説明

画像処理装置、情報処理装置および画像読取装置

【課題】連結成分を、さらにその連結成分に含まれる描画要素の集団に分類し、集団毎に描画要素を扱う技術を提供する。
【解決手段】ラスター画像データG0は、取得手段110によって取得され、画像領域区切手段111によって画像領域ごとに区切られる。判定手段112は、区切られた画像領域に描かれる描画色の数や切替る回数などに基づいて、その画像領域をベクトル化すべきか否かを判定する。ベクトル情報生成手段113は、判定手段112の判定結果に応じて画像領域に対しベクトル化を行い、その画像領域に対応する単層ベクトル画像データG1を出力する。分類条件指定手段114は、複数の分類条件をその順位に沿って順次、指定する。分類手段115は、分類条件指定手段114によって指定された分類条件に従って、描画要素を1又は複数の集団に分類する。この分類により、階層を有する多層ベクトル画像データG2が生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、情報処理装置および画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータによって画像データを記述する方式の1つに、その画像に含まれる線分・面領域・文字等を表す連結成分の各々を数値又は数式により記述する方式があり、ベクトル方式とかベクター方式などと呼ばれている。このような方式で表現された画像データは、連結成分毎に移動したり消去したりといった処理が可能であり、その画像データの一部を再利用するのに適している。特許文献1には、認識した画像の属性に応じて適応的に画像をアウトライン化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−129557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、連結した画素からなる画像、つまり連結成分を、さらにその連結成分に含まれる描画要素の集団に分類し、集団毎にこれらの描画要素を扱う技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る画像処理装置は、記憶手段と、連結した画素からなる画像を表す画像データを取得する取得手段と、前記画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された描画要素が複数ある場合に、当該複数の描画要素のうちの2つの描画要素の色の差又は当該2つの前記描画要素間の距離が閾値よりも小さい場合に、当該2つの描画要素を同一の集団に分類し、同一の前記集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
また、本発明の請求項2に係る画像処理装置は、記憶手段と、連結した画素からなる画像を表す画像データを取得する取得手段と、前記画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、前記描画要素を分類する複数種類の条件のうちのいずれかを指定する指定手段と、前記特定手段によって特定された前記描画要素が複数ある場合に、前記指定手段により指定された第1の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させ、各々の前記集団に属する描画要素について、前記指定手段により指定された、前記第1の条件とは異なる第2の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の請求項3に係る画像処理装置は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記複数種類の条件には、画像における描画要素間の距離に関する条件が含まれており、前記分類手段は、前記距離に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素の間の距離が閾値よりも小さいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項4に係る画像処理装置は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記複数種類の条件には、画像における描画要素間の距離に関する条件が含まれており、前記分類手段は、前記距離に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素がそれぞれ描かれる領域を予め定められた割合で又は予め定められた大きさだけ拡大し、拡大された当該領域どうしの互いに重なる部分の面積が閾値よりも大きいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項5に係る画像処理装置は、請求項2に記載の画像処理装置において、前記複数種類の条件には、描画要素の色に関する条件が含まれており、前記分類手段は、前記色に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素の色を特定し、特定した色どうしの差が閾値よりも小さいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