説明

生理用品

体液を吸収するのに適切な構造を規定する繊維材料で作られ、膣内のスタフィロコッカス・アウレウス細菌の生長を減少させ、TSS毒素−1を中和するのに有効な量の1種以上の抗微生物剤および1種以上の仕上げ剤を構造内に配置されている、体液を吸収するための繊維性吸収製品が提供される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、吸収製品に関し、特に、タンポンおよび同様の生理用品のような吸収製品に関する。より具体的には、本発明は、生理用品と接触することになる膣内の細菌の量を減少させるかまたは抑制するタンポンおよび他の生理用品に関する。
【先行技術の記載】
【0002】
月経時発生毒性ショック症候群(Menstrually occurring toxic shock syndrome;TSS)、すなわち、スタフィロコッカス・アウレウス(S.アウレウス)細菌による集落形成と関連する多系疾病(multi−system disease)は、月経の間のタンポンの使用と関連している。該疾病は、毒性ショック症候群毒素−1(TSST−1)により引き起こされると信じられている。この毒は、月経時のTSS患者から単離されたスタフィロコッカス菌株により作り出されることがわかっている。
【0003】
スタフィロコッカスは、膣内または鼻腔内または咽喉内または皮膚上に存在し得る。月経時の膣内に存在する血液、剥離組織および他の物質は、S.アウレウスおよびスタフィロコッカスと共生する生物のための培養培地である。スタフィロコッカスの数が増えると、膣壁を通して吸収される毒が産生され、潜在的に、毒性ショック症候群をもたらし得る。
【0004】
生理用品、特に生理用タンポンに対する改良を通しての毒性ショック症候群に対処するための多くの試みが存在する。
【0005】
アウアーバッハに対する特許文献1は、毒性ショック症候群と月経困難症の危険を除去するために設計されたタンポンに関する。そのタンポンは、内部に抗微生物剤を含んでいる。その抗微生物剤は、記載によれば、体液との接触の際に分散し、毒性ショック症候群を引き起こす毒を産生する生物の生長を防止する。使用のために開示されている抗細菌物質の中には、ポビドンヨード化合物、水銀、亜鉛、ペニシリン、エリスロマイシンおよびニトロフラゾンがある。
【0006】
カスに対する特許文献2は、例えば生理用タンポンのような吸収性パッド中に非毒性2価カチオンの塩を含めることが、その吸収性パッドの使用の間に毒性ショック症候群毒素−1および他のスタフィロコッカスの産生物の産生を阻害することを提案する。適切な塩には、マグネシウム、バリウム、カルシウムもしくはストロンチウム(好ましいもの)の塩または亜鉛、マンガン、銅、鉄、ニッケルなどのような他の2価カチオンの塩が含まれる。
【0007】
オレフスキーに対する特許文献3では、生理用タンポンの使用のパターンは、ある種のタンポンの使用に随伴する延長期間での高い吸収能力が毒性ショック症候群の発生に寄与する要因であることを示すように思われることが述べられている。その特許は、流体不透過性シートにより密封された開放底部表面を有する弾丸型に圧縮されたレーヨン繊維のような通常のセルロース材料で作られたタンポンを提供する。流体不透過性底部および従来型の弾丸型プレジット(pledget)は、過剰の経血のための貯留部として機能する中空コアの中央貯留領域を規定する。
【0008】
レフレンらに対する特許文献4は、モノマー、オリゴマーまたはポリマーの形態で生理学的に安全で水溶性の酸を含む生理用タンポンを開示する。クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸および乳酸が、当該発明の実施に有用であるものとして開示されている。タンポン中の上記酸の1種以上の存在が、毒性ショックの原因である細菌の生長を阻害すると言われている。酸が、ポリマーの形態で用いられる場合、タンポンは、加えて、このポリマーの酸をそのモノマーの形態に加水分解するための酵素を含み得る。
【0009】
シポスに対する特許文献5は、月経の間毒性ショック症候群を防止するための生理用タンポンを開示する。挿入末端で開放しており、引き出し末端で閉じているタンポンの本体は、防液性の薄い可撓性の膜により伸長状態で隙間なく取り囲まれている。ポリエチレンシートで作られ得るこの膜は、タンポンの使用の間膣壁に対して偏向しており、膣粘膜に対して中性であり、細菌、ウイルスおよび経血の毒性分解生成物に対して完全に不透過性である。
【0010】
バーダンに対する特許文献6は、経血の吸収のためのタンポンを開示する。タンポンは、液体吸収性材料の内層と内層を取り囲み、包む外層を備える。経血の放出は、内層に対して内向きに流れ得るがしかし、外層は内層から外向きの経血の通過に対して不透過性である。外層中に形成されている開口を通して内層から延びる複数の液体吸収性の芯(wick)は、その内層に対してタンポンの外側からの経血放出の流れのための導管としての役割を果たす。記載によれば、開示された構造は、タンポンの外側での排出物の利用性を最小化し、S.アウレウスの生長の可能性の減少および結果としてのその毒素の産生の減少をもたらす。この特許はまた、S.アウレウスに対して殺細菌性または静菌性である抗微生物化合物が内相中に含まれ得ることも開示する。抗微生物剤は、抗生物質(ペニシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリンまたはネオマイシンのような)、化学療法剤(スルホンアミドのような)または消毒剤(フェノールのような)の形態をとり得る。
