説明

画像形成システムおよびプログラム

【課題】複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示する画像形成システムにおいて、当該表示対象ボタンが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能な技術を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、表示制御部と入力制御部とを備える。表示制御部は、複数の機能にそれぞれ対応する複数の機能設定用ボタンBTであって水平方向に仮想的に配列された複数の機能設定用ボタンBTのうち、表示対象範囲内の機能設定用ボタンBT群を表示対象ボタンとしてタッチスクリーン63に表示する。入力制御部は、表示対象範囲を水平方向に仮想的に動かして表示対象ボタンを変更するスクロール指示入力、を受け付ける。そして、表示制御部は、表示対象範囲内の水平方向における両端に位置する2つの機能設定用ボタンBT11,31のうち機能設定用ボタンBT31を部分的に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置においては、搭載機能が年々増加しており、これらの搭載機能にそれぞれ対応する設定用のボタンの数も増加している。そのため、全機能にそれぞれ対応する全てのボタンを表示部に表示することは困難である。そこで、所定方向に仮想的に配列された複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示部に表示し、スクロール動作によって表示対象ボタンを変更する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のボタン(アイコン)のうち、表示対象範囲内のボタン(アイコン)群を表示対象ボタンとして一覧表示領域に表示し、スクロールボタンを操作することによって表示対象ボタンを変更する(スクロール表示する)技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−323504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、上記一覧表示領域を略四等分する仮想的な4つの領域に、それぞれ、ほぼ同じ大きさの4つの異なるボタンが表示対象ボタンとして表示されており、当該4つのボタン以外のボタンが表示対象ボタンになり得ることにユーザが気付かない可能性が有る。換言すれば、表示対象ボタンが変更可能(スクロール可能)であるか否かは、上記一覧表示領域の表示内容からは必ずしも明確でなく、表示対象ボタンが変更可能であることにユーザが気づかない可能性が有る。
【0006】
そこで、この発明の課題は、複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示する画像形成システムにおいて、当該表示対象ボタンが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、画像形成システムであって、複数の機能にそれぞれ対応する複数のボタンであって所定方向に仮想的に配列された複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示部に表示する表示制御手段と、前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に動かして前記表示対象ボタンを変更するスクロール指示入力、を受け付ける入力制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における少なくとも一方側の端に存在するボタンを部分的に表示することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像形成システムにおいて、前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における一方側の端に存在する第1のボタンが前記複数のボタンのうち前記所定方向において前記一方側と同じ側の端に存在するボタンである場合には、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における他方側の端に存在する第2のボタンを部分的に表示することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明に係る画像形成システムにおいて、前記表示制御手段は、前記複数のボタンのうち前記所定方向における一方側の端に存在するボタンと他方側の端に存在するボタンとの双方が前記表示対象ボタンに含まれない場合には、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における両端に存在する2つのボタンの双方を部分的に表示することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る画像形成システムにおいて、前記入力制御手段は、前記表示対象ボタンのうちの一のボタンに対応する機能に関する設定用画面を前記表示部に表示する表示指示入力、を受け付け、前記表示制御手段は、前記表示指示入力の受付時点で前記一のボタンが部分的に表示されているときには、前記表示指示入力に応答して、前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に移動し前記一のボタンの全部を表示した状態で前記設定用画面を前記表示部に表示することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、コンピュータを、複数の機能にそれぞれ対応する複数のボタンであって所定方向に仮想的に配列された複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示部に表示する表示制御手段と、前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に動かして前記表示対象ボタンを変更するスクロール指示入力、を受け付ける入力制御手段と、を備える装置として機能させるためのプログラムであって、前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における少なくとも一方側の端に存在するボタンを部分的に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、表示対象範囲内のボタン群のうち所定方向における少なくとも一方側の端に存在するボタンが部分的に表示されるので、表示対象範囲内のボタン群以外にもボタンが存在することを視覚を通じてより直感的にユーザに認知させることが可能である。換言すれば、表示対象範囲内の表示対象ボタンが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能である。
