説明

画像データ出力注文システム

【課題】 一度の注文操作において、複数の注文者(配り先)を指定できることで、各注文者毎に仕分けしてプリント等の出力ができる利便性の高い画像データ出力注文システムを提供する。
【解決手段】 本発明は、指定した画像データに対する複数の注文者の注文情報を受け付ける注文情報受付手段を有し、前記注文情報に基づき、前記各注文者の注文毎にまとめて前記指定した画像データを出力できると共に、前記各注文者の注文毎にまとめて出力されたものを識別するためのインデックス情報も出力できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種メディアや写真フィルムから読み込んだ画像データを顧客が1画面上で確認しながらプリント等の画像出力サービスを注文できる画像データ出力注文システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、団体での旅行や運動会等の催しでは、1台のカメラで多数の人物を撮影し、後日、撮影者がDPE店等にてプリント等を行い、被写体の人物等にそのプリント等を配るケースが多々ある。この場合、撮影者は、DPE店等にてまとめて受け取ったプリント等を、各配り先毎に振り分け、さらに各配り先毎に請求する金額(プリント等の代金)を計算する等、ある意味面倒な作業を強いられるともいえる。
【0003】
ところで、近年、デジタルカメラの普及は著しく、これに伴い、プリント注文等のサービスにおいても新たなものが現れてきている。例を挙げると、DPE店等に備えられた端末装置を用いて顧客自らがタッチパネル方式等による簡単な操作で、持ち込んだ各種メディア(メモリカード、CD−ROM等)に記録された画像データを高画質プリントしたり、別のメディア等への保存を行ったりなどの注文を行うことのできるシステムや、自宅等のパーソナルコンピュータ(パソコン)からインターネットを介して所定のサーバにアクセスし、該サーバから提供され、パソコンに表示される受付画面に従って操作することで(受け取りに行くDPE店等の指定、撮影した画像データの送信、対象画像の選択、枚数の指定等)、24時間いつでも簡単に注文が行えるシステムなどが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような便利な注文システムにおいても、撮影者等(注文操作をした者)は、DPE店等にて注文したプリント等をまとめて受け取ることには変わりなく、配り先毎のプリント等の振り分けや配り先毎の請求金額を計算する等の作業が解消されるわけではない。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、一度の注文操作において、複数の注文者(配り先等)を指定できることで、各注文者毎に仕分けして画像データの出力ができ、さらにプリント代金等のその注文者固有の情報の管理及び出力をすることもできるユーザフレンドリーな画像データ出力注文システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像データ出力注文システムは、顧客によって与えられる画像ソースから1又は複数の画像データを読み出して端末装置のモニタに表示し、該モニタに表示された画像を見ながら前記顧客が前記端末装置を操作することによって指定した画像データを所定の出力形式で出力する画像データ出力注文システムにおいて、指定した画像データに対する複数の注文者の注文情報を受け付ける注文情報受付手段を有し、前記注文情報に基づき、前記各注文者の注文毎にまとめて前記指定した画像データを出力可能に構成されてなることを特徴とする。
【0007】
上記構成の画像データ出力注文システムにおいて、画像ソースとは、顧客(当該システムの利用者)が出力を希望する画像データの供給源をいい、例えば、ネガフィルム、ポジフィルム等の写真フィルムや各種メディア(メモリカード、CD−ROM等)が主として該当するが、加えて、一般的な画像入力装置(例えば、イメージスキャナ等)で画像データが読み出せるもの(例えば、写真プリントや印刷物等)も該当する。
【0008】
また、画像データの出力形式には、プリンタ(乾式、湿式)によるプリント等の出力の他、デジタル化した画像データの出力、即ち、各種メディアへの当該画像データの書き込み等も含まれるものとする。
【0009】