【0011】
ジャコブらに対する特許文献7は、月経時女性の膣領域に局所的に適用されるとき、L−アスコルビン酸は、毒性ショック症候群に関与することが知られている毒素を不活性化し得ることを開示する。アスコルビン酸化合物は、膣用タンポンにより担持され得る。特許文献8の開示は、同じ趣旨のものである。
【0012】
ジャコブズに対する特許文献9は、膣へのタンポンの無菌挿入のためのタンポンアセンブリであって、挿入チューブの周りに入れ子式に嵌め込まれたガイドチューブおよびガイドチューブの内部末端に取り付けられ、挿入チューブの内部末端に押し込まれた可撓性のシースを有する無菌包装されたタンポンアセンブリを開示する。使用時に、挿入チューブがガイドチューブを通して膣に押し込まれると、可撓性のシースが挿入チューブの内部末端上に引かれ、挿入チューブの外部に沿って延びる。膣に挿入される挿入チューブの部分は、常に完全に可撓性のシースにより収納されている。
【0013】
全てがブラウン−スクロボットらに対する特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14および特許文献15は、それぞれ、スタフィロコッカス・アウレウス細菌により産生される毒素を阻害するための化合物を有する吸収製品を開示する。その化合物は、(1)多価脂肪族アルコールと8個ないし18個の炭素原子を含む脂肪酸とのモノエステル(そのモノエステルは、脂肪族アルコール残基と関連する少なくとも1つのヒドロキシル基を有する)、(2)多価脂肪族アルコールと8個ないし18個の炭素原子を含む脂肪酸とのジエステル(そのジエステルは、脂肪族アルコール残基と関連する少なくとも1つのヒドロキシル基を有する)、および(3)上記モノエステルとジエステルの混合物からなる群より選択される。
【特許文献1】米国特許第4,405,323号
【特許文献2】特許協力条約刊行物WO86/05388(1986年9月25日に公開された)
【特許文献3】米国特許第4,374,522号
【特許文献4】米国特許第4,431,427号
【特許文献5】カナダ特許第1,123,155号
【特許文献6】カナダ特許第1,192,701号
【特許文献7】米国特許第4,585,792号
【特許文献8】米国特許第4,722,937号
【特許文献9】米国特許第4,413,986号
【特許文献10】米国特許第5,389,374号
【特許文献11】米国特許第5,547,985号
【特許文献12】米国特許第5,641,503号
【特許文献13】米国特許第5,679,369号
【特許文献14】米国特許第5,705,503号
【特許文献15】米国特許第5,753,252号
【発明の概要】
【0014】
本発明の目的は、膣内での細菌の生長および毒素生成を減少させるかまたは阻害する、タンポンのような吸収性生理用品または製品を提供することである。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、膣内の細菌の成長を減少させるか阻害するためにタンポン中の所望量の抗細菌剤の効果を最大化するタンポンを提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、膣内で生成する毒素を中和するためにタンポン中の所望量の1種以上の仕上げ剤の効果を最大化するタンポンを提供することである。
【0017】
本発明のさらなる目的は、タンポンに1種以上の抗細菌剤および1種以上の仕上げ剤を含ませる方法を提供することである。
【0018】
本発明の上記のおよび他の目的および利点は、膣内の細菌の生長を有意に減少させるかまたは阻害し、毒素を中和することが可能な有効量の抗細菌剤および仕上げ剤が配置されているタンポンまたは他の同様な生理用品または製品により充足されている。簡潔にいえば、本発明の広範な特徴は、体液を吸収させるのに適切な構造を規定する繊維材料で作られ、膣内のスタフィロコッカス・アウレウスの細菌の生長を減少させ、TSS毒素−1を中和するために構造内に有効量の1種以上の抗微生物剤および1種以上の仕上げ剤が配置されている、体液を吸収するための繊維質吸収製品として規定され得る。
【発明の詳細な説明】
【0019】
本明細書で用いられる、「吸収性材料」と言う用語には、固有に、またはそれらが組みたてられた方法ゆえに、水、尿、経血、血液、外傷滲出物のような液体を吸収することが可能である天然または合成繊維、不織布、フィルム、発泡体、木材パルプ、ピートモス、超吸収性ポリマーなどが含まれる。
【0020】
本明細書で用いられる、「吸収製品」と言う用語には、生理用タンポン、傷の手当て材(wound dressing)、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、医療用、手術用、歯科用および/または鼻腔用の使用が意図されるもののような他の種類のタンポン、およびその中に体液を吸収するためのいずれか他の製品または用品が含まれる。
