説明

画像形成装置

【課題】搬送ローラと記録ヘッドとの間に配設されたガイド部材と搬送ベルトとの間でジャムが発生したときの除去作業が煩雑になる。
【解決手段】搬送ローラ52と記録ヘッド34との間には、搬送ベルト51との間で用紙を案内する搬送ガイド部材48が配設され、搬送ガイド部材48は、搬送ローラ52側の第1ガイド部101と、記録ヘッド34側の第2ガイド部102とに分割され、第2ガイド部102は第1ガイド部101に対して軸103によって揺動可能に軸支されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特に搬送ベルトを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0003】
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。また、本発明は液体吐出方式の画像形成装置に限定されるものではないが、以下では液体吐出方式の画像形成装置で説明する。
【0004】
従来の画像形成装置として、搬送ベルトを少なくとも2つのローラ間に架け渡し、画像形成手段に対向する位置で搬送ベルトを内側からガイドするベルトガイド手段をガイド面が2つのローラの接線よりも突出するように設け、一方のローラ(搬送ローラ)と記録ヘッドとの間に、搬送ベルトで搬送されている用紙を案内する搬送ガイド手段を有するものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−162807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した画像形成装置にあっては、搬送ローラと記録ヘッドとの間でジャムが発生したときに、搬送ガイド部材がジャム用紙を覆っているため、また、搬送ガイド部材の先端部(記録ヘッド側)に加圧コロが設けられているために、ジャム用紙の除去作業が煩雑になるという課題がある。
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ジャム用紙の除去を容易に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
被記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備え、
前記搬送手段は、搬送ローラと従動ローラとの間に掛け回された搬送ベルトを有し、
前記搬送ローラと前記画像形成手段との間には、前記搬送ベルトに対向して前記被記録媒体を案内するガイド部材が設けられ、
前記ガイド部材は、少なくとも、前記搬送ローラ側の第1ガイド部と、前記画像形成手段側の第2ガイド部とを有し、
前記第2ガイド部は、前記搬送ベルトに近づく方向と遠ざかる方向に変位可能に設けられ、
前記被記録媒体を前記搬送ベルト上から取り除くときに前記第2ガイド部を前記搬送ベルトから遠ざかる方向に変位させることが可能である
構成とした。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る画像形成装置によれば、ジャム用紙を除去するときには第2ガイド部を搬送ベルトから離間させることができ、ジャム用紙の除去作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る画像形成装置の機構部の側面説明図である。
【図2】同機構部の要部平面説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態における搬送ガイド部材を説明する側面説明図である。
【図4】同じくジャム用紙除去時の搬送ガイド部材を説明する側面説明図である。
【図5】同搬送ガイド部材に説明に供する斜視説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態における搬送ガイド部材を説明する側面説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態における搬送ガイド部材を説明する側面説明図である。
【図8】本発明の第4実施形態における搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【図9】同じく搬送ガイド部材の斜視説明図である。
【図10】本発明の第5実施形態における搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【図11】本発明の第6実施形態における搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【図12】本発明の第7実施形態における搬送ガイド部材の斜視説明図である。
【図13】本発明の第8実施形態における搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【図14】本発明の第9実施形態における搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図である。
【0012】
この画像形成装置はシリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、後述する主走査モータによってタイミングベルトを介してキャリッジ主走査方向に移動走査する。
【0013】
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0014】
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
【0015】
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク35a、35b(区別しないときは「ヘッドタンク35」という。)を搭載している。このヘッドタンク35には、カートリッジ装填部4に着脱自在に装着される各色のメインタンクであるインクカートリッジ10y、10m、10c、10kから、供給ポンプユニット24によって各色の供給チューブ36を介して、各色のインクが補充供給される。
【0016】
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
