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画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ
説明

画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ

【課題】印画品質の高い画像を形成することができる画像形成方法や、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せを提供すること。
【解決手段】基材の一方の面に、染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートと、他の基材の一方の面に染料受容層が設けられた熱転写受像シートとを組合せて画像を形成する画像形成方法であって、前記熱転写シートの前記染料層が、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有しており、前記熱転写受像シートの前記染料受容層が水系の染料受容層である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成方法、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに関する。
【背景技術】
【0002】
熱転写を利用した画像の形成方法として、記録材としての昇華型染料をプラスチックフィルム等の基材上に担持させた熱転写シートと、紙やプラスチックフィルム等の別の基材上に染料受容層を設けた熱転写受像シートとを互いに重ね合わせてフルカラー画像を形成する昇華型熱転写方式が知られている。この方法は昇華性染料を色材としているため中間色の再現性や階調性に優れており、原稿通りのフルカラー画像を受像シート上に鮮明に表現することができるので、デジタルカメラ、ビデオ、コンピューター等のカラー画像形成に応用されている。その画像は、銀塩写真に匹敵する高品質なものである。
【0003】
昇華型熱転写方式に用いられる熱転写受像シートとしては、溶剤系の染料受容層を備えた溶剤系の熱転写受像シートや、水系の染料受容層を備える水系の熱転写受像シートが知られている。溶剤系の熱転写受像シートは、水系の熱転写受像シートと比較して熱転写シートとの離型性の点で優れているが、水系の熱転写受像シート上に形成される画像と比較すると光沢度が低いことから、形成される画像に高い光沢度が要求される分野では、水系の熱転写受像シートが好まれる傾向にある。また廃液等の処理による環境への影響等の問題等から、水系の熱転写受像シートの使用が増加傾向にある。
【0004】
水系の熱転写受像シートは、人体や環境に対する影響もなく、溶剤系の熱転写受像シートと比較して形成された画像に高い光沢感を付与することができる利点を有する。一方で、水系の受容層は染料層との離型性が悪く、印画時に染料層と水系の受容層とが融着を起こす場合や、受容層から染料層を引きはがすときに印画物に剥離痕を生じさせ印画品質を低下させてしまう問題があった。
【0005】
このような状況下、熱転写受像シートとの離型性に優れる熱転写シートに対する各種の試みがなされており、例えば、特許文献1には、染料層がシリコーンオイルを含有する染料層を備えた熱転写シートが開示されている。また、特許文献2には染料層がシリコーン変性アクリル樹脂を含有する熱転写シートが開示されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に開示がされている熱転写シート、さらに現在までに知られている各種熱転写シートでは、高温高湿環境においてY、M、Cと三次元印画を最高階調で行ったときの離型性を満足させるまでには至っておらず、印画物に剥離痕が残ることが多々生じうる。特に、水系の熱転写受像シートを用いた場合には剥離痕の発生が起こりやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−179064号公報
【特許文献2】特開平9−234963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような状況においてなされたものであり、高温高湿環境下で印画を行う場合や、高エネルギー印画を行う場合においても、印画物に剥離痕が生ずることを防止でき、印画品質の高い画像を形成することができる画像形成方法や、この画像を形成することができる熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せを提供することを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、基材の一方の面に、染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートと、他の基材の一方の面に染料受容層が設けられた熱転写受像シートとを組合せて画像を形成する画像形成方法であって、前記熱転写シートの前記染料層が、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有しており、前記熱転写受像シートの前記染料受容層が水系の染料受容層であることを特徴とする。
【0010】
また、前記染料層に含有されるバインダー樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂、又はポリビニルブチラール樹脂であってもよい。
【0011】
また、前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンのうち、前記染料層に、前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンが単独で含有される場合には、当該(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンは、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されており、前記染料層に、前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンが単独で含有される場合には、当該(B)ポリエステル変性ポリシロキサンは、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、0.3質量%以上8質量%以下の範囲内で含有されており、前記染料層に、前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン及び前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの双方が含有される場合には、当該(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンと、(B)ポリエステル変性ポリシロキサンとが、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、その合計質量が0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されていてもよい。
【0012】
また、前記水系の染料受容層が、水溶性樹脂又は水溶性高分子を含有する染料受容層、或いは水系樹脂を含む塗工液を用いて形成された染料受容層であってもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するための本発明は、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せであって、前記熱転写シートは、基材の一方の面に、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有する染料層が設けられ、前記基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであり、前記熱転写受像シートは、他の基材の一方の面に水系の染料受容層が設けられた熱転写受像シートであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の画像形成方法や、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せによれば、高温高湿環境下で印画を行う場合や、高エネルギー印画を行う場合においても、印画物に剥離痕が生ずることを防止でき、印画品質の高い画像を形成することができる。さらに、本発明の画像形成方法では、水系の染料受容層上に画像が形成されることから、光沢感の高い画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の画像形成方法、及び熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写シートの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の画像形成方法、及び熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写受像シートの一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の画像形成方法、および熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せについて詳細に説明する。本発明の画像形成方法は、図1に示される基材1の一方の面に、染料層2が設けられ、基材1の他方の面に背面層4が設けられた熱転写シート10と、図2に示される他の基材21の一方の面に染料受容層22が設けられた熱転写受像シート30とを組合せて画像を形成する画像形成方法であって、熱転写シート10の染料層2が、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有しており、熱転写受像シート30の染料受容層22が水系の染料受容層であることを特徴とする。また、本発明の組合せは、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せであって、熱転写シート10は、基材1の一方の面に、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有する染料層2が設けられ、基材1の他方の面に背面層4が設けられた熱転写シートであり、熱転写受像シート30は、他の基材21の一方の面に水系の染料受容層22が設けられた熱転写受像シートであることを特徴とする。
