説明

生体情報測定装置、生体情報管理装置、生体情報管理システム、生体情報管理プログラム、および生体情報管理方法

【課題】複数の被験者の生体情報の測定・管理を適切に行なうことのできる生体情報管理システムを提供する。
【解決手段】通信装置において健康機器に対して測定値の転送のための操作がなされると通信装置から健康機器に対して送信要求が出される(S201)。健康機器は複数の被験者の生体情報を測定、記憶することが可能であって、該要求に応じて、すべての被験者についての未送信の測定値を、当該測定値が記憶されていた被験者に応じた記憶領域のメモリIDおよび当該健康機器のシリアルナンバと関連付けて、一括して送信し(S203)、そのデータはサーバに転送される(S205)。サーバでは、測定値ごとに、関連付けられたメモリIDとシリアルナンバとから格納領域が特定され(S207)、当該領域に格納される(S211)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は生体情報測定装置、生体情報管理装置、生体情報管理システム、生体情報管理プログラム、および生体情報管理方法に関し、特に、複数の被験者の生体情報を測定し、管理する生体情報測定装置、生体情報管理装置、生体情報管理システム、生体情報管理プログラム、および生体情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体重体組成計や血圧計などの健康機器の中には、測定値を記憶し、記憶された測定値を所定の操作によって外部に転送可能なものがある。この場合、たとえば特開2007−318289号公報(以下、特許文献1)に開示された無線端末の端末IDと共にデータをサーバに送信する技術を応用して、健康機器の固有情報(機器ID)を測定値と共にサーバに送信することで、サーバ側で機器IDに基づいて測定値を蓄積管理することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−318289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで健康機器では、たとえば家庭に設置されて複数人の家族がそれぞれ測定する、などの複数の被験者が用いる場合が想定される。その場合、健康機器には、複数の被験者のそれぞれの測定値が分別されて記憶される。
【0005】
このような健康機器において測定値をサーバに送信してデータ管理を行なわせる場合、被験者を特定したデータを送信する必要がある。そのため、データ送信時に被験者を特定するための操作(たとえばユーザ番号を選択する操作等)を誤ると、サーバ側で適切に分別されて記憶されなくなるという問題がある。
【0006】
また、被験者ごとにデータ送信するための操作が必要となり、データ送信のための操作が煩雑になるという問題もある。
【0007】
また、被験者ごとにデータ送信するための操作が必要となり、全員分のデータを送信するための操作が煩雑になるという問題や、複数の被験者であるたとえば家族の中には、コンピュータや携帯電話の操作に不慣れな者もいる可能性もあり、その者がデータ送信のための操作を行なうことは非常に難しいという問題もある。
【0008】
また、特許文献1に開示された技術を健康機器に応用する場合は1台の健康機器で一人の被験者の測定をしていることが前提となっており、1台の健康機器を複数の被験者が用いる場合にはデータのそれぞれに被験者の識別ができないため、サーバ側で適切に分別されて記憶されなくなるという問題がある。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、複数の被験者の生体情報の測定・管理を適切に行なうことのできる生体情報測定装置、生体情報管理装置、生体情報管理システム、生体情報管理プログラム、および生体情報管理方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、生体情報測定装置は複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能な装置であって、被験者を指定するための指定手段と、被験者の生体情報を測定するための測定手段と、被験者と測定手段によって得られた測定値とを関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された測定値の送信の指示を受け付けるための受付手段と、記憶手段に記憶された測定値を他の装置に送信するための通信手段と、記憶されている複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから受付手段で自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、当該ユーザの測定値と、記憶手段に記憶されている複数の被験者のうちの当該ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて通信手段で他の装置に一括して送信する処理を行なうための制御手段とを備える。
【0011】
好ましくは、制御手段は、受付手段で上記ユーザから指示を受け付けると記憶手段に記憶されている当該ユーザおよび当該ユーザ以外の被験者のすべての測定値を他の装置に送信させ、測定値を受信した他の装置からの通知に応じて記憶手段から通信手段で送信された測定値を削除する。
【0012】
好ましくは、記憶手段には、測定値が通信手段ですでに送信されたか否かを区分する情報とさらに関連付けて記憶され、制御手段は、受付手段で上記ユーザから指示を受け付けると記憶手段に記憶されている当該ユーザおよび当該ユーザ以外の被験者の測定値のうちの通信手段ですでに送信されていないと区分されている測定値を他の装置に送信する。
【0013】
より好ましくは、制御手段は、測定値を受信した他の装置からの通知に応じて記憶手段において測定値に関連付けられているすでに送信されたか否かを区分する情報を更新する。
【0014】
好ましくは、受付手段は、上記ユーザを含む記憶手段に記憶されているすべての複数の被験者についての測定値を一括して送信するか、記憶されている複数の被験者のうちの上記ユーザ以外の被験者のそれぞれについて当該被験者についての測定値を一括して送信するか否かを指定するか、を選択するための選択手段を含む。
【0015】
