説明

男性器装着リング

【課題】 男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着しても違和感がなく、男性器を全体的に長さや太さを向上させるとともに仮性包茎の矯正や男性器の衛生面向上を図った男性器装着リングを提供する。
【解決手段】 横断面円形のリング状で内径φが10.0mm≦φ≦50.0mmの範囲に設定されるとともに横断面の直径Dが1.0mm≦D≦6.0mmの範囲に設定された弾性変形可能に形成され、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間に嵌着されて男性器を弾性力で締め付け可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性器に装着され、例えば、男性器の長さや太さの向上、仮性包茎の矯正や男性器の衛生面向上等の効果を奏するリング状の男性器装着リングに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の男性器装着リングとしては、例えば、特許文献1(特開2004−81229号公報)に記載されたものが知られている。
図4に示すように、この男性器装着リングSaは、男性器100の亀頭基部と包皮101の間の括れ部102に装着される弾性のリング本体110と、リング本体110の外周に沿って延在させた弾性のフランジ部120とを備えて構成されている。このリング本体110とフランジ部120とは同一素材で一体形成されている。
リング本体110の内径は24.0mm〜25.0mmの範囲に設定されている。
フランジ部120は、横断面三角形状に形成され、リング本体110の外周からリング本体110の軸方向に円錐状に延在する外側面121と、リング本体110の外周からリング本体110の半径方向外方に延在する内側面122とを有して形成されている。また、このフランジ部120は、その外径が34.5mm〜35.5mmの範囲に設定されている。
【0003】
この男性器装着リングSaを男性器100に装着するときは、男性器100が通常時(非勃起時)のときに、手でリング本体110を若干拡径させ、亀頭103側から挿通させて括れ部102に装着する。このとき、男性器100が仮性包茎の場合は手で亀頭103を覆う包皮101を根元部104側に移動させてから装着する。この装着においては、フランジ部120の外側面121が亀頭103側に向くように装着する。
この場合、男性器装着リングSaが括れ部102を締め付けるようになるので、手で外さない限り容易に外れることがなく、そのため、常時装着しておくことができる。また、フランジ部120の外側面121を亀頭103側に向けることで内側面122が包皮101の先端部101aと対向するので、包皮101の余剰部分がフランジ部120を乗り越えて亀頭103側に移動するのを阻止して仮性包茎を矯正することが可能となる。更に、包皮101が亀頭103側に移動するのを阻止するので、包皮101と亀頭103との接触が回避され、亀頭103が常時露出した状態になるので、括れ部102に溜まる汗や尿の量が低減される。そのため、括れ部102での細菌増殖や悪臭発生を軽減させることができ、それだけ、男性器100を清潔に維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−81229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この従来の男性器装着リングSaにおいては、男性器100の括れ部102に装着されるので、括れ部102が締め付けられて血流が変化することにより亀頭を大きくすることはできるが、男性器100の根元部104から亀頭基部の括れ部102までは血流が変化しないので、男性器100を全体的に長さや太さを向上させにくいという問題があった。
これを解消するために、この従来の男性器装着リングSaを男性器100の根元部104に装着することも考えられるが、リング本体110とフランジ部120とが一体形成されているので、男性器100の括れ部102に装着したときにはフランジ部120が下着等に接触しても抵抗が小さくなるので装着時の違和感があまりないが、男性器100の根元部104から亀頭基部の括れ部102までの間の任意の位置に装着すると、フランジ部120が下着等に接触した際の抵抗が大きく、装着時に違和感があり、そのため、男性器100の括れ部102以外に装着するには適さない。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着しても違和感がなく、男性器を全体的に長さや太さを向上させるとともに仮性包茎の矯正や男性器の衛生面向上を図った男性器装着リングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するため、本発明の男性器装着リングは、横断面円形のリング状で弾性変形可能に形成され男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間に嵌着されて該男性器を弾性力で締め付け可能にした構成としている。
【0008】
これにより、この男性器装着リングを男性器に装着するときは、男性器が通常時(非勃起時)のときに、男性器の太さに対応した内径のリングを手で若干拡径させて亀頭側から挿通させ、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に嵌着させて装着する。このとき、男性器が仮性包茎の場合は手で亀頭を覆う包皮を根元部側に移動させてから装着する。また、リングは通常時の男性器の太さより内径が若干小さいものを使用することが望ましい。
装着するリングの数は任意であり、1つでも良いし複数装着しても良い。複数装着する場合は、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間であれば、どの位置に幾つのリングを装着しても良い。
【0009】
この場合、男性器装着リングが男性器を適度な弾性力で締め付けるようになるので、手で外さない限り容易に外れることがなく、そのため、常時装着しておくことができる。また、横断面円形なので、リングが下着等に接触しても抵抗が小さく、そのため、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着しても装着時に違和感があまりない。更に、リングを括れ部に装着すると包皮の余剰部分がリングを乗り越えて亀頭側に移動するのを阻止するので仮性包茎を矯正することが可能となる。即ち、リングを常時装着しておくだけで、手術をしなくても仮性包茎を矯正することができる。
