説明

画像形成装置および画像形成方法

【課題】簡易な装置構成で且つ低エネルギーで、高画質な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【解決手段】第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じて照射されるレーザ光Lにより、粘着性を発現(活性化)した顕色剤4が粘着性により像担持体1上に仮固着した顕色剤画像25を形成する。活性化した顕色剤画像25に顕色剤4を付着させて顕色剤画像の画像濃度を上げるための制御を行う。この時、顕色剤供給ローラ10で汲み上げる顕色剤4の粒径を顕色剤供給ローラ7で汲み上げる顕色剤4の粒径より同等以下とすることで、画像解像度の低下を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関し、特に、感熱粘着性の顕色剤を像担持体に仮固着させる画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に広く知られている電子写真方式の複写機やプリンタといった画像形成装置は、感光体を用いて、感光体を帯電、露光、光書き込み、現像して、現像された像を記録媒体に転写、定着して画像を形成している。また、感光体を使用しない画像形成装置としては、インクジェット方式プリンタや孔版印刷装置が知られている。
【0003】
その他の画像形成方法としては、例えば特許文献1には、耐熱光透過性シートに記録媒体を重ね、耐熱光透過性シートの他方の面から原稿画像に応じた光ビームを照射してトナーを昇温溶融させて記録媒体に熱転写する熱転写画像形成方法が提案されている。
【0004】
特許文献2には、周面にトナー層を形成したローラに記憶媒体を接触させ、この記録媒体の裏面からサーマルヘッドにより原稿画像に応じた熱像を与えて記録媒体にトナー像を熱転写する熱転写画像形成装置が提案されている。
【0005】
特許文献3には、像担持体の表面に加熱によって粘着性が発現する像を設け、サーマルヘッドにより画像信号に応じた熱像を与えて粘着性により着色粉体を付着させ、記録媒体に転写する画像形成装置が提案されている。
【0006】
特許文献4には、像担持体の裏面側から画像信号に応じて熱像を与えて像担持体に顕色剤画像を仮固着させて記録媒体に熱転写する熱転写画像形成装置が提案されている。
【特許文献1】特開昭64−69357号公報
【特許文献2】特開平7−314746号公報
【特許文献3】特開平10−00798号公報
【特許文献4】特開平11−91147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の静電潜像を形成するために感光体を用いる電子写真方式の複写機やレーザプリンタは、画像を作像するための工程数が多く、そのために記録装置が大きく、複雑であるという問題がある。
【0008】
また、感光体の感光特性が経時的に劣化あるいは変化する問題や、帯電、転写、除電工程で用いられているコロナ放電を生じさせる高電圧発生装置によるオゾン発生の問題がある。
【0009】
インクジェット方式のプリンタは、画像形成の記録速度が遅いという問題点が、そして孔版印刷装置にいたっては、マスタを製版しなければならない煩雑さや解像力に問題がある。
【0010】
また、特許文献1、2に記載のトナー像を記録媒体に熱転写する熱転写画像形成装置では、記録媒体にトナーを溶融転写させる十分な高いエネルギーを有する光ビームまたはサーマルヘッドを必要とする問題がある。
【0011】
また、特許文献3に記載されている像担持体の表面に加熱によって粘着性が発現する層を設け、サーマルヘッドにより画像信号に応じた熱像を与えて粘着性により着色粉体を付着させる画像形成装置では、繰り返し画像を形成することにより、この粘着層の劣化や汚れにより粘着力が低下するという問題がある。
【0012】
これに対して、特許文献4に記載されている、像担持体の裏面側から画像信号に応じて熱像を与えて像担持体に顕色剤画像を仮固着させて記録媒体に熱転写する熱転写画像形成装置では、感光体を有さないために感光体に関する経時劣化の問題が発生せず、小型で電子写真並の記録速度を達成することができる。
【0013】
しかしながら、十分な画像濃度を得るためには、相当量のトナーを溶融転写させる必要があり、そのためには高い書き込みエネルギーが必要となることや、像担持体上の熱拡散の影響による画質低下や地汚れという問題がある。
【0014】