【0021】
本発明によれば、吸収製品は、吸収製品に暴露されたとき、S.アウレウス細菌の生長を減少させ、または阻害するのに有効な量の1種以上の抗細菌剤を含む。加えて、吸収製品は、スタフィロコッカスに暴露されたとき膣内で生成しうるTSST−1を中和させるのに有効な量の1種以上の仕上げ剤を有する。
【0022】
本発明の好ましい態様において、抗細菌剤および仕上げ剤が吸収製品中に配置されている。吸収製品中に、1種以上の抗細菌剤および1種以上の仕上げ剤の両方を配置することにより、S.アウレウス細菌の生長およびTSST−1は、1種以上の仕上げ剤の中和効果と1種以上の抗細菌剤の殺菌または静菌効果との間の相乗効果の結果として有意に減少する。
【0023】
好ましくは、吸収製品はタンポンである。タンポンは、身体への挿入および/または体液の吸収にとって適切である当該技術で公知のいずれかの材料で作られ得る。典型的には、タンポンは、綿またはレーヨンのような繊維材料、超吸収剤またはそれらの混合物で作られ得る。
【0024】
S.アウレウス細菌の生長を有効に減少させるタンポン中に含まれ得る適切な抗細菌剤には、限定ではないが、1種以上の第4級アンモニウム化合物、グリセリルモノラウレート、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、p−クロロ−m−キシレノール、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素(トリクロカルバン)、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、例えば、PVP−イオダイン、ヨードプロピニルブチルカーバメート(グリカシル)、またはジヨードメチルトリルスルホン(アミカル)のようなヨウ素系化合物、およびそれらのいずれかの混合物が含まれる。
【0025】
タンポンの全重量に基づいて約0.01重量パーセンテージ(wt.%)から約5wt.%の量で存在する1種以上の抗細菌剤を有するタンポンのような吸収製品は、タンポンとの接触に至るS.アウレウス細菌の生長を有意に減少させるのに有効であることが見出された。
【0026】
好ましくは、1種以上の抗細菌剤は、化学構造:
【化5】

【0027】
(式中、Xは、ハロゲンおよびサッカリネート(saccharinate)からなる群より選択され、R1 およびR3 は、直鎖または分枝鎖のC1 〜C4 アルキルであり、R2 は、直鎖または分枝鎖のC6 〜C22アルキルであり、R4 は、化学構造
【化6】

【0028】
(式中、R5 は、H、直鎖または分枝鎖C1 〜C4 アルキル、およびハロゲンからなる群より選択される)のものである)に合致する第4級アンモニウム化合物である。
【0029】
好ましくは、第4級アンモニウム化合物は、例えば、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムセチルホスフェート、アルキルジメチルベンジルアンモニウムサッカリネートまたはそれらの混合物である。
【0030】
本発明の好ましい態様において、ステパンカンパニーにより商品名BTC2125(登録商標)Mの下で販売されるアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドとアルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリドの混合物が用いられる。それは、約0.01wt.%から約5wt.%までの量でタンポン中に存在する。より好ましくは、BTC2125(登録商標)Mは、約0.10wt.%から約2.5wt.%の量で存在する。最も好ましい態様において、BTC2125(登録商標)Mは、タンポンの全重量に基づいて約1.0wt.%の量で存在する。
【0031】
TSST−1のような毒素を中和する、タンポン中に含まれ得る適切な仕上げ剤には、例えば、1種以上の界面活性剤が含まれる。限定ではないが、TSST−1を中和するためにタンポン中に含まれ得る適切な界面活性剤には、1種以上のノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性またはそれらのいずれかの混合物が含まれる。
【0032】
好ましくは、1種以上の界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤である。適切なノニオン性界面活性剤には、例えば、1以上のアルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、アミンオキシド、カルボン酸エステル、エトキシル化無水ソルビタールエステル、グリセロールエステル、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、またはそれらのいずれかの混合物が含まれ得る。
【0033】
タンポン中での使用にとって適切なカチオン性界面活性剤には、例えば、コカミドプロピルPGジモニウムクロリドが含まれる。
