説明

画像処理装置、撮像装置およびシステム

【課題】 人物の被写体情報や画像処理の設定などの登録や変更を容易に行うことができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 認証対象の特徴点を示す認証データおよび認証対象が撮像された画像に所定の画像効果を与える画像効果処理の設定情報を記憶する記憶部と、処理対象の対象画像に対し特徴点を抽出して対象画像の被写界から主要被写体を検出し、認証データに基づいて、検出された主要被写体が認証対象に一致するか否かを判定する被写体認証部と、対象画像に画像処理とともに、被写体認証部による判定結果が真の場合、設定情報に基づいた画像効果処理を施す画像処理部と、判定結果が偽の場合、検出された主要被写体を新たな認証対象として、主要被写体の特徴点の認証データを記憶部に記録して登録する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、撮像装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラなどは、個々の人物についての顔などの被写体情報および適用する画像処理の設定などが予め登録され、登録された人物を撮像し検出した場合、その人物を優先して画像処理することにより見栄えをよくする技術が開発されている。
【0003】
また、上記デジタルカメラが、登録した人物の被写体情報および画像処理の設定を、例えば、他のデジタルカメラなどに転送することにより、他のデジタルカメラでも、登録された人物を撮像した場合、その人物を見栄えよく画像処理する技術がある(特許文献1など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−213090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、個々の人物の被写体情報や画像処理の設定などの登録や変更をする場合、ユーザなどによる操作指示に基づいて行う必要がある。
【0006】
上記従来技術が有する問題を鑑み、本発明の目的は、人物の被写体情報や画像処理の設定などの登録や変更を容易に行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明を例示する画像処理装置の一の態様は、認証対象の特徴点を示す認証データおよび認証対象が撮像された画像に所定の画像効果を与える画像効果処理の設定情報を記憶する記憶部と、処理対象の対象画像に対し特徴点を抽出して対象画像の被写界から主要被写体を検出し、認証データに基づいて、検出された主要被写体が認証対象に一致するか否かを判定する被写体認証部と、対象画像に画像処理とともに、被写体認証部による判定結果が真の場合、設定情報に基づいた画像効果処理を施す画像処理部と、判定結果が偽の場合、検出された主要被写体を新たな認証対象として、主要被写体の特徴点の認証データを記憶部に記録して登録する制御部と、を備える。
【0008】
また、制御部は、画像処理部により対象画像に施された画像効果処理の処理情報を対象画像に付加してもよい。
【0009】
また、外部装置とデータの入出力を行うインタフェース部を備え、制御部は、インタフェース部を介して、外部装置に対象画像を出力してもよい。
【0010】
また、対象画像は、予め画像効果処理が施され、施された画像効果処理の処理情報が付加され、制御部は、判定結果が偽の場合、処理情報を主要被写体の設定情報とし、主要被写体の認証データとともに記憶部に記憶して登録してもよい。
【0011】
また、制御部は、被写体認証部により認証対象と異なる複数の主要被写体が認識された場合、対象画像に付加された撮像情報に基づいて、複数の主要被写体のうち合焦領域に位置する主要被写体を特定し、処理情報を合焦領域に位置する主要被写体の設定情報としてもよい。
【0012】
また、画像処理部は、判定結果が真の場合、対象画像に付加された処理情報と主要被写体の設定情報とを比較し、未処理の画像効果処理を対象画像に施してもよい。
【0013】
また、画像処理部は、対象画像に付加された撮像情報または認証対象と判定された主要被写体の状態に応じて、画像効果処理の設定を設定情報と異なる設定に変更し、画像効果処理を対象画像に施してもよい。
【0014】
また、制御部は、画像処理部が画像効果処理の設定を設定情報から変更した回数を数え、回数が所定数以上の場合、設定情報を変更後の設定に更新してもよい。
【0015】
本発明を例示する撮像装置の一の態様は、被写界を撮像して画像を生成する撮像部と、本発明の画像処理装置と、を備える。
【0016】
本発明を例示するシステムの一の態様は、複数の本発明の画像処理装置を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、人物の被写体情報や画像処理の設定などの登録や変更を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一の実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図