【0013】
特に、請求項2に記載の発明によれば、表示対象範囲内のボタン群のうち所定方向における一方側の端に存在する第1のボタンが複数のボタンのうち当該所定方向において当該一方側と同じ側の端に存在するボタンである場合には、表示対象範囲内のボタン群のうち当該所定方向における他方側の端に存在する第2のボタンが部分的に表示される。そのため、表示対象範囲を他方側に移動できることをユーザに気づかせることが可能である。
【0014】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、複数のボタンのうち所定方向における一方側の端に存在するボタンと他方側の端に存在するボタンとの双方が表示対象ボタンに含まれない場合には、表示対象範囲内のボタン群のうち所定方向における両端に存在する2つのボタンの双方が部分的に表示される。そのため、表示対象範囲を一方側と他方側とのいずれにも移動できることをユーザに気づかせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】画像形成装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】初期画面を示す図である。
【図5】設定一覧画面を示す図である。
【図6】設定一覧画面を示す図である。
【図7】設定一覧画面を示す図である。
【図8】設定一覧画面を示す図である。
【図9】機能設定用画面を示す図である。
【図10】変形例に係る画像形成システムの概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
<1.構成>
図1は、画像形成装置1の構成を示す概略図である。ここでは、画像形成装置1は、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)として構成されているものとする。当該MFPは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびファクシミリ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)である。なお、画像形成装置1は、MFPに限定されず、コピー装置、あるいはスキャナ装置等として構成されてもよい。
【0018】
図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、入出力部6およびコントローラ9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0019】
画像読取部2は、画像形成装置1の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
【0020】
印刷出力部3は、対象画像に関する画像データに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
【0021】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種のプロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、画像形成装置1は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
【0022】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および不揮発性メモリ等の格納装置で構成される。
【0023】
入出力部6は、画像形成装置1に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
【0024】
具体的には、画像形成装置1には、入出力部6として機能する操作パネル部60(不図示)が設けられている。この操作パネル部60は、各種ハードキーとタッチスクリーン63(図4参照)とを有している。
【0025】
タッチスクリーン63は、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部6bの一部として機能するとともに、操作入力部6aの一部としても機能する。詳細には、タッチスクリーン63は、液晶表示パネルに各種の情報を表示することが可能であるとともに、液晶表示パネルに対する操作者の手指の操作位置を検知して、各種の入力を受け付けることも可能である。たとえば、タッチスクリーン63に表示された仮想的なボタンが操作者の手指によって触れられると、このような操作は当該仮想的なボタンに対する押下操作であるとみなされる。
【0026】
このように、入出力部6は、操作者による入力操作を受け付けることが可能である。
【0027】
コントローラ9は、画像形成装置1を統括的に制御する制御部であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。コントローラ9の制御下において各種の処理部が動作することによって、画像形成装置1の各種の機能が実現される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PGを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG等は、ネットワークを経由してダウンロードされて取得されるようにしてもよく、あるいは、各種の可搬性記録媒体(USBメモリ等)を介して取得されるようにしてもよい。
【0028】
具体的には、コントローラ9は、表示制御部11および入力制御部13等を含む各種の処理部を実現する。