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、簡易な装置構成で且つ低エネルギーで、高画質な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、像担持体に感熱粘着性の顕色剤を供給する第1の顕色剤供給手段と、画像情報に応じてエネルギーを付与する書き込み手段と、顕色剤を選択的に活性化させる活性化手段と、活性化した顕色剤を像担持体に仮固着させる仮固着手段と、仮固着した顕色剤に活性化していない顕色剤を付与する第2の顕色剤供給手段と、像担持体上に仮固着した顕色剤を記録媒体に転写して熱定着させる定着手段とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置であって、第1の顕色剤供給手段によって像担持体へ顕色剤が供給され、像担持体上に仮固着した顕色剤に第2の顕色剤供給手段によって活性化していない顕色剤を付与する間に、像担持体上に仮固着した顕色剤に対してエネルギーを付与する手段を有することを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像形成装置であって、像担持体の移動方向において、第2の顕色剤供給手段の下流側に、像担持体上の仮固着した顕色剤以外の顕色剤を像担持体から除去する除去手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、第1の顕色剤供給手段及び第2の顕色剤供給手段は、像担持体と接離可能であることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、第2の顕色剤供給手段で供給される顕色剤の粒径は、第1の顕色剤供給手段で供給される顕色剤と同等以下であることを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、少なくとも第1の顕色剤供給手段と第2の顕色剤供給手段は、着脱可能な一体化されたユニットで構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、書き込み手段は、像担持体をレーザ光で走査することを特徴とする。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、書き込み手段は、像担持体を走査するサーマルヘッドであることを特徴とする。
【0023】
請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、感熱粘着性の顕色剤は、表面層が少なくとも熱可塑性樹脂と固体可塑剤で構成されることを特徴とする。
【0024】
請求項10記載の画像形成方法は、像担持体に感熱粘着性の顕色剤を供給する第1の顕色剤供給工程と、画像情報に応じてエネルギーを付与する書き込み工程と、顕色剤を選択的に活性化させる工程と、活性化した顕色剤を像担持体に仮固着する工程と、仮固着した顕色剤に活性化していない顕色剤を付与する第2の顕色剤供給工程と、像担持体に仮固着した顕色剤を記録媒体に転写して熱定着させる工程を有することを特徴とする。
【0025】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の画像形成方法であって、第1の顕色剤供給工程から第2の顕色剤供給工程に至る間に、像担持体上に仮固着した顕色剤に対してエネルギーを付与する工程を有することを特徴とする。
【0026】
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の画像形成方法であって、像担持体の移動方向において、第2の顕色剤供給工程の下流側に、像担持体上の仮固着した顕色剤以外の顕色剤を像担持体から除去する顕色剤除去工程を有することを特徴とする。
【0027】
請求項13記載の発明は、請求項10から12のいずれか1項に記載の画像形成方法であって、第1の顕色剤供給工程及び第2の顕色剤供給工程は、像担持体と接離可能であることを特徴とする。
【0028】
請求項14記載の発明は、請求項10から13のいずれか1項に記載の画像形成方法であって、第2の顕色剤供給工程で供給される顕色剤の粒径は、第1の顕色剤供給工程で供給される顕色剤と同等以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、活性化した顕色剤に、活性化していない顕色剤を付与して画像濃度の高い高画質な画像を形成すると共に、感光体を使用しない簡易な装置構成で且つ、非画像部の顕色剤を繰り返して使用することで消費量を抑えて環境負荷を低減させた画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に、図面を参照して、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0031】
[第1の実施形態]
図1において、像担持体1は光透過性を有するフィルム状の無端の中間転写ベルトである。像担持体1はローラ2とローラ3との間に掛け渡されており、ローラ2がモータなどの駆動手段により矢印の向きに回転駆動されることにより、矢印aの向きに移動する。本実施形態においては像担持体1として厚さ100μmのポリイミドフィルムが採用されている。
【0032】
像担持体1には、上記フィルムの代わりに、レーザ走査装置13により照射されるレーザ光Lの光の波長を透過する光透過性を有すること、この光書き込みによる微小スポット照射の発熱および熱ローラ17で加熱定着される発熱に耐えうる耐熱性を有すること、繰り返し回転駆動されることによる耐久性があること、張力変動および環境変動による伸縮が少ないこと等の条件を満たすフィルムであれば用いることができる。
