説明

画像形成装置

【課題】連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制する。
【解決手段】画像記録装置A本体の内部における下側ペーパーマガジンの装着方向の奥側であって、下側ペーパーマガジンの装着スペースの近傍には、ダンパー50が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、感光材料に対して露光を行って、その感光材料に対して現像処理を行う画像形成装置が知られている。
【0003】
特許文献1の画像形成装置は、感光材料をロール状に巻かれた状態で収容するとともに、ロール状の感光材料(以下、ロールという)をそのロール中心回りに回転させるための回転機構を有するマガジンと、そのマガジンを装着可能な装置本体とを備えている。
【0004】
そして、マガジンから感光材料を送り出す場合、感光材料がマガジンの下流側に設けられたアドバンスローラで滑ることを抑制して、確実に、感光材料をカッターで所定の大きさに切断するため、ロールを回転機構で回転させるようになっている。
【特許文献1】特開2004−58174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、画像形成装置では、回転機構を駆動させるため、例えば、回転機構に、装置本体に設けられた電動モータの動力を伝達したり、マガジンに設けられた電動モータに、装置本体に設けられたその電動モータの電源の電力を伝達したりする必要がある。そのため、マガジンを装置本体に装着した場合、マガジンの回転機構と装置本体の電動モータとをギヤで連結したり、マガジンの電動モータと装置本体の電源とを電気コネクタで連結したりするようになっている。
【0006】
ここで、上述のように、回転機構をマガジンに設け、電動モータや電源を装置本体に設けているため、ギヤや電気コネクタは、マガジンの外部に配置せざるを得ない。そして、マガジン外部のギヤや電気コネクタは、マガジンの装着時に生ずる衝撃に耐え得るよう、比較的大きい強度を持つものにする必要がある。特に、マガジンが幅広の感光材料を収容可能なものであれば、その重さはより大きくなり、マガジンの装着時に生ずる衝撃も一層大きくなる。この場合、ギヤや電気コネクタは、さらに大きい強度を持つものにする必要がある。
【0007】
しかしながら、ギヤや電気コネクタの強度を向上させるのには限界があり、このままでは、ギヤや電気コネクタがマガジンの装着時に生ずる衝撃により破損するおそれがある。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、感光材料をロール状に巻かれた状態で収容するとともに、該ロール状の感光材料をそのロール中心回りに回転させるための回転機構を有するマガジンと、該マガジンを装着可能な装置本体と、上記マガジンを該装置本体に装着したときに、上記マガジンと上記装置本体を機械的に又は電気的に連結する連結機器とを備えた画像形成装置において、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明は、感光材料をロール状に巻かれた状態で収容するとともに、該ロール状の感光材料をそのロール中心回りに回転させるための回転機構を有するマガジンと、該マガジンを装着可能な装置本体と、上記マガジンを該装置本体に装着したときに、上記マガジンと上記装置本体を機械的に又は電気的に連結する連結機器とを備えた画像形成装置であって、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、上記連結機器が破損することを抑制する破損抑制手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0010】
これにより、マガジンを装置本体に装着するときには、破損抑制手段により、連結機器が破損することを抑制するため、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記装置本体は、上記回転機構を駆動させるための駆動手段を有しており、上記連結機器は、上記マガジンの回転機構と上記装置本体の駆動手段とを連結するギヤであることを特徴とするものである。
【0012】
これにより、ギヤがマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【0013】
第3の発明は、上記第1の発明において、上記マガジンは、上記回転機構を駆動させるための駆動手段をさらに有しており、上記装置本体は、上記駆動手段の電源を有しており、上記連結機器は、上記マガジンの駆動手段と上記装置本体の電源とを連結する電気コネクタであることを特徴とするものである。
【0014】
これにより、電気コネクタがマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【0015】
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、上記破損抑制手段は、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和することで、上記連結機器が破損することを抑制するように構成されていることを特徴とするものである。
【0016】
これにより、マガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃を、破損抑制手段により、緩和するため、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを確実に抑制できる。
【0017】
第5の発明は、上記第4の発明において、上記破損抑制手段は、上記装置本体に設けられたダンパーを有することを特徴とするものである。
【0018】
これにより、マガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃を、ダンパーにより、緩和するため、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを確実に抑制できる。
【0019】
第6の発明は、上記第5の発明において、上記ダンパーは、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、該マガジンを装着スペースに位置決めするための押付け力を上記マガジンに対して付与するように構成されていることを特徴とするものである。
【0020】
ところで、感光材料に対して画像を精確に形成するためには、マガジンは装着スペースに精確に位置決めされる必要がある。従来は、マガジンを装着スペースに位置決めするための押付け力を、バネなどの押付け機構により、マガジンに対して付与することで、マガジンを装着スペースに精確に位置決めしていた。この場合、押付け機構を別途設ける必要があった。
【0021】
ここで、本発明によれば、マガジンを装置本体に装着するときには、ダンパーにより、マガジンを装着スペースに位置決めするための押付け力をマガジンに対して付与するため、従来のように、押付け機構を別途設ける必要がない。そのため、部材点数を削減しながら、マガジンを装着スペースに精確に位置決めできる。
【0022】
第7の発明は、上記第4の発明において、上記破損抑制手段は、上記装置本体における該装置本体に装着されるマガジンの両側にそれぞれ設けられ、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、該マガジンを装着スペースへガイドする一対のガイド部材を有しており、上記一対のガイド部材は、上記マガジンの装着方向の奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくなるように構成されていることを特徴とするものである。
【0023】
