説明

画像処理装置

【課題】 画質の劣化を抑制しつつ、メモリのオーバーフローを低減する。
【解決手段】 画像処理装置は、映像データを符号化する符号化部と、符号化部で符号化された映像データを記憶する記憶部と、記憶部の空き容量と予め設定された閾値とを比較する監視部と、空き容量が閾値以下のとき、符号化対象のフレームに対応する映像データが符号化部で符号化される前に、符号化対象のフレームの画像サイズを縮小する画像縮小部とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リアルタイム性が要求される画像処理システムは、例えば、エンコーダ等の画像処理装置と、画像処理装置を制御するホスト装置とを有している。画像処理装置は、リアルタイムに入力される映像データおよび音声データを順次符号化する。以下、符号化された映像データおよび音声データを、符号化データとも称する。符号化データは、例えば、画像処理装置内のメモリに順次格納される。ホスト装置は、例えば、画像処理装置内のメモリに格納された符号化データを、画像処理装置の外部メモリに順次転送する。そして、ホスト装置は、外部メモリに格納された符号化データを、所定のファイル形式(例えば、MP4ファイルフォーマット)でファイル化する。
【0003】
例えば、画像処理装置内のメモリや外部メモリがオーバーフローしたとき、有効なデータが消失する。なお、画像処理装置にリアルタイムに入力される映像データ等は、データが消失しても、再送されない。このため、リアルタイム性が要求される画像処理システムでは、画像処理装置内のメモリおよび外部メモリのオーバーフローを低減する必要がある。
【0004】
メモリのオーバーフローは、例えば、メモリの容量を増加することにより、低減される。あるいは、メモリのオーバーフローは、メモリの消費量を抑制することにより、低減される。なお、メモリ資源が限られている携帯型電子機器用の画像処理システムでは、メモリの使用量が規定の閾値を超えたとき、符号化の際の圧縮率を高くする方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。符号化の際の圧縮率を高くすることにより、画像のビットレートが低減し、メモリの消費量が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−141018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
大容量のメモリを搭載した画像処理装置では、メモリ容量の増加に伴い、チップサイズが増加する。これに対し、組み込み用途向けの画像処理装置では、チップサイズの小型化が要求されている。このため、例えば、画像処理装置では、大容量のメモリを搭載することは困難である。
【0007】
また、符号化の際の圧縮率を高くする方式では、圧縮率を高くしたフレームの画質が著しく劣化するおそれがある。例えば、映像データの符号化では、映像データは、一定の大きさ(8×8画素等)のブロック単位で離散コサイン変換される。そして、離散コサイン変換の結果(離散コサイン変換係数)が量子化され、量子化後のデータが符号化される。このため、圧縮率の高い画像では、例えば、離散コサイン変換係数が粗く量子化されることになり、ブロック間での輝度および色差の値の連続性が失われる。したがって、符号化の際の圧縮率を高くする方式では、ブロックノイズが発生し、画質が著しく劣化するおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、画質の劣化を抑制しつつ、メモリのオーバーフローを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態では、画像処理装置は、映像データを符号化する符号化部と、符号化部で符号化された映像データを記憶する記憶部と、記憶部の空き容量と予め設定された閾値とを比較する監視部と、空き容量が閾値以下のとき、符号化対象のフレームに対応する映像データが符号化部で符号化される前に、符号化対象のフレームの画像サイズを縮小する画像縮小部とを有している。
【発明の効果】
【0010】
画質の劣化を抑制しつつ、メモリのオーバーフローを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態における画像処理装置の例を示している。
【図2】符号化映像データのフレームの相関関係の一例を示している。
【図3】符号化後のフレーム順序と表示順序との関係の一例を示している。
【図4】別の実施形態における画像処理装置の一例を示している。
【図5】図4に示した画像処理装置の動作の一例を示している。
【図6】別の実施形態における画像処理装置の一例を示している。
【図7】GOPの構造変更の一例を示している。
【図8】GOPの構造変更の別の例を示している。
【図9】GOPの構造が変更されないときの一例を示している。
【図10】図6に示した画像処理装置の動作の一例を示している。
【図11】上述した実施形態の画像処理装置で符号化された映像データを再生するデコーダの一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施形態を図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、一実施形態における画像処理装置10の例を示している。なお、図中の破線の矢印は、映像データVDA等のデータの流れの一例を示している。画像処理装置10は、例えば、エンコーダとして機能し、リアルタイム性が要求される画像処理システムに用いられる。例えば、画像処理装置10は、符号化部20、監視部30、画像縮小部40および記憶部50を有している。
【0014】
符号化部20は、映像データVDAを順次符号化する。例えば、符号化部20は、映像データVDAをMPEG−4(ISO/IEC 14496)等に準拠した符号化方式で順次符号化する。例えば、MPEG−4に準拠した符号化方式では、符号化部20は、映像データVDAを、一定の大きさ(8×8画素等)のブロック単位で離散コサイン変換する。そして、符号化部20は、離散コサイン変換の結果(離散コサイン変換係数)を量子化し、量子化後のデータを可変長符号化する。
【0015】
また、符号化部20は、符号化した映像データVDAを記憶部50に順次記憶する。以下、符号化された映像データVDAを、符号化映像データVEDとも称する。なお、記憶部50に記憶された符号化映像データVEDは、例えば、画像処理装置10の外部に設けられたメモリに順次出力される。すなわち、記憶部50は、符号化部20で符号化された映像データVDAを一時的に記憶する。記憶部50は、例えば、メモリである。
【0016】
監視部30は、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値とを比較する。例えば、監視部30は、画像処理装置10が1フレーム分の映像データVDAを取得する度に、記憶部50の空き容量と閾値とを比較し、記憶部50の消費量を監視する。そして、監視部30は、例えば、記憶部50の空き容量と閾値との比較結果を、画像縮小部40に通知する。
【0017】
なお、記憶部50の空き容量は、例えば、記憶部50の容量および占有量に基づいて算出される。例えば、監視部30は、映像データVDAの符号化に関する情報を用いて、記憶部50の占有量を算出する。符号化に関する情報は、例えば、符号化映像データVEDのサイズ等であり、映像データVDAを符号化する際に生成される。あるいは、監視部30は、記憶部50に対する書き込みアドレスや読み出しアドレスに基づいて、記憶部50の占有量を算出してもよい。なお、監視部30は、記憶部50の占有量と所定の値とを比較してもよい。
【0018】
画像縮小部40は、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、符号化対象のフレームに対応する映像データVDAを取得し、符号化対象のフレームの画像サイズを縮小する。例えば、画像縮小部40は、画像の拡大および縮小機能を有するスケーラー等を用いて、画像を線形的に縮小する。そして、画像縮小部40は、画像サイズを縮小したフレームの映像データRVDを、符号化部20に出力する。
【0019】
例えば、画像サイズが縮小されたフレームでは、符号化部20は、縮小前の映像データVDAの代わりに、縮小後の映像データRVDを符号化する。すなわち、画像縮小部40は、符号化対象のフレームに対応する映像データVDAが符号化部20で符号化される前に、符号化対象のフレームの画像サイズを縮小する。なお、画像縮小部40は、縮小対象のフレームを、符号化部20に通知してもよい。
