説明

画像形成装置

【課題】印刷用紙の裏表を自動反転する機構、既印刷面、未印刷面を判断するセンサなどの複雑な装置を必要とせずに裏紙印刷における第3者の印字データに付加情報を印刷する画像形成装置を提供する。
【解決手段】
印刷実行部20で片面印刷した印刷ジョブの印刷枚数を含むジョブ履歴を印刷ジョブ管理部17に保存し、片面印刷が裏紙で行われた場合、ユーザは自分の印刷ジョブの印刷面の裏面に印刷されていた既印刷面に付加情報を印刷させるために、印刷結果を再度トレイに収納し、表示/操作部16に表示されるジョブ履歴から先に行った片面印刷の印刷ジョブが選択されると、その印刷ジョブの枚数だけトレイに収納された印刷結果の既印刷面に付加情報が印刷される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、印刷用紙の資源を節約するために、用紙の片面だけが印刷されたいわゆる裏紙を使った印刷が行われる場合がある。
【0003】
裏紙印刷は、片面だけが印刷された用紙(裏紙)の未印刷面を利用してユーザ指示の印刷ジョブを印刷することで、裏紙を廃棄せずに再利用するものである。
【0004】
裏紙が画像形成装置に収納される際には、裏紙の未印刷面がその画像形成装置の印刷面となるように裏紙の向きが調節されて収納される。
【0005】
特許文献1には、用紙への画像印刷を行う画像形成部と、その用紙の裏表を反転する用紙反転部と、その用紙が片面印刷済の裏紙であるか否かを判定する裏紙判定部を備え、用紙への画像印刷に際して、その用紙が裏紙であると判定された場合には、その用紙の未印刷面に所望の画像を印刷する一方で、印刷済となっていた既印刷面にその内容を隠蔽するマスクパターンを印刷する画像形成装置が提案されている。
【0006】
また、特許文献2には、画像形成される用紙が裏紙かどうかを判断する裏紙判断手段と、この判断結果に基づいて裏紙の印刷済となっていた既印刷面に使用済みであることを示す付加情報を印字する付加情報印字手段とを備え、裏紙印刷を行った結果どちらが自分の印刷した面かが明確になるように既印刷面に付加情報を印刷する画像形成装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−231107号公報
【特許文献2】特開2005−047129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
印刷用紙の裏表を自動反転する機構、裏紙かどうかを判断する機構などの複雑な機構を必要とせずに裏紙印刷において裏紙の既印刷面に印刷された印字データに付加情報を印刷する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する為に、請求項1の画像形成装置は、片面印刷したジョブの印刷枚数を含む印刷ジョブ履歴を保存する履歴保存手段と、付加情報印刷モードの起動操作に応じて、印刷ジョブ履歴が保存されているジョブを読み出して選択可能に表示する表示手段と、付加情報印刷に用いる付加情報を生成する手段と、前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの枚数分、前記付加情報生成手段により生成された付加情報を付加して印刷を行う印刷制御手段とを具備するように構成される。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの付加情報印刷対象頁の指定を受付ける手段を具備し、前記印刷制御手段は、前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの、選択指定された頁に対して、前記付加情報生成手段により生成された付加情報を付加して印刷を行うように構成される。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、片面印刷の終了後、付加情報印刷を行うか否かを問合せる手段を具備するように構成される。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、用紙自動反転機構や印刷済みか否かを判断するセンサがなくても裏紙印刷における既印刷面に付加情報を印刷することができるという効果を奏する。
【0013】