【0017】
以下、本発明の画像形成方法や、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写シート10、及び熱転写受像シート30について具体的に説明する。なお、図1は、本発明の画像形成方法や、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写シートの一例を示す概略断面図であり、図2は、本発明の画像形成方法や、熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写受像シートの一例を示す概略断面図である。
【0018】
<<熱転写シート>>
図1に示すように、本発明の画像形成方法、及び熱転写受像シートとの組合せに用いられる熱転写シート10は、基材1の一方の面上に染料層2が設けられ、基材1の他方の面上に背面層4が設けられた構成をとる。そして、本発明では、染料層2が、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有している。なお、図1では、基材1と染料層2との間に下引き層3が設けられているが、下引き層3は本発明の画像形成方法、及び組合せで用いられる熱転写シート10における任意の構成である。
【0019】
(基材)
熱転写シート10に用いられる基材1としては、ある程度の耐熱性と強度に加え、透明性を有するものであれば特に限定されることはなく、従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。このような基材1として、例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。更に、これらの材料はそれぞれ単独でも使用できるが、他の材料と組み合わせた積層体として使用してもよい。
【0020】
(染料層)
図1に示すように基材1上には染料層2が設けられている。染料層2には、昇華性染料、バインダー樹脂とともに、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方が含有されている。
【0021】
<ポリエーテル変性シリコーン>
染料層2に含有されるポリエーテル変性シリコーンは、下記一般式(1)に示されるように、ポリエーテル基をポリシロキサンの側鎖に導入したものである。
【0022】
【化1】

【0023】
(式中RはH、又はアリール基、若しくはシクロアルキル基で置換されても良い直鎖または分岐のアルキル基を表し、R1はアルキル基、若しくはエポキシ基、アミノ基の有機変性基。a、bは100以下の整数、m、x、yは整数であり特に限定はない。)
【0024】
上記一般式(1)で示されるポリエーテル変性シリコーンは、25℃における粘度が1000mm2/s以上に規定されている。本発明では、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンを染料層2に含有せしめることで、染料層2に、熱転写受像シートの染料受容層との優れた離型性が付与される。したがって、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンを含有する染料層2を備える熱転写シートを用いて画像を形成する本発明の画像形成方法によれば、水系の染料受容層との離型性が良好であることから、剥離痕の発生を効果的に防止でき、高品質の画像を形成することができる。また、水系の染料受容層上に画像が形成されることから、得られる画像の光沢感を向上させることができる。
【0025】
なお、ポリエーテル変性シリコーンの25℃における粘度は、JIS Z 8803(2011)に準拠する測定方法によって測定された粘度を意味する。
【0026】
なお、25℃における粘度が1000mm2/s未満のポリエーテル変性シリコーンを染料層2に含有した場合や、25℃における粘度が1000mm2/s以上であっても、ポリエステル変性ポリシロキサンを除くポリエーテル変性以外の変性シリコーン樹脂を染料層2に含有した場合には、離型性を十分に向上させることができず、水系の染料受容層を用いて画像を形成した時に剥離痕が生ずる。
【0027】
上記一般式(1)に示されるm、x、yの数値について特に限定はなく、25℃における粘度が1000mm2/s以上となるように適宜設定することができる。
【0028】
染料層2中における25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンの含有量についても特に限定はないが、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンのうち、染料層2に、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンが単独で含有される場合には、当該ポリエーテル変性シリコーンは、染料層2のバインダー樹脂固形分に対し、0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。なお、染料層2のバインダー樹脂固形分に対し0.5質量%未満である場合には、離型性の向上効果が低下する傾向にある。一方で、5質量%より多い場合には、染料層の塗工面にピンホールなどの不良や、染料層の染料が析出する等の保存安定性が低下する場合がある。
【0029】
ポリエーテル変性シリコーンは、25℃における粘度が1000mm2/s以上であればよく、その上限について特に限定はないが、25℃における粘度が100000mm2/sをこえると、染料層形成時における塗工適性が悪くなる傾向にある。したがって、この点を考慮すると、ポリエーテル変性シリコーンは、25℃における粘度が100000mm2/s以下であることが好ましい。
【0030】
<ポリエステル変性ポリシロキサン>
ポリエステル変性ポリシロキサンとしては、下記一般式(2)に示されるように、ポリエステル基をポリシロキサンの側鎖に導入したものである。
【0031】
【化2】

【0032】
(式中Rはアルキル基を表し、R1、R2はアルキレン基またはアリール基を表し、R3はアルキル基を表す。また、m、nまた、x、yは数値を表し特に限定はない。)
【0033】
このようなポリエステル変性ポリシロキサンとしては、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサンや、これに準ずる構成を持つものを挙げることができる。
【0034】
本発明では、染料層2にポリエステル変性ポリシロキサンを含有せしめることで、染料層2に、熱転写受像シートの水系の染料受容層との優れた離型性が付与される。したがって、ポリエステル変性ポリシロキサンを含有する染料層2を備える熱転写シートを用いて画像を形成する本発明の画像形成方法によれば、水系の染料受容層との離型性が良好であることから、剥離痕の発生を効果的に防止でき、高品質の画像を形成することができる。また、水系の染料受容層上に画像が形成されることから、得られる画像の光沢感を向上させることができる。さらに、高温高湿環境下で高エネルギーの印画を行う場合であっても、水系の染料受容層との離型性が良好であり、剥離痕の発生を効果的に防止することができる。
【0035】
染料層2中におけるポリエステル変性ポリシロキサンの含有量についても特に限定はないが、上述した25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンのうち、染料層2に、ポリエステル変性ポリシロキサンが単独で含有される場合には、当該ポリエステル変性ポリシロキサンは、染料層2のバインダー樹脂固形分に対し、0.3質量%以上8質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。なお、ポリエステル変性ポリシロキサンの含有量が、染料層2のバインダー樹脂固形分に対し0.3質量%未満である場合には、離型性の向上効果が低下する傾向にある。一方で、8質量%より多い場合には、染料層の塗工面にピンホールなどの不良や、染料層の染料が析出する等の保存安定性が低下する場合がある。
【0036】
また、染料層2に、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンの双方が含有される場合には、25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンとが、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、その合計質量が0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。この範囲内で25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンの双方を含有せしめることで、水系の染料受容層との離型性を向上させつつ、保存安定性を向上させることができる。
【0037】
また、染料層2に、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンの双方が、上記好ましい範囲内で含有される場合における、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンとの配合比についても特に限定はないが、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンと、ポリエステル変性ポリシロキサンとの合計質量に対し、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーンは1質量%以上99質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。
【0038】