項6に係る情報処理装置は、上述の画像処理装置と、利用者によって操作される操作手段と、前記画像処理装置に記憶された描画要素を表す前記画像データを用いた処理を、前記操作手段における操作に応じて、前記集団単位で行う処理手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項7に係る画像読取装置は、記録媒体に描かれた画像を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像を、連結した画素からなる画像ごとに区切る区切手段と、前記区切手段により区切られた各画像のうち、画像を描く処理を数値又は数式により記述可能な画像を選択し、選択した画像を描く処理を数値又は数式により記述した画像データを生成する生成手段と、記憶手段と、前記生成手段により生成された画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された描画要素が複数ある場合に、当該複数の描画要素のうちの2つの描画要素の色の差又は当該2つの前記描画要素間の距離が閾値よりも小さい場合に、当該2つの描画要素を同一の集団に分類し、同一の前記集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項8に係る画像読取装置は、記録媒体に描画された画像を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた画像を、連結した画素からなる画像ごとに区切る区切手段と、前記区切手段により区切られた各画像のうち、当該画像を描く処理を数値又は数式により記述可能な画像を選択し、選択した画像を描く処理を数値又は数式により記述した画像データを生成する生成手段と、記憶手段と、前記生成手段により生成された画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、前記描画要素を分類する複数種類の条件のうちのいずれかを指定する指定手段と、前記特定手段によって特定された前記描画要素が複数ある場合に、前記指定手段により指定された第1の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させ、各々の前記集団に属する描画要素について、前記指定手段により指定された、前記第1の条件とは異なる第2の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1に係る画像処理装置によれば、連結成分を、その連結成分に含まれる描画要素の集団に分類し、集団毎に描画要素を扱い得る。
本発明の請求項2に係る画像処理装置によれば、連結成分を少なくとも2つの階層からなる描画要素の集団に分類し、いずれかの階層に属する集団毎に描画要素を扱い得る。
本発明の請求項3に係る画像処理装置によれば、複数の描画要素のうち距離が閾値よりも近いものを同一の集団に分類することができる。
本発明の請求項4に係る画像処理装置によれば、複数の描画要素のうち距離が閾値よりも近いものを同一の集団に分類することができる。
本発明の請求項5に係る画像処理装置によれば、複数の描画要素のうち色どうしの差が閾値よりも小さいものを同一の集団に分類することができる。
本発明の請求項6に係る情報処理装置によれば、利用者は、描画要素を用いた処理を集団単位で行わせることができる。
本発明の請求項7に係る画像読取装置によれば、読み取った画像を連結成分ごとに区切り、区切られたこの連結成分を描画要素の集団に分類し、集団毎に描画要素を扱い得る。
本発明の請求項8に係る画像読取装置によれば、読み取った画像を連結成分ごとに区切り、区切られたこの連結成分を少なくとも2つの階層からなる描画要素の集団に分類し、いずれかの階層に属する集団毎に描画要素を扱い得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】画像処理装置の全体構成を説明するためのブロック図である。
【図2】情報処理部の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】処理される画像の一例と画像データの記憶状態を概念的に示す図である。
【図4】RAMから取得する分類条件の表の一例である。
【図5】拡大外接矩形を説明するための図である。
【図6】情報処理部におけるCPUの動作の流れを説明するためのフロー図である。
【図7】描画要素の各々について、外接矩形と拡大外接矩形を生成する図である。
【図8】分類後の多層ベクトル画像データの記憶状態を概念的に示す図である。
【図9】複数の前景色を有する描画要素の例を示す図である。
【図10】同一の集団に対して外接矩形等を生成する処理を説明するための図である。
【図11】外接円により描画要素が描かれる領域を表すことを説明するための図である。
【図12】分類条件の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.定義
以下の実施形態において、「画像領域」とは、画像のうち、画が描かれている領域である。