本発明の他の局面に従うと、生体情報管理装置は生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するための装置であって、生体情報測定装置から、生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと記憶装置の領域との対応関係を記憶するための記憶手段と、記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから特定された記憶装置の領域に測定値を格納するための制御手段とを備え、制御手段は、異なる記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、受信した複数の測定値のそれぞれを、その組み合わせで特定された記憶装置の領域に格納する。
【0016】
好ましくは、生体情報管理装置は、制御手段において測定値が格納されるとその旨を通知するための第1の通知手段をさらに備える。
【0017】
好ましくは、生体情報管理装置は、制御手段において測定値に関連付けられた上記組み合わせから記憶装置の領域が特定されない場合にその旨を通知するための第2の通知手段をさらに備える。
【0018】
好ましくは、生体情報管理装置は、記憶手段に記憶される生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと記憶装置の領域との対応関係を更新するための更新手段をさらに備える。
【0019】
好ましくは、記憶手段は、被験者と記憶装置の領域との対応関係をさらに記憶し、生体情報管理装置は被験者の測定値の閲覧要求を受け付けるための受付手段をさらに備え、制御手段は、要求された被験者の測定値をその被験者に対応した記憶装置の領域から読み出して送信するための処理をさらに実行する。
【0020】
より好ましくは、被験者ごとの当該被験者の測定値の閲覧を許可するユーザを特定する情報を記憶し、制御手段は、閲覧要求に含まれるユーザを特定する情報に基づいて、当該ユーザが被験者の測定値の閲覧が許可されている場合にその被験者の測定値を送信する。
【0021】
好ましくは、記憶手段は、被験者と記憶装置の領域との対応関係をさらに記憶し、生体情報管理装置は、制御手段において、記憶されている最新の測定値の測定日時から現時点までの経過時間が予め規定されたしきい値よりも長い被験者が特定されると特定された被験者に関連付けられた通知先に対してその旨を通知するための第3の通知手段をさらに備える。
【0022】
本発明のさらに他の局面に従うと、生体情報管理システムは生体情報測定装置と生体情報管理装置とを含んだシステムである。生体情報測定装置は複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能であって、被験者を指定するための指定手段と、被験者の生体情報を測定するための測定手段と、被験者と測定手段によって得られた測定値とを関連付けて記憶するための記憶手段と、記憶手段に記憶された測定値の送信の指示を受け付けるための受付手段と、記憶手段に記憶された測定値を生体情報管理装置に送信するための通信手段と、受付手段で記憶されている複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、当該ユーザの測定値と、記憶手段に記憶されている複数の被験者のうちの当該ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて通信手段で他の装置に一括して送信する処理を行なうための制御手段とを備える。生体情報管理装置は生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するための生体情報管理装置であって、生体情報測定装置から、被験者に対応した情報としての生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと記憶装置の記憶領域との対応関係を記憶するための記憶手段と、生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから特定された記憶装置の領域に測定値を格納するための制御手段とを備え、生体情報管理装置の制御手段は、生体情報測定装置から、異なる生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、受信した複数の測定値のそれぞれを、当該組み合わせで特定された記憶装置の領域に格納する。
【0023】
本発明のさらに他の局面に従うと、生体情報管理プログラムは、コンピュータに生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するため処理を実行させるためのプログラムであって、生体情報測定装置から、生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するステップと、生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから記憶装置の領域を特定するステップと、特定された記憶装置の領域に測定値を格納するステップとを実行させ、測定値を受信するステップにおいて、生体情報測定装置から、異なる生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、格納するステップにおいては、受信した複数の測定値のそれぞれを、当該組み合わせで特定された記憶装置の領域に格納する。
【0024】
本発明のさらに他の局面に従うと、生体情報管理方法は生体情報測定装置での測定値を記憶装置に記憶させて管理する方法であって、生体情報測定装置は複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能であって、生体情報測定装置において、記憶された測定値を送信するための指示を受け付けるステップと、生体情報測定装置に記憶されている複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、当該ユーザの測定値と、生体情報測定装置に記憶されている複数の被験者のうちの当該ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて、一括して送信するステップと、生体情報測定装置から送信された、異なる生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値のそれぞれについて、当該組み合わせから、記憶装置の領域を特定するステップと、送信された複数の測定値のそれぞれを当該組み合わせで特定された記憶装置の領域に格納するステップとを備える。
