説明

画像形成装置、画像形成システムおよび画像形成プログラム

【課題】 不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置は、情報を記憶する不揮発記憶装置と、印刷データに基づいた印刷を実行する印刷機能164と、ダウンロードされたカラーテーブルであるDLテーブルを不揮発記憶装置に書き込むDLテーブル書込機能151と、DLテーブルの認証を実行するWebサーバから認証が下りているか否かの認証状態を判断するコントローラ111と、Webサーバから認証が下りていないとコントローラ111によって判断されたときに印刷データにマークを合成するマーク合成機能163とを備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダウンロードされたデータを記憶する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダウンロードされたデータを記憶する情報処理装置として、動画コンテンツなどのデジタルコンテンツをダウンロードして記憶する情報処理装置(例えば、特許文献1参照。)や、名刺情報をダウンロードして記憶する情報処理装置(例えば、特許文献2参照。)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4415732号公報
【特許文献2】特開2004−303178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ダウンロードされたデータを記憶する情報処理装置においては、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を低減することが重要視されている。このことは、ダウンロードされたデータを記憶する画像形成装置においても同様である。
【0005】
そこで、本発明は、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、情報を記憶する記憶部と、印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段と、ダウンロードされたデータであるDLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段と、前記DLデータの認証を実行する外部の認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段と、前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の画像形成装置は、DLデータの認証が外部の認証装置から下りていないときに印刷物にマークを印刷するので、印刷物にマークが印刷されることを希望しない利用者にDLデータの認証を受けさせることができる。したがって、本発明の画像形成装置は、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる。
【0008】
また、本発明の画像形成装置の前記DLデータは、前記印刷手段による前記印刷に使用されるデータであっても良い。
【0009】
この構成により、本発明の画像形成装置は、不正にダウンロードされたデータが印刷に利用される可能性を低減することができる。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、原稿から画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、前記DLデータの詳細情報を記憶する外部の詳細情報記憶装置に前記詳細情報を要求する詳細情報要求手段とを備えており、前記詳細情報要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記詳細情報を要求しても良い。
【0011】
この構成により、本発明の画像形成装置は、DLデータの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLデータの詳細情報の要求を行うことができるので、DLデータの詳細情報の要求作業を容易化することができる。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、原稿から画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、前記認証を前記認証装置に要求する認証要求手段とを備えており、前記認証要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記認証を要求しても良い。
【0013】
この構成により、本発明の画像形成装置は、DLデータの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLデータの認証の要求を行うことができるので、DLデータの認証の要求作業を容易化することができる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、原稿から画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、前記DLデータの削除用データを記憶する外部の削除用データ記憶装置に前記削除用データを要求する削除用データ要求手段とを備えており、前記削除用データ要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記削除用データを要求しても良い。
【0015】
この構成により、本発明の画像形成装置は、DLデータの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLデータの削除用データの要求を行うことができるので、DLデータの削除用データの要求作業を容易化することができる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置は、前記認証状態を示す認証状態情報を前記記憶部に書き込む認証状態書込手段と、前記認証状態の確認を前記認証装置に要求する確認要求手段とを備えており、前記認証状態書込手段は、前記確認要求手段によって前記認証装置に要求された前記認証状態の確認の結果に基づいて前記認証状態情報を前記記憶部に書き込み、前記認証状態判断手段は、前記記憶部に記憶されている前記認証状態情報に基づいて前記認証状態を判断しても良い。
【0017】
この構成により、本発明の画像形成装置は、認証装置に要求した認証状態の確認の結果に基づいて認証状態情報を記憶部に書き込み、記憶部に記憶されている認証状態情報に基づいて認証状態を判断するので、認証状態を判断する度に認証状態の確認を認証装置に要求しなくても良い。
【0018】
また、本発明の画像形成装置は、前記認証状態を示す認証状態情報を前記記憶部に書き込む認証状態書込手段と、前記認証を前記認証装置に要求する認証要求手段とを備えており、前記認証状態書込手段は、前記認証要求手段によって前記認証装置に要求された前記認証の結果に基づいて前記認証状態情報を前記記憶部に書き込み、前記認証状態判断手段は、前記記憶部に記憶されている前記認証状態情報に基づいて前記認証状態を判断しても良い。
【0019】
この構成により、本発明の画像形成装置は、認証装置に要求した認証の結果に基づいて認証状態情報を記憶部に書き込み、記憶部に記憶されている認証状態情報に基づいて認証状態を判断するので、認証状態を判断する度に認証状態の確認を認証装置に要求しなくても良い。
【0020】
また、本発明の画像形成システムは、情報を記憶する記憶部を備えている画像形成装置と、ダウンロードされたデータであるDLデータの認証を実行する認証装置とを備えている画像形成システムであって、前記画像形成装置は、印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段と、前記DLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段と、前記認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段と、前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段とを備えていることを特徴とする。
【0021】
この構成により、本発明の画像形成システムは、DLデータの認証が外部の認証装置から下りていないときに印刷物にマークを印刷するので、印刷物にマークが印刷されることを希望しない利用者にDLデータの認証を受けさせることができる。したがって、本発明の画像形成システムは、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる。
【0022】
また、本発明の画像形成プログラムは、情報を記憶する記憶部を備えている画像形成装置のコンピュータによって実行される画像形成プログラムであって、印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段、ダウンロードされたデータであるDLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段、前記DLデータの認証を実行する外部の認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段、及び前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
【0023】
この構成により、本発明の画像形成プログラムを実行する画像形成装置は、DLデータの認証が外部の認証装置から下りていないときに印刷物にマークを印刷するので、印刷物にマークが印刷されることを希望しない利用者にDLデータの認証を受けさせることができる。したがって、本発明の画像形成プログラムを実行する画像形成装置は、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明の画像形成装置は、不正にダウンロードされたデータが利用される可能性を従来より低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像形成システムの構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置のハードウェア構成図である。
