説明

画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成プログラム

【課題】機種バリエーションが増えても、ユーザの手間を増やすことなく、設定値を誤りなくリストアする。
【解決手段】設定情報及び画像形成装置本体の種別を認識する識別情報を外部記憶媒体にバックアップする。リストアする時、設定情報の補正が必要か否かを判断し、必要であれば補正を行う。補正内容から、ユーザの確認および修正が必要な項目を自動的に選択して、ユーザに提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の機器設定値やアドレス帳をSDカード(Secure Digital memory card)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部記憶媒体にバックアップすることが行われている。これは、機器の故障時や、機器の置き換え時などに、バックアップした機器設定値やアドレス帳を他の画像形成装置にリストアすることで、効率よく画像形成装置の機器設定環境を復旧させるためである。
これらの外部記憶媒体により機器設定値やアドレス帳をリストアする装置において、機器のバリエーションが増えてバックアップ元とリストア先の機器との間の設定値の対応関係が複雑になることがある。
【0003】
しかし、対応関係の不一致等による設定値の誤りを自動的に補正、もしくは元の値に書き戻すことにより、適正にリストアするための手間を減らしユーザがリストアにかける時間を少なくし、誤った設定値へのリストアを防止する技術が提案されている。
【0004】
ところで、通常の外部記憶媒体により機器設定値やアドレス帳をリストアしたり、対応関係の不一致等による設定値の誤りを自動的に補正したり、元の値に書き戻したりする装置には、以下のような問題があった。
リストアするための手間を減らしユーザがリストアにかける時間を少なくするととともに、誤った設定値にリストアされることを防ぐ装置では、自動的に補正された設定値が本当にユーザの期待する設定値になっているか否かをその都度確認しながら補正を実施する手段も提供されているが、実際に確認しながらリストアすると、結果的にユーザがリストアにかける時間が多くなるという問題があった。
そこで、このような問題を解決するための提案がなされた(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1に記載の発明は、可搬性記憶媒体への設定データのバックアップ及び/又はリストアを可能とする画像形成装置を提供することを目的とする。特許文献1には、画像形成装置の設定データ、設定項目毎に異なる機種間で共通の設定項目か、同一機種の異なる機器間で共通の設定項目か、異なる機器間で共有不可の設定項目か等の付加データを可搬性記憶媒体に書き込む可搬性記憶媒体書き込み手段が開示されている。この付加データにより、バックアップされた設定データを機種の違いを考慮しつつ、他の画像形成装置に安全にリストアできる構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明は、バックアップされた設定データを正常にリストアさせるものの、機種バリエーションが増えるに従って、誤った設定値にリストアされる可能性があるとともに、ユーザの手間が増えていくという問題は解消できていない。
【0007】
このため、外部記憶媒体により機器設定値やアドレス帳をリストアし、対応関係の不一致などによる設定値の誤りを自動的に補正、もしくは元の値に書き戻す装置において、ユーザに対する補正と確認の手間を減らし、ユーザがリストアにかける時間を少なくすることが望まれている。
【0008】
そこで、本発明の目的は、機種バリエーションが増えても、誤った設定値にリストアされることがなく、ユーザの手間が増えることがない画像形成装置、画像形成システム、及び画像形成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、外部記憶媒体と着脱可能なインターフェース、内蔵記憶媒体に格納されている設定データを前記外部記憶媒体に書き込むバックアップ手段、前記のインターフェースに前記外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定データを読み込むと共に前記内蔵記憶媒体に書き込むリストア手段、リストアされた設定データが適正か否かを判断すると共に前記設定データが適正でない場合には適正な設定データに補正する、前記設定データを補正した内容を記録する補正内容記録手段、及び、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する補正確認手段を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、機種バリエーションが増えても、誤った設定値にリストアされることがなく、ユーザの手間が増えることがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態における画像形成装置の概略構成について説明するためのブロック図の一例である。