【発明の効果】
【0025】
この発明によると、健康機器からのデータ転送のための操作を容易にすることができると共に、データ管理を適切に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施の形態にかかる生体情報管理システムの構成の具体例、および当該生体情報システムに含まれる各装置の構成の具体例を示す図である。
【図2】健康機器での測定値の格納のされ方の具体例を示す図である。
【図3】生体情報管理システムに被験者に関する情報を登録するための処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】ログイン画面の具体例を示す図である。
【図5】サーバに記憶されているユーザデータの具体例を示す図である。
【図6】生体情報管理システムでの測定値の転送処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】データ転送を指示するための画面の具体例を示す図である。
【図8】転送された測定値が生体情報管理システムに登録されていない被験者のものであることを警告するための画面の具体例を示す図である。
【図9】サーバに格納された測定値を閲覧するときの画面の具体例を示す図である。
【図10】所定期間、測定値が転送されていないことを通知するための画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0028】
図1を参照して、本実施の形態にかかる生体情報管理システム(以下、システムと称する)は、生体情報測定装置である体重体組成計や血圧計などの健康機器100と、健康機器100と通信可能な通信装置300と、通信装置300と通信可能なサーバ500とを含む。通信装置300には、通信機能を備えた一般的なパーソナルコンピュータ(以下、PCとも称する)や、携帯電話機などが該当する。または、セットトップボックスのような、専用の通信装置であってもよい。
【0029】
健康機器100と通信装置300とは赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。通信装置300とサーバ500とはインターネットを介した通信を行なってもよいし、赤外線通信などの無線通信を行なってもよいし、専用の通信線を接続することで有線通信を行なってもよい。ここでは、健康機器100と通信装置300とは無線通信を行ない、通信装置300とサーバ500とはインターネットを介した通信を行なうものとして説明する。
【0030】
さらに図1を参照して、健康機器100は、CPU(Central Processing Unit)を含み、全体を制御するための制御部10と、通信装置300と通信するための通信部11と、制御部10で実行されるプログラムや測定値や当該健康機器100固有の識別情報(以下、シリアルナンバと称する)などを記憶するためのメモリ12と、操作ボタンなどの入力部13と、表示部14と、血圧値や体重や体組成成分比率などの生体情報を測定するための測定部15とを含む。入力部13には、測定ボタンの他、被験者を指定するためのボタンが含まれる。制御部10で実行されるプログラムとしてメモリ12に記憶されるプログラムには、測定値を送信する動作を実行させるための送信用プログラム121と、測定動作を実行させるための測定用プログラム122とが含まれる。
【0031】
健康機器100にて測定動作が行なわれるときには、制御部10は、測定開始の操作に応じた入力部13からの操作信号に従って測定用プログラム122を読み出し、その実行に従って測定部15に対して制御信号を出力する。
【0032】
測定部15としては、健康機器100が体重体組成計である場合には通常の体重体組成計に備えられる測定部、または血圧計である場合には通常の血圧計に備えられる測定部、などと同様のものを用いることができる。測定部15は、制御部10からの制御信号に従って測定動作を行ない、その結果を示す信号を制御部10に返す。
【0033】
制御部10は測定用プログラム122に従って測定部15からの信号を測定値に変換し、メモリ12の所定領域に格納する。その際、制御部10は、測定値に測定日時を特定する情報を関連付け、入力部13からの被験者を選択する操作に基づいた操作信号より特定される被験者別に格納する。具体例としては、図2に示されるように、メモリ12に予め登録された被験者に関連したメモリ領域が設定され、制御部10は、被験者ごとに、測定値および測定日時を特定する情報を、対応するメモリ領域に格納する。図2では、被験者に関連したメモリ領域に固有の情報としてユーザメモリ番号が割り当てられている例が示されており、ユーザメモリ番号ごとに、対応した被験者の測定値および測定日時を特定する情報が格納されている例が示されている。さらに、図2に示されたように、測定値ごとに、後述する測定値を送信するための動作によって当該測定値が送信済か未送信かを示す送信フラグが付されていてもよい。図2の例では、送信済の測定値のフラグが立てられ(フラグ=1)、未送信の測定値のフラグが倒されている(フラグ=0)。
【0034】
健康機器100にて測定値を送信するための動作が行なわれるときには、制御部10は送信用プログラム121を読み出して、その実行に従ってメモリ12の所定領域から必要なデータを読み出し、通信部11に渡して送信させる。測定値を送信するための動作については後述する。
【0035】
通信装置300は、CPUを含み、全体を制御するための制御部30と、無線通信で健康機器100と通信し、インターネットを介してサーバ500と通信するための通信部31と、制御部30で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ32と、操作ボタンなどの入力部33と、表示部34とを含む。制御部30で実行されるプログラムとしてメモリ32に記憶されるプログラムには、測定値を転送する動作を実行させるための転送用プログラム321と、サーバ500に格納された測定値を閲覧する動作を実行させるための閲覧用プログラム322とが含まれる。