「ラスター方式」とは、格子状に配列された画素と呼ばれる単位に画像を分割し、各画素によってそれぞれ表される色情報(色調や階調)をその画素ごとに記述する方式である。
「ラスター画像」とは、ラスター方式で表現された画像である。
「解像度」とは、ラスター画像において、単位長さ当たりに配列される画素の数を示す値である。ここで、単位長さとは例えばインチであり、解像度の単位としては1インチ当たりの画素の数を示す「dpi」がある。
「ベクトル情報」とは、描画対象である線・面領域・文字等の各要素を抽象空間上に定義し、各要素を描画する処理を数値又は数式によって記述した情報である。このベクトル情報の記述には、例えばベジエ曲線のパラメータなどが用いられる。
「ベクトル方式」とは、ベクトル情報により定義された要素をその要素ごとに描画する方式である。具体的には、ベクトル方式とは、線の起終点の座標、色、太さ、曲がり方や、線に囲まれた面の色、文字コードと文字属性(サイズやフォント)等を、数値や数式で表す方式である。
「ベクトル画像」とは、ベクトル方式で表現された画像である。
「ラスター化」とは、ベクトル画像をラスター画像に変換することをいう。画像の大きさと解像度が定められていれば、ベクトル画像に含まれる描画情報に応じて、各画素の色情報を定めていくことにより、ラスター化を行うことができる。
「ベクトル化」とは、ラスター画像をベクトル画像に変換することをいう。
「連結成分」とは、画像に対応する二値画像において、同じ値を持つ画素が互いに連結して一つの塊を形成するものをいう。
「描画色」とは、画像のうち、描画対象が描かれる色である。
「非描画色」とは、描画色ではない色である。
「前景色」とは、描画対象ごとに定められる描画色で、描画対象の連結成分の内側に描かれる色である。
「背景色」とは、描画対象の連結成分に隣接した外側に描かれる描画色である。
色の画素値は便宜上、3色×256階調のRGB値で表現する。このRGB値とは、光の三原色である赤(R)、緑(G)、青(B)の強さを、この順序で、それぞれ2桁の16進数(すなわち、00〜ffの256階調)で表したものであり、これらの階調の三原色を加法混色した場合に得られる色を示す。例えば、赤は(ff,00,00)、黄色は(ff,ff,00)で表される。
【0016】
2.構成
本発明の一実施形態である画像処理装置10の構成を説明する。
図1は、画像処理装置10の全体構成を説明するためのブロック図である。図1に示すように、画像処理装置10は、情報処理部1、スキャナ2、および画像形成部3を含む。図1の二点鎖線で囲んだ内側は、情報処理部1を示している。CPU11は、ROM12に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することにより情報処理部1の各部を制御する。例えば、CPU11は、後述する画像領域区切手段やベクトル情報生成手段として機能する。ROM12は半導体素子等で構成された読み出し専用の不揮発性記憶装置である。このROM12には、種々のプログラムやBIOS(Basic Input/Output System)が記憶されている。RAM13はCPU11がプログラムを実行する際のワークエリアとして利用される。また、RAM13は、ベクトル画像を表すデータ(以下、ベクトル画像データという)やラスター画像を表すデータ(以下、ラスター画像データという)を記憶する領域を有している。なお、画像を表すこれらのデータには、データ圧縮処理が施されていてもよい。VRAM(Video RAM)14は、ラスター画像データを記憶するRAMである。入力部15は、スキャナやコンピュータなどの外部入力装置とのインターフェースであり、CPU11の制御の下、画像データを受け付ける。ここでは、入力部15は、スキャナ2から入力されるラスター画像データを受け付ける。出力部16は、CPU11の制御の下、画像データを、画像形成部や液晶表示媒体などの外部装置へ出力する。ここでは、出力部16は、画像データを画像形成部3へ出力する。情報処理部1の各部はバスを介して接続されている。
【0017】
図2は、情報処理部1の機能的構成を示すブロック図である。図2の二点鎖線の枠11aおよび枠11bで囲まれた各手段は、情報処理部1のCPU11により実現される機能である。ラスター画像データG0は、取得手段110によって取得され、画像領域区切手段111によって画像領域ごとに区切られる。ここで、画像領域区切手段111の機能の詳細について具体例を挙げて説明する。
【0018】
図3(a)は、情報処理部1によって処理される画像の一例を表した図である。図3(a)に破線で示す矩形Rgの内側には、「2009/08/12」という文字列と「Today’s」という文字列が青(00,00,ff)で、「Topic」という文字列が赤(ff,00,00)で、それぞれ描かれており、矩形Rgの内側であって、これら文字列を除いた領域は、水色(00,ff,ff)で描かれている。矩形Rgの外側は白色(ff,ff,ff)となっている。このような画像がスキャナ2によってラスター画像データG0として読み取られ、取得手段110であるCPU11にこれを取得すると、画像領域区切手段111であるCPU11は、この画像の各画素の画素値と、予め定めた閾値(例えば(fe,fe,fe)など)とを三原色ごとに比較する。そして、画像領域区切手段111はこれらの画素を、「R、G、Bの全ての値が閾値を超える画素」と「R、G、Bのいずれかの値が閾値を超えない画素」の2種類に区分けし、前者の画素値を非描画色と判定し、後者の画素値を描画色と判定する二値化処理を行う。