これにより、一対のガイド部材を、マガジンの装着方向の奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくしているため、装置本体に装着されるマガジンをその一対のガイド部材により制動して、マガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和できる。そのため、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを確実に抑制できる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、マガジンを装置本体に装着するときには、破損抑制手段により、連結機器が破損することを抑制するため、連結機器がマガジンを装置本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
(実施形態1)
<写真処理システムの全体構成>
図1は、本発明に係る画像記録装置A(画像形成装置に相当)を備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。この図1に示す写真処理システムは、画像データを取得し、この画像データに基づいてペーパー(感光材料に相当)の乳剤面に画像を焼付露光し、写真プリントを作成する機能を備えている。この写真処理システムは、現像済みの写真フィルムに形成されているコマ画像をスキャニングし、画像データを取得するためのフィルムスキャナー(図示省略)や、デジタルカメラ用の記憶メディアや、その他の記録媒体に格納されている画像データを読み取るためのメディア読取部(図示省略)を備えている。
【0027】
前記図1に示すペーパーマガジン3,3には、それぞれ、長尺のペーパーがロール状に巻かれたロールRとして収容されており、該ペーパーマガジン3,3は、画像記録装置A本体に着脱可能に取り付けられている。ペーパーマガジン3,3のうち上側に配設されたマガジン内には、ペーパーPをアドバンスローラユニット4へと搬送するための、駆動及び従動ローラ300a,300bからなる2つの供給ローラ300,300が設けられている。ペーパーマガジン3,3のうち下側に配設されたマガジン(以下、下側ペーパーマガジン3という)内には、ペーパーPをアドバンスローラユニット4へと搬送するための、駆動及び従動ローラ300a,300bからなる1つの供給ローラ300(回転機構に相当)が設けられている。図2は、供給ローラ300と電動モータ302とがギヤ303を介して連結された状態を示す概略図である。図2に示すように、前記供給ローラ300の駆動ローラ300aは、画像記録装置A本体に配設された電動モータ302(駆動手段に相当)により、画像記録装置A本体(ペーパーマガジン3外)に配設されたギヤ303(連結機器に相当)を介して回転駆動されて、ペーパーPに対しロール中心回りに回転力を付与するようになっている。この電動モータ302は、画像記録装置A本体に配設された、該電動モータ302の電源304と接続されている。ギヤ303は、ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着したときに、ペーパーマガジン3の供給ローラ300の駆動ローラ300aと画像記録装置A本体の電動モータ302とを連結するようになっている。そして、該画像記録装置A本体に取り付けられた2台のペーパーマガジン3,3のうち、一方のペーパーマガジン3がプリントサイズ等に応じて選択され、該選択された方のペーパーマガジン3から供給ローラ300により送り出されたペーパーPが、所定の搬送経路に沿って搬送されるようになっている。すなわち、ペーパーマガジン3から供給ローラ300により送り出されたペーパーは、アドバンスローラユニット4により方向変換され、ペーパーカッター5により、所定のプリントサイズに切断される。そして、切断されたペーパーPは、搬送ユニット6によって、下流側に位置する露光エンジン7へと搬送される。
【0028】
図3は、ダンパー50の構成を示す平面図である。図3に示すように、画像記録装置A本体の内部における下側ペーパーマガジン3の装着方向の奥側(図3の右側)であって、下側ペーパーマガジン3の装着スペース(装着場所)の近傍には、既知のダンパー50が設けられている。このダンパー50は、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和することで、下側ペーパーマガジン3側のギヤ303が破損することを抑制するためのものである。ダンパー50は、その支点軸50a回りに回転可能に構成されている。ダンパー50の先端部には、ブロック51が回転可能に設けられている。このブロック51は、その支点軸51a回りに両ストッパー54,55間で回転可能に構成されている。なお、ブロック51は、ペーパーマガジン3が未装着状態の未装着位置(図3の実線)にあるときは、ストッパー54に当接している。ブロック51の先端部には、二股部51bが形成されている。この二股部51bには、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着したときに、下側ペーパーマガジン3の底面に配設された突起部(図示せず)が嵌合するようになっている。画像記録装置A本体の内部における該画像記録装置A本体に装着される下側ペーパーマガジン3の両側には、ガイド部材52,52がそれぞれ設けられている(図1を参照)。この一対のガイド部材52,52は、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに、下側ペーパーマガジン3を装着スペースへガイドするためのものである。
【0029】
そして、下側ペーパーマガジン3を、フロア(図示せず)と画像記録装置a本体との間に架け渡された装着用スロープ53を介して画像記録装置A本体に装着するときには、ブロック51の二股部51bの長い方の部材が、下側ペーパーマガジン3の突起部によって装着方向の奥側(図3の右側)へ押されることで、ブロック51が図3の反時計回り方向に回転して、前記未装着位置(図3の実線)から、下側ペーパーマガジン3が装着状態の装着位置(図3の二点鎖線)へと移動する。このとき、ブロック51と回転可能に接続されたダンパー50が、ブロック51が未装着位置から装着位置へと移動することで図3の時計回りに回転しながら収縮して、未装着位置(図3の実線)から装着位置(図3の二点鎖線)へと移動する。これにより、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃が緩和され、下側ペーパーマガジン3側のギヤ303が破損することが抑制される。
【0030】
また、上述のように、ブロック51が未装着位置から装着位置へと移動することで、下側ペーパーマガジン3の突起部が、ブロック51の二股部51bの短い方の部材によって装着方向の奥側(図3の右側)へ押される。これにより、下側ペーパーマガジン3を装着スペースに位置決めするための押付け力が、ダンパー50によって下側ペーパーマガジン3に対して付与される。そして、下側ペーパーマガジン3は、その押付け力によってストッパー56のストッパー面に当接して、装着スペースに精確に位置決めされる。
【0031】
図1に示すように、前記露光エンジン7には、上流側露光搬送ローラ9a及び下流側露光搬送ローラ9bが設けられている。これらの露光搬送ローラ9a,9bの間には、ペーパーPをレーザー光によって露光処理するための露光位置が設定されている。露光搬送ローラ9の上流側には、ペーパー検出センサー10が設けられており、ペーパーPが送り込まれてくると、その先端(前端)部分を検出して信号を出力するようになっている。このペーパー検出センサー10は、赤外光を出力する発光素子と、これを受光する受光素子とにより構成される。このペーパー検出センサー10によってペーパーPの位置を検出することで、前記露光位置における露光開始タイミングを決めることができる。
【0032】
