説明

画像形成システム、出力管理方法およびプログラム

【課題】画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、アップデートの時間と手間を省略するとともに、印刷を行う画像形成装置を指定可能とする。
【解決手段】プリントサーバ100は、印刷データを解析し、印刷に必要なPDLの種類を判断するPDL解析部102と、印刷に必要なPDLが利用可能か否かを判断するPDL管理部103と、印刷データを受信し、印刷に必要なPDLが利用可能と判断された場合に、印刷データとPDL実行ファイルとを指定された画像形成装置200に送信するネットワーク制御部101とを備え、画像形成装置200は、印刷データとPDL実行ファイルとを受信するネットワーク制御部211と、受信したPDL実行ファイルにより印刷データを展開し、印刷完了後PDL実行ファイルを削除するPDL制御部222と、印刷データを印刷するプリンタエンジン230とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者がPC(Personal Computer)などからネットワークを介して画像形成装置に出力要求を行う画像形成システム、出力管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者のPCなどから画像形成装置に送られた印刷データは、ページ記述言語(PDL:Page Description Language)で解釈・画像展開され、プリンタエンジンにて印刷が行われる。しかし、画像形成装置が対応していないPDLで記述された印刷データは、画像形成装置側で解釈できないため印刷することができない。そこで、あらかじめ画像形成装置に複数種類のPDLを搭載しておき、印刷データによってPDLを切り替えて印刷を行う技術が知られている。
【0003】
一方で、PCなどからプリントサーバを介して印刷データを印刷する技術も知られている。利用者がプリントサーバに印刷データを送信し、プリントサーバはその印刷データに対応するPDLを判断し、該PDLが搭載された印刷可能な画像形成装置に印刷データを送信して印刷する技術である。この技術では、利用者が、画像形成装置がどの種類のPDLを処理できるかを意識することなく、印刷要求を出すことができる。
【0004】
例えば、利用者から印刷要求されたPDL情報を持つ印刷データを、適切なプリンタ装置へ振り分けるプリンタシステムの技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0005】
具体的には、画像形成装置の搭載PDLを把握しているプリントサーバに、利用者がネットワークを介して印刷データを送信する。プリントサーバは、印刷データを受信すると、把握している搭載PDLの情報に基づいて、稼動しておらずかつ印刷データを印刷可能なPDLを搭載した画像形成装置を判断し、その画像形成装置に印刷データを送る。そして、プリントサーバは、印刷データを送信した画像形成装置の情報を利用者に通知する。
【0006】
また、特許文献1のプリンタシステムでは、利用者が新たにPDL情報を設定した場合、画像形成装置がプリントサーバに対してPDL情報が変更になったことを通知するため、プリントサーバにおいて新たに設定されたPDL情報も含め各画像形成装置を管理することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のプリンタシステムでは、画像形成装置に複数のPDLを搭載するため画像形成装置のメモリ使用量が増加してしまう。また、画像形成装置毎に複数のPDLが搭載されているためアップデートに時間と手間を要するという問題があった。さらに、特許文献1で開示されたプリントサーバを利用して印刷する場合には、利用者が印刷する画像形成装置を指定することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるページ記述言語のアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が出力データの出力を行う画像形成装置を指定できる画像形成システム、出力管理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像形成装置と、前記画像形成装置とネットワークを介して接続された出力管理サーバとを備えた画像形成システムにおいて、前記出力管理サーバは、出力データを受信する第1受信手段と、前記出力データを解析し、前記出力データの出力に必要なページ記述言語の種類を判断する解析手段と、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断する管理手段と、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信する第1送信手段と、を備え、前記画像形成装置は、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを受信する第2受信手段と、受信した前記ページ記述言語の実行ファイルを起動し、前記出力データを展開する制御手段と、前記出力データを出力する出力手段と、前記出力データの出力完了後、前記ページ記述言語の実行ファイルを削除する削除手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、画像形成装置とネットワークを介して接続された出力管理サーバで実行される出力管理方法において、出力データを受信するステップと、前記出力データを解析し、前記出力データの出力に利用するページ記述言語の種類を判断するステップと、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断するステップと、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、出力データを受信するステップと、前記出力データを解析し、前記出力データの出力に利用するページ記述言語の種類を判断するステップと、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断するステップと、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、出力管理サーバによりページ記述言語の種類を判断し、出力データと該ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者の指定した画像形成装置に送信して出力することで、画像形成装置が複数種類のページ記述言語を記憶する必要がなく、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるページ記述言語のアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が出力を所望する画像形成装置を指定できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施の形態1にかかるネットワーク構成を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態1にかかる画像形成システムの構成を示す図である。
【図3】図3は、印刷データを説明する図である。
【図4】図4は、出力先管理テーブルの一例を示す図である。
【図5】図5は、貸し出し情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態1にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、実施の形態1にかかる画像形成装置における印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施の形態2にかかる画像形成システムの構成を示す図である。
【図9】図9は、実施の形態2にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図10は、実施の形態2にかかる画像形成装置における印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施の形態3にかかる画像形成システムの構成を示す図である。