【0029】
表示制御部11は、各種画面等をタッチスクリーン63に表示する表示動作を制御する処理部である。
【0030】
入力制御部13は、ユーザからの各種指示入力を受け付ける処理部である。具体的には、入力制御部13は、後述の操作部材(スライダSL等)を介して、ユーザからのスクロール指示入力を受け付ける(図5等参照)。また、入力制御部13は、後述の機能設定用ボタンBTを介して、後述の機能設定用画面FGの表示指示入力を受け付ける(図5等参照)。
【0031】
<2.動作>
以下では、図2〜図9を参照しながら、画像形成装置1の動作について詳細に説明する。なお、図2および図3は、画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。また、図4〜図9は、タッチスクリーン63に表示される画面GA1〜画面GA6を示す図である。
【0032】
まず、画像形成装置1の電源が投入等されると、画像形成装置1は、初期化処理(メモリのクリアおよび標準モードの設定等)を実行する(図2のステップS11)。
【0033】
上記初期化処理が完了すると、表示制御部11は、図4に示す初期画面GA1をタッチスクリーン63に表示する(ステップS12)。
【0034】
初期画面GA1が表示されると、画像形成装置1は、ユーザからの操作入力を待機する状態(以下、待機状態WS1とも称する)に移行する(ステップS13)。
【0035】
上記待機状態WS1においてユーザからの操作入力が受け付けられると、ステップS14に進む。
【0036】
ステップS14においては、ユーザからの操作入力が設定一覧画面LG(図5参照)をタッチスクリーン63に表示する表示指示入力であるか否か、が判定される。具体的には、図4の初期画面GA1内のボタンBN2が押下されたか否かが判定される。ユーザからの操作入力が表示指示入力であると判定されると、ステップS15に進む。一方、ユーザからの操作入力が表示指示入力でないと判定されると、ステップS16に進む。
【0037】
ステップS16においては、画像形成装置1は、ユーザからの操作入力に応答して要求された処理を実行する。なお、要求された処理としては、例えば、原稿のコピー処理、原稿のスキャン処理および基本設定の設定変更処理等が挙げられる。
【0038】
上記要求された処理が実行されると、ステップS13に戻り、画像形成装置1は、再び上記待機状態WS1に移行する。
【0039】
一方、ステップS15においては、画像形成装置1は、設定一覧画面LGの表示処理を実行する。具体的には、画像形成装置1は、次述する図3のフローチャートの処理を実行する。
【0040】
具体的には、図3のステップS31において、表示制御部11は、設定一覧画面LGを図4の画面GA1に重畳させた状態でタッチスクリーン63に表示する(図5参照)。具体的には、設定一覧画面LGが画面GA1の上側においてポップアップ表示される。

図5に示すように、設定一覧画面LG内の上側には、ボタン表示領域BAが設けられている。具体的には、ボタン表示領域BAには、機能設定用ボタンBT11〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23と機能設定用ボタンBT31の一部分とが表示されている(図5参照)。ここで、機能設定用ボタンBT11〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23とは、それぞれ、略正方形形状を有するボタンの全部分が表示される状態(以下、全表示状態とも称する)を有している。また、機能設定用ボタンBT31は、当該ボタンの一部分(具体的には、ボタン表示領域BAの右端で途切れている縦長の矩形状部分)が表示される状態(以下、部分表示状態とも称する)を有している。
【0041】
また、この設定一覧画面LGには、内部に黒四角を含むグループバーSB(SB1,SB2,..., SB9)が表示される。当該各グループバーSB(SB1,SB2,..., SB9)は、ボタン表示領域BAの下側に表示される。また、当該各グループバーSB(SB1,SB2,..., SB9)は、各応用設定項目(「原稿」,「画質/濃度」,...,「その他」)に対応する。
【0042】
グループバーSB内の各黒四角は、それぞれ、応用設定項目に関する機能設定用ボタンBTに対応する。例えば、グループバーSB1内部には、4つの黒四角が存在する。当該4つの黒四角は、それぞれ、「原稿」に関する4つの機能設定用ボタンBT11,BT12,BT13,BT14に対応する。その他のグループバーSBの内部の黒四角も同様に、それぞれ、応用設定項目に関する機能設定用ボタンBTに対応する。これらの黒四角は、グループバーSB1,SB2,...ごとに区分して設けられる。また、これらの黒四角は、所定方向(ここでは水平方向)に仮想的に配列された複数の機能設定用ボタンBTを、模式的に示すものであるとも表現される。
【0043】
また、この設定一覧画面LGには、スライダSLが表示される。当該スライダSLは、ユーザからのスクロール指示入力に応答して、各グループバーSB上を移動する。このスライダSLは、図5に示すように、枠部FRとつまみ部THとを備えている。枠部FRは、各グループバーSB内部の複数の黒四角を包囲する仮想的な部材である。つまみ部THは、ユーザの手指等による操作の対象となる仮想的な部材である。
【0044】
このようなスライダSLは、初期状態(設定一覧画面LG表示開始時の状態)においては、その可動領域の最も左端側に位置する。詳細には、図5に示すように、スライダSLの枠部FRの左端が位置P0に存在する。そして、このスライダSLの枠部FRは、グループバーSB1内の4つの黒四角とグループバーSB2内の3つの黒四角とグループバーSB3内の左から1番目の黒四角の一部分とを包囲する。
【0045】
また、枠部FRにより包囲される複数の黒四角は、それぞれ、ボタン表示領域BAに表示される機能設定用ボタンBTに対応している。上記初期状態においては、枠部FRにより包囲される黒四角にそれぞれ対応する機能設定用ボタンBT11〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23と機能設定用ボタンBT31とがボタン表示領域BAに表示される。これらの機能設定用ボタンBTのうち、機能設定用ボタンBT11〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23とは全表示状態であり、機能設定用ボタンBT31は部分表示状態である。