【0036】
サーバ500は、CPUを含み、全体を制御するための制御部50と、インターネットを介して通信装置300と通信するための通信部51と、制御部50で実行されるプログラムなどを記憶するためのメモリ52とを含む。制御部50で実行されるプログラムとしてメモリ52に記憶されるプログラムには、測定値を管理する動作を実行させるための管理用プログラム521と、格納された測定値を通信装置300で閲覧させる動作を実行させるための閲覧用プログラム522とが含まれる。
【0037】
サーバのメモリ52には、さらに、健康機器100から送信された測定値を記憶するための領域が含まれる。上記領域は、測定値に関連付けられたシリアルナンバとユーザメモリ番号との組み合わせに対して対応付けられている。測定値を受信すると、管理用プログラム521を実行する制御部50によって該測定値を格納するための領域が特定される。以降の説明において、当該領域固有の識別情報をデータベースIDとも称する。
【0038】
本システムにおいては、測定値の管理に先だって、図3のフローチャートに表わされる、当該システムに被験者に関する情報を登録するための処理が行なわれる。当該処理は、通信装置300の入力部33を操作することでメモリ32に記憶されている図示しない管理用プログラムが制御部30で実行されることで開始される。そのプログラムの実行に従って送信されるデータに応じて、サーバ500の制御部50は、メモリ52に記憶されている管理用プログラム521を実行する。
【0039】
図3を参照して、通信装置300の制御部30において図示しない管理用プログラムの実行が開始されると、ステップS101で表示部34には図4に示されるような当該ユーザが被験者の一人であることを指定するためのログイン画面が表示され、被験者の識別情報(ユーザID)およびパスワードの入力を受け付ける。図4の画面において入力された情報は通信部31からサーバ500に送られ、サーバ500の制御部50において、後述するユーザデータと照合される。ユーザIDとパスワードとが後述するユーザデータに登録されているものと合致したらログイン成功とし、通信装置300の制御部30およびサーバ500の制御部50は以降の動作を実行する。
【0040】
ログイン成功後の管理用プログラムにおいて登録処理の実行の指示を受け付けると、管理用プログラムは図示しない登録用プログラムに分岐する。該プログラムの実行に従って、ステップS103で制御部30は、登録するユーザID、シリアルナンバ、およびユーザメモリ番号の入力を受け付ける。制御部30は登録するユーザID等の情報を、図示しない入力用画面を表示部34に表示させ、入力部33からの操作信号を受信することで受け付けてもよいし、健康機器100から送信されるこれら情報を受信することで受け付けてもよい。この場合、健康機器100において登録用の操作がなされ、図示しない登録用プログラムに従ってこれら情報が通信装置300に対して送信されるものとする。受け付けたこれら情報は、サーバ500に送信される。
【0041】
通信装置300からユーザID等の情報を受信すると、ステップS105でサーバ500の制御部50は、メモリ52に記憶されているユーザデータを更新して、登録処理を完了する。
【0042】
図5を参照して、サーバ500のメモリ52には、ユーザデータとして、ユーザIDと、シリアルナンバ、ユーザメモリ番号、およびこれらに関連付けられたデータベースIDと、通知等の送信先としてのアドレスと、ログイン用のパスワードと、自身の測定値の閲覧を許可する被験者のユーザIDとが、被験者ごとに記憶されている。上記ステップS105でサーバ500の制御部50は、新たに受け付けた上記情報を新たな被験者に関する情報として図5のユーザデータに書き加えることで、新たな被験者を登録する。また、同様の方法で、すでに登録されているユーザデータを変更、削除することも可能である。
【0043】
なお、図5に示されているように、同一ユーザIDに対して複数のシリアルナンバ、ユーザメモリ番号、およびこれらに関連付けられたデータベースIDの組み合わせが記憶されていてもよい。これは、同一被験者が複数の健康機器を用いて生体情報を測定し、いずれの健康機器での測定値もサーバ500に送信する場合が想定される。
【0044】
本システムにおいては、登録された被験者について、健康機器100での測定値が所定操作によってサーバ500に送信され、サーバ500に格納される。その際の、それぞれの装置における転送処理の一例を図6を用いて説明する。図6のフローチャートに示される転送処理は、それぞれの制御部がメモリに格納されるプログラムを実行することによって実現される。図6の処理は、通信装置300の表示部34に表示された図4のログイン画面を用いてログインして被験者の一人であることを指定したユーザが、図7(A)に示されたような転送を指示するための画面において通信装置300に対してデータ転送の指示を入力することによって開始される。
【0045】
図6を参照して、通信装置300の制御部30で実行されている図示しない管理用プログラムが転送用プログラム321に分岐して転送処理が開始されると、上記指示を受け付けることによって、ステップS201で健康機器100に対して予め規定されている測定値の送信を要求する信号を出力する。
【0046】
上記信号を通信部11において受信すると、健康機器100の制御部10は送信用プログラム121を実行することによって、メモリ12に記憶されている測定値のうち、未送信のものを抽出し、それぞれの測定値に、格納されていたメモリ領域を表わすユーザメモリ番号および当該健康機器100のシリアルナンバを自動的に関連付けて、通信装置300に送信する。健康機器100からの測定値を受信した通信装置300は、ステップS205でサーバ500に転送する。
【0047】
なお、図6の例では、健康機器100からの測定値は通信装置300を経由してサーバ500に送信されるものとしているが、健康機器100がサーバ500と通信可能であり、健康機器100に予めサーバ500のアドレスが記憶されており、健康機器100からサーバ500に対して直接測定値が送信されてもよい。
【0048】