【図2】認証ファイルの一例を示す図
【図3】デジタルカメラの撮像動作処理のフローチャート
【図4】デジタルカメラの画像再生処理のフローチャート
【図5】システムの動作処理のフローチャート
【図6】認証ファイルの別例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、一の実施形態に係るシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
本実施形態のシステムは、2つのデジタルカメラ1aと1bとから構成される。なお、本実施形態における2つのデジタルカメラ1a、1bは、同じ構成を有するものとし、各構成要素に対し同じ2ケタの数字にaまたはbの英字を付加した符号を付す。そして、以下において、デジタルカメラ1aの構成について説明するが、デジタルカメラ1bについても同様である。
【0021】
本実施形態のデジタルカメラ1aは、撮像光学系11a、撮像素子12a、DFE13a、CPU14a、メモリ15a、メディアI/F16a、通信I/F18a、モニタ19aおよびユーザの操作を受け付ける操作部20aを有する。DFE13a、メモリ15a、メディアI/F16a、通信I/F18a、モニタ19aおよび操作部20aは、それぞれCPU14aに接続される。
【0022】
撮像光学系11aは、ズームレンズやフォーカシングレンズを含む複数のレンズ群で構成される。撮像光学系11aのレンズ位置は、レンズ駆動部(不図示)によって光軸方向に調整される。なお、簡単のため、図1では撮像光学系11aを1枚のレンズとして図示する。
【0023】
撮像素子12aは、撮像光学系11aを通過した光束によって結像される被写界を撮像するデバイスである。この撮像素子12aの出力はDFE13aに入力される。なお、本実施形態の撮像素子12aは、順次走査方式の固体撮像素子(CCD等)であっても、XYアドレス方式の固体撮像素子(CMOS等)であってもよい。
【0024】
また、撮像素子12aの受光面には、複数の受光素子がマトリックス状に配列されている。撮像素子12aの各受光素子には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタが公知のベイヤ配列にしたがって配置されている。そのため、撮像素子12aの各受光素子は、カラーフィルタでの色分解によってそれぞれの色に対応する画像信号を出力する。これにより、撮像素子12aは、カラーの画像を取得できる。
【0025】
ここで、デジタルカメラ1aの撮影モードにおいて、撮像素子12aは操作部20aを構成するレリーズ釦の全押し操作に応答して、静止画像や動画の記録画像(本画像)を撮像する。また、撮影モードでの撮像素子12は、撮影待機時にも所定の時間間隔で構図確認用画像(スルー画像)を撮像する。このスルー画像のデータは、撮像素子12aから間引き読み出しで出力される。なお、スルー画像のデータは、モニタ19aでの画像表示や、CPU14aによる各種の演算処理等に使用される。
【0026】
DFE13aは、撮像素子12aから入力される画像信号のA/D変換や、欠陥画素補正などの信号処理を行うデジタルフロントエンド回路である。このDFE13aは、本実施形態において撮像素子12aとともに撮像部を構成する。
【0027】
CPU14aは、デジタルカメラ1aの各部を統括的に制御するプロセッサである。例えば、CPU14aは、撮像素子12aの出力に基づいて、公知の位相差方式やコントラスト方式によるオートフォーカス(AF)制御、公知の自動露出(AE)演算などをそれぞれ実行する。また、CPU14aは、制御プログラムの実行により、被写体認証部21a、画像処理部22aとして動作する。
【0028】
被写体認証部21aは、撮像素子12aにより撮像された、またはデジタルカメラ1bなどの外部装置から読み込んだ本画像(対象画像)の画像データに公知の顔検出処理を施して、被写界における主要被写体である人物の顔を検出する。例えば、被写体認証部21aは、公知の特徴点抽出処理によって、眉,目,鼻,唇の各端点等の特徴点を画像から抽出し、これらの特徴点に基づいて人物の顔の画像領域(以下、顔領域)を検出する。被写体認証部21aは、検出した人物の顔の特徴点を抽出し、後述するメモリ15aに予め登録・記憶された認証対象の人物の顔の特徴点である認証データと相関処理などに基づいて比較し、検出した人物がメモリ15aに登録された認証対象の人物に一致するか否かを判定する。
【0029】
画像処理部22aは、DFE13aから出力される1フレーム分のデジタル画像信号に対して、各種画像処理(例えば、色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)を施す。さらに、本実施形態の画像処理部22aは、被写体認証部21aにより本画像に撮像された人物が認証対象と判定された場合、メモリ15aにその人物の顔の特徴点である認証データとともに予め登録・記憶された、美肌処理、目強調処理、小顔処理などの所定の画像効果を与える画像効果処理の設定情報に基づいて、本画像に対し画像効果処理を施す。なお、被写体認証部21aにより本画像に撮像された人物が認証対象でない場合、画像処理部22aは、予め初期設置された画像効果処理を行うようにしてもよいし、画像効果処理を行わないようにしてもよい。