前記露光エンジン7は、公知の構造からなるもので、レーザー光源(レーザーダイオード等)から出力されるレーザー光を画像データに基づいて光変調し、この光変調されたレーザー光をペーパーPに照射することで、画像露光を行う。画像露光を行う際には、ペーパーPは、露光搬送ローラ9a,9bにより挟持された状態で、所定速度(一定速度)で搬送される。前記レーザー光は、ペーパーPの搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向に走査されるため、ペーパーP上には1ラインごとに画像(潜像)が焼付露光される。
【0033】
そして、上述のような画像露光が行われながら、ペーパーPは、下流側の露光搬送ローラ9bによって露光位置よりも下流側へ送り出されていく。前記露光エンジン7の下流側には、第1搬送ユニット11が設けられている。詳しくは後述するが、第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯まわりに回転可能に設けられていて、下流側の露光搬送ローラ9bにより受け渡されたペーパーPを、更に第2搬送ユニット12に受け渡す機能を備えている。該第2搬送ユニット12は、搬送経路に沿うように配置された複数の挟持搬送ローラ対12aと、搬送経路を形成するためのガイド板12bとを備えており、搬送ローラ対12aは図示しない駆動機構によって駆動されるように構成されている。
【0034】
また、前記露光エンジン7の下流側(図1において露光エンジン7の左側)には、ペーパーPを一時的に収容するための収容空間部Sが設けられている。すなわち、露光位置から現像処理部までの距離よりもペーパーPの長さが長いと露光中に現像処理部に該ペーパーPが入ることになり、該現像処理部での処理によって発生する振動がペーパーPの露光部分に伝達されて露光ムラの原因となるため、前記収容空間部S内にペーパーPを収容することで露光ムラの発生を確実に防止するようにしている。
【0035】
なお、詳しくは後述するように、ペーパーPの搬送方向長さに応じて前記収容空間部S内に収容する方法が異なる。以下の実施形態では、前記ペーパーPの搬送方向長さが所定値(例えば594.1mm)以上の場合について説明する。
【0036】
前記収容空間部Sには、ペーパーPを巻き取るための巻き取りドラム20と、この巻き取りドラム20の外周面にペーパーPを圧着して保持するための圧着ローラ21とが配置されている。これらの巻き取りドラム20及び圧着ローラ21は、詳しくは後述するように、ペーパーPの搬送方向前端側を挟持するとともに、巻き取り機構8としても機能する。
【0037】
前記収容空間部S内の巻き取りドラム20の下方には、前記収容空間部S内に収容されるペーパーPのたるみを検出するためのたるみ検出センサー22が設けられている。このたるみ検出センサー22は、発光素子22aと受光素子22bとによって構成され、発光素子22aから照射される光がペーパーPによって遮断されると、たるみ量が所定量よりも大きい状態であると判断される。ここで、前記発光素子22aと受光素子22bとを結ぶラインは、図4に示すように、水平線に対し傾斜するように設定されている。
【0038】
<収容空間部の構成>
次に、図1における収容空間部S内の構成を図4に基づいて説明する。第1搬送ユニット11は、下流側露光搬送ローラ9bの更に下流側に配置されていて、挟持搬送ローラ対11aと、ガイド板11bとを備えている。この挟持搬送ローラ対11aの高さ方向位置は、露光搬送ローラ9と同じ高さ位置になるように設定されているとともに、前記ガイド板11bの上流側端部には開口部11cが形成されており、ペーパーPの受け入れが容易になっている。
【0039】
前記第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯周りに90゜回転可能に構成されていて(図14参照)、90゜回転した状態では、第2搬送ユニット12へペーパーPを受け渡すことができるようになっている。前記第2搬送ユニット12は、複数の搬送ローラ対12aとガイド板12bとを備えており、前記第1搬送ユニット11から受け取ったペーパーPを図示しない現像処理部へと送り込む役割を果たす。
【0040】
巻き取りドラム20は、回転軸芯20a周りに回転可能に構成されている。この巻き取りドラム20によりペーパーPの巻取りを開始する前は、巻き取りドラム20の外周面と圧着ローラ21の表面とは離間していて隙間が形成された状態になっている。これにより、搬送されてくるペーパーPを前記巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に容易に挿入することができる。
【0041】
また、前記巻き取りドラム20によるペーパーPの受け入れ高さは、露光搬送ローラ9による搬送面の高さや、第1搬送ユニット11の回動前の搬送面と同じ高さになるように設定されている。これにより、露光搬送ローラ9によって送り出されるペーパーPを巻き取りドラム20側でスムーズに受け入れることができる。なお、図4に示す状態では、圧着ローラ21の軸芯は、巻き取りドラム20の軸芯のちょうど真上に位置している。
【0042】
さらに、前記収容空間部S内には、巻き取り機構8を上下方向に移動させるための巻き取り移動機構13が設けられており、巻き取り機構8全体を露光エンジン7の露光位置に近い上方の第1位置(図4の位置)から、露光位置から遠ざかる下方の第2位置(図11の位置)へと移動させることができる。詳しくは、前記巻き取り移動機構13は、上下方向に延びるガイド部材13aと、巻き取り機構8を該ガイド部材13aに沿って移動させるためのタイミングベルト13bとを備えているとともに、このタイミングベルト13bには巻き取り機構8を支持するための支持体15が固定されていて、該タイミングベルト13bを図示しないモータ等によって駆動させることで巻き取り機構8を上下動させることができるようになっている。なお、前記支持体15には、巻き取りドラム20を回転駆動するためのドラム駆動手段(モーターや減速機構など)が搭載されている。
【0043】
ここで、前記収容空間部Sは、現像処理部と隣接していて、壁面14によって仕切られているが、前記巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取った状態で上下動させる場合、ペーパーPが該壁面14をこすらないようにするのが好ましい。これに対して、前記収容空間部Sを大きくすれば、壁面14とペーパーPとのこすれを解消することはできるが、装置全体が大きくなるという問題点がある。そこで、前記巻き取り移動機構13を、図4に示すように、巻き取り機構8が斜め下方に移動するように構成する。具体的には、前記巻き取り移動機構13は、巻き取り機構8が下方に下がるほど壁面14から遠ざかる方向に移動するように構成されている。これにより、ペーパーPが壁面14をこすることなく巻き取り機構8は収容空間部S内の下方に向かって移動することができる。
【0044】
なお、詳しくは後述するが、前記巻き取り機構8を巻き取り移動機構13によって下方に移動させた後、ペーパーPに所定以上のたるみが生じた場合には、該巻き取り機構8によってペーパーPを巻き取るようにしている。このように、或る程度、たるみを持たせることで、ペーパーPの露光されている部分に大きな振動や負荷変動を伝えることなく、ペーパーPを巻き取ることができ、露光ムラなどの発生を防止することができる。
【0045】
上述のような構成の収容空間部Sや巻き取り機構8を設けることによって、以下のような効果が得られる。前記露光エンジン7による画像露光は、露光搬送ローラ9によってペーパーPを所定速度で搬送させながら行われているが、この走査露光が行われているときに、搬送方向先端側で例えば現像処理等が行われると、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じたり、潜像進行の時間を十分に確保できなかったりして、ペーパーPに形成される画像の画質が低下する。これに対して、上述のように、露光搬送ローラ9bにより送り出されるペーパーPを露光完了まで前記収容空間部S内に一時的に収容することで、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じないようにすることができるとともに、潜像進行のための時間も十分に確保することができる。