本発明の画像データ出力注文システムは、前記端末装置と出力側の装置(プリンタ等)を一体化(同一の場所に近接して設置される場合も含む)して設置する場合と端末装置と出力側装置をそれぞれ異なる場所に離して設置する場合があり、前者の例としては、DPE店等のプリントサービス店に設置し、直接顧客が店に訪れて注文操作する場合等が該当し、後者の例としては、ホテル等の比較的限られた敷地内において、端末装置と出力側装置(当該システム全体を制御する主制御装置を含む)をLAN接続して設置する場合等が挙げられる。
【0010】
更に、後者の別の例としては、端末装置から出力側装置に対して所定のネットワーク(例えば、インターネット網)を介して注文操作を行う構成とする態様も挙げられる。この場合、端末装置は、顧客の所有するパソコンでも代用できるものとする。また、両者間で直接通信する構成だけでなく、所定のサーバを介する構成であっても良い。
【0011】
尚、1つの出力側装置に対して複数の端末装置が接続可能であることは言うまでもない。
【0012】
また、前記注文情報は、各注文者を少なくとも一意に識別できる情報を含むものとし、これには、例えば、注文者(配り先等)の名前やニックネーム等のその注文者固有の情報やアルファベット等の記号等が該当する。
【0013】
以上の構成からなる本発明の画像データ出力注文システムによれば、1回の注文操作(1オーダ)で複数の注文者の注文情報を受け付けることができるので、その結果、当該注文情報に基づき、各注文者の注文毎にまとめて画像データを出力することができる。従って、DPE店等からプリント等を各注文者を代表してまとめて受け取っても、その後の各配り先への振り分け作業は軽減されることになる。
【0014】
また、前記注文情報には、注文者の住所に関する情報が含まれる構成とすると、DPE店等から直接各注文者に配送できるようになるため、代表して注文操作した顧客が、DPE店等に受け取りに出向いたり、受け取ったプリント等を各配り先に届ける手間から解放され、システムの利便性が高まる。
【0015】
また、前記各注文者の注文毎にまとめて出力されたものを識別するため、前記注文情報に基づいて作成されたインデックス情報を出力する構成とすると、顧客の振り分けがより簡便化できる。
【0016】
また、前記インデックス情報には、前記各注文者それぞれに応じた請求金額に関する情報が含まれている構成とすると、顧客が各配り先毎の料金の算出をする必要なくなり、更に便利になる。
【0017】
また、前記指定した画像データの出力場所を複数有し、前記各注文者毎にそれぞれ個別に確保した前記出力場所に前記指定した画像データを仕分けして出力する構成とすると各注文先への仕分けが自動的に行えることになる。その結果、DPE店等は、各注文先毎の梱包が容易にできるので、顧客に直接渡たす場合にはサービスの向上が図れ、各注文先毎に配送する場合には作業効率が向上する。
【0018】
また、上記構成にすることで、当該注文操作(オーダ)が全て終了しなくても、随時画像データの出力が可能となるのでプリンタ等の出力装置の処理能力を有効に使うことができる。
【発明の効果】
【0019】
以上の如く、本発明の画像データ出力注文システムによれば、顧客がプリント等の画像データの出力を端末装置を使用して注文する際、複数の注文者の注文情報を受け付けることができ、画像データの出力時には、該注文情報に基づき前記各注文者の注文毎にまとめて出力することができるという利便性の高い新たなサービスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る画像データ出力注文システムについて図面を参酌しつつ説明する。
【0021】
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る画像データ出力注文システムの外観概略図であり、図2は、その内部構成を示すブロック図である。図1及び図2において、1は顧客からのプリント等の出力サービスの注文を受け付ける端末装置であり、10は画像データをプリントとして出力するインクジェット方式のカラープリンタである。
【0022】
端末装置1は、モニタ2、メディアドライブ3、主制御装置4及びフィルムスキャナ5を備えている。モニタ2は、液晶カラーディスプレイであり、顧客が持ち込んだ画像ソース(写真フィルムや各種デジタル記録メディア)から読み込んだ画像を表示することで、顧客が該画像を見ながら出力を希望する画像の選択をできるようしている。また、モニタ2はタッチパネル方式の入力が可能に構成され、顧客の指や専用の入力ペン等を使用して画面に触れる(タッチする)ことで、当該注文に係る操作を可能にしている。
【0023】
メディアドライブ3は、CD−ROMやメモリカード等の各種メディアMに対して画像データ等の読み書きを行う装置であり、フィルムスキャナ5はユーザが持ち込んだ写真フィルムから画像を読み取るスキャナである。
