために加えることができる。
【0251】
飲料のpHはまた、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなど、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせなどの食品グレードの化合物の添加によって変更されてもよい。さらに、飲料のpHは、二酸化炭素の添加によって調整できる。
【0252】
いくつかの実施態様では、飲料の酸味は、所望の酸味の知覚を与えるために、酸の選択および混合によって、変化してもよい。所望の酸味の決定において考慮するいくつかの要因としては、酸の解離定数、溶解度、pHなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの変数は、飲料組成物の滴定酸度の測定によって決定できる。
【0253】
着色剤は、当該組成物の所望の色を生じるために有効な量で使用できる。着色料は、食品、薬物および化粧品の用途に適した色素、天然の食品の色ならびに染料を含んでいてもよい。F.D.&C.着色料およびそれらの対応する化学構造(colourants and their corresponding chemical structures)全体の全ての記述は、Kirk−Othmer Encyclopaedia of Chemical Technology、第3版、第5巻、857−884頁において見出すことができ、この本文は、参照により、本願明細書に組み入れられる。
【0254】
米国食品医薬品化粧品法(21 C.F.R. 73)によって分類されたように、着色料は、認可免除着色料(合成により製造できても、天然と呼ばれる場合がある)および認可着色料(人工と呼ばれる場合がある)、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせを含むことができる。いくつかの実施態様では、代表的な認可免除着色料または天然着色料は、アナットー抽出物(E160b)、ビキシン、ノルビキシン、アスタキサンチン、脱水テンサイ(テンサイ粉末)、赤色テンサイ根/ベタニン(E162)、ウルトラマリンブルー、カンタキサンチン(E161g)、クリプトキサンチン(E161c)、ルビキサンチン(E161d)、ビオランキサンチン(E161e)、ロドキサンチン(E161f)、キャラメル(E150(a−d))、β−アポ−8’−カロテナール(E160e)、β−カロチン(E160a)、α カロチン、γ カロチン、β−アポ−8 カロテナールのエチルエステル(E160f)、フラボキサンチン(E161a)、ルテイン(E161b)、コチニール抽出物(E120);カルミン(E132)、カルモイシン/アゾルビン(E122)、銅クロロフィリンナトリウム(E141)、クロロフィル(E140)、焼成し部分的に脱脂し加熱した綿実小麦粉、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、ブドウ色抽出物、ブドウ果皮抽出物(エノシアニナ)、アントシアニン(E163)、ヘマトコッカスアルガエ(haematococcus algae)粗粉、合成酸化鉄、酸化鉄および水酸化鉄(E172)、フルーツジュース、野菜ジュース、乾燥藻類粗粉、マンジュギク(Aztec marigold)粗粉および抽出物、キャロット油、トウモロコシ胚乳油、パプリカ、パプリカオレオレジン、パフィア(phaffia)酵母、リボフラビン(E101)、サフラン、二酸化チタン、ウコン(E100)、ウコンオレオレジン、アマランサス(E123)、カプサンチン/カプソルビン(E160c)、リコピン(E160d)、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせを含むことができる。
【0255】
いくつかの実施態様では、代表的な認可着色料は、FD&C ブルー #1、FD&C ブルー #2、FD&C グリーン #3、FD&C レッド #3、FD&C レッド #40、FD&C イエロー #5およびFD&C イエロー #6、タートラジン(E102)、キノリンイエロー(E104)、サンセットイエロー(E110)、紅色(E124)、エリスロシン(E127)、パテントブルー V(E131)、二酸化チタン(E171)、アルミニウム(E173)、銀(E174)、金(E175)、顔料ルビン/リソールルビン BK(E180)、炭酸カルシウム(E170)、カーボンブラック(E153)、ブラック PN/ブリリアントブラック BN(E151)、グリーン S/酸ブリリアントグリーン BS(E142)、または上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせを含むことができる。いくつかの実施態様では、認可着色料は、FD&C アルミニウムレ−キを含むことができる。これらはアルミナ水和物の不溶性基質上に広げたFD&C 染料のアルミニウム塩からなる。さらに、いくつかの実施態様では、認可着色料は、カルシウム塩として含むことができる。