【0033】
図1に示すように、像担持体1の下面1aには、顕色剤供給装置5により熱溶融性の顕色剤4が供給される。顕色剤4は、黒色の顕色剤の場合、熱可塑性樹脂と着色剤としてのカーボンブラックを主成分とする熱溶融性の粒子の表面に感熱性粘着層を形成したものである。本実施形態の画像形成装置100に使用する顕色剤4としては、表面に感熱性粘着層を設けた感熱粘着性の顕色剤4を用いることが最適であり、より低いエネルギーで書き込みを行うことができる。
【0034】
顕色剤供給装置5は、顕色剤4を収容するケース6、顕色剤4を担持しつつ像担持体1との対向部まで搬送する顕色剤供給手段として第1の顕色剤供給ローラ7、第1の顕色剤供給ローラ7に顕色剤4を収容するケース6内の顕色剤4を補給する補給ローラ8、第1の顕色剤供給ローラ7上に担持する顕色剤4の層厚を均一化するブレード9から主に構成される。第1の顕色剤供給ローラ7、顕色剤4を補給する補給ローラ8は、それぞれ矢印の向きに回転駆動される。
【0035】
顕色剤4は、第1の顕色剤供給ローラ7上に汲み上げられ、ブレード9によって規制されることにより、適正量が像担持体1と第1の顕色剤供給ローラ7との当接部に導かれる。顕色剤4を第1の顕色剤供給ローラ7上に汲み上げる方法として、本実施形態では、静電的な付着力を利用する。すなわち、第1の顕色剤供給ローラ7と補給ローラ8とがその当接部において速度差を有しつつ接触するようにすることで顕色剤4を摩擦帯電(本実施形態では、負帯電)させ、且つ第1の顕色剤供給ローラ7に補給ローラ8に対して正の電位となる電圧を印加することによって顕色剤4を汲み上げる。顕色剤4を第1の顕色剤供給ローラ7に汲み上げる方法としては、本実施形態の方法には限定されず、磁力などの非静電的付着力を利用して汲み上げてもよい。
【0036】
像担持体1の第1の顕色剤供給ローラ7により顕色剤4が供給される顕色剤受領部(当接部)の裏面側には、顕色剤画像25を像担持体1に仮固着する光エネルギーが、顕色剤画像仮固着手段としてのレーザ光走査装置13により照射される。
【0037】
レーザ光走査装置13は、図示しないレーザ光源とコリメートレンズ、ポリゴンミラー14、fθレンズ15、像担持体1の幅と略同一長さの短冊形反射鏡16で主に構成されており、像担持体1を介して第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じた光エネルギーをレーザ光Lで与える。
【0038】
本実施形態では、光透過性を有する像担持体1の裏面からレーザ光Lを照射しているが、像担持体1を通過させずに第1の顕色剤供給ローラ7に直接照射させる装置構成であってもよい。
【0039】
また、この顕色剤4は、粘着性を発現した後においても常温でしばらくの間、粘着性が維持されるため、レーザ光Lによる光書き込み位置は、像担持体1と顕色剤供給ローラ7の当接部あるいは当接部より上流側であればよい。
【0040】
本実施形態では、像担持体1と第1の顕色剤供給ローラ7の当接部において、第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じた光エネルギーがレーザ光走査装置13からのレーザ光Lにより、像担持体1を介して照射される。第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4は、ブレード9で与えられた電荷により顕色剤供給ローラ7に静電気力で付着している。
【0041】
ここで、顕色剤4が熱可塑性樹脂と着色剤としてのカーボンブラックを主成分とする黒トナーで且つ、その表面層が感熱粘着層で形成されている場合について説明する。
【0042】
第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じて照射されるレーザ光Lにより顕色剤4に含有するカーボンブラックが光熱変換材料として機能し、レーザ光Lの光エネルギーを熱に変換して顕色剤4を昇温させ、その結果、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層は粘着性を発現する。
【0043】
粘着性を発現(活性化)した顕色剤4は、粘着性により像担持体1上に顕色剤画像25として仮固着する。このとき、像担持体1と第1の顕色剤供給ローラ7のニップ状態を制御することにより、非画像部の顕色剤4の付着による地汚れを低減することができる。
【0044】
この仮固着による顕色剤画像25の像担持体1への付着力は、顕色剤4と第1の顕色剤供給ローラ7との静電気力による付着力より強く、後述の顕色剤画像25の記録媒体18への熱定着による付着力より常に弱く、且つ、定着後に行われる像担持体1のクリーニングによって像担持体1上の残留顕色剤が容易に除去される値に定められる。
【0045】
粘着性により像担持体1上に仮固着した顕色剤画像25は、しばらくの間、その粘着性を維持した状態で、矢印aの向きに搬送される。次に、顕色剤4は、第2の顕色剤供給ローラ10上に汲み上げられ、ブレード9’によって規制されることにより、適正量が像担持体1と第2の顕色剤供給ローラ10との当接部に導かれる。顕色剤4を第2の顕色剤供給ローラ10上に汲み上げる方法としては、第1の顕色剤供給ローラ7と同様の方法を用いることができる。