【図2】画像形成装置Aでバックアップした設定値を、画像形成装置Bにおいてリストアする構成について説明するための画像形成システムのブロック図の一例である。
【図3】本発明に係る画像形成装置におけるリストア時に設定値補正が発生した場合に、補正が発生した項目をリストアップしてユーザに修正させる処理について説明するためのフローチャートの一例である。
【図4】本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かをユーザに選択させる処理について説明するフローチャートの一例である。
【図5】補正確認実施選択画面の一例である。
【図6】本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かを予め設定されたモードに従って判断する処理について説明するフローチャートの一例である。
【図7】補正確認モード設定画面の一例である。
【図8】本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かを予め設定されたモードと、ユーザの選択に従って判断する処理について説明するためのフローチャートの一例である。
【図9】補正確認モード設定画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、外部記憶媒体による機器設定値のリストア時の設定値の自動補正処理に際して、以下の特徴を有する。
要するに、リストア後にユーザの確認および修正が必要な項目を自動的に選択して、ユーザに提示することを主な特徴とする。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態における画像形成装置の概略構成について説明するためのブロック図の一例である。
図1において、1は画像形成装置、2は脱着不可な不揮発性の記憶手段、3は記憶媒体インターフェイス(IF)部、4は脱着可能な不揮発性の記憶媒体、5はバックアップ処理手段、6はリストア処理手段、7は補正処理手段、8はコントローラ部、9はホストインターフェイス(IF)部、10は操作パネル、11はユーザ通知部、12はROM(Read Only Memory)、13はRAM(Random Access Memory)、14はPlotter Engine、15はホスト計算機である。
【0014】
補正内容記録手段は、内部記録媒体2a、2bでも実現可能である。RAM13の場合は電源が切断されると記録が消滅してしまうが、内部記録媒体2a、2bを「補正内容記録手段」として使用する場合は、電源が切断された後でも記録を使用できる。
補正確認実施選択手段は、後述する図5を意図する。図1、図2においては、補正処理手段6の中に「補正確認実施選択手段」があり、操作パネル10、ユーザ通知部11を使って、ユーザに選択させることになる。
補正確認実施設定手段は、後述する図9を意図する。図1、図2においては、補正処理手段6の中に「補正確認実施設定手段」があり、操作パネル10、及びユーザ通知部11を使って、ユーザが選択することになる。
補正確認実施設定記憶手段は、図1、2のRAM13、RAM13aを意図する。内部記録媒体2a、2bでも実現可能である。RAM13、RAM13aの場合は電源が切段されると設定が消滅してしまうが、内部記録媒体2a、2bを「補正内容記録手段」として使用する場合は、電源が切断された後でも設定が有効である。
【0015】
ユーザ通知部11、11aは、例えば、音声合成LSI(Large Scale Integration)によるスピーカ駆動やLED(Light Emitted Diode)の点滅や表示素子における文字表示(画像表示)が挙げられる。
Plotter Engine(プロッタエンジン)14は、システム全体を画像形成装置として構成を考えたときの、画像を印刷するデバイスを意味する。
【0016】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
まず、図1に示す画像形成装置1は、ホスト計算機15から送信された外字やフォーム等のデータを脱着不可な不揮発性の記憶手段2内に登録、保持することが可能な印刷装置である。この画像形成装置1は、さらに、脱着可能な不揮発性の記憶媒体4の記憶媒体IF部3と、記憶手段2内に保持されている機器設定値等のデータをこの記憶媒体IF部3を介して記憶媒体4に書き込み保存するバックアップ処理手段5と、このバックアップ処理手段5で以前に書き込み保存された記憶媒体4内のデータをその記憶媒体IF部3を介して読み込んで機器設定値等のデータを記憶手段2内に回復するリストア処理手段5と、を備えたものである。
【0017】