【0019】
例えば、矩形Rgの外側の白色は「R、G、Bの全ての値が閾値を超える画素」であるから、二値化処理によって非描画色と判定される。また、矩形Rgの内側の水色は「R、G、Bのいずれかの値が閾値を超えない画素」(この場合、R(=00)の値が閾値(=fe)を超えていない)であるから、二値化処理によって描画色と判定される。画像領域区切手段111であるCPU11は、この描画色を有する画素が連結してなる連結成分を特定し、この連結成分に外接する矩形を画像領域としてラスター画像データから区切る。ここでは、矩形Rgは画像領域として区切られる。
【0020】
画像領域区切手段111により区切られた画像領域は判定手段112によってベクトル化すべきか否かを判定される。この判定手段112は、例えば、その画像領域に描かれる描画色の数や、その画像領域内の連続した画素の描画色が切替る回数などに基づいて、例えば予め定めた閾値との比較結果などにより上記の判定を行う。そして、判定手段112により、ベクトル化すべきである、と判定された画像領域に対し、ベクトル情報生成手段113はベクトル化を行い、その画像領域に対応する単層ベクトル画像データG1を出力する。
【0021】
ここで、ベクトル情報生成手段113によるベクトル化処理と、これにより出力される単層ベクトル画像データG1について説明する。ベクトル情報生成手段113であるCPU11は、まず、ベクトル化すべきである、と判定された画像領域に対応する部分のラスター画像データG0を解析し、画像領域の最も外側にある画素の色を背景色としてRAM13に記憶する。そして、CPU11は、背景色と、背景色でない描画色(すなわち、前景色)の境界線によって囲まれた領域を描画要素として特定し、この描画要素を描く処理を数値又は数式により記述したベクトル情報を生成する。CPU11は、この画像領域における全ての描画要素について、このベクトル情報を生成した後、これらをまとめて単層ベクトル画像データG1としてRAM13に記憶させる。
【0022】
図3(a)に示した画像の場合には、矩形Rgの最も外側に描かれた色は水色であるから、RAM13には背景色として水色(00,ff,ff)が記憶される。そして、水色と水色でない色(描画色および非描画色)の境界線によって囲まれた領域は、背景色で描かれた領域を含めて23個あるので、CPU11は、23個の描画要素を特定する。ここで、説明の便宜上、これらの描画要素を添え字つきの符号、Z1,Z2,…,Z23でそれぞれ表現する。例えば、「Today’s」の冒頭の「T」は描画要素Z1であり、図中においてその右側にある「o」は描画要素Z2であり、その末尾の「s」は描画要素Z7である。図3(b)は、RAM13における単層ベクトル画像データG1の記憶状態を概念的に示す図である。図3(b)に示すように、RAM13において、これら23個の描画要素には、関連や複数に分けられた階層がなく、全て単一の階層に記憶される。
【0023】
分類条件指定手段114は、それぞれに順位が付された複数の分類条件を記述した表をRAM13から取得し、その順位に沿って順次、分類条件を指定する手段であり、CPU11によって実現される。図4は、RAM13から取得する分類条件の表の一例である。図4に示すように、この表における順位「1」の分類条件は「色が同じ」であり、順位「2」の分類条件は「拡大外接矩形が相互に重複する」である。
【0024】
ここで、拡大外接矩形の詳細について説明する。図5は、拡大外接矩形を説明するための図である。図5(a)に示すように、「a」という文字が平面座標上に描かれるとき、CPU11は、この文字が外接する平面座標に沿った矩形である外接矩形R1を生成する。この外接矩形R1の幅をxw1とし、外接矩形R1の高さをxh1とする。また、この外接矩形R1の対角線の交点は、P0である。次に、CPU11は、特定した外接矩形R1を、点P0を中心に予め定めた割合で拡大した拡大外接矩形R2を生成する。この拡大の際の割合は、CPU11の実行するプログラムにより、高さ方向がkh、幅方向がkwというように予め定められている。したがって、拡大外接矩形R2の幅をxw2とし、拡大外接矩形R2の高さをxh2とすると、xw2=kw×xw1であり、xh2=kh×xh1である。この例では、kh=kw=1.2である。すなわち、外接矩形R1を、点P0を中心に120%の割合で拡大した矩形が拡大外接矩形R2である。なお、高さと幅の割合は異なっていてもよい。また、割合ではなく、外接矩形R1の輪郭線を予め定められた画素数だけ拡大することで拡大外接矩形R2を生成するようにしてもよい。
【0025】
分類手段115は、分類条件指定手段114によって指定された分類条件に従って、描画要素を1又は複数の集団に分類する手段であり、CPU11によって実現される。この分類により、単層ベクトル画像データG1から、階層を有する多層ベクトル画像データG2が生成される。
【0026】
3.動作
