説明

生産システム

【課題】生産装置が並べて配置される場合であっても、制御部を容易にメンテナンスできる生産システムを提供する。
【解決手段】生産装置2〜10を備える生産システム1であって、生産装置は生産処理を行う処理部21と、処理部を内部に備え、略箱状に形成された装置基体24と、装置基体に収容され、処理部を制御する制御部23とを備え、装置基体同士は、装置基体の一の側面に直交する基準方向Zに沿う側面、かつ、隣り合う一組の側面で少なくとも接続可能とされ、3つ以上の生産装置は、それぞれの基準方向が平行になるとともに装置基体の側面同士を当接させて配置され、かつ、一の生産装置の装置基体が、隣り合う少なくとも1つの他の生産装置の装置基体に対して基準方向の少なくとも一方に突出して配置され、一の生産装置の装置基体の突出した部分には、制御部に対して少なくとも互いに異なる2方向からアクセス可能なメンテナンス部28が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対して加工工程や組立工程等の生産処理を行う生産装置、及び該生産装置を複数配列し、物品を生産する生産システムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、ワークの加工や組立等を行う生産装置を複数備えた生産システムにおいて、生産を効率的に行うために、生産装置の形状や配置について様々な構成が検討されている。
例えば、特許文献1に示す製造ライン(生産システム)では、カートリッジケースを固着する搬送テープに沿って一直線上に、溶着装置やインク注入装置等の構成装置(生産装置)を横並びに配置している。この構成装置は、例えば、搬送テープに沿った長さが基準幅300mmの整数倍とされ、搬送テープに直交する方向の長さが1000mmとされている。
【0003】
また、各構成装置の上部の前半部には、開閉式の前部カバーが設けられ、手前から持ち上げるように前部カバーを開放して、装置主要部や部分搬送路の修理や保守等のメンテナンスを行えるようになっている。
製造ラインをこのように構成することで、各構成装置の規格変更等による装置の入れ替え作業を行う場合には、入れ替える装置幅にあう設置スペースを確保して入れ替え作業を行うことができるとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−245314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示す製造ラインでは、規格化された構成装置が一直線上並べて配置されているので、例えば、何らかのトラブルが発生したときに中間部に位置する構成装置に対してメンテナンスをしようとしても、隣接する構成装置に遮られ、メンテナンスを充分に行えないという問題があった。
また、このような生産システムでは、一般的に、生産装置を制御する制御部にトラブルが生じることが多く、生産現場においては制御部のメンテナンスに多大な時間が割かれている。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、生産装置が並べて配置される場合であっても、制御部を容易にメンテナンスすることができる生産システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の生産システムは、ワークの生産処理を行う生産装置を3つ以上備える生産システムであって、前記生産装置は、前記生産処理を行う処理部と、該処理部を内部に備え、略箱状に形成された装置基体と、該装置基体に収容され、前記処理部を制御する制御部と、を備え、前記装置基体同士は、該装置基体の一の側面に直交する基準方向に沿う側面、かつ、隣り合う一組の該側面で少なくとも接続可能とされ、3つ以上の前記生産装置は、それぞれの前記基準方向が平行になるとともに前記装置基体の前記側面同士を当接させて配置され、かつ、一の前記生産装置の前記装置基体が、隣り合う少なくとも1つの他の前記生産装置の前記装置基体に対して前記基準方向の少なくとも一方に突出して配置され、前記一の生産装置の前記装置基体の突出した部分には、前記制御部に対して少なくとも互いに異なる2方向からアクセス可能なメンテナンス部が設けられていることを特徴としている。
【0008】
また、上記の生産システムでは、前記制御部は、前記装置基体の前記基準方向の突出した部分側の端部に少なくとも収容されていることがより好ましい。
【0009】
また、上記の生産システムでは、それぞれの前記生産装置において、前記処理部は、前記基準方向に交差する同一面上に配置されていることがより好ましい。
【0010】
また、上記の生産システムでは、前記装置基体は、略箱状の補助基体を自身の前記基準方向側の端面に接続可能に有し、前記補助基体は、少なくとも前記基準方向に沿う側面、かつ、隣り合う一組の該側面で、他の前記装置基体又は他の前記補助基体と接続可能とされることがより好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の生産システムによれば、生産装置が並べて配置される場合であっても、制御部を容易にメンテナンスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態の生産システムの斜視図である。