【0256】
許容できる着色剤は、特に水溶性着色剤である。
【0257】
所望の視覚的効果を与えるための適した量の着色料は、当業者によって、過度の実験をすることなく、与えられた指針を使用して選択され得る。着色剤の代表的な量は、約0.005〜約15重量%、特に約0.01〜約6重量%、およびさらに具体的には約0.1〜約2重量%(それぞれ当該組成物の全重量に基づく)であってもよい。
【0258】
乳化剤は、成分の分散を維持することによって、当該組成物の成分の分離を防ぐために、当該組成物に添加することができる。乳化剤は、親水性部分および疎水性部分の両方を有する分子を含むことができる。乳化剤は、飲料中の親水性物質および疎水性物質の間の界面で、当該組成物の成分の分離を防ぐために作用できる。当該組成物における使用のために適した乳化剤としては、例えば、レシチン(例えば、大豆レシチン);長鎖脂肪酸(特に飽和脂肪酸)のモノグリセリドおよびジグリセリド、およびさらに具体的には、ステアリン酸およびパルミチン酸のモノグリセリドおよびパルミチン酸ジグリセリド;酢酸、クエン酸、酒石酸、または乳酸のモノグリセリドおよびジグリセリド;卵黄;ポリソルベート(例えば、ポリソルベート 20、ポリソルベート 40、ポリソルベート 60、ポリソルベート 65、およびポリソルベート 80)、プロピレングリコールエステル(例えば、プロピレングリコールモノステアレート);脂肪酸のプロピレングリコールエステル;ソルビタンエステル(例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート)、アカシア(アラビアゴム)、スクロースモノエステル;ポリグリセロールエステル;ポリエトキシル化グリセロールなど、または少なくとも1つの上述の乳化剤を含む組み合わせが挙げられる。
【0259】
飲料組成物は、乳化剤を、当該組成物の約0.001重量%〜約2.00重量%、特に約0.005重量%〜約1.00重量%、さらに具体的には約0.01重量%〜約0.5重量%、およびさらに具体的には約0.05重量%〜約0.1重量%の量で含んでいてもよい。
【0260】
さらなる「口の感覚」を組成物に与えることができる増粘剤として作用する特定の成分(親水コロイドとも呼ばれる)としては、天然および合成のガム(例えばローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、キサンタンガム、ガッティガム、修飾されたガッティガム、トラガントガム、カラゲナンなど);天然デンプンおよび加工デンプン、例えばアルファ化デンプン(コーン、コムギ、タピオカ)、アルファ化高アミロース含有デンプン、アルファ化加水分解デンプン(マルトデキストリン、コーンシロップ固形物)、化学的に加工されたデンプン(アルファ化置換デンプン(例えば、オクテニルコハク酸エステル)など)など;セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなど);ポリデキストロース;ホエーまたはホエータンパク質濃縮物;ペクチン;ゼラチン;または少なくとも1つの上述の増粘剤を含む組み合わせが挙げられる。
【0261】
当該組成物は、増粘剤を、当該組成物の約0.001重量%〜約10重量%、特に約0.005重量%〜約5重量%、さらに具体的には約0.01重量%〜約1重量%、およびさらに具体的には約0.05重量%〜約0.5重量%の量で含んでいてもよい。
【0262】
保存剤(抗菌剤を含む)は、新鮮さを与え、バクテリア、カビ、菌類、または酵母の不必要な増殖を防ぐために、当該組成物に添加することができる。保存剤(抗酸化剤を含む)の添加はまた、当該組成物の色、フレーバー、または食感を維持するために使用されてもよい。食品および飲料製品における使用のためのいずれかの適した保存剤は、当該組成物に組み入れることができる。適した保存剤の例としては、安息香酸アルカリ金属塩(例えば、安息香酸ナトリウム)、ソルビン酸アルカリ金属塩(例えば、ソルビン酸カリウム)、アスコルビン酸(ビタミンC)、クエン酸、プロピオン酸カルシウム、エリソルビン酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸カルシウム、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トコフェロール(ビタミンE)、直鎖ポリリン酸塩、または少なくとも1つの上述の保存剤を含む組み合わせが挙げられる。