【図3】図2に示す認証状態用記憶領域上の認証状態情報の種類を示す図である。
【図4】図2に示すコントローラの機能のブロック図である。
【図5】図4に示すXML生成機能によって生成されるXMLの設定項目を示す図である。
【図6】図1に示すWebサーバのハードウェア構成図である。
【図7】図6に示す認証データベースによって管理されている情報の例を示す図である。
【図8】図6に示すオプション情報データベースによって管理されている情報の例を示す図である。
【図9】図6に示すコントローラの機能のブロック図である。
【図10】図9に示すXML生成機能によって生成されるXMLの設定項目を示す図である。
【図11】カラーテーブルをダウンロードするときの図1に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
【図12】起動時にカラーテーブルを設定するときの図1に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
【図13】図12に示すXML生成処理のフローチャートである。
【図14】(a)「命令」を「確認要求」として図1に示す画像形成装置からWebサーバに送信されるXMLの例を示す図である。(b)「確認要求」の「応答」として図1に示すWebサーバから画像形成装置に送信されるXMLの例を示す図である。
【図15】XMLを画像形成装置から受信したときの図1に示すWebサーバの動作のフローチャートである。
【図16】図12に示すXML解析処理のフローチャートである。
【図17】印刷を実行するときの図1に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
【図18】画像を読み取るときの図1に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
【図19】(a)「命令」を「詳細要求」として図1に示す画像形成装置からWebサーバに送信されるXMLの例を示す図である。(b)「詳細要求」の「応答」として図1に示すWebサーバから画像形成装置に送信されるXMLの例を示す図である。
【図20】図2に示す表示部に表示される詳細情報を示す図である。
【図21】(a)「命令」を「認証要求」として図1に示す画像形成装置からWebサーバに送信されるXMLの例を示す図である。(b)「認証要求」の「応答」として図1に示すWebサーバから画像形成装置に送信されるXMLの例を示す図である。
【図22】図18に示すリセット処理のフローチャートである。
【図23】(a)「命令」を「リセット要求」として図1に示す画像形成装置からWebサーバに送信されるXMLの例を示す図である。(b)「リセット要求」の「応答」として図1に示すWebサーバから画像形成装置に送信されるXMLの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0027】
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について説明する。
【0028】
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム10の構成図である。
【0029】
図1に示すように、画像形成システム10は、用紙などの記録媒体に印刷を実行する画像形成装置100と、画像形成装置100にダウンロードされたカラーテーブル(以下「DLテーブル」という。)の認証を実行する本発明の認証装置としてのWebサーバ200とを備えている。画像形成装置100は、インターネットなどのネットワーク11を介してWebサーバ200と通信可能になっている。なお、Webサーバ200は、DLテーブルの詳細情報を記憶しており、本発明の詳細情報記憶装置を構成している。また、Webサーバ200は、DLテーブルの削除用データであるリセットデータを記憶しており、本発明の削除用データ記憶装置を構成している。
【0030】
図2は、画像形成装置100のハードウェア構成図である。
【0031】
図2に示すように、画像形成装置100は、画像形成装置100全体を制御するコンピュータであるコントローラ111と、種々の情報を記憶する本発明の記憶部としての不揮発記憶装置112と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部113と、利用者によって種々の操作が入力される操作部114と、用紙などの記録媒体に印刷を実行するプリンタエンジン115と、原稿を読み込んで画像データを生成する読込デバイスであるスキャナ116と、Webサーバ200などの外部のメディアとネットワーク11経由で通信を行うためのネットワーク通信部117とを備えている。
【0032】
コントローラ111は、CPU(Central Processing Unit)111aと、本発明の画像形成プログラムを含むプログラムや、各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)111bと、CPU111aの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)111cとを備えている。CPU111aは、ROM111bに記憶されているプログラムを実行することによってコントローラ111を動作させる演算処理装置である。RAM111cは、CPU111aによってプログラムが実行されるときにプログラムや各種のデータを一時的に記憶するようになっている。
【0033】
コントローラ111は、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部のメディアからネットワーク11を経由せずにカラーテーブルをダウンロードしたり、Webサーバ200などの外部のメディアからネットワーク11を経由してカラーテーブルをダウンロードしたりすることができる。
【0034】
不揮発記憶装置112は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶デバイスである。不揮発記憶装置112は、DLテーブルを記憶する領域であるDLテーブル用記憶領域112aと、DLテーブル用記憶領域112aに記憶されているDLテーブルの認証状態を示す情報である認証状態情報を記憶している領域である認証状態用記憶領域112bとを備えている。
【0035】
操作部114は、表示部113とともにタッチパネルを形成するボタンなどの入力デバイスである。
【0036】
プリンタエンジン115は、PC(Personal Computer)などの外部の装置からネットワーク通信部117を介して受信されたり、ローカル接続で受信されたりした印刷データに基づいた印刷を実行する印刷デバイスである。
【0037】
なお、画像形成装置100には、印刷に使用されるカラーテーブルを指定するモードである色指定モードとして、色指定モード1〜色指定モード4が存在する。印刷に使用される色指定モードは、印刷データによって指示される。ROM111bには、色指定モード毎にカラーテーブルの初期値が記憶されている(以下、ROM111bに記憶されているカラーテーブルを「初期テーブル」という。)。色指定モード1は、DLテーブルが存在するときにDLテーブルが処理用のカラーテーブルとして設定され、DLテーブルが存在しないときに初期テーブルが処理用のカラーテーブルとして設定される色指定モードである。
【0038】
図3は、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報の種類を示す図である。
【0039】
図3に示すように、認証状態情報には、パターン0からパターン3までの4種類のパターンが存在する。認証状態情報の項目「確認」は、Webサーバ200に対してDLテーブルの認証状態の確認が行われたか否かを示す項目であり、Webサーバ200に対してDLテーブルの認証状態の確認が行われていないときに0であり、Webサーバ200に対してDLテーブルの認証状態の確認が行われたときに1である。認証状態情報の項目「認証」は、Webサーバ200からDLテーブルの認証が下りているか否かの認証状態を示す項目であり、Webサーバ200からDLテーブルの認証が下りていないときに0であり、Webサーバ200からDLテーブルの認証が下りているときに1である。
【0040】
なお、パターン1は、処理上は想定されていないパターンである。したがって、コントローラ111は、認証状態情報が何らかの不具合でパターン1になったとき、認証状態情報を強制的にパターン0に変更する。
【0041】
図4は、コントローラ111の機能のブロック図である。
【0042】
図4に示すように、コントローラ111は、プログラムを実行することによって、以下に説明する機能を実現する。
【0043】
コントローラ111は、DLテーブルをDLテーブル用記憶領域112aに書き込む本発明のDLデータ書込手段としてのDLテーブル書込機能151と、処理用のカラーテーブルを設定するカラーテーブル設定機能152と、DLテーブル用記憶領域112aを初期化するDLテーブルリセット機能153と、ネットワーク通信部117を利用してWebサーバ200とのデータのやり取りを行う送受信機能154と、Webサーバ200に送信するためのXML(Extensible Markup Language)を生成するXML生成機能155と、Webサーバ200から受信したXMLを分析するXML解析機能156と、PCなどの外部の装置から受け取った印刷データに基づいて印刷を実行するための機能群である印刷機能群160と、DLテーブルを設定するための機能群である認証状態設定機能群170と、DLテーブルを認証するための機能群である認証機能群180とを実現する。
【0044】
DLテーブル書込機能151は、USBメモリなどのメディアからネットワーク11を経由せずにカラーテーブルをダウンロードしたり、Webサーバ200などのメディアからネットワーク11を経由してカラーテーブルをダウンロードしたりしたときに、DLテーブルをDLテーブル用記憶領域112aに書き込む機能である。