【図2】同生産システムの装置モジュールの斜視図である。
【図3】同生産システムの装置モジュールの平面断面図である。
【図4】同生産システムの他の形態の装置モジュールの平面断面図である。
【図5】同生産システムの平面断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態の生産システムの側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る生産システムの第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の生産システム1は、例えばレンズ等の不図示のワークの生産処理を行う9つの装置モジュール(生産装置)2〜10と、これらの装置モジュール2〜10との間でワークの搬送を行う搬送部11とを備えている。なお、ここで言う生産処理とは、加工、表面処理、洗浄、組立、検査、測定、修理、梱包等のワークを生産する過程における各種処理のことを意味する。それぞれの装置モジュール2〜10では、ワークの少なくとも1つの生産処理を行うことができるようになっている。
なお、図中に示すように、鉛直方向をYとし、鉛直方向Yに直交するとともに互いに直交する方向Xと方向Z(基準方向)を定める。これら、方向X、鉛直方向Y、及び方向Zは、後述するように装置モジュール2〜10の各面に直交する方向となる。なお、図中、方向Y1が下方となっている。
【0014】
装置モジュール2〜4、8〜10は互いに等しい構成とされ、後述する処理部で行われる生産処理のみが互いに異なる。同様に、装置モジュール5〜7は互いに等しい構成とされ、処理部で行われる生産処理のみが互いに異なる。また、装置モジュール2と装置モジュール5は、方向Zの長さのみが異なる。
【0015】
次に、これら装置モジュール2〜10のうち、方向Zの長さが短く設定された装置モジュール2の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、装置モジュール2は、内部で生産処理を行う処理部21と、処理部21を保持する本体部22と、を備えている。
これら処理部21と本体部22は、それぞれが略直方体状に形成されている。また、処理部21の方向Xの寸法である幅寸法、及び鉛直方向Yの寸法である高さ寸法は、本体部22の幅寸法及び高さ寸法より、それぞれわずかに小さく設定されている。
処理部21では、少なくとも1つの生産処理が行われていて、処理部21で行われる生産処理は、本実施形態では装置モジュールにより異なる。
本体部22は、処理部21を制御する制御部23と、この制御部23を収容する略箱状に形成された装置基体24とを有する。装置基体24の背面(側面)24aは、方向Zに直交するように配置されている。
なお、装置基体24は、一定の剛性を有するとともにその厚さが十分薄く形成されていて、モジュールシェルともみることができる。
そして、処理部21は、装置基体24の方向Zに直交する一方の側面である前面24fに固定され保持されている。
【0016】
制御部23は、基板23a〜23cとドライバ回路23d〜23fを有している。制御部23は、装置基体24の底面24eにおいて、方向Zの処理部21と反対側の端部を含むほぼ全面にわたり配置されている。
装置基体24の側面24b、24cは、それぞれ方向Xに直交する面となっている。
装置基体24の方向Z側の端面である背面24aと、方向Zに沿う側面である24b、24cには、開口25a、開口25b、開口25cがそれぞれ形成されている。
これら開口25a、25b、25cの縁部には、外側が広くなるように設定された段部がそれぞれ形成されている。なお、開口25a、25b、25cの大きさは、装置基体24に取り付けられている基板23a〜23c、ドライバ回路23d〜23f等の各部品のうち最も大きなものが通ることができるように設定されていることが好ましい。
そして、装置基体24には、開口25a、25b、25cの開放状態と閉鎖状態とを切替え可能な開閉切替え機構26a、26b、26cがそれぞれ設けられている。
【0017】
開閉切替え機構26aは、板状のパネル27と、背面24aの開口25aを覆うようにパネル27を開口25aの縁部に形成された段部に着脱自在に取付ける不図示のネジ部材と、を有する。同様に、開閉切替え機構26bは、上述のパネル27と、側面24bの開口25bを覆うようにパネル27を開口25bの縁部に形成された段部に着脱自在に取付ける不図示のネジ部材と、を有する。そして、開閉切替え機構26cは、上述のパネル27と、側面24cの開口25cを覆うようにパネル27を開口25cの縁部に形成された段部に着脱自在に取付ける不図示のネジ部材と、を有する。
なお、上記の開口25a〜25c及び開閉切替え機構26a〜26cで、メンテナンス部28を構成する。
【0018】