また、請求項2の発明によれば、裏紙印刷における既印刷面への付加情報の印刷を所望の頁に対して行うことができるという効果を奏する。
【0014】
また、請求項3の発明によれば、片面印刷の終了後、ユーザに付加情報印刷の是非が問い合わされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】印刷システム1の構成を示す模式図。
【図2】画像形成装置10で行われる処理を示すフローチャート。
【図3】印刷結果を示す模式図。
【図4】付加情報印刷設定メニューを示す模式図。
【図5】画像形成装置10で行われる処理を示すフr−チャート。
【図6】ページ指定画面を示す模式図。
【図7】印刷結果を示す模式図。
【図8】画像形成装置10のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
まず、印刷システム1について図1を参照して説明を行う。
【0018】
図1は、印刷システム1の構成を示す模式図である。
【0019】
印刷システム1は、印刷ジョブの送信端末となるパーソナルコンピュータ(以下、PC2と呼ぶ)と画像形成装置10とがインタフェース3により接続されて構成される。
【0020】
インタフェース3は、ネットワークインタフェースや、USB(Universal Serial Bus)などのローカルインタフェースなどである。
【0021】
画像形成装置10は、図1に示すように、通信インタフェース部(以下、図面と共に通信I/F部と呼ぶ)11、制御部12、両面印刷判定部13、印刷データ生成部14、付加情報生成部15、表示/操作部16、印刷ジョブ管理部17、印刷ジョブ保持部18、ROM(Read Only Memory)19、印刷実行部20、収納トレイA(21)、収納トレイB(22)、収納トレイC(23)、トレイ情報保持部24を備える。
【0022】
通信I/F部11は、インタフェース3と接続され、PC2から送信される印刷ジョブを受信する。
【0023】
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、画像形成装置10の統括的な制御を行う。
【0024】
両面印刷判定部13は、印刷ジョブの印刷内容が両面印刷か片面印刷かを判定する。
【0025】
印刷データ生成部14は、印刷ジョブのPDL(Page Description Language)言語を解析し、印刷されるビットマップ画像を生成する。
【0026】
付加情報生成部15は、裏紙印刷が行われた際に、既印刷面に印刷する印刷済みマークやマスクパターン等の付加情報を生成する。
【0027】
表示/操作部16は、タッチパネルで構成されるユーザインタフェースであり、画像形成装置10を操作するユーザに情報を表示し、また、そのユーザより指示を受け付ける。
【0028】
印刷ジョブ管理部17は、不揮発性メモリで構成され、画像形成装置10で印刷が行われた印刷ジョブについて、その印刷ジョブを指示したユーザ名、その印刷ジョブで印刷されたドキュメント名、その印刷ジョブで印刷されたページ数を記憶管理する。
【0029】
印刷ジョブ保持部18は、通信I/F部11で受信した印刷ジョブを保持するスプールの機能を果たす。
【0030】
ROM19は、画像形成装置10を動作させるファームウェア等を記憶する。
【0031】
印刷実行部20は、露光装置、感光体、現像装置などで構成され、印刷データ生成部14や付加情報生成部15で生成された画像データを収納トレイA(21)、収納トレイB(22)、収納トレイC(23)より搬送される用紙に形成する処理を行う。
【0032】
収納トレイA(21)、収納トレイB(22)、収納トレイC(23)は画像が形成される用紙を収納する収納トレイであり、これらに収納された用紙が印刷実行部20に搬送されて印刷が行われる。
【0033】
また、収納トレイA(21)には、片面のみ印刷が行われた用紙(いわゆる裏紙)が収納されており、この収納トレイから搬送されて行われる印刷は、片面のみ印刷が行われた用紙の未印刷面に印刷データ生成部14で生成されたビットマップ画像が印刷されるいわゆる裏紙印刷となる。 このため、裏紙が収納されている収納トレイA(21)からの両面印刷は行われない。 裏紙が収納される収納トレイを収納トレイA(21)として説明を行うが、裏紙が収納されて裏紙印刷が行われる収納トレイは他の収納トレイであってもよい。