【0030】
メモリ15aは、デジタルカメラ1aにより撮像された画像データや、CPU14aによって実行される制御プログラムなどを記憶する。また、本実施形態のメモリ15aは、被写体認証部21aおよび画像処理部22aで参照される、認証対象として登録された人物の認証データと適用される画像効果処理の設定情報とからなる認証ファイルを、人物ごとに記憶する。図2は、認証対象として登録された人物の認証ファイルの一例を示す。また、メモリ15aは、例えば、画像処理部22aによる画像処理の前工程や後工程での画像データなどを一時的に記憶する。
【0031】
なお、本実施形態では、人物ごとに認証ファイルを生成するとしたが、人物ごとに認証データと設定情報とを対応付けて一覧にした認証テーブルであってもよい。また、メモリ15aには、不揮発性の半導体メモリなどを用いることができる。
【0032】
記録I/F16aには、記憶媒体17aを接続するためのコネクタが形成されている。そして、記録I/F16aは、コネクタに接続された記憶媒体17aに対してデータの書き込み/読み込みを実行する。上記記憶媒体17aは、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードなどで構成される。なお、図1では記憶媒体17aの一例としてメモリカードを示す。
【0033】
通信I/F18aは、有線または無線の公知の通信回線を介して接続されたデジタルカメラ1bなどの外部装置とのデータ送受信を、所定の通信規格に準拠して制御する。
【0034】
モニタ19aは、液晶モニタなどであり、CPU14aの指示に応じて各種画像を表示する。
【0035】
操作部20aは、例えば、レリーズ釦、電源釦、コマンドダイヤル、十字状のカーソルキー、決定釦などで構成される。そして、操作部20aはデジタルカメラ1aの各種入力をユーザから受け付ける。例えば、操作部20aは、デジタルカメラ1aの動作モードの切替操作や、設定画面での入力操作などに用いられる。なお、本実施形態のデジタルカメラ1aは、動作モードとして、被写体認証部21aに認証対象として登録させたい人物を、ユーザによる手動操作で登録する人物登録モードを有するものとする。
【0036】
次に、図1に示す本実施形態に係るデジタルカメラ1a、1b、それらから構成されるシステムの動作について、(A)デジタルカメラ1a、1b単体の場合の撮像動作処理および(B)画像再生処理と、(C)システムの動作処理とについてそれぞれ説明する。なお、(A)および(B)の動作については、デジタルカメラ1aで説明するが、デジタルカメラ1bについても同様であり省略する。また、デジタルカメラ1aのメモリ15aには、人物登録モードで、ユーザによる操作部20aの登録操作により、複数の人物の認証データと設定情報とからなる図2に示す認証ファイルが、予め登録・記録されているものとする。さらに、デジタルカメラ1bのメモリ15bにも複数の人物の認証ファイルが記憶されるが、登録される人物はデジタルカメラ1aと同一でなくてもよい。
(A)デジタルカメラの撮像動作処理
図3に示すフローチャートを参照しつつ、デジタルカメラ1aによる撮像動作処理について説明する。なお、被写体認証部21aにより検出された人物が認証対象でない場合、画像処理部22aは、初期設定の画像効果処理を行う。また、デジタルカメラ1aは、撮影モードとして、単写モードと連写モードとを有する静止画モードおよび動画モードなどを有する。そして、デジタルカメラ1aは、撮影モードとして、単写モードの静止画モードに予め設定されているものとし、静止画像(本画像)の画像ファイルを生成する。
【0037】
CPU14aは、ユーザによる操作部20aの電源釦操作により、電源投入指示を受け付け、デジタルカメラ1aの電源を投入する。CPU14aは、デジタルカメラ1aを初期化する。CPU14aは、撮像素子12aに30fpsなどのフレームレートでスルー画像を撮像させ、モニタ19aにそのスルー画像を表示させる。CPU14aは、ステップS101からの処理を開始する。
【0038】
ステップS101:CPU14aの被写体認証部21aは、スルー画像に公知の顔検出処理を施して、撮像された被写界から人物の顔を検出する。なお、被写体認証部21aが人物の顔を検出できなかった場合、CPU14aは、次のスルー画像を取得することが好ましい。
【0039】
ステップS102:CPU14aは、ユーザによる操作部20aを構成するレリーズ釦の半押し操作に基づく制御信号を受け付けたか否かを判定する。CPU14aは、その制御信号を受け付けた場合、スルー画像を用いて被写界の測光値を算出し、公知のAE演算により露出条件を求める。CPU14aは、ステップS103(YES側)へ移行する。一方、CPU14aは、制御信号を受け付けなかった場合、ステップS101(NO側)へ移行し、次のスルー画像を取得する。
