説明

画像形成体

【課題】非常に薄くて貼ったときに触覚的にも視覚的にも違和感がなく、任意の目的物と一体感がある画像形成体の提供。画像が容易に劣化したり、画像に容易に傷がついたりすることがない画像形成体の提供。使用時に自由に図柄や文字や模様等の画像を選ぶことができ、それらを任意の目的物に貼ることができる画像形成体の提供。
【解決手段】シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、ウレタン樹脂層、粘着層、離型性シートを順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39g、離型性シートの密着強度が8〜24gであることを特徴とする画像形成体。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受像体と粘着体とからなる画像形成体に係り、詳細には、受像体に形成した画像を粘着体を利用して任意の目的物に貼ることができる画像形成体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、支持体と受像層とを備えた受像体の受像層に、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等により画像を形成し、ラベルとして使用していた。これは具体的には、受像層/厚さ50〜70μmのプラスチックフイルムからなる支持体/粘着層/セパレーター、を順次積層形成した画像形成体であり、受像層の表面に画像を形成した後にセパレーターを剥離して目的物に貼るものである。また、吸水性の紙の上に水可溶性の樹脂層をコートし、該水可溶性の樹脂層上に樹脂層及び画像である印刷層を形成し、さらにその印刷層上に粘着層(及び必要によりその上にセパレーター)を形成した写絵も画像形成体として知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者は、プラスチックフイルムからなる厚い支持体があるのでラベルが厚くて貼ったときに段ができて違和感がある。また、受像層の表面に画像を形成することから画像が表面にあるので、画像が容易に劣化しかつ画像に容易に傷がつきやすかった。そして、画像の劣化や画像に傷がつくのを防止するには受像層の上からオーバーコート等をする必要があった。後者は、画像が予め印刷したものであるので使用時には決まった画像でしかなく、自由な図柄や文字や模様等の画像は得られなかった。本発明は上記の欠点を除去したもので、使用時には支持体としてのシート状の基材を剥離することにより、非常に薄くて貼ったときに触覚的にも視覚的にも違和感がなく、任意の目的物と一体感がある画像形成体を提供するものである。また、画像が容易に劣化したり、画像に容易に傷がついたりすることがない画像形成体を提供するものである。さらに、使用時に自由に図柄や文字や模様等の画像を選ぶことができ、それらを任意の目的物に貼ることができる画像形成体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層を形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39gであることを特徴とする画像形成体である。また、本発明は、シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、離型性シートを順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39g、離型性シートの密着強度が8〜24gであることを特徴とする画像形成体である。さらに本発明は、シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、ウレタン樹脂層、粘着層を順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39gであることを特徴とする画像形成体である。さらにまた本発明は、シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、ウレタン樹脂層、粘着層、離型性シートを順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39g、離型性シートの密着強度が8〜24gであることを特徴とする画像形成体である。
【0005】本発明を図面を参照しつつ説明する。本発明の受像体は、第1図に示すように、シート状基材1、離型層2、受像層3からなる。本発明の粘着体は、第2図に示すように、セパレーター4、粘着層5、ウレタン樹脂層6、粘着層7からなる。また、粘着体は、第3図に示すように、セパレーター4、粘着層5、ウレタン樹脂層6、粘着層7、離型性シート8からなるものでもよい。さらに、粘着体は、第2図や第3図に示すものとは異なり、セパレーターの片面に単に粘着層を一層形成したもの、及びこれの粘着層上に離型性シートを形成したものでもよい。