【0020】
画像サイズが縮小されたフレームの映像データRVDのデータ量は、元の映像データVDAのデータ量より少ない。このため、映像データRVDを符号化した符号化映像データVEDのデータ量は、元の映像データVDAを符号化した符号化映像データVEDのデータ量より少ない。このように、この実施形態では、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、符号化映像データVEDのデータ量を低減できる。この結果、符号化映像データVEDを記憶する記憶部50の消費量が抑制される。
【0021】
また、この実施形態では、符号化前の画像を線形的に縮小しているため、符号化の際の圧縮率を高くする方式に比べて、画質の劣化を抑制できる。例えば、符号化の際の圧縮率を高くする方式では、8×8画素等のブロック単位で実施された離散コサイン変換の結果(離散コサイン変換係数)は、全体的に粗く量子化される。このため、画質に影響を与える低周波成分の離散コサイン変換係数まで粗く量子化される。この結果、ブロック間での輝度および色差の値の連続性が失われる。このため、圧縮率の高い画像では、例えば、ブロックノイズが発生し、画質が著しく劣化するおそれがある。
【0022】
これに対し、この実施形態では、符号化前の画像を線形的に縮小しているため、離散コサイン変換係数の量子化を粗くすることなく、1フレーム分の符号化映像データVEDのデータ量を低減できる。すなわち、この実施形態では、ブロック間での輝度および色差の値の連続性を保ちつつ、1フレーム分の符号化映像データVEDのデータ量を低減できる。したがって、この実施形態では、画質の劣化を抑制しつつ、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0023】
なお、画像処理装置10の構成は、この例に限定されない。例えば、符号化部20は、画像縮小部40で生成された映像データRVDを、バッファ等を介して受けてもよい。また、符号化部20および画像縮小部40は、映像データVDAを、バッファ等を介して受けてもよい。あるいは、符号化部20は、映像データVDAおよび音声データを順次受けてもよい。例えば、符号化部20は、映像データVDAおよび音声データを順次符号化してもよい。符号化された音声データである符号化音声データは、例えば、記憶部50に一時的に記憶される。そして、記憶部50に記憶された符号化映像データVEDおよび符号化音声データは、例えば、多重化されて、画像処理装置10の外部に出力される。また、画像処理装置10は、符号化映像データVED等を復号する機能を有してもよい。すなわち、画像処理装置10は、コーデックとして機能するように形成されてもよい。
【0024】
図2は、符号化映像データVEDのフレームFRMの相関関係の一例を示している。図中の破線の矢印は、各ピクチャの相関関係の一例を示している。図中の括弧内のI、B、Pは、それぞれIピクチャ、Bピクチャ、Pピクチャを示している。また、フレームFRMの末尾の数字は、GOP(Group of Picture)内の符号化後のフレーム順序を示している。GOPは、複数のピクチャを有するデータ単位であり、少なくとも1つのIピクチャを有している。
【0025】
図2の例では、GOPは、15個のフレームFRM(FRM1−FRM15)を有している。例えば、Iピクチャの画像データとBピクチャの画像データとの間には、相関関係がある。また、Iピクチャの画像データとPピクチャの画像データとの間には、相関関係がある。あるいは、Pピクチャの画像データとBピクチャの画像データとの間には、相関関係がある。なお、GOP間では、画像データの相関関係を新たに仕切り直すことができる。GOPサイズ(GOP内のフレーム数)は、例えば、画像処理装置10を制御する外部のホスト装置により設定される。
【0026】
ここで、例えば、画像縮小部40による縮小処理の対象フレームFRMは、GOP単位で選択される。例えば、画像縮小部40は、画像サイズの縮小処理を、記憶部50の空き容量が閾値以下になったときのGOPの次のGOPの先頭フレームFRM1から実施する。また、例えば、画像縮小部40は、画像サイズの縮小処理の解除を、記憶部50の空き容量が閾値より大きくなったときのGOPの次のGOPの先頭フレームFRM1から実施する。なお、符号化の処理順序(符号化後のフレーム順序)は、例えば、図3に示すように、映像入力の順序(表示順序)と異なるときもある。
【0027】
図3は、符号化後のフレーム順序と表示順序との関係の一例を示している。図中の括弧内のI、B、Pは、それぞれIピクチャ、Bピクチャ、Pピクチャを示している。また、フレームFRMの括弧内の数字は、表示順序を示している。
【0028】
例えば、画像処理装置10は、フレームFRM(1)−FRM(n)、FRM(n+1)−FRM(m)の順に、映像データVDAを受ける。例えば、フレームFRM(1)−FRM(n)を有するGOPでは、先ず、IピクチャのフレームFRM(3)が符号化される。次に、BピクチャのフレームFRM(1)、FRM(2)が順次符号化される。そして、Pピクチャ、Bピクチャ、Bピクチャの順に符号化される処理が、フレームFRM(n)まで繰り返される。
【0029】
また、例えば、フレームFRM(n+1)−FRM(m)を有するGOPでは、先ず、IピクチャのフレームFRM(n+3)が符号化される。次に、BピクチャのフレームFRM(n+1)、FRM(n+2)が順次符号化される。そして、Pピクチャ、Bピクチャ、Bピクチャの順に符号化される処理が、フレームFRM(m)まで繰り返される。すなわち、BピクチャのフレームFRMは、先に符号化処理が実施されたIピクチャやPピクチャのフレームFRMより先に表示される。
【0030】
例えば、フレームFRM(n−2)の符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値以下になったとき、画像縮小部40は、フレームFRM(n+1)−FRM(m)の画像サイズを縮小する。なお、画像縮小部40は、例えば、フレームFRM(n+1)が符号化される前に、フレームFRM(n+3)の画像サイズを縮小する。また、例えば、フレームFRM(m−2)の符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値より大きくなったとき、画像縮小部40は、フレームFRM(m−2)を有するGOPの次のGOPのフレームFRMに対して、縮小処理を実施しない。すなわち、フレームFRM(m−2)の符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値より大きくなったとき、画像処理装置10は、フレームFRM(m−2)を有するGOPの次のGOPのフレームFRMを、縮小せずに符号化する。
【0031】
以上、この実施形態では、画像処理装置10は、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、符号化前の画像を線形的に縮小する。例えば、縮小対象の各フレームFRMでは、符号化前の一枚の画像(1ピクチャ)に対して、線形的な縮小処理が実施される。このため、この実施形態では、符号化の際にブロック単位でデータ量を低減する方式に比べて、画質の劣化を抑制できる。すなわち、この実施形態では、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、画質の劣化を抑制しつつ、1フレーム分の符号化映像データVEDのデータ量を低減できる。この結果、記憶部50の消費量が抑制される。したがって、この実施形態では、画質の劣化を抑制しつつ、記憶部50のオーバーフローを低減できる。すなわち、この実施形態では、例えば、記憶部50の容量を大きくすることなく、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0032】
図4は、別の実施形態における画像処理装置12の一例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。なお、図中の破線の矢印は、映像データVDA等のデータの流れの一例を示している。画像処理装置12は、例えば、エンコーダとして機能し、リアルタイム性が要求される画像処理システムに用いられる。例えば、画像処理システムは、画像処理装置12、外部メモリ100、120およびホスト装置110を有している。