なお、本発明は、染料層2に、25℃における粘度が1000mm2/s未満のポリエーテル変性シリコーンや、ポリエステル変性ポリシロキサン以外のポリシロキサンが含有されることを禁止するものではなく、本発明の趣旨を妨げない範囲内で、各種の変性シリコーンを含有させることもできる。また、ポリエーテル変性シリコーンは、ポリエーテル基と他の有機変性基によって共変性されたシリコーンであってもよい。また、ポリエステル変性ポリシロキサンは、ポリエステル基と他の有機変性基によって共変性されたポリシロキサンであってもよい。
【0039】
<バインダー樹脂>
染料層2に含有されるバインダー樹脂について特に限定されることはなく、従来公知のバインダー樹脂を適宜選択して用いることができる。好ましいバインダー樹脂としては、エチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、染料の移行性等の観点から、ポリビニルアセタール樹脂や、ポリビニルブチラール樹脂を特に好適に使用することができる。
【0040】
<昇華性染料>
染料層2には昇華性染料が含有されている。昇華性染料としては従来公知のものを適宜選択して用いることができる。昇華性染料としては、例えば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン、ピラゾロンメチン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等のものが挙げられる。
【0041】
昇華性染料は、染料層2のバインダー樹脂固形分に対し、50質量%以上350質量%、好ましくは80質量%以上300質量%であることが好ましい。昇華性染料の含有量が、上記範囲未満であると印字濃度が低くなることがあり、上記範囲を越えると保存性等が低下することがある。
【0042】
染料層2には、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤が含有されていてもよい。無機微粒子としては、カーボンブラック、シリカ、二硫化モリブデン等が挙げられ、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。また、染料層2には、本発明の趣旨を妨げない範囲内で、上記ポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンとともに、他の離型剤が含有されていてもよい。他の離型剤としては、リン酸エステル等を挙げることができる。
【0043】
染料層2の形成方法についても特に限定はなく、染料層に25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサン、バインダー樹脂、昇華性染料、更に必要に応じて添加剤、例えば、離型剤や無機微粒子などを加えて、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、エタノール、シクロヘキサノン、DMFなどの適当な有機溶剤に溶解、あるいは有機溶剤や水に分散した塗工液をグラビア印刷、ダイコート印刷、バーコート印刷、スクリーン印刷、又はグラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷等の手段により塗布、及び乾燥して形成することができる。染料層2の塗工量は、乾燥固形基準で0.2〜4.0g/m2、好ましくは0.2〜3.0g/m2程度である。
【0044】
なお、図1に示す形態では、基材1上に単一の染料層2が設けられた構成をとっているが、異なる染料を含む染料層を同一基材の同一面に面順次に繰り返し設けることも可能である。また、同一面上に転写性保護層を設けることとしてもよい。
【0045】
異なる染料を含む染料層を同一基材の同一面に面順次に繰り返し設ける場合において、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンは、いずれか1つの染料層に含有されていればよいが、全ての染料層に25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンが含有されていることが好ましい。また、全ての染料層に上記で説明した好ましい含有量で、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンが含有されていることが好ましい。
【0046】
また、後述するように染料受容層22にシリコーンオイル等の離型剤を含有せしめることで、離型性の更なる向上を図ることが可能となる。しかしながら、面順次に設けられた各染料層を用いて1次色、2次色と順次画像形成を行った場合には、染料受容層22に含まれる離型剤は、段階的に染料層2にとられていき、染料受容層22に含まれる離型剤の絶対量は減少していく。例えば、1次色の画像形成時に、染料受容層22に含まれる離型剤は、当該1次色の画像形成に用いた染料層側にとられ、2次色の画像形成時における染料受容層22中の離型剤の含有量は、1次色の画像形成時における染料受容層22中の離型剤の含有量よりも少なくなる。したがって、1つの染料層2を用いて1次色の画像を形成した後に、他の染料層を用いて2次色、3次色と順次画像形成を行う場合には、染料受容層22から離型剤が段階的に減少していくことで生じうる離型性の損失分を、他の染料層側で補うことが必要となる。
【0047】
この点を考慮すると、染料層を面順次に設ける構成とする場合には、各染料層に含まれる25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンの含有量を、上記で説明した好ましい含有量の範囲内で同一とする、或いは、各染料層に含まれる25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンの含有量を、上記で説明した好ましい含有量の範囲内で、画像形成順序に応じて段階的に増やすことが好ましい。
【0048】
なお、このことは、染料受容層22に離型剤が含有されることを必須の条件とするものではなく、染料受容層22に離型剤が含有されていない場合であっても、25℃における粘度が1000mm2/s以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンを含有する染料層2を備える熱転写シートを用いれば、十分な離型性を図ることができる。
【0049】
(下引き層)
本発明においては、基材1と染料層2との間に下引き層3が設けられていることが好ましい。下引き層3を設けることで基材1と染料層2との密着性を向上させ、熱転写時に熱転写受像シートへの染料層2の異常転写を防止することができる。
【0050】
下引き層3を構成する樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂等が挙げられる。
【0051】
また、下引き層3をコロイド状無機顔料超微粒子から構成することもできる。これにより熱転写時の熱転写受像シートへ染料層2の異常転写を防止できるだけでなく、印画時の染料層2から下引き層3への染料の移行を防止し、熱転写受像シートの染料受容層側への染料拡散を有効に行なうことができ、印画濃度を高めることができる。
【0052】
コロイド状無機顔料超微粒子として、従来公知の化合物が使用できる。例えば、シリカ(コロイダルシリカ)、アルミナ或はアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、カチオン性アルミニウム酸化物又はその水和物、擬ベーマイト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。特に、コロイダルシリカ、アルミナゾルが好ましく用いられる。これらのコロイド状無機顔料超微粒子の大きさは、一次平均粒径で100nm以下、好ましくは50nm以下で用いることが好ましい。
【0053】
下引き層3は、上記で例示した樹脂や、コロイド状無機顔料超微粒子を適当な溶媒に溶解或いは分散した下引き層用塗工液をグラビアコーティング法、ロールコート法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の従来から公知の形成手段により、塗布・乾燥して形成することができる。下引き層用塗工液の塗工量は、0.02〜1.0g/m2程度であることが好ましい。
【0054】
(背面層)
図1に示すように、基材1の他方の面に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層4を設けてもよい。なお、背面層4は本発明の画像形成方法、及び組合せで用いられる熱転写シートにおける任意の構成である。
【0055】
背面層4は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
【0056】
また、上記した樹脂に硬化剤を添加してもよい。硬化剤として機能するポリイソシアネート樹脂としては、特に制限なく従来公知のものを使用できるが、それらのなかでも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートがあげられ、特に2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。このようなポリイソシアネート樹脂は、上記した水酸基含有熱可塑性樹脂をその水酸基を利用して架橋させ、背面層の塗膜強度や耐熱性を向上させる。
【0057】
また、背面層4には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加剤が含有されていることが好ましく、リン酸エステル又は金属石鹸の少なくとも1種が含有されていることが特に好ましい。
【0058】
背面層4は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加材を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、基材1の染料層2の反対側の面上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗布し、乾燥することにより形成することができる。背面層4の塗工量は、耐熱性等の向上等の点から、乾燥後塗工量が3g/m2以下であることが好ましく、0.1〜2g/m2にすることがより好ましい。