【0024】
主制御装置4は、本システム全体の制御を行う装置であり、その内部に当該制御、演算の主体であるCPU6、モニタ2への画像表示や顧客からの入力受け付け等のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)を実現するプログラム(注文ソフトウェア)等が記憶(インストール)されているROM7a、内部処理用のワークエリア等として使用されるRAM7b及び各種外部装置(モニタ2、メディアドライブ3及びフィルムスキャナ5)とのI/O処理を行うI/O処理部8を備えている。
【0025】
プリンタ10は、端末装置1側から出力される(顧客が指定した)画像データを受け取り、インクジェット技術を用いてペーパーに画像をプリントするものであり、2つのマガジンユニット12を備えたペーパー供給部11と画像プリント部13とペーパー回収部14とからなっている。
【0026】
尚、本実施形態において、モニタ2及び主制御装置4は注文情報受付手段を構成する。
【0027】
以上の構成からなる本実施形態に係る画像データ出力注文システムは、DPE店等のプリントサービス店内に設置されており、当該店に訪れた顧客は、自ら持ち込んだメディアM等の画像ソースに記録されている(デジタルカメラ等で撮像した)画像データをプリント等にして出力すべく端末装置1を介して注文操作を行うものである。
【0028】
以下、本実施形態の画像データ出力注文システムを用いた顧客の注文操作及びそれに伴う本システムの動作の流れについて説明する。
【0029】
まず、顧客によって持ち込まれた画像ソースから画像データの読み込みが行われる。ここで、例えば、持ち込まれた画像ソースが各種デジタル記録メディア(メディアM)である場合には、顧客は、該当するメディアドライブ3に当該メディアMを挿入し、記録された画像データを読み込ませる。一方、持ち込まれた画像ソースがネガ、ポジ等の写真フィルムである場合には、当該写真フィルムをフィルムスキャナ5にセットし、撮像した画像をデジタル化した画像データに変換させる。
【0030】
上記読み込んだ画像データは主制御装置4が備える記憶装置(RAM7b等)に一旦保存され、注文ソフトウェアの実行処理によって、モニタ2に表示される画像選択画面内に所定の方式(本実施形態では、2行×3列での一覧表示)で表示される。前記注文ソフトウェアは、主制御装置4が備えるROM7aにインストールされており、CPU6によって起動され、実行される。
【0031】
図3に前記画像選択画面の一表示例を示す。顧客は、図3に示す画像選択画面で表示された各コマ画像31を見ながら出力(プリント)を所望するコマ画像31の選択(指定)を行い、当該選択したコマ画像31に対して注文情報の入力を行う。具体的には、所望するコマ画像31(例えば、0001.jpg)上をタッチすることで、当該コマ画像31を選択状態にし、かかる状態で、注文ボタン32を同様にタッチすることで、図4(イ)に示すようなオーダ画面(注文情報受付画面)を表示させ、該オーダ画面を介して注文情報の入力を行う。オーダ画面は、当該コマ画像31(選択状態である)に対する複数の注文者の注文情報の受け付け(入力)が行える画面(ユーザインタフェース)である。尚、オーダ画面は、一旦画像選択画面を非表示状態にした上で表示するようにしても良いし、あるいは、当該コマ画像31を見ながら入力できるように画像選択画面に重ねて表示するようにしても良い。
【0032】
図4(イ)に示すように本実施形態のオーダ画面には、各注文者の名前(正式な氏名に限らず、ニックネームや記号等、それぞれ一意に識別できるものであれば良い。)とそれに対応する枚数フィールド41が表示される。枚数フィールド41は、希望するプリント枚数を入力できる書き換え可能なフィールドである。具体的には、顧客は、各注文者(当該画像データのプリントを配る予定の相手先)に対応する枚数フィールド41上をタッチして選択状態とし、図示しない画面上のテンキーボタン等をタッチして希望する数値(枚数)を入力する。
【0033】
また、新たな注文者(名)の追加は、追加ボタン42をタッチすることで表示される注文者追加画面(図4(ロ))を介して追加できる。具体的には、図示しない画面上の文字(カタカナ、ひらがな、アルファベット、その他の記号等も含む。)ボタン等をタッチして新たな注文者の名前等を名前フィールド43に入力する。
【0034】
尚、上記枚数フィールド41及び名前フィールト43への入力は、タッチパネル方式による入力のみに限定されず、例えば、端末装置が備える図示しないキーボード等の入力装置を用いて入力する仕様でも良い。
