説明

画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラム

【課題】消耗品の型式に応じた残使用可能期間を予測できるようにした画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムを提供する。
【解決手段】画像形成処理に用いる消耗品の型式が、消耗品の残使用可能期間を予測する予測機構が対応する型式であるかを消耗品照合部101で照合し、対応する型式の消耗品である場合には予測処理部102の予測機構により残使用可能期間の予測処理を行う。また、対応しない型式の消耗品である場合には予測処理切替部105で予測機構を無効化し、当該消耗品の使用履歴情報を含む消耗品情報を消耗品情報作成部103で作成して予測サーバ200へと送信する。予測サーバ200の予測処理部203で前記使用履歴情報を用いて残使用可能期間の予測処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等に代表される画像形成装置における画像形成処理では、感光体やトナーなどの印刷材料を用いて印刷処理を行っている。これらは、使用に応じて減少若しくは劣化することによりメンテナンスが必要となる消耗品である。
【0003】
これらの消耗品についても画像形成装置と同様、技術の進化により新たな製品へと更新されていくが、通常、上位互換性を有しており、新しい型式の消耗品であれば古い型式の消耗品を搭載する画像形成装置への装着が可能であって、新しい型式の消耗品を装着して使用する。
【0004】
一方で、消耗品は使用頻度等により交換若しくは補充等のメンテナンスが必要であって、このメンテナンスに際して、事前に消耗品の交換予測を行うことで画像形成装置を消耗品の不足により停止状態とすることなく行うことによって利便性向上させた技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献1では、画像形成装置とその画像形成装置に搭載する消耗品の組合せから、その消耗品の交換予測等の処理を行うファームウェアを更新し、新しい消耗品に対応したファームウェアによって処理を行えるようにした技術が開示されている。
【0006】
この特許文献1に開示された従来技術は、画像形成制御ソフトウェアをネットワークを介して配信する情報処理装置であって、前記ネットワークを介して通信可能とされた外部装置から画像形成装置に脱着可能な消耗品に関する消耗品情報を受信する受信手段と、前記消耗品情報に応じた画像形成制御ソフトウェアを前記外部装置に前記ネットワークを介して配信するソフトウェア配信手段とを有することを特徴としている。
【特許文献1】特開2002−287920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、画像形成装置に備えられた予測手段で消耗品の形式に応じた残使用可能期間が予測できる場合には当該予測手段で予測を行いつつ、画像形成装置に新しい型式の消耗品が搭載された状態においても、画像形成装置に備えられた予測手段を修正することなく、その消耗品の型式に応じた残使用可能期間を予測できるようにした画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、画像形成処理に用いる消耗品の型式が、当該消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測機構が対応する型式であるかを照合する照合手段と、前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合される場合に、前記画像形成における当該消耗品の使用履歴情報を用いて前記第1の予測機構により前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段と、前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合されない場合に、前記使用履歴情報を消耗品管理装置へ送信して当該消耗品管理装置に残使用可能期間の予測を要求する要求手段とを具備する。
【0009】
また、請求項2の発明は、消耗品を用いて画像形成処理を行い、前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段を有する画像形成装置と、前記消耗品の型式に基づいて残使用可能期間を管理する消耗品管理装置とを備え、前記画像形成装置は、前記消耗品の型式が、前記第1の予測手段が対応する型式であるかを照合する照合手段と、前記照合手段により前記第1の予測手段に対応する消耗品の型式であると照合されない場合には、前記消耗品の使用履歴情報を前記消耗品管理装置へ送信する送信手段を具備し、前記第1の予測手段は、前記照合手段により該当する消耗品の型式であると照合されると、当該消耗品の使用履歴情報に基づいて前記残使用可能期間を予測し、前記消耗品管理装置は、前記送信手段により送信された前記使用履歴情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した使用履歴情報を用いて、当該使用履歴情報の消耗品の型式に基づいて前記残使用可能期間を予測する第2の予測手段とを具備し、前記第2の予測手段によって予測した前記消耗品の残使用可能期間を前記画像形成装置に応答する。
