説明

画像形成装置

【課題】簡易な構成で、駆動ボックスの作動により発生する騒音を低減することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置1は、ハウジング本体3と、ハウジング本体3内に設けられ記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、ハウジング本体3内に設けられ筐体40と、モータ911の駆動力を画像形成手段に伝達する複数の歯車(例えばGa、Gb等)を備える駆動力伝達機構とを有する駆動ボックス4と、筐体40とハウジング本体3との間に位置し、筐体40およびハウジング本体3のそれぞれに接触する制振部材51とを有し、制振部材51は、筐体40およびハウジング本体3のうちの少なくとも一方に対して磁気的に吸着し、かつ、摺動し得るようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を採用するプリンタ等の画像形成装置として、例えば、複数の感光体と、各感光体に対応するように設けられた複数の現像ローラと、各現像ローラに対応するように設けられた複数の転写ローラと(以下、単に「画像形成手段」との言う)を備える、いわゆるタンデム型の画像形成装置が知られている。
このようなタンデム式の画像形成装置では、通常、各感光体、各現像ローラおよび各転写ローラを回転駆動されるために、駆動源としてのモータと、モータの駆動力を画像形成手段に伝達する複数の歯車とが用いられている。
そして、このようなモータおよび歯車は、画像形成装置内に設置された筐体に支持されており、モータと歯車と筐体とで画像形成手段を駆動する駆動ボックスを構成している。
【0003】
以上のようなタンデム型の画像形成装置では、画像形成装置が作動すると、歯車同士の噛合い音が発生すとともに、モータおよび歯車の回転に伴う振動、歯車同士の噛合いによる振動が発生してしまう。さらに、このような騒音・振動によって、シャーシが励振され、画像形成装置の発する騒音を増加させていた。
この騒音対策としては、従来では、駆動ボックスのシャーシの剛性を高めて騒音・振動の低減を図ることが一般的であった。しかしながら、この従来の方法では、シャーシの剛性を高めて振動を抑制することである程度の効果が得られるが、振動が伝達され易くなり、より高い効果を得るためには、さらにシャーシの厚みを厚くして剛性を高める必要があった。したがって、駆動ボックスの重量が増大するという欠点があり、このため、軽量・コンパクト化が求められる画像形成装置への適用には限界があった。
【0004】
そこで、特許文献1には、画像形成装置における騒音対策として、中間ブラケットを装置本体のフレームに固定し、モータおよび歯車輪列が設けられた駆動ブラケットをその中間ブラケットによって弾性的に吊架してなる駆動ユニットの防振機構が開示されている。
しかしながら、前記特許文献1では、駆動ブラケットが中間ブラケットに弾性的に支持されているので、駆動ブラケットがブレたり、振動し易く、騒音を低減する効果が不十分であり、また、その防振機構における部品点数も多く、構造が複雑化するという欠点がある。
【0005】
【特許文献1】特開2003−57901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡易な構成で、駆動ボックスの作動により発生する騒音を低減することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の画像形成装置は、外装部材と、
前記外装部材内に設けられ記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記外装部材内に設けられた筐体と、モータの駆動力を前記画像形成手段に伝達する複数の歯車を備える駆動力伝達機構とを有する駆動ボックスと、
前記筐体と前記外装部材との間に位置し、前記筐体および前記外装部材のそれぞれに接触する制振部材とを有し、
前記制振部材は、前記筐体および前記外装部材のうちの少なくとも一方に対して磁気的に吸着し、かつ、摺動し得るようになっていることを特徴とする。
これにより、簡易な構成で筐体の振動を抑制することができ、駆動ボックスの作動により発生する騒音を低減することができる。
【0008】
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、弾性変形可能に構成されていることが好ましい。
これにより、さらに筐体の振動が抑制される。
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、基部と、該基部の表面を覆うように形成された磁性体層とを備えていることが好ましい。
これにより、制振部材を所望の形状に形成することが容易となり、設計自由度が向上する。
本発明の画像形成装置では、前記基部は、発泡体で構成されていることが好ましい。
これにより、筐体の振動が抑制されるとともに、遮音効果を発揮することができる。
【0009】
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、板状の永久磁石と、該永久磁石の少なくとも一方の面を覆うように形成された弾性層とを備えていることが好ましい。
これにより、筐体の振動が抑制される。
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、前記筐体および前記外装部材のそれぞれと面接触しており、各接触面は、略平坦面をなしていることが好ましい。
これにより、制振部材と筐体および/または外装部材とを円滑に摺動させることができる。
【0010】