【0046】
像担持体1上に仮固着して粘着性を維持した顕色剤画像25が、像担持体1と第2の顕色剤供給ローラ10との当接部に搬送されると、第2の顕色剤供給ローラ10により導かれた顕色剤4は、顕色剤画像25の粘着性により、顕色剤画像25上に重なり合うように付着する。
【0047】
ローラ2には、像担持体1を介して熱溶着手段としての熱ローラ17が接離自在に対向して配置されている。この熱ローラ17は、これとローラ2との間に記録媒体18がレジストローラ対19によって送り込まれたときに、像担持体1を介してローラ2に圧接するように構成されている。
【0048】
像担持体1の非画像部をクリーニングする顕色剤除去工程後の像担持体1上の顕色剤画像25は、熱ローラ17により記憶媒体18に熱溶着により転写され定着される。記録媒体18は、図示しない給紙装置から給紙されたレジストローラ対19によって像担持体1の画像部と同期的に熱ローラ17に送り込まれ、その裏面から加熱されることにより顕色剤画像25を転写定着する。
【0049】
ローラ3の近傍には、像担持体1を介してローラ3にクリーニングローラ21を当接させたクリーニング装置22が配置されている。クリーニングローラ21にはブレード23が当接している。
【0050】
顕色剤画像25を転写定着された熱溶着転写工程後の像担持体1は、クリーニングローラ21によりクリーニングされ一連の記録工程を終え、顕色剤画像仮固着工程から始まる次の記録工程に備える。クリーニングローラ21上の顕色剤4を含む塵埃はブレード23で掻き落とされる。
【0051】
[第2の実施形態]
図2は、第2の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成図である。
図2に示すように、像担持体1、顕色剤供給装置5、レーザ光走査装置13および顕色剤4は、第1の実施形態と同様である。また、顕色剤4を像担持体1と第1の顕色剤供給ローラ7との当接部に導くまでの工程も、第1の実施形態と同様である。
【0052】
第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じて照射されるレーザ光Lにより、顕色剤4に含有するカーボンブラックが光熱変換材料として機能し、レーザ光Lの光エネルギーを熱に変換して顕色剤4を昇温させ、その結果、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層の少なくとも像担持体1との当接部付近の一部は粘着性を発現する。
【0053】
レーザ光Lの光エネルギーは、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層の少なくとも像担持体1との当接部付近の一部が粘着性を発現して、顕色剤4が像担持体1に仮固着することができればよく、実施形態1の光エネルギーと比較して同等以下である。従って、レーザ光走査装置13は、レーザ光Lの必要エネルギーを低く抑えた、小型で、且つ低コストな装置で構築することができる。
【0054】
粘着性を発現した顕色剤4は、粘着性により像担持体1上に顕色剤画像25として仮固着する。このとき、像担持体1と第1の顕色剤供給ローラ7のニップ状態を制御することにより、非画像部の顕色剤の付着による地汚れを低減することができる。
【0055】
この仮固着による顕色剤画像25の像担持体1への付着力は、顕色剤4と第1の顕色剤供給ローラ7との静電気力による付着力より強く、後述の顕色剤画像25の記録媒体18への熱定着による付着力より常に弱く、且つ、定着後に行われる像担持体1のクリーニングによって像担持体1上の残留顕色剤が容易に除去される値に定められる。
【0056】
粘着性により像担持体1上に仮固着した顕色剤画像25は、しばらくの間、その粘着性を維持した状態で矢印aの向きに搬送される。顕色剤画像25に対してエネルギーを付与する手段としての加熱装置30を第1の顕色剤供給ローラ7と第2の顕色剤供給ローラ10の間に、像担持体1と対向する位置に設ける。エネルギーを付与する手段は、加熱装置30に限るものではなく、顕色剤画像25にエネルギーを付与することにより、その表面層である感熱性粘着層が粘着性を発現するものであればよい。顕色剤画像25の像担持体1の仮固着部と反対側の表面層である感熱性粘着層が粘着性を発現していない場合、あるいは粘着性が弱い場合は、加熱装置30により、顕色剤画像25の表面層を加熱して、像担持体1と仮固着している箇所と反対側の表面層に十分な粘着性を発現させる。
【0057】
次に、顕色剤4は、第2の顕色剤供給ローラ10の上に汲み上げられ、ブレード9’によって規制されることにより、適正量が像担持体1と第2の顕色剤供給ローラ10との当接部に導かれる。顕色剤4を第2の顕色剤供給ローラ10の上に汲み上げる方法としては、第1の顕色剤供給ローラ7と同様の方法を用いることができる。
【0058】