【0045】
カラーテーブル設定機能152は、画像形成装置100の起動時に、DLテーブル用記憶領域112aにDLテーブルが存在するとき、DLテーブル用記憶領域112aに存在するDLテーブルを処理用のカラーテーブルとして設定し、DLテーブル用記憶領域112aにDLテーブルが存在しないとき、ROM111bに記憶されている初期テーブルを処理用のカラーテーブルとして設定する機能である。
【0046】
印刷機能群160は、PCなどの外部の装置から受信した印刷データにDLテーブルを呼び出す命令が含まれているか否かを判定する印刷データ判定機能161と、印刷物に付加するためのマークを生成するマーク生成機能162と、印刷データにマークを合成して新たな印刷データを生成する本発明のマーク合成手段としてのマーク合成機能163と、印刷データに基づいた印刷をプリンタエンジン115によって実行する本発明の印刷手段としての印刷機能164とを備えている。ここで、マーク生成機能162が生成するマークとしては、スタンプマーク、ウォーターマーク、2次元バーコード、コード、カラーコードなどの任意のマークが採用されることができる。
【0047】
認証状態設定機能群170は、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報の設定を行う本発明の認証状態書込手段としての認証状態設定機能171と、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報の確認を行う認証状態確認機能172とを備えている。なお、コントローラ111は、認証状態確認機能172によって確認された認証状態情報に基づいて認証状態を判断するようになっており、本発明の認証状態判断手段を構成している。
【0048】
認証機能群180は、スキャナ116によって原稿から画像を読み取る本発明の画像読取手段としての画像読取機能181と、画像読取機能181によって読み取られた画像中に、マーク生成機能162によって生成されたマークが存在するか否かを判断する本発明のマーク判断手段としてのマーク判断機能182と、原稿の画像内にマークがあるとマーク判断機能182によって判断されたときにDLテーブルの詳細情報の要求状態に移行する詳細情報要求機能183と、DLテーブルの詳細情報を記載したWebページのアドレスを取得し、DLテーブルの詳細情報を表示部113に表示する詳細情報表示機能184と、DLテーブルが正規にダウンロードされたものであるという認証を取得するためにDLテーブルの認証の要求状態に移行する認証要求機能185とを備えている。
【0049】
ここで、送受信機能154は、Webサーバ200に認証状態の確認を要求するようになっており、本発明の確認要求手段を構成している。また、送受信機能154は、Webサーバ200にDLテーブルの詳細情報を要求するようになっており、本発明の詳細情報要求手段を構成している。更に、送受信機能154は、DLテーブルの認証をWebサーバ200に要求するようになっており、本発明の認証要求手段を構成している。加えて、送受信機能154は、Webサーバ200にDLテーブルのリセットデータを要求するようになっており、本発明の削除用データ要求手段を構成している。
【0050】
XML生成機能155によって生成されるXMLについて説明する。図5は、XML生成機能155によって生成されるXMLの設定項目を示す図である。図5に示すように、XML生成機能155によって生成されるXMLは、「DLコンテンツ」、「装置情報」、「要求日時」および「命令」という大項目を備えている。
【0051】
大項目「DLコンテンツ」は、DLテーブルのバージョン名が属性値として入力される「バージョン名」と、DLテーブルのチェックサムが属性値として入力される「チェックサム」という小項目を備えている。
【0052】
大項目「装置情報」は、画像形成装置100のシリアルナンバーが属性値として入力される「シリアルナンバー」と、画像形成装置100のIPアドレスが属性値として入力される「IPアドレス」という小項目を備えている。
【0053】
大項目「要求日時」は、XMLが生成される日付が属性値として入力される「日付」と、XMLが生成される時間が属性値として入力される「時間」という小項目を備えている。
【0054】
大項目「命令」は、DLテーブルに認証が下りているか否かの確認をWebサーバ200に要求するための「確認要求」と、DLテーブルの詳細情報をWebサーバ200に要求するための「詳細要求」と、DLテーブルの認証をWebサーバ200に要求するための「認証要求」と、DLテーブルの削除をWebサーバ200に要求するための「リセット要求」という小項目を備えている。「確認要求」、「詳細要求」、「認証要求」および「リセット要求」は、有効であるとき1が属性値として入力され、無効であるとき0が属性値として入力される。
【0055】
図6は、Webサーバ200のハードウェア構成図である。
【0056】
図6に示すように、Webサーバ200は、Webサーバ200全体を制御するコントローラ211と、DLテーブルの認証を下した画像形成装置を管理する認証データベース212と、DLテーブルの詳細情報のWebページのアドレスなどのオプションの情報を管理するオプション情報データベース213と、画像形成装置100などの外部のメディアとネットワーク11経由で通信を行うためのネットワーク通信部214とを備えている。
【0057】
コントローラ211は、CPU211aと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM211bと、CPU211aの作業領域として用いられるRAM211cとを備えている。CPU211aは、ROM211bに記憶されているプログラムを実行することによってコントローラ211を動作させる演算処理装置である。RAM211cは、CPU211aによってプログラムが実行されるときにプログラムや各種のデータを一時的に記憶するようになっている。
【0058】
図7は、認証データベース212によって管理されている情報の例を示す図である。
【0059】
図7に示すように、認証データベース212は、DLテーブルのバージョン名(Version Name)毎に、DLテーブルのチェックサムと、認証を下した日付と、認証を下した画像形成装置のシリアルナンバー(Serial Number)とを管理している。
【0060】
図8は、オプション情報データベース213によって管理されている情報の例を示す図である。
【0061】
図8に示すように、オプション情報データベース213は、DLテーブルのバージョン名毎に、詳細情報のWebページのアドレス(Feature)と、リセットデータの記憶場所のアドレス(Reset)とを管理している。
【0062】
図9は、コントローラ211の機能のブロック図である。
【0063】
図9に示すように、コントローラ211は、プログラムを実行することによって、以下に説明する機能を実現する。
【0064】
コントローラ211は、ネットワーク通信部214を利用して画像形成装置100とのデータのやり取りを行う送受信機能251と、画像形成装置100に送信するためのXMLを生成するXML生成機能252と、画像形成装置100から受信したXMLを分析するXML解析機能253と、認証データベース212にアクセスするための機能群である認証DBアクセス機能群260と、オプション情報データベース213にアクセスするための機能群であるオプション情報DBアクセス機能群270とを実現する。
【0065】
認証DBアクセス機能群260は、XML解析機能253によって分析されたXMLの「命令」が「確認要求」であるときに、画像形成装置100から受信したバージョン名およびシリアルナンバーの組が認証データベース212に登録されているか否かを確認する認証確認機能261と、XML解析機能253によって分析されたXMLの「命令」が「認証要求」であるときに、画像形成装置100から受信したバージョン名およびシリアルナンバーの組を認証データベース212に登録する認証機能262とを備えている。
【0066】
オプション情報DBアクセス機能群270は、XML解析機能253によって分析されたXMLの「命令」が「詳細要求」であるときに、DLテーブルの詳細情報を記載したWebページのアドレスをオプション情報データベース213から取得する詳細情報アドレス取得機能271と、XML解析機能253によって分析されたXMLの「命令」が「リセット要求」であるときに、DLテーブルのリセットデータの記憶場所のアドレスをオプション情報データベース213から取得するリセットデータアドレス取得機能272とを備えている。
【0067】
図10は、XML生成機能252によって生成されるXMLの設定項目を示す図である。
【0068】
図10に示すように、XML生成機能252によって生成されるXMLは、「DLコンテンツ」、「装置情報」、「要求日時」、「命令」および「応答」という大項目を備えている。「DLコンテンツ」、「装置情報」、「要求日時」および「命令」については、図5に示す設定項目と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0069】
大項目「応答」は、DLテーブルに認証が下りているか否かの確認の結果を画像形成装置100に応答するための「確認要求」と、DLテーブルの詳細情報が記載されたWebページのアドレスを画像形成装置100に応答するための「詳細要求」と、DLテーブルの認証の結果を画像形成装置100に応答するための「認証要求」と、DLテーブルのリセットデータの記憶場所のアドレスを画像形成装置100に応答するための「リセット要求」という小項目を備えている。「確認要求」および「認証要求」は、結果がOKであるとき1が属性値として入力され、結果がNGであるとき0が属性値として入力される。「詳細要求」および「リセット要求」は、アドレスが属性値として入力される。
【0070】
次に、画像形成システム10の動作について説明する。
【0071】
<カラーテーブルのダウンロード>
カラーテーブルをダウンロードするときの画像形成装置100の動作について説明する。