さらに、図6の例では通信装置300がデータ転送の指示を受け付けて、健康機器100に対して送信要求を出しているが、健康機器100の入力部13にたとえば転送ボタンなどのデータ転送を指示するための入力部が含まれる場合、被験者を指定するためのボタンで指定された被験者による転送ボタンでの操作に基づいて転送処理が開始され、(通信装置300からの送信要求を必要とせずに)当該操作による操作信号に応じて健康機器100から測定値が送信されてもよい。または、転送処理は、制御部10において転送ボタン等の転送のための操作を受け付けて開始されるのみならず、たとえば健康機器100の図示しない記憶媒体読取部がUSB(Universal Serial Bus)などの記憶媒体の挿入を検出したときや、通常の測定動作が終了したタイミング、など、予め規定されたイベントやタイミングが検出されたことをトリガとして自動的に開始されてもよい。制御部10におけるこれらの検出もまた制御部10において送信要求を受け付けることに含まれるものとする。
【0049】
また、図6の例では、図7(A)の画面でのデータ転送の指示に応じて、指示した被験者であるユーザのみならず記憶されている複数の被験者のうちの他の被験者についての未送信の測定値が一括して転送される例が示されている。本システムにおいては、好ましくは、ログインしたユーザ(または被験者の一人として指定されたユーザ)からの一回の転送操作によって、被験者をそれぞれ指定することなく当該ユーザに加えて記憶されているすべての被験者についての未送信の測定値が一括してサーバ500に転送される。このように記憶されているすべての被験者について一括して未送信の測定値が送信されることで、健康機器100で複数の被験者が血圧値や体重などの生体情報を測定している場合に、被験者ごとのデータ転送の操作や、被験者を指定する操作や、転送する測定値を指定する操作などを行なう必要がなく、データ転送のための操作を格段に容易にすることができる。また、被験者ごと、測定値ごとにデータ転送の操作を行なう場合と比較すると、データ転送に要する通信量を抑えることができる。
【0050】
他の例として、健康機器100に複数の被験者についての測定値が記憶されている場合に、図7(B)のような画面を用いて、ログインしたユーザ以外の被験者のそれぞれについて、当該被験者についての未送信の測定値を一括して転送するか否かを指定してもよい。また、被験者ごとの測定値の転送か、記憶されているすべての被験者についての測定値の転送かが選択できてもよい。このときの通信装置300からの転送要求には転送する被験者を指定する情報が含まれ、健康機器100の制御部10は、指定された被験者についての未送信の測定値を送信する。また、上述のように健康機器100でデータ転送を指示する場合には、入力部13に含まれる被験者を指定するためのボタンで転送する被験者を指定した後にたとえば転送ボタンを押すなどして転送を指示すればよい。
【0051】
いずれの例であっても、健康機器100では、操作者の操作によらずに自動的に、送信する測定値に当該測定値が格納されていたメモリ領域を表わすユーザメモリ番号および当該健康機器100のシリアルナンバを関連付けるため、測定値ごとの被験者の指定を誤ることがなく、サーバに適切に格納させることができる。
【0052】
健康機器100からの測定値を通信部51で受信すると、サーバ500の制御部50は管理用プログラム521を実行することによって、ステップS207で受信した測定値に関連付けられているユーザメモリ番号およびシリアルナンバに基づいてデータベースIDを特定する。ここでは、たとえば図5のユーザデータを走査することで対応付けられているデータベースIDを特定することができる。
【0053】
このように、健康機器100から測定値に被験者を特定する情報が関連付けられて送信されることで、サーバ500側でその情報に基づいて測定値を分別して格納することが可能になり、サーバに適切に格納させることができる。また、データ転送の操作の際に、測定値ごとに被験者を指定する必要がなく、操作が容易になると共に、被験者の指定を誤ることもなく、サーバに適切に格納させることができる。
【0054】
ユーザメモリ番号およびシリアルナンバに基づいてデータベースIDの特定に成功した場合(ステップS209でYES)、送信された測定値はすでに登録されている被験者のものであるため、ステップS211で制御部50は、メモリ52の特定された領域に受信した測定値を測定日時を特定する情報と関連付けて格納する。
【0055】
データベースIDの特定に成功しなかった場合には(ステップS209でNO)、送信された測定値は登録されている被験者のものではないため、制御部50はステップS211の格納動作を行なわない。
【0056】
このとき、その旨を通信装置300に送信することによって通信装置300に図8のような、未登録の被験者であることを警告する画面が表示されてもよい。さらには、図8に表わされたように、該警告画面に登録処理の開始を指示するためのボタン等を設け、当該警告の後、当該未登録の被験者を登録するための処理の開始をそのまま受け付けてもよい。
【0057】
測定値を転送し、サーバに格納する転送処理は、以上で終了してもよい。しかしながら、好ましくは、測定値を格納したサーバ500からは、ステップS213でその旨の通知が通信装置300に対して送信される。この通知を受けた通信装置300では、ステップS215で健康機器100に対してその旨を示す信号が出力される。その信号を受信した健康機器100において、ステップS217で制御部10は、メモリ12に記憶されている測定値のうち、送信した測定値についての送信フラグを、送信済を表わすように立てる。
【0058】
なお、ここでも、測定値の送信と同様に、サーバ500から健康機器100に対して直接、測定値の格納が完了した旨の信号が送信されてもよい。
【0059】
また、上の例では、健康機器100のメモリ12に測定値がすべて記憶され、それぞれに送信、未送信を示す送信フラグが付されているものとしているが、送信し、格納が完了した旨の信号を受信することで、該当する測定値をメモリ12から削除してもよいし、所定のメモリ領域に移動し、所定期間経過後に削除するようにしてもよい。
【0060】
もちろん、上記ステップS203で送信が完了した時点で制御部10が、送信フラグを送信済を表わすように立てる、またはメモリ12から削除するようにしてもよいが、このように、格納の完了を通知することで、健康機器100において、サーバ500への格納が完了したことを確認した上で送信完了とすることができ、測定値の管理を確実なものとすることができる。