本発明の一実施形態である画像処理装置10の動作を説明する。図6は、情報処理部1におけるCPU11の動作の流れを説明するためのフロー図である。まず、スキャナ2から送信されるラスター画像データG0が入力部15によって受け付けられ、バスを介してCPU11へ入力される。すなわち、CPU11は、ラスター画像データG0を取得し、RAM13にいったん記憶する(ステップS101)。次に、CPU11は、取得したラスター画像データの各画素と、予め定められた閾値とを比較して、閾値を超えた画素と閾値を超えない画素の二値から構成される二値画像データを生成する(ステップS102)。次に、CPU11は、ステップS102で生成した二値画像データに基づき、「閾値を超えた画素」のうち、隣接しているもの同士にラベルを付す、ラベリング処理を行う(ステップS103)。次に、CPU11は、ラベリング処理の結果に基づいて、画像を、同一のラベルが付された画素群(画像処理の分野において「連結成分」と呼ばれている)に外接する矩形、すなわち画像領域ごとに区切る(ステップS104)。なお、上述したステップS101の処理を行うCPU11は、取得手段110であり、上述したステップS102、S103、およびS104の処理を行うCPU11は、画像領域区切手段111である。
【0027】
ステップS104において、画像が各画像領域に区切られると、CPU11は、区切られた1以上の画像領域について逐次処理を開始する。まず、CPU11は、注目する画像領域はベクトル化すべきか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、ステップS105の処理を行うCPU11は、上述した判定手段112である。ここで、注目する画像領域はベクトル化すべきでないと判定した場合には(ステップS105;NO)、CPU11は、処理をステップS108へ進める。一方、注目する画像領域はベクトル化すべきであると判定した場合には(ステップS105;YES)、CPU11は、この注目する画像領域に対応するラスター画像データG0に対して、ベクトル化処理を行う(ステップS200)。ベクトル化処理を行うCPU11は、上述したベクトル情報生成手段113であり、これにより注目する画像領域がベクトル化され、RAM13に単層ベクトル画像データG1が記憶される。次に、CPU11は、それぞれに順位が付された複数の分類条件を記述した表をRAM13から取得し、その順位に沿って順次、分類条件を指定し(ステップS106)、指定された分類条件により分類処理を行う(ステップS300)。すなわち、ステップS106の処理を行うCPU11は、分類条件指定手段114であり、ステップS107の処理を行うCPU11は、分類手段115である。指定された分類条件により描画要素が分類されると、CPU11はまだ指定されていない分類条件があるか否かを判断する(ステップS107)。まだ指定されていない分類条件があると判断した場合には(ステップS107;YES)、CPU11は、処理をステップS106に戻す。一方、まだ指定されていない分類条件がないと判断した場合には(ステップS107;NO)、CPU11は、処理をステップS108に進める。
【0028】
ステップS108において、CPU11は、未処理の画像領域があるか否かを判断する。未処理の画像領域があると判断した場合には(ステップS108;YES)、CPU11は、処理をステップS105に戻し、未処理の画像領域がないと判断した場合には(ステップS108;NO)、処理を終了する。
【0029】
例えば、図3(a)に示す画像の例においては、描画要素Z1〜Z7で構成される「Today’s」と、描画要素Z8〜Z17で構成される「2009/08/12」はともに前景色が青であり、描画要素Z18〜Z22で構成される「Topic」は前景色が赤である。したがって、図4に例示した順位「1」の分類条件である「色が同じ」によって、描画要素は3つの集団に分類される。すなわち、各描画要素は、描画色としての前景色が青である描画要素Z1〜Z17と、描画色としての前景色が赤である描画要素Z18〜Z22と、描画色としての背景色が水色である描画要素Z23の3つの集団に分類される。CPU11は、このように分類した描画要素の集団を順に集団Zx1,Zx2,Zx3としてRAM13に記憶する。具体的には、CPU11は、これらの集団に属する描画要素を表す画像データどうしを関連付けてRAM13に記憶する。
【0030】
次に、分類条件指定手段114であるCPU11は、順位「2」の分類条件である「拡大外接矩形が相互に重複する」を指定する。そして、分類手段115であるCPU11は、集団に分類された描画要素をさらにこの分類条件で新たな集団に分類する。
【0031】
図7は、図3(a)に例示した描画要素Z1〜Z7の各々について、外接矩形と拡大外接矩形を生成する図である。図7(a)に示すように、描画要素Z1〜Z7のそれぞれについて生成された外接矩形は互いに重なっていない。しかし、これらの外接矩形を拡大した拡大外接矩形どうしは、図7(b)に示すように、重複している。したがって、描画要素Z1〜Z7は同一の集団Zy1に分類され、これらを表す画像データどうしは関連付けてRAM13に記憶される。ここで、描画要素Z1と描画要素Z2のように隣接する2つの描画要素については、拡大外接矩形どうしは互いに重複しているが、描画要素Z1と描画要素Z7のように隣接していない2つの描画要素の拡大外接矩形どうしは、重複していない。しかし、これら2つの描画要素の間に並んだ描画要素Z2〜Z6が、この分類条件を満たしつつ連結しているため、描画要素Z1〜Z7は同一の集団Zy1に分類される。同様に、描画要素Z8〜Z17は、集団Zy2に分類され、描画要素Z18〜Z22は、集団Zy3に分類され、描画要素Z23は、集団Zy4に分類される。