【0033】
この実施形態の画像処理装置12では、入力部60、入力バッファ70および多重化部80が図1に示した画像処理装置10に追加されている。すなわち、画像処理装置12は、符号化部20、監視部30、画像縮小部40、記憶部50、入力部60、入力バッファ70および多重化部80を有している。
【0034】
入力部60は、映像データVDAおよび音声データADAを順次受け、受けた映像データVDAおよび音声データADAを入力バッファ70に順次記憶する。入力バッファ70は、映像データVDAおよび音声データADAを一時的に記憶する。さらに、入力バッファ70は、画像縮小部40で生成された映像データRVDを一時的に記憶する。なお、記憶部50の所定の領域が入力バッファ70として機能するようにしてもよい。
【0035】
画像縮小部40の動作は、入力バッファ70にアクセスすることを除いて、上述した実施形態と同じである。例えば、画像縮小部40は、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、符号化対象のフレームFRMに対応する映像データVDAを入力バッファ70から取得する。そして、画像縮小部40は、取得した映像データVDAに基づくフレームFRMの画像サイズを縮小する。
【0036】
例えば、画像縮小部40は、画像の拡大および縮小機能を有するスケーラー等を用いて、画像を線形的に縮小する。そして、画像縮小部40は、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDを、入力バッファ70に出力する。これにより、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDは、入力バッファ70に一時的に記憶される。なお、縮小対象のフレームFRMは、例えば、GOP単位で選択される。GOPサイズは、例えば、ホスト装置110により設定される。
【0037】
符号化部20は、映像データVDA(RVD)の他に、音声データADAも符号化する。また、符号化部20は、例えば、映像データVDA(RVD)および音声データADAを入力バッファ70から順次取得する。符号化部20のその他の動作は、上述した実施形態と同じである。例えば、符号化部20は、入力バッファ70から取得した映像データVDAおよび音声データADAを、MPEG−4等に準拠した符号化方式で順次符号化する。以下、符号化された音声データADAを、符号化音声データAEDとも称する。
【0038】
なお、符号化部20は、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、映像データVDAの代わりに、符号化対象のフレームFRMの映像データRVD(縮小後の映像データ)を入力バッファ70から取得する。そして、符号化部20は、取得した映像データRVDを符号化する。すなわち、符号化部20は、画像サイズが縮小されたフレームFRMでは、縮小前の映像データVDAの代わりに、縮小後の映像データRVDを符号化する。符号化部20で生成された符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDは、記憶部50に一時的に記憶される。
【0039】
監視部30の動作は、上述した実施形態と同じである。例えば、監視部30は、画像処理装置10が1フレーム分の映像データVDAを取得する度に、記憶部50の空き容量と閾値とを比較し、記憶部50の消費量を監視する。記憶部50の空き容量は、例えば、記憶部50の容量および占有量に基づいて算出される。例えば、監視部30は、映像データVDAや音声データADAの符号化に関する情報を用いて、記憶部50の占有量を算出する。
【0040】
符号化に関する情報は、例えば、符号化映像データVEDや符号化音声データAEDのサイズ等であり、映像データVDAや音声データADAを符号化する際に生成される。あるいは、監視部30は、記憶部50に対する書き込みアドレスや読み出しアドレスに基づいて、記憶部50の占有量を算出してもよい。なお、監視部30は、記憶部50の占有量と所定の値とを比較してもよい。
【0041】
多重化部80は、例えば、記憶部50に記憶された符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを多重化して、外部メモリ100に出力する。符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDが多重化されたデータDOUTは、外部メモリ100に記憶される。なお、外部メモリ100に記憶されたデータDOUT(符号化映像データVEDおよび符号化音声データAED)は、所定のファイル形式(例えば、MP4ファイルフォーマット)でファイル化される。
【0042】
例えば、ホスト装置110のファイル化部112は、外部メモリ100に記憶された符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを所定のファイル形式でファイル化し、映像および音声のストリームファイルを生成する。そして、ホスト装置110は、例えば、映像および音声のストリームファイルを外部メモリ120に記憶する。
【0043】
なお、画像処理装置12の構成は、この例に限定されない。例えば、画像処理装置12は、転送制御信号をホスト装置110から受けてもよい。ホスト装置110は、例えば、外部メモリ100、120の少なくとも一方が受信不可の状態のとき、画像処理装置12からの転送を抑制するための転送制御信号を、画像処理装置12に出力する。転送抑制を示す転送制御信号を受けた画像処理装置12では、画像縮小部40は、フレームFRMの画像サイズを縮小する。
【0044】
このように、画像縮小部40は、外部メモリ100、120の空き容量やホスト装置110の動作状況に応じて、フレームFRMの画像サイズを縮小してもよい。これにより、この実施形態では、外部メモリ100、120のオーバーフローを低減でき、映像および音声のストリームファイルの生成に必要なデータが消失することを低減できる。
【0045】
また、画像処理装置12は、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを復号する機能を有してもよい。すなわち、画像処理装置12は、コーデックとして機能するように形成されてもよい。
【0046】
図5は、図4に示した画像処理装置12の動作の一例を示している。図5の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエハをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。
【0047】
処理S100では、入力部60は、映像データVDAおよび音声データADAを取り込む。そして、入力部60は、取り込んだ映像データVDAおよび音声データADAを入力バッファ70に書き込む。
【0048】
処理S110では、監視部30は、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値とを比較する。例えば、監視部30は、画像処理装置12が1フレーム分の映像データVDAを取得する度に、記憶部50の空き容量と閾値とを比較する。なお、監視部30は、記憶部50の占有量と所定の値とを比較してもよい。
【0049】
記憶部50の空き容量が閾値より大きいとき(処理S110のYes)、画像処理装置12の動作は、処理S120に移る。一方、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき(処理S110のNo)、画像処理装置12の動作は、処理S150に移る。
【0050】
処理S120では、監視部30は、画像縮小部40が縮小処理を実施中か否かを判定する。例えば、監視部30は、縮小処理が解除されているか否かを判定する。なお、処理S120の判定処理は、監視部30以外のモジュールにより実施されてもよい。画像縮小部40が縮小処理を実施中のとき(処理S120のYes)、画像処理装置12の動作は、処理S130に移る。例えば、縮小処理が解除されていないとき、画像処理装置12の動作は、処理S130に移る。
【0051】