更に、包皮が亀頭側に移動するのを阻止するので、包皮と亀頭との接触が回避され、亀頭が常時露出した状態になるので、括れ部に溜まる汗や尿の量が低減される。そのため、括れ部での細菌増殖や悪臭発生を軽減させることができ、それだけ、男性器を清潔に維持することができる。
【0010】
また、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着リングを違和感なく装着することができることから、男性器を常時適度に締め付けて男性器の血流を変化させることができ、そのため、男性器を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。特に、男性器の根元部近傍に装着すると、男性器全体の血流を変化させることができるので、より一層、男性器を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。また、装着した位置より亀頭側の血流が変化することから、装着する位置を調節することによって男性器を所望の長さや太さにすることができる。
【0011】
更にまた、男性器の血流が変化するので、男性器の勃起時の固さを向上させることができる。また、男性器を適度な弾性力で締め付けるので、性交時の早漏等を改善することができる。更に、性交時には男性器に装着したリングが女性器に接触して刺激するので女性に性的快感を与えることができる。
【0012】
そして、必要に応じ、内径φを10.0mm≦φ≦50.0mmの範囲に設定した構成としている。望ましくは、内径φを15.0mm≦φ≦35.0mmに設定している。
装着者によって男性器の太さが異なるが、リングの内径φを上記の範囲に設定することにより、装着者の男性器に対応した内径のリングを選択することができる。
【0013】
また、必要に応じ、上記横断面の直径Dを1.0mm≦D≦6.0mmの範囲に設定した構成としている。望ましくは、横断面の直径DをD=2.0mm〜5.0mmに設定している。
横断面の直径が1.0mmより小さいと弾性強度が弱くなるとともに、括れ部に装着したときに包皮の余剰部分がリングを乗り越えて亀頭側に移動してしまうので仮性包茎の矯正が確実に行なわれなくなることがある。また、横断面の直径が6.0mmよりも大きいと弾性力が強くなりすぎて装着時に違和感を覚えることがある。
【0014】
更に、必要に応じ、ニトリルゴム,シリコンゴム,フッ素ゴム,スチレンブタジエンゴムの少なくとも何れかから選択される材質で構成している。
男性器に装着するリングを構成する材質として最適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の男性器装着リングによれば、男性器の太さに対応した内径のリングを手で若干拡径させて亀頭側から挿通させ、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着させると、横断面円形なので、リングが下着等に接触しても抵抗が小さく、そのため、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着しても装着時に違和感があまりない。更に、男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間の任意の位置に装着リングを装着することができることから、男性器を常時適度に締め付けて男性器の血流を変化させることができ、そのため、男性器を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。特に、男性器の根元部近傍に装着すると、男性器全体の血流を変化させることができるので、より一層、男性器を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。また、装着した位置より亀頭側の血流が変化することから、装着する位置を調節することによって男性器を所望の長さや太さにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る男性器装着リングを示し、(a)は正面図、(b)はA−A線視断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る男性器装着リングを、その使用状態で示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る男性器装着リングを、その使用状態で示す側面図である。
【図4】従来の男性器装着リングの一例を示し、(a)は使用状態で示す側面図、(b)は側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る男性器装着リングを説明する。
図1乃至図3には、本発明の実施の形態に係る男性器装着リングSを示している。本実施の形態では、男性器1が通常時(非勃起時)で直径28.0mmの太さの装着者に男性器装着リングSを7つ装着する場合について説明する。詳しくは、7つの男性器装着リングSを、男性器1の根元部2に2つ、根元部2と亀頭基部の括れ部3との中間部4に1つ、亀頭基部の括れ部3に4つ装着する場合について説明する。
【0018】
本男性器装着リングSは、横断面円形のリング状で弾性変形可能に形成されている。このリングSは、男性器1の根元部2から亀頭基部の括れ部3までの間に嵌着されて男性器1を弾性力で締め付け可能に構成されている。
【0019】
本男性器装着リングSは、横断面の直径Dが1.0mm≦D≦6.0mmの範囲に設定されたニトリルゴムで構成されており、その内径φは10.0mm≦φ≦50.0mmの範囲に設定されている。望ましくは、横断面の直径DをD=2.0mm〜5.0mmに設定し、内径φを15.0mm≦φ≦35.0mmの範囲に設定している。装着者によって男性器1の太さが異なるが、リングSの内径φを上記の範囲に設定することにより、装着者の男性器1に対応した内径φのリングSを選択して使用することができる。そのため、装着時のフィット感が向上する。
【0020】