【0059】
<<熱転写受像シート>>
次に、本発明の画像形成方法、及び熱転写シートとの組合せに用いられる熱転写受像シートについて説明する。図2に示すように、本発明で用いられる熱転写受像シート30は、他の基材21の一方面に染料受容層22が設けられた構成をとる。なお、図2では、他の基材21上と染料受容層22との間に、断熱層25が設けられているが断熱層25は、本発明に用いられる熱転写受像シート30における任意の構成である。以下、熱転写受像シート30の各構成について具体的に説明する。
【0060】
(他の基材)
他の基材21は本発明で用いられる熱転写受像シート30における必須の構成であり、染料受容層22、或いは任意の構成である断熱層25等を保持するために設けられる。他の基材21について特に限定はなく、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムや、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用できる。これ以外にも、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の材料も使用することができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムと合成紙が挙げられる、本発明においては、市販の基材を用いることもでき、例えば、RC紙ペーパー(三菱製紙(株)製、商品名:STF−150)等が好ましい。なお、本願明細書では熱転写シートを構成する基材1と区別するために熱転写受像シート30を構成する基材のことを他の基材21と称しているが、熱転写シート10を構成する基材1と、熱転写受像シート30を構成する他の基材21とは同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
【0061】
他の基材21の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常50μm〜1000μm、好ましくは60μm〜300μm程度である。
【0062】
(染料受容層)
他の基材21上には染料受容層22が設けられている。染料受容層22は本発明で用いられる熱転写受像シート30における必須の構成である。
【0063】
本発明では染料受容層22が水系の染料受容層22であることを特徴とする。水系の染料受容層22を有する熱転写受像シートを用いて画像を形成することにより光沢感の高い画像を形成することができる。水系の染料受容層22は、染料層2との離型性が低い染料受容層であるが、本発明の画像形成方法では上記で説明した熱転写シート10と組合せて画像が形成されることから、剥離痕の発生や、水系の染料受容層22の利点である光沢感の低下を生じさせることなく画像を形成することができる。
【0064】
本発明において、水系の染料受容層とは、水系溶媒に溶解或いは分散可能な樹脂、例えば水溶性樹脂、水溶性高分子、若しくは水系樹脂等を、水系溶媒に溶解或いは分散させた水系塗工液を用いて形成された染料受容層のことをいう。水溶性樹脂、水溶性高分子としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロエチルセルロース、カルボキシメチルセルロス、フェノール樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸などの水溶性のアクリル樹脂、ゼラチン、澱粉、カゼインおよびそれらの変性物などが挙げられる。水系樹脂とは塩化ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂エマルジョン、塩化ビニル−アクリル樹脂エマルジョンなどの塩ビ系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョン、塩ビ系樹脂ディスパージョン、アクリル系樹脂ディスパージョン、ウレタン系樹脂ディスパージョンなど溶媒の一部が水で構成されているものを挙げることができる。なお、上記水系樹脂は、例えば、溶剤系樹脂を含む溶液をホモジナイザーなどによって分散し調製することで形成することができる。
【0065】
水溶性樹脂、水溶性高分子、或いは水系樹脂は、染料受容層22の固形分総量に対し、50質量%以上95質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。当該範囲で水性樹脂が含有された染料受容層22とすることで、形成される画像により高い光沢感を付与することができる。
【0066】
染料受容層22には、熱転写シート10の染料層2との離型性を高めるための離型剤が添加されていることが好ましい。
【0067】
水溶性樹脂、水溶性高分子、或いは水系樹脂と併用する離型剤としては、シリコーンオイル(シリコーン樹脂と称されるものも含む);ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい。染料受容層22側にも、シリコーンオイルを含有せしめることで、上記で説明した25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンを含有する染料層2を備えた熱転写シート10との相乗効果によって、さらに離型性を向上させることができ、高い光沢度を有する画像形成が可能となる。
【0068】
染料受容層に含まれるシリコーンオイルとして、各種の変性シリコーンを用いることもできる。変性シリコーンオイルは、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、アラルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸変性、フッ素変性等がされたシリコーンオイルを挙げることができる。これら各種の変性シリコーンは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併せて用いることもできる。
【0069】
染料受容層22に含有されるシリコーンオイルの含有量について特に限定はないが、バインダー樹脂としての水溶性樹脂、水溶性高分子を含有する染料受容層、水系樹脂の固形分総量に対し、0.05質量%以上15質量%以下の範囲内で含有されていることが好ましい。15質量%以上を超えると、染料受容層22に滲みが生ずる場合があり、0.05質量%未満である場合には、熱転写シートとの相乗効果を十分に奏しえない場合がある。
【0070】
また、染料層2に含まれる25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンと、染料受容層22に含まれるシリコーンオイルとの合計質量は、熱転写シート10の染料層2に含まれるバインダー樹脂と、熱転写受像シート30に含まれるバインダー樹脂としての水溶性樹脂、及び/又は水溶性高分子、及び/又は水系樹脂の合計の固形分総量に対し、0.5質量%以上15質量%以下の範囲内であることが好ましい。染料層2に含まれる25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び/又はポリエステル変性ポリシロキサンと、染料受容層22に含まれるシリコーンオイルとの含有量をこのような範囲とすることで、更なる離型性の向上が図られる。
【0071】
染料受容層22は水溶性樹脂、水溶性高分子、或いは水系樹脂、その他必要に応じて添加する添加剤を水あるいは水溶液に分散または溶解して水系塗工液を他の基材21上にワイヤーバーコート、グラビアコート、スライドコート、ロール塗布法などを用いて塗工・乾燥することにより形成される。水系塗工液を調製する場合は、前記水性樹脂の水に対する溶解性または分散性に応じて、樹脂を水に溶解または分散させることが望ましい。染料受容層22の厚みについて特に限定はないが、0.5〜10μmの範囲が一般的である。
【0072】
(目止め層)
染料受容層22は水系塗工液を用いて形成されることから、他の基材21として、例えば、コート紙を用いた場合には、コート紙が水を吸い、その結果、熱転写受像シート30にカールが発生する虞が生じうる。したがって、他の基材21が吸水性の高い基材である場合には、他の基材21と染料受容層22との間に目止め層(図示しない)を設けることが好ましい。なお、他の基材21と染料受容層22との間に他の任意の層を設け、当該層が水系の塗工液を用いないで形成される場合には目止め層は不要である。一方、他の任意の層、例えば後述する断熱層25を水系の塗工液を用いて他の基材21上に直接的に形成する場合には、上記の同様の理由により目止め層を設けることが好ましい。
【0073】
目止め層は、防水性を有するとの機能を奏すれば、その材料等について特に限定はなく、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アクリル−ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等からなるものや、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単独重合体系エマルジョン、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−スチレン共重合体系エマルジョン、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、セメントフィラーエマルジョン等のエマルジョンからなるものを挙げることができる。
【0074】
目止め層の厚さについても特に限定はないが、0.2g/m2〜10.0g/m2程度が好ましい。
【0075】
(断熱層)
他の基材21と染料受容層22との間に断熱層25が設けられていてもよい。断熱層25を設けることで、サーマルヘッドから染料受容層22に加えられた熱が他の基材21等へ伝熱することによって損失され印画濃度が低下することを防止することができる。以下、断熱層の一例について説明するが、これ以外にも「断熱層」、「中空(粒子)層」、「断熱層」と称される従来公知のあらゆるものを適宜選択して用いることができる。
【0076】
