説明

画像形成方法

【課題】高湿下における保管安定性が良好なトナーを用いても、非加熱方式でトナーを転写材へ定着してプリント物を得ることができる画像形成方法の提供
【解決手段】静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有するトナーを含む現像剤を乾式にて現像して可視化する現像工程と、現像されたトナーを転写材に転写する転写工程と、前記転写材上に転写されたトナーに定着液供給手段により定着液を供給する供給工程とを有する画像形成方法において、前記結着樹脂が側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体及びホウ素原子からなり、前記ホウ素原子の質量がトナーに対して1質量%以上6質量%以下であることを特徴とし、前記定着液がpH4.0以下の酸性水溶液であることを特徴とする画像形成方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成技術は、オフィスなどで使われる複写機として発展したが、近年、地球温暖化防止の観点から、省エネルギー化が検討されており、最もエネルギーを消費する定着工程で熱を使用しない方法が検討されている。
【0003】
印字装置により水溶性高分子と着色剤を有する画像構成剤を用いて画像信号に基づいて画像支持体上にトナーからなるトナー像を形成し、得られたトナー像に固化液供給装置より固化液を供給する。ここでトナーに含まれる水溶性高分子はカルボキシル基を有するものであり、この水溶性高分子が固化液に溶解するのとほぼ同時に、固化液に含まれたカチオン性イオンがカルボキシル基を有する高分子を架橋して3次元網目構造の高分子マトリックスを瞬時に形成する。これによりトナーが画像支持体に熱を使用しないで定着する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、上記の提案されたトナーは高湿環境に保管すると凝集し、高湿下における保管安定性が悪いという問題が発生していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−103999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、高湿下における保管安定性が良好なトナーを用いても、非加熱方式でトナーを転写材へ定着してプリント物を得ることができる画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、下記構成により達成される。
【0008】
1.静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像を、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有するトナーを含む現像剤を乾式にて現像して可視化する現像工程と、
現像されたトナーを転写材に転写する転写工程と、
前記転写材上に転写されたトナーに定着液供給手段により定着液を供給する供給工程を有する画像形成方法において、
前記結着樹脂が側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体及びホウ素原子からなり、前記ホウ素原子の質量がトナーに対して1質量%以上6質量%以下であることを特徴とし、前記定着液がpH4.0以下の酸性水溶液であることを特徴とする画像形成方法。
【0009】
2.前記ホウ素原子がホウ酸又はホウ酸塩由来であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
【0010】
3.前記ホウ酸がオルトホウ酸であることを特徴とする前記1または2に記載の画像形成方法。
【0011】
4.前記ホウ酸塩が四ホウ酸ナトリウムであることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
【0012】
5.前記側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体がポリビニルアルコール共重合体であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の画像形成方法。
【0013】
6.前記定着液が有機カルボン酸水溶液であることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の画像形成方法。
【0014】
7.前記有機カルボン酸がクエン酸、リンゴ酸、マロン酸であることを特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
【0015】
8.前記定着液が供給部材と前記転写材上に転写されたトナーが非接触な状態にて供給されることを特徴とする前記1〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
【0016】