【0040】
ステップS103:被写体認証部21aは、ステップS101において検出された人物の顔の特徴点と、メモリ15aに予め登録された認証対象の人物の認証ファイルにおける特徴点とを相関処理などに基づいて比較する。被写体認証部21aは、検出された人物が認証対象の人物に一致するか否かを判定する。被写体認証部21aは、検出された人物が認証対象の場合、ステップS104(YES側)へ移行し、検出された人物が認証対象でない場合、ステップS105(NO側)へ移行する。
【0041】
ステップS104:画像処理部22aは、検出された人物の認証ファイルにおける画像効果処理の設定情報に基づいて、検出された人物に対する画像効果処理を設定する。例えば、画像処理部22aは、まず図2に示す認証ファイルの設定情報のうち画像効果処理を行うか否かの設定がONか否かを判定する。画像処理部22aは、その設定がONの場合、個々の画像効果処理、図2に示すように、目強調処理および小顔処理をONに、美肌処理をOFFに設定する。一方、画像処理部22aは、画像効果処理を行うか否かの設定がOFFの場合、初期設定を維持する。
【0042】
ここで、本実施形態の画像処理部22aは、検出された人物に対する画像効果処理の設定を、被写体認証部21aによる判定結果および認証ファイルの設定情報に基づいて行ったが、これに限定されない。画像処理部22aは、露光条件、撮像日時、検出された人物の顔領域の大きさなどに応じて、初期設定や認証ファイルの設定情報を一時的に変更して設定してもよい。
【0043】
例えば、画像処理部22aは、露出条件の露出値が大きい場合、被写界は晴天野外などの明るい環境であり、十分な明るさが確保されていると判断し、たとえ初期設定や認証ファイルの設定情報では美肌処理がONに設定されている場合でも、一時的に美肌処理をOFFに変更して設定するのが好ましい。逆に、露出値が小さい場合、画像処理部22aは、被写界は室内や夜などの暗い環境であり、十分な明るさが確保できないと判断し、たとえ初期設定や認証ファイルの設定情報では美肌処理がOFFに設定されている場合でも、一時的に美肌処理をONに変更して設定することが好ましい。
【0044】
一方、画像処理部22aは、撮像日時に基づいて、例えば、昼間や夜間、または季節などを判断し、初期設定や認証ファイルにおける設定情報と異なる、撮像日時に適した設定に一時的に変更し設定することが好ましい。
【0045】
また、画像処理部22aは、検出された人物の顔領域がスルー画像に占める割合を求め、その割合に応じて、初期設定や認証ファイルにおける設定情報と異なる設定に一時的に変更し設定してもよい。例えば、画像処理部22aは、人物の顔領域の占める割合が大きく美肌処理の設定がOFFに設定されている場合、美肌処理を一時的にONに変更し設定するのが好ましい。一方、画像処理部22aは、人物の顔領域の占める割合が小さく小顔処理の設定がOFFに設定されている場合、小顔処理をONに変更して設定することが好ましい。
【0046】
最後に、画像処理部22aは、検出された人物の顔の表情を、公知の表情検出処理に基づいて検出し、その検出結果に応じて、初期設定や認証ファイルにおける設定情報と異なる設定に一時的に変更してもよい。例えば、画像処理部22aは、上記表情検出処理により人物の表情が笑顔と検出され、目強調処理の設定がONに設定されている場合、目強調処理をOFFに変更して設定することが好ましい。これにより、その人物の笑いじわなどの強調を回避することができ、より自然な表情にすることができる。
【0047】
なお、CPU14aは、画像処理部22aによるこのような一時的な変更の回数を、画像効果処理および人物ごとに数えることが好ましい。画像処理部22aが、その回数を数えることにより、人物に対するよりきめ細かな画像効果処理を行うことが可能となる。
【0048】
ステップS105:CPU14aは、ユーザによる操作部20aを構成するレリーズ釦の全押し操作の撮像指示を受け付けたか否かを判定する。CPU14aは、撮像指示を受け付けた場合、撮像素子12aに被写界を撮像させ、ステップS106(YES側)へ移行する。一方、CPU14aは、撮像指示を受け付けなかった場合、ステップS101(NO側)へ移行する。CPU14aは、次のスルー画像を取得し、ステップS101〜ステップS105の処理を行う。
【0049】
ステップS106:CPU14aは、撮像素子12aに、単写モードの静止画モードで被写界を撮像させる。画像処理部22aは、DFE13aから出力されるデジタル画像信号に対して各種画像処理を施す。画像処理部22aは、ステップS103において被写体認証部21aにより検出された人物が認証対象と認証された場合、ステップS104において設定された画像効果処理を静止画像に施す。一方、画像処理部22aは、ステップS103において検出された人物が認証対象でないと認証された場合、初期設定の画像効果処理を静止画像に施す。