【0034】
トレイ情報保持部24は、不揮発性メモリで構成され、収納トレイA(21)、収納トレイB(22)、収納トレイC(23)に収納されている用紙の情報を保持する。
【0035】
トレイ情報保持部24に保持される用紙の情報は、その用紙が裏紙か否か、両面印刷可能な用紙か否か、用紙サイズ、用紙厚さなどの情報が保持され、両面印刷判定部13が両面印刷の可能性を判定する際などに使用される。
【0036】
このように構成される画像形成装置10では、収納トレイAが指定された裏紙印刷が行われると、印刷結果の裏面の既印刷面には第3者によって形成された印刷データが印字されているので、どちらが自分の印刷した面かが分からなくならないように裏面の既印刷面に付加情報として印刷済みマークを印刷する処理が行われる。
【0037】
また、裏紙印刷の印刷結果の裏面に印刷する付加情報は、第3者によって形成された印字データの情報漏えいを防止するマスクパターンであってもよい。
【0038】
次に、画像形成装置10で行われる処理について図2、図5を参照して説明を行う。
【0039】
図2および図5は、画像形成装置10で行われる処理を示したフローチャートである。
【0040】
印刷システム1において、PC2を操作するユーザは、画像形成装置10の収納トレイA(21)に裏紙が収納されていることを認識せずに、ドキュメントを印刷する印刷ジョブを生成させてPC2から画像形成装置10に送らせる。
【0041】
そして、図2に示すように、画像形成装置10では、通信I/F部11で、PC2より送られた印刷ジョブを受信すると(ステップ201)、その印刷ジョブは印刷ジョブ保持部18に送られる。
【0042】
そして、両面印刷判定部13が、印刷ジョブ保持部18に送られた印刷ジョブは片面印刷が指定されているか両面印刷が指定されているかをチェックする(ステップ202)。 両面印刷が指定されている印刷ジョブであった場合には、裏紙でなくかつ両面印刷が可能である用紙がセットされている収納トレイから印刷が行われる。
【0043】
裏紙でなく両面印刷が可能である用紙がいずれの収納トレイにもセットされておらず両面印刷が不可能な場合には、両面印刷ができないことを表示/操作部16より或いはPC2に印刷不可能通知を送ることでユーザに通知して、印刷処理を停止する。
【0044】
また、裏紙でなく両面印刷が可能である用紙がいずれの収納トレイにもセットされていなく両面印刷が不可能な場合には、印刷ジョブで指定された両面印刷を無効にして片面印刷に切り替える処理が行われてもよい。
【0045】
両面印刷か片面印刷かがチェックされて、印刷ジョブは片面印刷が指定されていた場合には、印刷ジョブで指定されている収納トレイや画像形成装置10で優先される収納トレイなどの任意の収納トレイより印刷が行われる。
【0046】
ここでは、片面が既印刷面となっている裏紙が収納されている収納トレイA(21)より片面印刷が行われる場合について説明を行う。
【0047】
そして、印刷ジョブ保持部18に保持される印刷ジョブは、印刷データ生成部14によって、PDL言語が解釈されて、印刷されるビットマップ画像が生成される(ステップ203)。
【0048】
そして、生成されたビットマップ画像が収納トレイA(21)より搬送される裏紙の未印刷面に印刷される。
【0049】
印刷されたページ数は制御部12によってカウントされて、印刷ジョブの印刷が終了後(ステップ205でYES)、印刷ジョブ管理部17に記憶される。
【0050】
印刷ジョブの印刷が終了すると(ステップ205でYES)、その印刷ジョブを指示したユーザ名、その印刷ジョブで印刷されたドキュメント名、その印刷ジョブで印刷されたページ数がジョブ情報として印刷ジョブ管理部17に記憶管理される(ステップ206)。
【0051】
印刷ジョブ管理部17に記憶管理される印刷ジョブは、片面印刷された印刷ジョブだけであり、両面印刷された印刷ジョブのジョブ情報は記憶管理されない。
【0052】
ここで、このようにして行われた裏紙印刷による印刷結果について図3を参照して説明を行う。
【0053】
図3は、裏紙印刷によって印刷された印刷結果を示す模式図である。
【0054】
図3に示すように、裏紙印刷によって印刷された印刷結果は、表面に印刷ジョブで指定された印刷内容であるドキュメント1の内容が印刷されているが、それぞれの裏面には、第3者によって形成された印字データが印刷された状態となる。