9.前記供給部材がインクジェットノズルであることを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載の画像形成方法。
【0017】
10.前記定着液を供給する供給工程の後に、加圧工程を有することを特徴とする前記1〜9のいずれかに記載の画像形成方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明の画像形成方法は、高湿下における保管安定性が良好なトナーを用いても、非加熱方式でトナーを転写材へ定着してプリント物を得ることができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、静電潜像形成手段、現像手段、転写材上へトナーを転写する転写手段、転写材上のトナーに定着液を非接触で供給する供給手段を有する画像形成装置の一例を示す模式図である。
【図2】図2は、転写材上の定着液が供給されたトナーを加圧部材で加圧する加圧手段を有する画像形成装置の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明者らは、高湿下における保管安定性が良好なトナーを用いても、非加熱方式でトナーを転写材へ定着してプリント物を得ることができる画像形成方法について検討を行った。
【0021】
種々検討の結果、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有するトナーを含む現像剤を乾式にて現像して可視化する現像工程と、前記現像されたトナーを転写材に転写する転写工程と、前記転写材上に転写されたトナーに定着液供給手段により定着液を供給する供給工程とを有する画像形成方法において、前記結着樹脂が側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体及びホウ素原子からなり、前記ホウ素原子の質量がトナーに対して1質量%から6質量%で、前記定着液としてpH4.0以下の酸性水溶液を用いると、本発明の目的を達成できることを見出した。
【0022】
本発明は、側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体とホウ素原子を有する結着樹脂を含有するトナーで形成されるトナー像に、特定のpHを有する酸性水溶液からなる定着液を供給することで、支持体上にトナーを定着することが可能なプリント物の作製方法である。
【0023】
本発明では、ヒドロキシル基を有するビニル重合体のヒドロキシル基とホウ素原子を有するホウ素化合物のホウ素原子の作用した結着樹脂を用いることにより、トナーが保管中に凝集することがなく、安定に保管することができる。
【0024】
このヒドロキシル基とホウ素原子の作用した結着樹脂は、酸性水溶液によりこの作用が消失して樹脂と水との親和性が強くなるので、酸性水溶液をトナーに供給すると、トナーが軟化し、支持体上に定着される。
【0025】
尚、定着液中には、高沸点溶媒等が含まれていないので、プリントを重ねて置いても貼り付くことはない。
【0026】
側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体とホウ素原子を有する化合物を用いて作製される結着樹脂は、ヒドロキシル基とホウ素原子の作用により結着樹脂の水への親和性を低くし、結着樹脂の耐湿性が向上でき、トナーの高湿環境下での保管安定性が確保できる。
【0027】
この結着樹脂に酸性水溶液が供給されると、酸性物質により、ヒドロキシル基とホウ素の作用がなくなり、結着樹脂の水への親和性が高くなり、軟化して定着が可能になると推察している。
【0028】
本発明で用いるトナーは、ホウ素原子を1質量%以上6質量%以下含有する。トナーが含有するホウ素原子量を1質量%以上含有することにより、トナーとしての耐湿性が上がり、安定に保管することが可能となる。また、トナーが含有するホウ素原子量を6質量%以下とすることにより、トナーの定着強度を確保することが可能となる。
【0029】
本発明で用いる定着液は、そのpHが4.0以下の酸性水溶液である。定着時にpHが4.0以下の酸性水溶液が供給されると、ヒドロキシル基とホウ素の作用が消失し、このことで、水溶性の高い状態となり、室温でも結着樹脂が軟化し、支持体上への定着が可能となると推察している。
【0030】
以下、本発明について説明する。
【0031】
《トナー》
本発明に用いられるトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を有するもので、必要に応じ帯電制御剤などを有していてもよい。
【0032】
トナー中に含有するホウ素原子は、72時間、0.1MPa以下で真空乾燥したトナーについて、湿度30%にてホウ素原子量を測定して得られた値である。
【0033】
〈結着樹脂〉
結着樹脂は、側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体とホウ素原子を有する化合物を用いて作製されたものである。結着樹脂中のホウ素化合物の量は、結着樹脂全量に対して7質量%以上30質量%以下が好ましい。