断熱層25には一般的に断熱性やクッション性を付与する機能を有する中空粒子が含有されている。中空粒子は発泡粒子であってもよく、あるいは、非発泡粒子であってもよい。また、発泡粒子は、独立発泡粒子であってもよく、あるいは、連続発泡粒子であってもよい。さらに、中空粒子は、樹脂等から構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラス等から構成される無機系中空粒子であってもよい。また、中空粒子は、架橋中空粒子であってもよい。
【0077】
中空粒子を構成する樹脂としては、例えば、架橋スチレン−アクリル樹脂等のスチレン系樹脂、アクリロニトリル−アクリル樹脂等の(メタ)アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂等を挙げることができる。中空粒子の平均粒径は、中空粒子を構成する樹脂の種類等に応じて、断熱層に所望の断熱性およびクッション性を付与できる範囲であれば特に限定されるものではないが、通常、0.1μm〜15μmの範囲内であることが好ましく、特に0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。平均粒径が小さすぎると、中空粒子の使用量が増えコストが高くなり、平均粒径が大きすぎると、平滑な断熱層を形成することが困難になるからである。
【0078】
本発明において、断熱層25に含まれる中空粒子の量としては、所望の断熱性およびクッション性を有する断熱層を得ることができれば特に限定されるものではないが、例えば30質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも50質量%〜80質量%の範囲内であることが好ましい。含有量が少なすぎると、断熱層における空隙が少なくなり、充分な断熱性およびクッション性が得られない場合があり、含有量が多すぎると、接着性が劣るからである。
【0079】
熱転写受像シート30は、各種の機能層を有していてもよい。各種の機能層としては、例えば、他の基材21と染料受容層22、或いは断熱層25との密着性を向上させるためのプライマー層や、耐溶剤性を付与するためのバリア層等を挙げることができる。また、他の基材21の染料受容層22が設けられている面とは異なる面に、熱転写受像シートの搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層を設けることもできる。本発明に用いられる熱転写受像シート30は、上記で説明したように、水系の染料受容層22を必須の構成として有していればよく、それ以外の各種機能層についていかなる限定もされることはない。
【0080】
(画像の形成)
本発明では、上記で説明した熱転写シート10の染料層2と、熱転写受像シート30の染料受容層22とを重ね合わせ、サーマルヘッド等の加熱手段により熱転写シート10の背面側から熱を印加して、染料層2に含まれる染料を染料受容層22に移行させることで画像を形成することができる。
【実施例】
【0081】
以下に実施例と比較例を挙げて本発明を説明する。なお、文中の「部」は特に断りの内限り質量基準である。
【0082】
(熱転写シート1の作製)
基材として厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の背面層用塗工液を乾燥時1.0g/m2になるように塗布し、背面層を形成した。次いで、前記基材の背面層を設けた側とは反対の面に、下記の下引き層用塗工液を乾燥時0.10g/m2になるように塗布し、下引き層を形成し、その上に下記組成のイエロー染料層用塗工液1を乾燥時0.8g/m2になるように塗布してイエロー熱転写シートを作製した。同様にしてイエロー染料層用塗工液1をマゼンタ染料層用塗工液1、シアン染料層用塗工液1に変更してマゼンタ熱転写シート、シアン熱転写シートを作製した。次いで、上記で作製したイエロー熱転写シート、マゼンタ熱転写シート、シアン熱転写シートをシチズン・システム(株)製CW−01用純正リボン(CW−MS46)のイエロー部、マゼンタ部、シアン部に切貼り、熱転写シート1を作製した。
【0083】
<背面層用塗工液>
・ポリビニルブチラール樹脂 6.0部
(エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
・ポリイソシアネート硬化剤 22.0部
(バーノックD750−45、固形分45%、DIC(株)製)
・リン酸エステル 3.0部
(プライサーフA−208N、第一工業製薬(株)製)
・タルク 1.0部
(ミクロエース P−3、日本タルク工業(株)製)
・メチルエチルケトン 60.0部
・トルエン 60.0部
【0084】
<下引き層用塗工液>
・コロイダルシリカ(粒子径4〜6nm、固形分10%) 30部
(スノーテックOXS、日産化学工業(株)製)
・ポリビニルピロリドン樹脂 3部
(K−90、ISP社製)
・水 50部
・イソプロピルアルコール 17部
【0085】
<イエロー染料層用塗工液1>
・下記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・下記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0086】
【化3】

【0087】
<マゼンタ染料層用塗工液1>
・下記(M−1)に示される化合物 2.0部
・下記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0088】
【化4】

【0089】
<シアン染料層用塗工液1>
・下記(C−1)に示される化合物 2.0部
・下記(C−2)に示される化合物 1.0部
・下記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0090】
【化5】

【0091】
(熱転写シート2の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液2、マゼンタ染料層用塗工液2、シアン染料層用塗工液2を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート2を作製した。
【0092】
<イエロー染料層用塗工液2>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0093】
<マゼンタ染料層用塗工液2>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0094】
<シアン染料層用塗工液2>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.105部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0095】
(熱転写シート3の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部から0.0105部に変更した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート3を作製した。
【0096】
(熱転写シート4の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部から0.0175部に変更した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート4を作製した。
【0097】
(熱転写シート5の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部から0.175部に変更した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート5を作製した。
【0098】
(熱転写シート6の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部から0.245部に変更した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート6を作製した。
【0099】
(熱転写シート7の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;4,500mm2/s[25℃])(X−22−4515、信越化学工業(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート7を作製した。
【0100】
(熱転写シート8の作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2の配合のうち、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;1,500mm2/s[25℃])(KF−6012、信越化学工業(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シート8を作製した。
【0101】
(熱転写シート9の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液3、マゼンタ染料層用塗工液3、シアン染料層用塗工液3を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート9を作製した。
【0102】
<イエロー染料層用塗工液3>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0103】
<マゼンタ染料層用塗工液3>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0104】
<シアン染料層用塗工液3>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルブチラール樹脂 3.5部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0105】
(熱転写シート10の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液4、マゼンタ染料層用塗工液4、シアン染料層用塗工液4を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート10を作製した。