【0010】
また、請求項3の発明は、コンピュータを、画像形成処理に用いる消耗品の型式が、当該消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測機構が対応する型式であるかを照合する照合手段、前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合される場合に、前記画像形成における当該消耗品の使用履歴情報を用いて前記第1の予測機構により前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段、前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合されない場合に、前記使用履歴情報を消耗品管理装置へ送信して当該消耗品管理装置に残使用可能期間の予測を要求する要求手段として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像形成装置に備えられた予測手段で消耗品の形式に応じた残使用可能期間が予測できる場合には当該予測手段で予測を行いつつ、画像形成装置に新しい型式の消耗品が搭載された状態においても、画像形成装置に備えられた予測手段を修正することなく、その消耗品の型式に応じた消耗品の交換に関する情報を予測できるようになるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係わる画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムの一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0013】
図1は、本発明の実施の形態における画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムを適用して構成した消耗品管理システムのシステム構成図の一例である。
【0014】
図1において、この消耗品管理システムは、画像データの画像形成処理を行う1または複数の画像形成装置100、画像形成装置100から消耗品の使用履歴を示す使用履歴情報を受信することによりその消耗品が使用できない状態(以下、「ライフエンド状態」という)となるまでの消耗品の残使用可能期間(消耗品が、残りどのくらいの期間、使用できるかを示す情報。以下、「消耗品ライフ」という)を消耗品毎に予測する予測サーバ200(「消耗品管理装置200」ともいう)を具備して構成される。
【0015】
画像形成装置100が装備、搭載する消耗品として、例えば、印字材料であるトナーや感光体(ドラム)のほか、フィードローラー、ヒューザユニット等があり、ライフエンド状態とは、これらの消耗品の使用量、摩耗量が総使用可能量「100%」に対して「0%」若しくはその近似値となった状態を示す。
【0016】
また、消耗品ライフは、消耗品の総使用可能量「100%」が「0%」のライフエンド状態となるまでの経過期間を示す。
【0017】
さらに、消耗品がライフエンド状態となることにより使用できない状態となる前であって、ライフエンド状態となって消耗品が使用できず画像形成処理が停止することを回避する総使用可能量の状態(以下、「ライフニア状態」という)を設定し、画像形成装置1000がこのライフニア状態となることで消耗品の交換を画像形成装置100の管理者に促すことを行う。
【0018】
各消耗品の使用量や摩耗量は、当該消耗品に設置されたセンサーやカウンタなどを用いて検知する。
【0019】
この画像形成装置100は、画像形成処理における処理条件に対するセンサー等により検知した使用量等を使用履歴情報として記録し、各消耗品ごとに消耗品ライフの予測を行う。この画像形成装置100における消耗品ライフの予測処理では、消耗品に設定された当該消耗品の型式を示す情報と、「消耗品ライフ予測機構」の型式との対応関係が、消耗品ライフ予測機構の型式に対応する消耗品の型式であるかを判断する。
【0020】
この消耗品ライフ予測機構は、例えばファームウェアの予測プログラム等により実現され、予測プログラムが対応する型式の消耗品について消耗品ライフの予測処理を行う。
【0021】
消耗品ライフ予測機構の型式に対応する消耗品の型式である場合には、消耗品ライフ予測機構が消耗品ライフの予測処理を実行する。それに対して、消耗品ライフ予測機構が対応する消耗品の型式でない場合には、記録した使用履歴情報を予測サーバ200へ送信して予測処理要求を行う。
【0022】