【0034】
(側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体)
側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体としては、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレート、ポリヒドロキシブチルメタアクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキシプロピルアクリレート、ポリヒドロキシブチルアクリレート、ポリアリルアルコール、ポリヒドロキシスチレンを用いることができる。また、これらの共重合体も用いることができる。
【0035】
側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体としては上記重合体が共重合比で70%以上あればよく、側鎖にヒドロキシル基を有さないビニル重合体が共重合されていてもよい。また、側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体と共重合する重合体としては、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリアクリルレートなどが挙げられる。側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体として好ましいものはポリビニルアルコールの共重合体である。
【0036】
側鎖のヒドロキシル基は、ビニル重合体(又は、結着樹脂)中に10質量%以上40%質量%以下有することが好ましい。
【0037】
また、これらの側鎖にヒドロキシル基を有する重合体の他に、公知の樹脂が入っていてもよい。公知の樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリスチレンーアクリル共重合体、ポリエステルなどを挙げることができる。公知の樹脂は、ヒドロキシル基を有する重合体に対して50質量%以下が好ましい。
【0038】
(ホウ素化合物)
ホウ素化合物としては、ホウ酸またはホウ酸塩が好ましい。例えば、ホウ酸としてはオルトホウ酸、メタホウ酸、次ホウ酸、ホウ酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウムを挙げることができる。これらの中ではオルトホウ酸及びナトリウム塩である四ホウ酸ナトリウムが特に好ましい。
【0039】
ヒドロキシル基を有するビニル重合体とホウ素化合物を作用させる方法としては、ヒドロキシル基を有するビニル重合体水溶液又は分散液とホウ素化合物水溶液を塩基性条件下において接触させて処理する方法を挙げることができ、例えば、ヒドロキシル基を有するビニル重合体を水に溶解させた状態でホウ素化合物が溶解した塩基性溶液を添加する方法や、逆にホウ素化合物水溶液に、ヒドロキシル基を有するビニル重合体を溶解させた塩基性の溶液を添加する方法である。
【0040】
〈着色剤〉
着色剤としては、公知の顔料或いは染料を用いることができる。例えば、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などを任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物などを用いることができる。
【0041】
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などを用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同15:4、同60などを用いることができ、これらの混合物も用いることができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
【0042】
〈その他〉
その他の化合物としては、帯電制御剤を挙げることができる。
【0043】
荷電制御剤としては、種々の公知のもので、かつ水系媒体中に分散することができるものを使用できる。例えば、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体などが挙げられる。
【0044】
この荷電制御剤は、分散した状態で数平均一次粒子径10〜500nm程度のものが好ましい。
【0045】
〈トナーの作製〉
本発明で用いるトナーの作製方法としては、特に限定されず、公知の乾式で作製する粉砕法、水系媒体中で作製する重合法が挙げられるが、好ましくは乾式で作製する粉砕法である。
【0046】