【0263】
当該組成物は、保存剤または保存剤の組み合わせを、当該組成物の約0.0001重量%〜約0.10重量%、特に約0.001重量%〜約0.08重量%、さらに具体的には約0.005重量%〜約0.05重量%、およびさらに具体的には約0.01重量%〜約0.04重量%の量で含んでいてもよい。
【0264】
当該組成物は、ビタミン、ミネラル、微量栄養素、または他の栄養素で強化し、またはこれらを混入させてもよい。微量栄養素は、所望の効果を得るために生物が必要とする量が主要栄養素(タンパク質、炭水化物、および脂質など)に対して少ないが、生物の栄養学的な健康に影響を与える物質を含むことができる。微量栄養素は、ビタミン、ミネラル、酵素、植生化学物質、抗酸化剤、およびそれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0265】
適したビタミンまたはビタミン前駆体としては、アスコルビン酸(ビタミンC)、βカロチン、ナイアシン(ビタミンB)、リボフラビン(ビタミンB)、チアミン(ビタミンB)、ナイアシンアミド、葉酸塩または葉酸、α トコフェロールまたはそのエステル、ビタミンD、酢酸レチニル、パルミチン酸レチニル、ピリドキシン(ビタミンB)、葉酸(ビタミンB)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、パントテン酸、ビオチン、または少なくとも1つの上述のビタミンを含む組み合わせが挙げられる。
【0266】
いくつかの実施態様では、ビタミンまたはビタミン前駆体は、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、およびビタミンKなどの脂溶性ビタミン、ならびにそれらの組み合わせを含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、ビタミンまたはビタミン前駆体は、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンB(チアミンまたはB、リボフラビンまたはB、ナイアシンまたはB、ピリドキシンまたはB、葉酸またはB、シアノコバラミンまたはB12、パントテン酸、ビオチン)などの水溶性ビタミン、およびそれらの組み合わせを含むことができる。
【0267】
代表的なミネラルとしては、ナトリウム、マグネシウム、クロム、ヨウ素、鉄、マンガン、カルシウム、銅、フッ化物、カリウム、リン、モリブデン、セレン、亜鉛、または少なくとも1つの上述のミネラルを含む組み合わせが挙げられる。ミネラルは、ミネラル塩(炭酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、アミノ酸などを陽イオン性ミネラルとして、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを陰イオン性ミネラルとして含む)として供給できる。
【0268】
当該組成物に供給されるビタミンまたはミネラルの量は、米国で推奨された1日の量、または米国食品医薬品局によって確立された推奨される1日の摂取量として一般的に認識される量まで、またはこれを超える量であってもよい。
【0269】
いくつかの実施態様では、微量栄養素は、L−カルニチン、コリン、コエンザイム Q10、α−リポ酸、ω−3−脂肪酸、ペプシン、フィターゼ、トリプシン、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、およびそれらの組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0270】
抗酸化剤は、遊離基を除去する物質を含んでいてもよい。いくつかの実施態様では、抗酸化剤は、アスコルビン酸、クエン酸、ローズマリー油、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンE リン酸エステル、トコフェロール、ジ−α−トコフェロールリン酸、トコトリエノール、α リポ酸、ジヒドロリポ酸、キサントフィル、β クリプトキサンチン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、アスタキサンチン、β−カロチン、カロチン、混合したカロテノイド、ポリフェノール、フラビノイド(flavinoid)およびそれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0271】