【0006】本発明は、180度T型剥離試験(g/15mm)で、シート状基材1の密着強度が40〜80g、セパレーター4の密着強度が25〜39g、離型性シート8の密着強度が8〜24gである。本発明はこのように、シート状基材1とセパレーター4と離型性シート8の密着強度が異なり、次のようにして使用するものである。
【0007】本発明は、まず、受像体の受像層3の表面に、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等により画像を形成する。次に、表面に画像を形成した受像層3の上に粘着体を、第2図に示すものはそのまま第3図に示すものは離型性シート8を剥離して、粘着層7を内側にして貼り合わせて、シート状基材1、離型層2、画像を形成した受像層3、粘着層7、ウレタン樹脂層6、粘着層5、セパレーター4が順次積層形成されている受像シートを得る。次いで、得られた受像シートのセパレーター4を剥離して粘着層5を表面に出し、該粘着層5を内側として目的物9に貼り、その後にシート状基材1を剥離する。第4図は、受像シートのセパレーター4を剥離して粘着層5を内側として目的物9に貼った状態を示す概略図である。
【0008】本発明は、受像体の受像層3の表面に画像を形成した後に、該受像層3の上に粘着層7、ウレタン樹脂層6、及び粘着層5を形成し、このようにしたものを粘着層5を内側として例えば、家電製品、紙類、文房具、雑貨品、皮膚、爪、等の任意の目的物9に貼るものである。そして、受像シートを目的物9に貼ってシート状基材1を剥離した場合、厚いシート状基材1やセパレーター4(及び離型性シート8)は除かれているから、非常に薄くて貼ったときに触覚的にも視覚的にも違和感がなく、任意の目的物9と一体感があるものである。また、受像シートを目的物9に貼ったときには、受像層3の画像を形成した面は、受像層3の外側ではなく内側に位置しているから、画像が容易に劣化したり、画像に容易に傷がついたりすることがないものである。さらに、第4図に示すように、受像シートを目的物9に貼ってシート状基材1を剥離したときに、受像層3の外側に離型層が存在するように離型層を調整しておけば、画像の劣化防止、傷つき防止にはより万全である。さらにまた、画像は、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等により受像層3の表面に形成するから、自由に図柄や文字や模様等の画像を選ぶことができるものである。
【0009】シート状基材1は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル等からなる各種のプラスチックフイルム、紙等からなる。離型層2は、シリコン、ワックス、アクリル樹脂、メラミン樹脂、水可溶性樹脂等の各種の樹脂からなる。受像層3は、ポリエステル、ウレタン、エポキシ、ポリビニル、ビニリデン等の各種の樹脂からなる。
【0010】粘着層5及び粘着層7は、アクリル、EVA、塩化ゴム等の各種の樹脂からなる。粘着層5と粘着層7との間にウレタン樹脂層6を形成するのは、粘着層に歪みが生じて該歪んだ粘着層と接する受像層に形成した画像が歪むのを防止するためである。すなわち粘着体の実際の使用上は、粘着体を裁断したり打抜きしたりして適宜の大きさにして使用するのであるが、この裁断や打抜きの場合に、セパレーターの片面に単に粘着層を一層形成したものである場合には、その一層の粘着層に歪みが生じ易い。粘着層を一層構造でなく、ウレタン樹脂層6を挟んで粘着層5と粘着層7を形成して全体を三層構造とすると、裁断や打抜きの場合に粘着層に歪みが生じることがないものである。また、粘着層7の上に離型性シート8を形成しておけばより万全である。さらに、粘着層を上記のように三層構造とすると、粘着層に歪みが生じないばかりでなく、裁断や打抜きの加工が非常にスムースに行えるものである。
【0011】セパレーター4及び離型性シート8は、離型処理を施したポリエステル、ポリプロピレン等の各種のプラスチックフイルム、紙、あるいは離型性のある各種のプラスチックフイルムからなる。
【0012】
【発明の実施の形態】シート状基材1としては、厚さ25〜500μm、好ましくは厚さ50〜200μmのポリエステルフイルム等の各種のプラスチックフイルム、紙等が使用できる。プラスチックフイルムは、マット加工等の各種の表面処理をしたものも使用できる。