【0046】
枠部FRは、複数の機能設定用ボタンBTのうち、タッチスクリーン63(詳細には、ボタン表示領域BA)に表示する機能設定用ボタンBT群の表示範囲(以下、表示対象範囲DRとも称する)を示している。タッチスクリーン63には、複数の機能設定用ボタンBT群のうち、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群が表示対象のボタン(以下、表示対象ボタンODとも称する)として表示される。
【0047】
以上のように、上記初期状態においては、スライダSLは、その可動領域の最も左端側に位置する。換言すれば、表示対象範囲DRが水平方向における仮想的な可動領域の最も左端側に位置する。この場合、表示制御部11は、表示対象範囲DR内の水平方向における両端側(詳細には、最も左端側と最も右端側)に位置する2つの機能設定用ボタンBT11,BT31のうち表示対象範囲DRの左端から最も離れて位置する機能設定用ボタンBT31を一部分のみ表示する。
【0048】
また、上記初期状態においては、表示対象範囲DR内(枠部FR内)の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における左側の端に存在する機能設定用ボタンBT11は、複数の機能設定用ボタンBTのうち水平方向において左側の端に存在する機能設定用ボタンである。この場合、当該表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における右側の端に存在する機能設定用ボタンBT31が部分的に表示される。
【0049】
これによれば、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群(BT11〜BT14、BT21〜BT23、およびBT31)以外にも機能設定用ボタンBTが存在することを視覚を通じてより直感的にユーザに認知させることが可能である。換言すれば、表示対象範囲DR内の表示対象ボタンODが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能である。
【0050】
特に、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における右側の端に存在する機能設定用ボタンBT31が部分的に表示されるので、表示対象範囲DRを右向き(スライダSLを右向き)に移動できることをユーザに気づかせることが可能である。また、表示対象ボタンODが変更可能であることをメッセージボックス等を用いて認知する場合に比べ、熟練ユーザに対する煩わしさを抑制することも可能である。
【0051】
上記設定一覧画面LGを有する画面GA2が表示されると、図3のステップS32に進む。
【0052】
ステップS32においては、ユーザからのスクロール指示入力の有無が判定される。詳細には、表示対象範囲DRを所定方向(水平方向)に仮想的に動かしながら表示対象ボタンODを逐次変更するスクロール指示入力(例えば、スライダSLに対するスライド操作入力)がユーザから受け付けられたか否かが判定される。ユーザからのスクロール指示入力が受け付けられたと判定されるとステップS33に進み、後に詳述する「スクロール指示入力受付時の処理(ステップS33〜ステップS35)」が実行される。一方、ユーザからのスクロール指示入力が受け付けられていないと判定されるとステップS37に進む。
【0053】
ステップS37においては、機能設定用ボタンBTの押下操作(ひいては機能設定用ボタンBTに対応する機能設定用画面FG(図9参照)の表示指示入力)の有無が判定される。機能設定用ボタンBTが押下されたと判定されるとステップS38に進み、後に詳述する「機能設定用ボタンBT押下時の処理(ステップS38〜ステップS46)」が実行される。一方、機能設定用ボタンBTが押下されていないと判定されるとステップS47に進む。
【0054】
ステップS47においては、設定一覧画面LGの非表示指示入力(設定一覧画面LG内の「閉じる」ボタンBN3(図5等参照)の押下操作)の有無が判定される。設定一覧画面LGの非表示指示入力が受け付けられたと判定されると、ステップS48に進む。一方、設定一覧画面LGの非表示指示入力が受け付けられていないと判定されると、ステップS32に戻る。
【0055】
ステップS48においては、表示制御部11は、設定一覧画面LGを非表示化する。この後、画像形成装置1は、図2のステップS13に戻り、再び、待機状態WS1に移行する。
【0056】
このように、図5に示す設定一覧画面LGが表示されると、画像形成装置1は、スクロール指示入力、機能設定用ボタンBTの押下操作、および設定一覧画面LGの非表示指示入力のいずれかを待機する状態(以下、待機状態WS2とも称する)に移行する。
【0057】
以下では、この待機状態WS2において、(1)スクロール指示入力が受け付けられた場合の処理(ステップS33〜ステップS35)と(2)機能設定用ボタンBTの押下操作が行われた場合の処理(ステップS38〜ステップS46)とを順次に説明する。
【0058】
(1)待機状態WS2において、ユーザからのスクロール指示入力が受け付けられると、表示制御部11は、表示対象範囲DRを所定方向(水平方向)に仮想的に動かしながら表示対象ボタンODを逐次変更する(ステップS33)。
【0059】
例えば、ユーザがつまみ部THを用いてスライダSLを図5に示す位置(スライダSLの左端が位置P0)から図6に示す位置(スライダSLの左端が位置P3)に向けて徐々に移動(スライド)させるとする。この場合、表示制御部11は、入力制御部13により受け付けられるスクロール指示入力に応答して、表示中の機能設定用ボタンBTを左向きにスクロール(徐々に移動)する。
【0060】