【0034】
タンポンでの使用にとって適切な両性界面活性剤には、例えば、コカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、ココ−ベタイン、ココアンフォ二酢酸二ナトリウムまたはそれらのいずれかの混合物が含まれる。
【0035】
タンポンの全重量に基づいて約0.01wt.%から約10wt.%の量で存在する1種以上の仕上げ剤を有するタンポンのような吸収製品は、タンポンとの接触に至る毒素を有意に中和することに有効であることが見出されている。
【0036】
好ましい界面活性剤は、例えば、ポリソルベート−20のようなポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよび例えば、コカミドプロピルアミンオキシドのようなアミンオキシドである。最も好ましくは、界面活性剤は、商品名トゥイーン(登録商標)−20の下で販売されているポリソルベート−20である。好ましくは、トゥイーン−20は、約0.01wt.%から約10wt.%の量でタンポン中に存在する。より好ましくは、トゥイーン(登録商標)−20は、約1wt.%から約5wt.%の量で存在する。本発明の最も好ましい態様において、トゥイーン(登録商標)−20は、タンポンの全重量に基づいて約2.5wt.%で存在する。
【0037】
本発明の吸収製品はまた、1以上の追加の成分も含み得る。それらの成分は、1種以上の保存料、脱臭剤、潤滑剤、芳香料、悪臭中和材、および臭気吸収および中和材料、保湿剤(保水剤)、またはそれらのいずれかの組み合わせであり得る。
【0038】
種々の濃度のBTC 2125(登録商標)Mおよびトゥイーン(登録商標)−20を用いてタンポンを調製した。S.アウレウスMN8を、それらのタンポンとともに、また抗菌剤と界面活性剤のないタンポン上でインキュベートした。所定のインキュベーション時間の後、タンポン上のS.アウレウスとTSST−1の両方の濃度を測定した。
【0039】
この研究の結果を以下の表1に要約する。
【表1】

【0040】
そのデータにより例証されるように、1.0wt.%BTC2125(登録商標)Mおよび2.5wt.%トゥイーン(登録商標)−20を有するタンポンは、接種原対照と比較して、1.4×109 CFU/mlの平均から7logを超えてS.アウレウスの生長を有意に減少させた。生長は、1.6×106 CFU/mlの初期細菌負荷から4logを超えて減少した。加えて、440.09ng/mlの接種原対照平均TSST−1は、17.18ng/mlの平均まで96%を超えて減少した。
【0041】
抗細菌剤および/または仕上げ剤は、当該技術で公知のいずれか適切な方法により、本発明の吸収製品および/または繊維の表面内または上に含まれ得る。適切な方法には、例えば、スプレー、ローラー掛け、浸漬、押出し、印刷、レーヨン繊維を形成する前にビスコース溶液に抗細菌剤および/または仕上げ剤を含ませること、吸収製品を形成する前に繊維に抗細菌剤および/または仕上げ剤を適用することまたはそれらのいずれかの組み合わせが含まれ得る。
【0042】
当業者に明瞭である本発明に対する様々の変更がなされ得る。したがって、当業者にとっては、前述の記載は、本発明のある種の好ましい態様の単なる例示であることは明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性材料とその吸収性材料の中に配置された組成物を含む吸収製品であって、前記組成物は、
少なくとも1種の抗細菌剤、および
少なくとも1種の仕上げ剤
を有し、
前記組成物は毒素の産生を中和し、スタフィロコッカス・アウレウス細菌の生長を減少させるのに有効な相乗作用的抗細菌特性を有する吸収製品。
【請求項2】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が、第4級アンモニウム化合物、グリセリルモノラウレート、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、p−クロロ−m−キシレノール、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素(トリクロカルバン)、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ヨウ素系化合物、およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項1記載の吸収製品。
【請求項3】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が、1種以上の第4級アンモニウム化合物である請求項1記載の吸収製品。
【請求項4】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、化学構造:
【化1】

(式中、Xは、ハロゲンおよびサッカリネートからなる群より選択され、R1 およびR3 は、直鎖または分枝鎖のC1 〜C4 アルキルであり、R2 は、直鎖または分枝鎖のC6 〜C22アルキルであり、R4 は、化学構造
【化2】