【0013】シート状基材1の片面に、シリコン、ワックス、アクリル樹脂、メラミン樹脂、水可溶性樹脂等の各種の樹脂を使用して、厚さ0.01〜5μm、好ましくは厚さ0.1〜3μmの離型層2を形成する。水可溶性樹脂を使用する場合はシート状基材1としては紙を使用すればよい。離型層2は、例えばメラミン樹脂で一層目の離型層を形成した上にさらにシリコン、ワックス、アクリル、メラミン樹脂等により二層目の離型層を形成する等、離型層を複数層積層したものとしてもよく、このようにしたものも、勿論本発明の離型層に含まれる。離型層2は、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、リバースコート法等の各種のコーティング法により形成できる。
【0014】離型層2の上に、厚さ0.5〜50μmの受像層3を形成する。受像層3にはポリエステル、ウレタン、エポキシ、ポリビニル、ビニリデン等の各種の樹脂が使用できるが、具体的には、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等画像を形成する方法に対応して適宜選定できる。例えば、画像を形成する方法が昇華転写リボンプリンタの場合は、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル樹脂、ビニリデン樹脂等が好ましく、インクジェットプリンタの場合は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル樹脂に吸水性樹脂を分散したもの等が好ましく、感熱リボンプリンタの場合は、アクリル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等が熱転写性の良いので好ましい。
【0015】受像層3は、一層目の受像層を形成した上にさらに二層目の受像層を形成する等、受像層を複数層積層したものでもよい。また、受像層3は、表面にシリコン層やワックス層等の滑剤層を形成したものでもよく、さらに受像層3は、シリコンやワックス等の滑剤を含んだものでもよい。受像層3が表面に滑剤層を形成したもの、あるいは受像層3が滑剤を含んだものである場合は、昇華転写リボンプリンタ等のプリンタの通過がよりスムースになるものである。受像層3は、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、リバースコート法等の各種のコーティング法により形成できる。
【0016】シート状基材1の密着強度すなわち基材1と受像層3の密着強度は、180度T型剥離試験(g/15mm)で40〜80gであり、より好ましくは45〜70g程度である。シート状基材1の密着強度が80gを超えると、密着力が強過ぎて使用時に基材1が剥離し難くなる。また、40g未満であると密着力が弱すぎて、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等で画像を形成する際に、プリンタの通過等がうまくいかずに受像層にズレが生じたりする。
【0017】セパレーター4及び離型性シート8は、表面にシリコン等を塗布して離型処理した厚さ12〜100μmのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等からなる各種のプラスチックフイルム、紙等からなる。
【0018】セパレーター4の離型処理した面に、アクリル系粘着剤、EVA、塩化ゴムなどのゴム系粘着剤等を使用して厚さ2〜50μmの粘着層5を形成する。セパレーター4の密着強度すなわちセパレーター4と粘着層5の密着強度は、180度T型剥離試験(g/15mm)で25〜39gである。セパレーター4の密着強度は、シート状基材1の密着強度よりは小でかつ離型性シートの密着強度よりは大である必要があり、セパレーター4の密着強度はより好ましくは30〜39g程度が適当である。
【0019】粘着層5の上にはウレタン樹脂層6を形成し、該ウレタン樹脂層6の上にさらに粘着層7を形成する。離型性シート8を形成する場合は、粘着層7の上に形成する。離型性シート8の密着強度すなわち離型性シート8と粘着層7の密着強度は、180度T型剥離試験(g/15mm)で8〜24gである。離型性シート8の密着強度が8g未満であると密着力が弱すぎて、裁断や打抜きの加工がスムースにでき難くなる。離型性シート8の密着強度はより好ましくは8〜20g程度が適当である。
【0020】本願発明に係る画像形成体の使用方法は、デジタルカメラ、ビデオ、パソコン、ワープロ等から入力した図柄や文字や模様等の画像を、パソコンやワープロ等を使用して、昇華転写リボンプリンタ、インクジェットプリンタ、感熱リボンプリンタ等によりプリントアウトすることにより、受像体の受像層の表面に画像を形成する。次に、表面に画像を形成した受像層上に、セパレーターと三層構造又は一層構造の粘着層とを積層形成した粘着体を、粘着層を内側として貼り合わせて受像シートを得た後、目的物に貼りたい図柄や文字や模様等をハサミやカッターナイフ等で自由に切取る等するその後セパレーターを剥離して任意の目的物に貼り、次いで、任意の目的物に貼った後にシート状基材を剥離する。離型層に水可溶性樹脂を使用した場合には、シート状基材である紙に水をつけてシート状基材を剥離するとよい。任意の目的物すなわち貼る対象物としては具体的には、プラスチック、金属、紙、肌、爪、布等が例示され、平面のほか、局面や凹凸のあるものでも違和感なく貼ることができる。