【0046】
しかも、搬送方向の長さが長い長尺のペーパーを収容空間部S内に収容しようとすると、大きな収容スペースが必要になるが、上述のような巻き取り機構8を設けてペーパーPを巻き取ることによって収容空間部Sのスペースを小さくすることができ、装置全体の大型化を防止することができる。
【0047】
<巻き取り機構の構成>
次に、巻き取り機構8を構成する巻き取りドラム20及び圧着ローラ21の詳細構成を図5に基づいて説明する。また、該圧着ローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構については、図6に示す。
【0048】
前記巻き取りドラム20は、固定軸200の周りに回転可能に構成されている。該巻き取りドラム20は、樹脂製であり、その外周面上にペーパーPが巻き取られるようになっている。前記巻き取りドラム20の軸方向両端部には、圧着ローラ21を圧着方向に付勢するためのコイルスプリング24を掛ける円周溝202が設けられていて、該巻き取りドラム20の軸方向両端部のうち一方の端部の円周溝202よりも端側には、巻き取りドラム20を回転させるための連結ギヤ201が設けられている。
【0049】
前記圧着ローラ21は、巻き取りドラム20の軸線に対して略平行に配置されるローラ支軸210と、このローラ支軸210の外周面を覆うように軸方向に複数個並んで設けられる樹脂製の支軸211,211,…と、更にこの各支軸211の表面にそれぞれ取り付けられる後述の圧着部材212,212,…と、を備えている。なお、前記ローラ軸210には、支軸211,211,…が該ローラ支軸210に対して軸方向に移動するのを防止するためのEリング213が嵌合されている。
【0050】
前記ローラ支軸210の軸方向両端部には、前記コイルスプリング24を掛けるための溝部214,214が形成されている。更に、ローラ支軸210の軸方向両端部で前記溝部214,214よりも軸方向内側には、それぞれ、カム連結軸215,215が設けられていて、該各カム連結軸215が後述するカム機構のカム面203aの形状に応じて上下動することで、前記圧着ローラ21を圧着方向若しくは非圧着方向へと移動させることができるようになっている。かかる図5に示す機構によれば、巻き取りドラム20が回転すると、これに連動して圧着ローラ21も巻き取りドラム20の外周方向に沿って回転移動(固定軸200回りに回転移動)することができる。なお、圧着ローラ21自身は、ローラ支軸210を回転中心として、フリーに回転できるように軸支されている。
【0051】
次に、前記圧着ローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構を図6に基づいて説明する。図6は、図5に示す巻き取り機構8を、カムの形成されている箇所で固定軸200に垂直な面で切断した断面図を示している。図6に示すように、カム部材203は、クラッチ部材204を介して固定軸200に対して結合されている。該カム部材203は、カム面203aを有しており、先ほど説明したコイルスプリング24の付勢力により、カム連結軸215の先端215aがカム面203aに常時接触するようになっている。
【0052】
前記カム面203aは、図6に示すように、カム部材203の外周面上のθ=210゜の範囲に形成されているため、カム連結軸215(圧着ローラ21)がカム部材203に対して回転移動できる範囲も210゜となる。そして、このカム面203aの周方向両端には、第1壁面203b及び第2壁面203cが形成されていて、カム連結軸215が該カム面203a上を相対移動すると、該カム連結軸215がこれらの壁面203b,203cに当接して位置決めされる。
【0053】
図6(a)は、圧着ローラ21と巻き取りドラム20との間に隙間が形成された初期状態を示す図であり、図6(b)は圧着ローラ21が210゜回転し、圧着ローラ21によってペーパーPが圧着された状態を示す図である。このように、巻き取りドラム20を210゜回転させると、図6(b)の状態となるが、更に巻き取りドラム20を回転させると、カム連結軸215が第2壁面203cに当接して、強制的にカム部材203も一緒に固定軸200回りに回転させることになる。このとき、クラッチ部材204には摩擦すべりが生じている状態である。すなわち、前記クラッチ部材204を設けることで、圧着ローラ21をカム部材203によって規制される範囲(210゜)以上に回転させることが可能になる。
【0054】
<圧着部材>
次に、圧着部材212の材質について以下で詳しく説明する。すなわち、前記圧着部材212は、スポンジ等のように弾性を有する発泡部材(例えば発泡ウレタン等)により形成されていて、巻き取りドラム20の外周面との間でペーパーPを挟持する際に容易に弾性変形を生じるようになっている。これにより、ペーパーPを巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間で挟持する際には、該ペーパーPに対して大きな振動や負荷変動が加わるのを防止することができる。したがって、前記巻き取りドラム20と圧着ローラ21とによって、露光処理中にペーパーPの搬送方向先端側を挟持した場合でも、該ペーパーPに大きな振動や負荷変動が作用して露光ムラが生じるのを防止することができる。
【0055】
ここで、前記圧着ローラ21は、上述のように、軸方向両端に掛けられたコイルスプリング24によって巻き取りドラム20に対して圧着されるようになっているため、軸方向中央部では圧着方向に力を受けずに浮いた状態になり、該圧着ローラ21は弓状に変形を生じることになる。これに対して、上述のように前記圧着ローラ21を発泡部材によって構成すれば、該圧着ローラ21の軸方向両端部は大きく弾性変形を生じるだけで、軸方向中央部で浮くことはなく、ペーパーPを巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間で挟持することが可能になる。これにより、前記巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間にペーパーPを挟持する際に、該ペーパーPにしわや負荷変動等が生じるのを防止することができ、露光ムラの発生を確実に防止することができる。
【0056】
なお、上述の場合、前記巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の圧着力の分布は軸方向で異なっているが、本実施形態では該巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間にペーパーPを挟持しているだけであり、該巻き取りドラム20と圧着ローラ21とによってペーパーPの搬送を行うことはないので、圧着力の不均衡によってペーパーPが蛇行する等の不具合も生じない。
【0057】
前記圧着部材212は、発泡部材に限らず、例えばゴム材料などのように、ペーパーPを挟持する際に該ペーパーPに振動や負荷変動を与えないように弾性変形を生じるものであればどのようなものであってもよい。
【0058】
また、前記圧着部材212の外周面は、巻き取りドラム20との間にペーパーPを挟持する際の抵抗を少なくするために低摩擦状態であるのが好ましい。こうすることで、ペーパーPが巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間に挟持される際に、該圧着ローラ21とペーパーPとの摩擦抵抗が小さくなるので、該ペーパPに与える振動や負荷変動を効果的に低減することができる。