【0032】
図8は、全ての分類条件によって分類が行われた後の多層ベクトル画像データG2の記憶状態を概念的に示す図である。このように、多層ベクトル画像データG2は、順位「1」に対応する階層として集団Zx1,Zx2,Zx3が記憶され、これらの下位に順位「2」に対応する階層として集団Zy1,Zy2,Zy3,Zy4が記憶される。さらに、これらの下位には、最下層として描画要素そのものが記憶される。
【0033】
従来は、ベクトル化により定義された複数の描画要素は、全て単一の階層に記憶されていたため、これらを扱う際には、個々の描画要素ごとに扱うしかなかった。しかし、本実施形態では、描画要素を分類条件に従って、複数の階層に属する各集団に分類して記憶するので、1つの連結成分に含まれる画像(描画要素)を、分類されている集団ごとに扱うことができる。例えば、集団Zy2に対して操作を行うときには、1回の操作で、描画要素Z8〜Z17を処理することができる。また、集団Zy2よりも上位の階層に属する集団Zx1に対して操作を行うと、1回の操作で、描画要素Z1〜Z17を処理することができる。これにより、操作者が複数の描画要素をまとめて処理する際の負担が軽減される。
【0034】
4.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
(1)上述した実施形態において、各描画要素の前景色は1つのみであったが、描画要素ごとに複数の前景色を有していてもよい。図9は、複数の前景色を有する描画要素の例を示す図である。図9(a)に示す描画要素は、「a」という文字を、背景色である水色(図示せず)の上に、4つの前景色で描いたものである。これら4つの前景色は、文字の配列方向に平行な3つの境界線で区切られたそれぞれの領域に描かれており、図の上から黄→赤→青→緑の順に並べられている。図9(b)に示す描画要素は、「b」という文字を、前景色である黄、赤、青、緑で背景色である水色上に描いたものである。図9(a)に示す描画要素と、図9(b)に示す描画要素とは、ともに前景色そのもの、前景色の数および並び順などが一致しているので、「色が同じ」という分類条件によって、同一の集団に分類される。一方、図9(c)に示す描画要素は、「c」という文字を、背景色である水色の上に、3つの前景色で描いたものであり、これら3つの前景色は、文字の配列方向に垂直な2つの境界線で区切られたそれぞれの領域に描かれ、図の左から黄→紫→赤の順に並べられている。したがって、図9(c)に示す描画要素は、「色が同じ」という分類条件によって、図9(a)に示す描画要素または図9(b)に示す描画要素とは、異なる集団に分類される。ただし、「色が同じ」という分類条件ではなく、例えば、「色のうち、2色以上が同じ」などの分類条件であれば、ともに赤と黄という2色を有しているので、同一の集団に分類される。
【0035】
(2)上述した実施形態において、RAM13から取得する表に記述された複数の分類条件はそれぞれ異なっていたが、この表には同じ分類条件が異なる順位に記述されていてもよい。例えば、拡大外接矩形が互いに重複するという条件が順位「1」および順位「2」に記述されていてもよい。図10は、同一の集団に分類された描画要素に対して、外接矩形および拡大外接矩形を生成する処理を説明するための図である。「Today’s」という文字列を、上述したように同一の集団に分類した後、さらに、この集団に対して、外接矩形を生成すると、この外接矩形は、図10(a)に示すように、各描画要素に外接する最小の矩形となる。すなわち、この文字列全体の幅であるxw3を幅とし、この文字列全体の高さであるxh3を高さとする矩形が、外接矩形として生成される。そして、これを一定の割合で拡大することにより、図10(b)に示すような拡大外接矩形が生成される。例えば、拡大外接矩形の幅xw4は、外接矩形の幅xw3に予め定めた割合を乗じて算出され、拡大外接矩形の幅xh4は、外接矩形の幅xh3に予め定めた割合を乗じて算出される。
【0036】
(3)上述した実施形態において、描画要素が描かれる領域を、描画要素に外接する外接矩形で表したが、描画要素に外接する図形の形状は矩形に限られない。例えば、描画要素に外接する図形の形状は円であってもよい。図11は、外接円により描画要素が描かれる領域を表すことを説明するための図である。図11(a)に示すように、CPU11は、「a」という文字によって構成される描画要素に対して、これに外接する外接円Ra1を生成する。そして、外接円Ra1の中心点であるP0を中心として、予め定めた割合(例えば、1.2)で外接円Ra1を拡大した拡大外接円Ra2を生成し、この拡大外接円Ra2によって、各描画要素を同一の集団に分類するか否かを判定してもよい。この場合、例えば、拡大外接円Ra2の直径xd2は、外接円Ra1の直径xd1に予め定めた割合を乗じて算出される。また、図9(b)に示すように、描画要素に外接する外接円が1つに限られない場合がある。このように、1つの描画要素から、外接円Ra1と、外接円Rb1という2つの外接円が生成される場合には、これらの外接円の和集合、または、これらの外接円の積集合をこの描画要素が描かれる領域として表してもよい。