像担持体1上に仮固着して粘着性を維持した顕色剤画像25が、像担持体1と第2の顕色剤供給ローラ10との当接部に搬送されると、第2の顕色剤供給ローラ10により導かれた顕色剤4は、顕色剤画像25の粘着性により、顕色剤画像25上に重なり合うように付着する。
【0059】
ローラ2には、像担持体1を介して熱溶着手段としての熱ローラ17が接離自在に対向して配置されている。この熱ローラ17は、これとローラ2との間に記録媒体18がレジストローラ対19によって送り込まれたときに、像担持体1を介してローラ2に圧接するように構成されている。
【0060】
像担持体1の非画像部をクリーニングする顕色剤除去工程後の像担持体1上の顕色剤画像25は、熱ローラ17により記録媒体18に熱溶着により転写され定着される。記録媒体18は、図示しない給紙装置から給紙されたレジストローラ対19によって像担持体1の画像部と同期的に熱ローラ17に送り込まれ、その裏面から加熱されることにより顕色剤画像25を転写定着する。
【0061】
ローラ3の近傍には、像担持体1を介してローラ3にクリーニングローラ21を当接させたクリーニング装置22が配置されている。クリーニングローラ21にはブレード23が当接している。顕色剤画像25を転写定着された熱溶着転写工程後の像担持体1は、クリーニングローラ21によりクリーニングされ一連の記録工程を終え、顕色剤画像仮固着工程から始まる次の記録工程に備える。クリーニングローラ21上の顕色剤4を含む塵埃はブレード23で掻き落とされる。
【0062】
[第3の実施形態]
次に、図3を参照して第3の実施形態に係る画像形成装置100について説明する。
図3は、第3の実施形態に係る画像形成装置100の概略構成図である。
顕色剤供給装置5内には、第1の実施形態または第2の実施形態の顕色剤供給装置5に加えて、周面にクリーニングブレード11の先端縁を当接させた顕色剤除去手段としての顕色剤除去ローラ12が配置されている。
【0063】
像担持体1、レーザ光走査装置13および顕色剤4は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様である。また、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の方法により、像担持体1に顕色剤画像25を形成する。
【0064】
仮固着によって像担持体1に顕色剤画像25を形成する顕色剤画像仮固着工程後における像担持体1の非画像部の顕色剤4は、ブレード9とブレード9’の印加電圧とは逆極性の電圧を印加された顕色剤除去ローラ12の吸引作用で取り除かれる。顕色剤除去ローラ12の顕色剤画像25を形成する顕色剤4に対する吸引力は、顕色剤4の像担持体1に対する仮固着力よりも弱く定められている。
【0065】
この顕色剤除去ローラ12は、本来仮固着されるべき顕色剤以外の顕色剤4が非画像部に付着(いわゆる「地汚れ」)した場合にそれを除去するために設けられており、顕色剤除去ローラ12の吸引力は、顕色剤の像担持体1に対する仮固着力よりも弱く定められる。なお、非画像部に付着する顕色剤4の量が十分少なければ顕色剤除去ローラ12を設けなくてもよい。
【0066】
[第4の実施形態]
次に、図1から図3を参照して、第4の実施形態に係る画像形成装置100について説明する。
図1から図3に示す画像形成装置100において、顕色剤供給ローラ7および顕色剤供給ローラ10は、像担持体1に対して接離可能である。
第1から第3の実施形態において、第1の顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じて照射されるレーザ光Lにより、粘着性を発現(活性化)した顕色剤4が粘着性により像担持体1上に仮固着した顕色剤画像25を形成する。この顕色剤供給画像25で狙いの画像濃度が得られない場合は、像担持体1と第2の顕色剤供給ローラ10の当接部を像担持体1上の画像領域が通過するときに、第2の顕色剤供給ローラ10を像担持体1に作用させる。活性化した顕色剤画像25に顕色剤4を付着させて顕色剤画像の画像濃度を上げるための制御を行う。この時、顕色剤供給ローラ10で汲み上げる顕色剤4の粒径を顕色剤供給ローラ7で汲み上げる顕色剤4の粒径より同等以下とすることで、画像解像度の低下を防止することができる。
【0067】
また、顕色剤画像25の画像濃度が十分である場合は、第2の顕色剤供給ローラ10を像担持体1に作用させる必要はない。また、画像を作像しない画像形成の開始前および終了後や、非画像部である各画像間においては、像担持体1に第2の顕色剤供給ローラ10を作用させないことで、地汚れ防止や、像担持体1の付加低減および長寿命化を図ることができる。
【0068】
同様に、画像を作像しない画像形成の開始前および終了後や、非画像部である各画像間においては、像担持体1に第1の顕色剤供給ローラ7を作用させないことで、地汚れ防止や、像担持体1の付加低減および長寿命化を図ることができる。
【0069】
次に、図4を参照し、本実施形態に係る顕色剤供給装置を有する画像形成装置100について説明する。