本発明の画像形成装置では、前記接触面には、摺動抵抗を低減するための低摩擦部が形成されていることが好ましい。
これにより、制振部材と筐体および/または外装部材との離間を防止しつつ、制振部材と筐体および/または外装部材とを円滑に摺動させることができる。
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、前記外装部材に固定され、前記筐体と摺動可能となっていることが好ましい。
これにより、より効果的に、筐体の振動を抑制することができる。
【0011】
本発明の画像形成装置では、前記外装部材は、前記筐体側に向って突出する複数の突出部を有し、該各突出部の頂面が前記制振部材に接触していることが好ましい。
これにより、外装部材の重量が増大するのを抑えつつ、外装部材の剛性を向上させることができる。
本発明の画像形成装置では、前記制振部材は、前記各突出部と前記筐体との間に設けられていることが好ましい。
これにより、各突出部と筐体との間の制振部材によって振動が吸収され、騒音を低減することができる。
【0012】
本発明の画像形成装置では、前記画像形成手段は、回転可能に設けられた複数の感光体と、前記複数の感光体に対応するように、かつ、回転可能に設けられた複数の現像体と、前記複数の現像体に対応するように、かつ、回転可能に設けられた複数の転写体とを有していることが好ましい。
このような、いわゆるタンデム型の画像形成装置に制振部材を用いることで、より効果的に筐体の振動を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の画像形成装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の実施形態では、代表的に、本発明の画像形成装置をレーザビームプリンタ(プリンタ)に適用した場合を説明する。そして、本発明の理解を容易にするため、初めに、画像形成装置全体の構成や動作(作用)等を一通り簡単に説明し、その後、本発明の要部(特徴)について説明する。
【0014】
<第1実施形態>
図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す図、図2は、図1に示す画像形成装置の各部を駆動するための駆動構成を示す図、図3は、図1に示す画像形成装置の部分断面図、図4は、図1に示す画像形成装置の各部を駆動する駆動ユニットの主要構成を示すブロック図、図5は、図1に示す画像形成装置の駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。
なお、図5では、一部のギア等は、図示されていない。図6および図7でも同様である。
【0015】
これらの図に示す画像形成装置1は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置1では、ホストコンピュータ等の外部装置から画像形成指令(画像情報)が後述するメインコントローラに与えられると、このメインコントローラからの指令に応じて後述するエンジンコントローラがエンジン部EG各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、記録媒体上に、画像形成指令に対応する画像を形成する。記録媒体としては、例えば、複写紙、転写紙、用紙等の紙、OHP用透明シート等のフィルム、布等が挙げられる。
【0016】
画像形成装置1は、その略全体を覆うハウジング本体3を有しており、ハウジング本体3内には、電源回路基板、メインコントローラおよびエンジンコントローラを内蔵し、画像形成装置1の各部を制御する制御ユニット(制御手段)5と、画像形成ユニット7と、転写ベルトユニット(転写手段)8と、給紙ユニット11と、2次転写ユニット12と、定着ユニット(定着手段)13と、案内部材15とが、それぞれ設けられている。この場合、制御ユニット5は、後述する電装配設空間SPに配設(配置)されている。また、2次転写ユニット12、定着ユニット(定着手段)13および案内部材15は、ハウジング本体3内の図1中右側に配設されている。また、ハウジング本体3は、互いに接合された外装部材31、32および33等の複数の外装部材を有している(図5参照)。なお、画像形成ユニット7、転写ベルトユニット8、2次転写ユニット12および定着ユニット13により、記録媒体上に画像を形成する画像形成手段の主要部が構成される。
【0017】
画像形成ユニット7は、複数の異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーションを備えている(図中「Y」で示すイエロー用、「M」で示すマゼンダ用、「C」で示すシアン用、「K」で示すブラック用)。また、各画像形成ステーションには、それぞれの色のトナー像が表面に形成される感光体ドラム(潜像担持体)21が回転自在に設けられている。各感光体ドラム21は、それぞれ、専用の駆動モータにギア(歯車)等を介して接続され、図1中の矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。なお、各駆動モータを備え、各駆動モータで発生した回転駆動力(駆動力)をそれぞれ各感光体ドラム21に伝達して、各感光体ドラム21等を駆動する駆動ユニット(駆動手段)の構成については後で詳述する。
【0018】
また、各感光体ドラム21の周囲には、それぞれ回転方向に沿って帯電部23、像書込部29、現像部25および感光体クリーナ27が配設されている。そして、これらの機能部によって帯電動作、潜像形成動作、およびトナー現像動作が実行される。なお、図1において、画像形成ユニット7内の各画像形成ステーションの構成は互いに同一のため、図示の便宜上一部の画像形成ステーションについては符号を省略する。また、代表的に、所定の画像形成ステーションについて説明する。