このように構成されたメンテナンス部28は、ネジ部材及びパネル27を取外すことで、それぞれの開口25a〜25cを遮蔽されない解放状態とすることと、パネル27をネジ部材で取付けることでそれぞれの開口25a〜25cをパネル27で閉鎖する閉鎖状態とすることを、切り替えることができるようになっている。
また、本実施形態では、方向Zに開口25aが形成され、方向Xに開口25b、25cが形成されというように、開口25a、25b、25cは互いに異なる2方向に開かれた状態に形成され、この2方向から装置基体24内の制御部23にアクセス可能となっている。
【0019】
装置モジュール2の装置基体24の方向Zに沿う側面となる側面24b、24cは、他の装置モジュールの装置基体24及び後述する補助基体の側面と接続可能となっている。そして、装置モジュール2の装置基体24の天面24d及び底面24eは、他の装置モジュールの装置基体24及び補助基体の天面及び底面と接続可能となっている。
また、装置基体24の側面24b、24c、天面24d及び底面24eには、不図示のコネクタがそれぞれ設けられ、制御部23とそれぞれ電気的に接続されている。
【0020】
次に、装置モジュール2〜10のうち、方向Zの長さが長く設定された装置モジュール5の構成について説明する。なお、装置モジュール5において、装置モジュール2とは異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、装置モジュール5は、前述の処理部21と、処理部21を保持する補助基体51と、前述の本体部22とを有する。
補助基体51は略直方体状に形成され、補助基体51の方向Zに直交する一方の側面で処理部21を保持している。また、補助基体51は、装置基体24の方向Z側の端面である前面24fに着脱可能に接続されている。
【0021】
装置モジュール5の補助基体51の方向Zに沿う側面となる側面51b、51cは、他の装置モジュールの装置基体24の側面24b、24c、及び補助基体51の側面51b、51cと接続可能となっている。そして、装置モジュール2の装置基体24の天面及び底面は、他の装置モジュールの装置基体24の天面24dと底面24e、及び補助基体の天面と底面と接続可能となっている。
補助基体51内には、3本のケーブル52が方向Zに沿うように設けられていて、ケーブル52の一端は補助基体51の処理部21側の側面に、他端は装置基体24側の側面にそれぞれ取り付けられている。これらケーブル52により、処理部21と制御部23は電気的に接続されている。
また、補助基体51の側面51b、51c、天面及び底面には、不図示のコネクタがそれぞれ設けられ、制御部23とそれぞれ電気的に接続されている。
【0022】
各装置モジュール2〜10は以上のように構成されており、装置モジュール4の装置基体24の天面24d上に装置モジュール3の装置基体24の底面24eを当接させて配置し、装置モジュール3の装置基体24の天面24d上に装置モジュール2の装置基体24の底面24eを当接させて配置している。このとき、各装置モジュールの装置基体24に設けられたコネクタ同士が接続される。
装置モジュール8〜10についても装置モジュール2〜4と同様に配置し、各装置モジュールのコネクタ同士が接続される。
また、装置モジュール7の補助基体51の天面及び装置基体24の天面24d上に装置モジュール6の補助基体51の底面及び装置基体24の底面24eをそれぞれ当接させて配置している。そして、装置モジュール6の補助基体51の天面及び補助基体51の天面24d上に装置モジュール5の補助基体51の底面及び装置基体24の底面24eをそれぞれ当接させて配置している。このとき、各装置モジュールの装置基体24に設けられたコネクタ同士が接続される。
【0023】
そして、図5に示すように、装置モジュール7の補助基体51の側面51b、51cに、装置モジュール10の装置基体24の側面24c、装置モジュール4の装置基体24の側面24bがそれぞれ当接するように配置する。このとき、装置モジュール7の補助基体51と、装置モジュール4、10の装置基体24に設けられたコネクタ同士がそれぞれ接続される。
装置モジュール3、6、9、及び装置モジュール2、5、8についても同様に配置する。
このように配置したとき、各装置モジュール4、7、10は、それぞれが方向Zに平行になるとともに、装置モジュール7の装置基体24が装置モジュール4、10の装置基体24に対して、処理部21と反対側の方向Zに突出して配置される。そして、装置モジュール7における方向Zに突出した部分には、装置基体24のメンテナンス部28が位置する。
装置モジュール3、6、9、及び装置モジュール2、5、8についても同様の配置となる。
このとき、図1に示すように、各装置モジュール2〜10の処理部21は、Z方向に直交する同一面上にそれぞれ配置されている。
【0024】
図1及び図5に示すように、搬送部11は、不図示のワークを搭載する支持体11aと、支持体11aを基準平面P上で方向X及び鉛直方向Yに搬送するXYステージ11bとを有する。搬送部11は、各装置モジュール2〜10の処理部21との間でワークの受け渡しを行う。また、各装置モジュール2〜10の制御部23と、搬送部11とは、例えば赤外線を利用した不図示の通信手段により、互いに非接触で通信できるようになっている。