一方、画像縮小部40が縮小処理を実施していないとき(処理S120のNo)、画像処理装置12の動作は、処理S200に移る。例えば、縮小処理が解除されているとき、画像処理装置12の動作は、処理S200に移る。これにより、例えば、縮小処理が実施されていないフレームFRMの映像データVDAが、処理S200において、符号化される。
【0052】
処理S130では、画像処理装置12は、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かを判定する。すなわち、画像処理装置12は、記憶部50の空き容量が閾値より大きく、かつ、縮小処理が解除されていないとき、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かを判定する。符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMのとき(処理S130のYes)、画像処理装置12の動作は、処理S140に移る。
【0053】
一方、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMでないとき(処理S130のNo)、画像処理装置12の動作は、処理S170に移る。これにより、例えば、画像サイズの縮小処理(処理S170等)は、継続される。すなわち、GOPの先頭フレームFRM以外のフレームFRMの符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値より大きくなったときには、縮小処理は、GOPの最後のフレームFRMまで継続される。これにより、この実施形態では、縮小処理が実施されたフレームFRMと縮小処理が実施されていないフレームFRMとが同一のGOP内に混在することを防止できる。
【0054】
処理S140では、画像処理装置12は、縮小処理を解除する。すなわち、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMのときに、縮小処理は解除される。これにより、例えば、縮小処理が実施されていないフレームFRMの映像データVDAが、処理S200において、符号化される。
【0055】
処理S150では、監視部30は、画像縮小部40が縮小処理を実施中か否かを判定する。例えば、監視部30は、縮小処理が解除されているか否かを判定する。なお、処理S150の判定処理は、監視部30以外のモジュールにより実施されてもよい。画像縮小部40が縮小処理を実施中のとき(処理S150のYes)、画像処理装置12の動作は、処理S170に移る。例えば、画像縮小部40は、縮小処理が解除されていないとき、処理S170において、符号化処理の対象フレームFRMの画像サイズを縮小する。すなわち、記憶部50の空き容量が閾値以下であり、かつ、縮小処理が解除されていないとき、縮小処理は、継続される。
【0056】
一方、画像縮小部40が縮小処理を実施していないとき(処理S150のNo)、画像処理装置12の動作は、処理S160に移る。例えば、縮小処理が解除されているとき、画像処理装置12の動作は、処理S160に移る。
【0057】
処理S160では、画像処理装置12は、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かを判定する。すなわち、画像処理装置12は、記憶部50の空き容量が閾値以下であり、かつ、縮小処理が解除されているとき、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かを判定する。符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMのとき(処理S160のYes)、画像処理装置12の動作は、処理S170に移る。これにより、例えば、画像サイズの縮小処理(処理S170等)は、GOPの先頭フレームFRMから実施される。
【0058】
一方、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMでないとき(処理S160のNo)、画像処理装置12の動作は、処理S200に移る。したがって、例えば、縮小処理が実施されていないフレームFRMの映像データVDAが、処理S200において、符号化される。すなわち、GOPの先頭フレームFRM以外のフレームFRMの符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値以下になったとき、縮小処理は、次のGOPのフレームFRMから実施される。これにより、この実施形態では、縮小処理が実施されたフレームFRMと縮小処理が実施されていないフレームFRMとが同一のGOP内に混在することを防止できる。
【0059】
処理S170では、画像縮小部40は、フレームFRMの画像サイズを縮小する。例えば、画像縮小部40は、画像の拡大および縮小機能を有するスケーラー等を用いて、画像を線形的に縮小する。これにより、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDが、処理S200において、符号化される。なお、縮小処理の対象フレームFRMは、処理S130、S160により、GOP単位で選択される。
【0060】
処理S180では、画像縮小部40は、縮小処理に関する付加情報を生成する。付加情報には、例えば、縮小処理の有無、元画像(縮小前)の画像サイズおよび縮小画像(縮小後)の画像サイズが含まれる。なお、付加情報の生成(処理S180)は、画像縮小部40以外のモジュールにより実施されてもよい。
【0061】
処理S190では、符号化部20は、付加情報を符号化する。例えば、符号化部20は、付加情報を、所定の暗号方式で符号化する。なお、付加情報の符号化(処理S190)は、画像縮小部40以外のモジュールにより実施されてもよい。
【0062】
処理S200では、符号化部20は、映像データVDA(RVD)および音声データADAを符号化する。例えば、処理S200が処理S170−S190を経て実施されるとき、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDが、符号化される。このように、この実施形態では、記憶部50の空き容量が小さいとき、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDを符号化する。すなわち、記憶部50の空き容量が大きいときには、フレームFRMの映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。これにより、この実施形態では、一定時間内の記憶部50の消費量を抑制できる。
【0063】
処理S210では、符号化部20は、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを記憶部50に格納する。なお、例えば、符号化された付加情報も記憶部50に格納される。記憶部50に格納された符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDは、多重化部80で多重化されて、外部メモリ100に出力される。この際、付加情報も、例えば、外部メモリ100に出力される。これにより、例えば、符号化映像データVED、符号化音声データAEDおよび付加情報に基づくストリームファイルが、ホスト装置110で生成される。すなわち、ホスト装置110で生成されるストリームファイルには、例えば、符号化映像データVED、符号化音声データAEDおよび付加情報が含まれる。
【0064】
なお、画像処理装置12の動作は、この例に限定されない。例えば、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かの判定(処理S130、S160)は、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値との比較(処理S110)より前に実施されてもよい。例えば、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMのとき、監視部30は、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値とを比較する。なお、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRM以外のフレームFRMでは、例えば、前に処理したフレームFRMと同じ処理が実施される。
【0065】