【図12】図12は、実施の形態3にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、実施の形態3にかかる画像形成装置におけるPDLの搭載判断処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】図14は、実施の形態4にかかる画像形成システムの構成を示す図である。
【図15】図15は、利用ログの一例を示す図である。
【図16】図16は、実施の形態4にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】図17は、実施の形態1〜4にかかる画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成システム、出力管理方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかるネットワーク構成を示す図である。実施の形態1の画像形成システムは、複合機1と、PC2と、プリンタ3,4と、プリントサーバ100と、ルータ6とが、LAN(Local Area Network)5によって接続されている。LAN5は、ルータ6を介してインターネット7に接続されており、各装置はインターネット7を介してPC9などと接続されている。また、複合機1は、PSTN(Public Switched Telephone Networks)/ISDN(Integrated Services Digital Network)網8に接続されている。各装置は、他の装置とTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルによって通信を行っている。
【0016】
実施の形態1の画像形成システムでは、利用者が印刷データを印刷する画像形成装置を指定して、PC2からプリントサーバ100に印刷データを送信する。そして、プリントサーバ100は、印刷データを解析して印刷に必要なPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信し、画像形成装置が印刷データの印刷を行うものである。
【0017】
図1では、画像形成装置の一例として、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機1や、プリンタ3、4が記載されているが、複写機、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。なお、以下では、画像形成装置として説明を行う。
【0018】
図2は、実施の形態1にかかる画像形成システムの構成を示す図である。図2に示すように、画像形成システムは、PC2、プリントサーバ100、画像形成装置200がネットワークを介して接続されている。
【0019】
PC2は、利用者が印刷データを印刷する画像形成装置を指定して、プリントサーバ100に印刷データを送信するものである。
【0020】
図3は、印刷データを説明する図である。印刷データは、PJL(Printer Job Language)情報とPDLとから構成される。PJL情報は、プリンタなどの画像形成装置を制御する印刷用コマンド言語であり、主に印刷条件の設定を行うために使用される。図3に示すように、印刷データには、PDLの種類、PDLバージョン、画像形成装置の機種、フォントバージョンが記載されている。
【0021】
次に、プリントサーバ100について説明する。プリントサーバ100は、印刷データを受信し、該印刷データに対応するPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データ及びPDL実行ファイルを送信するものであり、記憶部120と、利用ログ130と、ネットワーク制御部101と、PDL解析部102と、PDL管理部103とを主に備えている。
【0022】
記憶部120は、フォント(Font)、および印刷に利用するPDL実行ファイルを記憶するものであり、HDD(Hard Disk Drive)やメモリ等の記憶媒体である。例えば、記憶部120は、PDL実行ファイルとして、PCL(Printer Control Language)、PS(PostScript)、XPS(XML Paper Specification)など、複数種類のPDL実行ファイルが記憶されている。
【0023】
また、記憶部120は、印刷データの出力先の情報を管理する出力先管理テーブル121を記憶している。出力先管理テーブル121には、複合機1、プリンタ3、4などの画像形成装置に固有のIPアドレスと、画像形成装置に関する機器情報である機種名、バージョン情報等が対応付けられている。図4は、出力先管理テーブルの一例を示す図である。図4に示すように、出力先管理テーブル121は、IPアドレス「133.139.12.11」「133.139.12.14」等と、機種名「AAA」「BBB」等と、バージョン情報「1.50」「1.10」等とが対応付けられている。
【0024】
また、記憶部120は、使用中のPDLの情報等を管理する貸し出し情報管理テーブル122を記憶している。貸し出し情報管理テーブル122には、画像形成装置に固有のIPアドレスと、画像形成装置の機種名と、PDLの貸し出し状況と、画像形成装置の状態とが対応付けられている。図5は、貸し出し情報管理テーブルの一例を示す図である。図5に示すように、貸し出し情報管理テーブル122は、IPアドレス「133.139.12.11」「133.139.12.14」等と、画像形成装置の機種名「AAA」「BBB」等と、PDLの貸し出し状況「PCL(機種名:AAA、バージョン:1.50、Font1.00)」「PS(機種名:BBB、バージョン:1.10)」等と、画像形成装置の状態「印刷中」「印刷完了」等とが対応付けられている。
【0025】
利用ログ130は、PDLの利用状況のログであり、後述するPDL管理部103によって更新されるものである。
【0026】
ネットワーク制御部101は、PC2から印刷する画像形成装置の指定とともに利用者が印刷を所望する印刷データを受信するものである。また、ネットワーク制御部101は、PDL管理部103により印刷に必要なPDLが利用可能と判断された場合、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データとPDL実行ファイルとを、利用者が指定した画像形成装置に送信する。このとき印刷に必要なフォントも送信する。また、ネットワーク制御部101は、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を画像形成装置200から受信する。また、ネットワーク制御部101は、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知を画像形成装置200から受信する。
【0027】
PDL解析部102は、受信した印刷データを解析し、印刷データと記憶部120に記憶されている出力先管理テーブル121とを参照して、利用者が指定した画像形成装置の機種やバージョンに合ったPDLの種類を判断するものである。すなわち、印刷データにおけるPDLの種類、PDLバージョン、画像形成装置の機種、フォントバージョンと、出力先管理テーブル121の画像形成装置の機種名、バージョン情報等とを比較して、指定された画像形成装置で受信した印刷データを印刷できるPDLを判断する。
【0028】
PDL管理部103は、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを管理するものであり、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを参照して、PDL解析部102によって判断されたPDLが利用可能か否かを判断する。PDLが利用可能と判断した場合、PDL管理部103は、ネットワーク制御部101から画像形成装置200にPDL実行ファイルの貸し出しを行う。また、PDL管理部103は、画像形成装置200においてPDL実行ファイルが削除された旨を示すPDL削除通知を受信した場合に、貸し出し情報管理テーブル122を更新する。