脱着不可な不揮発性の記憶手段2としては、ハードディスクドライブHDDやEEPROM、NVRAM等が挙げられる。また、脱着可能な不揮発性の記憶媒体4とその記憶媒体IF部3としては、IC-Card装置、USBメモリ、SDカード装置等が挙げられる。
【0018】
ここで、ユーザは、外字やフォームのデータを画像形成装置1に登録する場合は、ホスト計算機15からホストIF部9を介してデータを画像形成装置1に送信する。
画像形成装置1は、受信したデータを脱着不可な不揮発性の記憶手段2内に保持するものとする。
【0019】
次に、ユーザは、画像形成装置1内の脱着不可な不揮発性の記憶手段2内に保持されているデータを保存したい場合は、脱着可能な不揮発性の記憶媒体4を画像形成装置1内に備えた記憶媒体IF部3に装着し、操作パネル10等を介して画像形成装置1にその旨の指示を与えるものとする。
指示を受けた画像形成装置1では、コントローラ部8上で動作するバックアップ処理手段5が呼び出されて処理が実行される。
呼び出されたバックアップ処理手段5は、脱着不可な不揮発性の記憶手段2内に保持されている機器設定値等のデータを読み取り、それを記憶媒体IF部3を介して脱着可能な不揮発の記憶媒体4に書き込む。
【0020】
また、ユーザが以前に記憶媒体4に保存したデータを、画像形成装置1内の脱着不可な不揮発の記憶手段2内に回復したい場合は、以前にデータを保存した脱着可能な不揮発の記憶媒体4を、記憶媒体IF部3に装着し、操作パネル10等を介して画像形成装置1にその旨の指示を与えるものとする。
【0021】
指示を受けた画像形成装置1では、コントローラ部8上で動作するリストア処理手段6が呼び出されて処理が実行される。
呼び出されたリストア処理手段7は、記憶媒体4内に保存されているデータを、その記憶媒体制御手段3を介して読み取り、読み取ったデータを記憶手段2内に書き込む。
【0022】
また、バックアップ処理手段5においては、記憶手段2と記憶媒体4との間で機器設定値等のデータの保存あるいは回復の処理実行中にあっては、ホスト計算機15から送信されるデータの登録あるいは既に登録されているデータの削除の指示に対して、その受け付けあるいは実行処理を同時に行わないように排他制御の処理を行う。
【0023】
同様にリストア処理手段7においても、リストア処理実行中はホスト計算機15から送信される機器設定値等のデータの登録指示あるいは既に登録されているデータの削除指示に対して、それらの指示の受け付けあるいは実行を同時に処理しないように排他制御の処理を行う。
【0024】
また、バックアップ処理手段5は、各記憶媒体4に機器設定値等のデータの他に、バックアップのID(Identification)、バックアップの日時、設定項目毎に異なる機種間で共通の設定項目か否か、同一機種の異なる機器間で共通の設定項目か否か、及び異なる機器間で共有不可の設定項目か否かなどの付属データの書き込みも行う。
【0025】
補正処理手段6は、リストア処理手段7によって書き込まれた記憶手段2のデータを読み取り、データの適正を確認して、適正でない場合には適正なデータに補正したり、リストア前のデータに戻したり、操作パネル10の操作によって補正の方法をユーザに選択させる処理を行う。
【0026】
補正確認手段15は、補正処理手段6の中で補正したデータの補正方法を確認し、補正内容に対してユーザの確認、修正の可能性があるものを選択し、リストア後にユーザに確認、修正させる処理を行う。
【0027】
図2は、画像形成装置Aでバックアップした設定値を、画像形成装置Bにおいてリストアする構成について説明するための画像形成システムのブロック図の一例である。
図2において、画像形成装置A、及び画像形成装置Bはそれぞれ、図1に示した画像形成装置の概略構成と同様である。
ここでは、画像形成装置Aで外部記憶媒体4にバックアップした設定値等を、外部記憶媒体4を介して、画像形成装置Bで外部記憶媒体4からリストアすることによって、画像形成装置Aから画像形成装置Bに共通した設定値を移行するときの構成を示している。画像形成装置Aと画像形成装置Bとは同じ機種か、または同様の構成を持った異なる機種であってもよい。
【0028】
図3は、本発明に係る画像形成装置におけるリストア時に設定値補正が発生した場合に、補正が発生した項目をリストアップしてユーザに修正させる処理について説明するためのフローチャートの一例である。
尚、動作の主体はコントローラ部である。
外部記憶媒体4による機器設定値のバックアップ/リストアが可能な画像形成装置1に機器設定値のバックアップデータが保存された外部記憶媒体4が装着され、ユーザにより機器設定値のリストアの実行開始が要求される(S101)。
画像形成装置1は、通常のリストア動作を実行(S102)する。
リストア終了後に、リストアされた設定値を確認(S103)し、設定値が適正か否かを判定(S104)する。このとき設定値の上下限値、単位、精度などを設定値と紐付けてROM12に保存しておくことにより、リストアされたデータと比較することで設定値が適正か否かを判断することができる。