【0035】
以上の操作により、選択したコマ画像31(例えば、0001.jpg)に対する各注文者の注文情報の入力が完了する。その他のコマ画像31(0002.jpg〜0006.jpg)についても同様にして注文情報の入力が行える。また、画像選択画面(図3)のNEXTボタン33をタッチすると、新たな6つのコマ画像31(例えば、0007.jpg〜0012.jpg)が、画像選択画面内に表示され、これらのコマ画像31に対しても同様に注文情報の入力が行える。尚、画像選択画面において、かかる注文情報の内容(注文者名、注文者毎の枚数)を各コマ画像31に対応付けて表示させるようにしても良い。
【0036】
以上のようにして入力(受け付け)された注文情報の内容は、主制御装置4によって、RAM7bに保持する所定のテーブル(注文テーブル)に登録される。注文テーブルは、注文者の数分用意され(注文者が追加されると、新たにテーブルが追加される(RAM7b内に領域が確保される)。)、それぞれ各注文者が注文した画像データ(コマ画像31)のデータ名(例えば、0001.jpg等)とそれに対応する注文(出力)枚数からなるレコードが、注文(指定)した画像データ分設定されているテーブルである。
【0037】
そして、顧客が注文した各コマ画像31に係る画像データの出力は、顧客による当該注文操作が終了する(本実施形態では、図3の画像選択画面で終了ボタン34をタッチすると終了する。)ことで開始される。この時、主制御装置4は、作成した注文テーブルを順番にRAM7bから読み出し、設定されている各レコードを順番に参照して、各注文者の注文内容(指定した画像データ及びその出力枚数)をプリンタ10に出力していく。
【0038】
プリンタ10では、ロール状に巻かれた長尺のペーパーがペーパー供給部11のマガジンユニット12から引き出され、端末装置1(主制御装置4)から送られてくる注文内容に基づいて画像プリント部13にてプリント処理が行われる。その後、プリントされたペーパーは定寸に切断され、回収部14で回収される。
【0039】
以上のようにして、プリント(されたペーパー)は各注文者の注文毎にまとめて出力されていく。ここで、注文テーブルを読み出す順番(出力する注文者の順番と同じになる)は、注文者の名前の入力順としても良いし、昇順(たとえば、あいうえお順)等の所定の順番に従う仕様でも構わない。
【0040】
図5(イ)は、以上の注文処理に係る納品書51の一例である。納品書51には、各注文者の名前、その注文枚数及び料金(請求金額)が記載されており、注文者の名前は、プリントの出力順で記載されている。このような納品書51が1枚あれば、DPE店等からプリントをひとまとめにして受け取っても、顧客は、容易に各注文者(配り先)毎に対応するプリントを配分することができる。
【0041】
ここで、各注文者名毎の請求金額は、主制御装置4により所定のタイミング(例えば、各コマ画像31に対する注文毎、あるいは終了ボタン34のタッチ時等)で所定の計算式(例えば、1枚当たりの出力単価や基本料金等を入力パラメータとする。)に基づいて算出されたものである。
【0042】
また、このような納品書51とは別に、あるいはそれと併せて、図5(ロ)に示すようなインデックス情報52を、各注文者毎の出力の区切りで出力させることも可能である。かかるインデックス情報52が各注文者毎のプリント53のかたまり毎に挟んであれば、顧客の振り分け作業がより簡便化する。
【0043】
さらに、図4(イ)に示すオーダ画面において、各注文者の住所を入力できる構成とすことも可能であり、それに伴い、納品書(図5(イ))やインデックス情報(図5(ロ))に住所を記載して出力することも可能になる。このような構成にすると、DPE店等から直接各注文者に配送できるようになり、サービスの向上が図れる。
【0044】
尚、本実施形態では、注文者の追加を随時(オーダ画面を介して)行える仕様としているが、これに限定されず、注文操作開始時(オーダ画面を開く前等)に予定される注文者の名前を登録しておく仕様としても良い。この場合、全てのコマ画像31において、オーダ画面(図4(イ))を開くと、各注文者の名前がデフォルト表示されていることになる(即ち、注文者の追加操作が不要となる。)。また、名前の登録の際に、住所等の情報も登録できるようにしても良い。
【0045】