【0029】
次に、画像形成装置200について説明する。画像形成装置200は、印刷データおよびPDL実行ファイルを受信し、印刷データを印刷するものであり、記憶部240と、プリンタエンジン230と、プリンタコントローラ210とを主に備えている。そして、プリンタコントローラ210には、ネットワーク制御部211と、プリンタアプリ220が備えられており、プリンタアプリ220は、プリント制御部221と、PDL制御部222が備えられている。
【0030】
記憶部240は、ネットワーク制御部211が受信した印刷データおよびPDL実行ファイルを記憶するものであり、HDDやメモリ等の記憶媒体である。
【0031】
プリンタエンジン230は、記録用紙等に印刷データを印刷するものである。
【0032】
ネットワーク制御部211は、印刷データとPDL実行ファイルをプリントサーバ100から受信して、記憶部240に保存するものである。このとき印刷に必要なフォントも受信して保存する。また、印刷が完了した場合、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を、プリントサーバ100に送信する。また、PDL制御部222によりPDL実行ファイルが削除された場合、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知をプリントサーバ100に送信する。
【0033】
プリント制御部221は、プリンタエンジン230に印刷データを展開した画像を送信し、印刷を実行させるものである。また、プリント制御部221は、プリンタエンジン230によって印刷データの印刷が完了すると、ネットワーク制御部211を通じて、プリントサーバ100に印刷完了通知を送信するとともに、PDL制御部222にPDL実行ファイルの削除を依頼するものである。また、プリント制御部221は、ネットワーク制御部211を通じて、プリントサーバ100にPDL削除通知を送信する。
【0034】
PDL制御部222は、記憶部240に記憶されたPDL実行ファイルを起動し、印刷データを展開するものである。また、PDL制御部222は、印刷データの印刷完了後に、プリント制御部221の依頼を受けて印刷に利用していたPDL実行ファイルを削除する。
【0035】
次に、以上のように構成されたプリントサーバ100における印刷データの印刷処理について説明する。図6は、実施の形態1にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0036】
まず、ネットワーク制御部101は、利用者によってPC2から送信された印刷データを受信する(ステップS10)。PDL解析部102は、受信した印刷データに含まれるPJL情報を解析し(ステップS11)、印刷に必要なPDLの種類を判断する。
【0037】
次に、PDL管理部103は、PDL解析部102によって判断されたPDLが利用可能か否かを判断する(ステップS12)。PDLが利用不可能な場合(ステップS12:No)、ネットワーク制御部101は、PDL利用ができない旨を示すPDL利用不可通知をPC2に送信する(ステップS13)。
【0038】
一方、PDLが利用可能な場合(ステップS12:Yes)、PDL管理部103は、貸し出し情報管理テーブル122を更新し(ステップS14)、ネットワーク制御部101は、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データと印刷に必要なPDL実行ファイルを利用者に指定された画像形成装置200に送信する(ステップS15)。
【0039】
そして、ネットワーク制御部101は、画像形成装置200から印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を受信したかを判断し(ステップS16)、受信していない場合は受信するまで待機する(ステップS16:No)。
【0040】
一方、印刷完了通知を受信した場合(ステップS16:Yes)、ネットワーク制御部101は、画像形成装置200からPDL削除通知を受信し(ステップS17)、PDL管理部103は、貸し出し情報管理テーブル122を更新する(ステップS18)。
【0041】
次に、画像形成装置200における印刷データの印刷処理について説明する。図7は、実施の形態1にかかる画像形成装置における印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
まず、ネットワーク制御部211は、プリントサーバ100から印刷データ、PDL実行ファイルを受信すると(ステップS30)、受信した印刷データ、PDL実行ファイルを記憶部240に保存する(ステップS31)。
【0043】
PDL制御部222は、PDL実行ファイルを起動し(ステップS32)、印刷データを展開する(ステップS33)。プリント制御部221は、印刷データを展開した画像をプリンタエンジン230に送信し(ステップS34)、プリンタエンジン230は、印刷データの印刷を行う(ステップS35)。
【0044】
印刷が完了すると、ネットワーク制御部211は、プリントサーバ100に印刷完了通知を送信する(ステップS36)。そして、PDL制御部222は、印刷に利用していたPDL実行ファイルを削除し(ステップS37)、ネットワーク制御部211は、プリントサーバ100にPDL削除通知を送信する(ステップS38)。
【0045】
このように、実施の形態1の画像形成システムは、プリントサーバが利用者から受信した印刷データを解析して印刷に必要なPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信し、画像形成装置が印刷データの印刷を行うことで、画像形成装置が複数種類のPDL実行ファイルを記憶する必要がなくなるため、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるPDLのアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が印刷を所望する画像形成装置を指定することができる。
【0046】
(実施の形態2)
実施の形態1の画像形成システムでは、プリントサーバにおいて印刷に必要なPDLが利用可能であった場合に、プリントサーバは、画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信して、画像形成装置において印刷データを印刷していた。これに対し、本実施の形態の画像形成システムでは、プリントサーバにおいて印刷に必要なPDLが利用可能であった場合でも、画像形成装置において該PDLが搭載されている場合は、画像形成装置に印刷データを送信し、搭載されているPDLを利用して印刷を行うものである。
【0047】
図8は、実施の形態2にかかる画像形成システムの構成を示す図である。図8に示すように、画像形成システムは、PC2、プリントサーバ300、画像形成装置400がネットワークを介して接続されている。
【0048】
PC2は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0049】
プリントサーバ300は、印刷データを受信し、該印刷データに対応するPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データ及びPDL実行ファイルを送信するものであり、記憶部120と、利用ログ130と、ネットワーク制御部301と、PDL解析部102と、PDL管理部303とを主に備えている。ここで、記憶部120と、利用ログ130と、PDL解析部102の構成および機能は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0050】