【0029】
設定値が適正でないと判定されると(S104/No)、設定値が補正可能か否かを判定(S105)する。このとき設定値が補正可能か否かの判定は、例えば、補正可能な上下限値の範囲内に収まっているか否か、単位「cm」と単位「mm」との取り違いのような単純に変換できる単位系か否かを確認する方法がある。
【0030】
設定値が補正可能であると判定された場合(S105/Yes)、補正処理を実行(S106)する。補正処理は、例えば、上下限を超えている場合は設定値に上下限値を採用することや、単位「cm」の単位「mm」への補正の場合は、設定値を100倍するという方法が考えられる。
設定値が補正可能でないと判定された場合(S105/No)、ROM12に保存されている初期設定値へ戻す(S107)。
補正処理の実行(S106)および初期設定値への書き換え(S107)の処理内容を記録(S108)する。このとき、どの設定値がどのように補正されたかをリスト形式などで記録していく方法がある。
【0031】
全設定値のリストアが終了したか否かを判定(S109)する。リストアが終了していない場合(S109/No)は、終了するまでS103からS109の処理を繰り返すことになる。
S108で記録された補正内容を確認(S110)する。例えば、S106で「1175」という設定値が上下限0〜1000で補正され、「1175」→「1000」のように補正された項目をS108の記録の中から探して表示する。
補正内容が正しい場合は終了し(S112/Yes)、正しくない場合(S112/No)は、設定値を修正(S113)する。例えば、「1175」→「1000」がユーザの期待している補正ではなかった場合、「1175」→「117」など適正な設定値にユーザが修正できるようにする。
【0032】
本実施例の特徴は、異なる機種間のデータ移行などで、自動的に設定値が補正されたものを、自動的にピックアップしてからユーザに修正させることで、ユーザは最低限の手間で適正なリストアを実施できるということである。
【0033】
図4は、本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かをユーザに選択させる処理について説明するフローチャートの一例であり、図5は補正確認実施選択画面の一例である。
【0034】
リストア処理(S201)は、図3のS1001に相当し、処理内容も図3の解説と同様である。
リストア処理の次に、補正確認を行うか否かをユーザに確認(S202)する。ここでは、例えば図5のような画面を表示して、補正確認を実施するか否かをユーザに選択させることができる。
S204〜S207は、図3のS110〜S113と同様である。
【0035】
図6は、本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かを予め設定されたモードに従って判断する処理について説明するフローチャートの一例であり、図7は、補正確認モード設定画面の一例である。
リストア処理(S301)は、図3のS1001に相当し、処理内容も図3の解説と同様である。
リストア処理の次に、補正確認を行うか否かについて、補正確認実施設定値を確認(S302)する。ここでは、予め設定された補正確認実施設定値を参照して判断(S303)を行う。例えば図7のような画面を表示して、補正確認を実施するか否かを予め設定しておくことができる。
S304〜S307は、図3のS110〜S113と同様である。
【0036】
図8は、本発明に係る画像形成装置における補正確認の対象項目がある場合に、補正確認を実施するか否かを予め設定されたモードと、ユーザの選択に従って判断する処理について説明するためのフローチャートの一例であり、図9は、補正確認モード設定画面の一例である。
リストア処理(S401)は、図3のS1001に相当し、処理内容も図3の解説と同様である。
リストア処理(S401)の次に、補正確認を行うか否か補正確認実施設定値を確認する。ここでは、予め設定された補正確認実施設定値を参照して判断(S402)を行う。例えば図9のような画面を表示して、補正確認を実施するか否か、ユーザに確認するか否かをモードとして予め設定しておくことができる。
【0037】
補正確認実施設定値に「ユーザに確認する」が設定されていた場合は、補正確認を行うか否かをユーザに確認(S403)する。ここでは、例えば図5のような画面を表示して、補正確認を実施するか否かをユーザに選択させることができる。ユーザが補正確認実行することを選択した場合は、S405以降の補正確認を行う。補正確認することを選択しなかった場合(S404/No)は、以降の処理をスキップし、終了する。
補正確認実施設定値に「補正確認する」が設定されていた場合は、S403をスキップして、S405以降の補正確認を行う。
補正確認実施設定値に「補正確認する」が設定されていた場合は、以降の処理をスキップし終了する。