【0059】
ここで、低摩擦状態とはペーパーPに対する摩擦係数が0.5以下であることを意味している。なお、この摩擦係数の値は、雰囲気温度25℃の大気中において、圧着部材212と同じ材料からなる直方体状の部材をペーパー上で略水平方向に滑らせた場合の最大摩擦力と垂直抗力との関係から求められる。具体的には、垂直抗力を変化させた場合のそれぞれの最大摩擦力を計測し、それらの値から算出される摩擦係数を平均化した。
【0060】
<制御ブロック図>
次に、画像記録装置Aの制御ブロック構成を図7に基づいて説明する。この図7において、ペーパー先端検出手段30は、ペーパー検出センサー10からの出力信号によってペーパーPの先端(前端)を検出して、ペーパーPが到来したことを検出するものである。また、ペーパーPの先端が検出されるタイミングによって、現在、ペーパーPが下流側のどの位置にあるかを認識することもできる。ローラ駆動手段31は、露光搬送ローラ9を駆動するため駆動機構や駆動回路等により構成される。さらに、搬送量検出手段32は、露光搬送ローラ9の回転量を検出することで、ペーパーPの搬送量を検出するように構成されている。すなわち、露光搬送ローラ9は、一定速度で回転するように制御されているため、エンコーダ等により搬送量をモニターすることができる。
【0061】
ペーパー位置検出部33は、前記ペーパー先端検出手段30により検出されたペーパーPの先端位置と、前記搬送量検出手段32により検出されたペーパーPの搬送量とに基づいて、ペーパーPの種々の位置を演算して求める機能を有する。具体的には、前記ペーパー位置検出部33は、露光開始タイミング検出手段33a、ペーパー後端脱出検出手段33b及び挿入検出手段33cを備えている。
【0062】
前記露光開始タイミング検出手段33aは、ペーパー先端検出手段30によって検出されたペーパーPの先端位置に基づいてレーザー光による露光開始タイミングを検出するように構成されている。すなわち、ペーパー検出センサー10の位置及びレーザー光による露光位置は、設計的に定まっているため、ペーパーPの先端位置が分かれば前記露光開始タイミング検出手段33aによって露光位置における露光開始タイミングを演算することができる。前記ペーパー後端脱出検出手段33bは、画像の焼付露光が完了したペーパーPの後端が、焼付露光位置から脱出したことを検出するためのものである。前記挿入検出手段33cは、ペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に挿入されたことを検出するためのものである。この隙間への挿入量は通常、20mm程度だが、この挿入量は適宜設定することができる。
【0063】
露光制御部34は、露光開始タイミング検出手段33aによる露光タイミングの演算結果に基づいてレーザー光による画像露光を開始するように構成されている。これにより、ペーパーPの乳剤面に画像データにより光変調されたレーザー光を走査して、潜像を形成することができる。
【0064】
第1搬送ユニット駆動部35は、第1搬送ユニット11を駆動するための機構を有する。具体的には、前記第1搬送ユニット駆動部35は、搬送ローラ対11aを圧着状態と非圧着状態とに切り替えるための圧着駆動手段35aと、第1搬送ユニット11の全体を90゜回転させて水平状態と垂直状態とに切り替えるためのユニット回転手段35bと、搬送ローラ対11aを回転駆動させるローラ駆動手段35cと、を備えている。ここで、前記圧着駆動手段35aは、露光エンジン7により画像露光が行われているときは、搬送ローラ対11aを非圧着状態とし、ペーパーPに負荷が作用しないようにする。
【0065】
第2搬送ユニット駆動部36は、第2搬送ユニット12を駆動するための機構を有するもので、搬送ローラ対12aを回転駆動させるローラ駆動手段36aを備えている。
【0066】
搬送ユニット駆動制御手段37は、ペーパーマガジン3の供給ローラ300、第1搬送ユニット11及び第2搬送ユニット12の駆動制御を行うように構成されている。例えば、ペーパーマガジン3からペーパーPを送り出す場合には、供給ローラ300を回転状態に切り換える。また、ペーパー位置検出部33によってペーパーPの後端が焼付露光位置から脱出したことが検出された場合には、搬送ローラ対11aを圧着状態に切り替える。
【0067】
プリントサイズ設定手段40には、画像露光されるペーパーPのプリントサイズのデータが設定記憶される。そして、このプリントサイズ設定手段40に記憶されているプリントサイズデータに基づいて巻き取り移動機構13に対する制御や巻き取りドラム20に対する制御が行われる。例えば、ペーパーPの長さが所定長さ(本実施形態では430.1mm)よりも短い場合には、巻き取り機構8によるペーパーPの圧着は行わないようにする。
【0068】
たるみ量検出手段41は、たるみ検出センサー22からの出力信号に基づいて、たるみ量が所定量以上かどうかを検出するように構成されている。ドラム駆動手段42は、巻き取りドラム20を回転駆動するための機構を備えている。回転量検出手段43は、巻き取りドラム20の回転量を検出できるように構成されている。例えば、巻き取りドラム20に連動して回転するエンコーダにより、回転量をモニターすることができるようになっている。
【0069】
ドラム回転制御手段44は、巻き取りドラム20の回転駆動制御を行う機能を有する。このドラム回転制御手段44は、挿入検出手段33cによるペーパーPの先端挿入の検出や、プリントサイズ設定手段40に記憶・設定されているプリントサイズのデータなどに基づいて、巻き取りドラム20の回転及び停止制御を行う。
【0070】
巻き取り制御手段45は、巻き取り移動機構13の駆動制御を行う。例えば、回転量検出手段43により圧着ローラ21による圧着動作が完了(θ=210゜回転)したことを検出すると、巻き取りドラム20を第1位置から第2位置へ移動させるように制御する。また、長さの短いペーパーPの場合は、巻き取り機構8による巻き取り動作を行わないため、巻き取りドラム20を一番下の第2位置に逃がしておくようにする。また、中間の長さのペーパーPの場合には、巻き取り機構8によるペーパーPの圧着は行うが、たるみ検出センサー22によるたるみ量の検出は行わないため、巻き取りドラム20を第1位置と第2位置の中間位置(第3位置)まで移動させるように制御する。このように、巻き取り制御手段45は、ペーパーPの搬送方向の長さに応じて巻き取り移動機構13に対する制御を変更するように構成されている。なお、ペーパーPの長さ寸法に関する情報は、前記プリントサイズ設定手段40から得ることができる。
【0071】
ここで、図7に示す制御ブロックは、コンピュータソフトウェアやハードウェアの機能により構築することができる。どの機能をソフトウェアで実現し、どの機能をハードウェアにより実現するかについては、ペーパー処理の能力等に応じて適宜決めることができる。
【0072】
<巻き取り機構の動作>
次に、ペーパーPに対して画像露光を行ってから現像処理部へ送り出すまでの動作について、図8A,8Bのフローチャート及び図4、図9〜図14により説明する。なお、プリントサイズ設定手段40には、巻き取り機構8を第2位置まで下降させる必要がある長さのプリントサイズが設定されているものとする。
【0073】
まず、所定のプリントサイズに切断されたペーパーPの先端がペーパー検出センサー10及びペーパー先端検出手段30により検出される(ステップST1)。ペーパーPの先端が検出されてから所定タイミングが経過して、露光開始タイミング検出手段33aによって露光開始のタイミングであることが検出された後、露光制御部34によってペーパーPの乳剤面に対してレーザー光が走査露光され、画像が形成されていく(ステップST2)。
【0074】