具体的には、スライダSLの右方向への移動が開始すると、まず、グループバーSB1内の左から1番目の黒四角が枠部FRの包囲対象から外れ、新たにグループバーSB3内の左から2番目の黒四角が包囲対象となる。そして、枠部FRによって包囲される黒四角に、それぞれ対応する機能設定用ボタンBT(BT12〜BT14,BT21〜BT23,BT31〜BT32)が新たな表示対象ボタンODとしてボタン表示領域BAに表示される。
【0061】
さらに、スライダSLが右方向に移動すると、グループバーSB1内の左から2番目の黒四角が枠部FRの包囲対象から外れ、新たにグループバーSB3内の左から3番目の黒四角が包囲対象となる。そして、枠部FRによって包囲される黒四角に、それぞれ対応する機能設定用ボタンBT(BT13〜BT14,BT21〜BT23,BT31〜BT33)が新たな表示対象ボタンODとしてボタン表示領域BAに表示される。
【0062】
このように、スライダSLが徐々に右向きに移動すると、スライダSLの枠部FRによって包囲される黒四角の対象が変更され、ボタン表示領域BAに表示される表示対象ボタンODも変更される。
【0063】
そして、最終的に、スライダSLが図6に示す位置に移動すると、スライダSLの枠部FRは、グループバーSB6内の左から8番目の黒四角の一部分、グループバーSB7の3つの黒四角、グループバーSB8内の2つの黒四角、およびグループバーSB9内の2つの黒四角を包囲する。そして、これらの黒四角にそれぞれ対応する機能設定用ボタンBT68の一部分、機能設定用ボタンBT71〜BT73、機能設定用ボタンBT81,BT82、および機能設定用ボタンBT91,92が新たな表示対象ボタンODとしてボタン表示領域BAに表示される(図6参照)。
【0064】
このように、スライダSLは、表示対象範囲DRを水平方向に仮想的に動かしながら表示対象ボタンODを逐次変更する動作(端的に言えばスクロール動作)を指示するスクロール指示入力、を受け付ける操作部材(指示入力部)として機能する。
【0065】
なお、スライダSLが図6に示す位置に移動すると、スライダSLは、その可動領域の最も右端側に位置する。換言すれば、表示対象範囲DRが水平方向における仮想的な可動領域の最も右端側に位置する。この場合、表示制御部11は、表示対象範囲DR内の水平方向における両端側(詳細には、最も左端側と最も右端側)に位置する2つの機能設定用ボタンBT68,BT92のうち表示対象範囲DRの右端から最も離れて位置する機能設定用ボタンBT68を一部分のみ表示する(図6参照)。
【0066】
この状態においては、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における右側の端に存在する機能設定用ボタンBT92は、複数の機能設定用ボタンBTのうち水平方向において右側の端に存在する機能設定用ボタンである。この場合、当該表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における左側の端に存在する機能設定用ボタンBT68が部分的に表示される。
【0067】
これによれば、表示対象範囲DR内(枠部FR内)の機能設定用ボタンBT群(BT68、BT71〜BT73、BT81,BT82、およびBT91,BT92)以外にも機能設定用ボタンBTが存在することを視覚を通じてより直感的にユーザに認知させることが可能である。換言すれば、表示対象範囲DR内の表示対象ボタンODが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能である。
【0068】
特に、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における左側の端に存在する機能設定用ボタンBT68が部分的に表示されるので、表示対象範囲DRを左向き(スライダSLを左向き)に移動できることをユーザに気づかせることが可能である。
【0069】
ステップS34においては、スライダSLがその可動領域の両端側のいずれかに位置するか否かが判定される。スライダSLがその可動領域の両端側のいずれかに位置すると判定されると、ステップS37に進む。そして、画像形成装置1は、再び、上記待機状態WS2に移行する。一方、スライダSLがその可動領域の両端側のいずれにも位置しないと判定されると、ステップS35に進む。換言すれば、複数の機能設定用ボタンBTのうち水平方向における左側の端に存在する機能設定用ボタンBT11と右側の端に存在する機能設定用ボタンBT92との双方が表示対象ボタンODに含まれないと判定されると、ステップS35に進む。
【0070】
ステップS35においては、表示制御部11は、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBTの双方を部分的に表示する。
【0071】
仮に、ユーザからの操作入力に応じてスライダSLが図8に示す位置に移動されたとする。この場合、ボタン表示領域BAには、機能設定用ボタンBT12〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23と機能設定用ボタンBT31〜BT33とが表示される。これらの機能設定用ボタンBTのうち、機能設定用ボタンBT12と機能設定用ボタンBT33とは共に部分表示状態である。一方、機能設定用ボタンBT13,BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23と機能設定用ボタンBT31,BT32とは、それぞれ、全表示状態である。
【0072】
このように、スライダSLが図8に示す位置に移動されると、表示制御部11は、スライダSLの移動調整(後述)を行うことなく、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT12,33の双方を部分的に表示する。
【0073】
一方、仮に、ユーザからの操作入力に応じてスライダSLが図7に示す位置に移動されたとする。この場合、ボタン表示領域BAには、機能設定用ボタンBT12〜BT14と機能設定用ボタンBT21〜BT23と機能設定用ボタンBT31,BT32とが表示される。これらの機能設定用ボタンBT(BT12〜BT14,BT21〜BT23,BT31,BT32)は、それぞれ、全表示状態である。
【0074】