【0050】
ステップS107:CPU14aは、処理された画像データを静止画像の画像ファイルとして生成し、記憶媒体17aなどに記録する。なお、本実施形態のCPU14aは、静止画像の画像ファイルを、例えば、Exif(Exchangeable image file format for digital still cameras)規格やTIFF/EP規格などに準拠した形式で生成し、露出条件、撮像日時などとともに、画像処理部22aで施された各種画像処理および画像効果処理の情報を付加するものとする。
【0051】
また、CPU14aは、ステップS104において数えられる、露出条件などに応じて画像処理部22aが画像効果処理の設定を一時的に変更した回数も画像ファイルに付加されることが好ましい。
【0052】
ステップS108:CPU14aは、ステップS104において画像処理部22aに設定された画像効果処理の設定を初期設定に戻し、一連の処理を終了する。
【0053】
なお、CPU14aは、画像処理部22aによる画像効果処理の設定が露光条件などによって変更された場合、ある人物に対する一の画像効果処理の一時的な変更の回数が所定数(例えば3回)以上となった場合、その人物の認証ファイルにおける一の画像効果処理の設定を、一時的に変更した設定に更新することが好ましい。CPU14aは、設定情報が更新されたその人物の認証ファイルをメモリ15aに上書き保存する。
(B)デジタルカメラの画像再生処理
図4に示すフローチャートを参照しつつ、デジタルカメラ1aによる画像再生処理について説明する。なお、本実施形態のデジタルカメラ1aは、動作モードとして、撮像された静止画像または動画を、モニタ19aに再生表示する再生モードを有する。また、静止画像を本画像とし、その静止画像の画像ファイルには、上記(A)の撮像動作処理により、露出条件、撮像日時などとともに、画像処理部22aにより施された各種画像処理および画像効果処理の情報が付加されているものとする。
【0054】
CPU14aは、ユーザによる操作部20aの電源釦操作により、電源投入指示を受け付け、デジタルカメラ1aの電源を投入する。CPU14aは、デジタルカメラ1aを初期化する。CPU14aは、ユーザによる操作部20aの操作指示により動作モードを再生モードに設定し、ステップS201からの処理を開始する。
【0055】
ステップS201:CPU14aは、ユーザによる操作部20aの操作に応じて、ユーザにより指定された静止画像の画像ファイルを読み込む。CPU14aは、読み込んだ画像ファイルの静止画像をモニタ19aに再生表示する。同時に、CPU14aは、画像ファイルに付加された、露出条件や撮像日時、画像処理部22aにより施された各種画像処理および画像効果処理などの情報を取得する。
【0056】
ステップS202:被写体認証部21aは、表示された静止画像に公知の顔検出処理を施して、静止画像の被写界から人物の顔を検出する。被写体認証部21aは、人物の顔を検出できなかった場合(NO側)、一連の処理を終了する。一方、被写体認証部21aは、人物の顔を検出した場合、ステップS203(YES側)へ移行する。
【0057】
ステップS203:被写体認証部21aは、ステップS202において検出された人物の顔の特徴点と、メモリ15aに予め登録された認証対象の人物の認証ファイルにおける特徴点とを相関処理などに基づいて比較する。被写体認証部21aは、検出された人物が認証対象の人物に一致するか否かを判定する。被写体認証部21aは、検出された人物が認証対象の場合、ステップS204(YES側)へ移行し、検出された人物が認証対象でない場合、ステップS206(NO側)へ移行する。
【0058】
ステップS204:CPU14aは、例えば、モニタ19aに「画像効果処理を行いますか?」などのダイアログを表示し、ユーザに対し画像効果処理を行うか否かを問い合わせる。CPU14aは、操作部20aを介して、ユーザの応答を受け付け、画像効果処理を行わないという応答の場合(NO側)、一連の処理を終了する。一方、CPU14aは、画像効果処理を行うという応答を受け付けた場合、ステップS205(YES側)へ移行する。
【0059】
ステップS205:CPU14aは、画像処理部22aによる画像効果処理の設定のために、モニタ19aに「認証ファイルの設定に基づいた画像効果処理を行いますか?」などのダイアログを表示し、ユーザに対し認証ファイルの設定情報に基づいた画像効果処理を行うか否かを問い合わせる。CPU14aは、操作部20aを介して、ユーザの応答を受け付ける。CPU14aは、認証ファイルの設定に基づいた画像効果処理を行うという応答を受け付けた場合、例えば、検出された人物の認証ファイルにおいてONに設定された画像効果処理の一覧をモニタ19aに表示する。画像処理部22aは、モニタ19aに一覧表示された画像効果処理を設定し、静止画像に対して設定された画像効果処理を行う。一方、CPU14aは、認証ファイルの設定に基づいた画像効果処理を行わないとする応答を受け付けた場合、初期設定の画像効果処理の一覧をモニタ19aに表示し、画像処理部22aは、初期設定の画像効果処理を静止画像に対して行う。CPU14aは、ステップS212へ移行する。