このようにレーザー光による走査露光が行われながら、ペーパーPは露光搬送ローラ9により下流側に向かって搬送されて、ペーパーPの先端は、第1搬送ユニット11のガイド板11bを通過する。このとき、第1搬送ユニット11の搬送ローラ対11aは圧着が解除された状態であるため、ペーパーPに大きな負荷が作用することなく、該ペーパーPは第1搬送ユニット11の位置を通過することができる。
【0075】
巻き取りドラム20は、予め図4に示すような第1位置に設定されているため、上述のように第1搬送ユニット11を通過したペーパーPは、そのまま巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に向かって搬送される。そして、ペーパーPの先端位置は、ペーパー検出センサー10による検出結果とペーパーPの搬送量とに基づいてペーパー位置検出部33により演算され、この演算結果から挿入検出手段33cによってペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間に挿入されたか否かを判断する(ステップST3)。
【0076】
前記挿入検出手段33cによりペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間の隙間内に挿入されたことが検出された場合(ステップST3においてYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を開始する(ステップST4)。図4は、ペーパーPの先端が前記隙間内に挿入された直後の状態を示している。そして、巻き取りドラム20は、図4において反時計方向に回転すると共に、圧着ローラ21も同様に回転軸芯20a周りに回転する。その後、上述したカム機構によって圧着ローラ21と巻き取りドラム20との間の隙間は徐々に狭くなっていき、圧着ローラ21は圧着方向に移動することになる。
【0077】
このとき、前記ペーパーPの搬送方向後方側では、レーザー光による走査露光が行われている。すなわち、露光中のペーパーPの搬送方向先端側が巻き取りドラム20と圧着ローラ21との間に挟持されることになる。このように、露光中であっても長尺のペーパーPの搬送方向前方側を挟持することで、狭い空間内でも、該ペーパーPの搬送方向を容易に変更したり、巻き取りドラム20に巻き付けたりすることができるようになるため、ペーパーPの長さに応じて収容空間部Sを大きくすることなく露光ムラの発生を十分に防止できるような露光後バッファを確保することができる。したがって、装置全体の大型化を防止しつつ長尺プリントを行うことができる。
【0078】
そして、前記巻き取りドラム20が所定量(図の例では210゜)回転したかどうか判定し(ステップST5)、所定量回転したと判定された場合(ステップST5でYESの場合)には、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST6)。この回転量の検出は回転量検出手段43により行う。図9は、巻き取りドラム20の回転が停止した直後の状態を示す図である。ここで、巻き取りドラム20の回転速度は、その周速度が露光搬送ローラ9によるペーパーPの送り速度とほぼ同一になるように設定されている。このように巻き取りドラム20の回転速度に設定することで、ペーパーPに対して大きな負荷変動が作用することなく、できる限り速い速度でペーパーPを巻き取ることができる。なお、巻き取りドラム20の回転をペーパーPの送り速度に対して少し遅くすれば、若干のたるみを持たせて巻取りを行うことができるため、ペーパーPに負荷変動が生じるのをより確実に防止することができる。
【0079】
前記ステップST6で巻き取りドラム20の回転を停止した後、巻き取り制御手段45によって巻き取り移動機構13を駆動させて、巻き取り機構8を第1位置から第2位置へと下降させる(ステップST7)。なお、ステップST6、ST7については、ほぼ同時に行うようにしてもよい。例えば、巻き取りドラム20が停止する直前に、巻き取り機構8の下方への移動を開始してもよい。
【0080】
ここで、上述のような巻き取り機構8の下方への移動は、ペーパーPが収容空間部S内へ送り込まれてくる速度よりも遅くなるように設定されるのが好ましい。これにより、ペーパーPに対して大きな負荷変動を与えなくて済む。図10は、巻き取りドラム20が第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)まで移動した状態を示している。この図10では、巻き取りドラム20の下降速度が遅いため、巻き取りドラム20と第1搬送ユニット11との間のペーパーP部分には、たるみが生じ始めている。図11は、巻き取りドラム20が第2位置まで下降完了した状態を示している。
【0081】
上述のように巻き取りドラム20の回転を停止して該巻き取りドラム20を第2位置へ移動した後も、ペーパーPは露光搬送ローラ9により収容空間部S内に送り込まれてくる。このとき、ペーパー後端脱出検出手段33bによってペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する(ステップST8)。ペーパーPの後端が到達していると判定されれば(ステップST8でYESの場合)、ステップST15へ移行する。一方、ステップST8で後端が到達していないと判定されれば(NOの場合)、ペーパーPが送り込まれることで徐々にたるみが大きくなるため、図12に示すように、発光素子22aからの光がペーパーPのたるみで遮断される状態となる(ステップST9)。このとき、たるみが大きくなったとしても、巻き取りドラム20は斜め下方に壁面14から遠ざかる方向に移動するため、ペーパーPは壁面14をこすらない状態でたるみが発生する。
【0082】
ここで、第1搬送ユニット11にペーパーPの後端が到達した状態とは、挟持搬送ローラ対11aよりもペーパーPの後端が少し上流側に突出した状態として定義される。この突出量については、適宜設定することができる。
【0083】
図12の状態になると、たるみ量検出手段41により所定量以上のたるみが生じたものと判断し(ステップST9でYESの場合)、巻き取りドラム20を再び回転させる(ステップST10)。この巻き取りドラム20の回転は、先ほどのステップST4における回転駆動よりも高速で行われる。これは、大きくなりすぎたたるみを早期に解消するためである。巻き取りドラム20の回転により、発光素子22aの光の遮断状態が解消され、たるみ量が所定量以下になったと判断された場合(ステップST11でYESの場合)、再び巻き取りドラム20を停止させる(ステップST12)。その後、ステップST8へ戻り、ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する。
【0084】
たるみ量が所定量以下でない場合(ステップST11でNOの場合)には、一旦ステップST13に移行して、ステップST8と同じ判定を行う。ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していなければ(ステップST13でNOの場合)、ステップST11に戻り、再びたるみ量のモニターを行う。一方、ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していれば(ステップST13でYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST14)。図13は、図12の状態から更に巻き取りドラム20が回転した状態を示しているが、圧着ローラ21は210゜以上回転していることから、クラッチ部材214がすべっている状態である。
【0085】
以上のような巻き取りドラム20の回転及び停止の制御は、ドラム回転制御手段44の機能に基づいて行われる。そして、たるみ検出センサー22によってたるみ量を検出して、そのたるみ量に基づいて巻き取りドラム20の回転制御を行うことで、巻き取りドラム20は回転及び停止を繰り返す間歇駆動制御が行われることになる。この回転及び停止を何回繰り返すかについては、プリントサイズにより決まる。