【0072】
図11は、カラーテーブルをダウンロードするときの画像形成装置100の動作のフローチャートである。
【0073】
図11に示すように、画像形成装置100のコントローラ111は、USBメモリなどの外部のメディアからネットワーク11を経由せずにカラーテーブルをダウンロードしたり、Webサーバ200などの外部のメディアからネットワーク11を経由してカラーテーブルをダウンロードしたりして、DLテーブルを取得する(S301)と、S301で取得したカラーテーブルのデータフォーマットに不正が無いか否かをチェックサム(CheckSum)によって判断する(S302)。
【0074】
コントローラ111は、カラーテーブルのデータフォーマットに不正があるとS302において判断すると、DLテーブル用記憶領域112aへのカラーテーブルの書き込みを行わずに、図11に示す処理を終了する。つまり、コントローラ111は、カラーテーブルのダウンロードを失敗する。
【0075】
一方、コントローラ111は、カラーテーブルのデータフォーマットに不正がないとS302において判断すると、S301で取得したカラーテーブルをDLテーブル用記憶領域112aにDLテーブル書込機能151によって書き込んだ後(S303)、認証状態設定機能171により認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報をパターン0に初期化する(S304)。
【0076】
次いで、コントローラ111は、DLテーブルを有効にするために画像形成装置100の再起動を行い(S305)、図11に示す処理を終了する。
【0077】
<起動時のカラーテーブルの設定>
画像形成装置100が起動時にカラーテーブルを設定するときの画像形成システム10の動作について説明する。
【0078】
図12は、起動時にカラーテーブルを設定するときの画像形成装置100の動作のフローチャートである。
【0079】
画像形成装置100は、再起動時も含め、起動時に図12に示す処理を実行する。図12に示すように、画像形成装置100のコントローラ111は、DLテーブル用記憶領域112aにDLテーブルが存在するか否かを判断する(S351)。
【0080】
コントローラ111は、DLテーブルが存在しないとS351において判断すると、色指定モード1のカラーテーブル(以下「モード1カラーテーブル」という。)として初期テーブルをカラーテーブル設定機能152によって設定し(S352)、図12に示す処理を終了する。
【0081】
一方、コントローラ111は、DLテーブルが存在するとS351において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態確認機能172によって確認し(S353)、認証状態情報の「確認」が0であるか否かを判断する(S354)。ここで、認証状態情報は、「確認」が0である場合、DLテーブルの認証が下りているか否かの確認が済んでいないということであり、「確認」が1である場合、DLテーブルの認証が下りているか否かの確認が済んでいるということである。
【0082】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が0であるとS354において判断すると、図13に示すXML生成処理を実行する(S355)。
【0083】
図13は、XML生成処理のフローチャートである。
【0084】
図13に示すように、コントローラ111は、画像形成装置100の固有情報であるシリアルナンバーと、画像形成装置100のIPアドレスとを取得する(S401)。
【0085】
次いで、コントローラ111は、DLテーブル用記憶領域112aに記憶されているDLテーブルのバージョン名およびチェックサムを取得する(S402)。
【0086】
次いで、コントローラ111は、認証状態確認機能172により、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報の「確認」が0であるか否かを判断する(S403)。ここで、図12のS355においてXML生成処理が呼び出されたとき、認証状態情報の「確認」が0であるので、コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が0であるとS403において判断する。
【0087】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が0であるとS403において判断すると、「命令」を「確認要求」としたXMLをXML生成機能155によって生成する(S404)。ここで、S404において生成されるXMLには、図14(a)に示すように、S401において取得された画像形成装置100のシリアルナンバー、S401において取得された画像形成装置100のIPアドレス、S402において取得されたDLテーブルのバージョン名、S402において取得されたDLテーブルのチェックサム、現在の日付、現在の時間がそれぞれ「シリアルナンバー」、「IPアドレス」、「バージョン名」、「チェックサム」、「日付」、「時間」の属性値として入力され、「命令(Order)」の4つの小項目のうち「確認要求(check)」以外に0が属性値として入力されて「確認要求」のみに1が属性値として入力される。
【0088】
次いで、コントローラ111は、S404において生成したXMLを送受信機能154によってネットワーク11経由でWebサーバ200に送信し(S405)、図13に示すXML生成処理を終了する。
【0089】
図15は、XMLを画像形成装置100から受信したときのWebサーバ200の動作のフローチャートである。
【0090】
図15に示すように、Webサーバ200のコントローラ211は、XMLを画像形成装置100から受信すると(S701)、XMLの「命令」が「確認要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S702)。ここで、S701において受信したXMLが図12のS355のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「確認要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」であるとS702において判断する。
【0091】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」であるとS702において判断すると、XMLの「バージョン名」および「シリアルナンバー」の組が認証データベース212に登録されているか否かを認証確認機能261によって確認する(S703)。
【0092】
コントローラ211は、XMLの「バージョン名」および「シリアルナンバー」の組が認証データベース212に登録されているとS703において判断すると、「応答」の「確認要求」を1としたXMLをXML生成機能252によって生成する(S704)。ここで、S704において生成されるXMLには、図14(b)に示すように、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「確認要求」のみに1が属性値として入力される。
【0093】
次いで、コントローラ211は、S704において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0094】
コントローラ211は、XMLの「バージョン名」および「シリアルナンバー」の組が認証データベース212に登録されていないとS703において判断すると、「応答」の「確認要求」を0としたXMLをXML生成機能252によって生成する(S706)。ここで、S706において生成されるXMLには、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「確認要求」のみに0が属性値として入力される。
【0095】
次いで、コントローラ211は、S706において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0096】
図12に示すように、コントローラ111は、S355のXML生成処理を終了すると、図16に示すXML解析処理を実行する(S356)。
【0097】
図16は、XML解析処理のフローチャートである。
【0098】
図16に示すように、コントローラ111は、XMLをWebサーバ200から受信すると(S451)、受信したXMLがDLテーブルに関するXMLであるか否かをXML解析機能156によって判断する(S452)。ここで、XML解析機能156は、XMLに「DLコンテンツ」が含まれているとき、DLテーブルに関するXMLであると判断する。
【0099】
コントローラ111は、DLテーブルに関するXMLではないとS452において判断すると、図16に示すXML解析処理を終了する。
【0100】
一方、コントローラ111は、DLテーブルに関するXMLであるとS452において判断すると、S451において受信したXMLの「DLコンテンツ」と、S451において受信したXMLの「装置情報」とが画像形成装置100内の情報と一致するか否かをXML解析機能156によって判断する(S453)。
【0101】
コントローラ111は、画像形成装置100内の情報と一致しないとS453において判断すると、画像形成装置100のDLテーブルに関するXMLではないので、図16に示すXML解析処理を終了する。
【0102】
一方、コントローラ111は、画像形成装置100内の情報と一致するとS453において判断すると、S451において受信したXML内の命令の内容をXML解析機能156によって解析する(S454)。つまり、コントローラ111は、XMLの「命令」の何れの小項目が有効であるかを調べる。
【0103】
次いで、コントローラ111は、S451において受信したXML内の命令に相当する応答の内容をXML解析機能156によって解析する(S455)。つまり、XMLの「応答」の小項目のうち、S454において有効であると判断した「命令」の小項目に相当する小項目と、その属性値とを調べる。
【0104】