【0021】
【実施例】実施例1「受像体」厚さ125μmのポリエステルフイルムからなるシート状基材の片面に、下記の組成の離型層用塗料をワイヤーバーコート法でコーティング後、150℃×1分の条件で乾燥して厚さ0.2μmの離型層を形成した。次に、離型層上にリバースコート法で下記の組成の受像層用塗料をコーティングし、150℃×2分の条件で乾燥して厚さ5.0μmの受像層を形成して受像体を得た。得られた受像体の基材の密着強度を180度T型剥離試験(g/15mm)で測定したところ、55gであった。
離型層用塗料 重量割合 シリコン樹脂(信越化学工業社製KS−847 H) 5 白金触媒 (信越化学工業社製CAT−PL−50) 0.1 トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) 100 受像層用塗料 ポリエステル樹脂(東洋紡績社製バイロン30SS) 30 塩化ビニリデン樹脂(呉羽化学社製クレハロンSOA) 20 ウレタン樹脂(三井東圧化学社製オレスターNL5008−30D)50 シリコン樹脂(東レ・ダウコーニン社製SH−28PA) 0.2 トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) 100「粘着体」厚さ50μmのポリエステル離型性フイルムからなるセパレーター(ダイアホイルヘキスト社製ダイアホイルMRG)の片面に、下記の組成の粘着剤をコーティングして厚さ20μmの粘着層Aを形成し、該粘着層A面に、ポリプロピレンフイルム上に下記のウレタン樹脂をコーティングして厚さ5.0μmのウレタン樹脂層を形成したもののウレタン樹脂層面を貼り合わせた後、ポリプロピレンフイルムを剥離して、表面にウレタン樹脂層を露出させた。次に、ウレタン樹脂層上に下記の組成の粘着剤をコーティングして厚さ10μmの粘着層Bを形成し、該粘着層B上に紙からなる離型性シート(シノムラ化学社製SS64GC−01)を貼り合わせて、粘着層が粘着層A、ウレタン樹脂層、及び粘着層Bからなる三層構造で離型性シートを有する粘着体(1)を得た。次いで、得られた粘着体(1)を輪転シール印刷機により打抜き加工したところ、加工は非常にスムースであり、加工適性は良好であった。得られた粘着体(1)のセパレーター及び離型性シートの密着強度を180度T型剥離試験(g/15mm)で測定したところ、表1の通りであった。
粘着剤 重量割合 バインゾール AS−6300(一方社製) 40 硬化剤 B−45(一方社製) 0.8 酢酸エチル 40 ウレタン樹脂 オレスターNL5008−30D(三井東圧化学社製) 50 トルエン/メチルエチルケトン(重量比1/1) 100
【0022】上記方法で得られた受像体の受像層の表面に、ビデオカメラより入力された所望の画像を、デジタルカラープリンターVP−ED100 (シャープ社製)を使用して感熱リボンプリンタにより形成し、該表面に画像を形成した受像層上に、離型性シートを剥離した粘着体(1)を粘着層Bを内側として貼り合わせて受像シート(1)を得た。得られた受像シート(1)の必要部分をカッターナイフで切取り、セパレーターを剥離して粘着層Aを露出させ、該粘着層Aを内側として腕に貼った後、シート状基材を剥離した。また、受像シート(1)について次の評価をした。
■受像外観画像の歪みの有無と鮮明度を基準として目視により受像外観の良否を評価■受像層剥離シート状基材を剥離する場合に同時に受像層が剥離するか否かを基準として受像層剥離の有無を評価■違和感腕に貼ってシート状基材を剥離した後の、腕との触覚的及び視覚的違和感の有無を評価
【0023】比較例1「受像体」実施例1と同様にして受像体を得た。
「粘着体」実施例1と同様のセパレーターの片面に、実施例1と同様の粘着剤をコーティングして厚さ30μmの粘着層を形成し、該粘着層上に実施例1と同様の離型性シートを貼り合わせて、粘着層が一層構造の粘着体(2)を得た。次いで、得られた粘着体(2)を輪転シール印刷機により打抜き加工したところ、スムースには打抜きし難く加工適性はあまりよくなかった。得られた粘着体(2)のセパレーター及び離型性シートの密着強度を180度T型剥離試験(g/15mm)で測定したところ、表1の通りであった。得られた受像体と粘着体(2)を使用して、実施例1と同様にして受像シート(2)を得た。得られた受像シート(2)の必要部分をカッターナイフで切取り、セパレーターを剥離して、粘着層を露出させ、該露出させた粘着層を内側として腕に腕に貼った後、シート状基材を剥離した。また、受像シート(2)について、実施例1と同様にして■受像外観、■受像層剥離、■違和感について評価をした。