S405〜S408は、図3のS110〜S113と同様である。
【0038】
<プログラム>
以上で説明した本発明にかかる画像形成装置は、コンピュータで処理を実行させるプログラムによって実現されている。コンピュータとしては、例えばパーソナルコンピュータやワークステーションなどの汎用的なものが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、一例として、プログラムにより本発明を実現する場合の説明を以下で行う。
【0039】
例えば、
画像形成装置のコンピュータに、
インターフェースが、外部記憶媒体と着脱可能に情報を授受する手順、
バックアップ手段が、内蔵記憶媒体に格納されている設定情報を外部記憶媒体に書き込む手順、
第1のリストア手段が、第1のインターフェースに外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定情報を読み込むと共に内蔵記憶媒体に書き込む手順、
補正処理手段が、リストアされた設定情報が適正か否かを判断すると共に設定情報が適正でない場合には適正な設定情報に補正する手順、
補正内容記録手段が、設定情報を補正した内容を記録する手順、
補正確認手段、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する手順、
を実行させる画像形成プログラムが挙げられる。
【0040】
これにより、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明にかかる画像形成装置装置を実現することができる。
このようなプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0041】
<記憶媒体>
ここで、記憶媒体としては、例えば、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-RDisk)などのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、フラッシュメモリ、RAM、ROM、FeRAM(強誘電体メモリ)等の半導体メモリやHDD(Hard Disc Drive)が挙げられる。
【0042】
<作用効果>
本実施形態によれば、機器バリエーション増加によるバックアップ元とリストア先の機器との間の対応関係の不一致などから起こりうる設定値の誤りに対して、自動補正された値の確認と、確認後の修正の手間を減らし、誤った設定値にリストアされることを確実に防ぐとともにユーザがリストアにかける時間を少なくすることができる。
【0043】
本実施形態によれば、外部記憶媒体に対して、画像形成装置の機器設定値をバックアップ/リストア可能で、機器間で共通の設定値がリストア後に不正な値にならないように設定値を自動的に補正する画像形成装置において、補正後の設定値の中で修正の必要な設定値もしくは修正の可能性がある設定値をユーザに提示して修正させることにより、正しい補正が実施されたか否かの確認と修正とを、最低限の項目数について行えばよくなるので、ユーザは、最適にリストアさせるための時間を少なくできる。
【0044】
本実施形態によれば、ユーザは、ユーザが必要ないと判断したときにユーザ確認の手間を減らすことができる。
本実施形態によれば、ユーザは、前もって実施するかどうかの設定をしておくことで、リストア時の手間を減らすことができる。
本実施形態によれば、ユーザは、任意の補正確認実施設定を選択することができるとともに、リストア時の手間を減らすこともできる
【0045】
<その他>
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である
【符号の説明】
【0046】
1、1a、1b 画像形成装置
2、2a、2b 内部記憶媒体
3、3a、3b 外部記憶媒体IF部
4 外部記憶媒体
5、5a、5b バックアップ処理手段
6、6a、6b 補正処理手段
7、7a、7b リストア処理手段
8、8a、8b コントローラ部
9、9a、9b ホストIF部
10、10a、10b 操作パネル
11、11a、11b ユーザ通知部
12、12a、12b ROM
13、13a、13b RAM
14、14a、14b Plotter Engine(プロッタエンジン)
15、15a、15b ホスト計算機
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】特開2007−128493号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶媒体と着脱可能なインターフェースと、
内蔵記憶媒体に格納されている設定情報を前記外部記憶媒体に書き込むバックアップ手段と、
前記インターフェースに前記外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定情報を読み込むと共に前記内蔵記憶媒体に書き込むリストア手段と、