【0061】
このように、健康機器100において、測定値の送信、未送信が区分されることで、すでに送信された測定値もメモリ12に記憶されている場合、測定値をサーバ500に送信する際に記憶されている測定値のうちから送信する測定値を指定する操作をする必要がなく、データ転送のための操作を容易にすることができる。
【0062】
上の説明および画面例では、通信装置300が携帯電話機である例が示されている。携帯電話機である場合、メモリ32に格納されている転送用プログラム321等は、予め格納されているものであってもよいし、操作時に所定のサーバ(たとえばサーバ500)にアクセスしてダウンロードするものであってもよいし、所定のウェブページに接続することで当該ウェブページを格納したサーバのプログラムを実行するものであってもよい。これは、通信装置300がPC等の他の機器であっても同様である。
【0063】
サーバ500に格納された測定値は、サーバ500の機能や、他の装置に送信し当該他の装置で処理されることによって、様々に利用されてもよい。一例として、サーバ500に格納された測定値を閲覧する処理が挙げられる。格納された測定値の閲覧はサーバ500自身やサーバ500と通信可能な他の装置において可能である。以下の説明では、通信装置300で行なうものとする。
【0064】
この場合、閲覧しようとするユーザは、図示しない管理用プログラムの実行により表示部34に表示された図4のログイン画面からログインする。制御部30は、サーバ500においてログイン成功後の管理用プログラムにおいて閲覧処理の実行の指示を受け付けると、管理用プログラムは閲覧用プログラム322に分岐する。該プログラムの実行に従って制御部30は、サーバ500に対して閲覧しようとするユーザの情報を渡すと共に、閲覧要求を行なう。
【0065】
閲覧要求を受け付けたサーバ500では、制御部50が閲覧用プログラム522を実行して、該プログラムに従ってユーザデータを走査してログインしたユーザに対して閲覧許可がされている被験者を特定する。特定された被験者の情報は通信装置300に送信される。
【0066】
通信装置300では、受信した被験者の情報に基づいて、図9に示されるように、閲覧可能な被験者が選択可能に表示部34に提示される。なお、ここでは、被験者の選択に加えて、閲覧したい測定日時の指定、または測定期間の指定を受け付けるようにしてもよい。図9の画面において閲覧したい被験者の指定を受け付けると、制御部30はサーバ500に対してその被験者の情報を渡すと共に、閲覧要求を行なう。その際、測定日時や測定期間の情報も渡すようにしてもよい。
【0067】
閲覧要求を受け付けたサーバ500では、制御部50がユーザデータを走査して当該被験者の測定値が格納されているメモリ52の領域を特定し、そこに格納されている測定値を通信装置300に対して送信する。測定日時、または測定期間が指定されている場合には、制御部50は関連付けられている測定日時を走査して、該当する測定値を抽出した上で通信装置300に対して送信する。通信装置300で受信した測定値が表示されることによって、ユーザは指定した被験者の測定値が閲覧可能となる。
【0068】
このような閲覧処理に替えて、サーバ500が通信装置300から閲覧したい被験者を指定する情報を受信してもよい。この場合、制御部50は、ユーザデータを走査して当該被験者の測定値が閲覧しようとするユーザ(ログインしたユーザ)に閲覧を許可されているか否かを判定する。その結果、閲覧が許可されている場合には該当する測定値を抽出して通信装置300に対して送信し、閲覧が許可されていない場合には、その旨を通信装置300に対して送信する。
【0069】
本システムでこのような処理がなされることで、サーバ500に格納された測定値を容易な操作で閲覧できると共に、ユーザデータに予め閲覧を許可するユーザが指定されることで、許可しないユーザに対して閲覧を不可とすることができて、操作性と個人情報の保護との両立を図ることができる。
【0070】
また、図5に表わされたように、サーバ500に被験者とデータベースIDとの対応がユーザデータとして記憶されており、当該ユーザデータにおいて、同一被験者について複数のデータベースIDが対応付けられてもよいものとされている。そのため、同一被験者が複数の健康機器を用いて生体情報を測定している場合であっても、測定に用いた健康機器に関わらず、指定された被験者の測定値を表示させることが可能になる。
【0071】
サーバ500に格納された測定値の利用の他の例として、測定値の送信を促す処理が挙げられる。この処理は、所定期間ごと、通信装置300から問合せを受けたタイミング、健康機器100からの測定値が送信されたタイミング、などに、サーバ500において行なわれるものとする。
【0072】
サーバ500は所定のタイミングに、ユーザデータに登録されているすべての被験者について、測定日時の最新のものから現時点までの期間を算出し、予め規定されているしきい値と比較する。測定日時の最新から現時点までの期間が上記しきい値よりも長いものがある場合、対応した被験者についてユーザデータに記憶されているアドレスに対して、少なくともその旨を通知する。好ましくは、当該被験者について記憶されている測定値の最新の測定日時を含んだ通知を行なう。これにより、当該被験者の通信機器に図10に示される通知画面を表示させることができる。より好ましくは、当該被験者の通信機器が通信装置300である場合、上記通知画面には図10に示されるようにデータ転送の指示を受け付けるためのボタン等を設け、当該通知の後、対応した被験者の測定値を転送するための処理の開始をそのまま受け付けてもよい。
【0073】
このような処理が行なわれることで、測定値のサーバ500への送信または健康機器100での測定およびサーバ500への送信を促すことができる。さらに、図5に表わされたように、サーバ500に被験者とデータベースIDとの対応がユーザデータとして記憶されており、当該ユーザデータにおいて、同一被験者について複数のデータベースIDが対応付けられてもよいものとされているため、同一被験者が複数の健康機器を用いて生体情報を測定している場合であっても、測定に用いた健康機器に関わらず、指定された被験者についての測定値の転送状態を確認することが可能になる。
【0074】