ネットワーク制御部301は、PC2から印刷する画像形成装置の指定とともに利用者が印刷を所望する印刷データを受信するものである。また、ネットワーク制御部301は、PDL管理部303により印刷に必要なPDLが利用可能と判断され、かつ印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されていないと判断された場合、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データとPDL実行ファイルとを、利用者が指定した画像形成装置400に送信する。このとき印刷に必要なフォントも送信する。一方で、ネットワーク制御部301は、PDL管理部303により印刷に必要なPDLが利用可能と判断されても、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されていると判断された場合、PDL実行ファイルは送信せず、印刷データと、PDL実行ファイルの削除が不要である旨を示すPDL削除不要通知とを、利用者が指定した画像形成装置400に送信する。
【0051】
また、ネットワーク制御部301は、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を画像形成装置400から受信する。また、ネットワーク制御部301は、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知を画像形成装置400から受信する。
【0052】
PDL管理部303は、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを管理するものであり、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを参照して、PDL解析部102によって判断されたPDLが利用可能か否かを判断する。さらに、PDL管理部303は、貸し出し情報管理テーブル122を参照し、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されているか否かを判断する。
【0053】
そして、PDL管理部303は、PDLが利用可能と判断した場合であって、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されていないと判断した場合に、ネットワーク制御部301から画像形成装置400にPDL実行ファイルの貸し出しを行う。また、PDL管理部303は、PDLが利用可能と判断した場合であっても、貸し出し情報管理テーブル122を参照し、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されていると判断した場合、PDL実行ファイルの貸し出しを行わず、ネットワーク制御部301を通じてPDL削除不要通知を送信する。また、PDL管理部303は、画像形成装置400においてPDL実行ファイルが削除された旨を示すPDL削除通知を受信した場合に、貸し出し情報管理テーブル122を更新する。
【0054】
次に、画像形成装置400について説明する。画像形成装置400は、印刷データおよびPDL実行ファイルを受信し、印刷データを印刷するものであり、記憶部240と、プリンタエンジン230と、プリンタコントローラ410とを主に備えている。そして、プリンタコントローラ410には、ネットワーク制御部411と、プリンタアプリ420が備えられており、プリンタアプリ420は、プリント制御部221と、PDL制御部422が備えられている。ここで、記憶部240と、プリンタエンジン230と、プリント制御部221の構成および機能は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0055】
ネットワーク制御部411は、印刷データとPDL実行ファイルをプリントサーバ300から受信して、記憶部240に保存するものである。このとき印刷に必要なフォントも受信して保存する。また、ネットワーク制御部411は、印刷データとPDL削除不要通知とを受信し、印刷データを記憶部240に保存する。また、印刷が完了した場合、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を、プリントサーバ300に送信する。また、PDL制御部422によりPDL実行ファイルが削除された場合、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知をプリントサーバ300に送信する。
【0056】
PDL制御部422は、記憶部240に記憶されたPDL実行ファイルを起動し、印刷データを展開するものである。また、PDL制御部422は、ネットワーク制御部411がPDL削除不要通知を受信した場合、PDL実行ファイルの削除をせず、搭載されているPDLによって受信した印刷データを展開する。また、PDL制御部422は、印刷データの印刷完了後に、プリント制御部221の依頼を受けて印刷に利用していたPDL実行ファイルを削除する。
【0057】
次に、以上のように構成されたプリントサーバ300における印刷データの印刷処理について説明する。図9は、実施の形態2にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0058】
印刷データの受信から、PDL利用不可通知の送信までの処理(ステップS50〜ステップS53)は、実施の形態1と同様である(ステップS10〜ステップS13)。
【0059】
PDLが利用可能な場合(ステップS52:Yes)、PDL管理部303は、貸し出し情報管理テーブル122を参照し(ステップS54)、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されているか否かを判断する(ステップS55)。印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されていない場合(ステップS55:No)、PDL管理部303は、貸し出し情報管理テーブル122を更新し(ステップS57)、ネットワーク制御部301は、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データと印刷に必要なPDL実行ファイルを利用者に指定された画像形成装置400に送信する(ステップS58)。
【0060】
一方、印刷に必要なPDLが画像形成装置400に搭載されている場合(ステップS55:Yes)、PDL管理部303は、PDL実行ファイルの貸し出しを行わず、ネットワーク制御部301は、印刷データとPDL削除不要通知を画像形成装置400に送信する(ステップS56)。
【0061】
印刷完了通知の受信の判断以降の処理(ステップS59〜ステップS61)は、実施の形態1と同様である(ステップS16〜ステップS18)。
【0062】
次に、画像形成装置400における印刷データの印刷処理について説明する。図10は、実施の形態2にかかる画像形成装置における印刷処理の流れを示すフローチャートである。図10では、プリントサーバ300から画像形成装置400に印刷データとPDL削除不要通知が送信された場合の印刷処理の流れである。
【0063】
まず、ネットワーク制御部411は、プリントサーバ300から印刷データ、PDL削除不要通知を受信すると(ステップS70)、受信した印刷データを記憶部240に保存する(ステップS71)。
【0064】
PDL制御部422は、搭載されているPDLによって印刷データを展開する(ステップS72)。プリント制御部221は、印刷データを展開した画像をプリンタエンジン230に送信し(ステップS73)、プリンタエンジン230は、印刷データの印刷を行う(ステップS74)。
【0065】
印刷完了通知の送信以降の処理(ステップS75〜77)は、実施の形態1と同様である(ステップS36〜38)。
【0066】
また、画像形成装置400が印刷データとPDL実行ファイルとを受信した場合の印刷処理の流れは、実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図7参照)。
【0067】
このように、実施の形態2の画像形成システムは、プリントサーバが利用者から受信した印刷データを解析して印刷に必要なPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信し、画像形成装置が印刷データの印刷を行うことで、画像形成装置が複数種類のPDL実行ファイルを記憶する必要がなくなるため、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるPDLのアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が印刷を所望する画像形成装置を指定することができる。