【0019】
帯電部23は、その表面が弾性ゴムで構成された帯電ローラを備えている。この帯電ローラは、帯電位置で感光体ドラム21の表面と当接して従動回転するように構成されており、感光体ドラム21の回転動作に伴って感光体ドラム21に対して従動方向に同一周速で従動回転する。また、帯電ローラは帯電バイアス発生部(図示せず)に接続されており、帯電バイアス発生部からの帯電バイアスの供給を受けて帯電部23と感光体ドラム21が当接する帯電位置で感光体ドラム21の表面を帯電させる。
【0020】
像書込部29は、発光素子を感光体ドラム21の軸方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に列状に配列したラインヘッドを用いており、感光体ドラム21から離間配置されている。そして発光素子から、帯電部23により帯電された感光体ドラム21の表面に対して光を照射して概表面に潜像を形成する。
そして、本実施形態では、各画像形成ステーションの感光体ドラム21、帯電部23、現像部25および感光体クリーナ27を感光体カートリッジ(図示せず)としてユニット化している。
【0021】
現像部25は、主査方向に延設された円柱形状で、その表面にトナーを担持する現像ローラ(トナー担持体)251を有している。この現像ローラ251は、感光体カートリッジにおいて回転自在に設けられており、同カートリッジに対応する駆動モータからの回転駆動力を受けて回転する。
このように本実施形態では、1つの駆動モータで発生した回転駆動力が駆動機構を介して感光体ドラム21と現像ローラ251とに伝達される(与えられる)。
上記現像位置で顕在化されたトナー像は、感光体ドラム21の回転方向D21に搬送された後、転写ベルト81と各感光体ドラム21が当接する1次転写位置TR1において転写ベルト81に1次転写される。
【0022】
転写ベルトユニット8は、1対の転写ユニットフレーム84、84を備えており、これら1対のフレーム84、84により、駆動ローラ82と、図1において駆動ローラ82の左側に配設される従動ローラであるブレード対向ローラ83とが回転自在に軸支されている。これらのローラのうち駆動ローラ82は、ブラック用画像形成ステーションKのために配設された第1駆動モータ911からの回転駆動力を受けて回転する。そして、これらのローラには転写ベルト81が張架されており、第1駆動モータ911からの回転駆動力を受けて駆動ローラ82が回転すると、それに応じて転写ベルト81が図1中の矢印D81の方向(搬送方向)へ循環駆動される。
【0023】
駆動ローラ82は、転写ベルト81を図示矢印D81の方向に循環駆動するとともに、2次転写ローラ121のバックアップローラを兼ね備えている。駆動ローラ82の周面には、所定の厚さ(例えば、3mm程度)で、所定の体積抵抗率(例えば、1000kΩ・cm以下)のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、図示しない2次転写バイアス発生部から2次転写ローラ121を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ローラ82に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、駆動ローラ82と2次転写ローラ121の当接部分(2次転写位置TR2)への記録媒体が進入する際の衝撃が転写ベルト81に到達し難くなり、画質の劣化を防止することができる。
【0024】
給紙ユニット11は、記録媒体を積層保持可能である給紙カセット77と、給紙カセット77から記録媒体を1枚ずつ給紙するピックアップローラ79とを有する給紙部を備えている。ピックアップローラ79により給紙部から給紙された記録媒体は、レジストローラ対80において給紙タイミングが調整された後、案内部材15に沿って2次転写位置TR2に給紙される。
【0025】
2次転写ローラ121は、転写ベルト81に対して離当接自在に設けられ、2次転写ローラ駆動機構(図示せず)により離当接駆動される。定着ユニット13は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵して回転自在な加熱ローラ131と、この加熱ローラ131を押圧付勢する加圧部132とを有している。そして、その表面に画像が2次転写された記録媒体は、案内部材15により、加熱ローラ131と加圧部132の加圧ベルト1323とで形成されるニップ部に案内され、該ニップ部において所定の温度で画像が熱定着される。加圧部132は二つの定着用ローラ1321、1322と、これらに張架される加圧ベルト1323とで構成されている。そして、加圧ベルト1323の表面のうち、2つの定着用ローラ1321、1322により張られたベルト張面を加熱ローラ131の周面に押し付けることで、加熱ローラ131と加圧ベルト1323とで形成するニップ部が広くとれるように構成されている。また、本実施形態では定着用ローラ1322が装置本体の1対のフレーム(支持部材)61、62に対して回転自在に軸支され、定着ユニット専用の第5駆動モータ951からの回転駆動力をカップリング等の第5駆動伝達部952(図4参照)を介して受けて回転し、加圧ベルト1323を循環駆動する。こうして定着処理を受けた記録媒体は、ハウジング本体3の上面部に設けられた排紙トレイ10に搬送される。
【0026】