【0060】
なお、CPU14aは、静止画像の画像ファイルに付加された画像効果処理の情報を参照して、検出された人物の認証ファイルで設定された画像効果処理が既に行われているか否かを判定し、認証ファイルの設定情報に基づいた画像効果処理を行うか否かを判定してもよい。また、画像処理部22aは、認証ファイルで設定された画像効果処理のうち、未処理の画像効果処理のみを静止画像に対し施してもよい。
【0061】
ステップS206:CPU14aは、例えば、モニタ19aに「画像効果処理を行いますか?」などのダイアログを表示し、ユーザに対して、登録されていない人物が撮像された静止画像に画像効果処理を行うか否かを問い合わせる。CPU14aは、操作部20aを介して、ユーザの応答を受け付け、画像効果処理を行わないという応答の場合、ステップS210(NO側)へ移行する。一方、CPU14aは、画像効果処理を行うという応答を受け付けた場合、ステップS207(YES側)へ移行する。
【0062】
なお、CPU14aは、静止画像の画像ファイルに付加された画像効果処理の情報を参照して、少なくとも初期設定の画像効果処理が行われているか否かを判定し、登録されていない人物が撮像された静止画像に画像効果処理を行うか否かを判定してもよい。
【0063】
ステップS207:CPU14aは、例えば、初期設定の画像効果処理の一覧をモニタ19aに表示する。画像処理部22aは、モニタ19aに一覧表示された画像効果処理を静止画像に対して行う。
【0064】
ステップS208:CPU14aは、例えば、モニタ19aに「検出された人物の認証登録を行いますか?」などのダイアログを表示し、ユーザに対して登録を行うか否かを問い合わせる。CPU14aは、操作部20aを介して、ユーザの応答を受け付け、登録するという応答の場合、ステップS209(YES側)へ移行し、登録しないという応答の場合、ステップS212(NO側)へ移行する。
【0065】
ステップS209:CPU14aは、ステップS202において検出された人物の認証ファイルを生成して、メモリ15aに記録して登録する。すなわち、CPU14aは、静止画像に撮像され検出された人物が1人の場合、ステップS202で被写体認証部21aによって検出された人物の特徴点を認証データとする。また、CPU14aは、ステップS207において施された画像効果処理をONに設定した設定情報を作成する。CPU14aは、上記認証データおよび設定情報を用いて、検出された人物の認証ファイルを新たに生成し、メモリ15aに記録して登録する。
【0066】
なお、CPU14aは、静止画像に撮像され検出された人物が複数の場合、ステップS202で被写体認証部21aによって検出された各人物の特徴点をそれぞれの認証データとする。同時に、CPU14aは、画像ファイルに付加された合焦領域と各人物の顔領域との位置を比較し、合焦領域に位置する人物を特定する。CPU14aは、ステップS207において行われた画像効果処理は、合焦領域に位置する人物に対して行われたと判断し、実行された画像効果処理をONに設定したその人物の設定情報を作成する。一方、CPU14aは、合焦領域以外に位置する人物に対し、画像効果処理をOFFに設定した設定情報を作成する。CPU14aは、上記認証データおよび設定情報を用いて各人物の認証ファイルを生成して、メモリ15aに記録して登録する。
【0067】
ステップS210:CPU14aは、ステップS208と同様に、例えば、モニタ19aに「検出された人物の認証登録を行いますか?」などのダイアログを表示し、ユーザに対して登録を行うか否かを問い合わせる。CPU14aは、操作部20aを介して、ユーザの応答を受け付け、登録するという応答の場合、ステップS211(YES側)へ移行し、登録しないという応答の場合(NO側)、一連の処理を終了する。
【0068】
ステップS211:CPU14aは、ステップS209と同様に、ステップS202において検出された人物の認証ファイルを生成して、メモリ15aに記録して登録する。CPU14aは、一連の処理を終了する。
【0069】
ステップS212:CPU14aは、ステップS205またはステップS207において処理された静止画像をモニタ19aに表示し、一連の処理を終了する。
(C)システムの動作処理
図5に示すフローチャートを参照しつつ、システムの動作として、デジタルカメラ1bが撮像した本画像をデジタルカメラ1aに転送し、デジタルカメラ1aが、受信した本画像に基づいて動作処理する場合について説明する。すなわち、本実施形態のデジタルカメラ1a、1bは、動作モードとして、撮像した静止画像または動画などのデータを外部装置に転送するデータ転送モードを有する。また、静止画像を本画像とし、その静止画像の画像ファイルには、上記(A)の撮像動作処理により、露出条件、撮像日時などとともに、デジタルカメラ1bの画像処理部22bにより施された各種画像処理および画像効果処理の情報が付加されているものとする。