【0055】
印刷結果を取得したユーザは、第3者によって形成された印字データが印刷されている裏面に対して、自分の印刷面を明確にする目的或いは裏面の印字データの情報漏えい保護の目的などにより付加情報を印刷するか否かを判断する。
【0056】
裏面に付加情報を印刷する必要がないとユーザにより判断された場合には、処理は終了する(継続しない)。
【0057】
そして、ユーザは表示/操作部16より付加情報印刷設定メニューを起動する。
【0058】
画像形成装置10では、付加情報印刷設定メニューの起動が指示されると(ステップ207でYES)、表示/操作部16に付加情報印刷設定メニューを表示する(ステップ208)。
【0059】
ここで、表示/操作部16に表示される付加情報印刷設定メニューについて図4を参照して説明を行う。
【0060】
図4は、表示/操作部16に表示される付加情報印刷設定メニューについて示した模式図である。
【0061】
付加情報印刷設定メニューには、図4に示すように、画像形成装置10で印刷された印刷ジョブのジョブ情報が印刷ジョブ毎に表示される。
【0062】
ジョブ情報として、付加情報印刷設定メニューには、印刷された印刷ジョブを指定したユーザ名、その印刷ジョブで印刷されたドキュメント名、その印刷ジョブで印刷されたページ数が表示される。
【0063】
また、表示/操作部16に表示される付加情報印刷設定メニューには、付加情報を印刷するページを指定するページ指定ボタン401が配置される。
【0064】
ユーザは、付加情報印刷設定メニューに表示される印刷ジョブから、裏紙に付加情報を印刷させたい印刷結果を印刷させた印刷ジョブを選択する。
【0065】
ユーザは裏紙印刷して得たドキュメント1が印刷された印刷結果に対して、裏面に第3者によって印刷された印字データに付加情報を印刷させたいので、付加情報印刷設定メニューよりドキュメント1が裏紙印刷された印刷ジョブを選択する。
【0066】
表示/操作部16は、付加情報印刷設定メニューよりユーザの選択する印刷ジョブを受け付ける(ステップ209)。
【0067】
付加情報印刷設定メニューよりページ指定ボタン401が押下されないと(ステップ210でNO)、(結合子Aを介して図5のステップ211へ進む)付加情報が印刷される印刷結果が収納トレイにセットされる(ステップ211)。
【0068】
そして、表示/操作部16より付加情報印刷指示が行われる(ステップ212)。
【0069】
付加情報が印刷される印刷結果は、ステップ211で収納トレイにセットされる際に、付加情報が印刷される第3者によって印刷された印字データが印刷面となるように収納トレイにセットされる。
【0070】
ユーザからの付加情報印刷指示を表示/操作部16より受け付けた画像形成装置10では、付加情報生成部15が、付加情報印刷設定メニューでユーザによって選択された印刷ジョブのページ数を印刷ジョブ管理部17より取得する(ステップ213)。
【0071】
そして、付加情報生成部15は、取得したページ数分の付加情報を生成する(ステップ214)。
【0072】
付加情報生成部15が生成する付加情報は、どちらの面が自分が印刷した内容だと分かるように印刷済みマークを印刷する情報であってもよいし、或いは、第3者の印字データの情報漏えいを防止するマスクパターンであってもよい。
【0073】
付加情報生成部15で付加情報が生成されると、ステップ211で印刷結果がセットされた収納トレイから生成された付加情報の印刷が行われる(ステップ215)。
【0074】
ステップ215で付加情報が印刷されると、図7(a)に示すように、表面には第3者の印字データに「印刷済」という付加情報が印刷されており、裏面がユーザが印刷を指示したドキュメント1が印刷されている状態となる。
【0075】
また、ステップ208で表示/操作部16に表示された付加情報印刷設定メニューより印刷ジョブが選択されて(ステップ209)、更に付加情報印刷設定メニュー上のページ指定ボタン401が押下されると(ステップ210でYES)、(結合子Bを介して図5のステップ221へ進む)表示/操作部16に付加情報印刷設定メニューのページ指定画面が表示される(ステップ221)。
【0076】