粉砕法によりトナーを作製する場合には、例えば、先ず、上述の結着樹脂と着色剤、必要に応じて添加されるその他の樹脂、帯電制御剤などの成分を混合した後、ニーダー、押し出し機などを用いて上記材料を溶融混練する。この後、得られた溶融混錬物を粗粉砕した後、ジェットミル等で微粉砕し、風力分級機により目的とする粒径のトナー母体粒子を得る。更には、その後工程として、「ハイブリダイゼーションシステム」(奈良機械製作所製)、「メカノフュージョンシステム」(ホソカワミクロン社製)、「クリプトロンシステム」(川崎重工業社製)等を用いて、機械的外力を加えることで粉砕後のトナー形状を変化させることができる。また、熱風による球形化も挙げることができる。さらには、風力分級機等により分級処理を施してトナー粒度分布を調整しても良い。その後、必要に応じて外添剤を添加して、トナーを得ることができる。
【0047】
《現像剤》
本発明に係るトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、又、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能である。
【0048】
二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、例えば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。又、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
【0049】
《転写材》
本発明で用いられる転写材としては、主に紙やプラスチックフィルム等を挙げることができる。紙としては薄紙や厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙あるいはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙があげられ、プラスチックフィルムとしては上記基材と同様なものが考えられる。また、その他にも布や金属類や無機類などの種々の材料も考えられる。尚、本発明では、定着に熱を用いていないので、耐熱性を有さない転写材も用いることができる。
【0050】
《定着液》
本発明で用いる定着液は、pH4.0以下の酸性水溶液である。また、定着後の支持体の取り扱いの観点から、定着液のpH1.0以上が好ましい。pH4.0以下の酸性水溶液は有機酸や無機酸を用いて作製することができる。有機酸としては有機カルボン酸であり、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、ギ酸などが挙げられる。また、無機酸としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。取り扱い性の点から、常温で固体の有機カルボン酸が好ましい。クエン酸、リンゴ酸、マロン酸が特に好ましい。これらの物質を水溶液として定着液にする。
【0051】
尚、本発明におけるpHの値は、pH複合電極「GST−5711C」(東亜DKK(株)製)を取り付けたpHメータ「HM−20」(東亜DKK(株)製)を用いて液温20℃にて測定して得られた値である。
【0052】
定着液である酸性水溶液は、塩基性であるトナーを酸性にすることが必要である。
【0053】
また、本発明でいう「水溶液」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に可溶性の有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン等が挙げられる。
【0054】
支持体上のトナーへ供給する定着液の供給量は、トナーの質量に対して0.05質量倍以上0.5質量倍以下が好ましい。上記の定着液量をトナーへ供給することにより、トナーを構成する結着樹脂を軟化でき、支持体上へトナーを定着できる。
【0055】
0.05質量倍以上とすることで定着が満足でき、0.5質量倍以下とすることで支持体を乾燥することなく用いることができる。
【0056】
《画像形成方法》
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像を結着樹脂及び着色剤を有するトナーを有する乾式現像剤を用いて現像してトナーを形成する現像工程と、該トナーを転写材上に転写する転写工程と、該転写材上のトナーに定着液を供給する供給工程を有するものである。
【0057】
実施形態としては、例えば、以下の画像形成装置を用いる画像形成方法を挙げることができるが、これらに限られものではない。
【0058】
転写材上のトナーに定着液を供給する好ましい方法としては、インクジェットヘッドのインクジェットノズルから転写材上のトナーへ非接触で供給する方法が挙げられる。非接触で供給とは、転写材上のトナーに定着液が非接触の状態で供給されることである。
【0059】
定着液を支持体上のトナーに供給する供給工程で用いられる装置の例を、実施形態を挙げて説明する。
【0060】
(画像形成装置1)
画像形成装置1は、転写材上のトナーに定着液を供給する供給装置を有する画像形成装置である。
【0061】