なお、ブレード対向ローラ83に対向して、クリーナ部71が配設されている。クリーナ部71は、2次転写後に転写ベルト81に残留するトナーや紙粉等の異物を除去するクリーナブレード711と、除去された異物が回収される廃トナーボックス713とを有する。また、図1中左側には、排気ファンFNが取り付けられている。また、図3中左側には、トナー補給容器26が現像部25に対して着脱自在に設けられている。
【0027】
次に、図1〜図4を参照しつつ、駆動ユニット9の構成および動作について説明する。
駆動ユニット9は、各感光体ドラム21、各現像ローラ251および駆動ローラ82を駆動するために4つの共通駆動機構を91〜94と、定着用ローラ1322を駆動するために1つの定着駆動機構95とを有している。
すなわち、第1共通駆動機構91は、第1駆動モータ911および第1駆動伝達部912を有しており、第1駆動モータ911から発生する回転駆動力を第1駆動伝達部912を介してブラック用の感光体ドラム21、ブラック用の現像ローラ251および駆動ローラ82に伝達して駆動する。この第1駆動伝達部912は、図2に示すように、第1駆動モータ911の回転軸に固定されたギア(小歯車)Gaをはじめとして、合計で15個のギア(歯車)Ga〜Goで構成されている。ギアGbとギアGf、ギアGcとギアGd、ギアGiとギアGhは、それぞれ、互いに接合されており、一体的に回転するようになっている。
これらのギアGa〜Goのうち、ギアGa〜Geによって感光体駆動輪列(駆動力伝達機構)が形成されている。そして、この感光体駆動輪列により、第1駆動モータ911で発生した回転駆動力がブラック用感光体ドラム21の回転軸に固定されたギアGeに伝達されて該感光体ドラム21が駆動される。
【0028】
また、ギアGa、Gb、Gf〜Gjにより現像駆動輪列(駆動力伝達機構)が形成されている。そして、この現像駆動輪列により、第1駆動モータ911で発生した回転駆動力がブラック用現像ローラ251の回転軸に固定されたギアGjに伝達されて該現像ローラ251が駆動される。
さらに、ギアGa、Gk〜Goにより転写駆動輪列(駆動力伝達機構)が形成されている。そして、この転写駆動輪列により、第1駆動モータ911で発生した回転駆動力が駆動ローラ82の回転軸に固定されたギアGoに伝達されて駆動ローラ82が駆動されて転写ベルト81が搬送方向D81に循環移動する。
【0029】
また、第2共通駆動機構92は、第2駆動モータ921および第2駆動伝達部922を有しており、第2駆動モータ921から発生する回転駆動力を第2駆動伝達部922を介してシアン用の感光体ドラム21およびシアン用の現像ローラ251に伝達して駆動する。
また、第3の共通駆動機構93は、第3駆動モータ931および第3駆動伝達部932を有しており、第3駆動モータ931から発生する回転駆動力を第3駆動伝達部932を介してマゼンダ用の感光体ドラム21およびマゼンダ用の現像ローラ251に伝達して駆動する。
【0030】
また、第4の共通駆動機構94は、第4駆動モータ941および第4駆動伝達部942を有しており、第4駆動モータ941から発生する回転駆動力を第4駆動伝達部942を介してイエロー用の感光体ドラム21およびイエロー用の現像ローラ251に伝達して駆動する。なお、前記第2〜第4駆動伝達部922〜942は、いずれも第1駆動伝達部912の感光体駆動輪列および現像駆動輪列と同一の構成を有している。
また、定着駆動機構95は、第5駆動モータ951およびカップリング等の第5駆動伝達部952を有しており、第5駆動モータ951から発生する回転駆動力を第5駆動伝達部952を介して定着用ローラ1322に伝達して駆動する。
【0031】
この駆動ユニット9のうちの第1の共通駆動機構91〜第4の共通駆動機構94は、筐体(ケーシング)40に設けられており、筐体40と、第1の共通駆動機構91〜第4の共通駆動機構94とで、駆動ボックス4が構成されている。
すなわち、図5に示すように、駆動ボックス4は、装置本体のフレーム62に取り付けられた(固定された)筐体40を有している。
【0032】
一方、ハウジング本体3を構成する外装部材31は、筐体40の図5中下側に配置され、外装部材32は、筐体40の図5中上側に配置され、外装部材33は、外装部材31と外装部材32とを連結するように配置されている。また、フレーム62は、外装部材31および32に固定されている。
このような外装部材31〜33の構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料(例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等)を用いることができるが、例えば、ポリアミド系エラストマー(例えば、ナイロン等)、ポリエステル系エラストマー(例えば、ハイトレル等)等、減衰性の高い材料を用いるのが好ましい。
また、外装部材31〜33の厚さは、それぞれ、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定される(例えば、2mm)。
【0033】
筐体40は、フレーム62から近位側に位置する側板42と、側板42を外側(図5中右側)から覆う蓋部材41とを備えている。さらに筐体40は、蓋部材41の側板42に対向する壁部411の外表面(つまり、外装部材33側の表面)を覆うように設けられた板状(シート状)の磁石部43を備えている。このような磁石部43を設けることで、後述するように、筐体40と制振部材51とを磁気的に吸着させることができる。
なお、側板42と蓋部材41とは、図示例では、ボルトとナットとで固定されているが、これに限らず、例えば、リベット、溶着、接着等により固定されていてもよい。
【0034】