また、本実施形態に係る画像データ出力注文システムの画像データ出力サービスは、プリンタ10によるプリントのみに限定されず、メディアMへの出力(画像データの書き込み)も可能である。この場合、各注文者毎にメディアMを入れ替えてやれば良く、例えば、出力時において、主制御装置4が、各注文者の切り替え(区切り)毎に、メディアMの入れ替えを促すメッセージ等をモニタ2に表示し、それに従って、顧客がメディアMを入れ替えることで、それぞれ異なるメディアMに各注文者の注文毎にまとめて画像データを出力することが可能となる。
【0046】
あるいは、メディアMの入れ替えをせず、同一のメディアMの記憶領域を各注文者毎に区分けして(即ち、各注文者毎にフォルダ(ディレクトリ)を設ける等して)画像データを出力する仕様とすることもできる。
【0047】
[第二実施形態]
図6は、本発明の第二実施形態に係る画像データ出力注文システムの概念図である。本実施形態の画像データ出力注文システムは、サーバとしても機能する画像データ出力装置(端末装置も含まれる)61とLAN63により接続された複数の端末装置62によって構成されている点が、第一実施形態のシステムと異なる。また、第一実施形態のシステムと略同等の機能を充足している他、後述する付加機能も有する。
【0048】
本実施形態のシステムは、ホテル等の宿泊施設に導入されており、各端末装置62は、各客室に設置され、画像データ出力装置61は、フロント等の所定の場所に設置されている。
【0049】
宿泊客は、端末装置62を操作することで、第一実施形態のシステムと同様の画像データの出力サービスを受けられる。出力されたプリント等は、後で(チェックアウト時等)フロントに行き直接受け取ることができ、あるいは各注文者宛にホテル側から直接配送するサービスも受けられる。
【0050】
また、本実施形態のシステムでは、画像データ出力装置61が備える記憶装置に、例えば、その土地の名所、名産等のその場所固有の情報からなる複数のフレームのテンプレートが保存されており、端末装置62を使用したプリント注文の際、このテンプレートの提供によって、顧客(宿泊者)は、所望するフレームを自由に選択することができる。
【0051】
尚、端末装置62は、宿泊客に対して、プリントの注文だけでなく、その他のサービスの提供手段としても使用され得る。即ち、画像データ出力装置61から提供される情報(当該ホテル内の設備、穴場紹介、最新ニュース等)を端末装置62を介して閲覧することができたり、あるいは、ルームサービスや当該ホテルに対する苦情等の宿泊客からの要求等を端末装置62を介してホテル側に伝えることもできる。
【0052】
また、端末装置62から画像データ出力装置61を介する等して、インターネット接続することも可能である。
【0053】
[第三実施形態]
図7は、本発明の第三実施形態に係る画像データ出力注文システムの概念図である。本実施形態の画像データ出力注文システムは、端末装置72からインターネットを介して画像データ出力装置71にアクセスし、注文操作を行う構成としている点が、第一実施形態及び第二実施形態のシステムと異なる。
【0054】
画像データ出力装置71は、第一実施形態のシステムと略同等の機能を充足し、例えば、DPE店等のプリントサービス店に設置される。一方、端末装置72は、本システムの提供者が管轄等する所定の施設に設置される特定の端末装置である他、インターネットに接続でき、本システムのサービスを受け得る不特定のパソコンもこれに該当する。
【0055】
顧客は、上記所定の施設に設置された端末装置72や自宅等のパソコン(端末装置72となる)から画像データ出力装置71(が備えるサーバ)にアクセスすることで、第一実施形態のシステムと同様の画像データの出力サービスを受けられる。出力したプリント等は、直接当該サービス店に出向いて受け取ることができ、あるいは各注文者宛にサービス店側から直接配送するサービスも受けられる。
【0056】
尚、端末装置72からインターネットを介して所定のサービス店(の画像データ出力装置71)に直接アクセスし注文を行うのではなく、各サービス店と提携する業者等により運営される所定のサーバ(仲介サーバ)にアクセスして、注文を行う構成とすることもできる。この場合、顧客は、プリント等を行うサービス店の指定をすることも可能となる。そして、顧客による注文内容は、仲介サーバから顧客が指定したサービス店(の画像データ出力装置71)に送られる。
【0057】
また、端末装置72と画像データ出力装置71(あるいは仲介サーバ)間の通信は、インターネットを介して行うものに限定されず、例えば、パソコン通信サービス会社が提供する通信網を介して行っても良い。あるいは、電話回線で直接接続して通信を行っても良い。
【0058】
<その他の実施形態>