図1は、静電潜像形成手段、現像手段、転写材上へトナーを転写する転写手段、転写材上のトナーに定着液を非接触で供給する手段を有する装置の一例を示す模式図である。
【0062】
図1において、1は感光体、2は帯電器、3は露光器、4は現像器、5は転写材、6はトナー、7は定着液、9は定着液が供給されたトナー、11は定着液を供給する装置(インクジェットヘッド)を示す。
【0063】
図1に示す画像形成装置では、感光体上に形成されたトナーが、転写材上に転写され、該転写材上のトナーにインクジェットヘッドのインクジェットノズルから定着液が非接触で供給され、転写材上でトナーが軟化し、転写材上に定着される。
【0064】
インクジェットノズルとしては、ライン型のインクジェットノズルが好ましい。これにより、高速化が可能となる。また、トナーからなるトナー像にのみ定着液を供給できるので、必要以上の定着液を転写材に供給する必要がない。
【0065】
定着液の液滴の体積としては特に制限はないが、好ましくは0.5pl〜100plの範囲である。
【0066】
定着液の供給量は、トナー質量に対し0.05質量倍以上0.5質量倍以下が好ましく、0.05質量倍以上0.25質量倍以下がより好ましい。0.05質量倍以上とすることで軟化具合が良好となり定着性を確保でき、0.5質量倍以下とすることで、画像の乱れの発生を防止できる。
【0067】
(画像形成装置2)
画像形成装置2は、定着液が供給された支持体上のトナーに圧力を加える定着手段を有する画像形成装置である。
【0068】
この装置では、定着液が供給された転写材上のトナーを、加圧装置で加圧することで、さらに定着力を良くすることができる。
【0069】
図2は、静電潜像形成手段、現像手段、転写材上へトナーを転写する転写手段、転写材上のトナーに定着液を非接触で供給する手段、定着液が供給された転写材上のトナーを加圧する加圧手段を有する画像形成装置の一例を示す模式図である。
【0070】
図2において、1は感光体、2は帯電器、3は露光器、4は現像器、5は転写材、6はトナー、7は定着液、9は定着液が供給されたトナー、11は定着液を供給する装置(インクジェットヘッド)、13は加圧されたトナー、14は加圧ロール、15は加圧バネを示す。
【0071】
図2示す画像形成装置では、定着液が供給されたトナーを加圧装置(手段)で加圧し、転写材へより強固にトナーが固着される。
【0072】
加圧装置としては、一般に電子写真画像形成装置の定着で用いられている定着装置を転用することができる。加圧装置の圧力としては、面圧の範囲として、50Pa〜1MPaが好ましい。
【実施例】
【0073】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
【0074】
以下のようにして結着樹脂Aは作製した。
【0075】
《結着樹脂Aの作製》
〈結着樹脂A−1の作製〉
(ヒドロキシル基を有する重合体がポリビニルアルコール)
ポリビニルアルコールとして「PVA210」(ビニルアルコール:酢酸ビニル(共重合比89:11)(クラレ社製))を用い、このポリビニルアルコール5質量部を純水95質量部に溶解し水溶液を調製した。この水溶液に水酸化ナトリウムを加えてpHを9.0とし、塩基性とした「ポリビニルアルコールの水溶液」を調製した。
【0076】
これとは別に、ホウ酸5質量部を純水95質量部に溶解して「ホウ酸水溶液」を準備した。
【0077】
「ポリビニルアルコールの水溶液」2000質量部(固形分100質量部)を撹拌しながら塩基性の「ホウ酸水溶液」600質量部(固形分30質量部)を徐々に添加し、ゲル状の生成物130質量部を得た。このゲル状の生成物を減圧、乾固して「結着樹脂A−1」を作製した。
【0078】
〈結着樹脂A−2の作製〉
(ヒドロキシル基を有する重合体がアリルアルコール)
無水塩化亜鉛4500質量部に、脱気アリルアルコール(2−プロペン−1−オール)2200質量部を加え、40℃で溶解した。溶解後、そこへ重合開始剤として4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)420質量部を投入し、40℃で50時間撹拌した。
【0079】
反応終了後、炭酸ナトリウムを1000質量部溶解した水/メタノール系混合溶媒(水/メタノール=40000/20000)60000質量部中に滴下し、40℃で1時間撹拌した。これをろ過して水酸化亜鉛を除去した後、ろ液を弱酸性にしてから減圧乾固した。そこへエタノール40000質量部を加えてからろ過し、塩化ナトリウムを除去した。得られたろ液を乾固・乾燥し、「アリルアルコール重合体」800質量部を得た。このアリルアルコール5質量部を純水95質量部に溶解し、5質量%の「アリルアルコールの水溶液」を調製した。
【0080】
「アリルアルコールの水溶液」2000質量部(固形分100質量部)を攪拌しながら「ホウ酸水溶液」600質量部(固形分30質量部)を徐々に添加し、ゲル状の生成物130質量部を得た。このゲルの生成物を減圧、乾固して「結着樹脂A−2」を作製した。
【0081】
〈結着樹脂A−3の作製〉