(式中、R5 は、H、直鎖または分枝鎖C1 〜C4 アルキル、およびハロゲンからなる群より選択される)のものである)を有する請求項3記載の吸収製品。
【請求項5】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムセチルホスフェート、アルキルジメチルベンジルアンモニウムサッカリネートおよびそれらのいずれかの混合物である請求項4記載の吸収製品。
【請求項6】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドとアルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリドの混合物である請求項4記載の吸収製品。
【請求項7】
前記第4級アンモニウム化合物が、吸収製品の全重量に基づいて約1.0wt.%の量で存在する請求項6記載の吸収製品。
【請求項8】
前記第4級アンモニウム化合物が、吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約5wt.%までの量で存在する請求項3記載の吸収製品。
【請求項9】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約5wt.%までの量で吸収製品中に存在する請求項1記載の吸収製品。
【請求項10】
前記少なくとも1種の仕上げ剤が1種以上の界面活性剤である請求項1記載の吸収製品。
【請求項11】
前記1種以上の界面活性剤がノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項10記載の吸収製品。
【請求項12】
前記1種以上の界面活性剤が、吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約10wt.%までの量で存在する請求項10記載の吸収製品。
【請求項13】
前記1種以上の界面活性剤が、1種以上のノニオン性界面活性剤である請求項10記載の吸収製品。
【請求項14】
前記1種以上のノニオン性界面活性剤が、1種以上のアルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、カルボン酸エステル、エトキシル化無水ソルビタールエステル、グリセロールエステル、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項10記載の吸収製品。
【請求項15】
前記1種以上のノニオン性界面活性剤が1種以上のポリオキシエチレン脂肪酸エステルである請求項14記載の吸収製品。
【請求項16】
前記ポリオキシエチレン脂肪酸エステルが吸収製品の全重量に基づいて約2.5wt.%の量で存在する請求項15記載の吸収製品。
【請求項17】
前記少なくとも1種の仕上げ剤が吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約10wt.%までの量で存在する請求項1記載の吸収製品。
【請求項18】
前記吸収製品が、生理用タンポン、傷の手当て材、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、医療用タンポン、手術用タンポン、歯科用タンポンおよび鼻腔用タンポンからなる群より選択される請求項1記載の吸収製品。
【請求項19】
前記組成物がさらに、保存料、脱臭剤、芳香料、悪臭中和材料、保湿剤、およびそれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択される1種以上の追加の成分を含む請求項1記載の吸収製品。
【請求項20】
TSST−1毒素産生スタフィロコッカス・アウレウス細菌を吸収製品にさらすことによりTSST−1毒素の産生を阻害する方法であって、前記吸収製品は、吸収性材料と組成物を有し、前記組成物は、
少なくとも1種の抗細菌剤、および
少なくとも1種の仕上げ剤
を含み、
前記組成物が、有効に、毒素の産生を中和し、スタフィロコッカス・アウレウス細菌の生長を減少させる方法。
【請求項21】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が、第4級アンモニウム化合物、グリセリルモノラウレート、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、p−クロロ−m−キシレノール、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素(トリクロカルバン)、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ヨウ素系化合物、およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が、1種以上の第4級アンモニウム化合物である請求項21記載の吸収製品。
【請求項23】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、化学構造:
【化3】