【0017】
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、加圧コロ49及び先端加圧コロ50を有する本発明におけるガイド部材である搬送ガイド部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
【0018】
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、後述する副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
【0019】
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
【0020】
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
【0021】
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのワイパ部材(ワイパブレード)83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
【0022】
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
【0023】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド部材45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0024】
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
【0025】
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
【0026】
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
【0027】
次に、本発明の第1実施形態における搬送ガイド部材について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同実施形態の説明に供する側面説明図、図4は同じくジャム用紙除去時の説明に供する側面説明図、図5は同搬送ガイド部材に説明に供する斜視説明図である。
【0028】
搬送ガイド部材48は、搬送ローラ52側の第1ガイド部101と、記録ヘッド34側の第2ガイド部102とに分割され、第2ガイド部102は第1ガイド部101に対して軸103によって揺動可能に軸支されている。つまり、第2ガイド部102は、搬送ベルト51に対して近づく方向と遠ざかる方向(離間する方向)に変位可能に設けられている。また、第1ガイド部101には加圧コロ49が、第2ガイド部102には先端加圧コロ50がそれぞれ設けられている。
【0029】
このように構成したので、搬送ガイド部材48の部分でジャムが発生したときには、図4に示すように、第2ガイド部102側を矢印A方向(搬送ベルト51から遠ざかる方向)に揺動変位させて搬送ベルト51から離間させることによって、ジャムを生じた用紙110を容易に除去することができるようになる。
【0030】
次に、本発明の第2実施形態における搬送ガイド部材について図6を参照して説明する。なお、図6は同実施形態の説明に供する側面説明図である。
【0031】
ここでは、搬送ガイド部材48の軸103に、第1ガイド部101に対して第2ガイド部102を白抜き矢印方向に加圧して第2ガイド部102を搬送ベルト51側に押圧する(押し付ける)弾性部材(例えばばね)104を設けている。
【0032】
これにより、用紙10を確実に搬送ベルト51に密着させることができ、用紙10の浮きを防止できて搬送安定性を得ることができる。
【0033】
次に、本発明の第3実施形態における搬送ガイド部材について図7を参照して説明する。なお、図7は同実施形態の説明に供する側面説明図である。
【0034】
ここでは、搬送ガイド部材48は、搬送ローラ52側の第1ガイド部101と、記録ヘッド34側の第2ガイド部102とに分割され、第2ガイド部102は第1ガイド部101に対して可撓性を有する連結部105によって揺動(変位)可能に保持されている。
【0035】
このように構成することで、前記第2実施形態の弾性部材が不要になるなど、部品点数の削減を図れ、低コスト化を図れる。
【0036】
次に、本発明の第4実施形態における搬送ガイド部材について図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の要部側面説明図、図9は同じく搬送ガイド部材の斜視説明図である。
【0037】
本実施形態では、搬送ガイド部材48は、搬送ガイド部材48の用紙搬送方向下流側端部分であって、先端加圧コロ50を保持する部分である第2ガイド部112と、第2ガイド部112の先端加圧コロ50の手前(用紙搬送方向上流側)まで用紙を案内する第1ガイド部111とを有している。つまり、第1ガイド部111の用紙搬送方向下流側端部(先端部)近傍に第2ガイド部112を配置している。
【0038】
そして、第2ガイド部112の用紙搬送方向と直交する方向の両端部と第1ガイド部111の用紙搬送方向における中間部分とを可撓性を有する連結部115、115によって連結することで、第2ガイド部112を第1ガイド部111に対して搬送ベルト51に対して近づく方向と遠ざかる方向とに変位可能に保持されている。
【0039】
このように構成したので、図8に示すように、ジャムした用紙110の除去を行うときには、第2ガイド部102が、実線図示の位置から破線図示の位置まで矢印A方向(図9の黒塗り矢印の方向)に、搬送ベルト51から遠ざかる方向に変位して退避させることができ、容易にジャムした用紙110の除去を行うことができる。
【0040】
このとき、用紙110が矢印B方向に持ち上げられて第2ガイド部112が所定量退避(変位)したときには、第1ガイド部111の先端部111aが取り除かれる用紙110を受け止めるため、ジャム用紙除去時に過大な操作力がかかった場合でも、第2ガイド部112が折り曲げられるなどして破損することを防止できる。