(ヒドロキシル基を有する重合体がメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとメタクリル酸の共重合体)
還流冷却管、2つの滴下装置、およびパドル翼を備えたステンレス(SUS316)製セパラブルフラスコに、イオン交換水(初期仕込み液)400質量部とイソプロピルアルコール400質量部を仕込んだ。上記2つの滴下装置に、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルとメタクリル酸の80質量%混合(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルとメタクリル酸のモル比は7:3)水溶液540質量部と過硫酸ナトリウム15質量%水溶液60質量部を、各々別個に滴下液として仕込んだ。撹拌しながら還流温度まで昇温し、還流を開始させた後、上記各水溶液のフラスコ内への滴下を同時に開始した。80質量%混合水溶液を180分、過硫酸ナトリウム15質量%水溶液を185分で、滴下した。また、滴下時、即ち、重合時における反応系の温度(反応温度)は、還流が維持されるよう80〜83℃に調節した。全ての水溶液の滴下が終了した後、沸点でさらに1時間撹拌し、熟成した。さらに反応液を冷却し重合体を得た。得られた重合体のうち500質量と水333質量部を、撹拌装置及び滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに入れ、48質量%NaOH水溶液をこの滴下ロートより発熱に注意して徐々に滴下・中和した。30分間撹拌を続けた後、減圧乾固して、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)とメタクリル酸(MAA)の「共重合体1」を220質量部得た。この「共重合体1」5質量部を純水95質量部に溶解し、5質量%の「共重合体1の水溶液」を調製した。
【0082】
上記「共重合体1の水溶液」2000質量部(固形分100質量部)を攪拌しながら、塩基性のホウ酸水溶液600質量部(固形分30質量部)を徐々に添加し、ゲル状の生成物130質量部を得た。このゲルの生成物を減圧、乾固して「結着樹脂A−3」を作製した。
【0083】
〈結着樹脂A−4〜A−7の作製〉
結着樹脂A−1の作製で添加した「ホウ酸水溶液」600質量部(固形分30質量部)を、表1のように変更した以外は同様にして「結着樹脂A−4〜A−7」を作製した。
【0084】
〈結着樹脂A−8の作製〉
比較用に、ポリビニルアルコールを「結着樹脂A−8」として準備した。
【0085】
〈結着樹脂A−9の作製〉
比較用に、ヒドロキシル基を含まない酢酸ビニル樹脂を「結着樹脂A−9」として準備した。
【0086】
表1に、結着樹脂Aの作製に用いた重合体、共重合比とその配合量、ホウ素化合物とその配合量を示す。
【0087】
【表1】

【0088】
《その他の樹脂》
その他の樹脂「樹脂B」は、下記のようにして作製した。
【0089】
スチレン 282質量部
ブチルアクリレート 70質量部
アクリル酸 24質量部
ターシャリードデシルメルカプタン 24質量部
を混合した溶液を、ポリオキシエチレンラウリルエーテル「E−700」(日本エマルジョン社製)6質量部およびn−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム10質量部をイオン交換水1550質量部に溶解させた水系媒体中に、フラスコ中で添加して分散、乳化させ、10分間ゆっくりと混合しながら、過硫酸カリウム11質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入して窒素置換を行った。
【0090】
次いで、フラスコ内を撹拌しながらオイルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、5時間にわたって乳化重合を継続することによって乳化液を得た。この乳化液を減圧、乾固することによりその他の樹脂「樹脂B」を作製した。
【0091】
《トナーの作製》
〈トナー1の作製〉
「結着樹脂A−1」280質量部とカーボンブラック「リーガル99R」(キャボット社製)20質量部を、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機(株)製)に投入し、予備混合を行った後、エクストルーダー「PCM−30」(池貝社製)により140℃、250rpmにて混練した。次いでハンマーミルで粗粉砕し、ジェットミルを用いて微粉砕した後、気流分級機にて分級を行い、「トナー母体粒子1」を作製した。
【0092】
この「トナー母体粒子1」1100質量部と、外添剤として疎水性シリカ粒子(BET値:200m/g、一次粒子径:12nm)0.7質量部およびルチル型酸化チタン粒子(一次粒子径:250nm)0.05質量部を「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機(株)製)を用いて混合することにより、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.7μm「トナー1」を作製した。