この画像形成装置100は、消耗品照合部101、予測処理部102、消耗品情報作成部103、送受信部104、予測処理切替部105、検知部106、設定値記憶部107、消耗品情報管理部108、使用履歴情報記憶部109、画像形成部110、消耗品搭載部111を具備して構成される。
【0023】
画像形成部110では、消耗品搭載部111に搭載する消耗品を用いて画像形成処理を行う。この画像形成処理が画像形成部110で行われると、センサーやカウンタ等により構成される検知部106が当該画像形成処理における消耗品の使用量、摩耗量等を検知し、画像形成処理の処理条件に対応付けて記録し、使用履歴情報記憶部109に記憶する。
【0024】
この使用履歴情報記憶部109には、画像形成処理における処理条件に対するセンサー等により検知した使用量等が使用履歴情報として記憶されている。
【0025】
画像形成処理における処理条件は、印刷枚数や単位枚数あたりの印刷ページ数、モノクロ/カラー、片面/両面等であって、この処理条件に基づく画像形成処理で使用した消耗品の使用量、摩耗量を検知部106で検知する。
【0026】
画像形成部110により画像形成処理が行われるなどによって消耗品の予測要求が行われると、消耗品照合部101では、画像形成部110が画像形成処理を行う際に用いる消耗品の型式を消耗品搭載部111から取得し、消耗品ライフ予測機構の型式と対応する消耗品であるかを照合する。例えば、消耗品ライフ予測機構がファームウェアで実現される場合には、そのファームウェアのバージョンと消耗品の型式との組合せにより対応する消耗品であるかを照合する。
【0027】
この消耗品照合部101で消耗品の照合が行われ、その照合により画像形成装置100の消耗品ライフ予測機構が対応する消耗品である場合には、予測処理部102へとその旨を通知する。すなわち、消耗品ライフ予測機構により消耗品ライフの予測処理を行うことができる消耗品であることを示す。
【0028】
ここで、「消耗品ライフ予測機構(予測処理部102)が消耗品の形式に対応している」とは、単に、当該形式の消耗品の消耗品ライフを予測できることに限定されず、その形式に応じた(適した)消耗品ライフを予測できるとしてもよい。
【0029】
すなわち、新しい形式の消耗品の消耗品ライフを予測する際、(予測処理部102が実施できる)古い形式の消耗品における予測方法を用いて消耗品ライフを予測することが可能であっても、古い形式の消耗品における予測方法では新しい形式の消耗品の特性を考慮していないため、必要以上に短く消耗品ライフを予測してしまう場合がある。
【0030】
この場合は、予測処理部102は形式に応じた消耗品ライフを予測していないため、消耗品ライフ予測機構(予測処理部102)はその消耗品の形式に対応していない、としてもよい。
【0031】
予測処理部102では、この通知を受信すると、検知部106に対して消耗品の使用量、摩耗量の検知要求を行い、さらに、使用履歴情報記憶部109に各消耗品に対する使用履歴情報の取得要求を行う。
【0032】
予測処理部102では、取得要求による応答により使用履歴情報記憶部109から取得した各消耗品の使用履歴情報および検知部106から受信した消耗品の使用量、摩耗量に基づいて消耗品ライフを予測する処理を行う。この予測処理部102における予測処理において、画像形成部110での画像形成処理における処理条件を予測処理における条件に加味することも可能である。
【0033】
図5は、予測処理部102の予測処理に用いる各消耗品の消費具合を表した図であって、横軸に経過時間を示し、縦軸に消耗品の残存率を示している。
【0034】
図5では、「消耗品1」および「消耗品2」の2つの消耗品の消費具合を示しており、消耗品1の消費具合を示す線は消耗品2の消費具合を示す線に比べて全体として緩やかな消費具合を示している。
【0035】
また、ライフニア状態を示す消耗品の残存率が「10%」である場合、消耗品1を示す線は「経過地点A」でライフニア状態となることを示し、消耗品2を示す線は「経過地点B」でライフニア状態となることを示している。この場合、「経過地点A」よりも「経過地点B」のほうが、経過時間が長いことを示しているため、「消耗品2」のほうが「消耗品1」よりも消耗具合が早いことを示している。
【0036】
この図5に示すように、予測処理部102では、過去の消耗品の使用履歴を示す使用履歴情報と、画像形成処理における消耗品の使用量とから現在以降の使用予測により、消耗品ライフを予測する。さらに、ライフニア状態となる経過地点の予測をも行う。
【0037】
図5に示す例では、「消耗品1」については「経過地点A」が、「消耗品2」については「経過地点B」がライフニア状態となる経過地点であると予測される。
【0038】
なお、予測処理部102でライフニア状態と判断する際の消耗品の残存率は、設定値記憶部107から取得する。この設定値記憶部107では、各消耗品ごとのライフニア状態と判断する残存率を記憶しており、例えば、消耗品がトナーの場合にはトナー残量が残り「10%」の時点でライフニア状態の残存率として記憶し、消耗品がフィードローラーの場合には2万回転でライフニア状態の残存率として記憶している。