(式中、Xは、ハロゲンおよびサッカリネートからなる群より選択され、R1 およびR3 は、直鎖または分枝鎖のC1 〜C4 アルキルであり、R2 は、直鎖または分枝鎖のC6 〜C22アルキルであり、R4 は、化学構造
【化4】

(式中、R5 は、H、直鎖または分枝鎖C1 〜C4 アルキル、およびハロゲンからなる群より選択される)のものである)を有する請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記第4級アンモニウム化合物が、吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約5wt.%までの量で存在する請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ミリスチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムセチルホスフェート、アルキルジメチルベンジルアンモニウムサッカリネートおよびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項21記載の吸収製品。
【請求項26】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドとアルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリドの混合物である請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記1種以上の第4級アンモニウム化合物が、吸収製品の全重量に基づいて約1.0wt.%の量で存在する請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1種の抗細菌剤が、吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約5wt.%までの量で存在する請求項20記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1種の仕上げ剤が1以上の界面活性剤である請求項20記載の方法。
【請求項30】
前記1種以上の界面活性剤がノニオン性、アニオン性、カチオン性、両性およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記1種以上の界面活性剤が、1以上のノニオン性界面活性剤である請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記1種以上のノニオン性界面活性剤が、アルコールエトキシレート、アルキルフェノールエトキシレート、カルボン酸エステル、エトキシル化無水ソルビタールエステル、グリセロールエステル、ポリ(オキシエチレン−コ−オキシプロピレン)系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエステル、およびそれらのいずれかの混合物からなる群より選択される請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記1種以上のノニオン性界面活性剤が1以上のポリオキシエチレン脂肪酸エステルである請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記1種以上のポリオキシエチレン脂肪酸エステルが吸収製品の全重量に基づいて約2.5wt.%の量で存在する請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記少なくとも1種の仕上げ剤が吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約10wt.%までの量で存在する請求項20記載の方法。
【請求項36】
前記1種以上の界面活性剤が吸収製品の全重量に基づいて約0.01wt.%から約10wt.%までの量で存在する請求項29記載の方法。
【請求項37】
前記吸収製品が、生理用タンポン、傷の手当て材、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、医療用タンポン、手術用タンポン、歯科用タンポンおよび鼻腔用タンポンからなる群より選択される請求項20記載の方法。
【請求項38】
前記組成物がさらに、保存料、脱臭剤、芳香料、悪臭中和材料、保湿剤、およびそれらのいずれかの組み合わせからなる群より選択される1以上の付加的な成分を含む請求項20記載の方法。

【公表番号】特表2006−501865(P2006−501865A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−541497(P2003−541497)
【出願日】平成14年8月15日(2002.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2002/026053
【国際公開番号】WO2003/039401
【国際公開日】平成15年5月15日(2003.5.15)
【出願人】(500365915)プレイテックス プロダクツ インコーポレーテッド (56)
【Fターム(参考)】