【0093】
トナー中に含有するホウ素原子の量は、3.8質量%であった。尚、トナー中に含有するホウ素原子の量の測定は、前記の方法で行った。
【0094】
〈トナー2〜9の作製〉
トナー1の作製で用いた「結着樹脂A−1」を、「結着樹脂A−2〜9」に変更した以外は同様にして、「トナー2〜9」を作製した。
【0095】
〈トナー10の作製〉
トナー1の作製で用いた「結着樹脂A−1」280質量部を、「結着樹脂A−1」200質量部と「樹脂B」80質量部に変更した以外は同様にして「トナー10」を作製した。
【0096】
表2に、トナーの作製で用いた「結着樹脂A」及びその他の樹脂「樹脂B」、トナー中に含有するホウ素原子の量(質量%)を示す。
【0097】
【表2】

【0098】
《現像剤の作製》
現像剤は以下のようにして作製した。
【0099】
「フェライト粒子」(体積基準におけるメディアン径:50μm(パウダーテック社製))100質量部と、「メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート共重合体樹脂」(一次粒子の体積基準におけるメディアン径:85nm)4質量部とを、水平撹拌羽根式高速撹拌装置に入れ、撹拌羽根の周速:8m/s、温度:30℃の条件で15分間混合した後、120℃まで昇温して撹拌を4時間継続した。その後、冷却し、200メッシュの篩を用いてメチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート共重合体樹脂の破片を除去することにより「樹脂被覆キャリア」を作製した。
【0100】
この樹脂被覆キャリアを、上記のトナー1〜10の各々に、前記トナーの濃度が7質量%になるよう混合して「二成分現像剤1〜10」を調製した。
【0101】
《定着液の作製》
〈定着液1の作製〉
クエン酸2質量部を、純水1000質量部で薄め、20℃でのpHが2.4の「定着液1」を作製した。
【0102】
〈定着液2の作製〉
1Mの塩酸4質量部を、純水1000質量部で薄め、20℃でのpHが2.5の「定着液2」を作製した。
【0103】
〈定着液3の作製〉
クエン酸1質量部を、純水25000質量部で薄め、20℃でのpHが4.0の「定着液3」を作製した。
【0104】
〈定着液4の作製〉
クエン酸2質量部を、純水100000質量部で薄め、20℃でのpHが5.5の「定着液4」を作製した。
【0105】
〈定着液5の作製〉
リンゴ酸2質量部を、純水1000質量部で薄め、20℃でのpHが2.6の「定着液5」を作製した。
【0106】
〈定着液6の作製〉
マロン酸12質量部を、純水1000質量部で薄め、20℃でのpHが2.9の「定着液6」を作製した。
【0107】
表3に、定着液の作製に用いた化合物、定着液のpHを示す。
【0108】
【表3】

【0109】
《画像形成装置》
画像形成装置としては、「bizhub 423」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)の熱定着装置を外して、下記の装置1と装置2を取り付けた装置を準備して用いた。
【0110】
(装置1)
装置1は、上記画像形成装置の熱定着部に図1に示す定着液を供給する装置(インクジェットヘッド)を組み込んだもの。インクジェットノズルは300dpiのライン型インクジェットノズルで、液滴の体積は40plに設定した。
【0111】
(装置2)
装置2は、上記画像形成装置の熱定着部に図2に示す定着液を供給する装置(インクジェットヘッド)と加圧装置を組み込んだもの。インクジェットノズルは300dpiのライン型インクジェットノズルで、液滴の体積は40plに設定した。加圧装置の面圧は500Paに設定した。
【0112】
《比較用の記録物の作製》
スペシャルブラックBayer A−SF(Bayer社製)5質量部、ナトリウムスルホン酸ホルマリン縮合物0.5質量部を水に分散し、これに分子量180、000のアルギン酸ナトリウム(紀文フードケミファ社製)5質量部を添加して溶解した。得られた水溶液をバーコータで塗布し乾燥してフィルムを得た。これを切断・粉砕し分級して平均粒径7μmの黒色粉末を得た。この黒色粉末に微粉末の疎水性シリカR972を0.5質量部混合攪拌して画像構成剤を得た。次に塩化カルシウムの5質量部の水溶液(pH7.8)を調整した。上記で得られた画像構成剤5質量部をキャリア鉄粉95質量部と混合して現像剤を作成し、バイアス現像法により普通紙(FX−J紙)上にソリッド画像を作像した。この普通紙上のソリッド画像に、塩化カルシウム水溶液5質量部を塗布したロール間を通して押圧し、普通紙上に画像構成物が固定された「記録物」を得た。
【0113】
《評価》
評価は、トナーの保管安定性と非加熱での定着性について行った。
【0114】
〈保管安定性〉