【0086】
ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達し、且つ巻き取りドラム20の回転が停止すると、圧着駆動手段35aによって、第1搬送ユニット11の挟持搬送ローラ対11aは非圧着状態から圧着状態へと切り替えられる(ステップST15)。そして、図14に示すように、ユニット回転手段35bによって第1搬送ユニット11は90゜回転して垂直姿勢となる(ステップST16)。このとき、第1搬送ユニット11の搬送面と第2搬送ユニット12の搬送面とが一列に並んだ状態となる。次に、搬送ローラ対11aを回転駆動させて、ペーパーPを第2搬送ユニット12へ向かって搬送し、受け渡す(ステップST17)。この際、巻き取りドラム20は逆回転(時計回り)させる。
【0087】
これにより、第2搬送ユニット12によって挟持されたペーパーPは上方に搬送され、図示しない現像処理部に送り込まれて現像処理が施される。すなわち、ペーパーPは、巻き取り機構8によりペーパーPが巻き取られる前と、第2搬送ユニット12によって搬送されるときとでは、搬送方向における先端側と後端側とが入れ替わった状態で搬送されることになる。
【0088】
上述のような第2搬送ユニット12へのペーパーPの受け渡しが完了すると、次のペーパーPを受け入れるべく初期状態にセットする。すなわち、巻き取りドラム機構8を第2位置から第1位置へと上昇させると共に、圧着ローラ21も初期位置に復帰させ、次のペーパーPを受け入れ可能な状態にする。また、第1搬送ユニット11も水平状態に復帰させると共に、搬送ローラ対11aを非圧着状態にセットする。
【0089】
ここで、以上の説明では、ペーパーPの搬送方向の長さが所定値(例えば594.1mm、第1の長さ)以上のプリントサイズの場合の搬送方法について説明したが、ペーパーPの長さが前記所定値以下の場合には、その長さに応じて次のような2通りの動作を行う。
【0090】
すなわち、サービスサイズのようにペーパーPの搬送方向長さが所定長さよりも短い場合(例えば430.1mmよりも短い場合、第2の長さ)は、該ペーパーPを巻き取りドラム20で巻き取る必要がないため、巻き取り機構8を最初から第2位置へと移動させておく。これにより、露光エンジン7により画像露光されたペーパーPは、第1搬送ユニット11により直ちに方向変換され、第2搬送ユニット12へと受け渡しされる。その結果、ペーパーPに加わる負荷をより確実に低減することができる。
【0091】
一方、ペーパーPの長さが第1の長さと第2の長さとの中間の第3の長さ(本実施形態の例では430.1〜594.1mm)の場合には、巻き取り機構8による巻き取り動作、及び巻き取り機構8の第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)への移動のみを行う。すなわち、図8AのステップST7において、巻き取りドラム20を中間位置まで下降させる。このとき、第3の長さのペーパーPの場合は、たるみ検出センサー22によるたるみ検出の必要がないため、たるみ検出は行わない。従って、図8A,Bにおいて、たるみ検出に関するステップを除いた動作が行われる。
【0092】
−効果−
以上より、本実施形態によれば、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときには、ダンパー50により、ギヤ303が破損することを抑制するため、ギヤ303が下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【0093】
また、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃を、ダンパー50により、緩和するため、ギヤ303が下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを確実に抑制できる。
【0094】
ところで、ペーパーPに対して画像を精確に形成するためには、下側ペーパーマガジン3は装着スペースに精確に位置決めされる必要がある。従来は、下側ペーパーマガジン3を装着スペースに位置決めするための押付け力を、バネなどの押付け機構により、下側ペーパーマガジン3に対して付与することで、下側ペーパーマガジン3を装着スペースに精確に位置決めしていた。この場合、押付け機構を別途設ける必要があった。
【0095】
ここで、本実施形態によれば、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときには、ダンパー50により、下側ペーパーマガジン3を装着スペースに位置決めするための押付け力を下側ペーパーマガジン3に対して付与するため、従来のように、押付け機構を別途設ける必要がない。そのため、部材点数を削減しながら、下側ペーパーマガジン3を装着スペースに精確に位置決めできる。
【0096】
(実施形態2)
本実施形態は、駆動手段としての電動モータ302がペーパーマガジン3内に配設されており、電気コネクタ305が連結機器として用いられているものである。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
【0097】
図15は、電動モータ302と電源304とが電気コネクタ305を介して連結された状態を示す概略図である。図15に示すように、前記供給ローラ300の駆動ローラ300aは、ペーパーマガジン3の電動モータ302によって回転駆動されて、ペーパーPに対しロール中心回りに回転力を付与するようになっている。この電動モータ302は、ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着したときに、画像記録装置A本体の電源304と、画像記録装置A本体(ペーパーマガジン3外)に配設された電気コネクタ305を介して連結されるようになっている。
【0098】
そして、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときには、上述のように、ダンパー50が下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和する。これにより、下側ペーパーマガジン3側の電気コネクタ305が破損することが抑制される。
【0099】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、電気コネクタ305が下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを抑制できる。
【0100】
(実施形態3)
本実施形態は、一対のガイド部材52,52が破損抑制手段として用いられているものである。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様である。
【0101】
図16は、一対のガイド部材52,52の構成を示す平面図である。図16に示すように、一対のガイド部材52,52は、下側ペーパーマガジン3の装着方向の手前側から奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくなっている。
【0102】
そして、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときには、下側ペーパーマガジン3が、該下側ペーパーマガジン3の装着方向の奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくなる一対のガイド部材52,52によって制動されることで、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃が緩和される。これにより、下側ペーパーマガジン3側のギヤ303が破損することが抑制される。