【0025】
こうして、本実施形態の生産システム1によれば、装置モジュール5〜7の装置基体53の方向Zに突出した部分にはメンテナンス部28がそれぞれ設けられている。このため、隣り合う装置モジュール2〜4、8〜10の装置基体24に遮られることなく、そして装置モジュール5〜7を移動することなく、メンテナンス部28を通して方向X及び方向Zからから装置モジュール5〜7の制御部23の修理や保守等のメンテナンスを容易に行うことができる。平面上の両端部に配置されている装置モジュール2〜4、8〜10については、方向Z、及び方向Xのうち隣接した装置モジュールの無い方向から、メンテナンスを容易に行うことができる。
なお、制御部23の修理や保守としては、例えば、テスターやオシロスコープによる基板23a〜23cやドライバ回路23d〜23fの各部位の電圧測定や、これらの部品交換等を挙げることができる。
【0026】
また、メンテナンス部28は、装置基体24に形成された開口25a〜25cと、開閉切替え機構26a〜26cとを有する。このため、例えば制御部23の修理等を行うときに、開閉切替え機構26a〜26cにより装置基体24に形成された開口25a〜25cを開放状態にして作業を行い、また、通常の時には開閉切替え機構26a〜26cによりこの開口25a〜25cを閉鎖状態にして制御部23を保護することができる。
【0027】
また、装置モジュール5〜7の制御部23は、少なくとも装置基体24の方向Zの処理部21と反対側の端部に収容されているので、開口25a〜25cを通して制御部23の修理や保守等を行うことが容易になる。
また、方向Zに直交する背面24aに開口25aが形成されている。開口25aは隣り合う他の装置モジュール2〜10に遮られることが無いので、制御部23の修理や保守等をより確実に行うことができる。
【0028】
また、各装置モジュール2〜10の処理部21は、方向Zに直交する同一面上にそれぞれ配置され、搬送部11のXYステージ11bは基準平面P上で支持体11aを移動させる。このため、各処理部21と支持体11aとの距離が一定になるので、搬送部11と処理部21との間のワークの受渡しが容易になる。
また、補助基体51により各装置モジュール2〜10の方向Zの長さを変えつつ、装置基体24又は補助基体51により、装置モジュール2〜10同士を互いに接続する。
従って、方向Zの長さが互いに異なる装置モジュール2〜10を用いる場合であっても、それぞれの装置モジュール2〜10で装置基体24を共通に用いることができる。
【0029】
また、生産システム1をこのように構成することで、装置モジュール2〜10の制御部23間でコネクタを介して通信が行えるようになり、さらに、装置モジュール2〜10の制御部23と搬送部11の間で非接触で通信が行えるようになる。このため、装置モジュール2〜10及び搬送部11の間で情報を交換しながら、ワークを任意の装置モジュールから任意の装置モジュールに受け渡し、各装置モジュール2〜10において生産処理を行うことが可能となる。
【0030】
また、装置モジュールの組合わせで、同種や異種の生産システムを簡単に構築することができる。そして、装置モジュールを変更することにより、生産システムの機種変更等にも容易に対応でき、多品種少量生産に好適な生産システムとなる。
また、生産システムを設置する場所等に応じて、装置モジュールを自由に配置することができる。
【0031】
なお、本実施形態では、方向Zの長さが長く設定された装置モジュール5〜7は、処理部21と装置基体24にそれぞれ接続された補助基体51を有するとした。
しかし装置モジュール5〜7の構成はこれに限ることなく、補助基体51を配さずに、装置モジュール5〜7の装置基体の方向Zの長さを長く設定しても良い。
【0032】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態の生産システム61の装置基体62は、上記実施形態の装置基体24のメンテナンス部28に代えてメンテナンス部63を備えている。このメンテナンス部62は、上記のメンテナンス部28の開口25b、25c及び開閉切替え機構26b、26cに代えて、装置基体62の鉛直方向Yに直交する天面に形成された開口25dと、パネル27及び不図示のネジ部材を備える開閉切替え機構26dと、を有する。
【0033】
生産システム61は、不図示のワークの生産処理を行う装置モジュール66及び装置モジュール67を備えている。
装置モジュール66は、上記の処理部21と、制御部23を収容する上記の装置基体62と、を備えている。また、装置モジュール67は、処理部21と、上記の補助基体51と、制御部23を収容する装置基体62と、を備えている。
そして、装置モジュール67の補助基体51の天面上には、装置モジュール66の制御用装置基体62の底面を当接させて配置している。
【0034】
このように構成された本実施形態の生産システム61によれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