図1から図3に示す画像形成装置100は、顕色剤供給ローラ7により像担持体1へ像担持体の移動方向と垂直方向(主走査方向)の画像領域前面に顕色剤4が供給され、且つ非画像部の顕色剤は繰り返し使用されるため、顕色剤4の飛散を押さえること、および、ユニット交換時の取り扱いの容易さから、少なくとも顕色剤供給部は一体のカートリッジで構成されることが望ましい。
【0070】
図4に、主に、顕色剤供給ローラ7および顕色剤供給ローラ10からなる顕色剤供給部を一体のカートリッジで構成し、画像形成装置100から着脱可能とした例について説明する。
【0071】
顕色剤供給カートリッジ40は、顕色剤4を収容するケースの機能を有すると共に、少なくとも顕色剤4を担持しつつ像担持体1との対向部まで搬送する顕色剤供給手段としての第1の顕色剤供給ローラ7、第1の顕色剤供給ローラ7に顕色剤4を補給する補給ローラ8、第1の顕色剤供給ローラ7に担持する顕色剤4の層厚を均一化するブレード9、顕色剤4を担持しつつ像担持体1との対向部まで搬送する顕色剤供給手段としての第2の顕色剤供給ローラ10、第2の顕色剤供給ローラ10に顕色剤4を補給する図示しない補給ローラ、第2の顕色剤供給ローラ10上に担持する顕色剤4の層厚を均一化するブレード9’から構成される。第1の顕色剤供給ローラ7、第1の顕色剤供給ローラ7、第2の顕色剤供給ローラ10、顕色剤4を補給する補給ローラ8は、それぞれ矢印の向きに回転駆動される。
【0072】
顕色剤供給カートリッジ40は、画像形成装置100および顕色剤供給装置5から着脱可能な構成とする。また、顕色剤供給装置5全体を顕色剤供給カートリッジ40として、画像形成装置100から着脱可能な構成としてもよい。
【0073】
次に、顕色剤4にエネルギーを付与する顕色剤画像仮固着手段について説明する。
図1から図3に示した仮固着によって像担持体1に顕色剤画像25を形成するための顕色剤画像仮固着手段としては、レーザ光走査装置13を用いることができる。レーザ走査装置13は、図1から図3に示した転写を必要とする像担持体1に非接触で顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に記録すべき原稿の画像信号に応じた光エネルギーをレーザ光Lで与える。
【0074】
光エネルギーが付与された顕色剤4は、含有するカーボンブラックが光熱変換材料として機能し、レーザ光Lの光エネルギーを熱に変換して顕色剤4を昇温させ、その結果、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層は、粘着性を発現して像担持体1に顕色剤画像として仮固着させる。レーザ光走査装置13を用いることにより、高密度で且つ高速で画像を形成することができる。
【0075】
また、図1から図3に示す画像形成装置100において、像担持体1に光透過性のフィルムを用いることにより、像担持体1の裏面側から光書き込みができるとともに、ローラ2とローラ3の間に掛け渡されて回転駆動する像担持体1の内部にレーザ光走査装置13を配置することができるため、画像形成装置100を小型化することができる。
【0076】
図1から図3に示した仮固着によって像担持体1に顕色剤画像25を形成するための顕色剤画像固着手段としては、レーザ光走査装置13の代わりに、図5に示すように、像担持体1を走査するサーマルヘッド50を用いることができる。サーマルヘッド50は、図1から図3に示した転写を必要とする像担持体1にその発熱素子列を接触させて顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に記録すべき原稿の画像信号に応じた熱像を与える。熱像が付与された顕色剤4は、像担持体1に当接した部分が昇温して、その結果、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層は粘着性を発現して像担持体1に顕色剤画像25として仮固着する。サーマルヘッド50を用いることにより画像形成装置100を格段に小型化することができる。
【0077】
次に、本実施形態に係る顕色剤4の表面層を形成する感熱粘着層について説明する。
顕色剤4の表面層は、以下に記載する感熱性粘着剤を薄層化して形成する。顕色剤4の表面層を形成する感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂と固体可塑剤を必須成分とし、これらの成分に必要に応じて粘着付与剤を混合する。
【0078】
感熱性粘着剤を薄層化して形成した感熱性粘着層は、常温では全く粘着性を示さないが、加熱及び外的負荷により粘着性が発現し、熱源を取り去った後でもしばらくの間、粘着性を維持するものであり、加熱によりまず固体可塑剤が溶融し、熱可塑性樹脂と粘着付与剤を溶融することにより、粘着性が発現する。すなわち、粘着性の発現とは、固体可塑剤が熱溶融して熱可塑性樹脂に相溶し、熱可塑性樹脂を可塑化させることで粘着力を発現させるメカニズムである。
【0079】
以下に、顕色剤4の各要素について更に詳細に説明する。
本実施形態の顕色剤4に用いられる感熱性粘着剤としては、例えば、特開2002−105414号公報に開示される材料を用いることができる。本実施形態の顕色剤4に用いられる感熱性粘着剤は、粘着性を発現させる材料構成であれば、特に、この構成に限定するものではない。