トナーの保管安定性の評価は、下記に記載の方法で行った。
【0115】
トナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサー「KYT−2000」(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で30℃、70%RHの環境下に1時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、「パウダーテスター」(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上に残存したトナー質量の比率(質量%)を測定した。尚、保管安定性は、20質量%以下を合格とする。
【0116】
〈非加熱での定着性〉
非加熱での定着性の評価は、上記画像形成装置に、上記で作製したトナーと定着液を順次装填し、転写材(64g/cmの上質紙)にトナーを転写し、表3に記載の定着液をトナーへ供給し、乾燥後、転写材へのトナーの定着性で行った。
【0117】
定着性(定着率)の測定は、転写材上に形成した1インチ角のベタ黒画像に、「スコッチメンディングテープ」(住友3M株式会社製)を貼り付け、100gの重りを載せた後、剥離し、剥離前後の画像濃度を測定し、下記式から求めた。
【0118】
定着率(%)=(剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度)×100
画像濃度は反射濃度計「RD−938」(マクベス株式会社製)を用いて測定した。尚、評価は、○、△を合格とする。
【0119】
評価基準
○:定着率が75%以上
△:定着率が60%以上、75%未満である
×:定着率が60%未満である。
【0120】
表4に、評価に用いたトナー、画像形成装置、定着液、トナーの保管安定性、非加熱での定着性を示す。
【0121】
【表4】

【0122】
表4に示す様に、実施例の「評価1〜6,10〜12、14〜16」は、保管安定性、定着性に問題が無く、本発明の効果を奏していることが確認された。一方、比較例の「評価7〜9、13」は、上記評価項目の何れかに問題があり本発明の効果を奏していないことが確認された。
【符号の説明】
【0123】
1 感光体
2 帯電器
3 露光器
4 現像器
5 転写材
6 トナー
7 定着液
9 定着液が供給されたトナー
11 定着液を供給する装置(インクジェットヘッド)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像を、少なくとも結着樹脂及び着色剤を有するトナーを含む現像剤を乾式にて現像して可視化する現像工程と、
現像されたトナーを転写材に転写する転写工程と、
前記転写材上に転写されたトナーに定着液供給手段により定着液を供給する供給工程を有する画像形成方法において、
前記結着樹脂が側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体及びホウ素原子からなり、前記ホウ素原子の質量がトナーに対して1質量%以上6質量%以下であることを特徴とし、前記定着液がpH4.0以下の酸性水溶液であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】
前記ホウ素原子がホウ酸又はホウ酸塩由来であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】
前記ホウ酸がオルトホウ酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
【請求項4】
前記ホウ酸塩が四ホウ酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項5】
前記側鎖にヒドロキシル基を有するビニル重合体がポリビニルアルコール共重合体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項6】
前記定着液が有機カルボン酸水溶液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項7】
前記有機カルボン酸がクエン酸、リンゴ酸、マロン酸であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項8】
前記定着液が供給部材と前記転写材上に転写されたトナーが非接触な状態にて供給されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項9】
前記供給部材がインクジェットノズルであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項10】
前記定着液を供給する供給工程の後に、加圧工程を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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