【0106】
<イエロー染料層用塗工液4>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0107】
<マゼンタ染料層用塗工液4>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0108】
<シアン染料層用塗工液4>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.42部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0109】
(熱転写シート11の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液5、マゼンタ染料層用塗工液5、シアン染料層用塗工液5を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート11を作製した。
【0110】
<イエロー染料層用塗工液5>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分15%) 0.70部
(BYK313、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0111】
<マゼンタ染料層用塗工液5>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分15%) 0.70部
(BYK313、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0112】
<シアン染料層用塗工液5>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分15%) 0.70部
(BYK313、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0113】
(熱転写シート12の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液6、マゼンタ染料層用塗工液6、シアン染料層用塗工液6を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート12を作製した。
【0114】
<イエロー染料層用塗工液6>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.07部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0115】
<マゼンタ染料層用塗工液6>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.07部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0116】
<シアン染料層用塗工液6>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.07部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0117】
(熱転写シート13の作製)
熱転写シート12の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液6の配合のうち、ポリエステル変性ポリシロキサン化合物を0.07部から0.42部に変更した点以外は熱転写シート12の作製と同様にして熱転写シート13を作製した。
【0118】
(熱転写シート14の作製)
熱転写シート12の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液6の配合のうち、ポリエステル変性ポリシロキサン化合物を0.07部から0.70部に変更した点以外は熱転写シート12の作製と同様にして熱転写シート14を作製した。
【0119】
(熱転写シート15の作製)
熱転写シート12の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液6の配合のうち、ポリエステル変性ポリシロキサン化合物を0.07部から1.12部に変更した点以外は熱転写シート12の作製と同様にして熱転写シート15を作製した。
【0120】
(熱転写シート16の作製)
熱転写シート12の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液6の配合のうち、ポリエステル変性ポリシロキサン化合物を0.07部から0.042部に変更した点以外は熱転写シート12の作製と同様にして熱転写シート16を作製した。
【0121】
(熱転写シート17の作製)
熱転写シート12の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液6の配合のうち、ポリエステル変性ポリシロキサン化合物を0.07部から1.40部に変更した点以外は熱転写シート12の作製と同様にして熱転写シート17を作製した。
【0122】
(熱転写シート18の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液7、マゼンタ染料層用塗工液7、シアン染料層用塗工液7を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート18を作製した。
【0123】
<イエロー染料層用塗工液7>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.0525部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0124】
<マゼンタ染料層用塗工液7>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])0.0525部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0125】
<シアン染料層用塗工液7>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.0525部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0126】
(熱転写シート19の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液8、マゼンタ染料層用塗工液8、シアン染料層用塗工液8を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート19を作製した。
【0127】
<イエロー染料層用塗工液8>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;4,500mm2/s[25℃]) 0.0525部
(X−22−4515、信越化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0128】
<マゼンタ染料層用塗工液8>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;4,500mm2/s[25℃]) 0.0525部
(X−22−4515、信越化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0129】
<シアン染料層用塗工液8>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.21部
(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;4,500mm2/s[25℃]) 0.0525部
(X−22−4515、信越化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0130】
(熱転写シート20の作製)
熱転写シート1と同様にして、背面層、下引き層を形成した後、下引き層の上に下記組成のイエロー染料層用塗工液9、マゼンタ染料層用塗工液9、シアン染料層用塗工液9を塗布し、実施例1の熱転写シートと同様に切貼りして熱転写シート20を作製した。
【0131】
<イエロー染料層用塗工液9>
・上記(Y−1)に示される化合物 2.0部
・上記(Y−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.35部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.0175部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0132】
<マゼンタ染料層用塗工液9>
・上記(M−1)に示される化合物 2.0部
・上記(M−2)に示される化合物 2.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.35部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.0175部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0133】
<シアン染料層用塗工液9>
・上記(C−1)に示される化合物 2.0部
・上記(C−2)に示される化合物 1.0部
・上記(C−3)に示される化合物 1.0部
・ポリビニルアセタール樹脂 3.5部
(エスレックKS−5 積水化学工業(株)製)
・ポリエステル変性ポリシロキサン化合物(固形分25%) 0.35部
(BYK315、BYK−Chemie GmbH社製)
・ポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃]) 0.0175部
(FZ2164 東レ・ダウコーニング(株)製)
・メチルエチルケトン 45.0部
・トルエン 45.0部
【0134】