【0039】
予測処理部102によって消耗品ライフの予測処理が行われると、予測処理部102は、消耗品情報作成部103へ予測処理の結果を送出して消耗品情報の作成要求を行う。消耗品情報作成部103では、予測処理部102から受信した予測処理の結果が消耗品の交換が必要であるライフニア状態にある場合に、該当する消耗品がライフニア状態にあることを示す消耗品情報を作成する。
【0040】
この消耗品情報作成部103で作成する消耗品情報は、ライフニア状態にある消耗品を識別する消耗品ID、ライフニア状態にあることが少なくとも含まれ、作成した消耗品情報を消耗品情報管理部108に保存する。
【0041】
このようにして、消耗品の型式と消耗品ライフ予測機構の型式とが対応することが消耗品照合部101によって照合された場合に、画像形成装置100で消耗品ライフ予測処理を行う。
【0042】
それに対して、消耗品照合部101で消耗品の型式と消耗品ライフ予測機構の型式とが対応しないと判断された場合には、その旨を予測処理切替部105へ通知する。予測処理切替部105は、消耗品ライフの予測処理の実行元を予測サーバ200に切り替える処理を行う。
【0043】
この予測処理切替部105では、当画像形成装置100の予測処理部102における予測処理を無効化することにより行う。
【0044】
予測処理切替部105で切替処理が行われると、その旨を消耗品情報作成部103へ通知する。消耗品情報作成部103では、予測処理切替部105から切替処理が行われたことが通知されると、使用履歴情報記憶部109で記憶する各消耗品ごとの使用履歴情報を取得する。
【0045】
この取得した使用履歴情報には、消耗品照合部101に対して消耗品の予測要求が行われる元となった画像形成部110における画像形成処理で使用した消耗品の使用履歴情報も含まれている。
【0046】
消耗品情報作成部103では、この取得した使用履歴情報および消耗品の型式、消耗品IDを含む消耗品情報を作成して送受信部104に送出するとともに、消耗品情報管理部108に保存する。送受信部104は、消耗品情報作成部103により作成された消耗品情報を受信すると、その消耗品情報を予測サーバ200へ送信するとともに予測要求を行う。
【0047】
このように、消耗品の型式と消耗品ライフ予測機構の型式とが対応することが消耗品照合部101によって照合されない場合に、予測サーバ200に予測要求を行う。
【0048】
この消耗品管理サーバ200は、送受信部201、消耗品情報制御部202、予測処理部203、登録部204、記憶部205を具備して構成され、送受信部201を介して画像形成装置100から消耗品情報を受信する。
【0049】
送受信部201で消耗品情報を受信すると、送受信部201は、消耗品情報制御処理部202へと送出する。消耗品情報制御処理部202は、画像形成装置100から消耗品情報を受信したことを確認すると、予測処理部203へ当該消耗品情報を送出することによって予測要求を行う。また、消耗品情報制御処理部202は、受信した消耗品情報を登録部204に送信する。
【0050】
消耗品情報制御処理部202より消耗品情報とともに予測要求が行われた予測処理部203では、その消耗品情報を元に消耗品ライフの予測処理を行う。上記の画像形成装置100での予測処理同様、図5に示すような各消耗品ごとの消費具合をグラフ化し、ライフニア状態を示す消耗品の残存率、例えば「10%」となる地点を予測する。
【0051】
ここで、予測処理部203は、画像形成装置100の予測処理部102よりも多くの消耗品の形式に対応している(たとえば、画像形成装置100の出荷後に、新しい形式の消耗品が開発された場合、画像形成装置100の予測処理部102では新しい形式の消耗品に対応できない)。
【0052】
すなわち、図5に示す場合は、消耗品1は「経過地点A」でライフニア状態となることを示し、消耗品2は「経過地点B」でライフニア状態となることを示している。この場合、「経過地点A」よりも「経過地点B」のほうが、経過時間が長いことを示しているため、「消耗品2」のほうが「消耗品1」よりも消耗具合が早いことを示している。
【0053】
この図5に示すように、予測処理部203では、過去の消耗品の使用履歴を示す使用履歴情報と、画像形成処理における消耗品の使用量とから現在以降の使用予測により、消耗品ライフを予測する。さらに、ライフニア状態となる経過地点の予測をも行う。
【0054】
図5に示す例では、「消耗品1」については「経過地点A」が、「消耗品2」については「経過地点B」がライフニア状態となる経過地点である。
【0055】
このようにして消耗品ライフの予測処理が行われると、その予測結果を、消耗品情報の送信元である画像形成装置100へ送信するために送受信部201へと送出し、さらに、登録部204にも送出する。
【0056】