【0080】
本実施形態の感熱性粘着剤に用いられる熱可塑性樹脂としては、従来、公知の各種のものを用いることができる。その具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリウレタン等の樹脂が挙げられる。これらの共重合体は、いずれも従来からよく知られているものである。
【0081】
本実施形態の感熱性粘着剤に用いられる固体可塑剤としては、従来公知の各種のものを用いることができる。その具体例としては、例えば、ヒンダ−ドフェノール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、芳香族スルホンアミド化合物、フタル酸化合物等が挙げられる。
【0082】
また、本実施形態の感熱性粘着剤において、必要に応じて、その粘着力を向上させるために、粘着付与剤を含有させることができる。その粘着付与剤の具体例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。
【0083】
本実施形態の感熱性粘着剤において、必要に応じて、その粘着力を調整するために、熱可融性物質を含有させることができる。その熱可融性物質の具体例としては、動植物性ワックス、合成ワックス等のワックス類や、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、芳香族アミンのアセチル化物等が挙げられる。
【0084】
その具体例を示すと、ワックスとしては、パラフィンワックス、木ロウ、カルナウバロウ、シェラック、モンタンロウ、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が挙げられる。高級脂肪酸としては、ステアリン酸、ベヘン酸等が挙げられる。高級脂肪族アミドとしては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンステアリン酸アミド等が挙げられる。高級脂肪族アニリドとしては、ステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が挙げられる。芳香族アミンのアセチル化物としては、アセトトルイジド等が挙げられる。
【0085】
本発明の感熱性粘着剤において、必要に応じて、その粘着力を調整するために、無機化合物を含有させることができる。その具体例としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0086】
本実施形態において、顕色剤4に画像信号に応じた光エネルギーをレーザ光Lで照射して光書き込みを行う場合、感熱性粘着層中または感熱性粘着層に覆われている顕色剤4中にレーザ光Lの光の波長を吸収して光エネルギーを熱に変換する光熱変換材料を含有させる。
【0087】
例えば、黒色の顕色剤4の場合、着色剤として用いるカーボンブラックが光熱変換材料として機能し、レーザ光Lの光エネルギーを熱に変換して顕色剤4を昇温させ、顕色剤4の表面層である感熱性粘着層を活性化させることにより粘着性を発現させる。
【0088】
光熱変換機能を付与することができる材料としては、一般的に、染料として、500〜550nmに極大吸収波長を持ち、且つ、360〜420nmにおいては光透過率が10%以上で光熱変換機能を付与することができる。一般的に染料として存在する直接染料(アゾ染料)、酸性染料(アゾ染料、アントラキノン染料、金属錯体アゾ染料)、塩基性染料(アゾ染料、トリフェルメタン染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、キサンテン染料)、建染料(アントラキノン染料)、油溶染料(アントラキノン染料、アゾ染料、金属錯体染料)、分散染料(アゾ染料、アントラキノン染料)等が挙げられる。
【0089】
780〜850nmに極大吸収を持ち、且つ、360〜420nmにおいては、光透過率が10%以上である光熱変換機能を付与することができる材料としては、一般的に染料として存在するシアニン系化合物(ポリメチン系化合物)、フタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、金属錯体化合物、ジインモニウム化合物、アルミニウム塩化化合物等が挙げられる。
【0090】
これらの光熱変換材料を顕色剤4の中に含有させることにより、顕色剤供給ローラ7上の顕色剤4に画像信号に応じた光エネルギーをレーザ光Lで与えて、顕色剤4を像担持体1上に仮固着させた顕色剤画像25を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】第1の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】第2の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図3】第3の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図4】本実施形態に係る顕色剤供給装置の概略構成図である。