【0070】
ここで、図5に示すように、システムの動作は、図4に示す上記(B)の画像再生処理と類似しており、同じ処理には、同一のステップ番号を付し詳細な説明は省略する。
【0071】
図5に示すシステムの動作処理と図4に示す(B)の画像再生処理との相違点は、ステップS201がステップS301のデジタルカメラ1a−1b間のデータ転送に変更される点にある。
【0072】
すなわち、ステップS301において、CPU14aおよび14bは、デジタルカメラ1aおよび1bの各ユーザによる操作部20aおよび20bの操作指示により、動作モードをデータ転送モードに設定する。デジタルカメラ1bのCPU14bは、ユーザによる操作部20bの操作に応じて、指定された静止画像の画像ファイルを読み込む。CPU14bは、読み込んだ画像ファイルを、例えば、通信I/F18bを介して、デジタルカメラ1aへ送信する。デジタルカメラ1aのCPU14aは、通信I/F18aを介して、デジタルカメラ1bから送信された画像ファイルを受信して、メモリ15aや記憶媒体17aに記録する。ただし、デジタルカメラ1a−1b間のデータ転送は、記憶媒体17aまたは17bの授受により行われてもよいし、インターネット上のサーバを介して行われてもよい。
【0073】
デジタルカメラ1aは、ステップS202〜ステップS212の処理を行うことにより、デジタルカメラ1bより受信した静止画像を再生するとともに、静止画像に撮像された人物が登録されていない場合、その人物を新たに撮像することなく認証ファイルを生成して、メモリ15aに記録して登録することができる。
【0074】
なお、デジタルカメラ1aのCPU14aは、静止画像に撮像された人物が登録されている場合であっても、画像ファイルに付加された画像効果処理の情報と、その人物の認証ファイルの設定情報とが異なる場合があるので、ユーザに対して、設定情報の上書きを行うか否かを問い合わせるようにするのが好ましい。
【0075】
このように、本実施形態では、画像処理部22が、被写体認証部21による判定結果およびCPU14による露出条件などに応じて、画像効果処理の設定を適宜変更し、その変更の頻度に基づいて、ユーザなどの指示制御がなくても、認証対象の人物の認証ファイルの設定を変更することができる。
【0076】
また、CPU14は、被写体認証部21により検出された人物が認証対象として登録されていない場合でも、画像ファイルに付加された露出条件などの撮像情報や施された各種画像処理および画像効果処理の情報に基づいて、検出された人物の認証ファイルを生成し、メモリ15に記録して登録することができる。これにより、例えば、運動会などで撮像した家族や友人などの本画像を再生表示するだけで、人物の認証データおよび画像効果処理の設定が複雑な操作なしに一括して設定して登録されることから、ユーザにとって使い勝手がよい。また、デジタルカメラなどの買い換え時においても、デジタルカメラ間で本画像を転送するだけで、人物の登録および人物ごとの画像効果処理の設定が複雑な操作なしに容易に行える。
《実施形態の補足事項》
(1)上記実施形態では、デジタルカメラ1aの被写体認証部21a、画像処理部22a、およびデジタルカメラ1bの被写体認証部21b、画像処理部22bの各処理を、CPU14aおよび14bがソフトウエア的に実現する例を説明したが、ASICを用いてこれらの各処理をハードウエア的に実現しても勿論かまわない。
【0077】
(2)本発明の画像処理装置は、上記実施形態のデジタルカメラ1aや1bの例に限定されない。例えば、デジタルフォトフレームや、画像処理プログラムをコンピュータに実行させることによりコンピュータを本発明の画像処理装置として機能させてもよい。
【0078】
(3)上記実施形態では、本画像を静止画像としたが、本発明はこれに限定されず、動画などに対しても適用可能である。
【0079】
(4)上記実施形態では、デジタルカメラ1aの撮像動作処理において、CPU14aは、被写体認証部21aにより検出された人物が認証対象でないと判定された場合、検出された人物の認証ファイルを新たに生成して、メモリ15aに記録して登録しなかったが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4に示すデジタルカメラ1aの画像再生処理のステップS211のように、CPU14aは、検出された人物の認証ファイルを生成して、メモリ15aに記録して登録してもよい。
【0080】
(5)上記実施形態では、図2に示す認証ファイルにおいて、設定情報は、画像効果処理を行うか否かの設定および画像効果処理ごとの設定とから構成されたが、本発明はこれに限定されず、認証ファイルは、図6に示すように、画像処理部22aにより各画像効果処理の設定が一時的に変更された回数の情報を保持してもよい。
【0081】