このとき、送受信部201では、消耗品情報の送信元である画像形成装置にその予測結果の情報を送信し、登録部204は、消耗品情報とその消耗品情報に対する予測結果を対応付けて記憶部205に記憶する。
【0057】
なお、予測処理部203では、記憶部205で記憶する過去の消耗品情報と予測結果の情報とを用いて、予測処理を行うような構成であってもよい。
【0058】
このとき、消耗品ライフの予測結果が送受信部201から送信されることにより、画像形成装置100は、送受信部104を介してこれを受信し、消耗品情報管理部108に登録する。
【0059】
図2は、本発明の実施の形態における消耗品管理システムを構成する画像形成装置で行われる処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0060】
この図2に示すフローチャートは、画像形成装置が搭載する各消耗品それぞれに対して行われる処理であって、搭載された消耗品の数だけ処理が行われることとなる。
【0061】
図2において、画像形成装置は、画像形成処理が行われるなどによって消耗品の予測要求が行われると処理が開始され、画像形成装置が搭載する消耗品の型式と、消耗品ライフ予測機構の型式とが対応するかどうかの照合処理を行う(201)。
【0062】
この照合処理の結果、対応する消耗品が搭載されているかを判断し(202)、対応する消耗品が搭載されている場合(202でYES)には、消耗品ライフの予測処理を行う(203)。この消耗品ライフの予測処理の詳細な流れを図3のフローチャートに示し、以下で説明する。
【0063】
消耗品ライフの予測処理が行われると、続いて、その予測処理の結果、消耗品がライフニアの状態にあるかを判断する(204)。消耗品がライフニア状態にあると判断する場合(204でYES)には、ライフニア状態にある消耗品を識別する消耗品ID、ライフニア状態にあることが少なくとも含む消耗品情報を作成する(205)。
【0064】
さらに、予測結果を予測サーバに送信する(206)。
【0065】
それに対して、画像形成装置が搭載する消耗品の型式と、消耗品ライフ予測機構の型式とが対応しないと判断された場合(202でNO)には、画像形成装置における予測処理の機能を無効化することにより予測処理の切替処理を行う(207)。予測処理の切替により予測サーバで予測することが指定されると、使用履歴情報および消耗品の型式、消耗品IDを含む消耗品情報を作成し(208)、その消耗品情報を予測サーバに送信する(209)。
【0066】
図3は、図2に示す消耗品ライフの予測処理における詳細な流れを示すフローチャートである。
【0067】
図3におけるフローチャートは、画像形成装置が搭載する消耗品の型式と、消耗品ライフ予測機構の型式とが対応すると判断されると処理が開始され、センサーやカウンタ等により消耗品の残量を検知する検知処理を行う(301)。
【0068】
この検知処理により消耗品の残量を検知すると、その消耗品の残量が、読み出した消耗品に対するライフニア状態と判断する消耗品の残存量の値(ライフニア値)以下であるかを判断する(302)。
【0069】
この結果、消耗品の残量がそのライフニア値以下であるかを判断(303)し、ライフニア値以下である場合(303でYES)には、画像形成装置がライフニア状態にあると設定する(304)。
【0070】
図4は、本発明の実施の形態における消耗品管理システムを構成する予測サーバで行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
図4において、予測サーバは、画像形成装置から所定の情報を受信すると(401)、この受信した情報が消耗品情報であるかを判断する(402)。消耗品情報を受信したと判断する場合(402でYES)には、図3に示すような予測処理を行う(403)。
【0072】
予測処理が行われると、続いて、その予測処理の結果、ライフニア状態であるかを判断し(404)、ライフニア状態であると判断される場合(404でYES)には、消耗品ライフの予測結果を画像形成装置に送信する(405)。そして、その予測結果を、受信した消耗品情報に対応付けて登録する(406)。
【0073】
なお、予測サーバで受信した情報が消耗品情報でないと判断された場合(402でNO)、例えば、画像形成装置における消耗品ライフの予測結果等である場合には、その予測結果を登録する(406)。
【0074】
なお、本発明は、通信機能を備えた消耗品管理システムで上述の動作を実行させ、あるいは上述の手段を構成させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをコンピュータにインストールし、これを実行させることにより、上述の処理を実行する消耗品管理システムを構成することも可能である。消耗品管理システムを構成するコンピュータは、システムバスを介してCPU(Central Processor Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクが接続されている。CPUは、ROMまたはハードディスクに記憶されているプログラムに従い、RAMを作業領域にして処理を行う。