このような蓋部材41および側板42の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、各種樹脂材料(例えば、ABS樹脂等)や、各種金属材料(例えば、電気亜鉛メッキ鋼材(SECC鋼材)等)を用いることができる。
また、蓋部材41および側板42の厚さは、それぞれ、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定される(例えば、1.2mm)。
【0035】
また、磁石部43の構成材料としては、とくに限定されないが、例えば、各種軟磁性材料(例えばFe等)や、各種硬磁性材料(例えば、ネオジウム磁石の原料となるB−Nd−Fe合金等)を好適に用いることができる。
ただし、このような磁石部43は、例えば、蓋部材41が磁性を有し、制振部材51の磁界の作用を受けることができる場合には(例えば、SECC鋼材で構成されている場合には)、省略してもよい。
【0036】
そして、筐体40には、各駆動モータ(モータ)911〜941と、各駆動伝達部912〜942とが設けられている。なお、各駆動伝達部912〜942は、第1駆動伝達部912のみが、駆動ローラ82にも回転駆動力(駆動力)を伝達するようになっている点を除き、略同様であるので、以下の説明では、代表的に、第1駆動モータ911および第1駆動伝達部912を例に挙げて説明する。
【0037】
第1駆動モータ911は、そのロータの軸(回転軸)9112のみが、筐体40内に挿入されており、本体部9111は、筐体40の外部に配置されている。そして、本体部9111が、筐体40の側板42に設置(固定)されている。これにより、駆動ボックス4を小型化および軽量化することができ、これによって、画像形成装置1全体を小型化および軽量化することができる。
【0038】
また、第1駆動伝達部912の第1駆動モータ911のロータの軸9112に固定されたギア(小歯車)Gaと、その他の各ギア(歯車)Gb〜Goは、それぞれ、筐体40の内部に配置されている。
また、振動発生源(振動発生部)である第1駆動モータ911および各ギアGb〜Goの軸は、それぞれ、側板42に設置されている。
【0039】
すなわち、ギアGbおよびGfは、軸受け66を介して、軸(固定軸)64に回転自在に設置されており、その軸64の一端側は、取り付け部材68を介して側板42に固定されており、他端側は、蓋部材41に嵌合している。ギアGc、Gd、Gg、Gh、Gi、Gk、Gl、GmおよびGnについても同様である。
また、ギアGeは、軸(回転軸)65の一端側に固定されており、その軸65は、軸受け67を介して、側板42に回転自在に設置されている。また、軸65の他端側には、感光体ドラム21の一端側が固定されており、感光体ドラム21の他端側は、フレーム61に、回転自在に軸支されている。ギアGjおよびGoについても同様である。
以上駆動ボックス4について説明した。
【0040】
図5に示すように、このような駆動ボックス4が備える筐体40の磁石部43と外装部材33との間には、磁石部43および外装部材33のそれぞれと接触するようにシート状の制振部材51が設けられている。
すなわち、制振部材51の一方の面(図5中左側の面)が磁石部43の外表面と接触し、かつ、制振部材51の他方の面(図5中右の面)が外装部材33の内壁面と接触している。また、制振部材51は、磁石部43の外表面の略全体(略全面)と接触するように設けられている。
このような制振部材51は、外装部材33の内壁面に固定されていて、磁石部43に対して磁気的に吸着し、かつ、摺動し得るようになっている。つまり、制振部材51は、磁石として機能する部材である。
【0041】
制振部材51と磁石部43との間に生じる磁気吸着力は、例えば、駆動ボックス4の振動によって制振部材51と筐体40(蓋部材41)とが離間してしまうことを防止することができ、かつ、制振部材51と磁石部43とが摺動し得るような強さに設計されている。
制振部材51を外装部材33の内壁面に固定する方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を介して固定してもよいし、ボルトとナットを用いて固定してもよい。
このような制振部材51を設けることで、簡易な構成で、駆動ボックス4の作動により発生する騒音を低減することができる。
【0042】
具体的には、画像形成装置1の作動に伴って筐体40に支持されたモータ911およびギアGa〜Goが回転する。すると、モータ911およびギアGa〜Goの回転に伴う振動、ギア同士の噛合いによる振動が発生するとともに、ギア同士の噛合い音が発生してしまう。さらに、このような騒音・振動によって、外装部材33が励振されて、画像形成装置1の発する騒音を増加させてしまう。
【0043】
しかし、本願発明では制振部材51を設けているため、駆動ボックス4の作動により発生する振動は、その振動により磁石部43と制振部材51とが摺動することで、制振部材51および磁石部43と制振部材51との接触界面によって吸収される。その結果、駆動ボックス4の振動が抑制され、画像形成装置1から生じる騒音が低減される。
特に、制振部材51は、前述したように、外装部材33の内壁面に固定されていて、磁石部43に対して摺動し得るようになっている。そのため、駆動ボックス4の振動を磁石部43と制振部材51との接触界面によって効率的に吸収することができる。
【0044】
また、本実施形態では、制振部材51は、弾性変形可能に構成されている。これにより、制振部材51が磁石部43と摺動するとともに弾性変形するため、駆動ボックス4の振動を効果的に吸収することができる。