代表的な栄養素はまた、L−トリプトファン、L−リジン、L−ロイシン、L−メチオニン、2−アミノエタンスルホン酸(タウリン)、およびL−カルニチン;クレアチン;グルクロノラクトン;イノシトールなどのアミノ酸、または少なくとも1つの上述の栄養素を含む組み合わせを含んでいてもよい。
【0272】
植生化学物質(「植物性栄養素」)は、消費者の健康または福祉に有益な効果を与える可能性がある植物由来の化合物である。植生化学物質としては、植物由来の抗酸化剤、フェノール化合物(モノフェノールおよびポリフェノールなどを含む)が挙げられる。代表的な植生化学物質としては、ルテイン、リコピン、カロチン、アントシアニン、カプサイシノイド、フラボノイド、ヒドロキシケイ皮酸、イソフラボン、イソチオシアネート、モノテルペン、カルコン、クメスタン(coumestan)、ジヒドロフラボノール、フラバノイド(flavanoid)、フラバノール、ケルセチン、フラバノン、フラボン、フラバン−3−オール(カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガラートなど)、フラボナール(flavonal)(アントシアニン、シアニジンなど);フェノール酸;植物ステロール、サポニン、テルペン(カロテノイド)、または少なくとも1つの上述の植生化学物質を含む組み合わせが挙げられる。
【0273】
植生化学物質は、実質的に純粋な、または単離された形態で、または天然の植物抽出物の形態で与えられてもよい。1以上の植生化学物質を含む適した植物抽出物としては、果実果皮抽出物(ブドウ、リンゴ、小さなリンゴ(crab apple)など)、緑茶抽出物、白茶抽出物、未焙煎コーヒー抽出物、または少なくとも1つの上述の抽出物を含む組み合わせが挙げられる。
【0274】
様々なハーブ、芳香性植物もしくは植物の部分またはこれらの抽出物もまた、当該組成物中に、様々な理由(フレーバーとして、またはこれらの潜在的な健康効果のためなど)で含まれていてもよい。代表的なハーブとしては、エキネシア、ヒドラスチス、キンセンカ、ローズマリー、タイム、カバカバ、アロエ、赤根草、グレープフルーツ種子抽出物、ブラックコホッシュ、朝鮮人参、ガラナ、クランベリー、ギンコビロバ、セイヨウオトギリソウ、月見草油、ヨヒンベ樹皮、緑茶、エフェデュラ、マカ、ビルベリー、それらの抽出物、または少なくとも1つの上述のハーブを含む組み合わせが挙げられる。
【0275】
(濃縮組成物)
濃縮組成物は、乾燥形態(例えば、粉末または錠剤)または液体形態(例えば、シロップ、懸濁液、または乳剤)であってもよい。濃縮組成物は、典型的に、出来上がった飲料で見出される液状媒体の量よりも少ない液状媒体の量の中に香味料を含む。濃縮物中の他の任意の成分としては、さらなる甘味剤、着色剤、および他の添加剤(例えば、食品グレードの酸、保存剤など)が挙げられる。出来上がった飲料組成物の液体成分のバルクは、重量、体積、貯蔵および輸送のコストを減少させ、同時に、飲料組成物に対する濃縮物の有効期間を増加させるため、濃縮物には存在しない。
【0276】
1つの実施態様では、当該濃縮組成物は、約2倍〜約5倍(体積による)、特に約3倍〜約4倍(液体の体積による)の希釈時に、最終的な飲料組成物を与えるように処方される。当該液体は、水、ジュース、乳成分、非乳製品、エタノール、上述のうち少なくとも1つを含む組み合わせなどであってもよい。当該液体は、非炭酸または炭酸の形態であってもよい。
【0277】
(飲料製品の加工および包装)
いくつかの実施態様では、飲料組成物は、均一な組成物を与えるために、均質化条件(高圧力均質化など)にさらされる。飲料組成物または濃縮組成物を調製するために使用される飲料成分は、単独で均質化することができ、あるいは、均質化された飲料組成物または均質化された濃縮組成物を形成するために、ジュースおよび他の成分と一緒に均質化することができる。
【0278】
高圧力の均質化が使用されてもよく、いくつかの実施態様では、ジュース固形物は圧力下ですりつぶされる。一般的に、均質化工程は、果実または野菜果肉粒子の大きさおよび分布を変化させる。さらに具体的には、均質化は、親油性成分、果実または野菜果肉粒子などを破壊し、組成物全体に均一に分布させる。さらに、均質化は、長さを短くし、繊維性物質の末端をほぐすことによって組成物中に見出される果実または野菜繊維を改変してもよい。これにより、繊維ストランドに、より液体を吸収させてもよい。全体の均質化は、増加した粘度を有するより均一な組成物を生じてもよい。従って、均質化は、組成物によりなめらかな口の感触を与えてもよい。