(6)上記実施形態では、デジタルカメラ1aの撮像動作処理のステップS104において、画像処理部22aは、被写体認証部21aにより検出された人物が認証された場合、その人物の認証ファイルの設定情報に基づいて画像効果処理を設定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像処理部22aは、撮像時に、ある人物に対する一の画像効果処理の設定を一時的に変更して実行した場合、その人物の認証ファイルにおける一の画像効果処理の設定を上記一時的に変更した設定に変更し、メモリ15aに記録してもよい。
【0082】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
【符号の説明】
【0083】
11a、11b…撮像光学系、12a、12b…撮像素子、13…DFE、14…CPU、15…メモリ、16…記録I/F、17…記憶媒体、18…通信I/F、19…モニタ、20…操作部、21…被写体認証部、22…画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証対象の特徴点を示す認証データおよび前記認証対象が撮像された画像に所定の画像効果を与える画像効果処理の設定情報を記憶する記憶部と、
処理対象の対象画像に対し特徴点を抽出して前記対象画像の被写界から主要被写体を検出し、前記認証データに基づいて、検出された前記主要被写体が前記認証対象に一致するか否かを判定する被写体認証部と、
前記対象画像に画像処理とともに、前記被写体認証部による判定結果が真の場合、前記設定情報に基づいた前記画像効果処理を施す画像処理部と、
前記判定結果が偽の場合、検出された前記主要被写体を新たな認証対象として、前記主要被写体の特徴点の認証データを前記記憶部に記録して登録する制御部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記制御部は、前記画像処理部により前記対象画像に施された前記画像効果処理の処理情報を前記対象画像に付加することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置において、
外部装置とデータの入出力を行うインタフェース部を備え、
前記制御部は、前記インタフェース部を介して、前記外部装置に前記対象画像を出力する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記対象画像は、予め画像効果処理が施され、施された前記画像効果処理の処理情報が付加され、
前記制御部は、前記判定結果が偽の場合、前記処理情報を前記主要被写体の設定情報とし、前記主要被写体の認証データとともに前記記憶部に記憶して登録する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像処理装置において、
前記制御部は、前記被写体認証部により前記認証対象と異なる複数の主要被写体が認識された場合、前記対象画像に付加された撮像情報に基づいて、前記複数の主要被写体のうち合焦領域に位置する主要被写体を特定し、前記処理情報を前記合焦領域に位置する主要被写体の設定情報とする
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の画像処理装置において、
前記画像処理部は、前記判定結果が真の場合、前記対象画像に付加された前記処理情報と前記主要被写体の前記設定情報とを比較し、未処理の画像効果処理を前記対象画像に施すことを特徴とする画像処理装置
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記画像処理部は、前記対象画像に付加された撮像情報または前記認証対象と判定された前記主要被写体の状態に応じて、前記画像効果処理の設定を前記設定情報と異なる設定に変更し、前記画像効果処理を前記対象画像に施すことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理装置において、
前記制御部は、前記画像処理部が前記画像効果処理の設定を前記設定情報から変更した回数を数え、前記回数が所定数以上の場合、前記設定情報を変更後の設定に更新することを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
被写界を撮像して画像を生成する撮像部と、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
複数の請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置を備えることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−55540(P2013−55540A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192946(P2011−192946)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】