【0037】
(4)上述した実施形態において、情報処理部1は、画像処理装置10に内蔵されたものであったが、情報処理部1は、パーソナルコンピュータで実現してもよい。
また、図2の二点鎖線で囲んだ各手段は、情報処理部1のCPU11により実現される機能であったが、これら各手段は、CPU11以外によって実現されてもよい。例えば、これら各手段は専用の画像処理プロセッサによって実現されてもよい。
【0038】
(5)上述した実施形態において、CPU11は、描画色を変更することなく、ベクトル化を行っていたが、ベクトル化処理を行う前にラスター画像データの描画色を、減色する処理を行ってもよい。減色する処理のアルゴリズムとしては、例えば、以下のステップS401〜ステップS407に示す通りである。
【0039】
ステップS401:計算したヒストグラムに基づき、頻度の低い色を、その色に近い色でその色の頻度よりも頻度が多い色に併合する。
ステップS402:構成色が描画色の目標色数以下であれば処理を終了する。
ステップS403:全体を一つの色グループとして、最大色差のペアを探す。
ステップS404:注目しているグループを色差優先で、2つに分ける。
ステップS405:グループ数が目標色数以下であれば処理を終了する。
ステップS406:全てのグループの中から、最大色差ペアを持つグループを探す。
ステップS407:ステップS404へ戻る。
【0040】
(6)分類条件は、上述したものに限られない。図12は、分類条件の例を示す図である。ここで、図12に示す種類には、相対条件と絶対条件の2つがあるが、相対条件とは、2つの描画要素の間の属性を判断対象とするものであり、2つの描画要素が定まらない限り判断できないものである。一方、絶対条件とは、各描画要素でそれぞれ定まる条件である。例えば「拡大外接矩形の重複画素数が5以上」という条件は相対条件であり、2つの描画要素について、それぞれ拡大外接矩形を生成ないし特定しない限りは判断できないものである。一方「拡大外接矩形が予め区切られた領域内にある」という条件は対象となる1つの描画要素について、拡大外接矩形が定まれば、これを予め区切られた領域と比較することで、判断することができる。このように、分類条件としては、相対条件のほかに、絶対条件も用いることができる。
【0041】
(7)また、距離に関する分類条件と、色に関する分類条件とは互いに独立していたが、関連付けられていてもよい。例えば、描画要素の色に応じて、距離に関する分類条件に用いられる数値が変動してもよい。具体的には、前景色が予め定めた色(例えば、黒)である場合には、それ以外の色である場合に比べて、外接矩形を拡大して拡大外接矩形を生成する際の拡大割合として大きい値が用いられるようにしていてもよい。また、前景色の彩度、明度や、前景色と背景色のコントラストによって定まる関数によって、上記の拡大割合や、閾値を定めてもよい。一般に、黒で描かれた描画要素や、背景とのコントラストの強い描画要素は、文字である可能性が強い。したがって、この構成により、黒で描かれた描画要素や、背景とのコントラストの強い描画要素どうしの距離は、これ以外の描画要素どうしの距離より遠くても、文字として取り扱われるように調整することができる。
【0042】
(8)上述した実施形態において、分類手段115によって分類される描画要素は、ベクトル情報生成手段113によってベクトル化されていたが、分類手段115は、ベクトル化されていない描画要素を分類してもよい。要するに、分類手段115は、連結した画素からなる画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を、指定された条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類すればよい。
【符号の説明】
【0043】
1…情報処理部、10…画像処理装置、11…CPU、110…取得手段、111…画像領域区切手段、112…判定手段、113…ベクトル情報生成手段、114…分類条件指定手段、115…分類手段、12…ROM、13…RAM、15…入力部、16…出力部、2…スキャナ、3…画像形成部、G0…ラスター画像データ、G1…単層ベクトル画像データ、G2…多層ベクトル画像データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段と、
連結した画素からなる画像を表す画像データを取得する取得手段と、
前記画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された描画要素が複数ある場合に、当該複数の描画要素のうちの2つの描画要素の色の差又は当該2つの前記描画要素間の距離が閾値よりも小さい場合に、当該2つの描画要素を同一の集団に分類し、同一の前記集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
記憶手段と、