【0103】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、一対のガイド部材52,52を、下側ペーパーマガジン3の装着方向の奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくしているため、画像記録装置A本体に装着される下側ペーパーマガジン3をその一対のガイド部材により制動して、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和できる。そのため、ギヤ303が下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃により破損することを確実に抑制できる。
【0104】
なお、本実施形態では、連結機器としてギヤ303を用いているが、電気コネクタ305を用いても良い。
【0105】
また、本実施形態では、破損抑制手段として一対のガイド部材52,52を用いているが、ダンパー50を併用しても良い。
【0106】
(その他の実施形態)
前記各実施形態では、回転機構として供給ローラ300を用いているが、これに限らず、例えば、ロールRの中心に配設された、そのロールRをそのロール中心回りに回転させるための中心軸を用いても良い。
【0107】
また、前記各実施形態では、連結機器としてギヤ303又は電気コネクタ305を用いているが、ペーパーマガジン3と画像記録装置A本体を機械的に又は電気的に連結できる限り、如何なるものを用いても良い。
【0108】
また、前記各実施形態では、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和することで、下側ペーパーマガジン3側のギヤ303又は電気コネクタ305が破損することを抑制しているが、下側ペーパーマガジン3を画像記録装置A本体に装着するときに、下側ペーパーマガジン3のギヤ303又は電気コネクタ305が破損することを抑制できる限り、如何なる手段で破損を抑制しても良い。
【0109】
また、前記各実施形態では、駆動手段として電動モータ302を用いているが、供給ローラ300を回転駆動させることができる限り、如何なるものを用いても良い。
【0110】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0111】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0112】
以上説明したように、本発明は、感光材料をロール状に巻かれた状態で収容するとともに、該ロール状の感光材料をそのロール中心回りに回転させるための回転機構を有するマガジンと、該マガジンを装着可能な装置本体と、上記マガジンを該装置本体に装着したときに、上記マガジンと上記装置本体を機械的に又は電気的に連結する連結機器とを備えた画像形成装置等について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】画像記録装置を備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。
【図2】供給ローラと電動モータとがギヤを介して連結された状態を示す概略図である。
【図3】ダンパーの構成を示す平面図である。
【図4】収容空間部の構成を示す図である。
【図5】巻き取り機構の構成を示す詳細な斜視図である。
【図6】圧着ローラを移動させるカム機構を示す断面図である。
【図7】画像記録装置の制御ブロック構成を示す図である。
【図8A】画像記録装置の動作を示すフローチャート(前半)である。
【図8B】画像記録装置の動作を示すフローチャート(後半)である。
【図9】画像記録装置の動作(その1)を示す図である。
【図10】画像記録装置の動作(その2)を示す図である。
【図11】画像記録装置の動作(その3)を示す図である。
【図12】画像記録装置の動作(その4)を示す図である。
【図13】画像記録装置の動作(その5)を示す図である。
【図14】画像記録装置の動作(その6)を示す図である。
【図15】電動モータと電源とが電気コネクタを介して連結された状態を示す概略図である。
【図16】一対のガイド部材の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0114】
A 画像記録装置
P ペーパー(感光材料)
3 ペーパーマガジン
50 ダンパー(破損抑制手段)
52 ガイド部材(破損抑制手段)
300 供給ローラ(回転機構)
302 電動モータ(駆動手段)
303 ギヤ(連結機器)
304 電源
305 電気コネクタ(連結機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光材料をロール状に巻かれた状態で収容するとともに、該ロール状の感光材料をそのロール中心回りに回転させるための回転機構を有するマガジンと、該マガジンを装着可能な装置本体と、上記マガジンを該装置本体に装着したときに、上記マガジンと上記装置本体を機械的に又は電気的に連結する連結機器とを備えた画像形成装置であって、
上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、上記連結機器が破損することを抑制する破損抑制手段をさらに備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像形成装置において、
上記装置本体は、上記回転機構を駆動させるための駆動手段を有しており、
上記連結機器は、上記マガジンの回転機構と上記装置本体の駆動手段とを連結するギヤであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の画像形成装置において、
上記マガジンは、上記回転機構を駆動させるための駆動手段をさらに有しており、
上記装置本体は、上記駆動手段の電源を有しており、
上記連結機器は、上記マガジンの駆動手段と上記装置本体の電源とを連結する電気コネクタであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置において、
上記破損抑制手段は、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに生ずる衝撃を緩和することで、上記連結機器が破損することを抑制するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4記載の画像形成装置において、
上記破損抑制手段は、上記装置本体に設けられたダンパーを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成装置において、
上記ダンパーは、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、該マガジンを装着スペースに位置決めするための押付け力を上記マガジンに対して付与するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項4記載の画像形成装置において、
上記破損抑制手段は、上記装置本体における該装置本体に装着されるマガジンの両側にそれぞれ設けられ、上記マガジンを上記装置本体に装着するときに、該マガジンを装着スペースへガイドする一対のガイド部材を有しており、
上記一対のガイド部材は、上記マガジンの装着方向の奥側へ行くに従って互いの間隔が小さくなるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−136814(P2007−136814A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−332702(P2005−332702)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】