【図5】本実施形態係る像担持体を走査するサーマルヘッドの構成を示した図である。
【符号の説明】
【0092】
1 像担持体
2、3 ローラ
4 顕色剤
5 顕色剤供給装置
6 ケース
7 第1の顕色剤供給ローラ
8 補給ローラ
9、9’、23 ブレード
10 第2の顕色剤供給ローラ
12 顕色剤除去ローラ
13 レーザ光走査装置
14 ポリゴンミラー
15 fθレンズ
16 短冊形反射鏡
17 熱ローラ
18 記録媒体
19 レジストローラ対
21 クリーニングローラ
22 クリーニング装置
25 顕色剤画像
30 加熱装置
40 顕色剤供給カートリッジ
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体に感熱粘着性の顕色剤を供給する第1の顕色剤供給手段と、
画像情報に応じてエネルギーを付与する書き込み手段と、
前記顕色剤を選択的に活性化させる活性化手段と、
前記活性化した顕色剤を前記像担持体に仮固着させる仮固着手段と、
前記仮固着した顕色剤に活性化していない顕色剤を付与する第2の顕色剤供給手段と、
前記像担持体上に仮固着した顕色剤を記録媒体に転写して熱定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の顕色剤供給手段によって像担持体へ顕色剤が供給され、前記像担持体上に仮固着した顕色剤に前記第2の顕色剤供給手段によって活性化していない顕色剤を付与する間に、前記像担持体上に仮固着した顕色剤に対してエネルギーを付与する手段を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記像担持体の移動方向において、
前記第2の顕色剤供給手段の下流側に、前記像担持体上の仮固着した顕色剤以外の顕色剤を前記像担持体から除去する除去手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の顕色剤供給手段及び前記第2の顕色剤供給手段は、前記像担持体と接離可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2の顕色剤供給手段で供給される顕色剤の粒径は、前記第1の顕色剤供給手段で供給される顕色剤と同等以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
少なくとも前記第1の顕色剤供給手段と第2の顕色剤供給手段は、着脱可能な一体化されたユニットで構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記書き込み手段は、前記像担持体をレーザ光で走査することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記書き込み手段は、前記像担持体を走査するサーマルヘッドであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記感熱粘着性の顕色剤は、表面層が少なくとも熱可塑性樹脂と固体可塑剤で構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
像担持体に感熱粘着性の顕色剤を供給する第1の顕色剤供給工程と、
画像情報に応じてエネルギーを付与する書き込み工程と、
前記顕色剤を選択的に活性化させる工程と、
前記活性化した顕色剤を前記像担持体に仮固着する工程と、
前記仮固着した顕色剤に活性化していない顕色剤を付与する第2の顕色剤供給工程と、
前記像担持体に仮固着した顕色剤を記録媒体に転写して熱定着させる工程を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項11】
前記第1の顕色剤供給工程から第2の顕色剤供給工程に至る間に、前記像担持体上に仮固着した顕色剤に対してエネルギーを付与する工程を有することを特徴とする請求項10記載の画像形成方法。
【請求項12】
前記像担持体の移動方向において、
前記第2の顕色剤供給工程の下流側に、前記像担持体上の仮固着した顕色剤以外の顕色剤を前記像担持体から除去する顕色剤除去工程を有することを特徴とする請求項10または11記載の画像形成方法。
【請求項13】
前記第1の顕色剤供給工程及び第2の顕色剤供給工程は、前記像担持体と接離可能であることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【請求項14】
前記第2の顕色剤供給工程で供給される顕色剤の粒径は、前記第1の顕色剤供給工程で供給される顕色剤と同等以下であることを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−226031(P2007−226031A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−48771(P2006−48771)
【出願日】平成18年2月24日(2006.2.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】