また、例えば、画像処理装置12は、転送制御信号をホスト装置110から受けるとき、転送制御信号に応じて縮小処理を実施してもよい。例えば、画像処理装置12は、画像処理装置12から外部メモリ100への転送を抑制するための転送制御信号を受けたか否かの判定を、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値との比較(処理S110)より前に実施してもよい。
【0066】
そして、転送を抑制するための転送制御信号を画像処理装置12が受けたとき、記憶部50の空き容量に拘わらず、画像処理装置12の動作は、処理S150に移る。一方、転送を抑制するための転送制御信号を画像処理装置12が受けていないとき、画像処理装置12の動作は、処理S110に移る。これにより、この実施形態では、外部メモリ100、120のオーバーフローを低減でき、映像および音声のストリームファイルの生成に必要なデータが消失することを低減できる。
【0067】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0068】
図6は、別の実施形態における画像処理装置14の一例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。なお、図中の破線の矢印は、映像データVDA等のデータの流れの一例を示している。画像処理装置14は、例えば、トランスコーダとして機能し、リアルタイム性が要求される画像処理システムに用いられる。例えば、画像処理装置14では、復号部90およびGOP変更部92が図4に示した画像処理装置12に追加されている。また、画像処理装置14は、図4に示した入力部60の代わりに入力部62を有している。画像処理装置14のその他の構成は、図4に示した画像処理装置12と同じである。
【0069】
また、画像処理システムの構成は、画像処理装置12の代わりに画像処理装置14が設けられることを除いて、図4−図5で説明した実施形態と同じである。例えば、画像処理システムは、画像処理装置14、外部メモリ100、120およびホスト装置110を有している。画像処理装置14は、符号化部20、監視部30、画像縮小部40、記憶部50、入力部62、入力バッファ70、多重化部80、復号部90およびGOP変更部92を有している。
【0070】
入力部62は、例えば、映像および音声のストリームファイルSDINを受ける。そして、入力部62は、ストリームファイルSDINを符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDに分離して、入力バッファ70に順次記憶する。これにより、符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDは、入力バッファ70に一時的に記憶される。符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDは、例えば、画像処理装置14の外部で符号化された映像データVDAおよび音声データADAである。符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDの符号化方式は、符号化部20の符号化方式と同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0071】
復号部90は、符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDを入力バッファ70から順次取得する。そして、復号部90は、取得した符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDを順次復号する。復号部90は、符号化映像データVSDおよび符号化音声データASDを復号して生成した映像データVDAおよび音声データADAを、入力バッファ70に出力する。これにより、映像データVDAおよび音声データADAは、入力バッファ70に一時的に記憶される。
【0072】
GOP変更部92は、記憶部50の空き容量等に応じて、GOPの構造を変更する。例えば、GOP変更部92は、ストリームファイルSDINの符号化映像データVSDのGOPサイズが予め設定された第1サイズより大きく、かつ、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、GOPサイズを第1サイズ以下に変更する。したがって、GOP変更部92により変更されたGOPの最大サイズ(フレームFRMの最大数)は、第1サイズである。以下、第1サイズを最大GOPサイズとも称する。
【0073】
画像縮小部40の動作は、GOP変更部92により変更されたGOPサイズを用いることを除いて、図4−図5で説明した実施形態と同じである。例えば、画像縮小部40は、記憶部50の空き容量が閾値以下のとき、符号化対象のフレームFRMに対応する映像データVDAを入力バッファ70から取得する。そして、画像縮小部40は、取得した映像データVDAに基づくフレームFRMの画像サイズを縮小し、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDを、入力バッファ70に出力する。これにより、画像サイズを縮小したフレームFRMの映像データRVDは、入力バッファ70に一時的に記憶される。
【0074】
なお、画像縮小部40は、例えば、GOP変更部92がGOPサイズを変更したときには、GOP変更部92により変更されたGOP毎に、符号化対象のフレームFRMの画像サイズを縮小する。すなわち、GOP変更部92がGOPサイズを変更したときには、縮小対象のフレームFRMは、GOP変更部92により変更されたGOP単位で選択される。また、例えば、GOP変更部92がGOPサイズを変更していないときには、縮小対象のフレームFRMは、ストリームファイルSDINの符号化映像データVSDのGOP単位で選択される。
【0075】
符号化部20の動作は、GOP変更部92により変更されたGOPサイズを用いることを除いて、図4−図5で説明した実施形態と同じである。例えば、符号化部20は、入力バッファ70に記憶された映像データVDA(RVD)および音声データADAを符号化する。符号化部20で生成された符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDは、記憶部50に一時的に記憶される。
【0076】
なお、符号化部20は、例えば、GOP変更部92がGOPサイズを変更したときには、GOP変更部92により変更されたGOPに基づいて、符号化処理を実施する。また、例えば、GOP変更部92がGOPサイズを変更していないときには、符号化部20は、ストリームファイルSDINの符号化映像データVSDのGOPに基づいて、符号化処理を実施する。
【0077】
監視部30および多重化部80の動作は、図4−図5で説明した実施形態と同じである。なお、記憶部50の空き容量と閾値との比較結果は、画像縮小部40およびGOP変更部92に通知される。例えば、監視部30は、記憶部50の空き容量と閾値との比較結果を、画像縮小部40およびGOP変更部92に通知する。なお、GOP変更部92は、記憶部50の空き容量と閾値との比較結果を、監視部30から画像縮小部40を介して受けてもよい。
【0078】
なお、画像処理装置14の構成は、この例に限定されない。例えば、画像処理装置14は、コーデックとして機能するように形成されてもよい。また、画像処理装置14は、転送制御信号をホスト装置110から受けてもよい。例えば、転送抑制を示す転送制御信号を画像処理装置14が受けたとき、画像縮小部40は、記憶部50の空き容量に拘わらず、フレームFRMの画像サイズを縮小してもよい。
【0079】
また、例えば、GOP変更部92は、画像縮小部40内に設けられてもよいし、監視部30内に設けられてもよい。あるいは、GOP変更部92は、符号化部20内に設けられてもよい。また、入力部62は、映像データVDAおよび音声データADAを外部から順次受けてもよい。例えば、入力部62は、外部から受けた映像データVDAおよび音声データADAを、入力バッファ70に順次記憶する。
【0080】
図7は、GOPの構造変更の一例を示している。なお、図7は、最大GOPサイズ以下のフレームFRM4で記憶部50の空き容量不足が検出されたときのGOPの構造変更の例を示している。入力ストリームは、例えば、入力部62が受けたストリームファイルSDINの符号化映像データVSDである。また、符号化ストリームは、符号化部20で符号化された符号化映像データVEDである。図中の網掛けは、記憶部50の空き容量が閾値以下になったときのフレームFRMを示している。図の太線で示したフレームFRMは、GOPの構造変更が開始されるフレームFRMを示している。なお、フレームFRMの末尾の数字、破線の矢印および括弧内のI、B、Pのそれぞれの意味は、図2と同じである。