【0068】
さらに、実施の形態2では、印刷に必要なPDLが画像形成装置に搭載されているかを判断し、搭載されている場合は、PDL実行ファイルを送信せず、印刷データとPDL削除不要通知を画像形成装置に送信する。そして、画像形成装置は、受信した印刷データを搭載されているPDLによって展開して印刷を行う。これにより、PDLの入れ替え、および再起動の手間を省略できて、迅速に印刷データを印刷でき、印刷性能をさらに向上させることができる。
【0069】
(実施の形態3)
実施の形態2の画像形成システムでは、画像形成装置に印刷に必要なPDLが搭載されている場合、プリントサーバは、画像形成装置にPDL実行ファイルを送信せず、印刷データとPDL削除不要通知を送信し、画像形成装置において搭載されているPDLを利用して印刷データを印刷していた。これに対し、本実施の形態の画像形成システムでは、画像形成装置に印刷に必要なPDLが搭載されていると判断された場合、さらに画像形成装置にPDLの搭載の有無を問い合わせ、PDLが搭載されている旨を受信した場合に、印刷データとPDL削除不要通知を送信するものである。
【0070】
図11は、実施の形態3にかかる画像形成システムの構成を示す図である。図11に示すように、画像形成システムは、PC2、プリントサーバ500、画像形成装置600がネットワークを介して接続されている。
【0071】
PC2は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0072】
プリントサーバ500は、印刷データを受信し、該印刷データに対応するPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データ及びPDL実行ファイルを送信するものであり、記憶部120と、利用ログ130と、ネットワーク制御部501と、PDL解析部102と、PDL管理部503とを主に備えている。ここで、記憶部120と、利用ログ130と、PDL解析部102の構成および機能は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0073】
ネットワーク制御部501は、PC2から印刷する画像形成装置の指定とともに利用者が印刷を所望する印刷データを受信するものである。また、ネットワーク制御部501は、PDL管理部503により印刷に必要なPDLが利用可能と判断され、かつ印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていると判断された場合、利用者が指定した画像形成装置600にPDLの搭載の有無を問い合わせる。そして、ネットワーク制御部501は、問い合わせの結果として、PDLの搭載の有無を画像形成装置600から受信する。
【0074】
また、ネットワーク制御部501は、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されている旨を受信した場合、PDL実行ファイルは送信せず、印刷データとPDL削除不要通知とを、利用者が指定した画像形成装置600に送信する。一方で、ネットワーク制御部501は、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていないと判断された場合、および印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていると判断された場合でもPDLが画像形成装置600に搭載されていない旨を受信した場合、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データとPDL実行ファイルとを、利用者が指定した画像形成装置600に送信する。このとき印刷に必要なフォントも送信する。
【0075】
また、ネットワーク制御部501は、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を画像形成装置600から受信する。また、ネットワーク制御部501は、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知を画像形成装置600から受信する。
【0076】
PDL管理部503は、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを管理するものであり、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを参照して、PDL解析部102によって判断されたPDLが利用可能か否かを判断する。さらに、PDL管理部503は、貸し出し情報管理テーブル122を参照し、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されているか否かを判断する。また、PDL管理部503は、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていると判断された場合でも、画像形成装置600にPDLの搭載の有無を問い合わせ、受信した問い合わせの結果によって、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されているか否かを判断する。
【0077】
そして、PDL管理部503は、PDLが利用可能と判断した場合であって、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていないと判断した場合に、ネットワーク制御部501から画像形成装置600にPDL実行ファイルの貸し出しを行う。また、PDL管理部503は、PDLが利用可能と判断した場合であっても、貸し出し情報管理テーブル122を参照し、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていると判断し、さらに画像形成装置600への問い合わせの結果としてPDLが搭載されている旨を受信した場合、PDL実行ファイルの貸し出しを行わず、ネットワーク制御部501を通じてPDL削除不要通知を送信する。また、PDL管理部503は、画像形成装置600においてPDL実行ファイルが削除された旨を示すPDL削除通知を受信した場合に、貸し出し情報管理テーブル122を更新する。
【0078】
次に、画像形成装置600について説明する。画像形成装置600は、印刷データおよびPDL実行ファイルを受信し、印刷データを印刷するものであり、記憶部240と、プリンタエンジン230と、プリンタコントローラ610とを主に備えている。そして、プリンタコントローラ610には、ネットワーク制御部611と、プリンタアプリ620が備えられており、プリンタアプリ620は、プリント制御部221と、PDL制御部622が備えられている。ここで、記憶部240と、プリンタエンジン230と、プリント制御部221の構成および機能は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0079】
ネットワーク制御部611は、印刷データとPDL実行ファイルをプリントサーバ500から受信して、記憶部240に保存するものである。このとき印刷に必要なフォントも受信して保存する。また、ネットワーク制御部611は、印刷データとPDL削除不要通知とを受信し、印刷データを記憶部240に保存する。また、ネットワーク制御部611は、PDLの搭載の有無の問い合わせをプリントサーバ500から受信し、PDL制御部622による問い合わせの判断結果をプリントサーバ500に送信する。
【0080】
また、印刷が完了した場合、印刷が完了した旨を示す印刷完了通知を、プリントサーバ500に送信する。また、PDL制御部622によりPDL実行ファイルが削除された場合、PDL実行ファイルを削除した旨を示すPDL削除通知をプリントサーバ500に送信する。
【0081】