また、制振部材51は、筐体40が備える磁石部43および外装部材33のそれぞれと面接触しており、各接触面は、略平坦面をなしている。これにより、制振部材51と磁石部43とを円滑に摺動させることができ、駆動ボックス4の振動を効果的に吸収することができる。
【0045】
このような制振部材51は、基部511と、基部511の表面を覆うように形成された磁性体層512と、磁性体層512の磁石部43と対向する面を覆うように形成された低摩擦部513とを備えている。
このように、基部511の表面を覆うように磁性体層512を形成することで、制振部材51を所望の形状に形成することが容易となり、画像形成装置1の設計自由度が向上する。
【0046】
基部511の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーや、ポリプロピレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体等の各種発泡体が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を複合(混合)して用いることができる。
これらの中でも、基部511の構成材料として、ポリプロピレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体等の各種発泡体を用いることが好ましい。これにより、制振部材51によって、駆動ボックス4の振動を吸収するとともに、発泡体の吸音作用により駆動ボックス4から生じる音(つまり、騒音)を吸収することができる。
【0047】
磁性体層512の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、フェライト磁石、ネオジウム磁石、アルニコ磁石、サマコバ磁石などの原料として用いられるような硬磁性材料(例えば、B−Nd−Fe合金等)を好適に用いることができる。
このような磁性体層512は、例えば、前述したような硬磁性材料をシート状に形成した部材を基部511に貼り付けることで形成してもよいし、また、基部511に粒子状の硬磁性材料を塗布することで形成してもよい。
【0048】
低摩擦部513は、制振部材51と磁石部43との摩擦抵抗を低減する機能を有している。これにより、例えば、低摩擦部513が形成されていない場合と比較して、磁石部43と制振部材51との磁気吸着力を高めても、制振部材51と磁石部43とを円滑に摺動させることができる。その結果、駆動ボックス4の振動によって、制振部材51と磁石部43とが離間してしまうことを効果的に防止することができ、駆動ボックス4の振動をさらに効果的に吸収することができる。
【0049】
このような低摩擦部513の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、PTFE、PFAなどを好適に用いることができる。
ただし、このような低摩擦部513としては、制振部材51と磁石部43との接触面に形成されていればよく、例えば、磁石部43の制振部材51に対向する面に形成されていてもよし、また、制振部材51の磁石部43と対向する面と磁石部43の制振部材51に対向する面のそれぞれに形成されていてもよい。
【0050】
以上、本実施形態の画像形成装置1について説明した。
本実施形態では、制振部材51は、磁石部43の制振部材51側の表面全体に接触するように設けられていたが、磁石部43の制振部材51側の表面全体ではなく、表面の一部分に接触するように設けられていてもよい。また、制振部材51は、1箇所に設けられてもよく、また、複数箇所に設けられてもよい。また、制振部材51が設置される位置(部位)は、騒音との関係が最も深い振動モードの部位、例えば、振動発生源(振動発生部)に最も近い部位が好ましい。この制振部材51が設置される位置は、例えば、振動計測(振動測定)等によって特定することができる。
【0051】
また、本実施形態では、制振部材51が外装部材33に固定されているものについて説明したが、これに限定されない。例えば、制振部材51は、筐体40に固定されるとともに、外装部材33と磁気的に吸着し、かつ、摺動し得るように設けられていてもよい。また、制振部材51は、筐体40および外装部材33のそれぞれと磁気的に吸着し、かつ、摺動可能に設けられていてもよい。
【0052】
また、本実施形態では、制振部材51は、弾性変形可能に構成されているが、これに限定されず、弾性変形することができなくてもよい。
また、本実施形態では、制振部材51は、基部511を備えているが、基部511は省略してもよい。この場合には、例えば、永久磁石の表面に低摩擦部を形成したような部材を制振部材51として用いることができる。
【0053】
<第2実施形態>
次に、本発明の画像形成装置の第2実施形態について説明する。
図6は、本発明の画像形成装置の第2実施形態における駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。
以下、第2実施形態の画像形成装置1Aについて、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。また、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
画像形成装置1Aは、ハウジング本体の構成が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置1と同様である。
【0054】