このような場合には、表示制御部11は、図7の画面GA4から図8の画面GA5へとタッチスクリーン63での表示内容を変更する。具体的には、表示制御部11は、スライダSLの位置を調整し、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT(BT12,BT33)を部分的に表示する。詳細は、表示制御部11は、スライダSLを図7に示す位置から図8に示す位置へ移動させる。そして、表示制御部11は、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT12,33の双方を部分的に表示する。
【0075】
これによれば、表示対象範囲DR内(枠部FR内)の機能設定用ボタンBT群(BT12〜BT14、BT21〜BT23、BT31〜BT33)以外にも機能設定用ボタンBTが存在することを視覚を通じてより直感的にユーザに認知させることが可能である。換言すれば、表示対象範囲DR内の表示対象ボタンODが変更可能であることをユーザに気づかせることが可能である。
【0076】
特に、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT12,BT33の双方が部分的に表示されるので、表示対象範囲DRを左向き(スライダSLを左向き)に移動できるとともに、表示対象範囲DRを右向き(スライダSLを右向き)に移動できることをユーザに気づかせることが可能である。
【0077】
また特に、図7に示すように、ボタン表示領域BA内の両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT(BT12,BT32)の双方が全表示状態である場合には、図7の画面GA4から図8の画面GA5へとタッチスクリーン63での表示内容が変更される。そのため、当該両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT(BT12,BT33)の双方を部分的に表示することが可能である(図8参照)。
【0078】
また、異なる複数のユーザが画像形成装置1を順次に利用する場合においては、2番目以降のユーザの中には、設定一覧画面LGを初めて閲覧するユーザも存在する。例えば、直前に利用したユーザUAが設定一覧画面LGをタッチスクリーン63に表示させた状態で画像形成装置1での操作を終了した後、別の或るユーザUBが、設定一覧画面LGを初めて閲覧するとする。この場合、仮に、図7に示すように表示対象範囲DR内の両端に存在する2つの機能設定用ボタンBTの双方が設定一覧画面LGにおいて全表示状態であるとすると、ユーザUBは、表示対象範囲DRが左右に移動可能であることに気付かない可能性が有る。これに対して、本実施形態では、図8に示すように、表示対象範囲DR内の両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT(BT12,BT33)の双方が設定一覧画面LGにおいて部分的に表示される。そのため、表示対象範囲DRが左右に移動可能であることをユーザUBに気付かせることが可能である。特に、設定一覧画面LGの閲覧経験を有しないユーザUBは、設定一覧画面LGの閲覧経験を有するユーザに比べて、表示対象範囲DRが左右に移動可能であることに気付かない可能性が高い。そのため、表示対象範囲DR内の両端に存在する2つの機能設定用ボタンBT(BT12,BT33)の双方が部分的に表示されることは、ユーザUBに対して特に有用である。
【0079】
なお、上記と同様に、図6の画面GA3も、異なる複数のユーザが画像形成装置1を順次に利用する場合において特に有用である。
【0080】
例えば、直前に利用したユーザUAが設定一覧画面LGをタッチスクリーン63に表示させた状態で画像形成装置1での操作を終了した後、或るユーザUCが、設定一覧画面LGを初めて閲覧する場合を想定する。仮に、設定一覧画面LGが、図6に示す態様のものではなく、表示対象範囲DRの左端に存在する機能設定用ボタンBT68が全表示状態を有する態様のものであるとすると、ユーザUCは、表示対象範囲DRを左向きに移動可能であることに、気付かない可能性が有る。これに対して、本実施形態では、図6に示すように、表示対象範囲DR内の左端に存在する機能設定用ボタンBT68が部分的に表示されるので、表示対象範囲DRが左向きに移動可能であることをユーザUCに気付かせることが可能である。
【0081】
(2)待機状態WS2において、機能設定用ボタンBTの押下操作が行われると、当該機能設定用ボタンBTに対応する機能設定用画面FGの表示指示入力が受け付けられたと判定され、ステップS38に進む。
【0082】
ステップS38においては、押下された機能設定用ボタンBTが一部分のみ表示されているボタンであるか否かが判定される。換言すれば、押下された機能設定用ボタンBTが部分表示状態であるか否かが判定される。押下された機能設定用ボタンBTが部分表示状態であると判定されると、ステップS40に進む。一方、押下された機能設定用ボタンBTが部分表示状態でない(すなわち全表示状態である)と判定されると、ステップS44に進む。
【0083】
例えば、図8の機能設定用ボタンBT13が押下されると、当該機能設定用ボタンBT13は全表示状態であるため、ステップS44に進む。一方、図8の機能設定用ボタンBT12が押下されると、当該機能設定用ボタンBT12は部分表示状態であるため、ステップS40に進む。
【0084】
ステップS44においては、表示制御部11は、押下された機能設定用ボタンBTに対応する機能設定用画面をタッチスクリーン63に表示する。
【0085】
この後、画像形成装置1は、機能設定用画面の非表示指示入力(例えば、機能設定用画面内の「閉じる」ボタンの押下操作)を待機する状態(以下、待機状態WS3とも称する)に移行する(ステップS45)。
【0086】
上記待機状態WS3において、機能設定用画面の非表示指示入力が受け付けられると、表示制御部11は、当該機能設定用画面を非表示化する(ステップS46)。
【0087】
そして、画像形成装置1は、ステップS47に進み、上記待機状態WS1に再び移行する。
【0088】