ユーザは、表示/操作部16に表示された付加情報印刷設定メニューのページ指定画面より、付加情報を印刷させるページ番号を選択する。
【0077】
ここで、付加情報印刷設定メニューのページ指定画面について図6を参照して説明を行う。
【0078】
図6は、付加情報印刷設定メニューのページ指定画面を示した模式図である。
【0079】
図6に示すように、付加情報印刷設定メニューのページ指定画面では、図4を参照して説明した付加情報印刷設定メニューで選択された印刷ジョブの各ページ番号が選択可能に配置されている。
【0080】
ユーザは、このような付加情報印刷設定メニューのページ指定画面で、裏紙印刷した印刷結果の付加情報を印刷したいページ番号を選択する。
【0081】
ここでは、図6に示すように、2ページ目と4ページ目に付加情報が印刷されるように選択されたとして説明を行う。
【0082】
ユーザが付加情報印刷設定メニューのページ指定画面上で選択したページ番号は、表示/操作部16より受け付けられる(ステップ222)。
【0083】
そして、付加情報が印刷される印刷結果が収納トレイにセットされて(ステップ223)、表示/操作部16より付加情報印刷指示が行われる(ステップ224)。
【0084】
付加情報が印刷される印刷結果は、ステップ211で収納トレイにセットされる際に、付加情報が印刷される第3者によって印刷された印字データが印刷面となるように、そして、印刷結果の1ページ目が最初に印刷されて印刷結果の印刷順が印刷されたときと同じに収納トレイにセットされる。
【0085】
ユーザからの付加情報印刷指示を表示/操作部16より受け付けた画像形成装置10では、付加情報生成部15が、付加情報印刷設定メニューのページ指定画面でユーザによって選択されたページ番号を取得する(ステップ225)。
【0086】
そして、付加情報生成部15は、取得したページ番号の数の枚数だけ付加情報が印刷されるように、付加情報を生成する(ステップ226)。
【0087】
付加情報生成部15が生成する付加情報は、どちらの面が自分が印刷した内容だと分かるように印刷済みマークを印刷する情報であってもよいし、或いは、第3者の印字データの情報漏えいを防止するマスクパターンであってもよい。
【0088】
付加情報生成部15で付加情報が生成されると、ステップ223で印刷結果がセットされた収納トレイから、ユーザによって選択されたページ番号に対応するページだけに付加情報が印刷される(ステップ227)。
【0089】
ステップ227で付加情報が印刷されると、図7(b)に示すように、表面のユーザが選択したページ番号(ステップ222でユーザは2ページ目と4ページ目を選択)のページに「印刷済」という付加情報が印刷されており、裏面にはユーザが印刷を指示したドキュメント1が印刷されている状態となる。
【0090】
尚、画像形成装置10は、両面印刷機構を有しない、片面印刷可能な印刷装置であってもよい。
【0091】
画像形成装置10が両面印刷機構を有しない場合には、画像形成装置10は、印刷実行部20に両面印刷機構を備えない。
【0092】
そして、画像形成装置10が両面印刷機構を有しない場合には、図2を参照して説明したフローチャートにおいて、ステップ202で印刷ジョブに両面印刷が指定されていた場合には、両面印刷が不可能な旨をユーザに通知印刷処理を停止するか、両面印刷を無効にして片面印刷に切り替える処理が行われてもよい。
【0093】
また、画像形成装置10は、トレイ情報保持部24がない構成でも可能である。
【0094】
トレイ情報保持部24がない構成では、両面印刷判定部13は印刷ジョブで指示された内容などに従って片面印刷、両面印刷を判断し、また、両面印刷機能を有しない画像形成装置10の場合にもトレイ情報保持部24がない構成を適用できる。
【0095】
尚、図2を参照して説明した画像形成装置10の処理では、ステップ206でジョブ情報が保存された後にユーザにより裏面に付加情報を印刷する必要があると判断された場合にはユーザにより付加情報印刷設定メニューが起動されるように説明したが、ステップ206でジョブ情報が保存された後に次のように付加情報印刷を行うか否かをユーザに尋ねる画面を表示/操作部16より表示させて処理が行われてもよい。
【0096】
次に、ステップ206の後にユーザに付加情報印刷を行うか否かを尋ねる画面が表示される処理について図8を参照して説明を行う。
【0097】