以上の説明では、図1に示されるように、本システムが健康機器100と通信装置300とサーバ500とを含むものとされているが、通信装置300を含まず、健康機器100とサーバ500との間で直接なされるものであってもよい。この場合、通信装置300の機能がすべて健康機器100に含まれてもよいし、通信装置300の機能がすべてサーバ500に含まれてもよい。または、通信装置300の機能の一部が健康機器100に含まれ、他の機能がサーバ500に含まれてもよい。さらには、健康機器100自身がサーバ500として機能し、自身の測定値のみならず、他の健康機器の測定値をも記憶するようにしてもよい。
【0075】
さらに、上述の本システムにおける測定値の送信処理や閲覧処理などをコンピュータに実行させるための管理用プログラムや閲覧用プログラム等を提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0076】
なお、上記プログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも上記プログラムに含まれ得る。
【0077】
また、上記プログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも上記プログラムに含まれ得る。
【0078】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0079】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0080】
10 制御部、11 通信部、12 メモリ、13 入力部、14 表示部、15 測定部、30 制御部、31 通信部、32 メモリ、33 入力部、34 表示部、50 制御部、51 通信部、52 メモリ、100 健康機器、121 送信用プログラム、122 測定用プログラム、300 通信装置、321 転送用プログラム、322 閲覧用プログラム、500 サーバ、521 管理用プログラム、522 閲覧用プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能な生体情報測定装置であって、
被験者を指定するための指定手段と、
前記被験者の生体情報を測定するための測定手段と、
前記被験者と前記測定手段によって得られた測定値とを関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された測定値の送信の指示を受け付けるための受付手段と、
前記記憶手段に記憶された測定値を他の装置に送信するための通信手段と、
前記複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから前記受付手段で自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、前記ユーザの測定値と、前記記憶手段に記憶されている前記複数の被験者のうちの前記ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて前記通信手段で前記他の装置に一括して送信する処理を行なうための制御手段とを備える、生体情報測定装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記受付手段で前記ユーザから前記指示を受け付けると前記記憶手段に記憶されている前記ユーザおよび前記ユーザ以外の被験者のすべての測定値を前記他の装置に送信させ、前記測定値を受信した前記他の装置からの通知に応じて前記記憶手段から前記通信手段で送信された測定値を削除する、請求項1に記載の生体情報測定装置。
【請求項3】
前記記憶手段には、前記測定値が前記通信手段ですでに送信されたか否かを区分する情報とさらに関連付けて記憶され、
前記制御手段は、前記受付手段で前記ユーザから前記指示を受け付けると前記記憶手段に記憶されている前記ユーザおよび前記ユーザ以外の被験者の測定値のうちの前記通信手段ですでに送信されていないと区分されている測定値を前記他の装置に送信する、請求項1に記載の生体情報測定装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記測定値を受信した前記他の装置からの通知に応じて前記記憶手段において前記測定値に関連付けられている前記すでに送信されたか否かを区分する情報を更新する、請求項3に記載の生体情報測定装置。
【請求項5】
前記受付手段は、前記ユーザを含む前記記憶手段に記憶されているすべての前記複数の被験者についての測定値を一括して送信するか、前記複数の被験者のうちの前記ユーザ以外の被験者のそれぞれについて当該被験者についての測定値を一括して送信するか否かを指定するか、を選択するための選択手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の生体情報測定装置。
【請求項6】
生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するための生体情報管理装置であって、
前記生体情報測定装置から、前記生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、
前記生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと記憶装置の領域との対応関係を記憶するための記憶手段と、
前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから特定された前記記憶装置の領域に前記測定値を格納するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、異なる前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、前記複数の測定値のそれぞれを、前記組み合わせで特定された前記記憶装置の領域に格納する、生体情報管理装置。
【請求項7】
前記制御手段において前記測定値が格納されるとその旨を通知するための第1の通知手段をさらに備える、請求項6に記載の生体情報管理装置。
【請求項8】
前記制御手段において前記測定値に関連付けられた前記組み合わせから前記記憶装置の領域が特定されない場合にその旨を通知するための第2の通知手段をさらに備える、請求項6または7に記載の生体情報管理装置。
【請求項9】