PDL制御部622は、記憶部240に記憶されたPDL実行ファイルを起動し、印刷データを展開するものである。また、PDL制御部622は、プリントサーバ500からPDLの搭載の有無の問い合わせを受信した場合、記憶部240を検索して、PDLの搭載の有無を判断し、問い合わせの判断結果を、ネットワーク制御部611を通じてプリントサーバ500に送信する。また、PDL制御部622は、ネットワーク制御部611がPDL削除不要通知を受信した場合、PDL実行ファイルの削除をせず、搭載されているPDLによって受信した印刷データを展開する。また、PDL制御部622は、印刷データの印刷完了後に、プリント制御部221の依頼を受けて印刷に利用していたPDL実行ファイルを削除する。
【0082】
次に、以上のように構成されたプリントサーバ500における印刷データの印刷処理について説明する。図12は、実施の形態3にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0083】
印刷データの受信から、PDL利用不可通知の送信までの処理(ステップS90〜ステップS93)は、実施の形態1と同様である(ステップS10〜ステップS13)。
【0084】
PDLが利用可能な場合(ステップS92:Yes)、PDL管理部503は、貸し出し情報管理テーブル122を参照し(ステップS94)、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されているか否かを判断する(ステップS95)。印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されていない場合(ステップS95:No)、PDL管理部503は、貸し出し情報管理テーブル122を更新し(ステップS99)、ネットワーク制御部501は、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データと印刷に必要なPDL実行ファイルを利用者に指定された画像形成装置600に送信する(ステップS100)。
【0085】
一方、印刷に必要なPDLが画像形成装置600に搭載されている場合(ステップS95:Yes)、ネットワーク制御部501は、画像形成装置600にPDLの搭載の有無を問い合わせ(ステップS96)、PDLの搭載の有無を受信する。PDL管理部503は、問い合わせ結果により画像形成装置600にPDLが搭載されているか否かを判断し(ステップS97)、PDLが搭載されていないと判断した場合(ステップS97:No)、ステップS99の処理を行う。
【0086】
一方、PDL管理部503は、問い合わせ結果により画像形成装置600にPDLが搭載されていると判断した場合(ステップS97:Yes)、ネットワーク制御部501は、印刷データとPDL削除不要通知を画像形成装置600に送信する(ステップS98)。
【0087】
印刷完了通知の受信の判断以降の処理(ステップS101〜ステップS103)は、実施の形態1と同様である(ステップS16〜ステップS18)。
【0088】
次に、画像形成装置600におけるPDLの搭載判断処理について説明する。図13は、実施の形態3にかかる画像形成装置におけるPDLの搭載判断処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
まず、ネットワーク制御部611は、印刷に必要なPDLの搭載の有無の問い合わせを受信すると(ステップS110)、PDL制御部622は、記憶部240を検索して(ステップS111)、PDLの搭載の有無を判断する(ステップS112)。ネットワーク制御部611は、PDL制御部622により、印刷に必要なPDLが搭載されていないと判断された場合(ステップS112:No)、ネットワーク制御部611は、PDLが搭載されていない旨をプリントサーバ500に送信する(ステップS113)。一方、ネットワーク制御部611は、PDL制御部622により、印刷に必要なPDLが搭載されていると判断された場合(ステップS112:Yes)、ネットワーク制御部611は、PDLが搭載されている旨をプリントサーバ500に送信する(ステップS114)。
【0090】
画像形成装置600による印刷処理の流れは、実施の形態1、2と同様であるため説明を省略する(図7、図10参照)。
【0091】
このように、実施の形態3の画像形成システムは、プリントサーバが利用者から受信した印刷データを解析して印刷に必要なPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信し、画像形成装置が印刷データの印刷を行うことで、画像形成装置が複数種類のPDL実行ファイルを記憶する必要がなくなるため、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるPDLのアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が印刷を所望する画像形成装置を指定することができる。
【0092】
さらに、実施の形態3では、プリントサーバ側で印刷に必要なPDLが画像形成装置に搭載されていると判断した場合でも、画像形成装置にPDLの搭載の有無を問い合わせることで、PDL削除通知を送信する前に画像形成装置の電源が切られたことによって、貸し出し情報管理テーブル122と実際の画像形成装置におけるPDLの使用状況が異なる場合等の誤判断を防止することができる。これにより、正確なPDLの搭載の有無の判断に基づき、画像形成装置におけるPDLの入れ替え、および再起動の手間を省略できて、迅速に印刷データを印刷でき、印刷性能をさらに向上させることができる。
【0093】
(実施の形態4)
実施の形態1の画像形成システムでは、プリントサーバにおいて印刷に必要なPDLが利用可能であった場合に、プリントサーバは、画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信して、画像形成装置において印刷データを印刷していた。これに対し、本実施の形態の画像形成システムでは、プリントサーバにおいて貸し出し可能なPDL実行ファイルの数を管理しており、印刷に必要なPDLが利用可能であり、かつ貸し出し可能なPDL実行ファイルが残っている場合に、印刷データとPDL実行ファイルを画像形成装置に送信して、印刷を行うものである。
【0094】
図14は、実施の形態4にかかる画像形成システムの構成を示す図である。図14に示すように、画像形成システムは、PC2、プリントサーバ700、画像形成装置200がネットワークを介して接続されている。
【0095】
ここで、PC2と、画像形成装置200は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0096】
プリントサーバ700は、印刷データを受信し、該印刷データに対応するPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データ及びPDL実行ファイルを送信するものであり、記憶部120と、利用ログ730と、ネットワーク制御部101と、PDL解析部102と、PDL管理部703とを主に備えている。ここで、記憶部120と、ネットワーク制御部101と、PDL解析部102の構成および機能は実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0097】
利用ログ730は、PDLの利用状況のログであり、PDL管理部703によって更新されるものである。また、利用ログ730は、画像形成装置200に貸し出し可能なPDL実行ファイルの数である保持数と、画像形成装置200に貸し出しているPDL実行ファイルの数である使用数を記録している。
【0098】
図15は、利用ログの一例を示す図である。図15に示すように、利用ログ730には、「PCL」などのPDLの種類、「AAA」などの画像形成装置の機種名、「1.50」などのバージョン情報、「pcl1.00」などのフォント、「10本」などの保持数、「5本」などの使用数が記録されている。
【0099】
PDL管理部703は、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを管理するものであり、記憶部120に記憶されたPDL実行ファイルを参照して、PDL解析部102によって判断されたPDLが利用可能か否かを判断する。さらに、PDL管理部703は、PDLが利用可能と判断した場合、利用ログの保持数および使用数を参照して、該PDL実行ファイルが貸し出し可能であるか否かを判断する。