(熱転写シートAの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、アミノ変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(KF861、信越化学工業(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートAを作製した。
【0135】
(熱転写シートBの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、エポキシ変性シリコーン(粘度;6,000mm2/s[25℃])(BY−16−839、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートBを作製した。
【0136】
(熱転写シートCの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、アルキル・アラルキル変性シリコーン(粘度;1,400mm2/s[25℃])(SH230、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートCを作製した。
【0137】
(熱転写シートDの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、アルキル・アラルキル変性シリコーン(粘度;1,400mm2/s[25℃])(SH230、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.175部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートDを作製した。
【0138】
(熱転写シートEの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、カルボキシル変性シリコーン(粘度;2,000mm2/s[25℃])(S−22−3701E、信越化学工業(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートEを作製した。
【0139】
(熱転写シートFの作製)
熱転写シート2の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液2のうちポリエーテル変性シリコーン(粘度;3,500mm2/s[25℃])(FZ2164、東レ・ダウコーニング(株)製)を0.105部配合したことにかえて、ポリエーテル変性シリコーン(粘度;50mm2/s[25℃])(KF−642、信越化学工業(株)製)を0.105部配合した以外は熱転写シート2の作製と同様にして熱転写シートFを作製した。
【0140】
(熱転写シートGの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、アラルキル変性ポリシロキサン化合物(BYK322、BYK−Chemie GmbH社製 固形分98%)0.11部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートGを作製した。
【0141】
(熱転写シートHの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、アクリル変性ポリシロキサン化合物(シャリーヌRS−170、日信化学工業(株)社製 固形分15%)0.70部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートHを作製した。
【0142】
(熱転写シートIの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、シリコーン変性アクリル(サイマックUS−380、東亞合成(株)社製 固形分30%)0.35部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートIを作製した。
【0143】
(熱転写シートJの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、シリコーン変性アクリル(サイマックUS−380、東亞合成(株)社製 固形分30%)0.93部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートJを作製した。
【0144】
(熱転写シートKの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、シリコーン変性ウレタン(ダイアロマーSP2105、大日精化工業(株)社製 固形分20%)0.53部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートKを作製した。
【0145】
(熱転写シートLの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、シリコーン変性ウレタン(ダイアロマーSP2105、大日精化工業(株)社製 固形分20%)1.40部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートLを作製した。
【0146】
(熱転写シートMの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、シリコーン変性アセタール(ダイアロマーSP755、大日精化工業(株)社製 固形分12.5%)0.84部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートMを作製した。
【0147】
(熱転写シートNの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、カルビノール変性シリコーンオイル(X−22−4015、信越化学工業(株)社製 固形分100%)0.105部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートNを作製した。
【0148】
(熱転写シートOの作製)
熱転写シート10の作製に使用したイエロー、マゼンタ、シアンの各染料層用塗工液4のうちポリエステル変性ポリシロキサン化合物(BYK310、BYK−Chemie GmbH社製 固形分25%)0.42部を、カルビノール変性シリコーンオイル(X−22−4015、信越化学工業(株)社製 固形分100%)0.28部に変更した点以外は熱転写シート10の作製と同様にして熱転写シートOを作製した。
【0149】
(熱転写受像シート1の作製)
基材シートとしてRCペーパー(三菱製紙(株)製)を用い、下記組成の断熱層用塗工液、および染料受容層用塗工液1を40℃にそれぞれ加熱し、スライドコーティングを用いて、乾燥時の厚みがそれぞれ12μm、3μmとなるよう塗布し、5℃にて30秒冷却した後、50℃にて2分間乾燥させ熱転写受像シート1を得た。なお、下記組成の塗工液は、いずれも全固形分が15〜30%となるように純水を用いて希釈したものである。
【0150】
<断熱層用塗工液>
・中空粒子(体積平均粒径;0.5μm) 70部
(MH5055 日本ゼオン(株)製)
・ゼラチン 25部
(RR 新田ゼラチン(株)製)
・水性ポリウレタン樹脂 5部
(AP40 DIC(株)製)
【0151】
<染料受容層用塗工液1>
・塩酢ビ系エマルジョン(塩ビ/酢ビ=97.5/2.5):固形分36%) 411部
・離型剤の水分散体(固形分:17%) 20部
・エポキシ架橋剤 7.6部
(ナガセケムテックス(株)製、商品名EX−512:固形分100%)
・純水(エポキシ架橋剤分散用として) 11.4部
・増粘材(固形分30%) 45部
(アデカノールUH−526 (株)ADEKA製)
・純水(増粘材分散用として) 230部
・界面活性剤(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム水溶液:固形分20%) 23部
なお、上記の塩ビ系エマルジョン、及び離型剤の水分散体は下記のようにして調製した。
【0152】
(塩酢ビ系エマルジョンの合成)
2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水600g、塩化ビニル単量体438.8g(全仕込み単量体に対して97.5重量%)と酢酸ビニル11.2g(全仕込み単量体に対して2.5重量%)からなる単量混合体、過硫酸カリウム2.25gを仕込んだ。この反応混合物を攪拌翼で回転数120rpmを維持するように攪拌し、反応混合物の温度を60℃に上げて重合を開始した。5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液180g(全仕込み単量体に対して2重量%)を重合開始〜4hr後まで連続添加し、重合圧が60℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時に重合を停止した後、残存の単量体を回収して、塩酢ビ系エマルジョンを得た。
【0153】
(離型剤の水分散体の作成)
酢酸エチル85gにエポキシ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、商品名X−22−3000T)16gとアラルキル変性シリコーン(信越化学工業(株)製、商品名X−24−510)8gを溶解した。次にトリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム塩(固形分10%)14gを純水110gに溶解した。上記2液を混合・攪拌した後、ホモジナイザーを用いて分散を行い、分散体を調製した。その後、分散体を30〜60℃に加温しながら減圧下で酢酸エチルを除去し、シリコーンの水分散体を得た。
【0154】
(熱転写受像シート2の作製)
染料受容層用塗工液1を下記組成の染料受容層用塗工液2に変更した以外はすべて熱転写受像シート1と同様にして熱転写受像シート2を得た。
【0155】
<染料受容層用塗工液2>
・塩化ビニル系樹脂 100部
(ビニブラン900 日信化学工業(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン 1部
(KF615A 信越化学工業(株)製)