本発明は、上記何れの実施形態にも限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0059】
例えば、上記何れの実施形態も、プリントの出力の際、同一の場所(ペーパー回収部14)に重ねられて排出されるが、プリンタの仕様はこれに限定されず、出力場所(排出先)を複数有し、オーダ(各注文者)毎それぞれについて個別に排出先を確保し、プリントをオーダ毎に仕分けして、対応する排出先に排出していく機能を備える構成を採用しても良い。
【0060】
この場合、当該注文操作(オーダ)を全て終了させなくても、随時プリントの出力が可能となるので、プリンタの処理能力を有効に使うことができ、処理時間の短縮が図れる。
【0061】
また、本発明の画像データ出力注文システムのプリンタは、インクジェット方式等の乾式プリンタだけでなく湿式プリンタも採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第一実施形態に係る画像データ出力注文システムの外観概略図である。
【図2】同実施形態に係る画像データ出力注文システムの内部構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態において、モニタに表示された画像選択画面の一例を示す図である。
【図4】同実施形態において、モニタに表示された注文操作に係る画面の一例を示す図であり、(イ)はオーダ画面を示し、(ロ)は注文者追加画面を示す。
【図5】同実施形態において、プリンタから出力する情報の一例を示す図であり、(イ)は納品書を示し、(ロ)はインデックス情報を示す。
【図6】本発明の第二実施形態に係る画像データ出力注文システムの概念図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る画像データ出力注文システムの概念図である。
【符号の説明】
【0063】
1,62,72…端末装置、2…モニタ、3…メディアドライブ、4…主制御装置、5…フィルムスキャナ、6…CPU、7a…ROM、7b…RAM、8…I/O処理部、10…プリンタ、11…ペーパー供給部、12…マガジンユニット、13…画像プリント部、14…ペーパー回収部、31…コマ画像、32…注文ボタン、33…NEXTボタン、34…終了ボタン、41…枚数フィールド、42…追加ボタン、43…名前フィールド、51…納品書、52…インデックス情報、53…プリント、61,71…画像データ出力装置、63…LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客によって与えられる画像ソースから1又は複数の画像データを読み出して端末装置のモニタに表示し、該モニタに表示された画像を見ながら前記顧客が前記端末装置を操作することによって指定した画像データを所定の出力形式で出力する画像データ出力注文システムにおいて、
指定した画像データに対する複数の注文者の注文情報を受け付ける注文情報受付手段を有し、
前記注文情報に基づき、前記各注文者の注文毎にまとめて前記指定した画像データを出力可能に構成されてなることを特徴とする画像データ出力注文システム。
【請求項2】
前記注文情報には、注文者の住所に関する情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像データ出力注文システム。
【請求項3】
前記各注文者の注文毎にまとめて出力されたものを識別するため、前記注文情報に基づいて作成されたインデックス情報を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像データ出力注文システム。
【請求項4】
前記インデックス情報には、前記各注文者それぞれに応じた請求金額に関する情報が含まれていることを特徴とする請求項3に記載の画像データ出力注文システム。
【請求項5】
前記指定した画像データの出力場所を複数有し、前記各注文者毎にそれぞれ個別に確保した前記出力場所に前記指定した画像データを仕分けして出力することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像データ出力注文システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−21478(P2006−21478A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−203289(P2004−203289)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】