図8は、図2のステップ206の後に、ユーザに付加情報印刷を行うか否かを尋ねる画面が表示される処理を行う画像形成装置10のフローチャートである。
【0098】
図8に示すように、ジョブ情報が保存されるステップ206が行われた後に、ステップ206で保存したジョブ情報の印刷ジョブの印刷は、裏紙が収納されている収納トレイA(21)より裏紙印刷が行われたか否かが制御部12によって確認される(ステップ801)。
【0099】
収納トレイA(21)より印刷が行われた場合には、制御部12のキャッシュメモリに裏紙印刷が行われたことを示すフラグを立てておけば、ステップ206で保存されたジョブ情報の印刷ジョブの印刷が裏紙印刷か否かが判断可能となる。
【0100】
そして、ステップ801での裏紙印刷が行われたか否かの確認後には、制御部12のキャッシュメモリに立てられた裏紙印刷を示すフラグは外される。
【0101】
ステップ801で裏紙印刷が行われていない場合には(ステップ801でNO)、処理は終了するが、ステップ801で裏紙印刷が行われたと判断された場合には(ステップ801でYES)、表示/操作部16に付加情報印刷をするかしないかをユーザに問い合わせる問合せ画面を制御部12が表示させる(ステップ802)。
【0102】
ユーザは、表示された問合せ画面に対して、付加情報印刷をする若しくはしないの指示を表示/操作部16より入力する。
【0103】
そして、問合せ画面に対するユーザの指示が、付加情報印刷をしない(ステップ803でNO)の場合には処理は終了されるが、付加情報印刷をする(ステップ803でYES)の場合には表示/操作部16に付加情報印刷設定メニューが表示される(ステップ208)。
【0104】
ここで表示される処理は図4を参照して説明した付加情報印刷設定メニューである。
【0105】
そして、処理は、図2を参照して説明したようにステップ208の処理からユーザの選択する印刷ジョブを受け付けるステップ209へと続き、ステップ209以下、図2を参照して説明した処理が行われる。
【0106】
尚、図6を参照して説明した付加情報印刷設定メニューのページ指定画面において、それぞれのページのサムネイル画像を表示するように構成してもよく、そうするとページ選択が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0107】
この発明は、画像形成装置において利用可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 印刷システム
10 画像形成装置
11 通信インタフェース
12 制御部
13 両面印刷判定部
14 印字データ生成部
15 付加情報生成部
16 表示/操作部
17 印刷ジョブ管理部
20 印刷実行部
21、22、23 収納トレイA、収納トレイB、収納トレイC
24 トレイ情報保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
片面印刷したジョブの印刷枚数を含む印刷ジョブ履歴を保存する履歴保存手段と、
付加情報印刷モードの起動操作に応じて、印刷ジョブ履歴が保存されているジョブを読み出して選択可能に表示する表示手段と、
付加情報印刷に用いる付加情報を生成する手段と、
前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの枚数分、前記付加情報生成手段により生成された付加情報を付加して印刷を行う印刷制御手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの付加情報印刷対象頁の指定を受付ける手段
を具備し、
前記印刷制御手段は、
前記表示手段により表示されるジョブの中から選択されたジョブの、選択指定された頁に対して、前記付加情報生成手段により生成された付加情報を付加して印刷を行う
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
片面印刷の終了後、付加情報印刷を行うか否かを問合せる手段
を具備する請求項1または2記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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