連結した画素からなる画像を表す画像データを取得する取得手段と、
前記画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、
前記描画要素を分類する複数種類の条件のうちのいずれかを指定する指定手段と、
前記特定手段によって特定された前記描画要素が複数ある場合に、前記指定手段により指定された第1の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させ、各々の前記集団に属する描画要素について、前記指定手段により指定された、前記第1の条件とは異なる第2の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段と
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
前記複数種類の条件には、画像における描画要素間の距離に関する条件が含まれており、
前記分類手段は、前記距離に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素の間の距離が閾値よりも小さいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記複数種類の条件には、画像における描画要素間の距離に関する条件が含まれており、
前記分類手段は、前記距離に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素がそれぞれ描かれる領域を予め定められた割合で又は予め定められた大きさだけ拡大し、拡大された当該領域どうしの互いに重なる部分の面積が閾値よりも大きいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記複数種類の条件には、描画要素の色に関する条件が含まれており、
前記分類手段は、前記色に関する条件が前記指定手段によって指定された場合、2つの前記描画要素の色を特定し、特定した色どうしの差が閾値よりも小さいときには、当該2つの描画要素を同一の集団に分類する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像処理装置と、
利用者によって操作される操作手段と、
前記画像処理装置に記憶された描画要素を表す前記画像データを用いた処理を、前記操作手段における操作に応じて、前記集団単位で行う処理手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
記録媒体に描かれた画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた画像を、連結した画素からなる画像ごとに区切る区切手段と、
前記区切手段により区切られた各画像のうち、画像を描く処理を数値又は数式により記述可能な画像を選択し、選択した画像を描く処理を数値又は数式により記述した画像データを生成する生成手段と、
記憶手段と、
前記生成手段により生成された画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された描画要素が複数ある場合に、当該複数の描画要素のうちの2つの描画要素の色の差又は当該2つの前記描画要素間の距離が閾値よりも小さい場合に、当該2つの描画要素を同一の集団に分類し、同一の前記集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段と
を具備することを特徴とする画像読取装置。
【請求項8】
記録媒体に描画された画像を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた画像を、連結した画素からなる画像ごとに区切る区切手段と、
前記区切手段により区切られた各画像のうち、当該画像を描く処理を数値又は数式により記述可能な画像を選択し、選択した画像を描く処理を数値又は数式により記述した画像データを生成する生成手段と、
記憶手段と、
前記生成手段により生成された画像データが表す画像において色の境界線によって囲まれた画像である描画要素を特定する特定手段と、
前記描画要素を分類する複数種類の条件のうちのいずれかを指定する指定手段と、
前記特定手段によって特定された前記描画要素が複数ある場合に、前記指定手段により指定された第1の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させ、各々の前記集団に属する描画要素について、前記指定手段により指定された、前記第1の条件とは異なる第2の条件を満たす描画要素ごとに1又は複数の集団に分類し、各々の該集団に属する描画要素を表す前記画像データどうしを関連づけて前記記憶手段に記憶させる分類手段と
を具備することを特徴とする画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−218165(P2010−218165A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63483(P2009−63483)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】