【0100】
そして、PDL管理部703は、PDLが利用可能と判断した場合であって、印刷に必要なPDL実行ファイルが貸し出し可能であると判断した場合、画像形成装置200にPDL実行ファイルの貸し出しを行う。また、PDL管理部703は、印刷に必要なPDL実行ファイルが貸し出し可能でないと判断した場合は、貸し出し可能になるまで待機する。PDL管理部703は、画像形成装置200においてPDL実行ファイルが削除された旨を示すPDL削除通知を受信した場合に、貸し出し情報管理テーブル122を更新する。
【0101】
次に、以上のように構成されたプリントサーバ700における印刷データの印刷処理について説明する。図16は、実施の形態4にかかるプリントサーバにおける印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0102】
印刷データの受信から、PDL利用不可通知の送信までの処理(ステップS130〜ステップS133)は、実施の形態1と同様である(ステップS10〜ステップS13)。
【0103】
PDLが利用可能な場合(ステップS132:Yes)、PDL管理部703は、利用ログ730の保持数および使用数を参照して、貸し出し可能なPDL実行ファイルがあるか否かを判断する(ステップS134)。貸し出し可能なPDL実行ファイルがない場合(ステップS134:No)、貸し出し可能になるまで待機する。一方、貸し出し可能なPDL実行ファイルがある場合(ステップS134:Yes)、PDL管理部703は、貸し出し情報管理テーブル122を更新し(ステップS135)、ネットワーク制御部101は、記憶部120から印刷に必要なPDL実行ファイルを取得し、印刷データと印刷に必要なPDL実行ファイルを利用者に指定された画像形成装置200に送信する(ステップS136)。
【0104】
印刷完了通知の受信の判断以降の処理(ステップS137〜ステップS139)は、実施の形態1と同様である(ステップS16〜ステップS18)。
【0105】
また、画像形成装置200が印刷データとPDL実行ファイルとを受信した場合の印刷処理の流れは、実施の形態1と同様であるため説明を省略する(図7参照)。
【0106】
このように、実施の形態4の画像形成システムは、プリントサーバが利用者から受信した印刷データを解析して印刷に必要なPDLの種類を判断し、指定された画像形成装置に印刷データとPDL実行ファイルとを送信し、画像形成装置が印刷データの印刷を行うことで、画像形成装置が複数種類のPDL実行ファイルを記憶する必要がなくなるため、画像形成装置のメモリ使用量を抑制し、画像形成装置におけるPDLのアップデートの時間と手間を省略するとともに、利用者が印刷を所望する画像形成装置を指定することができる。
【0107】
さらに、実施の形態4では、プリントサーバにおいて貸し出し可能なPDL実行ファイルの数を管理しており、印刷に必要なPDL実行ファイルが残っており、貸し出し可能である場合に、印刷データとPDL実行ファイルを画像形成装置に送信する。そして、画像形成装置は、受信した印刷データとPDL実行ファイルによって印刷を行う。このように画像形成装置が保持するPDL実行ファイルの数を有限にすることで、ライセンス管理を行うことができる。例えば、画像形成装置が保持するPDLの種類やPDL実行ファイルの数に応じて料金(ライセンス)を徴収するという運用ができる。また、画像形成装置において搭載するPDLの種類や数が少ないほど、メモリ使用量を少量化することができる。
【0108】
なお、実施の形態4では、プリントサーバにおいて貸し出し可能なPDL実行ファイルの数を管理して印刷を行う処理を実施の形態1に追加したものであるが、実施の形態2、3に追加して行ってもよい。
【0109】
図17は、実施の形態1〜4にかかる画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。本図に示すように、この画像形成装置200、400、600は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。コントローラ10は、画像形成装置200、400、600全体の制御と描画、通信、図示しない操作部からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部60には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
【0110】
コントローラ10は、CPU11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM−P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM−C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)18とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM−P12は、ROM(Read Only Memory)12aと、RAM(Random Access Memory)12bと、をさらに有する。
【0111】
CPU11は、画像形成装置200、400、600の全体制御をおこなうものであり、NB13、MEM−P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
【0112】
NB13は、CPU11とMEM−P12、SB14、AGP15とを接続するためのブリッジであり、MEM−P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
【0113】
MEM−P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
【0114】
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインターフェース(I/F)部なども接続される。
【0115】
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGP15、PCIバス、HDD18およびMEM−C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)30、USB(Universal Serial Bus)40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インターフェース50が接続される。操作表示部20はASIC16に直接接続されている。
【0116】
MEM−C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)18は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0117】
AGP15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM−P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
【0118】
なお、本実施の形態のプリントサーバ100、300、500、700で実行される出力管理プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のプリントサーバ100、300、500、700で実行される出力管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0119】
さらに、本実施の形態のプリントサーバ100、300、500、700で実行される出力管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のプリントサーバ100、300、500、700で実行される出力管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0120】