リストアされた設定情報が適正か否かを判断すると共に前記設定情報が適正でない場合には適正な設定情報に補正する補正処理手段と、
設定情報を補正した内容を記録する補正内容記録手段と、
補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する補正確認手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記バックアップ手段は、前記設定情報及び前記画像形成装置本体の種別を識別する識別情報と共に前記外部記憶媒体に書き込む外部記憶媒体書き込み手段を備え、
前記リストア手段は、前記外部記憶媒体読み込み手段によって読み込んだ前記設定情報をと共前記内蔵記憶媒体に書き込む内蔵記憶媒体書き込み手段を備え、
前記補正処理手段は、前記内蔵記憶媒体に記憶された設定値を補正された設定情報へ書き換える前記内蔵記憶媒体書き込み手段を備え、
前記補正確手段は、補正内容記録手段によって記録されて補正内容から、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の画像形成装置において、ユーザが補正確認を実施するか否かを操作パネルに表示してユーザにより選択させる補正確認実施選択手段を、さらに備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項記載の画像形成装置において、補正確認するか否かを予め設定できる補正確認実施設定手段と、設定値を記憶する補正確認実施設定記憶手段と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
外部記憶媒体と着脱可能な第1のインターフェース、内蔵記憶媒体に格納されている設定情報を前記外部記憶媒体に書き込む第1のバックアップ手段、前記第1のインターフェースに前記外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定情報を読み込むと共に前記内蔵記憶媒体に書き込む第1のリストア手段、リストアされた設定情報が適正か否かを判断すると共に前記設定情報が適正でない場合には適正な設定情報に補正する第1の補正処理手段、前記設定情報を補正した内容を記録する第1の補正内容記録手段、及び、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する第1の補正確認手段を有する第1の画像形成装置と、
前記外部記憶媒体と着脱可能な第2のインターフェース、内蔵記憶媒体に格納されている設定情報を前記外部記憶媒体に書き込む第2のバックアップ手段、前記第2のインターフェースに前記外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定情報を読み込むと共前記内蔵記憶媒体に書き込む第2のリストア手段、リストアされた設定情報が適正か否かを判断すると共に前記設定情報が適正でない場合には適正な設定情報に補正する第2の補正処理手段、設定情報を補正した内容を記録する第2の補正内容記録手段、及び、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する第2の補正確認手段を有する第2の画像形成装置と、を備えた画像形成システムであって、
前記第1の画像形成装置で前記外部記憶装置にバックアップした設定値を含む情報を、前記外部記憶媒体を介して、前記第2の画像形成装置で前記外部記憶媒体からリストアすることによって前記第1の画像形成装置から前記第2の画像形成装置に共通した前記設定値を含む情報を移行することを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
画像形成装置のコンピュータに、
インターフェースが、外部記憶媒体と着脱可能に情報を授受する手順、
バックアップ手段が、内蔵記憶媒体に格納されている設定情報を前記外部記憶媒体に書き込む手順、
第1のリストア手段が、前記第1のインターフェースに前記外部記憶媒体が装着されると、前記外部記憶媒体に格納されている設定情報を読み込むと共に前記内蔵記憶媒体に書き込む手順、
補正処理手段が、リストアされた設定情報が適正か否かを判断すると共に前記設定情報が適正でない場合には適正な設定情報に補正する手順、
補正内容記録手段が、前記設定情報を補正した内容を記録する手順、
補正確認手段が、補正内容に対して確認、修正が必要な項目を選択する手順、
を実行させることを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−103411(P2013−103411A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248975(P2011−248975)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】