詳しくは、7つのリングSは全て直径D=2.0mm〜5.0mmの範囲に設定されており、男性器1の根元部2に装着される2つの根元リング10として内径φが26.0mmのものを選択し、男性器1の中間部4に装着される1つの中間リング11として内径φが28.0mmのものを選択し、男性器1の亀頭基部の括れ部3に装着される4つの先端リング12として内径φが亀頭5側から順に26.0mm、27.0mm、27.0mm、28.0mmのものを選択している。
【0021】
従って、この実施の形態に係る男性器装着リングSを男性器1に装着するときは、男性器1が通常時(非勃起時)のときに、先ず、1つの根元リング10を手で若干拡径させて亀頭5側から挿通させ、男性器1の根元部2に嵌着させて装着させる。次に、もう1つの根元リング10を同様にして装着させる。それから、中間リング11を手で若干拡径させて亀頭5側から挿通させ、男性器1の中間部4に装着させる。その後、内径φが28.0mmの先端リング12を手で若干拡径させて亀頭5側から挿通させ、中間リング11から離間させて男性器1の括れ部3近傍に装着させ、続いて内径φが27.0mmの先端リング12を同様にして2つ装着させ、最後に26.0mmの先端リング12を同様にして装着させる。このようにして、男性器1の根元部2から亀頭基部の括れ部3までの間の任意の位置に複数のリングSを装着する。このとき、男性器1が仮性包茎の場合は手で亀頭5を覆う包皮6を根元部2側に移動させてから装着する。
【0022】
この場合、男性器装着リングSが男性器1を適度な弾性力で締め付けるようになるので、手で外さない限り容易に外れることがなく、そのため、常時装着しておくことができる。また、横断面円形なので、リングSが下着等に接触しても抵抗が小さく、そのため、男性器1の根元部2から亀頭基部の括れ部3までの間の任意の位置に装着しても装着時に違和感があまりない。更に、先端リング12により包皮6の余剰部分がリングSを乗り越えて亀頭5側に移動するのを阻止するので仮性包茎を矯正することが可能となる。即ち、リングSを常時装着しておくだけで、手術をしなくても仮性包茎を矯正することができる。
【0023】
また、包皮6が亀頭5側に移動するのを阻止するので、包皮6と亀頭5との接触が回避され、亀頭5が常時露出した状態になるので、括れ部3に溜まる汗や尿の量が低減される。そのため、括れ部3での細菌増殖や悪臭発生を軽減させることができ、それだけ、男性器1を清潔に維持することができる。
【0024】
更に、男性器1の根元部2から亀頭基部の括れ部3までの間の任意の位置に装着リングSを装着することができることから、男性器1を常時適度に締め付けて男性器1の血流を変化させることができ、そのため、男性器1を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。特に、男性器1の根元部2近傍に装着すると、男性器1全体の血流を変化させることができるので、根元リング10により、より一層男性器1を全体的に長さや太さの向上を図ることができる。また、装着した位置より亀頭5側の血流が変化することから、複数の男性器装着リングSを装着する位置を調節することによって男性器1を所望の長さや太さにすることができる。
【0025】
更にまた、男性器1の血流が変化するので、男性器1の勃起時の固さを向上させることができる。また、男性器1を適度な弾性力で締め付けるので、性交時の早漏等を改善することができる。更に、性交時には男性器1に装着したリングSが女性器に接触して刺激するので女性に性的快感を与えることができる。
【0026】
また、本男性器装着リングSはニトリルゴムで形成されており、ニトリルゴムは耐油性、耐摩耗性、引き裂き強度に優れた合成ゴムであるので、男性器1に装着するリングSを構成する材質として最適であるとともに、リングSを常時装着したり拡径及び縮径を繰り返したりしても劣化しづらく、そのため、長期間使用することができる。
【0027】
更に、横断面の直径Dが1.0mmより小さいと弾性強度が弱くなるとともに括れ部3に装着したときに包皮6の余剰部分がリングSを乗り越えて亀頭5側に移動してしまうので仮性包茎の矯正が確実に行なわれなくなることがあり、横断面の直径が6.0mmよりも大きいと弾性力が強くなりすぎて装着時に違和感を覚えることがあるが、本実施の形態においては、直径Dを1.0mm≦D≦6.0mmの範囲に設定しているので違和感なく装着でき、適度に男性器1を締め付けるとともに、確実に仮性包茎の矯正を行なうことができる。
【0028】
尚、上記実施の形態において、リングSを男性器1に7つ装着したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、幾つ装着しても良く、適宜変更して差支えない。
また、上記実施の形態において、男性器1の根元部2に2つの根元リング10を装着し、男性器1の中間部4に1つの中間リング11を装着し、男性器1の亀頭基部の括れ部3に4つの先端リング12を装着したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、男性器1の根元部2から亀頭基部の括れ部3までの間であれば、どの位置に幾つのリングSを装着しても良く、適宜変更して差支えない。
【符号の説明】
【0029】
S 男性器装着リング
1 男性器
2 根元部
3 括れ部
4 中間部
5 亀頭
6 包皮
10 根元リング
11 中間リング
12 先端リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
横断面円形のリング状で弾性変形可能に形成され男性器の根元部から亀頭基部の括れ部までの間に嵌着されて該男性器を弾性力で締め付け可能にしたことを特徴とする男性器装着リング。
【請求項2】
内径φを10.0mm≦φ≦50.0mmの範囲に設定したことを特徴とする請求項1記載の男性器装着リング。
【請求項3】
上記横断面の直径Dを1.0mm≦D≦6.0mmの範囲に設定したことを特徴とする請求項1または2記載の男性器装着リング。
【請求項4】
ニトリルゴム,シリコンゴム,フッ素ゴム,スチレンブタジエンゴムの少なくとも何れかから選択される材質で構成したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の男性器装着リング。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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