さらに、メンテナンス部62を通して、鉛直方向Y及び方向Zからから、装置モジュール66、67の制御部23の修理や保守等を容易に行うことができる。
【0035】
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更等も含まれる。
例えば、上記第1実施形態では、方向Zの長さが装置モジュール2及び装置モジュール5とは異なる装置モジュールを用いるときには、処理部21と制御部23を収容する装置基体24とを共通の部品とし、これらの部品の間に方向Zの長さが調節された補助基体を接続すれば良い。
上記第2実施形態でも、同様の構成とすることができる。
【0036】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、各装置モジュールの本体部の方向Zに直交する断面形状は、互いに等しく設定されているとしたが、これらの断面形状は、互いに異なっていても良い。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、各装置モジュールにおいて処理部21を装置基体内部に設けても良い。
【0037】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、開閉切替え機構は、ヒンジを有し、開口の縁部の一部を中心に回転可能な扉機構であっても良い。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、搬送部11に代えて、各装置モジュールの内部に互いに接続可能な搬送部をそれぞれ備えても良い。この場合には、各装置モジュールの処理部21は、方向Zに直交する同一面上にそれぞれ配置されなくても良い。
【0038】
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、制御部23は装置基体の処理部21と反対側の端部に設けられず、装置基体の中央部や、装置基体の処理部21側の端部に設けられても良い。この場合であっても、制御部23のメンテナンスは可能だからである。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、装置基体及び補助基体は、方向Zに沿う4つの側面で他の装置基体及び補助基体と接続可能されていた。しかし、装置基体及び補助基体は、方向Zに沿う側面、かつ、隣り合う一組の側面で他の装置基体及び補助基体と接続可能となっていれば良い。
【符号の説明】
【0039】
1、61 生産システム
2〜10、66、67 装置モジュール(生産装置)
21 処理部
23 制御部
24、62 装置基体
28、63 メンテナンス部
51 補助基体
Z 方向(基準方向)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの生産処理を行う生産装置を3つ以上備える生産システムであって、
前記生産装置は、
前記生産処理を行う処理部と、
該処理部を内部に備え、略箱状に形成された装置基体と、
該装置基体に収容され、前記処理部を制御する制御部と、
を備え、
前記装置基体同士は、該装置基体の一の側面に直交する基準方向に沿う側面、かつ、隣り合う一組の該側面で少なくとも接続可能とされ、
3つ以上の前記生産装置は、それぞれの前記基準方向が平行になるとともに前記装置基体の前記側面同士を当接させて配置され、かつ、一の前記生産装置の前記装置基体が、隣り合う少なくとも1つの他の前記生産装置の前記装置基体に対して前記基準方向の少なくとも一方に突出して配置され、
前記一の生産装置の前記装置基体の突出した部分には、前記制御部に対して少なくとも互いに異なる2方向からアクセス可能なメンテナンス部が設けられていることを特徴とする生産システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記装置基体の前記基準方向の突出した部分側の端部に少なくとも収容されていることを特徴とする請求項1に記載の生産システム。
【請求項3】
それぞれの前記生産装置において、
前記処理部は、前記基準方向に交差する同一面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の生産システム。
【請求項4】
前記装置基体は、
略箱状の補助基体を自身の前記基準方向側の端面に接続可能に有し、
前記補助基体は、少なくとも前記基準方向に沿う側面、かつ、隣り合う一組の該側面で、他の前記装置基体又は他の前記補助基体と接続可能とされることを特徴とする請求項1に記載の生産システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−25356(P2011−25356A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−173555(P2009−173555)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】