・ゼラチン 10部
(RR 新田ゼラチン(株)製)
・界面活性剤 0.5部
(サーフィノール440 日信化学工業(株)製)
・水 250部
【0156】
(熱転写受像シート3の作製)
染料受容層用塗工液1を下記組成の染料受容層用塗工液3に変更した以外はすべて熱転写受像シート1と同様にして熱転写受像シート3を得た。
【0157】
<染料受容層用塗工液3>
・エマルジョン(固形分として) 90部
・ゼラチン(固形分として) 10部
(RR 新田ゼラチン(株)製)
・ポリエーテル変性シリコーン 2部
(KF615A 信越化学工業(株)製)
・界面活性剤 1部
(サーフィノール440 日信化学工業(株)製)
・水 333部
なお、上記のエマルジョンは下記のようにして調製した。
【0158】
エマルジョンの合成
500mL(リットル)三角フラスコに、共重合体形成モノマーとして、スチレン121g、エチルアクリレート77g、及びアクリル酸2gと、乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬社製)1.9gを入れ、攪拌して混合した(これを以下モノマーAと呼ぶ)。1L三口フラスコに、蒸留水200gを入れて80℃まで加熱し、上記モノマーA全量の約20%程度を加え、10分間攪拌した。その後、純水20gに溶解させた過硫酸アンモニウム0.4gを加えて10分間攪拌した後、残り80%のモノマーAを滴下ロートにて3時間かけて滴下し、さらに3時間攪拌した。その後室温まで冷却し、#150メッシュ(日本織物)にてろ過し、エマルジョンを得た(分子量240000、Tg50℃)。また、スチレン及びエチルアクリレートの分子量と反応に使用した量から、それぞれのmol比は60%及び40%となる。
【0159】
(実施例、比較例における熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ)
印画品質評価、保存性評価に際し、下表1に示す熱転写シートと熱転写受像シートの組合せをそれぞれ実施例1〜28、比較例1〜23の熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せとした。
【0160】
【表1】

【0161】
(印画品質評価)
上記表1に記載の熱転写シートと熱転写受像シートの組合せに基づき、昇華型熱転写プリンター(ALTECH ADS(株)製、型式:CW−01)で、記録速度6.5cm/秒(実測)で縦ストライプ画像(黒ベタ画像(255/255階調)、グレー画像(180/255階調)の2cm幅)を印画し、実施例1〜28、比較例1〜23の印画物を得た。得られた印画物に剥離痕があるかを目視により確認し、下記の評価基準に基づいて印画品質の評価を行った。評価結果を表2に示す。なお、記録速度とは、ポストカードサイズの印画物にイエロー印画を行う際に、印画開始から終了までに要した時間を計測し、1秒あたりに換算したものを意味する。
【0162】
<評価基準>
○・・・印画物に剥離痕がない。
△・・・印画物にうっすらと剥離痕が見える。
×・・・印画物に剥離痕がある。
【0163】
(保存性評価)
実施例1〜28、比較例1〜23の組合せで用いた熱転写シートのマゼンタ染料層と背面層を対向させ、20kg/cm2の荷重をかけて、40℃、湿度90%環境下で96時間保管し、背面層側に染料層の染料を移行(キック)させた。この背面層と転写性保護層の保護層面とを対向させ、20kg/cm2の荷重をかけて、50℃、湿度20%環境下で24時間保管した。その後、背面層の染料が移行(バック)した転写性保護層と受像紙(カラーインク/ペーパーセットKP−36IP、キヤノン(株)製)の受像面とを重ね合わせ、ラミネート試験機(ラミパッカーLPD2305PRO、フジプラ(株)製)を用いて、110℃、4mm/secにて転写を行った。更に、受像紙から基材シートを剥がし、転写部の色相を、グレタグ社製GRETAGSpectrolino(D65光源、視野角2°)を用いて測定し、色差(ΔE*)を下記式にて算出して下記評価基準に基づき評価した。ここで使用した転写性保護層は以下の手順で作製した。評価結果を表2に併せて示す。
【0164】
ΔE*=((対向前後のL*値の差)2+(対向前後のa*値の差)2+(対向前後のb*値の差)21/2
【0165】
基材の、背面層を設けた側とは反対の面の一部に、下記組成の剥離層用塗工液を、固形分換算で1.0g/m2の割合で塗布、乾燥して剥離層を形成した後、剥離層上に、下記組成のプライマー層用塗工液を、乾燥塗布量が0.10g/m2になるように塗布、乾燥してプライマー層を形成し、さらにそのプライマー層上に、下記組成の保護層用塗工液を、固形分換算で1.5g/m2の割合で塗布、乾燥して転写性保護層を形成した。
【0166】
<剥離層用塗工液>
・アクリル樹脂 20部
(ダイヤナールBR−87、三菱レイヨン(株)製)
・トルエン 40部
・メチルエチルケトン 40部
【0167】
<プライマー層用塗工液>
・コロイダルシリカ(粒子径4〜6nm、固形分10%) 30部
(スノーテックOXS、日産化学工業(株)製)
・ポリビニルピロリドン樹脂 3部
(K−90、ISP社製)
・水 50部
・イソプロピルアルコール 17部
【0168】
<保護層用塗工液>
・アクリル樹脂 69.6部
(ダイヤナールBR−83、三菱レイヨン(株)製)
・反応性紫外線吸収剤を反応結合したアクリル共重合体 17.4部
(UVA635L、BASFジャパン製)
・シリカ 25部
(サイリシア310、富士シリシア(株)製)
・メチルエチルケトン 100部
・トルエン 100部
【0169】
<評価基準>
○・・・未保存の保護層を転写した転写物と、バックさせた保護層転写体を転写した転写物の色差ΔE*が2.0未満。
△・・・未保存の保護層を転写した転写物と、バックさせた保護層転写体を転写した転写物の色差ΔE*が2.0以上3.0未満。
×・・・未保存の保護層を転写した転写物と、バックさせた保護層転写体を転写した転写物の色差ΔE*が3.0以上。
【0170】
【表2】

【符号の説明】
【0171】
10…熱転写シート
30…熱転写受像シート
1…基材
2…染料層
3…下引き層
4…背面層
21…他の基材
22…染料受容層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の一方の面に染料層が設けられ、基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートと、他の基材の一方の面に染料受容層が設けられた熱転写受像シートとを組合せて画像を形成する画像形成方法であって、
前記熱転写シートの前記染料層が、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有しており、
前記熱転写受像シートの前記染料受容層が、水系の染料受容層であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
前記染料層に含有されるバインダー樹脂が、ポリビニルアセタール樹脂、又はポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】
前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンのうち、
前記染料層に、前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンが単独で含有される場合には、当該(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンは、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されており、
前記染料層に、前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンが単独で含有される場合には、当該(B)ポリエステル変性ポリシロキサンは、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、0.3質量%以上8質量%以下の範囲内で含有されており、
前記染料層に、前記(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び前記(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの双方が含有される場合には、当該(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーンと、(B)ポリエステル変性ポリシロキサンとが、前記染料層のバインダー樹脂固形分に対し、その合計質量が0.5質量%以上5質量%以下の範囲内で含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
【請求項4】
前記水系の染料受容層が、水溶性樹脂又は水溶性高分子を含有する染料受容層、或いは水系樹脂を含む塗工液を用いて形成された染料受容層であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成方法。
【請求項5】
熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せであって、
前記熱転写シートは、
基材の一方の面に、昇華性染料と、バインダー樹脂と、(A)25℃における粘度が1000mm2/S以上のポリエーテル変性シリコーン、及び(B)ポリエステル変性ポリシロキサンの何れか一方又は双方とを含有する染料層が設けられ、
前記基材の他方の面に背面層が設けられた熱転写シートであり、
前記熱転写受像シートは、他の基材の一方の面に水系の染料受容層が設けられた熱転写受像シートであることを特徴とする熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−82212(P2013−82212A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−208925(P2012−208925)
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】