【0279】
いくつかの実施態様では、約1000ポンド/平方インチ(psi)(約6.87MPa)〜約4000psi(約27.5MPa)の均質化の圧力が使用される。いずれかの従来の均質化の設備(APV Gaulin、Alfa−LavalまたはNiro Soaviから入手できる設備など)が使用できる。
【0280】
いくつかの実施態様では、飲料組成物は、不必要な微生物を死滅させることによって、製品を滅菌するために低温殺菌される。不必要な微生物を死滅させ、または除去するための代表的な工程としては、加熱充填、無菌的包装、オゾン処理、放射線(例えば、紫外線またはγ線)照射、膜透過、パルス電場、超音波処理などが挙げられる。
【0281】
飲料組成物の成分により、低温殺菌は異なる温度で達成される可能性がある。乳製品、穀物、果実または野菜ベースの飲料組成物については、約60℃〜約80℃(特に約65℃〜約75℃、およびさらに具体的には約68℃〜約72℃)の低温殺菌の温度が十分である可能性がある。さらに具体的には、当該果実または野菜ベースの飲料組成物は、所望の温度で、約6〜約15分間(さらに具体的には約8〜約12分間、およびさらに具体的には約9〜約11分間)、無菌的環境で加熱することによって低温殺菌することができる。
【0282】
ミルクベースの飲料組成物については、約60℃〜約80℃(特に約65℃〜約75℃、およびさらに具体的には約68℃〜約72℃)の低温殺菌の温度が使用されてもよい。さらに具体的には、当該ミルクベースの飲料組成物は、所望の温度で、約6〜約15分間(さらに具体的には約8〜約12分間、およびさらに具体的には約9〜約11分間)、無菌的環境で加熱することによって低温殺菌してもよい。
【0283】
飲料組成物は、バルク低温殺菌されてもよく、次いで、所望の飲料容器に充填される。いくつかの実施態様では、当該飲料組成物は、所望の飲料容器(ガラスビンなど)に充填され、次いで、低温殺菌条件にさらされる。
【0284】
あるいは、いくつかの実施態様では、飲料組成物は、所望の飲料容器に加熱充填されてもよい。さらに具体的には、当該飲料組成物は、飲料容器に、容器中の組成物を滅菌するのに十分な温度(例えば約85℃)で充填される。数分間後、当該容器および組成物を約32℃〜約38℃まで冷却することができる。
【0285】
他の実施態様では、当該飲料組成物は所望の飲料容器に冷却充填される。このような実施態様では、保存剤を飲料組成物に添加することができる。さらに具体的には、飲料の冷式充填は、当該飲料を飲料容器に常温(例えば、約21℃)で加えることが関与する。保存剤(本願明細書に記載されたものなど)は、組成物に、組成物のpHレベルを低くするために加えることができる。望ましいpH値は、約3〜約4.5であってもよい。保存剤を用いる冷式充填は、いくつかの実施態様では、低温殺菌の代わりとして使用される。
【0286】
いくつかの実施態様では、無菌的工程は、長期保存可能な、無菌の飲料を与えるために使用できる。
【0287】
飲料組成物は、包装され、すぐに飲めるものであってもよく、長期保存可能である。飲料包装のいずれのタイプも、飲料組成物を包装するために使用されてもよく、ガラスビン、プラスチックのビンおよび容器(例えば、ポリエチレンテレフタレートまたは箔で裏打ちしたエチレンビニルアルコール)、金属缶(例えば、コーティングされたアルミニウムまたは鋼)、裏打ちしたボール紙の容器などが挙げられる。当業者に知られた他の飲料包装材料を使用してもよい。
【0288】
本発明はまた、飲料組成物中の所望の甘味の強度を維持する方法を与える。このような方法に従って、所望の甘味の強度を最初に測定してもよい。一旦所望の甘味の強度が測定された場合、一定の量の天然または人工の甘味料が、所望の甘味の強度よりも低い甘味の強度を与える飲料組成物に添加されてもよい。引き続いて、一定の量の甘味増強組成物(3−HBおよび3,4−DHBを含む)が、所望の甘味の強度がもたらされるように、飲料組成物に添加されてもよい。
【0289】
いくつかの他の実施態様に従い、飲料組成物の甘味の強度を増加させる方法が与えられる。一定の量の天然または人工の甘味料が最初に飲料組成物に添加されてもよい。引き続いて、当該一定の量の天然または人工の甘味料に由来する甘味の強度が測定されてもよい。次いで、一定の量の甘味増強組成物(3−HBおよび3,4−DHBを含む)を、甘味の強度が当該天然または人工の甘味料由来の甘味の強度よりも大きくなるように、飲料組成物に添加してもよい。
【0290】