【0081】
図7の例では、入力ストリームのGOPサイズは30であり、最大GOPサイズは15である。例えば、入力ストリームのフレームFRM4に対応する映像データVDAの符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値以下になったとき、GOP変更部92は、GOPサイズを15に変更する。例えば、フレームFRM1−FRM30を有する入力ストリームのGOPは、符号化ストリームでは、非縮小期間T10のGOPと縮小期間T20のGOPとに再形成される。
【0082】
最大GOPサイズ以下のフレームFRM4で記憶部50の空き容量不足が検出されたため、GOPの構造変更は、最大GOPサイズに対応するフレームFRM15の次のフレームFRM16から開始される。例えば、入力ストリームのフレームFRM16は、フレームFRM13のPピクチャおよびフレームFRM1のIピクチャを参照画像として符号化されている。GOPを再形成するため、GOP変更部92は、フレームFRM16のピクチャタイプをIピクチャに変更する。
【0083】
そして、符号化部20は、フレームFRM16をIピクチャとして符号化する。すなわち、入力ストリームのフレームFRM16は、縮小期間T20のGOPの先頭フレームFRM1として符号化される。入力ストリームのフレームFRM16以降では、フレームFRMの相関関係(ピクチャの参照関係)が仕切り直されるため、フレームFRM16より前のピクチャは、参照されない。
【0084】
また、画像縮小部40は、縮小処理が解除されるまで、入力ストリームのフレームFRM16以降に対応するフレームFRMの画像サイズを縮小する。例えば、縮小期間T20のGOPのフレームFRM1−FRM15では、符号化処理が実施される前に、画像サイズの縮小処理が実施される。このように、この実施形態では、入力ストリームのGOPが最大GOPサイズより大きいとき、符号化ストリームが最大GOPサイズのGOPに細分化されるため、記憶部50の空き容量不足が検出されてから縮小処理が実施されるまでの期間を短くできる。これにより、この実施形態では、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0085】
例えば、入力ストリームのGOPの最後のフレームFRM30の符号化が終了するまで縮小処理が実施されないとき、フレームFRM16−FRM30のいずれかのフレームFRMの符号化処理中に、記憶部50がオーバーフローするおそれがある。これに対し、この実施形態では、記憶部50の空き容量不足が検出されてから縮小処理が実施されるまでの期間が短いため、記憶部50の消費量を短い期間で低減できる。この結果、この実施形態では、GOPの構造を最大GOPサイズ以下に変更しない方式に比べて、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0086】
なお、非縮小期間T10のフレームFRM1−FRM3の映像データVDAは、記憶部50の空き容量不足が検出される前に、符号化されている。このため、非縮小期間T10のGOP(フレームFRM1−FRM15)の映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。
【0087】
縮小期間(例えば、縮小期間T20)に記憶部50の空き容量が閾値以上になったとき、縮小処理は、次のGOPの先頭フレームFRMから解除される。これにより、記憶部50の空き容量が閾値以上になったときのGOPの次のGOPでは、各フレームFRMの映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。また、記憶部50の空き容量が閾値以上になったときのGOPの次のGOP以降では、例えば、符号化ストリームのGOPの構造およびGOPサイズは、入力ストリームのGOPの構造およびGOPサイズに戻される。
【0088】
図8は、GOPの構造変更の別の例を示している。なお、図8は、最大GOPサイズ以上のフレームFRM18で記憶部50の空き容量不足が検出されたときのGOPの構造変更の例を示している。図中の入力ストリーム、符号化ストリーム、網掛け、太線で示したフレームFRM、フレームFRMの末尾の数字、破線の矢印および括弧内のI、B、Pのそれぞれの意味は、図7と同じである。
【0089】
図8の例では、入力ストリームのGOPサイズは30であり、最大GOPサイズは15である。例えば、入力ストリームのフレームFRM18に対応する映像データVDAの符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値以下になったとき、GOP変更部92は、フレームFRM19以降のGOPサイズを15に変更する。例えば、フレームFRM1−FRM30を有する入力ストリームのGOPは、符号化ストリームでは、非縮小期間T10のGOPと縮小期間T20のGOPの一部とに再形成される。
【0090】
例えば、入力ストリームのフレームFRM19−FRM30は、符号化ストリームの縮小期間T20のフレームFRM1−FRM12に対応する。なお、符号化ストリームの縮小期間T20のフレームFRM13−FRM15は、入力ストリームのフレームFRM30の後に続く3つのフレームFRMに対応する。
【0091】
最大GOPサイズ以上のフレームFRM18で記憶部50の空き容量不足が検出されたため、GOPの構造変更は、記憶部50の空き容量不足が検出されたたフレームFRM18の次のフレームFRM19から開始される。なお、入力ストリームのフレームFRM18等のBピクチャが後方のピクチャ(例えば、フレームFRM19のPピクチャ)を参照しているときには、フレームFRM18等は、後方のピクチャを参照しないピクチャタイプに変更される。例えば、GOP変更部92は、フレームFRM18のピクチャタイプをPピクチャに変更する。これにより、例えば、入力ストリームのフレームFRM18以前では、フレームFRM19以降のピクチャは、参照されない。
【0092】
また、GOP変更部92は、GOPを再形成するため、フレームFRM19のピクチャタイプをIピクチャに変更する。そして、符号化部20は、フレームFRM19をIピクチャとして符号化する。すなわち、入力ストリームのフレームFRM19は、縮小期間T20のGOPの先頭フレームFRM1として符号化される。入力ストリームのフレームFRM19以降では、フレームFRMの相関関係(ピクチャの参照関係)が仕切り直されるため、フレームFRM19より前のピクチャは、参照されない。
【0093】
また、画像縮小部40は、縮小処理が解除されるまで、入力ストリームのフレームFRM19以降に対応するフレームFRMの画像サイズを縮小する。例えば、縮小期間T20のGOPのフレームFRM1−FRM15では、符号化処理が実施される前に、画像サイズの縮小処理が実施される。このように、この実施形態では、最大GOPサイズ以上のフレームFRMで記憶部50の空き容量不足が検出されたとき、次のフレームFRMから縮小処理が実施される。したがって、この実施形態では、図7で説明したように、GOPの構造を最大GOPサイズ以下に変更しない方式に比べて、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0094】
なお、非縮小期間T10のフレームFRM1−FRM17の映像データVDAは、記憶部50の空き容量不足が検出される前に、符号化されている。このため、非縮小期間T10のGOP(フレームFRM1−FRM18)の映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。
【0095】
なお、縮小期間(例えば、縮小期間T20)に記憶部50の空き容量が閾値以上になったとき、縮小処理は、次のGOPの先頭フレームFRMから解除される。これにより、記憶部50の空き容量が閾値以上になったときのGOPの次のGOPでは、各フレームFRMの映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。また、記憶部50の空き容量が閾値以上になったときのGOPの次のGOP以降では、例えば、符号化ストリームのGOPの構造およびGOPサイズは、入力ストリームのGOPの構造およびGOPサイズに戻される。