前記記憶手段に記憶される前記生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと記憶装置の領域との対応関係を更新するための更新手段をさらに備える、請求項6〜8のいずれかに記載の生体情報管理装置。
【請求項10】
前記記憶手段は、被験者と前記記憶装置の領域との対応関係をさらに記憶し、
前記被験者の測定値の閲覧要求を受け付けるための受付手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記要求された前記被験者の測定値を前記被験者に対応した前記記憶装置の領域から読み出して送信するための処理をさらに実行する、請求項6〜9のいずれかに記載の生体情報管理装置。
【請求項11】
前記記憶手段は、被験者ごとの前記被験者の測定値の閲覧を許可するユーザを特定する情報を記憶し、
前記制御手段は、前記閲覧要求に含まれる前記ユーザを特定する情報に基づいて、当該ユーザが前記被験者の測定値の閲覧が許可されている場合に前記被験者の測定値を送信する、請求項10に記載の生体情報管理装置。
【請求項12】
前記記憶手段は、被験者と前記記憶装置の領域との対応関係をさらに記憶し、
前記制御手段において、記憶されている最新の測定値の測定日時から現時点までの経過時間が予め規定されたしきい値よりも長い被験者が特定されると前記特定された被験者に関連付けられた通知先に対してその旨を通知するための第3の通知手段をさらに備える、請求項6〜11のいずれかに記載の生体情報管理装置。
【請求項13】
生体情報測定装置と生体情報管理装置とを含んだ生体情報管理システムであって、
前記生体情報測定装置は複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能であって、
被験者を指定するための指定手段と、
前記被験者の生体情報を測定するための測定手段と、
前記被験者と前記測定手段によって得られた測定値とを関連付けて記憶するための記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された測定値の送信の指示を受け付けるための受付手段と、
前記記憶手段に記憶された測定値を前記生体情報管理装置に送信するための通信手段と、
前記受付手段で前記複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、前記ユーザの測定値と、前記記憶手段に記憶されている前記複数の被験者のうちの前記ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて前記通信手段で前記生体情報管理装置に一括して送信する処理を行なうための制御手段とを備え、
前記生体情報管理装置は前記生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するための生体情報管理装置であって、
前記生体情報測定装置から、前記被験者に対応した情報としての前記生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するための通信手段と、
前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせと、記憶装置の記憶領域との対応関係を記憶するための記憶手段と、
前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから特定された前記記憶装置の領域に前記測定値を格納するための制御手段とを備え、
前記生体情報管理装置の制御手段は、前記生体情報測定装置から、異なる前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、前記複数の測定値のそれぞれを、前記組み合わせで特定された前記記憶装置の領域に格納する、生体情報管理システム。
【請求項14】
コンピュータに、生体情報測定装置で測定された生体情報を管理するため処理を実行させるためのプログラムであって、
前記生体情報測定装置から、前記生体情報測定装置における当該測定値の記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報と関連付けられた測定値を受信するステップと、
前記生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせから記憶装置の領域を特定するステップと、
前記特定された前記記憶装置の領域に前記測定値を格納するステップとを実行させ、
前記測定値を受信するステップにおいて、前記生体情報測定装置から、異なる前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値を受信したときに、前記格納するステップにおいては、前記複数の測定値のそれぞれを、前記組み合わせで特定された前記記憶装置の領域に格納する、生体情報管理プログラム。
【請求項15】
生体情報測定装置での測定値を記憶装置に記憶させて管理する方法であって、
前記生体情報測定装置は複数の被験者の生体情報を測定し被験者ごとに記憶可能であって、
前記生体情報測定装置において、記憶された測定値を送信するための指示を受け付けるステップと、
前記生体情報測定装置に記憶されている複数の被験者のうちの一人と指定されたユーザから自身に関連付けられた測定値の送信の指示を受け付けると、前記ユーザの測定値と、前記生体情報測定装置に記憶されている前記複数の被験者のうちの前記ユーザ以外の被験者の測定値とを、それぞれ、関連付けられた被験者に対応した前記生体情報測定装置における記憶領域を指定する情報および当該生体情報測定装置に固有の情報と関連付けて、一括して送信するステップと、
前記生体情報測定装置から送信された、異なる前記記憶領域を指定する情報および前記生体情報測定装置の固有情報の組み合わせに関連付けられた複数の測定値のそれぞれについて、前記組み合わせから、前記記憶装置の領域を特定するステップと、
前記複数の測定値のそれぞれを前記組み合わせで特定された前記記憶装置の領域に格納するステップとを備える、生体情報管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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