いくつかの他の実施態様では、飲料組成物中の天然または人工の甘味料の量を低下させる方法が与えられる。それに従い、所望の甘味の強度を与える飲料組成物中の天然または人工の甘味料の量が最初に測定されてもよい。所望の甘味の強度が維持されるように、その量は減少させてもよく、一定の量の甘味増強組成物を飲料組成物に添加してもよい。
【0291】
別段の記載がない限り、本発明で記載される各整数は、当業者によって理解されるように、いずれかの他の整数と組み合わせて使用され得る。さらに、別段の記載がない限り、本願明細書に表われる全ての割合は、記載された組成物の重量パーセントである。従って、結合組成物の調製のための処方について言及された場合、全ての割合は当該処方の重量による。しかし、当該組成物自体に対して言及された場合、全ての割合は結合組成物の重量パーセントである。さらに、本発明の全ての態様は、好ましくは、その態様に関連して記載される特徴を「含む」が、請求項において概略が述べられたそれらの特徴「からなる」または、それらから「基本的になる」かも知れないことが特に予想される。
【0292】
本発明がより容易に理解されるために、以下の特定の実施例を参照して、さらに記載される。
【実施例】
【0293】
本発明は、これから、添付の図面への参照によって、例としてのみ記載される。図1は、LHG(PureLo 2006)の用量反応曲線である。図2は、ステビア(SoooLite Pure)の用量反応曲線である。
【0294】
一連の評価は、ステビアとLHGとの間で、いずれかの相乗作用が生じるかどうかを検討するために行った。本研究の全ての評価は、モデルソフトドリンクの系(表1に示された処方)において、甘味料の評価を経験した小規模なパネリストを使用して行った。各査定者は、2つのランダムにコードされた試験試料を同時に示され、各評価は2度繰り返した。
【0295】
【表1】

【0296】
ソフトドリンクをpH 3.2にpH調整し、ステビアおよびLHGの混合物によって下記の概略のように甘くした。
【0297】
LHGの3つの供給源をこの研究に含めた。Biovittoria(2006および2007 作物−バッチ番号 G20060803およびG2007002)によって供給されたPureLo、およびDaminによって供給されたLHG。ステビアは、Sweet Aloha Farmsから供給されたSoooLite Pureである(バッチ番号 200505)。
【0298】
一定の範囲の濃度のLHG(PureLo 2006)およびステビアのスクロース等価係数(sucrose equivalence value、SEV)を、用量反応曲線を作成するために評価した。甘味料の評価を経験した小規模なパネリストの試飲者(taster)(n=8)によって、甘味マッチングを行った。ランダムな3つの数字のコードでコードされたステビアまたはLHG溶液を、2% スクロースから10% スクロースに濃度が増加している一連のスクロース標準物質と一緒に示した。パネリストに、ステビアまたはLHG溶液を3口、次いで、試飲の間に水ですすぎながら、スクロース標準物質を3口飲むように指示した。彼らに、どのスクロース溶液がステビアまたはLHG溶液の甘味に最も緊密にマッチしているかを同定するように求めた。パネリストが、甘味が2つの標準物質の甘味の間にあると判断した場合、彼らにそれを述べるように勧めた。ステビアまたはLHGの各濃度は2度ずつ味わってもらい、LHGおよびステビアの両方の用量反応曲線を作成した(PureLo 2006およびSoooLite Pureの曲線は、例として、図1および2に示した)。この工程をLHGの2つの別の供給源について繰り返した。
【0299】
次いで、用量反応曲線を、5%重量/体積 スクロースの参照溶液の甘味を100%値としてマッチさせた、LHGまたはステビアのいずれかの以前に同定された等甘味(equisweet)レベルを使用して、ステビアおよびLHG混合物の範囲の評価において使用した。これらの検討の結果は下記で図示される。
【0300】
【表2】

【0301】
【表3】

【0302】
【表4】

【0303】
上記データから見出すことができるように、ステビアおよびLHGの混合物は、組み合わせて使用した場合、相乗効果を呈することが示された。特に、ステビアおよびLHGの組み合わせ(LHGの3つの別々の供給源から示される)は、いずれかの甘味料単独と比較した場合、まるみのある甘味特性を有することが示された。さらに、ステビアおよびLHGの組み合わせは、一方の不存在下で使用された場合のいずれかの甘味料よりも、長引かずかつ、乾燥しないことが見出された。