ステップS40においては、表示制御部11は、表示対象範囲DRを水平方向に仮想的に移動して押下された機能設定用ボタンBT12の全部を表示した状態で当該機能設定用ボタンBT12に対応する機能設定用画面FGをタッチスクリーン63に表示する。具体的には、表示制御部11は、表示対象範囲DRを所定量(機能設定用ボタンBTの約半個分)右向きに移動して機能設定用ボタンBT12の全部を例外的に表示した状態で図9に示す機能設定用画面FG12をタッチスクリーン63に表示する。より詳細には、表示制御部11は、スライダSLを図8に示す位置から図7に示す位置に移動(スライド)する。これと同時に、表示制御部11は、ボタン表示領域BA内の表示対象ボタンODを右向きに所定量(機能設定用ボタンBTの半個分)移動(スクロール)し、機能設定用ボタンBT12の全部を例外的にボタン表示領域BA内に表示する。また、機能設定用画面FG12は、機能設定用ボタンBT12に連結され機能設定用ボタンBT12と一体的に表示されており、機能設定用画面FG12が機能設定用ボタンBT12に対応する機能設定画面であることが示されている。
【0089】
この後、画像形成装置1は、上記待機状態WS3に移行する(ステップS41)。
【0090】
上記待機状態WS3において、機能設定用画面FG12の非表示指示入力(機能設定用画面FG内のボタンBN4またはボタンBN5に対する押下操作)が受け付けられると、ステップS42に進む。
【0091】
ステップS42においては、表示制御部11は、機能設定用画面FG12を非表示化する。
【0092】
この後、ステップS43において、表示制御部11は、表示対象範囲DRを再度水平方向に仮想的に移動して、機能設定用ボタンBT12を部分的に表示する。具体的には、表示制御部11は、表示対象範囲DRを所定量(機能設定用ボタンBTの約半個分)左向きに移動して機能設定用ボタンBT12を部分的に表示する。端的に言えば、表示制御部11は、機能設定用ボタンBT12を元の位置に戻す。より詳細には、表示制御部11は、機能設定用ボタンBT12を含む表示対象ボタンODを今度は左向きに所定量(機能設定用ボタンBTの半個分)移動(スクロール)して機能設定用ボタンBT12を再び部分的に表示する
そして、画像形成装置1は、ステップS47に進み、再び、上記待機状態WS1に移行する。
【0093】
このように、表示対象ボタンODのうちの一の機能設定用ボタンBTに対応する機能設定用画面FGをタッチスクリーン63に表示する表示指示入力が受け付けられると、まず、当該一の機能設定用ボタンBTが部分表示状態であるか否かが判定される。そして、当該表示指示入力の受付時点で当該一の機能設定用ボタンBTが部分的に表示されているときには、当該表示指示入力に応答して、表示制御部11は、表示対象範囲DRを水平方向における一の向き(例えば左向き)に仮想的に移動する。さらに、表示制御部11は、当該一の機能設定用ボタンBTの全部を表示した状態(全表示状態)で機能設定用画面FGをタッチスクリーン63に表示する(図9)。この後、機能設定用画面FGの非表示指示入力が受け付けられると、表示制御部11は、機能設定用画面FGを非表示化するとともに、表示対象範囲DRを水平方向における他の向き(例えば右向き)に仮想的に移動して当該一の機能設定用ボタンBTを再び部分的に表示する(図8)。
【0094】
これによれば、特に図9においては、機能設定用ボタンBT12の全部が表示された状態で、当該機能設定用ボタンBT12に対応する機能設定用画面FG12がタッチスクリーン63に表示される。そのため、機能設定用ボタンBT12の内部および周囲(上側等)において、機能設定用ボタンBT12に関する情報の表示スペースをより適切に確保することができる。たとえば、図9に示すように、機能設定用ボタンBTに対応する機能の機能名称(「ブック原稿」)の全部を機能設定用ボタンBT12の上側に表示することが可能である。また、機能の設定状態(「設定なし」)の全部を機能設定用ボタンBTの内部に表示することも可能である。したがって、図8に示す態様に比べて、機能設定用ボタンBT12に関する情報をより確実に提示した状態で、機能設定用ボタンBT12と機能設定用画面FG12との対応関係を示すことが可能である。詳細には、機能設定用画面FG12が「ブック原稿」に関する機能の設定用画面であること等が判り易く示されている。そして、ユーザは、機能設定用ボタンBT12に関する機能名称(「ブック原稿」)等をより確実に認識した状態で、機能設定用ボタンBT12に対応する機能設定用画面FG12における各種設定操作を行うことが可能である。
【0095】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0096】
たとえば、上記実施形態においては、単独の画像形成装置1で構成される画像形成システムに対して、本発明の思想を適用する場合を例示したが、これに限定されず、図10に示すような複数の装置(例えば、コンピュータおよびプリンタ)で構成される画像形成システムに対して本発明の思想を適用するようにしてもよい。
【0097】
図10は、当該変形例に係る画像形成システム100の構成を示す概略図である。画像形成システム100は、プリンタ70とコンピュータ90とを備えている。
【0098】
プリンタ70は、ネットワークNWを介してコンピュータ90に接続されており、当該コンピュータ90との間でデータの送受信が可能である。なお、ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどの各種のネットワークを含む。
【0099】
特に、プリンタ70は、コンピュータ90からのプリントジョブを実行する印刷出力装置として機能する。具体的には、コンピュータ90は、自機にインストールされているプリンタドライバ(ソフトウェアプログラム)PG2等を介して、プリンタ70に対してプリントジョブを送信する。一方、プリンタ70は、コンピュータ90から送信されたプリントジョブを受信し、当該プリントジョブを実行する。これによって、プリンタ70による印刷出力処理が実行される。
【0100】
具体的には、図10に示すように、プリンタ70は、印刷出力部73および通信部74等を備えている。印刷出力部73および通信部74は、それぞれ、図1の印刷出力部3および通信部4と同様の処理を実行する処理部である。
【0101】