【0096】
図9は、GOPの構造が変更されないときの一例を示している。なお、図7は、入力ストリームのGOPサイズが最大GOPサイズ以下のときの例を示している。図中の入力ストリーム、符号化ストリーム、網掛け、フレームFRMの末尾の数字および括弧内のI、B、Pのそれぞれの意味は、図7と同じである。
【0097】
図9の例では、入力ストリームのGOPサイズは15であり、最大GOPサイズは15である。例えば、入力ストリームのフレームFRM4に対応する映像データVDAの符号化処理中に、記憶部50の空き容量が閾値以下になったときにも、GOPの構造およびGOPサイズは、変更されない。したがって、符号化ストリームの各フレームFRMの参照関係は、入力ストリームの各フレームFRMの参照関係を維持している。
【0098】
入力ストリームのGOPサイズが最大GOPサイズ以下であるため、画像サイズの縮小処理は、記憶部50の空き容量不足が検出されたたGOP(非縮小期間T10のGOP)の次のGOP(縮小期間T20のGOP)の先頭フレームFRM1から開始される。例えば、縮小期間T20のGOPのフレームFRM1−FRM15では、符号化処理が実施される前に、画像サイズの縮小処理が実施される。画像縮小部40は、例えば、縮小処理が解除されるまで、縮小期間T20以降のフレームFRMの画像サイズを縮小する。
【0099】
なお、非縮小期間T10のフレームFRM1−FRM3の映像データVDAは、記憶部50の空き容量不足が検出される前に、符号化されている。このため、非縮小期間T10のGOP(フレームFRM1−FRM15)の映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。
【0100】
なお、縮小期間(例えば、縮小期間T20)に記憶部50の空き容量が閾値以上になったとき、縮小処理は、次のGOPの先頭フレームFRMから解除される。これにより、記憶部50の空き容量が閾値以上になったときのGOPの次のGOPでは、各フレームFRMの映像データVDAは、画像サイズを縮小せずに、符号化される。
【0101】
図10は、図6に示した画像処理装置14の動作の一例を示している。図10の動作は、ハードウエアのみで実現されてもよく、ハードウエハをソフトウエアにより制御することにより実現されてもよい。なお、図10の動作は、処理S162、S164が追加されていることを除いて、図5に示した動作と同じである。図5で説明した動作につては、詳細な説明を省略する。
【0102】
処理S162は、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMでないと処理S160で判定されたとき(処理S160のNo)、実施される。処理S162では、GOP変更部92は、符号化処理の対象フレームFRMが最大GOPサイズを超過したか否かを判定する。例えば、GOP変更部92は、符号化処理の対象フレームFRMのフレーム番号が最大GOPサイズを示す数値(図7−図9の例では、15)より大きいか否かを判定する。符号化処理の対象フレームFRMのフレーム番号は、例えば、図7−図9に示した入力ストリームのフレームFRMの末尾の数字に対応する。なお、処理S162の判定処理は、GOP変更部92以外のモジュールにより実施されてもよい。
【0103】
符号化処理の対象フレームFRMが最大GOPサイズを超過していないとき(処理S162のNo)、画像処理装置14の動作は、処理S200に移る。したがって、符号化処理の対象フレームFRMが最大GOPサイズを超過していないときには、例えば、縮小処理が実施されていないフレームFRMの映像データVDAが、処理S200において、符号化される。
【0104】
一方、符号化処理の対象フレームFRMが最大GOPサイズを超過しているとき(処理S162のYes)、画像処理装置14の動作は、処理S164に移る。処理S164では、GOP変更部92は、GOPの構造を変更する。例えば、GOP変更部92は、図7および図8で説明したように、GOPの構造およびGOPサイズを変更する。これにより、最大GOPサイズ以下のGOPが形成される。
【0105】
GOPの構造が変更された後、処理S170において、符号化処理の対象フレームFRMの画像サイズが縮小される。このように、この実施形態では、入力ストリームのGOPが最大GOPサイズより大きいとき、符号化ストリームが最大GOPサイズのGOPに細分化されるため、記憶部50の空き容量不足が検出されてから縮小処理が実施されるまでの期間を短くできる。これにより、この実施形態では、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0106】
GOPの構造が変更されているとき、処理S140の縮小処理の解除では、例えば、符号化ストリームのGOPの構造およびGOPサイズは、入力ストリームのGOPの構造およびGOPサイズに戻される。
【0107】
なお、画像処理装置14の動作は、この例に限定されない。例えば、符号化処理の対象フレームFRMがGOPの先頭フレームFRMか否かの判定(処理S130、S160)は、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値との比較(処理S110)より前に実施されてもよい。
【0108】
また、例えば、画像処理装置14は、転送制御信号をホスト装置110から受けるとき、転送制御信号に応じて縮小処理を実施してもよい。例えば、画像処理装置14は、画像処理装置14から外部メモリ100への転送を抑制するための転送制御信号を受けたか否かの判定を、記憶部50の空き容量と予め設定された閾値との比較(処理S110)より前に実施してもよい。
【0109】
そして、転送を抑制するための転送制御信号を画像処理装置14が受けたとき、記憶部50の空き容量に拘わらず、画像処理装置14の動作は、処理S150に移る。一方、転送を抑制するための転送制御信号を画像処理装置14が受けていないとき、画像処理装置14の動作は、処理S110に移る。これにより、この実施形態では、外部メモリ100、120のオーバーフローを低減でき、映像および音声のストリームファイルの生成に必要なデータが消失することを低減できる。
【0110】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。また、この実施形態では、入力ストリームのGOPが最大GOPサイズより大きいとき、符号化ストリームが最大GOPサイズのGOPに細分化されるため、記憶部50の空き容量不足が検出されてから縮小処理が実施されるまでの期間を短くできる。これにより、この実施形態では、GOPの構造を最大GOPサイズ以下に変更しない方式に比べて、記憶部50のオーバーフローを低減できる。
【0111】
図11は、上述した実施形態の画像処理装置で符号化された映像データを再生するデコーダ200の一例を示している。なお、図11に示したデコーダ200も画像処理装置の一態様を形成する。デコーダ200は、例えば、外部メモリ120に記憶された映像および音声のストリームファイルSVADを再生する画像処理システムに用いられる。例えば、画像処理システムは、デコーダ200、外部メモリ120およびホスト装置110を有している。ホスト装置110は、例えば、外部メモリ120からデコーダ200へのストリームファイルSVADの転送を制御する。デコーダ200は、例えば、分離部210、入力バッファ220、復号部230、画像拡大部240、出力バッファ250および表示制御部260を有している。
【0112】
分離部210は、例えば、外部メモリ120に記憶されている映像および音声のストリームファイルSVADを受ける。ストリームファイルSVADは、例えば、付加情報、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを含んでいる。例えば、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDは、上述した実施形態の画像処理装置12や画像処理装置14で符号化された映像データVDAおよび音声データADAである。
【0113】
また、例えば、付加情報は、画像処理装置12や画像処理装置14で生成された情報である。したがって、付加情報には、例えば、縮小処理の有無、元画像(縮小前)の画像サイズおよび縮小画像(縮小後)の画像サイズが含まれる。すなわち、付加情報には、符号化前に画像サイズが縮小されたフレームFRMの縮小前の画像サイズと縮小後の画像サイズとを示す情報が含まれる。