コントローラ111は、S455の処理を終えると、図16に示すXML解析処理を終了する。
【0105】
なお、S355のXML生成処理において図14(a)に示すように「命令」が「確認要求」であるXMLがWebサーバ200に送信されたとき、Webサーバ200からは図14(b)に示すように「応答」の「確認要求」に応答の内容が記述されたXMLが送信される。したがって、コントローラ111は、XMLの「応答」の「確認要求」の属性値をS455において取得する。
【0106】
図12に示すように、コントローラ111は、S356のXML解析処理を終了すると、XMLの「応答」の「確認要求」の属性値をS356において取得できたか否かを判断する(S357)。
【0107】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「確認要求」の属性値を取得できなかったとS357において判断すると、再びS356のXML解析処理を実行する。
【0108】
一方、コントローラ111は、XMLの「応答」の「確認要求」の属性値を取得できたとS357において判断すると、XMLの「応答」の「確認要求」の属性値に基づいて、DLテーブルの認証が下りているか否かを判断する(S358)。
【0109】
コントローラ111は、DLテーブルの認証が下りているとS358において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態設定機能171によってパターン3に設定する(S359)。ここで、認証状態設定機能171は、認証状態情報の「認証」を1に設定し、「確認」を1に設定することによって、認証状態情報をパターン3に設定する。
【0110】
コントローラ111は、DLテーブルの認証が下りていないとS358において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態設定機能171によってパターン2に設定する(S360)。ここで、認証状態設定機能171は、認証状態情報の「認証」を0に設定し、「確認」を1に設定することによって、認証状態情報をパターン2に設定する。
【0111】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS354において判断したときと、S359の処理を実行したときと、S360の処理を実行したとき、モード1カラーテーブルとしてDLテーブルをカラーテーブル設定機能152によって設定し(S361)、図12に示す処理を終了する。
【0112】
<印刷の実行>
印刷を実行するときの画像形成装置100の動作について説明する。
【0113】
図17は、印刷を実行するときの画像形成装置100の動作のフローチャートである。
【0114】
図17に示すように、画像形成装置100のコントローラ111は、画像形成装置100の外部の装置から印刷データを受信すると(S501)、受信した印刷データにおいて色指定モード1が設定されているか否かを印刷データ判定機能161によって判断する(S502)。
【0115】
コントローラ111は、色指定モード1が設定されているとS502において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報がパターン2であるか否かを認証状態確認機能172によって判断する(S503)。ここで、パターン2であるということは、Webサーバ200からDLテーブルの認証が下りていないことが確認されているということである。
【0116】
コントローラ111は、認証状態情報がパターン2である、すなわち、Webサーバ200からDLテーブルの認証が下りていないことが確認されているとS503において判断すると、印刷物に付加するためのマークをマーク生成機能162によって生成し(S504)、生成したマークをマーク合成機能163によって印刷データに合成する(S505)。
【0117】
次いで、コントローラ111は、S505においてマークが合成された印刷データに基づいて、印刷機能164によって印刷を実行し(S506)、図17に示す処理を終了する。
【0118】
コントローラ111は、色指定モード1が設定されていないとS502において判断したときと、認証状態情報がパターン2ではないとS503において判断したとき、S501において受信した印刷データ、すなわち、マークが合成されていない印刷データに基づいて、印刷機能164によって印刷を実行し(S506)、図17に示す処理を終了する。
【0119】
<画像の読み取り>
画像を読み取るときの画像形成装置100の動作について説明する。
【0120】
図18は、画像を読み取るときの画像形成装置100の動作のフローチャートである。
【0121】
図18に示すように、画像形成装置100のコントローラ111は、原稿から画像を画像読取機能181によって読み取る(S551)。
【0122】
次いで、コントローラ111は、S551において読み取った画像内に、マーク生成機能162によって生成されたマークと一致するマークが検出されたか否かをマーク判断機能182によって判断する(S552)。
【0123】
コントローラ111は、マーク生成機能162によって生成されたマークと一致するマークが検出されたとS552において判断すると、DLテーブル用記憶領域112aにDLテーブルが存在するか否かを判断する(S553)。
【0124】
コントローラ111は、DLテーブルが存在するとS553において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報の「認証」が0であるか否かを認証状態確認機能172によって判断する(S554)。ここで、認証状態情報は、「認証」が0である場合、DLテーブルの認証が下りていないということであり、「認証」が1である場合、DLテーブルの認証が下りているということである。
【0125】
コントローラ111は、マーク生成機能162によって生成されたマークと一致するマークが検出されなかったとS552において判断したときと、DLテーブルが存在しないとS553において判断したときと、認証状態情報の「認証」が1である、すなわち、DLテーブルの認証が下りているとS554において判断したとき、S551において読み取った画像を使用して通常のスキャン作業を行って(S555)、図18に示す処理を終了する。
【0126】
コントローラ111は、認証状態情報の「認証」が0である、すなわち、DLテーブルの認証が下りていないとS554において判断すると、DLテーブルの詳細情報の要求状態に詳細情報要求機能183によって移行し(S556)、図13に示すXML生成処理を実行する(S557)。
【0127】
図13に示すように、コントローラ111は、上述したS401〜S403の処理を実行する。ここで、図18のS557においてXML生成処理が呼び出されたとき、図12に示す処理が既に実行されているので、S359またはS360(図12参照。)の処理によって認証状態情報の「確認」が1に設定されている。したがって、コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断する。
【0128】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断すると、DLテーブルの詳細情報の要求状態であるか否かを判断する(S406)。ここで、図18のS557においてXML生成処理が呼び出されたとき、S556(図18参照。)においてDLテーブルの詳細情報の要求状態に移行しているので、コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態であるとS406において判断する。
【0129】
コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態であるとS406において判断すると、「命令」を「詳細要求」としたXMLをXML生成機能155によって生成する(S407)。ここで、S407において生成されるXMLには、図19(a)に示すように、S401において取得された画像形成装置100のシリアルナンバー、S401において取得された画像形成装置100のIPアドレス、S402において取得されたDLテーブルのバージョン名、S402において取得されたDLテーブルのチェックサム、現在の日付、現在の時間がそれぞれ「シリアルナンバー」、「IPアドレス」、「バージョン名」、「チェックサム」、「日付」、「時間」の属性値として入力され、「命令(Order)」の4つの小項目のうち「詳細要求(dataReq)」以外に0が属性値として入力されて「詳細要求」のみに1が属性値として入力される。
【0130】
次いで、コントローラ111は、S407において生成したXMLを送受信機能154によってネットワーク11経由でWebサーバ200に送信し(S405)、図13に示すXML生成処理を終了する。
【0131】
図15に示すように、Webサーバ200のコントローラ211は、XMLを画像形成装置100から受信すると(S701)、XMLの「命令」が「確認要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S702)。ここで、S701において受信したXMLが図18のS557のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「詳細要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断する。
【0132】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断すると、XMLの「命令」が「詳細要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S707)。ここで、S701において受信したXMLが図18のS557のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「詳細要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」であるとS707において判断する。