図6に示すように、画像形成装置1Aでは、外装部材33Aは、筐体40側に向かって突出する複数の突出部(凸条)(凸部)331Aを有し、隣り合う2つの突出部331Aの間には、それぞれ、溝333Aが形成されている。また、各突出部331Aの頂面332Aは、略平坦面になっており、その頂面332Aが制振部材51に接触している。また、これら突出部331Aおよび溝333Aは、それぞれ、図6の紙面に垂直な方向に沿って延在している。これにより、外装部材33Aの重量が増大するのを抑えつつ、外装部材33Aの剛性を向上させることができる。
【0055】
また、外装部材33Aの溝333Aの内面と、制振部材51の外表面とで、流路が画成(形成)され、この流路を、例えば、排気、排熱等に用いることができる。
制振部材51は、外装部材33Aの各突出部331Aと、筐体40が備える磁石部43との間のみに設けられている。
以上のような画像形成装置1Aによっても、前述した第1実施形態の画像形成装置1と同様の効果を発揮することができる。
【0056】
<第3実施形態>
次に、本発明の画像形成装置の第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の画像形成装置の第3実施形態における駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。なお、以下説明の便宜上、図7中上側を「上」といい、下側を「下」という。また、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
以下、第3実施形態の画像形成装置1Bについて、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
画像形成装置1Bは、制振部材およびハウジング本体の構成が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置1と同様である。
【0057】
図7に示すように、ハウジング本体3Bは、駆動ボックス4のメンテナンス、交換などを行うための開口35Bを形成するように設けられた外装部材31B、32Bと、開口35Bを覆うように設けられた開閉部材34Bとを備えている。
開閉部材34Bは、外装部材31B、32Bに対して着脱自在に設けられている。このような開閉部材34Bを設けることで、画像形成装置1Bのメンテナンスが容易となる。 開閉部材34Bは、その上端部341Bが外装部材31Bに係合するとともに、下端部342Bが外装部材32Bに係合することで開口35Bを覆っている(この状態を「閉状態」とも言う)。
このような開閉部材34Bの内壁面(つまり、筐体40に対向する面)には、制振部材51Bが固定されている。そして、制振部材51Bは、開閉部材34Bが開口35Bを覆っているとき(つまり閉状態のとき)に、筐体40と磁気的に吸着(つまり、接触)するように設けられている。
【0058】
制振部材51Bは、板状の永久磁石部512Bと、永久磁石部512Bの一方の面を覆うように形成された弾性部511Bとを備えている。そして、このような制振部材51Bは、弾性部511Bが開閉部材34Bと接触するように、かつ、永久磁石部512Bが筐体40の磁石部43と接触するように配置されている。
このように制振部材51Bを設けることで、駆動ボックス4の作動による振動を効果的に吸収することができる。特に、本実施形態の画像形成装置1Bでは、開閉部材34Bが外装部材31B、32Bに対して着脱自在に設けられているため、駆動ボックス4の振動によって、開閉部材34Bと外装部材31B、32Bとの接触部(つまり、係合部)から騒音が発生しやすくなっている。そこで、制振部材51Bを筐体40と開閉部材34Bとの間に設けることで、このような騒音の発生を効果的に防止している。
【0059】
永久磁石部512Bは、例えば、フェライト磁石、ネオジウム磁石、アルニコ磁石、サマコバ磁石などで構成されている。
また、弾性部511Bの構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムのような各種ゴム材料や、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマーや、ポリプロピレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体等の各種発泡体が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を複合(混合)して用いることができる。
以上のような画像形成装置1Bによっても、前述した第1実施形態の画像形成装置1と同様の効果を発揮することができる。
【0060】
以上、本発明の画像形成装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0061】
また、前記実施形態では、カラー色の各々について共通駆動機構91〜94を設けた画像形成装置に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものでなく、例えば、1つの共用モータ(モータ)で複数のローラを駆動させて画像を形成する画像形成装置等に本発明を適用することができる。
また、本発明におけるプリンタの方式は、タンデム方式に限らず、例えば、フォーサイクル方式等が挙げられる。
また、本発明の画像形成装置は、プリンタに限らず、この他、例えば、複写機(コピー)、ファクシミリ等、各種の画像形成装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の各部を駆動するための駆動構成を示す図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の部分断面図である。