【0114】
例えば、分離部210は、ストリームファイルSVADを符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDに分離して、入力バッファ220に順次記憶する。これにより、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDは、入力バッファ220に一時的に記憶される。また、分離部210は、ストリームファイルSVADに含まれる付加情報も入力バッファ220に記憶する。
【0115】
復号部230は、符号化された映像データ等を復号する。例えば、復号部230は、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを入力バッファ220から順次取得する。そして、復号部230は、取得した符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを順次復号する。復号部230は、符号化映像データVEDおよび符号化音声データAEDを復号して生成した映像データVDAおよび音声データADAを、出力バッファ250に出力する。これにより、映像データVDAおよび音声データADAは、出力バッファ250に一時的に記憶される。
【0116】
また、復号部230は、検出部232を有している。検出部232は、付加情報を検出し、付加情報の内容を解析する。例えば、付加情報の内容が画像サイズの縮小処理の実施を示しているとき、縮小処理が実施されたフレームFRMの画像サイズは、付加情報の内容に基づいて、元の画像サイズに拡大される。例えば、復号部230は、画像サイズが縮小されたフレームFRMの映像データRVDを、画像拡大部240に出力する。
【0117】
画像拡大部240は、例えば、画像の拡大および縮小機能を有するスケーラー等を用いて、画像を線形的に拡大する。例えば、画像拡大部240は、復号部230により復号された映像データRVDに基づくフレームFRMの画像サイズが縮小されているとき、付加情報に基づいて、フレームFRMの画像サイズを元の画像サイズに拡大する。なお、画像拡大部240は、拡大処理を実施する際、拡大率に応じた適切なフィルタ係数を使用し、ブロックノイズの発生を抑制する。
【0118】
元の画像サイズに拡大されたフレームFRMの映像データVDAは、出力バッファ250に記憶される。例えば、画像拡大部240は、元の画像サイズに拡大したフレームFRMの映像データVDAを、出力バッファ250に出力する。これにより、この実施形態では、縮小画像および非縮小画像が混在するストリームファイルSVADを再生するときに、フレームFRMの画像サイズを揃えることができる。
【0119】
なお、画像拡大部240は、画像サイズが縮小されたフレームFRMの映像データRVDを、出力バッファ250等を介して受けてもよい。例えば、復号部230は、映像データRVDを出力バッファ250に一時的に記憶する。画像拡大部240は、検出部232で解析された付加情報の内容に基づいて、映像データRVDを出力バッファ250から取得する。そして、画像拡大部240は、例えば、元の画像サイズに拡大したフレームFRMの映像データVDAを、取得した映像データRVDが記憶されていた出力バッファ250の領域に上書きする。
【0120】
表示制御部260は、映像データVDAおよび音声データADAを出力バッファ250から順次取得し、再生用の映像データVOUTおよび音声データAOUTを生成する。再生用の映像データVOUTおよび音声データAOUTは、ディスプレイ等に出力される。
【0121】
なお、デコーダ200の構成は、この例に限定されない。例えば、検出部232は、復号部230の外部に設けられてもよい。あるいは、検出部232は、画像拡大部240内に設けられてもよいし、分離部210内に設けられてもよい。また、入力バッファ220および出力バッファ250は、同一のメモリ内に形成されてもよい。例えば、1つのメモリチップの2つの領域が、入力バッファ220および出力バッファ250としてそれぞれ機能するようにしてもよい。また、エンコーダ200は、図1−図10で説明した実施形態の画像処理装置内に設けられてもよい。
【0122】
以上、この実施形態では、エンコーダ200は、符号化前の縮小処理に関する付加情報を検出する検出部232と、拡大率に応じた適切なフィルタ係数を使用して画像を拡大する画像拡大部240とを有している。例えば、画像拡大部240は、復号部230により復号された映像データRVDに基づくフレームFRMの画像サイズが縮小されているとき、付加情報に基づいて、フレームFRMの画像サイズを元の画像サイズに拡大する。この実施形態では、拡大率に応じた適切なフィルタ係数を使用して拡大処理が実施されるため、再生画像にブロックノイズが発生することを抑制できる。したがって、この実施形態では、縮小画像および非縮小画像が混在するストリームファイルSVADを再生するときに、画質が劣化することを抑制できる。
【0123】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
【符号の説明】
【0124】
10、12、14‥画像処理装置;20‥符号化部;30‥監視部;40‥画像縮小部;50‥記憶部;60、62‥入力部;70、220‥入力バッファ;80‥多重化部;90、230‥復号部;92‥GOP変更部;100、120‥外部メモリ;110‥ホスト装置;112‥ファイル化部;200‥デコーダ;210‥分離部;232‥検出部;240‥画像拡大部;250‥出力バッファ;260‥表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データを符号化する符号化部と、
前記符号化部で符号化された前記映像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部の空き容量と予め設定された閾値とを比較する監視部と、
前記空き容量が前記閾値以下のとき、符号化対象のフレームに対応する前記映像データが前記符号化部で符号化される前に、前記符号化対象のフレームの画像サイズを縮小する画像縮小部と
を備えていることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記画像縮小部は、画像サイズを縮小した前記フレームの縮小前の画像サイズと縮小後の画像サイズとを示す付加情報を生成すること
を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
外部で符号化された前記映像データである符号化映像データを受ける入力部と、
前記入力部で受けた前記符号化映像データを復号する復号部と、
前記符号化映像データのGOPサイズが予め設定された第1サイズより大きく、かつ、前記空き容量が前記閾値以下のとき、GOPサイズを前記第1サイズ以下に変更する変更部とを備え、
前記画像縮小部は、前記空き容量が前記閾値以下のとき、前記変更部により変更されたGOP毎に、前記符号化対象のフレームの画像サイズを縮小し、
前記符号化部は、前記復号部で復号された前記映像データを符号化し、前記符号化対象のフレームの画像サイズが縮小されているとき、縮小後の画像サイズに対応する前記映像データを符号化すること
を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
付加情報および符号化された映像データを含む映像ファイルを受ける画像処理装置において、
前記符号化された映像データを復号する復号部と、
符号化前に画像サイズが縮小されたフレームの縮小前の画像サイズと縮小後の画像サイズとを示す前記付加情報を検出する検出部と、
前記復号部により復号された映像データに基づく前記フレームの画像サイズが縮小されているとき、前記付加情報に基づいて、前記フレームの画像サイズを元の画像サイズに拡大する画像拡大部と
を備えていることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−5098(P2013−5098A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132324(P2011−132324)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】