【0133】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」であるとS707において判断すると、DLテーブルの詳細情報を記載したWebページのアドレスをオプション情報データベース213から詳細情報アドレス取得機能271によって取得する(S708)。つまり、詳細情報アドレス取得機能271は、オプション情報データベース213に記録されているアドレス(Feature)のうち、XMLの「バージョン名」に対応するアドレスを取得する。
【0134】
次いで、コントローラ211は、S708において取得したアドレスを「応答」の「詳細要求」に入力したXMLをXML生成機能252によって生成する(S709)。ここで、S709において生成されるXMLには、図19(b)に示すように、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「詳細要求」のみにアドレスが属性値として入力される。
【0135】
次いで、コントローラ211は、S709において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0136】
図18に示すように、コントローラ111は、S557のXML生成処理を終了すると、S556において移行したDLテーブルの詳細情報の要求状態を解除して、図16に示すXML解析処理を実行する(S558)。
【0137】
なお、S557のXML生成処理において図19(a)に示すように「命令」が「詳細要求」であるXMLがWebサーバ200に送信されたとき、Webサーバ200からは図19(b)に示すように「応答」の「詳細要求」に応答の内容が記述されたXMLが送信される。したがって、コントローラ111は、XMLの「応答」の「詳細要求」の属性値をS455(図16参照。)において取得する。
【0138】
コントローラ111は、S558のXML解析処理を終了すると、XMLの「応答」の「詳細要求」の属性値をS558において取得できたか否かを判断する(S559)。
【0139】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「詳細要求」の属性値を取得できなかったとS559において判断すると、再びS558のXML解析処理を実行する。
【0140】
一方、コントローラ111は、XMLの「応答」の「詳細要求」の属性値を取得できたとS559において判断すると、詳細情報表示機能184によってDLテーブルの詳細情報を表示部113に表示する(S560)。ここで、詳細情報表示機能184は、XMLの「応答」の「詳細要求」の属性値であるアドレスに基づいて、DLテーブルの詳細情報を記載したWebページにアクセスすることができる。
【0141】
図20は、S560において表示部113に表示される詳細情報を示す図である。
【0142】
図20に示すように、表示部113には、「このDLテーブルの認証を行いますか?」というような質問が表示される。したがって、利用者は、DLテーブルの認証を行うか否かを操作部114を介してコントローラ111に指示することができる。
【0143】
図18に示すように、コントローラ111は、S560の処理の後、利用者の指示に基づいて、DLテーブルの認証を行うか否かを判断する(S561)。
【0144】
コントローラ111は、DLテーブルの認証を行うとS561において判断すると、DLテーブルの認証の要求状態に認証要求機能185によって移行し(S562)、図13に示すXML生成処理を実行する(S563)。
【0145】
図13に示すように、コントローラ111は、上述したS401〜S403の処理を実行する。ここで、図18のS563においてXML生成処理が呼び出されたとき、図12に示す処理が既に実行されているので、S359またはS360(図12参照。)の処理によって認証状態情報の「確認」が1に設定されている。したがって、コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断する。
【0146】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断すると、DLテーブルの詳細情報の要求状態であるか否かを判断する(S406)。ここで、図18のS563においてXML生成処理が呼び出されたとき、S562(図18参照。)においてDLテーブルの認証の要求状態に移行しているので、コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態ではないとS406において判断する。
【0147】
コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態ではないとS406において判断すると、DLテーブルの認証の要求状態であるか否かを判断する(S408)。ここで、図18のS563においてXML生成処理が呼び出されたとき、S562においてDLテーブルの認証の要求状態に移行しているので、コントローラ111は、DLテーブルの認証の要求状態であるとS408において判断する。
【0148】
コントローラ111は、DLテーブルの認証の要求状態であるとS408において判断すると、「命令」を「認証要求」としたXMLをXML生成機能155によって生成する(S409)。ここで、S409において生成されるXMLには、図21(a)に示すように、S401において取得された画像形成装置100のシリアルナンバー、S401において取得された画像形成装置100のIPアドレス、S402において取得されたDLテーブルのバージョン名、S402において取得されたDLテーブルのチェックサム、現在の日付、現在の時間がそれぞれ「シリアルナンバー」、「IPアドレス」、「バージョン名」、「チェックサム」、「日付」、「時間」の属性値として入力され、「命令(Order)」の4つの小項目のうち「認証要求(autentication)」以外に0が属性値として入力されて「認証要求」のみに1が属性値として入力される。
【0149】
次いで、コントローラ111は、S409において生成したXMLを送受信機能154によってネットワーク11経由でWebサーバ200に送信し(S405)、図13に示すXML生成処理を終了する。
【0150】
図15に示すように、Webサーバ200のコントローラ211は、XMLを画像形成装置100から受信すると(S701)、XMLの「命令」が「確認要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S702)。ここで、S701において受信したXMLが図18のS563のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「認証要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断する。
【0151】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断すると、XMLの「命令」が「詳細要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S707)。ここで、S701において受信したXMLが図18のS563のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「認証要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」ではないとS707において判断する。
【0152】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」ではないとS707において判断すると、XMLの「命令」が「認証要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S710)。ここで、S701において受信したXMLが図18のS563のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「認証要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「認証要求」であるとS710において判断する。
【0153】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「認証要求」であるとS710において判断すると、自身が管理しているDLテーブルであるか否かをXMLの「バージョン名」に基づいて判断する(S711)。
【0154】
コントローラ211は、自身が管理しているDLテーブルであるとS711において判断すると、XMLの「バージョン名」、「チェックサム」、「日付」および「シリアルナンバー」を認証機能262によって認証データベース212に登録し(S712)、「応答」の「認証要求」を1としたXMLをXML生成機能252によって生成する(S713)。ここで、S713において生成されるXMLには、図21(b)に示すように、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「認証要求」のみに1が属性値として入力される。
【0155】
次いで、コントローラ211は、S713において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0156】
コントローラ211は、自身が管理しているDLテーブルではないとS711において判断すると、「応答」の「認証要求」を0としたXMLをXML生成機能252によって生成する(S714)。ここで、S714において生成されるXMLには、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「認証要求」のみに0が属性値として入力される。
【0157】
次いで、コントローラ211は、S714において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0158】
図18に示すように、コントローラ111は、S563のXML生成処理を終了すると、S562において移行したDLテーブルの認証の要求状態を解除して、図16に示すXML解析処理を実行する(S564)。