【図4】図1に示す画像形成装置の各部を駆動する駆動ユニットの主要構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す画像形成装置の駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。
【図6】本発明の画像形成装置の第2実施形態における駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。
【図7】本発明の画像形成装置の第3実施形態における駆動ボックスおよびその近傍を示す断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1、1A、1B……画像形成装置 10……排紙トレイ 11……給紙ユニット 12……2次転写ユニット 121……2次転写ローラ 13……定着ユニット 131……加熱ローラ 15……案内部材 21……感光体ドラム 23……帯電部 26……トナー補給容器 27……感光体クリーナ 29……像書込部 3、3B……ハウジング本体 31、31B、32、32B、33、33A……外装部材 331A……突出部 332A……頂面 333A……溝 34B……開閉部材 341B……上端部 342B……下端部 35B……開口 4……駆動ボックス 40……筐体 41……蓋部材 411……壁部 42……側板 43……磁石部 5……制御ユニット 51、51B……制振部材 511……基部 511B……弾性部 512……磁性体層 512B……永久磁石部 513……低摩擦部 61、62……フレーム 63……連結部 64、65……軸 66、67軸受け 68……取り付け部材 69……フレーム 7……画像形成ユニット 77……給紙カセット 79……ピックアップローラ 711……クリーナブレード 713……廃トナーボックス 8……転写ベルトユニット 80……レジストローラ対 81……転写ベルト 82……駆動ローラ 83……ブレード対向ローラ 84……転写ユニットフレーム 9……駆動ユニット 91〜94……共通駆動機構 95……定着駆動機構 1321、1322……定着用ローラ 1323……加圧ベルト 251……現像ローラ 911、921、931、941、951……駆動モータ 9111……本体部 9112……軸 912、922、932、942、952……駆動伝達部 FN……排気ファン Ga〜Go……ギア(歯車) SP……電装配設空間 Y、M、C、K……画像形成ステーション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装部材と、
前記外装部材内に設けられ記録媒体上に画像を形成する画像形成手段と、
前記外装部材内に設けられた筐体と、モータの駆動力を前記画像形成手段に伝達する複数の歯車を備える駆動力伝達機構とを有する駆動ボックスと、
前記筐体と前記外装部材との間に位置し、前記筐体および前記外装部材のそれぞれに接触する制振部材とを有し、
前記制振部材は、前記筐体および前記外装部材のうちの少なくとも一方に対して磁気的に吸着し、かつ、摺動し得るようになっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制振部材は、弾性変形可能に構成されている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制振部材は、基部と、該基部の表面を覆うように形成された磁性体層とを備えている請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記基部は、発泡体で構成されている請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制振部材は、板状の永久磁石と、該永久磁石の少なくとも一方の面を覆うように形成された弾性層とを備えている請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制振部材は、前記筐体および前記外装部材のそれぞれと面接触しており、各接触面は、略平坦面をなしている請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記接触面には、摺動抵抗を低減するための低摩擦部が形成されている請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制振部材は、前記外装部材に固定され、前記筐体と摺動可能となっている請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記外装部材は、前記筐体側に向って突出する複数の突出部を有し、該各突出部の頂面が前記制振部材に接触している請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制振部材は、前記各突出部と前記筐体との間に設けられている請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成手段は、回転可能に設けられた複数の感光体と、前記複数の感光体に対応するように、かつ、回転可能に設けられた複数の現像体と、前記複数の現像体に対応するように、かつ、回転可能に設けられた複数の転写体とを有している請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−276018(P2008−276018A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−121285(P2007−121285)
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】