本実施の形態のプリントサーバ100、300、500、700で実行される出力管理プログラムは、上述した各部(ネットワーク制御部、PDL解析部、PDL管理部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから出力管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、ネットワーク制御部、PDL解析部、PDL管理部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【符号の説明】
【0121】
1 複合機
2 PC
3、4 プリンタ
5 LAN
6 ルータ
7 インターネット
8 PSTN/ISDN網
100、300、500、700 プリントサーバ
101、301、501 ネットワーク制御部
102 PDL解析部
103、303、503、703 PDL管理部
120 記憶部
121 出力先管理テーブル
122 貸し出し情報管理テーブル
130、730 利用ログ
200、400、600 画像形成装置
210、410、610 プリンタコントローラ
211、411、611 ネットワーク制御部
220、420、620 プリンタアプリ
221 プリント制御部
222、422、622 PDL制御部
230 プリンタエンジン
240 記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0122】
【特許文献1】特開平10−278386号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と、前記画像形成装置とネットワークを介して接続された出力管理サーバとを備えた画像形成システムにおいて、
前記出力管理サーバは、
出力データを受信する第1受信手段と、
前記出力データを解析し、前記出力データの出力に必要なページ記述言語の種類を判断する解析手段と、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断する管理手段と、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信する第1送信手段と、
を備え、
前記画像形成装置は、
前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを受信する第2受信手段と、
受信した前記ページ記述言語の実行ファイルを起動し、前記出力データを展開する制御手段と、
前記出力データを出力する出力手段と、
前記出力データの出力完了後、前記ページ記述言語の実行ファイルを削除する削除手段と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記出力管理サーバは、
前記画像形成装置に固有の機器識別情報と、前記画像形成装置に関する機器情報とを対応付けた出力先情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記解析手段は、前記出力データと前記出力先情報とから、出力に必要な前記ページ記述言語の種類を判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記機器識別情報と、前記画像形成装置に前記ページ記述言語が搭載されているか否かを示す貸し出し状況とを対応付けた貸し出し情報をさらに記憶し、
前記管理手段は、前記貸し出し情報を参照し、出力に必要な前記ページ記述言語が前記画像形成装置に搭載されているか否かを判断し、
前記第1送信手段は、出力に必要な前記ページ記述言語が前記画像形成装置に搭載されていると判断された場合、前記出力データと、出力に必要な前記ページ記述言語の実行ファイルの削除が不要である旨を示す削除不要通知とを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信し、
前記第2受信手段は、前記出力データと前記削除不要通知とを受信し、
前記制御手段は、搭載されている前記ページ記述言語によって、前記出力データを展開することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成装置は、
前記ページ記述言語の実行ファイルを削除した旨を示す削除通知を前記出力管理サーバに送信する第2送信手段をさらに備え、
前記第1受信手段は、前記削除通知を受信し、
前記管理手段は、前記削除通知を受信した場合、前記貸し出し情報を更新することを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記第1送信手段は、前記管理手段により出力に必要な前記ページ記述言語が前記画像形成装置に搭載されていると判断された場合、利用者が指定した前記画像形成装置に前記ページ記述言語の搭載の有無を問い合わせ、
前記第1受信手段は、前記ページ記述言語の搭載の有無を前記画像形成装置から受信し、
前記第1送信手段は、出力に必要な前記ページ記述言語が前記画像形成装置に搭載されている場合、前記出力データと前記削除不要通知とを送信し、出力に必要な前記ページ記述言語が前記画像形成装置に搭載されていない場合、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを送信し、
前記第2受信手段は、前記ページ記述言語の搭載の有無の問い合わせを受信し、
前記制御手段は、前記ページ記述言語が搭載されているか否かを判断し、
前記第2送信手段は、前記制御手段による前記問い合わせの判断結果を前記出力管理サーバに送信することを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記出力管理サーバは、
前記貸し出し情報に基づいて、前記画像形成装置に貸し出し可能な前記ページ記述言語の実行ファイルの数と、前記画像形成装置に貸し出している前記ページ記述言語の実行ファイルの数とを記憶した利用記録をさらに備え、
前記管理手段は、さらに、前記利用記録を参照し、出力に必要な前記ページ記述言語の実行ファイルが貸し出し可能か否かを判断し、
前記第1送信手段は、出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断され、かつ出力に必要な前記ページ記述言語の実行ファイルが貸し出し可能と判断された場合に、前記ページ記述言語の実行ファイルを前記画像形成装置に送信することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
画像形成装置とネットワークを介して接続された出力管理サーバで実行される出力管理方法において、
出力データを受信するステップと、
前記出力データを解析し、前記出力データの出力に利用するページ記述言語の種類を判断するステップと、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断するステップと、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した前記画像形成装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とする出力管理方法。
【請求項8】
出力データを受信するステップと、
前記出力データを解析し、前記出力データの出力に利用するページ記述言語の種類を判断するステップと、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能か否かを判断するステップと、
出力に必要な前記ページ記述言語が利用可能と判断された場合に、前記出力データと前記ページ記述言語の実行ファイルとを、利用者が指定した画像形成装置に送信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−20342(P2013−20342A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151704(P2011−151704)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】