【0159】
なお、S563のXML生成処理において図21(a)に示すように「命令」が「認証要求」であるXMLがWebサーバ200に送信されたとき、Webサーバ200からは図21(b)に示すように「応答」の「認証要求」に応答の内容が記述されたXMLが送信される。したがって、コントローラ111は、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値をS455(図16参照。)において取得する。
【0160】
コントローラ111は、S564のXML解析処理を終了すると、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値をS564において取得できたか否かを判断する(S565)。
【0161】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値を取得できなかったとS565において判断すると、再びS564のXML解析処理を実行する。
【0162】
一方、コントローラ111は、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値を取得できたとS565において判断すると、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値が1であるか否かを判断する(S566)。
【0163】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値が1であるとS566において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態設定機能171によってパターン3に設定して(S567)、図18に示す処理を終了する。ここで、認証状態設定機能171は、認証状態情報の「認証」を1に設定することによって、認証状態情報をパターン3に設定する。
【0164】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「認証要求」の属性値が0であるとS566において判断すると、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態設定機能171によってパターン2に設定して(S568)、図18に示す処理を終了する。ここで、認証状態設定機能171は、認証状態情報の「認証」を0に設定することによって、認証状態情報をパターン2に設定する。
【0165】
コントローラ111は、DLテーブルの認証を行わないとS561において判断すると、図22に示すリセット処理を実行する(S569)。
【0166】
図22は、リセット処理のフローチャートである。
【0167】
図22に示すように、コントローラ111は、図13に示すXML生成処理を実行する(S601)。
【0168】
図13に示すように、コントローラ111は、上述したS401〜S403の処理を実行する。ここで、図22のS601においてXML生成処理が呼び出されたとき、図12に示す処理が既に実行されているので、S359またはS360(図12参照。)の処理によって認証状態情報の「確認」が1に設定されている。したがって、コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断する。
【0169】
コントローラ111は、認証状態情報の「確認」が1であるとS403において判断すると、DLテーブルの詳細情報の要求状態であるか否かを判断する(S406)。ここで、図22のS601においてXML生成処理が呼び出されたとき、DLテーブルの詳細情報の要求状態ではないので、コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態ではないとS406において判断する。
【0170】
コントローラ111は、DLテーブルの詳細情報の要求状態ではないとS406において判断すると、DLテーブルの認証の要求状態であるか否かを判断する(S408)。ここで、図22のS601においてXML生成処理が呼び出されたとき、DLテーブルの認証の要求状態ではないので、コントローラ111は、DLテーブルの認証の要求状態ではないとS408において判断する。
【0171】
コントローラ111は、DLテーブルの認証の要求状態ではないとS408において判断すると、「命令」を「リセット要求」としたXMLをXML生成機能155によって生成する(S410)。ここで、S410において生成されるXMLには、図23(a)に示すように、S401において取得された画像形成装置100のシリアルナンバー、S401において取得された画像形成装置100のIPアドレス、S402において取得されたDLテーブルのバージョン名、S402において取得されたDLテーブルのチェックサム、現在の日付、現在の時間がそれぞれ「シリアルナンバー」、「IPアドレス」、「バージョン名」、「チェックサム」、「日付」、「時間」の属性値として入力され、「命令(Order)」の4つの小項目のうち「リセット要求(reset)」以外に0が属性値として入力されて「リセット要求」のみに1が属性値として入力される。
【0172】
次いで、コントローラ111は、S410において生成したXMLを送受信機能154によってネットワーク11経由でWebサーバ200に送信し(S405)、図13に示すXML生成処理を終了する。
【0173】
図15に示すように、Webサーバ200のコントローラ211は、XMLを画像形成装置100から受信すると(S701)、XMLの「命令」が「確認要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S702)。ここで、S701において受信したXMLが図22のS601のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「リセット要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断する。
【0174】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「確認要求」ではないとS702において判断すると、XMLの「命令」が「詳細要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S707)。ここで、S701において受信したXMLが図22のS601のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「リセット要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」ではないとS707において判断する。
【0175】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「詳細要求」ではないとS707において判断すると、XMLの「命令」が「認証要求」であるか否かをXML解析機能253によって判断する(S710)。ここで、S701において受信したXMLが図22のS601のXML生成処理によって生成されたXMLであるとき、XMLの「命令」が「リセット要求」であるので、コントローラ211は、XMLの「命令」が「認証要求」ではないとS710において判断する。
【0176】
コントローラ211は、XMLの「命令」が「認証要求」ではないとS710において判断すると、DLテーブルのリセットデータの記憶場所のアドレスをオプション情報データベース213からリセットデータアドレス取得機能272によって取得する(S715)。つまり、リセットデータアドレス取得機能272は、オプション情報データベース213に記録されているアドレス(Reset)のうち、XMLの「バージョン名」に対応するアドレスを取得する。
【0177】
次いで、コントローラ211は、S715において取得したアドレスを「応答」の「リセット要求」に入力したXMLをXML生成機能252によって生成する(S716)。ここで、S716において生成されるXMLには、図23(b)に示すように、S701で受信したXMLの情報に加えて、「応答」の4つの小項目のうち「リセット要求」のみにアドレスが属性値として入力される。
【0178】
次いで、コントローラ211は、S716において生成したXMLを送受信機能251によってネットワーク11経由で画像形成装置100に送信し(S705)、図15に示す処理を終了する。
【0179】
図22に示すように、コントローラ111は、S601のXML生成処理を終了すると、図16に示すXML解析処理を実行する(S602)。
【0180】
なお、S601のXML生成処理において図23(a)に示すように「命令」が「リセット要求」であるXMLがWebサーバ200に送信されたとき、Webサーバ200からは図23(b)に示すように「応答」の「リセット要求」に応答の内容が記述されたXMLが送信される。したがって、コントローラ111は、XMLの「応答」の「リセット要求」の属性値をS455(図16参照。)において取得する。
【0181】
コントローラ111は、S602のXML解析処理を終了すると、XMLの「応答」の「リセット要求」の属性値をS602において取得できたか否かを判断する(S603)。
【0182】
コントローラ111は、XMLの「応答」の「リセット要求」の属性値を取得できなかったとS603において判断すると、再びS602のXML解析処理を実行する。
【0183】
一方、コントローラ111は、XMLの「応答」の「リセット要求」の属性値を取得できたとS603において判断すると、DLテーブルリセット機能153によってDLテーブルのリセットを行う(S604)。つまり、DLテーブルリセット機能153は、XMLの「応答」の「リセット要求」の属性値であるアドレスに基づいてネットワーク11上のリセットデータをダウンロードし、ダウンロードしたリセットデータでDLテーブル用記憶領域112aを上書きすることによって、DLテーブル用記憶領域112a上のDLテーブルを削除する。
【0184】