【0024】比較例2「受像体」実施例1と同様にして受像体を得た。
「粘着体」実施例1と同様のセパレーターの片面に、実施例1と同様の粘着剤をコーティングして厚さ20μmの粘着層Aを形成し、該粘着層A上に厚さ4.5μmのPETフイルムを貼り合わせ、該PETフイルム上に実施例1と同様の粘着剤をコーティングして厚さ10μmの粘着層Bを形成し、該粘着層B上に実施例1と同様の離型性シートを貼り合わせて、粘着層が粘着層A、PETフイルム、及び粘着層Bからなる三層構造で離型性シートを有する粘着体(3)を得た。次いで、得られた粘着体(3)を輪転シール印刷機により打抜き加工したところ、加工は非常にスムースであり、加工適性は良好であった。得られた粘着体(3)のセパレーター及び離型性シートの密着強度を180度T型剥離試験(g/15mm)で測定したところ、表1の通りであった。得られた受像体と粘着体(3)を使用して、実施例1と同様にして受像シート(3)を得た。得られた受像シート(3)の必要部分をカッターナイフで切取り、セパレーターを剥離して、粘着層Aを露出させ、該露出させた粘着層Aを内側として腕に腕に貼った後、シート状基材を剥離した。また、受像シート(3)について、実施例1と同様にして■受像外観、■受像層剥離、■違和感について評価した。
【0025】
セハ゜レーター 離型性シート 剥離強度(g/15mm) 剥離強度(g/15mm) 加工適性粘着体(1) (実施例1) 35 12 良好粘着体(2) (比較例1) 35 12 やや不良粘着体(3) (比較例2) 35 12 良好 受像外観 受像層剥離 違和感受像シート (1) (実施例1) 良好 無し 無し受像シート (2) (比較例1) 少し良好 無し 無し受像シート (3) (比較例2) 良好 無し かなり有り
【0026】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したから次の効果がある。すなわち、使用時には支持体としてのシート状基材を剥離するので、非常に薄くて貼ったときに触覚的にも視覚的にも違和感がなく、任意の目的物と一体感がある画像を形成することができる。また、容易に劣化したり、容易に傷がついたりすることがない画像を形成するとができる。さらに、使用時に自由に図柄や文字や模様等の画像を選ぶことができ、それらを任意の目的物に貼ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する受像体の一例を示す一部拡大断面図である。
【図2】本発明に使用する粘着体の一例を示す一部拡大断面図である。
【図3】本発明に使用する粘着体の一例を示す一部拡大断面図である。
【図4】受像シートのセパレーターを剥離して粘着層を内側として目的物に貼った状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 シート状基材
2 離型層
3 受像層
4 セパレーター
5 粘着層
6 ウレタン樹脂層
7 粘着層
8 離型性シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層を形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39gであることを特徴とする画像形成体。
【請求項2】シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、離型性シートを順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39g、離型性シートの密着強度が8〜24gであることを特徴とする画像形成体。
【請求項3】シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、ウレタン樹脂層、粘着層を順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39gであることを特徴とする画像形成体。
【請求項4】シート状基材の片面に離型層、受像層を順次形成した受像体と、セパレーターの片面に粘着層、ウレタン樹脂層、粘着層、離型性シートを順次形成した粘着体とからなり、180度T型剥離試験(g/15mm)で、基材の密着強度が40〜80g、セパレーターの密着強度が25〜39g、離型性シートの密着強度が8〜24gであることを特徴とする画像形成体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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