【0304】
LHGへのステビアの最適な混合は、80:20 ステビア:LHGの領域にあることが見出されたが、しかし、甘味特性は、ステビアのレベルがLHGよりも大きく、LHGが存在している限り改善された(すなわち、50:50〜約95:5の比率)。
【0305】
本発明の甘味料組成物を含む、いくつかのさらなるモデル製品の処方を調製し、これらを下記の表5〜7に記載した。それぞれは、本発明の甘味料組成物の有利な甘味特性を呈することが見出された。
【0306】
ステビア:LHGの70:30の混合物を含むボイルドキャンディの処方は、平鍋中で、下記の表5で概略を示された成分の混合によって調製した。300gのスケールを使用した。108.16gの水を加熱によって除去し、ハードボイルドキャンディ製品(最終的な組成 2重量%の水、および最終的な質量300g)を得た。
【0307】
【表5】

【0308】
ステビア:LHGの90:10の混合物を含むチョコレートの処方を、従来の技術を使用して調製した。特に、下記の表6に概略を示した成分をゆっくり加熱しながら合わせ、引き続いて凝固させた。
【0309】
【表6】

【0310】
ステビア:LHGの80:20の混合物を含むチューインガムの処方を、従来の技術を使用し、600gのスケールで調製した。特に、下記の表7で概略を示された成分を、ゆっくりと加熱しながら合わせ、引き続いて凝固させた。
【0311】
【表7】

【0312】
本発明は上記の実施態様の詳細に制限されるものではなく、これらは例としてのみ記載されることが理解されるだろう。多くの変更が可能である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ステビア リバウンディアナ植物の葉からの抽出物および/またはルブス スワビシウム植物の葉からの抽出物であって、
50重量%〜55重量%のステビオサイドと、20重量%〜25重量%のレバウディオシド Aと、5重量%〜10重量%のレバウディオシド Cと、3重量%〜5重量%のズルコシド Aとを含むか、又は
5重量%〜14重量%のステビオサイドと、65重量%〜72重量%のレバウディオシド Aと、3重量%〜9重量%のレバウディオシド Cと、0.6重量%〜1.2重量%のズルコシド Aとを含む抽出物と、
(b)ルオハングオの果実からの抽出物と、を含み、
a:bの比率は、前記(a)と前記(b)のそれぞれの甘味の寄与に基づき、70:30〜90:10の範囲内であり、
無糖かつエリスリトールを実質的に含有しない甘味料組成物。
【請求項2】
前記a:bの比率は、75:25〜80:20の範囲内である請求項1に記載の甘味料組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの糖類をさらに含む請求項1又は2に記載の甘味料組成物。
【請求項4】
飲料または食品の味を改善する方法であって、請求項1から3のいずれか1項に記載の甘味料組成物を、飲料または食品に組み入れる工程を含む方法。
【請求項5】
前記飲料または食品は飲料である請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記飲料または食品は、チョコレート、キャンディ、チューインガムまたはこれらの組み合わせから選択される請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記甘味料組成物は、前記飲料または食品中に、前記飲料または食品の0.001〜10.0重量%の範囲で存在する請求項4から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
飲料または食品における請求項1から3のいずれか1項に記載の甘味料組成物の使用。
【請求項9】
前記甘味料組成物は、糖または人工甘味料の部分的または完全な代用である請求項8に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−205598(P2012−205598A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−170272(P2012−170272)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【分割の表示】特願2010−518734(P2010−518734)の分割
【原出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(505154277)キャドバリ ホールディングス リミテッド (9)
【Fターム(参考)】