【0075】
また、プログラムを供給するための媒体は、通信媒体(通信回線、通信システムのように一時的または流動的にプログラムを保持する媒体)でもよい。例えば、通信ネットワークの電子掲示板(BBS:Bulletin Board Service)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信するようにしてもよい。
【0076】
本発明は、上記し、且つ図面に示す実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成装置および消耗品管理システムおよび消耗品管理プログラムを適用して構成した消耗品管理システムのシステム構成図の一例。
【図2】本発明の実施の形態における消耗品管理システムを構成する画像形成装置で行われる処理の詳細な流れを示すフローチャート。
【図3】図2に示す消耗品ライフの予測処理における詳細な流れを示すフローチャート。
【図4】本発明の実施の形態における消耗品管理システムを構成する予測サーバで行われる処理の流れを示すフローチャート。
【図5】各消耗品の消費具合を示す図。
【符号の説明】
【0078】
101 消耗品照合部
102 予測処理部
103 消耗品情報作成部
104 送受信部
105 予測処理切替部
106 検知部
107 設定値記憶部
108 消耗品情報管理部
109 使用履歴情報記憶部
110 画像形成部
111 消耗品搭載部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成処理に用いる消耗品の型式が、当該消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測機構が対応する型式であるかを照合する照合手段と、
前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合される場合に、前記画像形成における当該消耗品の使用履歴情報を用いて前記第1の予測機構により前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段と、
前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合されない場合に、前記使用履歴情報を消耗品管理装置へ送信して当該消耗品管理装置に残使用可能期間の予測を要求する要求手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
消耗品を用いて画像形成処理を行い、前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段を有する画像形成装置と、
前記消耗品の型式に基づいて残使用可能期間を管理する消耗品管理装置と
を備え、
前記画像形成装置は、
前記消耗品の型式が、前記第1の予測手段が対応する型式であるかを照合する照合手段と、
前記照合手段により前記第1の予測手段に対応する消耗品の型式であると照合されない場合には、前記消耗品の使用履歴情報を前記消耗品管理装置へ送信する送信手段
を具備し、
前記第1の予測手段は、
前記照合手段により該当する消耗品の型式であると照合されると、当該消耗品の使用履歴情報に基づいて前記残使用可能期間を予測し、
前記消耗品管理装置は、
前記送信手段により送信された前記使用履歴情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した使用履歴情報を用いて、当該使用履歴情報の消耗品の型式に基づいて前記残使用可能期間を予測する第2の予測手段と
を具備し、
前記第2の予測手段によって予測した前記消耗品の残使用可能期間を前記画像形成装置に応答する消耗品管理システム。
【請求項3】
コンピュータを、
画像形成処理に用いる消耗品の型式が、当該消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測機構が対応する型式であるかを照合する照合手段、
前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合される場合に、前記画像形成における当該消耗品の使用履歴情報を用いて前記第1の予測機構により前記消耗品の残使用可能期間を予測する第1の予測手段、
前記照合手段により前記第1の予測機構が対応する型式の消耗品であると照合されない場合に、前記使用履歴情報を消耗品管理装置へ送信して当該消耗品管理装置に残使用可能期間の予測を要求する要求手段
として機能させる消耗品管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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