コンピュータ90は、いわゆるパーソナルコンピュータとして構成され、入出力部96および通信部94等を備えている。入出力部96は、コンピュータ90に対する入力を受け付ける操作入力部96aと、各種情報の表示出力を行う表示部96bとを有している。例えば、操作入力部96aとしてはキーボードおよびマウス等が設けられ、表示部96bとしては液晶表示装置等が設けられる。なお、通信部94は、図2の通信部4と同様の処理を実行する処理部である。
【0102】
この画像形成システム100においては、コンピュータ90は、プリンタドライバPG2を用いて、上述の思想を実現する。具体的には、コンピュータ90は、プリンタドライバPG2を実行することによって、上述の表示制御部11および入力制御部13等と同様の各種の処理部がコンピュータ90において実現され、これらの処理部11,13等を用いることによって、表示部96bでの表示動作等に関して、上記実施形態等と同様の動作が行われる。
【0103】
より詳細には、コンピュータ90は、その表示部96bにおいて、タッチスクリーン63での各画面と同様の画面を表示するとともに、複数の機能設定用ボタンBTのうち表示対象範囲内の機能設定用ボタンBT群を表示対象ボタンとして表示する。
【0104】
特に、コンピュータ90は、表示部96bにおいて、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち所定方向における一方側(例えば、左側)の端に存在する機能設定用ボタンBTが複数の機能設定用ボタンBTのうち水平方向において当該一方側と同じ側(例えば、左側)の端に存在する機能設定用ボタンBTである場合には、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における他方側(例えば、右側)の端に存在する機能設定用ボタンBTを部分的に表示する。また、コンピュータ90は、表示部96bにおいて、複数の機能設定用ボタンBTのうち水平方向における一方側(例えば、左側)の端に存在する機能設定用ボタンBTと他方側(例えば、右側)に存在する機能設定用ボタンBTとの双方が表示対象ボタンODに含まれない場合には、表示対象範囲DR内の機能設定用ボタンBT群のうち水平方向における両端に存在する2つの機能設定用ボタンBTの双方が部分的に表示される。
【0105】
その他の動作についても同様であり、表示部96bでの表示に関して、タッチスクリーン63での表示に関する上述の動作と同様の動作が実行される。
【0106】
このような態様によっても、上記各実施形態等と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0107】
BA ボタン表示領域
BT 機能設定用ボタン
DR 表示対象範囲
FG 機能設定用画面
FR 枠部
LG 設定一覧画面
SL スライダ
WS1〜WS3 待機状態

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成システムであって、
複数の機能にそれぞれ対応する複数のボタンであって所定方向に仮想的に配列された複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示部に表示する表示制御手段と、
前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に動かして前記表示対象ボタンを変更するスクロール指示入力、を受け付ける入力制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における少なくとも一方側の端に存在するボタンを部分的に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における一方側の端に存在する第1のボタンが前記複数のボタンのうち前記所定方向において前記一方側と同じ側の端に存在するボタンである場合には、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における他方側の端に存在する第2のボタンを部分的に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1に記載の画像形成システムにおいて、
前記表示制御手段は、前記複数のボタンのうち前記所定方向における一方側の端に存在するボタンと他方側の端に存在するボタンとの双方が前記表示対象ボタンに含まれない場合には、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における両端に存在する2つのボタンの双方を部分的に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成システムにおいて、
前記入力制御手段は、前記表示対象ボタンのうちの一のボタンに対応する機能に関する設定用画面を前記表示部に表示する表示指示入力、を受け付け、
前記表示制御手段は、前記表示指示入力の受付時点で前記一のボタンが部分的に表示されているときには、前記表示指示入力に応答して、前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に移動し前記一のボタンの全部を表示した状態で前記設定用画面を前記表示部に表示することを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
コンピュータを、
複数の機能にそれぞれ対応する複数のボタンであって所定方向に仮想的に配列された複数のボタンのうち、表示対象範囲内のボタン群を表示対象ボタンとして表示部に表示する表示制御手段と、
前記表示対象範囲を前記所定方向に仮想的に動かして前記表示対象ボタンを変更するスクロール指示入力、を受け付ける入力制御手段と、
を備える装置として機能させるためのプログラムであって、
前記表示制御手段は、前記表示対象範囲内のボタン群のうち前記所定方向における少なくとも一方側の端に存在するボタンを部分的に表示することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−173888(P2012−173888A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33905(P2011−33905)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】