次いで、コントローラ111は、認証状態用記憶領域112b上の認証状態情報を認証状態設定機能171によってパターン3に設定する(S605)。ここで、認証状態設定機能171は、認証状態情報の「認証」を1に設定し、認証状態情報の「確認」を1に設定することによって、認証状態情報をパターン3に設定する。
【0185】
次いで、コントローラ111は、DLテーブル用記憶領域112aのリセットを有効にするために画像形成装置100の再起動を行い(S606)、図22に示すリセット処理を終了する。
【0186】
図18に示すように、コントローラ111は、S569のリセット処理を終了すると、図18に示す処理を終了する。
【0187】
以上に説明したように、画像形成装置100は、DLテーブルの認証がWebサーバ200から下りていないときに印刷物にマークを印刷するので、印刷物にマークが印刷されることを希望しない利用者にDLテーブルの認証を受けさせることができる。したがって、画像形成装置100は、不正にダウンロードされたDLテーブルが印刷に利用される可能性を従来より低減することができる。
【0188】
また、画像形成装置100は、DLテーブルの認証がWebサーバ200から下りていないときに印刷物にマークを印刷するので、不正にダウンロードされたDLテーブルが利用されている可能性があることを利用者や第三者に容易に視認させることができる。
【0189】
また、画像形成装置100は、DLテーブルの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLテーブルの詳細情報の要求を行うことができるので、DLテーブルの詳細情報の要求作業を容易化することができる。
【0190】
また、画像形成装置100は、図20に示す詳細情報によって、初期テーブルと、DLテーブルとの差異を利用者に明確に認識させることができる。
【0191】
また、画像形成装置100は、DLテーブルの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLテーブルの認証の要求を行うことができるので、DLテーブルの認証の要求作業を容易化することができる。
【0192】
また、画像形成装置100は、DLテーブルの認証が下りていないときに印刷された印刷物を使用してDLテーブルのリセットデータの要求を行うことができるので、DLテーブルのリセットデータの要求作業を容易化することができる。
【0193】
また、画像形成装置100は、Webサーバ200に要求した認証状態の確認の結果に基づいて認証状態情報を不揮発記憶装置112に書き込み、不揮発記憶装置112に記憶されている認証状態情報に基づいて認証状態を判断するので、認証状態を判断する度に認証状態の確認をWebサーバ200に要求しなくても良い。
【0194】
また、画像形成装置100は、Webサーバ200に要求した認証の結果に基づいて認証状態情報を不揮発記憶装置112に書き込み、不揮発記憶装置112に記憶されている認証状態情報に基づいて認証状態を判断するので、認証状態を判断する度に認証状態の確認をWebサーバ200に要求しなくても良い。
【0195】
なお、画像形成システム10は、本実施の形態において、認証装置、詳細情報記憶装置および削除用データ記憶装置が同一のWebサーバ200によって構成されているが、本発明によれば、認証装置、詳細情報記憶装置および削除用データ記憶装置が別々のWebサーバによって構成されるようになっていても良い。
【0196】
また、画像形成装置100は、図17に示す処理においてマークを印刷する場合、マークの印刷位置を用紙に対して固定することによって、図18に示す処理においてマークの読み取りに必要な範囲を低減することができる。
【0197】
以上においては、ダウンロードされたデータであるDLデータとしてDLテーブルについて説明しているが、本発明は、ダウンロードされるデータであれば、カラーテーブル以外のデータについても適用されることができる。
【符号の説明】
【0198】
10 画像形成システム
100 画像形成装置
111 コントローラ(認証状態判断手段、コンピュータ)
112 不揮発記憶装置(記憶部)
151 DLテーブル書込機能(DLデータ書込手段)
154 送受信機能(詳細情報要求手段、認証要求手段、削除用データ要求手段、確認要求手段)
163 マーク合成機能(マーク合成手段)
164 印刷機能(印刷手段)
171 認証状態設定機能(認証状態書込手段)
181 画像読取機能(画像読取手段)
182 マーク判断機能(マーク判断手段)
200 Webサーバ(認証装置、詳細情報記憶装置、削除用データ記憶装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を記憶する記憶部と、
印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段と、
ダウンロードされたデータであるDLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段と、
前記DLデータの認証を実行する外部の認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段と、
前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段と
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記DLデータは、前記印刷手段による前記印刷に使用されるデータであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
原稿から画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、
前記DLデータの詳細情報を記憶する外部の詳細情報記憶装置に前記詳細情報を要求する詳細情報要求手段とを備えており、
前記詳細情報要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記詳細情報を要求することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
原稿から画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、
前記認証を前記認証装置に要求する認証要求手段とを備えており、
前記認証要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記認証を要求することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
原稿から画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段によって読み取られた画像中に前記マークが存在するか否かを判断するマーク判断手段と、
前記DLデータの削除用データを記憶する外部の削除用データ記憶装置に前記削除用データを要求する削除用データ要求手段とを備えており、
前記削除用データ要求手段は、前記画像中に前記マークが存在すると前記マーク判断手段によって判断されたときに前記削除用データを要求することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記認証状態を示す認証状態情報を前記記憶部に書き込む認証状態書込手段と、
前記認証状態の確認を前記認証装置に要求する確認要求手段とを備えており、
前記認証状態書込手段は、前記確認要求手段によって前記認証装置に要求された前記認証状態の確認の結果に基づいて前記認証状態情報を前記記憶部に書き込み、
前記認証状態判断手段は、前記記憶部に記憶されている前記認証状態情報に基づいて前記認証状態を判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記認証状態を示す認証状態情報を前記記憶部に書き込む認証状態書込手段と、
前記認証を前記認証装置に要求する認証要求手段とを備えており、
前記認証状態書込手段は、前記認証要求手段によって前記認証装置に要求された前記認証の結果に基づいて前記認証状態情報を前記記憶部に書き込み、
前記認証状態判断手段は、前記記憶部に記憶されている前記認証状態情報に基づいて前記認証状態を判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
情報を記憶する記憶部を備えている画像形成装置と、ダウンロードされたデータであるDLデータの認証を実行する認証装置とを備えている画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段と、
前記DLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段と、
前記認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段と、
前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段と
を備えていることを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
情報を記憶する記憶部を備えている画像形成装置のコンピュータによって実行される画像形成プログラムであって、
印刷データに基づいた印刷を実行する印刷手段、
ダウンロードされたデータであるDLデータを前記記憶部に書き込むDLデータ書込手段、
前記DLデータの認証を実行する外部の認証装置から前記認証が下りているか否かの認証状態を判断する認証状態判断手段、及び
前記認証装置から前記認証が下りていないと前記認証状態判断手段によって判断されたときに前記印刷データにマークを合成するマーク合成手段
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−71494(P2012−71494A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218251(P2010−218251)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】