【0041】
次に、本発明の第5実施形態における搬送ガイド部材について図10を参照して説明する。なお、図10は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【0042】
本実施形態は、前記第4実施形態の構成において、前記第2実施形態と同様に、第1ガイド部111と第2ガイド部112との連結部115を下方向(搬送ベルト51方向)に押す弾性部材(ばねなど)113を設けて、第2ガイド部112を白抜き矢印方向に加圧して、先端加圧コロ50を搬送ベルト51に押し付けるようにしたものである。
【0043】
これにより、用紙を搬送ベルトに確実に密着させることが可能となるため、用紙の浮きによる吸着力不足を防止することができる。
【0044】
次に、本発明の第6実施形態における搬送ガイド部材について図11を参照して説明する。なお、図11は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【0045】
本実施形態は、前記第4実施形態の構成において、第1ガイド部111と第2ガイド部112との連結部115自体をばね材などの弾性部材で形成することで、第2ガイド部112の先端加圧コロ50を搬送ベルト51に押し付けるようにしたものである。
【0046】
これにより、スプリングなどの別部材が不要になり、構成が簡単になる。
【0047】
次に、本発明の第7実施形態における搬送ガイド部材について図12を参照して説明する。なお、図12は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の斜視説明図である。
【0048】
本実施形態は、第2ガイド部112を媒体搬送方向と直交する方向(主走査方向)で二分割したものであり、3つの連結部115によって、それぞれ先端加圧コロ50、50を保持している。
【0049】
これにより、用紙の凹凸に対しても均一に加圧することができる。
【0050】
次に、本発明の第8実施形態における搬送ガイド部材について図13を参照して説明する。なお、図13は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【0051】
本実施形態は、前記第4実施形態の構成において、第1ガイド部111と第2ガイド部112との連結部115を樹脂部材にて一体に形成して、樹脂部材の弾性によって第2ガイド部112の先端加圧コロ50を搬送ベルト51に押し付けるようにしたものである。
【0052】
これにより、スプリング等の弾性部材などの別部材が不要になり、構成が簡単になる。
【0053】
次に、本発明の第9実施形態における搬送ガイド部材について図14を参照して説明する。なお、図14は同実施形態の説明に供する搬送ガイド部材の要部側面説明図である。
【0054】
本実施形態は、前記第4実施形態の構成において、第1ガイド部101及び第2ガイド部102を導電性部材で形成したものである。
【0055】
これにより、静電吸着時に発生した用紙42表面の電荷201を、矢印Cで示すように、搬送ガイド部材48を通じて逃がすことができ、用紙表面の電荷によって、浮遊ミストが用紙やヘッドに付着する不具合を防止することができる。
【0056】
なお、上記実施形態ではシリアル型画像形成装置に適用した例で説明しているが、ライン型画像形成装置にも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0057】
33 キャリッジ
34、34a、34b 記録ヘッド(画像形成手段)
48 搬送ガイド部材
51 搬送ベルト
52 搬送ローラ
101、111 第1ガイド部
102、112 第2ガイド部
103 軸
104、114 弾性部材
105、115 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記被記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備え、
前記搬送手段は、搬送ローラと従動ローラとの間に掛け回された搬送ベルトを有し、
前記搬送ローラと前記画像形成手段との間には、前記搬送ベルトに対向して前記被記録媒体を案内するガイド部材が設けられ、
前記ガイド部材は、少なくとも、前記搬送ローラ側の第1ガイド部と、前記画像形成手段側の第2ガイド部と、を有し、
前記第2ガイド部は、前記搬送ベルトに近づく方向と遠ざかる方向に変位可能に設けられ、
前記被記録媒体を前記搬送ベルト上から取り除くときに前記第2ガイド部を前記搬送ベルトから遠ざかる方向に変位させることが可能である
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第2ガイド部を前記搬送ベルト側に押圧する押圧手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2ガイド部と前記第1ガイド部とは可撓性を有する連結部で連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ガイド部材は導電性部材で形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送ガイド部材は、前記第1ガイド部と前記第2ガイド部に分割され、前記第2ガイド部は前記第1ガイド部に揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2ガイド部は、前記搬送ガイド部材の媒体搬送方向下流側端部部分であり、
前記第2ガイド部が前記搬送ベルトから所定量以上遠ざかる方向に変位したときに前記第1ガイド部の媒体搬送方向下流側端部で前記取り除かれる被記録媒体を受け止める
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−197176(P2012−197176A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233981(P2011−233981)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】